JP2010525846A - 人工心臓弁 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも2つの可動フラップ(18、20、22)といくつかの連接突出部(32、34、36)とが連接して配置される環状支持体(12)を備える機械式人工心臓弁に関する。各フラップは、2つの側方翼で囲まれた中心部分(38)を備え、各側方翼は、連接面を有する端部により連接突出部と協働する。各フラップの2つの連接面は、2つ合わせて、フラップの全外側表面積の5%未満の表面積を形成している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、機械式人工心臓弁に関する。
現在、感染症または老化に関係する変性過程のどちらかによって損傷を受けた心臓弁の1つ以上を人工弁に置き換えることにより、約30万人の患者が世界的に毎年恩恵を受けている。
人工心臓弁には主に以下の2種類がある。
・生体人工器官として知られる生体起源の人工弁であって、動物から除去されて化学的に処理されるか、または自然弁にならって生体組織から構成されるかのいずれかである人工弁
・自然弁の形状とは無関係であり、磨耗に耐え、生体適合性のある人工材料から製造されるデバイスである機械式人工弁
心臓および大動脈の空洞を通して血流が流れる自然の構造が重視されているため、生体人工器官は、これらの解剖学的構造および生理学的動作モードに起因して自然心臓弁に匹敵する生物学的性能を提供する。
生体人工器官のこの特徴は、患者の一生の抗凝固療法を不要にし、これらの薬物の長期使用の後に起こる出血の危険性を解消し、したがってこのような患者の生活の質を向上する。
これにより、患者は、人工心臓弁を装着していることを忘れることさえある。
さらに、生体人工器官は聴覚障害を引き起こすことが全くなく、これがまた、患者に人工心臓弁を装着していることを忘れさせることに留意する必要がある。
これら生体人工器官の耐用年数は限定されているが、時間経過による避けがたい石灰化のため、平均約10年の期間の後に交換を強いられる。使用が開始されると、この石灰化は急速に進み、弁を破壊し、その結果、弁機能が徐々に劣化し、心筋に悪影響を与える。この石灰化は、高齢者に比べて若者においてより急速に進行し、これは生体人工器官の適用分野を、65歳以上の人または平均余命が生体人工器官の耐用年数より短い人に制限する。
フランスでは、65歳の人の平均余命は、男性17.7年、女性21.7年であり、欠陥のある心臓弁の交換は、75歳を超えると高い死亡率を伴う大手術とみなされる。この危険性に加えて、この年齢では、大手術の苦痛が加わる。
生体人工器官と対照的に、機械的人工弁は劣化する恐れがなく、人間の寿命を超える耐用年数を有する。他方では、これら機械的人工弁の形状は自然モデルから大幅に逸脱しており、非生理学的動作モードであるため、これら機械弁は、心拍毎に、連接領域において特に顕著に、乱流、再循環領域、渦流、血球の剪断、および血流により僅かに洗浄される機械デバイスの部品上における流れの減速または停止という形での血流に対する障害を発生させる。
流れに対するこれらの障害は、これら機械デバイスを構成する人工弁材料への活性たんぱく質の反応の強度を増加し、血液細胞との接触時間を増加する。血液と接触する異質材料は本質的に、凝固プロセスを促進させる。流れに対する障害と非生物材料との間の相互作用は、
・活性たんぱく質および血小板のこれらの材料表面への付着
・凝固の活性化
・表面上での器質化凝血の形成
をもたらす。
この強力な生物学的現象は、血管の内壁を治癒する生理的過程を制御することと同じである。これは、循環系からの血液漏出を防止する。したがって、生命に対して不可欠であり、これを抑制するのは困難である。
しかし、凝固付着物は、血液循環における弁の機械的機能を妨げる(患者の生命を危険にさらす)だけではなく、これらの付着物は循環系内(ほとんどの場合脳循環系内)を移動して(塞栓形成)、神経系の問題(多くの場合反射を無効にする)をもたらす。
これらの凝固現象に加えて、赤血球の外傷が各心拍周期において繰り返され、この結果、赤血球の寿命を短縮し(溶血反応)、生体全体の慢性的な炎症反応をもたらす。この反応自体は、血液の凝血能力を増加する傾向があり、凝固発生の確率を増加する。
この結果、血栓が血栓を発生し、自立した慢性病を発生する。
この欠点を改善するために、機械的人工心臓弁を装着された患者はいずれも、薬の過量投与の場合の出血または過少投与の場合の血栓症/塞栓症の発生のどちらかの固有の危険性を伴う抗凝固療法によって、生涯にわたって保護されなければならない。
60年代の初めから、多くの世代の機械式心臓弁は、これらのデバイスが発生する血流に対する障害を低減して、凝固の危険性を低減するように設計されてきた。すなわち、最初は、ケージ内に浮遊するボールから構成される人工弁(STARR−EDWARD)、次に、70年代の初めに、回転ディスクから構成される第2世代の人工弁(BJORK−SHILEY)、次に、10年後に、2つのフラップおよび側方開口を備える第3世代の人工弁(ST−JUDE MEDICAL)が設計されてきた。この第3世代は、現在もっとも広範に使用されており、多くの製造者により様々な形態で製造されている。
これらの改善にも関わらず、第3世代の弁は依然として、血液の外傷を引き起こし、依然として抗凝固薬なしに人に対して機能を果たすことができない。他方では、40年を超える臨床的経験のため、抗凝固療法が現在適切に体系化されている。
大動脈位置に機械弁を装着された患者は、生理的値よりも大きい少なくとも2.5倍のレベル(INR2.5)の血液の凝血能力(国際標準比(INR)方法として知られる標準生物学的方法により測定される)を維持しなければならない。
僧帽弁の位置に機械弁を有する患者は、生理的値の少なくとも3.5倍(INR3.5)のレベルでの血液の凝血能力を維持しなければならない。
大動脈の位置と僧帽弁の位置との機械式人工弁の「有害性」についてのこの相違は、血液が、大動脈口よりも僧帽弁口をゆっくりと通って流れる事実の結果である。僧帽弁を通して心臓を満たす時間(典型的には、1分当たり70回の拍動で約450ミリ秒)は、大動脈を通って血液を放出する時間(典型的には、約300ミリ秒)より長い。したがって、血液は僧帽弁の位置にある人工弁とより長い時間接触し、この結果、凝固過程を完了させることができる。
さらに、僧帽弁の寸法はより大きく、そのため、生体付着物に曝される異質材料の領域がより大きくなる。その結果、機械式心臓弁を装着された患者における血栓症/塞栓症の合併化の危険性は、僧帽弁の位置に対する危険性が、大動脈の位置に対する危険性の2倍であることが確認されている。
機械式心臓弁を装着された多数の患者に対して、現在の医療行為における凝固発生の平均率は統計的に、患者当たり年間3%未満であり、出血率は患者当たり年間4%未満である。
技術データのこの状況は、人における試用検査において、新しい機械式心臓弁の血栓形成の可能性を評価するためのベンチマークを臨床医に提供し、市販する許可を得るための決め手になる。3〜4%を超える血栓症/塞栓症または出血の合併症の発生率は、ライセンスの拒否および医学界による製品の拒絶の原因となる。
抗凝固保護が正しく管理されている限り、世界中の機械式心臓弁を有する数百万もの患者は、それにもかかわらず現在容認できる状態の下で生きることができる。以前は短期間で死亡すると診断されていたこれらの患者は現在、長年生き続けている。しかし、血栓症/塞栓症および出血の危険性から判断して、患者の平均余命は、依然として心臓弁なしの同年齢の人の平均余命より著しく短い。
機械式心臓弁を装着されたすべての患者の抗凝固保護に対する緊急の要請は、医療インフラが抗凝固療法の十分な監視を実行していない国において特に劇的である。これらの国において、弁膜症は風土病になり、より若い人、女性および僧帽弁に影響を与える可能性が高い。例えば、インドでは、15歳未満の数百万人の子供が人工弁置換を必要としている。これらの若者は、上述の石灰化の問題のため、生体弁タイプの弁に対する対象になりにくい。機械式心臓弁はしたがって、より積極的に採用されるが、先進国において観察されるより極めて高い凝固による機能不全の発生率が伴い、この大きな危険性はこれらの使用を制限する。これらの国では、機械式心臓弁の血栓形成の特質は、公衆衛生問題を象徴しており、使用時に課される制約がより少なく、より優れた性能の製品の必要性を示している。
抗凝固療法が正しく守られている場合であっても、医療インフラが適切である国においてさえ合併症の発生率の懸念が残る。統計的には、10年を越えると、機械式心臓弁患者の内の2人に1人は、凝固発生または出血のいずれかのために、入院を必要とする深刻な合併症を経験している。
したがって、機械式心臓弁の設計者は流体力学的な性能およびこれらデバイスの動作モードを改善することにより、血流に生じる障害を低減し、これにより、これらの合併症を防止するために必要な抗凝固薬の投与を無くすか、または少なくとも低減することを探求している。
軸線上に中心を有し、内周面を備えるリング、およびリングの内周面の近くに配置された3つのフラップを含む機械式人工心臓弁は米国特許第6,395,024号から公知である。これらの3つのフラップは、血液が弁を通って流れるのを防止する閉鎖位置と、血液が弁を通って軸線方向に流れる開放位置との間を回動するように構成されている。
リングは、内周面を外周面に結合し、流れの下流側にあり、下流縁と称される縁部と、この端部から下流に向けて軸線方向に延びる3つの鋸歯状体または突出体を有する。
各フラップは2つの側方翼を備えた中心部分を有し、この側方翼のそれぞれは、2つの連続した鋸歯状体の内側面上に設けられ、弁の回転を案内する各手段と協働する。フラップの各側方翼が回動する空間は、回動空間と称される。
また、各鋸歯状体には2つの窓が対称的に形成されている。
各窓は、逆行流れによりフラップの側方翼の外側面を十分に洗浄することを可能にする。
したがって、弁が僧帽弁の位置に装着されると、この外側面は心室から大動脈に向かって循環する血流により洗浄される。その結果、この特徴のため、この配置における生体付着物のすべての危険性は解消される。
同様に、弁が大動脈の位置に装着されると、これらの窓を通る大動脈洞への血液の還流は、弁が閉じられると、側方翼の外側面を洗浄し、ある一定量の血液がフラップの回動空間内に貯留されることを防止する。
回動空間内の血液の貯留に対するこの保護を完成させるために、追加特徴部が提供される。すなわち、フラップが開くと、上述の窓の下側縁部が、フラップの側方翼の前縁部と共に、三角形の水門形状を有する第2の開口を形成する。この第2の開口(「割れ目」と称される)は、この方法で形成される開口の面積が、フラップが閉鎖位置から開放位置に移動すると累進的に増加するという意味では「動的」である。これは、順行流れにより輸送される血液がフラップの外部まで直接通過することを可能にし、前縁部およびフラップの翼の外側面の追加の洗浄を確実にする。
本出願人は、それでもなお、血流におけるこの追加特徴部の効果は、大動脈の位置における場合と僧帽弁の位置における場合とでは同一ではないことを、動物における移植から見出した。
上述の機能は、僧帽弁の位置に弁を移植され、抗凝固保護なく何カ月も置かれた多数の動物において有効であると証明されたのに対して、同じ弁が大動脈の位置に移植されている動物を用いた場合には当てはまらなかった。
僧帽弁の位置では、心室充填中、低圧の血液は、フラップの回動空間内で外部に向かって弁の内部から第2の開口(「割れ目」)を通って流れ、これらの重要な回動空間を洗浄する。
しかし、心室放出中、大動脈の位置に移植された弁における心臓により生成される血圧は、僧帽弁の位置に移植された弁により発揮される血圧より10倍大きい。
大動脈弁は僧帽弁より小さく、したがって割れ目はかなり狭いため、大動脈の位置では、各心拍において、洗浄の意図する目標を超えて血球に対する外傷を引き起こすくらい強力な横方向の「噴射」が洗浄により生成する。
これに関連する従来技術において認識される外傷のしきい値は、血小板では約150ダイン/cmおよび赤血球では1000ダイン/cmの力である。これらの値を超えると、血液成分は剪断され、血小板は凝固剤を放出し、これは凝固合併症を引き起こす可能性がある。
よって、回動空間内の血液の減速を防止するために僧帽弁の位置において有効である割れ目は、大動脈の位置では効果がなく潜在的に危険である。
臨床上の経験は、機械式心臓弁の連接領域が、凝固現象に最も曝される領域であることを示している。
残念ながら、心臓弁が、各心拍において、血液の循環に対して不可欠である機能を保証する時に、機能的安全性の要請により課せられる仕様が凝固の問題よりも優先されなければならない。
このように、フラップの連接機構は、回動空間内の良好な血流構造に対して不都合な形状として作用する。これは、血流により相対的に不十分に洗浄される表面に非常に近い領域に、剪断および微小な乱流を生成する。
この現象の大きさは、弁の連接領域の数に関連する。したがって、現象の大きさは、4つの回動空間しか有していない2つのフラップを備える心臓弁に比べて、6つの回動空間を有する3つのフラップを備える心臓弁の方がより大きい。
この理由から、特定のデバイスが装着されない場合に、凝固合併症に対する耐性が心配される3つのフラップを備える機械式心臓弁の利点は大幅に低減されることが見出されている。
人工心臓弁を必要とする患者は、1回だけの手術で済み、異物が循環系に存在する場合に生じる凝固合併症から保護されることを希望する。
残念ながら、凝固付着物の形成を防止するために、患者は一生を通して抗凝固薬を服用する(これは強制的である)ことを余儀なくされ、このような薬物の長期間の服用は出血の合併症を誘発する傾向がある。
本発明は、機械式人工心臓弁を提案することにより従来技術の欠点の少なくとも1つを改善することを目的とし、機械式人工心臓弁は、
長手軸線上に中心を有する内周面を有する環状支持体と、
少なくとも2つの可動フラップであって、各可動フラップが、長手軸線に垂直なフラップ回転軸線周りに、弁の開放位置から弁の閉鎖位置まで回転できるように、支持体の内周面に連結された少なくとも2つの可動フラップと、を備え、開放位置では、開放したフラップがそれらの間で長手軸線上に中心を有する主開口の範囲を定め、弁を通って血流が軸線方向に流れ、閉鎖位置では、閉鎖したフラップが、主開口を通って血液が還流するのを防止し、環状支持体が、順行流れの下流側における下流縁と称される縁部と、下流縁から軸線方向に延びる複数の連接突出部(articularextensions)とを有し、突出部の数がフラップの数に対応し、各フラップが2つの側方翼により対称的に囲まれた中心部分を有し、2つの側方翼がこの中心部分に対して傾斜し、これら2つの翼が、各翼のいわゆる終端部分を介して2つの連接突出部の内側面とそれぞれ協働してフラップの回転を可能にし、各終端部分が連接面(articulation facet)と称される外側面を有し、この連接面は、フラップが開くと、突出部面と称される対応する連接突出部の内側面の一部にもたれるようになり、各フラップの2つの連接面を合わせると、実質的に、フラップの全外側面積の5%未満の面積になる。
開放位置において支持体の対応する連接突出部と接触するフラップの各側方翼の外側面積を劇的に低減することにより、この位置において血流と直接接触しないフラップの外側面積は大幅に低減される。
このようにすると、僧帽弁の位置または大動脈の位置のいずれに弁が移植されたとしても、フラップの外側面は、特にフラップの側方翼の領域において、血流によって以前より効果的に洗浄される。
開放位置におけるフラップの支持領域の大幅な低減は、上記従来技術文献の米国特許第6,395,024号に開示されているように、連接突出部の領域において洗浄開口を提供する必要性を無くす。
連接突出部の両側に形成されるノッチは、ノッチの先端においてさえ、血流に対して反応する物質を大量に除去し、これにより、凝固付着物に対する本発明の弁の耐性を高め、より一般的には流体性能を向上する。
フラップの支持領域を低減することが弁の動作に支障をきたすことはない。この理由は、本出願人が述べているように、支持受面上に加わる流体力学的な力が相当高い場合、フラップは、閉じているときと対照的に、開いているときには弁の支持体の上に載る必要がないためである。
実際に、開放位置において、流れによってフラップに加わる力、したがって連接突出部の内側面の部分に加わる力は最小である。
さらに、本発明は、開放位置において弁が詰まる危険性(フラップの側方部分の外側面と対応する連接突出部の対向する内側面との間に凝固付着物が侵入することで発生するかもしれない)を大幅に低減する。
このことがもし発生してしまうと、関係するフラップの開放角度は低減し、この結果、現象の悪化、最終的に、閉鎖位置におけるフラップの動作不良につながりやすい流れの障害を引き起こす。
フラップの動作を妨げる連接部の血栓が形成される可能性とは別に、凝固付着物がこのように介在することによって、周辺の血流における塞栓症も引き起こす可能性がある。
このように、本発明は、抗凝固薬を服用する必要性を無くすかまたは少なくとも劇的に低減する。
上記従来技術(図6および8参照)の心臓弁のフラップにおいては、各側方翼とフラップの中心部分との間の接合領域は、この領域が縁部の全体的形状となる小さい曲率半径を有する。
フラップが開放位置にある場合にこの場所の血流の微細構造を解析することにより、本出願人は、回動空間の近傍において、接合領域の下流に、1サイクルごとに再現される乱流の微小流れが存在することに気が付いた。
赤血球および血小板が流れのこの場所に存在する時間が増加することおよび血液の乱流により、隣接する不動面に対する血栓の形成および付着が助長される。
流れのこの局所的な乱流を防ぐために、フラップのそれぞれの各側方翼は接合領域によりフラップの中心部分に接続されている。この接合領域の外側面は凸形状であり、順行流れの下流側に位置する領域の一部(後縁)を含む外側面の全長の少なくとも一部にわたって十分に大きい曲率半径を有することにより、この接合面近傍の乱流の形成を防止する。
この特徴は、フラップの回動空間近傍において流れの局所的なゆがみを低減し、したがって、その流れは、フラップの外側面に沿って離れることなく流れる。
さらに、曲率半径を増加した結果として、曲率半径のこの変更が関係するフラップの一部を、フラップの残りの部分が受ける速度勾配に近い速度勾配を受ける流れの領域内に維持し、さらに、この臨界領域における流れのゆがみを減衰させる。この特定の特徴が関係するフラップの部分は、例えば、フラップの前縁から約20%の距離から開始する。
曲率半径はフラップの半径に依存し、弁の各サイズに対して要求される効果を得るために、当業者により決定される。
上述の構成によって、各側方翼とフラップの外側面の中心部分と間に形成される角度は、従来技術のフラップに比べて増加される。
1つの特徴によれば、流れの下流側に位置する接合領域の一部の曲率半径は、大動脈の位置に移植されることを目的とする弁では少なくとも2mmであり、僧帽弁の位置に移植されることを目的とする弁では少なくとも3mmである。
別の特徴によれば、フラップのそれぞれの各側方翼は接合領域によってフラップの中心部分に接続され、この接合領域の外側面は、凸状であり、順行流れの上流側に頂点がある円錐の一部の全体的形状を有する。
この特徴によれば、各側方翼とフラップの中心部分との間の曲率半径は、フラップの前縁のすぐ近くでは大幅に変更されないが、フラップの後縁(流れの下流側に位置するフラップの縁部)に近くなるとともに徐々に変更される。
したがって、接合領域におけるフラップの曲率半径のこの変更は、フラップの前縁の外形形状を変更せず、したがって、フラップが開放位置から閉鎖位置に回転する間に、翼が環状支持体の内側面の上に載る点の輪郭形状を変更しない。
1つの特徴によれば、フラップのそれぞれの各側方翼は接合領域によってフラップの中心部分に接続され、この接合領域の外側面は凸状であり、一部円柱状の全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、各フラップの回転軸線は、フラップと環状支持体との間において、フラップの外側に位置する仮想軸線であり、フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に延びる。
1つの特徴によれば、弁の長手軸線Xに垂直な平面内では、フラップ回転軸線は、長手軸線Xから環状支持体の半径の75%を超える距離にある。
1つの特徴によれば、フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップの連接面のそれぞれと、関係する連接突出部の対応する突出部面とが、その間でフラップ回動空間を画成し、フラップが開放位置にあるときは、フラップの連接面が対応する突出部面にもたれるようになると、回動空間が消滅する。
1つの特徴によれば、回動空間の容積は、フラップが閉鎖位置から開放位置に移動するときにフラップにより移動される容積の2/100未満である。
1つの特徴によれば、フラップの中心部分の外側面は、フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凸状の全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、各フラップの中心部分は、弁の主開口の方に向いた内側面を有し、内側面は、フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凹状の全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、弁が開放位置にあるとき、フラップの内側面により範囲を限定された主開口は、環状支持体の長手軸線に垂直である平面において突出しており、流れに提供される流れ断面を有し、この断面は、環状支持体により同じ平面において範囲を限定された内側面積の少なくとも75%に等しい。
1つの特徴によれば、弁が開放位置にあるとき、各フラップは、その外側面と、フラップが協働する2つの連接突出部を隔てる環状支持体の内周面部分との間に第2の開口を画成する。
1つの特徴によれば、各第2の開口は三日月形の全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、環状支持体の長手軸線に垂直な平面において突出した第2の開口の半径方向の寸法は、環状支持体の内径の20%未満である。
1つの特徴によれば、各第2の開口は、環状支持体の長手軸線に垂直な平面内に、流れに提供される流れ断面を有し、この断面は、環状支持体により同じ平面内において範囲を限定された内側面積の7%未満である。
1つの特徴によれば、連接突出部はそれを通過する開口を有していない。
1つの特徴によれば、各フラップに対して、下流縁の近くにおいて、環状支持体はその内周面に2つのストップを有し、血流の圧力がこのフラップの内側面上に加えられると、このストップによってフラップがその開放位置に即座に回動する。
1つの特徴によれば、各フラップに対して、環状支持体はその内周面に、閉鎖位置にあるフラップを支持する2つの支持手段を有し、各フラップに対する上記支持手段は、フラップのそれぞれの側方翼が協働する2つの連接突出部の間にある。
1つの特徴によれば、各ストップは、環状支持体の長手軸線に垂直な平面において突出し、上記支持手段の幅の少なくとも半分に実質的に対応する距離だけ最も近い支持手段から角度をなして間隔を空けられ、幅は、関係する平面において環状支持体に対する接線方向において測定される。
1つの特徴によれば、各フラップに対するストップはフラップの支持手段の間に存在する。
1つの特徴によれば、各フラップはその周辺部に、血液の順行流れの上流側にあり、フラップの閉鎖位置においては環状支持体の内側面と協働する前縁と、順行流れの下流側における後縁とを有する。
1つの特徴によれば、フラップの支持手段のそれぞれは、上記弁の閉鎖時に線接触ではなく面接触によって、フラップの前縁の接触領域と協働する。
1つの特徴によれば、各フラップ支持手段は、上部端面を有し、その一部が、最も近い連接突出部とは反対側において十分に大きい曲率半径を有することにより、フラップの前縁の横の直線的な接触領域と、線接触ではなく面接触で協働する。
1つの特徴によれば、各フラップの後縁は実質的に三角形の形状を有し、弁の閉鎖位置において、3つのフラップの後縁が相互に協働して、頂点が下流方向に向く三面体を形成する。
1つの特徴によれば、各フラップは、その中心部分において、フラップの下流の自由端において形成される実質的にスキー先端形状であり、フラップの対称軸線と位置合わせされた領域を後縁に有し、フラップの実質的にスキー先端形状の端部は、上記フラップの内側面の延長から実質的に2°〜4°を含む角度で広がる先端を形成する。
1つの特徴によれば、弁の閉鎖位置において、実質的にスキー先端形状の3つのフラップの端部は、相互に少なくとも50ミクロン離れたままであり、3つの先端を備える星形の中心間隙をそれらの間に形成する。
1つの特徴によれば、3つの先端のそれぞれは、フラップの後縁の全長の少なくとも3分の1に対応する距離にわたって延びる。
1つの特徴によれば、各フラップは、閉鎖位置においては、環状支持体の長手軸線(X)に垂直な平面に対して30°〜50°を含む閉鎖角を形成し、開放位置においては流れの方向と実質的に平行である。
1つの特徴によれば、閉鎖角は、僧帽弁の位置に移植されることを目的とする弁では40°〜50°を含む。
1つの特徴によれば、各フラップはその外側面上に、血流の方向をフラップの側方翼の方向に向ける溝が設けられた1つ以上の領域を有する。
1つの特徴によれば、大動脈の位置に移植されることを目的とする弁において、環状支持体はその外周面上に、縫合リングを固定するための周囲リブを有し、リブは、その全体的形状が、各連接突出部に沿った頂点および2つの連続する連接突出部の間に中空を有する実質的に正弦曲線の輪郭形状を再現するように構成される。
本発明の別の態様は、機械式人工心臓弁の環状支持体に取り付けられるための可動フラップを提供することであり、可動フラップはその周囲に、順行血流の上流側に配置されるための前縁および血流の下流側に配置されるための後縁を有し、フラップは、中心部分に対して傾斜した2つの側方翼により対称的に囲まれる中心部分を有し、各側方翼は接合領域により中心部分に接合され、この接合領域の外側面は、凸状であり、後縁を含む全長の少なくとも一部にわたって十分大きい曲率半径を有することにより、接合表面近傍の乱流の形成を防止する。
1つの特徴によれば、後縁に沿った接合領域の曲率半径は、大動脈の位置に移植されるための弁では少なくとも2mmであり、僧帽弁の位置に移植されるための弁では少なくとも3mmである。
1つの特徴によれば、接合領域の外側面は、フラップの後縁の反対側に頂点が位置する円錐の一部の全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、接合領域の外側面は一部円柱状の全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、フラップは相互に対向する外側面および内側面を含み、それぞれが前縁を後縁に接続する。
1つの特徴によれば、フラップの中心部分の外側面は、フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凸状である全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、フラップの中心部分の内側面は、フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凹状である全体的形状を有する。
1つの特徴によれば、フラップはその外側面上に、血流を側方翼の方向に向ける溝が設けられた1つ以上の領域を有する。
1つの特徴によれば、フラップはその中心部分において、自由端において形成される実質的にスキー先端形状であり、フラップの対称軸線に位置合わせされた領域を後縁に有し、フラップの実質的にスキー先端形状の端部は、上記フラップの内側面の延長から実質的に2°〜4°を含む角度で広がる頂点を形成する。
1つの特徴によれば、フラップは剛体である。
1つの特徴によれば、フラップは、生体適合材料から形成され、任意には、モノリシックカーボンで、熱分解炭素コーティングを備える黒鉛で、または熱分解炭素と同等の耐磨耗性を有する合成ポリマーで形成される。
他の特徴および利点は、以下の説明の過程で明らかになり、以下の説明は、単に非限定の例として、添付図面を参照して示される。
フラップが開放位置にある、本発明の弁の斜視略図である。 フラップが閉鎖位置にある、図1の弁の斜視略図である。 弁の外部から見た、開放位置におけるフラップと、本発明の連接突出部および従来技術の連接突出部(破線の外形)との協働を示す部分略図である。 弁の内部の部分的な斜視略図であり、支持体の2つの連接突出部間に収容された、開放位置におけるフラップの構成を示す。 フラップの前縁と協働する支持手段の拡大部分略図である。 本発明のフラップの外側面の略正面斜視図である。 従来技術のフラップの外側面の略正面斜視図である。 本発明のフラップの外側面の略正面斜視図である。 従来技術のフラップの外側面の略正面斜視図である。 対称軸線Zを含む平面における本発明のフラップの略断面図である。 フラップが閉鎖位置にある、本発明の弁の略平面図である。 弁の連接突出部32に対して開放位置における2つのフラップの側方翼の配置を示す部分略図である。 フラップが開放位置にある、本発明の弁の略平面図である。 本発明のフラップの中心部分の平面における部分略図であり、上記フラップの接合領域の1つの前縁を示す。 本発明のフラップの中心部分の平面における部分略図であり、上記フラップの接合領域の1つの後縁を示す。 本発明のフラップの略縦断面図である。 本発明の弁の回動空間の略拡大部分図である。 閉鎖位置における本発明の弁のフラップの勾配を示す部分略図である。 溝を備えない本発明のフラップの外側面上の血流を表す図である。 溝を備える本発明のフラップの外側面上の血流を表す図である。 本発明に従う溝の1つの可能な形状の部分略図である。
図1から4bに示されるように、本発明の機械式人工心臓弁10は、心収縮により引き起こされる血液の周期性の流れに対して内部通路14を支持体の内部に画成する、リング形の環状支持体12を含む。
開放位置における弁10を通る流れは、順行流れと称され、流れのこの方向は図1の矢印Aにより示されている。
逆に、弁の閉鎖中に逆方向において流れる流れは逆行流れと称される。
血流に対する中心内部通路14は、環状支持体12の内周面16により囲まれ、環状支持体12は以下に詳細に説明する3つの可動フラップ18、20、22を支持する。
図1および2に示されるように、心臓弁10は長手軸線Xに中心を有し、この軸線周りに回転対称性を有する。
環状支持体12はまた、例えば、図示されていない織物の縫合リングを収容することを目的とする周囲リブ26を備える外周面24を有し、これは、外科医が公知の方法で縫合針により心臓組織に弁を固定することを可能にする。
図1では、開放位置にある弁が示されており、開放位置ではフラップ18、20および22が持ち上がった位置、すなわち開放位置にあり、血流は順行方向に弁を通過する。一方、図2では、閉鎖位置にある弁が示されており、フラップは下がった位置、すなわち閉鎖位置にある。
なお、本発明の原理に影響を与えることなく、弁は3つを超えるフラップまたは2つだけのフラップを含んでもよく、この場合、環状支持体12は楕円であり、フラップは長円形である。
この点について、僧帽弁の位置に移植されるように設計された弁は2つの長円形のフラップを有するが、例えば、他の形状の3つのフラップを同じように有することができる。
環状支持体12は順行流れの上流側に、外周面24に内周面16を接続する上流縁または前縁28を有する。
環状支持体はまた順行流れの下流側に、環状支持体の外周面24に内周面16を接続する下流縁または後縁30を有する。
支持体12はまた3つの連接突出部または突出部32、34、36を含み、これらの突出部は、長手軸線Xの方向と平行に下流縁30から下流に延び、これにより周囲端30に対して軸線方向に延びる狭間(crenelations)を形成し、突出部のベース部は先端と実質的に同一幅(軸線Xに垂直な寸法)である。
これらの突出部は連接領域を提供し、可動フラップがこの領域と協働して、フラップの開放位置から閉鎖位置に(逆の場合も同様に)通過する。
なお、さらに、先端における連接突出部の幅は実質的に連接領域の幅に等しい。
フラップの数と等しいこれらの連接突出部32、34、36は、図3の部分図に概略的に表したように、従来技術の心臓弁を装着する狭間より小さい寸法を有する。ここで、破線の外形で示された従来技術の心臓弁の連接突出部2は、本発明の弁10の連接突出部34上で意図的に重ね合わされている。
連接突出部2という従来の構成から突出部34という新しい構成に進むと、図3の平面において突出した連接突出部2の領域は少なくとも50%低減される。
図1から4bに示されるように、本発明の弁10の連接突出部は、従来技術の連接突出部および具体的には米国特許第6,395,024号に開示されたものとは対照的に、連接突出部を通過する開口を有していない。
連接突出部がそこを通過する開口を有していないという事実は、弁が大動脈の位置に移植される場合、流れに関係する本発明の弁の動作を改善する。
この位置において、米国特許第6,395,024号に開示された弁は、連接突出部のそれぞれの上に2つずつ対称的に配置された6つの小さい開口を有し、この機能は、フラップが開放(上昇)位置にあるときに、フラップの前縁を清浄にすることである。
大動脈の位置において、血流が高圧であると仮定すると、小さい開口を通る血流の剪断現象が発生する。これは、大動脈壁に高速で衝突する6つの横方向の噴射を生成する結果となり、結果的に凝固現象を促進する。
この一連の現象の直接的な結果として、フラップの動作を徐々に制限する血栓を局所的に形成し、その結果、患者の死に至る可能性がある弁の偶発的な機能障害および循環の欠乏を生じる危険性をもたらす。
連接突出部を通過する開口がないことはこの危険性を回避する。
図1、4a、4b、5および7に示されたフラップ18の以下の説明は、本発明の弁10に取り付けられる他のフラップのすべてに同様に当てはまる。
フラップ18は中心部分38を含み、この中心部分の両側には、中心部分に対して傾斜している2つの側方翼40、42が対称的に接続されている(図1および7)。
フラップ18は、軸線Z(対称軸線)を通り、図5の平面に垂直な平面に対して対称的である。
フラップ18は、前縁44を有し、前縁44は、図1、4aおよび4bに示されるフラップの開放位置では順行流れ(矢印A)の上流側にあり、閉鎖位置では、環状支持体12の内周面16上に設けられる特定の手段と協働する(以下を参照)。
この前縁44は、弁の内側面16と協働するように構成された下方向に向く湾曲部を備える凸形状を有する(図4a、4b、5および7参照)。
フラップ18はまた、前縁が位置する側部とは反対のフラップの側部に、順行流れの下流側にある後縁46を有する。
図1、4a、5および7に示されるように、後縁46は2つの対称的な部分46aおよび46bを備え、これらの部分は、それぞれの側方翼40および42から下流端領域48まで延び、その領域で接合して点を形成する。
この点48は、フラップの対称軸線Zに沿って位置合わせされる。
このように、部分46aおよび46bは、実質的に三角形の逆V字形状を後縁46上に提供し、その先端は端部領域48に一致する。
弁の閉鎖位置では(図2および10)、3つのフラップの後縁は相互に協働して、その先端部が下流方向に向く三面体を形成する。
フラップ18の外側面45を示す図7に見られる端部領域48は、例えば、フラップの外側面に対して上に持ち上がり、実質的にスキー先端形状を呈する。
なお、この点について、この外側面は例えば、フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に平らな全体的形状を有する。
より具体的には、図9に示されるように、フラップの実質的にスキー先端形状の端部48は、フラップの内側面47の延長から実質的に2°〜4°の角度で広がる先端部を形成する。
したがって、フラップが流れの中に置かれると、フラップのスキー先端形状の端部48は流れに平行でないのに対して、フラップの本体は流れの方向に実質的に平行である。
各フラップの持ち上がった自由端48が存在することにより、フラップの外側面と内側面の間に微細な正の圧力勾配が生じる状態の間に徐々に生じる順行流れの減速に伴って起こると予測されるフラップの閉鎖という流体力学的作用が強化される。
図10は、閉鎖位置における弁10のフラップ18、20、22の上からの図を示し、スキー先端形状の端部48は少なくとも50ミクロン離れている。この結果、3つの分岐を備える星形の中心の隙間49がフラップの後縁の間に形成される。
この隙間は、フラップの閉鎖における空洞現象のすべての危険性を防止し、端部領域48におけるフラップの後縁間の接触を解消することにより、閉鎖時の騒音の発生を防止する。
さらに、長期間におけるフラップの前縁の僅かな摩耗が、環状支持体の内側面と接触するフラップ表面に現われる場合、フラップは公称の閉鎖角よりも大幅に低くなるが、隙間はそれにもかかわらず、依然として、フラップの後縁の端部領域48間の接触を防止するために存在する。
なお、分岐のそれぞれは、フラップの後縁の全長の少なくとも3分の1に対応する距離に及ぶ。
図1、2、4a、4bに示されるように、フラップ18は、他のすべてのフラップ(特に図1から3のフラップ20)と同様に、環状支持体12の内周面16、より具体的にはフラップの回転を案内する手段と協働し、さらに弁の内周面上に半径方向に配置される保持手段とも協働する。
内周面16に対してこのように連結されると、フラップは図1の開放位置と図2の閉鎖位置との間で回転することができる。
フラップの回転を案内するための手段は、フラップの側方翼を案内および保持するための通路または円弧を形成する各連接突出部32および36の厚みの内部で2つの空隙輪郭50および52を備える。より具体的には、これらの通路または円弧は、いわゆる側方翼40、42(図3、4aおよび11)の端部に位置するフラップの後縁46の部分と協働する。
各連接突出部の内周面上に対称的に配置される案内円弧(図11)は、仏国特許第2 642 960号により詳細に開示されており、それは参照により引用される。
弁10はまた、支持体12の内周面16上の各フラップに対して多くの様々な保持手段を含む。
具体的には、フラップ18に対する2つの第1下部保持手段または支持手段60、62(図4aおよび4b)は、その断面が順行流れの方向に増加する流体力学的輪郭形状を有する。この輪郭形状は、支持手段62に対して図4bが示すように、対称的な円弧形状の上部端面60a、62aで終了し、この円弧形状の傾斜は連接突出部の反対側の側面上でより急勾配である。
上部端面62aは前縁44の接触領域44aと協働して、弁の内周面16上に置かれた支持手段の挿入ベースの方向に上記接触領域が移動するときに、フラップの閉鎖時において上部端面と前縁との間に面接触を形成する。
図4bの破線の外形で表された支持手段61の対称的な輪郭形状を備える場合のように線に沿って接触する代わりに、この面接触は、2つの部材(フラップの前縁および支持手段)の接触により引き起こされる磨耗を表面全体にわたって分散する。支持手段62の頭部(上部端)の輪郭形状が非対称的であるため、より具体的には、支持手段のヘッド部の一部62a1が十分大きい曲率半径を有して、前縁の長方形の接触領域44aとの面接触を得ることにより、力がより適切に分散される。一部62a1は実質的に平面形状を有し、例えば平坦形に生成され、その結果上部端面62a上において、最も近い連接突出部側に凸形状の輪郭形状を提供し、反対側に実質的に平らな輪郭形状を提供する。
閉鎖位置では、フラップ18はその前縁44(図4a)が、支持手段の上部端面60a、62a上に、より具体的にはこれらの表面の平らな部分上に載っている。全く同じ方法で、上で説明したものと同じ種類の2つの分離した第1下部支持手段もまた、他のフラップのそれぞれに対して弁に設けられる(例えば、図12に示されるように、フラップ20に対する保持手段63、65およびフラップ22に対する保持手段67、69)。
弁はまた、各連接突出部の実質的に中間および下部部分に第2下部保持または支持手段を含み(図4a、11および12)、これら手段は、上向きであり、順行流れの方向に輪郭形状を有する船首形状の部材64、66、68の形を取る。各連接突出部32、36および34の輪郭形状を有する部材64、66、68は、閉鎖位置においてフラップの側端部に対して保持点として作用するように、十分な間隔(フラップの厚さとほぼ等しい距離)を空けた側端部を有する。
さらに、フラップ18の上部保持手段70、71(フラップ20および22ではそれぞれ72、74および76、78)は、環状支持体の下流縁30上に設けられ、第1下部保持手段に対して長手軸線Xに沿って軸線方向にずれている(図4aおよび11参照)。
さらに、図11および12に示されるように、これらのフラップの第1下部保持手段60、63および各上部保持手段70、72は相互に半径方向にずらされ、上部保持手段が第1下部保持手段の後に置かれることを防止する。これは、これらの下部保持手段と上部保持手段との間において、血小板の活性化を促進する流れの微小擾乱の生成を回避する。
この特徴はまた、第1下部保持手段と上部の保持手段の間に位置するフラップおよび支持体の表面が、心拍周期の間において流れにより十分に洗浄されることを保証する。具体的には、各第1下部支持手段の上部端面は、弁の閉鎖中に逆行流れに完全に曝される。
このフラップの各側方翼と協働する、2つの連接突出部32、36間のフラップ18の上部保持手段70および71は(図4a)、フラップの開放動作中に上部ストップとして作用する。したがって、血流の圧力がこのフラップの内側面上に加わると、以下に説明するように、これらのストップにより、フラップは回転軸線周りに回動する。
より具体的には、上部ストップ70および71は、弁の開放の最初の数ミリ秒の間、フラップの外側面の上流部分と接触する。
血圧が閉鎖したフラップの内側面上に加わり、フラップを10分の数ミリメートル持ち上げると(フラップが第1下部保持手段の端面60a、62a上に載っている場合、ストップの下部部分とフラップの上部外側面との間に設けられる遊びにより可能となる)、フラップとこれらのストップとの接触により、2つの側方翼が回転軸線周りに対称的に回動し、フラップを持ち上げる。この実際には瞬時の回動により、フラップの外側面はストップから離れるように移動し、その結果、血流に対する大きな通路を、これらのストップとフラップのこの表面との間に形成する。
なお、さらに、開放位置では、フラップは下部保持手段上に載らず、下部保持手段は、フラップの閉鎖中のみ支持体として作用する。
さらに、第1下部保持手段60と62との間に上部保持手段70および71を配置することにより、上部保持手段の容積が大幅に増加し、その結果、フラップの前縁近傍におけるフラップの外側面と上部保持手段との間の衝突面積を増加する。これは、接触点における機械的ストレスの集中を低減し、長期的には、フラップの局所的な表面状態のありうる劣化を防止する。
それにもかかわらず、フラップの2つの側方翼の同時および対称的な開放作用を保護するために、上部保持手段を第1下部保持手段から大幅に離し過ぎないことが必要であり、血流の不必要な擾乱を引き起こすかもしれない割合に上部保持手段の容積が増加しないようにする必要がある。
これらの理由のために、本明細書で開示される実施形態において、各上部保持手段70、71は、それの最近傍の第1下部保持手段60、62から、第1下部保持手段の半径方向の寸法(幅)の少なくとも1倍に実質的に相当する距離だけ、半径方向にまたは角度的に(軸線Xに垂直な平面に突出して)ずらされる。
例えば、29mmに等しい外径を備える心臓弁では、下部保持手段の半径方向寸法または幅は、約1.5mmであり、したがって上部保持手段は、対応する第1下部保持手段の通った跡から半径方向に少なくとも1.5mmの間隔を空けて配置されている。
好ましくは、上部保持手段(ストップ)は、フラップが開くとき、上流部分のみがフラップの外側面と接触するため、上流部分において幅をより広くし、下流部分においてより先細りにして、衝撃時のストレスの集中を局所的に低減することが重要である。
図4aに示されるように、フラップ18の前縁44は、第1下部保持手段60、62と上部保持手段70、71との間にある。
なお、各フラップの回転案内手段は、フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼への方向に延びる回転軸線(図5および7の鎖線で示される)を画成する。回転軸線は、弁の長手軸線Xからフラップの環状支持体12の半径の75%を超える距離(その軸線に垂直な平面において)にあり、一方で、血液がフラップの外側面と環状支持体の内周面16との間を流れることを可能にする。
各回転軸線は、対応するフラップと環状支持体との間であって、対応するフラップの完全に外側に位置する点において仮想である。したがって軸線は、フラップの重心から大幅に中心が外れている。その結果、フラップに作用する摩擦力は、血流の減速時にフラップの閉鎖を開始するのに十分な仮想軸線に対する移動を生じさせる。これは閉鎖運動を促進し、フラップが急激に閉鎖して循環する血球に対するノイズおよび外傷の両方を引き起こすいくつかの従来技術の弁に比べて運動の激しさを大幅に低減する。
摩擦力単独でこの閉鎖を開始するには十分であることから、フラップの回転軸線をこのように中心を外して配置することにより、フラップを、弁の開放位置において、血流の軸線と実質的に平行に、または軸線Xと垂直な平面に対して90°を大きく超える平面内にさえ配置することができる。
上で既に述べたように、各フラップの端部領域48のスキー先端形状内に突き出た先端が存在することは、流れの減速時における流れの自然力によりフラップを早期に閉鎖するのを促進するのに役立つ。
さらに、上部保持手段70、71をフラップ18の第1下部保持手段60、62から離れるように移動することにより、上部保持手段はフラップの回転軸線から離れる方向に移動され、その結果、心拍周期の開放状態の開始時に内側面上に加わる圧力によって、フラップの上部縁部が持ち上がるときに、要求されるレバー効果が増加する。
閉鎖フラップの内側面に加えられる極めて弱い流体力学的な力は次に、回転軸線周りでフラップの事実上対称的な傾斜を即時に引き起こす。
図4aを参照して上ですでに説明したように、環状支持体12の下流縁上の連接突出部は、3つのフラップを備える従来技術の弁の連接突出部より大幅に小さい。
このため、フラップが持ち上がっているとき(図1、3、4a、11および12のように開放位置にある弁)、対応する連接突出部の側面部分にもたれかかるフラップの各側方翼の外側面は、従来技術のものより大幅に小さい。図3および11に示されるように、各側方翼の外側面の一部のみが連接突出部の一部と接触するのに対して、従来技術では、事実上フラップ20の各側方翼の外側面のすべてが(破線の外形で示した)対応する連接突出部2のかなり大きい部分に接触する。
したがって、図3のフラップ20の側方翼42では、この側方翼42の終端部分42aの外側面(連接面と称される)のみが、連接突出部34の内側面の一部(突出部面と称される)に面し、これにもたれかかる。
図11では、連接突出部32の突出部面50aおよび52aそれぞれと接触する、フラップ18および20それぞれの側方翼42および40の連接面42aおよび40aが、破線の外形で示されている。
このように、従来技術の弁の連接突出部2に覆われるような各側方翼の外側面の一部は、本発明のおかげで、材料面に面することはなく、これにより、この外側面の一部と連接突出部の側方の内側面との間に生体付着物が介在する危険性が大幅に低減される。このように、各連接突出部に設けられたノッチにより、各フラップの側方翼においてより大きい領域が心拍周期の間の血流により清浄される。
フラップの回動空間内で相互に接触する非生体面を無くすことは結果的に、この領域内の生体付着物の凝固の危険性を無くすか、または少なくとも低減する。
このようにして、実際には、本発明は急な循環不足をもたらす弁の機能不全の重大な危険性を無くす。
フラップの2つの側方翼の外側面の部分(すなわち、フラップの開放位置において、対応する連接突出部のそれぞれ突出部面52aおよび50aにもたれかかる、連接面40aおよび42aの部分)の合計は、フラップの全外側面積の実質的に5%未満の面積に一致する、ことが留意されるべきである。
理論的には、2つの連接面の面積を可能な限り小さくすると同時に、フラップの回転を効果的に案内する点においては、連接面の面積の下限は存在しない。しかし、実際には、1%の下限は達成可能であり、その結果2つの突出部面の面積は例えば、フラップの全外側面積の1.4%に等しい。
なお、2つの連接面の対向面積を低減するために、各連接突出部のベース部の幅がその先端における幅に比べて低減され、その結果、図3において見られる突出部は、刻み目でなくキノコ形であることが多い。
このように、突出部の側面は、図3のような実質的に直線でなく、凹面である。
比較のため、米国特許第6,395,024号に開示された従来技術の弁の、2つの対応する連接突出部の内側面の一部と接触する、フラップの側方翼の外側面積の部分の合計は、フラップの全外側面積の少なくとも15%に等しい。
したがって、本発明の弁により提供される従来技術に勝る改良と、この改良が生物材料の介在の危険性を防止するために用いられる予防的抗凝固療法に与える効果とは、明からである。
なお、この効果は、2つのフラップを備える弁に対する4つの回動空間と比較して、3つのフラップを備える弁が6つの回動空間を備えるため、3つのフラップを備える弁にとってより大きい。
図6および8はそれぞれ、上からの斜視図によって、3つのフラップを備える従来技術の機械式人工心臓弁のフラップ100を示している。
この図では、フラップ100は、接合領域108、110によって中心部分106にそれぞれ接続された2つの側方翼102および104を有し、それぞれ、極めて小さい曲率半径を有する凸状領域を形成する。その結果、流れに関係する限り、この接続領域はフラップの外側面上の「縁部」に類似している。
各側方翼とフラップの中心部分とが形成する角度は一定である。
本出願人は、フラップの外側面上のこの「縁部」が、連接面および突出部面に非常に近接する下流側で再循環する小さな領域の形で、流れ内に特異点を生成することに注目した。この特異点は、この位置における血球及び特に血小板の運動エネルギーを増加し、それらが周辺の表面上に留まる時間を増加し、結果として、凝固付着物の形成の危険性を増加する。
図3、4a、11および12を参照した説明において先に説明したように特異点を無くすことにより、この再循環領域に近接する連接突出部の側面の大部分は、間に弁の回動空間を画成する連接面および突出部面の上に生体凝固付着物を形成する危険性を低減する。
しかしながら、血流の擾乱という上述の現象は、各フラップの接合領域108、110が存在するため、持続する。
これを防止するために、本発明の弁の構成では、各フラップ(例えば図5および7において示されるフラップ18)の側方翼40、42のそれぞれは、凸状の外側面を備える接合領域80、82に接続される中心部分38を備えて形成される。凸状の外側面の曲率半径は十分大きく、この面の近傍における乱流の生成を防止する。
より具体的には、前縁から後縁に延びる(軸線Zに平行に)この接合領域の長さを考えると、この曲率半径は、フラップの後縁46を含む長さの少なくとも一部にわたって十分に大きくなければならない。したがって、前縁44の近くの曲率半径は小さい値を有し、後縁46を含むこの接合領域の長さの一部にわたって大きい値を有し、流れがフラップの外側面から離れ、局所的な擾乱を生成するのを防止する。
前縁近くの曲率半径の値は、より小さい下部支持手段の使用を可能にし、その結果、流れをほとんど妨げない。
しかし、曲率半径の値は、フラップに沿った順行流れの方向に、すなわちフラップの後縁の方向に増加する。
この説明に一致する実施形態は、例えば、図5および7に示され、接合領域80、82の凸状の外側面は、円錐形の一部の全体的形状を採用し、その頂点が順行流れに対して上流(すなわちフラップの前縁44側)に面しており、円錐形の開口は後縁にある。円錐形の頂点は、要求される形状にしたがって、前縁により接近してまたは前縁からより離れて配置されうることに留意されたい。例えば、曲率半径は、先端部または先端部近くから後縁に向かって徐々に増加する。図13および14は、それぞれ、フラップの平面における前縁44および後縁46の概略図である。
なお、接合領域80、82の内側面もまた円錐形の一部の全体的形状を有する。
大動脈の位置に移植される弁における前縁の曲率半径の値は、1〜2mmを含み、例えば、19mmの外形を有する弁では1.15mmに等しく、31mmの外形を有する弁では1.5mmに等しい。
後縁の曲率半径は少なくとも2mm、より具体的には2〜4mmを含み、例えば19mmの直径の弁では2.5mmに等しく、31mmの直径の弁では3.3mmに等しい。
フラップの内側面上の曲率半径のそれぞれ対応する値は、前縁では0.5および0.6mm、後縁では1.5および1.8mmである。
僧帽弁の位置に移植される弁については、前縁の曲率半径の値は1〜2mmを含み、例えば、25mmの外径を備える弁では1.32mmに等しく、33mmの外径を備える弁では1.5mmに等しい。後縁の曲率半径は少なくとも2mm、より具体的には2〜4mmを含み、例えば25mmの直径の弁では2.9mmに等しく、33mmの直径の弁では3.3mmに等しい。
フラップの内側面における曲率半径のそれぞれ対応する値は、前縁では0.52および0.6mm、後縁では1.6および1.8mmである。
なお、フラップの中心部分と側方翼との間の曲率半径が前縁において増加すると、第1下部支持手段の上部端面とフラップの前縁との間の接触領域の範囲は、閉鎖運動中に著しく増加し、これは摩耗をさらに広げる。次に、閉鎖の開始時の最初の接触領域は、第1支持手段の挿入ベース部に向かってではなく、先端に向かって大きく移動する。
しかし、下部支持手段が流れに対して妥当なサイズを保持するために、前縁の曲率半径に対して妥協がなされなければならない。
例えば、円錐の頂点における角度(前縁で測定される)は50°±5°である。
フラップによって流れ内に生成される流体力学的な特異点をさらに低減するために、フラップ18の中心部分の外側面45は、例えば、平らな全体的形状の代わりに、側方翼40から反対側の側方翼42の方向に実質的に凸形状を有する(図15)。この凸形状は、フラップの回転軸線と前縁との間の、前縁近くのフラップの領域にのみ当てはまり、一方、回転軸線の下流のフラップの領域は僅かに凹面である。その結果、第1下部支持手段上の前縁の移動距離は実質的により短くなり、これにより弁の摩耗に対する抵抗力が増加する。
別の実施形態では(図示せず)、フラップの中心部分と各側方翼間の接合領域の凸形状の外側面は円柱の一部の全体的形状を採用し、したがって曲率半径は一定である。
このようなフラップが大動脈の位置に移植される弁に取り付けられる場合、フラップの外側面における曲率半径は少なくとも2mm、より具体的には2〜4mmを含み、例えば、19mmに等しい外径を備える弁では2.5mmに等しい。僧帽弁の位置に移植される弁については、曲率半径は2〜4mmを含み、例えば、33mmに等しい外径を備える弁では3.3mmに等しい。
フラップの前縁近くの曲率半径を可能な限り小さくしてはならないいくつかの用途では、一部円柱形の接合領域の構成が有効となりうる。
なお、接合領域の全体的形状が、フラップの連接領域近傍(フラップの側方翼が連接突出部と協働する領域)における乱流の生成を回避するためであったとしても、後縁における最小曲率は、大動脈の位置に移植されることを目的とする弁では2mmであり、僧帽弁の位置に移植される弁では3mmである。
フラップが閉鎖位置にあるとき(図2、10、16および17)、各フラップの各連接面(例えば図16の連接面40a)および関係する連接突出部(図16の突出部32)の対応する突出部面(例えば図16の面52a)は、これらの間に、フラップの回動空間と称される自由空間120を画成し、これは図形的に表すには困難である3次元の幾何学的形状を有する。
この形状は理論的に、フラップの開放/閉鎖運動中に、フラップの連接面40aの空間における運動により生成される容積により画成される。
フラップが開いているとき(図1、3、4aおよび12)、連接面40aは対応する突出部面52aと接触し、回動空間120は消滅する。
なお、回動空間の容積は、閉鎖位置から開放位置に移動するときにフラップにより移動される全容積の2/100未満であり、この容積は、図3の連接突出部2を有する従来技術のフラップの回動空間の容積よりかなり小さい。
したがって、閉鎖位置における弁(図2、10および15)は、6つの回動空間120を含む。
フラップの接合領域80、82が円錐または円錐台の一部の形状を有する場合、これらの領域の下流部分(後縁46側に位置する)は、上流側(すなわち前縁44側)のこれらの領域の一部分に比べて下にあることが見出された(図12および14)。
したがって、フラップの閉鎖位置では、フラップの後縁の連結領域は、従来技術と比較すると、環状支持体12の前縁28を包む平面(図17)のような、長手軸線Xに垂直な平面に比べて下にある。
本発明はしたがって、閉鎖角として知られ、図17に示された角度Aを低減する。
大動脈の位置および僧帽弁の位置に移植されることを目的とする弁では、この角度は30°〜50°を含み、角度35°は、特に大動脈の位置に対しては適する。僧帽弁の位置に移植されることを目的とする弁では、最大50°の角度が有利であることを実証できる。なお、そうであっても、大動脈および僧帽弁のすべてのサイズに対しては35°の閉鎖角を採用できる。
さらに、フラップの後縁がフラップの閉鎖位置における水平に対して下にあるため(図17)、フラップが下部支持手段上に載っている場合、回動空間120(図16)は、流れに接近するのにより大きな支障を示す広がりの小さい壁の間にこの空間がある従来技術の弁に比べてより広がることとなり、血流による逆行のすすぎにより接近可能になる。
その結果、本発明は、この回動空間内における凝固付着物の形成および増加の危険性を低減する。
3つの剛体フラップを備える弁の回動空間は、凝固現象に対する弁の耐性に対して重要であることが留意されるべきである。本発明によるこの空間の特定の構成は、近接する壁(フラップおよび連接突出部)上の血行停止、この場所における流れの微小構造におけるあらゆる特異点、および非常に近接した有用性のないあらゆる異質面を最小化する目的を有する。
図15により詳細に示され、すでに上に説明したように、各フラップの中心部分38の外側面45は、実質的に凸形状であり、例えば、これにより、弁が開放位置にあるとき、順行流れに曝されるフラップの中心領域を増加する。フラップの中心部分と側方翼との間に増加した曲率半径を備える接合領域の構成と併せて、この凸形状の目的は、フラップの外側面の全体にわたって、特に回動のために設けられた側面の全体にわたって、均一に流れを分散することである。これは、フラップの外側面の形状が、流れを側方翼から離れる方向に向け、流れを低抵抗の通路に沿ってフラップの中心の方向に誘導する傾向がある米国特許第6,395,024号で開示された従来技術の効果とは対照的である。
したがって、この構成は、移植物が流れの軸線に対して正確に直交しない場合、外科医が弁の人工弁を移植する場合によく直面する局所的な病理的変異に起因して実際にはまれな出来事ではない生体介入の危険性を低減する。
図12には、開放位置における本発明の弁が示され、流れに提供される内部通路14は、主開口14aおよび3つの第2の開口14b、14c、14dに分割される。
主開口はフラップの内側面により範囲を限定されている。
フラップの中心部分の内側面47は、好ましくはその上流部分において、一方の側方翼40から反対側の側方翼42の方向に凹面の全体的形状を有し(図15)、これにより、弁の中心に向かって速度が実質的により遅くなる順行血流の領域に、前縁を含む各フラップの上流部分が配置される。
上流部分は、フラップの前縁と回転軸線との間に位置する部分である。
このため、フラップの前縁に衝突する順行流れは、内側面が図15の平面において凸形状のフラップに比べて擾乱を受けにくい。
なお、これにより、主開口は従来技術と比較して実質的に広くなり、軸線Xに垂直な平面においてこの開口により流れに提供される流れ断面は、特にフラップの上流部分により画成される開口の一部において、支持体12により囲まれる内側面の少なくとも75%に等しくなる。
一方、各第2の開口14b、14c、14dは、3つのフラップの1つの外側面と、関係するフラップが協働する連接突出部を隔てる支持体12の内周面部分との間の流れに対して提供される空間により画成される。
フラップの外側面が実質的に凸形状を有する場合、第2の開口はそれぞれ三日月形の全体的形状を有する。
これらの第2の開口は、フラップの外側面、特に側方翼を洗浄するための開口を構成する。
なお、軸線Xに垂直な平面において各第2の開口14b〜dによって流れに対して提供される最大の流れ断面は、支持体12により囲まれる内側面の7%未満である。
さらに、軸線Xに垂直な平面において支持体12の中心を通過する各第2の開口の半径方向の寸法は、支持体の内径の20%未満である。
図18は、開放位置における、フラップの平らなまたは凹んだ外側面45上を通る流れの構造を示している。
これはまた、フラップの外側面が前縁近傍において、図15に示される形状および下流方向に僅かな凹面形状を有する場合に当てはまる。
一般的には、流れはフラップの中心部分に向かって集まり、この結果、側方翼の損傷に対してこの部分の洗浄が促進されることが判明している。
上述のように、回動空間の近くに位置する弁の各部分が、流れにより特によく洗浄されなければならない重要な領域を構成する限りにおいて、本出願人は、図19に示されるように、フラップの外側面の構造を修正して、血流をフラップの側方翼の方向に向きやすくした。
このように、修正された外側面145には、V字形の断面を備える図20の例により示される複数の溝147が設けられ、この溝は制御された方法で血流を振り向けるように方向付けられる。
溝は、溝が形成されるフラップの外側面の領域に応じて、様々に方向付けられてもよい。例えば、フラップの中心近くに形成される溝はフラップの対称軸線Zに沿って軸線方向に方向付けられ、一方、側方翼40、42付近に設けられる溝は、軸線Zに対して5°〜7°の角度を形成する軸線方向を有する。
この角度は、溝が翼に近くなるほど大きくすることができる。
このような構成はフラップのより大きな面全体にわたって流れを分散し、その結果側方翼の洗浄を促進する。
なお、溝の断面の他の可能な形状としては、例えば丸みのあるU形状、長方形、台形、L形状の翼等が考えられる。
これらの溝は、フラップ上における血流の境界層の厚みに実質的に一致し、例えば、約0.01mmの高さhを有する。一般的には、境界層の厚みは、1/(レイノルズ数)1/2の倍率を適用することにより、フラップの寸法から得られる。
なお、図20における間隔(溝の幅)sは必要に応じて大きくすることができる。
溝の汚染の危険性を低減するために、最小の間隔sは5mmが有効である。
なお、2つの連続する溝の間の距離はまた、溝の汚染の危険性に応じて調整される。
さらに、フラップの外側面のすべてまたは一部にわたって形成される溝は、流れの境界層を厚くし、安定化することに寄与し、その結果、流れおよびフラップの外側面との衝突により生成される乱流摩擦およびこれにより生じる摩擦抵抗を低減する。
これらの溝は、公知の方法、例えば、フラップが生体適合性ポリマーで形成される場合は成形により、またはフラップが別の材料から製造される場合は、数ミクロンの厚さで等方性のダイヤモンドを蒸着することにより、または微細加工により得られる。
フラップの内側面に溝を設けて、流れの種々な分散を促進できることにも留意しなければならない。
具体的には、縫合リング(図示せず)を固定するために設けられる周辺リブ26が構成され、例えば、これにより、図1から3で見られるように、このリブの全体的形状は実質的に正弦曲線の輪郭形状を再現する。
したがって、正弦曲線の頂点(これらの頂点の曲率はより見やすくするために意図的に誇張されている)は、それぞれ、支持体の連接突出部32、34、36のそれぞれと一致して配置され(頂点26aは突出部34に一致している)、中空部がそれぞれ2つの連続する連接突出部の間に配置される。中空部26bは突出部34と36の間に配置され、中空部26cは突出部32と34の間に配置される。
ある程度、リブ26の輪郭形状は一般に、支持体12の後縁30の外形に従うと言われている。
様々な材料を用いて剛体フラップを備える本発明の弁を製造することができる。
チタンまたはステライトといった生体適合性金属が、例えば環状支持体に対して選択される。
固形炭素を同じように使用でき、またはグラファイト上の炭素コーティングとしても使用できる。
一方、フラップは、生体適合材料から製造でき、例えばモノリシックカーボンまたは熱分解炭素コーティングを備える黒鉛で製造できる。
フラップはまた、熱分解炭素に匹敵する摩耗抵抗特性を有する、生体適合性合成ポリマーで製造できる。
このことから、PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)といった材料は約1.2の小さい比重を有し、特にフラップを製造するのに適している。
この材料は、フラップの摩耗に対する抵抗を増大するために炭素を用いて強化される。
このような材料の1つは、例えば、ドイツ、D−93413、Ensinger GmbH社により供給されている。医療用途に適したこの種類の材料はまた、英国の会社Invibio Ltd.から市販されている。
なお、本発明の弁は、環状支持体12についてはチタンで製造でき、フラップについてはPEEKで製造でき、材料のこの組み合わせは完全に、この種類の弁が受ける摩擦および磨耗に対して適している。
さらに、PEEKは、支持体に対して使用される熱分解炭素を備えたフラップを製造するための材料として同様に使用でき、熱分解炭素はフラップおよび支持体に対してさえ使用できる。
材料のこのような選択はさらに、本発明に関係なく、剛体フラップを備える他の種類の心臓弁に対して採用できる。

Claims (43)

  1. 機械式人工心臓弁であって、
    長手軸線(X)上に中心を有する内周面(16)を有する環状支持体(12)と、
    少なくとも2つの可動フラップ(18、20、22)であって、各可動フラップが、前記長手軸線(X)に垂直なフラップ回転軸線周りに、前記弁の開放位置から前記弁の閉鎖位置まで回転できるように、前記支持体の前記内周面に連結された、前記少なくとも2つの可動フラップ(18、20、22)と、
    を備え、
    前記開放位置では、開放した前記フラップがそれらの間で前記長手軸線上に中心を有する主開口(14a)の範囲を定め、前記弁を通って血流が軸線方向に流れ、前記閉鎖位置では、閉鎖した前記フラップが、前記主開口を通って血液が還流するのを防止し、
    前記環状支持体(12)が、順行流れの下流側における下流縁と称される縁部(30)と、前記下流縁から軸線方向に延びる複数の連接突出部(32、34、36)とを有し、前記突出部の数が前記フラップの数に対応し、各フラップが2つの側方翼(40、42)により対称的に囲まれた中心部分(38)を有し、前記2つの側方翼が前記中心部分に対して傾斜し、これら2つの翼が、各翼のいわゆる終端部分(40a、42a)を介して2つの連接突出部の内側面とそれぞれ協働して前記フラップの回転を可能にし、各終端部分が連接面と称される外側面を有し、この連接面は、前記フラップが開くと、突出部面と称される対応する連接突出部の内側面の一部にもたれるようになり、各フラップの2つの前記連接面を合わせると、実質的に、前記フラップの全外側面積の5%未満の面積になる、
    ことを特徴とする、機械式人工心臓弁。
  2. 前記フラップのそれぞれの各側方翼(40、42)が接合領域(80、82)により前記フラップの前記中心部分(38)に接続されており、前記接合領域の外側面が、凸形状であり、前記順行流れの下流側に位置する領域の一部を含む全長の少なくとも一部にわたって十分に大きい曲率半径を有することにより、この接合面近傍の乱流の形成を防止する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の弁。
  3. 前記流れの下流側に位置する前記接合領域の前記一部の曲率半径が、大動脈の位置に移植されることを目的とする弁では少なくとも2mmであり、僧帽弁の位置に移植されることを目的とする弁では少なくとも3mmであることを特徴とする、請求項2に記載の弁。
  4. 前記フラップのそれぞれの各側方翼(40、42)が接合領域(80、82)により前記フラップの前記中心部分(38)に接続されており、前記接合領域の外側面が、凸状であり、前記順行流れの上流側に頂点がある円錐の一部の全体的形状を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の弁。
  5. 前記フラップのそれぞれの各側方翼が接合領域により前記フラップの前記中心部分に接続されており、前記接合領域の外側面が、凸状であり、一部円柱状の全体的形状を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の弁。
  6. 各フラップの前記回転軸線が、前記フラップと前記環状支持体(12)との間において、前記フラップの外側に位置する仮想軸線であり、前記フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に延びることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の弁。
  7. 前記弁の前記長手軸線Xに垂直な平面内で、前記フラップ回転軸線が、前記長手軸線Xから前記環状支持体の半径の75%を超える距離にあることを特徴とする、請求項6に記載の弁。
  8. 前記フラップが閉鎖位置にあるとき、フラップの連接面(40a、42a)のそれぞれと、関係する連接突出部の対応する突出部面(50a、52a)とが、その間でフラップ回動空間(120)を画成し、前記フラップが開放位置にあるときは、前記フラップの前記連接面が対応する突出部面にもたれるようになると、前記回動空間が消滅することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の弁。
  9. 前記回動空間(120)の容積が、前記フラップが前記閉鎖位置から前記開放位置に移動するときに前記フラップにより移動される容積の2/100未満であることを特徴とする、請求項8に記載の弁。
  10. 前記フラップの前記中心部分(38)の外側面(45)が、前記フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凸状の全体的形状を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の弁。
  11. 各フラップの前記中心部分(38)が、前記弁の主開口(14a)の方に向いた内側面(47)を有し、前記内側面(47)が、前記フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凹状の全体的形状を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の弁。
  12. 前記弁が開放位置にあるとき、前記フラップの内側面により範囲を限定された前記主開口(14a)が、前記環状支持体の前記長手軸線に垂直である平面において突出しており、流れに提供される流れ断面を有し、この断面が、前記環状支持体により同じ平面において範囲を限定された内側面積の少なくとも75%に等しいことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の弁。
  13. 前記弁が開放位置にあるとき、各フラップが、その外側面(45)と、前記フラップが協働する前記2つの連接突出部を隔てる前記環状支持体(12)の前記内周面部分(16)と間に第2の開口を画成することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の弁。
  14. 各第2の開口(14b、14c、14d)が三日月形の全体的形状を有することを特徴とする、請求項13に記載の弁。
  15. 前記環状支持体の前記長手軸線に垂直な平面において突出した前記第2の開口の半径方向の寸法が、前記環状支持体の内径の20%未満であることを特徴とする、請求項13または14に記載の弁。
  16. 各第2の開口(14b、14c、14d)が、前記環状支持体の前記長手軸線に垂直な平面内に、流れに提供された流れ断面を有し、この断面が、前記環状支持体により同じ平面内において範囲を限定された内側面積の7%未満であることを特徴とする、請求項13〜15のいずれか一項に記載の弁。
  17. 前記連接突出部のそれぞれ(32、34、36)が、それを通過する開口を有していないことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の弁。
  18. 各フラップ(18)に対して、前記下流縁(30)の近くにおいて、前記環状支持体(12)がその内周面(16)に2つのストップ(70、71)を有し、血流の圧力が前記フラップの内側面に加えられると、このストップによって前記フラップがその開放位置に回動することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の弁。
  19. 各フラップ(18)に対して、前記環状支持体がその内周面(16)に2つの支持手段(60、62)を有し、この支持手段は、前記フラップが閉鎖位置にあるときに前記フラップを支持し、各フラップに対する前記支持手段は、前記フラップのそれぞれの側方翼(40、42)が協働する前記2つの連接突出部(32、36)の間にあることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の弁。
  20. 各ストップ(70、71)は、前記環状支持体の前記長手軸線(X)に垂直な平面において突出し、支持手段の幅の少なくとも半分に実質的に対応する距離だけ、最も近い支持手段(70、71)から角度をなして間隔を空けられ、前記幅が、関係する平面において前記環状支持体に対する接線方向において測定されることを特徴とする、請求項18および19に記載の弁。
  21. 各フラップ(18)に対する前記ストップ(70、71)が前記フラップの前記支持手段(60、62)間に存在することを特徴とする、請求項20に記載の弁。
  22. 各フラップがその周辺部に、血液の前記順行流れの上流側にあり、前記フラップの前記閉鎖位置においては前記環状支持体の前記内側面(16)と協働する前縁(44)と、前記順行流れの下流側における後縁(46)とを有することを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項に記載の弁。
  23. 前記フラップの支持手段のそれぞれが、前記弁の閉鎖時における面接触によって前記フラップの前縁の接触領域と協働することを特徴とする、請求項19および22に記載の弁。
  24. 各フラップ支持手段(60、62)が、上部端面を有し、その一部が、最も近い連接突出部とは反対側において十分に大きい曲率半径を有することにより、前記フラップの前記前縁の横の直線的な接触領域と面接触で協働することを特徴とする、請求項23に記載の弁。
  25. 各フラップの後縁(46)が実質的に三角形の形状を有し、前記弁の前記閉鎖位置において、3つのフラップの前記後縁が相互に協働して、頂点が下流方向に向く三面体を形成することを特徴とする請求項22〜24のいずれか一項に記載の弁。
  26. 各フラップが、その中心部分において、前記フラップの下流の自由端において形成される実質的にスキー先端形状であり、前記フラップの対称軸線と位置合わせされた領域を後縁に有し、前記フラップの実質的にスキー先端形状の端部(48)が、前記フラップの内側面の延長から実質的に2°〜4°を含む角度で広がる先端を形成することを特徴とする、請求項1〜25のいずれか一項に記載の弁。
  27. 前記弁の前記閉鎖位置において、実質的にスキー先端形状の3つの前記フラップの端部が、相互に少なくとも50ミクロン離れたままであり、3つの先端を備える星形の中心間隙(49)をそれらの間に形成することを特徴とする請求項26に記載の弁。
  28. 3つの先端のそれぞれが、前記フラップの後縁の全長の少なくとも3分の1に対応する距離にわたって延びることを特徴とする、請求項27および請求項22〜26のいずれか一項に記載の弁。
  29. 各フラップが、閉鎖位置においては、前記環状支持体の前記長手軸線(X)に垂直な平面に対して30°〜50°を含む閉鎖角を形成し、開放位置においては流れの方向と実質的に平行であることを特徴とする、請求項1〜28のいずれか一項に記載の弁。
  30. 前記閉鎖角が、僧帽弁の位置に移植されることを目的とする弁では40°〜50°を含むことを特徴とする、請求項29に記載の弁。
  31. 各フラップがその外側面(145)上に、前記血流の方向を前記フラップの前記側方翼の方向に向ける溝(147)が設けられた1つ以上の領域を有することを特徴とする、請求項1〜30のいずれか一項に記載の弁。
  32. 大動脈の位置に移植されることを目的とする弁において、前記環状支持体がその外周面上に、縫合リングを固定するための周囲リブ(36)を有し、前記リブは、その全体的形状が、各連接突出部に沿った頂点(26a)および2つの連続する連接突出部の間の中空部(26b,26c)を有する実質的に正弦曲線の輪郭形状を再現するように構成されることを特徴とする、請求項1〜31のいずれか一項に記載の弁。
  33. 機械式人工心臓弁の環状支持体に取り付けられることを目的とする可動フラップであって、
    前記可動フラップがその周囲に、順行血流の上流側に配置されるための前縁(44)および血流の下流側に配置されるための後縁(46)を有し、
    前記フラップが、中心部分に対して傾斜した2つの側方翼(40、42)により対称的に囲まれる中心部分(38)を有し、各側方翼が接合領域(80、82)により前記中心部分に接合され、前記接合領域の外側面が、凸状であり、前記後縁(46)を含む全長の少なくとも一部にわたって十分大きい曲率半径を有することにより、表面近傍の乱流の形成を防止する、
    可動フラップ。
  34. 前記後縁に沿った前記接合領域の前記曲率半径が、大動脈の位置に移植されることを目的とする弁では少なくとも2mmであり、僧帽弁の位置に移植されることを目的とする弁では少なくとも3mmであることを特徴とする、請求項33に記載のフラップ。
  35. 前記接合領域(80、82)の前記外側面が、前記フラップの前記後縁の反対側に頂点が位置する円錐の一部の全体的形状を有することを特徴とする、請求項33または34に記載のフラップ。
  36. 前記接合領域の前記外側面が一部円柱状の全体的形状を有することを特徴とする、請求項33または34に記載のフラップ。
  37. 相互に対向する外側面および内側面を含み、それぞれが前記前縁(44)を前記後縁(46)に接続することを特徴とする、請求項33〜36のいずれか一項に記載のフラップ。
  38. 前記フラップの前記中心部分(38)の外側面(45)が、前記フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凸状である全体的形状を有することを特徴とする、請求項37に記載のフラップ。
  39. 前記フラップの前記中心部分の内側面(47)が、前記フラップの一方の側方翼から反対側の側方翼の方向に実質的に凹状である全体的形状を有することを特徴とする、請求項37または38に記載のフラップ。
  40. 外側面(145)上に、前記血流の方向を前記側方翼の方向に向ける溝(147)が設けられた1つ以上の領域を有することを特徴とする、請求項37〜39のいずれか一項に記載のフラップ。
  41. 前記フラップが、その中心部分において、自由端において形成される実質的にスキー先端形状であり、前記フラップの対称軸線と位置合わせされた領域を前記後縁に有し、前記フラップの実質的にスキー先端形状の端部(48)が、前記フラップの内側面の延長から実質的に2°〜4°を含む角度で広がる頂点を形成することを特徴とする、請求項33〜40のいずれか一項に記載のフラップ。
  42. 剛体であることを特徴とする、請求項33〜41のいずれか一項に記載のフラップ。
  43. 生体適合材料から形成され、任意に、モノリシックカーボンで、熱分解炭素コーティングを備える黒鉛で、または熱分解炭素と同等の耐磨耗性を有する合成ポリマーで形成されることを特徴とする、請求項33〜42のいずれか一項に記載のフラップ。
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