JP2008512013A - 通信路伝達関数を反復的に推定する装置及び方法 - Google Patents

通信路伝達関数を反復的に推定する装置及び方法 Download PDF

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Abstract

送信信号の受信可能バージョンである受信信号から通信路の通信路伝達関数を反復的に推定する装置。送信信号は通信路を介して送信され、送信信号は送信系列の周波数−時間変換されたバージョンであり、送信系列は処理スキームを使用してデータ系列を処理することから生じる。前記装置は、受信信号のスペクトルのバージョンからデータ系列の推定値を取得する検波器(101)、データ系列の推定値を処理し、処理スキームを使用して送信系列の推定値を取得するプロセッサ(107)、送信系列の推定値及び受信信号のスペクトルを使用して通信路伝達関数を推定し、通信路伝達関数の推定値を取得する通信路推定器(113)を含む。通信路推定器は、周波数点における送信系列の推定値の振幅が閾値よりも小さいとき、所定の値を、周波数点における通信路伝達関数の推定値として提供するか、周波数点における送信系列の推定値の振幅が閾値より大きいとき、周波数点における送信系列の推定値を周波数点における受信信号のスペクトル値と組み合わせて、周波数点における通信路伝達関数の推定値を取得するように構成され、プロセッサ(107)は、更なる反復のために、送信系列の推定値を受信信号のスペクトルのバージョンとして提供するように構成される。

Description

本発明は電気通信の分野に関し、具体的には、反復的に(iteratively)行う通信路の推定の分野に関する。
通信路伝達関数を推定するためには、いわゆるパイロット記号を送信することができる。受信機では、パイロット記号及びその受信バージョンを組み合わせることによって、通信路伝達関数を推定することができる。
しかし、通信路を推定するため多数のパイロット記号を送信することは、情報の伝送に利用できる帯域幅の低減と結びつく。したがって、通信路推定のために送信されるパイロット記号の数を低減することが肝要である。しかし、特に時間的な変化を伴う変通信路の場合、低減された数のパイロット記号では、正確な通信路推定に不十分となり得るため、例えば、通信路伝達関数の誤った推定値を使用する検波プロセスにおいて、ビット誤り率が増加する可能性がある。
推定の誤りを低減するため、反復的な通信路推定を実行することができる。反復的通信路推定スキームは、次のステップを含む。即ち、受信系列の中のデータ系列を検波してデータ系列の第1の推定値を取得し、データ系列を処理、例えば、データ系列を再符号化及び再変調して、送信系列の推定値を疑似パイロット系列として取得し、送信系列の推定値を受信系列と組み合わせて通信路推定値を取得する。この通信路推定値は、データ系列などの更なる推定値を取得するため、後の反復ステップにおいて使用される。しかし、反復的通信路推定には、データ系列の初期推定値(粗い推定値)または通信路の初期推定値が必要である。初期通信路推定値は、最初に送信されたパイロット記号に基づいて初期通信路推定段階で取得することができる。
初期通信路推定の段階では、参照記号の一般的なフィルタリング、平滑化、又は補間による参照記号援助通信路推定(RACE;reference symbol added channel estimation)を考慮することができる。このタイプの通信路推定は、2つのステップに分けられる。第1に、参照記号の位置で、最小二乗法によって初期の通信路状態情報(CSI=通信路状態情報;channel state information)の推定値が計算される。第2に、参照記号の位置からの初期推定値がフィルタリング、平滑化、又は補間されて、CSIの完全な推定値が取得される。
RACEの例として、ウィーナーフィルタリングによるパイロット援助通信路推定(PACE; pilot aided channel estimation)が考えられる。このタイプの通信路推定(CE; channel estimation)は、通信路の第2順序統計量が完全に知られているとき、平均二乗誤差(MSE)の点で最適である。通信路の相関特性は、実際には完全に知られていないから、ロバストな設計を選択することができる。これは、フィルタ係数の集合を前もって計算し、受信機における通信路推定器の複雑度を低減できるという利点を有する。
文献において、ICE(ICE=反復的通信路推定)は詳細に研究されている。例えば、OFDMについては、F.Sanzi and S.ten Brink,「Iterative channel estimation and decoding with product codes in multi-carrier systems,」 Boston,MA,USA,2000.pp.1338-1344に開示され、CDMAについては、T.M.Schmidl,A.G.Dabak,and S.Hosur,「The use of iterative channel estimation(ICE)to improve link margin in wideband CDMA systems」,in IEEE 49th Vehicular Technology Conference,1999(VTC 1999)に開示され、MC-CDMAについては、V.Kuehn,「Iterative interference cancellation and channel estimation for coded OFDM-CDMA,」 Anchorage,Alaska,USA,May 2003,IEEEに開示されている。
F.Sanzi, S.Jelting,and J.Speidel,「A comparative study of iterative channel estimators for mobile OFDM systems」, IEEE Trans. Wireless Commun, pp.849-859,Sept.2003及びF.Sanzi, Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis, Universitaet Stuttgart,2003は、周波数領域でのマルチキャリヤ方式について前述したような初期及び後の段階における2ステップ通信路推定を有するICEを考察している。この場合、OFDM方式は、M項位相偏移変調(PSK)記号アルファベットから取られた記号を各々の副搬送波上で送信する。このアルファベットはゼロ記号を含まないから、P.Hoeher,S.Kaiser,and P.Robertson,「Pilot-symbol-aided channel estimation in time and frequency,」 in Proceedings IEEE GLORECOM,Phoenix,USA,Apr.1997,Vol.3,pp.90-96のフィルタリングによるCEの2つのステップを直接実行することができる。更に、F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003は、ICEのための参照記号としてソフト判定記号(soft-decided symbol)を考慮する。これはM項直交振幅変調(QAM)記号アルファベットについてゼロになる可能性がある。LS推定でゼロによる除法を避けるため、F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003は、受信参照記号をソフト判定記号の分散で割り、それにソフト判定記号を掛けることによって、LS推定値を近似することを提案する。
しかし、単なる例として以下で考察されるMC−CDMA方式(MC−CDMA=マルチキャリヤ符号分割多元接続)は、ユーザ当たり及びOFDM記号当たりで、M個のデータ記号を並列に送信し、各々のデータ記号は長さLのWH(WH=ウォルシュ・アダマール)符号で拡散される。例えば、WH符号を使用して拡散される系列(拡散系列)の重ね合わせに起因して、ゼロ値となる副搬送波が生じ得る。その結果、これらの副搬送波は、ICEにおけるLS推定値の計算には使用することはできない。
F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003によって提案された方法は、MC−CDMA方式へ拡張可能である。しかし、本方法は、次の欠点を有する。全ての可能な配置点、即ち、2MK個の点にわたって、ICEに使用される各々のソフト記号の分散及び値を計算することが必要である。ここで、Mは記号当たりのビット数であり、Kはアクティブユーザの数である。これはCEの複雑度を著しく増大させる。WH拡散に起因して、ゼロ値の副搬送波は高い確率で生成され得る。このようにして、ソフト記号について分散はほとんどゼロになることができる。更に、LS通信路推定値の近似は、雑音を大きく増大させ、また、通信路推定値を劣化させる。更に、近似はハード判定の記号(hard-decided symbols)には有効ではなく、ソフト判定の記号のみに有効である。
本発明の目的は、複雑度を削減した効率的な反復的通信路推定スキームを提供することである。
この目的は、請求項1に従って通信路伝達関数を反復的に推定する装置、又は請求項19に従った受信機装置、又は請求項20に従って通信路伝達関数を反復的に推定する方法、又は請求項21に従った受信方法、又は請求項22に従ったコンピュータ・プログラムによって達成される。
本発明は、送信系列の推定値の振幅を閾値と比較することによって、ゼロによる除算を効率的に回避できるという知見に基づく。送信系列の推定値は、更なる反復のために疑似パイロット(参照)系列として使用される。値が実数値であれば、「振幅」の用語は絶対値を意味する。値が複素数値であれば、「振幅」の用語は複素数値の絶対値又は値の実数部分あるいは虚数部分の絶対値を意味する。
値の振幅が閾値よりも小さければ、送信系列の推定値に関連づけられた周波数点で、所定の値が通信路伝達関数の推定値として提供される。所定の値は、例えば、ゼロと、前の反復ステップで取得された非ゼロ値の10%との間の値であってよい。好ましくは、所定の値はゼロに等しい。
周波数点における送信信号の値の振幅が閾値よりも大きい場合、その周波数点における通信路伝達関数の推定値は、周波数領域における任意の既知の通信路推定スキームを使用して計算される。
したがって、通信路伝達関数の推定値は、閾値よりも小さい(又は等しい)振幅を有する送信系列の推定値に関連づけられた位置においてゼロを含んでよい。ゼロとなる位置における通信路伝達関数の推定値を取得するため、補間を実行することができる。更に、通信路伝達関数の推定値は、例えば、ローパス・フィルタを使用してフィルタリングされ、通信路伝達関数の平滑化された推定値が取得されてよい。平滑化された推定値は、例えば、送信系列の推定値の中のデータ系列を検波する後の検波プロセスで使用され、データ系列などの更なる推定値が取得される。
複雑度が低減するのは、例えば、送信機でゼロの副搬送波が生じる場合、対応する周波数点で通信路が励起されないという事実に起因する。したがって、その周波数点における通信路の任意の推定値は誤りとなる。したがって、本発明によれば、例えば、励起されない周波数点における通信路伝達関数の推定値をゼロへ設定するとき、通信路推定スキームの複雑度を減少させることができ、推定スキームの安定度を増大させることができる。送信系列の推定値の中のデータ系列を反復的に検波するとき、同じ状況が現れるであろう。ある検波段階において、送信系列のある推定値は、例えば、推定又は復号誤りのために小さくなるかも知れない。したがって、そのような値から取得された通信路伝達関数の推定値も、誤りであるかも知れない。本発明によれば、これらの周波数点に関連づけられた通信路伝達関数の係数は、例えば、ゼロへ設定され、一般的に、複雑度の減少及び安定度の増大が達成され得る。しかし、ゼロへ設定される周波数点における通信路伝達関数の信頼できる推定値は、例えば、前述したフィルタリング手段によって取得可能である。
更に、本発明による解決法を用いることにより、MC−CDMA方式(MC−CDMA=マルチキャリヤ符号分割多元接続)についてRACEを改善することができる。なぜなら、本発明によるICEは容易に実現可能だからである。それはフィルタリングを使用し、フィルタリング、平滑化、又は補間によって、RACEを少しだけ修正すればよいからである。PACEの特別の場合、及びロバストな仮定で、通信路推定器の複雑度を低く維持しながらフィルタ係数の第2の集合を前もって計算する必要があるにすぎない。
本発明の更なる実施形態は、以下の図面に関して説明される。
図1は、受信信号のスペクトルから、送信点と受信点との間に延びる通信路の通信路伝達関数を反復的に推定する装置のブロック図である。推定される通信路伝達関数は、通信路の通信路インパルス応答のスペクトルに対応する。通信路のスペクトルは、例えば、フーリエ変換手段によって、例えば、通信路インパルス応答を周波数領域へ時間−周波数変換することによって取得されることができる。
本発明によれば、通信路変換関数は、送信信号の受信可能バージョンである受信信号から反復的に(iteratively)推定される。更に具体的には、通信路伝達関数は、送信信号の受信バージョンである受信信号のスペクトルから推定される。送信信号は通信路を介して送信される。例えば、送信信号は、例えば、逆フーリエ変換を使用して送信系列を周波数−時間変換することにより生成される時間領域マルチキャリヤ信号である。ここで、送信系列は処理スキームを使用してデータ系列を処理することによって生成されることができる。
処理スキームは、送信系列が取得されるように、情報系列であってよいデータ系列を処理するために必要な全ての処理機能性を含んでよい。処理スキームは、例えば、符号化スキーム、例えば、畳み込み符号化又はブロック符号化、インタリービング、例えば、QAMスキーム(QAM=直交振幅変調)を使用するマッピング(変調)、複数の並列ストリームを取得するための直列−並列変換、各々のストリームについて、例えば、アダマール符号を使用する拡散スキーム、並列−直列変換、更なるインタリービング、及び、例えば、OFDM変調スキームの適用(OFDM=直交周波数分割多重変調)を含んでよい。OFDMスキームは、逆フーリエ変換を使用して、時間領域における結果の送信系列を変換して送信信号を取得する。更に、送信系列は、あるパイロット位置に、パイロット記号を含んでよい。パイロット記号は、通信路を推定する目的で、処理されるデータ系列の中へ送信機によって挿入される。
データ系列を検波するため、図1で示される装置は、入力103及び出力105を有する検波器101を含む。出力105はプロセッサ107の入力へ結合され、プロセッサ107は出力109を有する。
プロセッサ107の出力109は検波器101の入力103へ結合される。更に、プロセッサ107の出力109は、通信路推定器113の入力111へ結合される。ここで、通信路推定器113の出力は検波器101の更なる入力115へ結合される。
検波器101は、受信信号のスペクトルのバージョンからデータ系列の推定値を取得するように構成される。ここで、受信信号のスペクトルは、例えば、時間領域受信信号のフーリエ変換である。検波器101は、入力103を介して受信信号のスペクトルのパージョンを受け取るように構成される。受信信号のスペクトルのバージョンは、プロセッサ107によってデータ系列の推定値を処理することから生じる。プロセッサ107は、出力109を介して受信信号のスペクトルのバージョンを提供するように構成される。
最初の反復ステップにおいて、検波器101へ提供される受信信号のスペクトルのバージョンは、受信信号の原型のスペクトルであってよい。しかし、反復の間に、受信信号のスペクトルの異なる(処理された)バージョンが取得され、したがって検波器は、受信信号のスペクトルの異なるバージョンからデータ系列を推定するようにされる。
検波器101は、入力系列の中のデータ系列を検波することのできる任意の検波器であってよい。検波器は、ハード判定動作を実行するか、ソフト判定動作を実行するか、等化(equalize)するか、又は復号するか、などを行うように構成されてよい。
プロセッサ107は、検波器101によって提供されたデータ系列の推定値を受け取り、処理スキームを使用してデータ系列の推定値を処理し、送信系列の推定値を取得するように構成される。言い換えれば、プロセッサ107は、送信機で実行される処理スキームをエミュレートして、送信系列の推定値を取得するように構成される。反復的な通信路推定スキームに従えば、送信系列の推定値は、更なる反復によって通信路推定に利用される疑似参照系列として考えられる。
現在の疑似パイロット系列を表す送信系列の推定値は、通信路推定のために検波器113へ提供される。通信路伝達関数の更新された推定値を取得するため、検波器113は、受信信号のスペクトルのバージョンを表す送信系列の推定値を、受信信号のスペクトル、即ち、受信信号の原型のスペクトルと組み合わせることができ、通信路伝達関数の推定値又は更なる推定値が取得される。
プロセッサ109によって提供される送信系列の推定値が、各々の反復ステップの後で、送信機によって原型として送信される送信系列へ近くなるという仮定の下では、各々の反復ステップの後に、通信路伝達関数の推定値における推定誤りが小さくなる。
通信路伝達関数が周波数領域で推定されるのであれば、ある周波数点における通信路情報を含む受信信号のスペクトルは、ある周波数点における送信系列の推定値によって除算され、ある周波数点における通信路伝達関数の推定値が取得されてよい。しかし、ある周波数点における送信系列の推定値は、例えば、ゼロであるかゼロに近い振幅を有するかも知れない。これは、マルチキャリヤCDMA伝送の場合に起こるかも知れない。その場合、周波数領域において、例えば、K個のストリームが重ね合わせられて、合成されたストリームが取得される。ここで、K個のストリームの各々は、拡散された系列を表す。この場合、K個のストリームを重ね合わせると干渉が生じ、結果の合成ストリームをほとんどゼロにするかも知れない。更に、ある周波数点における送信系列の推定値の振幅は、現在の反復ステップでのみゼロへ近くなり、更なる反復ステップではゼロを著しく超過するかも知れない。これは、送信系列の前の推定値からデータ系列を検波し、処理スキームを使用してデータ系列を再処理することに起因する。再処理では、例えば、再符号化、再変調、及び再拡散を適用することができる。検波及び処理の結果は送信系列の前の推定値の品質及びデータ系列の推定値に依存するので、検波プロセスは動的であり、ある反復ステップで取得されたゼロの推定値が、更なる反復ステップでは、ゼロとは異なるかも知れない。
しかし、ゼロ又は非常に小さい値で割ることは、前述した問題、例えば、不安定度及び推定誤りの増加に結びつく。
本発明による通信路推定器113は、プロセッサ107によって提供された送信系列の推定値及び受信信号のスペクトルを使用して通信路伝達関数を推定し、通信路伝達関数の推定値を取得するように構成される。この場合、通信路推定器は、図1で示されるように、送信系列の推定値の振幅が閾値よりも小さいとき、周波数点における通信路伝達関数の推定値として所定の値を提供するように構成され、又は周波数点における送信系列の推定値の振幅が閾値より大きいとき、周波数点における送信系列の推定値を周波数点における受信信号のスペクトル値と組み合わせて、通信路伝達関数の推定値を取得するように構成される。
言い換えれば、通信路推定器113は、周波数点における送信系列の推定値の振幅に依存して、通信路伝達関数を推定するように構成されるか、周波数点における通信路伝達関数の推定値について所定の値を提供するように構成される。
本発明の態様によれば、所定の値は、0と、周波数点における通信路伝達関数の前の推定値の10%との範囲であってよい。更に、所定の値は、前の反復で取得される周波数点における通信路伝達関数の推定値に対応してよい。
本発明によれば、送信系列の推定値の振幅が比較される閾値は、例えば、送信系列の可能な最小値に依存して、自由に選ばれてよい。例えば、送信系列の値は、例えば、QAMスキーム又は16QAMスキームに属する信号空間配置点に対応する。言い換えれば、送信系列の値は複素数であってよい。その場合、値の大きさは、周波数領域の中の半径を決定する。したがって、送信系列の推定値も複素数値になる。
閾値は、送信機で使用されるマッピング・スキーム、例えば、QAMに関連づけられた最小振幅によって決定される値であってよい。例えば、閾値は、最小絶対値の10%、例えば、マッピング・スキームに関連づけられた信号空間領域における最小半径の10%である。
本発明によれば、通信路推定器113は、別々に送信系列の推定値の実数部分の振幅を閾値と比較し、及び/又は送信系列の推定値の虚数部分の振幅を閾値と比較するように構成されてよい。ここで、実数部分のために選ばれる閾値は、虚数部分のために選ばれる閾値とは異なっていてよい。
本発明の更なる態様によれば、通信路推定器113は、送信系列の推定値の振幅としての絶対値を閾値と比較するように構成されてよい。言い換えれば、通信路推定器113は、通信路伝達関数の各々の推定値について、大きさ、即ち、絶対値を決定し、計算された大きさを閾値と比較するように構成されてよい。
本発明によれば、通信路推定器は、送信系列の各々の推定値を解析し、送信系列の推定値を受信系列のスペクトルの対応する値と組み合わせることによって通信路伝達関数の推定値を計算し、例えば、送信系列の推定値に関連づけられた位置における通信路伝達関数の推定値を取得するように構成されてよい。ここで、通信路伝達関数の推定値は、更なる反復で使用される。その場合、検波器101は、送信系列の推定値からデータ系列の更なる推定値を取得するように構成されてよい。それは、更なる反復によって通信路伝達関数などの更なる推定値を取得するためである。
例えば、プロセッサ107は、データ系列の更なる推定値を処理し、送信系列の更なる推定値を、現在の反復ステップで取得される受信信号のスペクトルのバージョンとして取得するように構成されてよい。通信路推定器113は、送信系列の更なる推定値を受け取り、送信系列の更なる推定値を使用して通信路伝達関数を推定し、通信路伝達関数の推定値、又は通信路伝達関数などの更なる推定値を取得するように構成されてよい。
通信路伝達関数を推定するため、検波器113は、周波数領域で最小二乗推定又は最小平均二乗誤差推定を実行するように構成されてよい。
例えば、通信路推定器113は、受信系列のスペクトル値を送信系列の推定値で割るか、受信系列のスペクトル値に送信系列の推定値の複素共役バージョンを掛けて、最小二乗推定を実行し、組み合わせられた値に関連づけられた位置における通信路伝達関数の推定値を取得するように構成されてよい。
本発明によれば、通信路伝達関数は、異なる周波数点に関連づけられた係数を含んでよい。言い換えれば、通信路伝達関数の推定値は、ある時点における周波数にわたって通信路伝達関数の特性を提供する。しかし、通信路伝達関数の推定値は、時間にわたるある周波数点についての通信路特性に関連づけられてよい。一般的に、通信路伝達関数の推定値の係数は、同じ周波数点及び異なる時点に関連づけられて、時変通信路条件を考慮に入れてよい。これに対応して、通信路伝達関数の推定値は、時間にわたる通信路の周波数特性の変動を含んでよい。
例えば、受信信号のスペクトルはスペクトル値の集合を含んでよい。スペクトル値の集合の中の各々のスペクトル値は、同じ周波数点の異なる時点で受け取られる。通信路推定器113は、通信路推定スキームを使用して、異なる時点の周波数点で通信路伝達関数を推定するように構成されてよい。
更に、受信信号のスペクトルは副搬送波値の集合を含んでよい。各々の副搬送波値は、異なる周波数点に関連づけられ、各々の副搬送波値は同じ時点で受け取られる。通信路推定器113は、この場合、異なる周波数点における通信路伝達関数を推定するように構成されてよい。
本発明によれば、通信路伝達関数は、本発明による通信路推定スキームを使用して反復的に決定される。しかし、データ系列の初期推定値が必要であるかも知れない。データ系列の初期推定値を取得するため、通信路伝達関数の初期推定値が必要であるかも知れない。
通信路伝達関数の初期推定値は、通信路推定のパイロット記号が利用可能である時点で、パイロット記号援助推定スキームを実行することによって取得されてよい。送信機は、ある時点でのみパイロット記号を送信し、処理されたデータ系列の中へパイロット記号を挿入し、結果の送信系列のある位置でパイロット記号を送信するように構成されてよい。例えば、送信機は、送信系列のあるパイロット位置にパイロット記号を挿入するように構成されてよい。ここで、パイロット位置は、異なる周波数点又は異なる時点に関連づけられてよい。
パイロット記号が送信されるのであれば、受信信号のスペクトルは、パイロット位置でパイロット記号の受信バージョンを含む受信値の集合を含み、パイロット記号は通信路推定のために送信機によって送信される。例えば、パイロット記号の間に置かれる値の集合の中の値は、処理スキームを使用してデータ系列を処理することから生じた処理データ系列の値に対応してよい。
パイロット記号に基づいて、通信路推定器113は、パイロット記号、及びパイロット記号の受信バージョンを使用して、パイロット位置における通信路伝達関数を推定するように構成されてよい。なぜなら、原型として送信されたパイロット記号は、通常、受信機で知られており、したがって通信路推定に利用可能だからである。
パイロット記号の位置が、中間位置である数の値だけ離されているならば、即ち、受信値の集合が、パイロット記号の受信バージョンの間の中間位置でデータ値を含むならば、通信路推定器113は、パイロット位置における通信路伝達関数の推定値の間を補間することによって、中間位置における通信路伝達関数を推定するように構成されてよい。言い換えれば、通信路推定器113は、パイロット記号が利用可能な、例えば、周波数点又は時点で通信路伝達関数を推定し、これらの位置における通信路伝達関数の推定値の係数をフィルタリング又は補間の支持点として使用して、中間位置における通信路伝達関数の推定値の係数を取得するように構成される。
例えば、通信路推定器は、中間位置にゼロを挿入して通信路伝達関数のゼロ充填推定値を取得し、通信路伝達関数のゼロ充填推定値をフィルタリングして通信路伝達関数の推定値を取得するように構成されてよい。
更に、通信路推定器113は、本発明による通信路推定器113によってアクセス可能でない送信データに関連づけられた位置にゼロを挿入するように構成されてよい。これは、例えば、本発明による通信路推定器113があるユーザについて通信路伝達関数を推定するように割り当てられるマルチユーザ・シナリオで起こるかも知れない。この場合、例えば、他のユーザへ割り当てられた周波数点における通信路伝達関数の係数も、ゼロへ設定される。
更に、本発明による通信路推定器113は、更に、通信路伝達関数の推定値の外挿された係数を取得するため外挿を行うように構成されてよい。外挿は、更に、フィルタリング手段によっても実行可能である。
一般的に、通信路推定器113は、通信路伝達関数の推定値をフィルタリングして通信路伝達関数の平滑化された推定値を取得し、更なる反復のために、通信路伝達関数の平滑化された推定値を通信路伝達関数の推定値として検波器115へ提供するように構成されてよい。例えば、通信路推定器113は、通信路伝達関数の推定値をローパス・フィルタリングして、例えば、ある位置にゼロを挿入することによって、取得される通信路伝達関数の推定値を平滑化するように構成されてよい。
例えば、通信路推定器は、通信路伝達関数の推定値をウィーナーフィルタリングし、通信路伝達関数のウィーナーフィルタリングされた推定値を、検波を目的として検波器へ提供される通信路伝達関数の推定値として取得するように構成されてよい。
前述したように、通信路伝達関数を反復的に推定する本発明による装置は、受信信号のスペクトル及び受信信号の現在取得されたバージョンを利用することによって、周波数領域における通信路伝達関数を推定するように構成される。本発明の態様によれば、通信路伝達関数を反復的に推定する本発明による装置は、受信装置の一部分であってよい。受信装置は、受信信号を周波数領域へ変換して受信信号のスペクトルを取得するように構成された時間−周波数変換器、例えば、フーリエ変換器を含む。
しかし、本発明による装置は、更に、受信信号を時間−周波数変換して受信信号のスペクトルを取得する時間−周波数変換器、例えば、フーリエ変換器を含んでよい。
本発明の態様によれば、通信路伝達関数を反復的に推定する装置は、反復に使用される受信信号のスペクトルを記憶する記憶要素を含んでよい。例えば、記憶要素は通信路推定器113の一部分であってよい。
送信系列の推定値からデータ系列の推定値を取得するため、検波器101は、通信路伝達関数の推定値を使用して、送信信号の推定値、即ち、受信信号のスペクトルのバージョンを等化し、低減された通信路影響を有する等化された系列を取得し、等化系列の中のデータ系列を検波してデータ系列の推定値を取得するように構成されてよい。
例えば、検波器は、マルチキャリヤ方式で使用される周波数領域等化に従って、受信信号のスペクトルのバージョンを周波数領域等化するように構成される。
本発明は、更に、受信機装置を提供する。この受信機装置は、入力信号を復調して受信信号を取得する復調器、受信信号を時間−周波数変換して受信信号のスペクトルを取得する時間−周波数変換器、及び前述した説明に従って通信路伝達関数を反復的に推定する装置を含む。
更に、受信装置は、例えば、最後の反復ステップの後で、取得されるデータ系列の推定値から情報を抽出する手段を含んでよい。例えば、情報を抽出する手段は、例えば、源復号化手段などによってデータ系列の推定値を更に処理し、情報を抽出するように構成されてよい。
本発明によれば、通信路伝達関数は、本発明による推定スキームを使用して反復的に推定される。ここで、反復の回数は、例えば、送信系列の推定値の中でデータ系列を検波することに関連づけられたビット誤り率に依存してもよい。例えば、復号器は、ソフト復号スキームを実行してデータ系列の推定値の信頼度を示すソフト値を出力するように構成されてよい。ソフト出力値が、例えば、推定されたデータ系列の80%の信頼度を示すとき、反復が停止されてよい。例えば、反復的な通信路推定プロセスを開始又は停止するため、検波器が更に通信路推定器を制御してよい。例えば、2〜3回の反復ステップで十分である。
以下では、図2〜図8に関して、本発明の更なる実施形態を説明する。
前述したように、例えば、再構成された副搬送波がゼロであるか、ある閾値よりも小さければ、LS通信路推定値はゼロへ設定される。
このようにして、フィルタリングされた通信路推定値は、雑音の向上及び通信路推定値の劣化を生じるだけであるゼロ値の副搬送波に依存しない。更に、ソフト及びハードの判定記号はICEのために使用可能である。
更に、ICEを有するこの新規なMLS推定方法は、WH拡散符号を有するMC−CDMA方式へ限定されず、重ね合わせ又は配置がある閾値よりも小さい値を生じる一般的拡散符号又は記号アルファベットを有する他のMC−CDMA、CDMA、又はマルチキャリヤ方式へ適用可能である。
新規なMLS推定方法を考慮することに加えて、本発明者らは、RACEの最初のステップでMLS推定値をEG推定値(EG estimates)へ拡張することを新しく提案する。更に、本発明者らは、RACEの最初のステップでMLS推定値をMMSE推定値へ拡張することを示唆する。このようにして、ゼロによる割り算は、低い信号対雑音比(SNR)について完全に回避可能である。高いSNRの場合、再び新規なMLS推定方法を適用することができる。
図2は、反復的通信路推定を有するMC−CDMA方式のブロック図を示す。
送信機201は、通信路符号器203、インタリーバ205、及び変調器207を含み、通信路符号器、インタリーバ、及び変調器は直列に配列される。変調器の出力は、M個の並列ストリームを提供するように構成された直列−並列変換器(S/P)へ提供される。各々のストリームについて、送信機は、各々のデータ記号をウォルシュ・アダマール符号で拡散するように構成された拡散要素209を含む。続いて、拡散された系列は合算要素(summation element)へ提供される。合計要素は、K個の拡散された系列を重ね合わせて、合成、即ち、重ね合わせされたデータ・ストリームを取得するように構成される。M個の合成データ・ストリームは、並列−直列変換器へ提供され、Q個のストリームからなるストリームが生じる。Q個のストリームは、インタリーバ211を使用してインタリーブされ、処理された系列が取得される。その系列の中へ、単なる例であるが、多重化手段によって参照記号が導入される。結果の送信系列は、OFDM変調スキームを実行するように構成されたOFDM変調器213へ提供される。OFDM変調スキームは周波数−時間変換を含み、図2で示されるマルチパス通信路によって送信される送信信号が取得される。
受信機装置215は、逆OFDM変調スキームを実行するように構成されたOFDM復調器217を含む。復調器217の出力はデマルチプレクサ219へ結合される。デマルチプレクサ219は、復調器217によって提供された受信系列からパイロット記号を逆多重化するように構成される。受信系列は周波数領域の系列である。デマルチプレクサの出力は逆インタリーバ221へ結合される。逆インタリーバ221は、送信機の中でインタリーバ211によって実行されるインターリーブ法スキームの逆である逆インターリーブ法スキームを実行するように構成される。逆インタリーバ221はQ個の出力を有する。ここで、単なる例として、Q個の出力は検波器223へ結合される。検波器223はマルチユーザ検波器(MUD)又は単一ユーザ検波器(SUD)であってよい。検波器の出力は、インタリーバ205に対応する逆インタリーバ225へ結合される。ここで、逆インタリーバ225の出力は通信路復号器227へ結合される。通信路復号器227は、逆インタリーブされた系列を復号してデータ系列の推定値を取得するように構成される。注意すべきは、検波器223、逆インタリーバ225、及び通信路復号器227が、前述した復号器の一部分と考えられることである。
復号器の出力は、情報を抽出する手段229及び通信路符号器230の入力へ結合される。通信路符号器230はプロセッサ231の一部分である。通信路符号器230は、通信路符号器203によって実行される通信路符号化(エンコーディング)スキームと同じスキームを実行するように構成される。
プロセッサ231は、送信機によって実行される処理スキームと同じスキームを実行するように構成される。したがって、プロセッサは、更に、インタリーバ205に対応するインタリーバ231、インタリーバ231の出力へ結合された変調器233、変調器207に対応する変調器233、直列−並列変換器、M個の拡散要素235、M個の合計要素、並列−直列変換器、及びインタリーバ211に対応するインタリーバ237を含む。
本発明によれば、インタリーバ237の他の入力はゼロへ設定される。なぜなら、送信機の中でインタリーバ211へ提供される他のストリームは、受信機からアクセスできないからである。
インタリーバ237の出力は、推定器239の入力へ結合される。推定器239は、前述した本発明による通信路推定スキームを実行するように構成される。通信路推定器239の出力は、検波器223の更なる入力へ結合される。それは、検波目的のために、検波器223へ通信路状態情報を提供するためである。更に、通信路推定器は更なる入力を有し、この入力へ、デマルチプレクサ219の出力が結合される。それは、パイロット記号の受信バージョンを受け取って、前述したパイロット記号援助通信路推定を実行するためである。
図2は、ICEを有するMC−CDMA方式のブロック図を表す。送信機側では、K個のユーザの各々のためにバイナリ源が存在する。ビットは通信路符号器によって符号化される。次に、符号ビットは符号ビット・インタリーバによってインタリーブされる。変調器は、異なるアルファベット、例えば、M項PSK又はM項QAMに従って、複素数値記号へビットを割り当てる。直列−並列変換器は、変調された信号を、OFDM記号のユーザ当たりM個のデータ記号へ割り振る。M個のデータ記号の各々は、長さL(L≧K)のウォルシュ・アダマール系列で拡散される。全ての変調及び拡散された信号は、組み合わせられて1つのユーザ・グループを形成する。Q個のユーザ・グループは、記号インタリーバによってインタリーブされ、参照記号と一緒に1つのOFDMフレームへ多重化される。次に、それらはOFDM変調され、マルチパス通信路を介して送信される前に、保護区間(guard interval)によって循環的に拡張される。追加の白色ガウス雑音が付加される。
受信記号は、保護区間の分だけ短くされ、OFDM復調され、受信参照記号が受信データ記号から分離されて単一入力単一出力通信路推定器へ送られる。ICEの初期段階で(i=0)、通信路推定器は受信参照記号のみを使用して通信路状態情報を推定する。
受信データ記号を逆インタリーブした後、関心事のユーザ・グループがQ個のユーザ・グループから識別され、マルチユーザ検波器(MUD)は全てのユーザのソフト符号化ビットを戻す。ソフト符号化ビットは逆インタリーブされ、ソフト判定アルゴリズムを使用して最終的に復号される。復号されたビットは送信信号を再構成するために使用される。即ち、それらは再符号化され、符号ビット・インタリーブされ、記号アルファベットへ変調され、直列−並列変換され、拡散され、一緒に結合されて、ユーザ・グループ信号を形成する。受信機は他の独立ユーザ・グループの知識を有しないものと仮定されるから、再構成されたユーザ・グループ信号は、他のユーザ・グループからのデータ記号の代わりにゼロ記号で多重化され、周波数インタリーブされる。
ICEのi番目の反復では(i>0)、通信路推定器は受信参照記号及び再構成送信信号の知識を利用して、CSI推定値の正確度を改善する。新しく取得されたCSI推定値はMUDへ戻され、送信ビットの推定値が改善される。前述した反復的検波及び通信路推定は、数回にわたって反復可能である。
反復的受信機の最終段階では、MUD又は単一ユーザ検波器(SUD)のいずれかが、所望されるユーザのソフト符号化ビットを戻す。これらのビットは逆インタリーブされ、ソフト判定アルゴリズムを使用して最終的に復号される。受信側では、ビットは源ビットと比較され、誤りがカウントされる。
図3は単一ユーザ検波器(SUD)のブロック図を示す。SUDは、Q個の入力及びM個の出力を有する直列−並列変換器301を含む。各々の出力は検波ユニット303へ結合される。検波ユニット303は、例えば、通信路状態情報を使用して入力信号を等化する等化器を含む。検波ユニット303の出力は、K個の出力を有する逆拡散要素305の入力へ結合される。ここで、逆拡散ユニット305の出力は、N個の入力を有する並列−直列(P/S)変換器307の入力へ結合される。並列−直列変換器307は、復調器309へ結合された出力を有する。復調器309は出力を有する。
SUDは、Q個の異なるユーザ・グループから関心事のユーザ・グループの信号を取得し、所望されるユーザの信号を検波する。等化された信号は逆拡散される。次に、所望されるユーザの全てのデータ記号が直列データ・ストリームへ結合される。記号逆マッパは、選択された記号アルファベットに基づいて各々のビットの対数尤度比を計算することによって、データ記号をビットへマップする。
MUDの例として、図4a〜図4cに示される並列干渉キャンセラ(PIC)を考える。初期検波段階では(j=0)、全てのK個のアクティブユーザのデータ記号は、K個のICanalysisブロックによって並列に検波され、K個のICsynthesisブロックによって再構成される。K個のICanalysisブロックの各々は、最初に図4aで所望されるユーザの信号を検波する。次に、信号は逆拡散され、ソフト復調され、最終的に逆インタリーブされる。図4bの後のICsynthesisブロックは、最初にソフト符号化ビットをソフトビットへ復号する。S.Kaiser,Multi-Carrier CDMA Mobile Radio Systems-Analysis and Optimization of Detection,Ph.D.thesis,1998.次に、ソフトビットは、再インタリーブされ、ソフト再変調される。取得された複素数値データ記号はユーザ特定拡散符号で拡散され、各々のチップには、送信される副搬送波へ割り当てられた通信路係数で事前にひずみが与えられる。
その後で、受信信号rから、全体の再構成された多元接続干渉(MAI)が引かれる。即ち、ユーザkについて、ユーザ1,...,k−1,k+1,...,Kからの干渉が受信信号rから引かれる。j番目の反復では(j>0)、K個の干渉低減信号
Figure 2008512013
がK個のICanalysisブロックによって並列に検波され、後のK個のICsynthesisブロックによって再構成され、合計の再構成MAI(multiple access interferences)が受信信号rから引かれる。
最後の検波段階では、k番目のユーザの干渉除去抑圧信号がk番目のICanalysisブロックによって検波され、最終的にソフト復号され、ハード判定されて、ユーザkからの送信情報ビットが取得される。
以下では、参照援助及び反復的通信路推定を取り上げる。
このセクションは、判定されたデータ記号が追加の参照記号として使用される場合に、どのようにしてICEが参照記号援助通信路推定(RACE)を更に改善できるかを研究する。
(特に)F.Sanzi and S.ten Brink,「Iterative channel estimation and decoding with product codes in multi-carrier systems,」 Boston,MA,USA,2000.pp.1338-1344 及び A.Haimovich,Y.Bar-Ness,and R.Manzo,「A stochastic gradient-based de-correlation algorithm with applications to multi-carrier CDMA,」 in IEEE 45th Vehicular Technology Conference,1995,1995,vol.1,pages 464-468 で開示されるように、多くの研究者が拡散スペクトル及びマルチキャリヤ方式について判定指向通信路推定(DDCE)及びICEを研究している。しかし、MC−CDMA及びウォルシュ・アダマール拡散に関して本明細書で説明するような初期及び後の段階での2ステップ通信路推定を有するICEは、研究されていない。
ICEの初期段階では、F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003及びS.Kaiser,Multi-Carrier CDMA Mobile Radio Systems-Analysis and Optimization of Detection,Ph.D.thesis,1998に従って、受信参照記号のみが使用され、2つのステップでCSIが取得される。
第1のステップでは、受信された参照記号Rn',k'を、原型として送信された参照記号Sn',k'で割ることによって、参照記号が置かれた位置の通信路伝達関数の初期推定値
Figure 2008512013
が取得される。即ち、
Figure 2008512013
ここで、RはOFDMフレームの中の参照記号位置の集合を表す。
第2のステップでは、所望されるOFDMフレームに属する完全な通信路伝達関数の最終推定値が、それぞれ2−D補間又はフィルタリングによって初期推定値
Figure 2008512013
から取得される。2−Dフィルタリングは、次式によって与えられる。
Figure 2008512013
ここで、ωn',k',n,kは、フィルタのシフト変形2−Dインパルス応答である。部分集合τn,k∈Rは、
Figure 2008512013
の推定で実際に使用される初期推定値
Figure 2008512013
の集合である。フィルタ係数の数は、
tap=‖τn,i‖≦Ngrid (3)
及び
grid=‖R‖ (4)
式2のフィルタの例として、2−Dウィーナーフィルタを考える。F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunk systeme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003 で開示されるように、2−Dウィーナーフィルタは平均二乗誤差の意味で式2のフィルタリング問題への最適解決法であることが、文献からよく知られている。即ち、
ωn,k=φ-1θn,k (5)
ここで、θn,kのベクトル要素及びφの行列要素は、次式によって与えられる。
θn-n",i-i"=E{Hn,i* n",i"} (6)
Figure 2008512013
σ2、E{|Sn',i'2}、δn'-n",i'-i"は、それぞれ、平均雑音分散、平均参照記号エネルギー、及びクロネッカーのデルタ関数である。
次に、推定されたCSIは、後のMUD、符号ビット逆インタリーバ、及び復号器で使用され、送信された情報ビットの初期推定値が取得される。推定された情報ビットから送信信号を再構成した後、推定されたデータ記号及び送信された参照記号は、受信機で知られる参照記号の集合RICEとなる。
1つ以上の反復を有するICEについては、各々の反復で次のステップが実行されなければならない。
(1)送信された情報ビットの推定値から送信信号を再構成する。
(2)F.Sanzi,S.Jelting,and J.Speidel,「A comparative study of iterative channel estimators for mobile OFDM systems,」 IEEE Trans.Wireless Commun,pages 849-859,Sept.2003 で開示されるように、ICEの初期段階のRACEに従って、RICEの全ての参照記号について式1のLS推定値を計算する。
(3)F.Sanzi,S.Jelting,and J.Speidel,「A comparative study of iterative channel estimators for mobile OFDM systems,」 IEEE Trans.Wireless Commun,pages 849-859,Sept.2003で開示されるように、全ての参照記号の集合RICEにわたってLS推定値をフィルタリングすることによって、通信路伝達関数の最終推定値を取得する。
(4)新しく推定されたCSIを、後のMUD、符号ビット逆インタリーバ、及び復号器の中で使用して、送信された情報ビットの新しい推定値を取得する。
以下では、式1のLS推定値がICEについて詳細に吟味される。M項QAM又はM−PSK変調を有するOFDM方式において、データ記号を含有する副搬送波をゼロとすることはできない。したがって、ハード判定記号のためにICEで式1のLS推定値を計算することは常に可能である。更に、F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003 は、ICEについてソフト判定記号を参照記号として考える。それはM項QAM記号アルファベットについてゼロになることができる。LS推定でゼロによる割り算を避けるため、F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003は、受信された参照記号をソフト判定記号の分散で割り、それにソフト判定記号を掛けることによって、LS推定値を近似することを提案する。
この提案において、本発明者らはウォルシュ・アダマール拡散符号を有するMC−CDMA方式を考察する。A.Burry,J.Egle,and J.Lindner,「Diversity comparison of spreading transforms for multi-carrier spread spectrum transmission,」 IEEE Trans.Commun.,vol.51,No.5,pages 774-781,May 2003は、WH拡散符号に起因して、ゼロ値の副搬送波が送信信号の中で起こることを例証している。例えば、図5は、バイナリPSK記号アルファベット及び8の拡散長について、可能な配置点及びそれらの相対的実現値を示す。推測できるように、ゼロの副搬送波は27%の確率で起こる。4−QAM記号アルファベット及び8の拡散長の場合、ゼロ値の副搬送波の確率は8%へ縮小されるが、依然として著しい。その結果、図1のLS推定値は幾つかの副搬送波についてのみ計算可能であり、LS推定でゼロによる割り算を回避する方法を発見しなければならない。
一見すると、F.Sanzi,Kanalschaetzverfahren fuer Mobilfunksysteme mit Mehrtraegermodulation OFDM,Ph.D.thesis,Universitaet Stuttgart,2003によって提案された方法をMC−CDMA方式へ拡張することができる。しかし、この方法は次のような欠点を有する。全ての可能な配置点、即ち、2MK個の点にわたって、ICEで使用される各々のソフト記号の分散及び値を計算することが必要である。ここで、Mは記号当たりのビット数であり、Kはアクティブユーザの数である。これはCEの複雑度を著しく増大させる。更に、WH拡散に起因して、ゼロ値の副搬送波が高い確率で起こり得る。このようにして、分散はソフト記号についてほとんどゼロになることができる。したがって、LS通信路推定値の近似は、強い雑音の向上及び通信路推定値の劣化を生じる。更に、近似はハード判定記号について有効ではなく、ソフト判定記号についてのみ有効である。
V.Kuehn 「Iterative interference cancellation and channel estimation for coded OFDM-CDMA,」 Anchorage,Alaska,USA,May 2003は、MC−CDMA方式の性能を吟味している。しかし、式1及び2によって記述される2ステップ通信路推定を使用するDDCE又はICEは考察されていない。したがって、LS推定でのゼロによる割り算の上記の問題は吟味されていない。T.M.Schmidl,A.G.Dabak,and S.Hosur,「The use of iterative channel estimation(ICE)to improve link margin in wideband CDMA systems」,in IEEE 49th Vehicular Technology Conference,1999(VTC 1999)は、DDCE及びICEを有する直接系列CDMA方式を研究しているが、WH拡散を有するCDMA方式について本明細書で指摘されるLS推定問題への解決法を示していない。
したがって、ICEのLS推定器で、この問題を克服するため、本発明者らは、次の新規な方法、即ち、修正LS通信路推定を提案する。
再構成された副搬送波の大きさがゼロに等しいか、ある閾値より小さければ、初期推定値
Figure 2008512013
はゼロへ設定される。即ち、
Figure 2008512013
ここで、Sn',k'は、推定されたデータ記号を表し、Sn',k'は既知の参照記号を表し、ρth≧0∈Rは閾値を表し、{n’,k’}∈RICEは、受信機における推定されたデータ記号及び既知の参照記号の集合から取られた周波数及び時間のインデックスを表す。
したがって、フィルタリングされた通信路推定値は、雑音の向上及び通信路推定値の劣化を生じるだけであるゼロ値の副搬送波に依存しない。更に、ソフト判定及びハード判定記号をICEに使用することができる。本発明者らが知る限り、この新規なMLS推定方法は、これまで提案されていない。
以下では、式8の修正されたLS推定値が拡張される。これはMC−CDMAのためにSUDによって動機づけられる。フレーム内のチップに対する通信路の影響を除くため、受信信号Rn,kが等化係数Gn,kを掛けられ、次式が取得される。
n,k=Gn,kn,k (9)
MC−CDMAにおいて、次のSUDは通信路の影響をある程度まで補償することができる。
S.Kaiser,Multi-Carrier CDMA Mobile Radio Systems-Analysis and Optimization of Detection,Ph.D.thesis,1998で開示されるように、均等利得合成(EGC;Equal Gain Combining)は、全ての使用された副搬送波を単位振幅で加重するダイバーシティ合成手法である。EGCを使用すると、各々の副搬送波は次式を掛けられて、その位相を補正される。
Figure 2008512013
ゼロ強制(ZF; Zero-Forcing)等化は、次のように等化係数を選ぶことによって、通信路の影響を完全に除去することができる。
Figure 2008512013
したがって、本発明者らは、式8への次の拡張を提案する。
均等利得通信路推定値:
Figure 2008512013
ここで、ρth≧0∈R及び{n’,k’}∈RICEは、式8と同じ意味を有する。
このセクションは、WH拡散、PACE、及びICEを有するMC−CDMA方式についてシミュレーション結果を与える。シミュレーション・パラメータは図8に列挙され、通信路モデルの電力遅延プロファイルは図6に示される。通信路モデルAについては、電力遅延プロファイルΔτの非ゼロ・タップ間隔が2つの標本だけあり、最大遅延τmaxが22の標本だけある。通信路モデルBについては、Δτ=16であり、τmax=176である。デフォルトとして、周波数方向のパイロット間隔が3であり、時間方向が9である。ICEは、1つのユーザ・グループの中で、全てのユーザからの全ての信号の検波を必要とするから、単一ユーザ検波器が全てのK個のユーザ信号へ適用される。ロバストなPACE及びICEについて、周波数方向で15のフィルタ係数を有し、時間方向で4つのフィルタ係数を有する1D|1Dウィーナーフィルタが使用されて、式2の通信路推定値が計算された。
図7a及び図7bのビット誤り率(BER)曲線は、提案されたICEが、A及びBの通信路モデルの双方について、全ての場合に、PACEを改善できることを証明する。10-4のBERで、ロバストPACEと比較されたロバストICEの性能利得は、デフォルトのパイロット間隔τmax,フィルタ=TGI及びMMSE SUDを有するA通信路について約1dBである。MMSE SUDをPIC MUDで置換したとき、それは0.9dBである。周波数方向で24及び時間方向で15のパイロット間隔が選ばれ、1D|1Dウィーナーフィルタの遅延が通信路遅延とマッチされるならば、性能は、MMSE SUD及びPIC MUDについて、それぞれ1.9dB及び1.4dBだけ増大する。単一ユーザ範囲(SUB)と比較されたPIC MUDを有するロバストICEについて、MAI及び不完全な通信路知識に起因する性能損失は、10-4のBERでPIC MUDを有するロバストPACEの2.7dBに対して1.8dBへ縮小される。
図7bでは、B通信路モデル及びデフォルトのパイロット間隔について、シミュレーション結果が表示される。周波数方向及び時間方向における3及び9のデフォルトのパイロット間隔は、この通信路モデルについて最適化されたことに注意されたい。したがって、提案されたICEの結果は非常に有望である。なぜなら、MMSE SUD及びPIC MUDの場合、対応する検波アルゴリズムを有するPACEと比較して、10-4のBERで依然として約0.8dB及び0.9dBの利得があるからである。MMSE SUD及びPIC MUDを有する完全CEとロバストICEとの間の性能損失は、それぞれ0.9dB及び0.8dBであるにすぎない。
本発明による通信路推定スキームは、反復的通信路推定器を有する受信機を使用するMC−CDMA方式で使用可能である。MC−CDMA方式は、ユーザ当たり及びOFDM記号当たりM個のデータ記号を並列に送信し、各々のデータ記号は長さLのウォルシュ・アダマール符号で拡散される。例えば、WH符号を使用して拡散される系列の重ね合わせに起因して、ゼロ値の副搬送波が起こる。これはICEで最小二乗通信路推定値を計算するためには使用できない。したがって、本発明者らは新規な方法、即ち、修正されたLS通信路推定値を提案し、この問題を克服する。即ち、再構成された副搬送波がゼロであるか、ある閾値よりも小さい場合、LS通信路推定値がゼロへ設定される。新規なMLS通信路推定は、ICEと共に、重ね合わせ又は配置がある閾値よりも小さい値を生じる一般的拡散符号又は記号アルファベットを有する任意の他のMC−CDMA、CDMA、又はマルチキャリヤ方式へ適用可能であることに注意されたい。更に、本発明者らは、MLS通信路推定値を均等利得又はMMSE通信路推定値へ拡張することを提案する。本発明者らは、更に、通信路統計量が完全に知られていない場合に、新規な方法のロバスト性を吟味する。シミュレーションの結果は、ロバストPACEについて最適化されたパイロット間隔及びロバスト仮定でも、ロバストICEがロバストPACEを改善できることを証明する。
この提案において、本発明者らは、反復的通信路推定器(ICE)を有する受信機を使用するマルチキャリヤ符号分割多元接続(MC−CDMA)方式の性能を吟味する。MC−CDMA方式は、ユーザ当たり、及び直交周波数分割多重変調(OFDM)記号当たりで、M個のデータ記号を並列に送信し、各々のデータ記号は長さLのウォルシュ・アダマール(WH)符号で拡散される。例えば、WH符号を使用して拡散される系列(拡散系列)の重ね合わせに起因して、ゼロ値の副搬送波が起こり得る。これはICEで最小二乗(LS)通信路推定値を計算するために使用され得ない。したがって、本発明者らは、新規な方法、即ち、修正LS(MLS)通信路推定値を提案して、この問題を克服する。即ち、再構成された副搬送波がゼロであるか、閾値よりも小さければ、LS通信路推定値はゼロへ設定される。新規なMLS通信路推定は、ICEと共に、重ね合わせ又は配置がある閾値よりも小さい値を生じる一般的拡散符号又は記号アルファベットを有する任意の他のMC−CDMA、CDMA、又はマルチキャリヤ方式へ適用可能であることに注意されたい。更に、本発明者らは、MLS通信路推定値を均等利得(EG)又は最小平均二乗誤差(MMSE)通信路推定値へ拡張することを提案する。本発明者らは、更に、通信路統計量が完全に知られていない場合、新規な方法のロバスト性を吟味する。
更に、本発明による方法のある実現要件に依存して、本発明による方法はハードウェア又はソフトウェアで実現可能である。実現は、ディジタル記録媒体、特に、電子的に読み取り可能な制御信号を記憶されたディスク又はCDを使用して実行可能である。ディジタル記憶メディアはプログラム可能なコンピュータ・システムと協働して、本発明による方法が実行されるようにする。したがって、一般的に、本発明は機械読み取り可能媒体に記憶されたプログラム・コードを有するコンピュータ・プログラムプロダクトであり、プログラム・コードは、コンピュータ・プログラムプロダクトがコンピュータで実行するとき、本発明による方法の少なくとも1つを実行するように構成される。したがって、言い換えれば、本発明による方法は、コンピュータ・プログラムがコンピュータで実行するとき、本発明による方法を実行するプログラム・コードを有するコンピュータ・プログラムである。
本発明の実施形態に従って通信路伝達関数を反復的に推定する装置を示す。 本発明の実施形態に従った反復的通信路推定を有するMC−CDMA方式のブロック図を示す。 単一ユーザ検波器を示す。 干渉除去抑圧分析ブロックのブロック図を示す。 干渉除去抑圧合成ブロックのブロック図を示す。 並列干渉キャンセラを示す。 バイナリPCK記号アルファベット及び8に等しい拡散長を有する副搬送波の配置点を示す。 通信路モデルの電力遅延プロファイルを示す。 本発明による解決法の性能を証明する。 本発明による解決法の性能を示す。 システム・パラメータを示す。

Claims (22)

  1. ある処理スキームを用いる処理を行ってデータ系列から生じる送信系列を周波数−時間変換したバージョンであり、通信路を通して送信される送信信号について、該送信信号の受信可能バージョンである受信した信号から通信路の通信路伝達関数を反復的に推定する装置であって、
    前記受信信号のスペクトルのあるバージョンから前記データ系列についての推定値を取得する検波器(101)と、
    前記処理スキームを使用して前記データ系列についての推定値を処理し、前記送信系列についての推定値を取得するプロセッサ(107)と、
    送信系列の該推定値及び受信信号の前記スペクトルを使用して通信路伝達関数を推定し、該通信路伝達関数の推定値を取得する通信路推定器(113)と
    を備えてなり、該通信路推定器は、ある周波数点における送信系列の推定値(109)の振幅が閾値より小さいとき、ある所定値を前記周波数点における通信路伝達関数の推定値として提供し、前記周波数点における送信系列の推定値の振幅が閾値より大きいとき、前記周波数点における送信系列の推定値を該周波数点における受信信号のスペクトルの値と組み合わせて、該周波数点における通信路伝達関数の推定値を取得するものであり、前記プロセッサ(107)は、更なる反復のために、送信系列の推定値を、受信信号のスペクトルのバージョンとして検波器(101)へ提供するものであり、前記検波器(101)は、更なる反復によって通信路伝達関数の推定値からデータ系列の更なる推定値を取得するものである、装置。
  2. 前記検波器(101)は、送信系列についての推定値からデータ系列についての更なる推定値を取得し、前記プロセッサ(107)は、データ系列の更なる推定値を処理して前記送信系列の更なる推定値を受信信号のスペクトルのバージョンとして取得するものであり、前記通信路推定器(113)は、送信系列の該更なる推定値を使用して通信路伝達関数を推定し、該通信路伝達関数の推定値を取得するものである、請求項1に記載の装置。
  3. 前記所定値がゼロであるか、又は前の反復において取得された周波数点における通信路伝達関数の推定値である、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記閾値は、0と、可能な送信系列値の集合からの最小送信系列値に対する10%値との間の範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
  5. 前記通信路推定器(113)は、最小二乗推定又は最小平均二乗誤差推定を実行して通信路伝達関数の推定値を取得する、請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記通信路推定器(113)は、送信系列の推定値によって受信系列のスペクトル値を除算するか、送信系列の推定値の複素共役値を受信系列のスペクトル値に掛けて、最小二乗推定を実行する、請求項5に記載の装置。
  7. 受信信号の前記スペクトルがスペクトル値の集合を含み、スペクトル値の集合の中の各々のスペクトル値は、同じ周波数点における異なる時点で受け取られるものであり、前記通信路推定器(113)は、異なる時点について該周波数点における通信路伝達関数を推定する、請求項1〜6のいずれかに記載の装置。
  8. 受信信号の前記スペクトルが副搬送波値の集合を含み、副搬送波値の該集合の中の副搬送波値のそれぞれは、異なる周波数点に関連し、前記通信路推定器(113)が、異なる周波数点における通信路伝達関数を推定する、請求項1〜7のいずれかに記載の装置。
  9. 受信信号の前記スペクトルが受信値の集合を含み、受信値の該集合は、パイロット位置におけるパイロット記号の受信バージョンを含み、該パイロット記号は通信路推定のために送信機によって送信され、前記通信路推定器(113)が、パイロット記号、及びパイロット記号の受信バージョンを使用して、パイロット位置における通信路伝達関数を推定する、請求項1〜8のいずれかに記載の装置。
  10. 前記受信値の前記集合が、パイロット記号の前記受信バージョンの間の中間位置におけるデータ値を含み、前記通信路推定器(113)が、パイロット位置における通信路伝達関数の推定値の間を補間することによって、前記中間位置における通信路伝達関数を推定する、請求項9に記載の装置。
  11. 前記通信路推定器(113)は、前記中間位置にゼロを挿入して前記通信路伝達関数のゼロ充填推定値を取得し、前記通信路伝達関数についての該ゼロ充填推定値をフィルタリングして通信路伝達関数の推定値を取得する、請求項10に記載の装置。
  12. 前記通信路推定器(113)が、通信路伝達関数の推定値をフィルタリングして通信路伝達関数の平滑化された推定値を取得し、通信路伝達関数の平滑化された推定値を通信路伝達関数として検波器(101)へ提供する、請求項1〜11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記通信路推定器(113)が、通信路伝達関数の推定値をローパス・フィルタリングする、請求項12に記載の装置。
  14. 前記通信路推定器(113)が、通信路伝達関数の推定値をウィーナーフィルタリングするように構成される、請求項12及び13に記載の装置。
  15. 受信信号を時間−周波数変換して受信信号のスペクトルを取得する時間−周波数変換器を含む、請求項1〜14のいずれかに記載の装置。
  16. 前記検波器が、通信路伝達関数についての前記推定値を使用して受信信号のスペクトルのバージョンを等化し、等化された系列を取得し、等化された該系列の中のデータ系列を検波してデータ系列の推定値を取得する、請求項1〜15のいずれかに記載の装置。
  17. 検波器(101)が、受信信号のスペクトルのバージョンを周波数領域において等化するように構成される、請求項16に記載の装置。
  18. 処理スキームが、データ系列を符号化して符号化された系列を取得し、符号化された該系列を変調することを含む、請求項1〜17のいずれかに記載の装置。
  19. 入力信号を復調して受信信号を取得する復調器と、
    受信信号を時間−周波数変換して受信信号のスペクトルを取得する時間−周波数変換器と、
    通信路伝達関数を反復的に推定する請求項1〜18のいずれかに記載の装置と
    を備えてなる受信機装置。
  20. ある処理スキームを用いる処理を行ってデータ系列から生じる送信系列を周波数−時間変換したバージョンであり、通信路を通して送信される送信信号について、該送信信号の受信可能バージョンである受信した信号から通信路の通信路伝達関数を反復的に推定する方法であって、
    前記受信信号のスペクトルのバージョンからデータ系列についての推定値を取得し、
    前記処理スキームを使用して前記データ系列についての推定値を処理し、前記送信系列についての推定値を取得し、
    送信系列の該推定値及び受信信号の前記スペクトルを使用して通信路伝達関数を推定し、該通信路伝達関数についての推定値を取得し、送信系列の該推定値の振幅が閾値より小さいとき、前記周波数点における通信路伝達関数の推定値としてある所定値が提供され、該周波数点における送信系列の推定値の振幅が閾値より大きいとき、送信系列の推定値が周波数点における受信信号のスペクトル値と組み合わせられて、該周波数点における通信路伝達関数の推定値が取得され、
    通信路伝達関数の該推定値を使用して、更なる反復によってデータ系列の更なる推定値を取得する
    ことを含む方法。
  21. 入力信号を復調して受信信号を取得するステップと、
    受信信号を時間−周波数変換して受信信号のスペクトルを取得するステップと、
    請求項21に従って受信信号から通信路伝達関数を反復的に推定するステップと
    を含む、受信方法。
  22. コンピュータで実行するとき、請求項20又は21に記載の方法を実行するコンピュータ・プログラム。
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