JP2010275220A - ピリミジン−2−チオン化合物の製造方法 - Google Patents

ピリミジン−2−チオン化合物の製造方法 Download PDF

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Masahiko Hayashi
昌彦 林
Kenichi Okunaga
健一 奥長
Yukiko Nomura
由紀子 野村
Akio Matsushita
明生 松下
Shigeyoshi Nishino
繁栄 西野
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Abstract

【課題】ジヒドロピリミジン−2−チオン化合物から、温和な条件で効率よく医薬・農薬の合成中間体として用いることの出来る、有用な種々のピリミジン−2−チオン化合物を工業的な規模で製造する方法の提供。
【解決手段】活性炭の存在下、ジヒドロピリミジン−2−チオン化合物
Figure 2010275220

[式中R1,R2はそれぞれ独立して、置換基を有していてもよく、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は複素芳香族基を表し、R3は置換基を有していてもよい炭化水素基A1、OA2基、又はNA3A4基を表す(式中A2は置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、A3、A4はそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す]を活性炭存在下、酸素酸化することにより製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性炭の存在下、ジヒドロピリミジン−2−チオン化合物から温和な条件で効率よく医薬・農薬の合成中間体として用いることの出来る、有用な種々のピリミジン−2−チオン化合物を製造する方法に関する。
ピリミジン−2−チオン化合物は、例えば、医薬・農薬の合成中間体として用いることの出来る、有用な化合物である。
従来ジヒドロピリミジン−2−チオン化合物から、ピリミジン−2−チオン化合物を製造する方法としては、官能基のチオンが通常の酸化剤では容易にピリミジンオン化合物にまで酸化されること、または2量体が生成することにより、高収率で得られた例は認められていない。そのため酸化剤を用いた例はなく、高価な貴金属触媒であるPd/Cを用いて、高温下(220℃)でピリミジン−2−チオン化合物を50〜60%程度の収率で合成している例があるだけである。(例えば、非特許文献1参照)
A. Mobinikhaledi, N. Foroughifar, A. Jafari, Synthesis Reactivity Inorganic Metal-organic and Nano-Metal Chemistry, 2007, 37, 289.
本発明の課題は、高価な貴金属触媒を用いることなく、入手の容易な活性炭を用い、より温和な条件でジヒドロピリミジン−2−チオン化合物と酸素とを接触させピリミジン−2−チオン化合物を高収率で得ることができる工業的な製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、一般式(I)
Figure 2010275220
(式中R,Rはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよく、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は複素芳香族基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基A、OA基、又はNA基を表す(式中Aは置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、A、Aはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素を表す))
で示されるジヒドロピリミジン−2−チオン化合物を、活性炭存在下、酸素と接触させることを特徴とする
一般式(II)
Figure 2010275220
(式中R、R、Rは前記と同義である)
で示されるピリミジン−2−チオン化合物の製造方法を提供することにあり、更には、
一般式(III)
Figure 2010275220
(式中R,Rはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は複素芳香族基を表し、Aは置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す)
で示されるピリミジン−2−チオン−5−カルボン酸エステル化合物
に関するものである。
本発明の方法によれば、ジヒドロピリミジン−2−チオン化合物から高価な貴金属触媒を用いることなく温和な条件で、医薬・農薬の合成中間体として有用なピリミジン−2−チオン化合物を効率的に高収率で製造することができる。
本発明の原料化合物となるジヒドロピリミジン−2−チオン化合物は、例えば5位のエステルを例にとると、下記反応式の方法によって合成されうる。(例えば非特許文献2参照)
Figure 2010275220

Kappe,C.O.;Falsone,S.F.Synlett 1998,718
本発明の一般式(II)で示されるピリミジン−2−チオン化合物の合成反応は、例えば原料化合物である一般式(I)で示されるジヒドロピリミジン−2−チオン化合物、活性炭及び溶媒を混合し、酸素の存在下で反応させる。
本発明の反応において溶媒は、用いても用いなくてもどちらでもよいが、使用される溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼンのような芳香族化合物、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、オクタノールのような(一価)アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールのような多価アルコール等の有機溶媒が挙げられる。溶媒のなかでは特にベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼンのような芳香族化合物が好ましい。溶媒の量は、基質のジヒドロピリミジン−2−チオン化合物1gに対して、100g以下、例えば0.1〜50g、特に1〜20gが好ましい。
本発明の反応を化学式で示すと、以下のように一般式(I)で示されるジヒドロピリミジン−2−チオン化合物が酸素と反応して、反応の結果、一般式(II)で示されるピリミジン−2−チオン化合物が生成する。
Figure 2010275220
一般式(I)および(II)において、R、R及びRのそれぞれの炭素数は、1〜30であることが好ましい。
一般式(I)および(II)において、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基A、OA基、又はNA基を表す。
が置換基を有していてもよい炭化水素基Aを表すとき、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または脂肪族炭化水素基であることが好ましい。Aの炭素数は1〜30であることが好ましい。
がOA基を表すとき、Aは置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基であることが好ましい。Aの炭素数は1〜30であることが好ましい。
がNA基を表すとき、A、Aはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基であることが好ましい。A、Aの炭素数は1〜30であることが好ましい。
又、R及びRは、置換基を有していてもよく、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、及び/又は複素芳香族基を表し、任意の位置に任意の置換基を有していてもよい。R及びRのそれぞれの炭素数は、1〜30であることが好ましい。
炭化水素基(A、A、A、A、R及びR)について、芳香族炭化水素基の炭素数は6〜20、脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜20、複素芳香族基の炭素数は3〜19であることが好ましい。
、A、A、Aが置換基を有していてもよい芳香族基の時、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられ、それらの置換基としては芳香環の任意の位置における炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、ニトロ基などが挙げられ、脂肪族炭化水素基の時、炭素数1〜5のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基など)などが挙げられる。特に脂肪族炭化水素基が好適に用いられる。
一般式(I)および(II)において、R及びRは脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基及び/又は複素芳香族基を示す。R及びRで示される脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基及び/又は複素芳香族基としては、置換基を有していてもよい。置換基を有してもよい脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6の鎖状炭化水素または3〜6の脂環式炭化水素が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基およびヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基が挙げられ構造異性体も含む。これらの置換基としては、炭素数1〜3のアルコキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、ニトロ基などが挙げられる。置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基(炭素数例えば6〜20)としては、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられ、それらの置換基としては芳香環の任意の位置における炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、ニトロ基、ヒドロキシル基などが挙げられる。更に好ましくは炭素数1〜3のアルコキシル基であり、特に好ましくはメトキシル基である。
又、置換基を有していてもよい複素芳香族基(炭素数例えば3〜19)としては、例えばピリジル基、チエニル基、ピロリル基、フリル基などが挙げられ、それらの置換基としては複素芳香環の任意の位置における炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子等)、ニトロ基などが挙げられる。
とRの好ましい組み合わせは、RおよびRの少なくとも1官能基に置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を有し、より好ましい組み合わせは、RおよびRが共に置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を有する場合である。好ましい組み合わせの具体例としては、Rが置換基を有していてもよいフェニルまたはナフチル基であり、Rが置換基を有していてもよいフェニル基の場合が挙げられる。
活性炭の使用量は、原料のジヒドロピリミジン−2−チオン化合物1gに対して通常0.05〜3g、好ましくは0.10〜2gであり、更に好ましくは0.15〜1.5g使用する。
本発明の反応は酸素を原料に接触させることで行う。酸素は、一般に酸素分子であり、特に気体状酸素(酸素ガス)である。酸素は、一般に、酸素ガスを含む気体中に存在する。酸素ガスを含む気体における酸素ガスの濃度は、特に制限はないが、好ましくは10〜100容量%、より好ましくは13〜80容量%であり、更に好ましくは14〜70容量%、最も好ましくは15〜50容量%の濃度である。酸素ガスを含む気体の具体例には、簡単に利用できる空気が挙げられる。原料と接触する気体の酸素濃度が100容量%の場合、反応は進行するものの生成するジヒドロピリミジン−2−チオン化合物が更に酸化されることがある。酸素ガスを含む気体において、酸素ガス以外のガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素、水蒸気などが好ましい。
酸素ガス、特に酸素ガスを含む気体は、反応系外から導入して流通させながら反応させる、又は原料と一緒に反応器に封入しても良いが、通常反応液を攪拌しながら酸素ガスを含む気体と接触させることによって行ってもよい。また、酸素ガスを含む気体を加圧下で反応させてもよい。酸素ガスを含む気体の圧力(すなわち、反応系の圧力)は、0.01〜10気圧、特に0.9〜1.2気圧が好ましい。
本発明の反応は、反応系を加温することにより反応速度を促進させることができるが、反応温度は80〜200℃、好ましくは90〜180℃、より好ましくは100〜170℃、更に好ましくは、110〜170℃、最も好ましくは120℃〜160℃である。
本発明の反応時間は、反応温度、使用する活性炭量および酸素の濃度により大きく変わるが、反応基質が消費される等により反応の終了を確認することができ、通常15時間〜100時間、好ましくは30〜95時間である。
反応終了後、反応溶液中の生成物、未反応の原料と活性炭をろ過によって分離することができる。分離した活性炭は、溶媒で洗浄した後乾燥することで、再度反応に使用することができる。
活性炭としては、特に限定は無く、市販の活性炭を用いても良好な結果を与える。用いる活性炭の原料は、通常のものであればいずれでもよく、木材、鋸屑、木炭、素灰、やし殻、くるみ殻などの果実殻、桃、梅等の果実種子、果実殻炭、果実種子炭、パルプ製造副生物、リグニン廃液、製糖廃物、廃糖蜜などの植物系原料、泥炭、草炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残渣、石油ピッチなどの鉱物系原料、その他海藻、レーヨン等の天然素材、フェノール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等の合成素材などが用いられる。
活性炭のBET比表面積は、通常1000〜2000m/g、好ましくは1200〜1800m/gである。
本発明の反応によって得られる一般式(III)
Figure 2010275220
で示されるピリミジン−2−チオン−5−カルボン酸エステル化合物はいずれも新規化合物である。
以下に実施例、比較例をあげて、本発明を具体的に説明する。
原料合成例 ポリリン酸エステルの合成
アルゴン雰囲気下、三口フラスコに五酸化リン16.5g、無水クロロホルム15mL、無水ジエチルエーテル30mLを加え、4日間にわたって35℃で加熱還流撹拌した。反応終了後、反応液を濃縮し、25.7gのポリリン酸エステルを褐色のシロップ状液体として得た。
参考例1 ジヒドロピリミジン−2−チオン化合物の合成
エチル 4,6−ジフェニル−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−チオン−5−カルボキシレートの合成
アルゴン雰囲気下、三口フラスコに無水テトラヒドロフラン20mL、チオウレア4.10g(54mmol)、ベンゾイル酢酸エチルエステル6.91g(36mmol)、
ベンズアルデヒド3.82g(36mmol)を加えた。撹拌しながら、参考例1で得たポリリン酸エステル5.4gをゆっくりと添加した。その後、反応混合物を20時間にわたって65℃で加熱還流撹拌した。薄層クロマトグラフィーで反応終了を確認し、反応混合物から低沸物を減圧下除去し、濃縮液に40mLの水を添加した。析出した結晶をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、エタノールで再結晶を行った。収率は67%であった。
参考例2〜10
参考例1と同様にして、本発明の反応に使用するジヒドロピリミジン−2−チオン化合物を製造した。合成条件および反応結果を表1にまとめて示す。
Figure 2010275220

注)参考例1〜10における化合物は、一般式(I)に該当する化合物である。
Ph: フェニル基
Me: メチル基
Et: エチル基
実施例1 4,6−ジフェニルピリミジン−2(1H)−チオン−5−カルボン酸エチルの合成
参考例1で合成した4,6−ジフェニル−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−チオン−5−カルボン酸エチル0.34g(1mmol)、活性炭0.34g(東京化成製;酸化反応用;C2194)および無水キシレン6mLを三口フラスコに入れ、酸素雰囲気(空気1気圧)で、45時間、140℃で加熱攪拌した。反応の終了を確認した後、活性炭を、セライトでろ過し、セライトを少量の酢酸エチルで洗った。ろ液と洗液を混合し、濃縮して得られた結晶性固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離を行った。生成物はH−NMRによって同定した。
結果を表2に示す。
実施例2 4,6−ジフェニルピリミジン−2(1H)−チオン−5−カルボン酸エチルの合成
参考例1で合成した4,6−ジフェニル−3,4−ジヒドロピリミジン−2(1H)−チオン−5−カルボン酸エチル0.34g(1mmol)、活性炭0.34g(東京化成製;C2194)および溶媒として無水キシレン6mLを三口フラスコに入れ、酸素雰囲気(純酸素ガス1気圧)で、78時間、100℃で加熱攪拌した。反応の終了を確認した後、活性炭を、セライトを用いてろ過し、セライトを少量の酢酸エチルで洗った。ろ液と洗液を混合し、濃縮して得られた結晶性固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離を行った。生成物はH−NMRによって同定した。
結果を表2に示す。
実施例3〜13
実施例1および2と同様にして、ピリミジン−2−チオン化合物を製造した。合成条件および反応結果を表2にまとめて示す。
Figure 2010275220

注)実施例1〜13における化合物は、一般式(II)に該当する化合物である。
Ph: フェニル基
Me: メチル基
Et: エチル基
本発明において製造した化合物は、いずれも新規化合物であり、その物性値は、次のとおりである。
4,6-ジフェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例1〜4の化合物)
Figure 2010275220
Colorless solid. mp 143-144 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 7.61-7.58 (m, 4H), 7.47-7.38 (m, 6H), 4.05 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 0.95 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 169.7, 167.9, 164.9, 136.9, 130.4, 128.5, 128.5, 62.0, 13.4. Anal. Calcd for C19H16N2O2S: C, 67.84; H, 4.79; N, 8.33. Found: C, 67.92; H, 4.50; N, 8.30.
4-(4-クロロフェニル)-6-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例5の化合物)
Figure 2010275220
Colorless solid. mp 134-136 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 7.60-7.54 (m, 4H), 7.47-7.37 (m, 5H), 4.06 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 0.98 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 169.8, 167.7, 165.1, 163.6, 136.9, 136.7, 135.2, 130.5, 130.0, 128.8, 128.6, 128.5, 122.1, 62.2, 13.5. Anal. Calcd for C19H15ClN2O2S: C, 61.53; H, 4.08; N, 7.55. Found: C, 61.74; H, 3.97; N, 7.60.
4-(4-ニトロフェニル)-6-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例6の化合物)

Figure 2010275220
Colorless solid. mp 225.5-226.5 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 8.26 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.75 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.60 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.53-7.43 (m, 3H), 4.07 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 0.97 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 170.1, 167.2, 165.5, 162.7, 148.9, 142.7, 136.4, 130.9, 129.7, 128.7, 128.5, 123.7, 122.4, 62.5, 13.5. Anal. Calcd for C19H15N3O4S: C, 59.83; H, 3.96; N, 11.02. Found: C, 59.61; H, 3.71; N, 11.28.
4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例7の化合物)
Figure 2010275220
Colorless solid. mp 134-135 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 7.63-7.57 (m, 4H), 7.45-7.38 (m, 3H), 6.89 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 4.07 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 0.99 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 169.5, 168.2, 164.9, 164.0, 161.6, 137.1, 130.4, 130.2, 129.2, 128.5, 128.5, 121.7, 114.0, 62.0, 55.4, 13.5. Anal. Calcd for C20H18N2O3S: C, 65.55; H, 4.95; N, 7.64. Found: C, 65.86; H, 4.84; N, 7.69.
4-(3-メトキシフェニル)-6-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例8の化合物)
Figure 2010275220
Colorless solid. mp 131-132 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 7.59 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 7.46-7.39 (m, 3H), 7.30 (t, J = 8.4 Hz, 3H), 7.17 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 7.00 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.06 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.73 (s, 3H), 0.96 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 169.6, 167.8, 164.9, 164.6, 159.7, 138.1, 136.9, 130.4, 129.5, 128.5, 122.3, 120.7, 116.9, 113.4, 62.0, 55.3, 13.5. Anal. Calcd for C20H18N2O3S: C, 65.55; H, 4.95; N, 7.64. Found: C, 65.44; H, 4.71; N, 7.67.
4-(2-メトキシフェニル)-6-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例9の化合物)
Figure 2010275220
Colorless solid. mp 193-195 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 7.53 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.45-7.33 (m, 5H), 7.01 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.94 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 3.66 (s, 3H), 0.85 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 169.7, 167.2, 164.9, 164.6, 156.4, 137.6, 131.2, 130.8, 130.0, 128.6, 128.3, 126.4, 123.1, 120.9, 110.5, 61.3, 55.0, 13.4. Anal. Calcd for C20H18N2O3S: C, 65.55; H, 4.95; N, 7.64. Found: C, 65.72; H, 4.92; N, 7.72.
4-(3-ヒドロキシフェニル)-6-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボキン酸エチル(実施例10の化合物)
Figure 2010275220
Colorless solid. mp 105-107 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, DMSO-d6): δ 9.82 (s, 1H), 7.58-7.43 (m, 6H), 7.27 (t, J = 7.6 Hz, 3H), 6.97-6.87 (m, 3H), 4.06 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 0.91 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, DMSO-d6): δ 167.9, 164.3, 157.4, 137.3, 136.1, 129.8, 128.6, 128.0, 122.0, 118.7, 114.6, 114.8, 61.9, 13.2. Anal. Calcd for C19H16N2O3S: C, 64.76; H, 4.58; N, 7.95. Found: C, 64.19; H, 4.70; N, 7.49.
4-(1-ナフチル)-6-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例11の化合物)
Figure 2010275220
Colorless solid. mp 200-202 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 7.91 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.50-7.41 (m, 7H), 7.30 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 3.78 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 0.62 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 169.4, 167.0, 166.3, 164.6, 136.7, 134.3, 133.5, 130.7, 130.6, 130.0, 128.7, 128.2, 126.8, 126.7, 126.2, 125.2, 124.7, 124.2, 61.7, 13.1. Anal. Calcd for C23H18N2O2S: C, 71.48; H, 4.69; N, 7.25. Found: C, 71.53; H, 4.47; N, 7.16.
6-メチル-4-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例12の化合物)

Figure 2010275220
Colorless solid. mp 97.5-98.5 ℃. 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 7.53 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.46-7.36 (m, 3H), 4.18 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 2.56 (s, 3H), 1.07 (t, J = 6.8 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 169.3, 167.9 166.3 163.9, 137.1, 130.3, 128.5, 128.4, 122.6, 61.9, 22.6, 13.6. Anal. Calcd for C14H14N2O2S: C, 61.29; H, 5.14; N, 10.21. Found: C, 61.39; H, 4.87; N, 10.15.
4,6-ジメチル-ピリミジン-2(1H)-チオン-5-カルボン酸エチル(実施例13の化合物)

Figure 2010275220
Colorless solid. mp 104.5-105 ℃ 1H NMR (400.0 MHz, CDCl3): δ 4.40 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.48 (s, 6H), 1.39 (t, J = 7.2 Hz, 3H). 13C NMR (100.4 MHz, CDCl3): δ 168.9, 1667.2, 165.6, 123.4, 61.8, 22.9, 14.1. Anal. Calcd for C9H12N2O2S: C, 50.92; H, 5.70; N, 13.20. Found: C, 51.05; H, 5.30; N, 13.13.
本発明の方法によって、高価な貴金属化合物を用いることなく、空気中の酸素と接触させることで温和な条件でジヒドロピリミジン−2−チオン化合物から、医薬・農薬の合成中間体として有用なピリミジン−2−チオン化合物への反応を効率よく行うことができる。

Claims (5)

  1. 一般式(I)
    Figure 2010275220
    (式中R,Rはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよく、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は複素芳香族基を表し、
    は置換基を有していてもよい炭化水素基A、OA基、又はNA基を表す(式中Aは置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、A、Aはそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す))
    で示されるジヒドロピリミジン−2−チオン化合物を、活性炭存在下、酸素と反応させることを特徴とする、
    一般式(II)
    Figure 2010275220
    (式中R、R、Rは前記と同義である)
    で示されるピリミジン−2−チオン化合物の製造方法。
  2. 酸素が酸素ガスであり、酸素が、酸素ガスを含む気体中に存在する請求項1に記載のピリミジン−2−チオン化合物の製造方法。
  3. 酸素ガスを含む気体中の酸素ガス含有量が15〜50容量%である請求項2に記載のピリミジン−2−チオン化合物の製造方法。
  4. ジヒドロピリミジン−2−チオン化合物と酸素との反応を溶媒中で行う請求項1〜3のいずれかに記載のピリミジン−2−チオン化合物の製造方法。
  5. 一般式(III)
    Figure 2010275220
    (式中R,Rはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は複素芳香族基を表し、Aは置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す)
    で示されるピリミジン−2−チオン−5−カルボン酸エステル化合物。
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