JP2010523157A - 核酸を内部移行している細胞の選択方法 - Google Patents

核酸を内部移行している細胞の選択方法 Download PDF

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Abstract

生体への毒性および非特異的作用を低減して細胞に薬剤を送達できる化合物の同定および選択が必要である。加えて、所定の組織、細胞または細胞群に薬剤を迅速に内部移行可能な化合物を選択する方法が必要である。本発明は、核酸標的指向化、ならびにRNA含有分子の選択および送達のための方法、組成物およびキットに関する。本発明は、1つまたは複数の細胞をランダムRNA含有ライブラリーと接触させ、接触した細胞を変性剤または1つもしくは複数のヌクレアーゼによる消化で処理し、細胞からヌクレアーゼまたは変性剤に耐性の1つまたは複数の内部移行した核酸を抽出するための組成物および方法を含む。

Description

本発明は、一般に分子生物学および生化学の分野に関する。より詳細には本発明は、核酸標的指向化、ならびにRNA含有分子の選択および送達のための方法、組成物およびキットに関する。
現在、薬剤の細胞内への送達は、調整された送達機構を必要とするが、これは有毒、非効率的または極めて非特異的であることが多い。さらに、細胞に送達される多くの薬剤は、有毒であり、生体への望ましくない毒性を抑制するために適切な細胞への特異的かつ迅速な内部移行を必要とする。
生体への毒性および非特異的作用を低減して細胞に薬剤を送達できる化合物の同定および選択が必要である。加えて、所定の組織、細胞または細胞群に薬剤を迅速に内部移行可能な化合物を選択する方法が必要である。
細胞での内部移行の機構を分析することによって、特定のクラスの分子が細胞内に分子カーゴを送達できることが見出されている。この発見は、細胞内部移行および分子カーゴ送達のためのそのような分子の選択、最適化および/または修飾を可能にする方法を提供するために有効に使用されている。いくつかの態様により、特定の方法は、最も迅速に内部移行される分子の同定も可能にする。
一態様において、ヌクレアーゼ耐性であり、特定の実施形態においては安定化された、RNA含有分子を選択するための方法が提供される。この方法は、細胞(例えば真核細胞または原核細胞)をRNA含有分子のランダムライブラリーと接触させるステップを含む。ランダムライブラリーと接触させた細胞は、次いで1つまたは複数のヌクレアーゼにさらされる。次いで全RNAが細胞から抽出され、細胞内に入りヌクレアーゼ耐性であるRNA含有分子が選択されるように増加される。したがって、方法は、細胞内に内部移行したヌクレアーゼ耐性RNA含有分子を選択する。具体的な実施形態においてRNAは、陽イオン性脂質、リポソームまたは電気穿孔法などの他の送達機構の非存在下で細胞に化合物を内部移行する働きがある。
他の態様において、内部移行可能なRNA含有分子を選択するための方法が提供される。この方法は、細胞(例えば真核細胞)または原核生物をRNA含有分子のランダムライブラリーと接触させるステップを必要とする。ランダムライブラリーと接触させた細胞は、1つまたは複数のヌクレアーゼにさらされる。全RNAは、細胞から抽出され、抽出されたRNA含有分子が増加されるように増加される。
いくつかの実施形態において、選択方法は、選択の1つのラウンドから同定されたRNA含有分子を使用して繰り返される。他の実施形態において、内部移行されたRNA含有分子は、選択方法の2つ以上のラウンドを使用して選択される。特定の実施形態において内部移行されたRNA含有分子は、選択方法の少なくとも10ラウンドを使用して選択される。特定の実施形態において内部移行可能なRNA含有分子は、選択の後の各ラウンドでの時間を短くするために細胞にさらされる。具体的な実施形態において内部移行可能なRNA含有分子は、約24時間細胞にさらされる。さらに具体的な実施形態において、内部移行可能なRNA含有分子は、10時間未満細胞にさらされる。さらなる実施形態において、内部移行可能なRNA含有分子は、5時間未満細胞にさらされる。さらに他の実施形態において、内部移行可能なRNA含有分子は、2時間未満、1時間未満、30分間未満、20分間未満、10分間未満、5分間未満、2分間未満、1分間未満または30秒間未満細胞にさらされる。
極めて詳細な実施形態において、方法は、選択の後の各ラウンドが、以前の選択ラウンドと比較して時間を短くするために以前の選択ラウンド由来の内部移行可能なRNA含有分子を細胞にさらすステップを必要とする、多数の選択ラウンドを通じて内部移行可能なRNA含有分子を単離するステップを含む。例えば、選択の最初のラウンドは、内部移行可能なRNA含有分子を細胞に10時間さらすステップを含み、第2ラウンドは、最初のラウンドから選択されたRNA含有分子を細胞に5時間さらす必要があり、次に第2ラウンドで選択されたRNA含有分子を細胞に2時間さらすなどである。そのような手順は、目的の細胞へ最も迅速に内部移行する化合物を同定する。
他の実施形態において、ライブラリーは、ランダム化された配列のプール由来の機能的RNA含有分子を含有する。特定の実施形態においてRNAはそれぞれ少なくとも1つのランダム配列を含む。他の実施形態において、RNA含有分子は、少なくとも1つの定常配列を含む。さらに詳細な実施形態においてRNAは、2つ以上の定常配列を含む。
より多くの実施形態においてランダム配列は、少なくとも10ヌクレオチドを含む。特定の実施形態においてランダム配列は、少なくとも20ヌクレオチドを含む。より確実な特定の実施形態においてランダム配列は、少なくとも30ヌクレオチドを含む。具体的な実施形態においてランダム配列は、少なくとも40ヌクレオチドを含む。より具体的な実施形態においてランダム配列は、少なくとも50ヌクレオチド、60ヌクレオチド、70ヌクレオチド、80ヌクレオチド、90ヌクレオチドまたは100を超えるヌクレオチドを含む。
多くの実施形態においてランダムライブラリーは、安定化されたRNAを含む。特定の実施形態において安定化されたRNAは、2’−フルオロ修飾RNAプールである。
一実施形態において方法は、内部移行された核酸の配列を決定するステップを含む。いくつかの実施形態においてこのステップは、直接配列決定、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応、アレイへの結合、質量分析およびそれらの組合せを含む。
具体的な実施形態において、ヌクレアーゼとして、リボヌクレアーゼA、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼC、リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼT1、リボヌクレアーゼT2、リボヌクレアーゼL、リボヌクレアーゼH、アンジオゲニンリボヌクレアーゼ、好酸球リボヌクレアーゼ、小球菌ヌクレアーゼ、哺乳類リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼ2、メッセンジャーRNAリボヌクレアーゼ、5’−3’エキソリボヌクレアーゼ、3’−5’エキソリボヌクレアーゼ、デキャッピング酵素、脱アデニル化酵素、リボヌクレアーゼP、リボヌクレアーゼIII、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼI、I、リボヌクレアーゼHI、リボヌクレアーゼHII、リボヌクレアーゼM、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼIV、F;リボヌクレアーゼP2、0、PIV、PC、リボヌクレアーゼN、リボヌクレアーゼII、PNPアーゼ、リボヌクレアーゼD、リボヌクレアーゼBN、リボヌクレアーゼT、リボヌクレアーゼPH、オリゴリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼSa、リボヌクレアーゼF1、リボヌクレアーゼU2、リボヌクレアーゼMsもしくはリボヌクレアーゼStおよびそれらの組合せまたは商業的に入手できるヌクレアーゼ混合物が挙げられる。他の実施形態において、ヌクレアーゼは、デオキシリボヌクレアーゼI、デオキシリボヌクレアーゼIIaまたはデオキシリボヌクレアーゼIIβである。
特定の実施形態において、特定の核酸は、CD4受容体を発現している細胞(例えばHeLa)への内部移行について選択される。他の実施形態において、選択されたRNA含有分子は、siRNA、毒素、miRNA、小分子およびHeLa細胞などのCD4発現細胞に送達するための他の分子に連結される。
特定の態様において、従来のトランスフェクションまたは送達機構(例えば陽イオン性リポソーム、電気穿孔法、トランスフェクション試薬など)の補助なしで細胞に内部移行可能なRNAのための選択計画が開発されている。この計画は、特定の細胞、細胞の様々な状態または通常の細胞に内部移行するRNAを産生するために採用され得る。RNA含有分子は、治療用、診断用、または検出用のための種々の異なるカーゴを担うように選択され得る。これは、siRNAノックダウン研究などの遺伝子発現調節;致死性薬物の送達;FACS分析;腫瘍検出などをこれらに限定することなく含む、細胞への小分子の送達または細胞の標識に関与する多数の技術を含む。
他の態様において、定常配列領域を含有できるランダム核酸ライブラリーと1つまたは複数の細胞とを接触させ;細胞を洗浄し;細胞を1つまたは複数のヌクレアーゼにさらし;細胞から全リボ核酸を抽出し;内部移行されたリボ核酸を、例えば逆転写、ポリメラーゼ連鎖反応および抽出された核酸の転写によって増加させることによって、内部移行可能なRNA含有分子を選択するための組成物および方法が提供され、時間を短くするために選択の後の各ラウンドが、細胞に増加された核酸プールを繰り返し接触させることを含む。RNA含有分子は、RNA、DNA、修飾RNAまたはキメラ核酸を含むことができる。分子は、少なくとも部分的にヌクレアーゼ耐性であることもできる。
一実施形態において、内部移行された核酸の配列を決定するステップが含まれる。このステップは、直接配列決定、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応、アレイへの結合、質量分析およびそれらの組合せを含み得る。
特定の実施形態において、この方法で使用されるヌクレアーゼは、RNA分解酵素またはリボヌクレアーゼである。いくつかの実施形態において、ヌクレアーゼとして、リボヌクレアーゼA、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼC、リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼT1、リボヌクレアーゼT2、リボヌクレアーゼL、リボヌクレアーゼH、アンジオゲニンリボヌクレアーゼ、好酸球リボヌクレアーゼ、小球菌ヌクレアーゼ、哺乳類リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼ2、メッセンジャーRNAリボヌクレアーゼ、5’−3’エキソリボヌクレアーゼ、3’−5’エキソリボヌクレアーゼ、デキャッピング酵素、脱アデニル化酵素、リボヌクレアーゼP、リボヌクレアーゼIII、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼI、I、リボヌクレアーゼHI、リボヌクレアーゼHII、リボヌクレアーゼM、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼIV、F;リボヌクレアーゼP2、0、PIV、PC、リボヌクレアーゼN、リボヌクレアーゼII、PNPアーゼ、リボヌクレアーゼD、リボヌクレアーゼBN、リボヌクレアーゼT、リボヌクレアーゼPH、オリゴリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼSa、リボヌクレアーゼF1、リボヌクレアーゼU2、リボヌクレアーゼMsもしくはリボヌクレアーゼStおよびそれらの組合せまたは商業的に入手できるヌクレアーゼ混合物が挙げられる。他の実施形態において、ヌクレアーゼは、デオキシリボヌクレアーゼI、デオキシリボヌクレアーゼIIa、デオキシリボヌクレアーゼIIβまたはそれらの組合せである。
他の実施形態において細胞は、細胞をライブラリーと接触させるステップの間の活発なエンドサイトーシスを抑制するために処理され得る。簡便な使用のためおよび特定の実施形態において核酸は、検出可能に標識される。具体的な実施形態において標識は、色素または蛍光、放射性もしくは化学発光の標識である。検出できる標識の例として、1つまたは複数の発光団、増幅できる核酸配列、酵素、ペプチド、金属、磁気ビーズ、重合体ビーズ、デンドリマー、リポソーム、量子ドット、蛍光共鳴エネルギー転移分子または他の核酸が挙げられる。いくつかの実施形態において細胞は、RNA含有分子のライブラリーと接触する前に固定される。
他の実施形態においてRNA含有分子は、例えば、siRNA、miRNA、小分子、毒素、または細胞への送達用の他の分子である第2の分子を含有する、または第2の分子に連結される。さらに他の実施形態においてRNA含有分子は、ハイブリダイゼーション、共有結合型複合、ビオチン化、ストレプトアビジンへの複合、非特異的結合、キレート化、標的特異的アミノ酸配列およびそれらの組合せによる内部移行を標的とする分子に複合される。
さらに多くの実施形態においてRNA含有分子は、検出可能に標識される。具体的な実施形態において、RNA含有物は、化学発光標識、放射性標識、または蛍光標識などの検出できる標識に機能的に連結される。特定の実施形態においてRNA含有分子は、in vivo FISH、FACS、マイクロアレイまたは顕微鏡によって同定される。他の実施形態において、細胞内に入らず細胞外の溶液中に残存する核酸は、選択される。一実施形態において、細胞に入り、次いで細胞から再び出現する例えばサイクリングエンドサイトーシス経路を介して)核酸は、選択される。
他の態様において、方法は、宿主生物中の1つまたは複数の細胞を接触させるステップを含み、宿主のヌクレアーゼが標的細胞、器官またはコンパートメントによって取り込まれなかった核酸を破壊し、残存した核酸が単離される。内部移行した核酸の選択のための細胞は、細胞形態、蛍光タンパク質発現、表面マーカー発現またはアポトーシスを含む細胞のまたは分子の表現型に基づいて選択される。
さらに他の態様において、1つまたは複数の細胞を、安定化された核酸および定常配列領域を含むRNA含有分子のランダムライブラリーと接触させるステップを含む、安定化した、内部移行可能なRNA含有分子を選択するための方法が提供される。細胞は、洗浄され、次いで1つまたは複数のヌクレアーゼにさらされる。次いで全リボ核酸が細胞から抽出され、内部移行したRNA含有分子が増加される。これらの選択ステップは、繰り返され、選択の後の各ラウンドは、時間を短くするために、増加されたリボ核酸プールに繰り返し細胞を接触させるステップを含む。いくつかの実施形態においてRNA含有分子は、RT−PCRによって増加される。
いくつかの実施形態においてRNA含有分子は、RNA、DNA、修飾RNAまたはキメラ核酸を含む。特定の実施形態においてRNA含有分子は、少なくとも部分的にヌクレアーゼ耐性である。具体的な実施形態において安定化されたRNA含有分子は、2’−フルオロ修飾核酸を含む。いくつかの実施形態においてRNA含有分子は、siRNA、miRNA、小分子、毒素またはアプタマーに連結される。RNA含有分子の核酸は、具体的な実施形態において、蛍光、放射性または化学発光の標識などで検出可能に標識される。
いくつかの実施形態においてランダム配列ライブラリー中のRNA含有分子の配列は、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも20ヌクレオチド、少なくとも30ヌクレオチド、少なくとも40ヌクレオチド、少なくとも50ヌクレオチド、少なくとも60ヌクレオチド、少なくとも70ヌクレオチド、少なくとも80ヌクレオチド、少なくとも90ヌクレオチド、または100を超えるヌクレオチドを含む。特定の実施形態においてRNA含有分子は、2つ以上の定常配列を含む。
いくつかの実施形態において1つまたは複数のヌクレアーゼは、RNA分解酵素またはリボヌクレアーゼである。特定の実施形態において1つまたは複数のヌクレアーゼは、小球菌ヌクレアーゼであるか、または5’−3’エキソリボヌクレアーゼ、3’−5’エキソリボヌクレアーゼ、デキャッピング酵素、脱アデニル化酵素もしくはそれらの組合せである。他の実施形態において、1つまたは複数のヌクレアーゼは、デオキシリボヌクレアーゼI、デオキシリボヌクレアーゼIIa、デオキシリボヌクレアーゼIIβまたはそれらの組合せなどのDNA分解酵素である。1つまたは複数のヌクレアーゼは、具体的な実施形態においてヌクレアーゼ混合物として混合される。
特定の実施形態においてRNA含有分子は、in vivo FISH、FACS、マイクロアレイまたは蛍光顕微鏡によって同定される。いくつかの実施形態において方法は、活発なエンドサイトーシスを抑制するために細胞を処理するステップをさらに含む。加えて、内部移行された核酸の配列は、方法のいくつかの実施形態において決定され得る。特定の実施形態において配列決定は、直接配列決定、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応、マイクロアレイ、質量分析またはそれらの組合せによって実施される。さらに、いくつかの実施形態において方法は、核酸ライブラリーとの接触の前に細胞を固定するステップをさらに含む。
他の態様において、内部移行可能なRNA含有分子を選択するためのキットは、提供される。キットは、ランダム核酸ライブラリー;内部移行していないすべての核酸を分解するために十分な量の1つまたは複数のヌクレアーゼ;逆転写酵素、DNAポリメラーゼ、またはRNA転写酵素;1つまたは複数の緩衝剤および本発明で特許請求される方法による説明書を含む。特定の実施形態においてヌクレアーゼは、リボヌクレアーゼA、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼC、リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼT1、リボヌクレアーゼT2、リボヌクレアーゼL、リボヌクレアーゼH、アンジオゲニンリボヌクレアーゼ、好酸球リボヌクレアーゼ、小球菌ヌクレアーゼ、哺乳類リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼ2、メッセンジャーRNAリボヌクレアーゼ、5’−3’エキソリボヌクレアーゼ、3’−5’エキソリボヌクレアーゼ、デキャッピング酵素、脱アデニル化酵素、リボヌクレアーゼP、リボヌクレアーゼIII、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼI、I、リボヌクレアーゼHI、リボヌクレアーゼHII、リボヌクレアーゼM、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼIV、F;リボヌクレアーゼP2、0、PIV、PC、リボヌクレアーゼN、リボヌクレアーゼII、PNPアーゼ、リボヌクレアーゼD、リボヌクレアーゼBN、リボヌクレアーゼT、リボヌクレアーゼPH、オリゴリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼSa、リボヌクレアーゼF1、リボヌクレアーゼU2、リボヌクレアーゼMsまたはリボヌクレアーゼStである。
本発明の特徴および利点のさらに完全な理解のために、添付の図と共に本発明の詳細な記載に参照物を作成する。
一実施形態による核酸の内部移行化のための選択計画を示す図である。 選択方法がRNAの内部移行を向上させることを示すグラフである。 細胞へのラミンA/C siRNA複合体を送達するドープ化PSMAラウンドの能力の向上を示すグラフである。 ドープ化PSMAアプタマークローンがラミンA/C siRNA複合体を細胞に効率的に送達することを示すグラフである。 HeLa−CD4細胞でのN30プール内部移行化選択の向上を示すグラフである。
本明細書で参照する特許および科学文献は、当業者に利用可能な知識を確立する。本明細書において引用された、取得された米国特許、許可された出願、公開された外国出願、およびGenBankデーターベース配列を含む参考文献は、それぞれが明確かつ個別に参照として組み込まれると示された場合と同様に参照として本明細書に組み込まれる。本発明の種々の実施形態の作製および使用が以下に詳細に論じられるが、多数の応用可能な概念は、多種多様な具体的内容に統合され得ることは理解されるべきである。本明細書において論じられる具体的な実施形態は、本発明を作製および使用する具体的方法の単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定しない。
単離された核酸(DNA、RNAおよびそれらの修飾物)の迅速な選択を、特定の型の細胞に容易に内部移行化される配列にかかわらず可能にする組成物、方法およびキットは、含まれる。一度、選択および単離されるとRNA含有分子の配列は決定され得る。RNA含有分子は、癌細胞に特定の化合物を(例えば殺すために)または感染症もしくは病原体障害細胞に関連する他の疾患を治療するために治療薬を蓄積させるための特定の治療用分子または薬物送達機構を増強するために使用され得る。本明細書に記載の方法は、生産効率の増大または毒性の低下のために多いに価値がある。
本明細書では、従来のトランスフェクションまたは送達機構の補助なしで細胞に内部移行され得るRNA含有分子を選択するための組成物および方法が含まれる。これらの方法は、特定の細胞、細胞の様々な状態(例えば分化)または通常の細胞中に内部移行するRNA含有分子を産生するために採用される。本発明の利点は、RNA含有分子が標的特異的であるように選択され得ること、およびいくつかの実施形態においては毒性を伴わないことである。内部移行可能なRNA含有分子は、いくつかの実施形態において細胞またはRNA含有分子を特徴付けする必要がほとんどなく、特定の細胞または組織への「ペイロード」または「カーゴ」を標的にするために使用され得る。内部移行可能なRNA含有分子は、細胞または組織の構造的統合性を損なうことなく細胞内部の状態を示すためにも使用され得る。
用語「遺伝子」は、機能タンパク質、ポリペプチドまたはペプチドをコードする単位を意味して使用される。本明細書において使用する「遺伝子」は、ゲノム配列、cDNA配列もしくは断片またはそれらの組合せならびに、ヒトの手によって改変され得るものを含む遺伝子産物を含む機能用語である。精製遺伝子、核酸、タンパク質などは、通常付随する少なくとも1つの混入核酸またはタンパク質から同定および分離された場合に、これらの実在物を意味して使用される。本明細書において使用される用語「配列」は、天然物または人工物、例えば修飾核酸またはアミノ酸、であるかにかかわらずヌクレオチドまたはアミノ酸を意味して使用される。「転写された核酸」は、対応する核酸配列の鋳型から産生されたリボ核酸を意味する。用語「遺伝子」は、cDNAおよび遺伝子のゲノム形態の両方を包含する。遺伝子は、一次RNA転写物の異なるスプライシングによって生成される多種のRNA種を産生できる。
本明細書において使用する用語「増加」は、試料中の標的分子の量または含量の増幅を意味する。標的分子として、これだけに限らないが、miRNA、siRNAおよび2本鎖RNAが挙げられる。増幅の例示的方法としてPCR、RT−PCR、in vitro転写および標準的クローニング技術が挙げられる。
本明細書において使用する用語「増幅する」は、核酸に関して使用される場合、当技術分野において周知の任意の方法による核酸配列の多数のコピーの産生を意味する。用語「増幅」は、RNAおよびDNAなどの核酸生分子に関与する反応を一般に意味する。「核酸増幅」は、核酸の濃度を、具体的には選択された核酸および/または選択された核酸の定義した一部分の濃度を増大させる任意の工程を一般に意味する。「増幅物または増幅産物」または「単位複製配列」は、核酸増幅反応の実行から生じる産生物を一般に定義する。
本明細書において使用する用語「相補的」または「相補性」は、許容的な塩および温度条件下で他の核酸と塩基対形成することによるポリヌクレオチドの自然な結合を意味する。例えば、配列「A−G−T」は、相補配列「T−C−A」に結合する。2つの1本鎖分子間の相補性は、核酸のいくつかだけが結合しているような部分的であることができ、または1本鎖分子の間に完全な相補性が存在する場合、完全であっても良い。核酸鎖の間の相補性の程度は、核酸鎖の間のハイブリダイゼーションの効率および強さに顕著に影響する。これは、核酸鎖の間の結合に依存する増幅反応において特に重要である。
本明細書において使用する用語「内部移行」は、細胞に結合し、かつ他の薬剤または条件(例えば、リン酸カルシウムDNA共沈澱法、DEAF−デキストラン媒介形質移入、ポリブレン媒介形質移入、電気穿孔法、微量注入、リポソーム融合、リポフェクション、プロトプラスト融合、レトロウイルス感染および遺伝子銃)の補助なしで細胞内に入り込むまたは内部移行される能力を有するRNA含有分子などの核酸または修飾核酸を意味する。例えば内部移行可能なRNA含有分子は、その内部移行を検出する前に細胞内に内部移行されている。加えて、内部移行可能な核酸は、元の核酸が内部移行について選択された後に、内部移行速度を増大する薬剤および条件と共に使用され得る。
本明細書において使用する用語「RNA含有分子」は、RNAまたは修飾RNAの少なくとも一部分を含有する分子を意味する。RNA含有分子は、相互に連結した多数のセグメントから構成され得る。RNA含有分子は、核酸、ポリペプチド、タンパク質、小分子、脂肪酸および/または抗体などのカーゴに結合され得る。特定の実施形態においてRNA含有分子は、少なくとも1つのRNA部分を有する単一分子である。いくつかの実施形態においてRNA含有分子は、siRNAまたはミクロRNAなどのRNAカーゴも含有する。
特定の実施形態においてRNA含有分子は、カーゴの種類に依存して結合を介してカーゴに結合される。例えばそのような結合は、細胞内の還元性環境に入るとカーゴが切断され得るような、RNAとカーゴの間のジチオール結合を含むことができる。他の有用な結合は、ホスホジエステル結合、ホスホロチオエート結合、アルキルホスホン酸結合、ホスホラミダイト、カルバミン酸、炭酸塩、リン酸エステル、アセトアミドおよびカルボキシメチルエステルである(例えば、Agrawalら、(1987年)Tetrahedron Lett.28号:3539〜3542頁;Agrawalら、(1988年)PNAS(USA)85号:7079〜7083頁;Uhlmannら、(1990年)Chem. Rev.90号:534〜583頁;Agrawalら、(1992年)Trends Biotechnol.10号:152〜158頁を参照されたい)。
RNA含有化合物は、HAペプチドもしくは類似の化合物、またはエンドソームからのカーゴの脱出を可能にする融合性ペプチドを介してカーゴに;あるいは、特定の波長の光にさらされた場合にRNA含有化合物からのカーゴの切断を可能にする光分解性成分に連結されることもできる。
本明細書において使用する用語「プライマー」は、精製された制限酵素消化物として、天然に存在する、または合成的に産生されたかにかかわらず、核酸に相補的であるプライマー伸長産物の合成が誘導される条件下(すなわちヌクレオチドおよび、DNAポリメラーゼなどの誘導剤の存在下および適切な温度およびpH)に置かれた場合に合成の開始点として作用できるオリゴヌクレオチドを意味する。プライマーは、増幅の最大効率のために1本鎖であって良いが、別法として2本鎖であっても良い。2本鎖である場合プライマーは、伸長産物を調製するために使用される前にその鎖を分離するために最初に処理される。プライマーは、誘導剤の存在下で伸長産物の合成を用意するために十分に長くなければならない。プライマーの正確な長さは、温度、プライマーの供給源および使用される方法を含む多数の要因に依存するであろう。
本明細書において使用する用語「タンパク質」、「ポリペプチド」または「ペプチド」は、ペプチド結合を介して結合したアミノ酸を含む化合物を意味し、互換的に使用される。
本明細書において使用する「ランダムライブラリー」は、様々な配列を含む、RNA含有分子などのオリゴヌクレオチドの収集物を意味する。ライブラリーの各要素は、少なくとも部分的にランダムであり得るが、1つまたは複数の共通のおよび/または既知の配列または配列領域を有することもできる。例えば、ライブラリーは、完全にランダム、部分的にランダム、核酸の特定の部分においてランダム、長さに関してランダムおよび/または1本鎖もしくは2本鎖であり得る。ランダム核酸ライブラリーは、合成的、組合せ的に作製されることができ、または天然供給源に由来し得る。
本明細書において使用する用語「検出できる標識」は、酵素、抗体、リンカー、放射性同位体、高電子密度粒子、磁気粒子および/もしくは発色団またはそれらの組合せ、例えば蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)などそれらの特異的な機能的特性および/もしくは化学的特徴によって検出され得る化合物および/もしくは要素を意味し、その使用は、それらが結合する薬剤が検出されることならびに/または所望によりさらに定量されることを可能にする。取り扱いが容易、安価かつ無毒である蛍光標識を含む検出できる標識の多数の型がある。
本明細書において使用する用語「接触する」は、第2の薬剤および条件の必要なく核酸の一部またはすべての内部移行を導くためにオリゴヌクレオチドライブラリーを1つまたは複数の標的、例えば細胞または組織に一定時間さらすことを意味する。
本明細書において使用する用語「標的細胞」は、細胞への内部移行のために核酸のプールを接触させる任意の細胞(例えば真核性または原核性)を意味する。本明細書において使用する内部移行は、核酸の機能によって定義される、すなわち核酸は、内部移行可能なおよび/あるいは標的化ベクターまたは標的細胞への核酸の侵入を促進する第2の薬剤もしくは条件の必要なく内部移行される。
標的特異的および迅速に内部移行されるRNA含有分子を単離し特徴付けるための組成物、方法およびキットが提供される。本明細書において開示する組成物および方法は、従来のトランスフェクションまたは送達機構(陽イオン性リポソーム、電気穿孔法、トランスフェクション試薬など)の補助なしで細胞内に内部移行可能な核酸の迅速な単離を可能にする。方法は、特定の細胞、細胞の様々な状態または通常の細胞中に内部移行するRNAを産生するために採用され得る。RNAは、治療用、診断用、または検出用の種々の異なるカーゴを担うように選択され得る。これは:siRNAノックダウン研究などの遺伝子発現調節;致死性薬物の送達;FACS分析;腫瘍検出などをこれらに限定することなく含む、細胞への小分子の送達または細胞の標識に関与する多数の技術を含む。
詳細な実施形態において、ランダムライブラリーと接触した細胞は、ex vivoで増殖させた組織または細胞から単離された細胞(例えば細胞系)を含む。さらに詳細な実施形態において細胞は、リンパ腫細胞、メラノーマ細胞、肉腫細胞、白血病細胞、網膜芽細胞腫細胞、肝細胞腫細胞、骨髄腫細胞、神経膠腫細胞、中皮腫細胞および癌細胞をこれだけに限らないが含む癌細胞であり得る。
他の実施形態において細胞は、細胞系であり得る。例示的な細胞系として、これだけに限らないが、HeLa、MCF7、MDA、SKOV3、OVCAR3、2008、PC3、T84、HCT−116、H69、H460、HeLaおよびMOLT4が挙げられる。細胞系は、当技術分野において十分に周知の技術によっても生成され得る(例えばGriffinら、(1984年)Nature 309巻(5963号):78〜82頁を参照されたい)。
さらに、ランダムライブラリーと接触した細胞は、原核細胞(すなわち細菌細胞)を含む。本明細書において記載される方法は、カーゴ(すなわち小分子、抗体、タンパク質、ペプチド、脂肪酸、治療薬、抗生物質または毒物などの薬剤)を細菌細胞内に送達および内部移行するRNA含有分子を同定するために使用され得る。本明細書において記載される方法は、カーゴを真菌細胞に送達および内部移行可能なRNA含有分子を同定するためにも使用され得る。
特定の態様において本明細書で提供される方法は、内部移行可能なRNA含有分子を選択することを可能にする。そのようなRNA含有分子は、細胞内に内部移行する、および選択された細胞内にカーゴ(例えば薬物、細胞毒、アポトーシス剤)を運ぶ能力を有する。方法は、安定性を増大させるために修飾され得るRNA含有分子のランダムライブラリーに細胞を接触させるステップを含む。
接触した細胞は、細胞の表面に接着している過剰なRNA含有分子を除去するために変性剤で洗浄され得る。有用な洗浄剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などの陰イオン性界面活性剤、Tween−20(登録商標)などの非イオン性界面活性剤および臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムなどの陽イオン性界面活性剤などの変性剤を含み、それらはすべて商業的に入手できる(Sigma Corp.、St.Louis、ミズーリ州)。
ヌクレアーゼが、内部移行していないRNA含有分子を除去するために使用され得ることが見出されている。この結果は、RNA含有分子が、下記にさらに十分記載する修飾および2次構造によって分解に対して一般に安定化されていることを考慮すると驚くべきことであった。この発見により、方法の特定の実施形態は、細胞の表面に残存し、細胞内に内部移行していないRNA含有分子を除去するためにヌクレアーゼまたはヌクレアーゼの混合物に、ランダムライブラリーに接触した細胞をさらすステップを必要とする。ヌクレアーゼの例として、これだけに限らないが、リボヌクレアーゼA、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼC、リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼT1、リボヌクレアーゼT2、リボヌクレアーゼL、リボヌクレアーゼH、アンジオゲニンリボヌクレアーゼ、好酸球リボヌクレアーゼ、小球菌ヌクレアーゼ、哺乳類リボヌクレアーゼ1、リボヌクレアーゼ2、メッセンジャーRNAリボヌクレアーゼ、5’−3’エキソリボヌクレアーゼ、3’−5’エキソリボヌクレアーゼ、デキャッピング酵素、脱アデニル化酵素、リボヌクレアーゼP、リボヌクレアーゼIII、リボヌクレアーゼB、リボヌクレアーゼI、I、リボヌクレアーゼHI、リボヌクレアーゼHII、リボヌクレアーゼM、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼIV、F;リボヌクレアーゼP2、0、PIV、PC、リボヌクレアーゼN、リボヌクレアーゼII、PNPアーゼ、リボヌクレアーゼD、リボヌクレアーゼBN、リボヌクレアーゼT、リボヌクレアーゼPH、オリゴリボヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼR、リボヌクレアーゼSa、リボヌクレアーゼF1、リボヌクレアーゼU2、リボヌクレアーゼMsまたはリボヌクレアーゼStおよびそれらの組合せが挙げられる。他の実施形態において、ヌクレアーゼは、デオキシリボヌクレアーゼI、デオキシリボヌクレアーゼIIaまたはデオキシリボヌクレアーゼIIβである。加えてRNA分解酵素混合物は、Ambion Corp.(Austin、テキサス州)、New England BioLabs(Ipswich、マサチューセッツ州)およびEpicenter Technologies(Madison、ウィスコンシン州)から商業的に入手できる。
具体的な実施形態において方法は、RNA含有分子の元のプールと対比して最も迅速に内部移行される分子であるRNA含有分子を得るために複数回繰り返される。これらの実施形態において、選択工程の経過にかかわる時間を短くするために核酸プールは、細胞に添加され、かつ細胞とインキュベートされる(すなわち、上に記載の方法は繰り返し実行される)。時間的経過が完了した後、細胞は数回洗浄されかつ/またはヌクレアーゼ処理ステップで処理される。
特定の実施形態において接触した細胞は、時間を短くするためにRNA含有分子とインキュベートされ得る。内部移行していないRNA含有分子を除去するための洗浄は、細胞がRNA含有分子と接触した後に1時間から24時間、またはより長く実施され得る。それに続く各洗浄は、細胞がRNA含有分子と接触された後に短くした時間で実施され得る。接触した細胞は、任意の時間でRNA含有分子とインキュベートされ得る。時間として、これだけに限らないが、1分間から10分間、11分間から20分間、21分間から30分間、31分間から40分間、41分間から50分間、51分間から1時間、1時間から2時間、2時間から3時間、3時間から4時間、4時間から5時間、5時間から6時間、6時間から7時間、7時間から8時間、8時間から9時間、9時間から10時間、10時間以上、15時間以上、20時間以上または24時間以上が挙げられる。
例示的な実施形態においてRNA含有分子は、RNA含有分子と接触した細胞が24時間インキュベートされる最初の洗浄によって選ばれる。接触した細胞は、洗浄され、内部移行したRNA含有分子が単離され、細胞と1時間接触させられる。これらの細胞は、洗浄され、内部移行したRNA含有分子が単離される。単離されたRNA含有分子は、洗浄される前に30分間細胞と接触させられる。内部移行したRNA含有分子は、再び単離され、工程は洗浄の前のインキュベーションの時間を短くして継続する。
特定の実施形態において全RNAは、細胞から抽出され、内部移行されている任意の配列は、RT−PCRおよび/または転写によって回収され得る。これらのRNA含有分子は、細胞内に最も迅速に内部移行された分子のプールに相当する。
RNA含有分子は、当技術分野で周知の任意の手順を使用して作製され得る。例えば、それらは、ExpediteTM Nucleic Acid Synthesizer(Applied Biosystems、Foster City、カリフォルニア州)または他の類似装置(例えばApplied Biosystems、Foster City、カリフォルニア州を参照されたい)を使用して合成的に産生され得る。合成オリゴヌクレオチドは、ホスホラミダイト法(例えばPanら、(2004年)Biol. Proc. Online.6号:257〜262頁を参照されたい)、H−ホスホネート法(例えばAgrawalら、(1987年)Tetrahedron Lett.28巻(31号):3539〜3542頁を参照されたい)および亜リン酸トリエステル法(Nucleic Acids Res.(1984年)、12号:4539頁;(1983年)Tetrahedron Lett.24号:5843頁)などの当技術分野において十分に周知の方法を使用しても産生され得る。
RNA含有分子は、RNA含有分子の機能を変化させることなく3’アミノリンカーまたは5’アミノリンカーなどのリンカーに結合され得る。同様に、追加のヌクレオチドは、リンカーとして作用するための核酸合成中にRNA含有分子の3’末端に結合され得る(例えばSteinbergら、(2004年)Biopolymers 73巻(5号):597〜605頁を参照されたい)。
加えて、RNA含有分子は、細胞内へ内部移行するそれらの能力を損なわない多くの方法で修飾され得る。核酸構造への修飾は、アルキルホスホン酸、ホスホラミダイト、カルバミン酸、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、炭酸塩、リン酸エステル、アセトアミドおよびカルボキシメチルエステルなどの合成的結合を含むことができる(例えばAgrawalら、(1987年)Tetrahedron Lett.28号:3539〜3542頁;Agrawalら、(1988年)PNAS(USA)85号:7079〜7083頁;Uhlmannら、(1990年)Chem. Rev.90号:534〜583頁;Agrawalら、(1992年)Trends Biotechnol.10号:152〜158頁を参照されたい)。加えて、核酸修飾は、コレステロール結合などのヌクレオチド間リン酸結合、またはアミノ基と末端リボースとの間の炭素残基の数が様々なジアミン化合物を含む。RNA含有分子の他の修飾は、アラビノース、またはヒドロキシル基以外の化学基を介してその3’および5’末端に結合した糖を有する3’、5’置換核酸などの糖成分への変更を含む。したがってRNA含有分子の内部移行またはカーゴ送達を損なわない修飾は、本発明の範囲内である。
RNA含有分子はまた、当技術分野において十分に周知である標準的固相DNA化学を使用して合成され得る。以下の記載は、RNAプールを産生する方法の例示的一法を示す。ランダム化された位置は、各塩基のカップリング効率がほぼ等しくなるように3:3:2:2.4のモル比でA、C、GおよびUに対するホスホラミダイトを混合することによって生成され、ランダム化された位置の最終組成物は、A、C、GまたはUである可能性を25%で有する。ドープ化されたプールの場合、ホスホラミダイトの混合物は、任意のドープ化ヌクレオチドについての各カップリング効率が、残りの3ヌクレオチドに対する10%の効率を伴って70%であるような、ドープ化A、ドープ化C、ドープ化Gおよびドープ化Uの追加的プールを生成するためにさらに使用され得る。例えばドープ化Aの瓶は、70%A、10%C、10%Gおよび10%Uをもたらすであろう。脱保護および精製のステップに続いて、1本鎖DNAプールは、PCRまたはプライマー伸長によってdsDNAに変換される。工程の間、T7プロモーターがプールの5’末端に付加され、得られた2本鎖DNAをT7 RNAポリメラーゼの基質にする。次いでRNAまたは修飾RNAのプールは、ランオフ転写によって生成され得る。等価物プールは、Invitrogen(Carlsbad、カリフォルニア州)またはIntegrated DNA Technologies(Coralville、アイオワ州)のような商業的供給源を通じて購入することもできる。
特定の実施形態において、RNA含有分子は、ランダム領域を含有する。ランダム領域は、合成および精製が実際に可能な任意の長さであることができる。具体的な実施形態においてランダム性は、10ランダム位置(N30)から100を超えるランダム位置(N100)の間で変動できる。RNA含有分子は、PCRプライマーの結合および転写を可能にする定常領域も含む。このため、定常部の長さに対するランダム部の長さの比は、ランダム領域の長さに応じて変化する。すなわち、N30プールは、ランダム領域とほとんど同じ量の固定された位置を有し易く、一方N100プールは、定常領域と比べてより多いランダム位置を有するであろう。少数例では、定常領域は、最終的に選択された種の機能を共有するために選択後に見出された。
RNA含有分子のプールは、様々な程度のランダム性を有して合成され得る。「ドープ化」プールは、既に存在している配列の位置を部分的にランダム化することによって作製される。例えば、HIV逆転写酵素(RT)に結合する配列の選択は、RTの天然基質を取得すること、配列を部分的にランダム化すること、およびRTにその天然基質より良く結合する配列を選択することを必要とする。
他の実施形態においてRNA含有分子は、安定性を増大させるために修飾される。例えばRNA含有分子は、アルカリ分解および天然に存在するヌクレアーゼに対する安定性を増大させるためにすべてのピリミジン残基において2’−フルオロ修飾で修飾され得る。他の塩基修飾は、当技術分野において十分に周知である。
本明細書に記載する方法について、工程のいくつかの異なる点において変更が導入され得る。RNA含有分子は、2’−フルオロ修飾ヌクレオチド、2’−アミノ修飾ヌクレオチド、2’−O−メチル修飾RNA、ペプチド主鎖を有する核酸、またはそれらの組合せなどの様々な修飾を有することができる。加えて、様々なヌクレアーゼ溶液が、使用されることができ、ヌクレアーゼは、様々な長さの時間でインキュベートされ得る。
具体的な態様においてRNA含有分子は、検出可能に標識され得る。本明細書において使用する「検出可能に標識」は、RNA含有分子が、検出できる部分に機能的に連結されていることを意味する。「機能的に連結」によって、部分が共有または非共有(例えばイオン性)結合によってプローブに結合されていることが意味される。共有結合を作るための方法は、周知である(一般的手順書、例えばWong. S. S.、Chemistry of Protein Conjugation and Cross−Linking、CRC Press 1991年;Burkhartら、The Chemistry and Application of Amino Crosslinking Agents or Aminoplasts、John Wiley & Sons Inc.、New York City、ニューヨーク州、1999年を参照されたい)。
本発明により「検出できる標識」は、感知され得る部分である。そのような標識は、限定することなく、フルオロフォア(例えばフルオレセイン(FITC)、フィコエリトリン、ローダミン)、化学色素または放射性、化学発光性、磁性、常磁性、プロマグネチックである化合物、または着色された、化学発光性もしくは磁性であり得る生成物を生じる酵素であり得る。シグナルは、分光的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的または化学的手段を含む任意の適切な手段によって検出可能である。特定の場合においてシグナルは、2つ以上の手段によって検出できる。特定の実施形態において核酸標識は、本発明の範囲を限定する目的ではない例である蛍光色素、放射標識および化学発光標識を含む(例えばYuら、(1994年)Nucleic Acids Res.22巻(16号):3226〜3232頁;Zhuら、(1994年)Nucleic Acids Res.22巻(16号):3418〜3422頁を参照されたい)。
例えば、RNA含有分子のヌクレオチドは、Cy5/Cy3蛍光色素に複合され得る。これらの色素は、当技術分野において頻繁に使用される(例えばYangら、(2005年)Clin Cancer Res.11巻(2 Pt 1):612〜20頁を参照されたい)。蛍光標識は、1−および2−アミノナフタレン、p,p’ジアミノスチルベン類、ピレン類、四級フェナントリジン塩類、9−アミノアクリジン類、p,p’−ジアミノベンゾフェノンイミン類、アントラセン類、オキサカルボシアニン、マロシアニン、3−アミノエキレニン、ペリレン、ビスベンゾキサゾール、ビス−p−オキサゾリルベンゼン、1,2−ベンゾフェナジン、レチノール、ビス−3−アミノプリジニウム塩、ヘレブリゲニン(hellebrigenin)、テトラサイクリン、ステロフェノール(sterophenol)、ベンズイミダゾリルフェニルアミン、2−オキソ−3−クロメン、インドール、キサンテン、7−ヒドロキシクマリン、フェノキサジン、サリチル酸、ストロファンチジン、ポルフィリン類、トリアリルメタン類、フラビン、キサンテン色素(例えばフルオレセインおよびローダミン色素);シアニン色素;4,4−ジフルオロ−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン色素ならびに蛍光タンパク質(例えば緑色蛍光タンパク質、フィコビリタンパク質)などの非限定的例を含む種々の構造分類から選択され得る。
他の有用な色素は、化学発光色素であり、限定することなくビオチン複合RNAヌクレオチド類を含む。RNAの標識は、当技術分野において周知の手段、例えばCyScribe(商標)First Strand cDNA Labeling Kit(#RPN6200、Amersham Biosciences、Piscataway、ニュージャージー州)によって実行され得る。
RNA含有分子は、RNA含有分子にカーゴを付加することによって共内部移行カーゴになり得る。例えば、siRNAおよび他の核酸配列は、選択されたRNAに直接合成されることができ、選択されたRNAにハイブリダイズされるか、または当技術分野において十分に周知のやり方を使用して化学的に結合される。例示的なカーゴとして、これだけに限らないがsiRNAおよびミクロRNAが挙げられる。
具体的な態様において、細胞にカーゴをうまく内部移行するRNA含有分子は、同定される。特定の実施形態においてRNA含有分子は、機能分析によって同定される。例えばRNA含有分子は、その経路によって影響をうける表現型を観察することによって同定され得る特定の経路を阻害するsiRNAを送達できる。別法として、siRNA標的の発現レベルは、タンパク質またはRNAのレベルで分析され得る。したがって、この方法は、細胞内の特定の経路へのカーゴ分子の送達のために有用である。
特許請求の範囲および/または明細書において単語「含んでいる」と共に使用される場合の単語「1つ(a)」または「1つ(an)」の使用は、「1つ(one)」を意味し得るが、「1つまたは複数の」、「少なくとも1つ」および「1つまたは1つより多く」の意味とも一致する。特許請求の範囲における用語「または」の使用は、選択のみ、または選択が相互排他的であることを意味すると明確に示されない限りは「および/または」を意味して使用されるが、開示は、単なる選択および「および/または」を意味する定義を支持する。本明細書全体を通じて用語「約」は、値が±10%などの誤差の固有の変動を含むことを示して使用される。
本明細書および(1つまたは複数の)請求項において使用される単語「含む(comprising)」(ならびに、「含む(comprise)」および「含む(comprises)」などの含む(comprising)の任意の形態)、「有する(having)」(ならびに「有する(have)」および「有する(has)」などの有する(having)の任意の形態)、「含む(including)」(ならびに「有する(includes)」および「有する(include)」などの有する(including)の任意の形態)、または「含有する(containing)」(ならびに「含有する(contains)」および「含有する(contain)」などの含有する(containing)の任意の形態)は、包括的であるか、または変更可能であり、追加的な列挙されていない要素または方法ステップを除外しない。
本明細書において使用される用語「またはそれらの組合せ」は、用語に先行する列挙された項目のすべての並べ換えおよび組合せを意味する。例えば、「A、B、Cまたはそれらの組合せ」は、A、B、C、AB、AC、BCまたはABC、および具体的な内容において順序が重要である場合は、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BACまたはCABの内の少なくとも1つを含むことを意味する。この例を継続して、明白に含まれるのは、BB、AAA、MB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBその他などの1つまたは複数の項目または用語の繰り返しを含有する組合せである。当業者は、典型的には、内容から明確である場合を除いて任意の組合せにおける項目または用語の数に制限がないことを理解するであろう。
本発明は、限定であると解釈されるべきではない以下の実施例によってさらに例示される。
(実施例1)
配列およびプライマー
これらの選択に使用されるN30プールは、以下の配列を有する:
Figure 2010523157
ここで、Nは4塩基のいずれかである。プールは、下に記載の通り合成および精製した。
N30プール用の増幅プライマーは以下の通り:
Figure 2010523157
これらのアッセイにおいて使用された抗PSMAアプタマー、A9用の鋳型は、以下の配列を有した。
Figure 2010523157
ここで、下線付きの配列は、アプタマーを増幅するために使用する定常領域を表す。
A9用の増幅プライマーは以下の通りであった:
Figure 2010523157
すべてのプライマーおよびA9鋳型は、IDT(Coralville、アイオワ州)から取り寄せた。
プールの合成および精製
この選択において使用されたプールは、定常領域に隣接した無作為の30残基から成った。プールは、ABI Expedite 8909合成機(Foster City、カリフォルニア州)で合成した。ランダム化された位置は、各塩基のカップリング効率がほぼ等しくなるようにモル比3:3:2:2.4でA、C、GおよびTに対するホスホラミダイトを混合することによって生成され、ランダム位置の最終組成物は、A、C、GまたはTとなる25%の可能性を有する。
DNAを脱保護するために合成の固相樹脂を30%NHOH 1ml中に、一晩、55℃で懸濁した。反応物を遠心分離して樹脂をペレット化し、DNAを含有するNHOH層をn−ブタノール10ml中に4℃、13000rpm、45分間で沈澱させた。沈澱を70%エタノールで洗浄し、次いで乾燥させた。合成中断産物は、しばしば長い配列で存在することから、DNAを10%アクリルアミド/7M尿素ゲルでゲル精製した。全長産物に相当するバンドをゲルから切り出し、細かく切り刻み、dHO中に一晩溶出させた。溶出したDNAを、沈澱担体としてグリコーゲンを含む100%エタノール中に沈澱させ、70%エタノールで洗浄し、乾燥させた。
脱保護および精製に続いて、1本鎖DNAプールを伸長およびプライマー41.30および24.30を使用する大規模PCRによってdsDNAに転換した。41.30プライマーは、後の転写ステップでプールにT7プロモーター配列を添加するためにも役立った。1本鎖プールDNAおよそ2.8nmolを24.30プライマー115nmolならびに各ヌクレオチド(dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP、GE Healthcare Piscataway、ニュージャージー州)0.2mMと合計容量43mL中で混合した。試料を65℃、5分間で変性させ、次いで4℃に冷却した。50mM KCl、100mL Tris−Cl(pH=8.3)、1.5mM MgCl、Taqポリメラーゼ(NEB、Ipswich、マサチューセッツ州)1440Uのマスターミックス総容量43.3mLを変性させたプールに加え、72℃、1時間インキュベートした。伸長の終了時に、総容量28.7mL中の41.30、115nmolを加え、反応は、94℃を30秒間、50℃を30秒間、および72℃を1分間で、8から9周期繰り返し、72℃のステップ2分間を続けた。PCR産物を2.5×容量の100%エタノール中に、4℃、45分間で沈澱させ、続いて70%エタノールで洗浄し、次いで乾燥させた。
40mM Tris(pH=8.0)、26mM MgCl、5mM DTT、5mM ATP、5mM GTP、5mM 2’−フルオロ−CTP、2’−フルオロ−UTP、ピロホスファターゼ 0.01UおよびY639F T7ポリメラーゼ75Uの転写混合物1.5mLにプールPCR75μgを加えた開始ラウンド0プールを生成するために大規模転写を実施した。N30プールは、およそ1015個の配列の複雑度を有すると推定された。したがってこの投入量は、ゲノム約1.5個分の配列に相当する。この規模は、合成され得る各配列を適切に評価し、したがって最大の多様性に相当した。
転写反応は、37℃で一晩実施した。インキュベーション後、デオキシリボヌクレアーゼI(Epicentre、Madison、ウィスコンシン州)75Uを反応物に加え、反応物をさらに30分間インキュベートした。等量の2×変性染料(7M尿素、90mMトリス塩基、90mMホウ酸、0.5mM EDTAおよび0.1%ブロモフェノールブルー)を加え、上で記載の通り、ゲル精製の前に反応物を70℃で3分間変性させた。
細胞系および培養
HeLa−CD4細胞をNIH AIDS Research & Reference Reagent Program(Germantown、メリーランド州)から入手した。LnCap細胞をATCC(Manassas、バージニア州)を通じて購入した。どちらの系も10%fbs(Invitrogen、Carlsbad、カリフォルニア州)を補充したRPMI−1640(ATCC、Manassas、バージニア州)中で維持し、37℃、5%CO雰囲気中で増殖させた。トリプシン処理のために、細胞を1培養容量のDPBSで1回洗浄し、次いで1/10容量の0.05%トリプシン−EDTA(Invitrogen、Carlsbad、カリフォルニア州)を細胞に加えた。細胞を37℃でおよそ2分間、細胞が剥がれるまでインキュベートした。培養培地を加えることによってトリプシンを不活性化した。すべての細胞洗浄ステップは、室温のPBSを使用した。すべての細胞遠心分離ステップは、4℃、1500rpm、5分間であった。
ヌクレアーゼアッセイ
修飾RNAおよび細胞が消化および選択手順を耐え得ることを確認するために、dsDNAプールを上に記載の通り規模を縮小した反応で転写した。本体に標識した放射性転写物を生成するためにα−32P標識GTP(Perkin Elmer、Shelton、コネティカット州)を反応物に含ませた。
アッセイ用にHeLa−CD4細胞およそ4×10個を各チューブに分注し、1500rpm、4℃、5分間で遠沈した。500μL PBSで1回洗浄後、各チューブの細胞をRNA 85μLに再懸濁し、室温で15分間インキュベートした。異なる量のRiboshredderまたはリボヌクレアーゼT1を加え、細胞をさらに30分間インキュベートした。細胞を遠沈除去し、回収したRNAを1×TBEおよび7M尿素を含む8%アクリルアミドゲルにかけた。ゲルをろ紙(Whatman、Florham Park、ニュージャージー州)上で乾燥させ、スキャニングのためにホスフォイメージャースクリーン上で一晩露光させた。
洗浄、インキュベーション、またはヌクレアーゼ処理のステップによって細胞が有害に影響されなかったことを確定するために、これらのヌクレアーゼ消化アッセイを繰り返し実施し、細胞を計数し、別々のチューブに分注した。異なる間隔で、各チューブからの細胞を混合し、再び計数した。細胞の状態の顕著な問題は観察されなかった。
内部移行アッセイ
内部移行アッセイを細胞表面アプタマー、抗PSMAアプタマー、A9(Lupoldら、(2002年)Cancer Res.62巻(14号):4029〜33頁)を使用して実施した。A9は、上の「プール合成および精製」で述べたプール転写の小規模版を使用してオリゴ鋳型から転写した。
アッセイの3日前に、LnCap細胞1×10個を24ウェルプレートに播種した。細胞が定着した後、細胞を洗浄し、新鮮培地を添加した。1時間、37℃、5%COで平衡化させた後、細胞を4種の条件の内の1つで処理した。「RNA」試料では、50nM A9を細胞上の培地に45分間、直接加えた。「az−dG」試料では、細胞を最初10mMアジ化ナトリウムおよび50mMデオキシグルコースでエンドサイトーシスを抑制するために10分間処理し、次いでDPBS 250μLでの洗浄後にRNAを培地に加えた。「Rb」試料では、RNAを細胞上でインキュベートし、次いで、結合剤を消化するための0.02U/uL Riboshredder(Epicentre、Madison、ウィスコンシン州)での15分間のヌクレアーゼ処理の前に細胞をDPBS 250μLで洗浄した。最後に、「az−dG/Rb」試料では、RNAを加える前に細胞をaz−dGで処理し、RNA消化後に細胞をヌクレアーゼ処理した。RNAの添加に続いて、az−dGで処理したこれらの試料は、他の内部移行機構を抑止するために氷冷ブロックでもインキュベートした。各処理は、3回反復で実施した。
処理後、すべての試料をDPBS 500μLで洗浄し、各試料からの全細胞RNAを、製造者の手順書(Eppendorf、Westbury、ニューヨーク州)に従ってPhase Lockチューブを使用してトリゾール(Invitrogen、Carlsbad、カリフォルニア州)で抽出した。RNAの定量は、回収されたRNAの量(データ未記載)が同程度であることを示し、含有量において有意に異なる処理法はなかったことを示唆した。全抽出RNAは、「プール合成および精製」において記載した反応に類似の小規模な反応においてアプタマー特異的プライマーで逆転写し、リアルタイムPCRによってアッセイした。
リアルタイムPCR用に、600nMのpsma5およびpsma3を2×SybrMix 12.5μLおよびRT反応物それぞれの1:10希釈物10μLと混合した。試料をABI 7300リアルタイム装置にかけ、以下の通り反復させた:95℃で10分間、続いて95℃で30秒間、50℃で30秒間および72℃で1分間を40周期。反復に続いて、産物の完全性を調査するために以下の解離ステップ:95℃で15秒間、60℃で30秒間および95℃で15秒間を含めた。ΔCTを各試料のCTを未処理細胞対照と比較することによって決定した。
内部移行選択
選択ラウンドの1日前、HeLa−CD4細胞4×10個を2個の60mm組織培養プレート上に置いた。各選択ラウンドの1時間前に培養培地を新鮮培地に置き換えた。選択の最初のラウンドのために、プールのおよそ1ゲノム分に相当する修飾プールRNA(1.2mM)54μgを2個のプレートの内の1個に添加した。3日間のインキュベーション後、細胞をトリプシン処理し、D−PBS(Invitrogen、Carlsbad、カリフォルニア州)で2回洗浄し、両方のプレートからトリゾール(Invitrogen、Carlsbad、カリフォルニア州)1mLおよびPhase Lockチューブを製造者の手順書(Eppendorf、Westbury、ニューヨーク州)に従って使用して全細胞RNAを抽出した。
回収した全細胞RNAを以下の通り逆転写した:全抽出RNA 84μgおよび1×RT緩衝液(Invitrogen、Carlsbad、カリフォルニア州)中の10μM 24.30逆方向プライマーを含む反応物を70℃ 5分間変性させ、次いで室温にゆっくり冷却した。10mM DTT、1mMの各dNTPおよび28U Superscript III逆転写酵素(Invitrogen、Carlsbad、カリフォルニア州)のマスターミックスを混合物に添加し、50℃、1時間インキュベートした。プールにさらした細胞およびプールにさらしていない細胞の両方の、より小規模なRTを含まない対照も、回収されたいずれの産物も投入されたプールRNAであって、細胞の人為現象またはDNA鋳型の持ち越し汚染ではないことを確認するために実施した。
RT反応物の半量を次のラウンドのための大規模PCRの種にするために使用した。各ラウンドのプールを各ラウンドの縮小された核酸用に調整する変更を伴って「プール合成および精製」に概説した手順の通りに再生した。後のラウンドにおいて、元のプール増幅において使用されたプライマー濃度は、著しく過剰量であったことも見出され、PCRプライマーの濃度を各プライマー0.4mMに低減した。
選択のラウンドを、投入するRNAを徐々に減らし、インキュベーション時間を短くし、洗浄ステップを増やして実施した。選択の進展は、増幅産物が観察できるまで必要としたPCRサイクルの数を評価することによって決定した。これは、しばしば投入物質の量、この場合プールRNAが選択ラウンド中にどれだけ回収され易いかに直接相関する。ラウンド3(細胞に入れたプールの量を顕著に減少させた最初のラウンド)および、細胞の新鮮保存物を使用したラウンド5の後に劇的なサイクル数の降下が見られた。ラウンド9の後、PCRは、サイクル数について改善されるとは考えられず、選択は、終了したとみなされた。
(実施例2)
1.RNA含有分子の同定
内部移行RNA配列、抗PSMAアプタマー、A9を本明細書において開示の新規条件を検査するため、ならびにRNA含有分子を同定するためおよび内部移行物の残存を確認するために使用した。
図1は、ヌクレアーゼ処理条件の有効性を示す。LnCap細胞およそ10個を4種の条件の内の1つで処理した:抗PSMAアプタマーを細胞上の培地に直接添加した(RNA);細胞を最初に10mMアジ化ナトリウムおよび50mMデオキシグルコースでエンドサイトーシスを抑制するために10分間処理し、次いで洗浄後にRNAを培地に加えた(az−dG);RNAを細胞上に加え、次いで、結合剤を消化するために0.02U/uL Riboshredder(Epicentre)で細胞をヌクレアーゼ処理した(Rb);または、RNAを加える前に細胞をaz−dGで処理し、RNA消化後に細胞をヌクレアーゼ処理した。各処理は、3回反復で実施した。それぞれの処理由来の全細胞RNAをアプタマー特異的プライマーで逆転写し、リアルタイムPCRサイクルをGAPDHレベルと比較して決定した。az−dGでの処理は、デルタCTシグナルをわずかに低減させた一方で、Rbでの処理は、シグナルを劇的に低減させ、アプタマーの大部分が細胞外に残存したが、いくらかは保護されていたことを示している。az−dGおよびRbの処理はどちらも、シグナルを完全に消失させた;Rb処理由来のシグナルは、内部移行したアプタマーによるものであった。
2.選択
アプタマーの各塩基位置を約30%ドープ化した、A9アプタマーに基づくドープ化2’−フルオロ修飾RNAプールを本明細書において提案する選択計画を検査するために使用した。ドープ化PSMAプールの3から5マイクログラムをT25フラスコ中の70〜80%コンフルエンスのLnCap細胞に加え、細胞を一晩インキュベートした。次いで細胞をPBSで洗浄し、PBS中の0.01U/μL Riboshredderで10分間処理した。次いで細胞を3回洗浄し、全細胞RNAを1mLトリゾールで抽出した。回収したRNAを逆転写し、次のラウンドの転写のための鋳型を生成するためにPCRを介して増幅した。
5ラウンドの選択の後、A9アプタマー自体で以前実施した通り(Chuら、(2006年)Nucleic Acids Res.34巻(10号):e73頁)、抗ラミンA/C siRNAと共に添加したストレプトアビジン/ビオチン複合体を内部移行させるそれらの能力についてラウンドを検査した。抗eGFP siRNAは、陰性対照の役割を果たす(図3)。ラウンド5プールの5クローンを増幅し、配列決定し、ラミンA/C siRNAの内部移行について検査した。5クローン(p1、p2、p6〜8)すべてが、GAPDHおよび対照細胞に標準化して、ラミンA/C発現の低減を示し、いかなるトランスフェクション方法とも無関係に細胞内に入るそれらの能力を示している。A9を含まないsiRNA複合体またはそのクローンは、ラミンA/Cノックダウンを示さなかった。5クローンの内3個(p1、p7、p8)は、野生型A9アプタマーと比較して、わずかに良いラミンA/Cのノックダウンを示した(図4)。
核酸のランダムプール由来内部移行物の選択。最初の選択のために、30塩基のランダム領域を有する2’−フルオロ修飾RNAプールを、HeLa−CD4細胞に内部移行させる配列を選択するために使用した。ヌクレアーゼステップは、最初の2ラウンドには含まれなかった。ラウンド1〜6において、RNAプールを細胞と1日間インキュベートした。定期的に、プールで処理した細胞をトリゾール抽出し、細胞中のプールRNAの存在について調べるために全RNAを逆転写し、リアルタイムPCR反応において増幅した。ラウンド6の後、増幅シグナルは、最大になったと思われた(図5を参照されたい)。1日のインキュベーションでさらに1ラウンドを実施し、後のラウンドでは、細胞を1時間インキュベートしただけにした。ラウンド9は、有意に改善されなかった。ラウンド9クローンを単離し、細胞にsiRNAを輸送するそれらの能力について検査した。表1は、選択のそれぞれのラウンドを要約する。
Figure 2010523157
(実施例3)
1.RNA含有分子の同定
内部移行RNA配列、抗PSMAアプタマー、A9を、細胞とRNA含有分子とを接触させる時間の長さを反復的に減少させる方法を検査するために使用する。条件および試薬は、上に記載のものと同一である。
2.選択
選択条件は、上に記載のものと実質的に同じである。簡潔には、アプタマーの各塩基位置を約30%までドープ化した、A9アプタマーに基づく、ドープ化2’−フルオロ修飾RNAプールを本明細書において提案する選択計画を検査するために使用する。ドープ化PSMAプールの3から5マイクログラムをT25フラスコ中の70〜80%コンフルエンスのLnCap細胞に加え、細胞を一晩インキュベートする。次いで細胞をPBSで洗浄し、PBS中の0.01U/μL Riboshredderで10分間処理する。細胞を3回洗浄し、全細胞RNAを1mLトリゾールで抽出する。回収されるRNAを逆転写し、次のラウンドの転写のための鋳型を生成するためにPCRを介して増幅する。
次いで、インキュベーション時間を12時間に減らす他は、上と同じ手順を使用して回収したRNAをインキュベートする。選択の第2ラウンドから回収されるRNAを、他のすべての洗浄および条件を第1ラウンドと同一にして10時間インキュベートする。ラウンド4は、8時間のインキュベーション時間を有し、ラウンド5は、4時間を有し、ラウンド6は、2時間を有し、かつラウンド7から9は1時間を有する。最初の5ラウンドの選択の後、A9アプタマー自体で以前実施した通り(Chuら、(2006年)Nucleic Acids Res.34巻(10号):e73頁)、抗ラミンA/C siRNAと共に添加したストレプトアビジン/ビオチン複合体を内部移行させるそれらの能力についてラウンドを検査する。抗eGFP siRNAは、陰性対照の役割を果たす。ラウンド9プールのクローンを増幅し、配列決定し、ラミンA/C siRNAの内部移行について検査する。クローンは、GAPDHおよびsiRNAにさらしていない対照細胞に標準化して、ラミンA/C発現の低減を示す。これは、いかなるトランスフェクション方法とも無関係に細胞内に入るそれらの能力を示す。A9を含まないsiRNA複合体またはそのクローンは、ラミンA/Cノックダウンを示さない。インキュベーションの後のラウンドから同定されたクローンも、ラウンド1において同定されるクローンよりも速い内部移行を示し、より後の選択のラウンド由来のクローンは、より早く内部移行されることを示す。
等価物
当業者は、本明細書に記載の具体的な組成物および手順に対する多数の等価物を、単なる日常的な実験を使用して認識する、または確認できるであろう。そのような等価物は、本発明の範囲内であると考えられ、以下の請求項によって包含される。
本明細書において開示および特許請求するすべての組成物および/または方法は、本開示を考慮して、過度の実験を行うことなく作製および実行され得る。本発明の組成物および方法は、好ましい実施形態に関して記載されているが、本発明の構想、精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の組成物ならびに/または方法および方法のステップもしくは方法の連続したステップに変更を適用できることは、当業者に明らかである。当業者に明らかなすべてのそのような類似の置換物および修飾物は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神、範囲および構想の範囲内であるとみなされる。

Claims (29)

  1. ヌクレアーゼ耐性RNA含有分子を選択するための方法であって、
    a)細胞をRNA含有分子のランダムライブラリーと接触させるステップ;
    b)前記接触させた細胞を1つまたは複数のヌクレアーゼにさらすステップ;
    c)前記接触させた細胞から全RNAを抽出するステップ;および
    d)前記細胞から単離された前記全RNAから前記RNA含有分子を増加させるステップ
    を含み、前記内部移行したヌクレアーゼ耐性RNA含有分子が選択される方法。
  2. 前記選択方法が、選択の1つのラウンドから同定された前記RNA含有分子を使用して繰り返される、請求項1に記載の方法。
  3. 内部移行したRNA含有分子が前記選択方法の2つ以上のラウンドを使用して選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 内部移行可能なRNA含有分子を選択の後の各ラウンドでの時間を短くするために1つまたは複数の細胞と接触させる、請求項3に記載の方法。
  5. 1つまたは複数の細胞を内部移行可能なRNA含有分子と24時間未満、10時間未満、5時間未満、2時間未満、1時間未満、30分間未満、20分間未満、10分間未満、5分間未満、2分間未満、1分間未満または30秒間未満接触させる、請求項1に記載の方法。
  6. 複数ラウンドの選択によって内部移行可能なRNA含有分子を単離するステップをさらに含み、以前の選択ラウンドと比較して時間を短くするために、選択の後の各ラウンドが以前のラウンドの選択によって得られた前記内部移行可能なRNA含有分子を前記細胞にさらすことを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ライブラリーがランダム配列のプール由来の機能性RNAを含有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記RNAが少なくとも1つのランダム配列および少なくとも1つの定常配列を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記RNAが2つ以上の定常配列を含む、請求項1に記載の方法。
  10. ランダム配列が少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも20ヌクレオチド、少なくとも30ヌクレオチド、少なくとも40ヌクレオチド、少なくとも50ヌクレオチド、少なくとも60ヌクレオチド、少なくとも70ヌクレオチド、少なくとも80ヌクレオチド、少なくとも90ヌクレオチドまたは100を超えるヌクレオチドを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記ランダムライブラリーが安定化RNAを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記1つまたは複数のヌクレアーゼがRNA分解酵素またはリボヌクレアーゼである、請求項1に記載の方法。
  13. 前記1つまたは複数のヌクレアーゼがDNA分解酵素である、請求項1に記載の方法。
  14. 前記RNA含有分子がCD4受容体を発現している細胞への内部移行について選択される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記選択されるRNA含有分子がsiRNA、毒素、miRNA、アプタマーまたは小分子に連結される、請求項14に記載の方法。
  16. 活発なエンドサイトーシスを抑制するために前記細胞を処理するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記RNA含有分子が検出可能に標識される、請求項1に記載の方法。
  18. 前記細胞がRNA含有分子の前記ライブラリーと接触する前に固定される、請求項1に記載の方法。
  19. 安定化された内部移行可能なRNA含有分子を選択するための方法であって、
    a)1つまたは複数の細胞を、安定化された核酸を含み、かつ定常配列領域を含有するRNA含有分子のランダム核酸ライブラリーと接触させるステップ;
    b)前記細胞を洗浄するステップ;
    c)1つまたは複数のヌクレアーゼに前記細胞をさらすステップ;
    d)前記細胞から全リボ核酸を抽出するステップ;
    e)前記内部移行したリボ核酸を増加させるステップ;および
    f)選択ステップa)〜e)を繰り返すステップ
    を含み、時間を短くするために選択の各後のラウンドが、前記細胞を前記増加された核酸プールに繰り返し接触させるステップを含む方法。
  20. 前記RNA含有分子が、少なくとも部分的にヌクレアーゼ耐性である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記1つまたは複数のヌクレアーゼがRNA分解酵素またはリボヌクレアーゼである、請求項19に記載の方法。
  22. 前記1つまたは複数のヌクレアーゼがDNA分解酵素である、請求項19に記載の方法。
  23. 活発なエンドサイトーシスを抑制するために前記細胞を処理するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  24. 前記RNA含有分子の前記核酸が検出可能に標識される、請求項19に記載の方法。
  25. 前記核酸ライブラリーと接触する前に前記細胞を固定するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  26. 前記RNA含有分子がsiRNA、miRNA、小分子、毒素、またはアプタマーに連結される、請求項19に記載の方法。
  27. 前記RNA含有分子が2つ以上の定常配列を含む、請求項19に記載の方法。
  28. 前記ライブラリー中の前記RNA含有分子のランダム配列が少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも20ヌクレオチド、少なくとも30ヌクレオチド、少なくとも40ヌクレオチド、少なくとも50ヌクレオチド、少なくとも60ヌクレオチド、少なくとも70ヌクレオチド、少なくとも80ヌクレオチド、少なくとも90ヌクレオチドまたは100を超えるヌクレオチドを含む、請求項19に記載の方法。
  29. 内部移行可能なRNA含有分子を選択するためのキットであって、
    a)ランダム核酸ライブラリー;
    b)内部移行していないすべての核酸を分解するために十分な量の1つまたは複数のヌクレアーゼ;
    c)逆転写酵素、DNAポリメラーゼまたはRNA転写酵素;
    d)1つまたは複数の緩衝剤;および
    e)請求項1の方法と一致する説明書
    を含むキット。
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