JP2010276307A - 熱分解装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 有害成分を熱分解する燃焼室、燃料ガスと空気を含むガスを燃焼室へ噴出するノズル、排ガスを含むガスを燃焼室へ噴出するノズルを備え、該燃焼室の側壁が、燃焼室側の表面にフッ素樹脂が被覆された基材で構成され、該側壁の外周全体にわたり冷媒を流通するための流路が設けられてなる熱分解装置とする。
【選択図】 図1
Description
従って、本発明が解決しようとする課題は、半導体製造工程から排出される排ガスに含まれる有害成分を、火炎により熱分解する装置において、排ガスが高濃度の腐食性ガスを含む場合であっても、あるいは火炎による熱分解で高濃度の腐食性ガスが生成する場合であっても、目的の有害成分を効率よく分解することが可能で、燃焼室の構成が高温の腐食性ガスに対する優れた耐腐食性を有する熱分解装置を提供することである。
本発明の浄化装置で処理できる排ガスに含まれる有害成分(または燃焼により生成する有害成分)としては、塩素、フッ素、塩化水素、フッ化水素等の酸性ガス、パーフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロクロロカーボン等のハロゲン化炭素またはハロゲン化炭素水素を例示することができる。
また、燃料ガスとしては、プロパンガス、天然ガス等を使用することができる。これらの燃料ガスまたは排ガスは、必要に応じ窒素等の不活性ガスとともに用いられる。
尚、図1は、本発明の熱分解装置の一例を示す垂直断面図である。図2は、図1のa−a’断面における水平断面図である。また、図3は、本発明の熱分解装置とウェットスクラバーを組合せた浄化装置の例を示す構成図である。
本発明において、熱分解装置により熱分解処理された後のガスは、有害成分が全て許容濃度以下の濃度まで浄化された場合は大気に放出されるが、新たに塩化水素、フッ化水素等の有害成分(容易に無害化できる成分)が生成した場合は次の処理工程に送られる。
(熱分解装置の製作)
図1に示すような外壁がステンレス鋼(SUS316L)製の高さ2000mmの熱分解装置を製作した。熱分解室の側壁としては、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)の層(厚み0.5mm)を被覆したステンレス鋼(SUS316)(厚み3.0mm)を用いた。この側壁は、内径300mm、長さ600mmであり、さらにその外側の外壁は、内径400mm、厚さ3mmのステンレス鋼製の円筒壁である。
また、燃料ガスと空気を含むガスを燃焼室へ噴出するノズルの内径は50mm、排ガスを含むガスを燃焼室へ噴出する4個のノズルの内径は42mmであり、長さは共に200mmであった。その他、空気を燃焼室へ噴出するノズル9を、ノズル2とノズル3の間に設けた。
次に、熱分解装置の右下部に、縦400mm、横400mm、高さ500mmの水槽を設置し、水槽の上部には、多孔板、ポリプロピレン樹脂を主材とする充填材、及びデミスターを有するスクラバーを設置した。また、浄化装置と水槽を、傾斜した配管で接続し、スプレーノズル、フローメーター、ポンプ等を接続して図3に示すような浄化装置を完成した。
水槽に深さが350mmになるまで水を注入した後、ポンプ等を稼動してスプレーノズルから水を噴出させた。また、冷媒の入口から水(流量30L/min)を流した。続いて、ノズル2からプロパンガス(流量15L/min)及び空気(流量360L/min)の混合ガスを燃焼室へ導入してプロパンガスを燃焼させるとともに、ノズル9からも酸素(流量140L/min)及び窒素(流量520L/min)を熱分解室に導入した。
実施例1の熱分解試験において、有害成分を各々C2F6、C5F8、CHF3、CCl2F2、HCl、FClに変えたほかは実施例1と同様にして熱分解試験を行なった。これらの熱分解試験に関し、熱分解室の側壁の表面を観察した結果を表1に示す。
実施例1の熱分解装置の製作において、熱分解室の側壁を、各々四フッ化エチレン樹脂(PTFE)の層を被覆したステンレス鋼、四フッ化エチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)の層を被覆したステンレス鋼、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体の層を被覆したインコネル、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体の層を被覆したハステロイ、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体の層を被覆した炭素鋼、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体の層を被覆したマンガン鋼に替えたほかは実施例1と同様にして熱分解装置を製作した。これらの熱分解装置を用いたほかは実施例1と同様にして熱分解試験を行なった。これらの熱分解試験に関し、熱分解室の側壁の表面を観察した結果を表1に示す。
実施例1の熱分解試験において、有害成分の濃度を各々2%、8%に変えたほかは実施例1と同様にして熱分解試験を行なった。これらの熱分解試験に関し、熱分解室の側壁の表面を観察した結果を表1に示す。
実施例1の熱分解装置の製作において、熱分解室の側壁を各々フッ素樹脂の層を被覆しないステンレス鋼、フッ素樹脂の層を被覆しないインコネル、フッ素樹脂の層を被覆しないハステロイに替えたほかは実施例1と同様にして熱分解装置を製作した。これらの熱分解装置を用いたほかは実施例1と同様にして熱分解試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の熱分解装置の製作において、冷媒を流通するための流路を設けず、熱分解室の側壁を各々セラミック(SiC)の層を被覆したステンレス鋼に替えたほかは実施例1と同様にして熱分解装置を製作した。この熱分解装置を用いたほかは実施例1と同様にして熱分解試験を行なった。これらの熱分解試験に関し、熱分解室の側壁の表面を観察した結果を表1に示す。
2 燃料ガスと空気を含むガスを燃焼室へ噴出するノズル
3 排ガスを含むガスを燃焼室へ噴出するノズル
4 燃焼室の側壁
5 冷媒を流通するための流路
6 冷媒の入口または出口
7 燃焼室の外壁
8 燃焼室の排出口
9 空気または酸素を含むガスを燃焼室へ噴出するノズル
10 燃焼室の側壁のフッ素樹脂の層
11 燃焼室の側壁の基材
12 スプレーノズル
13 フローメーター
14 ポンプ
15 水槽
16 排水管
17 多孔板
18 充填材
19 デミスター
20 スクラバー設備への配管
21 処理後のガスを外部へ排出する排出口
Claims (5)
- 半導体製造工程から排出される排ガスに含まれる有害成分を、火炎により熱分解する装置であって、有害成分を熱分解する燃焼室、燃料ガスと空気を含むガスを燃焼室へ噴出するノズル、排ガスを含むガスを燃焼室へ噴出するノズルを備え、該燃焼室の側壁が、燃焼室側の表面にフッ素樹脂が被覆された基材で構成され、該側壁の外周全体にわたり冷媒を流通するための流路が設けられてなることを特徴とする熱分解装置。
- 燃焼室の側面の基材が、ステンレス鋼または高ニッケル鋼である請求項1に記載の熱分解装置。
- 冷媒を流通するための流路が、燃焼室の側壁の外周に形成された円筒形の流路である請求項1に記載の熱分解装置。
- 冷媒を流通するための流路の冷媒入口及び冷媒出口の方向が、冷媒が流路内で旋回流を形成するように、冷媒流路に対して接線方向となるように設けられた請求項1に記載の熱分解装置。
- 有害成分が、酸性ガス、ハロゲン化炭素、またはハロゲン化炭素水素である請求項1に記載の熱分解装置。
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JP2009131120A JP2010276307A (ja) | 2009-05-29 | 2009-05-29 | 熱分解装置 |
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2009
- 2009-05-29 JP JP2009131120A patent/JP2010276307A/ja active Pending
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