JP2009024804A - 密封装置 - Google Patents

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正裕 田幡
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Abstract

【課題】寿命が長くて、水や泥水が通過しにくくて密封性能が高く、かつ、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップが接触しにくい密封装置を提供すること。
【解決手段】第1アキシアルリップ54の第2アキシアルリップ55側の面70を、凹面にする。弾性部材51がスリンガ52に組み込まれた後の組込後の第2アキシアルリップ55の非摩耗状態において、第2アキシアルリップ55が、スリンガ52の固定部65に対して接触しない一方、第2アキシアルリップ55が所定以上摩耗した状態において、第2アキシアルリップ55が、スリンガ52の固定部65に接触するようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、密封装置に関し、特に、ハブユニット、ウォータポンプまたはモータに使用されれば好適な密封装置に関する。
従来、密封装置としては、特開2006−118625号公報(特許文献1)に記載されているものがある。
この密封装置は、ハブユニットにおいて、外輪と内輪との間に配置されている。この密封装置は、芯金部材と、スリンガと、弾性部材とを備える。
上記芯金部材は、第1軸方向延在部と、第1径方向延在部とを有している。上記第1軸方向延在部は、外輪の内周面に内嵌されて固定されている一方、上記第1径方向延在部は、上記第1軸方向延在部の軸方向の内方の端部の内周面から略径方向の内方に延在している。
上記スリンガは、第2軸方向延在部と、第2径方向延在部とからなっている。上記第2軸方向延在部は、内輪の外周面に外嵌されて固定されている一方、上記第2径方向延在部は、上記第2軸方向延在部の軸方向の外方の端部の外周面から略径方向の外方に延在している。上記第2径方向延在部は、上記芯金部材の第1径方向延在部の軸方向の外方に位置し、上記芯金部材の第1径方向延在部に対して隙間を介して軸方向に対向している。
上記弾性部材は、基部と、リップ部とからなり、上記リップ部は、第1アキシアルリップと、第2アキシアルリップとを有している。上記基部は、略ブロック状の形状を有し、芯金部材に固着されている。また、上記第1および第2アキシアルリップの夫々は、上記基部から上記スリンガの第2径方向延在部側に延びて、上記スリンガの第2径方向延在部に接触している。上記第1アキシアルリップは、上記第2アキシアルリップよりも径方向の外方に位置している。
上記弾性部材の中心軸を含む断面図において、上記第1アキシアルリップの径方向外方および内方の縁部は、直線形状になっている。また、上記断面図において、上記第2アキシアルリップの径方向の外方および内方の縁部は、直線形状になっている。
特開2006−118625号公報(第1図)
本発明者は、上記従来の密封装置が、次の問題を有することを発見した。
すなわち、上記従来の密封装置においては、第1アキシアルリップの摺動発熱が大きくて、第1アキシアルリップの摩耗が激しくなって、密封装置の寿命が短いということを発見した。
また、上記従来の密封装置においては、第1アキシアルリップ、第2アキシアルリップ、基部、および、スリンガの第2径方向延在部で囲まれる空間に、泥水が溜まり易くて、泥水が密封装置を通過し易いことを発見した。
また、上記従来の密封装置においては、第1アキシアルリップおよび第2アキシアルリップの伸張方向の長さに基づいて、密封装置の密封性能が大きく変動し、第1アキシアルリップおよび第2アキシアルリップの伸張方向の長さが短いと、密封性能が極端に低下することを発見した。
また、密封性能を大きくするために、第1アキシアルリップおよび第2アキシアルリップの夫々において、伸張方向の長さを大きくすると、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップが接触する場合があるという問題も見出した。
そこで、本発明の課題は、寿命が長くて、かつ、水や泥水が通過しにくくて、密封性能が高い密封装置を提供することにある。
また、アキシアルリップの長さに依存して密封性能が大きく変動せずに、アキシアルリップの長さが短い場合でも密封性能が高い密封装置を提供することにある。
また、第1アキシアルリップおよび第2アキシアルリップの伸張方向の長さが長い場合でも、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップが接触しにくい密封装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の密封装置は、
第1軌道輪に固定されると共に、上記第1軌道輪の径方向に延在する径方向延在部を有する芯金部材と、
第2軌道輪に固定される筒状の固定部と、この固定部から上記径方向に延在すると共に、上記径方向延在部よりも上記第2軌道輪の軸方向の外方に位置するフランジ部とを有するスリンガと、
上記径方向延在部に固定されている基部と、上記基部につながると共に、上記スリンガに摺動するリップ部を有する弾性部材と
を備え、
上記リップ部は、
上記基部から上記径方向の上記第1軌道輪側かつ上記軸方向の外方側に延在して、上記フランジ部に摺動する第1アキシアルリップと、
上記第1アキシアルリップよりも上記第2軌道輪側に、上記第1アキシアルリップに対して上記径方向に間隔をおいて位置していると共に、上記フランジ部に摺動する第2アキシアルリップと
からなり、
上記第1アキシアルリップの上記第2アキシアルリップ側の面は、凹面であり、
上記第2アキシアルリップは、
上記基部から上記径方向の上記第2軌道輪側かつ上記軸方向の外方側に延在する第1部分と、
上記第1部分の上記軸方向の外方側の先端から上記径方向の上記第1軌道輪側かつ上記軸方向の外方側に延在して、上記フランジ部に摺動する第2部分と
からなり、
上記弾性部材が上記スリンガに組み込まれた後の組込後の非摩耗状態において、上記弾性部材は、上記スリンガの上記固定部に対して上記径方向に間隔をおいて位置している一方、上記弾性部材が上記スリンガに組み込まれた後で、かつ、上記第2アキシアルリップの摩耗によって上記第2アキシアルリップの上記フランジ部に対する緊迫力が所定力以上低下した状態で、上記第2アキシアルリップの上記スリンガの上記固定部に対向している部分の一部分は、上記スリンガの上記固定部に摺動することを特徴としている。
上記「径方向に延在する」という文言は、少なくとも径方向に延在する成分を有する方向に延在していることを言う。このことから、上記「径方向に延在する」という文言は、径方向の延在成分のみからなる方向に延在している場合は勿論のこと、径方向の延在成分および軸方向の延在成分の両方を有する方向に延在している場合も含むものとする。
本発明者は、芯金部材、弾性部材および断面L字状のスリンガを有する所謂パックシール型の密封装置であって、ラジアルリップを2つ有すると共に、アキシアルリップを1つ有する密封装置において、全てのリップについて、リップの接触荷重に起因するトルクの大きさを調査した。その結果、2つのラジアルリップの接触荷重に起因するトルクの全トルクに対する割合が、8割程度にも達し、トルクの大部分は、ラジアルシールの接触荷重に起因するものであることを発見した。
本発明によれば、第2アキシアルリップの上記フランジ部に対する緊迫力が所定力以上低下する迄、上記弾性部材がスリンガの固定部と非接触な状態になっていて、ラジアルリップが存在しない状態になっているから、第2アキシアルリップの上記フランジ部に対する緊迫力が所定力以上低下する迄、トルクを急激に低減することができる。したがって、この密封装置を有する自動車等の燃費を低減できる。
また、本発明によれば、第2アキシアルリップのフランジ部に接触している部分の摩耗によって、第2アキシアルリップのフランジ部に対する緊迫力が所定力以上低下した状態で、上記第2アキシアルリップの上記スリンガの上記固定部に対向している部分の一部が、スリンガの固定部に接触して、固定部に摺動するようになっているから、第2アキシアルリップの摩耗がすすんだとしても、外部から泥水等の異物が、ハブユニットの転動体配置空間に、浸入することを抑制することができる。
また、本発明によれば、上記第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面が、凹面であるから、上記第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の円錐面や凸面である場合と比較して、第1アキシアルリップのフランジ部に接触する部分の接触面積を小さくすることができる。したがって、第1アキシアルリップのフランジ部に接触する部分の摺動発熱が、第1アキシアルリップの広範囲の領域で発生することを抑制できて、第1アキシアルリップの広範囲の領域の摩耗を抑制でき、密封装置の寿命を長くすることができる。
また、本発明によれば、上記第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面が、凹面であるから、上記第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の円錐面や凸面である場合と比較して、第1アキシアルリップのフランジ部に対する押圧力を大きくすることができる。したがって、密封装置の密封性能を、第1アキシアルリップの長さにあまり依存しないようにすることができて、密封装置の密封性能を安定させることができ、かつ、密封装置の密封性能を向上させることができる。
また、本発明によれば、上記第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面が、凹面であるから、第1アキシアルリップ、第2アキシアルリップ、基部およびフランジ部で囲まれた空間の体積を大きくすることができ、この空間に大きい量の潤滑剤を収容することができる。
また、本発明によれば、上記空間の体積を大きくすることができるから、第1アキシアルリップを通り抜けた泥水が上記空間に滞在する時間を長くすることができる。したがって、フランジ部の回転に起因する遠心力で上記空間内から外部に排出される泥水の量を多くすることができる。したがって、泥水が外部から内部に浸入することを抑制できる。
また、本発明によれば、上記第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面が、凹面であるから、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップとの距離を大きくすることができる。したがって、密封装置の密封性能を向上させることを意図して、第1アキシアルリップおよび第2アキシアルリップのうちの少なくとも一方の伸張方向の長さを長くした場合において、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップとが接触する可能性を小さくすることができる。
また、一実施形態では、上記弾性部材が上記スリンガに組み込まれる前の状態において、上記第1部分の上記径方向の内方の表面は、円錐面または凹面である一方、上記第2部分の上記径方向の内方の表面は、円錐面または凸面である。
上記実施形態によれば、上記第1部分の上記径方向の内方の表面が、上記弾性部材が上記スリンガに組み込まれる前の組込前の状態で円錐面または凹面であるから、第1部分の径方向の内方の表面が凸面である場合と異なり、組込状態の初期状態において、第2アキシアルリップを、スリンガの固定部に対して非接触にするのに、第2アキシアルリップの第1部分の基部側の一部分を、集中的かつ過度に変形させる必要がない。そして、第1部分全体を、その延在方向に略均等に変形させることによって、第2アキシアルリップを、スリンガの固定部に対して非接触にすることができる。したがって、第1部分の一部に局所的で過大な応力がかかることがないから、第2アキシアルリップの耐久力を格段に向上させることができて、密封装置の寿命を長くすることができる。
また、上記実施形態によれば、上記第2部分の上記径方向の内方の表面は、上記組込前の状態で円錐面または凸面であるから、上記第2部分の上記径方向の内方の表面が凹面である場合と比較して、第2アキシアルリップとスリンガのフランジ部との接触面圧を小さくすることができて、第2アキシアルリップの摩耗を抑制することができる。したがって、第2アキシアルリップが、スリンガの固定部に接触するまでの時間を、長くすることができるから、上記第2部分の上記径方向の内方の表面が凹面である場合と比較して、トルクが格段に小さい状態を、長期に亘って持続させることができる。
本発明の密封装置によれば、トルクを格段に低減することができて、この発明の密封装置を搭載した自動車等の燃費を低減することができる。また、本発明の密封装置によれば、密封装置の寿命を長くすることができる。
また、本発明の密封装置によれば、密封装置の密封性能を、第1アキシアルリップの長さにあまり依存しないようにすることができて、密封性能を安定させることができ、かつ、密封装置の密封性能を向上させることができる。
また、本発明の密封装置によれば、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップとの間に入り込んだ泥水を外部に排出する作用を促進することができる。また、本発明の密封装置によれば、第1アキシアルリップと第2アキシアルリップの接触を確実に防止できる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の密封装置を有する転がり軸受としてのハブユニットの軸方向の断面図である。
このハブユニットは、内軸2、外輪3、内輪4、第1の玉5、第2の玉6、本発明の一実施形態の第1密封装置8、および、本発明の一実施形態の第2密封装置9を備える。
上記内軸2は、軸方向の一端部に、ブレーキディスク11を取り付ける径方向に広がる円板状のブレーキディスク取付用フランジ10を有する。このブレーキディスク取付用フランジ10の略中心を中心とする同心円上には、複数のボルト貫通穴が形成されている。ブレーキディスク取付用フランジ10に、ブレーキディスク11を当接させ、さらに、ブレーキディスク11にホイール部材13を当接させた状態で、ホイール部材13のブレーキディスク11側とは反対側の端面と、ブレーキディスク取付用フランジ10との間を、複数のボルト15で固定している。
上記内軸2の軸方向の他端部には、内輪4が外嵌されて固定されている。上記内軸2における、内輪4と、ブレーキディスク取付用フランジ10との間には、アンギュラ型の第1軌道溝16が形成されている一方、内輪4の外周面には、アンギュラ型の第2軌道溝17が形成されている。
上記外輪3は、内軸2におけるブレーキディスク取付用フランジ10よりも上記他端部側に、内軸2に径方向に対向するように、配置されている。上記外輪3は、軸方向の上記他端部側に、径方向に広がる車体側取付用フランジ14を有する。この円板状の車体側取付用フランジ14には、車体側取付用フランジ14を車体側(ナックル)に取り付けるボルトを挿入するためのボルト貫通穴が複数形成されている。上記外輪3は、外輪3の内周面に軸方向に離間配置されたアンギュラ型の第3軌道溝26および第4軌道溝27を有し、アンギュラ型の第3軌道溝26は、アンギュラ型の第4軌道溝27よりも上記一端部側に位置している。
上記第1の玉5は、内軸2の第1軌道溝16と外輪3の第3軌道溝26との間に、保持器18に保持された状態で、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。上記第2の玉6は、内輪4の第2軌道溝17と外輪3の第4軌道溝27との間に、保持器19に保持された状態で、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。
上記第1密封装置8は、内軸2と外輪3との間における、軸方向の上記一端部側(ブレーキディスク取付用フランジ10側)の開口付近に配置されている。上記第1密封装置8は、内軸2と外輪3との間の空間の上記一端部側の開口を密封している。一方、上記第2密封装置9は、内輪4と外輪3との間における、軸方向の上記他端部側(ブレーキディスク取付用フランジ10側とは反対側)の開口付近に配置されている。上記第2密封装置9は、内輪4と外輪3との間の空間の上記他端部側の開口を密封している。上記第2密封装置9は、第1密封装置8と同一な構造を有している。
図2および図3は、上記第1密封装置8の構造を、詳細に説明する断面図である。詳しくは、図2は、組み付け位置での、芯金部材50、弾性部材51およびスリンガ52の位置関係を示す軸方向の断面図である。図2では、弾性部材51の位置として、弾性部材51がスリンガ52から力を受けないと仮定した場合における、弾性部材51の組み付け位置での位置を示している。一方、図3は、弾性部材51をスリンガ52に組み付けた状態で、かつ、弾性部材51が摩耗していない非摩耗状態での、弾性部材51の位置と、スリンガ52の位置とを示す断面図である。上述のように、上記第2密封装置9は、第1密封装置8と同一の構造を有している。第2密封装置9についての説明は、第1密封装置8の説明をもって省略する。
図2に示すように、第1密封装置(以下、単に密封装置という)8は、芯金部材50と、弾性部材51と、スリンガ52とを有する。芯金部材50は環状に形成され、断面L字状の形状を有している。芯金部材50は、筒状の軸方向延在部60と、径方向延在部61からなる。上記軸方向延在部60は、第1軌道輪としての外輪3(図1参照、図2には、図示せず)の内周面に内嵌されて固定されている。上記径方向延在部61は、軸方向延在部60の内周面における軸方向の上記他端部側(図2の紙面における左側、図1を参照すると、軸方向の内方側)から径方向の内方に延在している。
上記スリンガ52は環状に形成され、断面L字状の形状を有している。上記スリンガ52は、筒状の固定部65と、固定部65につながるフランジ部66とを有する。上記固定部65は、第2軌道輪としての内軸2の外周面に外嵌されて固定されている。尚、第2密封装置9においては、スリンガが固定されている第2軌道輪に相当する部材が、内輪4であることは言うまでもない。上記フランジ部66は、固定部65の外周面の軸方向の外方側(紙面における右側)の端部から径方向の外方側に延在している。上記フランジ部66は、芯金部材50の径方向延在部61よりも軸方向の外方に位置している。上記フランジ部66の径方向の内方の一部を除いた大部分は、径方向延在部61に対して隙間を介して軸方向に対向している。
上記弾性部材51は環状に形成され、軸方向延在部60の内周面全面と、軸方向延在部60の内周面につながる径方向延在部61の軸方向の外方側の端面全面とを覆うように、芯金部材50に固着されている。上記弾性部材51は、基部53と、リップ部とを有し、リップ部は、第1アキシアルリップ54と、第2アキシアルリップ55で構成されている。上記弾性部材51は、具体的には、ゴム材からなる。ゴム材としては、好ましくは、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムが好適に用いられる。
上記基部53は、軸方向延在部60の内周面および径方向延在部61の上外方側の端面に沿うように配置されている。上記基部53は、軸方向延在部60の内周面および径方向延在部61の上記外方側の端面に固着されている。上記第1アキシアルリップ54は、基部53から外輪3(図1参照)側かつ軸方向の外方側(フランジ部66側)に延在している。
上記第2アキシアルリップ55は、第1アキシアルリップ54よりも内軸2(図1参照)側(径方向の内方側)に、第1アキシアルリップ54に対して径方向に間隔をおいて位置している。上記第2アキシアルリップ55は、第1部分56と、第2部分57とを有する。上記第1部分56は、基部53から径方向の内軸2側かつ軸方向の外方側に延在している。上記第2部分57は、第1部分56の軸方向の外方側の先端につながると共に、径方向の外輪3側かつ軸方向の外方側に延在している。
図2に示すように、弾性部材51がスリンガ52から力を受けていない状態での弾性部材51の位置は、組み付け位置において、スリンガ52と重なっている。詳しくは、弾性部材51の第1アキシアルリップ54の軸方向の外方の先端部、および、弾性部材51の第2アキシアルリップ55の軸方向の外方の先端部は、スリンガ52のフランジ部66と重なり、第2アキシアルリップ55における、第1部分56と第2部分57との間の接続部近傍の屈曲部(第2アキシアルリップ55の固定部65に径方向に対向する部分の一部分)80は、スリンガ52の固定部65と重なっている。
また、図2に示すように、弾性部材51がスリンガ53に組み込まれる前の状態において、第1アキシアルリップ54の第2アキシアルリップ55側の面70は、凹面になっている。また、上記第2アキシアルリップ55の第1部分56の径方向の内方の表面58は、円錐面と凹面とが滑らかに接続された形状である一方、第2部分57の径方向の内方の表面59は、円錐面になっている。軸方向の断面において、第1部分56の径方向の内方の表面58の曲率は、軸方向の外方(フランジ部66側)にいくにしたがって大きくなっている。具体的には、軸方向の断面において、第1部分56の径方向の内方の表面58は、基部53側に位置する略円錐面状の部分と、この円錐面状の部分に滑らかにつながると共に、軸方向の外方(フランジ部66側)にいくにしたがって曲率が大きくなっている略回転楕円面の一部からなる部分とからなっている。
上記第2部分57の径方向の内方の表面59は、軸方向の断面において、一端から他端まで微分可能になっており、上記表面59は、滑らかにつながっている。
図3に示すように、第1アキシアルリップ54、および、第2アキシアルリップ55の第2部分57は、組み付け時において、芯金部材50と弾性部材51とを有するシール部材とスリンガ52との軸中心を中心とする相対回転によりスリンガ52のフランジ部66に摺動するようになっている。
図3に示すように、組み付け状態、かつ、組込後の非摩耗状態において、第1アキシアルリップ54の第2アキシアルリップ55側の面70は、凹面になっている。このことから、第1アキシアルリップ54、第2アキシアルリップ55、基部53およびフランジ部66で囲まれた空間81の体積は、第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面が、円錐面または凸面である場合と比較して、大きくなっている。
また、図3に示すように、組み付け状態、かつ、組込後の非摩耗状態において、第2アキシアルリップ55は、スリンガ53の固定部65に対して径方向に間隔をおいて位置している。すなわち、図2および図3に示すように、組み付け時に、第1アキシアルリップ54、および、第2アキシアルリップ55の第2部分57が、スリンガ52のフランジ部66の表面に沿って径方向の外方に移動することによって、第1部分56と第2部分57との間の屈曲部80が、径方向の外方に移動して、屈曲部80が、固定部65の外周面から径方向の外方に浮上するようになっている。
上述のように、弾性部材51がスリンガ52から力を受けないと仮定した場合の屈曲部80の位置は、固定部65に重なるように設定されている。第2アキシアルリップ55の第2部分57の摩耗によって、第2アキシアルリップ55のフランジ部66に対する緊迫力が所定力以上低下した状態で、屈曲部80は、スリンガ52の固定部65に接触して、固定部65に摺動するようになっている。すなわち、上記屈曲部80は、第2アキシアルリップ55の第2部分57の摩耗によって、第2アキシアルリップ55のフランジ部66に対する緊迫力が所定力以上低下した状態で、ラジアルリップの役割を果たすようになっている。
上記空間81や、第2アキシアルリップ55と固定部65とが対向する空間には、それぞれ潤滑剤として適量のグリースが封入または塗布されている。上記グリースは、第1アキシアルリップ54とスリンガ52との摺動部及び第2アキシアルリップ55とスリンガ52との摺動部の潤滑に用いられるようになっている。
図4は、一実験例における、比較品の密封装置および上記実施形態の密封装置(図4では発明品として示す)の夫々において、各リップが非摩耗な状態になっている場合における、各リップの全接触荷重に対する接触荷重比と、比較品の密封装置の全接触荷重に対する上記実施形態の密封装置の全接触荷重の比を示す図である。
尚、図4および下記の図5に示すデータは、大まかなデータである。本発明者は、第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面が、凹面でない点以外(すなわち、第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面が、円錐面または凸面である点以外)が上記実施形態と同一である密封装置が、図4および図5に発明品として示される上記実施形態の密封装置が示すデータと同様なデータを示すことを確認している。
また、図4に比較品として示す密封装置は、図7に270示す密封装置である。この密封装置270は、芯金部材250、弾性部材251および断面L字状のスリンガ252を有する所謂パックシール型の密封装置である。この密封装置270は、1つのアキシアルリップ271と、2つのラジアルリップ(主リップ272および補助リップ273)とを有している。尚、図7では、弾性部材251の位置としては、弾性部材251が、スリンガ252から力を受けないと仮定した場合における位置を示しており、弾性部材251の一部分は、組み付け位置に配置されたスリンガ252と重なっている。
図4に示すように、比較品の密封装置270においては、ラジアルリップ(2つの合計)の全接触荷重に対する接触荷重比が、8割にも達する一方、アキシアルリップの全接触荷重に対する接触荷重比は、2割程度になっている。このことから、ラジアルリップの接触荷重を低減できれば、トルクを大幅に低減することができる。
そして、2つのアキシアルリップを有するのみで、ラジアルリップを有さない上記実施形態の密封装置においては、比較品の全接触荷重に対する全接触荷重の接触荷重比が、4割しか達しておらず、接触荷重を急激に低減することができる。
図5は、上記比較品の密封装置270と、図4に発明品として示される上記実施形態の密封装置の夫々における、回転数と、回転トルクとの関係を示す図である。
回転数が低い領域から高い領域にわたって、比較品に対して上記実施形態の密封装置のトルクは、比較品の密封装置のトルクの5割程度になっている。すなわち、上記実施形態の密封装置のトルクは、比較品と比較して、急激に小さくなっている。なお、この試験は、上記実施形態の密封装置も比較品の密封装置270も潤滑剤(グリース)を使用せずに実施した。
上記実施形態の密封装置8,9によれば、第2アキシアルリップ55のフランジ部66に対する緊迫力が所定力以上低下する迄、弾性部材51がスリンガ52の固定部65と非接触な状態になっていて、ラジアルリップが存在しない状態になっているから、第2アキシアルリップ55のフランジ部66に対する緊迫力が所定力以上低下する迄、ラジアルリップを有する密封装置270と比較して、トルクを50%程度急激に低減することができる。したがって、この密封装置8,9を有する自動車等の燃費を低減することができて、この密封装置8,9を有する自動車等のCO排出量を低減でき、地球温暖化の抑制に貢献できる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、第2アキシアルリップ55の第2部分57の摩耗によって、第2アキシアルリップ55のフランジ部66に対する緊迫力が所定力以上低下した状態で、上記屈曲部80が、スリンガ52の固定部65に接触して、固定部65に摺動するようになっているから、第2アキシアルリップ55の摩耗がすすんだとしても、外部からの泥水がハブユニットの玉8,9配置空間に、浸入することを抑制できる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、第1アキシアルリップ54の第2アキシアルリップ55側の面70が、凹面であるから、第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の円錐面や凸面である場合と比較して、第1アキシアルリップ54のフランジ部66に接触する部分の接触面積を小さくすることができる。したがって、第1アキシアルリップ54のフランジ部66に接触する部分の摺動発熱が、第1アキシアルリップ54の広範囲の領域で発生することを抑制できて、第1アキシアルリップ54の広範囲の領域の摩耗を抑制でき、密封装置8,9の寿命を長くすることができる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、第1アキシアルリップ54の第2アキシアルリップ55側の面70が、凹面であるから、第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の円錐面や凸面である場合と比較して、第1アキシアルリップ54のフランジ部66に対する押圧力を大きくすることができる。したがって、密封性能を、第1アキシアルリップ54の長さにあまり依存しないようにすることができて、密封装置8,9の密封性能を安定させることができ、かつ、密封装置8,9の密封性能を向上させることができる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、上記第1アキシアルリップ54の第2アキシアルリップ55側の面70が、凹面であるから、第1アキシアルリップ54、第2アキシアルリップ55、基部53およびフランジ部66で囲まれた空間81の体積を大きくすることができ、この空間81に大きい量の潤滑剤を収容することができる。したがって、第1アキシアルリップ54および第2アキシアルリップ55の焼付きや摩耗を抑制できる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、上記空間81の体積を大きくすることができるから、第1アキシアルリップ54を通り抜けた泥水が上記空間81に滞在する時間を長くすることができる。したがって、フランジ部66の回転に起因する遠心力で上記空間81内から外部に排出される泥水の量を多くすることができる。したがって、泥水が外部から内部に浸入することを抑制できる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、上記第1アキシアルリップ54の第2アキシアルリップ55側の面70が、凹面であるから、第1アキシアルリップ54と第2アキシアルリップ55との距離を大きくすることができる。したがって、密封装置8,9の密封性能を向上させることを意図して、第1アキシアルリップ54および第2アキシアルリップ55のうちの少なくとも一方の伸張方向の長さを長くした場合において、第1アキシアルリップ54と第2アキシアルリップ55とが接触する可能性を小さくすることができる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、第1部分56の径方向の内方の表面58が、弾性部材51がスリンガ52に組み込まれる前の組込前の状態で円錐面と凹面が滑らかに接続された形状であるから、第1部分が凸面である場合と異なり、組込状態の非摩耗状態において、第2アキシアルリップ55を、スリンガ52の固定部65に対して非接触にするのに、第2アキシアルリップ55の第1部分56の基部53側の一部分を、集中的かつ過度に変形させる必要がなく、第1部分56全体を、その延在方向に略均等に変形させることによって、第2アキシアルリップ55を、スリンガ52の固定部65に非接触にすることができる。すなわち、第1部分56の一部に局所的で過大な応力がかかることがないから、第2アキシアルリップ55の耐久力を格段に向上させることができて、密封装置8,9の寿命を長くすることができる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、第2部分57の径方向の内方の表面59は、組込前の状態で円錐面であるから、第2部分の径方向の内方の表面が凹面である場合と比較して、第2アキシアルリップ55とスリンガ52のフランジ部66との接触面圧を小さくすることができて、第2アキシアルリップ55の摩耗を抑制することができる。したがって、第2アキシアルリップ55の上記屈曲部80が、スリンガ52の固定部65に接触するまでの時間を、長くすることができて、第2部分の径方向の内方の表面が凹面である場合と比較して、トルクが格段に小さい状態を、長期に亘って持続することができる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、第2部分57の径方向の内方の表面59が、滑らかにつながっているから、組込時に第2アキシアルリップ55の変形に起因して生じる応力を、第2部分57全体で略均等に分配して負担することができる。また、組込時に第2アキシアルリップ55を、径方向の外方に容易に変形させることができ、かつ、第2アキシアルリップ55の非摩耗状態において、第2アキシアルリップ55と、スリンガ52の固定部65との間に、所定のクリアランスを容易かつ正確に生成することができる。
また、上記実施形態の密封装置8,9によれば、組込前の状態において、軸方向の断面において、第1部分56の径方向の内方の面の曲率が、軸方向の外方にいくにしたがって大きくなっているから、組込時に第2アキシアルリップ55の変形に起因して生じる応力を、第1部分56全体で略均等に分配して負担することができ、第1部分56に局所的な応力の集中が発生することを確実に防止することができる。したがって、密封装置8,9の寿命を更に延ばすことができる。
尚、上記実施形態の密封装置8,9では、第2部分57の径方向の内方の表面59は、組込前の状態で円錐面であったが、この発明では、第2部分の径方向の内方の表面は、組込前の状態で凸面であっても良い。
また、上記実施形態の密封装置8,9では、軸方向の断面において、第1部分56の径方向の内方の表面58は、基部53側に位置する略円錐面状の部分と、この円錐面状の部分に滑らかにつながると共に、軸方向の外方(フランジ部66側)にいくにしたがって曲率が大きくなっている略回転楕円面の一部からなる部分とからなっていたが、この発明では、軸方向の断面において、第1部分の径方向の内方に位置する表面全体が、円錐面、または、軸方向の外方(フランジ部側)にいくにしたがって曲率が大きくなっている回転楕円面の一部からなる部分であっても良い。この発明では、第1部分の径方向の内方に位置する表面は、軸方向の断面において、軸方向の外方(フランジ部側)にいくにしたがって曲率が一定かまたは大きくなっている形状であれば、如何なる形状であっても良い。
また、上記ハブユニットでは、玉配置空間(潤滑剤封入空間)の軸方向の両側の開口の近傍に、本発明の一実施形態の密封装置8,9が配置されていたが、本発明の密封装置は、ハブユニットの転動体(玉でなくて、ころであっても良い、また、玉ところの両方であっても良い)配置空間(潤滑剤封入空間)の軸方向の片側の開口の近傍にみに配置されても良い。
図6は、本発明の密封装置99を備えたウォータポンプの上記密封装置99周辺の拡大断面図である。
このウォータポンプは、ポンプ軸100と、メカニカルシール101と、ポンプハウジング102と、外輪105と、本発明の密封装置99とを有している。上記ポンプハウジング102は、ポンプハウジング102を貫通する水抜き穴107を有している。また、外輪105は、ポンプハウジング102の内周面に内嵌されて固定されている。
上記ポンプ軸100、外輪105、および、密封装置99は、ウォータポンプのウォータポンプ軸受の一部をなしている。すなわち、図示しないが、外輪105の内周面の図6に矢印aで示す側には、軸方向に間隔をおいて、密封装置99に近い方から、深溝型の軌道溝と、円筒軌道面が形成されている一方、ポンプ軸100の外周面の図6に矢印aで示す側には、軸方向に間隔をおいて、密封装置99に近い方から、深溝型の軌道溝と、円筒軌道面が形成されている。
外輪105の上記軌道溝と、ポンプ軸100の上記軌道溝との間には、保持器に保持された状態の玉が、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。また、外輪105の上記円筒軌道面と、ポンプ軸100の上記円筒軌道面との間には、保持器に保持された状態の円筒ころが、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。
上記密封装置99の芯金部150は、第1軌道輪としての外輪105の内周面に内嵌されて固定されている一方、密封装置99のスリンガ152は、第2軌道輪としてのポンプ軸100の外周面に外嵌されて固定されている。上記密封装置99は、外輪105と、ポンプ軸100との間における、メカニカルシール101側の開口を密封している。このようにして、メカニカルシール101から矢印bで示す方向に漏れだしたポンプ室の冷却水が、ウォータポンプ軸受の内部に入ることを防止している。
上記漏れだしたポンプ室の冷却水は、ポンプハウジング102に形成された水抜き穴107を介して矢印cに示す方向に外部に確実に排出されるようになっている。尚、図6において、111は、メカニカルシール101のゴムスリーブを示し、110は、メカニカルシール101のコイルバネを示している。
図6に示すウォータポンプのように、本発明の密封装置99を、ウォータポンプに設置すると、ウォータポンプにおけるウォータポンプ軸受のトルクを低減できて、ウォータポンプを有する自動車等の燃費を低減できる。
尚、上記実施例では、本発明の密封装置8,9,99を、ハブユニットや、ウォータポンプに設定した。しかしながら、本発明の密封装置を、モータにおける、ロータとステータとの間に設定しても良く、この場合、モータの運転コストを低減することができる。本発明の密封装置を単なる転がり軸受の内輪と外輪との間に配設しても良い。本発明の密封装置は、内周面を有する第1部材と、外周面を有する第2部材とを有し、かつ、上記第1部材と、上記第2部材とが、上記第1部材の内周面の径方向に対向する装置であれば、如何なる機械にも設置することができる。そして、本発明の密封装置を設置した機械の運転コストを低減することができる。
本発明の一実施形態の密封装置を有するハブユニットの軸方向の断面図である。 上記実施形態の密封装置全体の拡大断面図である。 上記実施形態の密封装置の第1および第2アキシアルリップ周辺の拡大断面図である。 一実験例における、比較品の密封装置および上記実施形態の密封装置の夫々における、各リップの全接触荷重に対する接触荷重比と、比較品の密封装置の全接触荷重に対する上記実施形態の密封装置の全接触荷重の比を示す図である。 上記比較品の密封装置と、上記実施形態の密封装置の夫々における、回転数と、回転トルクとの関係を示す図である。 本発明の密封装置を備えたウォータポンプの上記密封装置周辺の拡大断面図である。 比較品の密封装置全体の拡大断面図である。
符号の説明
2 内軸
3 外輪
4 内輪
5 第1の玉
6 第2の玉
8 第1密封装置
9 第2密封装置
50,150 芯金部材
51 弾性部材
52,152 スリンガ
53 基部
54 第1アキシアルリップ
55 第2アキシアルリップ
56 第1部分
57 第2部分
58 第1部分の径方向の内方の表面
59 第2部分の径方向の内方の表面
60 軸方向延在部
61 径方向延在部
65 固定部
66 フランジ部
70 第1アキシアルリップの第2アキシアルリップ側の面
80 第2アキシアルリップの屈曲部
99 密封装置

Claims (2)

  1. 第1軌道輪に固定されると共に、上記第1軌道輪の径方向に延在する径方向延在部を有する芯金部材と、
    第2軌道輪に固定される筒状の固定部と、この固定部から上記径方向に延在すると共に、上記径方向延在部よりも上記第2軌道輪の軸方向の外方に位置するフランジ部とを有するスリンガと、
    上記径方向延在部に固定されている基部と、上記基部につながると共に、上記スリンガに摺動するリップ部を有する弾性部材と
    を備え、
    上記リップ部は、
    上記基部から上記径方向の上記第1軌道輪側かつ上記軸方向の外方側に延在して、上記フランジ部に摺動する第1アキシアルリップと、
    上記第1アキシアルリップよりも上記第2軌道輪側に、上記第1アキシアルリップに対して上記径方向に間隔をおいて位置していると共に、上記フランジ部に摺動する第2アキシアルリップと
    からなり、
    上記第1アキシアルリップの上記第2アキシアルリップ側の面は、凹面であり、
    上記第2アキシアルリップは、
    上記基部から上記径方向の上記第2軌道輪側かつ上記軸方向の外方側に延在する第1部分と、
    上記第1部分の上記軸方向の外方側の先端から上記径方向の上記第1軌道輪側かつ上記軸方向の外方側に延在して、上記フランジ部に摺動する第2部分と
    からなり、
    上記弾性部材が上記スリンガに組み込まれた後の組込後の非摩耗状態において、上記弾性部材は、上記スリンガの上記固定部に対して上記径方向に間隔をおいて位置している一方、上記弾性部材が上記スリンガに組み込まれた後で、かつ、上記第2アキシアルリップの摩耗によって上記第2アキシアルリップの上記フランジ部に対する緊迫力が所定力以上低下した状態で、上記第2アキシアルリップの上記スリンガの上記固定部に対向している部分の一部分は、上記スリンガの上記固定部に摺動することを特徴とする密封装置。
  2. 請求項1に記載の密封装置において、
    上記弾性部材が上記スリンガに組み込まれる前の状態において、上記第1部分の上記径方向の内方の表面は、円錐面または凹面である一方、上記第2部分の上記径方向の内方の表面は、円錐面または凸面であることを特徴とする密封装置。
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