JP2010278850A - 受信装置、受信方法、及び受信プログラム - Google Patents

受信装置、受信方法、及び受信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】生成したレプリカを除去することでマルチパス分割を行う受信装置において、良好な受信特性を得ること。
【解決手段】合成部b105は、受信信号を初回信号として初回情報記憶部b106に記憶し、入力された信号から合成信号を生成する。信号選択部b107は、初回信号及び合成信号の受信品質を示す受信品質情報を算出し、算出した受信品質情報に基づいて、初回情報記憶部b106が記憶する初回信号、又は合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択する。復調部b109は、信号選択部b107が選択した信号を復調する。
【選択図】図4

Description

本発明は、受信装置、受信方法、及び受信プログラムに関する。
無線通信においては、特に広帯域伝送の場合、信号が先行して到達するパス(伝搬路)に加え、建物や山などの反射物からの反射を経由する等して、信号が遅延して到来するパスが存在する。この場合、先行して到達するパスの信号(先行信号という)と、遅延して到来するパスの信号(遅延信号という)と、の間ではシンボル間干渉(ISI:Inter Symbol Interference;ISI)が発生する。このように複数のパスを介して信号が到来する環境をマルチパス環境という。
ISIの発生を防止するため、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、MC−CDM(Multi Carrier−Code Division Multiplexing)などのマルチキャリア伝送では、ガードインターバル(GI:Guard Interval)を付加することが知られている。これにより、先行信号と遅延信号との受信時刻の差(遅延時間という)がGIの長さ以内であればISIの発生を防止することができる。
さらに、遅延時間がGIの長さを超える場合は、ISIに加え、FFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)の周期性が崩れるためにキャリア間干渉(ICI:Inter Carrier Interference)も生じる。ISIやICIは受信性能を大幅に劣化させる。
非特許文献1には、マルチパス分割ターボ等化(MD−TE:Multipath Division Turbo Equalization)について記載されている。この技術は、ISIやICIが生じる場合であっても良好な受信特性を得ることができる技術である。具体的に、非特許文献1の技術は、誤り訂正復号結果のビット対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratio)から遅延パスのレプリカを生成し、生成したレプリカを受信信号から除去することでマルチパスを分割する。また、非特許文献1の技術は、受信信号をISIおよびICIが抑圧された複数のブロックに分割し、各ブロックの信号を合成するものである。これにより、非特許文献1の技術では、パスダイバーシチ効果を得ることができる。
K. Shimezawa、T. Yoshimoto、R. Yamada、N. Okamoto、「A novel SC/MMSE turbo equalization for multicarrier systems with insufficient cyclic prefix」、PIMRC. 2008、2008年12月
ところで、非特許文献1の技術では、遅延時間が大きくISIやICIが大きい場合は、干渉抑圧効果が大きいため、受信特性の改善効果も大きくなる。
しかしながら、非特許文献1の技術では、生成したレプリカを除去することでマルチパス分割を行うため、除去残差による分割誤差が生じる。よって、遅延パスの遅延時間が小さくISIやICIが比較的小さい場合は、干渉抑圧効果が小さくなるため、分割誤差による劣化が顕著になり、受信特性がほとんど改善しないという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、遅延の大小に関わらず、良好な受信特性を得ることができる受信装置、受信方法、及び受信プログラムを提供することにある。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明は、抽出した変調シンボルに基づいて受信信号のレプリカを生成し、予め定めた時間帯毎に当該時間帯以外の受信信号のレプリカを受信信号から除去し、前記レプリカを除去した信号を前記時間帯各々の伝搬路状況を示す情報に基づいて合成し、合成した結果の合成信号を復調することをくり返して、送信データを抽出する受信装置において、受信信号を初回信号として初回情報記憶部に記憶し、入力された信号から前記合成信号を生成する合成部と、前記初回信号及び前記合成信号の受信品質を示す受信品質情報を算出し、算出した受信品質情報に基づいて、前記初回情報記憶部が記憶する初回信号、又は前記合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択する信号選択部と、前記信号選択部が選択した信号を復調する復調部と、を備えることを特徴とする受信装置である。
上記構成によると、前記受信装置は、受信品質情報に基づいて、前記初回情報記憶部が記憶する初回信号、又は前記合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択し、選択した信号を復調する。これにより、前記受信装置は、前記合成信号の受信品質が低く除去残差が大きくなる場合、当該合成信号より受信品質が高い初回信号を復調した変調シンボルを用いて、精度が高いレプリカを生成することができ、このレプリカを用いた復調での誤り率を低減して、良好な受信特性を得ることができる。
(2)また、本発明は、上記の受信装置において、前記信号選択部は、前記初回信号又は前記合成信号のうち、前記算出した受信品質情報が受信品質が高いことを示す信号を選択することを特徴とする。
(3)また、本発明は、上記の受信装置において、前記受信品質情報は、信号対雑音電力比であることを特徴とする。
(4)また、本発明は、上記の受信装置において、前記周波数帯域は、サブキャリアであることを特徴とする。
(5)また、本発明は、上記の受信装置において、前記周波数帯域は、複数のサブキャリアであることを特徴とする。
(6)また、本発明は、上記の受信装置において、前記受信装置は、前記時間帯の分割を複数種類行い、前記信号選択部は、種類毎に受信品質情報を算出し、前記算出した受信品質情報に基づいて、全ての種類の初回信号と前記合成信号とのうち1つの合成信号を、周波数帯域毎に選択することを特徴とする。
上記構成によると、前記受信装置は、受信品質が高い分割の種類についての合成信号を復調した変調シンボルを用いて、精度が高いレプリカを生成することができ、1種類の分割で合成信号を選択する場合と比較して、さらに、誤り率を低減して、良好な受信特性を得ることができる。
(7)また、本発明は、抽出した変調シンボルに基づいて受信信号のレプリカを生成し、予め定めた時間帯毎に当該時間帯以外の受信信号のレプリカを受信信号から除去し、前記レプリカを除去した信号を前記時間帯各々の伝搬路状況を示す情報に基づいて合成し、合成した結果の合成信号を復調することをくり返して、送信データを抽出する受信装置における受信方法において、前記受信装置が、受信信号を初回信号として初回情報記憶部に記憶し、入力された信号から前記合成信号を生成する第1の過程と、前記受信装置が、前記初回信号及び前記合成信号の受信品質を示す受信品質情報を算出し、算出した受信品質情報に基づいて、前記初回情報記憶部が記憶する初回信号、又は前記合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択する第2の過程と、前記受信装置が、前記第2の過程にて選択した信号を復調する第3の過程と、を有することを特徴とする受信方法である。
(8)また、本発明は、抽出した変調シンボルに基づいて受信信号のレプリカを生成し、予め定めた時間帯毎に当該時間帯以外の受信信号のレプリカを受信信号から除去し、前記レプリカを除去した信号を前記時間帯各々の伝搬路状況を示す情報に基づいて合成し、合成した結果の合成信号を復調することをくり返して、送信データを抽出する受信装置のコンピュータを、受信信号を初回信号として初回情報記憶部に記憶し、入力された信号から前記合成信号を生成する合成手段、前記初回信号及び前記合成信号の受信品質を示す受信品質情報を算出し、算出した受信品質情報に基づいて、前記初回情報記憶部が記憶する初回信号、又は前記合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択する信号選択手段、前記信号選択手段にて選択した信号を復調する復調手段、として機能させる受信プログラムである。
本発明によれば、受信装置は、精度が高いレプリカを生成することができ、このレプリカを用いた復調での誤り率を低減して、良好な受信特性を得ることができる。
この発明の第1の実施形態に係る通信システムの概念図である。 本実施形態に係るマルチパス分割を示す概略図である。 本実施形態に係る送信装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る受信装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る受信信号を示す概略図である。 本実施形態に係るマルチパス分割後の信号を示す概略図である。 本実施形態に係るシミュレーション条件を示す図である。 本実施形態に係る計算機シミュレーション結果を示す概略図である。 この発明の第2の実施形態に係る受信装置の構成を示す概略ブロック図である。 この発明の第3の実施形態に係る受信装置の構成を示す概略ブロック図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳しく説明する。図1は、この発明の第1の実施形態に係る通信システムの概念図である。
この図において、通信システムは、送信装置A及び受信装置Bを具備する。この図は、送信装置Aから送信された送信信号が、建物等の反射により、D+1個の伝搬路(パスとも呼ぶ)d(d=0、1、2、・・・、D)を介して受信装置Bに受信されることを示す。なお、dは短い伝搬路の順(伝搬路を介した信号の到達時間が早い順)に、昇順に番号付けされている(dを伝搬路番号と呼ぶ)。また、Dは最大の伝搬路番号を示し、例えばD=3の場合に伝搬路は4個である。
受信装置Bは、遅延信号のレプリカを生成し、生成したレプリカを受信信号から除去することでマルチパスを分割(マルチパス分割という)する。
ここで、受信装置Bが行うマルチパス分割について説明をする。
図2は、本実施形態に係るマルチパス分割を示す概略図である。この図において、横軸は遅延時間を示し、縦軸は受信電力を示す。
この図において、符号Pdを付した矢印は、伝搬路dを介しての受信した受信信号Pdの受信電力を示す。また、この図は、受信装置Bがマルチパスを分割ブロック数N個(N=2)のブロックBb(b=0、・・・、N−1)に分割することを示す(bをブロック番号、ブロックBbを第bブロックと呼ぶ)。この図は、受信信号P0、P1がブロックB0、また、受信信号P2、P3がブロックB1に含まれることを示す。
例えば、受信装置Bは、ブロックB1に含まれる受信信号P2、P3のレプリカを生成し、生成したレプリカを受信信号から除去することで、ブロックB0に含まれる受信信号P0、P1を抽出する。また、受信信号P0、P1のレプリカを生成し、上記処理をくり返すことにより受信信号P2、P3を抽出する。受信装置Bは、このように受信信号を分割するマルチパス分割を行う。
本実施形態では、受信装置Bは、受信品質を示す受信品質情報に基づいて、予め記憶する初回処理結果の復調信号とマルチパス分割を行った結果の復調信号とのいずれかを選択し、それに基づいて得られる誤り訂正復号結果のビット対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratio)から受信信号のレプリカを生成する。
以下、本実施形態では、送信装置A及び受信装置Bを、それぞれ送信装置a1及び受信装置b1と呼ぶ。
<送信装置a1の構成について>
図3は、本実施形態に係る送信装置a1の構成を示す概略ブロック図である。送信装置a1は、符号部a101、変調部a102、マッピング部a103、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部a104、GI(Guard Interval:ガードインターバル)挿入部a105、送信部a106、及び送信アンテナa107を含んで構成される。
符号部a101は、入力された情報データに対して、畳込み符号やターボ符号などの誤り訂正符号化を行う。
変調部a102は、符号部a101が誤り訂正符号化を行った符号化ビットを、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying;四位相偏移変調)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation;直交振幅変調)などの変調方式で変調し、変調シンボルを生成する。
マッピング部a103は、変調部a102が生成した変調シンボルと、送受信側で既知のパイロット信号と、をマッピング情報に基づいてマッピングする。なお、このマッピング情報は、信号の配置を示す情報であり、受信装置b1に通知される。
IFFT部a104では、マッピング部a103がマッピングした周波数領域の信号に対して周波数時間変換を行う。
GI挿入部a105は、IFFT部a104が変換した時間領域の信号に対して、当該信号の後方の一部をコピーしたGIを、当該信号の前方に挿入する。
送信部a106は、GI挿入部a105がGIを挿入した時間領域の信号に対して、デジタルアナログ変換及び周波数変換を行う。送信部a106は、変換を行った送信信号を、送信アンテナa107を介して送信する。
<受信装置b1の構成について>
図4は、本実施形態における受信装置b1の構成を示す概略ブロック図である。受信装置b1は、受信アンテナb101、受信部b102、伝搬路推定部b103、雑音算出部b104、分割するブロックBb毎に設けられたNB個のマルチパス分割部b12−1〜b12−NB、合成部b105、初回情報記憶部b106、信号選択部b107、デマッピング部b108、復調部b109、復号部b110、シンボルレプリカ生成部b111、マッピング部b112、IFFT部b113、及びGI挿入部b114を含んで構成される。ここで、マルチパス分割部b12−1〜b12−NBは、それぞれ、ブロックB0〜B(NB−1)に含まれる受信信号を抽出する。マルチパス分割部b12−1〜b12−NBは、それぞれ同様の構成及び機能を有するので、その一つ(マルチパス分割部b12−1)を代表して説明する。
マルチパス分割部b12−1は、他ブロックレプリカ生成部b121、減算部b122、GI除去部b123、及びFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部b124を含んで構成される。
受信部b102は、送信装置a1が送信した送信信号を、受信アンテナb101を介して受信する。受信部b102は、受信した信号に対して、周波数変換及びアナログ―デジタル変換を行う。受信部b102は、変換を行った受信信号をマルチパス分割部b12−1〜b12−NB及び雑音算出部b104に出力する。また、受信部b102は、変換を行った信号のうち、パイロット信号を伝搬路推定部b103に出力する。
伝搬路推定部b103は、受信部b102から入力されたパイロット信号及び予め記憶するパイロット信号の信号列(パイロット信号列という)を用いて、チャネルインパルス応答を推定する。ここで、チャネルインパルス応答とは、伝搬路dの伝搬路状況を示す値である複素振幅hから構成される、時間領域の伝搬路である。伝搬路推定部b103は、チャネルインパルス応答推定値を他ブロックレプリカ生成部b121及び雑音算出部b104に出力する。また、伝搬路推定部b103は、推定したチャネルインパルス応答推定値から周波数応答H(nはサブキャリアの番号)を算出する。伝搬路推定部b103は、算出した周波数応答Hを、合成部b105及び信号選択部b107に出力する。
マルチパス分割部b12−1の他ブロックレプリカ生成部b121は、GI挿入部b114からの入力された信号及び伝搬路推定部b103から入力されたチャネルインパルス応答推定値に基づいて、ブロックB0以外のブロックB1〜B(N−1)の受信信号のレプリカを生成する。なお、マルチパス分割部b12−bの他ブロックレプリカ生成部では、ブロックB(b−1)以外のブロックの受信信号のレプリカを生成する。なお、他ブロックレプリカ生成部b121は、処理中の受信信号に対して復号部b103にて1度も復号処理が行われていない初回処理では、GI挿入部b114からの入力情報がなく、レプリカを生成しない。
マルチパス分割部b12−1の減算部b122は、受信部b102から入力された受信信号から、マルチパス分割部b12−1の他ブロックレプリカ生成部b121が生成したレプリカを減算する。減算部b122は、減算結果であるブロックB0の受信信号をGI除去部b123に出力する。
GI除去部b123は、ブロックB0の受信信号からGIを除去する。
FFT部b124は、GI除去部b123がGIを除去した時間領域の信号に対して時間周波数変換を行い、変換した周波数領域の信号を合成部b105に出力する。
雑音算出部b104は、初回処理の場合、伝搬路推定部b103から入力された周波数応答推定値と予め記憶するパイロット信号列からパイロット信号のレプリカを生成する。雑音算出部b104は、FFT部b124から入力された信号のうちのパイロット信号と、生成したパイロット信号のレプリカと、の差分Zを算出する。また、伝搬路推定部b103は、雑音電力σ =E[|Z]を算出する。ただし、E[X]はXのアンサンブル平均を示し、|Y|はYの絶対値を示す。また、雑音算出部b104は、初回処理の場合、受信部b102から入力された信号を記憶する。
雑音算出部b104は、2回目以降の処理の場合、送信信号レプリカにチャネルインパルス応答推定値を畳み込んだ信号と、GI挿入部b114がGIを挿入したレプリカ信号と、の差分Zn,b’を算出する。雑音算出部b104は、雑音電力σ’ =E[|Zn,b’|]を算出する。なお、この雑音電力σ’ には、後述する除去残差による誤差も含まれる。
雑音算出部b104は、初回処理の場合に雑音電力σ を合成部b105に出力し、また、2回目以降の処理の場合に雑音電力σ’ を合成部b105に出力する。
合成部b105は、雑音算出部b104から入力された雑音電力σ 又は雑音電力σ’ と伝搬路推定部b103から入力された周波数応答Hとに基づいて、ZF(Zero Forcing)基準、MMSE(Minimum Mean Square Error)基準等を用いたフィルタ係数wを算出する。
合成部b105は、算出したフィルタ係数wを用いて、マルチパス分割部b12−1〜b12−NBのFFT部b124から入力された信号の振幅と位相の変動の補償(伝搬路補償という)を行い、さらに、伝搬路補償を行った信号を合成する。例えば、合成部b105は、伝搬路補償を行った信号を合成した信号(合成信号と呼ぶ)を出力する。
合成部b105は、合成信号を信号選択部b107、雑音電力σ’ 、及び周波数応答Hを信号選択部b107に出力する。なお、初回処理の場合、合成部b105は、各ブロックの信号の合成は行わずに、伝搬路補償した信号(初回信号と呼ぶ)、雑音電力σ 、及び周波数応答Hを初回情報記憶部b106に記憶させる。すなわち、合成部b105は、受信信号を初回信号として初回情報記憶部b106に記憶し、入力された信号から合成信号を生成する。
信号選択部b107は、合成部b105から入力された雑音電力σ’ 、及び周波数応答Hに基づいて、合成部b105から入力された合成信号のSNR(Signal to Noise Power Ratio;信号対雑音電力比)をサブキャリア毎に算出する。また、信号選択部b107は、初回情報記憶部b106が記憶する雑音電力σ 、及び周波数応答Hに基づいて、初回信号のSNRを算出する。
信号選択部b107は、サブキャリア毎に算出したSNR(受信品質情報)を比較した結果、SNRが大きい方、つまり、受信品質の良好な方の信号を選択し、選択した信号をデマッピングb108に出力する。この信号選択処理の詳細については、後述する。なお、初回処理の場合、信号選択部b107は、初回信号をデマッピングb108に出力する。すなわち、信号選択部b107は、初回信号及び合成信号のSNRを算出し、初回信号又は合成信号のうち、算出した受信品質情報が受信品質が高いことを示す信号を選択する。
デマッピングb108は、送信装置a1から通知されたマッピング情報に基づいて、信号選択部b107から入力された信号をデマッピングする。
復調部b109は、デマッピングb108がデマッピングした信号に対して、復調処理を行う。復調部b109は、復調処理の結果のビット対数尤度比を復号部b110に出力する。
復号部b110は、復調部b109から入力されたビット対数尤度比に対して、例えば、最尤復号法(MLD; Maximum Likelihood Decoding)、最大事後確率推定(MAP; Maximum A posteriori Probability)、log−MAP、Max−log−MAP、SOVA(Soft Output Viterbi Algorithm)等を用いて、復号処理を行う。
この復号処理の結果、誤りが検出されなかったと判定した場合、復号部b110は、復号結果の情報データビットを出力する。一方、誤りが検出されたと判定した場合、復号部b110は、ビット対数尤度比をシンボルレプリカ生成部b111に出力する。
シンボルレプリカ生成部b111は、復号部b110から入力されたビット対数尤度比から、変調シンボルの期待値(シンボルレプリカという)を算出する。
マッピング部b112は、シンボルレプリカ生成部b111が算出したシンボルレプリカを、送信装置a1から通知されたマッピング情報に基づいてマッピングする。
IFFT部b113は、シンボルレプリカ生成部b111が算出したシンボルレプリカに対して周波数時間変換を行う。
GI挿入部b114は、IFFT部b113が変換した信号に対して、当該信号の後方の一部をコピーしたGIを、当該信号の前方に挿入する。GI挿入部b114は、GIを挿入した信号を他ブロックレプリカ生成部b121に出力する。
<信号選択処理について>
以下、信号選択部b107が行う信号選択処理について詳細を説明する。なお、信号選択部b107は、この信号選択処理をサブキャリア毎に行う。
信号選択部b107は、初回信号のSNR(SNRという)が合成信号のSNR(SNRMD−TEという)より大きい場合、初回信号をデマッピングb108に出力する。一方、SNRがSNRMD−TE以下である場合、合成信号をデマッピングb108に出力する。
ここで、SNRとSNRMD−TEは、それぞれ、以下の式(1)、(2)で表される。
Figure 2010278850
Figure 2010278850
ただし、「」は複素共役の記号を示し、例えば、H はHの複素共役を示す。また、「」は複素共役転置を示し、例えば、c はcの複素共役転置を表す。以下、式(1)、(2)の導出方法を説明し、式(1)、(2)における各変数について説明をする。
まず、SNRの導出方法について説明をする。
受信部b102が受信した受信信号は、以下の式(3)で表される。
Figure 2010278850
ここで、kは時間領域での離散時刻の番号を示し、sおよびzはそれぞれ時間領域の送信信号および雑音である。また、N、N、S、h、Dは、それぞれ、FFT区間のポイント数、GI長のポイント数、第nサブキャリアの変調シンボル、第dパスの複素振幅、最大の伝搬路番号を示す。
図5は、本実施形態に係る受信信号を示す概略図である。この図において、横軸は時間軸を示す。また、この図は、D=3つまり4パス到来するときの受信信号を示し(図1、2参照)、上から順に伝搬路0、1、2、3を介して受信した受信信号(伝搬路dを介して受信した受信信号を受信信号dという)を示す。
この図において、時間軸は離散時刻kで表され、受信信号0の受信開始時がk=0としている。この図は、FFT区間は、k=Nからk=N+N−1であることを示す。なお、この図は、受信が最も早い受信信号0の受信時刻と、最も遅い受信信号D(D=3)の受信時刻と、の差分(遅延時間と呼ぶ)がGIの長さを超えないことを示す。この場合、どの受信信号についても所望シンボルの周期性が保たれ、FFTを行うことで各サブキャリアの信号を干渉無く再生することができる。
式(3)で示す受信信号に対して、FFT部b124にてFFT区間(k=Nからk=N+N−1)でFFTを行うと、FFT後の第nサブキャリアの信号は以下の式(4)で表される。
Figure 2010278850
ここで、H及びZは、それぞれ、第nサブキャリアにおける周波数応答及び雑音である。なお、この式(4)は、通信方式がOFDMである場合、Hがnによって変動することを示し、誤り訂正符号でビットの情報を複数のサブキャリアに拡散することで、周波数ダイバーシチを得ることができることを示す。
式(4)が示す信号に対して、合成部b105にてMMSE基準を用いて伝搬路補償及び合成を行った第nサブキャリアの変調シンボルは、以下の式(5)で表される。
Figure 2010278850
ここで、σ は雑音電力を示し、Hは第nサブキャリアにおける周波数応答を示す。式(5)は、式(4)を用いて、以下の式(6)で表される。
Figure 2010278850
式(6)において第1、2項がそれぞれ信号および雑音を表すので、SNRは以下の式(7)で表される。
Figure 2010278850
ここで、σ は雑音電力を示し、Hは第nサブキャリアにおける周波数応答を示す。なお、受信装置b1は信号電力を1に正規化しており、式(7)はその場合のSNRを示す。信号選択部b106は、初回情報記憶部b106が記憶する雑音電力σ 及び周波数応答Hを用いて、式(7)により初回信号のSNRを算出する。
次に、SNRMD−TEの導出方法について説明をする。
ブロックBbの受信信号は、以下の式(8)で表される。
Figure 2010278850
ここで、s’はGI挿入部b114から出力された送信信号レプリカを示す。また、集合QはブロックBbに含まれる受信信号の伝搬路番号の集合を示し、例えば、図2の一例では、Q={0、1}、Q={2、3}である。また、式(8)中のΣは、集合Qについて和を取ることを示す。また、z’k,bは、ブロックBbの雑音と誤差の和を示す。
式(8)で示す受信信号に対して、FFT部b124にてFFTを行うと、FFT後のブロックBbにおける第nサブキャリアの信号は以下の式(9)で表される。
Figure 2010278850
ここで、Hn,bはブロックBbにおける第nサブキャリアの周波数応答を示し、Z’n,bはFFT後のz’k,bを示す。式(9)は、以下の式(10)で表される。
Figure 2010278850
ただし、ベクトルy、c、z’は、以下の式で表される。
Figure 2010278850
ここで、Nは分割ブロック数を示し、「」は転置の記号を示す。
式(10)が示す信号に対して、合成部b105にてMMSE基準を用いて伝搬路補償及び合成を行った第nサブキャリアの変調シンボルは、以下の式(12)で表される。
Figure 2010278850
ここで、ベクトルwはフィルタ係数ベクトルを示し、σ’ は雑音電力を示す。具体的には、雑音算出部b104にて以下の式(13)が示す信号が算出される。σ’ は、この信号の電力平均により、アンサンブル平均として算出される。また、各ブロックBbにおける雑音電力の和はそれぞれ独立したものとみなすことができ、式(12)はこのことを用いて導出される。
Figure 2010278850
式(13)が示す信号は、式(3)が示す受信信号rと、送信信号レプリカs’に対して伝搬路補償を行った後の信号Σhs’k−d(つまり、受信信号レプリカ)と、の差分を示す。
式(12)は、初回処理とは異なり、ブロック毎に伝搬路補償を行った合成しているため、パスダイバーシチを得られることを示す。特に、全パス分のマルチパス分割を行った場合、完全なパスダイバーシチを得ることができる。
式(7)の場合と同様にして、SNRMD−TEは以下の式(14)で表される。
Figure 2010278850
ここで、σ’ は雑音電力を示し、ベクトルcは式(11)のベクトルcを示す。信号選択部b106は、合成部b105から入力された雑音電力σ’ 及び周波数応答Hを用いて、式(14)により合成信号のSNRMD−TEを算出する。
以下、雑音電力σ’ について説明をする。
図6は、マルチパス分割後の信号を示す概略図である。この図において、横軸は時間軸である。また、この図は、図2に示すマルチパス分割を行った場合の図を示す。図6において、信号P1’〜P4’は、それぞれ、図2中の受信信号P1〜P4に対応する。
図6は、送信信号レプリカに誤差が存在し、ブロックB0内に信号P3’、P4’の除去残差が残っていることを示す。また、この図は、ブロックB1内に信号P1’、P2’の除去残差が残っていることを示す。
また、図6は、ブロックBb(b=0、1)に含まれる受信信号が多いほど、つまり、分割するブロックBbの時間幅が長いほど、除去残差が大きくなることを示す。よって、分割するブロックBbの時間幅が長いほど、雑音電力σ’ が大きくなる。
したがって、初回処理で受信品質が高いサブキャリアの受信信号が、ブロックBbの時間幅が長いマルチパス分割を行った結果、除去残差によって雑音電力が増大し、誤り率が大きくなる場合がある。
本実施形態によれば、受信装置b1は、SNRに基づいて、初回情報記憶部b106が記憶する初回信号、又は合成信号のいずれかを、サブキャリア毎に選択し、選択した信号を復調して変調シンボルを抽出する。これにより、受信装置b1は、前記合成信号の受信品質が低く除去残差が大きくなる場合、当該合成信号より受信品質が高い初回信号を復調した変調シンボルを用いて、精度が高いレプリカを生成することができ、このレプリカを用いた復調での誤り率を低減して、良好な受信特性を得ることができる。
<実験例>
以下、本発明の有効性を示すために行った計算機シミュレーション結果を示す。
図7は、本実施形態に係るシミュレーション条件を示す図である。
図8は、本実施形態に係る計算機シミュレーション結果を示す概略図である。この図は、平均パケット誤り率(PER)特性を示す。この図において、横軸は信号電力(平均E/N)を示す。
図8において、特性1、特性2、及び特性3は、それぞれ、初回処理のみの特性、信号選択処理を行わない場合(従来技術)の特性、及び信号選択処理を行う場合(本実施形態)の特性を示す。図8は、図7に示すシミュレーション条件では、特性1と特性2とがほとんど特性は変わらないが、特性1又は特性2と比較して、特性3は誤り率が大きく改善していることを示す。例えば、特性3は特性1、2と比較して、平均PERが10−2となる信号電力がそれぞれ0.6dB、0.5dB改善している。
このように、本実施形態では、信号選択処理によって誤り率が大きく改善する。
また、上記第1の実施形態では、受信装置b1は、合成部b105にて信号の伝搬路補償処理及び信号の合成処理を行った後、信号選択部b107にて信号選択処理を行う場合について説明をした。しかし、本発明はこれに限らず、信号選択部b107が合成部b105の前に設けられ、合成部b105の処理の前に信号選択処理を行ってもよい。この場合、初回信号が選択され、伝搬路補償を行う必要がない信号に対して、合成部b105にて伝搬路補償処理を行わない構成となり、伝搬路補償処理の処理量を低減させることができる。
なお、上記第1の実施形態では、各ブロックBbのFFT区間を同一としていたが、異なっていてもよい。周期性が満たされる範囲でFFT区間をずらすことで、信号の合成区間が延びることになり、雑音の影響を低減できて伝送特性を改善させることができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。本実施形態では、SNRの算出方法が第1の実施形態と異なる。
本実施形態に係る通信システムの概念図は、第1の実施形態(図1)と同じである。以下、本実施形態では、受信装置Bを受信装置b2と呼ぶ。なお、送信装置Aは、第1の実施形態に係る送信装置a1と同じ構成及び機能を持つため、説明は省略する。
図9は、この発明の第2の実施形態に係る受信装置b2の構成を示す概略ブロック図である。本実施形態に係る受信装置b2(図9)と第1の実施形態に係る受信装置b1(図4)とを比較すると、信号選択部b207が異なる。しかし、他の構成要素(受信アンテナb101、受信部b102、伝搬路推定部b103、雑音算出部b104、マルチパス分割部b12−1〜b12−NB、合成部b105、初回情報記憶部b106、デマッピング部b108、復調部b109、復号部b110、シンボルレプリカ生成部b111、マッピング部b112、IFFT部b113、GI挿入部b114、並びに、マルチパス分割部b12−1内の他ブロックレプリカ生成部b121、減算部b122、GI除去部b123、及びFFT部b124)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
<信号選択処理について>
以下、信号選択部b207が行う信号選択処理について詳細を説明する。本実施形態に係る信号選択部b207と第1の実施形態に係る信号選択部b107とを比較すると、SNRMD−TEの算出方法が異なる。
本実施形態では、SNRMD−TEは、以下の式(15)で表される。
Figure 2010278850
ここで、Iは単位行列を示す。以下、式(15)の導出方法を説明し、式(15)における各変数について説明をする。式(11)のベクトルyは、以下の式(16)で表される。
Figure 2010278850
ここで、S及びS’は、それぞれ、第nサブキャリアの変調シンボル、及びその期待値(シンボルレプリカ)を示す。また、ベクトルcは、式(11)のベクトルcを示す。また、ベクトルzは、式(4)中の全ての要素が雑音Zであるベクトルである。また、ベクトルc/nは、以下の式(17)で表される。
Figure 2010278850
ここで、この式中のΣは、集合Q以外の受信信号の伝搬路番号について和を取ることを示す。
式(16)と式(10)とを比較すると、式(16)中の第2、3項が異なる。式(16)は、FFT後のブロックBbにおける第nサブキャリアの信号を、変調シンボルと変調シンボルの期待値との差(S−S’)の項、つまり除去残差に対応する第2項と、雑音を示す第3項と、を用いているが、式(10)では、除去残差と雑音を合わせて雑音近似している。
式(16)が示す信号に対して、合成部b105にてMMSE基準を用いて伝搬路補償及び合成を行った第nサブキャリアの変調シンボルは、以下の式(18)で表される。
Figure 2010278850
ここで、σ は(S−S’)の電力を示し、例えば以下の式(19)で算出される。
Figure 2010278850
式(7)の場合と同様にして、SNRMD−TEは以下の式(20)で表される。
Figure 2010278850
ここで、σ は式(19)のσ を示し、σ は雑音電力を示す。また、ベクトルc及びc/nは、それぞれ、式(11)のベクトルc、式(17)のベクトルc/nを示す。信号選択部b106は、合成部b105から入力された雑音電力σ’ 及び周波数応答Hを用いて、式(14)により合成部b105から入力された信号のSNRMD−TEを算出する。
このように、本実施形態によれば、受信装置b1は、SNRに基づいて、初回情報記憶部b106が記憶する初回信号、又は合成信号のいずれかを、サブキャリア毎に選択し、選択した信号を復調して変調シンボルを抽出する。これにより、受信装置b1は、前記合成信号の受信品質が低く除去残差が大きくなる場合、当該合成信号より受信品質が高い初回信号を復調した変調シンボルを用いて、精度が高いレプリカを生成することができ、このレプリカを用いた復調での誤り率を低減して、良好な受信特性を得ることができる。
なお、本実施形態では、真値と送信信号レプリカとの差を雑音近似しているが、変調シンボルの期待値を瞬時値として用いてもよい。この場合、MMSE基準の重み係数ベクトルを算出する際に、E[S]=S’であることを利用し、復調後の第nサブキャリアの符号化ビットは、以下の式(21)で表される。
Figure 2010278850
なお、変調シンボルの期待値の瞬時値ではなく、時間方向や周波数方向で平均を取った値でもよい。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。第1、2の実施形態では、受信装置b1〜b3がマルチパスをある分割ブロック数N個のブロックBbに分割し、信号選択処理を行う場合について説明をした。本実施形態では、受信装置が受信信号に対して、複数種類のマルチパス分割(例えば、分割ブロック数N の分割、分割ブロック数N の分割、・・・、分割ブロック数N の分割)を行う。受信装置は、各マルチパス分割においてSNRを算出し、算出したSNRが最も大きい信号を選択して復調及び復号を行う。
本実施形態に係る通信システムの概念図は、第1の実施形態(図1)と同じである。以下、本実施形態では、受信装置Bを受信装置b3と呼ぶ。なお、送信装置Aは、第1の実施形態に係る送信装置a1と同じ構成及び機能を持つため、説明は省略する。
図10は、この発明の第3の実施形態に係る受信装置b3の構成を示す概略ブロック図である。本実施形態に係る受信装置b3(図10)と第1の実施形態に係る受信装置b1(図4)とを比較すると、L個のマルチパス分割部b32−1〜b32−L、合成部b305、信号選択部b307が異なる。しかし、他の構成要素(受信アンテナb101、受信部b102、伝搬路推定部b103、雑音算出部b104、初回情報記憶部b106、デマッピング部b108、復調部b109、復号部b110、シンボルレプリカ生成部b111、マッピング部b112、IFFT部b113、及びGI挿入部b114)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。
また、マルチパス分割部b32−1〜b32−Lは、分割ブロック数N のマルチパス分割を行うマルチパス分割部b32−1〜b32−NB 、分割ブロック数N のマルチパス分割を行うマルチパス分割部b32−1〜b32−NB 、・・・、及び分割ブロック数N のマルチパス分割を行うマルチパス分割部b32−1〜b32−NB から構成される。つまり、L=NB +NB +・・・NB である。マルチパス分割部b32−1〜b32−L各々が持つ機能は、第1の実施形態に係るマルチパス分割部b12−1内の他ブロックレプリカ生成部b121、減算部b122、GI除去部b123、及びFFT部b124と同じである。
第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
合成部b305は、伝搬路補償を行った信号を、マルチパス分割の種類毎に合成する。なお、合成部b305は、合成処理以外の機能について、合成部b105と同じ機能を有する。
信号選択部b307は、マルチパス分割の種類毎に、式(1)、(2)を用いてSNR及びSNRMD−TEを算出する。信号選択部b307は、全てのマルチパス分割の種類のSNR及びSNRMD−TEを比較した結果、SNRが最も大きい信号を選択し、選択した信号をデマッピングb108に出力する。なお、合成部b305は、信号選択処理以外の機能について、合成部b105と同じ機能を有する。
式(2)が示すように、SNRMD−TEは、マルチパス分割の種類によって異なる値となる。
本実施形態によれば、受信装置b3は、受信品質が高い分割の種類についての合成信号を復調した変調シンボルを用いて、精度が高いレプリカを生成することができ、1種類の分割で合成信号を選択する場合と比較して、さらに、誤り率を低減して、良好な受信特性を得ることができる。
なお、上記各実施形態において、受信装置b1〜b3は、サブキャリア毎に、信号選択処理を行う場合について説明をしたが、本発明はこれに限らず、複数のサブキャリア毎に信号選択処理を行ってもよい。例えば、受信装置b1は、マルチパス分割したブロックBb毎に、SNRの平均値とSNRMD−TEの平均値とを算出し、算出したSNRの平均値を比較した結果、SNRが大きい方の信号を選択し、選択した信号をデマッピングb108に出力してもよい。
また、上記各実施形態において、信号選択部b107は、GIを超える遅延パスを考慮した信号選択を行ってもよい。このことは、繰り返し処理には影響しないが、初回処理に影響する。
この場合の初回処理のSNRは以下の式(7)で表されるが、干渉が加わる分、雑音電力σ の値が増加する。この場合、例えばパイロット信号を使って干渉電力を算出する。具体的には、パイロット信号は送受信側で既知であるので、受信したパイロット信号から、パイロット信号とチャネルインパルス応答推定値から生成した所望シンボルのレプリカを減算することで干渉電力を推定する。また、例えば、チャネルインパルス応答推定値から干渉電力を推定してもよい。具体的には、チャネルインパルス応答のうち、各パスの複素振幅およびGIを超える時間から干渉となる電力を求める。
なお、以上の説明では、初回処理の第nサブキャリアの変調シンボルが式(5)で表わされる場合について説明したが、干渉が含まれることを考慮して、サブキャリア単位ではなく、有効サブキャリア全てで処理を行ってもよい。
また、受信装置Bは、GIを超える遅延が生じた場合に上記のGIを超える遅延パスを考慮した信号選択を行い、GIを超える遅延が生じない場合に第1の実施形態の信号選択を行うように処理を切り替えてもよい。
また、上記第3の実施形態において、SNRMD−TEを第2の実施形態に係る算出方法(式(15))によって算出してもよい。
なお、上述した実施形態における受信装置b1〜b3の一部、例えば、受信部b102、伝搬路推定部b103、雑音算出部b104、b304、マルチパス分割部b12−1〜b12−NB、b32−1〜b32−L、合成部b105、b305、信号選択部b107、b207、b307、デマッピング部b108、復調部b109、復号部b110、シンボルレプリカ生成部b111、マッピング部b112、IFFT部b113、GI挿入部b114、他ブロックレプリカ生成部b121、減算部b122、GI除去部b123、及びFFT部b124をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、受信装置b1〜b3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
A、a1・・・送信装置、B、b1〜b3・・・受信装置、a101・・・符号部、a102・・・変調部、a103・・・マッピング部、a104・・・IFFT部、a105・・・GI挿入部、a106・・・送信部、a107・・・送信アンテナ、b101・・・受信アンテナ、b102・・・受信部、b103・・・伝搬路推定部、b104・・・雑音算出部、b12−1〜b12−NB、b32−1〜b32−L・・・マルチパス分割部、b105、b305・・・合成部、b106・・・初回情報記憶部、b107、b207、b307・・・信号選択部、b108・・・デマッピング部、b109・・・復調部、b110・・・復号部、b111・・・シンボルレプリカ生成部、b112・・・マッピング部、b113・・・IFFT部、b114・・・GI挿入部、b121・・・他ブロックレプリカ生成部、b122・・・減算部、b123・・・GI除去部、b124・・・FFT部

Claims (8)

  1. 抽出した変調シンボルに基づいて受信信号のレプリカを生成し、予め定めた時間帯毎に当該時間帯以外の受信信号のレプリカを受信信号から除去し、前記レプリカを除去した信号を前記時間帯各々の伝搬路状況を示す情報に基づいて合成し、合成した結果の合成信号を復調することをくり返して、送信データを抽出する受信装置において、
    受信信号を初回信号として初回情報記憶部に記憶し、入力された信号から前記合成信号を生成する合成部と、
    前記初回信号及び前記合成信号の受信品質を示す受信品質情報を算出し、算出した受信品質情報に基づいて、前記初回情報記憶部が記憶する初回信号、又は前記合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択する信号選択部と、
    前記信号選択部が選択した信号を復調する復調部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記信号選択部は、前記初回信号又は前記合成信号のうち、前記算出した受信品質情報が受信品質が高いことを示す信号を選択することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記受信品質情報は、信号対雑音電力比であることを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記周波数帯域は、サブキャリアであることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  5. 前記周波数帯域は、複数のサブキャリアであることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  6. 前記受信装置は、前記時間帯の分割を複数種類行い、
    前記信号選択部は、種類毎に受信品質情報を算出し、前記算出した受信品質情報に基づいて、全ての種類の初回信号と前記合成信号とのうち1つの合成信号を、周波数帯域毎に選択することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  7. 抽出した変調シンボルに基づいて受信信号のレプリカを生成し、予め定めた時間帯毎に当該時間帯以外の受信信号のレプリカを受信信号から除去し、前記レプリカを除去した信号を前記時間帯各々の伝搬路状況を示す情報に基づいて合成し、合成した結果の合成信号を復調することをくり返して、送信データを抽出する受信装置における受信方法において、
    前記受信装置が、受信信号を初回信号として初回情報記憶部に記憶し、入力された信号から前記合成信号を生成する第1の過程と、
    前記受信装置が、前記初回信号及び前記合成信号の受信品質を示す受信品質情報を算出し、算出した受信品質情報に基づいて、前記初回情報記憶部が記憶する初回信号、又は前記合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択する第2の過程と、
    前記受信装置が、前記第2の過程にて選択した信号を復調する第3の過程と、
    を有することを特徴とする受信方法。
  8. 抽出した変調シンボルに基づいて受信信号のレプリカを生成し、予め定めた時間帯毎に当該時間帯以外の受信信号のレプリカを受信信号から除去し、前記レプリカを除去した信号を前記時間帯各々の伝搬路状況を示す情報に基づいて合成し、合成した結果の合成信号を復調することをくり返して、送信データを抽出する受信装置のコンピュータを、
    受信信号を初回信号として初回情報記憶部に記憶し、入力された信号から前記合成信号を生成する合成手段、
    前記初回信号及び前記合成信号の受信品質を示す受信品質情報を算出し、算出した受信品質情報に基づいて、前記初回情報記憶部が記憶する初回信号、又は前記合成信号のいずれかの信号を、周波数帯域毎に選択する信号選択手段、
    前記信号選択手段にて選択した信号を復調する復調手段、
    として機能させる受信プログラム。
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JP2004080731A (ja) * 2002-06-20 2004-03-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd Ofdm受信装置及びofdm信号の補正方法

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