JP2010508073A - 眼科外科用プローブ用のモジュール構造 - Google Patents

Abstract

本発明は、ドライブアセンブリモジュール、及び、ドライブアセンブリモジュールから取り外し可能なスキンを備える眼科外科用プローブである。このような構造によって、プローブ製造工程を簡略化して非常に融通性を持った順応性がある生産が可能となる。
【選択図】図１

Description

本発明は、一般に、顕微外科器具に関し、より具体的には、しかしこれは限定ではないが、硝子体切除用プローブのような後区眼科外科に使用される顕微外科器具に関する。

多くの顕微外科手術の処置過程において、様々な本体組織を正確に切除又は取除く必要がある。例えば、ある眼科外科手術の処置過程において、硝子体液、眼の後区を満たす透明なゼリーのような物質を切除又は取除く必要がある。硝子体液あるいは硝子体は、多くの場合網膜につながっている多くの微細繊維から構成されている。したがって、網膜を擦ったり、網膜を脈絡膜から剥したり、網膜を引裂いたり、あるいは、最悪の場合、網膜自身を切除又は取除したりしないように十分慎重に硝子体を切除又は取除かなければならない。

後区眼科外科手術で顕微外科用切断プローブを使用されることはよく知られている。このような硝子体切除用プローブは、通常、扁平部近傍の強膜の切開部を介して挿入される。外科医は、後区眼科外科手術中に、光ファイバー照明器具、注入カニューレ、あるいは、吸引カニューレなどのその他の顕微外科手術用器具を挿入することもできる。外科医は、顕微鏡で眼を見ながら処置をすることができる。

従来の硝子体切除用プローブは、通常、中空の外側カッター部材、中空の外側カッター部材と同軸に移動可能で中空の外側カッター部材内に配置された、中空の内側カッター部材、および、半径方向に外側カッター部材をその遠端部近傍で貫通して伸びるポートを備えている。硝子体液は、開口したそのポートに吸引されて、その内側部材が作動して、そのポートを閉じる。そのポートを閉じる際、内側部材上の切断面と外側部材上の切断面の両方は協働して硝子体を切断して、切断された硝子体は内側カッター部材を通して吸引される。マルチネス（Martinez）の特許文献１、ミシルリアンら（Missirlian et al.）の特許文献２、アッカスら（Akkas et al.）の特許文献３、チャールスら（Charles et al.）の特許文献４、ドゥユアンら（de Juan et al.）の特許文献５、ヒギンスら（Higgins et al.）の特許文献６、および、ワン（Wang）の特許文献７は、すべて、様々なタイプの硝子体切除用プローブを開示しており、これらの特許文献のすべての記載をここにこの明細書の記載として取り込むものとする。

従来の硝子体切除用プローブは、“ギロチンスタイル”のプローブと回転プローブを備えている。“ギロチンスタイル”のプローブは、自身の長手方向軸に沿ってレシプロ運動する、内側切断部材を有している。回転プローブは、自身の長手方向軸の周りを回転する、内側切断部材を有している。これらどちらのタイプのプローブにおいても、様々な方法で内側切断部材を作動させている。例えば、内側切断部材は、ピストンあるいは隔膜アセンブリに対する機械的なバネの力に打ち勝つ空気力学的な圧力によって、開口ポート位置から閉口ポート位置へ動くことができる。空気力学的な圧力を取り除いたとき、バネは内側切断部材を閉口ポート位置から開口ポート位置へ戻す。別の例では、内側切断部材は、第一空気力学的圧力源を使用して開口ポート位置から閉口ポート位置へ動くことができ、その後、第二空気力学的圧力源を使用して閉口ポート位置から開口ポート位置へ動くことができる。他の例では、従来の回転式電気モータあるいはソレノイドを使用して、内側切断部材は、閉口ポート位置と開口ポート位置との間を電気機械的に作動させられる。特許文献１は、ギロチンスタイルの、空気力学的ピストン／機械的バネで作動させられるプローブの例を開示している。特許文献２、３は、ギロチンスタイルの、空気力学的隔壁／機械的バネで作動させられるプローブを開示している。特許文献４は、回転２重空気力学的駆動プローブを開示している。

多くの従来の硝子体切除用プローブは、エンジンとシェルあるいはスキンは互いに取外せないように連結さられて機能的プローブを構成している。このプローブ構造の欠点は、スキンが人間工学的部品としても機能を果たす部品としても機能することである。異なるプローブタイプ（すなわち、２０、２３、２５ゲージプローブ）に切替えるためには、封止構造や先端の尖った形状などの機能的に対応するインターフェイスを収容するように、スキンの内部構造を変える必要があった。その結果、融通性と順応性とを欠くものとなっていた。

したがって、より融通性と順応性とを持った改良された硝子体切除用プローブに対する必要性が依然として存在している。この融通性と順応性は、これによって、将来の設計及び製造を融通が効いて順応性を持ったものにするものであり、プローブ設計の全般に渡って多くの共通部品を使用するものであり、しかも、同一のエンジン部分を使用して複数のゲージサイズのプローブに変換できるものであるべきである。

米国特許ＵＳ４，５７７，６２９号明細書 米国特許ＵＳ５，０１９，０３５号明細書 米国特許ＵＳ４，９０９，２４９号明細書 米国特許ＵＳ５，１７６，６２８号明細書 米国特許ＵＳ５，０４７，００８号明細書 米国特許ＵＳ４，６９６，２９８号明細書 米国特許ＵＳ５，７３３，２９７号明細書

本発明は、取外し可能にエンジンに連結されたスキン、ニードルホルダ、ニードル、および、カッターを備える眼科外科用プローブである。エンジンは、ドライブシャフト支持部材、および、エンジンから軸方向に伸びるドライブシャフトを備えている。ニードルホルダは、その中に配置されたブッシング（bushing）、および、ドライブシャフト支持部材と取外し可能に係合するための開口を備えている。ニードルは、ニードルそれ自身に強固に連結される第一カプラを備えている。第一カプラは、ブッシングに取外し可能に係合するためのものである。カッターは、カッターそれ自身に強固に連結される第二カプラを備えている。カッターは、ニードル内にスライド可能に配置され、第二カプラは、ドライブシャフトに取外し可能に係合するためのものである。

以下の添付図面と関連付けて以下の記載を参照することで、本発明のより完全な理解、及び、本発明のさらなる目的と作用効果の理解がなされるであろう。
本発明の眼科外科プローブの断面図である。 図１に示す眼科外科プローブの展開断面図である。

同じあるいは対応する部分には同じ参照番号が付されている、図１−２を参照することで、本発明の好適な実施態様とその作用効果が最もよく理解されよう。

硝子体切除用プローブは、エンジン１２、シェルあるいはスキン１４、ニードルホルダ１６、ドライブシャフト１８、カッター２０、および、ニードル２４からなっている。本発明のプローブは、ここでは硝子体切除用プローブに関連付けて記載されているが、本発明は、その他の眼科用あるいはその他の外科用のプローブ、機器、および、ハンドピースにも適用することができる。カッターカプラ２２は、カッター２０本体の基部に一体形成されている。ニードルカプラ２６は、ニードル２４本体の基部に一体形成されている。ドライブシャフト１８は、エンジン１２から軸方向に伸びている。ドライブシャフトの遠端１８は、カッター２０のカッターカプラ２２に係合されている。ドライブシャフト支持部材３４は、ニードルホルダ１６の開口３６と取外し可能に係合している。ドライブシャフト支持部材３４、ドライブシャフト１８、および、カッターカプラ２２は、ニードルホルダ１６内に配置されている。ニードルホルダ１６内のブッシング２８は、ニードル２４のニードルカプラ２６と取外し可能に係合して、カッター２０はスライド可能にニードル２４内に配置されている。ニードルカプラ２６、ニードルホルダ１６、カッターカプラ２２、ドライブシャフト１８、および、ドライブシャフト支持部材３４は、完全にスキン１４内に配置されている。エンジン１２のスキン１４は、本体４０に取外し可能に係合される開口３８を備えている。ニードル２４はスキン１４の開口４２を貫通して伸びている。

エンジン１２は、硝子体切除用プローブを駆動するのに適したどのようなタイプのエンジンであってもよいが、空気力学的プローブが最も好適である。ドライブシャフト１８は、後区眼科外科手術に好適などのような材料からでも製造できるが、ステンレス鋼が最も好適である。ニードル２４とカッター２０は、後区眼科外科手術に好適などのような材料でも製造できるが、外科手術用のステンレス鋼が最も好適である。スキン１４、ニードルカプラ２６、および、カッターカプラ２２は、例えば、アルミニウムあるいは硬質プラスチックのような軽量の材質で製作するのが最も好適である。

アセンブリ製造中に、プローブ１０のモジュール構造によって、作業者は、２０ゲージニードル２４、２３ゲージニードル２４、２５ゲージニードル２４を持つプローブ１０のような、種々のニードルゲージのプローブの組立てに迅速かつ簡単に移り変わることができる。より具体的には、スキン１４をエンジン１２の本体４０に取付けたり、エンジン１２の本体４０から取外したりでき、ニードルカプラ２６とブッシング２８を介して異なるゲージのニードル２４をニードルホルダ１６とカッター２０に迅速に連結でき、カッターカプラ２２を介してカッター２０をドライブシャフト１８に迅速に連結できるので、非常に融通性を持った順応性のある製造ができ、プローブ１０の組立工程を簡略化できる。

以上の記載より、本発明の作動あるいは操作、及び構成は明らかであると思われる。上記の器具と方法は好適なものとして示されたあるいは記載されたものではあるが、以下の請求項で規定される本発明の思想と範囲から逸脱せずに、多くの設計変更及び変形態様をなすことができる。

Claims (5)

1. 眼科外科用プローブであって、
   ドライブシャフト支持部材、及び、エンジンから軸方向に伸びるドライブシャフトを備える当該エンジンに取外し可能に連結された、スキンと、
   ニードルホルダ自身の内部に配置されたブッシング、及び、取外し可能に前記ドライブシャフト支持部材と係合するための開口を備えた、ニードルホルダと、
   ニードル自身に強固に連結され、かつ、前記ブッシングに取外し可能に係合するための第一カプラを備えた、ニードルと、
   カッター自身に強固に連結され、かつ、前記ドライブシャフトに取外し可能に係合するための第二カプラを備えて、前記ニードル内にスライド可能に配置された、カッターと、
   を備える、眼科外科用プローブ。
2. 前記エンジンは、空気力学的エンジンを備える、請求項1に記載の眼科外科用プローブ。
3. 前記エンジンは、電動エンジンを備える、請求項1に記載の眼科外科用プローブ。
4. ドライブシャフト支持部材、前記ドライブシャフト、及び、前記ニードルホルダは、完全に前記スキン内に配置されている、請求項1に記載の眼科外科用プローブ。
5. 前記プローブは、硝子体削除プローブである。請求項1に記載の眼科外科用プローブ。

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