JP2010285219A - 袋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期に渡って密閉性の高い袋体を提供する。
【解決手段】片面に熱溶着層7を有する外被材4からなり、2枚の外被材4の間に充填物である芯材2を入れた袋体において、外被材4の外周部同士が熱溶着された辺31の少なくとも一部を熱溶着された辺31に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺31に位置する外被材4のいずれか一方の熱溶着層7が少なくとも二つの凹部を有しており、その凹部の最深部の熱溶着層7に熱溶着層7の厚さが相対的に薄い薄肉部と薄肉部の両端に位置し熱溶着層7の厚さが相対的に厚い厚肉部からなるシ−ル溝部33を形成し、挿入用の開口となる残りの辺34にもシ−ル溝部33を形成し、最も外側寄りの厚肉部35で外被材4の輪郭を形成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、長期にわたって優れた密閉性能を維持する袋体に関するものである。
近年、菓子などの食品あるいは薬等を密閉袋へ収納し長期保存を可能としたり、密閉袋に繊維体を真空密閉し真空断熱材としたり、袋体の密閉技術が広く用いられている。
ここで、真空断熱材を例に説明する。深刻な地球環境問題である温暖化への対策として、家電製品や設備機器並びに住宅などの建物の省エネルギー化を推進する動きが活発となっており、優れた断熱効果を長期的に有する真空断熱材が、これまで以上に求められている。
真空断熱材とは、グラスウールやシリカ粉末などの微細空隙を有する芯材を、ガスバリア性を有する外被材で覆い、外被材の内部を減圧密封したものである。真空断熱材は、外被材の内空間を高真空に保ち、気相を伝わる熱量を出来る限り小さくすることにより、高い断熱効果の発現を可能としたものである。よって、その優れた断熱効果を長期にわたって発揮するためには、真空断熱材内部(外被材の内部)の高い真空度を維持する技術が極めて重要となる。
真空断熱材内部の真空度を維持する方法として、気体吸着剤や水分吸着剤を、芯材とともに真空断熱材内部に減圧密封する方法が、一般的に用いられている。これによって、真空包装後に芯材の微細空隙から真空断熱材中へ放出される残存水分や、外気から外被材を透過して経時的に真空断熱材内へ浸透する水蒸気や酸素等の大気ガスを、除去することが可能となる。
しかし、現存の吸着剤の吸着能力を考慮すると、高い断熱効果を長期的に維持する真空断熱材を提供するには、吸着剤の使用だけでは不十分であるといえ、真空断熱材内部へ浸透する大気ガス量自体を抑制する手段を講じる必要がある。
ここで、外気から真空断熱材内部へ侵入するガス経路について述べる。
真空断熱材は、通常、2枚の長方形の外被材を重ね合わせて外被材の3辺の周縁近傍の外周部同士を熱溶着して作製した3方シール袋内へ、その3方シール袋の開口部から芯材を挿入し、真空包装機を用いて外被材の袋内部を真空引きしながら、3方シール袋の開口部を熱溶着することによって製造される。
外被材には、通常、最内層に低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂からなる熱溶着層、中間層にアルミニウム箔やアルミニウム蒸着フィルムなどのバリア性を有する材料からなるガスバリア層、そして最外層にはナイロンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルムなどの表面保護の役割を果たす表面保護層を、接着剤を介して積層したラミネートフィルムを用いる。
この場合、外気から真空断熱材内部へ透過する大気ガスは、外被材表面のアルミニウム箔のピンホールや蒸着層の隙間などを透過してくる成分と、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分から封止部を通って内部に透過してくる成分との2つに分類される。
このうち、熱溶着層を構成している熱可塑性樹脂は、ガスバリア層と比べると気体透過度および透湿度が極めて高いことから、真空断熱材内部へ経時的に侵入する大気ガス量のうち、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分から封止部を通って内部に透過したものが大半を占める。
よって、長期にわたって優れた断熱性能を有する真空断熱材の提供には、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分からの大気ガス浸透量抑制が不可欠であり、その効果的な手法が課題とされてきた。
この課題に対して、封止部における熱溶着層の一部を薄肉にした薄肉部を設けた真空断熱材が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
図18は、特許文献1に記載された従来の真空断熱材の断面図である。図19は、特許文献1に記載された従来の真空断熱材において加熱圧縮治具で薄肉部を形成している状態を示す断面図である。
図18に示すように、真空断熱材101は、ガスバリア層102と熱溶着層103とを有する外被材104の封止部分の熱溶着層103の一部が薄肉になっている。この薄肉部105は、図19に示すような封止冶具106を用いて、封止部分における外被材104の一部を特に強く加圧することにより形成されたもので、外被材104の全周を取り巻くように形成されている。
従来の構成は、薄肉部105によって外被材104周縁の端面から侵入するガスの透過抵抗が増大し、内部へのガス侵入を抑制することで長期に渡って優れた断熱性能を発揮できるとされている。
実開昭62−141190号公報
上記特許文献1の構成では、薄肉部105における外被材104の詳細な形状については述べられていないものの、薄肉部105に、図19に示されるような外被材104の両面に角部107を有している場合は、真空断熱材101製造時および取り扱い時に、角部107において、外被材104、特にガスバリア層102にクラックが発生する。このクラックから、経年的に大気ガス成分の真空断熱材101内部への侵入が促進されるという課題があった。また、この課題は真空断熱材に限らず、他の密封袋においても同様の課題があった。
ここで、角部107とは、封止部を外被材104の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、薄肉部105の境界及びその近傍に生じる、熱溶着層103の厚み変化に伴い形成される角形状となった部位(曲率が大きい部位)を指す。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の袋体は、片面に熱溶着層を有する外被材からなり、2枚の前記外被材の間に充填物を入れた袋体において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の前記熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しており、前記凹部の最深部の前記熱溶着層に前記熱溶着層の厚さが相対的に薄い薄肉部と前記薄肉部の両端に位置し前記熱溶着層の厚さが相対的に厚い厚肉部からなるシ−ル溝部を形成し、挿入用の開口となる残りの辺にも前記シ−ル溝部を形成し、最も外側寄りの厚肉部で前記外被材の輪郭を形成したのである。
また、別の本発明の袋体は、片面に熱溶着層を有する外被材からなり、2枚の前記外被材の間に充填物を入れた袋体において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の前記熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しており、前記凹部の最深部の前記熱溶着層に前記熱溶着層の厚さが相対的に薄い薄肉部と前記薄肉部の両端に位置し前記熱溶着層の厚さが相対的に厚い厚肉部からなるシ−ル溝部を形成し、挿入用の開口となる残りの辺は一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着し、挿入用の開口となる残りの辺を除いた残りの辺を最も外側寄りの厚肉部で前記外被材の輪郭を形成したのである。
上記構成において、まず、外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺の熱溶着層の厚みが局所的に薄い薄肉部を設けていることにより、熱溶着層の薄肉部において、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって密閉性の高い袋体を提供することができ、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持する密閉性の高い袋体を提供することができる。
また、外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しているので、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)は、熱溶着された辺の薄肉部およびその近傍において、熱溶着層の形状に沿って曲がるが、外被材の両面に多数の角部を形成することなく、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
さらに、熱溶着層の薄肉部においては、熱溶着層の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、熱溶着層が有する凹部が片面のみに形成している場合、熱溶着層の厚みが凹部に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、熱溶着された辺の封止部の強度も連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層の薄肉部において局所的に応力が集中することが起きにくく、熱溶着された辺の封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や熱溶着された辺の封止部破断が極めて起きにくくなる。
以上により、熱溶着された辺の封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や熱溶着された辺の封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することができ、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持することができる。
本発明によれば、熱溶着された辺の熱溶着層の厚みが局所的に薄い薄肉部を設けていることにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた密閉性能を発揮できる。
また、熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しているので、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
さらに、熱溶着層の薄肉部において局所的に応力が集中することが起きにくく、熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や熱溶着された辺の封止部破断が極めて起きにくくなる。
以上により、熱溶着された辺の封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や熱溶着された辺の封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することができ、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持することができる。
本発明の実施の形態1における袋体を用いた真空断熱材の断面図 同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の平面図 同実施の形態の袋体における薄肉部を含む封止部と加熱圧縮治具を示す断面図 本発明の実施の形態2の袋体における薄肉部を含む封止部と加熱圧縮治具を示す断面図 本発明の実施の形態3における袋体を用いた真空断熱材の断面図 同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の平面図 同実施の形態の袋体における充填物挿入用開口となる残りの辺の封止部と加熱圧縮治具を示す断面図 本発明の実施の形態4における袋体を用いた真空断熱材の平面図 同実施の形態の袋体における充填物挿入用開口となる残りの辺の封止部と加熱圧縮治具を示す断面図 本発明の実施の形態5における袋体を用いた真空断熱材の平面図 同実施の形態の袋体における充填物挿入用開口となる残りの辺の封止部と加熱圧縮治具を示す断面図 本発明の実施の形態6における袋体を用いた真空断熱材の平面図 同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の製造工程を示す斜視図 従来の真空断熱材において外被材を折り曲げた状態を示す断面図 本発明の実施の形態7における袋体を用いた真空断熱材の平面図 同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の製造工程を示す斜視図 従来の真空断熱材において外被材を折り曲げた状態を示す断面図 従来の真空断熱材の断面図 従来の真空断熱材において加熱圧縮治具で薄肉部を形成している状態を示す断面図
第1の発明は、片面に熱溶着層を有する外被材からなり、2枚の前記外被材の間に充填物を入れた袋体において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の前記熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しており、前記凹部の最深部の前記熱溶着層に前記熱溶着層の厚さが相対的に薄い薄肉部と前記薄肉部の両端に位置し前記熱溶着層の厚さが相対的に厚い厚肉部からなるシ−ル溝部を形成し、挿入用の開口となる残りの辺にも前記シ−ル溝部を形成し、最も外側寄りの厚肉部で前記外被材の輪郭を形成したことを特徴とする袋体である。
これにより、外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺の熱溶着層の厚みが局所的に薄い薄肉部を設けていることにより、熱溶着層の薄肉部において、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって密閉性の高い袋体を提供することができ、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持する密閉性の高い袋体を提供することができる。
また、外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しているので、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)は、熱溶着された辺の薄肉部およびその近傍において、熱溶着層の形状に沿って曲がるが、外被材の両面に多数の角部を形成することなく、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
さらに、熱溶着層の薄肉部においては、熱溶着層の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、熱溶着層が有する凹部が片面のみに形成している場合、熱溶着層の厚みが凹部に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、熱溶着された辺の封止部の強度も連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層の薄肉部において局所的に応力が集中することが起きにくく、熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や熱溶着された辺の封止部破断が極めて起きにくくなる。
以上により、熱溶着された辺の封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や熱溶着された辺の封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することができ、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持することができる。
加えて、袋体作成後の、外被材の外周部に位置する熱溶着された辺を折り曲げる後加工において、シール溝部に設けられた薄肉部により、折り曲げ加工が容易になる。
さらに加えて、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、外被材端面から熱溶着された辺の熱溶着層を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部形成による熱溶着された辺の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材の外周部に形成する熱溶着された辺の幅を短くしても真空性能が低下しないことから、同一寸法の充填材を有する袋体に使用する外被材の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
次に袋体の構成材料について説明する。
外被材を構成する熱溶着層としては、特に指定されるものではないが、低密度ポリエチレンフィルム、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等の熱可塑性樹脂あるいはそれらの混合フィルム等が使用できる。
充填物は、その種類について特に指定するものではないが、気層比率90%前後の多孔体であり、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォームなどの連続気泡体や、グラスウールやロックウール、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの繊維体、パーライトや湿式シリカ、乾式シリカなどの粉体など、従来公知の充填物が使用できる。
吸着剤は、その種類について特に指定するものではないが、充填物や外被材の残留ガス成分や、袋体内へ侵入する水分や気体を吸着するもので、酸化カルシウム、ゼオライト、シリカゲルなどのガス吸着剤や水分吸着剤等のゲッター物質で、袋体の真空度を下げる作用や維持する作用があるものであれば使用できる。
外被材に使用するラミネート接着剤については、特に指定するものではないが、2液硬化型ウレタン接着剤等の従来公知のラミネート用接着剤もしくはエポキシ系樹脂接着剤が使用できる。
なお、凹部とは、外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の熱溶着層が少なくとも二つの凹んでいる部分を指し、熱溶着層と熱溶着層の外側に隣接する他の層との境界線(境界面)が熱溶着層側へ少なくとも二つの凸となる部分を指す。
なお、凹部の最深部とは、凹部を形成している凹状の点群のうち、対向する境界面上の点との間に位置する熱溶着層の厚みが、最も薄い箇所に位置する点部を指す。
第2の発明は、片面に熱溶着層を有する外被材からなり、2枚の前記外被材の間に充填物を入れた袋体において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の前記熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しており、前記凹部の最深部の前記熱溶着層に前記熱溶着層の厚さが相対的に薄い薄肉部と前記薄肉部の両端に位置し前記熱溶着層の厚さが相対的に厚い厚肉部からなるシ−ル溝部を形成し、挿入用の開口となる残りの辺は一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着し、挿入用の開口となる残りの辺を除いた残りの辺を最も外側寄りの厚肉部で前記外被材の輪郭を形成したことを特徴とする袋体である。
これにより、挿入用の開口となる残りの辺は一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着していることにより、熱溶着面は薄肉部や厚肉部が存在せず厚みが均一であるため、外被材におけるクラック発生や熱溶着された辺の封止部破断が、さらに極めて起きにくくなる。
また、熱溶着面は薄肉部や厚肉部が存在せず厚みが均一であるため、混入物が液体やガスのように精度の高い熱溶着を求められる場合は、再溶着が可能である。
さらに、熱溶着面は薄肉部や厚肉部が存在せず厚みが均一であるため、熱溶着強度も均一であり、袋体作成後に熱溶着面に、見栄えを向上させるためにノコギリ状の後加工を入れることも可能である。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、袋体を、2枚の外被材を重ね合わせて少なくとも2辺以上の熱溶着された辺があり、残りの辺が充填物を入れる開口となる袋体とし、前記熱溶着を第1または第2の発明に記載の熱溶着としたことを特徴とする袋体である。
これにより、袋体の成形において、2枚の外被材が異なる仕様であっても、確実に熱溶着できる。
第4の発明は、特に、第1または第2の発明において、袋体を、1枚の外被材を半分に折り曲げて、折り曲げた辺につながる辺の少なくとも1辺を熱溶着された辺があり、残りの辺が充填物を入れる開口となる袋体とし、前記折り曲げた辺につながる辺の少なくとも1辺の前記熱溶着を第1または第2の発明に記載の熱溶着としたことを特徴とする袋体である。
これにより、折り曲げに伴うスルーホールの発生が極めて抑制され、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することができる。また、真空断熱材の外周の1辺には熱溶着層同士を熱溶着した突起は形成されていないため、外被材周縁の端面から侵入する気体及び水分量が抑制される。これにより、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持することができる。
第5の発明は、特に、第1または第2の発明において、袋体を、1枚の外被材を半分に折り曲げて、折り曲げと対向する辺を熱溶着し、両端が開口した筒状に形成し、筒を押しつぶすことにより、密着したいずれか一方の開口辺と前記折り曲げと対向する辺を重ねて熱溶着した袋体とし、前記開口辺及び残りの開口辺と前記折り曲げと対向する辺の交わる熱溶着部の少なくとも1カ所を、第1または第2の発明に記載の熱溶着としたことを特徴とする袋体である。
これにより、第4の発明の真空断熱材の効果に加え、交わる熱溶着部に発生する折り曲げに伴うスルーホールの発生が極めて抑制され、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することができる。また、真空断熱材の外周の2辺には熱溶着層同士を熱溶着した突起は形成されていないため、外被材周縁の端面から侵入する気体及び水分量が抑制される。これにより、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持することができる。さらに、充填物の収容容積が大きい袋体を提供することができる。
第6の発明は、特に、第1から第5の発明において、薄肉部と前記薄肉部の間に挟まれた前記薄肉部よりも厚い厚肉部において、前記薄肉部の幅を、前記厚肉部の幅よりも小さくしたことを特徴とする袋体である。
これにより、薄肉部の幅を厚肉部の幅よりも小さくしたことにより、厚肉部の幅が大きく、薄肉部を押さえた時に伴う樹脂の移動箇所の容積が大きく設けられ、薄肉部同士の間に位置する外被材が受ける負荷が緩和され、外被材の破れを極めて起きにくくする。
また、薄肉部の外被材の厚みを極限に近いところまで薄くできるので、薄肉部1ケ所当りの密閉性が大きくなり、単位幅当りでの薄肉部の数を少なくできる。さらに、凹凸が少なくなり、ほこりや異物が溜まりにくくなる。
また、熱溶着された箇所と熱溶着されていない箇所との境界位置と境界位置側に位置する薄肉部との間にも、2枚の外被材の熱溶着されていない箇所が有する熱溶着層の厚みの総和よりも厚い熱溶着された箇所を設けておくことがより望ましい。
第7の発明は、特に、第1から第5の発明において、薄肉部と前記薄肉部の間に挟まれた前記薄肉部よりも厚い厚肉部において、前記薄肉部の幅と前記厚肉部の幅を、均等又はほぼ均等にしたことを特徴とする袋体である。
これにより、薄肉部の幅と前記厚肉部の幅を均等又はほぼ均等にしたことにより、単位幅当りで凹部が多く設けられるため、凹部の1カ所で熱溶着不良が発生しても、残りの凹部で熱溶着が実施されているために、ガス侵入を最小限に止めることができる。特に、充填物としてガラス繊維を用いた場合は、挟雑物として熱溶着の際に挟み込まれた芯材物質が加熱変形し、薄肉部にスルーホールを形成することが多々あることから、本発明の効果がより顕著となる。
第8の発明は、特に、第1から第5の発明において、薄肉部と前記薄肉部の間に挟まれた前記薄肉部よりも厚い厚肉部において、前記薄肉部の幅を、前記厚肉部の幅よりも大きくしたことを特徴とする袋体である。
これにより、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、薄肉部の幅を厚肉部の幅よりも大きくしたことにより、熱溶着層の薄肉部において、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量がさらに抑制され、さらに長期にわたって優れた真空性能を維持する密閉性の高い袋体を提供することができる。
また、薄肉部の幅を厚肉部の幅よりも大きくしたことにより、外被材同士が熱溶着される際に、外被材同士の間に存在する空気が逃げやすく、厚肉部へのボイド発生が抑制される。
第9の発明は、特に、第1から第8の発明において、最も外側寄りの厚肉部の厚さを、最も内側寄りの厚肉部よりも内側に位置する熱溶着層の厚さよりも厚くしたことを特徴とする袋体である。
これにより、最も外側寄りの厚肉部の厚さが最も内側寄りの厚肉部よりも内側に位置する熱溶着層の厚さよりも厚くしたことにより、最も外側寄りの厚肉部の外被材同士の接着強度が大きく、袋体作成後の外周部への当てや加工時に生じる応力に対して、密閉性がさらに向上する。
第10の発明は、特に、第1から第9の発明において、最も内側寄りの厚肉部の厚さを、最も内側寄りの厚肉部よりも内側に位置する熱溶着層の厚さよりも厚くしたことを特徴とする袋体である。
これにより、最も内側寄りの厚肉部の厚さが最も内側寄りの厚肉部よりも内側に位置する熱溶着層の厚さよりも厚くしたことにより、最も内側寄りの厚肉部の外被材同士の接着強度が大きく密閉性がさらに向上するため、袋体作成後の外周部への当てや加工時に生じる応力に対して、最も内側寄りの厚肉部以外の箇所で熱溶着層のはがれが発生しても、ガス侵入を最小限に止めることができる。
第11の発明は、特に、第1から第10の発明において、充填物が、ガラス繊維からなることを特徴とする袋体である。
これにより、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、充填物がガラス繊維からなることにより、単位厚み当りの熱伝導率を小さくでき、断熱性能の高い袋体(真空断熱材)を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、真空断熱材を例にして、図面を参照しながら説明する。なお、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略するものとする。また、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。また、袋体の用途は、真空断熱材に限るものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における袋体を用いた真空断熱材の断面図であり、図2は、同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の平面図であり、図3は、同実施の形態の袋体における薄肉部を含む封止部と加熱圧縮治具を示す断面図である。
図1から図3に示すように、本実施の形態の真空断熱材1は、芯材2と芯材2内に配置された吸着剤3と、同一寸法に裁断された長方形の2枚の外被材4からなり、2枚の外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され、芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の外周部同士が熱溶着されている。
2枚の外被材4は、外層側から、表面保護層5と、ガスバリア層6と、熱溶着層7とが積層されてなる。また、外被材4の周囲辺(外周部)の熱溶着された辺31には、外被材の有する熱溶着層同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうち、4辺全てが薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を有している。
ここで、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の形状について説明する。
図3に示すように、シール溝部33はカット前の封止部8Aにあり、薄肉部9と厚肉部32,35,36からなる。薄肉部9は凹部の最深部に位置し、薄肉部9の熱溶着層7はカット前の封止部8Aのシール溝部33以外の範囲で熱溶着された熱溶着層7の厚さよりも(相対的に)薄くなっている。また、厚肉部32,35,36は薄肉部9の両端に位置し、厚肉部32の熱溶着層7はカット前の封止部8Aのシール溝部33以外の範囲で熱溶着された熱溶着層7の厚さよりも(相対的に)厚くなっている。
また、最も外側寄りの厚肉部35の厚さが、最も内側寄りの厚肉部36よりも内側に位置する熱溶着層7の厚さよりも厚くなっている。
また、最も内側寄りの厚肉部36の厚さが、最も内側寄りの厚肉部36よりも内側に位置する熱溶着層7の厚さよりも厚くなっている。
また、凹部は外被材4のいずれか一方の熱溶着層7が二つの凹部を有している。また、薄肉部9の幅9Wは厚肉部32の幅32Wよりも小さくなっている。
また、最も外側寄りの厚肉部35で外被材4の輪郭を形成している。
また、充填物の芯材2は、ガラス繊維からなっている。
外被材4は、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる。吸着剤3は酸化カルシウムからなる。ガスバリア層は、アルミ蒸着フィルムを適用しても良く、また、アルミ蒸着フィルムとアルミニウム箔を組み合わせて適用しても良い。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材1の製造方法の一例を、図1から図3に基づき説明する。
まず、片面に熱溶着層7を有する2枚の長方形の同じ寸法の外被材4を熱溶着層7同士が対向するように重ねて配置し、外被材4の周囲辺の3辺を熱溶着して袋状とする。
この熱溶着時に、凸部10を有する金属製の上側加熱圧縮冶具22とシリコンゴム21と下側加熱圧縮冶具23で2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮し、図3に示す形状の薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めたカット前の封止部8Aを形成する。
また、図3において、上側加熱圧縮冶具22の凸部10の幅は、上側加熱圧縮冶具22の凸部10の間に挟まれた凹部の幅よりも小さい。
ここで、図示しないが凸部10のコーナーはR形状である。
この際、上側加熱圧縮冶具22の温度T1、下側加熱圧縮冶具23の温度T2、熱溶着時間S、熱溶着圧力Pのそれぞれの好ましい条件(値)は、上側加熱圧縮冶具22の温度T1が200〜260℃、下側加熱圧縮冶具23の温度T2が70〜110℃、熱溶着時間Sが1.5〜4.5秒、熱溶着圧力Pが0.2〜0.6MPaである。ただし、外被材4の材質により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
ここで、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9の幅9Wは厚肉部32の幅32Wよりも小さく形成する。ただし、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)は、密閉性により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
また、薄肉部9の幅9Wが小さすぎると、アルミニウム箔にクラックが発生し、薄肉部9の幅9Wが大きすぎると、熱溶着圧力Pが大きな設備が必要となるため、薄肉部9の幅9Wは0.3〜2mm、厚肉部32の幅32Wは0.8〜15mmが好ましい。ただし、薄肉部9の幅9Wと厚肉部32の幅32Wは、薄肉部9の数により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
この後、外被材4の袋の挿入用の開口となる残りの辺34から、袋内にガラス繊維からなり予め内部に吸着剤3を入れた芯材2を挿入し、袋内部を約200Pa以下に減圧しながら、外被材4の袋の挿入用の開口となる残りの辺34を熱溶着させて密封することにより真空断熱材1を得る。
この挿入用の開口となる残りの辺34の熱溶着時に、先ほど3辺を熱溶着して袋状とした熱溶着方法と同様に、金属製の上側加熱圧縮冶具22とシリコンゴム21と下側加熱圧縮冶具23で2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮し、図3に示す形状の薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めたカット前の封止部8Aを形成する。
ここで、挿入用の開口となる残りの辺34は1辺であるが、外被材4の周囲辺の2辺をL字状に熱溶着して袋状とした後、挿入用の開口となる残りの辺を2辺とし、加熱圧縮し、図3に示す形状の薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めたカット前の封止部8Aを形成してもよい。この場合、芯材2が大きい場合に挿入しやすく作業が容易である。
ここで、厚肉部32、最も外側寄りの厚肉部35、最も内側寄りの厚肉部36は、カット前の封止部8Aのシール溝部33以外の範囲で熱溶着する場合と比較して、加熱圧縮の際に、押さえをあまくしている。
ここで、上側加熱圧縮冶具22には凸部10が存在するが、シリコンゴム21と下側加熱圧縮冶具23には凸部は存在せず、平面又はほぼ平面である。しかし、カット前の封止部8Aのシール溝部33を形成後は、薄肉部9が形成されたために、シリコンゴム21に近い方の外被材4は、緩やかに波うちを有した形状になる。
ここで、挿入用の開口となる残りの辺34は、最終的には熱溶着されるため、熱溶着された辺でもある。
最後に、図3に示すカット前の封止部8Aの必要のない封止部8Bを、最も外側寄りの厚肉部35で外被材4の輪郭を形成するようにカットする。
すなわち、図1に示すように、封止部8の最も外側寄りの厚肉部35の外側の必要のない封止部8Bをカットして真空断熱材1を完成させる。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材1は、片面に熱溶着層7を有し熱溶着可能な長方形の外被材4からなり、2枚の外被材4を重ね合わせて少なくとも2辺以上(本実施の形態では3辺)の熱溶着された辺31があり、残りの辺34が充填物である芯材2を入れる開口となる袋体において、外被材4の外周部同士が熱溶着された辺31の少なくとも一部を熱溶着された辺31に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺31に位置する外被材4のいずれか一方の熱溶着層7が少なくとも二つの凹部を有しており、その凹部の最深部の熱溶着層7に熱溶着層7の厚さが相対的に薄い薄肉部9と薄肉部9の両端に位置し熱溶着層7の厚さが相対的に厚い厚肉部32からなるシ−ル溝部33を形成し、挿入用の開口となる残りの辺34にもシ−ル溝部33を形成し、最も外側寄りの厚肉部35で外被材4の輪郭を形成したものである。
これにより、外被材4の外周部同士が熱溶着された辺31の少なくとも一部を熱溶着された辺31に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺31の熱溶着層7の厚みが局所的に薄い薄肉部9を設けていることにより、熱溶着層7の薄肉部9において、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた真空性能を維持する密閉性の高い真空断熱材1を提供することができる。
また、外被材4の外周部同士が熱溶着された辺31の少なくとも一部を熱溶着された辺31に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺31に位置する外被材4のいずれか一方の熱溶着層7が少なくとも二つの凹部を有しているので、熱溶着層7より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)は、熱溶着された辺31の薄肉部9およびその近傍において、熱溶着層7の形状に沿って曲がるが、外被材4の両面に多数の角部を形成することなく、熱溶着層7より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
さらに、熱溶着層7の薄肉部9においては、熱溶着層7の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、熱溶着層7が有する凹部が片面のみに形成している場合、熱溶着層7の厚みが凹部に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、熱溶着された辺31の強度も連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層7の薄肉部9において局所的に応力が集中することが起きにくく、熱溶着層7の薄肉部9及びその近傍の外被材4におけるクラック発生や熱溶着された辺31の封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
以上により、熱溶着された辺31の封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9及びその近傍において、クラック発生や熱溶着された辺31の封止部8の破断が極めて起きにくい、長期に渡って優れた真空性能を維持する密閉性の高い真空断熱材1を提供することができる。
加えて、真空断熱材1作成後の、外被材4の外周部に位置する熱溶着された辺31を折り曲げる後加工において、シール溝部33に設けられた薄肉部9により、折り曲げ加工が容易になる。
さらに加えて、外被材4端面から熱溶着された辺31の熱溶着層7を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部9形成による熱溶着された辺31の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材4の外周部に形成する熱溶着された辺31の幅を短くしても真空性能が低下しないことから、同一寸法の充填材を有する真空断熱材1に使用する外被材4の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
また、袋体の成形において、2枚の外被材が異なる仕様であっても、確実に熱溶着できる。
また、薄肉部9と薄肉部9の間に挟まれた薄肉部9よりも厚い厚肉部32において、薄肉部9の幅9Wを厚肉部32の幅32Wよりも小さくしているため、厚肉部32の幅32Wが大きく、薄肉部9を押さえた時に伴う樹脂(熱溶着層7を構成する樹脂)の移動箇所の容積が大きく設けられ、隣接する薄肉部9同士の間に位置する外被材4が受ける負荷が緩和され、外被材4の破れを極めて起きにくくする。
また、薄肉部9の外被材4の厚みを極限に近いところ(熱溶着層7の厚みがほとんど無くなるくらい)まで薄くできるので、薄肉部9の1ケ所当りの密閉性が大きくなり、単位幅当りでの薄肉部9の数を少なくできる。さらに、凹凸が少なくなり、ほこりや異物が溜まりにくくなる。
また、最も外側寄りの厚肉部35の厚さを、最も内側寄りの厚肉部36よりも内側に位置する熱溶着層7の厚さよりも厚くしているため、最も外側寄りの厚肉部35の外被材4同士の接着強度が大きく、袋体作成後の外周部への当てや加工時に生じる応力に対して、密閉性がさらに向上する。
また、最も内側寄りの厚肉部36の厚さを、最も内側寄りの厚肉部36よりも内側に位置する熱溶着層7の厚さよりも厚くしているため、最も内側寄りの厚肉部36の外被材4同士の接着強度が大きく密閉性がさらに向上するため、袋体作成後の外周部への当てや加工時に生じる応力に対して、最も内側寄りの厚肉部36以外の箇所で熱溶着層7のはがれが発生しても、ガス侵入を最小限に止めることができる。
また、充填物(芯材2)がガラス繊維からなることにより、単位厚み当りの熱伝導率を小さくでき、断熱性能の高い真空断熱材1を提供できる。
以上のとおり、本実施の形態では、封止部8の形成の説明を実施したが、以下の実施の形態2の様に、封止部8の形成方法を変えることも可能である。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2の袋体における薄肉部を含む封止部と加熱圧縮治具を示す断面図である。
図4に示した実施の形態2の封止部8と、図3に示した実施の形態1のカット前の封止部8Aの相違点は、実施の形態1のカット前の封止部8Aは最も外側寄りの厚肉部の外側に必要のない封止部8Bを有していたが、実施の形態2の封止部8には最も外側寄りの厚肉部の外側に必要のない封止部8Bがないことである。
すなわち、実施の形態1では、必要のない封止部8Bをカットして真空断熱材1を作成する必要があったが、実施の形態2では、必要のない封止部8Bは製造工程上で発生せずに真空断熱材1を作成することができる。
ここで、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の形状は、実施の形態1と同様である。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材1の製造方法を、図1から図4に基づき、実施の形態1の真空断熱材1の製造方法と異なる点を中心に説明する。
まず、片面に熱溶着層7を有する2枚の熱溶着可能な外被材4の熱溶着層7同士が対向するように配置し、外被材4の周囲辺の3辺を熱溶着して袋状とする。この熱溶着時に、凸部10を有する金属製の上側加熱圧縮冶具22Aとシリコンゴム21Aと下側加熱圧縮冶具23Aで2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮し、図4に示す形状の薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めた封止部8を形成する。
ここで、この熱溶着方法は、加熱圧縮冶具以外は、実施の形態1と同様な方法で実施する。
ここで、図示しないが、この熱溶着時に、凸部10を有する金属製の上側加熱圧縮冶具22Aとシリコンゴム21Aと下側加熱圧縮冶具23Aと2枚の外被材4の各端部は、それぞれが揃うように位置決めされて、2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮し、最も外側寄りの厚肉部35で外被材4の輪郭を形成するようにシール溝部33を含めた封止部8を形成する。
ここで、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)、薄肉部9の幅9W、厚肉部32の幅32Wも、実施の形態1と同様に形成する。
ただし、実施の形態1と同様に、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)は、密閉性により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
また、実施の形態1と同様に、薄肉部9の幅9Wと厚肉部32の幅32Wは、薄肉部9の数により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
この後、実施の形態1と同様に、外被材4の袋の挿入用の開口となる残りの辺34から、袋内にガラス繊維からなる芯材2と吸着剤3とを挿入し、袋内部を約200Pa以下に減圧しながら、外被材4の袋の挿入用の開口となる残りの辺34を熱溶着させて密封することにより真空断熱材1を得る。この挿入用の開口となる残りの辺34の熱溶着時には、図4に示す形状の薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めた封止部8を形成する。
ここで、この熱溶着方法は、加熱圧縮時具以外は、実施の形態1と同様な方法で実施する。
ここで、挿入用の開口となる残りの辺34は1辺であるが、外被材4の周囲辺の2辺をL字状に熱溶着して袋状とした後、挿入用の開口となる残りの辺を2辺とし、加熱圧縮し、図4に示す封止部8を形成してもよい。この場合、芯材2が大きい場合に挿入しやすく作業が容易である。
ここで、厚肉部32、最も外側寄りの厚肉部35、最も内側寄りの厚肉部36は、封止部8のシール溝部33以外の範囲で熱溶着する場合と比較して、加熱圧縮の際に、実施の形態1と同様に、押さえをあまくしている。
以上のように、実施の形態1では必要のない封止部8Bをカットして真空断熱材1を作成する必要があったが、実施の形態2では必要のない封止部8Bは製造工程上で発生せずに真空断熱材1を作成することができる。
これにより、本実施の形態の真空断熱材1は、封止部8には最も外側寄りの厚肉部35の外側に必要のない封止部8Bを有しないため、必要のない封止部8Bをカットする工程が不要で、かつ、材料を無駄なく使用できるため、安価な真空断熱材を提供できる。
また、フィルム原反幅が小さなものを使用でき、材料費を削減できる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3における袋体を用いた真空断熱材の断面図であり、図6は、同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の平面図であり、図7は、同実施の形態の袋体における充填物挿入用開口となる残りの辺の封止部と加熱圧縮治具を示す断面図である。
図5から図7に示す実施の形態3の真空断熱材40と、図1から図3に示す実施の形態1の真空断熱材1との相違点は、実施の形態1の真空断熱材1は、充填物を入れた後に挿入用の開口となる残りの辺34を、シ−ル溝部33としたために4辺全てがシール溝部33を有していたが、実施の形態3の真空断熱材40は、充填物を入れた後に挿入用の開口となる残りの辺34Aの一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着しているために、4辺のうちの3辺のみがシール溝部33を有している。
図5、図6に示すように本実施の形態の真空断熱材40は、封止部8,48のある4辺のうち、挿入用の開口となる残りの辺34Aを除く3辺に、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を有している。
ここで、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の形状は、実施の形態1と同様である。
図7に示すように、挿入用の開口となる残りの辺34Aは、一定の面積を一定の圧力で加圧し一定の温度で熱溶着(一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着)し、封止部48を形成している。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材40の製造方法を、図5から図7に基づき、実施の形態1の真空断熱材1の製造方法と異なる点を中心に説明する。
まず、片面に熱溶着層7を有する2枚の熱溶着可能な外被材4の熱溶着層7同士が対向するように配置し、外被材4の周囲辺の3辺を熱溶着して袋状とする。この熱溶着方法は、実施の形態1と同様に、図3に示すシール溝部33を含めたカット前の封止部8Aを形成する。
ここで、厚肉部32、最も外側寄りの厚肉部35、最も内側寄りの厚肉部36は、カット前の封止部8Aのシール溝部33以外の範囲で熱溶着する場合と比較して、加熱圧縮の際に、実施の形態1と同様に、押さえをあまくしている。
ここで、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)、薄肉部9の幅9W、厚肉部32の幅32Wも、実施の形態1と同様に形成する。
ただし、実施の形態1と同様に、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)は、密閉性により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
また、実施の形態1と同様に、薄肉部9の幅9Wと厚肉部32の幅32Wは、薄肉部9の数により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
この後、外被材4の袋の挿入用の開口となる残りの辺34Aから、袋内にガラス繊維からなる芯材2と吸着剤3とを挿入し、袋内部を約200Pa以下に減圧しながら、外被材4の袋の挿入用の開口となる残りの辺34Aを熱溶着させて密封することにより真空断熱材40を得る。この挿入用の開口となる残りの辺34Aの熱溶着時に、金属製の上側加熱圧縮冶具42とシリコンゴム21と下側圧縮冶具43で2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮し、図7に示す平面形状の封止部48を形成する。
この際、上側加熱圧縮冶具42の温度T1、熱溶着時間S、熱溶着圧力Pのそれぞれの好ましい値(条件)は、上側加熱圧縮冶具42の温度T1が120〜200℃、熱溶着時間Sが1.5〜3秒、熱溶着圧力Pが0.2〜0.6MPaである。ただし、外被材4の材質により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
ここで、挿入用の開口となる残りの辺34Aは4辺のうちの1辺であるが、外被材4の周囲辺の2辺をL字状に熱溶着して袋状とした後、挿入用の開口となる残りの辺を2辺とし、加熱圧縮し、図7に示す平面形状の封止部48を形成してもよい。この場合、芯材2が大きい場合に挿入しやすく作業が容易である。
なお、熱溶着条件を含め、他の製造条件には相違点がなく、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材40は、挿入用の開口となる残りの辺34A以外は、実施の形態1または実施の形態2の真空断熱材1と同様の製造方法で作製する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材40は、片面に熱溶着層7を有する長方形の外被材4からなり、2枚の外被材4を重ね合わせて少なくとも2辺以上(本実施の形態では3辺)の熱溶着された辺31があり、残りの辺34Aが充填物である芯材2を入れる開口となる袋体において、外被材4の外周部同士が熱溶着された辺31の少なくとも一部を熱溶着された辺31に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、熱溶着された辺31に位置する外被材4のいずれか一方の熱溶着層7が少なくとも二つの凹部を有しており、凹部の最深部の熱溶着層7に熱溶着層7の厚さが相対的に薄い薄肉部9と薄肉部9の両端に位置し熱溶着層7の厚さが相対的に厚い厚肉部32からなるシ−ル溝部33を形成し、挿入用の開口となる残りの辺34Aは一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着し、挿入用の開口となる残りの辺34Aを除いた残りの3辺31を最も外側寄りの厚肉部35で外被材4の輪郭を形成したものである。
これにより、充填物である芯材2を入れた後に挿入用の開口となる残りの辺34Aの一定の面積を一定の圧力で加圧し一定の温度で熱溶着(一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着)し、挿入用の開口となる残りの辺34Aを除いた残りの3辺31を最も外側寄りの厚肉部35で外被材4の輪郭を形成した真空断熱材40を提供できる。
また、本実施の形態の真空断熱材40においても、実施の形態1の真空断熱材1と同様の効果が期待できる。
また、充填物である芯材2を入れた後に挿入用の開口となる残りの辺34Aの一定の面積を一定の圧力で加圧し一定の温度で熱溶着(一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着)していることにより、熱溶着面は薄肉部9や厚肉部32が存在せず厚みが均一であるため、外被材4におけるクラック発生や熱溶着された辺34Aの封止部8の破断がさらに極めて起きにくくなる。
また、熱溶着面は薄肉部9や厚肉部32が存在せず厚みが均一であるため、混入物が液体やガスのように精度の高い熱溶着を求められる場合は、再溶着が可能である。
さらに、熱溶着面は薄肉部9や厚肉部32が存在せず厚みが均一であるため、熱溶着強度も均一であり、袋体作成後に熱溶着面に、見栄えを向上させるためにノコギリ状の後加工を入れることも可能である。
以上、実施の形態1から実施の形態3で封止部8のシール溝部33を形成した説明をしたが、以下の実施の形態4及び実施の形態5の様に、シール溝部33の薄肉部9の幅9Wと厚肉部32の幅32Wを変えることも可能である。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4における袋体を用いた真空断熱材の平面図であり、図9は、同実施の形態の袋体における充填物挿入用開口となる残りの辺の封止部と加熱圧縮治具を示す断面図である。
図8及び図9に示す実施の形態4の真空断熱材50と、図1から図3に示す実施の形態1の真空断熱材1との相違点は、実施の形態1の真空断熱材1において、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の薄肉部9の幅9Wは厚肉部32の幅32Wよりも小さくなっているが、実施の形態4の真空断熱材50においては、シール溝部33Aの薄肉部9Aと薄肉部9Aの間に挟まれた薄肉部9Aよりも厚い厚肉部32Aにおいて、薄肉部9Aの幅9AWと厚肉部32Aの幅32AWは、均等又はほぼ均等であることである。
また、図9に示すように、上側加熱圧縮冶具52の凸部12の幅と、上側加熱圧縮冶具52の凸部12の間に挟まれた凹部の幅は、均等又はほぼ均等である。
ここで、図示しないが凸部12のコーナーはR形状である。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材50の製造方法を、図8及び図9に基づき、実施の形態1の真空断熱材1の製造方法と異なる点を中心に説明する。
図8に示す実施の形態4の真空断熱材50と、実施の形態1の図2に示す真空断熱材1との製造方法における相違点は、シール溝部33Aの薄肉部9Aの幅9AWと厚肉部32Aの幅32AWにおいてのみ発生する。すなわち、実施の形態1の図3に示す真空断熱材1は、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の薄肉部9の幅9Wは厚肉部32の幅32Wよりも小さくなっているが、実施の形態4の図9に示す真空断熱材50においては、薄肉部9Aと薄肉部9Aの間に挟まれた薄肉部9Aよりも厚い厚肉部32Aにおいて、薄肉部9Aの幅9AWと厚肉部32Aの幅32AWを均等又はほぼ均等に形成し、図9に示すカット前の封止部58Aを形成する。
ここで、シール溝部33Aの薄肉部9Aの幅9AWと厚肉部32Aの幅32AW以外は、実施の形態1の図1から図3に示す真空断熱材1と同様な製造条件で作成する。
また、薄肉部9Aの幅9AWが小さすぎると、アルミニウム箔にクラックが発生し、薄肉部9Aの幅9AWが大きすぎると、熱溶着圧力Pが大きな設備が必要となるため、薄肉部9Aの幅9AW及び厚肉部32Aの幅32AWは0.5〜5mmが好ましい。ただし、薄肉部9Aの幅9AWと厚肉部32Aの幅32AWは、薄肉部9Aの数により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
ここで、厚肉部32A、最も外側寄りの厚肉部35A、最も内側寄りの厚肉部36Aは、カット前の封止部58Aのシール溝部33A以外の範囲で熱溶着する場合と比較して、加熱圧縮の際に、実施の形態1と同様に、押さえをあまくしている。
なお、熱溶着条件を含め、他の製造条件には相違点がなく、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材50は、シール溝部33Aの薄肉部9Aの幅9AWと厚肉部32Aの幅32AW以外は、実施の形態1または実施の形態2の真空断熱材1と同様の製造方法で作製する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材50は、薄肉部9Aと薄肉部9Aの間に挟まれた薄肉部9Aよりも厚い厚肉部32Aにおいて、薄肉部9Aの幅9AWと厚肉部32Aの幅32AWを均等又はほぼ均等に形成したために、単位幅当りで凹部が多く設けられるため、凹部の1カ所で熱溶着不良が発生しても、残りの凹部で熱溶着が実施されているために、ガス侵入を最小限に止めることができる。特に、充填物としての芯材2にガラス繊維を用いた場合は、挟雑物として熱溶着の際に挟み込まれた芯材物質が加熱変形し、薄肉部にスルーホールを形成することが多々あることから、本発明の効果がより顕著となる。
(実施の形態5)
図10は、本発明の実施の形態5における袋体を用いた真空断熱材の平面図であり、図11は、同実施の形態の袋体における充填物挿入用開口となる残りの辺の封止部と加熱圧縮治具を示す断面図である。
図10及び図11に示す実施の形態5の真空断熱材60と、実施の形態1の図1から図3に示す真空断熱材1との製造方法における相違点は、シール溝部33Bの薄肉部9Bの幅9BWと厚肉部32Bの幅32BWにおいてのみ発生する。すなわち、実施の形態1の図3に示す真空断熱材1は、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の薄肉部9の幅9Wは厚肉部32の幅32Wよりも小さくなっているが、実施の形態5の真空断熱材60においては、薄肉部9Bと薄肉部9Bの間に挟まれた薄肉部9Bよりも厚い厚肉部32Bにおいて、薄肉部9Bの幅9BWは、厚肉部32Bの幅32BWよりも大きい。
また、図11に示すように、上側加熱圧縮冶具62の凸部13の幅は、上側加熱圧縮冶具62の凸部13の間に挟まれた凹部の幅よりも大きい。
ここで、図示しないが凸部13のコーナーはR形状である。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材60の製造方法を、図10及び図11に基づき、実施の形態1の真空断熱材1の製造方法と異なる点を中心に説明する。
図10に示す実施の形態5の真空断熱材60と、実施の形態1の図2に示す真空断熱材1との製造方法における相違点は、シール溝部33Bの薄肉部9Bの幅9BWと厚肉部32Bの幅32BWにおいてのみ発生する。すなわち、実施の形態1の図3に示す真空断熱材1は、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の薄肉部9の幅9Wは厚肉部32の幅32Wよりも小さくなっているが、実施の形態5の図11に示す真空断熱材60においては、薄肉部9Bと薄肉部9Bの間に挟まれた薄肉部9Bよりも厚い厚肉部32Bにおいて、薄肉部の幅9BWを厚肉部の幅32BWよりも大きく形成し、図11に示すカット前の封止部68Aを形成する。
ここで、シール溝部33Bの薄肉部9Bの幅9BWと厚肉部32Bの幅32BW以外は、実施の形態1の図1から図3に示す真空断熱材1と同様な製造条件で作成する。
また、薄肉部9Bの幅9BWが小さすぎると、アルミニウム箔にクラックが発生し、薄肉部9Bの幅9BWが大きすぎると、熱溶着圧力Pが大きな設備が必要となるため、薄肉部9Bの幅9BWは1〜5mm、厚肉部32Bの幅32BWは0.5〜4mmが好ましい。ただし、薄肉部9Bの幅9BWと厚肉部32Bの幅32BWは、薄肉部9Bの数により変化し、好ましい値を選べばよく、特に限定はしない。
ここで、厚肉部32B、最も外側寄りの厚肉部35B、最も内側寄りの厚肉部36Bは、カット前の封止部68Aのシール溝部33B以外の範囲で熱溶着する場合と比較して、加熱圧縮の際に、実施の形態1と同様に、押さえをあまくしている。
なお、熱溶着条件を含め、他の製造条件には相違点がなく、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材60は、シール溝部33Bの薄肉部9Bの幅9BWと厚肉部32Bの幅32BW以外は、実施の形態1または実施の形態2の真空断熱材1と同様の製造方法で作製する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材60は、薄肉部9Bと薄肉部9Bの間に挟まれた薄肉部9Bよりも厚い厚肉部32Bにおいて、薄肉部9Bの幅9BWを厚肉部32Bの幅32BWよりも大きくしたことにより、熱溶着層の薄肉部9Bにおいて、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量がさらに抑制され、さらに長期にわたって優れた真空性能を維持する密閉性の高い袋体を提供することができる。
また、薄肉部9Bの幅9BWを厚肉部32Bの幅32BWよりも大きくしたことにより、外被材4同士が熱溶着される際に、外被材4同士の間に存在する空気が逃げやすく、厚肉部32Bへのボイド発生が抑制される。
以上、実施の形態1から実施の形態3で袋体の形態を形成した説明をしたが、以下の実施の形態6及び実施の形態7の様に、袋体の形態を変えることも可能である。
(実施の形態6)
図12は、本発明の実施の形態6における袋体を用いた真空断熱材の平面図であり、図13は、同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の製造工程を示す斜視図であり、図14は、従来の真空断熱材において外被材を折り曲げた状態を示す断面図である。
図12及び図13に示す実施の形態6の真空断熱材70と、図1から図3に示す実施の形態1の真空断熱材1との相違点は、袋体の形態が異なるだけで、熱溶着方法は同じである。
図12、図13において、真空断熱材70は、芯材2と芯材2内に配置された吸着剤3(図示しない)と、半分に折り曲げた長方形の外被材4からなり、外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され、芯材2を覆う外被材4の周縁近傍の外周部同士が熱溶着されている。
図12、図13において、外被材4の周囲辺(外周部)の熱溶着された辺31、挿入用の開口となる残りの辺34D,34Eには、外被材の有する熱溶着層同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の3辺のうち、3辺全てが薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を有している。
ここで、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の形状を含めた熱溶着方法は、実施の形態1の真空断熱材1と同じである。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材70の製造方法を、図12及び図13に基づき、実施の形態1の真空断熱材1の製造方法と異なる点を中心に説明する。
図12に示す実施の形態6の真空断熱材70と、実施の形態1の図2に示す真空断熱材1との製造方法における相違点は、袋体の形態が異なるだけで、熱溶着方法は同じである。
すなわち、袋体の形態以外は、実施の形態1の図1から図3に示す真空断熱材1と同様な製造条件で作成する。
まず、図13において、熱溶着可能な外被材4の熱溶着層7同士が対向するように外被材4を半分に折り曲げて、外被材4の辺31を熱溶着し、熱溶着された辺31とし、挿入用の開口となる残りの辺34D,34Eが開口した袋を作成する。この熱溶着方法は、シール溝部33も含めて実施の形態1と同様な製造条件で作成する。
この後、外被材4の挿入用の開口となる残りの開口辺34D,34Eから、袋内にガラス繊維からなる芯材2と芯材2の中に吸着剤3とを挿入し、袋内部を約200Pa以下に減圧しながら、外被材4の挿入用の開口となる残りの開口辺34D,34Eを熱溶着させて密封することにより真空断熱材70を得る。
ここで、芯材2を袋内に挿入する際には、芯材を袋の折り曲げられた位置まで、図13に図示した矢印のように、袋の奥に挿入する。
この挿入用の開口となる残りの開口辺34D,34Eの熱溶着時には、シール溝部33も含めて実施の形態1と同様な製造条件で作成する。
すなわち、熱溶着された辺は3辺あり、3辺全てが薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めた封止部8を形成したことになる。
ここで、図12に示す通り、真空断熱材70の外周の1辺には熱溶着層同士を熱溶着した突起は形成されていない。
ここで、挿入用の開口となる残りの辺34Dは、言い換えると、挿入用の開口となる折り曲げた辺につながらない辺でもある。
また、挿入用の開口となる残りの辺34Eは、言い換えると、挿入用の開口となる残りの辺の少なくとも折り曲げた辺につながる辺でもある。
また、挿入用の開口となる残りの辺34D,34Eは、最終的には熱溶着されるため、言い換えると、熱溶着された辺でもある。
なお、外被材4の辺31を熱溶着し、熱溶着された辺31とし、挿入用の開口となる残りの辺34D,34Eが開口した袋を作成したが、外被材4の辺31と折り曲げた辺につながる辺34Eを熱溶着し、挿入用の開口となる残りの辺34Dが開口した袋を作成してもよい。
なお、熱溶着条件を含め、他の製造条件には相違点がなく、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材70は、袋体の形態以外は、実施の形態1の真空断熱材1と同様の製造方法で作製する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材70は、袋体を、1枚の外被材4を半分に折り曲げて、折り曲げた辺につながる辺の少なくとも1辺を熱溶着された辺があり、残りの辺が充填物2を入れる開口となる袋体とし、折り曲げた辺につながる辺の少なくとも1辺の熱溶着を、シ−ル溝部33を形成し、最も外側寄りの厚肉部で外被材の輪郭を形成したことにより、図14に示す、折り曲げに伴うスルーホール113の発生が極めて抑制され、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することができる。また、真空断熱材70の外周の1辺には熱溶着層同士を熱溶着した突起は形成されていないため、外被材周縁の端面から侵入する気体及び水分量が抑制される。これにより、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持することができる。
(実施の形態7)
図15は、本発明の実施の形態7における袋体を用いた真空断熱材の平面図であり、図16は、同実施の形態の袋体を用いた真空断熱材の製造工程を示す斜視図であり、図17は、従来の真空断熱材において外被材を折り曲げた状態を示す断面図である。
図15及び図16に示す実施の形態7の真空断熱材80と、図1から図3に示す実施の形態1の真空断熱材1との相違点は、袋体の形態が異なるだけで、熱溶着方法は同じである。
図15、図16において、真空断熱材80は、芯材2と芯材2内に配置された吸着剤3(図示しない)と、外周を覆う外被材4からなり、外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され、芯材2を覆う外被材4の周縁近傍の外周部同士が熱溶着されている。
また、外被材4の周囲辺(外周部)の開口辺34Fと折り曲げと対向する辺31Cと残りの開口辺34Gには、外被材4の有する熱溶着層同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の3辺のうち、3辺全てが薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を有している。
ここで、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33の形状を含めた熱溶着方法は、実施の形態1の真空断熱材1と同じである。
次に、以上のように構成された本実施の形態の真空断熱材80の製造方法を、図15及び図16に基づき、実施の形態1の真空断熱材1の製造方法と異なる点を中心に説明する。
図15に示す実施の形態7の真空断熱材80と、実施の形態1の図2に示す真空断熱材1との製造方法における相違点は、袋体の形態が異なるだけで、熱溶着方法は同じである。
すなわち、袋体の形態以外は、実施の形態1の図1から図3に示す真空断熱材1と同様な製造条件で作成する。
まず、図16において、熱溶着可能な外被材4の熱溶着層7同士が対向するように外被材4を半分に折り曲げて、折り曲げと対向する辺31Cを熱溶着し、両端が開口した筒状に形成し、筒を押しつぶすことにより、密着した開口辺34Fと折り曲げと対向する辺31Cを重ねて熱溶着し、残りの開口辺34Gが開口した袋を作成する。この熱溶着方法は、シール溝部33も含めて実施の形態1と同様な製造条件で作成するする。この際に、折り曲げと対向する辺31Cを折り曲げて、開口辺34Fに重ねて熱溶着している。
この後、外被材4の残りの開口辺34Gから、袋内にガラス繊維からなる芯材2と芯材2の中に吸着剤3とを挿入し、袋内部を約200Pa以下に減圧しながら、外被材4の残りの開口辺34Gを熱溶着させて密封することにより真空断熱材80を得る。
ここで、芯材2を袋内に挿入する際には、芯材を袋の開口辺34F近傍まで、図16に図示した矢印のように、袋の奥に挿入する。
この残りの開口辺34Gの熱溶着時には、先ほど開口辺34Fと折り曲げと対向する辺31Cを熱溶着した熱溶着方法と同様な製造条件で作成する。
また、残りの開口辺34Gと折り曲げと対向する辺31Cを熱溶着する際は、先ほど開口辺34Fと折り曲げと対向する辺31Cを熱溶着した方法と同様に、折り曲げと対向する辺31Cを折り曲げて、残りの開口辺34Gに重ねて熱溶着している。
すなわち、熱溶着された辺は3辺あり、3辺全てが薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めた封止部8を形成したことになる。
言い換えると、開口辺34F及び残りの開口辺34Gと折り曲げと対向する辺31Cの交わる熱溶着部11の2カ所を、シ−ル溝部33としたことになる。
ここで、図15に示す通り、真空断熱材80の外周の4辺の内の2辺には熱溶着層同士を熱溶着した突起は形成されていない。
ここで、開口辺34Fは、言い換えると、密着したいずれか一方の開口辺でもある。
また、開口辺34Fと折り曲げと対向する辺31Cと残りの開口辺34Gは、最終的には熱溶着されるため、言い換えると、熱溶着された辺でもある。
なお、開口辺34Fと残りの開口辺34Gと折り曲げと対向する辺31Cの3辺全てに、薄肉部9と厚肉部32からなるシール溝部33を含めた封止部8を形成したが、3辺の内、開口辺34Fのみにシール溝部33を含めた封止部8を形成しても良い。
また、3辺の内、残りの開口辺34Gのみにシール溝部33を含めた封止部8を形成しても良い。
また、3辺の内、開口辺34Fと折り曲げと対向する辺31Cのみにシール溝部33を含めた封止部8を形成しても良い。
また、3辺の内、残りの開口辺34Gと折り曲げと対向する辺31Cのみにシール溝部33を含めた封止部8を形成しても良い。
なお、熱溶着条件を含め、他の製造条件には相違点がなく、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材80は、袋体の形態以外は、実施の形態1の真空断熱材1と同様の製造方法で作製する。
以上のように、本実施の形態の真空断熱材80は、袋体を、1枚の外被材4を半分に折り曲げて、折り曲げと対向する辺31Cを熱溶着し、両端が開口した筒状に形成し、筒を押しつぶすことにより、密着したいずれか一方の開口辺34Fと折り曲げと対向する辺31Cを重ねて熱溶着した袋体とし、開口辺34F及び残りの開口辺34Gと折り曲げと対向する辺31Cの交わる熱溶着部11の少なくとも1カ所を、シ−ル溝部33を形成し、最も外側寄りの厚肉部で外被材の輪郭を形成したことにより、本実施の形態6の真空断熱材70の効果に加え、図17に示す、交わる熱溶着部11に発生する折り曲げに伴うスルーホール113Aの発生が極めて抑制され、長期に渡って密閉性の高い袋体を提供することができる。また、真空断熱材80の外周の2辺には熱溶着層同士を熱溶着した突起は形成されていないため、外被材周縁の端面から侵入する気体及び水分量が抑制され、これにより、この袋体を真空断熱材に用いた場合は、長期にわたって優れた真空性能を維持することができる。さらに、充填物の収容容積が大きい袋体を提供することができる。
なお、上記実施の形態1から実施の形態7においては、袋体の内部を真空にして熱溶着する構造について説明したが、袋体の内部にガス等を封入する構造においても同様に実施でき、同様の効果が期待できる。
本発明にかかる袋体は、熱溶着された辺の熱溶着層の厚みが局所的に薄い薄肉部を設けていることにより、熱溶着層の薄肉部において、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、経時的に透過する気体および水分量が抑制できるため、冷蔵庫や自動販売機等へ搭載する真空断熱材や菓子などの食品あるいは薬等の密閉袋のような用途にも適用できる。
1,40,50,60,70,80 真空断熱材
2 芯材(充填物)
4 外被材
7 熱溶着層
9,9A、9B 薄肉部
11 交わる熱溶着部
31,31A,31B 熱溶着された辺
32,32A,32B 厚肉部
33,33A,33B シール溝部
34,34A,34B,34C,34D,34E 挿入用の開口となる残りの辺
34G 残りの開口辺
35,35A,35B 最も外側寄りの厚肉部
36,36A,36B 最も内側寄りの厚肉部

Claims (11)

  1. 片面に熱溶着層を有する外被材からなり、2枚の前記外被材の間に充填物を入れた袋体において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の前記熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しており、前記凹部の最深部の前記熱溶着層に前記熱溶着層の厚さが相対的に薄い薄肉部と前記薄肉部の両端に位置し前記熱溶着層の厚さが相対的に厚い厚肉部からなるシ−ル溝部を形成し、挿入用の開口となる残りの辺にも前記シ−ル溝部を形成し、最も外側寄りの厚肉部で前記外被材の輪郭を形成したことを特徴とする袋体。
  2. 片面に熱溶着層を有する外被材からなり、2枚の前記外被材の間に充填物を入れた袋体において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された辺の少なくとも一部を熱溶着された辺に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記熱溶着された辺に位置する外被材のいずれか一方の前記熱溶着層が少なくとも二つの凹部を有しており、前記凹部の最深部の前記熱溶着層に前記熱溶着層の厚さが相対的に薄い薄肉部と前記薄肉部の両端に位置し前記熱溶着層の厚さが相対的に厚い厚肉部からなるシ−ル溝部を形成し、挿入用の開口となる残りの辺は一定の面積を均等に加熱加圧して熱溶着し、挿入用の開口となる残りの辺を除いた残りの辺を最も外側寄りの厚肉部で前記外被材の輪郭を形成したことを特徴とする袋体。
  3. 袋体を、2枚の外被材を重ね合わせて少なくとも2辺以上の熱溶着された辺があり、残りの辺が充填物を入れる開口となる袋体とし、前記熱溶着を請求項1または2に記載の熱溶着としたことを特徴とする袋体。
  4. 袋体を、1枚の外被材を半分に折り曲げて、折り曲げた辺につながる辺の少なくとも1辺を熱溶着された辺があり、残りの辺が充填物を入れる開口となる袋体とし、前記折り曲げた辺につながる辺の少なくとも1辺の前記熱溶着を請求項1または2に記載の熱溶着としたことを特徴とする袋体。
  5. 袋体を、1枚の外被材を半分に折り曲げて、折り曲げと対向する辺を熱溶着し、両端が開口した筒状に形成し、筒を押しつぶすことにより、密着したいずれか一方の開口辺と前記折り曲げと対向する辺を重ねて熱溶着した袋体とし、前記開口辺及び残りの開口辺と前記折り曲げと対向する辺の交わる熱溶着部の少なくとも1カ所を、請求項1または2に記載の熱溶着としたことを特徴とする袋体。
  6. 薄肉部と前記薄肉部の間に挟まれた前記薄肉部よりも厚い厚肉部において、前記薄肉部の幅を、前記厚肉部の幅よりも小さくしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の袋体。
  7. 薄肉部と前記薄肉部の間に挟まれた前記薄肉部よりも厚い厚肉部において、前記薄肉部の幅と前記厚肉部の幅を、均等又はほぼ均等にしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の袋体。
  8. 薄肉部と前記薄肉部の間に挟まれた前記薄肉部よりも厚い厚肉部において、前記薄肉部の幅を、前記厚肉部の幅よりも大きくしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の袋体。
  9. 最も外側寄りの厚肉部の厚さを、最も内側寄りの厚肉部よりも内側に位置する熱溶着層の厚さよりも厚くしたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の袋体。
  10. 最も内側寄りの厚肉部の厚さを、最も内側寄りの厚肉部よりも内側に位置する熱溶着層の厚さよりも厚くしたことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の袋体。
  11. 充填物が、ガラス繊維からなることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の袋体。
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