JP2010276150A - 密封装置および転がり軸受装置 - Google Patents

密封装置および転がり軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】摺動部が摩耗しにくくて、耐泥水性が低下しにくく、かつ、トルクを抑制できる密封装置を提供すること。
【解決手段】弾性部材51に、芯金部材50の筒状部60の内周面および径方向延在部61の軸方向の端面に固着した環状かつ一体の基部53と、基部53の径方向延在部61に固着する第1部分80から突出する環状の突出部54とを形成する。使用状態において、突出部54の芯金部材50の筒状部60側とは反対側の環状面81の一部85が、周方向の全周に亘ってスリンガ52に摺動するようにし、突出部54の先端部87が、基部53の芯金部材50の筒状部60に固着している第2部分83に接触するようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、密封装置に関し、特に、軌道面を有する軌道部材が複数の筒部材のみからなる転がり軸受装置、車輪用転がり軸受装置、ウォータポンプ、または、転がり軸受装置を使用したモータ等に使用すれば好適な密封装置に関する。また、本発明は、密封装置と、転動体とを有する転がり軸受装置に関する。
従来、密封装置としては、特開平9−292032号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この密封装置は、シール部材および断面L字状の金属製のスリンガを備え、上記シール部材は、断面略L字状の金属製の芯金部と、その芯金部に固着された弾性部とを有する。
上記芯金部は、筒状部と、径方向延在部とを有し、径方向延在は、筒状部の内周面の軸方向の一端部から径方向の内方に広がっている。また、上記スリンガは、筒状部と、フランジ部とを有し、フランジ部は、筒状部の外周面の軸方向の他端部から径方向の外方に広がっている。上記芯金部の径方向延在部の大部分は、スリンガのフランジ部に軸方向に対向している。
上記弾性部は、スリンガのフランジ部の方に延在して、スリンガのフランジ部に摺動するシールリップ部を有する。上記スリンガのフランジ部の径方向の外方の先端は、上記シール部材に径方向に間隔をおいて対向している。
このような背景において、密封装置では、時間の経過とともに、シールリップが、そのシールリップの摺動に起因して摩耗することを避けがたい。このことから、上記従来の密封装置においては、シールリップの摩耗によって、シールリップの緊迫力が低下することを避けがたく、耐泥水性が低下することを避けがたい。
また、シールリップ部がスリンガに摺動することに起因するトルクを低減して欲しいという要請がある。
特開平9−292032号公報(第2図)
そこで、本発明の課題は、摺動部が摩耗しにくくて、耐泥水性が低下しにくく、かつ、トルクを抑制できる密封装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の密封装置は、
筒状部と、この筒状部からこの筒状部の略径方向に延在する環状の径方向延在部とを有する芯金部材と、
上記芯金部材に固着された弾性部材と
を備え、
上記弾性部材は、
上記芯金部材の上記筒状部の周面および上記径方向延在部の軸方向の端面を覆うように、上記周面および上記端面に固着した環状かつ一体の基部と、
上記基部の上記径方向延在部に固着している部分から上記筒状部へ向けて突出する環状の突出部と
を有し、
使用状態において、上記突出部の上記筒状部側とは反対側の環状面の一部が、被摺動部材に摺動するようになっていて、上記突出部の先端部が、上記基部の上記筒状部に固着している部分に接触するようになっていることを特徴としている。
本発明によれば、使用状態において、突出部の筒状部側とは反対側の環状面の一部が、被摺動部材に摺動するようになっていると共に、突出部の先端部が、基部の筒状部に固着している部分に接触するようになっている。すなわち、本発明によれば、上記突出部の上記環状面の中央部(環状面の両端部以外の部分をいう)が被摺動部材に腹当たりすることにより、密封が行われるようになっているから、従来の構成、すなわち、アキシアルリップの先端部が被摺動部材にエッジ当たりして摺動する構成と比較して、弾性部材の摺動部の摩耗を抑制することができる。したがって、使用時間が経過しても、耐泥水性が低下しにくくなる。
また、本発明によれば、上記突出部の上記環状面の上記中央部が、被摺動部材に腹当たりする構成であるから、従来のエッジ当たりの構成と比較して、上記突出部の摺動部が、被摺動部材を強圧することがない。したがって、トルクを抑制することができる。
また、本発明によれば、使用状態において、突出部の先端部が、基部の筒状部に固着している部分に接触するようになっているから、使用状態において、上記突出部を位置決めできる。したがって、突出部の環状面の上記中央部が被摺動部材を押圧する力と、所望の力との差異を小さくできて、密封装置の密封性能を所望の性能に近いものにすることができる。
また、本発明によれば、使用状態において、突出部の先端部が、基部の筒状部に固着している部分に接触するようになっていて、上記突出部がより径方向の広い範囲を覆うようになっているから、従来の構成と比較して、より多くの外部からの異物が、上記突出部ではじき返されることになる。したがって、従来の構成と比較して、密封装置の耐泥水性を向上させることができる。
また、本発明の転がり軸受装置は、
本発明の密封装置と、
上記筒状部が固定される周面と、軌道面とを有する第1軌道部材と、
上記被摺動部材を含むかまたは上記被摺動部材が固定され、かつ、軌道面を有する第2軌道部材と、
上記第1軌道部材の上記軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置された転動体と
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、密封装置の摺動部の摩耗を抑制できて、密封装置の耐泥水性の低下を抑制できる。また、密封装置に起因するトルクを抑制できる。
本発明の密封装置によれば、摺動部が摩耗しにくくて、耐泥水性が低下しにくく、かつ、トルクを抑制できる。
本発明の第1実施形態である車輪用転がり軸受装置の軸方向の断面図である。 図1における第1密封装置周辺の部分拡大断面図である。 第2実施形態のウォータポンプの密封装置周辺の拡大断面図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である車輪用転がり軸受装置の軸方向の断面図である。
この車輪用転がり軸受装置は、第1軌道部材としての外輪2、第2軌道部材としての内軸3、内輪4、複数の第1の玉5、複数の第2の玉6、第1密封装置8および本発明の第1実施形態の第2密封装置9を備える。上記第1の玉5および第2の玉6は、転動体を構成する。
上記内軸3は、軸方向の一端部に、ブレーキディスク11を取り付けるための径方向に広がる円板状のブレーキディスク取付用フランジ10を有する。このブレーキディスク取付用フランジ10の略中心を中心とする同心円上には、複数のボルト貫通穴が形成されている。上記ブレーキディスク取付用フランジ10に、ブレーキディスク11を当接させ、さらに、ブレーキディスク11にホイール部材13を当接させた状態で、ホイール部材13のブレーキディスク11側とは反対側の端面と、ブレーキディスク取付用フランジ10との間を、複数のボルト15で固定している。
上記内軸3の軸方向の他端部には、内輪4が外嵌されて固定されている。上記内軸3における、内輪4と、ブレーキディスク取付用フランジ10との間には、軌道面としてのアンギュラ型の軌道溝16が形成されている。また、上記内輪4の外周面には、軌道面としてのアンギュラ型の軌道溝17が形成されている。
上記外輪2は、内軸3におけるブレーキディスク取付用フランジ10よりも上記他端部側に、内軸3に径方向に対向するように、配置されている。上記外輪2は、軸方向の上記他端部側に、径方向に広がる車体側取付用フランジ14を有する。この円板状の車体側取付用フランジ14には、車体側取付用フランジ14を車体側(ナックル)に取り付けるボルトを挿入するためのボルト貫通穴が複数形成されている。上記外輪2は、外輪2の内周面に軸方向に離間配置された第1軌道面としてのアンギュラ型の第1軌道溝26および第2軌道面としてのアンギュラ型の第2軌道溝27を有している。上記第1軌道溝26は、第2軌道溝27よりも上記一端部側に位置している。
上記複数の第1の玉5は、内軸3の軌道溝16と外輪2の第1軌道溝26との間に、保持器18に保持された状態で、周方向に所定の間隔を隔てられて配置されている。また、上記複数の第2の玉6は、内輪4の軌道溝17と外輪2の第2軌道溝27との間に、保持器19に保持された状態で、周方向に所定の間隔を隔てられて配置されている。
上記第1密封装置8は、内軸3と外輪2との間における、軸方向の上記一端部側(ブレーキディスク取付用フランジ10側)の開口付近に配置されている。上記第1密封装置8は、内軸3と外輪2との間における上記一端部側の開口を密封している。
一方、上記第2密封装置9は、内輪4と外輪2との間における、軸方向の上記他端部側(車体取付用フランジ14側)の開口付近に配置されている。上記第2密封装置9は、内輪4と外輪2との間における上記他端部側の開口を密封している。
図2は、図1における第2密封装置9周辺の部分拡大断面図である。
図2に示すように、上記第2密封装置(以下、単に密封装置という)9は、環状の芯金部材50と、環状の弾性部材51と、被摺動部材の一例としての環状のスリンガ52とを備え、芯金部材50と、弾性部材51とは、互いに固定されて一体になっている。
上記芯金部材50は、断面L字状の形状を有している。上記芯金部材50は、筒状部60と、環状の径方向延在部61とからなる。上記筒状部60は、外輪2(図1参照)の内周面に内嵌されて固定されている。上記筒状部60は、略軸方向に延在している。一方、径方向延在部61は、筒状部60の軸方向の上記他端部側(図2の紙面における左側)から径方向の内方に延在している。
上記スリンガ52は、断面L字状の形状を有している。上記スリンガ52は、筒状部65と、環状のフランジ部66とを有する。上記筒スリンガ52の筒状部65は、内輪4(図1参照)の外周面に外嵌されて固定されている。
上記スリンガ52の筒状部65は、略軸方向に延在する一方、フランジ部66は、筒状部65の外周面の軸方向の一端部側(図2の紙面における右側)から径方向の外方に延在している。上記フランジ部66は、芯金部材50の径方向延在部61よりも軸方向の外方に位置している。上記フランジ部66において径方向の内方の一部を除いた大部分は、上記芯金部材50の径方向延在部61に対して隙間を介して軸方向に対向している。
上記弾性部材51は、基部53と、突出部54と、アキシアルリップ55と、ラジアルリップ56とを有する。上記弾性部材51は、具体的には、ゴム材からなる。ゴム材としては、例えば、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムが好適に用いられることができる。
上記基部53は、一体かつ環状であって、芯金部材50の筒状部60の内周面全面と、その筒状部60の内周面につながる径方向延在部61の軸方向の外方側の端面の全面と、径方向延在部61の径方向の内方の端部とを覆うように、芯金部材50に固着されている。
上記突出部54は、基部53の径方向延在部61に固着している部分(以下、第1部分という)80から突出して延在している。上記突出部54は、湾曲した形状を有している。図2に示すように、上記突出部54の筒状部60側とは反対側の環状面81の一部85は、周方向の全周に亘ってフランジ部66に腹当たりしている。上記環状面81の一部85は、突出部54の摺動部をなし、フランジ部66に摺動するようになっている。また、上記突出部54の先端部87は、基部53の筒状部60に固着している部分(以下、第2部分という)83に接触している。上記突出部54は、上記第1部分から上記環状面81の一部85までの間に、上記環状面81の一部85での上記突出部54の厚さよりも薄い厚さの部分86を有する。また、上記先端部87は、上記環状面81の一部85での上記突出部54の厚さよりも薄くなっている。この部分86、先端部87が弾性変形しやすいことで上記環状面81の一部85のフランジ66への接触面圧を抑制している。
上記突出部54の先端部87は、スリンガ52に組み付けられる前、基部53に対して間隔をおいて位置している。上記突出部54は、スリンガ52に組み付けられるにつれて、スリンガ52のフランジ部66から軸方向の力を受けて変形するようになっている。上記突出部54は、フランジ部66からの力に起因する変形によって、組み付け状態において、上記第2部分83に接触するようになっている。
上記アキシアルリップ55は、突出部54の径方向の内輪4(図1参照)側(径方向の内方側)に、突出部54に対して径方向に間隔をおいて位置している。上記アキシアルリップ55は、第1部分91と、第2部分92とを有する。上記第1部分91は、基部53から径方向の内輪4側かつ軸方向の外方側に延在している。上記第2部分92は、第1部分91の軸方向の外方側の先端につながると共に、径方向の外輪2側かつ軸方向の外方側に延在している。
上記アキシアルリップ55の第2部分92、および、アキシアルリップ55の第1部分91と第2部分92との屈曲部94は、組み付け時において、車輪用転がり軸受装置の中心軸を略中心とする弾性部材51と、スリンガ52との相対回転により、スリンガ52に摺動するようになっている。
上記ラジアルリップ56は、基部53において径方向延在部61の径方向の内方の端部に固着している部分から径方向の内方かつ軸方向のフランジ部66側とは反対側に延在している。上記ラジアルリップ56は、スリンガ52の筒状部65の外周面に摺動するようになっている。
上記突出部54とアキシアルリップ55とスリンガ52とで形成される空間や、アキシアルリップ55とスリンガ52とで囲まれた空間や、アキシアルリップ55とラジアルリップ56とスリンガ52とで囲まれた空間には、潤滑剤としてのグリースが適量封入または塗布されている。そして、上記グリースによって突出部54とスリンガ52との摺動部、アキシアルリップ55とスリンガ52との摺動部、および、ラジアルリップ56とスリンガ52との摺動部が潤滑されるようになっている。また、図2において、密封装置9より軸方向の内方側(図2において左側)に位置する玉18、19が配置される玉配置室には、潤滑剤としてのグリースが封入されている。
上記実施形態の密封装置9によれば、使用状態において、突出部54の芯金部材50の筒状部60側とは反対側の環状面81の一部(以下、摺動部という)85が、周方向の全周に亘ってスリンガ52のフランジ部66に摺動するようになっていると共に、突出部54の先端部87が、基部53の第2部分(基部53の筒状部60の内周面に固着している部分)83に接触するようになっている。すなわち、上記密封装置9によれば、上記突出部54の環状面81の中央部がフランジ部66に腹当たりすることにより、密封が行われるようになっているから、従来構成、すなわち、アキシアルリップの先端部が被摺動部材にエッジ当たりして摺動する構成と比較して、突出部54の摺動部85の摩耗を抑制することができる。したがって、耐泥水性が低下しにくくなる。
また、上記実施形態の密封装置9によれば、上記突出部54の環状面85の中央部がフランジ部66に腹当たりする構成であるから、従来のエッジ当たりの構成と比較して、突出部54の摺動部85が、フランジ部66を強圧することがない。したがって、トルクを抑制することができる。
また、上記実施形態の密封装置9によれば、使用状態において、突出部54の先端部87が、基部53の筒状部60に固着している第2部分83に接触するようになっているから、使用状態において、突出部54を位置決めできる。したがって、上記突出部54の環状面81の中央部がフランジ部66を押圧する力と、所望の力との差異を小さくできて、密封装置9の密封性能を所望の性能に近いものにすることができる。
また、上記実施形態の密封装置9によれば、使用状態において、突出部54の先端部87が、基部53の第2部分83に接触するようになっていて、突出部54がより径方向の広い範囲を覆うようになっているから、従来の構成と比較して、より多くの外部からの異物が、突出部54ではじき返されることになる。したがって、従来の構成と比較して、密封装置9の耐泥水性を向上させることができる。
尚、上記実施形態の密封装置9では、密封を行っている部分が、突出部54と、アキシアルリップ55と、ラジアルリップ56とからなっていたが、この発明では、密封を行っている部分が、突出部と、一以上のアキシアルリップとからなり、ラジアルリップが存在しなくても良い。また、この発明では、密封を行っている部分が、突出部と、一以上のラジアルリップとからなり、エッジ当たりするアキシアルリップが存在しなくても良い。すなわち、この発明では、弾性部材が、少なくとも一つの突出部を有していさえすれば、他にどのようなシールリップが存在しても良く、また、シールリップが存在しなくても良い。
また、上記実施形態の密封装置9では、被摺動部材がスリンガ52であって、突出部54が、スリンガ52のフランジ部66に腹当たりするようになっていた。しかしながら、この発明では、密封装置は、スリンガを有さなくても良く、使用時において、突出部が、外輪、内輪、中間輪または内軸の軸方向の端面に腹当たりするようになっていても良い。尚、この場合、上記実施形態と異なり、被摺動部材が、第2軌道部材に固定されるのではなく、被摺動部材が、第2軌道部材そのものであって、被摺動部材が、第2軌道部材に含まれることになることは言うまでもない。
また、上記実施形態の密封装置9では、芯金部材50を、静止部材である外輪2に固定したが、この発明では、芯金部材を、回転部材側に固定しても良い。
また、上記実施形態の密封装置9では、芯金部材50およびスリンガ52の両方が、断面略L字状の形状を有していたが、この発明では、芯金部材およびスリンガのうちの少なくとも一方が、断面L字形状でなくても良い。
また、上記実施形態の密封装置9では、上記突出部54の先端部87は、スリンガ52に接触する前に、基部53の第2部分83に対して間隔をおいて位置するようになっていたが、この発明では、突出部が被摺動部材に接触する前に、突出部の先端部が、基部の芯金部材の筒状部に固着されている部分に接触する構成であっても良い。
また、上記実施形態の車輪用転がり軸受装置では、第1実施形態の密封装置9を、転動体(玉)配置室(潤滑剤封入室)の軸方向の上記他端部側(車体取付用フランジ14側)の開口付近のみに配置したが、この発明では、本発明の密封装置を、転動体配置室(潤滑剤封入室)の軸方向のブレーキディスク取付用フランジ側のみに配置しても良い。また、この発明では、本発明の密封装置を、転動体配置室(潤滑剤封入室)の軸方向の両側の開口の近傍に、配置しても良い。また、車輪用転がり軸受装置において、転動体は、玉でなくて、ころであっても良い、また、玉ところの両方であっても良い。転動体が、ころであるとは、転動体が、円錐ころである場合と、円筒ころである場合と、凸面ころである場合とを含むが、転動体がころである場合、転動体が円錐ころであると好ましい。尚、本発明の一実施形態の密封装置9は、内輪4と外輪2との間における軸方向の上記他端部側の開口付近に配設され、ブレーキディスク取付け用フランジ10がない側に配設されているから、内輪4にスリンガ50を、外輪2に芯金部材50を容易に取り付けることができる。
図3は、第2実施形態のウォータポンプの密封装置99周辺の拡大断面図である。
このウォータポンプは、ポンプ軸100と、メカニカルシール101と、ポンプハウジング102と、外輪105と、本発明の一実施形態の密封装置99とを有している。上記ポンプハウジング102は、ポンプハウジング102を貫通する水抜き穴107を有している。また、外輪105は、ポンプハウジング102の内周面に内嵌されて固定されている。
上記ポンプ軸100、外輪105、および、密封装置99は、ウォータポンプのウォータポンプ軸受装置の一部をなしている。すなわち、図示しないが、外輪105の内周面の図3に矢印aで示す側には、軸方向に間隔をおいて、密封装置99に近い方から、深溝型の軌道溝と、円筒軌道面が形成されている一方、ポンプ軸100の外周面の図3に矢印aで示す側には、軸方向に間隔をおいて、密封装置99に近い方から、深溝型の軌道溝と、円筒軌道面が形成されている。
外輪105の上記軌道溝と、ポンプ軸100の上記軌道溝との間には、保持器に保持された状態の玉が、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。また、外輪105の上記円筒軌道面と、ポンプ軸100の上記円筒軌道面との間には、保持器に保持された状態の円筒ころが、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。
上記密封装置99の芯金部材150は、第1軌道部材としての外輪105の内周面に内嵌されて固定されている一方、密封装置99のスリンガ152は、第2軌道部材としてのポンプ軸100の外周面に外嵌されて固定されている。また、上記密封装置99の弾性部材151は、芯金部材150に固着されている。上記スリンガ152は、被摺動部材を構成している。上記密封装置99は、外輪105と、ポンプ軸100との間における、メカニカルシール101側の開口を密封している。このようにして、メカニカルシール101から矢印bで示す方向に漏れだしたポンプ室の冷却水が、ウォータポンプ軸受装置の内部に入ることを防止している。
上記漏れだしたポンプ室の冷却水は、ポンプハウジング102に形成された水抜き穴107を介して矢印cに示す方向に外部に確実に排出されるようになっている。尚、図3において、111は、メカニカルシール101のゴムスリーブを示し、110は、メカニカルシール101のコイルバネを示している。
図3に示すウォータポンプのように、本発明の密封装置99を、ウォータポンプに設置すると、上記漏れだしたポンプ室の冷却水が、密封装置99内に浸入することを大きく抑制でき、ウォータポンプ軸受装置の寿命を長くすることができる。
尚、上記実施形態では、本発明の密封装置を、車輪用転がり軸受装置や、ウォータポンプに設定した。しかしながら、本発明の密封装置を、軌道面を有する軌道部材が外輪および内輪である転がり軸受装置において、上記外輪と上記内輪との間の少なくとも一方の開口を密封するように配置しても良い。また、本発明の密封装置を、モータにおける、ロータ部材とステータ部材との間に配設する転がり軸受装置に設置しても良い(尚、この明細書では、転がり軸受装置を、密封装置と、転動体と、その転動体が転動する軌道面とを有する装置として定義する)。
また、本発明の転がり軸受装置は、第1軌道部材は、一体部材であっても、複数の部材からなっていても良く、第2軌道部材も、一体部材であっても、複数の部材からなっていても良い。また、この発明の転がり軸受装置は、転動体が、単列で配置されても良く、転動体が、2列以上に亘って配置されていても良い。
2,105 外輪
4 内輪
5 第1の玉
6 第2の玉
9 密封装置
50,150 芯金部材
51,151 弾性部材
52,152 スリンガ
53 基部
54 突出部
80 基部の径方向延在部に固着している部分
81 突出部の芯金部材の筒状部と反対側の環状面
83 基部の芯金部材の筒状部に固着している部分
85 突出部の環状面の摺動部
87 突出部の先端部
99 密封装置
100 ポンプ軸

Claims (2)

  1. 筒状部と、この筒状部からこの筒状部の略径方向に延在する環状の径方向延在部とを有する芯金部材と、
    上記芯金部材に固着された弾性部材と
    を備え、
    上記弾性部材は、
    上記芯金部材の上記筒状部の周面および上記径方向延在部の軸方向の端面を覆うように、上記周面および上記端面に固着した環状かつ一体の基部と、
    上記基部の上記径方向延在部に固着している部分から上記筒状部へ向けて突出する環状の突出部と
    を有し、
    使用状態において、上記突出部の上記筒状部側とは反対側の環状面の一部が、被摺動部材に摺動するようになっていて、上記突出部の先端部が、上記基部の上記筒状部に固着している部分に接触するようになっていることを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1に記載の密封装置と、
    上記筒状部が固定される周面と、軌道面とを有する第1軌道部材と、
    上記被摺動部材を含むかまたは上記被摺動部材が固定され、かつ、軌道面を有する第2軌道部材と、
    上記第1軌道部材の上記軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置された転動体と
    を備えることを特徴とする転がり軸受装置。
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