JP2010272328A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】カソードガスとなる外気の温度が変化したときであっても、燃料電池の発電出力を安定化させるのに有利な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】制御部100は、カソードガスの温度が基準温度よりも上昇していること、出力相関部200の温度が閾値温度よりも上昇していることが満足されるとき、燃料原料の流量を減少させる。制御部100は、カソードガスの温度が基準温度よりも低下していること、出力相関部200の温度が閾値温度よも低下していることの条件が満足されるとき、燃焼用空気の流量を減少させ、排気ガスが外部に排出させる熱量を抑える。
【選択図】図1

Description

本発明は固体酸化物形等の燃料電池および改質器を有する燃料電池システムに関する。
燃料電池システムとして、固体酸化物形の燃料電池のシステムを例にとって説明する。このシステムは、固体酸化物形の電解質膜を有する燃料電池と、燃料電池のアノードから排出されたアノードオフガスを燃焼用空気で燃焼させることにより改質温度領域に加熱され、燃料原料を改質させてアノードガスを生成させる改質器と、燃料電池1および改質器を収容する筐体とを有する。このものによれば、燃料原料の性状(燃料や組成など)が異なるごとに、燃料電池の発電条件を変えるシステムが開示されている(特許文献1)。
特開2006−49056号公報
しかしながら上記したシステムといえども、カソードガスとなる外気の温度が変化したときには、燃料電池の発電出力が変動するおそれがある。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、カソードガスとなる外気の温度が変化したときであっても、燃料電池の発電出力を安定化させるのに有利な燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明者は、燃料電池のシステムについて鋭意開発を進めている。そして、燃料電池の発電出力に対して強い相関性を有する出力相関部が存在しており、外気の温度の変動があったとしても、出力相関部の温度をほぼ一定域に維持させるように燃料原料の流量または燃焼用空気の流量を調整すれば、燃料電池の発電出力を安定化させるのに有利であることを知見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る燃料電池システムは、(i)アノードガスが供給されるアノードとカソードガスが供給されるカソードとを有する燃料電池と、(ii)燃料電池から排出されたアノードオフガスを燃焼用空気で燃焼させることにより改質温度領域に加熱され、燃料原料を改質させてアノードガスを生成させる改質器と、(iii)燃料電池の発電出力に対して相関性を有する出力相関部の温度を検知する第1温度センサと、(iv)燃料電池のカソードにカソードガスを供給するカソードガス搬送源に吸い込まれるカソードガスの温度を検知する第2温度センサと、(v)燃料電池の発電運転を制御する制御部と、(vi)燃料電池、改質器、第1温度センサおよび制御部を収容する筐体とを具備しており、
(vii)制御部は、燃料電池のカソードに供給される前のカソードガスの温度がこれの基準温度よりも上昇していることが第2温度センサで検知されること、出力相関部の温度がこれの閾値温度よりも上昇していることが第1温度センサで検知されることの条件が満足されるとき、改質器に供給する燃料原料の供給流量を減少させる燃料原料減少操作を実行することにより、出力相関部の温度の上昇を抑制する制御を実行し、
且つ、(viii)制御部は、燃料電池のカソードに供給される前のカソードガスの温度がこれの基準温度よりも低下していることが第2温度センサで検知されること、出力相関部の温度がこれの閾値温度よりも低下していることが第1温度センサで検知されることの条件が満足されるとき、アノードオフガスを燃焼させる燃焼用空気の供給流量を減少させる燃焼用空気減少操作を実行し、アノードオフガスおよび燃焼用空気の燃焼排気ガスが筐体の外部に排出させる熱量を抑えることにより、出力相関部の温度の低下を抑制する制御を実行する。
本発明によれば、燃料電池の作動温度が300℃以上または400℃以上が好ましく、燃料電池としては固体酸化物形、リン酸形、溶融炭酸塩形が挙げられる。作動温度の上限は1200℃、1000℃が例示される。作動温度とは、燃料電池が定格定常発電運転するときにおける電解質の温度をいう。本明細書では、特に断らない限り、流量は単位時間あたりの流量を意味し、熱量は単位時間あたりの熱量を意味する。
燃料電池システムによれば、燃料電池の発電出力に強い相関性をもつ出力相関部が存在する。出力相関部の温度は、燃料電池の発電出力に強い影響を与える。このような出力相関部としては、燃料電池の温度、燃料電池の近傍の温度が挙げられる。従って、燃料電池の発電出力を安定化させるためには、外気の温度が変化したとしても、出力相関部の温度を安定させることが好ましい。
本発明によれば、次の(a)および(b)の双方の条件が満足されるとき、制御部は、燃料原料の供給流量を減少させる燃料原料減少操作を実行することにより、出力相関部の温度T1の上昇を抑制する制御を実行し、出力相関部の温度T1の安定化を図る。上記したように燃料原料の供給流量を減少させれば、システムにおける燃料原料の消費量が減少され、発電出力が維持されつつ、燃料コストが低減される。ここで、出力相関部の温度T1が安定化されているため、燃料電池の発電出力(発電電圧)が安定的に維持される。
(a)燃料電池のカソードに供給される前のカソードガスの温度がこれの基準温度よりも上昇していることが第2温度センサで検知されること。(b)出力相関部の温度T1がこれの閾値温度よりも上昇していることが第1温度センサで検知されること。
ここで、燃料電池のカソードに供給される前のカソードガスの温度の基準温度は、ピンポイント的な温度でも良く、温度幅を有する温度領域でも良い。カソードガスの基準温度の温度幅としては、システムに応じて適宜選択され、1〜50℃の範囲内、2〜40℃の範囲内、または5〜30℃の範囲内が例示される。
出力相関部の温度T1の閾値温度は、ピンポイント的な温度でも良く、温度幅を有する温度領域でも良い。温度T1の閾値温度の温度幅としては、システムに応じて適宜選択され、10〜100℃の範囲内、15〜70℃の範囲内、または20〜60℃の範囲内が例示される。
本発明によれば、仮に、外気の温度の変動により、出力相関部の温度T1がこれの閾値温度よりも上昇したとしても、出力相関部の温度T1は所定の設定温度付近に安定的に維持されるため、燃料電池の発電出力の大きな変動は抑えられ、燃料電池の発電出力(発電電圧)は安定する。
また、次の(c)および(d)の双方の条件が満足されるとき、制御部は、アノードオフガスを燃焼させる燃焼用空気の供給流量を減少させる燃焼用空気減少操作を実行する。これにより、アノードオフガスおよび燃焼用空気の燃焼排気ガスが筐体の外部に排出させる熱量を抑える。この結果、出力相関部の温度の低下を抑制する制御を実行する。
(c)燃料電池のカソードに供給される前のカソードガスの温度がこれの基準温度よりも低下していることが第2温度センサで検知されること。(d)出力相関部の温度T1がこれの閾値温度よりも低下していることが第1温度センサで検知されること。
これにより外気の温度の変動により、出力相関部の温度T1がこれの閾値温度よりも低下したとしても、燃焼用空気の排気ガスが外部に排出させる熱量が抑えられる。このため、燃料電池の温度の低下が抑えられ、出力相関部の温度T1の低下が抑制される。ひいては、出力相関部の温度T1は所定の設定温度付近に維持され、燃料電池の発電出力の大きな変動は抑制され、燃料電池の発電出力は安定する。
本発明によれば、燃料電池のカソードに供給される前のカソードガスとなる外気の温度が変化したときであっても、固体酸化物形等の中温作動型または高温作動型の燃料電池の発電出力を安定化させるのに有利な燃料電池システムを提供できる。
実施形態1に係り、燃料電池システムの全体を模式的に示す図である。 実施形態1に係り、燃料電池装置の概念を示す図である。 実施形態1に係り、燃料電池装置の断面図である。 実施形態2に係り、制御部が実行するフローチャートである。
本発明によれば、第2温度センサは、燃料電池のカソードにカソードガスを供給するカソードガス搬送源に吸い込まれるカソードガスの温度を検知する。この場合、第2温度センサは、筐体内のカソードガス(空気)の温度を検知することが好ましい。
本発明によれば、改質部に供給される燃料原料の流量としては、燃料電池のアノードにおける発電反応で使用されるアノードガスの流量と、燃焼用空間においてアノードオフガスが燃焼火炎を形成する流量とを含む流量が設定されていることが好ましい。同様に、アノードオフガスを燃焼用空間で燃焼させる燃焼用空気としては、燃焼用空間における燃焼の空燃比よりも酸素を過剰に送るように燃焼用空間に供給される。また、カソードオフガスが燃焼用空気となる場合には、燃料電池に供給されるカソードガスの流量としては、燃料電池のカソードにおける発電反応で使用される流量と、燃焼用空間においてカソードオフガスが燃焼用空気として燃焼火炎を形成する流量と、余裕流量とを加算した流量が設定されていることが好ましい。
好ましくは、燃焼用空気は、燃料電池のカソードから排出されるカソードオフガスである。カソードオフガスは、カソードガスが燃料電池で発電反応した後のガスである。従って、カソードオフガスは残留酸素を含む。アノードオフガスは、アノードガスが燃料電池で発電反応した後のガスである。従って、アノードオフガスは可燃成分を含む。
本発明の好ましい形態によれば、制御部は、燃料原料の供給流量を減少させる燃料原料減少操作を実行するとき、改質部に供給する水蒸気および/または改質水の流量を、燃料原料減少操作の実行前よりも低減させる。改質水の気化熱は大きく、改質部の温度に影響を与える。改質水の流量が低減されるので、燃料電池が過剰に冷却されることが抑えられる。ひいては、出力相関部の温度T1が過剰に低下することが抑えられる。更に、燃料原料の供給流量の減少に伴い、改質部に供給する水蒸気および/または改質水の流量も併せて低減されるため、S/Cの値(steam/carbon)がほぼ一定域に維持される。故に、改質部におけるコーキングおよび過剰冷却等が抑制される。
本発明の好ましい形態によれば、制御部は、燃焼用空気の供給流量を減少させる燃焼用空気減少操作を実行するとき、燃焼用空気減少操作の前における燃料原料の流量を維持させる。このように燃料原料の流量が維持されるため、燃料電池に供給されるアノードガスの流量が良好に維持され、燃料電池の発電出力が良好に維持される。更にアノードオフガスの流量が維持されるため、改質器を加熱させる燃焼炎の熱量も良好に維持され、改質器における改質反応が良好に維持される。
(実施形態1)
本実施形態は、固体酸化物形の燃料電池システムに適用している。図1は固体酸化物形の燃料電池システムの概念を示す。燃料電池システムは、図1に示すように、基本的には、固体酸化物形の燃料電池1と、改質器2と、第1温度センサ101と、第2温度センサ102と、制御部100と、筐体9とを有する。更に、燃料電池システムは、筐体9の内部において、改質水系4と、燃料原料供給系5、カソードガス供給糸6、貯湯系7とを有する。なお図1および図2では、燃料電池1は模式化されて図示されている。
図2に示すように、複数の燃料電池1は、カソードガスが供給される発電室32の通路32rを介して並設されてスタックを形成している。燃料電池同士は図略の集電体により電気的に接続されている。燃料電池1は、アノードガスが流れる通路11rをもつ多孔質導電部11wと、燃料極として機能するアノード11と、カソードガスが供給される通路32rに対面する酸化剤極として機能するカソード12と、アノード11およびカソード12で挟まれた固体酸化物を母材とする電解質膜15と、緻密質のコネクタ10xとを有する。固体酸化物は、酸素イオン(O2−)を伝導させる性質性をもつものであり、YSZ等のジルコニア系、ランタンガレート系が例示される。アノード11は、ニッケル−セリア系サーメットが例示される。カソード12は、サマリウムコバルタイト、ランタンマンガナイトが例示される。材質は上記に限定されるものではない。なお、燃料電池1の下部には、アノードガスを燃料電池1の入口に案内するアノードガスマニホルド13が配置されている。
図1に示すように、改質器2は、蒸発部20と、燃料原料が供給される改質部22とを備えている。蒸発部20は、改質水系4から蒸発部20に供給される液相状の改質水を水蒸気化させる。改質部22は蒸発部20の下流に設けられており、蒸発部20で生成された水蒸気で燃料原料を水蒸気改質させてアノードガスを生成させる。アノードガスは水素ガスまたは水素含有ガスである。筐体9は、筐体9の収容室91と外気とを連通させる外気取込口92をもつ
ホットモジュール3(発電モジュール)は筐体9の内部に収容されており、発電室32を形成する断熱材で形成された容器状の断熱部30を有しており、断熱部30の内部に燃料電池1および改質器2を燃焼用空間23を介して収容して形成されている。ホットモジュール3では、燃料電池1の上側には改質器2(改質部22および蒸発部20)が配置されている。ホットモジュール3では、燃料電池1と改質器2(改質部22および蒸発部20)との間には、燃焼用空間23が形成されている。殊に、燃料電池1の上部と改質器2(改質部22および蒸発部20)の下部との間には、燃焼用空間23が形成されている。燃料電池1のアノード11から吐出されたアノードオフガスが燃焼用空間23に排出される。アノードオフガスは、燃料電池1から排出されるガスを意味し、未反応の水素(可燃成分)を含有して燃焼可能である。カソードオフガスは未反応の酸素を含有している。
燃焼用空間23に排出されたアノードオフガスは、カソードガスまたはカソードオフガス(燃焼用空気に相当)により燃焼され、燃焼炎24を燃焼用空間23において形成する。燃焼用空間23において燃焼炎24を形成したガスは、燃焼排気ガスとなる。燃焼用空間23における燃焼炎24は改質部22および蒸発部20の双方を加熱させ、改質部22の温度を改質反応温度領域に維持させる。
図1に示すように、改質水系4は、改質部22における水蒸気改質において水蒸気として消費される改質水を改質部22に供給するものであり、水精製器40と改質器2とを結ぶ改質水通路41と、改質水ポンプ42(改質水搬送源)と、給水バルブ43とを有する。水精製器40は、水を浄化させ得るイオン交換樹脂等の水精製材40aを有する。改質水通路41には、貯水タンク44、改質水ポンプ42、給水バルブ43が設けられている。
図1に示すように、燃料原料供給系5は、炭化水素系等の燃料原料を改質器2に供給させるために燃料源50に繋がる燃料原料供給通路51と、入口バルブ52と、流量計53、脱硫器54と、燃料原料ポンプ55(燃料原料搬送源)とを有する。燃料原料供給通路51には、入口バルブ52、流量計53、脱硫器54および燃料原料ポンプ55が設けられている。カソードガス供給糸6は、空気であるカソードガスを燃料電池1のカソード12に供給するカソードガス供給通路60と、除塵フィルタ61と、カソードガスポンプ62(カソードガス搬送源)と、流量計63とを有する。カソードガス供給通路60には、除塵フィルタ61、カソードガスポンプ62および流量計63が配置されている。除塵フィルタ61は、筐体9の収容室91に配置されている。
カソードガスポンプ62が駆動すると、外気は外気取込口92から収容室91に流入し、除塵フィルタ61およびカソードガス供給通路60を介してカソードガスとして燃料電池1の入口からカソード12に供給される。外気取込口92から取り込まれる外気(カソードガス)の温度を検知する第2温度センサ102が、筐体9の外気取込口92付近において設けられている。第2温度センサ102は、燃料電池1のカソード12に供給される前のカソードガスの温度を検知する。つまり、第2温度センサ102は、燃料電池1のカソード12に供給するカソードガスポンプ62に吸い込まれる前のカソードガス、具体的には、筐体9内のカソードガスである空気の温度、殊に、筐体9の内部のうち外気取込口92付近のカソードガス(空気)の温度を検知するものである。外気取込口92付近の温度は外気の温度にほぼ相応するため、実質的には、筐体9の外部の外気温度を検知する。第2温度センサ102が検知した信号は、制御部100に入力される。制御部100は、入力処理回路と、出力処理回路と、CPUと、メモリとを有する。
図1に示すように、貯湯系7は、熱交換器74および貯湯タンク70を循環する循環通路71と、循環通路71に設けられた貯湯ポンプ72(貯湯用水の搬送源)とを有する。貯湯ポンプ72が作動すると、貯湯タンク72の水は、循環通路71から熱交換器74に供給され、熱交換器74における燃焼排気ガスとの熱交換により加熱される。加熱された水は貯湯タンク70に戻る。これにより貯湯タンク70は温水を貯留させる。ホットモジュール3の近傍には熱交換器74が設けられている。熱交換器74は、ホットモジュール3から排出される燃焼排気ガスが通過するガス通路74gと、貯湯系7の循環通路71の水が通過する水通路74wとをもつ。そして、熱交換器74を流れる燃焼排気ガスの熱は、貯湯系7の循環通路71の水に伝達される。熱交換器74のガス通路74gから排気通路75が筐体9の排気口76に向けて延設されており、燃焼排気ガスは排気通路75を介して排気口76から排出される。熱交換器74のガス通路74gから凝縮水通路77が水精製器40に向けて延設されている。従って燃焼排気ガスに含まれている気相状の水分は、熱交換器74において冷却されて凝縮水を生成する。凝縮水は凝縮水通路77から水精製器40に供給される。
さて、燃料電池1の発電運転の開始前には、燃料原料ポンプ55が駆動し、燃料原料が脱硫器54、燃料原料供給通路51、蒸発部20および改質部22を経て燃料電池1に供給され、燃料電池1を介して燃焼用空間23に供給される。またカソードガスポンプ62が駆動するため、カソードガス(空気)が燃料電池1のカソード12を介して燃焼用空間23に供給される。これにより可燃性の燃料原料が燃焼用空間23においてカソードガス(空気)により燃焼され、燃焼炎24を燃焼用空間23において形成する。燃焼炎24は改質部22および蒸発部20を高温に加熱させ、改質反応可能とさせる。
次に、燃料電池1の発電運転時には、燃料原料ポンプ55が駆動し、燃料原料が燃料原料供給通路51を介して改質器2の蒸発部20に供給される。また改質水ポンプ42が駆動し、貯水タンク44の改質水が改質水通路41を介して蒸発部20に供給される。ここで、蒸発部20は加熱されているため、蒸発部20は改質水を水蒸気化させる。水蒸気は改質部22に供給される。改質部22は燃料原料を水蒸気改質させ、アノードガスを生成させる。燃料原料がメタン系である場合には、水蒸気改質ではアノードガスの生成は、次の(1)式に基づくと考えられている。固体酸化物形の燃料電池1では、H他にCOも燃料となりうる。
(1)…CH+2HO→4H+CO
CH+HO→3H+CO
生成されたアノードガスは、アノードガス通路14およびアノードガスマニホルド13を介して、燃料電池1のアノード11の入口に供給されて発電に使用される。またカソードガスポンプ62が駆動しているため、筐体9の外部の外気がカソードガスとして除塵フィルタ61およびカソードガス供給通路60を介して燃料電池1のカソード12の入口に供給される。これにより燃料電池1は発電する。
発電反応においては、水素含有ガスで供給されるアノード11では基本的には(2)の反応が発生すると考えられている。酸素が供給されるカソード12では基本的には(3)の反応が発生すると考えられている。カソード12において発生した酸素イオン(O2−)がカソード12からアノード11に向けて電解質を伝導する。
(2)…H+O2−→HO+2e
COが含まれている場合には、CO+O2−→CO+2e
(3)…1/2O+2e→O2−
発電反応後のアノードオフガスおよびカソードオフガスは、燃料電池1の上方の燃焼用空間23に排出され、燃焼炎24を燃焼用空間23において形成する。燃焼した後のアノードオフガスおよびカソードオフガスは、燃焼排気ガスとなり、熱交換器74および逃がし弁78を経て排気通路75の先端の排気口76から筐体9の外部に放出される。燃焼排気ガスに含まれる水分が凝縮した凝縮水は、熱交換器74から導出される凝縮水通路77から水精製器40に供給され、水精製器40で精製される。精製された水は、貯水タンク44に改質水44wとして貯留される。
図3はホットモジュール3内に配置されている燃料電池装置付近を示す。燃料電池装置は、燃料電池1と、燃料電池1の上側の改質器2とを有する。図2に示すように、燃料電池装置は、配置室81をもつ基体80と、基体80の配置室81に収容された燃料電池1と、燃料電池1の下部に配置されたアノードガスマニホルド13と、基体80の配置室81において燃料電池1の上側に配置された改質器2と、燃料電池1の上端と改質器2の下端との間に形成された燃焼用空間23と、燃料電池1の外側に配置された断熱材料で形成された断熱層82と、断熱層82の外側に配置された燃焼排気ガス通路83と、燃焼排気ガス通路83の外側に配置されたカソードガス通路84とを有する。
図3に示すように、燃焼排気ガス通路83は、改質器2および燃焼用空間23側の入口83iと、下端側に形成された出口83pとをもつ。カソードガス通路84は、縦方向に延びる第1通路841と、第1通路841の上端から横方向にのびる第2通路842と、第2通路842の先端から下方向に延びる第3通路843と、第3通路843の下端側に形成された出口845とをもつ。燃料電池1をこれの厚み方向に並設して形成したセル並設群1Wは、第3通路843を挟むように2組設けられている。
図3において、カソードガス(空気)は、矢印C1方向,矢印C2方向,矢印C3方向,矢印C4方向,矢印C5方向に沿って第1通路841、第2通路842および第3通路843を流れ、カソードガス通路84の先端の出口845から燃料電池1のカソード12の下部の入口に供給され、さらに、燃料電池1のカソード12を上向きに通過しつつカソード12の発電反応に使用される。発電反応後のカソードガスは、燃料電池1の上部からカソードオフガスとして燃焼用空間23に吐出される。これに対して、アノードガスは、アノードガスマニホルド13から燃料電池1のアノード11を上向きに通過しつつアノード11の発電反応に使用され、発電反応後にアノードオフガスとして燃料電池1の上部から燃焼用空間23に吐出される。
図2は燃料電池1および改質器2付近の概念図を示す。上記したように燃料電池1のアノード11の上部からアノードオフガスが燃焼用空間23に吐出され、カソード12から吐出されたカソードオフガスが燃焼用空間23に吐出され、アノードオフガスがカソードオフガスにより燃焼されて燃焼炎24を形成し、改質部22および蒸発部20を加熱させる。
従って、アノードガス(燃料原料)の流量としては、燃料電池1のアノード11における発電反応で使用される流量と、燃焼用空間23においてアノードオフガスが燃焼火炎24を形成する流量と、余裕流量とを加算した流量が設定されている。カソードガスの流量の流量としては、燃料電池1のカソード12における発電反応で使用される流量と、燃焼用空間23においてカソードオフガスが燃焼用空気として燃焼火炎24を形成する流量と、余裕流量とを加算した流量が設定されている。
さて、固体酸化物形の燃料電池1を搭載するシステムによれば、定常運転における燃料電池1の作動温度は400〜1100℃の範囲内、500〜800℃の範囲内である。固体酸化物形の燃料電池1の発電出力に強い相関性をもつ出力相関部200がホットモジュール3内に存在する。このような出力相関部200としては、燃料電池1、あるいは、燃料電池1の近傍が好ましい。具体的には、出力相関部200は、図3において、カソードガス通路84の第3通路843において出口845または出口845近傍とされていることが好ましい。出力相関部200の温度T1は、ホットモジュール3に込み込まれた第1温度センサ101で検知される。第1温度センサ101の信号は制御部100に入力される。
出力相関部200の温度T1は、固体酸化物形の燃料電池1の発電出力に強い影響を与える。出力相関部200の温度T1が+方向にΔT(例えば20℃)変動したり、−方向にΔT(例えば20℃)変動したりすると、燃料電池1の発電出力は大きく変動する。従って、燃料電池1の発電出力を安定化させるためには、出力相関部200の温度T1をできるだけ安定させることが好ましい。本実施形態は、外気の大きな温度変化があったとしても、出力相関部200の温度T1をできるだけ安定させることにより、燃料電池1の発電出力を安定化させ、殊に発電電圧を安定化させ、燃料電池1の発電効率を高く維持することを目標とする。
本実施形態によれば、燃料電池1のカソード12に供給される前のカソードガスの温度Tcの基準温度Tsが予め設定されている。基準温度Tsは、システムが設置されている環境における年間の外気の平均の温度に基づいて設定できる。
本実施形態によれば、システムの実際の運転時には、次の(a)および(b)の双方の条件が満足されることがある。(a)燃料電池1のカソード12に供給される前のカソードガスの温度Tcがこれの基準温度Tsよりも上昇していることが第2温度センサ102で検知されること。(b)出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度よりも上昇していることが第1温度センサ101で検知されることの条件が満足されること。
上記したように外気(発電反応前のカソードガスに相当する)の温度の影響を受けて、(a)および(b)の双方の条件が満足されるときには、外気で形成されているカソードガスの温度Tcの上昇が原因で、出力相関部200の温度T1が上昇していることを意味する。この場合には、制御部100は、出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度に維持されることを目標として、燃料原料ポンプ55の回転数(駆動量)を低下させ、改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを減少させる。これにより、改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfが減少する。
従って改質部2で生成されるアノードガスの流量が低下する。ひいては燃料電池1のアノード11から排出されて燃焼炎24を形成するアノードオフガスの流量が減少し、燃焼炎24の熱量が減少し、結果として、出力相関部200の温度T1の過剰な上昇が抑制される。これにより出力相関部200の温度T1の過剰高温化を抑え、温度T1の安定化が図られる。改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを減少させるにあたり、改質部22に供給される水蒸気もそれに応じて減少させ、S/Cの値(steam/carbon)をほぼ一定域に維持させることが好ましい。従って、燃料原料の供給流量Qfを減少させるに伴い、改質水ポンプ42の回転数も低下させることが好ましい。なお、本明細書においては、特に断らない限り、流量とは、単位時間あたりの流量を意味する。回転数とは単位時間あたりの回転数を意味する。
上記したように改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを減少させれば、システムにおける燃料原料の消費量が減少され、燃料コストが低減され、発電コストの低下が期待される。しかも出力相関部200の温度T1の安定性が高いため、出力相関部200の温度T1が大きく降下したり、大きく上昇したりすることが抑えられており、燃料電池1の発電出力(特に発電電圧)が安定的に維持される。
これにより仮に出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度よりも上昇したとしても、出力相関部200の温度T1は所定の設定温度付近に安定的に維持される。このため、外気温度が低下してカソードガスの温度Tcが低下したとしても、燃料電池1の発電出力の大きな変動は抑えられ、燃料電池1の発電出力は安定し、発電効率が高く維持される。
また、システムの実際の運転時には、次の(c)および(d)の双方の条件が満足されることがある。
(c)外気取込口92から取り込まれるカソードガス(カソードガスポンプ62および燃料電池1のカソード12に供給される前のカソードガス)の温度がこれの基準温度Tsよりも低下していることが第2温度センサ102で検知されること。(d)出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度よりも低下していることが第1温度センサ101で検知されることの条件が満足されること。
このように外気(カソードガスポンプ62に吸い込まれる前のカソードガスに相当する)の温度の影響を受けて、(c)および(d)の双方の条件が満足されるときには、カソードガスの温度Tcの低下が原因で、出力相関部200の温度T1が低下していることを意味する。
上記した(c)および(d)の双方の条件が満足されるときには、制御部100は、燃料電池1に供給される前のカソードガス(カソードオフガスに対応し、燃焼用空気に対応する)の供給流量Qcを減少させ、ひいては燃料電池1のカソード12から吐出される発電反応後のカソードオフガスの流量を減少させる。この結果、燃焼用空間23から排気通路75を介して排出される燃焼排気ガス(アノードオフガスがカソードオフガスで燃焼した排ガスに相当)の流量を減少させる。
これにより燃焼排気ガスがホットモジュール3および筐体9の外部に排出させる熱量が抑えられる。この結果、燃焼排気ガスと共にシステムの外部に放出される熱量が減少し、出力相関部200の温度T1の低下が抑制される。この場合、出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度よりも低下しているとしても、改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを増加させないことが好ましい。すなわち、制御部100は、燃料電池1のカソード12に供給されるカソードガス(燃焼用空気に相当)の供給流量Qcを減少させて、カソード12から吐出されるカソードオフガスつまり燃焼排気ガスが外部に排出させる熱量を抑える。これにより燃料電池1の温度の低下が抑制され、出力相関部200の温度T1の低下が抑制される。
本実施形態によれば、上記したように出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度よりも低下したとしても、燃料電池1のカソード12に供給されるカソードガスの流量Qcが減少するため、カソードオフガスの単位時間あたり流量が減少し、ひいては燃焼排気ガスが外部に排出させる熱量が抑えられる。このため、燃料電池1の温度および出力相関部200の温度T1の低下が抑制され、出力相関部200の温度T1は所定の設定温度付近に維持され、燃料電池1の発電出力の大きな変動は抑制され、燃料電池1の発電出力は安定し、発電効率が高く維持される。
(実施形態2)
図4は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。図4は制御部100のCPUが実行するフローチャートを示す。本実施形態によれば、燃料電池1のカソード12に供給される前のカソードガスの基準温度Tsとしては、システムの設置環境を考慮し、高温側の基準温度Ts1(例えば35℃)と、低温側の基準温度Ts2(例えば25℃)とが設定されている。第1温度センサ101で検知される出力相関部200の温度T1の閾値温度Tpとしては、閾値温度Tp1(例えば700℃)と、閾値温度Tp2(例えば650)とが設定されている。
まず、制御部100は、燃料電池1が定常発電運転しているか否か判定する(ステップS102)。定常発電運転であれば、第1温度センサ101および第2温度センサ102の信号を読み込む(ステップS104)。次に、制御部100は、第1温度センサ101で検知したカソードガスの温度Tcがこれの基準温度Ts1(例えば35℃)よりも上昇しているか否か判定する。すなわち、外気で形成されるカソードガスの温度が高いか否か判定する(ステップS106)。外気であるカソードガスの温度Tcがこれの基準温度Ts1(例えば35℃)よりも上昇して高ければ、上記した(a)の条件が満足されることになり(ステップS106のYES)、第1温度センサ101で検知される出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度Tp1よりも上昇して高いか否か判定する(ステップS108)。出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度Tp1(例えば700℃)よりも上昇して高ければ、上記した(b)の条件が満足されることになり(ステップS108のYES)、結果として、上記した(a)および(b)の双方の条件が満足されることになる。
この場合は、外気であるカソードガスの温度Tcの上昇が原因で、出力相関部200の温度T1が上昇していることを意味する。この場合には、制御部100は、改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを減少させる指令を出力する(ステップS110)。更に、温度T1が上昇していないときよりも燃料原料ポンプ55の回転数Nf(駆動量)を減少させる指令を、制御部100は出力する(ステップS112)。
これにより出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度Tp1(例えば700℃)付近に維持され易くなる。すなわち、このように改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfが減少するため、燃料電池1のアノード11から排出されて燃焼炎24を形成するアノードオフガスの流量が減少する。ひいては、燃焼炎24の熱量が減少し、結果として、出力相関部200の温度T1の過剰な上昇が抑制される。これにより出力相関部200の温度T1の過剰高温化を抑え、温度T1の安定化が図られる。
なお、改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを減少させるにあたり、改質水ポンプ42の回転数Nwを減少させる(ステップS114)。これにより蒸発部20に供給される改質水の流量が減少する。よって、改質部22に供給される水および/または水蒸気の流量がそれに応じて減少する。よって、S/Cの値(steam/carbon)がほぼ一定域に維持される。
上記した(a)および(b)の双方が満足されていないときには、ステップS120に進み、筐体9の外気取込口92から取り込まれる外気であるカソードガスの温度がこれの基準温度Ts2(例えば25℃)よりも低下していることが第2温度センサ102で検知されるか否かについて、制御部100は判定する(ステップS120)。すなわち、制御部100は、外気の温度が低いか否かについて判定する(ステップS120)。ここで、カソードガスの温度がこれの基準温度Ts2(例えば25℃)よりも低下しており、外気の温度が低ければ(ステップS120のYES)、次に、出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度Tp2(例えば650℃)よりも低下していることが第1温度センサ101で検知されているか否かについて、制御部100は判定する(ステップS122)。
ここで、出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度Tp2(例えば650℃)よりも低下していれば(ステップS122のYES)、上記した(c)および(d)の双方の条件が満足されることになる。この場合には、制御部100は、改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを維持させる指令を出力する(ステップS124)。これにより燃料電池1に供給されるアノードガスの流量が維持される。この場合、蒸発部20に供給される改質水の流量を維持すべく、制御部100は、改質水ポンプ42の回転数を維持させることが好ましい。よって、改質部22に供給される水蒸気の流量も維持され、S/Cの値(steam/carbon)がほぼ一定域に維持される。
次に、制御部100は、カソードガスの供給流量Qcを減少させる指令を出力し(ステップS126)、カソードガスポンプ62の回転数Ncを低下させる(ステップS128)。カソードガスは、発電反応後にカソードオフガスとなり、燃焼用空間23においてアノードオフガスを燃焼させる燃焼用空気に相当する。なお、所定時間待機し(ステップS130)、ハンチングを抑える。
このようにカソードガスの流量Qcが減少するため、発電反応後のカソードオフガスの流量が減少する。ひいては燃焼用空間23から排出される燃焼排気ガスの流量が相対的に減少する。これにより燃焼排気ガスがホットモジュール3および筐体9の外部に排出させる熱量が抑えられ、出力相関部200の温度T1の低下が抑制される。
この場合、出力相関部200の温度T1がこれの閾値温度Tp2(例えば650℃)よりも低下しているとしても、制御部100は、改質部22に供給される燃料原料の供給流量Qfを増加させないので、発電出力を維持させつつ燃料原料の消費量が抑制される。代わりに、燃料電池1のカソード12に供給されるカソードガス(燃焼用空気に相当)の供給流量Qcを減少させ、カソード12から吐出されるカソードオフガス、つまり燃焼排気ガスが筐体9の外部に排出させる熱量が減少する。このようにして燃料電池1の発電出力の大きな変動は抑制され、燃料電池1の発電出力は安定し、発電効率が高く維持される。
(実施形態3)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。燃料電池1に供給される前のカソードガスの温度を検知する第2温度センサ102は、筐体9の収容室91に設けられており、例えば、防塵フィルタ61付近、水精製器40付近、貯水タンク44付近に設けられている。従って、第2温度センサ102で検知されるカソードガスの温度Tcは、筐体9の収容室91内の空気の温度に相当する。
(その他)
本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。燃料電池1は平板のアノード11、カソード12を組み付けて形成された平板並設構造であるが、これに限らず、アノード、電解質およびカソードを巻回したチューブ型でも良い。図3に示す燃料電池装置では、カソードガス通路84の第3通路843を挟むように2組のセル並設群1Wが設けられているが、セル並設群1Wは1組でも良い。燃料電池の電解質は固体酸化物形に限定されず、リン酸形、溶融炭酸塩形でも良い。出力相関部200としては、燃料電池装置の内部のカソードガス通路84とされているが、これに限らず、アノードガスマニホルド13でも良いし、アノード11でも良いし、カソード12でも良いし、ホットモジュール3の断熱部30でも良く、ホットモジュール3内の部品でも良い。
本発明は例えば定置用、車両用、電子機器用、電気機器用の燃料電池システムに利用することができる。
1は燃料電池、11はアノード、12はカソード、2は改質器、20は蒸発部、22は改質部、23は燃焼用空間、24は燃焼炎、3はホットモジュール、4は改質水系、40は水精製器、41は改質水通路、42は改質水ポンプ、44は給水タンク、5は燃料原料供給系、51は燃料原料供給通路、55は燃料原料ポンプ、6はカソードガス供給系、60はカソードガス供給通路、62はカソードガスポンプ、7は貯湯系、70は貯湯タンク、71は循環通路、72は貯湯ポンプ、74は熱交換器、75は排気通路、76は排気口、80は基体、9は筐体、91は収容室、92は外気取込口、100は制御部、101は第1温度センサ、102は第2温度センサ、200は出力相関部を示す。

Claims (4)

  1. アノードガスが供給されるアノードとカソードガスが供給されるカソードとを有する燃料電池と、
    前記燃料電池から排出されたアノードオフガスを燃焼用空気で燃焼させることにより改質温度領域に加熱され、燃料原料を改質させて前記アノードガスを生成させる改質器と、
    前記燃料電池の発電出力に対して相関性を有する出力相関部の温度を検知する第1温度センサと、
    前記燃料電池の前記カソードに前記カソードガスを供給するカソードガス搬送源に吸い込まれる前記カソードガスの温度を検知する第2温度センサと、
    前記燃料電池の発電運転を制御する制御部と、
    前記燃料電池、前記改質器、前記第1温度センサを収容する筐体とを具備しており、
    前記制御部は、前記燃料電池の前記カソードに供給される前の前記カソードガスの温度がこれの基準温度よりも上昇していることが前記第2温度センサで検知されること、前記出力相関部の温度がこれの閾値温度よりも上昇していることが前記第1温度センサで検知されることの条件が満足されるとき、前記改質器に供給する前記燃料原料の供給流量を減少させる燃料原料減少操作を実行することにより、前記出力相関部の温度の上昇を抑制する制御を実行し、且つ、
    前記制御部は、前記燃料電池の前記カソードに供給される前の前記カソードガスの温度がこれの基準温度よりも低下していることが前記第2温度センサで検知されること、前記出力相関部の温度がこれの閾値温度よりも低下していることが前記第1温度センサで検知されることの条件が満足されるとき、前記アノードオフガスを燃焼させる燃焼用空気の供給流量を減少させる燃焼用空気減少操作を実行し、前記アノードオフガスおよび前記燃焼用空気の燃焼排気ガスが前記筐体の外部に排出させる熱量を抑えることにより、前記出力相関部の温度の低下を抑制する制御を実行する燃料電池システム。
  2. 請求項1において、前記燃焼用空気は、前記燃料電池の前記カソードから排出される発電反応後のカソードオフガスである燃料電池システム。
  3. 請求項1または2において、前記制御部は、前記燃料原料の供給流量を減少させる前記燃料原料減少操作を実行するとき、前記改質器に供給する水蒸気および/または改質水の流量を前記燃料原料減少操作の実行前よりも低減させる燃料電池システム。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、前記制御部は、前記燃焼用空気の供給流量を減少させる前記燃焼用空気減少操作を実行するとき、前記燃焼用空気減少操作の前における前記燃料原料の流量を維持させる燃料電池システム。
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