JP2010504827A - 暫定的な及び長期の歯科クラウン及び歯科ブリッジを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、暫定的な及び長期の歯科用修復物、特に歯科用ベニア、クラウン及びブリッジを製造する方法を提供する。一実施形態において、修復物は、歯科技工所によって二次的に作製することができる。別の態様では、歯科医が、歯科医院の患者のためにチェアサイドで修復物を作製することができる。未硬化の状態の寸法形状安定性である重合性歯科用複合材料を用いて修復物を製造する。メタルコーピング等のサブストラクチャは、重合性材料を支持するのに用いられる。この材料は、重合性アクリル系化合物と、光又は熱によって活性化することができる重合開始剤系と、好ましくは充填材料とを含む。得られる歯科用修復物は良好な審美性、機械強度、並びに縁及び接触面を有する。

Description

本発明は包括的に、暫定的な及び長期の歯科用クラウン、ブリッジ、インレー、アンレー、ベニア、インプラント及び他の歯科用修復物を製造する方法に関する。良好な寸法形状安定性を有する重合性複合樹脂は、歯科用修復物を製造するのに使用される。メタルコーピング、セラミックサブストラクチャ、又は繊維強化高分子サブストラクチャ等のサブストラクチャは、重合性材料を支持するのに用いることができる。一方法において、修復物は歯科技工所により二次的に作製して、患者の口腔内に設けるために歯科医に送ることができる。別の態様では、歯科医が、歯科医院で修復物を直接作製することができる。患者が歯科用椅子に座している間に修復物を作製することができる。
[関連出願の相互参照]
本願は、2006年9月29日の出願日を有する米国仮特許出願第60/848,117号明細書(その内容は全て参照により本明細書に援用される)の利益を主張している。
クラウン及びブリッジ等の歯科用修復物は、失われた歯構造、歯又は口腔組織を修復するか又はこれらに取って代わるために用いられている。暫定的な(又は一時的な)修復物とは、比較的短期間使用するように意図されるものである。例えば、永久クラウンが患者の口腔内に設けられる準備ができるまで、歯科医は暫定的なクラウンを使用することが多い。従来の手順においては、歯科医は患者の暫定的なクラウンを歯科医院で作製し、歯科技工所では永久クラウンが作製される。永久クラウンを作製している間、歯を保護するために、歯科医は暫定的なクラウンを取り付ける。その後、歯科医により暫定的なクラウンは取り外され、永久クラウンに置き換えられる。
暫定的なクラウンは典型的に、アクリル系化合物等の高分子材料から成る。暫定的なクラウンを作製するのに使用される一方法では、重合性材料を、事前形成された印象又は鋳型に入れた後、患者の口腔に挿入する。重合性材料は、この印象を歯構造に加圧することによって処理した歯構造上で成形される。次に、成形された材料を含む印象(この時点では部分的にしか硬化していなくてもかまわない)を患者の口腔から取り出す。成形された材料を、口腔の外部でも可能な自己(化学)硬化機構、光硬化機構又は熱硬化機構によって完全に硬化し、最終的な暫定的なクラウンを形成する。最後に、歯科医は、暫定的なクラウンを処理した歯に被せ、一時的な歯科用セメントを用いてクラウンと歯とを結合する。歯科技工所が永久クラウンを作製している間、暫定的なクラウンによって歯の衛生及び機能の維持が補われる。その後の外来診療で、歯科医は暫定的なクラウンを外し、永久クラウンの色、咬合及び嵌合を確認する。問題がなければ、歯科医は永久的な歯科用セメントを用いて永久クラウンを歯に固定する。
重合性樹脂と充填剤粒子とを含有する歯科用組成物を用いて、暫定的なクラウン、ブリッジ、及び他の修復物を調製することが多い。かかる歯科用組成物は、自己(化学)硬化性、光硬化性又は二重硬化性(dual-curable)であり得る。歯科用組成物は種々の化学機構によって硬化及び固化し、強力且つ耐久性のある材料を形成する。一例として、歯科医は、2つのペースト成分から調製される自己硬化組成物を使用する。この組成物を生成するのに用いられる1つの成分は基剤ペーストであり、他の成分は触媒ペーストである。基剤ペーストは典型的に、メタクリレートモノマー又はアクリレートモノマー等の重合性モノマー;第三級アミン等のフリーラジカル重合促進剤;及びシリカ、ガラス又はアルミナ等の充填剤を含有する。一方、触媒ペーストは典型的に、重合性モノマー、過酸化ジベンゾイル等のフリーラジカル重合開始剤、及び充填剤を含む。組成物を調製するには、アミン含有基剤と過酸化物含有触媒ペーストとを合わせて共に混合する。ペーストを共に混合したら、触媒系(アミン及び過酸化物)は互いに反応し、組成物の重合及び固化を開始する。重合プロセスは、還元剤(アミン)と酸化剤(過酸化物)との反応を伴う。この機構は通常、酸化還元機構と呼ばれる。
一時的なクラウン及びブリッジを製造するのに用いられ得る組成物は概して以下の特許文献に記載されている。例えば、Tateosianらによる特許文献1は、2つの相補的ペーストの静的混合によって形成される歯科用組成を開示している。触媒ペーストは、重合性メタクリレートと、過酸化物と、ブチル化ヒドロキシトルエン等の安定化剤とを含む。この安定化剤は、23℃で少なくとも180日間重合を阻止するのに有効である。相補的促進剤及び放射線硬化開始剤ペーストは、重合性メタクリレートと、ジヒドロキシエチル−p−トルイジン等の、過酸化物用の還元剤を含む。特許文献1によると、ペースト組成物は、実質的に同じ粘度を有し、1:1〜1:5の体積比で混合されることが好ましい。
Xieによる特許文献2は、一時的なクラウン及びブリッジを製造するための歯科用セメント材料を送達する送達系を開示している。触媒ペースト及び基剤ペーストは、デュアルカートリッジから分配され、スタティックミキサー内で混合されて重合材料となる。触媒ペーストは、少なくとも1つの重合性モノマーと、重合開始剤と、重合抑制剤と、充填剤とを含む。基剤ペーストは、少なくとも1つの重合性モノマーと、少なくとも1つの重合促進剤と、重合抑制剤と、充填剤とを含む。特許文献2によると、触媒ペーストの粘度は、混合物が効率的に混合するために、基剤ペーストの粘度よりも実質的に高くなければならない。
メタルコーピング又は他の支持サブストラクチャを有する永久クラウン、ブリッジ、及び他の修復物を製造する方法は当該技術分野で既知である。メタルコーピングはポリマー系材料で被覆されることが多い。メタルコーピングはポリマー系ベニア層を支持し、修復物が長期間の咀嚼力に耐えるのに必要な構造強度及び靭性をもたらす。ポリマー系材料は典型的に重合性樹脂と充填剤粒子とから成る。かかる歯科用組成物は、自己(化学)硬化性、光硬化性、又は二重硬化性であり得る。歯科用組成物は種々の化学機構によって硬化及び固化し、強力且つ耐久性のある材料を形成する。例えば、Delahayeによる特許文献3は、十分な曲げ強度及び硬度を有する少なくとも1つの再生物質(無機充填剤が分散されたポリマーバインダ)が金属支持体に固定される、金属支持体を備える歯科補綴物を開示している。かかる従来の歯科補綴物の1つの欠点は、金属支持体に固定される高分子材料が、硬化していない間は形状不安定性を有し得ることである。材料は、硬化していない状態で形状を変える、すなわち幾分崩れる可能性がある。
従来の暫定的な(一時的な)歯科用修復物は比較的短期間の間、患者によって用いられるものである。上記のように、暫定的なクラウンは、永久クラウンが作製されている間患者によって用いられるものである。今日、暫定的なクラウン及びブリッジは典型的に約3ヶ月間〜6ヶ月間患者によって用いられるものである。一般的に、かかる暫定的な修復物は有効なものであるが、より長期間の間使用することができる修復物に対する要求が歯科分野に存在する。
米国特許第5,554,665号明細書 米国特許第5,977,199号明細書 米国特許第5,697,785号明細書
本発明は、かかる歯科用修復物を製造する方法を提供する。歯科医は、本発明の歯科用修復物を、患者の口腔内に約1ヶ月〜約12ヶ月の間保持することが予想される暫定的な修復物として使用することができる。他方、歯科医は、本発明の歯科用修復物を、約12ヶ月を超える長期間患者の口腔内に保持することが予想される長期的な製品として使用することを望む場合には、長期的な製品として使用することもできる。本発明の歯科用修復物は、それらの有益な特性から、暫定的な又は長期の歯科製品として使用することができる。特に、修復物は強力且つ耐久性があり、容易に破壊又は破裂されない。それらの機械強度に起因して、修復物は強い咬合力に耐性がある。加えて、修復物は、天然歯のシェードと適合する好ましい審美性を有する。さらに、修復物は良好な縁及び歯間接点を有し、歯の健康を促して患者に快適性をもたらす。修復物は、歯の歯髄部分を保護するように十分に歯構造を被覆及び支持する。
本発明の一目的は、良好な機械強度、審美性及び咬合嵌合を有する歯科用クラウン、ブリッジ、インレー、アンレー、ベニア、インプラント、及び他の歯科用修復物を製造するのに歯科技工所が使用し得る方法を提供することである。修復物は、メタルコーピング等の支持サブストラクチャを有して作製することができる。
本発明の別の目的は、「チェアサイドで(chairside:診療椅子の傍らで)」クラウン、ブリッジ、又は他の歯科用修復物を設計及び製作するのに歯科医が使用し得る方法を提供することである。これは、クラウンの製造及び嵌合プロセスの時間消費及び費用を削減するのに役立つ。1回の外来診療で歯科医がクラウンを患者の歯に取り付けることができることもある。
本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び利点は以下の説明及び例示される実施形態から明らかである。
本発明は、暫定的な及び長期の歯科用クラウン、ブリッジ、インレー、アンレー、ベニア、インプラント、及び他の歯科用修復物を製造する方法を提供する。一態様では、歯科技工所が修復物を作製することができる。本方法は、加熱した重合性材料を鋳型内に分配すること、及び鋳型を、修復物を施す(receive)事前形成した歯科模型の領域上に配置することを伴う。この材料は、重合性アクリル系化合物と、光又は熱によって活性化することができる、組成物を重合させる重合系と、充填材料とを含み得る。メタルコーピング、セラミックサブストラクチャ又は繊維強化ポリマーサブストラクチャ等のサブストラクチャは重合性材料を支持するのに使用することができる。
好ましくは充填剤粒子を含有する複合材料である材料を、硬化及び冷却して、歯科模型上に寸法形状安定な未硬化の修復物を形成する。その後、修復物の形状の複合材料を模型上に設置したまま鋳型を取り除く。複合材料に光を照射することにより、複合材料が硬化し、固化した修復物が模型上に直接形成される。最後に、修復物を外し、仕上げ処理及び研磨を行う。必要であれば可視光硬化シーラントを塗布して、耐汚染性及び光沢表面仕上げを修復物に施すことができる。これで修復物を患者の歯に取り付ける準備が整う。
別の実施の形態において、歯科医は、歯科医院で歯科用修復物を作製することができる。修復物は、患者が歯科用椅子に座している間に作製することができる。本方法は、加熱した重合性複合材料を固化した歯科印象内に分配することを伴う。上記と同じ複合材料を本方法に使用することができる。歯科医は、複合材料を含む印象を患者の口腔内に配置し、修復物を施す目的領域上で材料を成形する。この材料を冷却して、寸法形状安定な未硬化の修復物を形成する。複合材料を含む印象を口腔から取り出す。その後、修復物に光を照射することにより、硬化及び固化させる。修復物を印象材内に維持しながら、光硬化することができる。代替的には、光硬化する前に修復物を印象材から外すこともできる。
別のチェアサイド方法は、修復物を嵌合させ得るように口腔内部の目的領域上に形状安定な未硬化の修復物を残したまま、印象を口腔から取り出すことを伴う。その後、修復物を口腔から取り出し、光を照射して硬化及び固化させる。所望であれば、口腔内に配置したまま、未硬化の修復物に光を照射して部分硬化させることができる。
本発明は、良好な寸法安定性を有する重合性材料を用いた、歯科用クラウン、ブリッジ、インレー、アンレー、ベニア、インプラント、及び他の歯科用修復物を製造する方法に関する。一実施形態では、修復物を歯科技工所によって二次的に作製し、患者の口腔内に配置するように歯科医に送ることができる。別の態様では、歯科医は歯科医院において患者のチェアサイドで修復物を作製することができる。
本発明によって使用される重合性材料は、重合性アクリル系化合物と、光又は熱によって活性化することにより、組成物を重合させる重合開始系とを含む。好ましくは、重合性材料は、充填剤粒子を含有する複合材料である。本明細書中で使用される場合、用語「複合材料」とは、この材料が粒状充填剤の少なくとも一部を含有することを意味する。重合性材料及びこのような材料から調製される修復物は、以下に規定されるような或る特定の性質を有する。
本発明の重合性歯科用材料は好ましくは、約0.1重量%〜約100重量%の結晶性樹脂、及び約0重量%〜100重量%の非晶質成分を含む。加熱すると、重合性歯科用材料は軟化し、より流動性になり、結晶性をあまり有しない。重合性材料は急速に凝固し得る。急速凝固により、重合性歯科用材料に重合前の温度に応じた流動性及び寸法安定性がもたらされる。さらに、好ましい実施形態では、重合性材料は部分的に急速に結晶化し得る。この急速に結晶化する能力は、高分子生成物を高密度化することを促し、生成物に重合前の温度に応じた流動性及び寸法安定性をもたらす。重合性材料は、特には、(i)高温で流動性の歯科用複合体、(ii)材料が冷却すると低温で梱包可能な複合体、並びに(iii)室温及び体温でワックス様歯科用複合体、などの幾つかの異なる特徴を有する。重合性材料は、重合中に溶融する結晶部分を含む。この結晶性部分は、オリゴマー及び/又はモノマー結晶の結晶を含むと考えられる。結晶を溶融することによって形成される液体の体積は、結晶の体積よりも大きい。この膨張は、重合によって引き起こされる重合性歯科用材料の収縮を低減させる。
本明細書中で使用される場合、「結晶性」とは、50℃以下で少なくとも1.0J/gの融解熱をもたらす材料内の規則性及び配列を指す。本明細書中で使用される場合、「融解熱」とは、ASTM 793−95によって求められる融解のエンタルピーを指す。結晶性パーセントは、ASTM試験法E 793−95に従う示差走査熱量測定を用いて融解熱を測定することによって求められる。
本明細書中で使用される場合、「高強度歯科用高分子材料」とは、少なくとも200000psiの曲げ弾性率及び少なくとも5000psiの曲げ強度を有する材料を意味する。より好ましくは、材料は、少なくとも300000psiの曲げ弾性率及び少なくとも8000psiの曲げ強度を有する。最も好ましくは、材料は、少なくとも400000psiの曲げ弾性率及び少なくとも12000psiの曲げ強度を有する。曲げ強度及び曲げ弾性率の特性は、ASTM D790(1997年)に従って測定されるものである。
本明細書中で使用される場合、「ワックス様」とは、40℃以上で流動可能(流動性)であり且つ少なくとも23℃以下で5分のうちに寸法安定性になる(凝固する、即ち、非流動性となる)材料を指す。このため、ワックス様材料は、40℃以上の温度であれば流動可能であり、23℃以下の温度であれば寸法安定性となる。100℃〜40℃の温度を有する流動可能なワックス様材料は、37℃〜0℃の周囲温度に曝すことによって冷却してから5分以内に寸法安定性となる。100℃〜40℃の温度を有する流動可能なワックス様複合ペーストは、23℃〜0℃の周囲温度に曝すことによって冷却してから(優先度が低い順に)4分、2分、1分又は0.5分以内に形状安定性となる。
重合性材料
本明細書中で使用される場合、「寸法安定性」とは、ADA(米国歯科医師会)コンシステンシー試験規格19、パラグラフ4.3.4(23℃)、JAVA(登録商標) Vol. 94, April, 1977, pages 734-737に従う試験法によって求められるように形状安定性である材料を指す。
重合性材料
重合性アクリル系化合物
本発明の組成物に用いられ得る重合性アクリル系化合物としては、モノアクリレート、ジアクリレート又はポリアクリレート及びメタクリレート、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、アリルアクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート(hexacrylate)、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA);変性Bis−GMA(Bis−GMAと1,6ジイソシアナトヘキサンとの反応生成物);2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン(又は、エトキシル化ビスフェノールA−ジメタクリレート)(EBPADMA);ウレタンジ(メタ)アクリレート(UDMA)、ジウレタンジメタクリレート(DUDMA)、ポリウレタンジメタクリレート(PUDMA);4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジアクリレート;4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジメタクリレート;トリメチル1,6−ジイソシアナトヘキサンとビスフェノールAプロポキシレートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(TBDMA);1,6ジイソシアナトヘキサンと水で変性された2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(HDIDMA); 1,6ジイソシアナトヘキサンと水で変性された2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物(HDIDA);アルコキシル化ペンタクリスリトールテトラアクリレート;ポリカーボネートジメタクリレート(PCDMA);ポリエチレングリコールのビス−アクリレート及びビス−メタクリレート;及びアクリル化モノマーとアクリル化オリゴマーとの共重合性混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
上記の重合性アクリル系化合物に加えて、組成物は、酸性モノマー、例えば、ジペンタエリスリトールペンタクリレートリン酸エステル(PENTA);ビス[2−(メタクリロキシルオキシ)−エチル]ホスフェート;及びスチレン、ジアリルフタレート、ジビニルスクシネート、ジビニルアジペート及びジビニルフタレート等のビニル化合物を含有し得る。希釈用重合性モノマーを組成物に添加してもよい。例えば、ヒドロキシアルキルメタクリレート、エチレングリコールメタクリレート、及びトリ(エチレングリコール)ジメタクリレート(TEGDMA)等のジオールメタクリレートを添加して粘度を下げ、組成物を塗布するのにより好適にすることができる。重合性アクリル系化合物を組成物中に単独で使用してもよく、又は化合物の混合物を使用してもよい。以下の実施例において記載されるような、重合性モノマーとオリゴマーとの混合物が特に好ましい。
重合系
光硬化性反応又は熱硬化性反応によって本発明の組成物の重合(固化)を開始する重合系は、本発明の組成物に用いることができる。一実施形態において、組成物を光硬化性にするために、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイン及びそれらの誘導体、又はα−ジケトン及びそれらの誘導体等の光活性化剤を組成物に添加する。好ましい光重合開始剤はカンファーキノン(CQ)である。光重合は、好ましくは約380nm〜約500nmの範囲の波長を有する青色可視光を組成物に照射することによって開始することができる。標準的な歯科用青色光硬化ユニットを用いて、組成物を照射することができる。カンファーキノン(CQ)化合物は、約400nm〜約500nmの最大吸光度を有し、この範囲の波長を有する光を照射するとフリーラジカルが生成され重合する。アシルホスフィンオキシドの種から選択される光開始剤を用いることもできる。これらの化合物としては、例えば、モノアシルホスフィンオキシド誘導体、ビスアシルホスフィンオキシド誘導体、及びトリアシルホスフィンオキシド誘導体が挙げられる。例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド(TPO)を光重合開始剤として用いることができる。一実施形態において、カンファーキノン(CQ);ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT);N,N−ジメチルアミノネオペンチルアクリレート、及びメタクリル酸を含む、「ALF」と呼ばれる材料を組成物中に使用することもできる。
別の実施形態において、過酸化物等の熱活性化重合開始剤を添加して、組成物を熱硬化性にすることができる。過酸化物は、高温でフリーラジカルを生成して組成物の重合及び固化を開始する。過酸化ジベンゾイル(BPO)、ジ−p−クロロベンゾイルペルオキシド、ジ−2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、第三級ブチルペルオキシベンゾエート、メチルエチルケトンペルオキシド、ジターシャリーブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド及びクメンヒドロペルオキシド等の過酸化物を使用することができる。
光活性化剤及び熱活性化剤に加えて、組成物は、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT);ヒドロキノン;ヒドロキノンモノメチルエーテル;ベンゾキノン;クロラニル;フェノール;ブチルヒドロキシアナリン(BHT);第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ);及びトコフェロール(ビタミンE)等の重合抑制剤を含んでいてもよい。好ましくは、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を重合抑制剤として使用する。重合抑制剤は捕集剤として作用して、フリーラジカルを組成物中に捕捉し、組成物の貯蔵寿命を延ばす。
充填剤
反応性充填剤及び非反応性充填剤を含む従来の充填材料を、組成物に添加してもよい。反応性充填剤としては、金属酸化物及び金属水酸化物、金属塩及び酸反応性であるガラスが挙げられる。かかる充填剤は一般的に、歯科用アイオノマーセメント中に使用される。金属酸化物の例としては、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛が挙げられるが、これらに限定されない。金属塩の例としては、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化バリウム、窒化カルシウム、窒化マグネシウム及び窒化ストロンチウムが挙げられるが、これらに限定されない。好適なガラスとしては、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、及びフルオロアルミン酸塩ガラスが挙げられるが、これらに限定されない。ガラスは、フッ化物放出性を有しても又は有していなくてもよい。フッ化物放出ガラスを使用する利点は既知である。このような材料は、口腔内にフッ化物を長期間放出することができる。フッ化物によって一般に、齲歯をもたらす可能性がある酸による攻撃がさらに防止される。とはいえ、かかる修復物は短期間の使用のみを目的としているため、このようなフッ化物放出ガラスは一般に一時的な歯科用修復物には使用されない。ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチル/エチルメタクリレート)、架橋ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート及びポリエポキシド等の有機粒子も充填剤として使用することができる。
ナノ粒子を含む広範な非酸反応性充填材料も組成物に添加することができる。天然であっても又は合成であってもよい無機充填剤を添加することができる。かかる材料としては、シリカ、二酸化チタン、酸化鉄、窒化ケイ素;カルシウム、鉛、リチウム、セリウム、スズ、ジルコニウム、ストロンチウム、バリウム及びアルミニウムをベースとするガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ストロンチウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸アルミニウムリチウム、カオリン、石英、及びタルク等のガラスが挙げられるが、これらに限定されない。シリカはシラン処理したヒュームドシリカの形態であることが好ましい。好ましいガラス充填剤は、シラン処理したバリウムホウ素アルミノシリケートである。
充填材料の粒子の平均粒径は一般に、約0.1ミクロン〜約10ミクロン、より好ましくは約0.1ミクロン〜5ミクロンの範囲である。ヒュームドシリカ充填材料を使用する場合、シリカ粒子はナノメートルサイズであることが好ましい。他のナノサイズ粒子も組成物に使用することができる。シリカ粒子及びナノ粒子は好ましくは、200nm未満の平均径を有する。充填剤粒子をシラン化合物又は他のカップリング剤で表面処理して、粒子と樹脂鋳型との結合を改善することができる。好適なシラン化合物としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
好ましい一実施形態では、組成物は、約5重量%〜約15重量%のTBDMA、約3重量%〜約10重量%のHDIDMA、約1.5重量%〜約5重量%のHDIDA;約5重量%〜約10重量%のUDMA;約5重量%〜約10重量%のEBPADMA;約0重量%〜約0.5重量%のTPO;約0.1重量%〜約1.0重量%のALF及び約50重量%〜約80重量%の充填材料(二酸化ケイ素/ガラス)を含む。別の実施形態では、組成物は実質的にALF活性剤を含まない。
さらに別の好ましい実施形態では、組成物は、約0重量%〜約10重量%のTBDMA;約3重量%〜約15重量%の変性Bis−GMA、約2重量%〜約10重量%のHDIDMA、約0重量%〜約5重量%のHDIDA、約0重量%〜約10重量%のUDMA、約0重量%〜約10重量%のEBPADMA、約0重量%〜約0.5の重量%のTPO、約0.1重量%〜約1.0重量%のALF、及び約50重量%〜約80重量%の充填材料(二酸化ケイ素/ガラス)を含む。これらの組成物は、硬化組成物における適切な半透明性を得るために、使用される充填剤の屈折率(RI)に適合するように配合した。成分のRIを適合させることによって、半透明性エナメル層を作製して優れた審美性をもたらすことができた。
TBDMAを半固体高分子量オリゴマー形態で組成物に添加する。TBDMAの添加は、良好な靭性及び強度、良好な取扱適性を有する複合体をもたらし、複合材料の屈折率(RI)を調節して所望の不透明性をもたらす。HDIDMA及びHDIDAを固体半結晶性モノマーとして添加する。HOで変性したHDIDMA及びHDIDAも、結晶時間を短縮する。充填剤の装填量及び未硬化状態における軟度を調節し、複合材料の流動性を高めるために、変性Bis−GMA、UDMA及びEBPADMAを液体として添加する。それらは、硬化時間を短縮するのに役立つと共に、さらに硬化複合材料のRIも調節することができる。Lucirin−TPO及びALFは、モノマーとオリゴマーとの重合を開始させる光開始剤であり、比較的短かい硬化時間をもたらす。顔料を用いて複合体のシェードを調節する。充填材料は、有益な取扱適性及び機械特性を有する組成物をもたす。
さらに以下に記載するように、本発明の方法に用いられる複合材料は、その未硬化状態で寸法安定性である。上記の半結晶性成分を有する複合材料は、結晶化すると、硬くて非粘着性の表層を形成する。半結晶性成分は部分的に再結晶化可能であり、材料を急速に凝固するのに役立つ。重合すると、結晶相は溶融して、重合収縮を幾らか相殺する体積膨張を効率的にもたらす。得られる高分子材料は低収縮及び低応力をもたらす。
上記組成物は、歯科用クラウン、ブリッジ、インレー、アンレー、ベニア、インプラント、及び他の歯科用修復物を作製するのに使用することができる。本発明の方法は、主に歯科用クラウンを作製する方法として以下に記載するが、本方法が任意の所望の歯科用修復物を作製するのに使用することができることを理解されたい。
方法
二次的歯科技工所法
二次的歯科技工所法と呼ぶことができる歯科用クラウンを作製する一方法において、歯科医はまず、従来の印象形成技法を用いて、クラウンを施す歯を含む患者の全ての歯の解剖学的構造の初期印象をとる。
印象材は通常2つのペースト成分から調製される。ペースト成分の少なくとも1つは、付加重合することができるビニル末端ポリシロキサン等の弾性材料を含有する。ペーストを共に混合したら、固化が始まり、ゴム状材料を形成する。歯科医は、印象材を咬合用トレイに分配し、トレイを患者の口腔に挿入する。患者がトレイ内の印象材を噛む。次に、このトレイを口腔から取り出し、印象材を硬化及び固化する。クラウンを施す未処理の歯及び周囲の歯肉組織を含む歯のネガ型印象を形成する。
場合によっては、この外来診療中に歯科医によって、クラウンを施す歯が処理される。歯科医は、歯を充填及び研削することによって、「コア」又は「スタンプ」に対する歯への「クラウンプレップ(crown prep)」作業を実施する。ダイアモンドバーを備える高速ハンドピース又は低速ハンドピースを用いて歯を研削する。次に、歯科医は、上記の技法と同じ技法に従って処理した歯の印象をとる。この手法に従うことは、2つの固化した印象、即ち、未処理の歯を含む患者の全ての歯の解剖学的構造の第1の印象、及び最終的にクラウンが施されるクラウンプレップを施した歯を含む第2の印象が形成されることを意味する。この時点で、永久クラウンを作製している間、従来の暫定的なクラウンを処理された歯構造上に取り付けて歯を保護することができる。
固化した印象を、クラウンを作製する歯科技工所に送る。技工所の歯科技工士は、固化した第1の印象に歯科用プラスター又は歯科用硬質石膏を注入することによってキャスト(又は模型)を調製する。これにより、患者の完全な歯の解剖学的構造にしっかりと適合する整形表面を有する完成プラスター模型がもたらされる。他の場合では、歯科医が完成プラスター模型を調製して、それらを直接技工所に送る。
次に、技工士が、シリコーン又は他の成形用材料から成るパテを用いて鋳型を調製する。パテ鋳型(matrix putty)は良好な取扱適性を有する。技工士は、クラウンが必要な模型領域上で鋳型を成形及び整形することができる。
鋳型を作製するには、技工士が、歯の模型の失歯領域を義歯で埋め、ワックス又は樹脂を用いて歯の解剖学的構造を成形及び豊隆形成し(contour)、さらに模型に対して他の変更をなすことを必要とする場合がある。歯科模型は清潔にし異物片を含んではならない。その後、整形した歯上でパテ鋳型を成形する。鋳型は、歯の縁を越えて拡がるように歯の上で成形しなければならない。特に、鋳型は歯の縁を少なくとも2mm越えて拡がるようにする。
技工士はパテ鋳型を歯の表面に加圧して、印象を形成する。パテ鋳型を固化させる。その後、固化した鋳型を模型から外す。固化した鋳型内に得られる印象は、患者の歯の解剖学的構造の正確なネガ型肖像である。これで、本発明の複合材料を用いてクラウンを作製する準備が整う。
模型にゴツゴツした縁又は不規則な構成が存在する場合には、複合材料を歯科模型に塗布し難い可能性がある。このため、歯科模型をまず処理して、あらゆる不必要な隆起を取り除かなければならない。歯科模型のクラウン部分は、バー又は他の鋭利な器具を用いて部分除去することができる。典型的に、クラウン部分は約1.0mmの深さだけ部分除去される。また、模型上の隣接する歯は不注意で互いに融着する可能性があり、融解した歯が歯間接触したら、鋸型器具を用いて切り離す(removed)必要がある。模型が適切に部分除去及び処理されたら、離型剤の薄膜(例えば、Dentsplyから入手可能な酸素バリアコーティング)を模型表面に塗布する。
上記のように、歯科医が、クラウンを施す歯を外来診療で処理し、処理した歯の印象をとったら、クラウンプレップを施した歯を含む患者の歯の解剖学的構造の第2の歯科模型を作製する。歯科技工所でこの模型を作製するか、又は歯科医院で歯科医がこの模型を作製して技工所に送ってもよい。このような場合には、酸素バリアコーティング又は他の離型剤をこの模型表面に塗布する。
次に、歯科医又は技工士が、本発明の歯科用複合材料の層を固化したパテ鋳型に分配する。この複合材料を、概ね40℃を超える温度、好ましくは約50℃〜約100℃の範囲の温度に加熱する。この温度が低すぎると、材料は十分に流動しない。他方、この温度が高すぎると、材料を冷却するのにかなり長い時間かかる。歯科医は複合材料層を鋳型内に配設してエナメル層から作製し始める。スパチュラ、好ましくは加熱したスパチュラ、又は他の塗布具を用いて加熱したエナメル層を入念に平坦化する。その後、技工士はより多くの複合材料を鋳型に適用して、象牙質層を形成する。正確な量の複合材料を鋳型内に配設することに留意されたい。十分量の複合材料を導入しなければ、得られるクラウンに間隙が形成され、咬合の問題が生じる。他方、過剰な複合材料が導入されると、クラウンの咬合位が高すぎるおそれがある。加熱した複合材料は高流動性の性質を持つため、過剰な材料は容易に除去できるが、それでもこの問題は発生しうる。複合材料のシェードは患者の自然歯の色に適合するように入念に選択される。
固化した鋳型を複合材料で十分に充填したら、クラウンを施す歯を含む歯科模型の領域上にそれを配設する。上記のように、未処理の歯を含む歯の模型を1つだけ作製及び調製する場合、複合材料をこの模型に塗布する。2つの歯科模型、つまり、未処理の歯を含む第1の模型、及びクラウンプレップを施した歯を含む第2の模型を作製した場合には、その後複合材料を第2の模型に塗布する。
複合材料は、設置したら、約1分間〜3分間硬化し、形状安定な未硬化の暫定的なクラウンを形成する。次いで、固化した鋳型を模型から外し、模型上に設置される歯科クラウンの形状をした複合材料を残す。複合材料はこの時点で未硬化であるが、寸法安定性であり、実質的に適所に固定されている。複合材料はワックス様特徴、良好な粘度及び取扱適性を有する。材料は崩れることも、又は形状を大きく変えることもない。豊隆形成し成形して歯科模型の対象領域上にクラウンを形成すると、複合材料は、実質的にその部分から膨張するか又は収縮することはない。反対に、従来の材料は粘度が低く取扱適性が乏しいことがある。このような材料は、形状を維持するには薄すぎるか、又は成形するのが困難であるほど厚すぎることがある。
必要に応じて、さらなる複合材料を添加して、暫定的なクラウンを模型上に設置するように修整することができる。模型上の過剰な複合材料を全て除去する必要がある。ナイフ又は他の鋭利な器具を用いて過剰な材料を削り落とすことができる。その後、任意で、可視光硬化(VLC)シーラーの薄層を暫定的なクラウンの表面に塗布する。これで、クラウン形状の複合材料と共に設置される模型を、光硬化炉内に配設し、所定の硬化サイクルに従って硬化光を照射し、加熱する。硬化時間は、用いられる光硬化炉を含む多くの種々の要因に応じて変わる。一般に、本発明の材料は約1分間〜約15分間の範囲で完全に硬化及び固化した。
硬化した歯科用クラウン及び支持模型をオーブンから取り出した後、このアセンブリを冷却する。その後、指、クラウン離型剤又は他の好適な器具を用いて、クラウンを模型から取り出す。従来の技法を用いてクラウンに仕上げ処理及び研磨を行う。研磨輪(buffing wheels)を用いてクラウンを研磨することができる。歯科医院において、酸化アルミニウムを用いてリライン材又はセメント材へのその後の効果的な結合のために暫定的なクラウンの内表面をスチーム洗浄することができる。必要に応じて、研磨輪及び研磨剤を用いて暫定的なクラウンを機械研磨することもできる。最後に、歯科医又は技工士は、所望であれば、耐汚染性及び光沢表面仕上げをもたらすVLCシーラントをクラウンの表面に塗布し、このクラウンを光硬化炉内で再度硬化してもよい。
歯科技工所からクラウン完成品を歯科医に送り返す。歯科医は、クラウンを受け取ったら、クラウンを施す歯の処理が済んでいなければ、上記のコア又はスタンプに歯構造を補充することによってクラウンを施す歯を処理することができる。その後、好適なリライン材及び歯科用セメントを用いて、クラウン完成品を患者の口腔内にある処理した歯に固定する。歯科分野で既知の従来の歯科用セメントをこの工程で使用することができる。一時的なクラウンを歯構造上に取り付けた場合、初めにこれを取り出した後、本発明のクラウンを、歯科用セメントを用いて歯に固定する。
別の実施形態では、例えばメタルコーピング等のサブストラクチャをクラウン、ブリッジ又は他の修復物の構成に使用することができる。下位サブストラクチャは、修復物を作製するのに使用される複合材料を支持するのに役立つ。このため、重合性複合材料は、クラウンの視認部を形成し、下位サブストラクチャと結合する。さらなる機械的保定を導入して、サブストラクチャと重合性複合材料との結合の整合性を改善及び維持することができる。
クラウンの強度及び靭性はメタルコーピング又は他の支持サブストラクチャを用いて高められる。キャスト金属、合金、陶材焼付金属材料、高強度セラミック、及び繊維強化複合体を、修復物用のコーピング又はサブストラクチャとして用いることができる。高強度セラミックとしては、アルミナ、ジルコニア、ムライト(mullitc)、酸化チタン、酸化マグネシウム、SIALON及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。貴金属合金(Nobel alloys)等の金属及び合金、並びにそれらの混合物、パラジウム系合金、コバルト系合金、ニッケル系合金、純チタン及び合金、金系金属−セラミック合金、及びニッケルクロム合金等をコーピング又はサブストラクチャとして用いることができる。可能な強化繊維としては、ガラス、炭素、グラファイト、ポリアラミド、高密度ポリエチレン、アルミナ、及びそれらの混合物、並びに当該技術分野で既知の他の繊維が挙げられる。
サブストラクチャを作製するのに用いられる幾つかの既知の方法が存在する。例えば、メタルコーピングを一般に用いて、これらのコーピングを「ロストワックス」技法によって作製することができる。ここで、歯科医は処理した歯の印象をとり、歯科模型(上記)をこの印象から調製する。次に、ワックスコーピングを模型上に手作業で構築する。ワックスコーピングを終えたら、模型から外し、金型(インベストメント)を形成する材料中へ埋没させ、これを加熱して、ワックスを焼失させて窩洞を残す。この窩洞又は成形型を用いてメタルコーピングを鋳造する。金合金又はニッケルクロム合金等の任意の好適な金属又は金属合金を使用してメタルコーピングを作製することができる。固化した後、金型を金属鋳造物から取り除く。
別の例は、コンピュータ支援設計(CAD)技術システム及びコンピュータ支援製造(CAM)技術システムを用いて、情報を回収し、コーピングを設計及び製造することである。ジルコニアをサブストラクチャとして用いて審美的なメタルフリーのクラウン及びブリッジを製造する1つのこのようなシステムは、CERCONの商品名でDentsplyから入手可能である。このシステムは、最小厚み0.4mmを有するワックスパターン(コーピング及び架工歯)を作製する。このシステムはワックスパターンをスキャンし、ジルコニアブリッジコーピングを事前焼結したジルコニアブランクから圧延加工する。次に、コーピングを加熱炉内で6時間〜8時間焼結する。コーピングを歯科模型の処理表面上に戻した後、プライマー及び不透明コーティングをコーピング表面に塗布する。
本発明に従って金属サブストラクチャを有する単一クラウンを作製するために以下の方法を用いることができる。初めに、印象(又はデジタルスキャン)を、クラウンを施す患者の口腔内領域から作製する。この印象(又はデジタルスキャン)は、歯の処理の前後にとる。次に、第2の印象(又はデジタルスキャン)から作製される歯科模型を用いてコーピングを作製する。メタルコーピングは上記の従来技法を用いて作製される。金属プライマーをメタルコーピングの表面に塗布し、不透明コーティングをプライマー上に塗布して硬化させる。修復物を施すように意図される事前形成された歯科模型領域にメタルコーピング完成品を配設する。
その後、歯科医又は技工士は、上記のように複合重合性材料の層を固化した印象材又は鋳型に分配する。例えば初めに、所望のシェードを有する複合材料のエナメル層を暖め、固化した印象内に分配することができる。スパチュラ又は他の器具を用いてエナメル層を均質に周囲に広げて平坦化し、咬合面上に半透明な切縁層を形成する。次に、より有色性の象牙質層を塗布してもよい。固化した印象を複合材料の適切な層で充填したら、これを直ちに作製したメタルコーピング上に設置する。数分後、固化した印象を外すことによって、メタルコーピングによって支持される未硬化のクラウン材料が露出する。未硬化のクラウン構造体は、トリミング、整形、彫刻、咬合、修正、及び染色することができるため、硬化前に略仕上げられた構造体が提供される。シーラーの薄層をクラウン表面に塗布し、構造体を光硬化ユニット内で硬化し、最終クラウンを形成することができる。このクラウンは最後に、患者のプレップ処理した歯にセメント接合することができる。
上記の方法に加えて、本発明による任意の好適なサブストラクチャを用いて、クラウン、ブリッジ又は他の修復物を作製することができることが理解されよう。CERCONシステム及び繊維強化コーピング等のセラミック(メタルフリー)サブストラクチャはメタルコーピングに加えて使用することができる。
本発明の形状安定な重合性材料は、種々のサブストラクチャ上に極めて優れた審美性を有する多色ベニア、クラウン、ブリッジ、インプラント、及び他の修復物を作製することを可能にする。
歯科医のチェアサイド法
本方法に従い、歯科医は初めに、クラウンを施す未処理の歯を含む患者の歯の印象をとる。歯科医は、上記と同じ技法を用いてこの印象をとる。ポリビニルシロキサン(PVS)、アルギン酸塩、又は他の好適な印象材で充填したプラスチックトレイを使用する。歯科医は、シリコーン材料を含むトレイを歯の表面に加圧し、印象を形成する。印象がシリコーン材料中に形成された後、歯科医はこのトレイを口腔から取り出す。印象を固化させる。得られた固化した印象は、患者の歯の解剖学的構造の正確なネガ型肖像である。
その後、歯科医によって、多層の上記複合材料が固化した印象に入れられ、エナメル層から作製される。複合材料を加熱し、印象の所望の切縁領域に慎重に入れてエナメル層を形成する。次に、象牙質層を印象に注入する。上記のように、適正量の複合材料を印象に入れることが重要である。複合材料のシェードも患者の自然歯の色に適合するように、入念に選択しカスタマイズされる。代替的に、歯科医はこちらを望むだろうが、複合材料にシェードをつけて、その単層のみを固化した印象に注入してもよい。
印象を複合材料で充填した後、これを患者の口腔に挿入する。修復を施す歯を事前に処理しておき、複合材料がその上で成形及び整形されるように、印象を口腔内に配置する。
印象を口腔内に嵌合させたら、過剰な複合材料を縁周辺及び隣接する歯から除去する。
代替的に、歯科医が模型を調製して口腔の外側で作業することもできる。この場合、歯科医は従来の印象材を用いて処理した歯の印象をとる。次に、シリコーン型、プラスター又は歯科用硬質石膏等の低粘度及び好適な剛性のダイ材料を固化した印象に流し込むか又は注入することによって、コア歯構造又はスタンプ歯構造を含む模型を作製する。その後、上記の複合材料を含む印象を歯科模型上に嵌合させ、クラウンを作製することができる。本方法に従い、歯科医が口腔外で作業してクラウンを作製することができる。
上記のチェアサイド法に戻り、複合材料は冷却して、口腔内部の印象内に寸法安定な未硬化のクラウン構造体を形成する。その後、複合材料を含む印象を口腔から取り出す。必要であれば、歯科医は過剰な複合材料を縁及び隣接する歯からトリミングする。次に、処理した歯構造上にクラウンを配置するように未硬化の整形されたクラウン構造体を口腔内部に戻す。歯科医によって縁、接点および咬合を確認し、これにより調節することができるように、患者はクラウンを噛んでもよい。次いで、嵌合したクラウンを口腔から取り出す。
次に、クラウンを硬化し完全に固化したクラウン製品を形成するように、クラウンに光を照射する。クラウン構造体を完全に硬化するのに、標準的なハンドヘルド歯科用硬化灯又は光硬化炉を使用してもよい。好適な光硬化炉はDentsplyから入手可能であり、例えば、Eclipse(登録商標)加工ユニット、Enterra(商標)可視光硬化(VLC)ユニット、及びTriad(登録商標)2000VLCユニットが挙げられる。好適なハンドヘルド照明ユニットとしては、ハロゲン、プラズマアーク(PAC)、及び発光ダイオード(LED)歯科用硬化光が挙げられる。これらとしては、例えば、QHL75(登録商標)Lite(Dentsply)、Spectrum(登録商標)800硬化ユニット(Dentsply)、Sapphire(DenMat)、SmartLite iQ2(商標)(Dentsply)、Elipar(登録商標)(3M Espe)、及びL.E. Demetron II(商標)(Kerr)のブランド名で販売されるものが挙げられる。
必要に応じて、クラウンをバーで仕上げ処理し、従来の仕上げ処理技法を用いて研磨することができる。また、耐汚染性及び光沢表面仕上げをもたらすVLCシーラントをクラウンに塗布してもよい。
これでクラウン完成品は歯に永久的に固定する準備が整う。この工程では歯科分野で既知の従来の永久セメントを用いてもよい。
本方法の第2の実施形態では、複合材料を冷却して、口腔内部に安定な未硬化のクラウン構造体が形成される。しかしながら次の工程では、印象のみを口腔から取り出す。形状安定な未硬化のクラウン構造体は口腔内に残したままである。その後、歯科医は過剰な複合材料をクラウンの縁及び隣接する歯からトリミングしてもよい。患者がクラウンを噛むことにより、歯科医が縁、接点及び咬合を確認し、これを調節してもよい。次に、整形したクラウン構造体を、上記のハンドヘルド歯科用硬化灯を用いて口腔内で部分硬化する。その後、部分硬化されたクラウンを口腔から取り出す。必要に応じてバーを使用してこのクラウンを仕上げ処理してもよい。また、耐汚染性及び光沢表面仕上げをもたらすシーラントをクラウンに塗布してもよい。歯科用硬化灯又は光硬化炉を用いてクラウン構造体を完全に硬化してもよい。
本方法の第3の態様は、部分硬化工程がないこと以外は上記の方法と同様である。複合材料は口腔外部で完全に硬化する。特に、本方法は、初めに複合材料を冷却して、口腔内に安定な未硬化のクラウン構造体を形成することを伴う。次の工程では、印象材のみを口腔から取り出す。これにより、未硬化のクラウン構造体が適所に残る。歯科医はクラウンの嵌合を確認し、任意の必要な調節を行うことができる。その後、整形されたクラウン構造体を取り出し、歯科用硬化灯又は硬化炉を用いて口腔外部で放射光に露光することによって完全に硬化させる。
第4の方法に従い、歯科医は口腔外部で作業することもできる。本方法では、複合材料を含む印象を初めに歯科模型上に配設する。次に印象を模型から外すが、複合材料は残したままとする。これにより、模型上に配置された未硬化の形状安定なクラウン構造体が残る。歯科医が所望する場合にはクラウン構造体を模型上で部分的に光硬化してもよい。その後、部分硬化したクラウンを外し、バーによる仕上げ処理及び研磨を行い、その最終的な所望形状とする。シーラントをクラウン表面に塗布した後、完全に硬化及び固化させる準備が整う。
さらに別の実施形態では、未硬化の整形されたクラウン構造体を印象材から外し、クラウン自体のみを口腔内部に戻す。クラウンを処理した歯構造に取り付けて、縁、接点及び咬合を確認する。次に、クラウンを口腔から取り出す。上記のように、クラウンを光硬化炉内に配設して完全に硬化する前に、クラウンを仕上げ処理し、シーラントをこの表面に塗布することができる。
本発明の複合材料の1つの利点は、この複合材料を整形及び成形して、口腔内部で部分的に光硬化することができる安定したクラウン構造体を形成することができることである。この部分硬化工程は通常、縁、接触面及び咬合を確認しこれにより調節した後で行われる。上記の歯科用硬化灯を使用して材料を部分硬化してもよい。その後、部分硬化させたクラウンを口腔から取り出し、そのバー及びポリッシャによる仕上げ処理を行い、最終的な所望形状とする。シーラントをクラウン表面に塗布した後、完全に硬化及び固化させる準備が整う。クラウンを上記のような標準的な光硬化炉内に入れ、光照射によって完全に硬化させ得る。
本発明の方法によって作製されたベニア、クラウン、ブリッジ、インプラント、及び他の修復物は極めて優れた審美性、耐久性及び他の所望特性を有する。本方法に従って調製される未硬化の形状安定な修復物は、咬合調節、快適性、嵌合の観点から従来の材料を越える利点を有している。溶融、彫刻、成形、加圧及び他の技法によって未硬化の形状安定な修復物を調節及び改質することができる。患者に快適な噛み合せをもたらす理想的な咬合面を有する修復物は本発明に従って作製することができる。
好ましくは、本発明によって作製される修復物は、少なくとも500000psiの曲げ弾性率及び少なくとも5000psiの曲げ強度を有する高強度歯科用高分子材料である。より好ましくは、高強度歯科用高分子材料が、少なくとも1000000psiの曲げ弾性率及び少なくとも10000psiの曲げ強度を有する。
本発明によって作製される歯科用修復物は、優れた特性を有し、暫定的な又は長期の修復物として使用することができる。歯科医は、歯科用修復物を、患者の口腔内に約1ヶ月〜約12ヶ月の間保持することが予想される暫定的な修復物として使用することができる。さらに、必要であれば、歯科医は、患者の口腔内に約12ヶ月より長い間保持することが予想されるような長時間においても修復物を使用することができる。修復物の特性及び他の特徴は、短期間又は長期間使用することができるようなものである。修復物は高機械強度、好ましい審美性、硬く平滑な表面仕上げ処理、並びに良好な縁及びそれらをマーキングする接触面、患者の歯の健康を保護する理想的な生成物を有する。本発明は、暫定的な及び長期のベニア、クラウン、ブリッジ、及び他の修復物を作製する迅速で容易且つ性格な方法に対する歯医者の要求を満たしている。
以下の実施例によって本発明をさらに例示するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するように解釈されるものではない。
実施例1
オリゴマーの調製
乾燥窒素流の下、反応容器を1176gのトリメチル−l,6−ジイソシアナトヘキサン(5.59mol)及び1064gのビスフェノールAプロポキシレート(3.09mol)で充填し、窒素加圧下で約65℃に加熱した。この反応混合物に、10滴のジラウリン酸ジブチルスズ触媒を添加した。反応混合物の温度を、65℃〜140℃に約70分間維持した後、さらに10滴のジラウリン酸ジブチルスズ触媒を添加した。粘稠性ペースト様イソシアナートエンドキャップ中間生成物が形成され、これを100分間攪拌した。この中間生成物に、反応温度を68℃〜90℃に維持しながら、662g(5.09mol)の2−ヒドロキシエチルメタクリレート及び抑制剤として7.0gのBHTを70分かけて添加した。70℃で約5時間攪拌した後、加熱を止めて、オリゴマーを半不透明の可撓性固体として反応容器から回収し、乾燥雰囲気中で貯蔵した。
実施例2
モノマーの調製
反応フラスコを700gの1,6−ジイソシアナトヘキサンで充填し、窒素加圧下、約70℃に加熱した。この容器に、1027gの2−ヒドロキシエチルメタクリレート、0.75gのジラウリン酸ジブチルスズ触媒及び4.5gのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を添加した。この添加は、乾燥窒素流下で2時間かけて徐々に行なった。反応混合物の温度を、70℃〜90℃でさらに2時間維持した後、8.5gの純水を添加した。1時間後、透明な液体である反応生成物をプラスチック容器に取り出して冷却し、白色固体を形成し、乾燥雰囲気中で貯蔵した。
実施例3
モノマーの調製
反応フラスコを168gの1,6−ジイソシアナトヘキサンで充填し、窒素加圧下、約70℃に加熱した。この容器に、228gの2−ヒドロキシエチルアクリレート、0.12gのジラウリン酸ジブチルスズ触媒及び0.86gのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を添加した。この添加は、乾燥窒素流下で2時間かけて徐々に行なった。反応混合物の温度を、70℃〜85℃でさらに2時間維持した後、0.9gの純水を添加した。1時間後、透明な液体である反応生成物をプラスチック容器に取り出して冷却し、白色固体を形成し、乾燥雰囲気中で貯蔵した。
実施例4A〜実施例4D
重合性複合材料の調製
以下の実施例4A〜実施例4Dでは、種々の重合性複合材料をさらに以下に記載するように調製した。
Figure 2010504827
SR348(Sartomer Company, Inc.より販売)
**二酸化チタンは3つの異なるTiOタイプ、即ちTitanox 328、Titanox 3328、Titanox 325のうちの1つである。***粒子は、1つ又は複数の異なる平均粒径を有し、0.1マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲の平均粒径から選択される。
実施例5
表2は、実施例5A〜実施例5Dの組成物の成分を示す。85℃〜95℃で表2に示される成分を混合及び脱気することによって実施例5A〜実施例5Dの組成物を調製した。
Figure 2010504827
SR348(Sartomer Company, Inc.より販売)
**二酸化チタンは3つの異なるTiOタイプ、即ちTitanox 328、Titanox 3328、Titanox 325のうちの1つである。***粒子は、1つ又は複数の異なる平均粒径を有し、0.1マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲の平均粒径から選択される。
Figure 2010504827
体積損失(400000サイクルにおける立法mm)を重合組成物の耐摩耗性の尺度として用いた。3体サイクル循環型磨耗機(in vitroでのLeinfelder法/University of Alabama)を用いて体積損失を求めた。試料は5分間又は6分間Enterra(商標)硬化ユニット(Dentsply Internationalから販売)内で硬化した。
重合組成物の曲げ強度及び曲げ弾性率を、ISO 10477に従いInstron製ベンディングユニットで3点曲げ試験を用いることによって測定した。試料を5分間Enterra(商標)硬化ユニットで硬化した。
実施例6
リラインを取り付けることを必要とする技工所で作製したクラウン
シリコーンパテ鋳型(silicon matrix putty)を、クラウンを必要とする歯科模型上の目的とする歯及び領域上で成形及び整形した。このパテが歯の縁を約2mm越えて広がるように、目的とする歯の上で成形した。パテ鋳型を固化させた。その後、固化したパテを模型から取り出した。歯科模型を適切に部分除去した後、離型剤の薄膜(例えば、Dentsply Internationalから入手可能な酸素バリアコーティング)を処理領域に塗布した。
その後、少量の加熱したエナメル樹脂(上記実施例4Aで調製した)を固化したパテ鋳型の切縁領域に塗布した。ホットスパチュラを用いて樹脂を広げ、過剰な材料を全て鋳型から除去した。次に、十分量の象牙質樹脂(上記実施例4Bで調製した)を加熱シリンジから押出して鋳型を充填した。こうして、鋳型を複合樹脂材料で充填した。その後直ちに、充填した鋳型を、処理した歯科模型上に配設し、過剰な材料を縁周辺に流出させた。設置したら、複合材料を約1分間〜3分間硬化し、形状安定なクラウンを形成した。その後鋳型を模型から外し、その結果クラウンが適所に残った。鋳型を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の模型上の過剰な複合材料を入念に除去した。この時点で、クラウンは、形状安定性且つ未硬化状態であるため、必要に応じて容易に整形し、豊隆形成し、咬合させ且つ調節することができる。
クラウンを取り付けた模型を光硬化炉の内部に配設し、所定の硬化サイクルに従い硬化光を照射し加熱した。次にクラウンを模型から外し、必要に応じて整形及び豊隆形成を行った。最後に、可視光硬化シーラーの薄層をクラウンの表面に塗布し、クラウンを約2分間硬化した。クラウン完成品を、患者の口腔内のクラウンプレップした歯にリラインしセメント接合した。
実施例7
歯科用セメントを用いて取り付けた技工所で作製したクラウン
本実施例では、2つの歯科模型、未処理の歯を含む第1の模型、及びクラウンプレップした歯を含む第2の歯科模型を作製した。シリコーンパテ鋳型を第1の歯科模型の目的領域上で成形及び整形した。このパテが歯の縁を約2mm越えて広がるように、目的とする歯の上で成形した。パテ鋳型を固化させた。その後、固化したパテを模型から取り出した。酸素バリアコーティングの薄層を第2の歯科模型に塗布した。
その後、少量の加熱したエナメル樹脂(上記実施例4Cで調製した)を固化したパテ鋳型の切縁領域に塗布した。ホットスパチュラを用いて樹脂を広げ、過剰な材料を全て鋳型から除去した。次に、十分量の象牙質樹脂(上記実施例4Dで調製した)を加熱シリンジから押出して鋳型を充填した。こうして、鋳型を複合樹脂材料で充填した。その後直ちに、充填した鋳型を第2の歯科模型(クラウンプレップした歯を含む)上に配設し、過剰な材料を縁周辺に流出させた。設置したら、複合材料を約1分間〜3分間硬化し、形状安定なクラウンを形成した。その後鋳型を模型から外し、その結果クラウンが適所に残った。鋳型を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な複合材料を入念に除去した。得られたクラウンは、形状安定性且つ未硬化状態であるため、必要に応じて容易に整形し、豊隆形成し、咬合させ且つ調節することができる。
可視光硬化シーラーの薄層をクラウンの表面に塗布した。クラウンを取り付けた模型を光硬化炉内に配設し、所定の硬化サイクルに従って硬化光を照射し、加熱した。必要に応じて得られたクラウンに仕上げ処理及び研磨を行った。その後、患者の口腔内のクラウンプレップした歯にクラウンをセメント接合した。
実施例8
リラインを必要とする技工所で作製したブリッジ
歯科用ブリッジを必要とする歯科模型領域上でシリコーンパテ鋳型を成形及び整形した。このパテ鋳型を固化させた。その後、固化したパテを模型から外した。歯科模型を適切に部分除去した後、酸素バリアコーティングの薄層を模型の処理領域に塗布した。
その後、少量の加熱したエナメル樹脂(上記実施例4Cで調製した)を固化したパテ鋳型の切縁領域に塗布した。ホットスパチュラを用いて樹脂を広げ、過剰な材料を全て鋳型から除去した。次に、十分量の象牙質樹脂(上記実施例4Dで調製した)を加熱シリンジから押出して鋳型を充填した。ここで、鋳型を複合樹脂材料で充填した。その後直ちに、充填した鋳型を歯科模型上に配設し、過剰な材料を縁周辺に流出させた。設置したら、複合材料を約2分間〜5分間硬化し、形状安定なブリッジを形成した。その後鋳型を模型から外し、その結果ブリッジが残った。鋳型を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な複合材料を入念に除去した。得られたブリッジは、必要に応じて容易に整形し、豊隆形成し、咬合させ且つ調節することができる。
ブリッジを取り付けた模型を光硬化炉の内部に配設し、所定の硬化サイクル(必要に応じてフリップキュア(flip cure)を含む)に従い硬化光を照射し加熱した。次にブリッジを模型から外し、必要に応じて整形及び豊隆形成を行った。最後に、可視光硬化シーラーの薄層をブリッジの表面に塗布し、ブリッジを約2分間硬化した。ブリッジ完成品を、患者の口腔内の処理した歯にリラインしセメント接合した。
実施例9
歯科用セメントを用いて取り付けた技工所で作製したブリッジ
本実施例では、未処理の歯を含む第1の模型、及びブリッジプレップした歯を含む第2の模型、の2つの歯科模型を作製した。
シリコーンパテ鋳型を第1の歯科模型の目的領域上で成形及び整形した。パテ鋳型を固化させた。その後、固化したパテを模型から取り出した。酸素バリアコーティングの薄層を第2の歯科模型に塗布した。
その後、少量の加熱したエナメル樹脂(上記実施例5Cで調製した)を固化したパテ鋳型の切縁領域に塗布した。スパチュラを用いて樹脂を広げ、過剰な材料を全て鋳型から除去した。次に、十分量の象牙質樹脂(上記実施例5Bで調製した)を加熱シリンジから押出し鋳型を充填した。こうして、鋳型を複合樹脂材料で充填した。その後直ちに、充填した鋳型を第2の歯科模型(ブリッジプレップした歯を含む)上に配設し、過剰な材料を縁周辺に流出させた。設置したら、複合材料を約2分間〜5分間硬化し、形状安定なブリッジを形成した。その後鋳型を模型から外し、その結果ブリッジが残った。鋳型を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な複合材料を入念に除去した。得られたブリッジは、必要に応じて容易に整形し、豊隆形成し、咬合させ且つ調節することができる。その後、可視光硬化シーラーの薄層をブリッジ表面に塗布した。この模型を光硬化炉内に配設し、所定の硬化サイクル(必要に応じてフリップキュアを含む)に従って硬化光を照射し加熱した。必要に応じて、得られたブリッジに仕上げ処理及び研磨した。その後、患者の口腔内の処理した歯にブリッジをセメント接合した。
実施例10
歯科用セメントを用いて取り付けたチェアサイドクラウン
歯の処理前に患者の口腔におけるクラウンを施す領域の四半部(quadrant)印象をとった。過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。クラウンを施すための歯を処理し、ワセリン又は類似の分離媒体(光硬化性分離媒体を含む)で軽く潤滑させた。少量の実施例4Aの加熱したエナメル樹脂を印象の切縁領域に塗布した。ホットスパチュラを用いて樹脂を広げ、印象内の全ての過剰な材料を除去した。所望量の実施例4Bの象牙質樹脂を、加熱したコンピュール又はシリンジから押出し、印象を充填した。直ちに印象を処理した歯の上に配設し、過剰な材料を縁周辺から流出させた。印象を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な材料を入念に除去した。必要に応じて、クラウンを噛むこと、整形すること、豊隆形成すること、咬合すること及び調節することができる。次にクラウンを処理した歯から外した。シリコーン型をクラウンの窩洞に注入してダイを形成した。シーラーを塗布した後、このクラウンをEnterra(商標)光硬化ユニット(Dentsply Internationalから入手可能)内で6分間硬化した。クラウンに仕上げ処理及び研磨を行った。その後、患者の口腔内のクラウンプレップした歯にクラウンをセメント接合した。
実施例11
歯科用セメントを用いて取り付けたチェアサイドクラウン
歯の処理前に患者の口腔におけるクラウンを施す領域の四半部印象をとった。過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。クラウンを施すための歯を処理し、ワセリンで軽く潤滑させた。少量の実施例4Cのエナメル樹脂を印象の切縁領域に塗布した。スパチュラを用いて樹脂を広げ、印象内の過剰な材料を除去した。所望量の実施例4Dの象牙質樹脂を加熱したコンピュール又はシリンジから押出し、印象を充填した。直ちに、印象を処理した歯の上に配設し、過剰な材料を縁周辺から流出させた。印象を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な材料を入念に除去した。クラウンを処理した歯から外した。シーラーを塗布した後、このクラウンをTriad(登録商標)光硬化ユニット(Dentsply)内で10分間硬化した。クラウンに仕上げ処理及び研磨を行った。その後、患者の口腔内のクラウンプレップした歯にクラウンをセメント接合した。
実施例12
部分光硬化プロセスを用いて製造したチェアサイドクラウン
歯の処理前に患者の口腔におけるクラウンを施す領域の四半部印象をとった。過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。クラウンを施すための歯を処理し、ワセリンで軽く潤滑させた。少量の実施例5Cのエナメル樹脂を印象の切縁領域に塗布した。スパチュラを用いて樹脂を広げ、印象内の全ての過剰な材料を除去した。所望量の実施例5Bの象牙質樹脂を加熱したコンピュール又はシリンジから押出し、印象を充填した。直ちに、印象を処理した歯の上に配設し、過剰な材料を縁周辺から流出させた。印象を外すと、形状安定性クラウンが適所に残った。その後、クラウンをハンドヘルド電灯を用いて5秒間部分硬化した。QHL75硬化灯(Dentsply)を用いた(代替的に、他の好適な歯科用硬化灯を使用してもよい)。次に、クラウンを口腔から取り出し、所望の形状となるように縁に仕上げ処理を施した。シーラーを塗布した後、Enterra(商標)光硬化ユニット(Denstply)内で5分間クラウンを完全に硬化した。その後、患者の口腔内のクラウンプレップした歯にクラウンをセメント接合した。
実施例13
歯科用セメントを用いて取り付けたチェアサイド3ユニットブリッジ
歯の処理及び抜歯前に口腔における歯科ブリッジを施す領域の四半部印象をとった。過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。抜歯し、ブリッジを施す歯を乾燥処理し、ワセリンで軽く潤滑させた。少量の実施例5Dのエナメル樹脂を印象の切縁領域に塗布した。スパチュラを用いて樹脂を広げ、印象内の全ての過剰な材料を除去した。所望量の実施例4Dの象牙質樹脂を加熱したシリンジから押出し、印象を充填した。直ちに、印象を処理した歯及び抜歯した領域の上に配設し、過剰な材料を縁周辺から流出させた。印象を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な材料を入念に除去した。必要に応じて、得られたブリッジを噛むこと、整形すること、豊隆形成すること、咬合すること及び調節することができる。ブリッジを外し、シリコーンダイをクラウンの窩洞及び架工歯の下に注入し、支台模型を形成した。シーラーを塗布した後、このブリッジをEnterra(商標)光ユニット(Dentsply)内で6分間硬化し、さらに1.5分間フリップキュアした。ブリッジに仕上げ処理及び研磨を行った。その後、患者の口腔内の処理した歯にブリッジをセメント接合した。
実施例14
部分硬化プロセスを用いて製造したチェアサイド3ユニットブリッジ
歯の処理及び抜歯前に患者の口腔における歯科ブリッジを施す領域の四半部印象をとった。過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。歯を取り出し、ブリッジを施すための歯を処理し、ワセリンで軽く潤滑させた。少量の実施例5Cのエナメル樹脂を印象の切縁領域に塗布した。スパチュラを用いて樹脂を広げ、印象内の全ての過剰な材料を除去した。所望量の実施例5Bの象牙質樹脂を加熱したシリンジから押出し、印象を充填した。直ちに、印象を処理した歯及び抜歯した領域の上に配設し、過剰な材料を縁周辺から流出させた。印象を外した後、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な材料を入念に除去した。必要に応じて、得られたブリッジを噛むこと、整形すること、豊隆形成すること、咬合すること及び調節することができる。ブリッジをハンドヘルド電灯を用いて15秒間部分硬化した(Dentsply製QHL75硬化灯)。ブリッジを処理した歯から外し、所望の形状となるように縁に仕上げ処理を施した。シリコーンダイをクラウンの窩洞及び架工歯の下に注入し、支台模型を形成した(任意で、部分硬化したブリッジを、シリコーンダイを用いることなく光硬化ユニット内で硬化することができる)。シーラーを塗布した後、ブリッジをEnterra(商標)光硬化ユニット(Dentsply)内で5分間硬化し、さらに1.5分間フリップキュアした。このブリッジに仕上げ処理及び局部的な研磨を行った。その後、患者の口腔内の処理した歯にブリッジをセメント接合した。
実施例15
金属サブストラクチャを有するクラウン
鋳型(印象)を歯科模型上に処理した。この歯科模型は、クラウンを施すように意図される歯の処理前に患者の歯の解剖学的構造の印象から作製したものである。模型上の過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。次に、プレップした歯の印象から作製された歯科模型を用いてコーピングを作製した。メタルコーピングを従来技法に従って作製した。コーピングの金属表面をサンドブラスト及びスチーム洗浄した。金属プライマーをコーピング表面に塗布した後、不透明コーティングを塗布し、Enterra(商標)光硬化ユニット(Dentsply)内で5分間硬化した。その後、不透明コーティングの第2の層を必要に応じて塗布し、金属表面を完全に被覆して、このコーティングも硬化させた。このメタルコーピング完成品を模型に配設した。
次に、少量の実施例4Cのエナメル樹脂を印象の切縁領域に塗布した。ホットスパチュラを用いて樹脂を広げた。その後、少量の実施例4Dの象牙質樹脂を加熱シリンジから押出し、印象を充填した。直ちに、この印象を処理した模型上に配設し、過剰な材料を縁主周辺から流出させた。次に、印象を外し、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な材料を入念に除去した。得られたクラウン構造を必要に応じて整形及び調節した。その後シーラーコーティングを塗布し、クラウンをEnterra(商標)光硬化ユニット(Dentsply)内で5分間硬化した。必要に応じてクラウンに仕上げ処理及び局部的な研磨を行った。その後、クラウンを歯科医に送り、患者の口腔内でセメント接合させた。
実施例16
金属ストラクチャを有するブリッジ
金属サブストラクチャを有する短期歯科用ブリッジを実施例15のクラウンと同様に作製した。
実施例17
ジルコニアサブストラクチャを有するクラウン
鋳型(印象)を歯科模型上に処理した。この歯科模型は、クラウンを施すように意図される歯の処理前に患者の歯の解剖学的構造の口腔の印象から作製したものである。過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。ジルコニアサブストラクチャはCerconシステム(Dentsply)に従って作製した。ジルコニアサブストラクチャの表面をスチーム洗浄した。プライマーをサブストラクチャの表面に塗布した後、不透明コーティングを塗布し、Enterra(商標)光硬化ユニット(Dentsply)内で5分間硬化した。その後、不透明コーティングの第2の層を必要に応じて塗布し、ジルコニア表面を完全に被覆して、このコーティングも硬化させた。このジルコニア完成品を模型に配設した。
次に、少量の実施例5Cのエナメル樹脂を印象の切縁領域に塗布した。スパチュラを用いて樹脂を広げた。その後、少量の実施例5Bの象牙質樹脂を加熱シリンジから押出し、印象を充填した。直ちに、この印象を処理した模型上に配設し、過剰な材料を縁周辺から流出させた。次に、印象を外し、縁及び隣接する歯の周辺の過剰な材料を入念に除去した。得られたクラウン構造を必要に応じて整形及び調節した。その後シーラーコーティングを塗布し、クラウンをEclipse(商標)光硬化ユニット(Dentsply)内で3分間硬化した。必要に応じてクラウンに仕上げ処理及び局部的な研磨を行った。その後、クラウンを歯科医に送り、患者の口腔内でセメント接合させた。
実施例18
ジルコニアストラクチャを有するブリッジ
ジルコニアサブストラクチャを有する短期歯科用ブリッジを実施例17のクラウンと同様に作製した。
実施例19
繊維強化サブストラクチャを有するクラウン
鋳型を歯科模型上に調製した。この歯科模型は、歯の処理前に、クラウンを施すための患者の口腔内領域の印象から作製されたものである。過剰な材料の除去を容易にするため、印象の縁領域をトリミングし、歯の縁領域から2mm以内になるようにした。繊維強化コーピングを、従来技術に従って調製及び硬化させた。繊維強化サブストラクチャ完成品を模型に配設した。
少量の実施例4Aのエナメル樹脂を鋳型の切縁領域に塗布した。ホットスパチュラを用いて樹脂を広げ、鋳型内の過剰分を全て除去した。所望量の実施例4Bの象牙質樹脂を加熱シリンジから押出し、鋳型を充填し、直ちに鋳型を上記模型に配設し、過剰な材料を縁周辺から流出させた。印象を外した後、縁周辺及び周囲の過剰な材料を入念に除去した。必要に応じて、形成されたクラウンを整形すること、豊隆形成すること、咬合すること及び調節することができる。シーラーを塗布した後、これをEnterra(商標)光ユニット(Dentsply International Inc.により販売)内で6分間硬化した。必要に応じて、これに仕上げ処理及び局部的な研磨を行った。その後、クラウンを歯科医に送り、患者の口腔内でセメント接合させた。
実施例20
繊維強化サブストラクチャを有するブリッジ
繊維強化サブストラクチャを有する短期歯科用ブリッジを実施例19のクラウンと同様に作製した。
本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、本明細書中の実施形態及び記載に対する種々の変更が為され得ることは、当業者によって理解されるであろう。全てのかかる変更は添付の特許請求の範囲によって網羅されるように意図されている。

Claims (25)

  1. 歯科用修復物を形成する方法であって、
    加熱した重合性材料を鋳型内に分配する工程と、
    前記修復物を施す事前形成された歯科模型の領域上に前記鋳型を配置すると共に、前記重合性材料を冷却することにより寸法形状安定な未硬化の修復物を形成する工程と、
    前記模型に設置される前記未硬化の修復物を維持しつつ前記鋳型を取り除く工程と、
    前記重合性材料に光を照射することにより、完全に硬化して固化した修復物を形成する工程と、
    硬化した前記修復物を前記模型から外す工程と、
    を含む、歯科用修復物を形成する方法。
  2. 前記重合性材料が、
    重合性アクリル系化合物と、
    光又は熱によって活性化することができる、前記重合性材料を重合させる重合開始系と、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記重合性材料の前記重合性アクリル系化合物が半結晶性材料である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記重合性材料の前記重合開始系が光活性剤を含む、請求項2に記載の方法。
  5. 前記重合性材料が粒状充填剤をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  6. 前記充填剤の材料が、無機材料及び有機材料、並びにそれらの混合物の群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 患者の歯の解剖学的構造の歯科模型上に支持サブストラクチャを有する歯科用修復物を製造する方法であって、
    前記修復物を施す前記歯科模型上の目的領域に支持サブストラクチャを配設する工程と、
    加熱した重合性材料を鋳型内に分配する工程と、
    前記支持サブストラクチャ上に前記鋳型を配置すると共に、前記重合性材料を冷却することにより寸法形状安定な未硬化の修復物を形成する工程と、
    前記模型に設置される前記未硬化の修復物を維持しつつ該模型から前記鋳型を取り除く工程と、
    前記重合性材料に光を照射することにより、完全に硬化して固化した修復物を形成する工程と、
    硬化した前記修復物を前記模型から外す工程と、
    を含む、歯科用修復物を製造する方法。
  8. 前記サブストラクチャが金属材料である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記サブストラクチャを前記模型上に配設する前に、金属プライマーコーティングを該サブストラクチャに塗布する、請求項8に記載の方法。
  10. 不透明コーティングを前記金属プライマーコーティング上に塗布し、且つ前記サブストラクチャを前記模型上に配設する前に、コーティングされた前記サブストラクチャを光硬化する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記サブストラクチャがセラミック材料である、請求項7に記載の方法。
  12. 前記セラミック材料がジルコニアである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記サブストラクチャが繊維強化複合体である、請求項7に記載の方法。
  14. 前記重合性材料が、
    重合性アクリル系化合物と、
    光又は熱によって活性化することができる、前記重合性材料を重合させる重合開始系と、
    を含む、請求項7に記載の方法。
  15. 前記重合性材料が粒状充填剤をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 歯科用修復物を形成する方法であって、
    加熱した重合性材料を患者の固化した歯科印象内に分配する工程と、
    複合材料を前記修復物を施す目的領域上で成形するように、前記重合性材料を含む前記歯科印象を患者の口腔内に配置すると共に、前記重合性材料を冷却することにより寸法形状安定な未硬化の修復物を形成する工程と、
    前記重合性材料を含む前記歯科印象を前記口腔から取り出す工程と、
    前記修復物に光を照射することにより、完全に硬化させて固化した修復物を形成する工程と、
    を含む、歯科用修復物を形成する方法。
  17. 光を照射する前に、前記未硬化の修復物を前記印象材内に維持する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記光を照射する前に、前記未硬化の修復物を前記印象材から外す、請求項16に記載の方法。
  19. 前記未硬化の修復物を前記印象材から外した後、且つ光を照射する前に、該未硬化の修復物を前記口腔の内部に戻すことにより、前記患者が噛むことで該修復物の嵌合を確認することができる、請求項16に記載の方法。
  20. 前記重合性材料が、
    重合性アクリル系化合物と、
    光又は熱によって活性化することができる、前記重合性材料を重合させる重合開始系と、
    を含む、請求項16に記載の方法。
  21. 前記重合性材料が粒状充填剤をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記未硬化の修復物を前記口腔の内部に配置したままで該未硬化の修復物に光を照射して部分硬化させる、請求項16に記載の方法。
  23. 歯科用修復物を形成する方法であって、
    加熱した重合性材料を患者の固化した歯科印象内に分配する工程と、
    前記重合性材料を前記修復物を施す目的領域上で成形するように、前記重合性材料を含む前記歯科印象を患者の口腔内に配設すると共に、前記重合性材料を冷却することにより寸法形状安定な未硬化の修復物を形成する工程と、
    前記形状安定な未硬化の修復物を前記口腔の内部の目的領域上に残しつつ、前記歯科印象を前記口腔から取り出すことにより、該修復物を嵌合させることができる工程と、
    前記修復物を前記口腔から取り出すと共に該修復物に光を照射することにより、該修復物を完全に硬化させて固化した修復物を形成する工程と、
    を含む、歯科用修復物を形成する方法。
  24. 前記未硬化の修復物を前記口腔から取り出す前に前記患者が噛み、それにより該修復物の嵌合を確認する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記未硬化の修復物を前記口腔の内部に配置したままで該未硬化の修復物に光を照射して部分硬化させる、請求項23に記載の方法。
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