JP2010284301A - 医用画像表示装置およびx線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダイナミックスキャンにより得られる注目部位の経時変化を、容易に観察できるようにする。
【解決手段】 画像データベース110に保存されている、造影剤を注入して連続的または間欠的に得た所定部位の4Dボリュームデータに対して、入力装置40によって設定したROI内の画像データのCT値の経時変化を、経時変化画像作成部150によって帯状の濃淡画像にし、この帯状の濃淡画像を2D画像またはMPR画像とともに表示装置30にROIとともに表示するようにした。
これにより、時間の経過による注目部位の状態変化が、2次元の画像として表示されるので、その様子を直感的に把握することができ、読影にかける時間を短縮し、読影する医師の負担を大幅に軽減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、造影剤を用いて連続的または間欠的に取り込んだ画像データを基にして、注目部位の経時的な変化をひとつの画像として表示するようにした医用画像表示装置およびこの医用画像表示装置を備えたX線CT装置に関する。
X線CT装置や磁気共鳴イメージング装置のような医用画像撮影装置で撮影された被検者の観察部位は、画像処理を経てコンピュータ端末上に2次元画像または3次元画像として描かれる。しかし被検者は常に同じ状態を保つわけではなく、心臓の拍動や蠕動運動などによる臓器の動きに伴い、時間の経過により描出される部位の形状や画素値は変化する。
このような経時変化に伴う病巣のある臓器、例えば肝細胞癌の疑われるような場合に、被検者の血管に造影剤を注入して、同一領域について連続的または間欠的に多数枚の画像を撮影することが行われる。そして、撮影された画像を基に、血流に乗って体内を移動して目的臓器に達する造影剤の浸透の程度の違いなどを観察することによって、臓器内の病変部を発見したり病変部が良性か悪性かなどその性質を見極めたりすることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
造影剤を用いて目的部位の画像を連続的に得る手法をダイナミックスキャンと称し、観察に適した時相の画像を得るために、造影剤の量、濃度、注入速度、注入後の撮影タイミングなどに工夫が払われている。通常、造影剤の注入後、ある一定の時間が経過したとき(例えば、10数秒から数分の間)に、つまり、造影剤が目的部位に到達し、欲する時相の画像が得られると推定されるタイミングでX線を照射してスキャンを行っている。
どのタイミングで画像を得るのがベストであるかという点には諸説あるが、一例として肝臓領域での診断にダイナミックスキャンを適用する場合について述べる。
肝臓などの注目部位について造影剤によるCT値の時間変化を観ると、造影剤注入後、造影剤が観察部位に到達するとその部位のCT値は急激に高くなり、ピークを過ぎるとCT値は徐々に下がることになる。このCT値の時間変化をTDC(Time Density Curve)と称しており、横軸を時間とし、縦軸をCT値の上昇分EU(Enhancement Unit)として図示すれば、図11のようになる。なお、TDCのピークを前期相と称し、ピークを過ぎてある時間経過したところを後期相と称している
図11にはTypeAとTypeBの2種類のTDCが表示されている。TypeAは、前期相でのCT値のピークを過ぎると急にCT値が下ってなだらかになり、後期相では低いCT値を示すようになる。一方TypeBは、ピークを過ぎても急激なCT値の低下はみられず後期相でも引き続き高いCT値を維持し、CT値が低下するまでに時間を要するものとなっている。そこで、前期相と後期相とにおける或る注目部位(病巣と疑われる部位)のCT値を濃淡で表示すると、図12に示すように2つのタイプが生ずることが分かる。ここで図12(a)は、前期相でのCT値は高いが後期相のCT値は低くなるTypeAを示し、図12(b)は、前期相でのCT値が高く、後期相でも引き続き高いCT値を維持するTypeBを示している。
このような様子は図13に示すように、同一断面の画像であっても病巣と疑われる部位(注目部位)のCT値の違いとして表示される。すなわち、図13(a)は、前期相の断面画像であり、図13(b)は後期相の断面画像であって、両者を比較することによって、3つの注目部位の内、中央部の1つ「イ」はTypeAを示し、両端の2つ「ロ」、「ハ」はTypeBであることを示している。従って観察者は、観察に最適な時間に撮影された前期相と後期相のタイミングで得られる画像の中で、病巣と疑われる部位(注目部位)について、TypeAまたはTypeBのどちらかに近い状態を呈するかを見ることにより、病変部の性質を鑑別することになる。ちなみに、悪性腫瘍はTypeAの様相を呈し、良性血管腫などはTypeBの様相を呈するとされている。
特開平10−127621号公報
ところで近時、X線CT装置は、X線検出器の多列化(例えば320列)などにより、マルチスライスでの高速キャン(例えば0.35秒)が可能となったことにより、目的部位について、ダイナミックスキャンによる複数時相、複数スライスの画像を連続的に得られるようになった。しかし、それらの画像に注目部位が複数存在し、特にそれらがひとつの断面上に表示できない位置にあったり、診断に用いたい状態を呈する時相が同一でなかったりする場合には、次のような問題が生ずることになっていた。
すなわち、
〔1〕 前期相と後期相から、注目部位の表示されている画像を少なくとも2枚探し出して、夫々の画像を観察する必要がある。
〔2〕 注目部位が複数ある場合、複数の注目部位について前期相、後期相を観察しなければならないので煩雑になる。
〔3〕 注目部位が同じ断面にない場合、多くの画像を抽出して観察しなければならず、さらに煩雑になる。
〔4〕 同じ時相にベストな造影状態がない場合、ますます煩雑になり、あるいは、それに気づかない場合は正確な鑑別に支障を来たすおそれがある。
このようなことから、観察者(例えば読影医師)は、画像の表示断面を変更したり、さらに何度も画像を送ったり戻したりして時相を変更しながら、一つひとつ画像を表示させて観察していかなければならず、診断に長時間を要することになり、観察者の負担が増大することになる。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものである。
上述の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、造影剤を注入して所定時間に亘って連続的または間欠的に得た所定部位の画像データを4Dボリュームデータとして保存する画像データ保存手段と、この画像データ保存手段に保存されている前記画像データに対して、ROIを設定するROI設定手段と、このROI設定手段によって設定されたROI内の、前記画像データのCT値の経時変化を、帯状の濃淡画像とする経時変化画像作成手段と、を具備することを特徴とする医用画像表示装置である。
また、請求項6に記載の発明は、造影剤を注入して所定時間に亘って連続的または間欠的に画像データを得るX線CT装置において、前記画像データを4Dボリュームデータとして保存する画像データ保存手段と、この画像データ保存手段に保存されている前記画像データに対して、ROIを設定するROI設定手段と、このROI設定手段によって設定されたROI内の、前記画像データのCT値の経時変化を、帯状の濃淡画像とする経時変化画像作成手段と、から成る医用画像表示装置を具備することを特徴とする。
請求項1または請求項6記載の本発明によれば、時間の経過による注目部位の状態変化が、画像として表示されるのでその様子を直感的に把握することができる。また、注目部位が複数存在し、それらの注目部位が同一断面にない場合でも同時に観察することができる。よって、読影にかける時間を短縮することができ、読影する医師の負担を大幅に軽減することができる。
本発明の一実施形態としての、X線CT装置の構成を示す機能ブロック図である。 注目部位にROIの設定された断面画像の説明図である。 ROI内の画像を時間の経過ごとに並べて表示した画像の説明図である。 ROIの設定された断面画像を、撮影開始当初と撮影開始から所定時間経過した後のものについて示した説明図である。 異なる3つのROIについての経時変化画像を、ひとつの画面に表示することを説明した説明図である。 ROIに設定する線分を説明した説明図である。 経時変化画像を作成し表示するまでの処理の流れを説明したフローチャートである。 図7において、特にROIの設定ステップを詳細に説明したフローチャートである。 経時変化画像を2D画像とともに表示した表示画面の一例を示した説明図である。 経時変化画像をMPR画像とともに表示した表示画面の一例を示した説明図である。 造影剤の注入によるCT値の時間変化を説明した特性図である。 前期相と後期相で得られる画像の濃淡の違いを説明した説明図である。 前期相と後期相での断面画像の違いを説明した説明図である。
以下、本発明に係る医用画像表示装置およびX線CT装置の一実施例について、図1ないし図10を参照して詳細に説明する。
X線CT装置による被検者の診断にあっては、病変と疑われる部分について、形態だけでなく経時的な血流動態をみるために造影剤を用いてダイナミック撮影を行い、注目部位が造影剤によってどのように染まるか、また、強く染まった後どのように変化していくかに着目することがある。一般的に腹部とくに肝臓などでは、前期相と後期相の染色変化の違いが、腫瘍と疑われる部位が血管腫などの良性のものであるか、肝細胞癌など悪性のものであるかの鑑別をおこなう材料のひとつとされている。このような診断に用いられる画像はある一時相のデータのみではなく、複数時相を用いることがある。また、注目部位が一箇所とは限らず、複数となる場合もある。
多列化されたX線検出器によるマルチスライス、高速キャン可能のX線CT装置の登場により、被検者から2次元、3次元だけでなく時間軸を含めた4次元での情報が得られるようになった。しかし4次元の概念は直感的には捉えにくく、膨大なデータの管理とともに、表現の方法が問われるようになってきている。
そこで本発明では、時間方向につながりのある複数のボリュームデータ、つまり4Dボリュームデータを用いて、注目部位の経時的変化を、時間軸を含めた2次元の画像として表現するとともに、スライス方向に位置の異なる複数の注目部位についても同一画面に同時に表示できるようにし、4次元のデータを直感的に捉えられるような画像を生成しようとするものである。
図1は、本発明の一実施形態としての、X線CT装置の構成を示す機能ブロック図であり、このX線CT装置10は、大別するとスキャンユニット部10aとコンソール部10bとから構成されている。
スキャンユニット部10aは、被検者PにX線を照射するとともに、被検者Pを透過したX線投影データを収集してコンソール部10bへ出力するものであり、X線管1、高電圧発生装置2、X線検出器3およびデータ収集部(DSA:Data Acquisition System)4を備えている。
X線管1は、被検者Pに対して照射するX線を発生する装置であり、X線検出器3は被検者Pを透過したX線を検出する装置である。このX線管1とX線検出器3とは、高速で連続的に回転する図示しない回転リングに、被検者Pを間にして互いに対向する位置に固定されている。
高電圧発生装置2は、コンソール部10bからの制御信号によって、X線管1に管電流や管電圧を供給してX線を発生させる装置である。データ収集部4は、X線検出器3で検出されたX線検出信号を増幅するとともにデジタル信号に変換する装置であり、変換されたデジタル信号は、生データとしてコンソール部10bへ出力される。
コンソール部10bは、スキャンユニット部10aから生データを受け取り、被検者Pの画像を作成して表示する装置であり、制御装置20、表示装置30、入力装置40と画像処理装置100を備えている。
制御装置20は、CPUを主体としてスキャンユニット部10aおよびコンソール部10bを構成する各装置を有機的に制御する装置であり、表示装置30は、液晶パネルやディスプレイ等から成る表示デバイスであり、画像処理装置100によって作成された画像などを表示する。また入力装置40は、キーボードやマウスなどを有する入力デバイスであり、表示する画像や選択する画像の指定や、後述する経時変化画像を作成する関心領域(ROI:Region of Interest)の指定などに利用される。
画像処理装置100は、スキャンユニット部10aにより収集された生データを処理して被検者Pの画像データを作成して保存する装置であり、画像データベース110、前処理部120、再構成部130、画像処理部140、経時変化画像作成部150を有する。
画像データベース110は、スキャンユニット部10aにより収集された生データや、生データから作成された4Dボリュームデータなどを保存するデータベースであり、スキャン毎に作成される複数の画像データを記憶する。前処理部120は、スキャンユニット部10aから出力された生データに補正処理を行って投影データを生成し、再構成部130は、前処理部120によって生成された投影データから画像データを再構成する処理を行う。また画像処理部140は、画像データベース110に保存されている4Dボリュームデータを読み出して、入力装置40によって指定されたROI内の画像の濃度変化(EU)を演算処理する処理部であり、経時変化画像作成部150は、画像処理部140で処理されたROI内のデータを基に、時間経過に伴う経時変化画像を作成する。また、複数のROIが指定された場合は、全てのROIについての経時変化画像を作成する。
次に、上記のように構成されたX線CT装置における、ダイナミックスキャンにより得られた画像データから経時変化画像を作成して表示する場合の考え方について説明する。
画像データベース110には、既に、ダイナミックスキャンにより得られた時間方向につながりのある4Dボリュームデータが保存されているものとする。そこで先ず、画像データベース110から注目部位の表示されている断面画像を読み出して表示装置30に表示する。図2(a)は表示装置30に表示された断面画像の一例を示したものであり、この断面画像は2D画像でも、コロナル像、サジタル像、アキシャル像などの断面変換(MPR:multi-planar reconstruction)画像でも良い。そして、この断面画像の注目部位に対して、図2(b)に示すようなROIを設定する。注目部位が複数あれば複数のROIを設定することになり、図2(a)では符号ROI1、ROI2、ROI3を付して示してあるように、2D画像に3つのROIが設定されている。
ROIの設定を行うことにより、その内部の線の位置にある画像が画像処理部140に抽出される。その後画像処理部140が同じ断面位置の画像について、さらに時間の経過ごとの同じROIについて、その内部の線の位置にある画像の濃度変化を演算処理して抽出する。そして、画像処理部140に抽出された画像を時間の経過ごとに並べて表示すれば、図3に示すような経時変化画像になる。ここで図3(a)は、あるROIに囲まれた位置にある画像を抽出して時間軸に沿って並べて表示したものであり、図3(b)は、そのROIの線の位置にある画像だけを抽出して同じように並べて表示したものである。このように図3によれば、時間の経過に伴い、造影剤が抜けて画像の濃度が変化している様子が伺える。
なお、図3に示した経時変化画像は、時間の経過に沿ってはいるものの、断続的な画像として表示されている。そこで、時間経過に伴い収集した断層画像の数が多い場合に図3(b)のような経時変化画像を作ると、その画像は時間軸に沿って連続した帯状の画像になるはずである。このことを踏まえて本発明では、経時変化画像作成部150により、複数のROIについて、或いはそれらのROIがひとつの断面上に表示できない位置にある場合でも、経時変化画像を同一画面に同時に表示することを可能にしている。
図4は、ROIの設定された図2(a)と同様な断面画像を示し、図4(a)は撮影開始当初すなわち前期相の断面画像であり、図4(b)は撮影開始から例えば30秒経過したときの後期相の断面画像である。ここで、図4(a)に示されているROI1、ROI2、ROI3部分へ、造影剤が流入することによりその部分のCT値は上昇している。一方、図4(b)示されているROI1、ROI2、ROI3部分に注目すると、ROI1については造影剤の流出が始まってその部分のCT値が下がっているのに対し、ROI2、ROI3については造影剤が滞留しているため未だ高いCT値を示していることがわかる。
このような時間経過に伴う、ROI1、ROI2、ROI3の各線分のCT値の変化を、経時変化画像作成部150によって収集し蓄積しておく。そして、入力装置40から指示すれば制御部20の指令にもとづき、図5に示すような経時変化画像として表示装置30に表示される。ここで横軸は時間であり、経時変化画像の高さは各ROI内の線分の長さであり、その線分のCT値が画像の濃淡として表されている。よって、設定したROI部分での造影剤の流入と流出の具合を、時間の経過に伴う画像の濃淡の変化として見ることができる。
この経時変化画像は、予め必要な部位に対してROIを設定しておけば、断面位置が異なっていても同一画面に同時に表示することができる。なお、ROIの大きさ(長さ)や方向(傾き)は適宜設定することができる。図6はROIの種類を例示したものであり、図6(a)は1つの線分を有するROIを示し、図6(b)は方向の異なる2つの線分を有するROIを示し、図6(c)は方向の異なる3つの線分を有するROIを示している。そして、設定されたROI内の線分のCT値(ピクセル値)を端から順に計算し、線分が複数ある場合はその平均値または加算値を求めるものとする。
次に、上述の処理の流れを、図7および図8に示したフローチャートにより更に説明する。なお、図7は、注目部位の表示された断面画像を抽出してROIを設定し、設定したROI内の経時変化画像を作成して表示するまでの全体的な処理の流れの概略を示したものであり、図8はROIの設定時における線分の大きさ、方向、数の指定と、線分を複数設定した場合の演算方法などを指定する処理について示したものである。
さて、X線CT装置によるダイナミック撮影で得た画像データを基に診断を実施する際には、図7に示すように、先ず、画像データベース110に保存されている当該被検者の目的部位を含む4Dボリュームデータを選択し(ステップ1)、そのデータに基づき表示する断面画像を、2D画像とするのかまたはMPR画像とするのか、その表示モードを決定する(ステップ2)。表示モードを決定した後、注目部位を含む断面画像を指定したモードで表示装置30に表示する(ステップ3)。そこで、表示された断面画像に対して、入力装置40を用いて特に注目すべき部位にROIを設定する(ステップ4)。このROIの設定手順は図8に示してあり、詳細は後述する。
ステップ4でのROIの設定が終了すると、当該ROI内の指定された線分の位置から、既に述べた経時変化画像を作成する(ステップ5)。ここで作成される経時変化画像は、例えば図3(b)に示したようなものとなり、時間経過に伴い取得した断層画像の数が多ければ、この経時変化画像は図5に示したような時間軸に沿って連続した帯状の画像になる。そして、作成された経時変化画像を断面画像とともに表示装置30に表示する(ステップ6)。
このようにして、1つのROIについての経時変化画像が作成され、断面画像とともに表示されるが、複数のROIを設定する場合は、ステップ7へ進み、ステップ3からステップ6の動作を繰り返すことになる。例えば、2D画像に3つのROIを設定した場合は、例えば図5に示したような経時変化画像が作成され、この経時変化画像が断面画像とともに表示装置30に表示される。
ステップ4へ戻って、ROIの設定手順の詳細について説明する。
ステップ4におけるROI設定の手順を細かく分解して示すと、図8のようになる。すなわち、表示装置30に表示された断面画像に対して、入力装置40を用いて特に注目すべき部位にROIを設定する(ステップ41)ことから始まり、次に、ROIの大きさを調節する(ステップ42)。ROIの大きさはすなわちROI内の線分の長さに相当するので、この長さが妥当か否かを判定し(ステップ43)、妥当になるまでステップ42での調節を繰り返す。そして、線分の長さが妥当になれば、ステップ44へ進み、ROI内の線分の傾きを調節し、傾きが妥当か否かを判定し(ステップ45)、妥当な傾きになるまでステップ44での調節を繰り返す。
ステップ45によって1本の線分の傾きが定まるので、次に線分の数を所望の数に設定するために、ステップ46としてROI内の線分の数が所望の数か否かを判定し、不足していればステップ47へ進んで、ROI内の線分を1本追加するようにし、追加した線分についてもステップ44、ステップ45によって傾きを調整する。この動作はROI内の線分の数が所望の数になるまで繰り返され、所望の数になるとステップ48へ進む。
ステップ48では、ROI内の線分の数が1か複数かを判定し、線分の数が1であれば図7に示すステップ5での経時変化画像の作成に際して、その線分のCT値(ピクセル値)を端から順に計算するように画像処理部140へ指示を発する。一方、ROI内の線分の数が複数であれば、ステップ49へ進んでCT値(ピクセル値)の計算を、すべての線分についての加算値とするのか、平均値とするのかを決定してステップ5へ進むことになる。
このようにして例えば、2D画像に3つのROI(ROI1、ROI2、ROI3)を設定して、各ROIについての経時変化画像を作成したものとすれば、図5に示すような経時変化画像が、2D画像とともに表示装置30に、例えば図9のように表示される。また、MPR画像に3つのROI(ROI1、ROI2、ROI3)を設定して、各ROIについての経時変化画像を作成したとすれば、表示装置30には、例えば図10に示すように、MPR画像とともに経時変化画像が表示されることになる。
なお図9、図10中、経時変化画像の時間軸上に△印のスライダーが表示されているが、画面に表示されている2D画像やMPR画像は、このスライダーで示されている時相のものであることを示している。そして、スライダーを左右に移動させて時相を指定することによって、その時相の2D画像やMPR画像を表示させることができる。
以上詳述したように本発明によれば、時間の経過による注目部位の状態変化が、2次元の画像として表示されるので、医師などの観察者は、その様子を直感的に把握することができる。また、注目部位が複数あり、特にそれらがひとつの断面上に表示できない位置にある場合、また、それらの診断に用いたい状態を呈する時相が同一でない場合のように、どの位置、どの時相にある注目部位であっても、一つの画面に経時変化画像として表示することができる。
よって、この経時変化画像から、病巣と疑われる注目部位について、病変部の性質を鑑別することが極めて容易になり、観察者の負担を大幅に軽減することができる。さらに、造影濃度のピークが短くても、最適なタイミングを逃さずに経時変化画像を観察できるので、前期相を基準にして造影剤の量を決めている場合には、使用する造影剤の量を減らすことが可能となる。
なお本発明は、上述の一実施形態に限定されることなく、要旨の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、ROIの数は3つに限らずいくつ設定してもよく、設定したROIについて帯状の経時変化画像を作成して表示すればよい。
10 X線CT装置
20 制御装置
30 表示装置
40 入力装置
100 画像処理装置
110 画像データベース
140 画像処理部
150 経時変化画像作成部

Claims (6)

  1. 造影剤を注入して所定時間に亘って連続的または間欠的に得た所定部位の画像データを4Dボリュームデータとして保存する画像データ保存手段と、
    この画像データ保存手段に保存されている前記画像データに対して、ROIを設定するROI設定手段と、
    このROI設定手段によって設定されたROI内の、前記画像データのCT値の経時変化を、帯状の濃淡画像とする経時変化画像作成手段と、
    を具備することを特徴とする医用画像表示装置。
  2. 前記ROI設定手段によって、位置の異なる複数のROIが設定された場合、前記経時変化画像作成手段により作成される前記帯状の濃淡画像は、各々のROIについて一覧表示されることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
  3. 表示されるROI内のCT値は、ROI内の所定の線分についてのものであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の医用画像表示装置。
  4. 表示されるROI内のCT値は、ROI内の複数の線分についての平均値または加算値であることを特徴とする請求項3に記載の医用画像表示装置。
  5. 経時変化画像作成手段によって作成される前記帯状の濃淡画像を、2次元の断面画像またはMPR画像とともに表示することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の医用画像表示装置。
  6. 造影剤を注入して所定時間に亘って連続的または間欠的に画像データを得るX線CT装置において、
    前記画像データを4Dボリュームデータとして保存する画像データ保存手段と、
    この画像データ保存手段に保存されている前記画像データに対して、ROIを設定するROI設定手段と、
    このROI設定手段によって設定されたROI内の、前記画像データのCT値の経時変化を、帯状の濃淡画像とする経時変化画像作成手段と、
    から成る医用画像表示装置を具備することを特徴とするX線CT装置。
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