JP2010519325A - 活性物質の経口投与のための速崩壊性単層膜 - Google Patents

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Abstract

少なくとも1種の活性物質を含有する水溶性担体を含んでなる、活性物質の経口投与のための速崩壊性単層膜であって、ポリビニルアルコールとポリエチレングリコールのコポリマー(PVA−PEG)から形成される親水性膜形成剤、活性物質および親水性ゲル化剤のポリマー混合物を含んでなることを特徴とする膜。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、香味付けしたまたは化粧料用の活性な薬剤物質の経口投与を目的とする速崩壊性単層膜、それらの製造方法およびそれらの使用に関する。投与したときに、前記膜が口の中で崩壊し、前記活性物質を放出する。
よって、本発明の対象である組成物は、外来治療のための理想的な解決手段である。これらの組成物は、嚥下を助けるための液体に頼ることなく、活性物質の急速投与を可能にする。本発明に記載するような膜は、口腔内に直接、例えば口蓋上または舌下に入れることができる、そこでそれらはほぼすぐに崩壊する。
それゆえ、前記特性は、急速投与が必要であると同時に、多くの場合に液体に頼ることができないときの、悪心、頻繁には乗り物酔いの治療に特に有利である。
本発明の組成物はまた、固形物の嚥下が困難である幼い子供または高齢患者にも有利である。
速崩壊性膜は、矛盾することの多い複数の条件を満たしていなければならない:速崩壊性膜は、第一に、その膜を成形することができるように結合性を有していなければならず、第二に、ほぼ即時に崩壊する能力を有していなければならない。速崩壊性膜はまた、例えば小袋、ブリスターまたはディスペンサーパックによるそれらの包装に必要な十分な柔軟性と抵抗性も有していなければならない。
現在用いられている可溶性膜は、主として膜形成特性を有する親水性ポリマーからなり、それらの厚さおよび比表面積により、唾液と接触したときの速崩壊性を提供することが可能となる。
これらの膜形成親水性ポリマーは、ほとんどの場合、グルカン、天然ガムまたはポビドン誘導体である。膜の主要な特性、すなわち柔軟性、機械的抵抗性と崩壊速度との妥協を達成するためには、少なくとも2つのポリマーを組み合わせることが一般に望ましい。
例えばセルロースポリマーを含有する膜では、少なくとも2つの水溶性セルロースポリマーの組み合わせが必要であることが多い。ほとんどの場合に遭遇するものは、高分子量(60000〜150000Da)の水溶性セルロースポリマーと低分子量の水溶性セルロースポリマーの組み合わせを含むものである。第一のタイプのポリマーは膜の機械的特性の調整を可能とし、一方で、第二のタイプのポリマーは崩壊時間の調整を可能とする。
例えば、国際出願WO05/039499では、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel JF(登録商標))タイプとヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel(登録商標)グレードE5、E50、E4MおよびSGA 16M)の組合せからなる速崩壊性の薬剤または化粧料用膜の処方物が記載されている。しかしながら、本明細書に記載する膜はそれぞれ、柔軟膜を得、複雑な処方物を生み出すために必要ないくつかの可塑剤(多価アルコール、ソルビタンエステル、クエン酸エステル...)を含む。
また、プルランなどのグルカンタイプのポリマーは、ポリマーの高溶解度、高溶解速度および味覚性から、理論上は速崩壊性膜を形成することができる。しかしながら、これらのポリマーの分子量の低さは不都合であり、20%より低い濃度では膜形成を促進しないという結果をもたらす;これらの条件下では、その混合物の粘度は低く、不溶性構成物質(分散液中の有効成分)をその混合物に加えたときにその混合物が均質でないという危険性がある。よって、他の天然ポリマーをプルラン、例えばカラギーナンまたはある特定のガムと組み合わせることが必要である。
そのため、出願WO03/030881では、好ましくはグルカンと水溶性ポリマーを40:1〜0.5:1の比で含んでなる、食用膜形態の調製物が記載されている。この水溶性ポリマーは高分子量であることを特徴とし、これによりプルランの本来低い粘度を高めることができ、そして有効成分の懸濁液を含む場合にその混合物を安定化させることができる。好ましくは、このポリマーは、アルギナート、カラギーナン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ローカストビーンガム、グアーガム、キサンタンガム、デキストラン、アラビカガム、ジェランガムに属する多糖類または天然ガムの単独または組合せである。しかしながら、本明細書に記載する組成物は、気泡がない膜を得るために必要な消泡剤を含む。また、セルロースポリマーを、天然ポリマー、例えばカラギーナンまたはある特定のガムと組み合わせることもできる。例えば、国際出願WO04/105758では、睡眠障害の治療を目的とするトリプロリジンを含有し、さらにキサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカラギーナンを含有している速放性食用膜(a quick-release edible film)形態の三元ポリマー調製物が記載されている。
天然ガム(グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アルギナートおよびカラギーナン)またはポリビニルピロリドンは、安定化ポリマーとよく見なされ、そしてそれは膜を形成させるためにセルロース誘導体またはグルカンのいずれかに添加する必要がある。これらの状態は必ずしも満足できるものであるとは限らず、そのため、可塑化化合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸およびグリセロールエステル、グリセロール、脂肪酸およびプロピレングリコールエステル、プロピレングリコール、セバシン酸ジブチル、トリアセチンの添加という手段をとることになる。
最後に、数多くの特許出願では、多数の構成物質が存在することが特徴とされている。例えば、国際出願WO03/030883には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(Methocel E15(登録商標)、ポリビニルピロリドン(PVP)、コーンスターチ(Pure Cote B792(登録商標))、キサンタンガム、界面活性剤(Cremophor EL(登録商標)、可塑剤(プロピレングリコール)および好ましくは矯味剤の複雑な組合せに基づいた食用膜形態の調製物が記載されている。
国際出願WO98/20862には、水溶性ポリマー、1種以上の多価アルコール、可塑剤、界面活性剤、香味剤および着色剤からなる、薬用または化粧料用有効成分の経口投与を目的とする即放性膜(an immediate-release film)が記載されている。好ましくは、水溶性ポリマーは、水溶性セルロース誘導体例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の単独または組合せである。乾燥膜では、セルロースポリマーの濃度は、20〜75重量%である。他の非セルロースポリマーも用いてよく、例えばポリビニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール(PEG)、天然ガム例えばキサンタンガム、トラガカントガム、グアーガム、アラビアガム、アラビカガム、水分散性ポリアクリレート例えばポリアクリル酸、そのメチルメタクリレートポリマー、カルボキシビニルコポリマーである。
国際出願WO04/087084には、セルロース膜形成ポリマー、さらに特には高粘度ポリマーと低濃度の低粘度ポリマーの混合物からなる速放性食用膜形態(fast-release edible film form)の調製物が記載されており、そして、それは経済的に有利である。セルロースポリマーはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)タイプのものであり、好ましくはMethocel(登録商標)製品シリーズKまたはシリーズE、さらに詳しくは、グレードK4M、K100、K3、E50およびE4Mである。この場合もまた、柔軟な非脆性膜を得るためには、可塑剤を0.01%〜30%の範囲の割合で含めることが必要である。
国際出願WO04/045537には、プルラン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、アルギナート、ゼラチン、デンプン、加工デンプン、マルトデキストリン、グルテン、カルボキシメチルセルロース、ローカストビーンガム、カラギーナンからなる、咽頭炎の治療を目的とする食用膜形態の複雑な調製物が記載されている。
よって、先行技術の複雑な組成物と比較して簡易な配合を有し、等価または改善レオロジー特性(柔軟性、機械的抵抗性および崩壊速度)を有する速崩壊性食用膜の開発が必要とされていた。
本発明の目的は、以下に記載し、実施例に例示するような、マトリックスが2つの水溶性ポリマーから本質的になる新規な速崩壊性単層膜を提案することである。本発明による膜の最も大きな利点は、それらが可塑剤を含まないが、脆性でなく十分に変形可能なままであるという事実にある。可塑剤は吸湿性であることが多く、得られた膜の保存および取り扱いを困難にする。そのため、可塑剤を使用することは必ずしも望ましくない。本発明による膜は、分散した不溶性活性物質を均質に収容することができるというさらなる利点を有する。最後に、本発明による膜は、その膜が形成プロセス全体を通して含む脆性活性物質を保存するために、好ましくは外部加熱源を用いずに行われる混合方法によって得られるという利点を有する。この最後の特徴も経済的に有利である。
よって、本発明は、少なくとも1種の活性物質を含有する水溶性担体を含んでなる、活性物質の経口投与のための速崩壊性単層膜であって、ポリビニルアルコールとポリエチレングリコールのコポリマー(PVA−PEG)からなる親水性膜形成剤、活性物質および親水性ゲル化剤のポリマー混合物を含んでなる膜に関する。
速崩壊性膜とは、厚さが100μm未満であり、口腔内での崩壊、溶解、分散または分解の時間が1分未満、有利には30秒未満、有利には10秒くらいである柔軟ガレン製剤を意味する。そのため、これらの膜内に含まれる活性物質は、口腔もしくは舌下粘膜通過によって、または嚥下によって吸収され得る。
周囲温度とは、18℃〜25℃、有利には20℃〜25℃の温度を意味する。
本発明に用いる親水性膜形成剤は、膜形成フラグメントと可塑フラグメントを含み、該膜形成フラグメントがポリビニルアルコール(PVA)であり、該可塑フラグメントがポリエチレングリコール(PEG)である、グラフトコポリマーである。
1つの特に有利な処方物では、 前記膜形成剤はKollicoat IR(登録商標)(BASF社によって販売されている)である。その分子量はおよそ45000Daであり、水に易溶性である。Kollicoat IR(登録商標)の前記2部分は、得られる膜の機械的特性に貢献する。PVA部分は膜形成特性与え、一方、PEG部分は内部可塑剤として働く。このタイプの膜形成剤は先行技術においてすでに公知であるが、特に膜形成特性に対して評価される低粘度調製物が得られるため、通常コーティング錠に利用される(WO03/075896)。
しかしながら、用いる濃度(少なくとも60重量%)でのこの低粘度では、ゲル化剤の添加という手段をとらずに、担体のコーティングで膜を得ることができない。予期せぬことに、本発明者らによって、ゲル化剤、セルロース、水溶性ポリマーおよびKollicoat IR(登録商標)の様々な会合がなされたが、コーティング時に膜の安定を促す均質な混合物は得られなかった。例えば、Kollicoat IR(登録商標)溶液の粘度を高めるために、Blanose 7HF(登録商標)タイプのヒドロキシプロピルセルロース(HPC)またはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)もしくはMethocel K15M(登録商標)の異なるグレードを用いたが、得られた混合物は不均質であり、高品質コーティングには適さない凝集が生じた。
コーティングとは、水溶性担体を平面に広げることからなる工程を意味する。
有利には、前記処方物のゲル化剤はセルロース誘導体ではない。有利には、ゲル化剤はカラギーナンファミリーの化合物、特にΙ−カラギーナンである。
特に有利な処方物のゲル化剤は、Ι−カラギーナンファミリーの化合物であるGelcarin 379(登録商標)(FMC Biopolymer社によって販売されている)である。本出願者らは、その化合物が、熱を加えることなく、コーティング中に混合物の安定を促すサーファクタント効果をもたらすことによって、水性Kollicoat IR(登録商標)溶液の粘度を一様に増加させることを見出した。Gelcarin 379(登録商標)は、乾燥工程まで加熱を受けないため、分散状態のまま、そのポリマー混合物中に完全には溶解しない。有利には、カラギーナンを用いる場合、ゲル化剤に対する膜形成剤の重量比率は1〜10、有利には3〜8である。
KollicoatとGelcarinの会合に基づいた処方物では、ポリマー混合物中の膜形成剤の重量は、総重量の10%〜30%、好ましくは15%〜20%であり、ポリマー混合物中のゲル化剤の重量は、総重量の1%〜8%、好ましくは2%〜6%である。
本発明の別の変形によれば、前記処方物のゲル化剤は、ジェランガムまたはキサンタンガムであってよい。
キサンタンガムを用いる場合には、ゲル化剤に対する膜形成剤の重量比率は、10〜200、有利には25〜100である。
ポリマー混合物中のキサンタンガムの重量は、総重量の0.1%〜0.5%であり、有利には総重量の0.2%〜0.45%である。
ジェランガムを用いる場合には、ゲル化剤に対する膜形成剤の重量比率は、100〜400、有利には150〜300である。
ポリマー混合物中のジェランガムの重量は、総重量の0.01%〜0.5%、有利には総重量の0.02%〜0.2%の範囲である。
1つの有利な特徴によれば、前記均質ポリマー混合物は、追加の可塑剤を、すなわち、膜形成ポリマー中に存在するもの以外、全く含まない。
前記均質混合物は、1種以上の界面活性剤などの追加成分をさらに含んでよい。1つの好ましい界面活性剤はポリソルベート80(Tween 80とも呼ばれる)である。
いかなる活性物質も、ポリマー混合物中に分散した形態であろうと、ポリマー混合物中に溶解した状態であろうと、膜に加えることができる。本発明の組成物の生産に好適な活性物質としては、医薬品、香味料または食品添加物(甘味料など)からなる群から選択されるものを挙げることができるが、これに限定されない。
前記均質混合物は、1種以上の界面活性剤および/または1種以上の増量剤などの追加成分をさらに含んでなってよい。1つの好ましい界面活性剤はポリソルベート80(Tween 80とも呼ばれる)である。増量剤は、従来用いられている無機増量剤例えばシリカ、タルクまたは他のケイ酸塩、二酸化チタンの中からだけでなく、いくつかの薬剤希釈剤または滑沢剤例えばマグネシウム、カルシウムまたはステアリン酸亜鉛の中からも選択してよい。
薬用活性物質の限定されない例として、制嘔吐剤、例えばドンペリドン、メキタジン、コデイン、塩酸ロペラミド、グルコン酸クロルヘキシジンとテトラカインとの組合せ、ニコチン、オキシブチニン(oxybutinine)およびセチリジンを挙げることができる。この活性物質は、有利にはドンペリドンである。
本発明はまた、本発明の速崩壊性膜を製造するための方法にも関する。この方法は、次の連続的工程:
a)前記膜構成物質を水中に分散させる工程、
b)その分散液を混合し、均質化する工程、
c)その混合物をコーティングし、乾燥させる工程、
d)膜のスプールを切断し、包装する工程
を利用することを特徴とする
有利には、膜構成物質の水中への分散は、半分より多い量の水に、次の順序:膜形成剤、界面活性剤、活性物質、残りの水、その後にゲル化剤、で加えることによって行われる。
本発明の製造方法の1つの特定の実施態様によれば、均質水性ポリマー混合物を得るために、水の存在下で、周囲温度において粘度が1〜250mPa.sのポリビニルアルコール・ポリエチレングリコールコポリマー(PVA−PEG)からなる親水性膜形成剤、および活性物質をゲル化親水性剤と混合することによって、外部熱を加えることなく前記膜が得られ、従来のコーティング・乾燥技術を用いた前記膜の形成前に、該均質水性ポリマー混合物に、周囲温度での粘度250mPa.s〜15000mPa.s、好ましくは1000mPa.s〜10000mPa.s、さらに好ましくは1500mPa.s〜9000mPa.sを与えるように膜形成剤とゲル化剤との比率が決定される。
乾燥工程後に得られた膜は、4cm〜10cm間のサイズの個別ユニットに切断することができ、あるいはロールに巻きつけるか、または折りたたむこともできる。これらの各場合において、コーティング後の膜には、除去可能な裏材を付けても付けなくてもよい。
これらの膜は、異なる方法で、個別小袋、プレカットウエハー、個別ブリスターパックまたはディスペンサーパックにより包装してよい。
本発明を、次の限定されない実施例により以下に例示する。ドンペリドンまたは別の活性物質を含有するいくつかの速崩壊性膜を、Kollicoat IR(登録商標)とGelcarin 379(登録商標)の均質水性ポリマー混合物から調製した。混合比率とコーティング・乾燥後に得られる膜の物理的特性を表1(実験室試験)および表2(パイロット試験)にまとめている。
実施例1
Kollicoat IR(登録商標)を70%の量の精製水に攪拌下で加えた。Kollicoat IR(登録商標)が溶解するまで攪拌を続けた。精製水に数多くの気泡が生じるため、真空下で溶解してもよいし、その溶液を静置してもよい(その粘度は非常に低いため、それは自然に脱気する)。その溶液にアジテーション下、攪拌下でTween 80を組み込み、その後、香味料(甘草濃縮抽出物およびハッカ精油)および甘味料(アセスルファムカリウム)を続けた。これらの粉末が完全に溶解するまで攪拌を続けた。ドンペリドンを、混合物中にそれが分散するまで攪拌下で加えた後、残りの水(30%)を加えた。凝集体が形成しないように、攪拌下でそのドンペリドン懸濁液にGelcarin 379(登録商標)を組み込んだ。次いで、その混合物のアリコートをポリエステル担体にコーティングし、Lab Dryer Coater Mathisタイプの装置を用いて乾燥させた。コーティングした表面を、手動プレスを用いて6cmのユニットに切断した後、密閉小袋により手作業で包装した。
Figure 2010519325
実施例2
パイロットサイズのバッチを作り出すために、成分をタンクに次の順序:半分より多い量の水、Kollicoat IR(登録商標)、甘味料および香味料(甘草濃縮抽出物およびハッカ精油)、Tween 80およびドンペリドン、で加えた。このようにして得られた前混合物を、ダイスに連続通過させることによって均質化した後、メインタンクに再び加えた。その前混合物に残りの成分(Gelcarin 379(登録商標)および残りの量の水)を加え、全体を攪拌した。最終混合物を、ダイスに3回連続通過させることによって均質化した後、コーティング工程を進める前に、低窒素圧下で静置して、良好に脱気させた。その混合物を、コーティングステーション、連続する3つの乾燥領域およびラミネーションステーションからなるパイロットコーティングラインにポンプを用いて移した。コーティング速度および幅は、それぞれ、0.85m/分および17cmであった。第一に、熱の影響下での活性物質の分解を避けるために、そして第二に、膜中の水の残量をその機械的特徴に適合させるために(乾燥しすぎた膜はあまりに脆性でありすぎ、取り扱いには適さない)、温度勾配を設けた。熟成時間の後に、膜のスプールを切断し、専用装置を用いて包装した。
Figure 2010519325
実施例3
実施例1の方法に従って、Kollicoat IR(登録商標)とジェランガムまたはキサンタンガムの均質水性ポリマー混合物から他の速崩壊性膜を調製した。これらの結果を表3にまとめている。
Figure 2010519325
実施例4
本発明の膜には様々な活性物質を組み込むことができた。上記実施例1の操作モードに従って得られた膜の組成を表4に示している。
Figure 2010519325
実施例5
上記方法に従って、PVA−PEGコポリマー(Kollicoat IR(登録商標))とΙ−カラギーナン(Gelcarine 379(登録商標))の均質水性ポリマー混合物から特に満足のいく結果を与えた別の速崩壊性膜を調製した。
これらの結果を表5に示している。
Figure 2010519325

Claims (16)

  1. 少なくとも1種の活性物質を含有する水溶性担体を含んでなる、活性物質の経口投与のための速崩壊性単層膜であって、ポリビニルアルコールとポリエチレングリコールのコポリマー(PVA−PEG)からなる親水性膜形成剤、活性物質および親水性ゲル化剤のポリマー混合物を含んでなる、膜。
  2. 前記親水性ゲル化剤が、カラギーナン(好ましくはΙ−カラギーナン)、ジェランガムおよびキサンタンガムからなる群から選択されるものである、請求項1に記載の膜。
  3. 前記ポリマー混合物が追加の可塑剤を含まないものである、請求項1または2に記載の膜。
  4. 親水性ゲル化剤がカラギーナンファミリーに属する場合に、親水性ゲル化剤に対する膜形成剤の重量比率が1〜10、好ましくは3〜8である、請求項2に記載の膜。
  5. ポリマー混合物中の膜形成剤の重量が、総重量の10%〜30%、好ましくは13%〜20%であり、ポリマー混合物中の親水性ゲル化剤の重量が、総重量の1%〜8%、好ましくは2%〜6%である、請求項4に記載の膜。
  6. 前記ゲル化剤がキサンタンガムである場合に、親水性ゲル化剤に対する膜形成剤の重量比率が、10〜200、好ましくは25〜100である、請求項2に記載の膜。
  7. ポリマー混合物中のキサンタンガムの重量が、総重量の0.1%〜0.5%であり、好ましくは総重量の0.2%〜0.45%である、請求項6に記載の膜。
  8. 前記ゲル化剤がジェランガムである場合に、親水性ゲル化剤に対する膜形成剤の重量比率が、100〜400、好ましくは150〜300である、請求項2に記載の膜。
  9. ポリマー混合物中の親水性ゲル化剤の重量が、総重量の0.01%〜0.5%であり、好ましくは総重量の0.02%〜0.2%である、請求項8に記載の膜。
  10. 前記活性物質が、ドンペリドン、メキタジン、コデイン、塩酸ロペラミド、グルコン酸クロルヘキシジンとテトラカインとの組合せ、ニコチン、オキシブチニンおよびセチリジンからなる群から選択されるものであり、好ましくはドンペリドンである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の膜。
  11. 1種以上の増量剤および/または1種以上の界面活性剤をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の膜。
  12. 界面活性剤としてポリソルベート80を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の膜。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の膜を製造するための方法であって、次の連続的工程:
    a)膜構成物質を水中に分散させる工程、
    b)その分散液を混合し、均質化する工程、
    c)その混合物をコーティングし、乾燥させる工程
    を行うことを特徴とする、方法。
  14. 膜構成物質の水中への分散が、半分より多い量の水に、次の順序:膜形成剤、界面活性剤、活性物質、残りの水、その後に親水性ゲル化剤、で加えることによって得られる、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項12または13に記載の方法であって、均質水性ポリマー混合物を得るために、水の存在下で、周囲温度において粘度が1〜250mPa.sのポリビニルアルコールとポリエチレングリコールのコポリマー(PVA−PEG)からなる親水性膜形成剤、活性物質および親水性ゲル化剤を混合することによって、外部熱を加えることなく前記膜が得られ、従来のコーティング・乾燥技術を用いた前記膜の形成前に、該均質水性ポリマー混合物に、周囲温度での粘度250mPa.s〜15000mPa.s、好ましくは1000mPa.s〜10000mPa.s、さらに好ましくは1500mPa.s〜9000mPa.sを与えるように膜形成剤とゲル化剤との比率が決定されることを特徴とする、方法。
  16. 医薬品としての、請求項1〜12のいずれか一項に記載の膜。
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