JP2010287715A - 薄膜太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光利用効率を向上させて発電効率を向上させるとともに、その効果を維持することが可能な薄膜太陽電池およびその製造方法を得ること。
【解決手段】透光性絶縁基板1上に透明電極層3と光電変換層4と裏面電極層5とが順に積層された複数の単位太陽電池セル2が所定の方向に配列され、各単位太陽電池セル2が直列に接続されて構成された太陽電池において、反射構造体10を備える。この反射構造体10は、頂部の内角が鋭角となるように交わる2つの光反射面を有し、頂部が透光性絶縁基板1の光の入射面側に配置された状態で、透光性絶縁基板1内部の単位太陽電池セル2間の接続部分に対応する位置に埋置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、薄膜太陽電池およびその製造方法に関する。
従来から、太陽光をエネルギー源とする光電変換装置である薄膜太陽電池が知られている。この薄膜太陽電池の大面積化されたモジュールは、大面積の基板上に複数の単位太陽電池セルが互いに所定の間隔を隔てて配列された構造を有し、各単位太陽電池セルが電気的に直列接続されて構成されている。
ところで、隣接する単位太陽電池セル間を接続する接続部分は、発電効果の得られない非発電領域として存在するため、その分光利用効率が低下し、発電効率が低下してしまう。この種の問題を解決するための技術として、この非発電領域に入射する光を発電領域へと導くようにしたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。この特許文献1では、薄膜太陽電池の光の入射側の面の非発電領域に対応する位置を透明カバーで覆って非平面部を形成し、この非平面部に対する入射光を屈折させて発電領域へと導くようにしている。
特開昭63−226971号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、非平面部を形成することで薄膜太陽電池の光の入射側の面に凹凸が発生してしまい、この凹凸部分に汚れが付着・蓄積して発電効率が低下するという問題があった。特に、薄膜太陽電池を屋外に設置して使用する場合、風雨などによって汚れが付着・蓄積し易い。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光利用効率を向上させて発電効率を向上させるとともに、その効果を維持することが可能な薄膜太陽電池およびその製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、透光性絶縁基板に対し、透明電極層、光電変換層および裏面電極層が順に積層された複数の光電変換セルが所定の間隔を隔てて配列され、各光電変換セルが直列に接続されて構成された薄膜太陽電池において、前記透光性絶縁基板内部の前記光電変換セル間の接続部分に対応する位置に、頂部の内角が鋭角となるように交わる2つの光反射面を有する反射構造体が、前記頂部が前記透光性絶縁基板の光の入射面側に配置された状態で埋置されたことを特徴とする。
本発明によれば、透光性絶縁基板内部の光電変換セル間の接続部分に対応する位置において、頂部の内角が鋭角となるように交わる2つの光反射面を有する反射構造体が、頂部が透光性絶縁基板の光の入射面側に配置された状態で埋置される。これによれば、透光性絶縁基板を介して光電変換セル間の接続部分に入射する光を反射構造体の2つの光反射面によって反射し、光電変換層へと導入することができる。したがって、薄膜太陽電池の光の入射側の面を平滑に保ったままで薄膜太陽電池に入射する光の利用効率の向上が図れ、発電効率の向上が図れるとともに、その効果を維持できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1における薄膜太陽電池の構成例を示す平面図である。 図2は、図1のA−A矢視断面図である。 図3−1は、実施の形態1における薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図3−2は、図3−1に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図3−3は、図3−2に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図3−4は、図3−3に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図3−5は、図3−4に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図4−1は、図3−5に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図4−2は、図4−1に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図4−3は、図4−2に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図4−4は、図4−3に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図4−5は、図4−4に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図5は、実施の形態2における薄膜太陽電池の構成例を示す断面図である。 図6−1は、実施の形態2における薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図6−2は、図6−1に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。 図6−3は、図6−2に続く薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図である。
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面に示される薄膜太陽電池の断面図は模式図であり、層の厚みや幅、これらの比率などは必ずしも正確ではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における薄膜太陽電池の構成例を示す平面図である。また、図2は、図1のA−A矢視断面図である。図1に示すように、実施の形態1の薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板1上に短冊状の光電変換セルである単位太陽電池セル2が所定の方向(図1では左右方向)に配列されて構成されている。各単位太陽電池セル2は、それぞれ隣接する単位太陽電池セル2との間に所定の間隔を隔てて配置され、電気的に直列接続される。この単位太陽電池セル2(2−1,2−2,・・・)は、図2に示すように、透光性絶縁基板1に対して透明電極層3(3−1,3−2,・・・)、光電変換層4(4−1,4−2,・・・)および裏面電極層5(5−1,5−2,・・・)が順に積層された構成を有する。
透明電極層3は、例えば、ZnO、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO2などの透明導電性酸化膜、あるいはZnOにアルミニウムやガリウムなどの金属材料を添加した膜などによって構成される。
光電変換層4は、PN接合またはPIN接合を有し、薄膜太陽電池の光の入射側の面(図2では上側の面)に入射する入射光によって発電を行う薄膜半導体層が1層または複数層積層されて構成される。薄膜半導体層としては、例えば、水素化アモルファスシリコン、微結晶シリコン、アモルファスシリコンゲルマニウム、微結晶シリコンゲルマニウム、アモルファス炭化シリコン、微結晶炭化シリコンなどを用いることができる。また、複数の薄膜半導体層を積層して光電変換層4を構成する場合には、薄膜半導体層間に、ITOやZnOなどの透明導電性膜、あるいは不純物をドーピングして導電性を向上させたSiO2やSiNなどの珪素化合物膜を中間層として挿入してもよい。
裏面電極層5は、導電率が高く、且つ光反射率の高い材料で構成されるのが望ましい。例えば、銀や金、クロム、チタン、ニッケルなどの金属を材料として用いることができる。
この薄膜太陽電池は、隣接する単位太陽電池セル2間で透明電極層3と裏面電極層5とを接続した構成となっている。すなわち、図2に示す1つの単位太陽電池セル2−1に着目すれば、この単位太陽電池セル2−1の透明電極層3−1は、溝61によって隣接する透明電極層3と分離された構造となっている。また、単位太陽電池セル2−1の光電変換層4−1および裏面電極層5−1は、溝63によって隣接する光電変換層4および裏面電極層5と分離された構造となっており、これら光電変換層4−1と裏面電極層5−1との積層体は、透明電極層3−1と、隣接する一方の単位太陽電池セル2(図2では、図2に向かって左側に隣接する単位太陽電池セル2−2)の透明電極層3−2とにまたがるように形成されている。また、この積層体が隣接する単位太陽電池セル2の透明電極層3と重なる位置(例えば単位太陽電池セル2−2の透明電極層3−2と重なる位置)には、この透明電極層3−2と、単位太陽電池セル2−1の裏面電極層5−1とを接続するための接続溝7が形成されている。そして、この接続溝7には、裏面電極層5−1を形成する導電性材料と同じ材料が埋め込まれ、裏面電極層5−1と、隣接する単位太陽電池セル2−2の透明電極層3−2とを接続する接続部8を形成して単位太陽電池セル2−1,2−2間が電気的に接続された構造を実現している。
ここで、単位太陽電池セル2間の接続部8および単位太陽電池セル2間を隔てている溝63に対応する薄膜太陽電池の光の入射側(図2では上側)の領域(互いに隣接する接続部8および溝63上方の領域)は、光が入射しても発電効果が得られない非発電領域となり、この非発電領域以外の領域が発電領域となる。実施の形態1の薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板1の内部において、この非発電領域となる接続部8および溝63の上方位置に埋め込まれた反射構造体10を備える。詳細には、透光性絶縁基板1の単位太陽電池セル2が配置される面内の接続部8および溝63の上方となる位置に、V字状の溝である断面形状がV字状のV溝9が単位太陽電池セル2の長手方向に沿って形成されており、反射構造体10は、単位太陽電池セル2の長手方向に沿って延在するようにV溝9内に配置される。
この反射構造体10は、V溝9の断面形状と略一致する三角形状の断面形状を有し、V溝9の内面に沿って配置されて光反射面となる金属層11と、金属層11の内側に配置される絶縁性樹脂12とを備える。金属層11は、例えば、銀やアルミニウム、金、クロム、チタンなどの反射率の高い金属で構成される。
ここで、V溝9は、2つの斜面によってその内角が鋭角に交わる頂部を形成している。そして、このV溝9内に配置されて透光性絶縁基板1の内部に埋置される反射構造体10は、V溝9の内面に沿う金属層11によって、45度よりも傾斜が急な2つの光反射面を形成するとともに、これら2つの光反射面が成す鋭角な頂部を透光性絶縁基板1の光の入射面側(図2の上側)に配置し、各光反射面によって接続部8および溝63上方を覆う構成となっている。なお、光反射面は、必ずしも直線状である必要はなく、多少湾曲していてもよい。また、これら光反射面同士が交差する頂部部分は、ある程度は丸くても構わない。
以上説明した構成の実施の形態1の薄膜太陽電池では、薄膜太陽電池の光の入射側の面(透光性絶縁基板1の光の入射面)に入射した入射光によって、光電変換層4に光電流が発生する。このとき、図2中に矢印で示すように、接続部8および溝63上方の非発電領域に入射した入射光は、透光性絶縁基板1の内部に埋置された反射構造体10の光反射面によって反射され、発電領域へと導かれて光電変換層4に導入される。この光電変換層4で発生した光電流は、透明電極層3と裏面電極層5とを介して隣接する単位太陽電池セル2へと流れ込み、電力を発生して発電を行う。
次に、実施の形態1における薄膜太陽電池の製造工程について説明する。図3−1〜図3−5および図4−1〜図4−5の各図は、実施の形態1における薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図であり、製造工程順にその一部断面を示している。
実施の形態1の製造工程では先ず、図3−1に示すように、先ず透光性絶縁基板1を準備する。この透光性絶縁基板1としては、例えば白板ガラスを用いる。そして、図3−2に示すように、透光性絶縁基板1上の所定位置を加工して、断面形状が略V字状のV溝9を形成する。ここで、V溝9は、その開口位置が、後段の工程(図4−4を参照)で得られる接続部8および工程(図4−5を参照)で形成される溝63の下方となるように形成される。このV溝9の形成は、例えば、レーザ加工、あるいはV字ブレードを用いた精密切削加工などによって行う。なお、断面形状がV字状となるような加工が実現できれば、その加工方法は特に限定されない。この工程によって、透光性絶縁基板1上の接続部8および溝63の下方となる位置において、単位太陽電池セル2の長手方向に延在するように開口する断面形状がV字状のV溝9が形成される。
続いて、図3−3に示すように、V溝9の内面に例えば銀薄膜の鏡面加工を施し、金属層11を形成する。例えば、マスクを用いた蒸着法やスパッタリング法などの方法で金属層11を形成する。あるいは、V溝9内に銀粒子を含むペーストやインクを印刷する方法を用いて金属層11を形成してもよい。
続いて、図3−4に示すように、形成した金属層11の内側に絶縁性樹脂12を充填し、硬化させる。この工程によって、反射構造体10が、単位太陽電池セル2の長手方向に延在するように透光性絶縁基板1内に埋置される。そして、後段の工程でV溝9の開口上方に形成される接続部8および溝63を光反射面によって覆う反射構造体10の構成が実現される。なお、絶縁性樹脂12を充填後、研磨などの処理を行って透光性絶縁基板1と反射構造体10(金属層11および絶縁性樹脂12)との段差を平坦にしておくのが望ましい。
その後、図3−5に示すように、反射構造体10を配置した透光性絶縁基板1上にアルミニウムを添加したZnO膜を成膜し、透明電極層3を形成する。成膜方法としては、例えばスパッタリング法を用いることができるが、これに限らず、化学気相堆積法(CVD法)などの他の方法を用いてもよい。
続いて、図4−1に示すように、レーザスクライブ法を用い、単位太陽電池セル2の短手方向の幅に応じた所定の間隔毎に透明電極層3を切断して下層の透光性絶縁基板1が露出するように溝61を形成する。この溝61は、V溝9の近傍位置において、V溝9の縁部に沿って形成するのが望ましい。この工程によって、溝61が単位太陽電池セル2の長手方向に延在するように形成され、透明電極層3が単位太陽電池セル2毎に分離される。
続いて、図4−2に示すように、透明電極層3上に、例えば水素化アモルファスシリコン薄膜の薄膜半導体層をCVD法によって堆積し、光電変換層4を形成する。
続いて、図4−3に示すように、レーザスクライブ法を用い、単位太陽電池セル2の短手方向の幅に応じた所定の間隔毎に光電変換層4を切断して下層の透明電極層3が露出するように接続溝7を形成する。この接続溝7は、V溝9の開口上方において、このV溝9と同方向に沿って形成される。この工程によって、接続溝7がV溝9の開口上方において単位太陽電池セル2の長手方向に延在するように形成され、光電変換層4が単位太陽電池セル2毎に分離される。
その後、図4−4に示すように、接続溝7を形成した光電変換層4上に例えば銀とアルミニウムの積層膜を成膜し、裏面電極層5を形成する。成膜方法としては、例えばスパッタリング法を用いることができるが、これに限らず、CVD法や塗布法などの他の方法を用いてもよい。この工程によって、裏面電極層5が、隣接する単位太陽電池セル2の透明電極層3と電気的に接続され、接続部8を得る。
そして、図4−5に示すように、レーザースクライビング法を用い、単位太陽電池セル2の短手方向の幅に応じた所定の間隔毎に光電変換層4および裏面電極層5を切断して透明電極層3が露出するように溝63を形成する。なお、この溝63は、図4−3の工程で形成した接続溝7の隣接位置であって、V溝9の開口上方となる位置に形成される。この工程によって、溝63が単位太陽電池セル2の長手方向に延在するように形成され、光電変換層4および裏面電極層5が単位太陽電池セル2毎に分離される。
以上の製造工程によって、隣接する単位太陽電池セル2間で透明電極層3と裏面電極層5とが直列に接続された薄膜太陽電池が得られる。
以上説明したように、実施の形態1によれば、単位太陽電池セル2間を隔てる溝63が形成され、単位太陽電池セル2間を電気的に接続する接続部8が形成されたことで非発電領域となる透光性絶縁基板1内部の位置に、鋭角な頂部を形成する光反射面によってこれら接続部8および溝63を覆う反射構造体10を埋置することができる。したがって、薄膜太陽電池の光の入射側の面から透光性絶縁基板1に入射した入射光のうち、非発電領域に入射した入射光を反射構造体10の光反射面によって反射させ、発電領域に導くことができる。このとき、反射率の高い金属を用いた金属層11によって反射構造体10の光反射面を形成することで、非発電領域に入射した入射光を高反射率で発電領域へと導くことができる。これによれば、非発電領域に入射する入射光を効率良く利用して光電変換を行うことができるので、入射する光利用効率を向上させて発電効率を向上させることができる。
また、透光性絶縁基板1の内部に反射構造体10を埋置しているので、薄膜太陽電池の光の入射側の面(透光性絶縁基板1の光の入射面)の平滑性を保つことができる。したがって、従来のように、反射構造体10を設けることでこの光の入射面に凹凸が発生しないため、例えば屋外に設置した場合の風雨などによる汚れが付着・蓄積するといった事態が生じない。これにより、光利用効率を向上させ、発電効率を向上させる効果の維持が可能となる。
実施の形態2.
図5は、実施の形態2における薄膜太陽電池の構成例を示す断面図である。図5に示すように、実施の形態2の薄膜太陽電池は、実施の形態1の薄膜太陽電池と同様に、透光性絶縁基板1上に、短冊状の単位太陽電池セル2が、所定の方向に所定の間隔を隔てて配置され、これらが電気的に直接接続されて構成されている。そして、この単位太陽電池セル2は、透光性絶縁基板1に対して透明電極層3、光電変換層4および裏面電極層5が順に積層された構成を有する。
また、実施の形態2の薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板1の内部において、単位太陽電池セル2間の接続部8および単位太陽電池セル2間を隔てている溝63を覆う反射構造体20が埋置されている。詳細には、実施の形態1と同様に、透光性絶縁基板1の単位太陽電池セル2が配置される面内の接続部8および溝63の上方となる位置に、断面形状が略V字状のV溝9が単位太陽電池セル2の長手方向に沿って形成されており、反射構造体20は、単位太陽電池セル2の長手方向に沿って延在するようにV溝9内に配置される。
この反射構造体20は、透明な絶縁性樹脂層21で構成される。この絶縁性樹脂層21は、光に対する反射率が高く、その誘電率によって定まる屈折率が透光性絶縁基板1と異なる誘電体材料を用いて構成される。例えば、透光性絶縁基板1を構成している材質(実施の形態1では白色ガラス)との誘電率の比が2.6〜7.0程度の誘電体材料を適宜採用して用いるのが望ましい。この誘電体材料としては、例えば塩化ビニール樹脂や尿素樹脂などが挙げられる。そして、反射構造体20は、透光性絶縁基板1と絶縁性樹脂層21とが接触する異なる媒質の境界面によって光反射面を形成し、光の全反射を利用する構成となっている。
この実施の形態2の薄膜太陽電池では、薄膜太陽電池の光の入射側の面(透光性絶縁基板1の入射面)に入射した入射光によって、光電変換層4に光電流が発生する。このとき、図5中に矢印で示すように、接続部8および溝63上方の非発電領域に入射した入射光は、透光性絶縁基板1の内部に埋置された反射構造体20の光反射面である透光性絶縁基板1と絶縁性樹脂層21の境界面によって反射され、発電領域へと導かれて光電変換層4に導入される。この光電変換層4で発生した光電流は、透明電極層3と裏面電極層5とを介して隣接する単位太陽電池セル2へと流れ込み、電力を発生して発電を行う。
図6−1〜図6−3の各図は、実施の形態2における薄膜太陽電池の製造工程例を説明する説明図であり、製造工程順にその一部断面を示している。
実施の形態2の製造工程では先ず、図6−1に示すように、実施の形態1と同様に透光性絶縁基板1を準備する。そして、図6−2に示すように、実施の形態1と同様に透光性絶縁基板1上の所定位置を加工し、断面形状が略V字状のV溝9を形成する。
続いて、図6−3に示すように、V溝9の内側に透光性絶縁基板1と誘電率または屈折率の異なる誘電体材料を充填し、絶縁性樹脂層21を形成する。なお、誘電体材料を充填して絶縁性樹脂層21を形成した後、研磨などの処理を行って透光性絶縁基板1と反射構造体20(絶縁性樹脂層21)との段差を平坦にしておくのが望ましい。
その後の製造工程は、実施の形態1で図3−5および図4−1〜図4−5に示して説明した工程と同様に行う。
以上説明したように、実施の形態2によれば、光に対する反射率が高く、透光性絶縁基板1と誘電率または屈折率の異なる誘電体材料を用いて反射構造体20を構成し、透光性絶縁基板1と絶縁性樹脂層21とが接触する異なる媒質の境界面によって光反射面を形成することができる。したがって、光の全反射を利用して非発電領域に入射した入射光を高反射率で発電領域へと導くことができる。これによれば、実施の形態1と同様の効果を奏することができ、非発電領域に入射する入射光を効率良く利用して光電変換を行うことができるので、入射する光利用効率を向上させて発電効率を向上させることができる。また、実施の形態1のように、V溝9の内面に金属層11を形成し、形成した金属層11の内側に絶縁性樹脂12を充填する場合と比べて製造工程を簡略化でき、低コスト化が図れる。
以上のように、本発明にかかる薄膜太陽電池およびその製造方法は、光利用効率を向上させ、発電効率を向上させるのに有用である。
1 透光性絶縁基板
2 単位太陽電池セル
3 透明電極層
4 光電変換層
5 裏面電極層
61,63 溝
7 接続溝
8 接続部
9 V溝
10,20 反射構造体
11 金属層
12 絶縁性樹脂
21 絶縁性樹脂層

Claims (6)

  1. 透光性絶縁基板に対し、透明電極層、光電変換層および裏面電極層が順に積層された複数の光電変換セルが所定の間隔を隔てて配列され、各光電変換セルが直列に接続されて構成された薄膜太陽電池において、
    前記透光性絶縁基板内部の前記光電変換セル間の接続部分に対応する位置に、頂部の内角が鋭角となるように交わる2つの光反射面を有する反射構造体が、前記頂部が前記透光性絶縁基板の光の入射面側に配置された状態で埋置されたことを特徴とする薄膜太陽電池。
  2. 前記各光電変換セルは、前記光電変換セル間に該光電変換セルの長手方向に沿って延在する接続部によって接続されており、
    前記反射構造体は、前記頂部が前記接続部の延在方向に沿うように前記透光性絶縁基板内部に埋置されたことを特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池。
  3. 前記透光性絶縁基板は、前記透明電極層と接する面に前記接続部の延在方向に沿って形成された断面形状V字状の溝を有し、
    前記反射構造体は、前記V字状の溝の内部に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の薄膜太陽電池。
  4. 前記反射構造体は、少なくとも前記光反射面が金属で形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の薄膜太陽電池。
  5. 前記反射構造体は、前記透光性絶縁基板と異なる屈折率を有する誘電体材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の薄膜太陽電池。
  6. 透光性絶縁基板上の、後に光電変換セル間を接続する接続部が形成される位置に、頂部の内角が鋭角となるように交わる2つの光反射面を有する反射構造体を、前記頂部が前記透光性絶縁基板の光の入射面側に配置されるように埋置する埋置工程と、
    前記透光性絶縁基板上に、透明電極層、光電変換層および裏面電極層が積層された複数の光電変換セルを所定の間隔を隔てて形成するとともに、前記複数の光電変換セル間に該光電変換セル間を接続する接続部を形成するセル形成工程と、
    を含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
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