JP2010505417A - (3)−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのn−非保護(r)−エステルの特異的加水分解 - Google Patents

(3)−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのn−非保護(r)−エステルの特異的加水分解 Download PDF

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Abstract

(S)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルの調製、又は(R)エナンチオマーが少なくとも80%エナンチオマー過剰(ee)まで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸の調製の方法が開示される。前記方法は、3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのエナンチオマー混合物を、エナンチオマー選択的に加水分解すること;および、加水分解されない光学的活性エステル(S)−(1)を回収すること、を含む。アスペルギルス属から得られるエステル加水分解酵素の使用もまた開示される。
【選択図】なし

Description

本発明は、エステル加水分解酵素存在下における生物学的分割(bioresolution)による、(S)エナンチオマー濃縮アミノ酸エステルの製造方法に関する。
ベータ・アミノ酸およびエステル、例えば、3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルは、合成中間体として、特に、医薬製剤の製造において、広く多様な、有用な用途を有する。これらの分子はキラルであり、単一エナンチオマー(鏡像異性体)形として、または、少なくともエナンチオマー濃縮形として入手可能であることが好ましい。
このような分子のエナンチオマー濃縮形、および対応するカルボン酸は、化学的技法によって調製することができる。例えば、特許文献1には、3−アミノ基の保護を含む、複数の工程を必要とする古典的分割法を用いて、3S−アミノ−3−アリールプロピオン酸(例えば、アリール=3−ピリジル)およびその誘導体を作製する方法が記載されている。
エナンチオマー濃縮ベータ・アミノ酸およびエステルの調製のために、より経済的で、より生態学的に有利な代替方法として、生物触媒法が記述されている。例えば、(S)−酸を与えるリパーゼPS酵素の使用が、特許文献2のほか、非特許文献1にも記載されている。
エナンチオマー高純度のベータ・アミノ酸および/またはベータ・アミノ酸エステルを調製するための生物触媒法を記載する他の参考文献としては、例えば、特許文献3が挙げられる。ただし、この文献は、それらの分子の記述を含むが、エナンチオマー濃縮化合物の合成法の記述を含まない。非特許文献2および3には、ジイソプロピルエーテルにおいて、ラセミ基質のアミノ基と、2,2,2−トリフルオロエチルエステルの間においてエナンチオマー選択的アミド形成を触媒するためにカンジダ・アンタルクチカ(Candida antartctica)リパーゼを使用することが記載されている。したがって、これらの参考文献によって記載される方法では、活性化エステルの使用によってのみ、アミノ基のアシル化が(R)中心に優先的に起こり、これが、(S)−無反応基質の濃縮、および、(R)濃縮アミドの形成をもたらす。同様に、非特許文献4には、非特許文献3と同様のルートではあるが、エナンチオマー高純度の3−アミノブチル酸を生産するルートが記載されている。
特許文献4は、N−ベンジル−L−アゼチジンカルボン酸塩の調製に使用される、(S)酸を与えるアスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)エステラーゼATCC 11492を記載するが、これらの酵素を、ベータ・アミノ酸またはベータ・アミノエステルの調製において使用することについてはこれまで記載されていない。
上に特定した従来技術に記載されている生物触媒ルートは、ベータ・アミノ酸エステルの生物触媒的加水分解を含むが、全て加水分解の産物として、(S)−酸を与える。次に、対応する(S)−エステルが、所望の産物として要求されるならば、改めて、この(S)−酸の−通常、化学的方法による−再エステル化が必要とされることになる。その結果、この生物触媒ルートは、多数の方法工程を要し、そのため、比較的時間がかかり、高価となる。
米国特許第6,673,926 B2号 米国特許公報2004/0029236 A1 WO 01/16090A1 EP 1 057 894 A2,A3
Faulconbridge, et al.,Preparation of enantiomerically enriched aromatic β−amino acids via enzymatic resolution(酵素分割による、エナンチオマー濃縮芳香族β−アミノ酸の調製),Tetrahedron Letters 41(2000) 2679−2681. M.Lui et al.,Recent Advances in the stereoselective synthesis of β−amino acids(β−アミノ酸の立体選択的合成における最近の進歩),Tetrahedron 58(2002)7991−8035. Gedey et al.,Preparation of highly enantiopure β−amino esters by Candida antarctica lipase A.(カンジダ・アンタルクチカ リパーゼAによる、エナンチオマー高純度β−アミノエステルの調製),Tetrahedron:Asymmetry 10 (1999)2573−2581. V.Sanchez,et al.,Candida antartctica lipase catalyzed resolution of ethyl(±)−3−aminobutyrate(エチル(±)−3−アミノブチル酸塩の、カンジダ・アンタルクチカ リパーゼ触媒による分割),Tetrahedron:Asymmetry,Vol.8,No.1,pp.37−40,1997.
本発明は、改良された、アミノ酸の酵素的調製方法を提供する。
一局面において、本発明は、(S)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルの調製方法であって:式(S)−(1)および(R)−(1):
Figure 2010505417
式中、Arは、C4-30の無置換または置換の芳香族基であり、Rは、C1-10直鎖または分枝鎖アルキル基である、
で表される、3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのエナンチオマー混合物を、エステル加水分解酵素の存在下でエナンチオマー選択的に加水分解すること;および、加水分解されない光学的活性エステル(S)−(1)を回収することを含む方法を提供する。
第二局面では、本発明は、(S)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステル調製のための、アスペルギルス属(Aspergillus)から得られるエステル加水分解酵素の使用である。
第三局面において、本発明は、(R)エナンチオマーが少なくとも80%エナンチオマー過剰(ee)まで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸の調製方法であって:式(S)−(1)および(R)−(1):
Figure 2010505417
式中、Arは、C4-30の無置換または置換の芳香族基であり、Rは、C1-10直鎖または分枝鎖アルキル基である、
で表される、3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのエナンチオマー混合物を、エステル加水分解酵素の存在下でエナンチオマー選択的に加水分解すること;および、加水分解産物である、光学的活性酸(R)−(2)を回収すること、を含む方法を提供する。
Figure 2010505417
第四局面では、本発明は、(R)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステル調製のための、Aspergillusから得られるエステル加水分解酵素の使用である。
本発明は、エステルを分割して、未反応の(S)エステルを後に残すか、または、直接(R)酸を生産することを含み、そうすることによって、従来技術に記載される方法に比べて、方法工程の数を減らす。
本発明にしたがって調製される化合物は、式(S)−(1)で表される、(S)−エナンチオマー濃縮アミノ酸エステルである。
Figure 2010505417
このアミノ酸は、式(S)−(1)および(R)−(1)によって表される、3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのエナンチオマー混合物から調製される:
Figure 2010505417
式中、Arは、C4-30の芳香族基であり、Rは、C1-10のアルキル基である、
好適なAr基としては、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、または置換ヘテロアリールが挙げられる。本明細書で用いる場合、別に示さない限り、「アリール」とは、芳香族基、例えば、フェニル、ナフチルなどを示すものとする。アリール基は、無置換でもよいし、または、一つ以上の置換基によって置換されてもよい。アリール基における適切な置換基としては、例えば、ただしこれらに限定されないが、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アラルキル、アミノ、アミド、ニトロ、チオ基、カルボキシル、ヒドロキシから成る群から独立に選ばれるものである。本明細書で用いる場合、別に示さない限り、「ヘテロアリール」とは、O、N、およびSから選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子を含む、5または6員の、任意の単環構造か、または、ヘテロアリール環が、もう一つのアリール基に縮合する、2環システムを示すものとする。好適なヘテロアリール基の例としては、例えば、ただしこれらに限定されないが、ピロリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、フラニル、ピラニル、イミダゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、フラザニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、イソチアゾリルなどが挙げられる。好ましくはArは、フェニル、または置換フェニルであるが、フェニルがもっとも好ましい。
好適なR基としては、C1−10の直鎖または分枝鎖アルキル基が挙げられる。本明細書で用いる場合、「アルキル」とは、単独で用いる場合であれ、置換基の一部として用いる場合であれ、1から10個の炭素原子を含む、直鎖および分枝鎖を含むものとする。例えば、アルキルラジカルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどが挙げられる。好ましくは、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、またはsec−ブチルであるが、メチルまたはエチルがもっとも好ましい。
ある特に好ましい実施態様では、(S)−3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸エチルが、下式で表される、(S)−3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸エチルおよび(R)−3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸エチルの混合物から調製される。
Figure 2010505417
本発明の3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルは、(S)−エナンチオマーのエナンチオマー過剰、すなわち、「ee」を有する。「エナンチオマー過剰」または「ee」とは、一方のエナンチオマーが、他方と比べてどのぐらい過剰に存在するかを示すための尺度であり、下式で表される:
%エナンチオマー過剰=(大量エナンチオマーのモル数−他方エナンチオマーのモル数/両エナンチオマーの合計モル数)*100
好ましくは、本発明の3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルは、(S)−エナンチオマーが、少なくとも80% eeまで、より好ましくは少なくとも90% eeまで、さらに好ましくは少なくとも95% eeまで濃縮される。
本発明において使用される酵素は、エステル加水分解酵素である。好ましくは、このエステル加水分解酵素は、アスペルギルス(Aspergillus)属から得られ、より好ましくは、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)種から得られる。さらに好ましくは、このエステル加水分解酵素は、アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)由来のエステル加水分解酵素であり、Aspergillus flavus var.columnarisのUKNCC 095253およびUKNCC 015958株がもっとも好ましい。この酵素は、水溶液中にあるか、まるごとの細胞中にあるか、凍結乾燥細胞中にあるか、固相支持体上に固定されているか、膜バイオリアクター内に保持されているか、又はそれらの組み合わせであるかであればよい。
(S)−3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸エチル調製のための、例示の反応スキームは以下の通りである:
Figure 2010505417
反応パラメータの選択は、大部分常識的であり、適切な条件は、当該技術分野で周知の、通例法を用いて見出すことができる。ガイドラインとして、反応のpH値は、4と10の間、好ましくは5と9の間、より好ましくは6と8の間とすべきである。pHが高すぎると、エステルの、選択されない化学的加水分解が起こる傾向が生ずる。pHが低すぎると、酵素が分解する可能性がある。
反応は、好ましくは約摂氏10度よりも高い温度で、より好ましくは少なくとも約15℃の温度で実施される。反応温度は、好ましくは約100℃未満、より好ましくは約40℃である。
本発明の反応は、本目的のために用意されるいずれの反応容器においても、その反応容器が適切なpHおよび温度調節を有する限り、実施することができる。例えば、本発明の反応は、通常のバッチリアクター、ループリアクター、または酵素膜リアクターにおいて実施することができる。
反応は、通常、水性条件下で、例えば、水、および/またはバッファー水溶液において実施する。反応物質または反応産物の可溶性が懸案事項である場合、反応はまた、水またはバッファー水溶液に加えて、有機性助溶剤、例えば、疎水性有機溶媒、または親水性有機溶媒の存在下で実施してもよい。この疎水性有機溶媒は、例えば、エーテル、例えば、t−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテル、または、炭化水素、例えば、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、およびイソオクタンであってもよく、一方、親水性有機溶媒は、例えば、アルコール、例えば、t−ブタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびn−ブタノール、テトラヒドロフランなどのエーテル、ジメチルスルフォキシドなどのスルフォキシド、アセトンなどのケトン、またはアセトニトリルなどのニトリルであってもよい。これら疎水性および親水性溶媒は、それぞれ、単一助溶剤として使用してもよいし、あるいは、互いに組み合わせて使用してもよく、さらに、疎水性溶媒および親水性溶媒の組み合わせも本発明の考慮の対象とされる。
所望の最終産物は、加水分解が起こった後、後に残留するので回収しなければならない。好ましくは、所望産物は、抽出、ろ過、またはそれらの組み合わせによって回収される。
下記の実施例は、本発明のいくつかの実施態様を具体的に例示するが、これらは、例示のみを意図するものであって、限定的であることを意図するものではない。
(例1)
基質液(クエン酸・リン酸ナトリウムバッファー中の、10.0g/Lの3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸エチルエステル)の調製
本基質液は、20mlのクエン酸/リン酸ナトリウムバッファー(McIlvaine,J.Bio.Chem.,1921,49,183にしたがって調製)に、0.2gのエステル(Tetrahedron,2002,58,7449にしたがって調製)を加えて調製した。pHは、リン酸によって必要値に調整した。
(例2)
アスペルギルス細胞の調製
アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)は、英国国立カルチャーコレクション(United Kingdom National Culture Collection,UKNCC)から、株番号015958として入手し(元々、Collection of Filamentous Fungi and Plant Pathogenic Bacteria(CABI)由来のもの)、グリセロール保存体として−70℃で保存した。この保存体(250μl)を用いて、250mlの遮蔽円錐フラスコにおいて50mlの滅菌ジャガイモデキストロースブロスに接種した。培養物は25℃,250rpmで72時間育成した。次に、この培養物を用いて、ベンチトップ発酵器において2.0Lの滅菌ジャガイモデキストロースブロスに接種し、この培養物を、25℃,500rpm、1.0L空気/分、pH調節無しで72時間育成した。細胞をろ過によって収集して、35.7gの湿潤細胞を得、これを次に−20℃で凍結した。この細胞を凍結乾燥して、7.25gの乾燥細胞を得た。
(例3)
生物学的形質転換反応混合物の調製
基質保存液(20ml)を、200mgの凍結乾燥アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)収集細胞と共に27℃でインキュベートした(ブランクとして、一つの反応系では、細胞をバッファーと置き換えた)。
(例4)
生物学的形質転換のアキラル分析
反応は、アキラル分析のために、100μlの生物学的形質転換混合物を、900μlのHPLC溶媒(20%アセトニトリル+10mMリン酸カリウム、pH3.0)に移して停止させた。
分析:
アキラルHPLC分析は、C18(BDS)カラム(150x4.6mm、またはそれと等価のもの)においてHPLC溶媒(20%アセトニトリル+10mMリン酸カリウム、pH3.0)を2ml/分で用い、吸光度を210nmで監視することによって行った。
(例5)
生物学的形質転換のキラル分析
キラル分析のために、100μlの生物学的形質転換反応系を、900μlのヘプタンに移し、混合し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、有機相をHPLCによって分析した。
分析:
エステル基質の両異性体を区別するために、キラル分析を行うことができる。移動相として90%ヘプタン/10%プロパン−2−オール使用による、Diacel Chiralcel OD−Hカラム(250x4.6mm、またはそれと等価のもの)を用いた。1ml/分の流速、および210nmにおける検出を用いた。
結果:
pH7.0において行われた生物学的形質転換では、17時間の反応時間から、50%の転換が得られ(ブランクの転換は7%)、(S)−エステルの単離純度は、>98.5% eeであった。

Claims (29)

  1. (S)エナンチオマーが少なくとも80% エナンチオマー過剰(ee)まで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルの調製方法であって:式(S)−(1)および(R)−(1):
    Figure 2010505417
    式中、Arは、C4-30の無置換または置換の芳香族基であり、Rは、C1-10直鎖または分枝鎖アルキル基である、
    で表される、3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのエナンチオマー混合物を、エステル加水分解酵素の存在下でエナンチオマー選択的に加水分解すること;および、加水分解されない光学的活性エステル(S)−(1)を回収することを含む方法。
  2. Arが、フェニル、または置換フェニルである請求項1に記載の方法。
  3. Rが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、またはsec−ブチルである請求項1に記載の方法。
  4. 濃縮される3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルが(S)−3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸エチルエステルである請求項1に記載の方法。
  5. 調製される(S)−エステルのエナンチオマー過剰が90%より大きい請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. エステル加水分解酵素が、アスペルギルス(Aspergillus)属から得られる請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. エステル加水分解酵素が、アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)由来である請求項6に記載の方法。
  8. 酵素が、水溶液中にあるか、まるごとの細胞中にあるか、凍結乾燥細胞中にあるか、固相支持体上に固定されているか、膜バイオリアクター内に保持されているか、又はそれらの組み合わせであるかである請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)の酵素が単離精製された形態である請求項8に記載の方法。
  10. 加水分解が4から10のpHで起こる請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 加水分解が6から8のpHで起こる請求項10に記載の方法。
  12. 加水分解が+5℃から+100℃の温度で起こる請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 加水分解が+15℃から+40℃の温度で起こる請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. (S)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステル調製のための、アスペルギルス属(Aspergillus)から得られるエステル加水分解酵素の使用。
  15. (S)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステル調製のための、アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)由来のエステル加水分解酵素の使用。
  16. (R)エナンチオマーが少なくとも80%エナンチオマー過剰(ee)まで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸の調製方法であって:式(S)−(1)および(R)−(1):
    Figure 2010505417
    式中、Arは、C4-30の無置換または置換の芳香族基であり、Rは、C1-10直鎖または分枝鎖アルキル基である、
    で表される、3−アミノ−3−アリールプロピオン酸エステルのエナンチオマー混合物を、エステル加水分解酵素の存在下でエナンチオマー選択的に加水分解すること;および、加水分解産物である、光学的活性酸(R)−(2)を回収することを含む方法。
    Figure 2010505417
  17. Arが、フェニル、または置換フェニルである請求項16に記載の方法。
  18. 濃縮される3−アミノ−3−アリールプロピオン酸が(R)−3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸である請求項16に記載の方法。
  19. 調製される(R)−酸のエナンチオマー過剰が90%より大きい請求項16〜18のいずれかに記載の方法。
  20. エステル加水分解酵素が、アスペルギルス(Aspergillus)属から得られる請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
  21. エステル加水分解酵素が、アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)由来である請求項20に記載の方法。
  22. 酵素が、水溶液中にあるか、まるごとの細胞中にあるか、凍結乾燥細胞中にあるか、固相支持体上に固定されているか、膜バイオリアクター内に保持されているか、又はそれらの組み合わせであるかである請求項16〜21のいずれかに記載の方法。
  23. アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)の酵素が単離精製された形態である請求項22に記載の方法。
  24. 加水分解が4から10のpHで起こる請求項16〜23のいずれかに記載の方法。
  25. 加水分解が6から8のpHで起こる請求項24に記載の方法。
  26. 加水分解が+5℃から+100℃の温度で起こる請求項16〜25のいずれかに記載の方法。
  27. 加水分解が+15℃から+40℃の温度で起こる請求項26に記載の方法。
  28. (R)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸調製のための、アスペルギルス属(Aspergillus)から得られるエステル加水分解酵素の使用。
  29. (R)エナンチオマーが少なくとも80% eeまで濃縮された3−アミノ−3−アリールプロピオン酸調製のための、アスペルギルス・フラバス コルムナリス変種(Aspergillus flavus var.columnaris)由来のエステル加水分解酵素の使用。
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