JP2010511012A - デフェラシロックス(icl670a)の多形形態 - Google Patents

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Abstract

本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形およびその非晶形、その製造方法、それらを含む組成物、並びに人体処置用薬物の製造のためのそれらの使用に関する。

Description

本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の新たな結晶形;これらの結晶形の製造方法、これらの結晶形を含む組成物、および温血動物、とりわけヒトの診断法または治療的処置におけるこれらの結晶形の使用に関する。
発明の背景
薬物4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸は、輸血依存性貧血、特に重症型サラセミア、中間型サラセミアでの、また鎌状赤血球病での鉄過剰負荷の処置において、鉄関連罹患率および死亡率を減少させるのに必要とされる経口活性鉄キレート剤である。4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸はまた、ヘモクロマトーシスの処置においても使用され得る。一般に、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の製造は、当業界で知られている。しかしながら、同じ薬物の異なる結晶形が、ある薬学的に重要な特性において実質的差異を有し得ることもまた知られている。従って、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の新たな固体形および新たな製造方法に関して継続的な必要性がある。
発明の要約
一態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを提供する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aは、図1に示す通り、10.0°、10.5°、14.1°、16.6°、23.1°、25.1°、25.7°、26.2°±0.2°の屈折角2シータ(θ)でピークをもつX線回折パターンを有する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aは、図3に示す通り、顕著なバンド 3083、1623、1609、1517、1458、1352、991cm−1±0.3cm−1をもつラマンスペクトルを有する。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体形で含む組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が、図1に示す通り、10.0°、10.5°、14.1°、16.6°、23.1°、25.1°、25.7°、26.2°±0.2°の屈折角2θでピークをもつX線回折パターンを有する、その結晶形Aである組成物を提供する。種々の態様および変更態様を提供する。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aおよび薬学的に許容され得る担体または希釈剤が含まれる医薬組成物を提供する。好ましくは、該医薬組成物は、経口投与用である。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを製造するための方法であって、
(a)プロトン性または非プロトン性溶媒のいずれかの中、例えば、非晶形での、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の溶液を提供する;
(b)その溶液を冷却して、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを形成させる;そして
(c)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを単離する;
ことが含まれる方法を提供する。種々の態様および変更態様を提供する。
一態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bを提供する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bは、図4に示す通り、6.5°、7.4°、10.8°、13.4°、14.8°、19.2°、21.7°、26.1°±0.2°の屈折角2シータ(θ)でピークをもつX線回折パターンを有する。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体形で含む組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が、図4に示す通り、6.5°、7.4°、10.8°、13.4°、14.8°、19.2°、21.7°、26.1°±0.2°の屈折角2θでピークをもつX線回折パターンを有する、その結晶形Bである組成物を提供する。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bおよび薬学的に許容され得る担体または希釈剤が含まれる医薬組成物を提供する。好ましくは、該医薬組成物は、経口投与用である。
本発明の一態様は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bを製造する方法であって、
(a)その非晶質を、ガラス転移温度以上、例えば、95℃以上、例えば、95℃以上または105℃程度の温度まで加熱する;
(b)例えば、150℃の温度で、約190℃程度、例えば、190℃程度の温度までさらに加熱することにより、結晶化を開始させる;
(c)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bの結晶を単離する;
ことが含まれる方法に関する。
さらなる態様において、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形、および4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形を含む組成物に関する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形は、図7に示す通り、顕著なバンド 3079、1624、1608、1519、1496、1472、1460、1362、1316、997、991cm−1±3cm−1をもつラマンスペクトルを有する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形は、ラマン分光法にて、1496、1472、1362、1316cm−1±3cm−1でバンドを示す。
本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形を製造する方法であって、次の段階:
(a)例えば、変態Aまたは変態Bの結晶形を、例えば、変態Aの結晶形に関するその融点261℃以上に加熱する;
(b)約20−25℃またはそれ以下の温度まで急速にクエンチして、非晶形を得る;
ことを含んでなる方法に関する。
本発明はまた、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形を製造する別の方法であって、次の段階:
(a)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の変態Aまたは変態Bの結晶形を、溶媒、例えば、水性溶媒(例えば、水)、または50% 有機溶媒/50% 水性媒体の混合物(例えば、50% 水/50% メチルブチルエーテル、または50% 水/50% ジエチルエーテル)、または有機溶媒の混合物(例えば、50% 3 ペンタノン/50% メチルブチルエーテル、50% 1−オクタノール/50% トルエン、または50% ジオキサン/50% トルエン、または50% トルエン/50% ジイソプロピルエーテル、または50% n−ヘキサン/50% アセトニトリル)に溶解する;
(b)例えば、窒素流下で、溶媒を高速蒸発させる;
(c)非晶固体を単離する;
ことを含んでなる方法にも関する。
非晶形の有利な特性は、例えば、結晶形AまたはBと比較した場合、その最も高い溶解性である。
本発明の別の態様は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sに関する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sは、図8に示すようなX線回折パターンを有する。
一態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cを提供する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cは、図9に示す通り、9.2°、12.4°、13.2°、16.3°、18.3°、21.3°、22.2°、24.2°、25.1°±0.2°の屈折角2シータ(θ)でピークをもつX線回折パターンを有する。
別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体形で含む組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が、図9に示す通り、9.2°、12.4°、13.2°、16.3°、18.3°、21.3°、22.2°、24.2°、25.1°±0.2°の屈折角2θでピークをもつX線回折パターンを有する、その結晶形Cである組成物を提供する。種々の態様および変更態様を提供する。
別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cおよび薬学的に許容され得る担体または希釈剤が含まれる医薬組成物を提供する。好ましくは、該医薬組成物は、経口投与用である。
別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cを製造する方法であって、
(a)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸をTHF/水/エタノール、例えば、(2:4:4)に溶解する;
(b)例えば、室温にて窒素でフラッシュすることにより、段階(b)の溶液を乾かしておく;
(c)段階(d)の乾燥沈殿物を、溶媒1、例えば、アセトニトリル、メタノールまたはジクロロメタンと、溶媒2、例えば、n−ヘキサン、トルエンまたはシクロヘキサンとの混合物V/Vのいずれかで再懸濁させる;
(d)高速ボルテクサーを使用して、段階(c)の懸濁液または溶液を、例えば、約30℃、例えば、30℃で、例えば、約2時間、例えば、2時間撹拌する;
(e)段階(d)の溶液を、例えば、室温で、例えば、窒素流下に蒸発させる;
(f)段階(f)の変態Cを単離する;
ことが含まれる方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形C、および4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cを含む組成物に関する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cは、図10に示す通り、顕著なバンド 3066(w,ブロード)、2973(w)、2940(w)、1601(st)、1530(w)、1517(m)、1467(m)、1414(w)、1341(st)、1300(w)、1264(w)、1167(w)、1042(w)、986(m)、837(w)、781(w)、659(w)、413(w)および166(w)cm−1±3cm−1をもつラマンスペクトルを有する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cは、ラマン分光法にて、1601および1341cm−1±3cm−1でバンドを示す。
別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dを提供する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dは、図11に示す通り、7.0°、9.4°、10.6°、11.3°、13.9°、15.0°、20.4°、21.4°±0.2°の屈折角2シータ(θ)でピークをもつX線回折パターンを有する。
別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体形で含む組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が、図11に示す通り、7.0°、9.4°、10.6°、11.3°、13.9°、15.0°、20.4°、21.4°±0.2°の屈折角2θでピークをもつX線回折パターンを有する、その結晶形Dである組成物を提供する。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dおよび薬学的に許容され得る担体または希釈剤が含まれる医薬組成物を提供する。好ましくは、該医薬組成物は、経口投与用である。
本発明の一態様は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dを製造する方法であって、
(a)変態A物質を、溶媒、例えば、ジエチルアミン/シクロヘキサン v/v(1/1)の混合物に懸濁させる;
(b)段階(a)の懸濁液を、例えば、30℃で、例えば、2時間混合する;
(c)段階(b)の混合物を、例えば、標準セルロース膜の、例えば、0.2mmのフィルターで濾過する;
(d)段階(c)の溶液を、例えば、N流下に蒸発させる;
(e)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dの結晶を単離する;
ことが含まれる方法に関する。
さらなる態様において、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形D、および4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dを含む組成物に関する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の形態Dは、図12に示す通り、顕著なバンド 3071(w,ブロード)、2973(w,ブロード)、2940(w,ブロード)、2887(w,ブロード)、2852(w,ブロード)、1604(st)、1521(m)、1483(w,ブロード)、1462(w,ブロード)、1385(w,ブロード)、1346(st)、1266(w)、1158(w)、1137(w)、1034(w)、984(w)、660(w)、414(w)および115(w)cm−1をもつラマンスペクトルを有する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dは、ラマン分光法にて、1521および1483cm−1±3cm−1でバンドを示す。
本発明の別の態様は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sに関する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sは、図13に示すようなX線回折パターンを有する。
一態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sを提供する。好ましくは、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sは、図13に示す通り、9.4°、10.0°、11.3°、12.8°、15.0°、16.1°、22.1°、24.3°±0.2°の屈折角2シータ(θ)でピークをもつX線回折パターンを有する。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体形で含む組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が、図13に示す通り、9.4°、10.0°、11.3°、12.8°、15.0°、16.1°、22.1°、24.3°±0.2°の屈折角2θでピークをもつX線回折パターンを有する、その結晶形Sである組成物を提供する。
さらに別の態様により、本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sおよび薬学的に許容され得る担体または希釈剤が含まれる医薬組成物を提供する。好ましくは、該医薬組成物は、経口投与用である。
図1は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形AのX線粉末回折図を示す。 図2は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形AのDSC曲線を示す。 図3は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aのラマンスペクトルを示す。 図4は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形BのX線粉末回折図を示す。 図5は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形BのDSC曲線を示す。 図6は、非晶質4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸のX線粉末回折図を示す。 図7は、非晶質4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸のラマンスペクトルを示す。 図8は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の溶媒和物形SのX線粉末回折図を示す。 図9は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形CのX線粉末回折図を示す。 図10は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cのラマンスペクトルを示す。 図11は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形DのX線粉末回折図を示す。 図12は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dのラマンスペクトルを示す。 図13は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の溶媒和物形SのX線粉末回折図を示す。
発明の詳細な説明
特に定義しない限り、本明細書中で使用する技術および科学用語は全て、本発明が属する分野での当業者により一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書中に記載するものと類似または同等の方法および物質はいずれも、本発明の実施または試験において使用され得るが、好ましい方法および物質を記載する。
本発明の目的で、次の用語を以下に定義する。
本明細書中で“結晶形A”と称され、また以下に4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aと呼ばれる結晶化合物は、既知の多形とは異なる4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の新たな結晶多形である。それをX線粉末回折およびDSCによって特徴付ける。それを以下にさらに記載する。
本明細書中で“結晶形B”と称され、また以下に4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bと呼ばれる結晶化合物は、既知の多形とは異なる4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の新たな結晶多形である。それをX線粉末回折およびDSCによって特徴付ける。それを以下にさらに記載する。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸はまた、非晶形でもあり得る。
本発明の目的で、次の用語を以下に定義する。
本明細書中で“結晶形C”と称され、また以下に4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cと呼ばれる結晶化合物は、既知の多形とは異なる4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の新たな結晶多形である。それをX線粉末回折によって特徴付ける。それを以下にさらに記載する。
本明細書中で“結晶形D”と称され、また以下に4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dと呼ばれる結晶化合物は、既知の多形とは異なる4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の新たな結晶多形である。それをX線粉末回折によって特徴付ける。それを以下にさらに記載する。
本明細書中で“結晶形S”と称され、また以下に4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sと呼ばれる結晶化合物は、既知の多形とは異なる4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の新たな結晶多形である。それをX線粉末回折によって特徴付ける。それを以下にさらに記載する。
“薬学的に許容され得る”とは、一般的に無毒であって、生物学的に望ましくないものではない医薬組成物を製造するのに有用であることを意味し、また獣医学的用途および/またはヒト製薬学的用途に許容され得ることが含まれる。
“組成物”という用語には、限定されるものではないが、粉末、溶液、懸濁液、ゲル、軟膏、乳濁液および/またはそれらの混合物が含まれる。組成物という用語は、特定成分を特定量を含む製品、さらにはまた、特定成分の特定量での組み合わせから直接的または間接的に生ずる製品をいずれも包含することを意図する。“組成物”は、単一化合物または化合物の混合物を含み得る。“化合物”とは、同じ化学構造の分子が含まれる化学物質である。
“医薬組成物”という用語は、活性成分(複数もある)、担体を構成する薬学的に許容され得る賦形剤を含んでなる製品、さらにはまた、2つもしくはそれ以上の成分のいずれかの組み合わせ、複合体形成もしくは凝集から、または1つもしくはそれ以上の成分の解離から、または1つもしくはそれ以上の成分の他のタイプの反応もしくは相互作用から、直接的または間接的に生ずる製品をいずれも包含することを意図する。従って、本発明の医薬組成物は、活性成分、付加的活性成分および薬学的に許容され得る賦形剤を混合することにより製造される組成物をいずれも包含する。
“賦形剤”という用語は、充填剤、希釈剤および担体といったような、活性成分ではない医薬品成分を意味する。医薬組成物を製造するのに有用である賦形剤は、好ましくは、一般的に安全であり、無毒であって、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではなく、また獣医学的用途、さらにはまた、ヒト製薬学的用途に許容され得る。“薬学的に許容され得る賦形剤”には、本明細書および特許請求の範囲において使用する場合、そのような賦形剤の1つおよび1つ以上という両方が含まれる。
“治療上有効な量”とは、ある疾患を処置するまたは予防するために投与する場合、その疾患に対してそのような処置または予防を達成するのに十分である化合物の量を意味する。“治療上有効な量”は、化合物、疾患およびその重症度、並びに処置すべき患者の年齢、体重等に依存して異なる。
化学反応について言及する場合、“処置する”、“接触させる”および“反応させる”という用語は、本明細書中で互換的に使用され、また指示されたおよび/または所望の生成物を産生するために、2つまたはそれ以上の試薬を適当な条件下に加えるまたは混合することを示す。指示されたおよび/または所望の生成物を産生する反応は、最初に加えた2つの試薬の組み合わせから必ずしも直接的に生じなくてもよい、すなわち、指示されたおよび/または所望の生成物の形成を最終的にもたらす混合物で産生される1つまたはそれ以上の中間体が存在してもよいことが認識されるべきである。
ある組成物に関して“実質的に含まれていない”という用語は、本明細書中で使用する場合、その組成物に含まれていない物質形態が当業者に知られている方法により検出され得ないことを意味する。
“基本的には純粋な”という用語は、本発明の文脈において、式(I)の酸付加塩の結晶の少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%が、本発明による結晶形で存在することをとりわけ意味すると理解される。
例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形A、B、CまたはDは、各々、基本的には図1、4、9または11でのようなX線回折図を示すことが述べられている文脈において、“基本的には”という用語は、各々、図1、4、9または11に示す図の少なくとも主要線、すなわち、図における最も強い線と比較した場合、20%以上、とりわけ30%以上の相対線強度を有するものが存在しなければならないことを意味する。
例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形SまたはSは、各々、基本的には図8または13でのようなX線回折図を示すことが述べられている文脈において、“基本的には”という用語は、各々、図8または13に示す図の少なくとも主要線、すなわち、図における最も強い線と比較した場合、20%以上、とりわけ30%以上の相対線強度を有するものが存在しなければならないことを意味する。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸は、次の化学構造:
Figure 2010511012
を有する。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸は、付与された欧州特許第09114118号の実施例5に記載されており、その製造方法もまた欧州特許第0914118号に記載されている。
本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形A、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形B、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形C、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形D、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の溶媒和物形S、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の溶媒和物形S、および4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形に関する。
同じ薬物の異なる固体形は、薬物としてのそれらの使用に関して機能的関連性を有する特徴を含め、異なる特性を示し得て、溶解率およびバイオアベイラビリティといったような薬学的に重要な特性において実質的差異を有し得る。同様に、異なる多形は、商業生産用の活性医薬品としてのそれらの適合性に影響を及ぼし得る、吸湿性(hydroscopisity)、流動性等といったような、異なる加工特性を有し得る。
X線粉末回折パターンは、例えば、0.15406nmの波長を使用して、Scintag X1にてCuKアルファ線源で測定した。図1に示すX線回折パターンを表1に要約する。
Figure 2010511012
観測される2θ角またはd−間隔値における僅かな変化が、使用する特定の回折計、分析者および試料調製技術に基づいて予期されることに留意すべきである。より多くの変化が相対ピーク強度に関して予測される。
ある化合物の正確な結晶形の同定は、主として観測される2θ角に基づくべきであり、相対ピーク強度が持つ重要性はより低い。本明細書中に報告する各々の2θ角割り当てには、許容誤差が幾分存在する。割り当てられた許容誤差は、好ましい変更態様である4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aにおいて、各々のピーク割り当てに関して約±0.2°である。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aはまた、示差走査熱量計(DSC)によっても特徴付けられ得る。その結晶形Aは、図2に示す通り、示差走査熱量計(DSC)分析において特徴的パターンを示す。DSC分析をPerkin Elmer DSC7にて10K/分の加熱率で測定した。4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aは、約261℃で、例えば、261℃で特徴的ピークを有する。本明細書中に報告する各々の特徴的ピークには、許容誤差が幾分存在する。割り当てられた許容誤差は、約+/−2Kであるが、より大きかったり、例えば、特に、もし不純物が存在するなら、より低くかったりすることがある。
1つまたはそれ以上の物理的特性および/または分光学的特性は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形または多形形態を特徴付けるための基盤となり得る。
本発明はまた、固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を含む組成物であって、該組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量で少なくとも80%がその結晶形Aである組成物も提供する。この組成物の好ましい形態は、医薬品を製剤化する際の活性成分としての使用に適当な固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸粉末である。該組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の残り、すなわち、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量の20%またはそれ未満は、例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の他の結晶形であり得る。具体的な一態様において、該組成物は、その組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量に関して、少なくとも90%の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを含む。別の具体的な態様において、該組成物は、その組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量に関して、少なくとも95%の結晶形Aを含む。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aの製造方法もまた提供する。その方法には、
(a)例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形を使用して、プロトン性または非プロトン性溶媒のいずれかの中の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の溶液を提供する;
(b)その溶液を冷却して、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを形成させる;そして
(c)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを単離する;
ことが含まれる。
プロトン性または非プロトン性溶媒の非限定的な例は、次のものである:THF(テトラヒドロフラン)/エタノール;トルエン/THF;メタノール/THF;ギ酸/エタノール;水;HXF。
一態様において、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸をTHF/エタノールに溶解し、ある温度まで加熱して、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを得る。この方法は、高度に再現性があり、またその結果得られる結晶生成物は、良好に濾過される。
個々の結晶形の選択的製造に対する先の条件は、決定的なものではない。一般に、例えば、式(I)の化合物と溶媒および貧溶媒との重量比といったようなパラメーターを変更することは可能である。
X線粉末回折パターンをScintag X1にてCuKアルファ線源で測定した。図4に示すX線回折パターンを表2に要約する。
Figure 2010511012
観測される2θ角またはd−間隔値における僅かな変化が、使用する特定の回折計、分析者および試料調製技術に基づいて予期されることに留意すべきである。より多くの変化が相対ピーク強度に関して予測される。ある化合物の正確な結晶形の同定は、主として観測される2θ角に基づくべきであり、相対ピーク強度が持つ重要性はより低い。
本明細書中に報告する各々の2θ角割り当てには、許容誤差が幾分存在する。割り当てられた許容誤差は、好ましい変更態様である4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bにおいて、各々のピーク割り当てに関して約±0.2°である。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bはまた、示差走査熱量計(DSC)によっても特徴付けられ得る。その結晶形Bは、図4に示す通り、示差走査熱量計(DSC)分析において特徴的パターンを示す。DSC分析をPerkin Elmer DSC7にて測定した。4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bは、226℃で特徴的ピークを有する。本明細書中に報告する各々の特徴的ピークには、許容誤差が幾分存在する。割り当てられた許容誤差は、+/−2Kであるが、より大きかったり、例えば、特に、もし不純物(purities)が存在するなら、より低くかったりすることがある。
1つまたはそれ以上の物理的特性および/または分光学的特性は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形または多形形態を特徴付けるための基盤となり得る。
本発明はまた、固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を含む組成物であって、該組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量で少なくとも80%がその結晶形Bである組成物も提供する。この組成物の好ましい形態は、医薬品を製剤化する際の活性成分としての使用に適当な固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸粉末である。該組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の残り、すなわち、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量の20%またはそれ未満は、例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の他の結晶形であり得る。具体的な一態様において、該組成物は、その組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量に関して、少なくとも90%の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bを含む。別の具体的な態様において、該組成物は、その組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量に関して、少なくとも95%の結晶形Bを含む。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bの製造方法には、次の段階:
(a)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aを、その融点約261℃以上に加熱する;
(b)段階(a)の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の融解物を、ほぼ室温またはそれ以下まで冷却して、非晶形を得る;
(c)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形を、95℃以上の温度に、好ましくは190℃以上に加熱して、結晶形Bへと再結晶化させる;
(d)室温まで冷却することにより、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bを単離し得る;
ことが含まれる。
この方法は、高度に再現性があり、またその結果得られる結晶生成物は、良好に濾過される。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形の製造方法は、次の段階:
(a)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の変態Aまたは変態Bの結晶形を、溶媒、例えば、水性溶媒(例えば、水)、または50% 有機溶媒/50% 水性媒体の混合物(例えば、50% 水/50% メチルブチルエーテル、または50% 水/50% ジエチルエーテル)、または有機溶媒の混合物(例えば、50% トルエン/50% アセトニトリル、50% n−ヘキサン/50% トルエン、または50% n−ヘキサン/50% アセトニトリル)に溶解する;
(b)例えば、窒素流下で、溶媒溶媒を高速蒸発させる;
(c)非晶固体を単離する;
ことを含んでなる。
個々の結晶形および非晶形の選択的製造に対する先の条件は、決定的なものではない。一般に、例えば、式(I)の化合物と溶媒との重量比といったようなパラメーターを変更することは可能である。
この組成物の好ましい形態は、医薬品を製剤化する際の活性成分としての使用に適当な固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸粉末である。該組成物中の固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の残り、すなわち、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量の20%またはそれ未満は、例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形であり得る。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aおよび薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物もまた提供する。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bおよび薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物もまた提供する。
本発明は、固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を、その結晶形CもしくはDもしくはS、またはCおよびD、またはCおよび/もしくはDおよびSで含んでなる組成物を提供する。
本発明は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を含む組成物であって、該組成物中の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量で少なくとも80%がその結晶形CまたはDである組成物を提供する。この組成物の好ましい形態は、医薬品を製剤化する際の活性成分としての使用に適当な固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸粉末である。該組成物中の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の残り、すなわち、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量の20%またはそれ未満は、例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の他の結晶形であり得る。具体的な一態様において、該組成物は、その組成物中の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量に関して、少なくとも90%の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形CまたはDを含む。別の具体的な態様において、該組成物は、その組成物中の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の総重量に関して、少なくとも95%の結晶形CまたはDを含む。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cの製造方法もまた提供する。その方法には、
(a)例えば、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の非晶形を使用して、プロトン性および/または非プロトン性溶媒の混合物(例えば、THF/水/エタノール、例えば、(2:4:4))中の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の溶液を提供する;
(b)段階(a)の溶液を乾燥させる;
(c)例えば、高速ボルテクサーを、例えば、約30℃、例えば、30℃で、例えば、約2時間、例えば、2時間使用して、段階(b)で得られた乾燥沈殿物を、例えば、溶媒の混合物、例えば、溶媒1、例えば、アセトニトリル、メタノールまたはジクロロメタンと、溶媒2、例えば、n−ヘキサン、トルエンまたはシクロヘキサンを含んでなる混合物v/vに懸濁させる;
(d)例えば、段階(c)の溶液を、例えば、室温で、例えば、窒素流下に蒸発させることにより、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cを単離する;
ことが含まれる。
一態様において、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸をTHF/エタノールに溶解し、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cの播種結晶の添加、そして貧溶媒としてのエタノールの添加により沈殿させて、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cを得る。
X線粉末回折パターンは、例えば、0.15406nmの波長を使用して、Bruker D8 Gadds 回折計にてCuKアルファ線源で測定した。図9に示すX線回折パターンを表3に要約する。
Figure 2010511012
X線粉末回折パターンは、例えば、0.15406nmの波長を使用して、Bruker D8 Gadds 回折計にてCuKアルファ線源で測定した。図11に示すX線回折パターンを表4に要約する。
Figure 2010511012
X線粉末回折パターンは、例えば、0.15406nmの波長を使用して、Bruker D8 Gadds 回折計にてCuKアルファ線源で測定した。図13に示すX線回折パターンを表5に要約する。
Figure 2010511012
観測される2θ角またはd−間隔値における僅かな変化が、使用する特定の回折計、分析者および試料調製技術に基づいて予期されることに留意すべきである。より多くの変化が相対ピーク強度に関して予測される。ある化合物の正確な結晶形の同定は、主として観測される2θ角に基づくべきであり、相対ピーク強度が持つ重要性はより低い。本明細書中に報告する各々の2θ角割り当てには、許容誤差が幾分存在する。割り当てられた許容誤差は、好ましい変更態様である4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形C、DおよびSにおいて、各々のピーク割り当てに関して約±0.2°である。
1つまたはそれ以上の物理的特性および/または分光学的特性は、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形または多形形態を特徴付けるための基盤となり得る。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dの製造方法には、次の段階:
(a)変態A物質を、溶媒、例えば、ジエチルアミン/シクロヘキサン v/v(1/1)の混合物に懸濁させる;
(b)段階(a)の懸濁液を、例えば、30℃で、例えば、2時間混合する;
(c)段階(b)の混合物を、例えば、標準セルロース膜の、例えば、0.2mmのフィルターで濾過する;
(d)段階(c)の溶液を、例えば、N流下に蒸発させる;
(e)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dの結晶を単離する;
ことが含まれる。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sの製造方法は、次の段階:
(a)4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の変態Aの結晶形を、溶媒に、例えば、DMFに懸濁させる;
(b)段階(a)の懸濁液を、例えば、約15分間、例えば、15分間超音波処理して、例えば、0.2umの標準セルロース膜で濾過する;
(c)段階(b)の溶液を水に加える;
(d)段階(c)で得られた沈殿物を濾過して、例えば、N下に乾燥させる;
(e)結晶形Sを単離する;
ことを含んでなる。
個々の結晶形および非晶形の選択的製造に対する先の条件は、決定的なものではない。一般に、例えば、式(I)の化合物と溶媒との重量比といったようなパラメーターを変更することは可能である。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cおよび薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物もまた提供する。
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dおよび薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物もまた提供する。
活性化合物に加えて、該医薬組成物には、賦形剤としてもまた知られている、1つまたはそれ以上の薬学的に許容され得る担体が含まれ、これらは、通常、医薬活性に欠けるが、例えば、医薬組成物の安定性、無菌性、バイオアベイラビリティ、および製剤化の容易性を高め得る、種々の有用な特性を有する。これらの担体は、それらが、適切に服用された場合にはヒトまたは動物に対して有害ではなく、また与えられた製剤中の他の成分と適合可能であることを意味して、薬学的に許容され得る。その担体は、固体、半固体または液体であり得て、化合物とバルクで製剤化され得るが、最終的には、単位用量製剤、すなわち、錠剤またはカプセル剤といったような、一定量の活性成分を含むまで物理的に分けられた形態となり得る。該医薬組成物には、本発明の化合物に加えて、1つまたはそれ以上の活性医薬化合物が含まれ得る。
該医薬組成物は、懸濁液、溶液、エリキシル剤、エアロゾルまたは固体剤形の形態であり得る。
該医薬組成物は、限定されるものではないが、吸入、経口、直腸、非経口(皮下、皮内、筋肉内および静脈内が含まれる)、植え込み式および経皮投与を含め、種々の投与方法に適当な種々の製剤において意図される。与えられた症例において最も適当な投与経路は、被験者の病状期間、所望の処置期間、処置されている病状の性質および重症度、並びに使用されている特定の製剤に依存する。その製剤は、バルクまたは単位剤形であり得て、与えられた製剤に関して当業界で十分知られている方法により製造され得る。
ある単位剤形に含まれる活性成分の量は、その活性成分が存在する製剤のタイプに依存する。ある医薬組成物は、一般的に、活性成分を約0.1重量%〜約99重量%、好ましくは、経口投与に関しては約1重量%〜50重量%、また非経口投与に関しては0.2重量%〜約20重量%含むであろう。
経口投与に適当な製剤には、カプセル剤(硬および軟)、カシェ剤、ロゼンジ剤、シロップ剤、坐剤および錠剤が含まれ、各々、所定量の活性化合物を、粉末もしくは顆粒として、水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として;または水中油型もしくは油中水型乳濁液として含む。そのような製剤は、活性化合物と1つまたは複数の適当な担体との会合へと導入する段階が含まれる、いずれかの適当な調剤法により製造され得る。
経口投与は、本発明の好ましい投与経路である。
別の態様において、本発明はまた、本発明の化合物および医薬組成物を使用する処置方法も提供する。
本発明の化合物および組成物は、人体もしくは動物体における鉄分過剰および/またはそのような被験者における鉄分過剰に関連する障害の処置に使用するのに有効な量で被験者に投与され得る。
本発明は、とりわけ、該障害の1つを処置するための、またはそれを処置するための薬理学的物質の製造における、本明細書中に開示する4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aおよび結晶形Bおよび結晶形Cおよび結晶形Dに関する。温血動物の種々の障害は、体組織における過剰金属、特に三価金属と関係している。例えば、透析脳症および骨軟化症における、さらにはまた、アルツハイマー病におけるアルミニウム。特に人間の、他の病気において、鉄分過剰は、種々の組織で起こる。これは、鉄過剰負荷(以前は、ヘモジデリン沈着症)と称される。それは、例えば、鉄の非経口投与(とりわけ反復輸血)後に、または消化管からの鉄の取り込み増大後に起こる。反復輸血は、重篤な貧血において、とりわけ重症型のβ−サラセミアである重症型サラセミアにおいて必要であるが、他の貧血においてもまた必要である。消化管からの鉄吸収の増大は、例えば、遺伝子異常(いわゆるヘモクロマトーシス)が原因で、一次的に起こるか、または例えば、輸血を必要としない貧血、例えば、軽症型のβ−サラセミアである中間型サラセミア後、二次的に起こるかのいずれかである。鉄(III)濃度の減少はまた、鉄(III)依存性微生物および寄生虫による障害の処置にも重要であり、特にマラリアといったような人間医学においてだけではなく、獣医学においてもまた極めて重要である。他の金属、特に三価金属の錯化剤もまた、生物からのその排泄に使用され得る。
本発明はまた、該障害を患っている温血動物の処置方法であって、関係疾患に対して有効である、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dのある量を、そのような処置を必要とする温血動物に投与するという処置方法にも関する。
本発明はさらに、人体もしくは動物体において鉄分過剰および/もしくは鉄分過剰に関連する障害を処置するための、またはとりわけ鉄分過剰に関連する障害において人体もしくは動物体を処置する際に使用するための医薬組成物の製造に関する、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dの使用に関する。
活性成分の投薬量は、その活性成分の活性および作用持続時間、処置すべき病気またはその症状の重症度、投与方法、温血動物種、その温血動物の性別、年齢、体重および/または個々の病状といったような、種々の要因に依存し得る。経口投与の場合、1日に投与すべき用量は、10〜約120mg/kg、特に20〜約80mg/kgの間であって、約40kgの体重を有する温血動物に関しては、好ましくは約400mg〜約4,800mg、特に約800mg〜3,200mgの間であり、これを便宜上2〜12の個々の用量に分割する。
本発明はまた、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cおよび/または4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dの有効量、とりわけ、該疾患の1つ、とりわけ鉄分過剰に関連する障害を予防または処置するための有効量を、局所;腸内、例えば、経口もしくは直腸;または非経口投与に適当であって、無機または有機および固体または液体であり得る、薬学的に許容され得る担体と共に含んでなる医薬品製剤にも関する。
腸内または非経口投与のための医薬品製剤は、例えば、糖衣錠、錠剤、分散錠、発泡錠、カプセル剤、懸濁可能な粉末剤、懸濁液もしくは坐剤、またはアンプルといったような単位用量形態でのものである。これらは、それ自体が知られている方法で、例えば、従来のパンコーティング、混合、粒造または凍結乾燥法によって製造される。経口投与のための医薬品製剤は、従って、活性成分を固体担体と混ぜ合わせ、所望により、得られた混合物を造粒して、その混合物または顆粒を加工し、所望によりまたは必要なら、適当な補助剤を加えた後、錠剤または糖衣核錠とすることにより得ることができる。
適当な担体は、特に、充填剤、例えば、糖(例えば、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトール)、セルロース製剤および/またはリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウム)、さらにまた、例えば、トウモロコシ、小麦、米またはジャガイモデンプンを使用してのデンプン糊、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンといったような結合剤、また所望により、上述のデンプン、さらにまた、カルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天またはアルギン酸もしくはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)といったような崩壊剤である。補助剤は、主に流動調節および滑沢剤、例えば、サリチル酸、タルク、ステアリン酸またはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム)および/またはポリエチレングリコールである。糖衣核錠は、とりわけ、所望により、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタンを含む濃縮糖溶液、適当な有機溶媒または溶媒混合物中のコーティング溶液、または腸溶性コーティングの製造に関しては、酢酸セルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートといったような適当なセルロース製剤の溶液を使用して、適当な、所望により、腸溶性のコーティングで与えられる。例えば、種々の用量の活性成分の同定またはマーキングに関しては、着色剤または顔料を錠剤または糖衣錠コーティングに加えることができる。
分散可能な錠剤は、比較的少量の液体、例えば、水で迅速に崩壊する錠剤であって、これは、所望により、香味料または活性成分の味をマスクする物質を含む。それらは、投与すべき活性成分の量が非常に多くて、非分割形態で、または咀嚼することなく飲み込むべき錠剤として投与するには、特に子供ではもはや便利に摂取できない、個々の用量が多い経口投与に有利に使用され得る。さらに、経口投与可能な医薬品製剤は、硬ゼラチンカプセル剤、そしてまたゼラチンおよび可塑剤(例えば、グリセロールまたはソルビトール)の軟らかくて密閉されたカプセル剤でもある。硬ゼラチンカプセル剤は、活性成分を、例えば、ラクトースといったような充填剤、デンプンといったような結合剤、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムといったような流動促進剤、また所望により、安定剤との混合物として、顆粒の形態で含み得る。軟カプセル剤では、活性成分を、脂肪油、流動パラフィンまたは液体ポリエチレングリコールといったような適当な液体に溶解するまたは懸濁させるのが好ましく、安定剤を加えることもまた可能である。
さらに、懸濁可能な粉末剤、例えば、“ボトル入り粉末剤”、略して“PIB”として記載されているもの、または直ぐ飲める懸濁液は、経口投与形態に適当である。この形態に関しては、活性成分を、例えば、薬学的に許容され得る界面活性物質(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムまたはポリソルベート)、懸濁補助剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、または先行技術から知られていて、例えば、“Handbook of Pharmaceutical Excipients”に以前記載された別のもの)、pH調節剤(例えば、クエン酸もしくは酒石酸およびそれらの塩またはUSP緩衝液)、また所望により、充填剤(例えば、ラクトース)、またさらに補助剤と混合して、適当な容器、有利には、単回用量ボトルまたはアンプルへと分注する。使用直前に、一定量の水を加えて、振盪することにより、懸濁液を調製する。あるいはまた、分注する前に水を加えることもできる。
直腸に投与可能な医薬品製剤は、例えば、坐剤の基剤と活性成分の組み合わせからなる坐剤である。適当な坐剤の基剤は、例えば、天然もしくは合成トリグリセリド、パラフィン炭化水素、ポリエチレングリコールまたは高級アルカノールである。基剤物質と活性成分の組み合わせを含むゼラチン直腸カプセル剤もまた使用され得る。可能な基剤物質は、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコールまたはパラフィン炭化水素である。
非経口投与に関しては、水溶性型での活性成分、例えば、水溶性塩の水溶液が主に適当である;さらにまた、適切な油性注射懸濁液といったような、活性成分の懸濁液、脂肪油(例えば、ゴマ油)といったような、適当な親油性溶媒もしくはビヒクル、または合成脂肪酸エステル(例えば、オレイン酸エチルもしくはトリグリセリド)が使用されるか、または粘性増大物質(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトールおよび/またはデキストラン)、また所望により、安定剤もまた含む水性注射懸濁液が使用される。
本発明の化合物および組成物の製造、さらにはまた、それらの有用性を詳細に記載する次の実施例を参照することにより、本発明をさらに定義する。本発明の目的および関心事から逸脱することなく、物質および方法の両方に対して多くの変更が実施され得ることは、当業者に明らかであろう。次の実施例は、本明細書中、先に定義した本発明の範囲または以下に特許請求する本発明の範囲を限定しようとするものではない。
実施例:
実施例1
THF/エタノールおよびHXFを使用しての、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aの製造。
実施例2
トルエンおよびTHFを使用しての、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aの製造。
実施例3
メタノール/THFを使用しての、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aの製造。
実施例4
ギ酸およびエタノールを使用しての、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aの製造。
実施例5
メタノール/THFおよび水を使用しての、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aの製造。
実施例6
メタノール/THFおよびHXFを使用しての、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Aの製造。
実施例7
100℃以上の温度での非晶形の再結晶化からの、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bの製造。
実施例8
140℃以上の温度での非晶形の再結晶化からの、4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bの製造。
実施例9
結晶形Cの製造
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸をTHF/水/エタノール、例えば、(2:4:4)に溶解する。該溶液を96ウェルのブロックへと分注して、薬物物質総量を1ウェルにつき2mgとする。次いで、その溶液を室温にて窒素でフラッシュすることにより乾燥させる。その乾燥沈殿物を、125マイクロLの溶媒1、例えば、アセトニトリル、メタノールまたはジクロロメタンと、125マイクロLの溶媒2、例えば、n−ヘキサン、トルエンまたはシクロヘキサンとの混合物のいずれかで再懸濁させる。高速ボルテクサーを使用して、その懸濁液または溶液を、例えば、約30℃、例えば、30℃で、例えば、約2時間、例えば、2時間撹拌する。その溶液を、例えば、室温で、例えば、窒素流下に蒸発させる。変態Cを単離する。
実施例10
結晶形Dの製造
4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の変態A約50mgをジエチルアミン/シクロヘキサン v/v(1/1)の混合物5mlに懸濁させる。次いで、その懸濁液を30℃で2時間混合して、標準セルロース膜での0.2μmのフィルターで濾過する。次いで、その溶液をN流下に蒸発させる。固体沈殿物を単離し、Bruker D8 Gadds 回折計を使用してXRPDにより分析する。

Claims (28)

  1. 4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Bである化合物。
  2. X線回折にて6.5°および7.4°±0.2°度の屈折角2シータ(θ)でピークを示す、請求項1に記載の化合物。
  3. 6.5°、7.4°、10.8°、13.4°、14.8°、19.2°、21.7°、26.1°±0.2°度でのピーク群から選択される5つまたはそれ以上のピークが含まれる、2θ角を用いて表されるX線回折パターンを有する、請求項2に記載の化合物。
  4. 実質的には図4に示すものと同じX線回折パターンを有する、請求項1、2または3のいずれかに記載の化合物。
  5. 4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体として含んでなる組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が請求項2〜4のいずれかに記載のその結晶形Bである組成物。
  6. 該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも90重量%が結晶形Bである、請求項5に記載の組成物。
  7. 該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも95重量%が結晶形Bである、請求項6に記載の組成物。
  8. 4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Dである化合物であって、X線回折にて7.0°および9.4°±0.2°度の屈折角2シータ(θ)でピークを示す化合物。
  9. 7.0°、9.4°、10.6°、11.3°、13.9°、15.0°、20.4°、21.4°±0.2°度でのピーク群から選択される5つまたはそれ以上のピークが含まれる、2θ角を用いて表されるX線回折パターンを有する、請求項8に記載の化合物。
  10. 実質的には図11に示すものと同じX線回折パターンを有する、請求項8または9に記載の化合物。
  11. 基本的には純粋な形で存在する、請求項8〜11のいずれかに記載の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形。
  12. 図11に示すタイプのX線回折図を示す4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形であって、各々のピークの相対ピーク強度が図11に示す図での相対ピーク強度から10%以上逸脱しない結晶形。
  13. 4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体として含んでなる組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が請求項8〜12のいずれかに記載のその結晶形Dである組成物。
  14. 該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも90重量%が結晶形Dである、請求項13に記載の組成物。
  15. 該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも95重量%が結晶形Dである、請求項13に記載の組成物。
  16. 4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Cである化合物であって、X線回折にて25.1°±0.2°度の屈折角2シータ(θ)でピークを示す化合物。
  17. 9.2°、12.4°、13.2°、16.3°、18.3°、21.3°、22.2°、24.2°、25.1°±0.2°度でのピーク群から選択される5つまたはそれ以上のピークが含まれる、2θ角を用いて表されるX線回折パターンを有する、請求項16に記載の化合物。
  18. 実質的には図9に示すものと同じX線回折パターンを有する、請求項16または17に記載の化合物。
  19. 基本的には純粋な形で存在する、請求項16〜18のいずれかに記載の4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形。
  20. 図9に示すタイプのX線回折図を示す4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形であって、各々のピークの相対ピーク強度が図9に示す図での相対ピーク強度から10%以上逸脱しない結晶形。
  21. 4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸を固体として含んでなる組成物であって、該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも80重量%が請求項16〜18のいずれかに記載のその結晶形Cである組成物。
  22. 該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも90重量%が結晶形Cである、請求項21に記載の組成物。
  23. 該固体4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の少なくとも95重量%が結晶形Cである、請求項21に記載の組成物。
  24. 4−[3,5−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾール−1−イル]安息香酸の結晶形Sであって、X線回折にて10.0°±0.2°度の屈折角2シータ(θ)でピークを示す結晶形S
  25. 医薬組成物であって、
    (a)請求項1〜24のいずれかに記載の化合物;および
    (b)薬学的に許容され得る担体または希釈剤
    を含んでなる医薬組成物。
  26. 経口投与に適当な剤形である、請求項25に記載の医薬組成物。
  27. 人体もしくは動物体における鉄分過剰および/または鉄分過剰に関連する障害を処置するための薬理学的物質の製造に関する、請求項1〜24のいずれかに記載の化合物の使用。
  28. 鉄分過剰に関連する障害を予防または処置するための、請求項1〜24のいずれかに記載の化合物の有効量を含んでなる医薬品製剤。
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