JP2010284799A - ウェットマスターバッチの製造方法 - Google Patents

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【課題】ゴムラテックスと充填剤スラリーとを混合した液から、短時間で、かつ、大きな塊状物を含むことなく、粒状の凝固物を生成させることが可能なウェットマスターバッチの製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】ゴムラテックスと、充填剤を水に分散させたスラリーとを混合し、この混合液からゴムと充填剤の混合物を凝固させる混合・凝固工程3を有するウェットマスターバッチの製造方法であって、混合物を凝固させる凝固槽8に、下記条件(a)を満たす破砕羽根9を設け、破砕羽根9を周速10m/s以上になるように回転させてゴムラテックス及びスラリーを混合しながら凝固物を生成させる。
(a)破砕羽根の回転により描かれる回転体の面積(cm2)≧混合液の総量(L)×10(cm2・L-1
【選択図】図2

Description

本発明は、ゴムラテックスと、カーボンブラック等の充填剤を分散させたスラリーとを用いたウェットマスターバッチの製造方法に関する。
従来より、分散性や加工性に優れたゴムの製造方法として、特許文献1に示すように、天然ゴムラテックスとカーボンブラック等の充填剤スラリーとを混合し、凝固剤により天然ゴムと充填剤の混合物を凝固させ、得られた凝固物を水から分離し、さらに脱水処理した後に乾燥する、いわゆるウェットマスターバッチを用いる方法が知られている。この方法で得られたウェットマスターバッチは、天然ゴムと充填剤とを混練ロール等を用いて混練して得られるドライマスターバッチに比べてゴム成分に対するカーボンブラックの分散性に優れ、加硫後のゴム特性(破断強度、耐摩耗性等)に優れるという利点を有する。
上記混合・凝固工程において、天然ゴムラテックスと充填剤スラリーを投入する凝固槽には、両液を混合するためのスクリュー型攪拌羽根が設けられており、この撹拌羽根を回転させながら、液中に凝固剤を添加することで凝固物を生成させている。
しかし、凝固物は、混合液中における生成速度が速いことから大きな塊となりやすい。大きな塊の凝固物が生成すると、後の脱水工程において脱水しにくくなるほか、流動性が低下するためにハンドリング性が低下する。
上記問題を解決する方法として、特許文献2に示すように、凝固槽に設けられた撹拌羽根により混合液を撹拌しながら凝固物を生成し、この凝固物を凝固槽に設けられた破砕羽根によって破砕する方法が知られている。
特許登録第2633913号公報 特開2007−237456号公報
しかしながら、凝固物自体は、ゴムを主成分とする弾性体であることから、これを破砕するには大きな力が必要とされる。しかも、特許文献2のように、凝固槽内で生成した塊状の凝固物を、混合液中で自由に移動できる状態のまま、大きさが制限される破砕羽根で破砕しようとすると、相当の時間が必要とされていた。
そこで、本発明では、上記問題に鑑み、ゴムラテックスと充填剤スラリーとを混合した液から、短時間で、かつ、大きな塊状物を含むことなく、粒状の凝固物を生成させることが可能なウェットマスターバッチの製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、ゴムラテックスと、充填剤を水に分散させたスラリーとを混合し、この混合液を凝固させる混合・凝固工程を有するウェットマスターバッチの製造方法であって、前記混合液を凝固させる凝固槽に、下記条件(a)を満たす破砕羽根を設け、破砕羽根を周速10m/s以上になるように回転させて前記ゴムラテックス及びスラリーを混合しながら凝固物を生成させることを特徴とする。(a)破砕羽根の回転により描かれる回転体の面積(cm2)≧混合液の総量(L)×10(cm2・L-1
すなわち、ゴムラテックスと充填剤スラリーとからなる混合液は、蟻酸などの酸や、硫酸アルミニウム等の金属塩などの凝固剤を添加することで、凝固物(ゴムと充填剤の混合物)を生成させることができるほか、液に強い力を与えることによっても、凝固物を生成させることが可能となる。そこで、本発明では、混合液量に対して一定以上の大きさの破砕羽根を周速10m/s以上の高速で回転させることで混合液に強力なせん断力を与え、混合・凝固工程の初期において、混合液中に凝固物の核を多数生成させるようにした。
これにより、凝固物の成長が均等に進行するため、短時間で、大きさの揃った粒状の凝固物を得ることが可能となる。なお、破砕羽根の周速については10m/s以上であれば特に制限はないが、破砕羽根の周速が50m/sを超えると生成する凝固物に大きな差が見られなくなることから、破砕羽根の周速は10m/s以上で、50m/s以下とするのが好ましい。
本発明においては、破砕羽根の大きさが重要となる。すなわち、混合液に衝撃を与え得る速さで破砕羽根を回転させても、羽根が小さい場合には、混合液の一部にしか破砕羽根の衝撃力が及ばないため、初期に生成する凝固物の核の数が少なくなる。そうすると、初期に生成した凝固物は、後から生成した凝固物よりも成長が早くなり、凝固物の大きさが粒状から塊状までばらつくことになる。
本発明においては、破砕羽根の大きさを、(a)破砕羽根の回転により描かれる回転体の面積(cm2)≧混合液の総量(L)×10(cm2・L-1)とすることで、混合液全体に衝撃力を及ぼすことが可能な破砕羽根の大きさを確保するようにしている。また、破砕羽根は、大きく成長しつつある凝固物に対しては、回転時のせん断力により、早期に破砕して塊状になるのを効果的に抑制する。
破砕羽根の大きさは上記条件(a)を満たすものであればよいが、破砕羽根が大きくなると、破砕羽根を回転させる動力源としてパワーの大きいものが必要となることから、「混合液の総量(L)×100(cm2・L-1)」>「破砕羽根の回転により描かれる回転体の面積(cm2)」、とするのが好ましい。
以上説明したように、本発明における破砕羽根は、凝固物が大きな塊に成長するのを未然に抑制することを主目的として使用されるものである。したがって、混合・凝固工程において塊状の凝固物が多数生成した場合は、凝固物を粒状に破砕するためには長時間を要することになる。
本発明において破砕羽根とは、ブレード型の羽根からなるチョッパーのように、混合液に対して主にせん断力を与える羽根を意味し、混合液に対して主として推力を与えるプロペラ型等の撹拌羽根とは異なるものである。なお、破砕羽根であっても、適当な大きさとした上で、高速で回転させることにより、混合液の攪拌は十分に可能となる。
破砕羽根は、凝固槽に1基設けることができるほか、複数基設けても良い。凝固槽に破砕羽根を複数基設ける場合には、各破砕羽根の回転により描かれる各回転体の面積の合計が混合液の総量(L)×10(cm2・L-1)よりも大きくなるようにすればよい。また、破砕羽根を同一の回転軸に複数設けることも可能である。すなわち、破砕羽根を1つの回転軸上に、軸方向に間隔をあけて複数段形成すればよい。
この場合も、破砕羽根の回転により描かれる回転体の面積は、各段における回転体の面積の合計が、混合液の総量(L)×10(cm2・L-1)よりも大きくなるようにすればよい。破砕羽根が凝固層に複数基設けられ、さらに各基に複数段の破砕羽根が設けられている場合は、段単位で破砕羽根の回転により描かれるすべての回転体の面積を求め、これらを合計すればよい。
なお、凝固槽内には、破砕羽根が上記要件を満たすことを前提として、プロペラ型等の攪拌羽根を補助的に設置し、混合液の攪拌がより均一に行えるようにすることも可能である。
本発明においては、混合・凝固工程において凝固剤は必ずしも添加する必要はない。ただ、凝固剤を添加することにより、混合液中に残存するゴムラテックス及びカーボンブラックの量を少なくすることができると共に、凝固をより短時間で終了させることが可能となる。凝固剤を添加する場合は、先ず、破砕羽根の回転を開始し、所定時間経過後に凝固剤を混合液に添加するのが好ましい。破砕羽根の回転開始と同時に凝固剤を添加すると、凝固物の生成が急激に進行し、凝固物が塊状になりやすくなるとともに、破砕羽根に凝固物が付着・堆積するためである。
本発明により得られた凝固物は、大部分が1mm〜10mm程度の大きさとなるため、後の脱水・乾燥工程において水分が抜けやすく、また、表面積が大きいためスムーズに乾燥することが可能となる。さらに、流動性に優れているため、脱水・乾燥工程において、脱水装置や乾燥装置内で詰まって排出できなくなるといった事態を招くおそれがない。
特に、脱水工程において、凝固物をスクリューで送りながら脱水するスクリュープレス機を用いる場合、スクリュープレス機の内部は、凝固物中の水分が蒸発するが、凝固物は溶融しない温度に加熱され、凝固物はスクリューの回転によってプレス機の前方に押し出される。
上記構成においては、スクリューに大きな負荷がかかるところ、本発明で得られた凝固物を用いた場合には、凝固物がスクリュープレス機内で詰まることがなく、また、スクリューに大きな負荷をかけることもなく、凝固物を排出口からスムーズに排出することができ、さらに効率よく脱水を行うことが可能となる。混合・凝固工程で得られた凝固物は、脱水・乾燥工程を経て最終的にウェットマスターバッチが得られる。
本発明により得られたウェットマスターバッチは、タイヤのドレッドゴム、サイドウォールゴムなどのタイヤ用ゴム組成物を始め、各種ゴム組成物に好適に使用することができる。
本発明では、ゴムラテックスと、充填剤を水に分散させたスラリーとを混合して凝固させる際に、混合液量に対して一定以上の大きさの破砕羽根を周速10m/s以上の高速で回転させるようにしたため、短時間で、大きさの揃った粒状の凝固物を得ることができる。
本発明に係るウェットマスターバッチの製造方法を示す工程図 上記混合・凝固工程で用いる凝固装置の断面図 凝固装置の別の態様を示す断面図 凝固装置に設置される破砕羽根の断面図 破砕羽根の別の態様を示す断面図
以下、本発明の実施形態について図面を基に説明する。図1は、本発明に係るウェットマスターバッチの製造方法を示す工程図である。まず、最初に、ゴムラテックス調製工程1及び充填剤スラリー調整工程2を実施して、ゴムラテックス及び充填剤スラリーを調製する。
ゴムラテックスとしては、天然ゴムラテックスのほか、合成ゴムラテックスを使用することも可能である。ゴムラテックスは水等の分散媒によって固形分が10重量%〜40重量%になるように濃度調整するのが好ましい。
充填剤としては、カーボンブラック、シリカのほかに、タルク、クレー、その他の無機充填剤等を用いることができる。充填剤としてカーボンブラックを用いる場合、通常、ゴム用充填剤として用いられる種々のグレードを使用することができる。具体的には、SAF、ISAF、HAF、FEF等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を混合して使用することが可能である。充填剤のスラリー濃度は固形分が1重量%〜20重量%が好ましく、3重量%〜15重量%であることがより好ましい。
調製したゴムラテックス及びカーボンブラックスラリーは、必要に応じて分散処理を行う。分散処理は、ハイシア(ローター/ステーター)ミキサー、ホモジナイザー、コロイドミル等を用いて行うことができる。これらの装置は、回転数を高くしたり、処理時間を長くすることにより粒子を微細化することができる。
図2は、ゴムラテックス及びカーボンブラックスラリーを混合・凝固させる凝固装置を示す断面図である。凝固装置7は、凝固槽8と、破砕羽根9とを備えている。本実施形態では、破砕羽根9として、ブレード状の羽根を用いており、ブレードの表面が水平方向を向くように凝固槽8の底面に立設された回転軸12に対して左右対称に配されており、破砕羽根9が水平方向に回転することで混合液に強力なせん断力が作用するようになっている。
破砕羽根9は、1基で使用してもよいし、図3に示すように、複数基の破砕羽根10、11を使用することも可能である。また、破砕羽根は、凝固槽8の底面に必ずしも設置する必要はなく、破砕羽根10,11のように、凝固槽8の側面に配置するようにしてもよい。
破砕羽根9の羽根の大きさは、凝固槽8に供給するゴムラテックス及びカーボンブラックスラリーの総量によって調整する。具体的には、図4に示すように、破砕羽根9の長さをaとすると、破砕羽根9の回転により描かれる回転体の面積はa2π/4(cm2)となる。よって、a2π/4(cm2)≧混合液の総量(L)×10(cm2・L-1)となるように、aを設定すればよい。
また、図5に示すように、破砕羽根9の形状がまっすぐではなく、破砕羽根9の外周側端部が垂直に折り曲げられているような場合、破砕羽根9の回転により描かれる回転体の面積は、a2π/4+abπ(cm2)となる。したがって、この場合は、a2π/4+abπ(cm2)≧混合液の総量(L)×10(cm2・L-1)となるように、a及びbを設定すればよい。
ゴムラテックス及びカーボンブラックスラリーの両液を凝固槽8に供給した後、あるいは両液を凝固槽8に導入しながら、破砕羽根9を周速10m/s以上になるように回転させて混合液にせん断力を作用させつつ攪拌する。これにより、混合液中に多数の凝固物の核が生成する。このように、混合・凝固工程の初期における、凝固物の核の数がその後の凝固物の形状に大きな影響を与える。すなわち、初期に生成される凝固物の数が多いほど最終的な凝固物の粒径は小さく、大きさが揃ったものとなる。
凝固剤を添加する場合は、破砕羽根9の回転を開始し、凝固物の生成・成長が落ち着いた段階で添加するのが好ましい。具体的には、破砕羽根9の回転を開始した後、2〜4分経過後ぐらいが好ましい。凝固剤としては、蟻酸などの酸や、硫酸アルミニウム等の金属塩等を使用することができる。
以上のようにして得られた凝固物は、固液分離工程4にて、固液分離と凝固剤を洗い流す洗浄とを交互に実施した後、水分及び不純物を取り除いた状態で脱水処理を行う(脱水工程5)。具体的には遠心分離、スクリュープレス、フィルタープレスなどの方式を採用することができる。脱水後、凝固物は、乾燥工程6にかけられる。
乾燥工程6においては、バンド乾燥機、コンベヤー式乾燥機、ドラム乾燥機又は押出機等を使用することができる。その中でも特に、押出機を用いれば、乾燥と同時に可塑化を行うことが可能となる点で好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明するが、本発明をその要旨を越えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
[混合・凝固工程の実施内容]
本実施例においては、上記ゴムラテックス調製工程1におけるゴムラテックスとして天然ゴムラテックスを使用し、ゴム成分25重量%になるように濃度を調整した。さらに、充填剤スラリー調製工程2における充填剤としてカーボンブラック(東海カーボン社製シースト9)を用い、これをハイシアミキサーによって水に分散させ、固形分5重量%のスラリーを調製した。
その後、混合・凝固工程3において、100L容量の凝固槽にゴムラテックス20Lとカーボンブラックスラリーと50Lを同時に投入し、直ちに破砕羽根を所定の周速で5分間回転させて混合液を攪拌した。なお、破砕羽根の回転開始後、2分30秒経過した時点で、凝固剤としてギ酸の10重量%水溶液を混合液中に添加し、pH3になるように調整した。5分間の攪拌終了後、凝固物の生成状態を観察し、場合によってさらに破砕羽根を追加的に回転させた。
凝固装置としては、図2に示すように、凝固層の底面に破砕羽根を設置したタイプA、図3に示すように底面と側面の両面に破砕羽根を設けたタイプB、さらに、図3の凝固槽において底面の破砕羽根をなくして側面のみに破砕羽根を設けたタイプCの3種類で評価を行った。
[評価項目]
評価は、凝固状態、破砕状態及び時間メリットの3項目で行った。以下、各項目の評価基準について記す。
(1)凝固状態
混合・凝固工程において、カーボンブラックの未凝固分が存在すると、凝固後の混合液に濁りが発生する。この濁り具合を目視で判断した。
◎…透明
○…ほとんど透明
△…濁りあり
×…濁り大
(2)凝固物の大きさ
凝固物のサイズを目視で判断した。
◎…大半が1〜10mmで、粒度が均一
○…大半が1〜10mm
△…10mm〜こぶし大程度
×…巨大な塊
(3)時間メリット
破砕羽根のトータル回転時間に上記混合状態及び破砕状態を加味して判断した。
◎…短時間で効果大
○…短時間で効果あり
△…時間メリットなし
×…非常に時間がかかる
[評価結果]
凝固装置及び評価結果を表1に示す。なお、表中、「羽根の長さ」の項目で、「13+13」と記載されているのは、直径13cmのブレード状の破砕羽根が同一回転軸に2段形成されていることを意味する。また、本実施例において、最低限必要となる回転体の面積は70(L)×10(cm2・L-1)=700cm2となる。
表1より、回転体の面積が700cm2以上で、かつ破砕羽根の周速が10m/s以上である実施例1〜6では、凝固物の大きさは大半が1mm〜10mmの範囲となり、微細で流動性に優れたものが得られた。また、凝固工程に要した時間は、10分以内と短時間であった。
特に、破砕羽根の周速を20m/s以上にした実施例1,2では、凝固工程に要した時間は5分とさらに短くて済み、しかも得られた凝固物は大きさが揃ったものであった。このように凝固物の粒度が均一になるほど、凝固物全体としての流動性はより良好となる。加えて、凝固物粒間に適度な隙間を確保することができることから、水分が抜けやすくなり、効率よく乾燥を行うことができる。また、破砕羽根の周速が10m/sであっても、回転体の面積が増加するほど、凝固状態及び凝固物の大きさに関する評価は向上した(実施例4,5)。
一方、回転体の面積が700cm2以上であっても、破砕羽根の周速が10m/s未満である場合は、こぶし大の凝固物が生成し(比較例1〜3)、しかも、破砕羽根の攪拌時間を延長してもこぶし大の凝固物は残存する結果となった(比較例1,2)。
上述のごとく、本発明で得られた凝固物は、形状の面から流動性、すなわちハンドリング性に有利なものとなる。特に、脱水工程で凝固物をスクリューで送りながら脱水するスクリュープレス機を用いた場合は、凝固物がスクリュープレス機内で詰まることがなく、また、スクリューに大きな負荷をかけることもなく、凝固物を排出口からスムーズに排出することが可能となる。
Figure 2010284799
1 ゴムラテックス調製工程
2 充填剤スラリー調製工程
3 混合・凝固工程
4 固液分離工程
5 脱水工程
6 乾燥工程
7 凝固装置
8 凝固槽
9 破砕羽根
10 破砕羽根
11 破砕羽根
12 回転軸

Claims (5)

  1. ゴムラテックスと、充填剤を水に分散させたスラリーとを混合し、この混合液を凝固させる混合・凝固工程を有するウェットマスターバッチの製造方法であって、前記混合液を凝固させる凝固槽に、下記条件(a)を満たす破砕羽根を設け、前記破砕羽根を周速10m/s以上になるように回転させて前記ゴムラテックス及びスラリーを混合しながら凝固物を生成させることを特徴とするウェットマスターバッチの製造方法。
    (a)破砕羽根の回転により描かれる回転体の面積(cm2)≧混合液の総量(L)×10(cm2・L-1
  2. 前記混合・凝固工程において、前記凝固槽に破砕羽根を複数基設け、前記条件(a)における回転体の面積が、各破砕羽根の回転により描かれる各回転体の面積の合計であることを特徴とする請求項1記載のウェットマスターバッチの製造方法。
  3. 前記混合・凝固工程において、前記凝固槽に破砕羽根を同一回転軸上に複数設け、前記条件(a)における回転体の面積が、各破砕羽根の回転により描かれる各回転体の面積の合計であることを特徴とする請求項1又は2記載のウェットマスターバッチの製造方法。
  4. 前記混合・凝固工程において、前記破砕羽根の回転開始から所定時間経過後に凝固剤を混合液に添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウェットマスターバッチの製造方法。
  5. 前記混合・凝固工程で得られた凝固物をスクリュープレス機で脱水することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウェットマスターバッチの製造方法。
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