JP2010512456A - アルカリ金属メタレートを使用した融解方法 - Google Patents
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Abstract
溶融アルカリ金属メタレート相分離の生成物を、金属原料から精製された金属へ処理することができる。金属原料には、天然鉱石、再生利用された金属、金属合金、不純な金属貯蔵、リサイクル材料などがある。本方法は、高価値金属または金属酸化物を金属原料から生成または溶離するとき、プロセス媒体または溶媒として溶融アルカリ金属メタレートを使用する。ケイ酸塩ガラス分離相使用したガラス化方法を、そのまま調合することができ、またはシリカガラス相にわたって分布している微粒子相とともに調合することができ、そして連続ガラス相の内部に封じ込め、そして固定することができる。アルカリ金属タングステン酸塩からタングステン金属を得ることができる。再利用されたタングステンスクラップ、タングステン炭化物スクラップ、タングステン酸化物を一般的に含む低品位タングステン鉱石または多様な酸化状態における他の形態を含む多様なタングステン原料から、概して、きれいに分けられたタングステン金属粉を得ることができる。
【選択図】図4
【選択図】図4
Description
この出願は、PCT国際特許出願として、米国以外の全ての国の指定における出願人である米国の会社、ワイルド・リバー・コンサルティング・LLCという名前で、および、米国のみの指定における出願人である米国民、ロドニー・キース・ウィリアムズという名前で、2007年12月7日に出願されており、そして、2006年12月8日に出願された米国仮特許出願第60,873,735号の利益を主張するものであり、そっくりそのまま引用することによって本明細書に組み入れられる。
本発明は、融解したアルカリ金属メタレート相の使用に関する。さらに、本発明は、多くの特定の用途において、メタレート相と組み合わせた溶融シリカガラス相の使用に関する。本発明は、金属原料から精製された金属への処理が可能なアルカリ金属メタレートを得る方法に関する。金属原料は、天然鉱石、再生利用された金属、合金、不純金属資源、リサイクル材料などを含む。さらに、本発明は、精製または金属原料から高価値金属もしくは金属酸化物を取り出す場合の、プロセス媒体または溶媒として溶融アルカリ金属メタレートを使用する方法に関する。さらに、本発明は、ケイ酸塩ガラスが、そのまま作製されるような、または、シリカガラス相中に分布されており、その連続的なガラス層の内部に封じ込められ、かつ固定されている微粒子を使用して作製されることが可能となるようなガラス化のための方法に関する。
さらに、本発明は、アルカリ金属タングステンからタングステン金属を、概して、再生利用されたタングステンスクラップ、タングステンカーバイトスクラップ、酸化タングステンを通常含む低品位タングステン鉱石または様々な酸化状態におけるタングステンの他の形態を含む様々なタングステン原料から粉砕されたタングステン金属粉を得る方法に関する。
採掘の典型的な先行技術方法では、第1の工程は、金属原料の有用な成分を可溶性にするための高温の温浸(たとえば、圧力がま)における水酸化ナトリウムなどのカセイ剤の配合を含むことが多い。そのような水酸化ナトリウム処理は、金属種を分離する際の困難性に関する問題および可溶化処理の間に生じた金属ケイ酸塩材料の性質に関する問題を生じさせる。
一般的なナトリウムメタレート形態への反応で、全ての金属は可溶化されるので、同じような特性を有する遷移金属グループの価値ある金属の多くを効率的に分離することが困難であるという事実のため、異なる金属を分離することが難しい可能性がある。さらに、その方法で生成された水溶性ケイ酸塩は、重合体のシリカゲルを生成することができ、それは、可溶化された金属の加工性を実質的に抑制する。さらに加えて、ダウンストリーム処理で使用されたイオン交換カラムは、取り消せないほど樹脂と結合するシリカによって修復できないほど損なう可能性がある。結果として、水酸化ナトリウム可溶化処理は、混合物中で価値ある金属を他の化学種から分離し、ダウンストリーム処理の前に反応混合物からケイ酸塩を除去するために、実質的な中間精製を必要とする。
なおいっそうさらに、従来技術のナトリウム可溶化メタレート法は、低品位原料からの採掘金属に役に立たない。金属の濃度が非常に低く、そして、水酸化ナトリウム温浸からの結果として生じた副生成物は下流の処理を妨げるので、低品位原料からタングステンまたは他の遷移金属を生成することは商業的に実施可能な方法ではなく、処理の全費用が低品位原料の使用に見合っていない。
ダウニーらの米国特許第5882620号明細書は、炭化タングステンを生成するための直接高温冶金法を提案している。そのような直接高温法は、タングステンの精製に対していくらか適用可能であるが、低品位鉱石を使用して実施することが難しい。さらにその方法は、実質的に商業的実施可能である成功を実現するほど十分によく多くの金属に作用しない。
金属採掘方法でタングステン酸ナトリウムを生成することが多い。しかし、高温融解化学におけるタングステン酸ナトリウムまたはナトリウムメタレートの使用は知られていない。
タングステン酸ナトリウムを生成するための先行技術方法では、タングステンの従来の原料、一般的にタングステン鉱石を破砕し、粉砕し、有用な大きさにする。原料鉱石から銅およびビスマスを除去するために、硫化物浮遊選鉱を使用することが多い。さらに精製することができる70%酸化タングステンである40メッシュ部分に破砕した鉱石を分離する。その後、鉄および他の強磁性材料を除去するために、より大きな大きさの材料を磁気作用によって分離すると、72%タングステン鉱石が残る。その後、通常、NaOHなどの強塩基とその鉱石を混合してタングステン酸ナトリウム溶液を生成し、その後、それをろ過する。ケイ酸塩は溶液から沈殿する。ろ過液は、アンモニウム試薬を使用して溶離された溶液であり、パラタングステン酸アンモニウムを生成する。その後、それを結晶化し、そして、その後、最終的には水素を使用して還元する。水素還元は、高温でタングステンを水素に接触させることによってタングステン金属を生成する。
この従来の方法は、タングステン金属を生成するが、酸化タングステン中間生成物が強塩基と接触するところの段階で重要な問題が存在する。強塩基は、投入材料に含まれる金属の全てを溶解する傾向があり、一連の方法で持ち越される様々なカルシウム、マグネシウムおよびその他の不純物を含有したタングステン酸ナトリウム溶液を残す。ケイ酸塩および他の材料のいくらかは沈殿するが、その材料はいくらかは不純物のままである。
タングステン金属へさらに処理することが可能である実質的に精製されたタングステン酸ナトリウムを得るタングステン精製システムを得る多くの要望が存在する。さらに、溶媒または処理可能液体材料として溶融ナトリウムメタレート相を使用する多くの要望が学問において存在する。最後に、放射性廃棄生成物などの粒子状材料をそのガラス構造の内部に取り込んで固定するところのガラス構造を生成する多くの要望が融解方法を使用するときに存在する。
金属原料を有用な金属へ精製するための本発明の方法は、水性メタレート塩および不純なメタレート塩を比較的純粋なメタレートに転化するための方法を使用する。本方法は、混合物を生成するために、金属原料をアルカリ金属塩および二酸化ケイ素原料と混合することを含む。アルカリ金属塩によってタングステン種に微小腐食を起こさせるような温度にその混合物を加熱して金属フラックスを生成する。そのフラックスの成分は微小腐食を起こし、そして、それはフラックスの内部で反応するので、アルカリ金属塩は、溶融物中で金属原料と反応し、溶融フラックス中でアルカリ金属メタレートを生成する。この反応が進行するにしたがって、反応混合物の外のアルカリ金属メタレート生成物相が、ソーダガラス部分およびより重いメタレート部分を作り出す。その分離されたアルカリ金属メタレート相は実質的に精製されたメタレート塩である。本発明の新しい方法は、増加した酸化状態をともなった実質的にカルシウムのない高度に精製されたメタレート塩の化成を結果とし起こす高温溶融/フラックス分離工程を含み、そして、その反応が進行するにしたがって、相分離が起こる。そのナトリウムメタレートは、フラックスからメタレート層へ沈殿し、シリカガラスを含有した分離したフラックス層を残す。そのガラス相は、加熱された状態で分離することができ、もしくは混合物を破砕することによって分離することができ、そして、その後、適切に濃縮され、金属への精製のために次に処理される水中に溶解することができる不純物のかなり大部分を含む。
本発明の第2の態様として本発明の方法は、金属原料、アルカリ金属塩およびシリカの投入に適合する独特の反応装置システムを使用する。反応装置は、装入材料を受け、溶融ガラス相および溶融アルカリメタレート相を反応容器の内部に生成することができる温度に装入材料を加熱するように形作られ、構成される。溶融相の密度および粘度は、反応容器の寸法、入力パワー、温度および混合比によって制御される。そのようにして、反応装置は、実質的に連続反応装置として動作することができる。反応装置の上より追加の装入材料を加えるので、装入材料は、重力によって、反応装置の取入口部を通って、反応装置が加熱することにより装入材料が反応し、ケイ酸塩ガラス相およびナトリウムメタレート相を生成する反応ゾーンの中に運ばれる。溶融相の密度によって、次の処理のために、相を分離し反応装置から除去することができる、または反応装置から同時に除去することができる反応装置の基部に相は向かう。
反応装置は、誘導加熱伝導性容器および/または誘導反応装置コアである。融解されたガラスおよび溶融メタレート相を反応空間の中で生成できるようにパワーが熱に転化されるように、伝導性容器および/またはコアへ向かう誘導コイルからのパワー出力を、コアおよび容器の形状に合わせることができることを私たちはわかっている。投入された微粒子が加熱され、融解し、反応し、そして有用な副生成物へ転化し、その後、反応容器の底から回収されるような状態を作り出すために、誘導コイルまたはソレノイドは、伝導性容器および伝導性反応コアと協働する。装入材料を加熱し、加熱により陽性反応が起こり、その後、溶融もしくは融解された液体が、コア構造を通って容器の出口へ流れることができるような通り道を提供するのに最適化されるように、反応コアは形作られ、構成される。入力パワー、反応容器の内容積、反応コアの構成の全ては、急速に加熱し、そして溶解するために投入された装入材料との組み合わせで協働し、それにより、急速な腐食反応を促進し、アルカリ金属メタレート生成物を生成する。
反応装置のシェルおよびコア構造材料は、誘導による電気加熱効率が最大になり、熱耐久性がよくなり、そして、フラックスおよび生成物からの化学的攻撃に対して耐性を有するように選択される。反応シェルに関連して反応コアの形状は、反応混合物の温度およびパワーの引き出しに対する化学的および物理的応答によって決まる。出発材料である、通常、適度なかさ密度を有する粉体混合物は、加熱し、密度が増加し、そして成分の近くで腐食するとすぐに反応し、今度は、密度を増加し、そして、腐食およびそれによる反応速度を高める。
反応装置を通る材料の流れは、反応速度に合うように反応コアを形作ることにより最適化される。材料は溶解し、そして反応するので、反応混合物の密度は増加し、空気は排除され、そして副生成物ガスは放出される。時間内にそれぞれの位置で、反応混合物の密度に反応コアの横断面領域を合わせることによって、熱およびパワーの移動が最大になる。温度を維持するために、反応コアの壁厚および誘導コイルの横の位置を変更することによって、パワーの引き出しが調整される。材料が目標温度にとどまっている時間の長さは、材料の流れの通り道を調整することによって制御され、これにより、ホールドアップ体積が変わる。
渦電流損失を経て反応コアおよびシェルの中で加熱が起こる。コアおよびシェルを流れる電流の周りの磁場により温度が上昇し、それは、構造材料の抵抗、印加磁場の周波数、サセプターの横断面領域、およびコイル内の位置に基づいている。反応シェルが伝導性の場合、そのときは、反応装置の加熱は壁に制限され、そして、壁がその基準の深さに比べて大きすぎる場合、内部場が、コアにパワーを供給するのに十分な程、強くならない。一般に、反応シェルの壁は、コアにパワーを供給するのに十分な場を供給するために、外径の約10%未満にしなければならない。
鉱石原料をタングステン金属に精製するための方法は、水性タングステン酸塩を使用する。アルカリ金属もしくはナトリウムの比較的純粋なタングステン酸塩に、不純なタングステン酸塩を転化させるための方法は、混合物を生成するためにタングステン原料をアルカリ金属もしくはナトリウム塩ならびに二酸化ケイ素の原料と混合することを含む。溶解フラックスを生成する温度まで混合物を加熱する。フラックスの内部で、アルカリ金属もしくはナトリウム原料は、タングステン原料中のタングステンと反応し、溶解フラックス中にアルカリ金属もしくはナトリウムの重いタングステン酸塩を生成する。その反応は、アルカリ金属もしくはタングステン酸ナトリウムを生成するので、タングステン酸ナトリウム相がフラックス相から分離するような相変化が起こる。重たいタングステン酸ナトリウム相は、実質的に純粋なタングステン酸ナトリウムである。より軽いソーダガラス相は、重たいタングステン酸塩の上に浮く。フラックス相は、ケイ酸塩ガラスおよびタングステン原料から分離される不純物の大部分の割合を含有する。
これらの相を分離することができ、そして、メタレート相は、次の精製のために水中に溶解される。改良された溶解フラックス法は、次の精製のために、処理可能なタングステン酸ナトリウム溶液を生成するために水中に容易に溶解することができるタングステン酸ナトリウムにタングステンを転化する。ケイ酸塩ガラス相は、不溶性であり、かつ、相分離の後、カルシウム、鉄、硫黄、マンガン、コバルトおよび他のそのような化合物を含む不純物のかなり大部分を含む。フラックスから取り出されたタングステンの総量と比較された、フラックスに添加されたタングステンの総量によって測定される場合、タングステンの回収率は、90%の回収率を超える。溶液中のタングステン酸ナトリウムとしてのタングステンの純度は、実質的に90%よりも大きく、純粋な99%に近づく。
微少腐食反応を容易にするために、約1ミクロンおよびそれより大きな粒径からの範囲におよぶ粒径を有する小さな粒子形態で、本発明のタングステン金属を生成することができる。主として、その材料の粒径を、約10ミクロンから約300ミクロンまで、約50ミクロンから約500ミクロンまで、または約70ミクロンから500ミクロンもしくはそれよりも大きな粒径までにすることができる。本発明の金属微粒子は、高密度金属を使用して金属重合体複合体を生成するのにとくに好適である。金属微粒子、とくにビスマス、タングステンおよび他の高密度金属は、最密および高複合体密度を得るのに適切な状態で、金属の粒径の適切な選択と重合体の適切な量とを組み合わせることによって、密度がとても高い金属重合体複合材料を生成するのにとくに有用である。高純度の金属微粒子を生成するための速い生産方法は、金属重合体複合体を生成するための全ての方法の中でとくに有用であり、概して、本方法は、タングステン鉱石原料とともに始まり、十分に合成された金属重合体複合材料とともに終わる。該して、本方法は原料タングステン鉱石とともに始まり、十分混合された金属重合体複合材料とともに終わる。本方法では、タングステン鉱石は実質的に純粋なタングステン酸ナトリウムへ精製され、タングステン酸ナトリウムは、アンモニウムもしくはアミンのタングステン酸塩、好ましくは結晶形態へ結晶化することができるパラタングステン酸アンモニウムを生成するために、アニオン交換樹脂に吸収され、適切条件下でその樹脂から溶出することが可能であるタングステン酸塩アニオンに転化される。結晶化されたパラタングステン酸アンモニウムを、その後、酸化タングステンへ仮焼し、水素炉中でタングステン微粒子に直接還元する。合成された複合体を生成するために、適切な条件下で適切な重合体とタングステン微粒子を混合し、そして合成し、その後ペレット状にしたり、もしくは最終の生成物へ成形したりする。
この発明の目的のため、用語「金属原料」は、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、IVAおよびVA族からの金属原料を含む。溶解フラックスにおけるアルカリ金属塩と金属原料との間の反応では、金属は、溶解フラックス中で反応して、メタレート塩を生成する必要がある。
用語「金属原料」は、金属もしくは金属スクラップ、金属合金、製品もしくは金属鉱石の処理からのくず、または高品位鉱石を含む。用語「金属原料」は、溶解フラックス温度でアルカリ金属塩と反応する成分を含む実質的にいずれの金属を含むことができる。用語「タングステン原料」は、フラックス温度でアルカリ金属もしくはナトリウム塩と反応し、アルカリ金属もしくはナトリウムのタングステン酸塩生成物を溶解反応で生成することになる成分を含むいずれのタングステンを含む。
用語「タングステン原料」は、タングステンスクラップ、スクラップにすることができるタングステン炭化物、リサイクルもしくは合成のタングステン炭化物、高品位タングステン酸ナトリウムの製造からのくず、またはタングステン酸ナトリウム天然鉱石を含む。天然原料由来の高品位鉱石は、酸化タングステンベースで30〜72%タングステンを一般的に含有する。その鉱石からの実質的に完全なタングステンの採収は可能である。ハードスクラップとして特徴づけられ、タングステン酸化物として一般に80〜95wt%含むタングステン原料もまた有益に使用することができる。従来の処理で一般的に使用に適していない比較的低品位のタングステン鉱石を使用することができる。これらの鉱石は、一般的にタングステン酸化物として10〜40wt%含んでいる。
用語「アルカリ金属塩」は、一般的に、周期表のIA族のアルカリ金属を言う。アルカリ金属は、リチウム、ナトリウムおよびカリウム塩を一般的に含み、本発明のフラックス反応で使用することができる。この点において、好ましい塩は、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、または炭酸カリウム塩を含む。塩がフラックス中で効果的な量のアルカリ金属酸化物を生成し、金属原料と反応し、アルカリ金属メタレート塩を生成し、溶融において相分離を開始させるために、一般的に、これらの金属の塩基性のアルカリ金属塩のいずれも使用することができる。本発明の意味では、アルカリ金属は、本発明の生成物を生成するために精製されることができる金属のいずれも含まない。
用語「アルカリ金属メタレート」は、一般的にメタレートアニオンのアルカリ金属塩(一般的にリチウム、ナトリウム、カリウム塩)を言う。一般的にメタレートアニオンは、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、1B族の金属から作製される。好ましい金属は、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム、銀、金、インジウム、オスミウム、レニウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ランタンおよびそれらの混合物を含む。
本発明の方法は、金属原料を選択すること、二酸化ケイ素中のアルカリ金属塩と金属原料を混合して混合物を生成すること、混合物を加熱して溶解フラックスを生成することを含む。溶解温度で、アルカリ金属塩は、金属原料と反応し、アルカリ金属メタレートを生成し、これにより、今度はソーダガラス部分およびナトリウムメタレート部分に相分離する。この温度では、ソーダガラス部分は、より重たいメタレート部分の上に浮き、これにより容易に分離し、または破砕することによってメタレートが分離される混合物として処理される。ナトリウムメタレート部分は、高純度であり、そして、多様な金属形態で純粋な金属を供給するために、容易に処理することができる。
本発明の方法の1つの重要な価値は、実質的な全ての溶性の硫黄の除去であり、最終の精製された金属生成物には、検出可能な溶性の硫黄がほとんど残っていない。低品位鉱石からの金属回収率は、96〜98wt%まで到達することができる。本発明の精製方法の別の有利な点は、多様な金属原料を混合する能力を含む。割合を変えて、実質的な損失なしで、ハードスクラップ、炭化物、酸化物、くずおよび高品位鉱石を使用することができ、有用な方法を加えて全てを処理することができる。
本発明の溶解フラックス法は、金属原料もしくは金属原料の混合物から、次の精製のために、その後アニオン交換樹脂へ向けることができる溶性金属塩へ、全て役に立つ金属を転化させることができる。
それにより、天然金属鉱石中の不純物が除去され、精製されたアルカリ金属メタレートが残る方法は、シリカの原料ならびにアルカリ金属塩、一般的にナトリウムもしくはカリウムの炭酸塩またはナトリウムもしくはカリウムの酸化物を、タングステン酸化物原料と混合することを含む。加熱されるとき、この混合物は溶解フラックスを生成する。アルカリ塩はアルカリ金属酸化物、一般的には酸化ナトリウム(Na2O)、酸化カリウム(K2O)または酸化リチウム(Li2O)へ分解するので、それは溶融になる。アルカリ金属酸化物反応物を含む溶融相は、高品位もしくは低品位鉱石、炭化物、もしくは他のリサイクル材料を含む混合物中の金属原料と反応、または「腐食させる」。溶解フラックス中の実質的に全ての金属は、メタレート塩(MOn)-2に転化し、一方、余剰のアルカリ金属酸化物は二酸化ケイ素と化合し、ソーダガラスを作り出す。このソーダガラス (スラグとみなすことができる)は、金属原料からの実質的に全ての酸化物および他の不純物ならびに溶解方法で生成された不純物を含有する。純粋なメタレートは、ガラスよりも密度が高く、重力によってガラススラグから分離され、下方部を生成するか、または破砕する相に分離する相に分離するので、不純物はソーダガラスの内部に残る。
使用された金属原料に基づいて、本方法は、シリカ、アルカリ金属塩および金属原料の異なる割合を使用することができる。以下に示すデータにより、メタレート分離に導く溶解フラックスを生成するための材料の、使用に適しおよび好ましい割合を探し出す。
タングステンを利用する全方法では、灰重石または鉄マンガン重石から選択されたタングステン鉱石は、フラックスと混合され、混合物を生成し、その結果、化合物が反応し、その後、高温の条件下で、スラグ相ならびに高密度のアルカリ金属もしくはナトリウムのタングステン酸塩相に分離もしくは微小分離する。本発明の一態様では、材料を生成するスラグは、約10〜55wt%の炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩および約30〜50wt%のシリカを含む。約15〜65wt%タングステン鉱石を、材料を生成するこれらのスラグに添加する。その材料は、その後粉砕され、そして処理され、主に約10〜500メッシュもしくはそれより小さい、主に200メッシュの粒径を有する粒子状混合物を生成する。粒子状材料は、その後、炉(O2雰囲気)中で、約1050℃よりも高い温度に加熱される。この温度では、フラックス材料は溶融状態になり、そして、鉱石からの不純物は、フラックス中へ溶解されるか懸濁する。
約3〜600分におよぶことができる時間にわたって、溶融材料は、低密度上方相および高密度下方相に分離する。高密度下方相は、タングステン酸ナトリウムなどの十分な純度のアルカリタングステン酸塩を含む。不純物、もっとも一般的には、鉱石中の、酸化カルシウム、マグネシウム塩、ホウ素化合物、アルミニウム化合物、ケイ素化合物および他の微量金属のいずれかの実質的に大部分は、フラックス中に溶解され、化合物を生成し、そして、相分離が完了した後、低密度上方相に残る。
十分相分離したことを確認するために、溶融体を目で見て詳しく調べることができ、上の方からスラグ部分を除去することができるか、または底の方からタングステン酸ナトリウムを除去することができる。好ましくは、液体を溶出することによって上方からスラグを除去し、処理装置の底に高密度タングステン酸ナトリウム相を残す。この方法は、バッチ式または連続方式で行うことができ、高密度タングステン酸ナトリウム相のおかけでフラックス材料の成分を生成するスラグから容易に分離する。これは、また連続的に行うことができ、そして破砕する相の中に分離し、メタレートを水性相に溶解させる。
675℃未満の温度に材料を冷却した後、タングステン酸ナトリウムの粒径を約1mm未満(200メッシュ未満もしくは200メッシュ)に小さくするために、精製されたタングステン酸ナトリウムを、その後、ボールミルもしくは他の粉砕構造体に入れることができる。一度、粒径が溶解に効果的である大きさまで小さくなると、タングステン酸ナトリウムを、その後、脱イオン化水に溶解し、その割合は、溶解工程におけるタングステン酸ナトリウムの質量に基づく。一度、タングステン酸ナトリウムが十分に溶解されると、タングステン酸ナトリウムはろ過され、そして微粒子は除去され、一般的に1リットルの溶液当たり約10〜約500グラムのタングステン酸ナトリウムを含む濃縮されたタングステン酸ナトリウム溶液が残る。
ろ過されたタングステン酸ナトリウム溶液を、その後、イオン交換樹脂に適用することができる。好ましくは、イオン交換樹脂は、塩化物アニオンなどの強アニオンを有するアニオン樹脂である。樹脂はタングステン酸塩アニオンと混ざり、樹脂から塩化物アニオンを置換し、したがって濃縮された水性溶液からタングステンを溶離する。好ましいアニオン交換樹脂は、塩化物アニオン種を有するRohm & Haas IRA 4400C1樹脂を含む。一度、アニオン交換樹脂にタングステン酸塩を装填すると、約1規定の濃度の水性アンモニウム水酸化物、アンモニウム塩化物の溶液を使用して、タングステン酸塩がその樹脂から溶離される。過剰の塩化物イオンは、タングステン酸化物を置換し、そしてイオン交換カラムを再生する。アンモニウム カチオンは、タングステン酸塩対イオンとして溶離し、パラタングステン酸アンモニウムをもたらす。パラタングステン酸アンモニウムを結晶化し、その後、約300〜約1000℃の温度の還元雰囲気内に入れ、パラタングステン酸アンモニウムを青い酸化タングステンに転化させ、一方、アンモニアを再生利用することができる。青い酸化タングステンを、その後、水素還元炉に入れ、タングステン酸化物をタングステン微粒子に転化させる。一般的に、該雰囲気は、約10〜30%の水素を含み、残りは、窒素もしくは他の不活性ガスである。
還元および分粒の後、好ましいタングステン金属微粒子を重合体と混合し、上述の重合体複合体を生成することができる。変更された粒子状金属の重量に基づいて約0.01〜約5wt%の重合体で、重合体もしくは他の試薬をタングステン金属に添加することができる。全方法の1つの価値は、本方法の間のタングステンからのアルカリ金属イオンの実質的な分離である。最初の相分離で生じるアルカリ金属イオンの濃度は、イオン交換の前の水性溶液で1リットル当たり約70グラムから1リットル当たり約27ミリグラムに減少する。イオン交換工程の前、原水性アルカリ金属タングステン酸塩溶液は、WO4 -2、MoO4 -2、HSO4 -1、HPO4 -2、SiO-1およびOH-1を含む多様なアニオンを含有する。強塩基イオン交換樹脂を使用することによって、溶離され、そして実質的に精製されるタングステン材料からこれらのアニオンを分離することができる。カラムと接触する前、アルカリ金属タングステン酸塩溶液を水性溶液の1リットル当たりタングステン酸ナトリウム約10〜50グラムにおよぶ最適な濃度に調整しなくてはならない。アルカリ金属タングステン酸塩の濃度が増加するにしたがって、樹脂の結合能力は実質的に減少する。
結晶化工程では、イオン交換工程からの溶液を蒸発させ、アンモニアおよび水を蒸発させて生成するパラタングステン酸アンモニウムNH4[(H2W12O42]10である低溶解性塩を生成する。この塩は容易に結晶化し、実質的に純度を増加させる。パラタングステン酸アンモニウム結晶を仮焼温度まで加熱すると、アンモニアおよび水が塩から出され、その結果、タングステン酸化物、一般的には青いタングステン酸化物結晶形態を生成する。
多様な金属原料を金属に転化させるときの本発明の有用性を判断するために実験を行い、本方法が、高品位もしくは低品位の鉱石および合金の成分で使用できることがわかった。実験の実施では、以下の表に示す量の金属原料、炭酸ナトリウムおよび二酸化ケイ素を混合カップ内で混合した。調合物を混合し、そして適切な大きさのCoorsのるつぼに装入する。周囲の温度から毎分10℃の昇温速度で1200℃の最大温度に達するまでマッフル炉でるつぼを加熱する。その温度で少なくとも180分るつぼを保持する。加熱期間の終了の後、るつぼをマッフル炉から取り出し、そして冷却する。るつぼを砕き、分離されたシリカガラス相を除去し、そして、ナトリウムメタレートを溶解するための脱イオン化水と一緒に沈殿したメタレート部分を適切な大きさのガラスビーカー内に入れる。一度、十分溶解すると、真空ポンプを使用してメタレート溶液をろ過し、その後、250ミリリットルの一定の体積に希釈する。溶性のメタレートもしくはタングステン酸塩を調べるために、AsomaのXRF成分分析装置(テキサス州オースチンのAsoma Instruments Company社製)を使用して、水性試料を分析する。以下の表は、56.3wt%WO3原料、86.6wt%WO3原料および31wt%WO3原料の混合物を含むタングステン原料を使用する本実験の結果を示す。全ての場合で、金属原料によってフラックス法からタングステンを実質的に回収する。
以下の実験は、以前の表からのデータを得るために使用された本方法を再び行う。しかし、この実験では、炭化タングステンおよび酸化タングステンWO3の混合物を得て、そして、上述のフラックス法で炭酸ナトリウムおよび二酸化ケイ素と混合する。他の金属原料を有するタングステン酸化物原料の混合物は、タングステン金属を生成するための費用および原材料の供給において自由度を提供する。この実験は、溶解処理のためにタングステンの異なる原料を同じ混合物中で混合することができること、および結果として生じる方法により、生成物の品質が高くなることを示し、シリカガラス部分は、タングステン原料もしくは原料の混合物からの不純物を収容することができる。
それぞれ独立のWO3原料の2つの高回収率の調合物を混合することによって、2つの調合物の平均と同じような高回収率をともなったハイブリット装入を行うことができる。
図の詳細な考察
図1は、溶解反応システムに入れた鉱石、炭酸ナトリウムおよび二酸化ケイ素の量の関数としてタングステン酸ナトリウムの回収率を分析する3成分系相図を示す。最大の回収率は、3成分系相図の中心であることがわかる。相1のデータでは、金属原料は、56.3wt%酸化タングステンを含む天然鉱石である。60%もしくはそれより高い量の回収率は、商業的に有用とすることができ、しかし、その相図から、この品位の鉱石から実質的に完全な採収が可能であることがわかる。タングステン酸ナトリウムとしてタングステンの99.9%の回収率を達成した。
図1は、溶解反応システムに入れた鉱石、炭酸ナトリウムおよび二酸化ケイ素の量の関数としてタングステン酸ナトリウムの回収率を分析する3成分系相図を示す。最大の回収率は、3成分系相図の中心であることがわかる。相1のデータでは、金属原料は、56.3wt%酸化タングステンを含む天然鉱石である。60%もしくはそれより高い量の回収率は、商業的に有用とすることができ、しかし、その相図から、この品位の鉱石から実質的に完全な採収が可能であることがわかる。タングステン酸ナトリウムとしてタングステンの99.9%の回収率を達成した。
図2は、溶解反応システムに入れた仮焼したタングステン炭化物、炭酸ナトリウムおよび二酸化ケイ素の量の関数としてタングステン酸ナトリウムの回収率を分析する3成分系相図を示す。最大の回収率は、3成分系相図の中心であることがわかる。相1のデータでは、金属原料は、86wt%酸化タングステンを含む仮焼したタングステン炭化物である。60%もしくはそれより高い量の回収率は、商業的に有用とすることができ、しかし、その相図から、この品位の鉱石から実質的に完全な採収が可能であることがわかる。タングステン酸ナトリウムとしてタングステンの99.4%の回収率を達成した。
図3は、溶解反応システムに入れた鉱石、炭酸ナトリウムおよび二酸化ケイ素の量の関数としてタングステン酸ナトリウムの回収率を分析する3成分系相図を示す。最大の回収率は、3成分系相図の中心であることがわかる。相1のデータでは、金属原料は、31.6wt%酸化タングステンを含む天然鉱石である。60%もしくはそれより高い量の回収率は、商業的に有用とすることができ、しかし、その相図から、この品位の鉱石から実質的に完全な採収が可能であることがわかる。タングステン酸ナトリウムとしてタングステンの97.4%の回収率を達成した。
図4は、金属精製方法から始めた本発明の金属重合体複合体の製造方法の全体を描いたフローチャートである。
図5〜7は、本発明の材料を処理するのに有益に使用することができる有用な誘導反応コア構成の横断面を示す。それぞれの反応装置構造は、ソレノイドもしくは誘導加熱コイル、ドレインもしくはポートをともなった伝導性容器、ならびに装入材料を十分に溶解し反応させるのに十分な温度で操作できるようにパワー入力を反応装入材料に合うような大きさおよび構成にした伝導性反応コアを含む。
図5は、反応装置の1つのバージョンを示す。反応装置50は、誘導ソレノイド51、伝導性反応容器52および伝導性反応コア54を大体含む。反応容器52は、通って溶融液を流し、または除去することができる出口ポート53をともなって大体構成される。伝導性反応コア54は、反応容器52の内側の壁と反応コア54の外側の壁との間に空間56が維持されるように反応容器52の内部に合うように大体設計されおよび構成される。コアを囲むこの環状空間は、粒子状反応装入材料の通過のための通り道を提供する。容器および反応コア構造の両方に存在する誘導電流によって反応装入材料が効率的に加熱されるような位置のコアと容器との間の反応容器の壁58およびコアの壁59に沿って反応装入材料は通過する。反応コアおよび容器から装入材料への熱伝導により装入材料は、一般的に約700℃よりも高い溶融温度に加熱される。重力の下、溶融材料の温度の結果として、溶融材料は、その後、環状空間56を通って反応容器57の底の方へ流れる。連続操作の間、出口ポート53へ溶融の流れが続くことができるように、反応コアの底と反応容器の底の側面との間の空間は維持される。伝導性コア54は、先の切り取られた円錐上面を有する直円柱の形態である。コアの先の切り取られた円錐の態様によって、粒子状装入材料は、先の切り取られた円錐形状を通り過ぎてコアと容器との間の空間へ流れる。伝導性コアは、コアの底と容器の内面との間に十分な距離を維持するスペーサー55を備え、これにより、溶融材料は、壁58と59の間の空間を、空隙53に向かって、そして空隙53の外へ流れることができる。
図6は、精製反応コアを備えた反応装置を示す。反応装置60は誘導ソレノイド61、伝導性反応容器62を含む。反応装置の基部に溶融材料を貯めるように作用するが、それにもかかわらず溶融材料は反応容器から流れることができる符号63のスタンドパイプを伝導性反応容器は有することができる。電流がコア構造の比較的薄い環状部分に閉じ込められている場合、反応コアによって効率的に加熱することを私たちはわかっている。中空ではない形状の伝導性コアの中心には本質的に電流が流れていないこと、および中心から反応容器62の端の方に進むと電流の流れは増加することを私たちはわかっている。結果として、熱の発生という点で中心の大部分は十分活用できない傾向にあり、取り除くことができる。図6は、コアの中心の大部分の実質的な1部分を取り除かせて、コアの残った部分の中にのみ電流が流れる反応コア64示す。反応コア64は、スカート部65を有する。スカート部65は、コア材料が除去されてスカート部65を画定する中心空洞66を囲む。スカート部65の中では、電流が、反応コアを回る環状の通り道を流れる。図6では、電流は、68a〜68dで、紙面に対して垂直および外への方向である。69a〜69dでは、電流は、垂直に紙面に向かって流れている。電流は、中心の中空空間66の周りを円運動で流れ、これにより、とても効率的にコアスカート部65を加熱する。一方、パワーは誘導ソレノイド61に印加される。複数の穴がスカート部65の基部に形成されており、これにより、溶融液は、反応容器の底の中に流れることができる。溶融もしくは融解された液体は、スタンドパイプ63の高さに達するまで容器の底にたまることができ、達した後は、反応容器からその構造の外側へ流れる。
本発明の反応装置、とくに図6に示す反応装置がどのように使用されたかを示す例では、以下の実験を行った。図6の反応装置にパワーを供給するために1KHz150KWPillar誘導電源装置を使用した。伝導性るつぼを使用する場合、反応シェルは、炭化ケイ素および黒鉛(Vesuvius)の混合物から作製され、そして、伝導性のない用途(Blasch)のためにアルミナおよび/またはシリカが混ぜられる。コアは押出し黒鉛(Graphite Engineering and Sales Co.)から作製された。タングステン鉱石、砂およびソーダ灰の混合物を反応容器の上から入れ、そして、溶融し融解された生成物を鉄のるつぼに集める。1200℃の溶解温度でタングステン酸ナトリウムおよびソーダ ガラスの混合物の1時間当たり400lbsの処理量を達成した。次の処理のために、混合物を別個の相へ分離することができるか、またはレンガ状の塊に形作ることができる。
図7は、反応容器の内部の反応コアの追加の例である。図7では、反応装置70は、誘導ソレノイド71、反応容器72および伝導性反応コア74を含む。伝導性反応コアは、上方の中空でない部分75およびスカート部76を有する実質的に釣鐘形状であり、スカート部76は、部分75から伸長し、釣鐘形状の反応コアの内部の内部空間79を画定する。さらに、反応コアスカート部の形状は伝導構造決め、これにより、環状の電流の通り道が、反応容器に入れた装入材料に関する有効な反応温度まで反応コアを効率的に加熱する。図7では、電流の流れは、符号77a、77bおよび77cで示され、環状の通り道でそのスカートを通過する。図7に示すように、通り道は、図面の外に向かって図面に垂直であり、一方、電流は、その後、スカートを通り、その後、通り道に垂直な方向、しかし通り道に向かう方向に点77a、77bおよび77cを通過する。
さらに、図7では、反応コア74と反応容器72との間の空間の内部の、粒子状装入材料101、装入材料の成分が反応し密度が高くなり、そして本発明の生成物を生成し始める反応ゾーン102、および穴104を通って進み、そしてスタンドパイプ73の高さまで溶融反応生成物で反応容器を満たす本発明の材料の溶融成分を含み、反応が完了まで進み溶解ゾーン103が示されている。反応生成物は、ゾーン103から、穴104を経て、反応コア74の内部空間79の中へ通過しなければならないので、スタンドパイプの高さによって、材料がスタンドパイプ73から反応容器を出て行く前に反応が完了するための十分な時間が作り出される。
図8は、図7の反応容器72の底面のレイアウトを描いた図である。反応容器72の外側の壁は、反応コア74のスカート部77の底部を囲む。スカート部77は、実質的に環状であり、そして穴104を有する。このように、溶融フラックスの高密度反応生成物は、反応容器72の反応チャンバーにおける溶融領域103の底部に達し、穴104を通って、内部空間79に入り、そして、ついにはスタンドパイプ73から出て行く。
再び図7に言及すると、反応コアの形状によって、コアの伝導性材料の誘導加熱が改善したのみならず、反応速度および反応スカート部76と伝導性容器77との間の空間77を通る溶融材料の通過速度に合うように反応コアを形作ることにより反応装置を通過する材料の流れが改善された。材料が溶解し、空気が排除され、そして副生成物ガスが放出されるにしたがって、反応混合物の密度は増加する。スカート76と反応容器72との間の空間の横断面領域を合わせることによって、重力による容器の頂上から出口のスタンドパイプ73を通る材料の流れを達成するのと同時に、最大の熱およびパワーの移動が達成される。温度を維持するために、反応コアの壁厚および誘導ソレノイドの横の位置を変更することによって、パワーの引き出しが調整される。スタンドパイプ73への出口の高さを調整することによって最終反応時間を制御することができる。どのような電流損失を経ても反応コアおよびシェルで加熱が起こる。反応コア74および反応シェル77を流れる電流の周りの磁場により温度が上昇し、それは、構造材料の抵抗、印加磁場の周波数、反応コアの横断面領域、およびコア内の位置に基づいている。高温を生成するための誘導ソレノイドの内部の中心に反応コアを配置すべきである。基準の深さと比較した場合、反応シェルの壁を厚くすべきでない。反応シェルの壁が厚すぎる場合、反応コア74を加熱するのに十分な場が容器72の内部に生じることができない。一般に、容器72の反応シェルの壁は、パワーを供給してコア74を適切な温度に加熱するのに十分な場を容器の内部に供給するために、容器の外径の約10%未満にしなければならない。
電気誘導による電気的加熱効率が最大になり、熱耐久性がよくなり、そして、材料の化学的攻撃および酸化に対して耐性を有するように、反応容器72およびコア74のための構造材料を選択する。また、化学的装入材料および反応生成物の結果によって、容器72およびコア74の材料を実質的に変更すべきでない。容器72に関連して反応コアの形状は、コアの温度およびソレノイドからのパワーの引き出しに対する反応混合物の化学的および物理的応答によって決まる。最初は、化学的装入材料は、通常、適度なかさ密度を有する粉体混合物であり、加熱すると反応し、そして反応コア74および容器72に接触する。材料が反応し始めるにしたがって、密度が増加し、そして成分の近くで腐食するとすぐに反応し、今度は、密度を増加し、そして、これにより装入材料の近くの成分と微小腐食反応が起こる。反応が続いて温度が高くなるにしたがって、材料は溶融して溶解する。材料の流動性、粘度および密度により、重力によって流動体は、容器の底のほうへ流れる。溶融材料は、その後、コアの基部の複数の穴104を通って流れ、反応装置の底に入り、溶融材料がスタンドパイプ73の高さに達するまで反応装置の底にたまり、その後、反応装置から出て行くことが可能になる。溶融材料が反応装置70の内部で反応する時間は、スタンドパイプ73の深さによって定まる。容器72の底の蓄積体で反応が遅くなる方向に向かうようになる時間の後に、材料は反応を実質的に完了することになるであろう。
約10〜約300KWのパワー出力で約1〜10キロヘルツのパワー周波数で操作する一般的な誘導ソレノイドもしくはコイルを得ることができる。ソレノイドによって発生する磁場はソレノイドの周りの流れ、反応容器の内部で実質的に平行な場を生成する。強い場は、容器の伝導部分および反応コアと相互作用を起こし、熱を発生させる。誘導ソレノイドの内径は、通常、約0.3〜約1メートルである。ソレノイドの高さは、通常、約0.3〜約1.5メートルであり、断面が実質的に円形である。
高温で実質的な酸化しないのと同時に、誘導コイルおよび反応における反応物の化学作用によって生じた熱を残すことができる伝導性もしくは非伝導性の材料の、図5、6および7の反応容器52、62および72を作ることができる。伝導性の耐熱性材料を使用することができる。好ましい材料は、炭素、炭化ケイ素、他の金属の炭化物の構造部材を含み、炭素と化合することによって、適切な抵抗値を有し実質的に伝導性の材料が生じる。その材料の抵抗値は、一般的に、約1×10-4〜約8×10-4オーム−インチである。好ましくは、抵抗値は、約3〜約300×10-4オーム−インチにおよぶ。反応コア75のスカート部の厚さは、約1〜約4インチに、一般的に約1.1〜約3インチに、一般的におよぶ。そのような寸法は、効率的な加熱のためにスカート部の中に電流を集中させる。
反応装置に入れる一般的な装入材料は、シリカ、アルカリ金属塩および金属原料を含む。反応装置の構成は、反応装置がシリカ、アルカリ金属塩および金属原料を溶融するのに十分な温度に達するようなものにしなくてはならない。その温度は、一般的に、少なくとも800℃であり、一般的に約950〜約1400℃におよぶ。約1050〜約1300℃の温度で、本発明の反応容器は、十分な量の反応装置装入材料を一般的に処理することができ、シリカガラスおよびアルカリ金属メタレートを含む全反応生成物を、1時間当たり約60〜200キログラム生産することができる。
図5、6および7の反応容器をバッチモードで作動させることができ、または連続的に作動させることができる。バッチモードもしくは連続的処理のどちらの場合も、シリカガラスをメタレート反応性生物と化合させることができ、混合形態の中で物理的に分離しない状態のままにすることができる。混合形態を処理可能な部分へ固化することができ、混合形態は、重さが一般的に約10〜50ポンドにおよび、そして、一般的に球状、長円形もしくは円柱形の形状に成形される。第2のオプションは、炉の底の外で、材料を連続的に破砕することである。生成および冷却の後、固体混合物を、その後、約1センチメートル未満、好ましくは約1ミリメートル未満の外径を有する微粒子へ粉砕することができ、10メッシュのふるいを通過することが多い。粉砕した材料を、その後、水と接触させ、ナトリウム塩を溶解して不溶性のシリカ成分から除去する。シリカ成分は実質的に全ての不純物を含んでおり、一般的に実質的に純粋なメタレートである溶性成分を残す。
あるいは、バッチモードもしくは連続モードのどちらかの反応装置から流れてきた溶融材料を、反応装置から出てすぐにシリカガラス相およびメタレート相に分離することができる。溶融材料をるつぼに導入することができ、その中では、溶融材料は分離しているガラスおよびメタレートの相を生成する。冷却の後、るつぼから材料を取り出すことができ、機械的に容易に分離することができる。機械的分離のモードの1つに、比較的小さく、しかし扱いやすい微粒子に材料を破砕することがある。密度の実質的な違いにより、密度の高いメタレートを、その後、メタレート部分とシリカ部分とに分離することができる。
多孔質分離板を使用して、溶融材料もまた分離することができる。不規則配列の穴を有する黒鉛板を分離面として作用させることができることを私たちはわかっている。ガラス相は、黒鉛部分に濡れない傾向があり、表面の循環部分にとどまる傾向がある。メタレート材料は、黒鉛部分に濡れる傾向があり、その後、速やかに板の小さい穴の開いた部分を通過し、メタレート相からガラス相のきれいで実質的な分離をもたらす。
本発明の反応装置を3タイプの反応スキームで使用することができる。本発明の1つの態様では、反応スキームはガラス方法であり、その方法では、ガラス中で材料微粒子を溶融することができ、粒子状内容物を周囲の環境から隔離する。そのような反応では、反応装置は、シリカをガラスへ溶融するために、主に使用され、そして、反応もしくは非反応状態の微粒子をガラス化したガラスの内部に生じさせ、ガラスの内部に微粒子を封止し、微粒子を周囲の環境から隔離する。この方法は、主に熱的である。
本発明の別の態様では、反応生成物の1つの成分は、金属原料のほとんどに存在するカルシウム塩を原因とするカルシウムメタレートであることを私たちはわかっている。粉砕された微粒子から溶性のナトリウムメタレート塩を水が溶離するにしたがって、ナトリウムメタレート溶液と一緒に除去され、その後、全ての材料が溶性のナトリウムもしくは他のアルカリ金属の塩に最終的に転化させることを確実にする目的のために、反応装置に入れて全てのメタレートを再生利用するための次の処理のために、集め、そして反応容器へ戻すことができる細かい微粒子を実質的に不溶性のカルシウムメタレートが生成することを私たちはわかっている。
本発明の別の態様では、ナトリウムメタレートは、精製の目的ための他のメタレートのいずれかに対して溶媒として作用する傾向があり、それにより、本発明のこの態様を使用して精製することができる他の金属を含む本発明の有用性は広がることを私たちはわかっている。本発明のさらに別の態様では、ナトリウムメタレートを反応媒体として使用することができる。低品位材料から高価値材料を除去する目的のための方法では、本発明のナトリウムメタレート材料は、反応媒体もしくは溶媒として作用することができる。原料が反応金属成分を有する場合、ナトリウムメタレートは、原料と接触することができ、そして、反応媒体に吸収されそして反応媒体とともに運ばれる第2のメタレート化学種を、金属原料内の反応が生成することをもたらすようにすることができる。あるいは、本発明のアルカリ金属メタレート材料は、溶媒材料として作用することができる。原料内の高価値材料をナトリウムメタレート材料に接触させることができる。その後、原料内の高価値材料を、溶媒としてのメタレート材料中に溶解して、そのメタレート材料とともに運ぶようにすることができ、そして、一度原料から除去すると、その後高価値材料へとさらに精製することができる。
上記の態様の例では、本発明のナトリウムメタレート生成物を使用することによって、金、銀、白金およびイリジウムなどの貴重な金属を低価値原料から原料をメタレートと接触させることによって溶離できることを私たちはわかっている。反応混合物中の酸化されていない貴重な金属の実質的ないずれの量も原料材料の融解物に溶け、そして分離されるであろう。一度、除去されると、貴重金属種をメタレートから除去するためにメタレートを容易に処理することができる。
本発明の方法の1つの実質的な有利な点は、反応もしくは溶離モードを使用し、本発明のナトリウムメタレートを使用して、タングステン、タンタル、ニオブ、パラジウムおよび他の同様な金属などの金属の生産のための低価値原料からの金属の採掘を商業的に獲得できることである。反応が完了した後、シリカガラス相をメタレート相から分離できること、および本発明の反応は、急速に濃縮できることを私たちはわかっているので、低質鉱石金属原料中の低濃度の金属さえも、結果的に実質的に純粋なメタレート相を効率よく生成する。結果として、本発明の方法を使用した場合、鉱石産出採掘もしくは金属採掘からのくずでさえも次の処理のための価値ある金属原料である可能性がある。
以上の明細書、例およびデータは、本発明の組成物の製造および使用の完全な記載を提供する。本発明の多くの態様を、本発明の精神および範囲を逸脱することなく行うことができ、本発明は、以下に添えた請求項中に存する。
Claims (110)
- タングステン原料からタングステン酸塩アニオンのアルカリ金属塩を生成する方法であって、
(a)少なくとも1種のタングステン原料をアルカリ金属塩原料およびシリカ原料と混合して混合物を生成する工程、および
(b)前記混合物を加熱して、溶解フラックスを生成する工程
を含み、
前記フラックス生成工程では、溶解温度で、前記ナトリウム塩が前記タングステン原料と反応してタングステン酸ナトリウムを生成し、前記微少腐食反応が相変化を起こし、ソーダガラス部分および高度に精製されたタングステン酸ナトリウム部分を生成する方法。 - 前記ソーダガラス部分が前記高度に精製されたアルカリ金属タングステン酸塩部分から分離される請求項1に記載の方法。
- 前記2つの部分が分離の前に固化される請求項2に記載の方法。
- 前記2つの部分が液体状態で分離される請求項2に記載の方法。
- 前記アルカリ金属タングステン酸塩部分がさらに処理され、タングステン金属を生成する請求項2に記載の方法。
- 前記アルカリ金属タングステン酸塩が分離され、そしてスズ、ビスマスまたは鉛と混合される請求項5に記載の方法。
- 前記アルカリ金属タングステン酸塩が、鉄、鋼鉄もしくはステンレス鋼と混合される請求項5に記載の方法。
- タングステン金属を生成する前記さらなる処理が、前記アルカリ金属タングステン酸塩部分を水に溶解して水性溶液を生成し、そして前記水性溶液をろ過する工程を含む請求項5に記載の方法。
- さらなる処理が、破砕、そして次の前記水性相における前記メタレートの希釈による、タングステンの価値を有しない(脈石)材料からの前記タングステン酸ナトリウムの分離を含む請求項3に記載の方法。
- タングステン金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が85wt.%よりも大きくなる請求項5に記載の方法。
- タングステン金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が85wt.%よりも大きくなる請求項6に記載の方法。
- タングステン金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が88wt.%よりも大きくなる請求項5に記載の方法。
- タングステン金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が88wt.%よりも大きくなる請求項6に記載の方法。
- 前記タングステン金属が、さらに粉砕され、少なくとも10ミクロンの粒径を有する粒子を生成する請求項5に記載の方法。
- 前記タングステン金属が、さらに粉砕され、少なくとも10ミクロンの粒径を有する粒子を生成する請求項6に記載の方法。
- 前記粒径が10〜300ミクロンである請求項9に記載の方法。
- 前記粒径が50〜500ミクロンである請求項9に記載の方法。
- 前記粒径が70〜500ミクロンである請求項9に記載の方法。
- 前記粒径が500ミクロンよりも大きい請求項9に記載の方法。
- 前記少なくとも1種のタングステン原料、前記アルカリ金属塩原料および前記シリカ原料が、前記溶解フラックスを生成する前に粉砕される請求項1に記載の方法。
- 前記タングステン金属が金属重合体複合体にさらに混合される請求項5に記載の方法。
- 前記タングステン金属が、合金または混合物の前記生成のために、スズ、ビスマス、鉛および/または鉄、鋼鉄、ステンレス鋼と混合される請求項5に記載の方法。
- タングステン、ビスマス、および/またはスズが鉄、鋼鉄、ステンレス鋼と混合される請求項5に記載の方法。
- 前記タングステン金属が金属重合体複合体にさらに混合される請求項6に記載の方法。
- 前記タングステン金属が、合金または混合物の前記生成のために、スズ、ビスマスおよび/または鉄、鋼鉄、ステンレス鋼と混合される請求項6に記載の方法。
- タングステン、ビスマス、またはスズが、鉄、鋼鉄、またはステンレス鋼と混合される請求項6に記載の方法。
- 前記さらなる精製処理が、
(a)イオン交換樹脂に吸着されたタングステン酸塩アニオンへ前記アルカリ金属タングステン酸塩を転化させる工程、
(b)前記タングステン酸塩アニオンを溶離して、パラタングステン酸アンモニウムを生成する工程、
(c)前記パラタングステン酸アンモニウムを結晶化させる工程、
(d)前記パラタングステン酸塩を仮焼して、タングステン酸化物を生成する工程、および
(e)水素炉で前記タングステン酸化物を粒子状タングステン金属へ還元する工程、
(f)前記金属の前記表面を界面改質する工程、
(g)重合体をともなう緻密にされた化合物を生成する工程
を含む請求項5に記載の方法。 - 前記さらなる精製処理が、
(a)イオン交換樹脂に吸着されたタングステン酸塩アニオンへ前記アルカリ金属タングステン酸塩を転化させる工程、
(b)前記タングステン酸塩アニオンを溶離して、パラタングステン酸アンモニウムを生成する工程、
(c)前記パラタングステン酸アンモニウムを結晶化させる工程、
(d)前記パラタングステン酸塩を仮焼して、タングステン酸化物を生成する工程、および
(e)水素炉で前記タングステン酸化物を粒子状タングステン金属へ還元する工程、
(f)前記金属の前記表面を界面改質する工程、
(g)重合体をともなう緻密にされた化合物を生成する工程
を含む請求項6に記載の方法。 - 前記タングステン原料が、タングステンスクラップ、タングステン炭化物、高品位アルカリ金属タングステン酸塩の前記製造からのくず、タングステン酸ナトリウム天然鉱石またはそれらの混合物を含む請求項1に記載の方法。
- 前記タングステン炭化物が、スクラップ、リサイクルもしくは合成のタングステン炭化物、またはそれらの混合物を含む請求項29に記載の方法。
- 前記タングステン原料が天然原料を含む請求項29記載の方法。
- 前記天然原料が20wt.%よりも高いタングステンを含む請求項31に記載の方法。
- 前記天然原料が、タングステン酸化物の重量に基づいて約40wt.%よりも高いタングステンを含む請求項31記載の方法。
- 前記タングステン原料が、タングステン酸化物の前記重量に基づいて約10〜約72wt.%のタングステンを含む請求項29に記載の方法。
- 前記アルカリ金属塩が、周期表の1A族のアルカリ金属を含む請求項1に記載の方法。
- 前記アルカリ金属がナトリウムである請求項35の方法。
- 前記アルカリ金属がカリウムである請求項35記載の方法。
- 前記タングステン原料が、酸化物含有鉱石である請求項1に記載の方法。
- 前記混合物が電気誘導加熱により加熱される請求項1に記載の方法。
- 前記金属原料が20wt.%よりも高いタングステンを含有し、かつ前記アルカリ金属塩が約0.25〜3部の量存在し、前記シリカが約0.25〜3部の量存在し、それぞれの重量部は、前記タングステン原料の重量部に基づく請求項1に記載の方法。
- 前記フラックス溶解物の前記温度が約700〜約1600℃におよぶ請求項1に記載の方法。
- 前記ナトリウム塩が炭酸ナトリウムを含む請求項36に記載の方法。
- 前記ナトリウム塩が、炭酸ナトリウムおよび酸化ナトリウムの混合物を含む請求項36に記載の方法。
- 前記アルカリ金属タングステン酸塩生成物が、0.01未満〜15wt.%の可溶性硫黄または0.1未満〜35wt.%のカルシウムを含有する請求項1に記載の方法。
- 金属原料からメタレートアニオンのアルカリ金属塩を生成する方法であって、
(a)+4またはそれよりも大きな酸化状態を有する少なくとも1種の金属原料をアルカリ金属塩原料およびシリカ原料と混合して混合物を生成する工程、および
(b)前記混合物を加熱して、溶解フラックスを生成する工程
を含み、
前記フラックス生成工程では、溶解温度で、前記ナトリウム塩が前記金属原料と反応してアルカリ金属メタレートを生成し、前記反応が相変化を起こし、ソーダガラス部分および高度に精製されたアルカリ金属メタレート部分を生成する方法。 - 前記ソーダガラス部分がメタレートアニオン部の前記アルカリ金属塩から分離される請求項45に記載の方法。
- 前記2つの部分が、分離および/または破砕による次の分離前に固化される請求項46に記載の方法。
- 前記2つの部分が前記液体状態で分離される請求項46に記載の方法。
- 前記アルカリ金属メタレート部分がさらに処理され、これにより金属がゼロの酸化状態を有する請求項46に記載の方法。
- 前記金属を生成する前記さらなる処理が、前記アルカリ金属メタレート部分を水に溶解して水性溶液を生成し、そして前記水性溶液をろ過する前記工程を含む請求項49記載の方法。
- 前記金属を生成する前記さらなる処理が、前記アルカリ金属メタレート部分を水に溶解して水性溶液を生成し、そして前記水性溶液をろ過する前記工程を含む請求項50に記載の方法。
- 前記金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が90wt.%よりも大きくなる請求項50に記載の方法。
- 前記金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が90wt.%よりも大きくなる請求項47に記載の方法。
- 前記金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が95wt.%よりも大きくなる請求項49に記載の方法。
- 前記金属を生成する前記さらなる処理により、前記フラックスに添加されたタングステンの前記量によって測定される場合、タングステンの回収率が95wt.%よりも大きくなる請求項47に記載の方法。
- 前記金属がさらに粉砕され、少なくとも10ミクロンの粒径を有する粒子を生成する請求項50に記載の方法。
- 前記金属が、10ミクロンの粒径を有し、そして、タングステン、ビスマス、スズまたは鉛となることができる請求項50に記載の方法。
- 前記金属が、少なくとも10ミクロンの粒径を有し、そして、タングステン、ビスマス、スズもしくは鉛となることができる請求項47に記載の方法。
- 前記金属がさらに粉砕され、少なくとも10ミクロンの粒径を有する粒子を生成する請求項47に記載の方法。
- 前記粒径が10〜300ミクロンである請求項57に記載の方法。
- 前記粒径が10〜300ミクロンである請求項57に記載の方法。
- 前記粒径が50〜500ミクロンである請求項56に記載の方法。
- 前記粒径が50〜500ミクロンである請求項57に記載の方法。
- 前記粒径が70〜500ミクロンである請求項56に記載の方法。
- 前記粒径が70〜500ミクロンである請求項57に記載の方法。
- 前記粒径が500ミクロンよりも大きい請求項56に記載の方法。
- 前記粒径が500ミクロンよりも大きい請求項57に記載の方法。
- 前記少なくとも1種の金属原料、前記アルカリ金属塩原料、および前記シリカ原料が、前記溶解フラックスを生成する前に粉砕される請求項45に記載の方法。
- 前記金属がさらに混合されて金属重合体複合体になる請求項49に記載の方法。
- 鉄、鋼鉄、またはステンレス鋼と混合されて複合体を生成する請求項22に記載の方法。
- 鉄、鋼鉄、ステンレス鋼、ビスマス、スズまたは鉛と混合される請求項23に記載の方法。
- 前記少なくとも1種の金属原料が、金属スクラップ、金属炭化物、高品位アルカリ金属メタレートの前記製造からのくず、アルカリ金属メタレート天然鉱石、またはそれらの混合物を含む請求項1に記載の方法。
- 前記少なくとも1種の金属原料が天然原料を含む請求項70に記載の方法。
- 前記天然原料が、金属酸化物の重量に基づいて約40wt.%〜約80%の金属を含む請求項70に記載の方法。
- 前記タングステンが、タングステン酸化物の前記重量に基づいて約10〜約72wt.%のタングステンを含む請求項70に記載の方法。
- 前記アルカリ金属塩が周期表の1A族のアルカリ金属を含む請求項45に記載の方法。
- 前記アルカリ金属がナトリウムである請求項76に記載の方法。
- 前記溶解物のpHが9より大きい請求項45に記載の方法。
- 前記金属原料が酸化物含有鉱石である請求項45に記載の方法。
- 前記混合物が、電気誘導加熱によって加熱される請求項45に記載の方法。
- 前記金属原料が20wt.%よりも高い金属を含有し、かつ前記アルカリ金属塩が約0.25〜3部の量存在し、前記シリカが約0.25〜3部の量存在し、それぞれの重量部は、前記金属原料の重量部に基づく請求項45に記載の方法。
- 前記フラックス溶解物の前記温度が約700〜約1600℃におよぶ請求項45に記載の方法。
- 前記ナトリウム塩が炭酸ナトリウムを含む請求項45記載の方法。
- 前記ナトリウム塩が、炭酸ナトリウムおよび酸化ナトリウムの混合物を含む請求項45に記載の方法。
- 前記アルカリ金属メタレート生成物が、1000ppm未満の可溶性硫黄または1000ppm未満のカルシウムを含有する請求項45に記載の方法。
- 前記アルカリ金属メタレートが、周期表のIIIB、IVB、VIB、VIIB、および1B族から選択されるメタレートアニオンを含む請求項45に記載の方法。
- 前記メタレートアニオンが、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム、銀、金、イリジウム、オスミウム、レニウム、タングステン、タンタル、ハフニウム、ランタンまたはそれらの混合物である請求項86に記載の方法。
- 前記溶解フラックスの前記反応時間は、2〜600分の間である請求項45に記載の方法。
- 前記溶解フラックスが、重量単位で約5〜約55wt.%のアルカリ金属塩、重量単位で約5〜約50wt.%のシリカ、および約10〜約65wt.%の金属鉱石を含む請求項45に記載の方法。
- (a)誘導コイル、前記誘導コイルの内部に配置され、流動体ポートを有する伝導性反応容器、および
(b)前記伝導性のまたは非伝導性の容器の内部に配置された伝導性反応コア
を含み、
前記容器および前記反応コアが、前記誘導コイルによって作り出された磁束により700℃よりも高い温度に加熱される反応装置構造。 - 前記誘導コイルが、約1〜10kHzで約50〜2000KWのパワー出力を有する請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記伝導性容器が、炭化ケイ素−黒鉛複合体またはジルコニウムを含む請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記伝導性反応コアが、30wt.%よりも高い黒鉛を含む黒鉛または黒鉛複合体を含む請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記伝導性反応コアが、上部および該上部から下方に伸長しており、内部空隙体積を確定する実質的に円筒形の壁を含み、前記コア構造が約20〜約200センチメートルの高さを有し、そして内部空間は約25〜約130センチメートルの半径を有し、前記下方に伸長している壁が約2〜約10センチメートルの厚みを有する請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記伝導性反応コアが、壁および内部空隙体積を有する実質的に釣鐘状のコアを含み、前記釣鐘壁の前記壁厚が約2〜約10センチメートルにわたる請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記反応装置が、前記反応コアと、約2〜約10センチメートルの環状厚みを有する前記容器の前記内面との間に配置された、反応物−流動空間を含む請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記伝導性容器が実質的に正円柱容器である請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記流動体ポートが、約50センチメートルまでの深さを有する前記反応伝導性容器における溶解物を維持することができるスタンドパイプを含む請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記流動体ポートが、約1〜約10センチメートルの円形の直径を有する請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記反応装置が、700℃よりも高い前記反応容器の内部のある点での、反応温度で、1時間当たり約10〜約400キログラム通過速度の流れをともなって、約500〜10000ヘルツで10〜300キロワットで操作するような大きさにされ、構成される請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記壁厚が、前記伝導性反応容器の前記外径の5〜15%である請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記反応コアの質量中心が、前記誘導ソレノイド円柱のおおよそ前記中心に配置される請求項90に記載の反応装置構造。
- 薬剤が、微粒子の形態で前記伝導性容器の上で前記反応容器の中へ導入される請求項90に記載の反応装置構造。
- 前記伝導性容器の内部の前記薬剤が、700℃よりも高い温度に前記誘導コイルによって作り出された磁束によって誘導加熱される請求項103に記載の反応装置構造。
- 前記反応装置を通る薬剤の前記流れが、前記薬剤の前記反応速度に合うように前記反応コアを形作ることによって最適化される請求項103に記載の反応装置構造。
- (a)成分の粒子状原料を含むベッドを、ナトリウムメタレートを含む溶融相と接触させる工程、
(b)前記メタレートの内部に前記成分の溶液または分散物を生成する工程、および
(c)前記溶解しているまたは分散している成分を含有する前記メタレートを除去する工程
を含む微粒子から可溶性相を溶離するための溶媒溶離方法。 - 前記溶解しているまたは分散している成分を前記メタレートから分離する工程をさらに含む請求項106に記載の方法。
- (a)成分とアルカリ金属メタレートとの間の反応を促進にするために、該成分を、該アルカリ金属メタレートと接触させ、該メタレートに溶解しているかまたは分散している反応生成物を生成する工程、および
(b)前記溶解しているかまたは分散している成分を含む前記メタレートを分離する工程
を含む精製方法。 - (a)シリカおよびアルカリ金属メタレートを材料と接触させる工程、
(b)前記シリカおよびアルカリ金属メタレートを加熱し、ソーダガラスおよび分散された材料を含む溶融相を生成する工程、および
(b)前記材料が前記固体ソーダガラスの内部に封じ込められるように、前記分散された材料を含む前記溶融相を固相へ冷却する工程
を含むガラス化された材料を生成するガラス化方法。 - (a)シリカおよび材料を接触させる工程、
(b)前記シリカおよび前記材料を加熱し、ソーダガラスおよび分散された材料を含む溶融相を生成する工程、および
(b)前記固体ソーダガラスの内部に前記材料が封じ込められるように、固相へ前記分散された材料を含む前記溶融相を冷却する工程
を含むガラス化された材料を生成するガラス化方法。
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