リニアレギュレータは、典型的に、LNBに供給された電力の半分又はそれ以上を消費する。これは無駄が多く、かつ高い構成要素の温度、及びPCB/LNBのハウジングの制限の原因となる。インダクタベースのスイッチモード調整(switch-mode regulation)は、消費の問題を解決するが、解決するためにコストがかかる重大な雑音問題を導入する。事前調整(pre-regulation)(リニア)とその後に続くインダクタベースのスイッチングコンバータとは、このような雑音問題に対する一般的な部分的な解決法であるが、残りの雑音問題は、スイッチング雑音を容認可能なレベルに減少させるための大きくかつコストのかかるフィルタ/平滑化のための構成要素を要求する。(標準のリニア電圧レギュレータは、その供給入力に任意の出力負荷電流雑音を直接的に渡して、優れた出力電圧調整を維持する。)
したがって、本発明の実施形態は、従来技術に関連した問題の少なくとも1つを除去する、又は緩和する電圧レギュレータを提供することを目的とする。本発明の特定の実施形態は、より高い効率を提供することができるLNBのための電圧レギュレータを提供することを目的とし、そこでは、セットトップボックスからの電源の大幅に削減された部分が、要求された調整された出力の生成において無駄にされる。本発明のある実施形態はまた、改善されたLNB、及び改善された衛星信号受信システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、供給電圧で電力を提供する電源に接続する入力端子と、負荷に接続して、調整された電圧で上記負荷に電力を提供する出力端子と、それぞれの第1の電極及び第2の電極を備えた第1のキャパシタと、それぞれの第1の電極及び第2の電極を備えた第2のキャパシタと、それぞれの調整された充電電流を、上記入力端子から上記複数のキャパシタのそれぞれに提供するように設けられた調整手段と、上記第1のキャパシタの第1の電極を上記それぞれの調整された充電電流を受け取り又は上記出力端子に選択的に接続し、上記第1のキャパシタの第2の電極を上記出力端子又はグランドに選択的に接続し、上記第2のキャパシタの第1の電極を上記それぞれの調整された充電電流を受け取り又は上記出力端子に選択的に接続し、及び上記第2のキャパシタの第2の電極を上記出力端子又はグランドに選択的に接続するように動作可能なスイッチング手段と、上記第1のキャパシタの第1の電極は、上記それぞれの調整された充電電流を受け取るように接続され、上記第1のキャパシタの第2の電極及び上記第2のキャパシタの第1の電極は、それぞれ上記出力端子に接続され、かつ上記第2のキャパシタの第2の電極は、グランドに接続される第1の構成と、上記第2のキャパシタの第1の電極は、上記それぞれの調整された充電電流を受け取るように接続され、上記第2のキャパシタの第2の電極及び上記第1のキャパシタの第1の電極は、それぞれ上記出力端子に接続され、かつ上記第1のキャパシタの第2の電極は、グランドに接続される第2の構成とを繰り返すように上記スイッチング手段を制御するように設けられたスイッチ制御手段とを備え、上記調整手段は、少なくとも1つのデバイスを備え、上記デバイスを介して上記複数のキャパシタの少なくとも1つへの上記それぞれの充電電流の少なくとも一部が供給され、上記デバイスは、制御信号を用いて上記デバイスを介して電流フローを調整するように制御可能であり、上記調整手段はさらに、上記出力端子に接続されかつ上記制御信号を上記デバイスに提供するように設けられた制御信号供給手段を備え、上記制御信号は、上記デバイスを介する電流フローが上記出力端子の電圧にしたがって調整されるように、上記出力端子の上記電圧に依存する電圧レギュレータを提供する。
ある実施形態では、上記制御信号供給手段は、上記制御信号が周波数のしきい値よりも高い出力電圧の成分から実質的に独立するように設けられたローパスフィルタを備える。
ある実施形態では、上記制御信号供給手段は、上記出力端子とグランドとの間に接続された分圧器と、上記ローパスフィルタによって上記分圧器の出力に接続された反転入力を有するオペアンプと、上記オペアンプの非反転入力とグランドとの間に接続された参照電圧源とを備える。
ある実施形態では、上記制御信号は、上記オペアンプの出力端子から提供される制御電圧である。
上記レギュレータは、上記入力端子とグランドとの間に接続された入力キャパシタと、上記出力端子とグランドとの間に接続された出力キャパシタとをさらに備えてもよい。上記レギュレータはまた、上記調整手段の出力とグランドとの間に接続されたレギュレータキャパシタを備えてもよい。
ある実施形態では、上記制御可能なデバイス(制御可能な電流源)は、FETであり、上記制御信号は、上記FETのゲートに提供される制御電圧である。
ある実施形態では、上記調整手段は、単一の上記デバイスを備え、上記単一のデバイスは、上記複数の充電電流を上記第1のキャパシタ及び第2のキャパシタに伝達するように設けられる。
ある実施形態では、上記単一のデバイスは、上記入力端子に接続されたドレイン及び上記制御信号を受信するように接続されたゲートを有するFETであり、上記スイッチング手段及びスイッチ制御手段は、上記第1の構成において、上記第1のキャパシタの第1の電極が上記FETのソースに接続されるように設けられ、かつ上記第2の構成において、上記第2のキャパシタの第1の電極が上記FETのソースに接続されるように設けられる。
ある実施形態では、上記調整手段は、第1の制御信号を用いて上記入力端子から上記第1のキャパシタへの充電電流の上記供給を調整するように制御可能な第1の上記デバイスと、第2の制御信号を用いて上記入力端子から上記第2のキャパシタへの充電電流の上記供給を調整するように制御可能な第2の上記デバイスとを備え、上記制御信号供給手段は、上記第1の制御信号及び第2の制御信号をそれぞれ上記第1のデバイス及び第2のデバイスに提供するように設けられる。次に、上記第1のデバイスは、上記入力端子に接続されたドレイン、及び上記第1のキャパシタの第1の電極に接続されたソースを有する第1のFETであってもよく、上記第2のデバイスは、上記入力端子に接続されたドレイン、及び上記第2のキャパシタの第1の電極に接続されたソースを有する第2のFETであってもよい。次に、上記スイッチ制御手段及び上記制御信号供給手段は、上記第1の構成において、制御電圧が上記第1のFETの上記ゲートに印加されて、上記出力電圧に依存する調整された充電電流を上記第1のキャパシタに供給し、かつ上記第2のFETが導通していないように設けられてもよく、かつ上記第2の構成において、制御電圧が上記第2のFETの上記ゲートに印加されて、上記出力電圧に依存する調整された充電電流を上記第2のキャパシタに供給し、かつ上記第1のFETが導通していないように設けられてもよい。
ある実施形態では、上記電圧レギュレータは、複数の上記入力端子を備え、それぞれの入力端子は、それぞのれ供給電圧で電力を提供するそれぞれの電源に接続するように適合され、上記調整手段は、それぞれの調整された充電電流を、上記複数の入力端子から上記複数のキャパシタのそれぞれに提供するように設けられる。次に、上記調整手段は、複数の上記デバイスを備え、それぞれのデバイスは、上記複数の入力端子のうちのそれぞれの1つに対応し、充電電流を、上記それぞれの入力端子から上記第1のキャパシタ及び第2のキャパシタに伝達するように設けられ、上記制御信号供給手段は、それぞれのデバイスを介する電流フローが上記出力端子の電圧にしたがって調整されるように、それぞれの上記制御信号をそれぞれの上記デバイスに提供するように設けられる。
本発明のもう1つの態様は、上記第1の態様の電圧レギュレータを備えた低雑音ブロック(LNB)(これはまた、LNAと呼ばれてもよい。)を提供する。
ある実施形態では、上記LNBは、受信機ボックスがケーブルを介して電力を上記LNBに提供することができるような上記受信機ボックスからの上記ケーブルを接続する接続手段をさらに備え、上記電圧レギュレータの上記入力端子は、上記接続端子に接続される。
ある実施形態では、上記LNBは、上記接続手段と上記入力端子との間に接続されたフィルタネットワーク(例えば、DiSEqCネットワーク)をさらに備える。上記フィルタネットワークは、互いに並列接続でインダクタンス、キャパシタンス、及び抵抗器を備えてもよい。
ある実施形態では、上記LNBは、複数の接続手段をさらに備え、それぞれの接続手段は、受信機ボックスがケーブルを介して電力を上記LNBに提供することができるように、上記それぞれの受信機ボックスからの上記それぞれのケーブルに接続するように適合され、上記電圧レギュレータのそれぞれの入力端子は、上記複数の接続端子のうちのそれぞれの1つに接続される。
ある実施形態では、上記LNBは、上記接続手段を介する複数の出力信号、及び上記受信機ボックス又はそれぞれの受信機ボックスへの上記ケーブル又はそれぞれのケーブルに適合される。
ある実施形態では、上記LNBは、上記出力端子に接続され、調整された電圧で電力を受け取る少なくとも1つの増幅器(例えば、低雑音増幅器)をさらに備える。
もう1つの態様は、LNBと、ケーブルによって上記LNBに接続され、かつ供給電圧で上記ケーブルを介して電力を上記LNBに供給するように設けられた受信機ボックスとを備え、上記LNBは、上記第1の態様の電圧レギュレータを備え、上記入力端子は、上記ケーブルに接続され、上記電圧レギュレータは、調整された電圧で電力を提供するように動作する衛星信号受信システムを提供する。
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して説明される。
図1を参照すると、図1は、シングルユニバーサルLNB(Single Universal LNB)(単一出力ユニット)における本発明の実施形態の中核的な要素を示す。電圧源Vstbは、LNBに電力を供給し、かつLNBからRF信号を受信するセットトップボックスを表す。Lds、Cds、及びRdsは、22kHzの制御信号が電力ライン上に挿入されることを可能にするために用いられるDiSEqCフィルタネットワークを表す。このネットワークは、ラインの低周波インピーダンスを上昇させる望ましくない副作用を有し、雑音の多い負荷との干渉を引き起こすことをより簡単にする。電圧源Vprc及びそれが駆動するFET(M_PR)は、事前レギュレータ(pre-regulator)の機能を実行する(すなわち、これらは調整手段の一部を形成する。)。この調整手段はまた、リニア調整手段といわれる。リニア事前レギュレータの後に、2フェーズのスイッチ−キャパシタDC/DCコンバータが続く。フェーズ1は、パルス発生器V2,V3,V4,V5、及びこれらが駆動するFETを使用する。フェーズ2は、パルス発生器V6,V7,V8,V9、及びこれらが駆動するFETを使用する。それぞれのフェーズは、複数の発生器/FETを用いて、事前レギュレータの出力と負荷(Cout)との間に‘フライングキャパシタ’(Cfc1/Cfc2)を接続することによって、Cfc1/Cfc2を交互に充電し、その後充電されると、Cfc1/Cfc2を直接的に負荷に再接続する。
キャパシタCfc1及びCfc2は、充電周期及び放電周期の間に電流を負荷に供給するが、充電周期の間にのみ事前レギュレータから電流を受け取るので、コンバータの入力電流は、出力電流の半分である(これは、事前レギュレータの出力電圧が、Coutの電圧の2倍又はそれ以上であるので可能である。)。したがって、Vstb上に設けられる負荷は、リニア電力レギュレータを用いる標準のLNBの負荷の半分である。
2フェーズのコンバータが用いられるので、どの時点においてもCfc1又はCfc2のいずれかが、事前レギュレータ(したがってVstb)から電流を受け取っているであろう。これは、事前レギュレータの入力電流は、スイッチングされるのではなく連続的であることを意味する。その結果、ライン供給においてDiSEqCネットワークを使用するにもかかわらず、入力ラインは、ラインの雑音を容認可能なレベルに維持するための平滑化をほとんど必要としない。統合された2フェーズのコンバータで用いられる半導体のコストは、そのパワーFETが負荷電流の半分を供給すればよいので、半分のサイズであってもよいことから、単一フェーズのデバイスのコストよりも著しく高いことはない。このアプローチは追加のフライングキャパシタを必要とするが、この構成要素は高価ではない。
したがって、図1では、電圧レギュレータ回路は、第1の電極A及び第2の電極Bを有する第1のキャパシタ(フライングキャパシタCfc1)と、それぞれの第1の電極A及び第2の電極Bを有する第2のキャパシタ(フライングキャパシタCfc2)とを備える。電源に接続するための入力端子はVinであり、負荷に接続して、調整された電圧で電力を負荷に提供するための出力端子はVloadである。2つのフライングキャパシタCfc1及びCfc2に加えて、出力端子とグランドとの間に接続された出力キャパシタCout、入力端子とグランドとの間に接続された入力キャパシタCin、及び事前レギュレータ(又は調整手段)の公称出力(nominal output)とグランドとの間に接続された別の事前レギュレータキャパシタCprがまた、存在する。スイッチング手段は、M2乃至M5,M6,M7,M9,及びM10の8つのFETを備える。本実施例での調整手段は、そのドレインDが入力端子に接続され、そのソースSが複数のフライングキャパシタへの選択的な接続のために設けられ、かつそのゲートGが出力端子の出力電圧から導出される(及び出力電圧に依存した)制御電圧の形式で制御信号を提供される単一のFET(M_PR)を備える。スイッチング手段は、第1のキャパシタ(Cfc1)の第1の電極AをFET M_PRのソース又は出力端子に選択的に接続し、第1のキャパシタの第2の電極Bを出力端子又はグランドに選択的に接続し、第2のキャパシタ(Cfc2)の第1の電極AをFET M_PRのソース又は出力端子に選択的に接続し、及び第2のキャパシタの第2の電極Bを出力端子又はグランドに選択的に接続するように動作可能である。電圧レギュレータはさらに、制御電圧すなわち信号V2乃至V9をスイッチングFETのゲートに提供するように設けられたスイッチ制御手段を備え、その電圧波形は図2に示される。図に示すように、電圧波形の集合は、第1の構成又はフェーズP1と、第2の構成又はフェーズP2とを繰り返す。第1のフェーズP1では、第1のキャパシタの第1の電極Aが、事前レギュレータのFETのソースに接続され、第1のキャパシタの第2の電極B、及び第2のキャパシタの第1の電極Aが、出力端子に接続される。また、この第1のフェーズP1では、第2のキャパシタの第2の電極Bがグランドに接続される。したがって、第1のフェーズでは、第1のキャパシタが充電されており(すなわち、事前レギュレータのFETを介して充電電流を供給されている。)、同時に、取り付けられた負荷への出力電流が、出力端子とグランドとの間に接続された第2のキャパシタから提供される。第2のフェーズでは、状況が本質的に逆転しており、第2のキャパシタの第1の電極が事前レギュレータのFETに接続されて、充電電流を受け取り、第2のキャパシタの第2の電極、及び第1のキャパシタの第1の電極が出力端子に接続される。第1のキャパシタの第2の電極がグランドに接続される。したがって、第2のフェーズでは、第2のキャパシタが充電されており、出力電流が第1のキャパシタから提供される。したがって、どの時点においても複数のキャパシタのうちの1つが充電されており、他のキャパシタが任意の要求された出力電流を提供している。図2に示された複数の制御信号にしたがって制御される図1に示された2つのキャパシタの配置は、出力端子において、事前レギュレータのFETのソースの電圧の約半分である出力電圧となることが認識されるであろう。
図1に示された本発明の実施形態では、スイッチトキャパシタコンバータの出力電圧が監視され、かつ事前レギュレータの電圧源Vprcを制御するために用いられ、出力電圧の制御ループを提供する。事前レギュレータの雑音排除機能を維持するために、この制御の応答は、ローパスフィルタを用いて制限されることが望ましい。図3は、これが達成される方法の例をより詳細に示す。本発明を実施するこの電圧レギュレータの回路では、スイッチトキャパシタコンバータの出力が正確な電圧参照V_REFと比較されて、エラー信号を発生し、エラー信号は駆動信号を事前レギュレータのFETに設定するために使用される。この回路は、コンバータへの入力が、要求された出力を与えるために必要な電圧に正確に維持されることを保証する。
単一のLNBのみを対象とする(すなわち、具体的に単一のLNBに組み込むための)本発明の代替のバージョンは、図4に示される。この実施形態では、弱い(weak)事前レギュレータの機能が、スイッチトキャパシタコンバータと組み合わせられる。これを達成するために、発生器V2及びV8によって提供される駆動電圧が、出力電圧に依存して生成され(出力電圧は、出力に接続された分圧器R2,R3を用いて再び監視される。)、したがってこれらは、Vprc及びその関連したFETによって提供される上述した調整機能を引き継ぐ。これは、直列に接続されたパワーFETのエリア(したがってコスト)を節約する。修正されたゲート制御信号が図5に示される。タイミング図において、調整制御の結果として、V2及びV8によって供給される駆動のレベルが、別の駆動信号と比較して減少していることに留意する。
したがって、図4及び上記の説明から、本実施形態では、両方のフライングキャパシタに電流を提供するための調整手段における専用のFETについての必要性が回避されることが認識されるであろう。代わりに、FET M2及びM10が、回路のスイッチング手段と調整手段との間で効果的に共有される。適切な制御信号を用いて完全にオン又は完全にオフに簡単にスイッチングされるよりも、代わりに、これら2つのFETは、その大きさが出力端子の出力電圧に依存する(すなわち出力電圧から導出される)制御電圧を供給されることにより、FETがオンにスイッチングされる程度が、出力電圧にしたがって調整される。
本発明の代替のバージョンが図6に示される。これは、複数のVprc発生器及び関連したFETを含む。特に、電圧レギュレータのこの形式は、複数出力のLNB(これは、それぞれのケーブルを用いて接続されたいくつかの受信機ボックスに信号を送信し、かつそれらの受信機ボックスから電力を受け取ることを意図している。)に組み込まれることに適している。事前レギュレータ回路の制御は、すべての接続されたVstb電源が、それらの出力電圧(極性の状態)に関わらず、ほぼ同じ電流を供給することを保証するように設けられる。図4では、事前レギュレータが、要求された出力電圧をスイッチトキャパシタコンバータから与えるように調節された入力電流を要求するように設計されている。同じ制御信号によって駆動される同一の複数の入力段を用いることは、入力電流が、2つ(又はそれ以上)の入力(セットトップボックス、STB)の間で、等しく共有されるようにする。
図7を参照すると、これは、本発明を実施するもう1つのLNBの一部を示し、これはまた、低雑音増幅器又はLNAと呼ばれることがある。
LNAは、アンテナによって捕捉された非常に弱い信号を増幅するために通信システムにおいて用いられる周知のタイプの電子増幅器である。典型的に、LNAはアンテナに位置し、受信された信号に非常に小さい雑音しか付加しないように設計される。LNAは、受信された信号を、LNAが取り付けられた後続の受信装置によって要求されるレベルに増幅する。LNAはまた、信号ブースタと呼ばれることがある。
LNAの既知の1つのアプリケーションは、直接放送衛星(DBS)信号を受信しかつ増幅することであり、この目的に適合したLNAは、DBS LNAと呼ばれることがある。典型的に、DBS LNAは、高周波(RF)信号を処理するための(GaAsFETであってもよい)いくつかのFETを備える。例えば、DBS LNAは、2つの異なる偏波を有する信号を受信するように適合されてもよく、2つのFETは、複数の入力信号の偏波のうちのどの1つが増幅されかつ後続の接続された装置に渡されるかを選択するために利用される。また、FETは、能動ミキサ回路においてRF入力を受信するように設けられ、FETのゲート又はドレインは、LNA内の局部発振器からの信号によって駆動される。その後、能動ミキサ回路は、中間周波数(IF)信号を出力する(すなわち、抽出する)ことができる
典型的に、DBS LNAは、広い周波数範囲をカバーする非常に低いレベルのRF信号を検出すること、及び高度なチャネル−チャネル間の分離を提供することを要求される。DBS LNAはまた、導入する雑音をごくわずかにして受信された信号を増幅することができるべきであり、(上で議論したように)異なる入力信号偏波間の選択を制御可能なものであるべきである。DBS LNAについて、増加した周波数範囲上で信号を受信しかつ処理することができるように、帯域スイッチを制御可能であることが知られている。DBS LNAについて、ダウンコンバートができること、つまり、特定の周波数で入力信号を受信し、より低い周波数で対応する信号を出力することができることが知られている。既知のDBS LNAの別の特徴はケーブル駆動であり、つまり、LNAは、LNAのRF出力を(“セットトップボックス”などの)接続された装置にダウンフィード(ダウン給電)する(downfeeding)ために利用される同一のRFケーブルを介して電力を供給されかつ制御される。
従来、DBS LNAは、典型的に、プリント回路基板(PCB)上にいくつかの別々の内部の回路ブロックを組み込んでおり、これらのブロックは、FETのバイアス制御段及び保護段を提供するブロックと、FETの制御に用いるための負の供給電圧を生成するように設けられたブロックと、偏波スイッチ制御において用いるためのDC入力電圧のレベルを検出するように設けられたブロックと、帯域スイッチ制御に用いるためのAC入力電圧を検出するように設けられたブロックと、局部発振器への電力のスイッチングを制御するように設けられたブロックと、調整された電力供給を提供するように設けられたブロックとを含む。既知のLNAにおけるこれら多数の別々のブロックは、比較的広いエリアのPCB上に収容されなければならず、全体のLNAのPCBエリアの50%又はそれ以上を占める。これは、全体のLNAのコストを増大させ、このコストは、別々の構成要素及び(典型的に、高価な低損失RF材料から作製される)PCBだけではなく、LNAのハウジングの材料(合金、及びプラスチック)にも関連する。
再び図7を参照すると、これは、本発明を実施するDBS LNAの一部を示し、これは、それ自体も本発明の実施形態であるモノリシックのサポートIC1を組み込む。サポートIC1に加えて、LNAは、いくつかの外部の構成要素を備え、それらは、4つのFET F1,F2,F3,F4、及び2つの較正抵抗器R1及びR2を含む。LNAを動作させる電力は電力入力端子10に供給され、サポートIC1は、オンチップ及びオフチップ(off-chip)の構成要素の両方に電力を供給するために、この電力入力から調整された電圧供給を生成するように設けられた、本発明の第1の態様に係る電圧レギュレータ4を含む。サポートIC1はFET制御回路2を含み、これは、それぞれのFETのドレイン電流を監視しかつ制御するように設けられ、かつ一般的に、すべての外部のFETのために(バイアス電流及びバイアス電圧の点から)複数のバイアス条件を設定するように設けられる。
このFET制御回路2は、それぞれFET F1,F2,F3のバイアスを制御するように設けられた第1の段21、第2の段22、及び第3の段23を備えると考えられる。第4の段24は、FET F4のバイアスを制御し、FET F4は、ミキサ構成(図示せず。)において、RF入力信号及びLNAの2つの局部発振器(局部発振器は図示せず。)のうちの1つからの信号を受信し、かつ中間周波数で信号を発生するように設けられる。FET制御回路はまた、FET F1、F2、及びF3のバイアス電流を制御するFETバイアス電流制御段25を含む。このバイアス電流制御段25は、それを介して較正電流が流れる外部の較正抵抗器R1に接続される。バイアス電流制御段25は、この較正電流を検知する。この機能は以下に詳述される。FET制御回路はまた、第2の較正抵抗器R2を介したミキサ較正電流を検知し、ミキサのFET F4を介してバイアス電流の独立した制御を提供するように設けられたミキサバイアス電流制御段26を備える。
モノリシックのサポートIC1はまた、偏波制御回路3を備え、これは、FET選択回路と呼ばれる。この回路3は、電力入力10に供給された電圧信号のDC成分のレベルを検出し、かつ検出されたDCレベルにしたがって、FET選択制御信号をFET制御回路2に提供するように設けられる。本実施例では、電力入力10の検出されたDCのレベルにしたがって、偏波制御回路3が、FET F1及びF2のうちのいずれか一方を動作可能な状態にする(もちろんこれは、これら2つのFETのうちのちょうど1つを選択的に動作不可能な状態にすることとして説明されてもよい。)。FET F1は、LNAへの1つの入力信号偏波を処理するように設けられ、第2のFET F2は、異なる偏波を処理するように設けられる。したがって、偏波制御回路3は、電力入力10に印加された電圧のDC成分にしたがって、どの入力信号の偏波をLNAが増幅するかを決定することができる。ある例では、この電力入力はまた、LNAからのRF出力であり、信号偏波を選択するために用いられるDC成分は、下流側に接続された装置によってLNAに提供される。モノリシックのサポートICはまた、レギュレータ4からの調整された出力電圧を用いて負電源を発生するように設けられた負電源発生器回路5を備える。この負電源は、FET制御回路に提供され、その後、FET制御回路は、負の制御電圧を外部のFETに提供することができる。ある実施形態では、負電源発生器5はまた、サポートIC1の外部にあるLNAの別の複数の構成要素に負電源を提供するように設けられる。
図7のサポートIC1はまた、電力入力10に提供された信号上のAC制御成分(すなわち、制御トーン)の存在又は不在を検出するように設けられたトーン検出器回路6を備える。次に、トーン検出器6は、検出信号を局部発振器電力スイッチ回路7に提供し、局部発振器電力スイッチ回路7は、制御トーンの存在又は不在にしたがって、電圧レギュレータ4から出力端子71,72のペアのうちのいずれか一方に調整された電源を供給する。端子71は、LNAに組み込まれた高帯域の局部発振器に電力を供給するように設けられ、端子72は、第2の局部発振器、つまり低帯域の局部発振器に電力を提供する。
図7のLNAがより詳細に説明される。上述したように、図7は、完全にモノリシックのLFサポートIC1を備えたシングルユニバーサルDBS LNA100の複数の構成要素を示すブロック図である。ブロックは、(バイアス制御及びFETの電流設定を提供する)FET制御2と、偏波スイッチ制御3と、負電源発生器5と、トーン検出器6と、LOスイッチ7と、内部の電圧参照と、電力レギュレータ4とを含む。
複数のFETバイアス制御段は、ある実施形態では5−15GHzの範囲であってもよいRF信号を処理するために必要ないくつかのGaAsFET F1乃至F4の動作を保護しかつ制御する。これらのディプレッションモードのFETは、十分に調整されたドレイン電圧の供給、ドレイン電流の監視及び制御、及びグランド電位未満の電圧を供給できなければならない過電圧保護された及び過電流保護されたゲートドライバを必要とする。
通常、FETドレイン動作電流を介したユーザの制御は、雑音性能及び利得の両方を制御することを必要とされる。本発明の実施形態は、ユーザが較正電流を設定する単一の外部の抵抗器R1(RcalAとも呼ばれる。)を用いてドレイン電流を設定することを可能にすることによって、先の部分的な統合の試みを部分的にフォローする。しかしながら、これらの先の試みられた統合からの経験は、(高い)ドレイン電流監視抵抗器を(低い)較正電流モニタとマッチングするタスクが、非常に大きな内部の構成要素をもたらすことを示している。本発明のある実施形態では、レシオドバイポーラ(ratioed bipolar)トランジスタ又はMOSFETトランジスタが、マッチングのタスクを実行するために用いられて、正確性を失うことなく、顕著なダイエリアの節約をもたらす。
多くのタイプのDBS LNAは、典型的に、垂直及び水平、又は時計回り及び反時計回りである2つの入力信号偏波のうちの1つを選択するように動作するための必要条件を満たさなければならない。これは、2つの入力増幅器FETのうちの1つを選択的に動作可能な状態にすることよって達成される(それぞれのFETは、1つの偏波のみを受信しかつ増幅する。)。両方のFETからの出力は加算され、その後、次のRF増幅器段に供給される。これらの段を動作可能な状態にすること、及び動作不可能な状態にすることは、(複数の偏波の間の)分離、利得、及び雑音性能が維持されるべき場合、入力RFインピーダンス及び出力RFインピーダンスが注意深く維持され/制御されなければならないので、複雑な動作である。2つの設計の変形が、本発明の実施形態においてこの選択をサポートするために開発された。本発明の実施形態によって用いられる第1の技術は、適切なFETのゲートを大きな、しかし制御された負の電圧に駆動して、デバイスにおけるすべてのドレイン電流を完全に遮断することによって、望ましくない偏波を遮断する(disable)。ドレイン供給がまた、遮断され、2つのドレインの直接的な接続を用いる2つの偏波信号の加算を可能にする。代替の実施形態では、第2の変形がドレイン供給を遮断することによって望ましくない偏波を同じく遮断するが、第2の変形はまた、適切なFETのゲートを0Vに駆動する。ディプレッションモードのデバイスであるので、FETは、(第1の方法を用いたようなオープン回路ではなく)低い抵抗の状態に駆動される。LNAの設計者は、この交互の偏波制御によって与えられるインピーダンスマッチングの一貫性を好んでもよい。DBS LNAの偏波は、RFダウン給電ケーブル(downfeed cable)を介して提供されるDC電源電圧の変化によって制御されてもよい。一般的なレベルは、13Vの入力、又は18Vの入力であり、2つの偏波のうちのいずれか一方を選択する。電源調整を本発明の実施形態におけるサポートICに統合することによって、この偏波信号が、パッケージ上に追加の入力ピンなしで、利用可能である。本発明の実施形態においてこの節約を可能にするために実行される追加のタスクは、外部の構成要素を用いない、望ましくないすべてのシステム雑音の効果的な除去、及び制御信号を交互に入れ替えることである。これは、ケーブルの電圧降下及びコントローラの誤りの許容が、要求される制御信号のしきい値の範囲をわずか14.2V乃至15.2Vに減少させるので、簡単ではないタスクである。また、この能力は、残りの検出範囲よりも振幅において大きいAC制御信号及び雑音の存在下で提供される。本発明の実施形態は、複数のフィルタと複数の遅延回路との組み合わせを用いて、容認可能なサイズの統合された構成要素を用いて正確なDC入力レベルを検出する困難なタスクを達成する。
ある実施形態においてサポートされるGaAs増幅器FETは、制御するためにグランド未満の(グランドより負の)電源を必要とするディプレッションモードのデバイスであることはすでに述べた。一般的なRF/DC電源ケーブルは、このような電源を直接的に提供することができないので、このような電源は、DBS LNA内で発生されなければならない。本発明の実施形態のサポートICは、外部の構成要素を必要とすることなく、この電源を提供する。サポートICはまた、LNAの設計者が初期の実装によって直ちに達成されない別の/新しい機能とともにその電源を利用することを可能にする。ある実施形態では、負電源発生器は、標準のキャパシタチャージポンプ回路を利用する。これは、非常に高い周波数(>1MHz)で動作することによって、外部のポンプキャパシタを必要とすることなく、複数のゲートドライバ、及び複数の任意の外部の要件の両方に十分な電流を提供することができる。ある実施形態では、その出力は調整されかつ電流は制限されて、外部のFETが過度のゲート−ソース電圧又はゲート−ドレイン電圧によって損傷しないことを保証する。(後述される)分離拡散(isolation diffusion)の新しい使用が、ダイ基板がグランドに配線されているICプロセスにおいてグランド未満の電位の回路(below ground circuitry)の統合を可能にするために必要である。これらの技術なしでは、多くの追加のパッケージピン、及び外部の構成要素が必要となるであろう。
本発明を実施するあるモノリシックのサポートICは、帯域スイッチングを含むDBS LNAをサポートすることができる。これは、2つの局部発振器のうちの1つを動作可能な状態にすることによって達成される。複数の帯域間の選択に用いられる信号は、LNAのDC供給に加えられる低い周波数(例えば、22kHz)トーンである。したがって、ダウン給電ケーブルは、受信されたRF信号、LNAを供給しかつ偏波を選択するDC供給、及び受信される帯域を選択するAC信号を通すように設けられてもよい。トーンの存在は高帯域を選択してもよく、トーンの不在は低帯域を選択してもよい。上述したように、LNAの制御を目的として供給ケーブル上に別の信号が存在することがある。存在することがある別の信号は、DiSEqC信号、MACAB信号、60Hzトーン(これらはすべて、同一の供給ケーブルを共用してもよい別の装置のための制御信号である。)、及びLNA自体に起因する電源雑音及び干渉である。望ましいトーンは、多くの干渉源の存在下で、確実に検出されなければならない。本発明のある実施形態は、フィルタリング、レベル選択、及び変調検出の組み合わせを用いて、この過酷な環境においてうまく動作する。すべての信号処理は、複数の任意の外部の構成要素を必要とすることなく実行される。入力信号は、電力入力からICに直接的に受け取られるので、トーン検出器のための入力ピン又はフィルタ構成要素のピンは必要ない。
本発明を実施するある実装では、帯域スイッチングが、2つの局部発振器へのDC供給を制御する複数のハイサイドスイッチを起動することによって実行される。代替として、これはまた、複数のMIMICデバイスのゲート制御によって達成されることが可能である。局部発振器の電源スイッチングは、問題がある可能性がある。RFの安定性の理由で、複数の局部発振器への複数の電源は、高度に分断されなければならない。したがって、これらの電源をスイッチングすることは、電源平滑キャパシタが充電されるときに、重大な供給電流過渡(supply current transient)を引き起こす。これらの電流は、DC入力から通常不十分な(高い)電源インピーダンスを有するLNAに供給されるので、局部発振器のスイッチングによって、大きな電圧過渡がDC供給上に生じる可能性がある。これは、これらの過渡が、スイッチングを開始するために用いられるものと同じトーン信号入力を中断させるので、問題を引き起こす可能性がある。本発明の実施形態は、供給電流過渡を完全に除去する方法で局部発振器の電源スイッチングを制御する。これは、ゲーティング(gating)、遅延回路、及び立ち上がり時間制御の組み合わせを用いて実行される。
電力レギュレータをDBS LNAコントローラ(すなわち、モノリシックのサポートIC)に統合することは、パッケージのピン数、及び構成要素間の配線を削減する重要な部分である。LNAへの電力入力は、高レベルの雑音及び干渉を伴う可変電圧DC供給である。この電源を使用して、低雑音のDC電源を、ほとんどのLNAに存在する増幅器GaAsFET、局部発振器、及びミキサ後の増幅器(post-mixer amplifiers)に提供するために、高性能レギュレータが必要とされる。このレギュレータは、安定しており、(特に22kHzにおいて)高い入力雑音の排除を与え、かつ永久的な損傷なしに障害(過電流、及び過熱)に耐えなければならない。本発明の実施形態では、レギュレータは、偏波検出器及びレギュレータのための較正された複数の電圧、並びに過熱検出を提供する電圧参照にリンクされる。レギュレータは、出力電流の定められた一部を内部の参照電流と比較することによって、過電流を検出する。この技術は、出力調整又は最低入力動作電圧を劣化させる可能性がある、高電流入力経路又は出力経路に抵抗器を設ける必要性を回避する。
ある実施形態は、QFN(クワッドフラットノーリード)表面実装パッケージの形式で、モノリシックのサポートICを利用する。ある例では、上述した方法ですべてのLF機能を統合することが、必要なピン数をわずか16ピンに減少させた。これは、3mm×3mm×0.8mmの小型パッケージを使用して、DBS LNAにおいて要求されるすべての低LF機能を実行することを可能にする。このパッケージでは、ICダイは、背面がPCBにさらされる金属パッド上に実装される。このパッドは、両面PCBの上面金属にはんだ付けされる。ICに隣接したPCBの反対側も金属化されなければならず、2つの金属トレースは、2つ又はそれ以上のめっきスルーホール供給スルーによって接続されるべきである。さらに、PCBは、ICの実装ポイントに隣接した金属合金ハウジングにあてて、固く保持されるべきである。この実装配置は、ICのジャンクションから周囲までの熱抵抗(junction to ambient thermal resistance)が、電源のリニアレギュレータにおける電力損失を消費するのに十分に低いことを保証するであろう。説明した実装は、この方法によって実装されたときに、ちょうど30°C/Wのジャンクションから周囲までの熱抵抗を達成した。
図7は、LNAにおいて用いられるモノリシックのサポートICの主要な複数の回路ブロック、及びICによってサポートされかつICによって必要とされる外部の構成要素を示す。ICは、4つの外部のGaAsFET JA1,JA2,JA3、及びJMをサポートする。FETのうちの2つ(JA1及びJA2)は、入力増幅器として使用され、それぞれが入力信号の偏波状態のいずれかに使用され、どの時点においてもそれらのうちの1つのみがオンになる。第3のFET JA3は、恒久的に電力を供給され、かつ増幅器として使用される。第4のFET JMは、ミキサとして使用される。複数の増幅器FET、及びミキサFETのドレイン電流は、2つの‘較正’抵抗器Rl,R2を用いてユーザによって設定される。ICは、低帯域及び高帯域の2つの局部発振器に電力出力を提供する。これはまた、必要な任意のIF帯域増幅器に電力を供給する。すべての回路は、内部のレギュレータ4からピンVinを介して電力を供給される。このピンは、電源入力として作動するだけではなく、偏波状態制御のために電圧比較器3へも給電し、かつ低帯域/高帯域制御のためにトーン検出器6へも給電する。
本発明のある実施形態は、部分的なリニアの事前調整とその後に続く2フェーズのスイッチトキャパシタダウンコンバータとを提供するモノリシックのICを使用することが、上述の内容から認識されるであろう。事前調整は、2つのタスクを実行する。その弱い調整は、雑音をその入力に結合することなく、顕著な雑音がその出力に出現することを可能にする。(それは、優れた雑音抑圧のために出力電圧の調整を犠牲にする。)第2の機能はもちろん、調整された充電電流を複数のキャパシタに提供することである(これはまた、スイッチトキャパシタ配置が出力端子での電圧をさらに(典型的に、半分に)低下させる前に、一定の電圧調整を提供して、これらのキャパシタを充電するために使用される電圧を低下させると考えられてもよい。)。本発明を実施する複数出力のLNBでは、複数の事前レギュレータが、単一のスイッチングダウンコンバータに電力を供給し、雑音の分離、及び複数の電力入力の間での供給電流の共用を提供してもよい。(誘導性又は容量性のいずれか一方の)最も簡単な単一フェーズのダウンコンバータは、非常に高い入力電流雑音を発生する。複数フェーズのコンバータは、この問題を除去することができるが、顕著なコストの増大をもたらすことがある。2フェーズのキャパシタダウンコンバータ(スイッチトキャパシタ)を用いることによって、本発明の実施形態は、実に単一フェーズのインダクタベースの回路未満のコストで、概して雑音がない解決法を提供する。また、事前調整を含むことによって、本発明のある実施形態では、電圧変換、及びLNB FETバイアスが、1つのIC内でサポートされ、パッキング、構成要素の相互接続、PCB、及びLNBのハウジングのコストが、すべて削減される。したがって、本発明の実施形態は、電力の節約及び制作されるべき製品の簡単化を可能にする。ある実施形態はまた、複数出力のLNBへの組み込みのために、サポートIC内に統合された電圧調整を提供する。
本発明の実施形態は、弱い事前調整、スイッチトキャパシタ電力変換、並びに2フェーズの電力変換を提供すること、FETバイアスサポートを含んでもよいこと、偏波電圧、並びに含まれるトーン検出器を含んでもよいこと、及びモノリシックのIC上に統合されてもよいことという点で、先行技術のLNB電圧レギュレータとは異なってもよいことがまた、認識されるであろう。これらはまた、外部の信号ルーティングを必要とすることなく、洗練された電力管理方法を組み込んでもよい。
本発明の実施形態は、電力/RFダウン給電ケーブル上への低いスイッチング雑音のフィードバック、単独のリニア調整の解決法よりも高い効率、より低い全体コストのLNBの解決法、及び削減された環境への影響を含む多数の利点を提供できることがまた、認識されるであろう。
本発明の実施形態は、単一出力及び/又は複数出力の衛星LNB、及び衛星スイッチボックス、及び衛星信号受信システムを含む多種多様のアプリケーションで利用されてもよいことがまた、認識されるであろう。