JP2010287674A - 釈放形電磁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石による吸着力を大きくすることができ、小型化された釈放形電磁装置を提供する。
【解決手段】釈放形電磁装置は、永久磁石2と、永久磁石2の一方側に位置し、かつ永久磁石2に対して移動可能な可動子4と、永久磁石2を基準として、少なくとも可動子4の反対側に位置する部分を有するヨーク3とを備えている。ヨーク3は、永久磁石2から出た磁束がヨーク3および可動子4の内部を通って永久磁石2に戻る吸着磁路を形成するよう構成されており、かつ永久磁石2の他方側の側部2aに切り欠き部6を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁束がヨークおよび可動子の内部を通って永久磁石に戻る吸着磁路を有する釈放形電磁装置に関するものである。
電力送配電系統用遮断器では、接点の引き外しのために釈放形電磁石を用いた機構が使われている。この釈放形電磁石を用いた機構は、外部信号によって動作し、この釈放形電磁石を用いた機構の動作をトリガとして遮断器本体が動作する。
たとえば、特開2007−258150号公報(特許文献1)には、遮断器の引外し装置として釈放形電磁装置が記載されている。この釈放形電磁装置では、コイルが巻き回されたコイル用ボビンが三面体からなる継鉄内に収容されている。継鉄上には継鉄の両脚に橋絡された継鉄片が配置されている。継鉄の底には磁性体からなる固定接極子が設けられている。コイル用ボビンに挿通され、継鉄片上に突出自在に構成された可動接極子が、固定接極子と対向配置されている。
コイル用ボビン下には軸線方向に磁化された中空円筒形の永久磁石が、固定接極子および可動子の周囲に配置されている。永久磁石の磁化方向に垂直な面には、磁性体からなる鉄片が装着されている。可動接極子の先端には係止部が設けられ、継鉄片と係止部との間には、可動接極子の突出方向に可動接極子を付勢する引外しばねが介在している。
永久磁石は可動接極子の突出方向と反対方向に吸引することで引外しばねのばね力に対抗して、突出方向と反対方向に可動接極子を引き戻そうとする。可動接極子の突出方向と反対方向への永久磁石の吸引力は、可動接極子の突出方向への引外しばねのばね力より大きくなるように設定される。これにより可動接極子が永久磁石にて吸引保持される。
可動接極子が永久磁石にて吸引保持されている状態では、永久磁石の磁束は、永久磁石のN極から鉄片を介して可動接極子の周面に入り、さらに可動接極子の先端に設けられた小径部を介して固定接極子に入り、固定接極子から継鉄の底面を経由して永久磁石のS極に戻る経路をとる。
この吸引状態において引外し信号によりコイルに通電されると、永久磁石の磁力が打ち消されるように磁束が発生し、継鉄から可動接極子を経由するルートに流れる。この引外し状態では、コイルにて発生された磁束は、永久磁石を迂回して継鉄の底面から固定接極子を介して小径部に入り、さらに小径部から可動接極子を経由して継鉄片に入り、継鉄片から継鉄に戻る経路をとる。これにより可動子が突出方向へ突出する。
特開2007−258150号公報
上記公報の釈放形電磁装置では、吸着力を増やすために永久磁石を大きくする場合、径方向に大きくすると永久磁石が継鉄と接近するので永久磁石の磁束が継鉄に漏洩する。したがって、永久磁石を軸方向に大きくするしかなかった。しかし、永久磁石が軸方向に大きくされると釈放形電磁装置全体が軸方向に大きくなるという問題がある。
また、遮断器の種類に対応して使用される引き外しばねのばね力が違うが、釈放形電磁石の吸着力を変更、調整することが想定されていないという問題がある。
また、仮に吸着力を変更、調整することが想定され、そのために永久磁石を交換する場合には、分解、再組み立てが必要となり、作業工程が多くなるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、永久磁石による吸着力を大きくすることができ、小型化された釈放形電磁装置を提供することである。
本発明の釈放形電磁装置は、永久磁石と、永久磁石の一方側に位置し、かつ永久磁石に対して移動可能な可動子と、永久磁石を基準として、少なくとも可動子の反対側に位置する部分を有するヨークとを備えている。ヨークは、永久磁石から出た磁束がヨークおよび可動子の内部を通って永久磁石に戻る吸着磁路を形成するよう構成されており、かつ永久磁石の他方側の側部に切り欠き部を有する。
本発明の釈放形電磁装置によれば、永久磁石の他方側の側部に切り欠き部を有するため、永久磁石を径方向に大きくすることができるので、永久磁石の磁束量を増やすことができる。これにより、永久磁石による吸着力を大きくすることができる。よって、釈放形電磁装置を小型化することができる。
本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置を概略的に示す正面図である。 本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置を概略的に示す側面図である。 図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置を概略的に示す斜視図であって、主にコイルを示す斜視図である。 本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置を概略的に示す斜視図であって、主に切り欠き部を示す斜視図である。 図2におけるIII−III線に沿った断面図であって、コイルが励磁された場合の磁束を示す断面図である。 本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置の変形例1を概略的に示す断面図であって、図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置の変形例2を概略的に示す断面図であって、図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置の変形例3を概略的に示す断面図であって、図2におけるIII−III線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置の変形例4を概略的に示す斜視図であって、永久磁石が取り付けられる様子を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
最初に、本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置の構成について説明する。
図1〜図3を参照して説明する。本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置1は、永久磁石2と、ヨーク3と、可動子4と、接極子5と、非磁性体7と、ボビン8と、コイル9と、引き外しばね10と、ばね押さえ11とを主に有している。
ヨーク3は、蓋面に孔3b1を有する四面体からなっている。その四面体の内側の空間に永久磁石2と、接極子5と、非磁性体7と、ボビン8と、コイル9と、可動子4の一部とが配置されている。永久磁石2の一方側に接極子5と、非磁性体7と、可動子4が配置されている。永久磁石2の他方側にヨーク3の一部が配置されている。永久磁石2の厚さ方向にボビン8とコイル9とが配置されている。可動子4の一方端部がヨーク3の蓋面の孔3b1から突出するよう構成されている。可動子4の一方端部の先端部にはばね押さえ11が取り付けられている。ヨーク3とばね押さえ11との間に引き外しばね10が配置されている。
ヨーク3は、永久磁石2の磁束を通す磁路を形成するよう構成されている。ヨーク3は、永久磁石2から出た磁束がヨーク3および可動子4の内部を通って永久磁石2に戻る吸着磁路を形成するよう構成されている。ヨーク3は、コイル9が励磁されることにより発生する磁束を通す磁路を形成するよう構成されている。
ヨーク3は、永久磁石2を基準として、少なくとも可動子4の反対側に位置する部分を有している。ヨーク3は、ヨーク外側部3aと、ヨーク蓋面部3bと、ヨーク内側部3cとを有している。
ヨーク外側部3aは、四面体の側面部3a1と底面部3a2とからなっている。ヨーク外側部3aは、側面部3a1の一方端の中央部に突起部12を有している。ヨーク外側部3aの側面部3a1が永久磁石2を基準として可動子4の反対側に位置している。ヨーク外側部3aは、その側面部3a1の他方端の中央部に切り欠き部6を有している。切り欠き部6は、永久磁石2の他方側の側部2aの全面が露出する大きさに形成されている。切り欠き部6は永久磁石2の一方面に相当する高さで形成されている。これにより、永久磁石2を径方向に大きくしても、永久磁石2とヨーク外側部3aの側面部3a1とが接しない。そのため永久磁石2の磁束がヨーク外側部3aの側面部3a1に漏洩しないので永久磁石2を径方向に大きくすることができる。
ヨーク蓋面部3bは、四面体の蓋面の部分からなっている。ヨーク蓋面部3bは外周部に溝13を有している。ヨーク外側部3aの突起部12とヨーク蓋面部3bの溝13とが嵌合するよう構成されている。これにより、ヨーク蓋面部3bはヨーク外側部3aの両端を橋絡するよう構成されている。ヨーク蓋面部3bは、可動子4が往復するための孔3b1を中央部に有している。ヨーク蓋面部3bは、可動子4に沿って可動子4の一方端部に向かって伸びるよう構成されている。
ヨーク内側部3cは、ヨーク外側部3aの内側に配置されている。ヨーク内側部3cは、ヨーク外側部3aと接して配置されている。なお、ヨーク内側部3cは、ヨーク外側部3aと接して配置されていなくてもよい。ヨーク内側部3cは、永久磁石2の一方面上に配置されている。ヨーク内側部3cは、永久磁石2上に位置する部分を有している。これにより、永久磁石2からヨーク外側部3aの側面部3a1に入る磁束の磁気抵抗が減少する。
永久磁石2は、ヨーク3に対して可動子4を吸引するよう構成されている。永久磁石2は、ヨーク外側部3aの底面部3a2に他方面が接して配置されている。なお、永久磁石2は、ヨーク外側部3aの底面部3a2に他方面が接して配置されていなくてもよい。永久磁石2は、たとえば円筒形状に形成されている。永久磁石2は、厚み方向に磁化されている。たとえば、永久磁石2の一方面がN極となり、他方面がS極となるように磁化されている。
平面視におけるヨーク外側部3aの底面部3a2の中央部に接極子5が配置されている。接極子5は、ヨーク外側部3aの底面部3a2に一方面が接して配置されている。なお、接極子5は、ヨーク外側部3aの底面部3a2に一方面が接して配置されていなくてもよい。接極子5は、ヨーク3に対して着脱可能に構成されている。接極子5は、磁性体からなっている。これにより、接極子5を着脱することおよび接極子5の形状、材質などを変更することができるので可動子4を吸着する吸着力が調整され得る。接極子5は、たとえばボビン8に形成された爪に着脱可能に取り付けられている。たとえば、接極子5の厚さは、永久磁石2の厚さとヨーク内側部3cの厚さとをあわせた厚さと同様の厚さを有している。接極子5は、永久磁石2より厚く構成されている。
接極子5の他方面上に非磁性体7が配置されている。非磁性体7は、ヨーク3に対して着脱可能に構成されている。これにより、非磁性体7を着脱することおよび非磁性体7の形状、材質などを変更することができるので可動子4を吸着する吸着力が調整され得る。
接極子5の他方面上に非磁性体7を介して可動子4の他方端部が対向して配置されている。可動子4は、永久磁石2に対して移動可能に構成されている。可動子4の一方端部は小径部4aを有している。この小径部4aの先端部にばね押さえ11が取り付けられている。ばね押さえ11とヨーク3の蓋面との間に引き外しばね10が伸縮可能に配置されている。
可動子4は、永久磁石2の内周側に配置されている。ヨーク内側部3cが永久磁石2に一方面を接して配置されている。ヨーク内側部3cの他方面上にボビン8が配置されている。ボビン8にはコイル9が巻き回されている。ボビン8は、たとえば樹脂で形成されている。ボビン8上にヨーク蓋面部3bが配置されている。可動子4は、ヨーク内側部3c、ボビン8およびヨーク蓋面部3bを挿通している。
可動子4は、永久磁石2の吸引力によって非磁性体7を介して接極子5に吸着されている。吸着面はヨーク内側部3cの他方面より可動子4の一方端部側に位置している。この吸着された状態では永久磁石2の吸引力が引き外しばね10のばね力より大きいため引き外しばね10は圧縮されている。コイル9は、通電されることにより励磁されて永久磁石2の磁力を打ち消す磁束を発生するよう構成されている。これにより、永久磁石2の磁力より引き外しばね10のばね力が大きくなり、可動子4が非磁性体7から可動子4の一方端部側に離れるよう構成されている。このようにして可動子4は、永久磁石2に対して移動するよう構成されている。
図4および図5を参照して、コイル9がヨーク蓋面部3bとヨーク内側部3cとの間で可動子4を取り囲むように円筒形状で構成されている。切り欠き部6がヨーク外側部3aをその厚さ方向に貫通するよう形成されている。図4および図5は、見やすくするためボビン8など一部の構成を省略した図である。さらに見やすくするためコイル9以外は4分の1の構成が記載されている。
次に、本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置の動作について説明する。
図3を参照して、可動子4の吸着動作について説明する。可動子4は、永久磁石2が発生する磁束によって非磁性体7を介して接極子5に吸着される。この吸着状態では、磁路M1、磁路M2および磁路M3との3つの磁路が形成される。釈放形電磁装置1は、図中左右対称に構成されているので説明のため磁路は片側の磁路のみ示されている。
磁路M1では磁束は、永久磁石2→ヨーク内側部3c→ヨーク外側部3aの側面部3a1→ヨーク蓋面部3b→可動子4→非磁性体7→接極子5→ヨーク外側部3aの底面部3a2→永久磁石2を通る。つまり磁束は、永久磁石2のN極からヨーク内側部3cと、ヨーク外側部3aの側面部3a1と、ヨーク蓋面部3bとを通り、可動子4の周面に入る。さらに磁束は、可動子4から非磁性体7を介して接極子5を通り、ヨーク外側部3aの底面部3a2を経由して永久磁石2のS極に戻る。
磁路M2では磁束は、永久磁石2→ヨーク内側部3c→接極子5→ヨーク外側部3aの底面部3a2→永久磁石2を通る。つまり磁束は、永久磁石2のN極からヨーク内側部3cを通り、接極子5の周面に入る。さらに磁束は、接極子5からヨーク外側部3aの底面部3a2を通り、永久磁石2のS極に戻る。
磁路M3では磁束は、永久磁石2→ヨーク内側部3c→ヨーク外側部3aの側面部3a1→ヨーク外側部3aの底面部3a2→永久磁石2を通る。つまり磁束は、永久磁石2のN極からヨーク内側部3cを通り、ヨーク外側部3aの側面部3a1に入る。さらに磁束は、ヨーク外側部3aの側面部3a1の切り欠き部6の両側からヨーク外側部3aの底面部3a2を通り、永久磁石2のS極に戻る。
磁路M1は、可動子4を吸着する吸着磁路を形成する。磁路M2と磁路M3とは、可動子4を吸着するための磁束が漏洩するので漏洩磁路を形成する。切り欠き部6が形成されているため、切り欠き部6が形成されていない場合に比べて磁路M3の磁気抵抗が大きくなるので可動子4を吸着する吸着力が増大する。
図6を参照して、可動子4の引き外し動作について説明する。コイル9が通電されることによってコイル9が励磁されて永久磁石2の磁力が打ち消されるように磁束が発生する。これにより、永久磁石2の磁力より引き外しばね10のばね力が大きくなり可動子4が引き外される。そのため可動子4がばね力によって可動子4の一方端部側へ移動する。この引き外し状態では、磁路M4および磁路M5の2つの磁路が形成される。釈放形電磁装置1は図中左右対称に構成されているので、説明のため磁路は片側の磁路のみ示されている。
磁路M4では磁束は、可動子4→ヨーク蓋面部3b→ヨーク外側部3aの側面部3a1→ヨーク外側部3aの底面部3a2→接極子5→非磁性体7→可動子4を通る。つまり磁束は、可動子4からヨーク蓋面部3bに入り、ヨーク外側部3aの側面部3a1を通って、ヨーク外側部3aの側面部3a1の切り欠き部6の両側からヨーク外側部3aの底面部3a2に入る。さらに磁束は、ヨーク外側部3aの底面部3a2から接極子5に入り、非磁性体7を介して可動子4に戻る。
磁路M5では磁束は、可動子4→ヨーク蓋面部3b→ヨーク外側部3aの側面部3a1→ヨーク内側部3c→接極子5→非磁性体7→可動子4を通る。つまり磁束は、可動子4からヨーク蓋面部3bに入り、ヨーク外側部3aの側面部3a1を通り、ヨーク内側部3cに入る。さらに磁束は、ヨーク内側部3cから接極子5に入り、非磁性体7を介して可動子4に戻る。
接極子5が着脱可能に構成されているため、接極子5を着脱することおよび接極子5の形状、材質などを変更することができる。たとえば接極子5の他方面をヨーク内側部3cの他方面より可動子4の一方端部側に形成することにより磁路M2を通る磁束量が増加する。このため可動子4を吸着する吸着力が減少する。このようにして接極子5によって吸着磁路の磁気抵抗を変化させることができるので可動子4を吸着する吸着力が調整され得る。
また、非磁性体7が着脱可能に構成されているため、非磁性体7を着脱することおよび非磁性体7の形状、材質などを変更することができる。たとえば非磁性体7の厚みを大きくすることによって吸着面の磁気ギャップが大きくなるため可動子4を吸着する吸着力が減少する。一方、非磁性体7の厚みを小さくすることによって吸着面の磁気ギャップが小さくなるため可動子4を吸着する吸着力が増加する。このようにして非磁性体7によって吸着磁路の磁気抵抗を変化させることができるので可動子4を吸着する吸着力が調整され得る。
なお、上記では、可動子4とヨーク外側部3aの底面部3a2との間に接極子5が配置されているが、図7に示す変形例1のように接極子5が配置されていなくてもよい。図7を参照して、変形例1ではヨーク外側部3aの底面部3a2上に非磁性体7を介して可動子4が配置されている。
磁路M1では磁束は、永久磁石2→ヨーク内側部3c→ヨーク外側部3aの側面部3a1→ヨーク蓋面部3b→可動子4→非磁性体7→ヨーク外側部3aの底面部3a2→永久磁石2を通る。つまり磁束は、永久磁石2のN極からヨーク内側部3cと、ヨーク外側部3aの側面部3a1と、ヨーク蓋面部3bとを通り、可動子4の周面に入る。さらに磁束は、可動子4から非磁性体7を介してヨーク外側部3aの底面部3a2を通り永久磁石2のS極に戻る。
磁路M2では磁束は、永久磁石2→ヨーク内側部3c→可動子4→非磁性体7→ヨーク外側部3aの底面部3a2→永久磁石2を通る。つまり磁束は、永久磁石2のN極からヨーク内側部3cを通り、可動子4の周面に入る。さらに磁束は、可動子4から非磁性体7を介してヨーク外側部3aの底面部3a2を通り、永久磁石2のS極に戻る。なお、磁路M3は本発明の一実施の形態と同様である。
変形例1では、ヨーク外側部3aの底面部3a2と非磁性体7を介した可動子4との吸着面がヨーク内側部3cの他方面よりヨーク外側部3aの底面部3a2側に位置しているため、磁路M2が可動子4を吸着する吸着磁路を形成する。これにより、可動子4を吸着する吸着力が増加する。また、コイル9が励磁された場合、磁路M5(図6)に対応する磁路は漏洩磁路になる。したがって、コイル9が励磁されても永久磁石2の磁束を打ち消すように作用しないので磁路M5に対応する磁路によって永久磁石2の磁束は減少しない。一方、コイル9が励磁された場合、磁路M5に対応する磁路は漏洩磁路になるので、可動子4を引き外すために必要な電流(釈放電流)の値は増加する。
また、上記では、可動子4と接極子5との間に非磁性体7が配置されているが、図8に示す変形例2のように可動子4とヨーク外側部3aの底面部3a2との間に接極子5を介して磁性材21が配置されていてもよい。図8を参照して、変形例2では磁性材21は、ヨーク3に対して着脱可能に構成されている。磁性材21の径が可動子4の径より小さく形成されている。
したがって、磁性材21中の磁束密度が大きくなり非磁性体7を配置した場合と等価な磁気ギャップが作られ得る。このようにして磁性材21の径などの形状を変更することで吸着面の磁気抵抗を変化させることができるため可動子4を吸着する吸着力が調整され得る。また、磁性材21を飽和させることにより吸着力を減少させることができる。これにより、可動子4を吸着する吸着力が調整され得る。
また、上記では、ヨーク3の切り欠き部6がヨーク外側部3aの側面部3a1の他方端から底面部3a2にわたって形成されており、切り欠き部6には何も配置されていないが、図9に示す変形例3のように切り欠き部6の一部に磁性体31が配置されていてもよい。図9を参照して、変形例3では磁性体31は、ヨーク3に対して着脱可能に構成されている。
磁性体31は、たとえばヨーク外側部3aの底面部3a2と同様の高さと、側面部3a1と同様の厚みと、切り欠き部6と同様の幅とを有している。この磁性体31が、たとえば側面部3a1他方端の切り欠き部6に配置されて、ねじなどによってヨーク3に取り付けられる。これにより、切り欠き部6の面積が小さくなるため磁路M3の磁気抵抗が小さくなるので可動子4を吸着する吸着力が減少する。このようにして、切り欠き部6の一部に磁性体31を配置することによって可動子4を吸着する吸着力が調整され得る。なお、磁路M4(図6)に対応する磁路の磁気抵抗が小さくなるため釈放電流は減少する。
また、上記では、永久磁石2が円筒形状に形成されているが、図10に示す変形例4のように永久磁石2は矩形形状に形成されていてもよい。図10を参照して、変形例4ではヨーク3は、ヨーク3と可動子4との間の空間に通じる開口部41を有している。永久磁石2が開口部41を通じてヨーク3と可動子4との間に着脱可能に配置されている。
永久磁石2が円筒形状に形成されている場合には、開口部41から永久磁石2を着脱することは難しいが、永久磁石2を矩形形状に形成することによって開口部41から永久磁石2を容易に着脱することができる。これにより、永久磁石2を容易に変更することができるため可動子4を吸着する吸着力が容易に調整され得る。
次に、本発明の一実施の形態の釈放形電磁装置の作用効果について説明する。
本発明の一実施の形態によれば、ヨーク3が永久磁石2の側部2aと対向する部分に切り欠き部6を有するため、永久磁石2を径方向に大きくしても、永久磁石2とヨーク外側部3aの側面部3a1とが接しない。そのため永久磁石2の磁束がヨーク外側部3aの側面部3a1に漏洩しないので永久磁石2を径方向に大きくすることができる。
永久磁石2が発生する磁束量は、磁石断面積Sと起磁力Hと磁石長Lとの積(S・H・L)で表される。したがって、永久磁石2が径方向に大きくなると磁石断面積Sを大きくなるので磁束量が増加する。
したがって、永久磁石2の磁石断面積Sを大きくすることができるので磁束量を増やすことができる。これにより、永久磁石2による吸着力を大きくすることができる。永久磁石2を径方向に大きくすることができるので永久磁石2を軸方向に大きくする必要がない。よって、永久磁石2が軸方向に大きくならないため釈放形電磁装置1が永久磁石2の軸方向に大きくならない。そのため従来の釈放形電磁装置1に比べて小型化することができる。
また、切り欠き部6は永久磁石2の他方側の側部2aの全面が露出する大きさに形成されており、ヨーク内側部3cは永久磁石2上に位置する部分を有している。これにより、永久磁石2の磁束がヨーク外側部3aの側面部3a1に漏洩しないので永久磁石2を径方向に大きくすることができる。また、永久磁石2からヨーク外側部3aの側面部3a1に入る磁束の磁気抵抗を減少することができるので永久磁石2を小型化することができる。
また、磁性体からなる接極子5がヨーク3に対して着脱可能に構成されている。接極子5が吸着磁路において可動子4とヨーク3との間に配置されている。これにより、接極子5を着脱することおよび接極子5の形状、材質などを変更することができるため可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。吸着面の高さを変更することにより吸着磁路の磁気抵抗を変化させることができるため可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、接極子5によって釈放形電磁装置1の種類に対応して使用されるばね力に応じて、吸着力を調整することができる。
また、永久磁石2を交換せずに接極子5を着脱することにより可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、分解および再組み立てが不要であるため作業工程を簡素化することができる。これにより、コストを低減することができる。
また、非磁性体7がヨーク3に対して着脱可能に構成されている。非磁性体7が吸着磁路において可動子4とヨーク3との間に配置されている。これにより、非磁性体7を着脱することおよび非磁性体7の形状、材質などを変更することができるため可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、非磁性体7によって釈放形電磁装置1の種類に対応して使用されるばね力に応じて、吸着力を調整することができる。
また、永久磁石2を交換せずに非磁性体7を着脱することにより可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、分解および再組み立てが不要であるため作業工程を簡素化することができる。これにより、コストを低減することができる。
また、可動子4より径の小さな磁性材21がヨーク3に対して着脱可能に構成されている。磁性材21が吸着磁路において可動子4とヨーク3との間に配置されている。これにより、磁性材21の径や厚みなどの形状を変更することで吸着面の磁気抵抗を変化させることができるため可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、磁性材21によって釈放形電磁装置1の種類に対応して使用されるばね力に応じて、吸着力を調整することができる。
また、永久磁石2を交換せずに磁性材21を着脱することにより可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、分解および再組み立てが不要であるため作業工程を簡素化することができる。これにより、コストを低減することができる。
また、ヨーク3に対して着脱可能な磁性体31が切り欠き部6の一部に配置されている。これにより、切り欠き部6の面積を変更することができるため磁路M3の磁気抵抗を変更することができるので可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、磁性体31によって釈放形電磁装置1の種類に対応して使用されるばね力に応じて、吸着力を調整することができる。
また、永久磁石2を交換せずに磁性体31を着脱することにより可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、分解および再組み立てが不要であるため作業工程を簡素化することができる。これにより、コストを低減することができる。
また、ヨーク3は、ヨーク3と可動子4との間の空間に通じる開口部41を有している。永久磁石2が開口部41を通じてヨーク3と可動子4との間に着脱可能に配置されている。これにより、永久磁石2を開口部41を通じて容易に変更することができるため可動子4を吸着する吸着力を容易に調整することができる。よって、永久磁石2によって釈放形電磁装置1の種類に対応して使用されるばね力に応じて、吸着力を調整することができる。
また、分解および再組み立てをせずに永久磁石2を変更することにより可動子4を吸着する吸着力を調整することができる。よって、作業工程を簡素化することができる。これにより、コストを低減することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
本発明は、磁束がヨークおよび可動子の内部を通って永久磁石に戻る吸着磁路を有する釈放形電磁装置に特に有利に適用され得る。
1 釈放形電磁装置、2 永久磁石、3 ヨーク、4 可動子、5 接極子、6 切り欠き部、7 非磁性体、8 ボビン、9 コイル、10 取り外しばね、11 ばね押さえ、21 磁性材、31 磁性体、41 開口部。

Claims (7)

  1. 永久磁石と、
    前記永久磁石の一方側に位置し、かつ前記永久磁石に対して移動可能な可動子と、
    前記永久磁石を基準として、少なくとも前記可動子の反対側に位置する部分を有するヨークとを備え、
    前記ヨークは、前記永久磁石から出た磁束が前記ヨークおよび前記可動子の内部を通って前記永久磁石に戻る吸着磁路を形成するよう構成されており、かつ前記永久磁石の他方側の側部に切り欠き部を有する、釈放形電磁装置。
  2. 前記切り欠き部は前記永久磁石の他方側の側部の全面が露出する大きさに形成されており、前記ヨークは前記永久磁石上に位置する部分を有する、請求項1に記載の釈放形電磁装置。
  3. 前記ヨークに対して着脱可能な磁性体からなる接極子をさらに備え、
    前記接極子が、前記吸着磁路において前記可動子と前記ヨークとの間に配置されている、請求項1または2に記載の釈放形電磁装置。
  4. 前記ヨークに対して着脱可能な非磁性体をさらに備え、
    前記非磁性体が、前記吸着磁路において前記可動子と前記ヨークとの間に配置されている、請求項1〜3のいずれかに記載の釈放形電磁装置。
  5. 前記ヨークに対して着脱可能な前記可動子より径の小さな磁性材をさらに備え、
    前記磁性材が、前記吸着磁路において前記可動子と前記ヨークとの間に配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載の釈放形電磁装置。
  6. 前記ヨークに対して着脱可能な磁性体をさらに備え、
    前記磁性体が、前記切り欠き部の一部に配置されている、請求項1〜5のいずれかに記載の釈放形電磁装置。
  7. 前記ヨークは、前記ヨークと前記可動子との間の空間に通じる開口部を有し、
    前記永久磁石が前記開口部を通じて前記ヨークと前記可動子との間に着脱可能に配置されている、請求項1〜6のいずれかに記載の釈放形電磁装置。
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