JP2010503493A - 低摩擦を示すコーティングされた面を有する医療部品およびスティクションを低下させる方法 - Google Patents

低摩擦を示すコーティングされた面を有する医療部品およびスティクションを低下させる方法 Download PDF

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Abstract

封止部材の外面と滑り係合する内面を有する環状ポリオレフィンから形成されたチャンバを含む医療物品であって、このチャンバの内面は、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンでコーティングされており、かつ封止部材は、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンでコーティングされた外面を有しており、これらのコーティングは、同位体、電子ビーム、紫外線で照射することにより誘発された架橋によって面に塗布している医療物品、ならびにそのような物品での係合面同士のブレークルース力、持続力、および/またはスティクションを低下させる方法が提供される。

Description

本発明は、オルガノポリシロキサンを含む組成物でコーティングされた、注射器アセンブリなどの滑り係合状態にある面を有する医療部品と、滑動可能な表面同士の静止摩擦および動摩擦を低減させる方法と、それによって作製された低摩擦の物品とに関する。
ある機器は、ある面の滑り運動を、別の面に対してゆっくりとかつ制御された状態で開始し維持する必要がある。滑り関係を有する2つの静止面は、運動の開始に対して十分な抵抗力をしばしば示すことが周知であり、したがって、これらの面の一方に加えられる徐々に増大する力は、閾値力に達するまで運動を引き起こさず、閾値点になると、これらの面の突然の滑りまたは剪断分離を引き起こす。静止面が滑り関係に至るこの突然の分離を、本明細書では「ブレークアウト」または「ブレークルース」と呼ぶ。
「ブレークアウト力」は、既に滑り関係状態で動かされているが少しの間(例えば、何ミリ秒から何時間)静止している(「待機し」または動いていない)注射器アセンブリの、面同士の静止摩擦を克服するのに必要とされる力を指す。それほど周知ではないが重要な摩擦力は、「ブレークルース力」であり、これは、しばしば経過時間、滅菌、温度サイクル、またはその他の処理に起因した、面の化学的もしくは材料結合または変形よって、まだ滑り関係状態で動かされていないか、または長時間にわたって静止している注射器アセンブリの、面同士の静止摩擦を克服するのに必要とされる力を指す。
ブレークアウトおよびブレークルース力は、1つの面が第2の面に対して直線的に前進する滑らかな漸増ラインによって、少量の正確に測定された量の液体を送達するのに使用される、注射器などの液体分配装置で特に問題となる。問題は、流れを1滴ずつ慎重に制御することが望まれるビュレットやピペット、添加漏斗などの、栓を使用する機器でも直面する。
過剰なブレークアウトおよびブレークルース力の問題は、摩擦に関係している。摩擦は一般に、1つの物質の面が、この物質自体または別の物質の隣接面上を滑るときに、または滑る傾向があるときに生じる抵抗力と定義される。接触している固体の面同士の間には、2種類の摩擦、すなわち:(1)1つの面が別の面に対して動き始めようとするときに必要とされる力に対する、抵抗力であり、従来、静止摩擦として知られているもの、および(2)1つの面が別の面に対して、可変の、固定された、または所定の速度で動くのに必要とされる力に対する、抵抗力であり、従来、動摩擦として知られているものが存在し得る。
静止摩擦を克服しかつブレークアウトまたはブレークルースを誘発させるのに必要な力を、それぞれ「ブレークアウト力」または「ブレークルース力」と呼び、ブレークアウトまたはブレークルース後に、1つの面が別の面に対して安定した状態で滑るのを維持するのに必要な力を、「持続力」と呼ぶ。2つの主な因子、スティクションおよび慣性は、静止摩擦に寄与し、したがって、ブレークアウトまたはブレークルース力に寄与する。本明細書で使用される「粘着」または「スティクション」という用語は、静止状態で接触している2つの面が、互いに対してある程度の付着をもたらす傾向を示す。「慣性」という用語は、従来、物質を運動状態に置くために克服しなければならない運動のし難さと定義されている。本発明の文脈において、慣性は、付着に関与しないブレークアウトまたはブレークルース力の構成要素を示すと理解される。
ブレークアウトまたはブレークルース力は、特に粘着する程度にある場合、面の組成に応じて変化する。一般に、弾性を有する材料は、非弾性材料よりも大きな粘着を示す。面が互いに静止した状態で接触している時間の長さも、ブレークアウトおよび/またはブレークルース力に影響を及ぼす。注射器の分野では、「待機」という用語は、貯蔵時間、保存寿命、または充填から放出までの間隔を示す。特に、注射器が待機中に冷蔵されまたは加熱されている場合、その待機時間によって、一般にブレークアウトまたはブレークルース力が増大する。
ブレークアウトまたはブレークルースを克服する従来の手法は、面と面との境界に潤滑剤を塗布することであった。使用される一般的な潤滑剤は、鉱油や落花生油、植物油などの炭化水素油である。そのような製品には、薬剤を分配するのに一般に使用されるビヒクルなど、様々な流体に溶解するという欠点がある。さらに、これらの潤滑剤は、空気酸化し易く、その結果、粘度に変化が生じ、好ましくない色を発する。さらに、これらの潤滑剤は特に、面と面との境界から移行し易い。そのような潤滑剤の移行は、一般に、待機時間と共にブレークアウトまたはブレークルース力が増大する一因と考えられる。
シリコーン油も、潤滑剤として一般に使用され、酸化し難くいが、移行および粘着が生じ、高いブレークアウトおよび/またはブレークルース力が問題である。ポリテトラフルオロエチレンの面は、ブレークアウトおよび/またはブレークルース力に若干の減少をもたらすが、この材料は非常に高価であり、その手法は全体として効果的ではなかった。
米国特許第6525144号明細書 米国特許第6511756号明細書 米国特許第5599882号明細書 米国特許第5034482号明細書 米国特許第7037993号明細書 米国特許第6995226号明細書 米国特許第6908970号明細書 米国特許第6653424号明細書 米国特許第6486264号明細書 米国特許第7026401号明細書 米国特許第6951898号明細書 米国特許第6063886号明細書 米国特許第5866662号明細書 米国特許第5856414号明細書 米国特許第5623039号明細書 米国特許第5610253号明細書 米国特許第5854349号明細書 米国特許第5650471号明細書 米国特許第4959402号明細書 米国特許第4994552号明細書
"Polycyclic olefins", process Economics Program (July 1998) SRI Consulting
このように、高いブレークアウトおよびブレークルース力を克服し、2つの面の静止状態での接触から滑り接触状態に至る滑らかな移行を実現することができる、より良好なシステムが求められている。
いくつかの実施形態では、本発明は、(a)環状ポリオレフィンから形成されかつ封止部材の外面と滑り係合する内面を有するチャンバであって、このチャンバの内面は、その表面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを有しており、このコーティングは、同位体、電子ビーム、または紫外線の照射により誘発された架橋によって、内面に付着しているものであるチャンバと、(b)チャンバの内面と滑り係合する外面を有する封止部材であって、この封止部材の外面は、その表面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを有しており、このコーティングは、同位体、電子ビーム、または紫外線の照射により誘発された架橋によって外面に付着しているものである封止部材とを含む医療物品を提供する。
その他の実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との界面を潤滑化するための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
その他の実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間のブレークルース力を低下させるための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
その他の実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間の持続力を低下させるための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
その他の実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間のスティクションを低下させるための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
本発明は、添付図面と合わせて読むときに、特定の実施形態の以下の記述から最も良く理解されよう。
γ放射線で処理されていない注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、0.1ml/時の供給速度での比較サンプル群1の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 γ放射線で処理されていない注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、1.0ml/時の供給速度での比較サンプル群1の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 γ放射線で処理されていない注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、10ml/時の供給速度での比較サンプル群1の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、0.1ml/時の供給速度でのサンプル群3の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、1.0ml/時の供給速度でのサンプル群3の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、10ml/時の供給速度でのサンプル群3の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 γ放射線で処理されていない注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、0.1ml/時の供給速度での比較サンプル群4の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 γ放射線で処理されていない注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、1.0ml/時の供給速度での比較サンプル群4の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 γ放射線で処理されていない注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、10ml/時の供給速度での比較サンプル群4の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、0.1ml/時の供給速度でのサンプル群5の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、1.0ml/時の供給速度でのサンプル群5の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、10ml/時の供給速度でのサンプル群5の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、0.1ml/時の供給速度でのサンプル群6の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、1.0ml/時の供給速度でのサンプル群6の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、10ml/時の供給速度でのサンプル群6の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、0.1ml/時の供給速度でのサンプル群10の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、1.0ml/時の供給速度でのサンプル群10の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。 本発明による、γ放射線で処理した注射器バレルおよび栓を有する注射器アセンブリに関する、10ml/時の供給速度でのサンプル群10の、輸液ポンプ作動力試験結果を示すグラフである。
実施例において以外、または他に指示する場合以外、本明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量、および反応条件などを表す全ての数は、全ての場合に「約」という用語によって修飾されると理解される。したがって、反対の内容を示さない限り、下記の明細書および添付される特許請求の範囲で示される数値パラメータは、本発明によって得ることが求められる所望の性質に応じて、変化し得る近似値である。少なくとも、また特許請求の範囲の均等物の教義を限定しようとするものではないが、各数値パラメータは、報告された有意な桁数に照らして、かつ通常の丸み付け技法を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。
本発明の広い範囲について述べている数値範囲およびパラメータがおおよその値にも関わらず、特定の実施例で記述される数値は、できる限り正確に報告されている。しかし、任意の数値は、そのそれぞれの試験測定値に見出される標準偏差から必ず得られる、ある特定の誤差をもともと含有している。さらに、様々に変わる数値範囲が本明細書に記述される場合、引用される値を含めたこれらの値の任意の組合せを使用してもよいことが、考えられる。
また、本明細書に記述される任意の数値範囲は、その中に組み込まれる全ての部分範囲を含むことを、理解すべきである。例えば、「1から10」の範囲は、引用される最小値1と引用される最大値10との間およびこれらを含めた全ての部分範囲を含むものとし、すなわち、1以上の最小値および10以下の最大値を有する。
本発明は、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバを有する医療物品であって、このチャンバが、医療物品の封止部材の外面と、滑りおよび/または封止摩擦係合する内面を有している医療物品を提供する。チャンバの内面および封止部材の外面は、同位体、電子ビーム、または紫外線の照射によって誘発された架橋によりそれぞれの面に付着された、特定のオルガノポリシロキサンコーティングを有している。
チャンバの内面および封止部材の外面のそれぞれの面は、摩擦係合状態にすることができる。医療物品で使用する場合、本発明の作用によって、ブレークアウト、ブレークルース、および/または持続力を実現するのに必要とされる力を低下させることができ、面同士の静止接触から滑り接触への移行が、突然のサージなしに引き起こされる。ブレークアウトまたはブレークルースが終了し、面同士が滑り接触状態になると、これらの面は、非常に低い持続力を加えることによって滑らかに滑る。本発明の方法によって発揮された効果は、長く持続することができ、注射器などの物品は、数年にわたってブレークアウトが低くなり、ブレークルースが低くなり、持続力が低くなるという利点を保持することができる。チャンバが液体分配装置の一部である場合、少量の非常に正確な増分の液体を、突然のサージなく繰り返し分配することができる。このように、本発明により処理されたチャンバを含む注射器は、サージの危険なく患者に薬剤を投与するのに使用することができ、投薬量の精密な制御と、非常に高められた患者の安全性とが実現される。
本明細書で使用される「医療物品」は、医療に役立てることができる物品または機器を意味する。医療物品の非限定的な例には、注射器アセンブリ、薬物カートリッジ、無針注射器、液体分配装置、および液体計量器が含まれる。いくつかの実施形態では、医療物品は、注射器チャンバまたはバレル(例えば、水、生理食塩水、または薬剤を受容するため)と封止部材とを含む注射器アセンブリである。
チャンバは、環状ポリオレフィンから形成され、その非限定的な例には、文献(例えば、特許文献1、2、3、および4(それぞれ、日本ゼオン)、特許文献5、6、7、8、および9(それぞれ、ゼオン(株))、特許文献10および11(Ticona)、特許文献12(三井化学)、特許文献13、14、15、および16(Hoechst)、特許文献17および18(三井石油化学およびHoechst)参照)に開示されているような、また文献(例えば、非特許文献1参照)に記載されているような、ノルボルネンポリマーが含まれ、前述の参考文献のそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。適切な環状ポリオレフィンの非限定的な例には、三井石油化学から入手可能なApel(商標)環状ポリオレフィン、Ticona Engineering Polymersから入手可能なTopas(商標)環状ポリオレフィン、ゼオン(株)から入手可能なZeonor(商標)またはZeonex(商標)環状ポリオレフィン、およびPromerus LLCから入手可能な環状ポリオレフィンが含まれる。
ポリオレフィンは、適切なモノマーとの共重合によって組成物中に組み込まれた追加のポリマーを、少量、一般には約0.1から10%含有することができる。そのようなコポリマーは、最終組成物のその他の特徴を高めるために組成物に添加してもよく、例えば、ポリアクリレートやポリスチレンなどでよい。
いくつかの実施形態では、チャンバは、例えば文献(例えば、本件特許出願人に譲渡された特許文献19および20参照)に開示されておりかつ共に参照により本明細書に組み込まれているような、容器の放射線安定性に寄与する移動剤など、容器に放射線安定性を与える放射線安定化添加剤を含むポリオレフィン組成物で構成してもよい。
チャンバに接触している医療物品のその他の部品は、封止部材である。封止部材は、任意の弾性またはプラスチック材料から形成することができる。エラストマーは、医療機器および医薬品パッケージにおける多くの重要な、極めて重要な適用例で使用される。材料の1つの種類として、柔軟性や弾力性、拡張性、封止性など、それらの独自の特徴は、カテーテル、注射器の先端、薬物バイアル物品、管材、手袋、およびホースなどの製品に、特に十分適していることが証明された。3種の主要な合成熱硬化性エラストマーは、典型的には医療の適用分野で使用され、すなわちポリイソプレンゴム、シリコーンゴム、およびブチルゴムである。3種のゴムの中で、ブチルゴムは、酸素および水感受性薬物を保護することが可能になるその高い透明性および耐透過性により、物品用に最も一般的に選択されている。
本発明の方法に有用な、適切なブチルゴムには、イソブチレン(約97〜98%)とイソプレン(約2〜3%)のコポリマーが含まれる。ブチルゴムは、塩素または臭素でハロゲン化することができる。適切なブチルゴム加硫物は、そこから形成された物品に、良好な耐摩耗性、優れた気体不透過性、高い誘電率、経年劣化および日光に対する優れた耐性、優れた衝撃吸収および振動減衰性を与えることができる。適切なゴム栓の非限定的な例には、West Pharmaceuticals、American Gasket Rubber、Stelmi and Helvoet Rubber & Plastic Technologies BVから入手可能なものが含まれる。
その他の有用なエラストマーコポリマーには、熱可塑性エラストマー、熱可塑性加硫物、スチレン−ブタジエン(SBRまたはSBS)コポリマーやスチレン−イソプレン(SIS)ブロックコポリマー、スチレン−イソプレン/ブタジエン(SIBS)などのスチレンコポリマーであって、スチレンブロックコポリマー中のスチレン含量が約10%から約70%に及び、好ましくは約20%から約50%の範囲のものが含まれるが、これらに限定するものではない。適切なスチレン−ブタジエンの栓の非限定的な例は、Firestone Polymers、Dow、Reichhold、興国ゴム(株)およびChemix Ltd.から入手可能である。その他の適切な熱可塑性エラストマーは、例えばGLS、Tecknor Apex、AES、三菱、およびSolvay Engineered Polymersから入手可能である。エラストマー組成物には、エラストマー組成物の安定性を保つために、抗酸化剤および/または無機強化剤を含めることができるが、これらに限定するものではない。
いくつかの実施形態では、封止部材は、例えば、栓、Oリング、プランジャチップ、またはピストンでよい。注射器のプランジャチップまたはピストンは、典型的にはゴムなどの圧縮性の弾性材料で作製されるが、それは、このゴムによって、注射器のプランジャと内部ハウジングとを封止することができるからである。患者のケアおよび治療で使用されるその他の装置のように、注射器のプランジャは、注射器のプランジャとバレルとの間を密封することができるような、高性能標準に一致しなければならない。
コーティングは、別の部品の対向面と摩擦係合するよう配置される、チャンバの少なくとも1つの面の、少なくとも一部に塗布される。封止部材など、医療機器のその他の部品の対向面は、下記のように別のコーティングでコーティングされる。面をコーティングするための方法について、以下に詳細に論じる。
チャンバは、任意の硬化ステップの前に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する1種または複数のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングで、コーティングされる。いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、約5000センチストークから約15000センチストーク(cst)の範囲の粘度を有する。その他の実施形態では、オルガノポリシロキサンは、約12500センチストークの粘度を有する。粘度は、ブルックフィールドDV II+粘度計を使用して測定することができる。
封止部材は、約10000から約500000cstの粘度を有する、上記論じたような1種または複数のオルガノポリシロキサンでコーティングされる。いくつかの実施形態では、封止部材は、任意の硬化ステップの前に、約10000から約300000cstの粘度を有するポリジメチルシロキサンでコーティングされる。例えば、封止部材上のオルガノポリシロキサンの粘度は、12500、100000、または300000cstにすることができる。
チャンバをコーティングするオルガノポリシロキサンの粘度は、封止部材をコーティングするオルガノポリシロキサンの粘度よりも大きくすることができる。その他の実施形態では、チャンバをコーティングするオルガノポリシロキサンの粘度は、封止部材をコーティングするオルガノポリシロキサンの粘度以下にすることができる。例えば、チャンバをコーティングするオルガノポリシロキサンの粘度を12500cstにすることができるのに対し、封止部材をコーティングするオルガノポリシロキサンの粘度は、12500、100000、または300000cstにすることができる。チャンバをコーティングするオルガノポリシロキサンは、封止部材をコーティングするオルガノポリシロキサンと同じまたは異なることができ、例えば、オルガノポリシロキサン中の原子の数または種類は異なることができ、粘度または分子量は異なることができる。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、例えば下記の構造式(I):
Figure 2010503493
[式中、Rはアルキルであり、Zは約30から約4500である]によって表されるように、アルキル置換オルガノポリシロキサンを含む。いくつかの実施形態では、式(I)のオルガノポリシロキサンは、下記の構造式(II):
Figure 2010503493
[式中、Zは上記のとおりでよく、例えば約300から約2000、約300から約1800、または約300から約1350にすることができる]によって表すことができる。いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、約100から約1000000cstの範囲の粘度を有する、DOW CORNING(登録商標)360ポリジメチルシロキサンまたはNUSILポリジメチルシロキサンなどのポリジメチルシロキサンである。
その他の実施形態では、オルガノポリシロキサンは、アルケニル基など、1個または複数の硬化性または反応性官能基を含む。本明細書で使用される、組成物と関連付けて使用される「硬化」という用語、すなわち「硬化組成物」または「硬化コーティング」は、組成物を形成する架橋性成分の少なくとも一部が、少なくとも部分的に架橋することを意味するものとする。本明細書で使用される、組成物の成分と関連付けて使用される「硬化性」という用語は、成分が、架橋可能な官能基、例えばビニル基などのアルケニル基を有することを意味する。本発明のある実施形態では、架橋性成分の架橋密度、すなわち架橋度が、完全な架橋の5%から100%の範囲である。当業者なら、架橋の存在および架橋度、すなわち架橋密度は、動的機械熱分析(DMTA)などの様々な方法によって決定することができることを理解するであろう。この方法は、コーティングまたはポリマーのフリーフィルムのガラス転移温度および架橋密度を決定する。硬化材料のこれらの物理的性質は、架橋網状構造の構造に関連する。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンが、少なくとも1個のアルケニル基を含む。各アルケニル基は、独立に、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、およびデセニルからなる群から選択することができる。当業者なら、オルガノポリシロキサンが、上記のタイプのアルケニル基のいずれかの1つまたは複数およびそれらの混合物を含むことができることが理解されよう。いくつかの実施形態では、少なくとも1個のアルケニル基がビニルである。アルケニルまたはビニルの含量が高くなるほど、より効率的な架橋が行われる。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、下記の構造式(III)または(IV):
Figure 2010503493
[式中、Rはアルキル、ハロアルキル、アリール、ハロアリール、シクロアルキル、シラシクロペンチル、アラルキル、およびこれらの混合物であり;Xは、約60から約1000、好ましくは約200から約320であり;yは、約3から約25である]によって表すことができる。これらのポリマーのコポリマーおよび混合物も考えられる。
有用なビニル官能性オルガノポリシロキサンの非限定的な例には:ビニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン;トリメチルシロキシ末端ビニルメチル、ジメチルポリシロキサンコポリマー;ビニルジメチルシロキシ末端ビニルメチル、ジメチルポリシロキサンコポリマー;ジビニルメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン;ビニル、n−ブチルメチル末端ポリジメチルシロキサン;およびビニルフェニルメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンが含まれる。
いくつかの実施形態では、式II、III、および/またはIVから選択されたシロキサンポリマーの混合物を、使用することができる。例えば混合物は、2種の異なる分子量のビニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンポリマーを含むことができ、このポリマーの1種は、約1000から約25000、好ましくは約16000の平均分子量を有し、その他のポリマーは、約30000から約71000、好ましくは約38000の平均分子量を有するものである。一般に、低分子量のシロキサンが、この混合物の約20%から約80%、例えば約60重量%で存在することができ;より高い分子量のシロキサンが、この混合物の約80%から約20%、例えば約40重量%で存在することができる。
適切なビニル官能性オルガノポリシロキサンの別の非限定的な例は、(7.0〜8.0%ビニルメチルシロキサン)−ジメチルシロキサンコポリマーであって、トリメチルシロキシを末端とするもの、例えば、Morrisville、PAのGelest,Inc.から市販されているVDT−731ビニルメチルシロキサンコポリマーである。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、少なくとも2個の極性基を含むことができる。各極性基は、独立に、アクリレート、メタクリレート、アミノ、イミノ、ヒドロキシ、エポキシ、エステル、アルキルオキシ、イソシアネート、フェノール、ポリウレタンオリゴマー、ポリアミドオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマー、ポリオール、およびカルボキシプロピル基からなる群から選択することができる。当業者なら、オルガノポリシロキサンが上記極性基のいずれかの1つまたは複数とそれらの混合物を含むことができることを理解するであろう。これらのオルガノポリシロキサンは水分硬化性ではないことが好ましい。
いくつかの実施形態では、極性基は、アクリレート基であり、例えばアクリルオキシプロピル基である。その他の実施形態では、極性基は、メタクリルオキシプロピル基などのメタクリレート基である。
極性基を有するオルガノポリシロキサンは、メチル基やエチル基、フェニル基などの、1個または複数のアルキル基および/またはアリール基をさらに含むことができる。
そのようなオルガノポリシロキサンの非限定的な例には、Morrisville、PAのGelest,Inc.から入手可能なUMS−182アクリレート官能性シロキサンや、Rhodia−Siliconesから入手可能なSILCOLEASE(登録商標)PC970アクリル化シリコーンポリマーなどの、[15〜20%(アクリルオキシプロピル)メチルシロキサン]−ジメチルシロキサンコポリマーが含まれる。
その他の実施形態では、そのようなオルガノポリシロキサンは、式(V):
Figure 2010503493
[式中、R1は、アクリレート、メタクリレート、アミノ、イミノ、ヒドロキシ、エポキシ、エステル、アルキルオキシ、イソシアネート、フェノール、ポリウレタンオリゴマー、ポリアミドオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマー、ポリオール、カルボキシプロピル、およびフルオロ基からなる群から選択され;R2はアルキルであり、nは2から4に及び、xは、約5000から100000cstの粘度を潤滑剤に与えるのに十分な整数である]によって表すことができる。
理論に拘泥するものではないが、極性シロキサンは、係合面同士の摩擦係数を低下させるのを助けることができると考えられる。また、照射後は、極性シロキサンの粘度が増大し、コーティングと基板との接着を改善することができると考えられる。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、1個または複数の、−Fなどのフルオロ基、あるいはトリフルオロメチル基などのフルオロアルキル基をさらに含むことができる。その他の有用なオルガノポリシロキサンには、ポリフルオロアルキルメチルシロキサン、およびフルオロアルキル、ジメチルシロキサンコポリマーが含まれる。
いくつかの実施形態では、組成物はさらに、1種または複数の環状シロキサン、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはデカメチルシクロペンタシロキサンを含むことができる。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、下記の構造式(VI):
Figure 2010503493
[式中、Rはハロアルキル、アリール(フェニルなど)、ハロアリール、シクロアルキル、シラシクロペンチル、アラルキル、およびこれらの混合物であり;Zは約20から約1800である]によって表すことができる。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、少なくとも2個のペンダント水素基を含む。少なくとも2個のペンダント水素基を含む適切なオルガノポリシロキサンの非限定的な例には、ポリマー主鎖に沿ったペンダント水素基または末端水素基を有するオルガノポリシロキサンが含まれる。いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、下記の構造式(VII):
Figure 2010503493
[式中、pは約8から約125であり、例えば約30である]によって表すことができる。その他の実施形態では、オルガノポリシロキサンは、下記の構造式(VIII):
HMe2SiO(Me2SiO)pSiMe2H (VIII)
[式中、pは約140から約170であり、例えば約150から約160である]によって表すことができる。これらポリマーの混合物は、2種の異なる分子量の材料を含むものを使用することができる。例えば、約400から約7500、例えば約1900の平均分子量を有するトリメチルシロキシ末端ポリメチルヒドロシロキサンの混合物の約2重量%から約5重量%を、約400から約37000、好ましくは約12000の平均分子量を有するジメチルヒドロシロキシ末端ポリメチル水素シロキサン約98%から約95%と混合して使用することができる。少なくとも2個のペンダント水素基を含む、有用なオルガノポリシロキサンの非限定的な例には、ジメチルヒドロ末端ポリジメチルシロキサン;メチルヒドロ、ジメチルポリシロキサンコポリマー;ジメチルヒドロシロキシ末端メチルオクチルジメチルポリシロキサンコポリマー;およびメチルヒドロ、フェニルメチルシロキサンコポリマーが含まれる。
いくつかの実施形態では、組成物は、ヒドロキシ官能性シロキサン、例えば、少なくとも2個のヒドロキシル基を含むヒドロキシ官能性シロキサン、例えば下式:
Figure 2010503493
[式中、R2はアルキルであり、nは0から4に及び、xは、約5000から100000cstの粘度を潤滑剤に与えるのに十分な整数である]のシロキサンを含む。いくつかの実施形態では、官能基によって水分硬化特性を有する水分硬化性シロキサンには:アルコキシ;アリールオキシ;オキシム;エポキシ;−OOCR;N,N−ジアルキルアミノ;N,N−ジアルキルアミノキシ;N−アルキルアミド;−O−NH−C(O)−R;−O−C(=NCH3)−NH−CH3;−O−C(CH3)=CH2などの官能基を有するシロキサンが含まれ、但しRはHまたはヒドロカルビルである。本明細書で使用される「水分硬化性」は、シロキサンが、大気中の水分の存在下で、周囲条件下で硬化可能であることを意味する。
上記論じたオルガノポリシロキサンの1種または複数の混合物は、本発明で使用することができる。
いくつかの実施形態では、オルガノポリシロキサンは、組成物の約90から約100重量%を構成する。その他の実施形態では、オルガノポリシロキサンは、組成物の約95から約100重量%を構成する。その他の実施形態では、オルガノポリシロキサンは、組成物の100重量%を構成する。
いくつかの実施形態では、組成物はさらに、オルガノポリシロキサンの架橋性基の架橋を促進させるため、触媒量の触媒を含む。紫外線硬化を促進させるのに適した触媒の非限定的な例には、UV光に曝されると反応性シリコーンポリマーの重合を開始することが可能な、任意の適切な光開始剤が含まれる。有用なUV光誘発性重合光開始剤の非限定的な例には、ベンジルやベンゾインなどのケトンと、アシロインおよびアシロインエーテル、例えばα−ヒドロキシケトンなどが含まれる。入手可能な製品の非限定的な例には、IRGACURE 184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、IRGACURE 907(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン)、IRGACURE 369(2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン)、IRGACURE 500(50%の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンと50%のベンゾフェノンとの組合せ)、IRGACURE 651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE 1700(25%のビス(2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4−,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシドと、75%の2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンとの組合せ)、DAROCUR 1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、およびDAROCUR 4265(50%の2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−ホスフィンオキシドと50%の2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンとの組合せ)であって、これらの全てがCIBA Corp.、Tarrytown、N.Y.から入手可能であるもの;SARCURE SR−1121(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパノン)およびESACURE KIP−100F(ポリマー光開始剤を2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンに混合した混合物)であって、共にExaton、PaのSartomer,Inc.から市販されているものが含まれる。当然ながら、異なる光開始剤の混合物を使用してもよい。光開始剤は、適切な混合および組成物中への分布を確実にするために、液体の形をとることが望ましいが、均質な流体として組成物が得られるようにオルガノポリシロキサンに溶解する限り、固体光開始剤を使用してもよい。光開始剤は、1つには光源および光開始剤の消衰係数に応じて、所望の光重合速度をもたらすのに十分な量で存在すべきである。典型的には、光開始剤成分は、その全重量が、組成物の全重量に対して約0.01から約10%、より好ましくは約0.1から約5%で存在することになる。
組成物の成分は、単一の組成物に配合することができ、または例えば、利用の直前まで触媒と架橋性成分とを切り離すため、利用前に混合される2種の組成物に配合することができる。適切な2成分組成物の非限定的な例は、GE Siliconesから市販されている2液型LSRシリコーン組成物である。
チャンバの内面または封止部材の外面へのコーティングの塗布は、任意の適切な方法、例えば浸漬、ブラッシング、および噴霧などによって実現することができる。組成物は、そのまま塗布してもよく、または低分子量シリコーンや無毒性塩素化もしくはフッ素化炭化水素など、例えば1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、フレオンの溶媒に、またはアルカンやトルエン、石油エーテルなどであって、毒物学が重要とは見なされない従来の炭化水素溶媒に溶かして塗布してもよい。溶媒は、その後、蒸発によって除去される。コーティングは、任意の従来の厚さのものでよく、実際には、厚さは、塗布される量や潤滑剤の粘度、塗布温度などの因子によって決定されることになる。経済上の理由で、コーティングは、より厚くコーティングすることによって有意な利点が得られないので、実用上できるだけ薄く塗布することが好ましい。コーティングの正確な厚さは、それほど重要ではないようであり、非常に薄いコーティング、すなわち1または2ミクロンで、効果的な潤滑特性が示される。操作性にはそれほど必要ではないが、コーティングの厚さは、全体を通して実質的に均一であることが望ましい。
コーティングは、塗布後に部分的にまたは完全に架橋することができ、あるいは部分的に架橋して基板に取着することができ、次いで後に、完全に架橋することができる。
コーティングされたチャンバおよびコーティングされた封止部材は、同位体(γ放射線など)、電子ビーム、または紫外線による照射を受ける。放射線処理は、オルガノポリシロキサンの架橋を誘発し、オルガノポリシロキサンは、高分子量3次元ポリマー網状構造に変換されると考えられる。放射線処理は、オルガノポリシロキサンと面との架橋を誘発することができることもさらに考えられる。
この技法は、滅菌する利点も有し、医療の適用分野で有用である。イオン化放射線の形をとる放射線滅菌は、カテーテルや手術用器具、集中治療用器具などの医療機器用として、病院で一般に使用される。γ放射線は、放射線滅菌の最も一般的な形であり、典型的には材料が、オートクレーブ処理の高温に対して感受性を有するがイオン化放射線と共存し得る場合に使用される。γ放射線は、生物学的組織を酸化することによって殺菌効果を発揮し、したがって、簡単で迅速な効果的滅菌方法が提供される。γ線は、コバルト−60(60Co)同位体源から、または機械により発生させた加速電子源からのものが使用される。十分な曝露は、滅菌される材料が、露出した60Co源の周りを定められた時間だけ動くときに実現される。医療物品を滅菌するのに最も一般的に使用される有効線量は、約10から約100kGyであり、例えば、25から50kGyなどである。いくつかの実施形態では、チャンバおよび/または封止部材を、少なくとも25kGyの放射線で処理することが好ましい。
いくつかの実施形態では、厚さが約0.3から10、好ましくは約0.8から4.0ミクロンである面潤滑層を、硬化の前または後に、オルガノポリシロキサンコーティング上に塗布することができる。面潤滑剤は、粘度が約100から60000、好ましくは約1000から12500cstの、従来のシリコーン油(オルガノポリシロキサン)でよい。面潤滑層は、上述の従来の方法のいずれかによって塗布することができる。面潤滑剤を塗布するための好ましい方法は、クロロホルムやジクロロメタン、好ましくはクロロフルオロカーボンなど、例えばFREON(商標)TFなどの溶媒に、面潤滑剤約4重量%を溶かした溶液を、注射器バレルに噴霧し、またはその溶液に注射器バレルを浸漬することによる。面潤滑剤は、任意選択で、プラズマ処理によって、わずかに架橋させてもよい。
いくつかの実施形態では、コーティングされた物品を、滅菌処理にかける。細菌や酵母、カビ、ウイルスなどの生物が排除されるよう医療機器を滅菌するために、今日では多くの滅菌技法が利用可能である。医療機器に使用される、一般に使用される滅菌技法には、オートクレーブ処理、エチレンオキシド(EtO)またはγ照射、ならびに低温ガスプラズマおよび蒸気相滅菌剤を含む、より最近になって導入されたシステムが含まれる。
1つの一般的な滅菌技法は、物品を、例えば120℃よりも高い温度の飽和水蒸気に約120kPaの圧力で最短でも20分間曝す、比較的簡単なプロセスである水蒸気滅菌またはオートクレーブ処理である。このプロセスは、その複製に必要不可欠な代謝および構造成分を破壊することによって微生物を死滅させるため、高温および高圧に耐えるように設計された圧力容器内で、通常は実施される。オートクレーブ処理は、毒性残留物をもたらすことのない効率的で信頼性があり、迅速で比較的簡単なプロセスであるとして、耐熱性手術用機器および静脈内輸液の滅菌のために選択された方法である。
このように、いくつかの実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間の界面を、潤滑化するための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
その他の実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間のブレークルース力を低下させるための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
その他の実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と、封止部材の外面との間の持続力を低下させるための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
その他の実施形態では、本発明は、医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間のスティクションを低下させるための方法であって、(a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、(c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップとを含む方法を提供する。
本発明について、以下の実施例でより具体的に説明するが、これらは、その数多くの修正例および変更例が当業者に明らかにされるように、単なる例示を目的としたものである。
(実施例)
10および50ml注射器用の注射器バレルに、本発明によるコーティング組成物をコーティングした。注射器バレルは、環状ポリオレフィンから形成した。各バレルの内面を、Dow Corningから入手可能な12500cstの粘度を有するDC 360ポリジメチルシロキサンでコーティングした。Helvoet FM457(ブチル−1)およびFM460(ブチル−2)ブチルゴムと、興国SBR注射器用栓を、100000cstまたは300000cstの粘度を有する従来のポリジメチルシロキサンでコーティングした。注射器バレルおよび栓に、表1に指定される線量のγ放射線を使用して照射した。
各注射器を組み立て、脱イオン水10または50mlを充填し、124℃で30分間オートクレーブ処理した。
ブレークアウト力、ブレークルース力、および持続力は、以下に詳細に述べる汎用機械式テスタまたは一定のクロスヘッド移動速度を有するタイプの試験機で、都合良く測定することができる。注射器アセンブリを、そのブレークルース力について、ISO 7886−1 Annex Gに従って評価した。各サンプル注射器のブレークルースおよび持続力(単位:kg)を、ISO 7886に従って100mm/分の変位速度で、Instron Series 5500により決定した。ブレークルース力は、曲線の最高ピークまたは曲線の勾配がグラフ上で変化する点として、目で見て決定される。持続力は、栓が、ブレークルース後に、10mlバレルの場合はさらに45mm、50mlバレルの場合は85mm移動する、平均的な力である。下記の表1で報告されるブレークルースおよび持続値は、サンプル群1〜10のそれぞれに関する4つのサンプルの結果である。
注射器アセンブリを、その輸液ポンプ作動力について、ISO 7886−2 Annex Aに従い評価した。Becton Dickinsonプログラム2注射器ポンプを、0.1ml/時、1.0ml/時、または10.0ml/時の流量で試験するために使用した。力は、注射器プランジャ棒とポンプの変位アームとの間に配置された力変換器を使用して測定した。各注射器ごとの経時的な力のチャートを、図1〜18に示されるように作成した。スティクションまたは非スティクションの視覚的決定は、曲線の滑らかさに関して各チャートを見ることによって行った。滑らかな曲線は、スティクションがないことを示し、不規則な形状の曲線(例えば、ピークが認められる状態)は、スティクションがあることを示した。下記の表1に報告される作動力の値は、サンプル群1〜10のそれぞれに関する4つのサンプルの結果である。
表1に示すように、かつ図1〜18を参照すると、本発明による放射線で処理した10mlのサンプル群2、3、および5は、放射線処理なしでそれぞれ調製されたサンプル群1および4に比べ、一般に、より低いブレークルース力および低下したスティクションを示した。本発明による放射線で処理したサンプル群6〜10は、一般に、0.1および1.0ml/時の射出速度ではスティクションを示さなかった。バレルを少なくとも25キログレイの放射線で処理したサンプル群7、9、および10は、より低い作動力を示し、各速度でスティクションを示さなかった。
Figure 2010503493
本発明について、その特定の実施形態の特定の詳細を参照しながら述べてきた。そのような詳細は、添付される特許請求の範囲に含まれる限り、またそのような程度に至るまでを除き、本発明の範囲を限定すると見なすものではない。

Claims (28)

  1. (a)環状ポリオレフィンから形成され、かつ封止部材の外面と滑り係合する内面を有するチャンバであって、前記チャンバの内面は、その表面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを有しており、前記コーティングは、同位体、電子ビーム、または紫外線の照射により誘発された架橋によって、内面に塗布しているものであるチャンバと、
    (b)チャンバの内面と滑り係合する外面を有する封止部材であって、前記封止部材の外面は、その表面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを有しており、前記コーティングは、同位体、電子ビーム、または紫外線の照射により誘発された架橋によって外面に塗布しているものである封止部材と
    を含むことを特徴とする医療物品。
  2. 医療物品が注射器アセンブリ、薬物カートリッジ、無針注射器、液体分配装置、および液体計量器からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  3. チャンバが注射器バレルであることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  4. 第1のオルガノポリシロキサンまたは第2のオルガノポリシロキサンの少なくとも1つは、下記の構造式(I):
    Figure 2010503493
    [式中、Rはアルキルであり、Zは約30から約4500である]によって表されることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  5. 第1のオルガノポリシロキサンまたは第2のオルガノポリシロキサンの少なくとも1つは、ポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  6. 第1のオルガノポリシロキサンまたは第2のオルガノポリシロキサンの少なくとも1つは、少なくとも1個のアルケニル基を含むことを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  7. オルガノポリシロキサンの各アルケニル基は、独立に、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、およびデセニルからなる群から選択されることを特徴とする請求項6に記載の医療物品。
  8. オルガノポリシロキサンの少なくとも1個のアルケニル基はビニルであることを特徴とする請求項7に記載の医療物品。
  9. 第1のオルガノポリシロキサンまたは第2のオルガノポリシロキサンの少なくとも1つは、少なくとも2個の極性基を含むことを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  10. オルガノポリシロキサンの各極性基は、独立に、アクリレート、メタクリレート、アミノ、イミノ、ヒドロキシ、エポキシ、エステル、アルキルオキシ、イソシアネート、フェノール、ポリウレタンオリゴマー、ポリアミドオリゴマー、ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマー、ポリオール、カルボキシプロピル、およびフルオロ基からなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の医療物品。
  11. 第1のオルガノポリシロキサンは、約12500センチストークの粘度を有することを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  12. 第2のオルガノポリシロキサンは、約12500から約300000センチストークの粘度を有することを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  13. 第2のオルガノポリシロキサンは、約12500センチストークの粘度を有することを特徴とする請求項12に記載の医療物品。
  14. 第2のオルガノポリシロキサンは、約100000センチストークの粘度を有することを特徴とする請求項12に記載の医療物品。
  15. 第2のオルガノポリシロキサンは、約300000センチストークの粘度を有することを特徴とする請求項12に記載の医療物品。
  16. 第1のオルガノポリシロキサンは、第2のオルガノポリシロキサンとは異なることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  17. 第1のオルガノポリシロキサンは、第2のオルガノポリシロキサンと同じであることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  18. 封止部材は、栓、Oリング、プランジャチップ、およびピストンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  19. 封止部材はゴムから形成されることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  20. 封止部材はブチルゴムから形成されることを特徴とする請求項19に記載の医療物品。
  21. 封止部材は、熱可塑性エラストマーまたは熱可塑性加硫物から形成されることを特徴とする請求項1に記載の医療物品。
  22. 封止部材は、スチレン−ブタジエンコポリマーから形成されることを特徴とする請求項21に記載の医療物品。
  23. 医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との界面を潤滑化するための方法であって、
    (a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  24. チャンバの内面のコーティングおよび封止部材の外面のコーティングに、同時に照射することを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. チャンバの内面のコーティングおよび封止部材の外面のコーティングを、連続して照射することを特徴とする請求項23に記載の方法。
  26. 医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間のブレークルース力を低下させるための方法であって、
    (a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  27. 医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間の持続力を低下させるための方法であって、
    (a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  28. 医療物品の、環状ポリオレフィンから形成されたチャンバの内面と封止部材の外面との間のスティクションを低下させるための方法であって、
    (a)チャンバの内面に、約5000センチストークから約100000センチストークの範囲の粘度を有する第1のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (b)封止部材の外面に、約10000センチストークから約500000センチストークの範囲の粘度を有する第2のオルガノポリシロキサンを含む組成物から調製されたコーティングを塗布するステップと、
    (c)チャンバの内面のコーティング、および封止部材の外面のコーティングを、同位体、電子ビーム、または紫外線で照射するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
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