JP2010275594A - 自動車部材用高張力溶接鋼管 - Google Patents

自動車部材用高張力溶接鋼管 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度で高靭性、さらに強度延性バランスに優れ、かつ造管後熱処理を行なうことなく、母材部と溶接部の硬度差が小さい、円周方向に均質な材質を有する、自動車部材用高張力溶接鋼管を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.001〜1.0%、Mn:0.01〜1.5%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、Al:0.01〜0.1%、Ti:0.01〜0.5%を含みさらに、Mo:0.5%以下および/またはV:0.5%以下を含有しと、平均粒径:10μm以下のフェライト相を主相とし、平均粒径が10nm以下の、Tiと、さらにMoおよび/またはVを含む複合炭化物が分散した組織とする。これにより、引張強さTS:780MPa以上、破面遷移温度Trs50が−40℃以下、さらにTS×Elが11000MPa・%以上で、かつ造管後熱処理なしで、硬度差が小さく、均質な鋼管となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車足回り部材、自動車骨格部材等を中心とする自動車部材用として好適な、高張力溶接鋼管に係り、とくに、母材部及び溶接部の低温靭性の向上、さらに溶接部近傍部における円周方向の材質均一性の向上に関する。
近年、地球環境の保全という観点から、自動車の燃費軽減が指向され、そのため、自動車車体の軽量化が進められている。車体の軽量化の一つの方策として、高強度化した鋼板を素材として使用するようになってきた。また、例えば自動車構造部材においては、従来、溶接した板材が使用されてきたが、車体の軽量化のために、閉断面で高剛性を有する鋼管(中空材)の使用が積極的に進められている。しかし、高強度化のためにCや強化元素を多量に含有させた高強度鋼板を素材とする溶接鋼管の場合にはとくに、母材部に比較して溶接部の硬さが著しく上昇し、このため、溶接部では、母材部に比べ、低温靭性が著しく低下するという問題がある。また、溶接熱影響部(以下、HAZともいう)では軟化が生じる場合があり、とくにハイドロフォーム加工、拡管加工を必要とする部材に適用した場合には、HAZの軟化部で目的の加工が完了する前に、破断が生じるなどの問題があった。
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、C:0.10〜0.65%、Si:0.05〜0.60%、Mn:0.25〜2.0%、Ti:0.020〜0.150%、Mo:0.01〜0.5%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜0.1%を含む管用鋼材の熱間圧延時に巻取温度:400〜600℃、または700〜750℃で巻取り、さらに造管後600〜700℃で熱処理する、耐HAZ軟化性の優れた高強度電縫鋼管の製造方法が記載されている。特許文献1に記載された技術によれば、造管時は成形可能な柔らかい材質で、造管後の熱処理を調整して、Tiの析出効果を発現させてHAZ部の軟化を抑制し、溶接部の円周方向硬さ分布を均一化した高強度鋼管を製造できるとしている。
また、特許文献2には、C:0.10〜0.20%、Si:0.15〜0.50%、Mn:1.3〜2.5%、Al:0.01〜0.08%、Ti:0.02〜0.2%、B:0.0010〜0.0030%、N:0.002〜0.005%、Cr:0.3〜0.7%、Mo:0.3〜1.0%、あるいはさらにNb:0.01〜0.10%を含む素材鋼スラブを仕上げ温度950℃以下Ar3変態点以上で熱間圧延し、450〜700℃で巻取った熱延コイルを電縫溶接し、あるいはさらに造管後歪取り焼鈍、焼準、冷間引抜き加工を組み合わせて施す、熱影響部の軟化しにくい高強度電縫鋼管の製造方法が記載されている。特許文献2に記載された技術で製造された電縫鋼管は、引張強さで100〜130kgf/mmの高強度を有し、母材部と溶接部が均一で強度、延性靭性のバランスの優れた電縫鋼管となるとしている。
特開平04−311526号公報 特開平06−10046号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、造管後の熱処理を必要とし、工程が複雑となり、生産性が低下して製造コストの高騰を招くという問題がある。また、特許文献2に記載された技術も、造管後の熱処理を必要とし、同様に、工程が複雑となり、生産性が低下して製造コストの高騰を招くという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、高強度で高靭性、さらに強度延性バランスに優れ、かつ造管後熱処理を行なうことなく、母材部と溶接部の硬度差が小さい、円周方向に均質な材質を有する、高張力溶接鋼管を提供することを目的とする。
なお、ここでいう「高強度」とは、引張強さTS:780MPa以上の強度を有する場合をいい、また、「高靭性」とは、鋼管の円周方向におけるシャルピー衝撃試験の破面遷移温度Trs50が−40℃以下である場合を言うものとする。また、「強度延性バランスに優れる」とは、管長手方向を引張り方向とするJIS 12号 B(円弧状)引張試験片を用いて得られた引張強さTS×伸びElが11000MPa・%以上である場合をいうものとする。また、「母材部と溶接部の硬度差が小さい、円周方向に均質な材質」とは、母材部と溶接部の硬度差ΔHVが、ビッカース硬さHV(試験力:4.9Nで測定)で、引張強さTSが780MPa以上980MPa未満の場合、30ポイント以下、引張強さTSが980MPa以上の場合、60ポイント以下である場合をいうものとする。なお、硬さ測定は、溶接部を中心に両側5mmの範囲で円周方向に0.2mmピッチで測定するものとする。そして、溶接熱影響のない範囲の硬さの平均値を母材部硬さHVmとし、溶接部の最高硬さHVmaxおよび軟化部の最低硬さHVminを求める。母材部と溶接部の硬度差ΔHVは次式を用いて算出するものとする。
ΔHV=|HVmax−HVm|又は=|HVm−HVmin|
本発明者らは、上記した目的を達成するために、強度、靭性に及ぼす各種要因について鋭意研究した。その結果、C:0.02〜0.20%の低炭素系で、Tiと、さらにMoおよび/またはVを含有する組成とし、平均結晶粒径が10μm以下の微細なフェライト相を主相とし、さらに平均粒径が10nm以下の微細なTiと、Moおよび/またはVを含む複合炭化物を析出させた組織とすることにより、引張強さが780MPa以上の高強度で、かつ高靭性で、さらに溶接部の顕著な硬化およびHAZの顕著な軟化が認められず、円周方向の材質が均質である、高張力溶接鋼管とすることができることを知見した。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.001〜1.0%、Mn:0.01〜2.0%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、Al:0.01〜0.1%、Ti:0.01〜0.5%を含みさらに、Mo:0.5%以下および/またはV:0.5%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、主相である平均粒径:10μm以下のフェライト相と、面積率で10%以下(0%を含む)の第二相とからなり、平均粒径が10nm以下の、Tiと、さらにMoおよび/またはVを含む複合炭化物が分散した組織とを有し、引張強さTS:780MPa以上980MPa未満で、低温靭性に優れ、強度延性バランスTS×Elが11000MPa%以上で、さらに溶接部の後熱処理を行なうことなく溶接部と母材部の硬度差がビッカース硬さで30ポイント以下であることを特徴とする自動車部材用高張力溶接鋼管。
(2)質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.001〜1.0%、Mn:0.01〜2.0%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、Al:0.01〜0.1%、Ti:0.01〜0.5%を含み、さらに、Mo:0.5%以下および/またはV:0.5%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、主相である平均粒径:10μm以下のフェライト相と、面積率で10%以下(0%を含む)の第二相とからなり、平均粒径が10nm以下のTiと、さらにMoおよび/またはVを含む複合炭化物が分散した組織と、を有し、引張強さTS: 980MPa以上で、低温靭性に優れ、強度延性バランスTS×Elが11000MPa%以上で、さらに溶接部の後熱処理を行なうことなく溶接部と母材部の硬度差がビッカース硬さで60ポイント以下であることを特徴とする自動車部材用高張力溶接鋼管。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.05%以下を含有する組成とすることを特徴とする自動車部材用高張力溶接鋼管。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:0.5%以下、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下、W:0.05%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする自動車部材用高張力溶接鋼管。
(5)(1)ないし(4)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.02%以下を含有する組成とすることを特徴とする自動車部材用高張力溶接鋼管。
本発明によれば、引張強さTS:780MPa以上の高強度と、管円周方向におけるシャルピー衝撃試験の破面遷移温度Trs50が−40℃以下の高靭性とを有し、さらにTS×Elが11000MPa・%以上という強度・延性バランスに優れ、かつ造管後熱処理を行なうことなく、母材部と溶接部の硬度差が小さい、円周方向に均質な材質を有する、高張力溶接鋼管を容易に、かつ安価に製造でき、産業上格段の効果を奏する。
まず、本発明高張力溶接鋼管の組成限定理由について説明する。以下、質量%は、とくに断わらない限り単に%で記す。
C:0.02〜0.20%
Cは、固溶して鋼の強度増加に寄与するとともに、炭化物形成元素と結合して炭化物として析出し、析出強化により強度増加に寄与する元素であり、所望の引張強さを確保するために、本発明では0.02%以上の含有を必要とする。一方、0.20%を超える含有は、延性、靭性の低下を招くとともに、溶接部で過度の硬さ上昇を招き、溶接部の加工性、靭性の低下をもたらす。このようなことから、Cは0.02〜0.20%に限定した。
Si:0.001〜1.0%
Siは、脱酸剤として寄与するとともに、固溶して鋼の強度を増加させる作用を有する元素である。このような効果を得るためには、0.001%以上の含有を必要とする、一方、1.0%を超える含有は、表面性状の顕著な劣化を招くとともに、延性を低下させ所望の延性を確保することが難しくなるうえ、溶接性をも低下させる。このため、Siは0.001〜1.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.001〜0.3%である。
Mn:0.01〜2.0%
Mnは、固溶して鋼の強度増加に寄与する元素であり、所望の引張強さを確保するために、0.01%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超えて含有すると、延性が低下し所望の延性を確保できなくなるとともに、溶接性が低下する。このため、Mnは0.01〜2.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.5〜1.5%である。
P:0.1%以下
Pは、鋼の強度を増加させる作用を元素である。このような効果を得るためには、0.001%以上含有することが望ましいが、0.1%を超える含有は、延性の低下を招く。このため、Pは0.1%以下に限定した。なお、Pによる強化をそれほど必要としない場合には、0.05%以下に限定することが好ましい。
S:0.01%以下
Sは、鋼中では非金属介在物として存在し、延性や靭性の低下を招くため、できるだけ低減することが望ましい。しかし、0.01%以下に低減すれば、上記した懸念への影響は少なくなる。このため、Sは0.01%以下に限定した。なお、好ましくは0.005%以下である。
Al:0.01〜0.1%
Alは、脱酸剤として作用するとともに、結晶粒粗大化を抑制する作用を有する元素であり、本発明では0.01%以上含有させる。一方、0.1%を超える含有は、酸化物系介在物が増加し、清浄度が低下するとともに、延性が低下する。このため、Alは0.01〜0.1%とした。なお、好ましくは0.01〜0.06%である。
Ti:0.01〜0.5%とさらにMo:0.5%以下、および/またはV:0.5%以下
Ti、Mo、Vはいずれも、炭化物を形成し析出強化を介して鋼の強度増加に寄与する元素であり、本発明では重要な元素であり、複合して含有する。Tiと、さらにMoおよび/またはVを複合して含有することにより、これら元素の複合炭化物が形成され析出物として分散析出し、母材における所望の高強度を確保するとともに、溶接部における著しい硬化の発生を抑制できる。このような効果を得るためにはそれぞれ、Ti:0.01%以上とMo:0.01%以上および/またはV:0.01%以上の含有を必要とする。一方、Ti:0.5%とMo:0.5%および/またはV:0.5%を、それぞれ超える含有は硬質相が形成され、延性が低下する。このようなことから、それぞれTi:0.01〜0.5%、Mo:0.5%以下、V:0.5%以下の範囲に限定した。
上記した成分が基本の成分であるが、本発明では基本の組成に加えてさらに、選択元素として、Nb:0.05%以下、および/または、Cr:0.5%以下、Cu:1%以下、Ni:1%以下、W:0.05%以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Ca:0.02%以下を含有できる。
Nb:0.05%以下
Nbは、鋼の強度を増加させるとともに、組織の微細化に寄与する元素であり、必要に応じて含有できる。このような効果を得るためには、0.005%以上含有することが望ましいが、0.05%を超える含有は、延性を低下させる。このため、Nbは0.05%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.005〜0.02%である。
Cr:0.5%以下、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下、W:0.05%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Cr、Cu、Ni、Wはいずれも、鋼の強度を増加させる元素であり、必要に応じて選択して含有できる。
Crは、鋼中に固溶して鋼の強度を増加させる元素である。このような効果は0.01%以上の含有で顕著となる。一方、0.5%を超える含有は、延性の低下が著しくなる。このため、含有する場合には、Crは0.5%以下に限定する。
Cuは、Crと同様に、鋼中に固溶して鋼の強度を増加させる元素であり、このような効果は0.01%以上の含有で顕著となる。一方、0.5%を超える含有は、延性の低下が著しくなる。このため、含有する場合にはCuは0.5%以下に限定することが好ましい。
Niは、Cr、Cuと同様に、鋼中に固溶して鋼の強度を増加させる元素である。このような効果は0.01%以上の含有で顕著となる。一方、0.5%を超える含有は、延性の低下が著しくなる。このため、含有する場合にはNiは0.5%以下に限定することが好ましい。
Wは、Cr、Cu、Niと同様に、鋼中に固溶して鋼の強度を増加させる元素である。このような効果は0.01%以上の含有で顕著となる。一方、0.05%を超える含有は、延性、靭性の低下が著しくなる。このため、含有する場合にはWは0.05%以下に限定することが好ましい。
Ca:0.02%以下
Caは、展伸した介在物を球状の介在物とする、いわゆる介在物の形態を制御する作用を有するとともに、成形時の割れや亀裂の進展を抑制し、成形性の向上に寄与する元素であり、必要に応じて含有できる。このような効果を得るためには、0.0020%以上含有することが望ましい。一方、0.02%を超える含有は、非金属介在物量が増加し、延性が低下する。このため、含有する場合には、Caは0.02%以下に限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。不可避的不純物としては、N:0.01%以下、O:0.01%以下が許容できる。
本発明高張力溶接鋼管は、上記した組成を有し、主相である平均粒径:10μm以下のフェライト相と、面積率で10%以下の第二相とからなり、平均粒径が10nm以下の、Tiと、さらにMoおよび/またはVを含む複合炭化物が分散した組織を有する。これにより、引張強さTS:780MPa以上の高強度と、管円周方向のシャルピー衝撃試験の破面遷移温度Trs50が−40℃以下の高靭性とを有し、さらにTS×Elが11000MPa・%以上という強度・延性バランスに優れ、かつ母材部と溶接部の硬度差が小さい、円周方向に均質な材質を有する高張力溶接鋼管を、造管後熱処理を行なうことなく、製造できる。
なお、ここでいう「主相」とは、面積率で90%以上、好ましくは95%以上を占める相をいうものとする。主相を平均粒径:10μm以下の転位密度が低い微細フェライト相とすることにより、高強度でかつ高延性を確保できる。また、フェライト相の平均粒径が10μmを超えると、所望の高強度と所望の高靭性とをともに確保することが難しくなる。このため、主相は、平均粒径:10μm以下の微細フェライト相とした。主相以外の第二相は、パーライト、ベイナイト、マルテンサイトのいずれか、あるいはそれらの混合とすることが好ましい。第二相は、面積率で10%以下、好ましくは5%以下(0%を含む)とする。第二相が面積率で10%を超えて多量となると、溶接部(溶接熱影響部)で極端な軟化を生じる。というのは、硬質なマルテンサイト等が、溶接部(溶接熱影響部)でセメンタイトに変化し、溶接部(溶接熱影響部)で著しい軟化を生じる場合があるためである。このため、第二相は、面積率で10%以下(0%を含む)に限定した。なお、好ましくは面積率で5%以下である。
また、分散させる複合炭化物は、平均粒径が10nm以下の微細な析出物とする。複合炭化物が平均粒径:10nmを超えて粗大化すると、上記した高強度化を十分に達成できなくなる。分散させる複合炭化物は、Tiと、さらにMoおよび/またはVを含む複合炭化物、すなわち、Ti−Mo系複合炭化物、Ti−Mo−V系複合炭化物、Ti−V系複合炭化物とする。これらの複合炭化物はいずれも、微細に析出するため、加工性を劣化させずに、高強度を確保することができる。また、これらの複合炭化物は、熱的にも安定しており、溶接部においても、粗大化しがたく、溶接部の軟化を抑制することができる。
つぎに、本発明高張力溶接鋼管の好ましい製造方法について説明する。
まず、上記した組成を有する鋼素材に、熱間圧延を施し熱延鋼帯(熱延板)として鋼管素材とし、該鋼管素材を、造管工程を経て、溶接鋼管とすることが好ましい。
まず、鋼素材の製造方法は、とくに限定されないが、上記した組成の溶鋼を、転炉、電気炉等の常用の溶製方法で溶製し、連続鋳造法、造塊−分塊法等の常用の方法でスラブ等の圧延素材とすることが好ましい。
上記した組成の鋼素材に施す熱間圧延は、仕上圧延終了温度を850℃以上950℃未満とし、巻取温度を500℃以上700℃未満とすることが好ましい。より好ましくは巻取温度は550℃以上である。なお、仕上圧延終了温度が950℃以上では、鋼板の表面性状が劣化し、疲労特性に悪影響を及ぼす。一方、850℃未満では、表層の結晶粒が粗大化し疲労特性が低下するとともに、圧延荷重が増大し、熱間圧延が困難になる。
また、巻取温度は、フェライト組織とするため、およびランナウトテーブル上での鋼板の走行安定性を確保するため、500℃以上とする。一方、700℃以上となると、パーライトの生成量が増加し、フェライト組織を確保できにくくなる。
また、溶接鋼管は、上記した鋼管素材を用い、例えば、該鋼管素材を、冷間あるいは温間で、ロール成形あるいは曲げ加工によりオープン管形状としたのち、該オープン管の端部同士を突き合わせ、誘導加熱等を用いて融点以上に加熱しスクイズロールで衝合接合する電縫溶接法を用いて製造することが好ましい。なお、溶接鋼管は、上記した電縫溶接法に限定されるものではなく、鍛接法、あるいはその他の方法、例えば固相圧接法を用いて製造してもよいことは言うまでもない。
以下、本発明について、実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
表1に示す組成の溶鋼を転炉で溶製したのち、連続鋳造法で鋼素材(スラブ)とした。これら鋼素材に表2に示す条件の熱延工程を施し熱延板(熱延鋼帯)とした。ついで、これら熱延板を鋼管素材として、ロールを用いた連続成形でオープン管形状にしたのち、該オープン管の両端部を突合せ、誘導加熱により融点以上に加熱しスクイズロールで衝合接合して溶接鋼管(外径70mmφ×肉厚2.6mm)とした。
得られた溶接鋼管から、試験片を採取し、組織観察試験、引張試験、衝撃試験、硬さ試験を実施した。試験方法は次の通りである。
(1)組織観察試験
得られた溶接鋼管から、組織観察用試験片を採取し、管軸方向に直交する断面が観察面となるように研磨し、ナイタール腐食して、光学顕微鏡(倍率:400倍)または走査型電子顕微鏡(倍率:2000倍)で組織を観察し、撮像して、主相および第二相の組織の同定を行うとともに、結晶粒径、組織分率を画像解析装置を用いて、算出した。なお、各相の平均粒径は、各相各粒の面積を測定し、円相当直径に換算し、各粒の直径とし、それらを平均してその鋼管の各相の平均粒径とした。
また、透過型電子顕微鏡を用いて、組織、析出物の種類、粒径を測定した。析出物の種類は、透過型電子顕微鏡に装着されたエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により、含まれる元素を同定して、判定した。析出物の粒径は、各析出物の面積を測定し、該面積から円相当径を算出し、各粒の粒径とし、それらを算術平均して、複合炭化物(析出物)の粒径(平均)とした。
(2)引張試験
得られた溶接鋼管から、管長手方向が引張方向となるように、JIS Z 2201の規定に準拠してJIS 12号A試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性(引張強さTS、伸びEl)を測定した。
(3)衝撃試験
得られた溶接鋼管から試験材を採取し展開して、管円周方向が試験片長さ方向となるように、JIS Z 2242の規定に準拠してVノッチ試験片を、母材部および溶接部(ノッチ位置:ボンド部)から採取し、シャルピー衝撃試験を実施し、破面遷移温度Trs50を求め、低温靭性を評価した。
(4)硬さ試験
得られた溶接鋼管から、母材部および溶接部を含む硬さ試験片を採取し、管長手方向と直交する断面が測定面となるように、研磨し、ビッカース硬度計(試験力:4.9N)で、溶接部中心から両側に各々5mmの範囲で円周方向に0.2mmピッチでビッカース硬さHVを測定した。溶接熱影響のない範囲の平均硬さ(母材部硬さ)HVmと溶接部の最高硬さHVmax、最低硬さHVminを求め、ΔHV=|HVmax−HVm|または=|HVm−HVmin|を算出した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2010275594
Figure 2010275594
Figure 2010275594
本発明例はいずれも、引張強さTS :780MPa以上の高強度と、母材部および溶接部の管円周方向におけるTrs50が−40℃以下の高靭性と、強度・延性バランスTS×Elが11000MPa%以上の高強度・延性バランスを有し、さらに母材部と溶接部との硬度差ΔHVが30ポイント(TS:760MPa以上980MPa未満の場合)、60ポイント以下(TS:980MPa以上の場合)と、母材部と溶接部の硬度差ΔHVが小さい、管円周方向に均質な材質を有する、高張力溶接鋼管となっている。
一方、本発明の範囲を外れる比較例は、強度、延性、低温靭性のうちのいずれかが低下しているか、あるいは母材部と溶接部の硬度差ΔHVが大きく、管円周方向に材質差が生じている。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C:0.02〜0.20%、 Si:0.001〜1.0%、
    Mn:0.01〜2.0%、 P:0.1%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.01〜0.1%、
    Ti:0.01〜0.5%
    を含み、さらに、Mo:0.5%以下および/またはV:0.5%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、
    主相である平均粒径:10μm以下のフェライト相と、面積率で10%以下(0%を含む)の第二相とからなり、平均粒径が10nm以下のTiと、Moおよび/またはVを含む複合炭化物が分散した組織と、
    を有し、引張強さTS:780MPa以上980MPa未満で、低温靭性に優れ、強度延性バランスTS×Elが11000MPa%以上で、さらに溶接部の後熱処理を行なうことなく溶接部と母材部の硬度差ΔHVがビッカース硬さで30ポイント以下であることを特徴とする自動車部材用高張力溶接鋼管。
  2. 質量%で、
    C:0.02〜0.20%、 Si:0.001〜1.0%、
    Mn:0.01〜1.5%、 P:0.1%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.01〜0.1%、
    Ti:0.01〜0.5%
    を含み、さらに、Mo:0.5%以下および/またはV:0.5%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、
    主相である平均粒径:10μm以下のフェライト相と、面積率で10%以下(0%を含む)の第二相とからなり、平均粒径が10nm以下のTiと、Moおよび/またはV を含む複合炭化物が分散した組織と、
    を有し、引張強さTS:980MPa以上で、低温靭性に優れ、強度延性バランスTS×Elが11000MPa%以上で、さらに溶接部の後熱処理を行なうことなく溶接部と母材部の硬度差ΔHVがビッカース硬さで60ポイント以下であることを特徴とする自動車部材用高張力溶接鋼管。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.05%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車部材用高張力溶接鋼管。
  4. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:0.5%以下、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下、W:0.05%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車部材用高張力溶接鋼管。
  5. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.02%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自動車部材用高張力溶接鋼管。
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