JP2010523623A - P2x7調節因子としてのピラゾール誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I):
Figure 2010523623

[式中、
は、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルを示し、そのいずれもが1、2または3このハロゲン原子で置換されていてもよく;
は、水素、ハロゲン、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルを示し、該C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルのいずれもが1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよい]
で示される化合物に関する。該式(I)のピラゾール化合物またはその塩は、P2X7受容体機能を調節し、P2X7受容体においてATPの影響を拮抗することができる(P2X7受容体アンタゴニスト)。本発明は、また、P2X7受容体によって媒介される障害/疾患、例えば、疼痛、炎症または神経変性疾患の治療または予防におけるかかる化合物または塩、またはその医薬上許容される塩の使用に関する。

Description

本発明は、P2X7受容体機能を調節し、P2X7受容体でのATPの作用を拮抗しうるピラゾール誘導体(「P2X7受容体アンタゴニスト」);その調製法;それらを含有する医薬組成物;および医薬としてのかかる化合物の使用に関する。
P2X7受容体は、造血系の細胞、例えば、マクロファージ、小グリア細胞、マスト細胞、およびリンパ球(TおよびB)中で発現するイオンチャネル内蔵型受容体であり(例えば、Colloら.Neuropharmacology,Vol.36,pp1277−1283(1997)を参照)、細胞外ヌクレオチド、特に、アデノシン三リン酸(ATP)により活性化される。P2X7受容体の活性化は、巨細胞形成、脱顆粒、細胞傷害性細胞死、CD62Lシェディング、細胞増殖の調節、および炎症性サイトカイン、例えば、インターロイキン1(IL−1β)および腫瘍壊死因子(TNFα)の放出に関与している(例えば、Hideら.Journal of Neurochemistry,Vol 75.,pp965−972(2000))。P2X7受容体はまた、抗原提示細胞、ケラチン生成細胞、耳下腺細胞、肝細胞、赤血球、赤白血病細胞、単球、線維芽細胞、骨髄細胞、ニューロン、および腎メサンギウム細胞に局在する。さらに、P2X7受容体は、中枢および末梢神経系におけるシナプス前終末で発現され、グリア細胞における放出を調節することが知られている(Anderson,C.ら.Drug.Dev.Res.,Vol.50,第92頁(2000))。
これらの細胞からの重要な炎症性メディエータの放出能を伴う、免疫系の重要な細胞へのP2X7受容体の局在は、疼痛および神経変性障害を含む広範囲の疾患の治療におけるP2X7受容体アンタゴニストの役割の可能性を示唆する。最近の前臨床インビボ研究は、炎症性および神経因性疼痛両方におけるP2X7受容体に直接関与している(Dell’Antonioら,Neurosci.Lett.,327,pp87−90,2002。Chessell,IP.ら,Pain,114,pp386−396,2005)一方で、インビトロにおいて、P2X7受容体が皮膚ニューロンの小グリア細胞を調節するという証拠がある(Skaper,S.D.ら,Program No.937.7.2005 Abstract Viewer/Itinerary Planner.Washington,DC:Society for Neuroscience,2005.Online)。さらに、P2X7受容体のアップレギュレーションは、アルツハイマー病のマウスモデルにおけるβ−アミロイドプラーク周辺で観測されている(Parvathenani,L.ら.J.Biol.Chem.,Vol.278(15),pp.13309−13317,2003)。
Colloら.Neuropharmacology,Vol.36,pp1277−1283(1997) Hideら.Journal of Neurochemistry,Vol 75.,pp965−972(2000) Anderson,C.ら.Drug.Dev.Res.,Vol.50,第92頁(2000) Dell’Antonioら,Neurosci.Lett.,327,pp87−90,2002 Chessell,IP.ら,Pain,114,pp386−396,2005 Skaper,S.D.ら,Program No.937.7.2005 Abstract Viewer/Itinerary Planner.Washington,DC:Society for Neuroscience,2005.Online Parvathenani,L.ら.J.Biol.Chem.,Vol.278(15),pp.13309−13317,2003
本発明は、P2X7受容体機能を調節し、P2X7受容体でのATPの作用を拮抗しうる化合物(「P2X7受容体アンタゴニスト」)を提供する。
本発明の第1の態様は、式(I):
Figure 2010523623
[式中、
は、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルを示し、そのいずれもが1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよく;
は、水素、ハロゲン、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルを示し、該C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルのいずれもが1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよく;
、R、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキルまたはフェニルを示し、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキルまたはフェニルのいずれもが1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよく、またはRおよびRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環を形成し;
但し、RおよびRが独立して水素またはフッ素を示す場合、R、RおよびRの少なくとも1つはハロゲン原子であるか、またはR、RおよびRのうち1つだけがCF基である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本明細書に用いられる、「アルキル」(基または基の一部として用いられる場合)なる語は、特定数の炭素原子を含有する直線状または分岐炭化水素鎖をいう。例えば、C1−6アルキルは、少なくとも1個、そして、最大で6個の炭素原子を含有する直線状または分岐炭化水素鎖を意味する。アルキルの例として、限定されるものではないが、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル、i−プロピル、n−ヘキシルおよびi−ヘキシルが挙げられる。
本明細書に用いられる、「アルケニル」なる語は、特定数の炭素原子を含有する直線状または分岐炭化水素鎖をいい、少なくとも1個(例えば1個)の炭素−炭素結合は二重結合である。アルケニルの例として、限定されるものではないが、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、i−ブテニル、n−ペンテニルおよびi−ペンテニルが挙げられる。
本明細書に用いられる、「アルキニル」なる語は、特定数の炭素原子を含有する直線状または分岐炭化水素鎖をいい、少なくとも1個(例えば1個)の炭素−炭素結合は三重結合である。アルキニルの例として、限定されるものではないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、i−ペンチニル、n−ペンチニル、i−ヘキシニルおよびn−ヘキシニルが挙げられる。
「シクロアルキル」なる語は、特に明記しない限り(例えば、異なる特定数の炭素原子に基づく)、閉鎖3ないし8員の非芳香族環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを意味する。
本明細書に用いられる「ハロゲン」なる語は、特に明記しない限り、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素から選択される基を記載する。
本発明が、置換基または特徴(例えば、R、R、R、R、R、Rおよび/またはR)の具体的な、好ましい、適当な、または他の実施態様の全ての可能な組合せ、例えば、実施態様が本明細書に記載される、異なる置換基の実施態様の全ての可能な組合せを包含および開示することを理解すべきである。
本発明のある具体的な実施態様において、Rは、1、2または3個のハロゲン(例えばフッ素)原子で置換されていてもよいC1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピルまたはi−プロピル)を示す。1の実施態様において、Rは、C1−4アルキル(例えば、メチル)、トリフルオロメチルまたはトリフルオロエチル(例えば、−CH−CF)を示す。
具体的な実施態様において、Rは、メチルまたはトリフルオロエチル、例えば、メチルまたはCHCFを示す。
具体的な実施態様において、Rは、メチル、エチル、または1、2もしくは3個のフッ素原子で置換されたエチル(例えば、トリフルオロエチル、例えば、−CH−CF)を示す。
好ましくは、Rはメチルを示す。
本発明のある具体的な実施態様において、Rは、水素、非置換C1−6アルキルまたはハロゲンを示す。
具体的な実施態様において、Rは、水素、メチルまたはハロゲンを示す。
好ましくは、Rは、メチルまたはハロゲン、例えば、メチル、フッ素、塩素または臭素を示す。
本発明の1の実施態様において、R、R、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチルまたは非置換C1−6アルキルを示す。
具体的な実施態様において、R、R、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、メチルまたはトリフルオロメチルを示す。より具体的な実施態様において、R、R、R、RおよびRは、独立して、水素、塩素、フッ素、臭素、メチルまたはトリフルオロメチルを示す。
好ましくは、
は、塩素またはメチル(特に、塩素)を示し、Rはトリフルオロメチルを示し、R、RおよびRは各々、水素を示すか;
は塩素を示し、Rはフッ素を示し、R、RおよびRは各々、水素を示すか;
は塩素を示し、RおよびRはどちらもフッ素を示し、RおよびRはどちらも水素を示すか;または
およびRはどちらも塩素を示し、R、RおよびRは各々、水素を示す。
別の具体的な実施態様において、RおよびRの両方が塩素を示し、RおよびRの両方が水素を示し、Rがメチル、フッ素または塩素を示す。
本明細書に記載される本発明の全ての実施態様において、RおよびRが独立して水素またはフッ素を示す場合、R、RおよびRの少なくとも1個(例えば、1または2個、例えば1個)がハロゲン原子であるか、またはR、RおよびRの1つだけがCF基である。
本明細書に記載される本発明の具体的な実施態様において、RおよびRが独立して水素またはフッ素を示す場合、R、RおよびRの少なくとも1個がハロゲン原子である。
本発明の具体的な実施態様において、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩が提供され、ここに、
は、1、2または3このハロゲン(例えば、フッ素)原子で置換されていてもよいC1−6アルキル示し(特に、Rは、メチルまたはトリフルオロエチルを示す);
は、水素、メチルまたはハロゲンを示し;
、R、R、RおよびRは、独立して、水素、塩素、フッ素、臭素、メチルまたはトリフルオロメチルを示し;
但し、RおよびRが独立して水素またはフッ素を示す場合、R、RおよびRの少なくとも1つ(例えば、1または2個、例えば1個)はハロゲン原子であるか、またはR、RおよびRのうち1つだけがCF基である(特に、RおよびRが独立して水素またはフッ素である場合、R、RおよびRの少なくとも1つはハロゲン原子である)。
本発明の具体的な態様は、下記のおよび/または以下の名称で記載の、実施例E1ないしE8から選択される化合物、またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明の別の具体的な態様は、下記のおよび/または以下の名称で記載の、実施例E9ないしE20から選択される化合物、またはその医薬上許容される塩を提供する。
P2X7のアンタゴニストは、種々の疼痛状態(例えば、神経因性疼痛、慢性炎症性疼痛、および内臓痛)、炎症および神経変性、特に、アルツハイマー病を予防、治療または改善するのに有用でありうる。P2X7アンタゴニストはまた、関節リウマチおよび炎症性腸疾患の管理における有用な治療剤に寄与しうる。
P2X7受容体機能を調節し、P2X7受容体でのATPの作用を拮抗しうる本発明の化合物または塩(「P2X7受容体アンタゴニスト」)は、P2X7受容体機能の競合的アンタゴニスト、逆アゴニスト、または負のアロステリック調節因子でありうる。
式(I)のある化合物には、その酸付加塩を形成しうるものがある。当然のことながら、医薬用途について、式(I)の化合物は塩として使用することができ、その場合、該塩は医薬上許容されるべきである。医薬上許容される塩には、Berge, Bighley and Monkhouse, J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19に記載されているものが含まれる。本発明の化合物が塩基性である場合、1の実施態様において、医薬上許容される塩は、医薬上許容される酸、例えば、無機酸または有機酸から、例えば、化合物と酸を混合することによって調製される。かかる酸には、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが含まれる。具体的な実施態様において、医薬上許容される酸は、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸、エタンスルホン酸、臭化水素酸、塩酸、メタンスルホン酸、硝酸、リン酸、硫酸またはp−トルエンスルホン酸である。
医薬上許容される塩の例として、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、パモ酸、コハク酸、塩酸、硫酸、ビスメチレンサリチル酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、リン酸および硝酸から形成されるものが挙げられる。
式(I)の化合物またはその塩は、結晶形または非結晶形で調製され得、結晶形の場合、例えば、水和物として所望により溶媒和化されてもよい。本発明には、その範囲内に、化学量論的溶媒和物(例えば、水和物)および可変量の溶媒(例えば、水)を含有する化合物が包含される。
式(I)の化合物またはその塩は、立体異性体(例えば、ジアステレオマーおよびエナンチオマー)として存在することができるものがあり、本発明は、これらの立体異性体の各々、およびラセミ化合物を包含するその混合物に及ぶ。異なる立体異性体は、常法により相互に分離されてもよく、または、立体特異的合成法または不斉合成法によって任意の所定の異性体を得てもよい。本発明また、任意の互変異性体およびその混合物に及ぶ。
本発明にはまた、同位体標識化合物が含まれ、それは、1個または複数の原子が最も一般的に自然界に見られる原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子によって置き換えられるということ以外は式(I)記載のもの、またはその塩と同一である。本発明の化合物または塩の一部となりうる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体、例えば、3H、11C、14C、18F、123Iおよび125Iが挙げられる。
上記同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する本発明の化合物および該化合物の医薬上許容される塩は、本発明の範囲内にある。本発明の同位体標識化合物または塩、例えば、3H、14Cなどの放射性同位体が取り込まれているものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化同位体、すなわち、3H同位体、および炭素−14同位体、すなわち、14C同位体は、例えば、それらの調製および検出の容易性から所望により選択されうる。11C同位体および8F同位体は、一般にPET(陽電子放射型断層撮影法)において有用であり、125I同位体は、一般にSPECT(単一光子放射型コンピューター断層撮影法)において有用である。PETおよびSPECTは、脳画像診断において有用である。さらに、ジューテリウム、すなわち、2Hなどの重い同位体との置換は、より大きな代謝安定性から生じるある種の治療的利点、例えば、インビボ半減期の増大または必要量の減少をもたらすことができ、故に、選択されることがある。本発明の式(I)の同位体標識化合物またはその塩は、1の実施態様およびある場合において、同位体標識されていない試薬の代わりに容易に入手可能な同位体標識試薬を用いることによって下記のスキームおよび/または実施例に記載されている製法を実施することにより調製される。
本発明のさらなる具体的な態様は、放射性同位体標識化合物または塩ではない式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。具体的な実施態様において、化合物または塩は、同位体標識化合物または塩ではない。
化合物の調製
Figure 2010523623
式(I)の化合物(式中:変数は上記と同義である)、ならびにその塩および溶媒和物は、本発明のさらなる態様を構成する下記の方法で調製されうる。
本発明のさらなる態様にしたがって、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の調製法が提供され、以下の方法を含む:
(a)式(2)のカルボン酸(またはその活性誘導体)と式(3)のアミンとのカップリング(スキーム1を参照)、ここで、R、R、R、R、R、RおよびRは上記と同義である。化合物(2)および(3)は所望により保護されていてもよい。
(b)保護されている式(I)の化合物の脱保護。保護基の例およびその除去手段は、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts 「Protective Groups in Organic Synthesis」(J.Wiley and Sons,第3版.1999)で見出されうる。
(c)式(I)の化合物の式(I)の他の化合物への相互変換。通常の相互変換法の例として、エピマー化、酸化、還元、アルキル化、芳香族置換、求核置換、アミドカップリングおよびエステル加水分解が挙げられる。具体的な実施態様において、相互変換は、式(I)の適当な化合物のハロゲン化(例えば、フッ素化、塩素化、臭素化、またはヨウ素化)を含む。詳細については、スキーム4および下記するその周辺の文を参照のこと。
スキーム1
Figure 2010523623
式(2)の酸および式(3)のアミンのカップリングは、典型的には、DMFおよび/またはジクロロメタンなどの適当な溶媒中適当な温度、例えば、0℃〜室温での活性剤、例えば、水溶性カルボジイミド[例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩]またはポリマー担体カルボジイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)および/または1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、および所望の適当な塩基、例えば、第三級アルキルアミン(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン)またはピリジンの使用を含む。あるいは、(2)および(3)のカップリングは、ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒中室温などの適当な温度でのO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェートおよび適当な第三級アルキルアミン、例えば、ジイソプロピルエチルアミンでの処理により達成されうる。式(2)の化合物が活性誘導体(例えば、酸塩化物、混合無水物、活性エステル(例えば、O−アシル−イソウレア))である場合、方法(a)は、典型的には、該活性誘導体のアミンでの処理を含む(Ogliaruso,M.A.;Wolfe,J.F.のThe Chemistry of Functional Groups(Ed.Patai,S.) Suppl.B:The Chemistry of Acid Derivatives,Pt.1(John Wiley and Sons,1979),pp442−8;Beckwith,A.L.J.のThe Chemistry of Functional Groups(Ed.Patai,S.) Suppl.B:The Chemistry of Amides(Ed.Zabricky,J.)(John Wiley and Sons,1970),pp 73 ff)。
式(2)の化合物の代表的な製法を下記のスキーム2−3に示す。
スキーム2
Figure 2010523623
ここに、RおよびRは上記の通りであり、Pは適当な保護基、例えば、C1−6アルキル(例えば、メチル)を示す。
工程(i)は、典型的には、テトラヒドロフランなどの適当な溶媒(例えば、乾燥溶媒)中−20℃〜室温の適当な温度での(4)の水素化ナトリウムまたはn−ブチルリチウムなどの適当な塩基およびギ酸エチルなどの適当なホルミル化剤での処理を含む。
工程(ii)は、典型的には、テトラヒドロフランまたは水などの適当な溶媒中室温などの適当な温度での(6)のヒドラジンまたはその塩(例えば、HCl)の使用を含む。
工程(iii)は、典型的には、カルボン酸エステルの酸への転換の標準的製法、例えば、メタノールなどの適当な溶媒中室温〜約70℃などの適当な温度での適当な水酸化物塩(例えば、水酸化ナトリウム、例えば、水性、例えば、2N水性)の使用を含む。
スキーム3
Figure 2010523623
ここに、RおよびRは上記の通りであり、Lは適当な脱離基、例えば、ハロゲン(例えば、塩素または臭素)を示す。
類似の製法が化学文献に以前に記載されている(J. Heterocyclic Chem., 30, 997 (1993), Bioorganic and Medicinal Chemistry, 9, 961 (2001)参照)。
工程(i)は、典型的には、テトラヒドロフランなどの適当な溶媒中−70℃〜室温などの適当な温度での(9)の適当なアルキルリチウム試薬、例えば、m−ブチルリチウムおよび適当なホルミル化剤、例えば、ジメチルホルムアミドでの処理を含む。
工程(ii)は、典型的には、エタノールなどの適当な溶媒中5℃〜室温などの適当な温度での適当な還元剤、例えば、水素化ホウ素ナトリウムの使用を含む。
工程(iii)は、典型的には、アルコールの脱離基への変換のための標準的な手法、例えば、ジクロロメタンなどの適当な溶媒中室温などの適当な温度塩化チオニル(Lが塩素を示す場合)の使用を含む。
工程(iv)は、典型的には、ジメチルスルホキシドなどの適当な溶媒中室温〜50℃などの適当な温度での(12)のシアニド塩、例えば、シアン化ナトリウムでの処理を含む。
工程(v)は、典型的には、ニトリルのカルボン酸への変換方法、例えば、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中室温〜100℃などの適当な温度での適当な酸、例えば、5M水性塩酸での処理を含む。
一般式(3)、(4)、(6)および(9)の化合物は、典型的には、商業業者から入手可能であるかまたは化学文献に記載の方法を用いて(または類似の方法を用いて)当業者により調製されうる。
別の実施態様において、式(I)の化合物の式(I)の別の化合物への相互変換を含む製法(c)は、式(I)の適当な化合物のハロゲン化(例えば、フッ素化、塩素化、臭素化、またはヨウ素化)、例えば、下記のスキーム4に示されるように、Rがハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)を示す式(I)の化合物を調製するためのRがHを示す式(I)の化合物のハロゲン化を含むことができる。
スキーム4
Figure 2010523623
塩素化または臭素化またはヨウ素化は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒中室温〜約60℃などの適当な温度で塩素化剤、例えば、N−クロロスクシンイミド、または臭素化剤、例えば、N−ブロモスクシンイミド、またはヨウ素化剤、例えば、N−ヨードスクシンイミドを用いて行われる。フッ素化は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒中約50℃などの適当な温度でフッ素化剤、例えば、1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ジテトラフルオロボレート(CAS[140681−55−6]、例えば、SelectfluorTM、例えば、Aldrichから入手可能)を用いて行われる。
医薬上許容される塩は、例えば、適当な酸または酸誘導体との反応(混合)により慣習上調製されうる。
臨床的適応
本発明の化合物または医薬上許容される塩は、P2X7受容体機能を調節し、P2X7受容体でのATPの作用を拮抗しうる(P2X7受容体アンタゴニスト)ので、それらは、急性疼痛、慢性疼痛、慢性関節痛、筋骨格痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、癌に伴う疼痛、偏頭痛に伴う疼痛、緊張型頭痛および群発性頭痛、機能性腸障害に伴う疼痛、腰部頚部疼痛、捻挫および筋挫傷に伴う疼痛、交感神経的に維持されている疼痛;筋炎、インフルエンザまたは感冒などの他のウイルス感染症に伴う疼痛、リウマチ熱に伴う疼痛、心筋虚血に伴う疼痛、術後痛、癌化学療法、頭痛、歯痛および月経困難症を含む、疼痛の治療に有用でありうると考えられる。
慢性関節痛状態には、関節リウマチ、変形性関節症、リウマチ様脊椎炎、痛風関節炎および若年性関節炎が含まれる。
機能性腸障害に伴う疼痛には、非潰瘍性胃腸障害、非心臓性胸痛および過敏性腸症候群が含まれる。
神経因性疼痛症候群には、糖尿病性ニューロパシー、坐骨神経痛、非特異的腰痛、三叉神経痛、多発性硬化症痛、線維筋痛症、HIV関連ニューロパシー、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、および、身体外傷、切断、幻肢症候群、脊髄手術、癌、毒または慢性炎症性症状により生じる疼痛が含まれる。さらに、神経因性疼痛状態には、「ピリピリした感覚(pins and needles)」などの通常は無痛の感覚に伴う痛み(知覚異常および異常感覚)、触れられた時の感受性の増大(知覚過敏)、無害な刺激後の痛い感覚(動的、静的、熱的または冷感異痛症)、侵害性刺激に対する感受性の増大(熱的、冷感、機械的痛覚過敏症)、刺激の除去後の痛みの感覚の継続(痛覚過敏)または選択的感覚経路の不在または欠損(痛覚鈍麻)が含まれる。
本発明の化合物または医薬上許容される塩により処置される可能性のある他の病態には、発熱、炎症、免疫疾患、血小板機能異常疾患(例えば、閉塞性血管疾患)、インポテンスまたは勃起不全;異常な骨代謝または再吸収を特徴とする骨疾患;非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)およびシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤の血行動態的副作用、心血管疾患;神経変性疾患および神経変性、外傷後神経変性、耳鳴、オピオイド(例えば、モルヒネ)、CNS抑制剤(例えば、エタノール)、覚醒剤(例えば、コカイン)およびニコチンなどの依存症誘発性薬剤に対する依存症;I型糖尿病の合併症、腎機能障害、肝機能障害(例えば、肝炎、肝硬変)、胃腸障害(例えば、下痢)、結腸癌、過活動膀胱および切迫性尿失禁が含まれる。うつ病およびアルコール依存症はまた、本発明の化合物または医薬上許容される塩によって治療される可能性がある。
炎症症状には、皮膚症状(例えば、日焼け、火傷、湿疹、皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、乾癬)、髄膜炎、眼疾患、例えば、緑内障、網膜炎、網膜症、ブドウ膜炎、および眼組織に対する急性損傷(例えば、結膜炎)、炎症性肺障害(例えば、喘息、気管支炎、肺気腫、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、ハト愛好家病、農夫肺、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気道過敏症);胃腸管障害(例えば、アフタ性潰瘍、クローン病、アトピー性胃炎、疣状胃炎(gastritis varialoforme)、潰瘍性大腸炎、セリアック病、限局性回腸炎、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、胃腸逆流症);臓器移植、ならびに血管疾患、偏頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、再生不良性貧血、ホジキン病、強皮症、重症無筋力症、多発性硬化症、サルコイドーシス、ネフローゼ症候群、ベーチェット症候群、歯肉炎、心筋虚血、発熱、全身性紅斑性狼瘡、多発性筋炎、腱炎、滑液包炎およびシェーグレン症候群などの炎症性要素を有する他の症状が含まれる。
免疫疾患には、自己免疫疾患、免疫不全疾患または臓器移植が含まれる。
異常な骨代謝または再吸収を特徴とする骨疾患には、骨粗鬆症(特に、閉経後骨粗鬆症)、高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症、パジェット骨疾患、骨溶解症、骨転移を伴うか伴わない悪性高カルシウム血症、関節リウマチ、歯周炎、変形性関節症、骨痛、骨減少症、癌性悪液質、結石症(calculosis)、結石症(lithiasis)(特に、尿路結石症)、固形癌、痛風および強直性脊椎炎、腱炎および滑液包炎が含まれる。
心臓血管疾患には、高血圧または心筋虚血;アテローム性動脈硬化症;機能性または器質性静脈不全;静脈瘤療法;痔;および動脈圧の著しい低下に伴うショック状態(例えば、敗血症性ショック)が含まれる。
神経変性疾患には、認知症、特に、変性認知症(老人性認知症、レビー小体型認知症、アルツハイマー病、ピック病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病およびクロイツフェルト・ヤコブ病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および運動ニューロン疾患を含む);血管性認知症(多発脳梗塞性認知症を含む);ならびに、頭蓋内占拠性病変、外傷、感染症および関連症状(HIV感染症、髄膜炎および帯状疱疹を含む)、代謝、毒素、無酸素症およびビタミン欠乏症に伴う認知症;および加齢に伴う軽度認知機能障害、特に加齢に伴う記憶障害が含まれる。
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩はまた、神経保護薬として、および、脳卒中、心停止、肺バイパス、外傷性脳障害、脊髄損傷などの外傷後の神経変性の治療において有用でありうる。
本発明の化合物またはその医薬上許容される塩はまた、悪性細胞増殖および/または転移、ならびに筋芽細胞性白血病の治療に有用でありうる。
1型糖尿病の合併症には、糖尿病性微小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、黄斑変性症、緑内障、ネフローゼ症候群、再生不良性貧血、ブドウ膜炎、川崎病およびサルコイドーシスが含まれる。
腎機能障害には、腎炎、糸球体腎炎、特に、メサンギウム増殖性糸球体腎炎および腎炎症候群が含まれる。
治療への言及は、他に明示的に記載しない限り、確立された症状の治療および予防的治療の両方を包含すると理解すべきである。
したがって、本発明のさらなる態様によれば、本発明者らは、医薬としておよび/またはヒトまたは動物薬として用いる式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明の別の態様によれば、本発明者らは、例えば、哺乳動物、例えば、ヒトまたは齧歯動物、例えば、ヒトまたはラット、例えば、ヒトにおける、P2X7受容体によって調節される病態、例えば、本明細書に記載の病態または疾患(特に、疼痛、炎症または神経変性疾患、より具体的には、疼痛、例えば、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛)の治療または予防(例えば、処置)に用いる式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明のさらなる態様によれば、本発明者らは、P2X7受容体によって媒介される病態[例えば、本明細書に記載の病態または疾患(特に、疼痛、炎症または神経変性、より具体的には、疼痛、例えば、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛)]に罹患している、ヒトまたは動物(例えば、齧歯動物、例えば、ラット)対象、例えば、ヒト対象の治療方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を該対象に投与することを含む方法を提供する。
本発明のさらなる態様によれば、本発明者らは、疼痛、炎症、免疫疾患、骨疾患または神経変性疾患(特に、疼痛、炎症または神経変性疾患、より具体的には、疼痛、例えば、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛)に罹患している、ヒトまたは動物(例えば、齧歯動物、例えば、ラット)対象、例えば、ヒト対象の治療方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を該対象に投与することを含む方法を提供する。
本発明のよりさらなる態様によれば、本発明者らは、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛に罹患している、ヒトまたは動物(例えば、齧歯動物、例えば、ラット)対象、例えば、ヒト対象の治療方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を該対象に投与することを含む方法を提供する。
本発明のさらなる態様によれば、本発明者らは、アルツハイマー病に罹患している、対象、例えば、ヒト対象の治療方法であって、有効量の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を該対象に投与することを含む方法を提供する。
本発明の別の態様によれば、本発明者らは、例えば、ヒトまたは齧歯動物などの哺乳動物、例えば、ヒトまたはラット、例えば、ヒトにおける、P2X7受容体の作用によって媒介される病態、例えば、本明細書に記載の病態または疾患(特に、疼痛、炎症または神経変性疾患、より具体的には、疼痛、例えば、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛)の治療または予防(例えば、処置)のための医薬の製造のための式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
本発明の別の態様によれば、本発明者らは、例えば、哺乳動物、例えば、ヒトまたは齧歯動物、例えば、ヒトまたはラット、例えば、ヒトにおける、疼痛、炎症、免疫疾患、骨疾患または神経変性疾患(特に、疼痛、炎症または神経変性疾患、より具体的には、疼痛、例えば、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛)の治療または予防(例えば、処置)のための医薬の製造のための式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
本発明の別の態様によれば、本発明者らは、例えば、哺乳動物、例えば、ヒトまたはラット、例えば、ヒトまたはラット、例えば、ヒトにおける、炎症性疼痛、神経因性疼痛または内臓痛の治療または予防(例えば、処置)のための医薬の製造のための式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
本発明の1の態様において、本発明者らは、哺乳動物、例えば、ヒトまたは齧歯動物、例えば、ヒトまたはラット、例えば、ヒトにおける、アルツハイマー病の治療または予防(例えば、処置)のための医薬の製造のための式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
ヒトまたは他の哺乳動物の治療に式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を使用するためには、通常、医薬組成物として標準的調剤業務にしたがって処方される。したがって、本発明の別の態様において、ヒトまたは動物薬としての使用に適した、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩を含む医薬組成物が提供される。
医薬として式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を使用するためには、通常、標準的調剤業務にしたがって医薬組成物に処方されるであろう。本発明はまた、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、および所望により医薬上許容される担体または賦形剤を含む、医薬組成物を提供する。
医薬組成物は、本明細書に記載の、治療方法または使用または治療もしくは予防に用いるためのものであってもよい。
例えば、常温および大気圧で混合することによって調製されてもよい、本発明の医薬組成物は、通常、経口投与、非経口投与または直腸投与に適している。医薬組成物は、それ自体、錠剤、カプセル剤、経口液体製剤、散剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、復元用散剤、注射用もしくは注入用液剤もしくは懸濁剤、または坐剤の剤形であってもよい。一般的に、経口投与用組成物が好ましい。
経口投与用の錠剤およびカプセル剤は、単位投与形態であってもよく、賦形剤、例えば、結合剤、充填剤、錠剤化潤滑剤、崩壊剤および/または許容される湿潤剤を含有していてもよい。錠剤は、例えば、通常の調剤業務にて既知の方法にしたがって被覆されうる。
経口液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤またはエリキシル剤の剤形であってもよく、または、使用前に水または他の好適なビヒクルで復元するための乾燥製剤の剤形であってもよい。かかる液体製剤は、通常の添加剤、例えば、懸濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクル(食用油を含んでいてもよい)、保存剤、および必要に応じて、通常の香味剤または着色料を含有していてもよい。
非経口投与について、流動性の単位投与剤形は、本発明の化合物またはその医薬上許容される塩および滅菌ビヒクルを使用して調製される。1の具体的な実施態様において、該化合物または塩は、ビヒクルおよび使用濃度に依存して、ビヒクルに懸濁または溶解される。液剤を調製する際には、該化合物または塩を、注射用に溶解し、濾過滅菌した後、適当なバイアルまたはアンプルに充填し、密封することができる。1の実施態様において、アジュバント(複数)、例えば、局所麻酔剤、保存剤および/または緩衝剤がビヒクルに溶解される。安定性を増強するために、該組成物を、例えば、バイアルに充填した後に冷凍し、水分を真空除去することができる。非経口懸濁剤は、典型的には、化合物または塩が、典型的には、ビヒクルに溶解される代わりに懸濁されることおよび滅菌が濾過によっては通常行えないこと以外は実質的に同一の方法で調製される。該化合物または塩は、例えば、滅菌ビヒクルに懸濁させる前にエチレンオキシドへの暴露によって滅菌されうる。具体的な実施態様において、本発明の化合物または塩の均一な分布を促進するために該組成物に界面活性剤または湿潤剤が含まれる。
1の実施態様において、組成物は、例えば、投与方法によって、活性物質(本発明の化合物または医薬上許容される塩)を0.1重量%〜99重量%、特に、10重量%〜60重量%含有する。
上記障害/疾患/病態の治療または予防(例えば、処置)に使用される化合物または医薬上許容される塩の投与量は、通常通り、障害の重篤度、患者の体重、および/または他の同様のファクターによって異なっていてもよい。しかしながら、一般的指針として、1の実施態様において、本発明の化合物または医薬上許容される塩の、0.05〜1000mg、例えば、0.05〜200mg、例えば、20〜40mgの適当な単位投与量(化合物として測定)を、1の実施態様において、用いてもよい。1の実施態様において、かかる単位投与量は、例えば、ヒトなどの哺乳動物に1日1回投与されるか;あるいは、かかる単位投与量は、ヒトなどの哺乳動物に1日1回以上(例えば、2回)投与されうる。かかる療法は、数週間または数ヶ月に及んでいてもよい。
組合せ
式(I)の化合物またはその塩は、他の治療剤、例えば、上記障害の治療に有用であるかまたはありうる医薬と組み合わせて用いられてもよい。
他の治療剤の適当な例として、WO 2007/008155およびWO 2007/008157に記載の、呼吸器障害(例えば、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD))の治療のための、β2アゴニスト(β2アドレナリン受容体作動薬としても既知、例えば、フォルモテロール)および/またはコルチコステロイド(例えば、ブデソニド、フルチカゾン(例えば、プロピオン酸またはフロ酸エステル)、モメタゾン(例えば、フロ酸塩として)、ベクロメタゾン(例えば、17−プロピオン酸または17,21−ジプロピオン酸エステル)、シクレソニド、トライアムシナロン(例えば、アセトニドとして)、フルニソリド、ロフレポニド、およびブチキソコルト(例えば、プロピオン酸エステルとして)が挙げられうる。
さらなる治療剤には、WO 2006/083214に記載の心血管障害(例えば、アテローム性動脈硬化症)の治療のための、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル コエンザイムA(HMG CoA)レダクターゼ阻害薬(例えば、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、およびシンバスタチン)が含まれうる。
さらなる治療剤には、WO 2005/025571に記載の炎症疾患または障害(例えば、関節リウマチまたは変形性関節症)の治療のための、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID;例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、アスピリン、セレコキシブ、ジクロフェナク、エトドラク、フェノプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、オキサプロジン、ナブメトン、スリンダク、トルメチン、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、メロキシカム、エトリコキシブおよびパレコキシブ)が含まれうる。
さらなる治療剤には、WO 2004/105798に記載の炎症疾患または障害(例えば、関節リウマチまたは変形性関節症)の治療のための、腫瘍壊死因子α(TNFα)阻害薬(例えば、エタネルセプトまたは抗TNFα抗体、例えば、インフリキシマブおよびアダリムマブ)が含まれうる。
さらなる治療剤には、WO 2004/105797に記載の炎症疾患または障害(例えば、関節リウマチ)の治療のための、2−ヒドロキシ−5−[[4−[(2−ピリジニルアミノ)スルホニル]フェニル]アゾ]安息香酸(スルファサラジン)が含まれうる。
さらなる治療剤には、WO 2004/105796に記載の炎症疾患または障害(例えば、関節リウマチ)の治療のための、N−[4−[[(2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミン酸(メトトレキサート)が含まれうる。
さらなる治療剤には、WO 2004/073704に記載の炎症疾患または障害(例えば、関節リウマチ)の治療のための、プロTNFα変換酵素(TACE)の阻害薬が含まれうる。
さらなる治療剤には、WO 2006/003517に記載のIL−1媒介疾患(例えば、関節リウマチ)の治療のための、
a)スルファサラジン;
b)スタチン、例えば、アトルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、クリルバスタチン、ダルバスタチン、ロスバスタチン、テニバスタチン、フルインドスタチン、ベロスタチン、ダルバスタチン、ニスバスタチン、ベルバスタチン、ピタバスタチン、リバスタチン、グレンタスタチン、エプタスタチン、テニバスタチン、フルラスタチン、ロスバスタチンまたはイタバスタチン;
c)グルココルチコイド剤、例えば、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロンおよびヒドロコルチゾン;
d)p38キナーゼ阻害薬;
e)抗IL−6受容体抗体;
f)アナキンラ;
g)抗IL−1モノクローナル抗体;
h)JAK3プロテインチロシンキナーゼ阻害薬;
i)抗マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)モノクローナル抗体;または
j)抗CD20モノクローナル抗体、例えば、リツキシマブ、PRO70769、HuMax−CD20(Genmab AJS)、AME−133(Applied Molecular Evolution)、またはhA20(Immunomedics,Inc.)が含まれうる。
化合物が他の治療剤と組み合わせて用いられる場合、組成物は、任意の便利な経路で連続してまたは同時に投与されうる。
したがって、本発明は、さらなる態様において、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩とさらなる治療剤(複数)、例えば、本明細書に記載のものを一緒に含む組合せを提供する。
上記の組合せは、都合のよいことに、医薬処方の形態での使用を示しうるので、上記組合せと医薬上許容される担体または賦形剤を一緒に含む医薬処方は、本発明のさらなる態様を包含する。かかる組合せの個々の成分は、個々のまたは合した医薬処方で連続してまたは同時に投与されうる。
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩が、同一の病状に対して活性である第2治療剤と組み合わせて用いられる場合、各化合物の投与量は、化合物が単独で用いられる場合と異なっていてもよい。
以下の記載例および実施例は、本発明の化合物の調製を説明するものであるが、限定することを意図するものではない。
本発明の化合物の製法のための一般的方法(a)−(c)は、上記スキーム1−3に概説した合成法と共に、さらに下記の実施例によって説明される。
室温は、例えば、約15〜30℃であることができ、例えば、約20〜25℃であることができる。
実施例1
N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E1)
Figure 2010523623
(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸および(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸(1.2g,2.mmol,下記のように調製された)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(324mg,2.4mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(460mg,2.4mmol)およびN−エチルモルホリン(690mg,0.76ml,6mmol)のジクロロメタン(10ml)中混合物を室温で10分間攪拌した。[(2−クロロ−4−ジフルオロフェニル)メチル]アミン(319mg,2mmol)のジクロロメタン(1ml)中溶液を加え、反応物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液およびジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣を、酢酸エチル/ヘキサン混合物(1:1〜純粋な酢酸エチル)で溶出するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって、次いで、ジクロロメタン/メタノール(40:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS[M+H]=329、保持時間=2.35分。
上記の方法で使用された(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸および(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸の混合物は、下記のように調製された。
(i)水素化ナトリウム(鉱油中60%分散,1.2g,30mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中攪拌懸濁液をアルゴン下、N,N,N’N’−テトラメチル−1,2−エタンジアミン(3.36g,4.4ml,29mmol)で処理した。得られた混合物を−20℃に(内部温度)に冷却し、3−オキソペンタン酸メチル(3.25g,3.2ml,25mmol)を5分かけて滴下した。反応物を−20℃で15分間攪拌した。
n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M,19.2ml,48mmol)を15分かけて滴下した。該黄色溶液を−20℃で15分間攪拌した。ギ酸エチル(2.37g,2.6ml,32mmol)を1分かけて加え、温度が−5℃に上昇し、−20℃に再冷却した。反応物を−20℃で15分間攪拌し、室温に加温し、15分間攪拌し、次いで、−15℃に再冷却した。反応物を2N塩酸溶液(70ml)でクエンチした。反応物を室温に加温し、次いで、ジエチルエーテルで希釈した。有機層を分離し、水で洗浄した(x2)。水層を合わせ、塩化ナトリウムで飽和させ、混合物を酢酸エチルで抽出した(x3)。エーテル層を飽和重炭酸ナトリウム溶液および水で洗浄した。合わせた水層を2N塩酸溶液で酸性化し、該溶液を酢酸エチル中に抽出した(x3)。酢酸エチル抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させて、5−ヒドロキシ−4−メチル−3−オキソ−4−ペンテン酸メチルを得(LC/MS [M+Na]=181、保持時間=1.37分)、それを次工程に用いた。
(ii)5−ヒドロキシ−4−メチル−3−オキソ−4−ペンテン酸メチル(1.98g,12.5mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)中溶液をメチルヒドラジン(632mg,0.73ml,13.75mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)中溶液で処理した。反応物を室温で30分間攪拌した。反応混合物をアセトン及び水で希釈し、該溶液を室温で15分間攪拌した。有機溶媒を蒸発させ、水性溶液を酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン中におけるメタノール(1:50〜1:40)で溶出するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸メチルおよび(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸メチルの混合物を得(LC/MS [M+H]=169、保持時間=1.70分)、それを次工程に用いた。
(iii)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸メチルおよび(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸メチルの混合物(1.35g,8mmol)のメタノール(12ml)中溶液を2N水酸化ナトリウム溶液(12ml)で処理し、混合物を3時間熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、メタノールを蒸発させた。該水溶液のpHを5M塩酸溶液でpH3に調整した。溶媒を蒸発させ、残渣を乾燥させて、混合物(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸および(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸を得(LC/MS[M+H]=155、保持時間=1.28および1.35分)、これをさらに精製することなく、次反応に用いた。
実施例2
N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E2)
Figure 2010523623
標題化合物は、上記実施例1に記載の方法と類似の方法において、上記方法において用いられた[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]アミンの代わりに{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミンを用いて調製された。
LC/MS [M+H]=346 保持時間=2.55分。
実施例3
N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]アセトアミド(E3)
Figure 2010523623
[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]酢酸および[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−3−イル]酢酸の混合物(3.5mmol)のジクロロメタン(15ml)中懸濁液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(566mg,4.2mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(805mg,4.2mmol)およびN−エチルモルホリン(1.2g,1.3ml,10.5mmol)を加え、反応物を室温で30分間攪拌した。[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミン塩酸塩(899mg,4.2mmol)を加え、反応物を室温でさらに24時間攪拌した。ジクロロメタンおよび飽和重炭酸ナトリウム溶液を加え、生成物をジクロロメタン中に抽出した(x4)。合わせた有機抽出物を水(x2)、ブライン(x1)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させた。粗生成物をヘキサン中における0−50%酢酸エチル、次いで、ヘキサン中における50%−100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。後者のフラクションを合わせ、溶媒を真空下で蒸発させて、粗生成物を得、それをマス・ディレクテッド・オートプレプによってさらに精製した。関連するフラクションを合わせ、溶媒を真空下で蒸発させ、固体をジエチルエーテルでトリチュレートした。次いで、固体を1:1 ヘキサン:ジクロロメタン中で再結晶化し、メタノールでトリチュレートして、N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=382、保持時間=2.78分。
上記の方法で使用した[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]酢酸および[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−3−イル]酢酸の混合物(3.5mmol)は、下記のように調製された。
(i)5−ヒドロキシ−4−メチル−3−オキソ−4−ペンテン酸メチルを実施例1に上記したように調製した。テトラヒドロフラン(15ml)中における5−ヒドロキシ−4−メチル−3−オキソ−4−ペンテン酸メチル(1.3g,8.1mmol)に、テトラヒドロフラン(7ml)中における2,2,2−トリフルオロエチルヒドラジン(70%水溶液,1.0g,1.1ml,8.9mmol)を加えた。該反応物を室温で2時間攪拌した。さらに0.6当量の2,2,2−トリフルオロエチルヒドラジン(70%水溶液,0.6ml,4.7mmol)を加え、反応物を室温でさらに2時間攪拌した。10mのアセトンおよび10mlの水を加え、反応物を室温でさらに20分間攪拌した。有機溶媒を真空下で蒸発させ、水性残渣を酢酸エチルおよびブライン溶液で希釈した。生成物を酢酸エチル中に抽出し(x3)、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させた。粗生成物をジクロロメタン中における0−4%メタノールで溶出するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによってさらに精製して、[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]酢酸メチルおよび[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−3−イル]酢酸メチルの混合物を得、それを次工程に用いた。
(ii)[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]酢酸メチルおよび[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−3−イル]酢酸メチルの混合物(820mg,3.5mmol)のメタノール(6ml)中混合物に、2N水酸化ナトリウム溶液(6ml)を加え、得られた溶液を3時間熱還流した。反応物を室温に冷却し、次いで、有機溶媒を真空下で蒸発させた。水性残渣をジクロロメタンで洗浄し(x1)、次いで、2N塩酸溶液の添加によって酸性化した。生成物をジクロロメタン中に抽出し(x5)、合わせた有機抽出物を真空下で蒸発させた。水層を真空下で蒸発させ、有機性残渣と合わせて、[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]酢酸および[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−3−イル]酢酸の粗混合物を得(LC/MS[M+]=223,保持時間=1.68分)、それを次反応に用いた。
N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−[4−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]アセトアミド(E3)の合成に必要な[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミン塩酸塩は、下記の方法で調製された。
(i)N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(39.6ml,264mmol)のテトラヒドロフラン(170ml)中溶液をアルゴン下、−70℃に冷却した後、sec−ブチルリチウム(205ml,288mmol)を加えた。次いで、確実に混合物の温度が−60℃を超えないようにしながら、混合物に3,4−ジフルオロ安息香酸(19g,120mmol)をテトラヒドロフラン(80ml)中の溶液として40分かけて加えた。次いで、混合物を−68℃〜−70℃で1時間攪拌後、ヘキサクロロエタン(100g,422mmol)のテトラヒドロフラン(170ml)中溶液を35分かけて加え、その間、混合物の温度を−60℃以下に維持した。混合物を−65℃〜−70で2時間攪拌した。混合物を−10℃に加温し、次いで、水(500ml)を加えて反応物をクエンチした。混合物をジエチルエーテル(250ml)で希釈し、得られた2つの層を分離した。水層を濃縮した水性塩化水素を用いてpH1に酸性化し、次いで、2x500mlアリコートのジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物を疎水性フリットに通し、真空下で濃縮して、黄色固体を得た。これを酢酸エチルから再結晶化して、2−クロロ−3,4−ジフルオロ安息香酸の2つの収量を得た(8.35gおよび4.47g)。
(ii)2−クロロ−3,4−ジフルオロ安息香酸(2g,10.4mmol)を塩化チオニル(3.04ml)で処理し、混合物を80℃で90分間加熱した。次いで、混合物を冷却し、真空下で濃縮した。残渣を無水1,4−ジオキサン(10ml)中に溶解し、次いで、混合物を氷水浴中で冷却した。0.88アンモニア(水性,25ml)を混合物に滴下し、次いで、2時間かけて22℃に加温した。10.8gの2−クロロ−3,4−ジフルオロ安息香酸、8.2mlの塩化チオニル、および45mlの0.88アンモニアを用いて該工程を繰り返し、次いで、両混合物を合わせ、酢酸エチル(150ml)および水(100ml)の間に分配した。水層を分離し、2x150mlアリコートの酢酸エチルで抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液(100ml)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空下で濃縮して、2−クロロ−3,4−ジフルオロベンズアミド(11.86g)を白色固体として得た。
LC/MS [M+H]+=192/194,保持時間=1.69分
(iii)2−クロロ−3,4−ジフルオロベンズアミド(11.85g,62mmol)をテトラヒドロフラン(200ml)中に溶解し、1Mボランテトラヒドロフラン(247ml,247mmol)で処理した。混合物を70℃に加熱し、18時間攪拌した。次いで、混合物を氷水浴中で冷却し、濃縮水性塩化水素(150ml)を滴下した。次いで、攪拌しながらの70℃での加熱をさらに2時間行った。次いで、混合物を放冷し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル(200ml)および2N水性塩化水素(200ml)の間に分配した。水層を分離し、5N水性水酸化ナトリウム溶液の滴下によってpHを8−9に調整した。得られた濁った懸濁液を酢酸エチル(4x200ml)で抽出し、次いで、合わせた有機抽出物を疎水性フリットに通し、容量〜200mlまで濃縮した。次いで、混合物を1Mエーテル性塩化水素(100ml)の添加によって酸性化し、沈澱形成をもたらした。溶媒を真空下で蒸発させて、白色固体を得た。固体をメチル化スピリット(60ml)から再結晶化して、3収量の[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミン塩酸塩(合わせた質量=4.46g)を白色固体として得た。
実施例4
N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E4)
Figure 2010523623
(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸および(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸(462mg,3.0mmol,下記のようにして調製された)のジクロロメタン(20ml)中混合物を1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(486mg,3.6mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(691mg,3.6mmol)およびN−エチルモルホリン(1.04g,1.2ml,9.0mmol)で処理した。混合物を室温で10分間攪拌し、[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミン塩酸塩(639mg,3.6mmol)(例えば、実施例3に記載のように調製された)のジクロロメタン(10ml)中溶液を加え、反応物を室温で2時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、該溶液を飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、クエン酸溶液、水およびブラインで洗浄した。該有機溶液を乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をジクロロメタン:メタノール(30:1)で溶出するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。得られた固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、収集し、乾燥させて、N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=314,保持時間=2.33分
上記の方法で使用された(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸および(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸の混合物は、下記のように調製された。
(i)メチルヒドラジン(690mg,0.8ml,15mmol)を一度に、5−ヒドロキシ−4−メチル−3−オキソ−4−ペンテン酸メチル(1.58g,10mmol)の水(5ml)中溶液に加えた。5−ヒドロキシ−4−メチル−3−オキソ−4−ペンテン酸メチルを実施例1に上記したように調製した。反応混合物を15分間攪拌した。アセトン(10ml)を加え、混合物を室温で1時間攪拌した。有機溶媒を蒸発させ、水性混合物をジクロロメタンおよび飽和重炭酸ナトリウム溶液の間に分配した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸メチルおよび(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸メチルの6:1混合物を得、それを次工程に用いた。
(ii)(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸メチルおよび(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸メチル(1.38g,8.2mmol)の混合物のメタノール(12ml)中溶液を2N水酸化ナトリウム溶液(12.3ml,24.6mmol)で処理し、該溶液を一晩熱還流した。反応物を室温に冷却し、メタノールを蒸発させた。残渣を5M塩酸溶液でpH2に酸性化した。混合物を酢酸エチル(x3)、次いで、クロロホルム(x2)で抽出した。有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をエーテル/ヘキサン(1:1)でトリチュレートし、固体を収集し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させて、(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸および(1,4−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)酢酸の6:1混合物を得、それをさらに精製することなく次反応に用いた。
実施例5
N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E5)
Figure 2010523623
(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸(6mmol,下記のようにして調製された)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(972mg,7.2mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1.38g,7.2mmol)およびN−エチルモルホリン(2.76g,3ml,24mmol)のジクロロメタン(50ml)中懸濁液を室温で10分間攪拌した。{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミン(1.25g,6mmol)のジクロロメタン(5ml)中溶液を加え、反応物を室温で1時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、有機溶液を飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、クエン酸、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をエーテル/ヘキサン(1:1)でトリチュレートして、N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E5)を得た。
LC/MS [M+H]=332,保持時間=2.45分
上記の方法で使用された(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸は、下記のように調製された。
(i)1−メチル−1H−ピラゾール−5−カルバルデヒドは下記のように調製された(Bioorg.Med.Chem.,2001,9,961−982参照)。1−メチル−1H−ピラゾール(11.0g,0.134mol)のテトラヒドロフラン(200ml)中溶液をアルゴン下、−70℃で攪拌した。内部反応温度を−60℃以下に維持しながら、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M,58.8ml,0.147mol)を滴下した。混合物を−70℃に冷却し、N,N−ジメチルホルムアミド(40ml)を滴下した。反応混合物を一晩、室温に加温した。混合物を0℃に冷却し、水(200ml)を加え、次いで、酢酸エチル(300ml)を加えた。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、次いで乾燥させ、蒸発させた。残渣をヘキサン中における0−100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、1−メチル−1H−ピラゾール−5−カルバルデヒドを得、それを次工程に用いた。
(ii)(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノールは、下記のようにして調製された(Bioorg.Med.Chem.,2001,9,961−982参照)。1−メチル−1H−ピラゾール−5−カルバルデヒド(5.2g,47mmol)のエタノール(50ml)中攪拌溶液を5℃で、水素化ホウ素ナトリウム(893mg,23.5mmol)で処理した。反応混合物を5℃で30分間攪拌し、塩酸(5N,10ml)を加え、有機溶媒を蒸発させた。残渣を酢酸エチルおよび水の間に分配した。層を分離し、水性溶液を塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、次いで乾燥させ、蒸発させて、(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノールを得、それを次工程に用いた。
(iii)(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)メタノール(4.4g,40mmol)のジクロロメタン(30ml)中溶液を塩化チオニル(2.14g,1.3ml,18mmol)で処理し、反応物を室温で3時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をジクロロメタンで共蒸発させた。残渣をジクロロメタンおよび水の間に分配させた。有機相を分離し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水、ブラインで洗浄し、次いで乾燥させ、蒸発させて、5−(クロロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾールを得、それを次工程に用いた。
(iv)5−(クロロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール(1.3g,10mmol)のジメチルスルホキシド(15ml)中溶液をシアン化ナトリウム(588mg,12mmol)で処理し、反応混合物をアルゴン下、50℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水を加え、混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をヘキサン中における50−100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトニトリルを得、それを次工程に用いた。
(v)(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトニトリル(800mg,6.6mmol)の1,4−ジオキサン(5ml)および塩酸(5M,5ml)中溶液を20時間熱還流した。反応物を室温に冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣を水およびクロロホルムの間に分配した。水層を蒸発させ、真空オーブン中、40℃にて週末にかけて乾燥させて、粗1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)酢酸を得、それを次工程に用いた。
実施例6
2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アセトアミド(E6)
Figure 2010523623
N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例5に記載のように調製された)(166mg,0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中溶液をN−クロロスクシンイミド(73mg,0.55mmol)で処理した。反応物を室温で1時間攪拌し、次いで、反応混合物を60℃で22時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、氷水およびジクロロメタンを加えた。混合物をチオ硫酸ナトリウム溶液および飽和重炭酸ナトリウム溶液で希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、次いで乾燥させ、蒸発させた。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を収集し、乾燥させて、2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アセトアミド(E6)を得た。
LC/MS [M+H]=366,保持時間=2.74分
実施例7
2−(4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アセトアミド(E7)
Figure 2010523623
N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例5に記載のように調製された)(166mg,0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中溶液をN−ブロモスクシンイミド(196mg,0.55mmol)で処理した。反応物を室温で1時間攪拌した。反応物を水およびクロロホルム、チオ硫酸ナトリウム溶液および飽和重炭酸ナトリウム溶液で希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、次いで乾燥させ、蒸発させた。残渣をエーテルでトリチュレートし、固体を収集し、乾燥させて、2−(4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アセトアミド(E7)を得た。
LC/MS [M+H]=410,保持時間=2.77分
実施例8
N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E8)
Figure 2010523623
N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例5に記載のように調製された)(166mg,0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中溶液をSelectfluorTM(1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン ジテトラフルオロボレート、CAS[140681−55−6]、例えば、Aldrichから入手可能)(265mg,0.75mmol)と共に、室温で18時間攪拌した。さらなるSelectfluorTM(177mg,0.5mmol)を加え、室温で3時間攪拌を続け、次いで、反応物を50℃で4時間加熱した。室温に冷却後、溶液を水およびジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をジクロロメタン/メタノール(40:1〜20:1)で溶出するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製した。得られた固体をエーテルでトリチュレートし、収集し、乾燥させて、N−{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E8)を得た。
LC/MS [M+H]=350,保持時間=2.62分
実施例9−10
上記実施例4に記載の方法と類似の方法において、上記の方法で用いた[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミン塩酸塩の代わりに適当なアミン(またはその塩)を用いることによって、下記の表の化合物(表1)を調製した。表1において使用されるアミンは全て、商業的供給元から入手可能であるか、または例えば、化学文献に以前に記載された経路または類似の方法を用いて調製できる。
Figure 2010523623
実施例11−13
上記実施例5に記載の方法と類似の方法において、上記の方法で用いた{[2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}アミンの代わりに適当なアミン(またはその塩)を用いることによって、下記の表の化合物(表2)を調製した。表2において使用されるアミンは全て、商業的供給元から入手可能であるか、または例えば、化学文献に以前に記載された経路または類似の方法を用いて調製できる。実施例12を調製するために使用された[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]アミン塩酸塩は、実施例3に記載のように調製することができた。
Figure 2010523623
実施例14
N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E14)
Figure 2010523623
N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例11に記載のように調製された)(141mg,0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中溶液をN−クロロスクシンイミド(73mg,0.55mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで、反応混合物を60℃で22時間加熱した。さらなるN−クロロスクシンイミド(17mg,0.125mmol)を加え、反応混合物を60℃で6時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水およびジクロロメタンで希釈した。混合物をチオ硫酸ナトリウム溶液および飽和重炭酸ナトリウム溶液で希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をマス・ディレクテッド自動化HPLCによって精製した。得られた固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を収集し、乾燥させて、N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=316,保持時間=2.48分
実施例15
N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E15)
Figure 2010523623
N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例12に記載のように調製された)(150mg,0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中溶液をN−クロロスクシンイミド(73mg,0.55mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで、反応混合物を60℃で22時間加熱した。さらなるN−クロロスクシンイミド(17mg,0.125mmol)を加え、反応混合物を60℃で6時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水およびジクロロメタンで希釈した。混合物をチオ硫酸ナトリウム溶液および飽和重炭酸ナトリウム溶液で希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をマス・ディレクテッド自動化HPLCによって精製した。得られた固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を収集し、乾燥させて、N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=334,保持時間=2.55分
実施例16
2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]アセトアミド(E16)
Figure 2010523623
N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例13に記載のように調製された)(149mg,0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中溶液をN−クロロスクシンイミド(73mg,0.55mmol)で処理した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで、反応混合物を60℃で22時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水およびジクロロメタンで希釈した。混合物をチオ硫酸ナトリウム溶液および飽和重炭酸ナトリウム溶液で希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、固体を収集し、乾燥させて、2−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)−N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=332,保持時間=2.68分
実施例17
N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E17)
Figure 2010523623
N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例11に記載のように調製された)(282mg,1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中溶液をSelectfluorTM(Aldrich)(708mg,2mmol)で処理し、反応混合物を50℃で5時間加熱した。室温に冷却後、溶液を水およびジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、次いで、乾燥させ、蒸発させた。残渣をマス・ディレクテッド自動化HLPCによって精製して、N−[(2−クロロ−4−フルオロフェニル)メチル]−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=300,保持時間=2.32分
実施例18
N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E18)
Figure 2010523623
N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例12に記載のように調製された)(299.5mg,1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中溶液をSelectfluorTM(Aldrich)(708mg,2mmol)で処理し、反応混合物を50℃で5時間加熱した。室温に冷却後、溶液を水およびジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をマス・ディレクテッド自動化HLPCによって精製して、N−[(2−クロロ−3,4−ジフルオロフェニル)メチル]−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=318,保持時間=2.41分
実施例19
N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E19)
Figure 2010523623
N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例13に記載のように調製された)(282mg,1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中溶液をSelectfluorTM(Aldrich)(708mg,2mmol)で処理し、反応混合物を50℃で5時間加熱した。室温に冷却後、溶液を水およびジクロロメタンで希釈した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をマス・ディレクテッド自動化HLPCによって精製して、N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−2−(4−フルオロ−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=316,保持時間=2.53分
実施例20
N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−2−(4−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(E20)
Figure 2010523623
N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミド(例えば、実施例13に記載のように調製された)(298mg,1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中溶液をN−ヨードスクシンイミド(248mg,1.1mmol)で処理した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。さらなるN−ヨードスクシンイミド(113mg,0.5mmol)を加え、反応混合物を50℃で2時間加熱した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、該溶液をチオ硫酸ナトリウム溶液、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水およびラインで洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣をエーテルでトリチュレートし、固体を収集し、乾燥させて、N−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−2−(4−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)アセトアミドを得た。
LC/MS [M+H]=424,保持時間=2.75分
液体クロマトグラフィー/質量分析法
以下の装置および条件を用いて、液体クロマトグラフィー/質量分析法(LC/MS)による上記実施例の分析を行った:
ハードウェア
Agilent 1100 Gradient Pump
Agilent 1100 Autosampler
Agilent 1100 DAD Detector
Agilent 1100 Degasser
Agilent 1100 Oven
Agilent 1100 Controller
Waters ZQ Mass Spectrometer
Sedere Sedex 85
ソフトウェア
Waters MassLynx version 4.0 SP2
カラム
用いられるカラムは、Waters Atlantisであり、その寸法は4.6mmx50mmである。固定相粒径は3μmである。
溶媒
A:水性溶媒=水+0.05%ギ酸
B:有機溶媒=アセトニトリル+0.05%ギ酸
方法
用いられる一般的な方法は5分間の実行時間を有する。
Figure 2010523623
上記方法の流速は3ml/分である。
一般的方法についての注入量は5ulである。
カラム温度は30℃である。
UV検出範囲は220ないし330nmである。
薬理データ
本発明の化合物は、以下の研究に従って、P2X7受容体におけるインビトロ生物活性について試験されうる:
エチジウム蓄積アッセイ
以下の組成(mM単位):140mMのNaCl、HEPES 10、N−メチル−D−グルカミン 5、KCl 5.6、D−グルコース 10、CaCl 0.5(pH7.4)のNaClアッセイバッファーを用いて研究を行った。ヒト組み換えP2X7受容体を発現するHEK293細胞を、ポリ−L−リジンで予め処理した96ウェルプレートにて18〜24時間増殖させた(ヒトP2X7受容体のクローニングはUS6,133,434に記載されている)。細胞を350μlのアッセイバッファーで2回洗浄し、その後、50μlの試験化合物を加えた。次いで、細胞を室温(19〜21℃)で30分間インキュベートし、その後、ATPおよびエチジウム(100μMの最終アッセイ濃度)を加えた。ATP濃度は、受容体型についてのEC80付近を選択し、ヒトP2X7受容体についての研究では1mMであった。インキュベーションを8または16分間続け、5mMのP2X7受容体アンタゴニスト、リアクティブブラック(reactive black)5(アルドリッチ(Aldrich))を含む1.3Mのスクロースを25μl加えることにより終了した。エチジウムの細胞内蓄積は、キャンベラパッカード(Canberra Packard)のフルオロカウント(Fluorocount)(パンボーン(Pangbourne),UK)またはフレックステーション(Flexstation).II(モレキュラーデバイス(Molecular Devices))を用いて、プレート下からの蛍光(530nmの励起波長および620nmの発光波長)を測定することにより決定した。ATP応答を阻止するためのアンタゴニストpIC50値は、反復カーブフィッティング技法を用いて決定した。
蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR)Caアッセイ
以下の組成(mM単位):137 NaCl;20 HEPES;5.37 KCl;4.17 NaHCO;1 CaCl;0.5 MgSO;および1g/LのD−グルコース(pH7.4)のNaClアッセイバッファーを用いて、ヒトP2X7についての研究を行った。
ヒト組み換えP2X7受容体を発現するHEK293細胞を、ポリ−L−リジンで予め処理した384ウェルプレートにて42〜48時間増殖させた(ヒトP2X7受容体のクローニングはUS6,133,434に記載されている)。細胞を80μlのアッセイバッファーで3回洗浄し、2μMのフルオ(Fluo)4(テフラブズ(Teflabs))を37℃で1時間ロードし、再度3回洗浄し、30μlのバッファーと共に残し、その後、10μlの4倍濃縮した試験化合物を加えた。次いで、細胞を室温で30分間インキュベートし、その後、60μMの最終アッセイ濃度のベンゾイルベンゾイル−ATP(BzATP)を加えた(オンライン式,FLIPR384またはFLIPR3装置による(モレキュラーデバイス))。BzATP濃度は、受容体型についてのEC80付近を選択した。インキュベーションおよび読み取りを90秒間続け、細胞内カルシウム増大を、FLIPR CCDカメラを用いてプレート下からの蛍光(488nmの励起波長および516nmの発光波長)を測定することにより決定した。BzATP応答を阻止するためのアンタゴニストpIC50値は、反復カーブフィッティング技法を用いて決定した。
実施例1〜20の化合物は、FLIPR Caアッセイにて、ヒトP2X7受容体アンタゴニスト活性について試験され、FLIPR Caアッセイで4.7を超えるpIC50値を有することが見出された。実施例1〜8および実施例10〜20の化合物は、エチジウム蓄積アッセイにて、ヒトP2X7受容体アンタゴニスト活性について試験され、エチジウム蓄積アッセイで6.5を超えるpIC50値を有することが見出された。実施例2〜8、10、14、15、16、18、19および20の化合物は、エチジウム蓄積アッセイにて約7.0以上のpIC50値を有することが見出された。

Claims (18)

  1. 式(I):
    Figure 2010523623
    [式中、
    は、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルを示し、そのいずれもが1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよく;
    は、水素、ハロゲン、C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルを示し、該C1−6アルキルまたはC3−6シクロアルキルのいずれもが1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよく;
    、R、R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキルまたはフェニルを示し、該C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキルまたはフェニルのいずれもが1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよく、またはRおよびRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環を形成し;
    但し、RおよびRが独立して水素またはフッ素を示す場合、R、RおよびRの少なくとも1つはハロゲン原子であるか、またはR、RおよびRのうち1つだけがCF基である]
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
  2. が1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを示す請求項1記載の化合物または塩。
  3. がメチルまたはトリフルオロエチルを示す請求項2記載の化合物または塩。
  4. が水素、非置換C1−6アルキルまたはハロゲンを示す請求項1、2または3記載の化合物または塩。
  5. が水素、メチルまたはハロゲンを示す請求項4記載の化合物または塩。
  6. がメチルまたはハロゲンを示す請求項5記載の化合物または塩。
  7. 、R、R、RおよびRが独立して、水素、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチルまたは非置換C1−6アルキルを示す請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物または塩。
  8. 、R、R、RおよびRが独立して、水素、塩素、フッ素、臭素、メチルまたはトリフルオロメチルを示す請求項7記載の化合物または塩。
  9. およびRが独立して水素またはフッ素を示す場合、R、RおよびRの少なくとも1つがハロゲン原子である請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物または塩。
  10. が1、2または3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルを示し;
    が水素、メチルまたはハロゲンを示し;
    、R、R、RおよびRが独立して、水素、塩素、フッ素、臭素、メチルまたはトリフルオロメチルを示す請求項1〜9のいずれか1項記載の化合物または塩。
  11. が塩素を示し、Rがトリフルオロメチルを示し、かつ、R、RおよびRが各々、水素を示すか;
    が塩素を示し、Rがフッ素を示し、かつ、R、RおよびRが各々、水素を示すか;
    が塩素を示し、RおよびRがどちらもフッ素を示し、かつ、RおよびRがどちらも水素を示すか;または
    およびRがどちらも塩素を示し、かつ、R、RおよびRが各々、水素を示す請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物または塩。
  12. 実施例E1〜E8から選択される化合物またはその医薬上許容される塩。
  13. 実施例E9〜E20から選択される化合物またはその医薬上許容される塩。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および医薬上許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
  15. 治療に用いられる請求項1〜13のいずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される塩。
  16. 有効量の請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を対象に投与することを特徴とする、疼痛、炎症または神経変性疾患に罹患したヒトまたは動物対象の治療法。
  17. 疼痛、炎症または神経変性疾患の治療または予防のための医薬の製造のための請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用。
  18. 炎症痛、神経因性疼痛または内臓痛の治療または予防のための医薬の製造のための請求項1〜13のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用。
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