JP2010523159A - ナノレポーターにおける使用のための標的特異的配列を同定するための方法およびコンピュータシステム - Google Patents
ナノレポーターにおける使用のための標的特異的配列を同定するための方法およびコンピュータシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010523159A JP2010523159A JP2010503214A JP2010503214A JP2010523159A JP 2010523159 A JP2010523159 A JP 2010523159A JP 2010503214 A JP2010503214 A JP 2010503214A JP 2010503214 A JP2010503214 A JP 2010503214A JP 2010523159 A JP2010523159 A JP 2010523159A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sequence
- candidate
- target
- modified
- nanoreporter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 CC(C)*1C=C(CC=N)CC1 Chemical compound CC(C)*1C=C(CC=N)CC1 0.000 description 2
- SLNFZYPVHYOPGG-UHFFFAOYSA-N CC(C)C(CCC1)CCC1C1NC1 Chemical compound CC(C)C(CCC1)CCC1C1NC1 SLNFZYPVHYOPGG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6869—Methods for sequencing
- C12Q1/6874—Methods for sequencing involving nucleic acid arrays, e.g. sequencing by hybridisation
-
- G—PHYSICS
- G16—INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
- G16B—BIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
- G16B30/00—ICT specially adapted for sequence analysis involving nucleotides or amino acids
- G16B30/10—Sequence alignment; Homology search
-
- G—PHYSICS
- G16—INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
- G16B—BIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
- G16B30/00—ICT specially adapted for sequence analysis involving nucleotides or amino acids
-
- G—PHYSICS
- G16—INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
- G16B—BIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
- G16B30/00—ICT specially adapted for sequence analysis involving nucleotides or amino acids
- G16B30/20—Sequence assembly
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T436/00—Chemistry: analytical and immunological testing
- Y10T436/14—Heterocyclic carbon compound [i.e., O, S, N, Se, Te, as only ring hetero atom]
- Y10T436/142222—Hetero-O [e.g., ascorbic acid, etc.]
- Y10T436/143333—Saccharide [e.g., DNA, etc.]
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
- Evolutionary Biology (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
Description
本願は、米国特許法§119(e)のもとに、2008年2月15日に出願された米国仮特許出願第61/029,220号および2007年4月10に出願された米国仮特許出願第60/922,817号の利益を主張する。これらの仮特許出願は、その全体が、本明細書中に参考として援用される。
(Tm評点*WFa)+(MCB評点*WFb)+(PID評点*WFc)
に従って計算され、
式中、Tm評点は下記式:
(示差的評点+一般的評点)/3
に従って計算された融点評点であり、
式中、示差的評点は下記式:
式中、一般的評点は下記式:
式中TmAは隣接標的特異的配列の対における5’候補配列または修飾された5’候補配列の融点であり、TmBは隣接標的特異的配列の前記対における3’候補配列または修飾された3’候補配列の融点であり、TmHcoは第2の所定温度範囲の上限であり;TmLcoは第2の所定温度範囲の下限であり;そしてTmIは所定の理想的融点であり;
ここで:
MCB評点は下記式:
1−(MCB/MCBco)
に従って計算された最大近接ブロック評点であり;
式中、MCBは下記(i)および(ii)のいずれか大きい方であり、ここで(i)および(ii)はそれぞれ下記:
(i)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
および、
(ii)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
であり;
そして式中、MCBcoは第1の所定のカットオフであり;
ここで:
PID評点は下記式:
1−(PID/PIDco))
に従って計算されたパーセント同一性評点であり;
式中PIDは下記(i)および(ii)のいずれか大きい方であり、ここで(i)および(ii)はそれぞれ下記::
(i)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;および、
(ii)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;
であり;
そして式中、PIDcoは第2の所定のカットオフであり;
そしてここで、WFa、WFb、およびWFcは各々独立して加重ファクターであり、その各々は実数である。
(Tm評点*WFa)+(MCB評点*WFb)+(PID評点*WFc)
に従って計算され、
式中、Tm評点は下記式:
(示差的評点+一般的評点)/3
に従って計算された融点評点であり、
式中、示差的評点は下記式:
式中、一般的評点は下記式:
式中TmAは隣接標的特異的配列の対における5’候補配列または修飾された5’候補配列の融点であり、そしてTmBは隣接標的特異的配列の前記対における3’候補配列または修飾された3’候補配列の融点であり;
ここで:
MCB評点は下記式:
1−(MCB/15)
に従って計算された最大近接ブロック評点であり;
式中、MCBは(i)および(ii)のいずれか大きい方であり、ここで(i)および(ii)はそれぞれ下記:
(i)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
および、
(ii)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
であり;
ここで:
PID評点は下記式:
1−(PID/85%)
に従って計算されたパーセント同一性評点であり;
式中PIDは(i)および(ii)のいずれか大きい方であり、ここで(i)および(ii)はそれぞれ下記::
(i)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;および、
(ii)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;
であり;
そして式中、PIDcoは第2の所定のカットオフであり;
そしてここで、WFa、WFb、およびWFcは各々独立して加重ファクターであり、その各々は実数である。
本発明はナノレポーター、およびその製造および使用に関する。完全に組み立てられ、そして標識されたナノレポーターは2つの主要な部分、即ち標的分子に結合することができる標的特異的配列、および標的特異的配列に関連するシグナルの「コード」(「ナノレポーターコード」)を放出する標識された領域を含む。標的分子へのナノレポーターの結合時に、ナノレポーターコードはナノレポーターが結合した標的分子を識別する。
ナノレポーター:「ナノレポーター」という用語は、(i)標識結合領域少なくとも2つを含有する分子(「スカホールド」);(ii)標識結合領域少なくとも1つに結合したパッチ少なくとも1つ;および(iii)標的特異的配列を有する分子実体を指す。以下により詳細に説明する通り、ナノレポーターは単ナノレポーター(全成分が単一の分子実体内にある)または2重ナノレポーター(全成分が2つの別個の分子実体内にある)であることができる。ナノレポーターは好ましくは合成、即ち天然に存在しない分子であり、例えば人工および/または分子(例えばプラスミド、染色体、ウィルスゲノム、蛋白等)1つより多くの上に通常存在する天然に存在する配列2つ以上を連結することにより作成されるキメラ分子である。
ナノレポータースカホールドは直接または間接的に標識単量体を結合できる標識結合領域を含有する何れかの分子実体、より好ましくは核酸分子であることができる。1つの実施形態において、ナノレポータースカホールドは蛋白スカホールドであり;好ましい実施形態においては、ナノレポータースカホールドは、標識結合領域が1本鎖領域であり、そしてこれに他の核酸、例えばオリゴヌクレオチドパッチ、RNAパッチ、またはDNAパッチがハイブリダイズにより結合することができる、核酸スカホールドである。特定の実施形態においては、ナノレポータースカホールドは核酸分子である。
本発明はナノレポーターの標識および検出を最適化する特徴を有するように設計された人工の核酸分子(DNA、RNA、またはDNA/RNAハイブリッド)であるナノレポータースカホールドを提供する。本発明のこれらの特徴においては、ナノレポータースカホールドは50〜50,000塩基長の合成配列1つ以上を含む人工の核酸である。従って、好ましくはDNAであるナノレポータースカホールドは特定の塩基の規則的なパターン(「規則的にリピートされる塩基」)を含む標識結合領域として有用な領域1つ以上を有するように設計される。そのような領域においては、規則的にリピートされる塩基はn残基毎に周期的に発生し、ここでnは何れかの数、好ましくは4〜25である。
=(A260/ALM)×(9010/ECLM)×1000
式中、ECLMは標識単量体に関する消衰係数である。この式より、光放出標識単量体に結合した規則的にリピートされる塩基の発生パーセンテージを計算できる。
ナノレポーターコードの全てまたは部分を構成するシグナルを放出する標識単量体は本明細書においては「パッチ」と称される構造を介してナノレポータースカホールドの標識結合領域に結合される。標識単量体は直接(例えば共有結合または非共有結合的に)パッチに結合するか、または間接的にパッチに結合(例えばハイブリダイゼーションを介する)することができる。
本発明のナノレポーターは種々の標識単量体の何れか、例えば放射性同位体、蛍光色素、染料、酵素、ナノ粒子、ケミルミネセントマーカー、ビオチン、または直接(例えば光放出により)または間接的に(例えば蛍光標識抗体の結合により)検出できる当該分野で知られた他の単量体で標識することができる。一般的に、ナノレポーターにおける標識結合領域1つ以上は標識単量体1つ以上で標識され、そして、ナノレポーターの標識結合領域に結合した標識単量体により放出されるシグナルがナノレポーターの標的特異的領域が結合する標的を識別するコードを構成する。特定の実施形態においては、標識結合領域に由来する所定のシグナルの欠如(即ち「ダーク」スポット)もまたナノレポーターコードの部分を構成する。ダークスポットの例は図1Aにおけるナノレポーターの位置12に示す。
二重ナノレポーター
自身の成分が2分子実体中に存在するナノレポーターは2重ナノレポーターと称する。2重ナノレポーターにおいては、一般的に各成分が標的特異的配列を含有し、これがナノレポーターのその標的への特異性および結合動態を向上させる。2つの異なる標的特異的配列を設計するか、または選択することにより、各々が標的分子の異なる部分を認識するようにする。
「レジスター」という用語は交互の(1つ置きの)標識結合領域のセットを指す。レジスターはそれがスペーサー領域を伴わない隣接標識結合領域を標識するために必要な場合、そして、隣接する標識結合領域から生じるシグナルを所望の検出方法を用いて空間的に分解できない場合に、有用である。即ち、レジスターの使用により検出されるシグナルは隣接するものではなく交互の標識結合領域により形成されるものである。複数のレジスター(例えば一緒になって全てが標識結合領域である)から検出されるシグナルを組み合わせてナノレジスターコードを形成できる。一般的に、レジスターを使用する場合は、隣接する標識結合領域をスペクトル的に区別可能な標識単量体により標識する。
当該分野で知られた種々のアフィニティータグをナノレポーターを精製および/または固定化するために使用してよい。
「標的特異的配列」という用語は標的分子に結合できる分子実体を指す。ナノレポーターにおいては、標的特異的配列はナノレポータースカホールドに結合する。
本発明はナノレポーターにおいて使用するための標的特異的配列を選択するための方法、およびコンピュータシステムおよび本発明の方法を自動化するために使用してよいコンピュータプログラムプロダクトを提供する。本発明は後述するプログラム1つ以上を実行する方法および種々のコンピュータシステム(例えば標的特異的配列選択モジュール50)、並びに本発明の方法を実施する、即ち後述するプログラム1つ以上を実行するための命令を含むコンピュータ読み取り可能な媒体およびそれに組み込まれたコンピュータプログラム機序を含むコンピュータプログラムプロダクトを提供する。
・セントラルプロセシングユニット22;
・ソフトウエアおよびデータを格納数するためのメイン不揮発性格納ユニット14、例えば、ハードディスクドライブ、コントローラー12によりコントロールされる格納ユニット14;
・不揮発性格納ユニット14からロードされたプログラムおよびデータを含むシステムコントロールプログラム、データ、およびアプリケーションプログラムを格納するためのシステムメモリ36、好ましくは高速ランダムアクセスメモリ(RAM);システムメモリ36はまたリードオンリーメモリー(ROM)を包含してよい;
・入力装置(例えばキーボード28)およびディスプレイ26または他の出力装置1つ以上を含むユーザーインターフェース32;
・検出器72に連結するためのネットワークインターフェースカード20または他の通信回路、および、任意に、何れかの有線または無線の通信ネットワーク34(例えばインターネットまたは何れかの他の広域ネットワーク);
・システムの上記したエレメントを相互に連結するための内部バス30;および、
・上記したエレメントに電力を供給する電源24;
を含むコンピュータシステム10である。
・本発明により使用される種々のファイルおよびデータストラクチャーへのアクセスを制御するためのファイルシステム42;
・複数の配列を格納するための命令を含むデータ格納モジュール44;および、
・複数の標的特異的配列を識別するための標的特異的配列選択モジュール50;
の1つ以上を包含できる。
単層列プログラムにおいて、または多重層列プログラムにおける第1層列において、プログラムは各標的mRNAから所定のサイズ(例えば100塩基)の候補標的特異的配列を発生させる。図20および21において、この工程はそれぞれ工程2002および2202として示す。
(1)候補標的特異的配列は所定の長さ以上、例えば5つ以上、好ましくは6つ以上の、連続塩基の逆方向リピートを有さない(この基準はプローブ間相互作用を防止する);
(2)候補標的特異的配列は所定の長さ以上、例えば5つ以上の連続塩基、より好ましくは6つ、7つまたは8つ以上の連続塩基、そして最も好ましくは9つ以上の連続塩基の正方向リピートを有さない(この基準はプローブ間相互作用を防止する);
(3)各標的特異的配列(または、標的特異的配列が2重ナノレポーターの2つの標的特異的配列の基となる場合は候補標的特異的配列の5’側半分および3’側半分の各々)が好ましい範囲、例えば25〜85%、より好ましくは30〜80%、更により好ましくは35〜75%のGC、そして最も好ましくは40〜70%、またはこれらの間の何れかの範囲(例えば32%〜76%または38%〜68%)のGC含有量を有する(この基準は2重ナノレポーターの標的特異的領域を識別/選択するために使用され、そして2重ナノレポーターの2つの成分のハイブリダイゼーション特性における偏位を回避する);および、
(4)候補標的特異的配列は所定の長さより長い、例えば3つより長い、4つより長い、または5つより長いCの近接ストレッチを有さない(この基準はプローブ合成における複雑性を回避する);および、
(5)候補標的特異的配列は所定範囲、好ましくはその下端の60〜75℃からその上端の80〜90℃の融点を有する;
の2つ以上、好ましくは3つ以上、そしてより好ましくは4つまたは全4つの何れかの組み合わせに対して評価される(この工程は図20のステップ2004および図21のステップ2104としてそれぞれ反映されている)。
図20の工程2006および図21の工程2106に反映されている通り、候補配列は、それらが目的の生物学的試料中に存在する非特異的配列に交差ハイブリダイズする潜在能力を有する場合には競合状態から排除される。
(i)各ヒットと候補標的特異的配列の間で計算されるパーセント同一性;および、
(ii)各ヒットと候補標的特異的配列(または、標的特異的配列が2重ナノレポーターの2つの2分の1量の基となる場合は候補標的特異的配列の5’側半分と3’側半分の各々)の間の同一性の最大近接ブロック(完全にアラインする近接塩基のストレッチ);
を計算する。
(1)非特異的ヒット(即ち標的特異的配列が相当する遺伝子に相当しないアライメントプログラム(例えばBLAST)により識別される配列ヒット)と候補標的特異的配列の間のパーセント同一性が所定量より高値である場合;および/または、
(2)候補標的特異的配列と非特異的ヒットとの間の配列同一性の最長近接ブロック;
の場合には配列を競合状態から排除する。
この第3の選択層列は標的特異的配列選択を最適化するための種々の任意の工程のシリーズより成る。
「高解像度コンテクスト感受性構造フィルター」即ちHRCSSFはナノレポーターの種々の部分、例えばナノレポーター骨格(例えばM13)、アフィニティータグ(例えばGフック、Fフック)をスキャンし、そしてどのような場合に特定の暴露された配列が相互作用する潜在能力を有するかのコンテクストに基づいてレポーター間およびレポーター内の相互作用の有無をチェックする。
多重ナノレポーター検出試験(1実験において多数の標的分子の検出を行う)におけるSN比を最適化するためには、全てのレポータープローブの標的特異的配列が小さい融点範囲内、例えば72℃と86℃の間の3、4、5、6、または7℃区分(例えば78℃〜83℃、または75℃〜82℃)に属することが好ましい。動的TmフィルターはTm範囲を超えた候補標的特異的配列を採用し、そして、標的特異的配列を、それらが範囲内に属するようになるか、または最小サイズに到達するまで「トリミング」する。好ましくは、2重ナノレポーターに関する候補標的特異的配列は、その外側の端部(即ち5’候補配列の場合は5’末端および3’候補配列の場合は3’末端)から、または個々の標的特異的配列の何れかの末端からトリミングされる。本実施形態は図20の工程2008、2010、2012、2014、2016、および2018、および図21の工程2108、2110、2112、2114、2116、および2118に記載されている。標的特異的配列が隣接していない2重ナノレポーターの場合は、反対側の末端もトリミングできるが;標的特異的配列の各対が標的mRNA上で5ヌクレオチドより多く隔たっていない、そしてより好ましくは標的mRNA上で3ヌクレオチドより多く隔たっていない、またはさらには1ヌクレオチドより多く隔たっていない配列に相当することが好ましい。
多くの遺伝子が例えばオルタナティブスプライシングの結果として異なるRNAを形成する。本発明の特定の実施形態においては、転写物特異性チェックを実施する。
採点
採点ソフトウエアは候補標的特異的配列に関する品質評点(評点という用語は標的特異的配列の所望の特性に関する何れかの定性的および定量的な値を指す)を計算するモジュールである。各標的特異的候補のTm値および非特異的ハイブリダイゼーション潜在能力に基づいた評点を評点シートに挿入し、これを用いて各標的分子に関する「最高評点」標的特異的配列を選択する。全ての最低条件に合格した標的特異的配列(または2重ナノレポーターの場合は標的特異的配列対)には良好な性能を示す可能性が最も高い対を選択するための評点が与えられる。例示的な実施形態においては、この評点は隣接標的特異的配列の交差ハイブリダイゼーション潜在能力および融点の加重された評点に基づく(動的Tmフィルターによる修飾の有無に関わらない)。特定の実施形態においては、加重評点は下記式:
(Tm評点*WFa)+(MCB評点*WFb)+(PID評点*WFc)
に従って計算され、
式中、Tm評点は下記式:
(示差的評点+一般的評点)/3
に従って計算された融点評点であり、
式中、示差的評点は下記式:
式中、一般的評点は下記式:
式中TmAおよびTmBは隣接標的特異的配列のそれぞれの融点であり(その一方または両方は任意に動的Tmフィルターにより修飾されている)、TmHcoは第2の所定温度範囲の上限であり;TmLcoは第2の所定温度範囲の下限であり;そしてTmIは所定の理想的融点であり;
ここで:
MCB評点は下記式:
1−(MCB/MCBco)
に従って計算された最大近接ブロック評点であり;
式中、MCBは下記(i)および(ii)いずれかの大きい方であり、ここで(i)および(ii)はそれぞれ下記:
(i)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNAのような変異体1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
および、
(ii)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNAのような変異体1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
であり;
そして式中、MCBcoは第1の所定のカットオフであり;
ここで:
PID評点は下記式:
1−(PID/PIDco))
に従って計算されたパーセント同一性評点であり;
式中PIDは下記(i)および(ii)いずれかの大きい方であり、ここで(i)および(ii)はそれぞれ下記::
(i)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNAのような変異体1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;および、
(ii)下記(A)および(B):
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNAのような変異体1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;
であり;
そして式中、PIDcoは第2の所定のカットオフであり;
そしてここで、WFa、WFb、およびWFcは各々独立して加重ファクターであり、その各々は実数である。
「標的分子」という用語は自身の標的特異的配列が認識する(それに対する特異的結合相手である)標識されたナノレポーターの結合により検出または計測される分子である。好ましくは、標的分子は限定しないが、以下の何れか、即ち、DNA、cDNA、RNA、mRNA、ペプチド、ポリペプチド/蛋白(例えば細菌またはウィルス性の蛋白または抗体)、脂質、炭水化物、糖蛋白、糖脂質、小分子、有機単量体、または薬物であることができる。一般的に、標的分子は天然に存在する分子または天然に存在する分子のcDNAまたは前記cDNAの相補体である。
コレラ毒素、コレラ毒素β、カンピロバクター・ジェジュニ、サイトメガロウィルス、ジフテリア毒素、エプスタイン・バーNA、エプスタイン・バーEA、エプスタイン・バーVCA、ヘリコバクター・ピロリ、HBVコア、HBVエンベロープ、HBV表面(Ad)、HBV表面(Ay)、HCVコア、HCV NS3、HCV NS4、HCV NS5、A型肝炎、D型肝炎、HEV orf2 3KD、HEV orf2 6KD、HEV orf 3KD、HIV−1 p24、HIV−1 gp41、HIV−1 gpl20、HPV、HSV−1/2、HSV−1 gD、HSV−2 gD、HTLV−1/2、インフルエンザA、インフルエンザA H3N2、インフルエンザB、リューシュマニア・ドノラニ、ライム病、おたふくかぜ、M.ニューモニア、M.ツベルキュローシス、パラインフルエンザ1、パラインフルエンザ2、パラインフルエンザ3、ポリオウィルス、RSV、風疹、麻疹、ストレプトリシンO、破傷風毒素、T.パリダム15kD、T.パリダムp47、T.クルージ、トキソプラズマ、水痘・帯状疱疹である。
本発明は少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも750、または少なくとも1,000のユニークなナノレポーターまたはナノレポーター標識ユニットをそれぞれ含有するナノレポーターまたはナノレポーター標識ユニット集団、例えばナノレポーターまたはナノレポーター標識ユニットライブラリを提供する。本明細書においては、「ユニーク」とは集団内のナノレポーターまたはナノレポーター標識ユニットに言及する場合、同じ集団の他のナノレポーターまたは標識ユニットから自身を区別するコードを有するナノレポーターまたは標識ユニットを意味することを意図している。
本発明のナノレポーターシステムは何れかの生体分子試料中の標的分子を検出するために使用できる。当業者の知る通り、試料は何れかの数量のもの、例えば限定しないが、実質的に如何なる生物に由来してもよいが哺乳類試料が好ましく、そしてヒト試料が特に好ましい細胞(一次細胞および培養細胞系統の両方を包含)、細胞溶解物または抽出物(限定しないがRNA抽出物;精製されたmRNAを包含)、組織および組織抽出物(限定しないがRNA抽出物;精製されたmRNAを包含);体液(限定しないが血液、尿、血清、リンパ、胆汁、脳脊髄液、間質液、房水または硝子体液、初乳、痰、羊水、唾液、肛門および膣の分泌物、汗および精液、漏出液、滲出液(例えば膿瘍または何れかの他の感染または炎症部位から得られた液)または関節(例えば正常な関節または慢性関節リューマチ、変形性関節症、痛風または敗血症性関節炎のような疾患に罹患した関節)から得られた液;環境試料(限定しないが空気、農業、水および土壌の試料を包含);細菌戦争物質試料;研究用試料、例えば細胞外液、細胞培養物に由来する細胞外上澄み、細菌、細胞コンパートメント、細胞ペリプラズム、ミトコンドリアコンパートメント等の封入体を含んでよい。
標識されたナノレポーターから発生した全体的なシグナルを検出することに加えて、本発明はナノレポーター上の標識単量体から生じたシグナルの空間的位置(即ちスポット)の測定の可能にし、ここで各スポットは所定の標識結合領域に結合した標識単量体に由来する凝集シグナルを示す。スポットは同じ波長または異なる波長のシグナルを含有してよい。即ちナノレポーター上のスポットの性質およびその位置はナノレポーターコードを構成する。
本発明は種々のナノレポーターの一次構造の識別を容易にする方法および組成物を提供する。特定の特徴において、本発明は伸展した状態におけるナノレポーターの選択的固定化のための方法を提供する。本発明によれば、ナノレポーターは伸展のためにどのような力が使用されるかに関わらず完全に伸展された状態で選択的に固定化できる。更にまた、本発明の方法は相互に関して配向性付与された伸展ナノレポーターの選択的固定化を容易にする。換言すれば、本発明の方法によれば、複数のナノレポーターを相互に対して同じ方向において容易に固定化できる。
上記した通り、本発明は伸展された状態におけるナノレポーターの選択的固定化のための方法を提供する。ナノレポーターは、選択的に固定化された後、当業者のよく知る何れかの目的のために使用できる。
本発明の方法においては、ナノレポーターの第1の部分を固定化する。
本発明の特定の方法において、ナノレポーターは伸展された状態にある。一般的に、いずれかのナノレポーターは当業者によりそのように認識されていれば伸展された状態にある。
本発明の特定の方法において、ナノレポーターは配向性付与された状態にある。一般的に何れかのナノレポーターは当業者がそのように認識する場合に配向性付与されている。
上記考察した通り、本発明の方法において、ナノレポーターの第2の部分は選択的に固定化される。ナノレポーターの第2の部分はナノレポーターの第1の部分と同一ではないナノレポーターの何れかの部分であることができる。
特定の実施形態においては、本発明は伸展または配向性付与の状態にあるナノレポーターの第1の部分および第2の部分の選択的固定化のための方法を提供する。顕著には、本発明のこれらの方法によれば、ナノレポーターはナノレポーターを伸展または配向性付与することができる力の適用の前に固定化する必要はない。
本発明の方法において、固定化のための基盤は当業者のよく知るナノレポーターに選択的に結合できる何れかの基盤であることができる。更にまた、特定の特長において、本発明は伸展された状態の選択的に固定化されたナノレポーターを含む組成物を提供する。組成物は、本明細書に記載した通り、伸展された状態のナノレポーターを自身に固定化して有する基盤を含む。ナノレポーターは当然ながら本発明の方法に従って固定化することができる。
特定の実施形態においては、選択的に固定化された延長されたナノレポーターは標識の分離および逐次的検出の目的のための巨大分子バーコードを作成するために使用できる。分子に沿って間隔をおいて配置されたこれらの標識は、ナノレポーターを伸展および固定化する場合に読み取ることができるユニークなコードを与える。伸展および選択的固定化は巨大分子バーコードの復号化を容易にすることができる。
本発明は本発明の成分1つ以上を含むキットをさらに提供する。キットは例えば本発明の基盤、および基盤上に選択的に固定化された伸展または配向性付与または両方を行われたナノレポーター1つ以上を含む。キットは上記したものを含む、当業者のよく知る何れかの目的のために使用できる。
ナノレポーターは所定のナノレポーター上の特定のシグナルを検出することができる当該分野で入手可能な何れかの手段により検出される。ナノレポーターが蛍光標識されている場合は、適切な励起源の適当な注意事項を調査する。可能な光源は、限定しないが例えば、アークランプ、キセノンランプ、レーザー、発光ダイオードまたはこれらのいずれかの組み合わせを包含してよい。適切な励起源を適切な光検出系、例えば倒立蛍光顕微鏡、上蛍光顕微鏡または共焦点顕微鏡と組み合わせて使用する。好ましくは、ナノレポーター上のスポットの配列を決定するために十分な空間的解像度を有する検出を可能にできる顕微鏡を使用する。
顕微鏡の対物レンズに関する主要な注意事項は光学解像度に関するものであり、これはその開口数(NA)により決定される。一般的にNAが大きいほど、光学解像度は良好になる。必要なNAは好ましくは、δ=0.61λ/NA(δ=光学解像度およびλ=波長)の関係に基づいて少なくとも1.07である。対物レンズにより収集される光の量はNA4/Mag2(Mag=対物レンズの倍率)により決定される。従って、可能な限り多くの光を収拾するためには、高いNAおよび低い倍率を有する対物レンズを選択しなければならない。
CCDカメラを選択する場合、第1の注意事項は画素サイズであり、これが部分的には画像化系の最終解像度を決定する。最適には、光学解像度はCCDカメラにより損なわれてはならない。例えば、光学解像度が210〜300nmである場合、これは60倍拡大した後のCCDチップ上では12.6〜18μmに相当するが、解像し、そして光学解像度を維持するためには、各スポットをサンプリングするために少なくとも2画素が必要である。そうでない場合は、CCDチップの画素サイズは最大で6.3〜9μmでなければならない。
本発明はナノレポーター画像収集、ナノレポーター識別および/またはナノレポーターコードの復号化をコンピュータ化するために使用してよいコンピュータシステムを提供する。特記すれば、本発明はプロセッサおよびプロセッサにカップリングされたメモリを含み、そしてプログラム1つ以上をコード化した種々のコンピュータシステムを提供する。コンピュータシステムはナノレポーターを画像化する場合に使用される顕微鏡に連結することができ、ナノレポーターの画像化、識別および復号化、並びにナノレポーターの画像および関連する情報の格納を、単一の装置により可能とする。メモリにコード化されたプログラム1つ以上が本発明の方法をプロセッサに実施させる。
本発明の組成物および方法は診断、予後、治療およびスクリーニングの目的のために使用できる。本発明は本発明の方法を用いながら単一の生体分子試料から一回で多くの種類の標的分子を分析できるという利点を提供する。このことは例えば1試料に対して数種の診断試験を実施可能とする。
本発明は、疾患細胞型が試料中に存在するかどうかを調べるため、および/または疾患の病期を判定するために、患者から得られた、または誘導された生体分子試料の分析に適用できる。
ホルムアルデヒド−またはパラホルムアルデヒド−固定化パラフィン包埋組織試料から抽出されたRNAは典型的には品質が不良であり(フラグメント化している)、そして低収率である。このことにより、組織学的試料または保管用病理組織中の低発現の遺伝子の遺伝子発現分析は極めて困難となっており、そして全く実施不可能である場合も多い。ナノレポーター技術は低品質の全RNAのきわめて少量の分析を可能にすることにより満たされていなかった必要性を充足できる。
本発明の方法は、特に、混乱要因、例えば化学物質、突然変異、温度変化、成長ホルモン、成長因子、疾患、または培養条件の変化、または種々の標的分子の作用を測定するために使用でき、これにより自身の有無またはそのレベルが特定の生物学的状態を示すような標的分子を識別することができる。好ましい実施形態においては、本発明は疾患状態の成分および経路を解明および発見するために使用される。例えば、疾患組織中に存在する標的分子の量を「正常」組織と比較することにより、疾患に関与する重要な標的分子の解明が可能になり、これにより、疾患を治療するために使用できる新しい薬物候補の発見/スクリーニングのための標的を識別することができる。
本発明は本発明の成分1つ以上を含むキットをさらに提供する。キットは予め標識されたナノレポーター、またはナノレポーターを標識するための成分1つ以上とともに未標識ナノレポーターを含有できる。更にまた、キットにおいて提供されるナノレポーターは予め結合された標的特異的配列を有しても有さなくてもよい。1つの実施形態において、標的配列はナノレポータースカホールドに未結合の状態でキット中に提供される。
種々の成分からのナノレポーターの構築方法の工程毎の例を以下に示す。
選択したオリゴヌクレオチドスカホールド配列は、VectorNTI(登録商標)ソフトウエアを用いて分析した。先ず1本鎖核酸は、New England Biolabsより購入した環状M13mp18の1本鎖DNAを線状化することにより作成した。環状M13mp18をBamH1酵素で消化することによりこれを線状化した。使用した物質の組成はM13mp18ベクター(250ng/μL)、パッチ_1L_BamH1.02(100μM保存液からの10μM希釈物)、10X BamH1緩衝液、BamH1酵素であった。合計0.8pmolの線状M13mp18を作成するためのプロトコルは以下の工程を含んでいる。1)加熱ブロックを37℃に予備加熱し;2)0.65mlのエッペンドルフ試験管中で40μlの250ng/μlのM13mp18ベクター、2μlの10μMパッチ_1L_BamH1.02、および5μlの10X BamH1緩衝液を混合し;3)エッペンドルフ試験管をホイルで上部被覆しながら37℃の加熱ブロック内に入れる。試験管を37℃で15分間インキュベートすることによりパッチユニットをM13mp18スカホールドにハイブリダイズさせ;4)15分後に2μlのBamH1酵素を添加し、そして反応混合物を37℃で30分間消化させ、その後、更に2μlのBamH1酵素を添加し、そして反応混合物を更に30分間37℃で消化継続させ(BamH1酵素の最終容量は8%);そして5)10μlの小分量を0.65mlのエッペンドルフ試験管に移し、フリーザー中で保存する(線状M13mp18の終濃度は200ng/μlとする)。
第2に、パッチユニットをプールとして製造する。最適な長さおよびM13mp18鎖およびヒトゲノム配列に対する所望の相同性/非相同性に関してパッチオリゴヌクレオチド配列を選択した。パッチは60または65ヌクレオチド塩基長の何れかの市販品のオリゴヌクレオチド(Integrated DNA technologiesより購入)とした。各パッチオリゴヌクレオチドの50ヌクレオチド塩基はM13mp18の1本鎖DNAに相補であり、10ヌクレオチド塩基は隣接パッチに相補であり、そして5ヌクレオチド塩基対は相当するフラップに相補である。パッチ間の10ヌクレオチド塩基マッチは、構造を安定化させ、そして被覆されたスカホールドからフラップを取り上げ易くする根幹構造を形成することにより、それらは標識オリゴヌクレオチドの結合のためにより使用しやすくなる。フラップへの結合のためのパッチ上の5ヌクレオチド塩基の合成結合部位はモジュール型システムの電力の補強を可能にする。
位置2:パッチユニット10〜18(BまたはD)
位置3:パッチユニット19〜27(AまたはC)
位置4:パッチユニット28〜36(BまたはD)
位置5:パッチユニット37〜45(AまたはC)
位置6:パッチユニット46〜54(BまたはD)
位置7:パッチユニット55〜63(AまたはC)
位置8:パッチユニット64〜72(BまたはD)
材料:相互に予備アニーリングされた右および左パッチ(各オリゴヌクレオチドは10μMの濃度である)。100pmolのBPP1を作成するための材料:(位置1において、パッチ座標1LをBamH1消化のために使用し−このパッチはBPP1には包含されない):各々10μlの予備アニーリングされた(10μM/各検体)パッチユニット(座標2〜9)、5μl[20μM]パッチ_1R(AまたはC)。各パッチの最終濃度は1.18pmol/μlとする。100pmolのBPP2〜8を作成するための物質:各々10μlの予備アニーリングされた(10μM/各検体)適切なパッチユニット。各々に添加されたパッチユニットは9種であり、合計90μlとなる。各パッチの終濃度は1.11pmol/μlである。
第3に、2本鎖オリゴヌクレオチドスカホールドを作成するための鎖を含む1本鎖線状M13mp18にアニーリングすべきパッチユニットを製造する。M13mp18に60および65ヌクレオチド塩基パッチをアニーリングするための条件は、結合がきわめて特異的なものとなり、そしてパッチがM13mp18鎖上の誤った座標にアニーリングしないようにするためには、高い塩濃度において発生することが必要である。アニーリング工程のためには、各パッチユニットを0.5pmolの全容量において1本鎖M13mp18配列とともに2:1〜4:1の比で添加する。過剰のパッチはフラップをアニーリングする前に除去する。
1.8μlB2BPP(予備アニーリング、12/15;1.11μM/各パッチ)
1.8μlA3BPP(予備アニーリング、12/15;1.11μM/各パッチ)
1.8μlB4BPP(予備アニーリング、12/15;1.11μM/各パッチ)
1.8μlC5BPP(予備アニーリング、12/15;1.11μM/各パッチ)
1.8μlB6BPP(予備アニーリング、12/15;1.11μM/各パッチ)
1.8μlA7BPP(予備アニーリング、12/15;1.11μM/各パッチ)
2.4μlのBPP−D8(最初の7パッチユニットのプール−位置8における座標64、65、66、67、68、69、および70−「D」特異性)+0.83μMの精製タグ−F8(FHF、これはパッチ座標71L、71R、72L、72R、73Lにアニーリングし、位置F78においてビオチンリンカーとして使用するための「F」特異性を有する完全スプリット−フラップ/パッチユニットを形成する、位置F8)、および7.3μlの20XSSCとする。最終反応容量は0.027pmol/μlにおいて29.3μlとする。
第4工程は2本鎖オリゴヌクレオチドスカホールドを作成するために鎖を含む1本鎖線状M13mp18にパッチユニットをアニーリングするプロトコルを含み、以下の工程において実施される。即ち1)42℃まで加熱ブロックを予備加熱し、上記反応溶液を15分間、ホイルで上部被覆しながら小型PCR(またはストリップ)試験管内で45℃に加熱し、加熱ブロックを65℃とし、そして更に1時間45分インキュベートし、そして試験管を取り出し、氷上に置くか凍結する。
第5工程はフラップを結合する前に行い、その場合、M13mp18鎖にアニーリングしていない過剰なパッチユニットを2本鎖オリゴヌクレオチドスカホールドから分離する。パッチユニットの相補5ヌクレオチド塩基オーバーハングの一部に対する5ヌクレオチド塩基相同体領域を有する精製タグをアニーリングすることによりスカホールドを「フック」する。ビオチニル化オリゴヌクレオチドを「精製タグ」にアニーリングし、そしてビオチニル化オリゴヌクレオチドを用いながらスカホールドをキャプチャーするためにストレプトアビジンを有する磁気ビーズを使用する。過剰なパッチユニットは上澄みとともに除去する。スカホールドは磁気ビーズから溶融離脱し、回収用の溶液中に入る。
ナノレポーター上の精製タグにD−ビオチンキャッチャーをアニーリングする(溶液中使用できるD8−フラップ位置の量に対して2Xを作成し、これはM13に対して2X、または終濃度の4Xである):0.5pmolX25がオリゴヌクレオチド位置をフックし(5×5)、4Xは50pmolとなり、0.50μlの100pmol/μlD−ビオチンに相当し、0.5μl(D、E、F)−ビオチン(100μMにおける)を試料に添加し、混合し、30分間室温でインキュベートする。
室温で30分間5XSSC中のナノレポーターに25倍過剰量においてF−フックオリゴヌクレオチドをアニーリングする。200μlのDynaBead MyOne StreptvidinTMビーズ溶液を1.5ml試験管にピペッティングし、磁石に置き、そして上澄みを除去する。上記工程と同様に磁石による再懸濁および清浄化により5XSSCを用いて2回洗浄する。5XSSC中の試料の80μlを添加する(本実施例においては試料80フェトモル)。15分間回転混合器上に置くことにより十分再懸濁させる。磁石で溶液を清浄化し、上澄みを新しい試験管に移し、後のゲル分析に供する。磁石上で、最初に添加したものと同様の80μl容量で3回ペレット上をピペッティングすることにより80μlのTEでペレットを洗浄する(再懸濁しない)。洗浄液を除去し、新しく「洗浄した」試験管に入れ、分析に付す。45℃までTE緩衝液を加熱し、80μlを各ペレットに添加し、再懸濁する。15分間45℃の加熱ブロック上に試験管を置き、1往復ピペッティングすることによりビーズが懸濁状態で残存することを確実にする。温熱状態の間に磁石で生成物を迅速に清浄化し、保存する。精製されたナノレポーターの大部分は45℃において溶離したこの生成物中に存在するはずである。
第6の工程では「被覆されたスカホールド」を形成するためにスカホールドにアニーリングされるスプリットフラップオリゴヌクレオチドを用いる。磁気ビーズによる精製を後に実施することにより過剰のスプリットフラップを除去する。被覆されたスカホールドのライゲーションは構造の安定性を増大させるためにT4リガーゼを用いながら行う。蛍光染料当たり僅か1つの型のフラップが必要である。フラップは95または100塩基長のいずれかであり、そしてパッチに対し、標識されたオリゴヌクレオチドに対し、そして相互に相補な領域を有する。各フラップは標識されたオリゴヌクレオチドに結合するために15塩基反復配列を有する。リピート配列は何れかのパリンドロームおよびヘアピン構造を除去するために分析されているラムダ配列に基づく。
ABABCBAD=
A:40.5×.023=.93pmol;vol:lμMにおいてSF(スプリットフラップ)−AL.93μl
1μMにおいてSF−AR.93μl
B:40.5×.023=.93pmol;vol:lμMにおいてSF−BL.93μl
1μMにおいてSF−BR.93μl
C:13.5×.023=.31pmol;vol:lμMにおいてSF−CL.31μl
1μMにおいてSF−CR.31μl
D:13.5×.023=.31pmol;vol:lμMにおいてSF−DL.31μl
1μMにおいてSF−DR.31μl
ライゲーション反応(合計25μl)の内容:スプリットフラップ(上記参照;4.96μl、または合計〜5μl)、0.0016pmol/μlにおけるMODB−スカホールド14.3μl、2.5μl 10XT4ライゲーション緩衝液、2.2μl NanoPure H2Oおよび1μl T4リガーゼ。45℃で5分間試験管をインキュベートする。37℃のウォーターバスに移し、5分間インキュベートする。1μlのT4リガーゼを試料に添加する。37℃で更に1時間インキュベートする。急速冷凍するか、5分間75℃で加熱することによりT4リガーゼを殺傷する。
第7工程ではナノレポーターへの標的特異的配列のライゲーションを行う。DNA標的特異的配列はRNA(例えばmRNA)またはDNA(例えばcDNAまたはゲノムDNA)であることができる標的分子に相補となるように設計される。標的特異的配列は35、60または70ヌクレオチド塩基長であることができる。標的特異的配列は被覆されたスカホールド上の1本鎖オーバーハンギング領域を用いながらスカホールドにライゲーションできる。標的特異的配列の単一の型を有するスカホールドは別個に製造し、そして次に混合してライブラリとすることができる。
ナノレポーターへのオリゴヌクレオチドの付加はナノレポーターの構築の間のいずれかの時点において行うことができる。本発明の特定の特長において、標識されたオリゴヌクレオチドは15ヌクレオチド塩基長である。5’末端において、単一の蛍光団染料を結合する。特定の蛍光団染料を有するオリゴヌクレオチドは一般的に同じ配列を有する。これらの標識オリゴヌクレオチドはスプリットフラップのリピート配列に結合する。本実施例に最も適する蛍光団は、限定しないが例えば、Alexa488、Cy3、Alexa594、およびAlexa647を包含する。15ヌクレオチド塩基長は蛍光団を十分離間して保持するため、それらは相互にクエンチングすることなく、そして可視化過程における条件において標識された核酸が安定である(相補鎖から溶融離脱しない)ことを確保する。標識されたオリゴヌクレオチドは40℃で安定である。この短い長さはまた、フラップ上への多数の蛍光染料の充填を可能にする。本発明の特定の特長において、標識されたオリゴヌクレオチドは標的試料の処理の間に導入される。
ナノレポーターは当業者の知る何れかの手段を用いながら標的分子に結合できる。例示的な実施形態においては、2重ナノレポーターは、標的125pmolに第1のプローブおよび第2のプローブの両方の各々250pmolを混合することにより、標的分子にハイブリダイズされる。総容量は4μlとなるように調節し、そして緩衝液の終濃度は5XSSCとする。この混合物を42℃において一夜被覆されたPCR試験管中でインキュベートすることによりハイブリダイゼーションを起こさせる。
ナノレポーターを標的分子と相当する標識核酸、即ち標識単量体に結合した核酸の両方に結合した後、それらを表面に結合させ、そして伸張することにより、標識単量体により放出されたシグナルの順序を分解し、そしてこれにより標的分子を識別する。本実施例において、ナノレポーターを伸張することにより特定の標的分子に相当するそれらの蛍光染料コードを空間的に分解する。ナノレポーターは一端を表面(この実施例においては、カバーガラス、製造は後述参照)に結合することにより伸張される。表面結合のための2つの方法、即ちA)Accelr8 Corporationより入手したストレプトアビジンコーティングスライドと組み合わせたナノレポーターのビオチニル化、およびB)ビオチンコーティングスライドと組み合わせたストレプトアビジン含有ナノレポーターの使用、を用いてよい。緩衝液中、ナノレポーターを活性な表面と接触させ、そして所定時間インキュベートする。反応は、チャンネルを形成するためにエッチングされたシリコンウエハ中に鋳造されたPDMSから作成されたフローセル中で実施する。金属配管を使用することにより緩衝液および試料の挿入のためのチャンネルの末端においてウェル部を切削する。チャンネルの寸法は0.5mmまたは1mm幅および54μmの高さである。試料をフローセルのレーンにロードしてインキュベートした後、ナノレポーターを結合させなければならない。ナノレポーターは、電圧を適用することによるか、または後退メニスカスで液体を除去してストリングを伸張および乾燥した状態で残存させることによるかのいずれかにより、伸張することができる。
結合表面(Accelr8ブランドStreptavidin−OptiChem、コーティングカバーガラス)をスライド容器当たり5表面の単位において出荷し、そして各容器はホイルパウチ中シリカ乾燥剤のパッケージとともに封入する。パウチは使用時まで−20℃で保存する。
試料は選択されたレーンの1つのウェル中に試料(現時点で100mMホウ酸ナトリウム緩衝液pH9.8中に希釈されている)5μlの液滴をまず適用することにより表面に結合させる。液滴はチャンネルがウェルと接合する地点にわずかに接触するようにする(一部の試料はこの時点においてチャンネル内に浸みこむ場合がある)。チャンネルを充填し、そして、極めて弱い真空(<2kPa)を用いながら反対側のウェルに向けてチャンネルを通過させながら液滴を吸引することにより、結合をチャンネル内で均等にする。他の試料に関してはそれらの該当するレーンにおいて処理を反復する。次に過剰の液をウェルから除去し、ウェルをテーピングして蒸発を低減し、そして装置を20分間暗所室温でインキュベートする。
カバーガラス/PDMS装置の底部を浸積油でスポットし、そして顕微鏡上に置く。電極を第1のPDMSチャンネルの反対側の端部の上のウェル内に挿入する(負電極を上側ウェル、正電極を下側ウェルとする)。チャンネルの第1の画像は下側ウェルに接近して撮ることになり;顕微鏡のステージは目的の区域が焦点に来るように調節する。
光源としてアークランプを用いる場合、最良の蛍光団の選択肢は蛍光の重複をもたらさない最も高輝度の種類のもの、例えばAlexa488、Cy3、およびAlexa594である。より弱い蛍光染料、例えばAlexa647およびCy5.5もまた使用できる。
選択された蛍光団Alexa488、Cy3、Alexa594、およびAlexa647に関しては、Cy3とAlexa594との間にオーバーラップがある場合がある。しかしながら、572〜600nmのバンド幅の発光フィルターを特注すればオーバーラップを最小限にできる。
使用した顕微鏡モデルは、複数の蛍光染料候補からの蛍光の放出の選択を可能にする6フィルターカセットを有する倒立蛍光画像化ステーションを用いたNikon Corporation製のNikon EclipseTE2000Eとした。選択された染料に対しては、必要な光学解像度は全ての波長(500〜700nm)に対して約400nmである。選択された対物レンズはNA1.45および倍率60のNikon Plan Apo TIRFレンズである。光学解像度は種々の異なる波長に関して約210〜300nmである。
本実施例は1本鎖線状M13mp18ウィルスDNA、オリゴヌクレオチドパッチユニットおよび長フラップよりなるナノレポーターを作成する別の方法を示す。
5μgのM13=20μlのNew England Biolabs製保存溶液=2pmol
オリゴヌクレオチド混合物:180−34フラップ面積−10アクリダイト修飾オリゴ=0.74pmol/オリゴ
10pmol/オリゴヌクレオチド=13.5μl=1350pmol
オプチキナーゼ1単位は1nmolのホスフェートを末端使用過剰量に変換する。4μlのオプチキナーゼを使用した。
実施例3:RNAナノレポーターの製造に関するプロトコル
実質的に本実施例に記載するとおりの方法を用いながらナノレポーターを形成し、そして標的分子を検出するために良好に使用した。このような本方法を使用した標的の検出の例を図6に示す。
1本鎖環状M13mp18DNA(USB Corporation)をBamH1認識部位に相補なオリゴヌクレオチド(Bamカッターオリゴ)の10倍モル過剰量にアニーリングし、そしてBamH1制限酵素により切り出して線状1本鎖DNA骨格を得る。Bamカッターオリゴヌクレオチドに相補なオリゴヌクレオチド(抗Bamオリゴヌクレオチド)をその後50倍過剰量でBamカッターオリゴヌクレオチドに添加することにより遊離のBamカッターオリゴヌクレオチドを封鎖し、そしてこれにより後の工程におけるM13の再環化を防止する。
オリゴヌクレオチドプライマー対10セットはM13スカホールドに沿って10種の異なる領域が生じる様に設計する。各対は5’末端においてT7RNAポリメラーゼプロモーターを有する1つのプライマーを含有する。領域2〜7を900塩基(約300nm)長となるように設計した理由は、これが回折限界スポットの概ねのサイズであるためである(標準的な光学機器により達成できる最小のスポット)。領域1および8は共に長型および短型であり:長型は900塩基領域全体を含み、そして短型は標的特異的配列のライゲーションを可能にする900塩基領域の一部分のみを含んでいる。即ち、標的特異的配列は何れかの末端に結合できる。末端はまたアンカーまたはタグの結合のために使用できる。
2本鎖鋳型として上記したPCR産物を使用しながら、Ambion製のインビトロ転写キット(MegascriptT7キット)を使用しながらRNAセグメントを形成する。転写反応の産物はQiagen製のRNeasyキットを用いながら精製する(鋳型を除去するためのDNAse Iによる処理を包含する)。
2本鎖鋳型として上記したPCR産物を使用しながら、Ambion製のインビトロ転写キット(MessageAmp aRNAキット)を使用しながら後の染料カップリングのためのRNAセグメントを形成する。アミノアリル修飾UTPヌクレオチドは転写中にRNAセグメントに取り込まれる。転写反応の産物はQiagen製のRNeasyキットを用いながら精製する(鋳型を除去するためのDNAse Iによる処理を包含する)。
アミノアリル修飾されたRNAセグメント20〜100μgをAmbionアミノアリル標識キットを使用しながらNHS−エステル染料にカップリングする。使用した染料はAlexa488、Alexa594、およびAlexa647(Invitrogen/Molecular Probes)並びにCy3(Amersham)である。
各位置に関するセグメントを2時間70℃において1xSSPE緩衝液中2:1のセグメントのM13スカホールドに対する比でアニーリングする。
プローブおよび標的オリゴヌクレオチドの合成
S2DNA標的オリゴヌクレオチドを合成し、そしてポリアクリルアミドゲル電気泳動により精製した(Integrated DNA Technologies)。S2RNA標的分子はAmbion MegascriptTMキットを用いながら製造元の説明書に従ってクローニングされたSARSコロナウィルス遺伝子(Invitrogen)の領域に相当するPCR産物のインビトロ転写により形成した。S2ゴーストプローブ(図6A(i))はS2標的配列(S2−a)の特異的50塩基領域に相補であり、そして、5’末端においてビオチンTEG単量体を用いて合成し、そして高速液体クロマトグラフィー(Integrated DNA Technologies)により精製した。S2標的に相補である50bpの第2のオリゴヌクレオチド(S2−b)+M13スカホールドへのライゲーションのために使用した追加的配列9bp(合計59bp)を合成し、HPLC(Integrated DNA Technologies)により精製した。S2−aおよびS2−b標的領域はオーバーラップしていないことに留意する。
オリゴヌクレオチドS2−bを線状化M13の5’末端にライゲーションし[図6A(iii)]、そして得られた産物をYM100フィルター(Millipore)を通したサイズエクスクルージョン濾過により製造元の説明書に従って残存未ライゲーションオリゴヌクレオチドから分離精製した。位置2、4、6、および8(配列番号)においてM13に相補なアミノアリル修飾RNAセグメント(図1C)はAmbion MegascriptTMキットを用いながら製造元の説明書に従ってDNA鋳型(PCR産物)のインビトロ転写により形成した。次にセグメントをAmbionの説明書に従って(アミノアリルMessageAmpTMIIaRNAキット)NHS−エステル修飾Alexa647染料(Invitrogen)にカップリングした。M13スカホールドの位置1、3、5、および7に相当するRNAセグメント(図1C)を上記した通りDNA鋳型から未修飾のインビトロ転写されたRNAとして形成した。ナノレポーターの組み立ては、1xSSPE緩衝液(150mM塩化ナトリウム、10mMリン酸ナトリウム、1mM EDTA)中70℃において2時間M13−S1−bスカホールドの5fmol/μlに8セグメントの各10fmol/μlをアニーリングすることにより実施した。最終生成物はダークセグメントが散在して介在するA647(赤色)で標識された4セグメントを有するナノレポーターであった。
ナノレポーターおよびゴーストプローブの標的へのハイブリダイゼーションは以下の条件、即ち5xSSPE(750mM塩化ナトリウム、50mMリン酸ナトリウム、5mM2ナトリウムEDTA)、40pMゴーストプローブ(結合オリゴヌクレオチドS2−a)、40pMナノレポーターS2−b、100ng/μl剪断処理サケ精子DNA、5xDenhardt溶液および0.1%Tweenの下に実施した。最終標的濃度は20pM S2 DNA標的(図6B)および1pM S2 RNA標的(図6C)であった。陰性対照には標的を添加しなかった(図6D)。ハイブリダイゼーション反応物は少なくとも16時間65℃でインキュベートした。
標的分子が蛋白またはポリペプチドである場合、ナノレポータースカホールドが核酸であり標的特異的配列が1価または2価の抗体フラグメントであるナノレポーターを形成できる。
25内因性細胞遺伝子の検出および定量を単一の多重ハイブリダイゼーション反応において実施した。更にまた、3つの非ヒト対照配列をそれぞれ細胞当たり約10、100および300コピーとなるように各反応物中にスパイクした。陰性対照ハイブリダイゼーションもまた細胞RNAの非存在下に実施した。
各試料を3連でハイブリダイズした。ハイブリダイゼーション試薬の終濃度は以下の通り、即ち:1.12nM全ナノレポーター(28の個々のナノレポーターをそれぞれ40pM)、1.12nM全ゴーストプローブ(28の個々のゴーストプローブ)、5xSSPE(pH7.5)、5xDenhardt試薬、100ng/μl剪断処理サケ精子DNA、0.1%Tween20、150fMS3スパイクDNA、50fMS4スパイク、および5fMS6スパイクとした。全胎盤RNAの終濃度は33ng/μlとした。陰性対照ハイブリダイゼーションには全胎盤RNAは添加しなかった。反応物の最終容量は30μlとした。試薬を混合し、20時間加熱蓋のついたサーモサイクラーブロック中65℃でインキュベートした。
磁気ビーズ(Fビーズ)に結合したゴーストプローブに相補なオリゴヌクレオチドを用いながらハイブリダイゼーション反応物を精製して未ハイブリダイズのレポーターを除去した。ハイブリダイゼーション反応物を0.1%Tween20で5倍に希釈し、最終塩濃度を1XSSPEとし、そして溶液をFビーズ(150μlの1XSSPE/0.1%Tween20で2回予備洗浄)30μlに添加した。ハイブリダイズした複合体は連続的に回転させながら15分間室温でビーズに結合させ、0.5XSSPE150μlで1回洗浄し、そして45℃で15分間0.1XSSPE 25μl中で溶離させた。
結合用の試料は、0.1uM TetraspecTM蛍光微小球(製品番号T7279、Molecular Probes)の1/1000希釈物1μlおよび1Mビストリスプロパン(pH9.0)3μlを添加することにより製造した。試料をストレプトアビジンでコーティングしたAccelr8 Optichem(登録商標)スライドガラス(製品番号TB0200)への結合のためのNanoString流体デバイス中にロードした。ロードした後、スライドガラスの表面を1XTAEで1回洗浄し、そして各ウェルにTAE40μlを添加することにより電気伸張用に調製した。結合した複合体を流体チャンネルを通過させながら200Vを印加することにより伸張した。1分後、5分間電圧を印加し続けながら負荷電電極を含有するウェルに60μlの500mM Gフックオリゴ溶液を添加することにより、試料を伸張された位置において固定化した。固定化の後、TAE溶液を除去し、画像化のための抗光漂白試薬と交換した。
スライドガラスをハロゲン化金属光源(X−cite 120、Exfo Corporation)および60倍の油浸積レンズ(1.4NA Plan ApoVC,Nikon)を装着したNikon Eclipse TE2000E上で画像化した。各視野につき、異なる励起波長(480、545、580および622)における4画像を、Metamorphソフトウエア(Universal Imaging Corporation)の制御下にOrca Ag CCDカメラ(Hamamatsu)を用いて獲得した。画像は専用の画像処理ソフトウエアを用いて処理した。
生データを専用のソフトウエアを用いながら処理された画像から抽出した。データは各試料における対照スパイクに関する平均の計数に対して正規化した。遺伝子が系により「検出された」かどうかを測定するために、RNAを含有するハイブリダイゼーション由来の各遺伝子に関して得られた計数をスチューデントのt検定を用いながらRNAを使用しないハイブリダイゼーションで得られた計数と比較した。p値<0.05を有する遺伝子を検出することとした。バックグラウンドを差し引いた後、細胞mRNAの濃度をスパイク対照の直線回帰から推定した。これらの濃度は、以下の仮定、即ち:1細胞は10pgの全RNAを含有し;各細胞は300,000mRNA分子を含有し;反応の最終容量は30μlであるとしながら、細胞当たりのコピーに変換した。
以下の表3は上記したデータ分析の結果を示す。これらの結果は本明細書に記載したナノレポーター技術を用いて1転写物/細胞未満の濃度において存在するCASP3のような転写物を検出することができることを示している。即ち、ナノレポーター技術は遺伝子発現を検出および定量する高感度の手段を提供する。
バックグラウンド
標的を上回る大過剰のプローブを用いる溶液ハイブリダイゼーションは擬似1次反応速度に従う。この状況においては、反応の速度はプローブ濃度のみに依存し、標的濃度には依存しない。溶液中の標的の濃度に関する正確な情報を得るための2プローブ1標的の方策の場合、プローブは両方とも標的より過剰に存在しなければならない。従って可能な濃度範囲は好ましくは標的の濃度により下限に制約される。しかしながら、本明細書に記載したナノレポーター技術に関する有用な濃度範囲は実際にはハイブリダイゼーションを実施するために必要な時間の量により下限が制約される。
好ましい実施形態においては、標的(T)は検出すべきレポータープローブ(R)およびゴーストプローブ(G)の両方にハイブリダイズしなければならないとした標的の検出および定量の試験を実施した(例えばアフィニティー選択および(T)の存在下に複合体を形成するのみである(R)および(G)のみを含む複合体の検出による)。これらの反応が不可逆であると仮定した場合、生じる4種の可能な基本反応が存在する。
R+T+G→RTG
しかしながら、RTG(レポーター−標的−ゴーストプローブ複合体)の生成速度を定量的に計算するためには、4種全ての反応を考慮しなければならない。系を説明する微分方程式は下記:
プローブ濃度が上昇するに従って、ハイブリダイゼーションの反応速度は際限なく上昇し、唯一の制限はプローブの溶解度のみとなることが理論上予測されている。しかしながら、レポータープローブは本発明のナノレポーター系においては標的特異的配列と比較して極めて大型となることができる。如何なる理論にも制約されないが、本発明者等の考えにおいては、レポータープローブへのその結合により、標的特異的配列の反応速度は古典的な溶液ハイブリダイゼーション反応速度から改変される。レポータープローブが大型の重合体分子であるため、それは、他のナノレポーターが接触すればそれらと長寿命の相互作用(縺合)を有する場合がある。低濃度においては2つの重合体が縺合する確率は小さいが、溶液中の重合体の濃度および/または大きさが増大するに従って、これらの相互作用はより一般的となる。極めて高濃度における極めて長い分子という極端な場合においては、重合体は永久的なネットワーク、またはゲルを溶液中に形成する。溶液ハイブリダイゼーションがおこるためには、プローブ(例えばナノレポータープローブ)/標的の対は、それらが相互に接触しハイブリダイゼーションの核が形成されるまで、溶液中を拡散しなければならない。古典的には、ハイブリダイゼーション反応は、ハイブリダイゼーションの核化よりも分子の平行移動的拡散が高速であることから、拡散律速ではない(即ちプローブおよび標的が一緒になって拡散し、多数回相互作用した後に核化がおこる)。希釈溶液においては、その大型のサイズがレポータープローブの平行移動的拡散を緩徐化することになるが、反応速度には大きく影響しない場合がある。一部の中間的濃度においては、レポータープローブが溶液中の空間の殆ど全てを占有し、永久的に縺合したゲルを効率的に形成し、そしてもはや溶液中に拡散できなくなる。しかしながら、ゴーストプローブおよび標的は縺合したレポータープローブを通過してなお拡散し、ハイブリダイゼーションを可能とすると考えられているより小型の分子である(より低速であるとは考えられる)。本発明者等の考えにおいては、ある程度の高濃度においては、溶液中のレポータープローブはゴーストプローブおよび標的の運動を反応が拡散律速となる地点にまで遮蔽することになる。この濃度(定量的に知られておらず、そしてレポータープローブの構造、ゴーストプローブの構造、および標的のサイズに依存している)はナノレポーター系における有用な濃度範囲の上限であり、そして本明細書に記載した原理を指針として当業者が実験的に決定できる。
ハイブリダイゼーションの律速上限濃度はレポーターの構造およびゴーストプローブの構造(これらのうち多くの可能な変異が存在する)の両方に依存しているため、有用な濃度範囲の順列を予測するための理論的枠組みは本発明の実施において有用である。古典的な理論はハイブリダイゼーションの反応速度はより小さいプローブのサイズにのみ依存すると予測している。従って理論は、レポーターのサイズは、標的分子およびゴーストプローブの両方が有意により小型である限り、ハイブリダイゼーションの反応速度において役割を果たすことにはならないと予測することになる。次に理論はハイブリダイゼーションの速度(一定の標的長の場合)は、ハイブリダイゼーションの立体障害のために、1/L1/2に依存していると予測しており、ここでLはゴーストプローブの長さである。結果的に、ハイブリダイゼーションの反応速度は、より小型のゴーストプローブの場合に高速となる。ゴーストプローブの長さが増大するに従って、ハイブリダイゼーションの速度は1/L1/2として低下するはずである。一定のゴーストプローブ長を仮定すれば、次に計測可能な量のハイブリダイゼーション事象をもたらすことになるレポーターの長さおよび濃度の範囲を定義することができる。レポーターのサイズが定義されれば、次にゴーストプローブのサイズの概ねの範囲が決定できる。これは反復過程であるが、本発明者等の根拠の基本となる理論がレポータープローブを使用しない系におけるハイブリダイゼーションデータから発生していると仮定すれば、詳細な経験的指針を発生するためのデータを収集する元となる良好な開始点を与える。
レポータープローブは本質的にはランダムコイルとしての挙動を示す遊離溶液中の重合体である。単一のレポーターVpにより占有される容量は自由連結鎖モデル(FJC、可撓性重合体、例えば1本鎖DNAまたはRNAの場合)または蠕虫様鎖モデル(WLC、堅固な重合体、例えば2本鎖DNAまたはレポーターの場合)に従って重合体物理学理論から計算できる。何れのモデルに関しても、下記式:
ハイブリダイゼーション反応におけるレポーターに関する最高濃度をC*と仮定すれば、各レポーター(特定の標的に特異的)の濃度はC*/Mに等しく、ここでMは反応の多重度(同時に対象とされる異なる標的の数)である。逆に、特定のレポーター構造に関する可能な多重度のレベルはプローブ濃度の下限(反応速度から得られるCp、約10nM)および縺合閾値から下記式:
以下の表4において、上記理論より近似させたものとして、異なる多重化におけるゴーストプローブおよびレポータープローブの最適な有用サイズおよび濃度を総括した。約200塩基までのゴーストプローブが大部分の用途に対して実用的となることが本発明者等の考えである。
本セクションは1つのプローブがゴーストプローブであり、そしてもう1つのプローブがM13骨格上に組み立てられた着色RNAセグメントを含むレポータープローブである2重ナノレポーターの組み立てに関する実施形態を記載する。ゴーストプローブはビオチニル化Fフックに結合させ、そしてレポータープローブはビオチニル化Gフックに結合させる。2重ナノレポーターを生体分子試料にハイブリダイズすることにより標的分子を検出および定量する。以下に示す工程は記載した順序で実施する必要はない。更にまた、各々の特定の工程は後述するもの以外の実施形態と組み合わせてよい特定の実施形態を示す。
1本鎖環状M13mp18DNA(USB Corporation)をBamH1認識部位に相補なオリゴヌクレオチド(Bamカッターオリゴ)の5倍モル過剰量にアニーリングし、そしてBam H1制限酵素により切り出して線状1本鎖DNA骨格を得る。Bamカッターオリゴヌクレオチドに相補なオリゴヌクレオチド(抗Bamオリゴヌクレオチド)をその後50倍過剰量で添加することにより遊離のBamカッターオリゴヌクレオチドを封鎖し、そしてこれにより後の工程におけるM13の再環状化を防止する。
目的の標的核酸に相補な配列(例えば30〜70ヌクレオチドのもの)を含むオリゴヌクレオチド+M13スカホールドへのライゲーションのために使用する9bpの追加的配列を形成し、そして線状化されたM13スカホールドの3’末端にライゲーションした。
Gタグ(例えば配列5’−AACATCACACAGACCAACATCACACAGACCAACATCACACAGACCAACATCACACAGACCAGCCCTTTG−3’を有するオリゴヌクレオチド、これはGフック5’−GGTCTGTGTGATGTT−3’の相補体の4コピーとそれに続く9塩基のライゲーター配列を包含し、そしてこれはGフックに相補である)を線状化1本鎖M13骨格の5’末端に結合することにより、(1)セグメントのライゲーションおよび/またはアニーリングののちのレポーターの精製;および(2)レポーターが固体表面上で「伸張」されたのちのその固定化を可能にする。BamH1部位において線状化されている1本鎖M13の5’末端にGタグを結合させるためのライゲーターの配列は5’−CTCTAGAGGATCCAAAGGGCT−3’であることができる。ライゲーション反応は以下のプロトコルに従って実施することによりGタグ/M13ライゲーション産物約80pmolを生成できる。
[100μM]抗G4タグオリゴ
[100μM]抗G4タグライゲーターオリゴ
[80nM]線状1本鎖M13
[10XT4 DNAリガーゼ緩衝液(Fermentas)
T4DNAリガーゼ(Fermentas)
20X SSC(Ambion)
DEPC H2O(Ambion)
方法:
1.Gタグおよびライゲーターの予備アニーリング
1X SSC中25uM2:1G/Glig
20μl[100uM]Gタグライゲーター
40μl[100uM]Gタグ
4μl 20X SSC
16μl DEPC H2O
*MJサーモサイクラー上でアニーリング
95℃、3分間;72℃、30秒、−1℃/サイクル、x68サイクル;4℃維持
2.線状M13へのGタグのライゲーション:
1XLig緩衝液中64nM M13−G4
1000μl[80nM]線状M13
1X SSC中80μl[25uM]2:1G/Glig
124μl 10X T4 DNAリガーゼ緩衝液
40μl T4 DNAリガーゼ
*2時間37℃、次いで15分間65℃において、ホイルで被覆したアルミニウムの加熱ブロック中でライゲーションすることにより酵素を不活性化する。
オリゴヌクレオチドプライマー対10セットはM13スカホールドに沿って10種の異なる領域が生じる様に設計する。各対は5’末端においてT7 RNAポリメラーゼプロモーターを有する1つのプライマーを含有する。領域2〜7を900塩基(約300nm)長となるように設計した理由は、これが回折限界スポットの概ねのサイズであるためである(標準的な光学機器により達成できる最小のスポット)。領域1および8は共に長型および短型であり:長型は900塩基領域全体を含み、そして短型は標的特異的配列のライゲーションを可能にする900塩基領域の一部分のみを含んでいる。即ち、標的特異的配列は何れかの末端に結合できる。末端はまたアンカーまたはタグの結合のために使用できる。
2本鎖鋳型として上記したPCR産物を使用しながら、Ambion製のインビトロ転写キット(MessageAmp aRNAキット)を使用しながら後の染料カップリングのためのRNAセグメントを形成する。アミノアリル修飾UTPヌクレオチドは転写中にRNAセグメントに取り込まれる。転写反応の産物はQiagen製のRNeasyキットを用いながら精製する(鋳型を除去するためのDNAse Iによる処理を包含する)。
各位置に関するセグメントを2時間70℃において1XSSPE緩衝液中2:1のセグメントのM13スカホールドに対する比でアニーリングする。標識されたRNAセグメントを有する組み立てられたナノレポーターを図3A〜3Bに示す。図3Aは交互の「スポット」(1、3、5および7)のみが標識されるナノレポーターを示し、そして図3Bは各スポットが標識されるナノレポーターを示す。
レポータープローブの標的特異的配列が相補であるものとは異なる目的の標的核酸の領域に相補である配列(例えば30〜70ヌクレオチドのもの)を含むオリゴヌクレオチド1つ以上を形成する。任意に、Fフック結合のためのFタグを、Fフックの3’末端上の短鎖配列並びにゴーストプローブの5’末端上の短鎖配列に相補であるライゲーターオリゴヌクレオチドを用いながらゴーストプローブの5’末端にライゲーションする。ライゲーターオリゴヌクレオチドに相補である配列はFフック配列またはプローブ配列の部分ではないが、ライゲーションを容易にするためにこれらのオリゴに付加された追加的ヌクレオチドである。
Fタグ(例えば配列5’−GATGGAGACGTCTATCATCACAGCGTCTATCATCACAGC−ビオチン−3’を有するオリゴヌクレオチド、これはFフック5’−GCTGTGATGATAGAC−3’の相補体の2コピーとそれに続くライゲーター配列の9塩基を包含し、そしてFフックに対して相補である)をゴーストプローブの3’末端に結合することにより、(1)ゴーストプローブ−標的レポーターハイブリダイゼーション複合体の精製;および(2)ビオチン部分を介したスライドガラス上のハイブリダイゼーション複合体の結合を可能にする。ゴーストプローブの3’末端にFタグを結合させるためのライゲーターの配列は5’−GTCTCCATCTTCCGACAG−3’であることができる。
100uM F−ビオチンタグ
100uMゴーストプローブライゲーター
Fermentas 10X T4 DNAリガーゼ緩衝液
1uMゴーストプローブ
Fermentas T4 DNAリガーゼ
方法:
1.フックおよびライゲーターの予備アニーリング
5uM Fビオチンタグ/ライゲーター混合物
5μl[100uM]Fビオチンタグ
5μl[100uM]Fゴーストプローブライゲーター
10μl 10X T4 DNAリガーゼ緩衝液
80μl DEPC H2O
MJサーモサイクラー上でアニーリング(95℃、3分間;72℃、30秒、−1℃/サイクル、x68サイクル;4℃維持)
2.以下のゴーストプローブライゲーションのセットアップ
300nM抗F2ビオチン−GP
6.0μl[1uM]ゴーストプローブ
4.8μl[5uM]抗F2ビオチンタグ/ライゲーター混合物
1.52μl 10X T4 DNAリガーゼ緩衝液
3.68μl DEPC H2O
4.0μl T4 DNAリガーゼ
MJサーモサイクラー上でライゲーション(37℃、18時間;65℃、15分間;4℃維持)
3.15%Novex TBE−尿素ゲル上のライゲーションをQC:
以下のローディング溶液を製造する。
ライゲーション Negコントロール−ゴーストプローブ
3.33μl[300nM]ライゲーション 1μl[1uM]ゴーストプローブ
1.67μl DEPC H2O 0.33μl 10X T4DNAリガー
ゼ緩衝液
5μlの2Xローディング緩衝液 3.67μlのDEPC H2O
5μlの2Xローディング緩衝液
Neg対照Fビオチンタグ/ライゲーター混合物
2μl[0.5uM]Fビオチンタグ/ライゲーター混合物
0.33μl 10X T4 DNAリガーゼ緩衝液
2.67μl DEPC H2O
5μl 2Xローディング緩衝液
50bpオリゴラダー
4μlラダー
6μl2Xローディング緩衝液
15%Novex TBE尿素ゲルを50分間180Vで泳動する。
SYBR金で30分間染色する。
1本鎖Fタグにビオチンを共有結合的にカップリングする代わりに、ゴーストプローブのビオチニル化はまたゴーストプローブの共通部分に相補な配列を有するビオチニル化オリゴヌクレオチド(DNAまたはRNA)をアニーリングすることにより達成することもできる。そのような配列はF配列そのもの、或いは、F配列とは別にゴーストプローブに付加される別の配列であることができる。そのような追加的な配列を付加する場合、それは10〜100塩基長、1〜10コピーであることができ、好ましい構成は50〜100塩基長の単コピーである。
Label IT(登録商標)μArrayTM Biotin(Mirus#MIR8010)およびBiotin−Chem−Link(Roche1812149)を包含するmRNA試料の直接標識のために使用できる多くの市販キットがある。製造元の操作手続きに従って、ビオチン標識mRNAをセクション3d(後述)に記載する通りハイブリダイゼーション反応物に添加するが、ただし以下の通り変更、即ちポリA+mRNAの使用を大部分のプロトコルが示唆しているため、使用したRNAの量は典型的なハイブリダイゼーションにおける100ngの全RNAより低値の10ngまで、そして可能であれば1ngまで低減できることとした。本反応にはゴーストプローブは添加しない。Fビーズハイブリダイゼーション後精製はもはや必要ではない。Gビーズハイブリダイゼーション後精製を用いることによりスライドガラスへの結合に関して競合する可能性のある未ハイブリダイズのビオチニル化mRNAを除去する。使用するRNAの量に応じて、これは必要であるか、必要ではない場合がある。或いは、全RNAはポリA+画分の精製を必要とすることなくビオチニル化される。この場合、全RNAの元の量を使用する(100ng)。全RNAの使用は標識効率を上昇させるために製造元のプロトコルの変更を必要とする場合がある。
多くのハイブリダイゼーション条件が遺伝子発現データを達成するために十分である。合理的なハイブリダイゼーション効率を維持しつつハイブリダイゼーション時間を短縮化するためには、数種のパラメーターを改変することができ、即ち:i)ゴーストプローブおよびレポーターの濃度を上昇させること、ii)6.5までハイブリダイゼーションのpHを低下させつつ200〜500bpの平均サイズ範囲にまで全RNAをフラグメント化すること、iii)同じハイブリダイゼーション容量においてより多くの全RNAを使用すること、iv)約10μlまでハイブリダイゼーション容量を低下すること、が挙げられる。DenhardtおよびssDNAのようなブロッキング試薬は、ハイブリダイゼーション効率または異なる種々の物質種からのmRNAへの交差ハイブリダイゼーションに対する悪影響を伴うことなく除去することができる。
本プロトコルは1〜500ナノレポーターおよびゴーストプローブを多重化しながら良好に実施されている。ヒト試薬(ナノレポーターおよびゴーストプローブ)を用いて実施したハイブリダイゼーションからssDNAおよびDenhardt試薬をのぞいたことは、ssDNAおよびDenhardtを含有するハイブリダイゼーションと比較してマウス全RNAとの交差ハイブリダイゼーションに対する影響を有していなかった。更にまた、ssDNAおよびDenhardtを除いたことはバックグラウンドシグナルの増大(陰性ハイブリダイゼーション対照に基づく)をもたらしていない。最後に、ssDNAおよびDenhardtの存在下または非存在下においてハイブリダイズした内因性遺伝子に関するシグナルの有意な損失(または増大)は観察されていない(509遺伝子、R2値=0.998)。
細胞RNAのフラグメント化は熱およびカチオン触媒プロトコルの両方により達成している。これらのプロトコルは100〜700bp(平均)のフラグメント長を得るために設計されている。熱フラグメント化:RNAse非含有水中200ng/μlまで全RNA試料を希釈する。加熱蓋付きの温度ブロック中95℃に試料を加熱する。
ハイブリダイゼーション後の精製は全レポータープローブ濃度が1nM超である場合に好ましい。精製は非特異的結合を有意に低下させ、そしてより高いレポーターおよびゴーストプローブ濃度においてスライドへの特異的結合の効率を上昇させる。上記した実施例においては、単一のFビーズ精製を記載している(ゴーストプローブ末端からハイブリダイズした複合体を精製する)。後述する実施例9に記載する通り、高いゴーストプローブ濃度(合計>5nM)における最適な結果は、過剰な非ハイブリダイズゴーストプローブを効果的に除去するレポーターの5’末端からハイブリダイゼーション複合体を精製する後のGビーズ精製を介して得られる。精製の好ましい順序はFビーズ、次いでGビーズであるが、順序は逆にしてもよく、そしてプロトコルは相応に最適化してよい。本アフィニティー精製において使用される厳密な配列は、技術の代替実施形態においては変動および最適化される可能性がある。これらのアフィニティー精製工程および試薬は、現在は核酸系であるが、理論的には、相互に特異的結合を呈し、そして相互作用が破壊され解放されるような化学処理または結合条件の改変により解放されることができる結合対の何れかの種類である。例えば、抗体/抗原対、蛋白/金属相互作用、またはリガンド/受容体相互作用等が挙げられる。
スライドへの結合および伸張複合体の固定化はビオチン−ストレプトアビジン相互作用を介して達成してよい。代替の実施形態においては、固定化および伸張は他の相互作用対を用いて達成されるが、ただし、2者のうち1つがスライド上に固定化され、もう1つがゴーストプローブまたはレポーターの何れかに結合していなければならない。伸張は電気泳動を介して達成する必要はなく、機械的に行うこともできる。結合前に試料にビストリスプロパンを添加することは必要ではない。異なる標識単量体が画像処理により分離できる限り、本明細書に例示される特定の標識単量体の使用に技術的に限定されるわけではない。
ハイブリダイゼーション反応
509内因性細胞遺伝子の検出を単一の多重化ハイブリダイゼーション反応において実施した。8種の非ヒト対照配列を、細胞当たり約0.1、0.5、1、5、10、50、および100コピーに相当するように各反応物中にスパイクし、標的を有さない2種のレポーター(陰性対照)も同様とした。ハイブリダイゼーション後の精製過程に関する陽性(3)および陰性(1)対照として使用する4種のレポーターも付加した。全NanoStringレポーターライブラリを含有するが細胞RNAを欠いている陰性対照ハイブリダイゼーションのセットもまた実施した。
磁気ビーズ(Fビーズ)に結合したゴーストプローブに相補なオリゴヌクレオチドを用いながらハイブリダイゼーション反応物を精製して未ハイブリダイズのレポーターを除去した。ハイブリダイゼーション反応物を0.1%Tween20/TEで5倍に希釈し、最終塩濃度を1X SSPEとした。次に希釈したハイブリダイゼーション溶液をFビーズ(0.1%Tween20中)100ulに添加し、そして連続的に回転させながら30分間室温でビーズに結合させた。次にビーズを150ulの0.1X SSPE/0.1%Tween20で3回洗浄し、そして45℃で15分間100ulの0.1X SSPE/0.1%Tween20中で溶離させた。
結合用の試料は、0.1uM TetraspecTM蛍光微小球(製品番号T7279、MolecularProbes)の1/5000希釈物1μlを添加することにより製造した。試料をNanoString流体デバイスにロードし、そして15分間45度デバイスを傾けることによりストレプトアビジンでコーティングしたAccelr8 Optichem(登録商標)スライドガラス(製品番号TB0200)に結合させ、そして合計4回反復した。ロードした後、スライドガラスの表面を90ulの1X TAEで1回洗浄した。洗浄緩衝液を除去した後、各ウェルにTAE40μlを添加することにより試料を電気伸張用に調製した。結合した複合体を流体チャンネルを通過させながら200Vを印加することにより伸張した。1分後、5分間電圧を印加適用し続けながら負荷電電極を含有するウェルに60μlの500mM Gフックオリゴ溶液を添加することにより、試料を伸張された位置において固定化した。固定化の後、TAE溶液を除去し、画像化のための抗光漂白試薬と交換した。
スライドガラスをハロゲン化金属光源(X−cite 120、Exfo Corporation)および60倍の油浸積レンズ(1.4NA Plan Apo VC,Nikon)を装着したNikon Eclipse TE2000E上で画像化した。各視野につき、異なる励起波長(480、545、580および622)における4画像を、Metamorphソフトウエア(Universal Imaging Corporation)または専用のソフトウエアの何れかの制御下にOrca Ag CCDカメラ(Hamamatsu)を用いて獲得した。画像は専用の画像処理ソフトウエアを用いて処理した。
生データを専用のソフトウエアを用いながら処理された画像から抽出した。データは各試料における対照スパイクに関する平均の計数に対して正規化した。遺伝子が系により「検出された」かどうかを測定するために、RNAを含有するハイブリダイゼーション由来の各遺伝子に関して得られた計数をスチューデントのt検定を用いながら2つの陰性対照の平均計数と比較した。検出された遺伝子の数は、試料#1および#2においてそれぞれ441(87%)および445(88%)であった。
上記した通り、ナノレポータースカホールド領域の標識結合領域は10nm〜10,000nmの何れかの長さを有するが、好ましくは標準的な光学機器により検出できる最小のスポットに緊密に相当しており、これは約300nmである。異なる色のスポット(スペクトル的に区別可能)は同じ色のスポットよりも近接した間隔において空間的に分解可能である。同じ色の2つのスポットの間で異なる色の1、2、3、または4つのスポットをフィットさせ、そしてなお、全てのスポットをスペクトル的および空間的に分解することができる。同じ色の2つのスポットの間の距離を有意に低減することも可能である。
1つの実施形態において、本発明は複合体混合物中の特定の核酸分子をキャプチャーして計数する新しい技術を提供する。このシステムは溶液中の核酸の何れかの型を検出するために使用することができ、そして、適切な認識プローブがあれば、他の生体分子も検出できるように改良することができる。本実施例においては、本発明者等はmRNA発現プロファイリングに着目した。慨すれば、多重化されたプローブライブラリを目的の各遺伝子につき2つの配列特異的プローブを用いて作成した。本発明者等がキャプチャープローブ(図22a)と称する第1のプローブは特定の標的mRNAに相補である35〜50塩基配列+ビオチンのようなアフィニティータグにカップリングされた短鎖共通配列を含有している。本発明者等がレポータープローブと称する第2のプローブは検出シグナルを与える色素コードされたタグにカップリングされた標的mRNAに相補である第2の35〜50塩基配列を含有している。タグは、特定の蛍光団により各々標識された相補インビトロ転写RNAセグメントのシリーズにアニーリングされた本発明者等が骨格と称する1本鎖DNA分子よりなるものとした(図22a)。これらの異なって着色されたRNAセグメントの直線的な順序は目的の各遺伝子に関するユニークなコードを与えている。
nCounterシステムの基本は試験すべき各遺伝子に割りつけられたユニークなコードである。方法の項目下に後述する通り、本発明者等は7位置(「スポット」として可視化される)および4色を使用した。4色は画像化中のスペクトルのオーバーラップを最小限にするために選択した。位置の数はDNA骨格の長さ、現在の画像化条件下に分解することができる最小スポットサイズ、中程度のサイズの遺伝子のセット(即ち<1000遺伝子)に対するコード選択における柔軟性およびシステムの将来のバージョンのための潜在的コードの数(コードの全ての可能な組み合わせが使用できれば47=16,384)を包含する要因の組み合わせに基づくものとした。以下に記載する実験のために必要なコードの総数は524(15対照および509遺伝子)または7スポット系における使用できるコードの約3%であった。
NanoStringのnCounterシステムの有用性を明らかにするために、本発明者等は509遺伝子の発現レベルをNanoStringのnCounterシステムで試験する一連の実験を実施した。これらの遺伝子のうち347はポリオウィルス(PV)感染A549細胞の以前のマイクロアレイ試験から選択され、そして残余の162遺伝子は多重度を合計で500超とするために追加した以前に設計されたプローブの選択肢であった。他のプローブライブラリを用いた追加的な実験は市販のRNAおよび発生中のウニの胚から単離した全RNAを用いて実施した。本発明者等はnCounterの結果を同じ全RNA試料を計測したAffymetrix GeneChipシステムにより、そして、リアルタイムPCRにより得られたものと比較した。
細胞培養;感染;およびRNA単離
549細胞、即ちヒト肺上皮細胞系統は、ATCCから購入した。ポリオウィルス(PV)保存株はKurt Gustinの研究室(アイダホ大学)より譲り受けた。サブコンフルエントのA549細胞を擬似感染させるか、または50の感染の多重度においてPVに感染させた。ウィルスは10mM MgCl2および10mM CaCl2を添加したPBS中32℃において30分間吸着させた。吸着の後、残存ウィルスを除去し、そして10%FBS、2mM L−グルタミンおよびペニシリン−ストレプトマイシンを含有するDMEMを添加した。5時間の感染の後、製造元のプロトコルに従ってQiagen RNeasyミニスピンカラムを用いながら全RNAを抽出した。2つの独立した擬似およびPV感染を実施した。RNA単離の後、各連に属するRNAをプールすることにより、PV感染細胞に由来するRNAの1試料および擬似感染細胞に由来するもう1つのものを作成した。これらの2つのRNAの小分量ずつを全てのその後のマイクロアレイ、リアルタイムPCRおよびnCounter分析に使用した。
スパイクイン対照用の標的はスパイクインレポーターおよびキャプチャープローブに相補である100塩基のHPLC精製オリゴヌクレオチドよりなるものであった。これらおよび他のすべてのオリゴヌクレオチドはIntegrated DNA Technologiesより購入した。それらは以下の非ヒト配列の特異的な100塩基領域に対して形成され、そして便宜的にA−Hと命名された[スパイクA、EおよびF、(アクセッション番号AY058658.1);スパイクB−D、(アクセッション番号AY058560.1)およびスパイクGおよびH、アクセッション番号DQ412624)]。
レポータープローブ合成のためのRNAセグメントを製造するために、各セグメントに対するPCRフラグメントは、M13に対して特異的であり、そしてT7、T3またはSP6 RNAポリメラーゼプロモーターの何れかを含有するプライマーを用いて作成した。RNA転写物は、これらの鋳型から、Megascriptキット(Ambion)を用いながら、50%アミノアリルUTP(Sigma)の存在下にインビトロで転写した。7種の形成されたアミノアリル標識RNA転写物の各々を4種のNHS−エステル蛍光団[Alexa488、Alexa594、Alexa647(Invitrogen)またはCy3(GE Healthcare)]の1つにカップリングした。
NanoStringレポーターは、蛍光標識されインビトロ転写されたRNAセグメントにアニーリングした骨格と称する線状化1本鎖M13DNAよりなるものであった。標準的な分子生物学のプロトコルを使用しながら、環状1本鎖M13(United States Biological)を線状化し、そして5’リピートと称する15塩基リピート4つを含有するオリゴヌクレオチドを骨格の5’末端にライゲーションした。Hamilton STAR液体取扱ロボットを用いながら、ライゲーション「架橋」として作用するユニバーサルオリゴヌクレオチド+リガーゼ緩衝液を含有するマスター混合物を、正規化(10μM)遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブ(35〜50塩基)を含有する96穴プレートの個々のウェルに添加した。架橋オリゴヌクレオチドの相補部分にプローブオリゴヌクレオチドをアニーリングするための37℃における短時間インキュベーションの後、ウェル当たりM13骨格1.2pmol、追加的ライゲーション緩衝液、およびT4リガーゼの等量を含有する別のマスター混合物の添加によりライゲーションを開始した。プレートを2時間96穴のサーモサイクラー中37℃でインキュベートした。ライゲーション反応の効率は、2本鎖制限部位を形成するために短鎖オリゴヌクレオチドを用いてライゲーション部位から約600塩基離れて骨格を切断すること、および、生じたフラグメントのサイズをPAGEにより分析することにより評価した。ライゲーション反応物は96穴フォーマットにおけるG−50セファデックスカラムを通した遠心分離により脱塩した。
キャプチャープローブは、ビオチン分子に連結された3’リピートと称される15塩基リピート2つを含むキャプチャーオリゴヌクレオチドに結合した35〜50塩基の遺伝子特異的配列よりなるものとした。レポータープローブ合成と同様の過程において、正規化された遺伝子特異的オリゴヌクレオチドをライゲーション緩衝液中短鎖ユニバーサル「架橋」オリゴヌクレオチドにアニーリングした。3’リピートオリゴヌクレオチド、追加的ライゲーション緩衝液、およびT4リガーゼを含有するマスター混合物を添加した。3’リピートオリゴヌクレオチドは4倍過剰量で存在させた。ライゲーション反応は37℃で2時間サーモサイクラー中96穴プレート中で実施した。各ライゲーションの効率はPAGEにより評価した。ライゲーションの後、反応物中には3種の潜在的な分子種、即ち、遺伝子特異的プローブにライゲーションした3’リピート(図22における「キャプチャープローブ」)、過剰な未ライゲーションの3’リピート、および反応が完了しなかった場合は何れかの残留未ライゲーションプローブオリゴヌクレオチドが存在している。過剰な遊離のプローブは、それが完全にライゲーションしたキャプチャープローブと標的に対して競合するため、ハイブリダイゼーション結果に負の作用をもたらす唯一の物質種である。従って、ライゲーションの後、キャプチャープローブをプールし、3’リピートに相補なオリゴヌクレオチドにカップリングした磁気ビーズ上で精製することにより遊離のプローブオリゴヌクレオチドを除去した。後のハイブリダイゼーション後の精製工程において過剰の未ライゲーション3’リピートオリゴヌクレオチドをを除去した(後述する抗5’リピートのハイブリダイゼーション後精製を参照)。
50塩基プローブの潜在的な対を選択するために、先ず、mRNAの100塩基標的領域をスクリーニングすることにより、長鎖正方向および逆方向リピート、高GC含有量、および長鎖ポリCストレッチ(プローブオリゴヌクレオチドにおいてポリG配列を合成することが困難であるため)を排除した。次に標的領域の精鋭リストをNCBIのBLAST13(バージョン2.2.14)を用いながら交差ハイブリダイゼーションに関してスクリーニングすることにより、これらをヒトRefSeq mRNAデータベース1(Hs:リリース17)に対してアラインした。これらの100塩基標的BLASTアライメントを用いることにより、85%超の同一性を有する50塩基プローブ、または、何れかの非標的mRNAに相補な15近接塩基より大きいストレッチの何れかをもたらした標的を選別排除した。交差ハイブリダイゼーションのカットオフは以前の50塩基ハイブリダイゼーションおよびプローブ設計試験に基づいて選択した14,15。次にプローブをレポーター間およびレポーター内およびキャプチャープローブの相互作用に関してスクリーニングし、そして80.5℃を理想標的としながら78〜83℃の計算融点(Tm)を有するプローブ対を有するものを選択した。選択の最終段階において、全ての条件に合致するが83℃より高値の計算Tmを有するプローブを、35塩基の最小長カットオフを用いながらTmの計算結果が83℃以下となるまで動的にトリミングした。最終プローブ対の選択は交差ハイブリダイゼーションおよびTmスクリーンから計算した評点に基づくものとし、Tmの要件に合致するためにトリミングを必要としなかったプローブを好ましいものとした。
A549細胞試験に関するレポーターライブラリは509ヒト遺伝子に対するプローブを含有していた。これらの遺伝子の大部分(347)は0.05未満の擬似検出率において遺伝子を識別するためにBioconductor16中のLimmaパッケージを用いながらPV感染A549細胞(未公開)上の以前のマイクロアレイ試験に基づいて選択した。残余の162遺伝子は種々の他の試験から収集しており;それらはPV試験には特に生物学的には関連しないが、500遺伝子を超える多重度までのnCounter試験の能力を評価するために追加した。509RefSeq mRNAのリストはAffymetrixのプローブセットのIDのリストに関連する現在のヒトゲノム機構(HUGO)の遺伝子名称に基づくものとした。Affymetrixプローブセットに関する標的領域の全てがRefSeq mRNAと完全にオーバーラップするわけではないことに留意する。MAQCコンソーシアムの試験に関するレポーターライブラリはMAQCコンソーシアム試験において公開されたRefSeq遺伝子リストに基づいて選択された35ヒト遺伝子に対するプローブを含有していた2。Strongylocentrotus purpuratusの試験に関するプローブライブラリは正規化目的のために使用したポリユビキチンおよび陰性対照として使用したHomo sapience遺伝子に対する7プローブを包含する55のS.purpuratus遺伝子に対するプローブを含有していた。本明細書に記載した分析は、同等のリアルタイムPCRデータが存在する21のS.purpuratus遺伝子のみを含有する。記載した全ライブラリはまた、8非ヒト対照プローブ対(スパイクイン)および遺伝子特異的プローブを含有していないが精製および結合効率を評価するために使用した多数の対照レポーターを含有していた。
細胞転写物の検出を多重化ハイブリダイゼーション反応において実施した。各試料はハイブリダイゼーション試薬の以下の終濃度、即ち:200pM各キャプチャープローブ、40pM各レポータープローブ、5X SSPE(pH7.5)、5X Denhardt試薬(Sigma)、100ng/μl剪断処理サケ精子DNA(Sigma)、および0.1%Tween20を用いながら3連でハイブリダイズした。各30μlのハイブリダイゼーション反応物はまた3.3ng/μlの終濃度において100ngの全RNAを含有していた。更にまた、非ヒト配列に対する6陽性および2陰性対照プローブ対を各反応に追加した。100塩基対照標的の終濃度は、50fMスパイクA標的、10fMスパイクB標的、5fMスパイクC標的、1fMスパイクD標的、0.5fMスパイクE標的、および0.1fMスパイクF標的とした。スパイクGおよびH(陰性対照)に対しては標的を添加しなかった。試薬を混合して20時間加熱蓋付きのサーモサイクラーブロック中65℃でインキュベートした。
未ハイブリダイズのレポーターを除去するために、各キャプチャープローブ上に含有される3’リピート配列に相補なオリゴヌクレオチドにカップリングされた磁気ビーズ(Invitrogen)上で反応物を精製した。反応物はまず0.1%Tween20/TE中1X SSPEに希釈し、そして連続回転しながら30分間22.5℃でビーズに結合させた。ビーズを150μlの0.1×SSPE/0.1%Tween20で3回洗浄し、そしてハイブリダイズした複合体を45℃で15分間100μlの0.1×SSPE/0.1%Tween20中で溶離させた。溶離の後、各レポータープローブ上に含有される5’リピート配列に相補なオリゴヌクレオチドにカップリングされた磁気ビーズに結合させることにより試料の2回目の精製を行い、これにより過剰のキャプチャープローブを除去した。抗3’リピートビーズからの溶離液に50μlの3×SSPE/0.1%Tween20を添加することにより1X SSPEの終濃度とし、そして回転しながら22.5℃において15分間結合させた。ビーズを上記した通り洗浄し、そして45℃において30μlの0.1×SSPE/0.1%Tween20で溶離した。次に二重精製した試料を後述する通りキャプチャー用に調製した。
Tetraspeck蛍光微小球(Invitrogen)の注文処方の0.1%固体溶液の1/5000希釈物1マイクロリットルを各試料に添加した。30μmの深度のマイクロ流体チャンネルを形成するためにレーザーカット両側接着層(Fralock)を用いながらストレプトアビジンでコーティングされたカバーガラス(Optichem(登録商標)Accelr8 Technology Corporation)とのレーザー機器処理キャストアクリルの積層により作成したNanoString流体デバイス中に試料をロードした。試料を流体静力学的圧力によりチャンネルを通過させて駆動させ、そしてキャプチャープローブのビオチニル化3’末端により特異的に結合させた。キャプチャーの後、表面を90μlの1X TAEで一回洗浄し、そして各ウェルに40μlのTAEを添加することにより伸張用に調製した。レポータープローブは流体チャンネルに沿って1分間160V/cmを適用することにより伸張およびアラインした。次に全てのレポータープローブの5’末端上に存在する5’リピートに相補なビオチニル化オリゴヌクレオチドの500nM溶液60μlを添加することにより、伸張されたレポーターを表面に固定化した。固定化過程を通じて電流は5分間残存させた。固定化の後、TAE溶液を除去し、そして画像化用の抗光漂白試薬SlowFade(Invitrogen)の注文処方と交換した。
画像処理はFOV毎に4画像(各波長につき1つ)に対して実施した。専用のアルゴリズムで基本的ブロックとしての各FOVを処理し、その場合、以下の基本的な工程、即ち、1)スポット識別、2)画像登録、3)ストリングを形成するための空間的クラスタリング、および4)ストリングの分類、を実施する。
ハイブリダイゼーションおよび精製の効率におけるわずかな相違を説明するために、各試料中の全ての対照スパイクに関する平均の計数に対してデータを正規化した。NanoStringシステムにより遺伝子が「検出された」かどうかを決定するために、各実験遺伝子について得られた3連の計測値を2つの陰性対照に関する3連の計測値と比較した。遺伝子が検出されたと類別されるためには、実験遺伝子に関する平均の計数値は2陰性対照の平均の計数値より高値であることが必要であり、そして、スチューデントのt検定のp値が0.05未満でなければならない。S.purpuratusの試験に関して、データはポリユビキチン遺伝子に対して正規化し、そして検出された遺伝子を7ヒト陰性に対してスチューデントのt検定により調べた。
NanoStringのnCounterシステムにより分析されたものと同じRNA試料の細分量を更にマイクロアレイで分析した。慨すれば、全RNAの100ngの3連の試料をHumanU133Plus2アレイ上で分析した。1〜2μgの全RNAが典型的には標準的なAffymetrixの単一の増幅プロトコルに必要であるため、RNA発現データをGenChip(登録商標)2サイクル標的標識キット(Affymetrix部品番号900494)を用いながら製造元の標準的なプロトコルに従って作成した。ハイブリダイゼーション、洗浄および染色は製造元の標準的なプロトコルを用いて実施した。データはRMAを用いて正規化した。Affymetrixの「存在/非存在」のコールはMAS5.0アルゴリズムを用いてデータを独立して処理することにより得た。アレイおよびNanoStringのデータはArrayExpressデータベース(E−MEXP−1072)17を介して公開した。図25のデータに関しては、Affymetrixのプローブセットは、3連の何れかの1つが「存在」または「境界線」とコールされた場合に検出されたと示された。
NanoStringとマイクロアレイシステムの間で実験の矛盾するレベルを示した遺伝子は、以下の基準、即ち:1)遺伝子が1つのプラットホームにおいて有意差を伴って発現され(2倍超、p値<0.05)、そして他のプラットホームではそのようにならない(1.5倍未満、p値>0.05);2)AffymetrixおよびNanoStringのプローブセットがともに同じRefSeq mRNAをマッピングしなければならない;および3)目録掲載ABI TaqMan(登録商標)プローブセットが使用可能でなければならない;に基づいて選択した。各試料につき、全RNA4μgを終容量40μlでランダム6量体を用いながら逆転写した。反応物を200μlのTE中に希釈し、次に100ngの全RNAと等しい5μlを各リアルタイムPCR反応において使用した。全試験を3連で実施した。データはベータグルクロニダーゼに対して正規化した(GUS)。
MAQC TaqManリアルタイムPCRデータセット2にも列挙されている35RefSeq mRNAのライブラリを用いて2種の市販のレファレンスRNAであるヒトレファレンス全RNA(Stratagene)およびヒト脳レファレンス全RNA(Ambion)の間の示差的遺伝子発現を分析した。元の試験2に記載されている通り、NanoStringおよびTaqManプラットホームの両方に関して全ての試料中で検出されていない遺伝子はその後の分析から除外した。STAT5AはSTAT5Bとの交差ハイブリダイゼーションの問題が知られていることからNanoStringデータから除外した。残余の27遺伝子に関するMAQC TaqmanリアルタイムPCRデータとのNanoString結果の倍数変化相関は、正規化されたシグナル値のlog2比をプロット(ヒトレファレンスRNAvsヒト脳レファレンスRNA)し、そして、そのプロットに関して直線回帰係数を計算することにより調べた。
S.purpuratusの全RNAの単離、cDNAの合成およびリアルタイムPCRは記載されている通り実施した6,18。21のS.purpuratus遺伝子を定量的リアルタイムPCRにより試験した。PCR用に使用したプライマーはhttp://sugp.caltech,edu/resources/methods/q−pcr.pspより入手できる。全ての遺伝子は4連で試験した。
ハイブリダイゼーション反応は擬似およびPV感染したA549細胞から単離した全RNA試料を用いて3連で実施した。各反応物は100ngの全RNA+RefSeqデータベース中に含有される509のヒトmRNAに対するレポーターおよびキャプチャープローブを含有していた1。更にまた、6対の陽性および2対の陰性対照レポーターおよびキャプチャープローブを各反応に包含させた。スパイクイン対照は各ハイブリダイゼーション反応に対して標準濃度曲線を与え、そしてハイブリダイゼーション、精製およびキャプチャーの効率における僅かな相違に対してデータを正規化するために使用した。
本発明者等はマイクロアレイに対する内因性転写物のレベルを検出および計測するNanoStringシステムの能力を、代表的なマイクロアレイプラットホームとしての広範に使用されているAffymetrix GeneChipシステムを用いながら比較した。上記した通りnCounter試験を増幅をおこなうことなく全RNA100ngに対して直接実施した。やはり同じ試料および量のRNAを、製造元の推奨する2サイクル増幅/標識プロトコルを用いながらAffymetrix U133Plus2アレイで分析した。
上記した通り、計測されたlog2倍数変化が1つのプラットホームで有意であるが他ではそうでない遺伝子が多数存在する。本発明者等はTaqManリアルタイムPCRによりさらに分析するためにこれらの遺伝子のうち14サブセットを選択した。選択基準は方法に記載している。12遺伝子はNanoString試験により、そして2つはマイクロアレイ試験により、示差的に発現されることが決定された。TaqManリアルタイムPCRは擬似およびPV感染試料の同じマスター保存品に由来するRNAを用いて実施し、そしてlog2倍数変化を計算した。全体として、NanoString試験はDNAマイクロアレイ試験よりもTaqMan試験と遙かに高値の一致を示していた(図26b)。12遺伝子中の9つがリアルタイムPCRによる場合と同じ倍数変化基準に合致しており、そして他の3つが同様の傾向を示したが僅かに高値のp値を有する(ZNF488)か、または2倍カットオフ基準を満たしていなかった(MOCS3およびPHF20)。これとは対照的に、Affymetrixシステムのみにより調節されていると決定された(GSPT2およびIFT80)2つの遺伝子の何れもTaqMan試験では有効化され無かった。
近年、MAQCコンソーシアムのメンバーにより実施された一連の試験では、異なるマイクロアレイプラットホームの性能を比較するための市販のレファレンスRNA試料2,4、並びに数種の定量的遺伝子発現技術5が、ベンチマーク技術としてTaqManリアルタイムPCRを用いながら、利用されている。
nCounterシステムの感度、確度、およびダイナミックレンジを更に明らかにするために、本発明者等はそれを異なる生物学的系におけるリアルタイムPCRと比較した。全RNAを発生の7時点(卵〜70h)においてウニ胚から単離し、そしてnCounterシステムで直接分析するか、またはcDNAに変換してリアルタイムPCRにより分析した。21遺伝子の転写物のレベルを各時点において検査した。nCounter試験に関しては、全ての遺伝子を1ライブラリに合わせ、そして多重化反応において分析した。各ハイブリダイゼーションは全RNA100ngに対して3連で実施した(21試験)。リアルタイムPCRに関しては、各遺伝子を原料2.8ngから各時点につき4連で個々に試験した(588試験)。両方の試験に関し、データをユビキチンに対して正規化した6。
上記において明らかにされた通り、本明細書に記載した遺伝子発現分析システム(nCounter)は極めて高感度であり(0.1〜0.5fM検出限界)、再現性があり(3対数のダイナミックレンジに渡り多連平均で0.999のR2)、および使用が簡便である。本発明者等は、nCounterシステムは高度な多重化が可能であり、僅か100ngの全RNA試料から開始される単一の反応において500超の遺伝子を計測することを明らかにした。nCounter遺伝子発現システムの全体的性能は、同じ全RNA試料を用いた緊密な比較において、マイクロアレイ(202遺伝子に渡ってR2=0.79)およびリアルタイムPCR(MAQCにおいてR2=0.95)の両方と良好に相関していた。更にまた、本発明者等のデータによれば、nCounter遺伝子発現システムはマイクロアレイより高感度であり、そしてリアルタイムPCRとは感度および確度において同様であった(表5)。
Claims (55)
- 標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブ対における使用のための隣接標的特異的配列の対を識別するための方法であって、下記工程:
(a)標的mRNA配列の逆相補体である第1の所定の長さの候補ヌクレオチド配列の第1のプールを生成する工程であって、ここで各候補ヌクレオチド配列は5’候補配列および3’候補配列よりなる等しい長さの隣接ヌクレオチド配列2つに分割できる工程;
(b)前記第1のプールから以下の基準:(i)連続ヌクレオチドの所定の長さより大きい逆方向リピートを含有する;(ii)連続ヌクレオチドの所定の長さより大きい正方向リピートを含有する;(iii)自身の5’候補配列および/または3’候補配列が所定範囲外のGC含有量を有する:(iv)自身の5’候補配列および/または3’候補配列が所定の長さより大きいC残基の近接するストレッチを含有する;および(v)自身の5’候補配列および/または3’候補配列が第1の所定の融点範囲外にある融点を有すること;の少なくとも2つに合致する候補ヌクレオチド配列1つ以上を欠失させることにより、候補ヌクレオチド配列の第2のプールを生成する工程;
(c)前記第2のプールから自身の5’候補配列および/または3’候補配列が所定の閾値より高値の非特異的配列に対する交差ハイブリダイズ潜在能力を有する候補ヌクレオチド配列の1つ以上を欠失させることにより、候補ヌクレオチド配列の第3のプールを生成する工程;
(d)前記第3のプールから自身の5’候補配列および/または3’候補配列が第2の所定の温度範囲外の融点を有する候補ヌクレオチド配列の1つ以上を欠失させる工程であって、ここで第2の所定の融点範囲は第1の所定の融点範囲内にある工程;
(e)修飾された5’候補配列または修飾された3’候補配列に関する融点を測定する工程であって、ここで修飾された5’候補配列または修飾された3’候補配列は、工程(d)において欠失された候補ヌクレオチド配列のそれぞれ5’候補配列または3’候補配列の修飾された型であり、その理由はその5’候補配列および/または3’候補配列が第2の所定の範囲より高値の融点を有するためであり、ここで該修飾された5’候補配列は、相当する5’候補配列の5’末端からヌクレオチド少なくとも1つをトリミングすることにより修飾されており、そしてここで該修飾された3’候補配列は、相当する3’候補配列の3’末端からヌクレオチド少なくとも1つをトリミングすることにより修飾されている工程;
(f)以下、即ち:
(A)修飾された5’または修飾された3’候補配列、および、
(B)3’または5’のそれぞれの候補配列またはその修飾された形態;
の各々が第2の所定の融点範囲内の融点を有し、そして両方が同じ候補ヌクレオチド配列に由来する事例において;
第3のプールに(A)および(B)からなる修飾された候補ヌクレオチド配列を追加することにより候補ヌクレオチド配列の第4のプールを生成する工程;
(g)修飾された5’または修飾された3’候補配列の長さが第2の所定の長さより大きい場合、工程(e)を1回以上反復する工程であって、ここで修飾された5’候補配列または修飾された3’候補配列はそれぞれ、修飾された5’または修飾された3’候補配列の長さが第2の所定の長さと(i)等しくなるか、または(ii)それより低値となるか、の何れか早期の状態となるまで、各回、工程(e)よりも多い数のヌクレオチドによりトリミングされている工程;
(h)以下、即ち:
(C)前記修飾された5’または修飾された3’候補配列、および、
(D)3’または5’のそれぞれの候補配列またはその修飾された形態;
の各々が第2の所定の融点範囲内の融点を有し、そして両方が同じ候補ヌクレオチド配列に由来する、工程(g)の各々の修飾された5’または修飾された3’候補配列につき;
第3のプールに(C)および(D)からなる修飾された候補ヌクレオチド配列を追加することにより候補ヌクレオチド配列の第5のプールを生成する工程;および、
(i)任意に、工程(d)において欠失された異なる候補ヌクレオチド配列1つ以上につき工程(e)〜(h)を反復することにより、候補ヌクレオチド配列の第6のプールを生成する工程、
を含み、
これにより、第4、第5および第6のプールは、標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブ対における使用のための隣接した標的特異的配列の対からなる候補ヌクレオチド配列よりなるものである方法。 - 第4、5および/または6のプールの候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列、および/またはそれに含有される5’候補配列もしくは修飾された5’候補配列および/または3’候補配列もしくは修飾された3’候補配列の1つまたは複数を、ユーザーインタフェースデバイス、コンピュータ読み取り可能な格納媒体、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力する、または表示する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
- 候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列が、それぞれ前記候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列に由来する隣接標的特異的ヌクレオチド配列の対として出力される、請求項2に記載の方法。
- 工程(c)において、5’候補配列または3’候補配列が下記:(i)第1の所定のカットオフ以上である、第1の配列(以降「第1の非標的配列」と称する)またはその相補体との配列パーセント同一性、ここで前記第1の非標的配列は標的mRNAの相補体以外、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外であり、そしてここで前記第1の非標的配列は細胞mRNA配列またはそれに由来するcDNA配列を含むデータベース中に存在する;および(ii)第2の所定のカットオフ以上である、第2の配列(以降「第2の非標的配列」と称する)またはその相補体との配列同一性の近接するブロック、ここで前記第2の非標的配列は標的mRNAの相補体以外、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外であり、そしてここで前記第2の非標的配列はデータベース中に存在する;を有する場合に、前記5’候補配列または3’候補配列が前記所定の閾値より高値の非特異的配列に対する交差ハイブリダイゼーション潜在能力を有することが予測される、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
- 第4、5および/または6のプールの候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列、および/またはそれに含有される5’候補配列または修飾された5’候補配列および3’候補配列または修飾された3’候補配列の複数が、前記5’候補配列または修飾された5’候補配列および3’候補配列または修飾された3’候補配列の交差ハイブリダイゼーション潜在能力および融点の加重評点に基づいて、順位付けされた順序において出力または表示される請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
- 加重評点が下記式:
(Tm評点*WFa)+(MCB評点*WFb)+(PID評点*WFc)
に従って計算され、
式中、Tm評点は下記式:
(示差的評点+一般的評点)/3
に従って計算された融点評点であり、
式中、示差的評点は下記式:
式中、一般的評点は下記式:
式中TmAは隣接標的特異的配列の対における5’候補配列または修飾された5’候補配列の融点であり、TmBは隣接標的特異的配列の前記対における3’候補配列または修飾された3’候補配列の融点であり、TmHcoは第2の所定温度範囲の上限であり;TmLcoは第2の所定温度範囲の下限であり;そしてTmIは所定の理想的融点であり;
ここで:
MCB評点は下記式:
1−(MCB/MCBco)
に従って計算された最大近接ブロック評点であり;
式中、MCBは下記:
(i)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
および、
(ii)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
のうちの大きいものであり;
そして式中、MCBcoは第1の所定のカットオフであり;
ここで:
PID評点は下記式:
1−(PID/PIDco))
に従って計算されたパーセント同一性評点であり;
式中PIDは下記:
(i)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;および、
(ii)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;
のうちの大きいものであり;
そして式中、PIDcoは第2の所定のカットオフであり;
そしてここで、WFa、WFb、およびWFcは各々独立して加重ファクターであり、その各々は実数である、請求項5記載の方法。 - 標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブ対における使用のための隣接標的特異的配列の対を識別するための方法であって、下記工程:
(a)標的mRNA配列の逆相補体である100ヌクレオチドの候補ヌクレオチド配列の第1のプールを生成する工程であって、ここで各候補ヌクレオチド配列は、各々50ヌクレオチドの隣接ヌクレオチド配列2つに分割できるものであり、ここで前記隣接ヌクレオチド配列は5’候補配列および3’候補配列よりなるものである工程;
(b)前記第1のプールから以下の基準:(i)6連続ヌクレオチド長以上の逆方向リピートを含有する;(ii)9連続ヌクレオチド長以上の正方向リピートを含有する;(iii)自身の5’候補配列および/または3’候補配列が40〜70%外のGC含有量を有する:(iv)自身の5’候補配列および/または3’候補配列が3C残基以上の近接するストレッチを含有する;および(v)自身の5’候補配列および/または3’候補配列が(A)60〜90℃または(B)65〜85℃の範囲外にある融点を有すること;に合致する候補ヌクレオチド配列1つ以上を欠失させることにより、候補ヌクレオチド配列の第2のプールを生成する工程;
(c)前記第2のプールから自身の5’候補配列および/または3’候補配列が(i)第1の配列(以降「第1の非標的配列」と称する)またはその相補体と85%以上の配列パーセント同一性、ここで前記第1の非標的配列は標的mRNAの相補体以外、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外であり、そしてここで前記第1の非標的配列は細胞mRNA配列またはそれに由来するcDNA配列を含むデータベース中に存在する;および(ii)第2の配列(以降「第2の非標的配列」と称する)またはその相補体と15ヌクレオチド以上の配列同一性の近接するブロック、ここで前記第2の非標的配列は標的mRNAの相補体以外、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外であり、そしてここで前記第2の非標的配列はデータベース中に存在する;を有する候補ヌクレオチド配列1つ以上を欠失させることにより、候補ヌクレオチド配列の第3のプールを生成する工程;
(d)前記第3のプールから自身の5’候補配列および/または3’候補配列が78〜83℃の範囲外の融点を有する候補ヌクレオチド配列の1つ以上を欠失させる工程;
(e)修飾された5’候補配列または修飾された3’候補配列に関する融点を測定する工程であって、ここで修飾された5’候補配列または修飾された3’候補配列は、工程(d)において欠失された候補ヌクレオチド配列のそれぞれ5’候補配列または3’候補配列の修飾された型であり、その理由はその5’候補配列および/または3’候補配列が83℃より高値の融点を有するためであり、ここで修飾された5’候補配列は相当する5’候補配列の5’末端からヌクレオチド少なくとも1つをトリミングすることにより修飾されており、そしてここで修飾された3’候補配列は相当する3’候補配列の3’末端からヌクレオチド少なくとも1つをトリミングすることにより修飾されている、工程;
(f)以下、即ち:
(A)修飾された5’または修飾された3’候補配列、および、
(B)3’または5’のそれぞれの候補配列またはその修飾された形態;
の各々が78〜83℃の範囲内の融点を有し、そして両方が同じ候補ヌクレオチド配列に由来する事例において;
第3のプールに(A)および(B)からなる修飾された候補ヌクレオチド配列を追加することにより候補ヌクレオチド配列の第4のプールを生成する工程;
(g)修飾された5’または修飾された3’候補配列の長さが35ヌクレオチドより大きい場合、工程(e)を1回以上反復する工程であって、ここで修飾された5’候補配列または修飾された3’候補配列はそれぞれ、修飾された5’または修飾された3’候補配列の長さが35ヌクレオチドと(i)等しくなるか、または(ii)それより低値となるか、の何れか早期の状態となるまで、各回、工程(e)よりも多い数のヌクレオチドによりトリミングされている、工程;
(h)以下、即ち:
(C)修飾された5’または修飾された3’候補配列、および、
(D)3’または5’のそれぞれの候補配列または修飾された候補配列;
の各々が78〜83℃の範囲内の融点を有し、そして両方が同じ候補ヌクレオチド配列に由来する、工程(g)の各々の修飾された5’または修飾された3’候補配列の各々につき;
第3のプールに(C)および(D)からなる修飾された候補ヌクレオチド配列を追加することにより候補ヌクレオチド配列の第5のプールを生成する工程;および、
(i)任意に、工程(d)において欠失された異なる候補ヌクレオチド配列1つ以上につき工程(e)〜(h)を反復することにより、候補ヌクレオチド配列の第6のプールを生成する工程、
を含み、
これにより、第4、第5および第6のプールは、標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブ対における使用のための隣接した標的特異的配列の対からなる候補ヌクレオチド配列よりなるものである、方法。 - 第4、5および/または6のプールの候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列、および/またはそれに含有される5’候補配列または修飾された5’候補配列および/または3’候補配列または修飾された3’候補配列の1つまたは複数を、ユーザーインタフェースデバイス、コンピュータ読み取り可能な格納媒体、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力する、または表示する工程を更に含む、請求項7に記載の方法。
- 候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列が、それぞれ前記候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列に由来する隣接標的特異的ヌクレオチド配列の対として出力される、請求項8に記載の方法。
- 第4、5および/または6のプールの候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列、および/またはそれに含有される5’候補配列または修飾された5’候補配列および3’候補配列または修飾された3’候補配列の複数が、前記5’候補配列または修飾された5’候補配列および3’候補配列または修飾された3’候補配列の交差ハイブリダイゼーション潜在能力および融点の加重評点に基づいて、順位付けされた順序において出力または表示される、請求項7〜9の何れか1項に記載の方法。
- 加重評点が下記式:
(Tm評点*WFa)+(MCB評点*WFb)+(PID評点*WFc)
に従って計算され、
式中、Tm評点は下記式:
(示差的評点+一般的評点)/3
に従って計算された融点評点であり、
式中、示差的評点は下記式:
式中、一般的評点は下記式:
式中TmAは隣接標的特異的配列の対における5’候補配列または修飾された5’候補配列の融点であり、そしてTmBは隣接標的特異的配列の前記対における3’候補配列または修飾された3’候補配列の融点であり;
ここで:
MCB評点は下記式:
1−(MCB/15)
に従って計算された最大近接ブロック評点であり;
式中、MCBは下記:
(i)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
および、
(ii)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の同一性の最大近接ブロック;
のうちの大きいものであり;
ここで:
PID評点は下記式:
1−(PID/85%)
に従って計算されたパーセント同一性評点であり;
式中PIDは下記:
(i)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第1の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;および、
(ii)下記:
(A)隣接標的特異的配列の前記対における第2の標的特異的ヌクレオチド配列;および、
(B)標的mRNAの相補体以外の、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外の、データベース中の配列;
の間の最大のパーセント配列同一性;
のうちの大きいものであり;
そして式中、PIDcoは第2の所定のカットオフであり;
そしてここで、WFa、WFb、およびWFcは各々独立して加重ファクターであり、その各々は実数である、請求項10記載の方法。 - 複数のプローブ対のそれぞれにおける使用のために隣接標的特異的配列の複数の対を識別するための方法であって、ここで各プローブ対は異なる標的mRNAにハイブリダイズ可能であり、各標的mRNAに対して、請求項1〜11の何れか1項に記載の方法に従って隣接標的特異的配列の対を識別することを含む、方法。
- 標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブにおける使用のための標的特異的ヌクレオチド配列を識別するための方法であって、下記工程:
(a)標的mRNA配列の逆相補体である第1の所定の長さの候補ヌクレオチド配列の第1のプールを生成する工程;
(b)前記第1のプールから以下の基準:(i)連続ヌクレオチドの所定の長さより大きい逆方向リピートを含有する;(ii)連続ヌクレオチドの所定の長さより大きい正方向リピートを含有する;(iii)所定範囲外のGC含有量を有する:(iv)所定の長さより大きいC残基の近接するストレッチを含有する;および(v)第1の所定の融点範囲外にある融点を有する;の少なくとも2つに合致する候補ヌクレオチド配列1つ以上を欠失させることにより、候補ヌクレオチド配列の第2のプールを生成する工程;
(c)前記第2のプールから所定の閾値より高値の非特異的配列に対する交差ハイブリダイズ潜在能力を有する候補ヌクレオチド配列の1つ以上を欠失させることにより、候補n配列の第3のプールを生成する工程;
(d)前記第3のプールから第2の所定の温度範囲外の融点を有する候補ヌクレオチド配列の1つ以上を欠失させる工程であって、ここで第2の所定の融点範囲は第1の所定の融点範囲内にある工程;
(e)修飾された候補ヌクレオチド配列に関する融点を測定する工程であって、ここで修飾された候補ヌクレオチド配列は、工程(d)において欠失された候補ヌクレオチド配列の修飾された型であり、その理由はそれが第2の所定の範囲より高値の融点を有するためであり、ここで修飾された候補ヌクレオチド配列は前記候補ヌクレオチド配列の5’末端または3’末端からヌクレオチド少なくとも1つをトリミングすることにより修飾されている工程;
(f)修飾された候補ヌクレオチド配列が第2の所定の融点範囲内の融点を有する事例において、第3のプールに修飾された候補ヌクレオチド配列を追加することにより候補ヌクレオチド配列の第4のプールを生成する工程;
(g)修飾された候補ヌクレオチド配列の長さが第2の所定の長さより大きい場合、工程(e)を1回以上反復する工程であって、ここで修飾された候補ヌクレオチド配列は修飾された候補ヌクレオチド配列の長さが第2の所定の長さと(i)等しくなるか、または(ii)それより低値となるか、の何れか早期の状態となるまで、各回、工程(e)よりも多い数のヌクレオチドによりトリミングされている工程;
(h)第3のプールに第2の所定の融点範囲内の融点を有する工程(g)の各々の修飾された候補ヌクレオチド配列を追加することにより候補ヌクレオチド配列の第5のプールを生成する工程;および、
(i)任意に、工程(d)において欠失された異なる候補ヌクレオチド配列1つ以上につき工程(e)〜(h)を反復することにより、候補ヌクレオチド配列の第6のプールを生成する工程、
を含み、
これにより、第4、第5および第6のプールは、標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブにおける使用のための標的特異的ヌクレオチド配列よりなるものである、方法。 - 第4、5および/または6のプールの候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列の1つまたは複数を、ユーザーインタフェースデバイス、コンピュータ読み取り可能な格納媒体、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力する、または表示する工程を更に含む、請求項13に記載の方法。
- 工程(c)において、前記候補標的特異的配列が(i)第1の所定のカットオフ以上である、第1の配列(以降「第1の非標的配列」と称する)またはその相補体との配列パーセント同一性、ここで前記第1の非標的配列は標的mRNAの相補体以外、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外であり、そしてここで前記第1の非標的配列は細胞mRNA配列またはそれに由来するcDNA配列を含むデータベース中に存在するもの;および(ii)第2の所定のカットオフ以上である、第2の配列(以降「第2の非標的配列」と称する)またはその相補体との配列同一性の近接するブロック、ここで前記第2の非標的配列は標的mRNAの相補体以外であり、そして任意に、標的mRNAと同じ遺伝子に相当するオルタナティブスプライシングされたmRNA1つ以上の相補体以外であり、そしてここで前記第2の非標的配列はデータベース中に存在する;を有する場合に、候補標的特異的配列が前記所定の閾値より高値の非特異的配列に対する交差ハイブリダイゼーション潜在能力を有することが予測される、請求項13および14の何れか1項に記載の方法。
- 第4、5および/または6のプールの候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列の複数が、前記候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列の交差ハイブリダイゼーション潜在能力および融点の加重評点に基づいて、順位付けされた順序において出力または表示される請求項13および14の何れか1項に記載の方法。
- 第4、5および/または6のプールの候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列の複数が、前記候補ヌクレオチド配列および/または修飾された候補ヌクレオチド配列の交差ハイブリダイゼーション潜在能力および融点の加重評点に基づいて、順位付けされた順序において出力または表示される請求項15記載の方法。
- 複数のプローブのそれぞれにおける使用のための標的特異的配列複数を識別するための方法であって、ここで各プローブは異なる標的mRNAにハイブリダイズ可能であり、各標的mRNAに対して、請求項1〜17の何れか1項に記載の方法に従って標的特異的配列を識別することを含む、方法。
- 第4、5および/または6のプールが候補ヌクレオチド配列を含有しない場合に、更に工程(b)〜(i)を反復する工程を含み、ここで工程(b)はより緩やかな基準の下に実施される請求項1〜18の何れか1項に記載の方法。
- 反復の各工程(g)において、修飾された5’候補配列または修飾された3’候補配列が1ヌクレオチドだけトリミングされる、請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
- 反復の各工程(g)において、修飾された候補ヌクレオチド配列が1ヌクレオチドだけトリミングされる、請求項13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 工程(b)が、前記以下の基準の少なくとも3つに合致する候補ヌクレオチド配列1つ以上を前記第1のプールから欠失させる工程を含む、請求項1〜6および13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 工程(b)が、前記以下の基準の4つに合致する候補ヌクレオチド配列1つ以上を前記第1のプールから欠失させる工程を含む、請求項22記載の方法。
- 工程(b)が、前記以下の基準の5つ全てに合致する候補ヌクレオチド配列1つ以上を前記第1のプールから欠失させる工程を含む、請求項22記載の方法。
- 第1の所定の長さが、70〜120ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
- 第2の所定の長さが、30〜45ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項25に記載の方法。
- 第1の所定の長さが、35〜60ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 第2の所定の長さが、30〜45ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項27に記載の方法。
- 工程(b)(i)の逆方向リピートの所定の長さが、5〜7連続ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項1〜6および13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 工程(b)(ii)の正方向リピートの所定の長さが、7〜9連続ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項1〜6および13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 工程(b)(iii)のGC含有量の所定の範囲が、下限で35〜45%から上限で65〜80%である、請求項1〜6および13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 工程(b)(iii)のGC含有量の所定の範囲が、40〜70%である、請求項31記載の方法。
- 工程(b)(iv)の所定の長さが3である、請求項1〜6および13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 第1の所定の融点範囲の最高および最低温度が20℃〜25℃異なる、請求項1〜6および13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 第1の所定の融点範囲が、60℃〜90℃である、請求項34記載の方法。
- 第1の所定の融点範囲が、65℃〜85℃である、請求項34記載の方法。
- 第1の所定のカットオフが、70%〜95%配列同一性の範囲から選択される、請求項4、6、15、および17の何れか1項に記載の方法。
- 第1の所定のカットオフが、80%〜90%配列同一性の範囲から選択される、請求項37記載の方法。
- 第2の所定のカットオフが、10〜18近接ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項4、6、15、17、37および38の何れか1項に記載の方法。
- 第2の所定のカットオフが、14〜16近接ヌクレオチドの範囲から選択される、請求項39記載の方法。
- 第2の所定の融点範囲の最高および最低温度が、4℃〜8℃異なる、請求項1〜6および13〜18の何れか1項に記載の方法。
- 第2の所定の融点範囲が、78℃〜83℃である、請求項41記載の方法。
- 第1の非標的配列および第2の非標的配列が同じである、請求項4、7および15の何れか1項に記載の方法。
- 第4、5および/または6のプールから、プローブの他の成分中、またはプローブのための調製工程中に存在する配列に対する交差ハイブリダイゼーション潜在能力を有する候補ヌクレオチド配列を除去する工程を更に含む、請求項1〜43の何れか1項に記載の方法。
- 標的mRNAが、オルタナティブスプライシングされたmRNAである、請求項1〜43の何れか1項に記載の方法。
- 候補ヌクレオチド配列1つ以上が、1つのスプライス型にユニークであるか、または標的mRNAの1つより多いスプライス型に共通であるかどうかを測定する工程を更に含む、請求項45に記載の方法。
- 候補ヌクレオチド配列の第1のプールが、1つのスプライス型にユニークな候補ヌクレオチド配列のみを含有する、請求項45に記載の方法。
- 候補標的特異的配列の第1のプールが、多数のスプライス型に共通の候補ヌクレオチド配列のみを含有する、請求項45に記載の方法。
- コンピュータによって実施される、請求項1〜48の何れか1項に記載の方法。
- プロセッサおよびプロセッサに連結されたメモリであって、請求項1〜10の何れか1項に記載の方法をプロセッサに実施させる複数の機械命令を格納しているメモリを含む、標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブ対における使用のための隣接標的特異的配列の対を識別するためのコンピュータシステム。
- 複数のプローブ対のそれぞれにおける使用のための隣接標的特異的配列の複数の対を識別するためのコンピュータシステムであって、ここで各プローブ対は異なる標的mRNAにハイブリダイズ可能であり、プロセッサおよびプロセッサに連結されたメモリであって、請求項12に記載の方法をプロセッサに実施させる複数の機械命令を格納しているメモリを含む、コンピュータシステム。
- 標的mRNAにハイブリダイズ可能なプローブにおける使用のための標的特異的配列を識別するためのコンピュータシステムであって、プロセッサおよびプロセッサに連結されたメモリであって、請求項13〜17の何れか1項に記載の方法をプロセッサに実施させる機械命令複数を格納しているメモリを含む上記コンピュータシステム。
- プローブのそれぞれ複数における使用のための標的特異的配列を識別するためのコンピュータシステムであって、ここで各プローブは異なる標的mRNAにハイブリダイズ可能であり、プロセッサおよびプロセッサに連結されたメモリであって、請求項18に記載の方法をプロセッサに実施させる複数の機械命令を格納しているメモリを含む、コンピュータシステム。
- プロセッサおよびプロセッサに連結されたメモリであって、請求項1〜49の何れか1項に記載の方法をプロセッサに実施させる複数の機械命令を格納しているメモリを含む、コンピュータシステム。
- コンピュータシステムと組み合わせて使用するコンピュータプログラムプロダクトであって、該コンピュータプログラムプロダクトはコンピュータ読み取り可能な格納媒体およびそれに組み込まれたコンピュータプログラム機序を含み、該コンピュータプログラム機序は請求項1〜49の何れか1項に記載の方法を実施するための命令を含む、コンピュータプログラムプロダクト。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US92281707P | 2007-04-10 | 2007-04-10 | |
US60/922,817 | 2007-04-10 | ||
US2922008P | 2008-02-15 | 2008-02-15 | |
US61/029,220 | 2008-02-15 | ||
PCT/US2008/059959 WO2008124847A2 (en) | 2007-04-10 | 2008-04-10 | Methods and computer systems for identifying target-specific sequences for use in nanoreporters |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010523159A true JP2010523159A (ja) | 2010-07-15 |
JP2010523159A5 JP2010523159A5 (ja) | 2011-03-24 |
JP5555157B2 JP5555157B2 (ja) | 2014-07-23 |
Family
ID=39831591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010503214A Active JP5555157B2 (ja) | 2007-04-10 | 2008-04-10 | ナノレポーターにおける使用のための標的特異的配列を同定するための方法およびコンピュータシステム |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US8415102B2 (ja) |
EP (1) | EP2155899A2 (ja) |
JP (1) | JP5555157B2 (ja) |
AU (1) | AU2008237018B2 (ja) |
CA (1) | CA2687292C (ja) |
WO (1) | WO2008124847A2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012500007A (ja) * | 2008-08-14 | 2012-01-05 | ナノストリング テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 安定したナノレポーター |
JP2016521575A (ja) * | 2013-06-14 | 2016-07-25 | ナノストリング テクノロジーズ,インコーポレイティド | 多重化可能なタグベースのレポーターシステム |
JP2016525344A (ja) * | 2013-06-12 | 2016-08-25 | ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション | 標的分子のマルチプレックス検出のための方法、キット、およびシステム、ならびにそれらの使用 |
JP2018526009A (ja) * | 2015-09-03 | 2018-09-13 | ナノストリング テクノロジーズ,インコーポレイティド | ヌクレオチド1個の分解能を有する多価プローブ |
Families Citing this family (107)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2457534T3 (es) | 2008-05-30 | 2014-04-28 | The University Of North Carolina At Chapel Hill | Perfiles de expresión génica para predecir desenlaces en cáncer de mama |
EP2488876B1 (en) | 2009-10-13 | 2017-03-01 | Nanostring Technologies, Inc | Protein detection via nanoreporters |
US9714446B2 (en) | 2010-02-11 | 2017-07-25 | Nanostring Technologies, Inc. | Compositions and methods for the detection of small RNAs |
US9885088B2 (en) | 2010-02-24 | 2018-02-06 | The Broad Institute, Inc. | Rapid phenotypic diagnosis of pathogens and drug resistance using transcriptional expression signatures |
EP2547795B1 (en) * | 2010-03-16 | 2015-01-14 | Nanostring Technologies, Inc | Compositions and methods for the detection of genomic features |
US10787701B2 (en) | 2010-04-05 | 2020-09-29 | Prognosys Biosciences, Inc. | Spatially encoded biological assays |
US20190300945A1 (en) | 2010-04-05 | 2019-10-03 | Prognosys Biosciences, Inc. | Spatially Encoded Biological Assays |
EP2596127A2 (en) | 2010-07-23 | 2013-05-29 | Esoterix Genetic Laboratories, LLC | Identification of differentially represented fetal or maternal genomic regions and uses thereof |
EP2685988A4 (en) | 2011-03-15 | 2014-08-20 | Univ North Carolina | METHOD FOR THE TREATMENT OF BREAST CANCER WITH ANTHRACYCLIN THERAPY |
US9856523B2 (en) * | 2011-04-12 | 2018-01-02 | Michael Okura | Method for high accuracy genomic analysis utilizing hybridization and enhanced dissociation |
GB201106254D0 (en) | 2011-04-13 | 2011-05-25 | Frisen Jonas | Method and product |
US10501791B2 (en) | 2011-10-14 | 2019-12-10 | President And Fellows Of Harvard College | Sequencing by structure assembly |
US11021737B2 (en) | 2011-12-22 | 2021-06-01 | President And Fellows Of Harvard College | Compositions and methods for analyte detection |
ES2953308T3 (es) | 2011-12-22 | 2023-11-10 | Harvard College | Composiciones y métodos para la detección de analitos |
US8838394B2 (en) | 2012-02-03 | 2014-09-16 | California Institute Of Technology | Signal encoding and decoding in multiplexed biochemical assays |
EP2817627A2 (en) | 2012-02-21 | 2014-12-31 | Oslo Universitetssykehus HF | Methods and biomarkers for detection and prognosis of cervical cancer |
ES2763931T3 (es) | 2012-05-22 | 2020-06-01 | Nanostring Technologies Inc | Genes Nano46 y métodos para predecir el resultado del cáncer de mama |
WO2013184754A2 (en) | 2012-06-05 | 2013-12-12 | President And Fellows Of Harvard College | Spatial sequencing of nucleic acids using dna origami probes |
CN104662172B (zh) | 2012-08-03 | 2018-07-06 | 加州理工学院 | Pcr中具有减少的硬件和要求的多重化和定量 |
US10942184B2 (en) | 2012-10-23 | 2021-03-09 | Caris Science, Inc. | Aptamers and uses thereof |
WO2014121177A1 (en) * | 2013-02-01 | 2014-08-07 | H. Lee Moffitt Cancer Center And Research Institute, Inc. | Biomarkers and methods for predicting benefit of adjuvant chemotherapy |
US10138509B2 (en) | 2013-03-12 | 2018-11-27 | President And Fellows Of Harvard College | Method for generating a three-dimensional nucleic acid containing matrix |
EP3013984B1 (en) | 2013-06-25 | 2023-03-22 | Prognosys Biosciences, Inc. | Methods for determining spatial patterns of biological targets in a sample |
US20150072021A1 (en) | 2013-09-09 | 2015-03-12 | British Columbia Cancer Agency Branch | Methods and Kits for Predicting Outcome and Methods and Kits for Treating Breast Cancer with Radiation Therapy |
EP3090067B1 (en) | 2013-12-30 | 2020-07-22 | The Henry M. Jackson Foundation for the Advancement of Military Medicine, Inc. | Genomic rearrangements associated with prostate cancer and methods of using the same |
WO2015156964A1 (en) * | 2014-03-16 | 2015-10-15 | H. Lee Moffitt Cancer Center And Research Institute, Inc. | Microrna signature for predicting progression of barrett's esophagus |
WO2015153679A1 (en) | 2014-03-31 | 2015-10-08 | H. Lee Moffitt Cancer Center And Research Institute, Inc. | Microrna assay for detection and management of pancreatic cancer precursors |
EP3177734A1 (en) | 2014-08-08 | 2017-06-14 | Nanostring Technologies, Inc. | Methods for deconvolution of mixed cell populations using gene expression data |
AU2015349870B2 (en) | 2014-11-21 | 2019-09-26 | Nanostring Technologies, Inc. | Enzyme- and amplification-free sequencing |
JP7144142B2 (ja) | 2014-11-24 | 2022-09-29 | ナノストリング テクノロジーズ,インコーポレイティド | 遺伝子精製および画像化のための方法および装置 |
WO2016092045A1 (en) | 2014-12-11 | 2016-06-16 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods and kits for predicting medically refractory acute severe colitis |
WO2016113233A1 (en) | 2015-01-12 | 2016-07-21 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for the diagnosis of pancreatic cancer |
EP3901282B1 (en) | 2015-04-10 | 2023-06-28 | Spatial Transcriptomics AB | Spatially distinguished, multiplex nucleic acid analysis of biological specimens |
CA2992480A1 (en) | 2015-07-17 | 2017-01-26 | Nanostring Technologies, Inc. | Simultaneous quantification of a plurality of proteins in a user-defined region of a cross-sectioned tissue |
SG10202107053QA (en) | 2015-07-17 | 2021-08-30 | Nanostring Technologies Inc | Simultaneous quantification of gene expression in a user-defined region of a cross-sectioned tissue |
WO2017055324A1 (en) | 2015-09-29 | 2017-04-06 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for quantifying the population of cells of monocytic origin in a tissue sample |
WO2017055325A1 (en) | 2015-09-29 | 2017-04-06 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for quantifying the population of nk cells in a tissue sample |
WO2017055322A1 (en) | 2015-09-29 | 2017-04-06 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for quantifying the population of neutrophils in a tissue sample |
WO2017055327A1 (en) | 2015-09-29 | 2017-04-06 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for quantifying the population of endothelial cells in a tissue sample |
WO2017055326A1 (en) | 2015-09-29 | 2017-04-06 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for quantifying the population of myeloid dendritic cells in a tissue sample |
WO2017067944A1 (en) | 2015-10-19 | 2017-04-27 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting the survival time of subjects suffering from triple negative breast cancer |
CN108474022A (zh) | 2015-11-03 | 2018-08-31 | 哈佛学院董事及会员团体 | 用于包含三维核酸的基质容积成像的设备和方法 |
WO2017122039A1 (en) | 2016-01-13 | 2017-07-20 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting pancreatic cancer treatment response |
US11306362B2 (en) | 2016-02-08 | 2022-04-19 | The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services | Gene signature predictive of hepatocellular carcinoma response to transcatheter arterial chemoembolization (TACE) |
CA3022290A1 (en) | 2016-04-25 | 2017-11-02 | President And Fellows Of Harvard College | Hybridization chain reaction methods for in situ molecular detection |
AU2017268257B2 (en) | 2016-05-16 | 2023-09-07 | Nanostring Technologies, Inc. | Methods for detecting target nucleic acids in a sample |
EP3463452A1 (en) | 2016-05-24 | 2019-04-10 | Institut National de la Sante et de la Recherche Medicale (INSERM) | Methods and pharmaceutical compositions for the treatment of non small cell lung cancer (nsclc) that coexists with chronic obstructive pulmonary disease (copd) |
EP3469098A1 (en) | 2016-06-14 | 2019-04-17 | INSERM - Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale | Methods for predicting acute severe colitis treatment response |
CN109642252A (zh) | 2016-06-17 | 2019-04-16 | 加州理工学院 | 核酸反应及相关方法和组合物 |
US11352667B2 (en) | 2016-06-21 | 2022-06-07 | 10X Genomics, Inc. | Nucleic acid sequencing |
CN110312808A (zh) | 2016-06-30 | 2019-10-08 | 拜欧亿思有限公司 | 双链核酸信号探针以及利用上述双链核酸信号探针的靶分子检测方法 |
WO2018011107A1 (en) | 2016-07-11 | 2018-01-18 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Use of er-alpha 46 in methods and kits for assessing the status of breast cancer |
WO2018011166A2 (en) | 2016-07-12 | 2018-01-18 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for quantifying the population of myeloid dendritic cells in a tissue sample |
WO2018045186A1 (en) | 2016-08-31 | 2018-03-08 | President And Fellows Of Harvard College | Methods of combining the detection of biomolecules into a single assay using fluorescent in situ sequencing |
WO2018046738A1 (en) | 2016-09-12 | 2018-03-15 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting the survival time of patients suffering from cancer |
WO2018046736A1 (en) | 2016-09-12 | 2018-03-15 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting the survival time of patients suffering from cancer |
WO2018054960A1 (en) | 2016-09-21 | 2018-03-29 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting and treating resistance to chemotherapy in npm-alk(+) alcl |
WO2018055080A1 (en) | 2016-09-22 | 2018-03-29 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods and pharmaceutical compositions for reprograming immune environment in a subject in need thereof |
IL266197B2 (en) | 2016-10-24 | 2024-03-01 | Geneinfosec Inc | Hiding information contained within nucleic acids |
KR102187291B1 (ko) | 2016-11-21 | 2020-12-07 | 나노스트링 테크놀로지스, 인크. | 화학적 조성물 및 이것을 사용하는 방법 |
JP2020514746A (ja) | 2016-12-01 | 2020-05-21 | ノーティラス バイオテクノロジー インコーポレイテッド | タンパク質をアッセイする方法 |
WO2018122245A1 (en) | 2016-12-28 | 2018-07-05 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods of predicting the survival time of patients suffering from cms3 colorectal cancer |
WO2018122249A1 (en) | 2016-12-28 | 2018-07-05 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting the survival time of patients suffering from a microsatellite stable colorectal cancer |
WO2018178171A1 (en) | 2017-03-29 | 2018-10-04 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for assessing pregnancy outcome |
CA3061429A1 (en) | 2017-05-05 | 2018-11-08 | Inserm (Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale) | Microtubule-targeting drugs as immune checkpoint inhibitors and methods of screening novel immune checkpoint inhibitors for the treatment of cancers and infectious diseases |
WO2019057995A1 (en) | 2017-09-25 | 2019-03-28 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | USE OF VNN1 AS A BIOMARKER AND THERAPEUTIC TARGET IN SARCOMES |
CN111263819A (zh) | 2017-10-06 | 2020-06-09 | 卡特阿纳公司 | Rna模板化连接 |
US11721412B2 (en) | 2017-10-23 | 2023-08-08 | Nautilus Subsidiary, Inc. | Methods for identifying a protein in a sample of unknown proteins |
JP7458678B2 (ja) * | 2017-12-29 | 2024-04-01 | ノーティラス・サブシディアリー・インコーポレイテッド | タンパク質同定のためのデコーディングアプローチ方法 |
KR101911859B1 (ko) | 2018-02-02 | 2018-12-28 | 주식회사 바이오이즈 | 이중가닥 핵산 신호 프로브 및 이를 이용한 표적분자의 검출방법 |
SG11202007501SA (en) | 2018-02-12 | 2020-09-29 | Nanostring Technologies Inc | Biomolecular probes and methods of detecting gene and protein expression |
WO2019207030A1 (en) | 2018-04-26 | 2019-10-31 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting a response with an immune checkpoint inhibitor in a patient suffering from a lung cancer |
WO2019213478A1 (en) | 2018-05-04 | 2019-11-07 | Nanostring Technologies, Inc. | Gene expression assay for measurement of dna mismatch repair deficiency |
JP2021523723A (ja) | 2018-05-14 | 2021-09-09 | ナノストリング テクノロジーズ,インコーポレイティド | 化学的組成物とそれを利用する方法 |
EP3797173A2 (en) | 2018-05-21 | 2021-03-31 | Nanostring Technologies, Inc. | Molecular gene signatures and methods of using same |
WO2019229489A1 (en) | 2018-05-31 | 2019-12-05 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Use of mir-146a-5p and mir-186 as biomarkers of osteoarthritis |
WO2020051231A1 (en) | 2018-09-04 | 2020-03-12 | H. Lee Moffitt Cancer Center & Research Institute Inc. | Use of delta-tocotrienol for treating cancer |
JP2022517324A (ja) | 2019-01-03 | 2022-03-08 | アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル | 癌を患っている被験者における、cd8陽性t細胞依存性免疫応答を増強させるための方法及び医薬組成物 |
US20220098674A1 (en) | 2019-02-13 | 2022-03-31 | Inserm (Institut National De La Santé Et Dr La Recherch Médicale) | Methods and compositions for selecting a cancer treatment in a subject suffering from cancer |
WO2020182932A1 (en) | 2019-03-13 | 2020-09-17 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | New gene signatures for predicting survival time in patients suffering from renal cell carcinoma |
WO2020193746A1 (en) | 2019-03-28 | 2020-10-01 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for predicting the survival of patients suffering from melanoma |
WO2020201362A2 (en) | 2019-04-02 | 2020-10-08 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods of predicting and preventing cancer in patients having premalignant lesions |
US20220211741A1 (en) | 2019-04-18 | 2022-07-07 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for the treatment and prognosis of cancer |
WO2020240025A1 (en) | 2019-05-31 | 2020-12-03 | Cartana Ab | Method of detecting target nucleic acid molecules |
EP4045686A1 (en) | 2019-10-17 | 2022-08-24 | Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale (INSERM) | Methods for diagnosing nasal intestinal type adenocarcinomas |
US20210254140A1 (en) | 2020-02-17 | 2021-08-19 | 10X Genomics, Inc. | Situ analysis of chromatin interaction |
EP4110955A1 (en) | 2020-02-28 | 2023-01-04 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Methods for diagnosing, prognosing and managing treatment of breast cancer |
WO2021185959A1 (en) | 2020-03-19 | 2021-09-23 | INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) | Estrogen-related receptor alpha agonists for the treatment and the prognosis of bone metastases |
CA3183217A1 (en) | 2020-06-18 | 2021-12-23 | Jonathan Cheng | Compositions and methods for in situ single cell analysis using enzymatic nucleic acid extension |
JP2023531290A (ja) | 2020-06-30 | 2023-07-21 | アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル | 術前補助療法及び根治手術後の固形がんを患っている患者の再発及び/又は死亡のリスクを予測するための方法 |
JP2023531305A (ja) | 2020-06-30 | 2023-07-21 | アンスティチュ ナショナル ドゥ ラ サンテ エ ドゥ ラ ルシェルシュ メディカル | 術前補助療法後の固形癌患者の再発及び/又は死亡のリスクを予測するための方法。 |
EP4179328A2 (en) | 2020-07-10 | 2023-05-17 | Covid Diagnostics Ltd. | Compositions, methods, and systems for detecting immune response |
US20220186300A1 (en) | 2020-12-11 | 2022-06-16 | 10X Genomics, Inc. | Methods and compositions for multimodal in situ analysis |
CN116724125A (zh) | 2021-01-26 | 2023-09-08 | 10X基因组学有限公司 | 用于原位分析的核酸类似物探针 |
EP4301873A1 (en) | 2021-03-03 | 2024-01-10 | 10X Genomics, Inc. | Analyte detection in situ using nucleic acid origami |
EP4326903A1 (en) | 2021-04-23 | 2024-02-28 | Inserm (Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale) | Methods and compositions for treating cell senescence accumulation related disease |
WO2022246242A1 (en) * | 2021-05-21 | 2022-11-24 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Scalable distributed processing software for next-generation in situ sequencing |
WO2022266416A1 (en) | 2021-06-17 | 2022-12-22 | Nanostring Technologies, Inc. | Compositions and methods for in situ single cell analysis using enzymatic nucleic acid extension |
EP4367269A1 (en) | 2021-07-05 | 2024-05-15 | Inserm (Institut National De La Sante Et De La Recherche Medicale) | Gene signatures for predicting survival time in patients suffering from renal cell carcinoma |
US20230026886A1 (en) | 2021-07-13 | 2023-01-26 | 10X Genomics, Inc. | Methods for preparing polymerized matrix with controllable thickness |
WO2023015192A1 (en) | 2021-08-03 | 2023-02-09 | 10X Genomics, Inc. | Nucleic acid concatemers and methods for stabilizing and/or compacting the same |
US20230279475A1 (en) | 2022-01-21 | 2023-09-07 | 10X Genomics, Inc. | Multiple readout signals for analyzing a sample |
WO2023144206A1 (en) | 2022-01-27 | 2023-08-03 | Sanofi Pasteur | Modified vero cells and methods of using the same for virus production |
WO2023229988A1 (en) | 2022-05-23 | 2023-11-30 | 10X Genomics, Inc. | Tissue sample mold |
WO2024023491A1 (en) * | 2022-07-28 | 2024-02-01 | Imperial College Innovations Limited | A method to optimise transcriptomic signatures |
WO2024102736A1 (en) | 2022-11-08 | 2024-05-16 | 10X Genomics, Inc. | Immobilization methods and compositions for in situ detection |
WO2024107887A1 (en) | 2022-11-16 | 2024-05-23 | 10X Genomics, Inc. | Methods and compositions for assessing performance of in situ assays |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007076132A2 (en) * | 2005-12-23 | 2007-07-05 | Nanostring Technologies, Inc. | Compositions comprising oriented, immobilized macromolecules and methods for their preparation |
WO2007139766A2 (en) * | 2006-05-22 | 2007-12-06 | Nanostring Technologies, Inc. | Systems and methods for analyzing nanoreporters |
Family Cites Families (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5137819A (en) * | 1988-07-08 | 1992-08-11 | University Of British Columbia | Cellulose binding fusion proteins for immobilization and purification of polypeptides |
US5432272A (en) * | 1990-10-09 | 1995-07-11 | Benner; Steven A. | Method for incorporating into a DNA or RNA oligonucleotide using nucleotides bearing heterocyclic bases |
US7045289B2 (en) * | 1991-09-09 | 2006-05-16 | Third Wave Technologies, Inc. | Detection of RNA Sequences |
US5556749A (en) * | 1992-11-12 | 1996-09-17 | Hitachi Chemical Research Center, Inc. | Oligoprobe designstation: a computerized method for designing optimal DNA probes |
US5293050A (en) * | 1993-03-25 | 1994-03-08 | International Business Machines Corporation | Semiconductor quantum dot light emitting/detecting devices |
US5496934A (en) * | 1993-04-14 | 1996-03-05 | Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem | Nucleic acids encoding a cellulose binding domain |
FR2716263B1 (fr) * | 1994-02-11 | 1997-01-17 | Pasteur Institut | Procédé d'alignement de macromolécules par passage d'un ménisque et applications dans un procédé de mise en évidence, séparation et/ou dosage d'une macromolécule dans un échantillon. |
US5843650A (en) * | 1995-05-01 | 1998-12-01 | Segev; David | Nucleic acid detection and amplification by chemical linkage of oligonucleotides |
FR2737574B1 (fr) * | 1995-08-03 | 1997-10-24 | Pasteur Institut | Appareillage d'alignement parallele de macromolecules et utilisation |
US6984491B2 (en) * | 1996-07-29 | 2006-01-10 | Nanosphere, Inc. | Nanoparticles having oligonucleotides attached thereto and uses therefor |
FR2755149B1 (fr) * | 1996-10-30 | 1999-01-15 | Pasteur Institut | Procede de diagnostic de maladies genetiques par peignage moleculaire et coffret de diagnostic |
US6268147B1 (en) * | 1998-11-02 | 2001-07-31 | Kenneth Loren Beattie | Nucleic acid analysis using sequence-targeted tandem hybridization |
CA2386791A1 (en) * | 1999-10-08 | 2001-04-19 | Protogene Laboratories, Inc. | Method and apparatus for performing large numbers of reactions using array assembly |
AU1141602A (en) | 2000-10-04 | 2002-04-15 | Celadon Lab Inc | Computer system for designing oligonucleotides used in biochemical methods |
US7473767B2 (en) * | 2001-07-03 | 2009-01-06 | The Institute For Systems Biology | Methods for detection and quantification of analytes in complex mixtures |
US20030119004A1 (en) * | 2001-12-05 | 2003-06-26 | Wenz H. Michael | Methods for quantitating nucleic acids using coupled ligation and amplification |
EP1620823A2 (en) | 2003-05-08 | 2006-02-01 | Febit AG | Method for selection of optimal microarray probes |
US20060110744A1 (en) * | 2004-11-23 | 2006-05-25 | Sampas Nicolas M | Probe design methods and microarrays for comparative genomic hybridization and location analysis |
-
2008
- 2008-04-10 JP JP2010503214A patent/JP5555157B2/ja active Active
- 2008-04-10 EP EP08733186A patent/EP2155899A2/en not_active Ceased
- 2008-04-10 AU AU2008237018A patent/AU2008237018B2/en active Active
- 2008-04-10 WO PCT/US2008/059959 patent/WO2008124847A2/en active Application Filing
- 2008-04-10 CA CA2687292A patent/CA2687292C/en active Active
- 2008-04-10 US US12/100,990 patent/US8415102B2/en active Active
-
2013
- 2013-03-07 US US13/788,113 patent/US20130178372A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007076132A2 (en) * | 2005-12-23 | 2007-07-05 | Nanostring Technologies, Inc. | Compositions comprising oriented, immobilized macromolecules and methods for their preparation |
WO2007139766A2 (en) * | 2006-05-22 | 2007-12-06 | Nanostring Technologies, Inc. | Systems and methods for analyzing nanoreporters |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
JPN6012055579; Nuc. Acid. Res. Vol.34, No.10, 2006, p.3161-3168 * |
JPN6012055581; Nuc. Acid. Res. Vol.32, No.6, 2004, e57 * |
JPN6012055582; '1-1 プローブ・プライマーとして適した配列の選択方法' 標準技術集(核酸の増幅および検出) , 2001 * |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012500007A (ja) * | 2008-08-14 | 2012-01-05 | ナノストリング テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 安定したナノレポーター |
JP2015130880A (ja) * | 2008-08-14 | 2015-07-23 | ナノストリング テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 安定したナノレポーター |
JP2016525344A (ja) * | 2013-06-12 | 2016-08-25 | ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション | 標的分子のマルチプレックス検出のための方法、キット、およびシステム、ならびにそれらの使用 |
US10655163B2 (en) | 2013-06-12 | 2020-05-19 | The General Hospital Corporation | Methods, kits, and systems for multiplexed detection of target molecules and uses thereof |
JP2016521575A (ja) * | 2013-06-14 | 2016-07-25 | ナノストリング テクノロジーズ,インコーポレイティド | 多重化可能なタグベースのレポーターシステム |
JP2018526009A (ja) * | 2015-09-03 | 2018-09-13 | ナノストリング テクノロジーズ,インコーポレイティド | ヌクレオチド1個の分解能を有する多価プローブ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU2008237018B2 (en) | 2014-04-03 |
US8415102B2 (en) | 2013-04-09 |
WO2008124847A3 (en) | 2009-02-19 |
CA2687292A1 (en) | 2008-10-16 |
CA2687292C (en) | 2017-07-04 |
EP2155899A2 (en) | 2010-02-24 |
AU2008237018A1 (en) | 2008-10-16 |
WO2008124847A2 (en) | 2008-10-16 |
US20130178372A1 (en) | 2013-07-11 |
JP5555157B2 (ja) | 2014-07-23 |
US20100112710A1 (en) | 2010-05-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5555157B2 (ja) | ナノレポーターにおける使用のための標的特異的配列を同定するための方法およびコンピュータシステム | |
US9890419B2 (en) | Nanoreporters and methods of manufacturing and use thereof | |
JP5081232B2 (ja) | ナノレポーターを分析するためのシステムおよび方法 | |
JP6246155B2 (ja) | 安定したナノレポーター | |
US20140371088A1 (en) | Multiplexable tag-based reporter system | |
AU2013203290B2 (en) | Nanoreporters and methods of manufacturing and use thereof |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100622 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121024 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130124 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130131 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130205 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130225 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130517 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130524 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130529 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131225 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140115 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140115 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140430 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140530 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5555157 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |