JP2010271217A - センサ及びセンサ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の細孔を有する色素固定化用担体と、当該細孔の内部に固定化され、検出対象物質の検出に応じて色変化を生じる色素と、を備える色素複合体322を有するセンシング部32を備え、色素固定化用担体が有する細孔のサイズは、色素のサイズの0.5〜2.0倍であることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
具体的には、例えば、イオンを含む試料のイオン濃度を検出するイオンセンサであって、骨格材料のメソポーラスシリカに色素分子を保持させて複合化したイオンセンサ(例えば、特許文献1参照)が知られている。
検出対象物質を検出するセンサにおいて、
複数の細孔を有する色素固定化用担体と、当該細孔の内部に固定化され、前記検出対象物質の検出に応じて色変化を生じる色素と、を備える色素複合体を有するセンシング部を備え、
前記色素固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記色素のサイズの0.5〜2.0倍であることを特徴とする。
請求項1に記載のセンサにおいて、
前記センシング部は、前記検出対象物質と選択的に反応する反応物質を備え、
前記色素は、前記検出対象物質と前記反応物質との反応に基づいて色変化を生じることを特徴とする。
請求項2に記載のセンサにおいて、
前記センシング部は、複数の細孔を有する反応物質固定化用担体を備え、
前記反応物質は、生体物質であり、前記反応物質固定化用担体が有する細孔の内部に固定化された状態で、前記センシング部に備えられており、
前記反応物質固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記反応物質のサイズの0.5〜2.0倍であることを特徴とする。
気体試料中の検出対象物質を検出するセンサにおいて、
センシング部と、
前記センシング部を覆い、少なくとも前記検出対象物質が透過する透過膜と、
を備え、
前記センシング部は、
複数の細孔を有する反応物質固定化用担体と、当該細孔の内部に固定化され、前記検出対象物質と選択的に反応する反応物質と、を備える反応物質複合体と、
複数の細孔を有する色素固定化用担体と、当該細孔の内部に固定化され、前記検出対象物質と前記反応物質との反応に基づいて色変化を生じる色素と、を備える色素複合体と、
を備え、
前記反応物質は、生体物質であり、
前記センシング部は、前記検出対象物質と前記反応物質との反応に必要な水分子を含有しており、
前記反応物質固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記反応物質のサイズの0.5〜2.0倍であり、
前記色素固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記色素のサイズの0.5〜2.0倍であることを特徴とする。
気体試料中の検出対象物質を検出するセンサ装置において、
請求項1〜4の何れか一項に記載のセンサと、
前記センサに対して前記気体試料を供給するファンと、
を備えることを特徴とする。
すなわち、色素を色素固定化用担体の細孔の内部にしっかりと固定することができるため、固定された色素は酸化剤等の影響を受け難い。したがって、高い再現性及び長い寿命を有する、安定性の高いセンサを提供することができる。
なお、以下の説明では、本実施形態のセンサ装置1において、ファン13が配置された側を上側、センサ30が配置された側を下側、コード22が配置された側を後側、コード22が配置された側と対向する側を前側とする。そして、上下方向及び前後方向の双方に直交する方向を左右方向とする。
本実施形態のセンサ装置1は、気体試料中の検出対象物質を検出する装置である。センサ装置1は、検出対象物質の検出に伴い色変化を生じる着脱自在なセンサ30を備え、センサ30の色変化によって、検出対象物質が試料中に含有されているか否か判定できるようになっている。
上側本体部12の上下方向中央よりも下側には、空洞部12aから放射状に、複数(例えば、12個)の貫通孔12bが設けられている。空洞部12a内へと導入された気体試料は、この貫通孔12b…を介してセンサ装置1の外部へと排気されるようになっている。
ここで、センサ装置1の電源は、例えば、センサ装置1を遠隔操作するためのリモコン(図示省略)を操作することによって、ON/OFFできるようしても良いし、例えば、装置本体部10にスイッチ(図示省略)を設け、このスイッチを操作することによって、ON/OFFできるようにしても良い。
支持部131には、複数(例えば、3個)の吸気口131aが設けられている。ファン13が回転すると、気体試料が、吸気口131aを介してセンサ装置1の外部から空洞部12a内へと強制的に導入され、そして、貫通孔12b…を介して空洞部12a内からセンサ装置1の外部へと排気されるようになっている。
ここで、吸気口131a…は、常時開放されていても良いし、開閉自在であっても良い。吸気口131a…が開閉自在である場合、例えば、センサ装置1の電源がONされると開き、センサ装置1の電源がOFFされると閉じるようにすると良い。
本実施形態のセンサ30は、検出対象物質の検出に伴い色変化を生じる、気体試料中の検出対象物質を検出するためのセンサである。
したがって、ユーザは、例えば、ファン13を回転させる等してセンサ30に対して気体試料を供給し、下側本体部11の観察窓11aから目視により(或いは、分光光度計等の装置を用いて)そのセンサ30の色変化を観察することによって、検出対象物質が試料中に含有されているか否か判定できるようになっている。
ここで、センサ装置1においては、センシング部32の色変化を、下側本体部11の観察窓11aから観察するようになっている。したがって、収容部31は、センシング部32の色変化を観察窓11aから観察可能となるように、少なくとも下面部311のセンシング部32に対応する部分が透明又は半透明の材料(例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)樹脂)によって形成されていることが好ましい。
ここで、センシング部32において、反応物質複合体321…及び色素複合体322…は、電解液323中に分散されていることとする。すなわち、センシング部32は、検出対象物質と酵素との反応に必要な水分子を含有していることとする。
具体的には、反応物質固定化用担体が有する細孔のサイズは、例えば、固定される酵素(酵素分子又は活性部位を含む酵素の断片)のサイズの0.5〜2.0倍程度であることが好ましく、固定される酵素のサイズの0.7〜1.4倍程度であることがより好ましく、固定される酵素のサイズとほぼ同一であることが最も好ましい。すなわち、反応物質固定化用担体が有する細孔の直径(中心細孔直径)は、固定される酵素の直径の0.5〜2.0倍程度であることが好ましく、固定される酵素の直径の0.7〜1.4倍程度であることがより好ましく、固定される酵素の直径とほぼ同一であることが最も好ましい。
なお、具体的な中心細孔直径の値は、酵素の直径との関係で決定されるので一律には規定できないが、例えば、酵素がホルムアルデヒド脱水素酵素である場合、ホルムアルデヒド脱水素酵素の直径は約8nmであるため、4nm〜16nm程度が好ましい。
ここで、酵素が多量体を形成する場合には、固定される酵素のサイズ(直径)は、多量体のサイズ(直径)とすることができる。ここで、多量体とは、2以上の酵素(タンパク質)が、直接に、或いは、水などの低分子を介して結合してなる化合物をいい、結合には、共有結合、イオン結合、水素結合、配位結合が含まれる。しかし、これらの結合の種類は、特に制限されない。
具体的には、色素固定化用担体が有する細孔のサイズは、例えば、固定される色素(色素分子)のサイズの0.5〜2.0倍程度であることが好ましく、固定される色素のサイズの0.7〜1.4倍程度であることがより好ましく、固定される色素のサイズとほぼ同一であることが最も好ましい。すなわち、色素固定化用担体が有する細孔の直径(中心細孔直径)は、固定される色素の直径の0.5〜2.0倍程度であることが好ましく、固定される色素の直径の0.7〜1.4倍程度であることがより好ましく、固定される色素の直径とほぼ同一であることが最も好ましい。
なお、具体的な中心細孔直径の値は、色素の直径との関係で決定されるので一律には規定できないが、例えば、色素がINT(2-(4-Iodophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-phenyl-2H- tetrazolium chloride)である場合、INTの直径は約1.4nmであるため、0.7nm〜2.8nm程度が好ましい。
シリカ系メソ多孔体は、例えば、ケイ酸やアルミナなどの各種金属酸化物、ケイ酸と他種の金属との複合酸化物等によって構成することができる。
例えば、ケイ酸により構成されるシリカ系メソ多孔体の作製においては、例えば、カネマイトのような層状シリケート、アルコキシシラン、シリカゲル、水ガラス、ケイ酸ソーダ等を好ましく用いることができる。
また、シリカ系メソ多孔体の作製において、水ガラス等のケイ素含有物質を出発材料とする場合には、例えば、ミセルの周囲にシリケート分子を集合させて重合させることによりシリカを形成し、その後、ミセルを除去することによって細孔を形成することができる。この場合、通常、ミセルの形状は柱状となり、その結果、シリカ系メソ多孔体に、柱状の細孔が形成されることになる。
すなわち、反応物質固定化用担体の場合、反応物質固定化用担体(シリカ系メソ多孔体)の細孔のサイズ(細孔の径)は、固定する酵素のサイズ(酵素の径)に応じて決定される。したがって、例えば、ミセルのサイズ(ミセルの径)が、酵素のサイズの0.5〜2.0倍となる界面活性剤を用いてシリカ系メソ多孔体を作製することによって、細孔のサイズが、固定する酵素のサイズの0.5〜2.0倍となるシリカ系メソ多孔体を得ることができる。
また、色素固定化用担体の場合、色素固定化用担体(シリカ系メソ多孔体)の細孔のサイズは、固定化する色素のサイズ(色素の径)に応じて決定される。したがって、例えば、ミセルのサイズが、色素のサイズの0.5〜2.0倍となる界面活性剤を用いてシリカ系メソ多孔体を作製することによって、細孔のサイズが、固定する色素のサイズの0.5〜2.0倍となるシリカ系メソ多孔体を得ることができる。
なお、シリカ系メソ多孔体における細孔の貫通方向は、任意であり、ランダムであっても良いし、一次元シリカナノチャンネルの集合体のように方向性が制御されたものであっても良い。
さらに、シリカ系メソ多孔体の種類としては、細孔のサイズが均一であり、かつ、細孔(チャンネル)の方向が一方向に向いているという特徴を有する、CTAB−M、P123−M、F127-M等の公知の種類を採用することができる。具体的には、CTAB−M、P123−M、F127-M等は、例えば、円筒形のアルミナ細孔内に界面活性剤を鋳型として作製され、アルミナ細孔の方向と同一のチャンネル方向を有するメソポーラスシリカナノチャンネル集合体(一次元シリカナノチャンネルの集合体)が充填された膜状のシリカ系メソ多孔体である。これらを乳鉢で細砕したものや、リン酸溶液等でアルミナ基板を溶解・除去して取り出したシリカチューブなどを利用することができる。
具体的には、酵素は、例えば、酸化還元酵素、加水分解酵素、転移酵素、異性化酵素等の酵素(酵素タンパク質)であるが、これらに限定されるものではない。
また、酵素は、例えば、生来の酵素分子であっても良いし、活性部位を含む酵素の断片であっても良い。当該酵素分子又は当該活性部位を含む酵素の断片は、例えば、動植物や微生物から抽出したものであっても良いし、所望によりそれを切断したものであっても良いし、遺伝子工学的に又は化学的に合成したものであっても良い。
また、反応物質固定化用担体に固定する酵素が2種類以上である場合、酵素は、例えば、同種の検出対象物質(基質)に作用する2種類以上の酵素であっても良いし、異種の検出対象物質に作用する2種類以上の酵素であっても良いし、同種及び/又は異種の検出対象物質に作用する2種類以上の酵素であっても良い。
また、反応物質固定化用担体に固定する酵素が2種類以上である場合、その2種類以上の酵素は、反応物質固定化用担体が有する別々の細孔の内部に固定されていても良いし、同一の細孔の内部に固定されていても良い。
さらに、必要に応じて、公知の酵素固定化法(例えば、導電性高分子、グルタルアルデヒド、光架橋性樹脂等を用いる固定化法等)と併用することもできる。
なお、補酵素や補酵素酸化酵素は、所定の担体に担持された状態(すなわち、所定の担体が有する細孔の内部に固定化された状態)で、電解液323に含有されていても良い。ここで、所定の担体とは、反応物質固定化用担体や色素固定化用担体であっても良いし、その他の担体であっても良い。
酵素としてホルムアルデヒド脱水素酵素(FDH)、色素としてINTを用いて、ホルムアルデヒド(検出対象物質)を検出するセンサ30を構成する場合、FDHは補酵素依存型酵素であるため、電解液323に補酵素(NAD+)を保持させるとともに、補酵素酸化酵素(ジアホラーゼ)が担持された担体を保持させておくことが好ましい。
この場合、(1)HCHO+NAD++3H2O―(FDH)→HCOO−+NADH+2H3O+、(2)H++NADH+INT(薄黄色)―(ジアホラーゼ)→NAD++INTH2(暗赤色)という2段階の反応が起こる。具体的には、反応の第1段階で、ホルムアルデヒドがFDHの触媒によりギ酸に変化し、同時に、NAD+がNADH/H+になる。次いで、反応の第2段階で、ジアホラーゼによりNADH/H+からH/H+が黄色テトラゾリウム塩INT(2-(4-Iodophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-phenyl-2H-tetrazolium chloride)に移動して、赤色ホルマザンとなる。
なお、2酵素系を利用せず、ジアホラーゼの代わりに電子伝達体を使用して、酵素反応を高速化することも可能である。
ここで、「色の変化」とは、発色(着色)、脱色、色相の変化、明度の変化、彩度の変化、蛍光強度の変化等、或いは、これらの組み合わせであり、目視にて判定可能な変化であることが好ましい。
具体的には、色素としては、例えば、INT、MTT(3-(4,5-dimethyl-2-thiazolyl)-2,5- diphenyl-2H-tetrazolium bromide)、NTB(3,3'-[3,3'-Dimethoxy-(1,1'-biphenyl)- 4,4'-diyl]-bis[2-(4-nitrophenyl)-5-phenyl-2H-tetrazolium chloride])、XTT(2,3- bis-(2-methoxy-4-nitro-5-sulfophenyl)-2H-tetrazolium-5-carboxanilide)、WST−1(2-(4-Iodophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetrazolium,monosodium salt)、WST−3(2-(4-Iodophenyl)-3-(2,4-dinitrophenyl)-5-(2,4- disulfophenyl)-2H-tetrazolium,monosodium salt)、WST−8(2-(2-methoxy-4- nitrophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetrazolium, monosodium salt)等のアゾ色素が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、水溶性のものであっても、水不溶性のものであっても良く、感度、安定性、検出方式の簡便さ等を考慮して、適宜、適切な色素を選択することができる。
また、色素固定化用担体に固定する色素が2種類以上である場合、色素は、例えば、同種の反応(検出対象物質と酵素との反応)に基づいて色変化を生じる2種類以上の色素であっても良いし、異種の反応に基づいて色変化を生じる2種類以上の色素であっても良いし、同種及び/又は異種の反応に基づいて色変化を生じる2種類以上の酵素であっても良い。
また、色素固定化用担体に固定する色素が2種類以上である場合、その2種類以上の色素は、色素固定化用担体が有する別々の細孔の内部に固定されていても良いし、同一の細孔の内部に固定されていても良い。
保水部33は、収容部31内における仕切り部313,313の外側に備えられている。仕切り部313,313の外側と内側とは、仕切り部313同士の離間領域R,Rを介して連通しており、仕切り部313,313の内側に備えられたセンシング部32は、保水部33に含まれる電解液によって、水分子を含有する状態を好適に維持できるようになっている。
ここで、保水材は、電解液を保持可能なものであれば任意であり、具体的には、例えば、ガラスエポキシ材やこれを繊維として含む紙、濾紙等の保水作用を持つ紙、各種天然繊維や加工繊維、ウレタン等の樹脂、鉱物質、細粒材、ゲル体(コラーゲン、フィブリン、アルブミン、カゼイン、セルロースファイバー、セルローストリアセタール、寒天、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、カラギーナン、アガロース等の天然高分子、ポリアクリルアミド、ポリ−2−ヒドロキシエチルメタクリル酸、ポリビニルクロリド、γ−メチルポリグルタミン酸、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリジメチルアクリルアミド、ポリウレタン、光硬化樹脂(ポリビニルアルコール誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、ポリプロピレングリコール誘導体、ポリブタジエン誘導体等)等の合成高分子、或いはこれらの複合体等のゲル体)等であるが、これらに限定されるものではない。
蓋部35が有する開口部35aによって透過膜34は一部(センシング部32に対応する部分)が露出されているため、空洞部12aに導入された気体試料(センサ30に供給された気体試料)中の検出対象物質は、透過膜34を透過してセンシング部32に移行する。そして、電解液323内を移動して、反応物質複合体321に到達し、この反応物質複合体321を構成する酵素と反応する。そして、当該反応により生じた生成物は、電解液323内を移動して、色素複合体322に到達し、この色素複合体322を構成する色素と反応する。これにより、色素は色変化を生じることとなる。したがって、透過膜34は、少なくとも検出対象物質が透過する透過膜(ガス透過膜)であれば任意であり、検出対象物質の種類によって適宜選択可能である。
開口部35aは、仕切り部313,313により取り囲まれた略円形領域と略同一の大きさとなるよう設定されており、透過膜34の中央部(具体的には、透過膜34におけるセンシング部32を覆う部分)は、この開口部35aによって露出されている。
具体的には、例えば、収容部31の周面部312の上面には、全周に亘り凸部が設けられており、また、蓋部35の下面には、この凸部と重なり合う位置に、この凸部と係合可能な凹部が全周に亘って設けられている。そして、収容部31の上側に蓋部35を被せ、収容部31の凸部と蓋部35の凹部とを係合させると、収容部31と蓋部35とが連結され、蓋部35で収容部31に蓋ができるようになっている。
センサ30の製造方法は、以下の[1]〜[4]の工程を含む。
反応物質複合体作製工程は、酵素と、反応物質固定化用担体と、により反応物質複合体321…を作製する工程である。
具体的には、例えば、酵素を電解液(緩衝液)に溶解させて酵素溶液を作製する。次いで、この酵素溶液と、反応物質固定化用担体と、を接触させて、反応物質固定化用担体の細孔の内部に酵素を吸着固定することによって、反応物質複合体321…を作製する。
色素複合体作製工程は、色素と、色素固定化用担体と、により色素複合体322…を作製する工程である。
具体的には、例えば、色素を電解液(緩衝液)に溶解させて色素溶液を作製する。次いで、この色素溶液と、色素固定化用担体と、を接触させて、色素固定化用担体の細孔の内部に色素を吸着固定することによって、色素複合体322…を作製する。
複合体含有電解液作製工程は、反応物質複合体321…と、色素複合体322…と、を含有する複合体含有電解液を作製する工程である。
具体的には、例えば、電解液323中に、作製した反応物質複合体321…や色素複合体322…などを分散させることによって、複合体含有電解液を作製する。
センサ作製工程は、複合体含有電解液を用いてセンサ30を作製する工程である。
具体的には、例えば、収容部31内の仕切り部313,313の外側に保水部33を設置する。次いで、作製した複合体含有電解液を、収容部31内の仕切り部313,313の内側にマイクロピペット等を用いて滴下することによって、センシング部32を設置する。次いで、設置した保水部33及びセンシング部32を透過膜34で覆い、蓋部35で収容部31に蓋をすることによって、センサ30を作製する。
そして、組み立てたセンサ装置1の電源をONし、ファン13を回転させてセンサ30に対して気体試料を供給する。これにより、気体試料中の物質のうちの透過膜34を透過可能な物質をセンシング部32と接触させ、観察窓11aから目視により(或いは、分光光度計等の装置を用いて)センシング部32の色変化を観察することによって、検出対象物質が気体試料中に含有されているか否かを判定する。
以下に、具体的な実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1では、色素複合体322を評価した。
比較のために、色素(INT(20mg))をpH7.4のリン酸緩衝液(5cc)に溶解させ、一晩攪拌し、それを、色素固定化用担体(FSM1.5(100mg))が入ったファルコンチューブに添加して、比較用の複合体を作製した。
その結果、色素複合体322の色は淡黄色、比較用の複合体の色は赤色であることが分かった。すなわち、比較用の複合体においては、色素固定化用担体にINTを担持させる前(すなわち、一晩攪拌している間)に、有機色素であるINTが酸化してしまって赤色に変色したのに対し、色素複合体322においては、FSM(色素固定化用担体)にINTを担持させた状態で一晩攪拌したため、INTの酸化が抑えられ、変色(自然発色)しないことが分かった。
以上の結果から、色素(特に有機色素)は溶液に含まれる酸化剤等の影響によって当該溶液中で酸化されて徐々に変色するが、色素を色素固定化用担体に担持させると(すなわち、色素固定化用担体が有する細孔内に色素を固定化すると)、色素の変色を抑制でき、溶液中での色素の安定性が向上することが分かった。これは、色素が、色素固定化用担体の細孔の内部に、酸化剤等の影響を受け難い程度にしっかりと固定されているためであると考えられる。また、本実施例で使用した色素固定化用担体は還元剤であるFSMであるため、より一層、色素の酸化を抑えることができたと考えられる。
実施例2では、色素固定化用担体の細孔のサイズを評価した。
比較のために、色素(INT(20mg))をpH7.4のリン酸緩衝液(5cc)に溶解させ、それを、細孔径が4.0nmの色素固定化用担体(FSM4.0(100mg))が入ったファルコンチューブに添加し、一晩攪拌して、比較用の複合体を作製した。
その結果、2か月後の色素複合体322の色は淡黄色、比較用の複合体の色は赤色であることが分かった。すなわち、比較用の複合体においては、FSMにINTを担持させても、保存している間にINTが酸化してしまって赤色に変色したのに対し、色素複合体322においては、FSM(色素固定化用担体)の細孔のサイズがINTのサイズ(直径:約1.4nm)の0.5〜2.0倍の範囲内にあり、INTを、酸化剤等の影響を受け難い程度にFSMの細孔の内部にしっかりと固定することができるため、INTの酸化が抑えられ、変色(自然発色)しないことが分かった。
その結果、時間が経過するにつれて、色素複合体322も比較用の複合体も徐々に変色していったが、変色の度合いは、比較用の複合体の方が大きかった。
実施例3では、検出対象物質(ホルムアルデヒド)を含有するガスを用いて、センサ30を評価した。
まず、センサ30を作製した。
具体的には、絶縁体であるピーク材を使用して、旋盤やフライス盤を用いて、装置本体部10、収容部31(周面部312の外径:20mm、仕切り部313,313が取り囲む円形領域の直径:5mm、仕切り部313の高さ(上下方向の長さ):1.5mm)、蓋部35(開口部35aの直径:5mm)等を作製した。
次いで、上側本体部12にファン13を取り付けた。
次いで、遠心分離を行い、上澄み液を捨てて、反応物質複合体321を取り出した。
次いで、取り出した反応物質複合体321にpH7.4のリン酸緩衝液を加えて3ccとした。以下、これを「反応物質複合体含有液」という。
次いで、遠心分離を行い、上澄み液を捨てて、補酵素酸化酵素複合体を取り出した。
次いで、取り出した補酵素酸化酵素複合体にpH7.4のリン酸緩衝液を加えて3ccとした。以下、これを「補酵素酸化酵素複合体含有液」という。
次いで、遠心分離を行い、上澄み液を捨てて、色素複合体322を取り出した。
次いで、補酵素(NAD+(50mg))をpH7.4のリン酸緩衝液(5cc)に溶解したものを、マイクロピペットにて10μL採取して、収容部31内における仕切り部313,313の内側に滴下することによって、センシング部32を設置した。
次いで、設置したセンシング部32及び保水部33を透過膜34で覆い、蓋部35で収容部31に蓋をすることによって、センサ30を作製した。
次に、作製したセンサ30を、分光光度計を用いて評価した。
具体的には、作製したセンサ30を、ホルムアルデヒド濃度が6ppbのホルムアルデヒドガスと15分間接触させ、分光光度計を用いて波長500nmでの反射による吸光度を測定することにより、センサ30の色変化を観察した。また、ホルムアルデヒド濃度が60ppb、100ppb、200ppb、300ppb、400ppb及び1200ppbのホルムアルデヒドガスそれぞれを使用して同様の測定を行った。そして、これらの測定結果に基づいて、ホルムアルデヒド濃度と吸光度(=Log(I0/I)、I0:入射光の強度,I:反射光の強度)との関係を示す検量線を作成した。その結果を図6に示す。
以上の結果から、センサ30は、迅速かつ高感度に検出対象物質を検出できることが分かった。
次に、作製したセンサ30を4個用意し、そのうちの3個を50℃に保たれたデシケータ中で保存し(保存時間15分、30分及び60分)、残りの1個は室温中で放置した。次いで、デシケータ中の3個のセンサ30をデシケータから取り出して、室温中に放置したセンサ30と一緒に、ホルムアルデヒド濃度が60ppbのホルムアルデヒドガス中に暴露し、各センサ30の色変化を目視にて観察した。
その結果、センサ30は何れも、ホルムアルデヒドガスと15分程度接触させただけで明瞭な色変化を確認でき、色の劣化も見られなかった。
すなわち、色素を色素固定化用担体の細孔の内部にしっかりと固定することができ、固定された色素は酸化剤等の影響を受け難い。したがって、高い再現性及び長い寿命を有する、安定性の高いセンサ30を提供することができる。
また、センサ30は、検出対象物質の検出をセンサ30の色変化によって判定可能であるとともに、装置本体部10に装着するだけで(或いは、そのままでも)使用できるため、取り扱い易い。したがって、センサ30は、一般家庭等でも気軽に使うことができる。
すなわち、酵素を、反応物質固定化用担体の細孔の内部にしっかりと固定することができるため、酵素の立体構造の変化を防止することができる。したがって、より安定性の高いセンサ30を提供することができる。
したがって、センシング部32内で、検出対象物質と酵素との反応や、当該反応により生じる生成物と色素との反応などが効率よく行われるため、センサ30の感度を向上させることができる。
また、色素は、特に溶液中で保存すると、溶液中に溶存する酸化剤等の影響によって劣化(酸化)し易いが、センサ30においては、色素が色素固定化用担体に固定されており劣化し難くいため、好適である。
また、酵素は、特に溶液中で保存すると、劣化(立体構造が変化)し易いが、センサ30においては、酵素が反応物質固定化用担体に固定されており劣化し難いため、好適である。
すなわち、センシング部32中の水の蒸発を抑制できる。したがって、センサ30は、ファン13により気体試料が吹き付けられても、センシング部32に水分子が含有された状態を長時間維持することができるため、好適である。
したがって、センサ30に対して強制的に気体試料を供給しない場合と比較して、透過膜34に対する検出対象物質の透過性が向上するため、センサ30の感度を向上させることができる。
センサ30は、少なくともセンサ30の使用時に、蓋部35が有する開口部35aによって透過膜34の一部(センシング部32に対応する部分)が露出されているのであれば、例えば、図7に示すセンサ30Aのように、蓋部35が有する開口部35aを塞ぐ密閉用シール36Aを備えるものであっても良い。
したがって、密閉用シール36Aで開口部35aが塞がれている間は、センシング部32中の水の蒸発を防止することができるとともに、センシング部32(反応物質複合体321)と検出対象物質との接触を防止することもできる。そのため、例えば、センサ30Aを未使用のまま長期間保存したとしても、密閉用シール36Aで開口部35aが塞がれている状態であれば、センシング部32に水分子が含有された状態を維持でき、また、センシング部32の色変化を防止できるため、保存安定性の高いセンサ30Aを提供することができる。
センサ30は、少なくともセンサ30の使用時に、反応物質複合体321…及び色素複合体322…が電解液323中に分散したセンシング部32が形成されているのであれば、例えば、図8に示すセンサ30Bのように、蓋部35Bで収容部31Bに蓋をすると、センシング部32が形成されるものであっても良い。
変形例2のセンサ30Bが備える仕切り部313Bは、例えば、上記実施形態のセンサ30が備える仕切り部313,313同士を連結した形状を成している。すなわち、センサ30Bにおいて、仕切り部313,313の外側と内側とは、連通していないこととする。
また、上面部314Bが有する開口は、仕切り部313Bの外径よりも大きくなるよう設定されており、当該開口によって透過膜34のセンシング部32に対応する部分は露出されている。
蓋部35Bの下面中央部には、開口部35aと同一の大きさの内径を有し、かつ、上面部314Bの開口よりも小さい外径を有する略円環形状の凸部351Bが設けられている。
凸部351Bは、下面端部から全周に亘り下方に向かって突出する突出部352Bを有しており、この突出部352Bは、蓋部35Bで収容部31Bに蓋をした状態(図8における下図)において、仕切り部313Bの外側に配置されるようになっている。
蓋部35Bで収容部31Bに蓋をするために、蓋部35Bを押し込んでいくと、仕切り部313Bの外側において、透過膜34が突出部352Bに押されて変形するため、仕切り部313Bの外側に収容されている電解液323の一部が仕切り部313Bの内側へと移動して、仕切り部313Bの内側に電解液323が供給されていく。これにより、仕切り部313Bの内側に、反応物質複合体321…及び色素複合体322…が電解液323中に分散したセンシング部32が形成される。
そして、蓋部35Bが収容部31Bに装着されると(図8における下図)、蓋部35Bの端部は、収容部31Bの上面部314Bと接し、凸部351Bは、上面部314Bが有する開口の内部に配置されて、凸部351Bの下面と仕切り部313Bの上面とで透過膜34を挟み込み、透過膜34を押さえつけている。これにより、仕切り部313Bの内側にセンシング部32が形成された状態が維持される。
すなわち、例えば、センサ30Aを未使用のまま長期間保存したとしても、蓋部35Bで収容部31Bに蓋をする前の状態であれば、色素複合体322…中の色素及び反応物質複合体321…中の酵素は電解液323と接触していない。したがって、当該色素及び当該酵素の劣化をより一層抑制することができるため、保存安定性の高いセンサ30Bを提供することができる。
また、センサ30Cの蓋部35Cは、突出部352C,352Cを備えており、蓋部35Cで収容部31Cに蓋をして、その状態で蓋部35Cを回すと、突出部352C,352Cの側面で仕切り部313,313を除去できるようになっている。
仕切り部313,313が除去されると、離間領域R,Rを介して、仕切り部313,313の外側に収容されている電解液323の一部が仕切り部313,313の内側へと移動し、仕切り部313,313の内側に電解液323が供給されていく。これにより、仕切り部313,313の内側に、反応物質複合体321…及び色素複合体322…が電解液323中に分散したセンシング部32が形成される。
この場合、透過膜34を破らずに、突出部352C,352Cの側面で、突起315C315Cを除去することが望ましいため、透過膜34は、例えば、100μm程度の厚みを有する弾性のあるテフロン膜等であることが好ましい。
また、図12に示す装置本体部10Dは、電解液供給部40Dによって、センサ30の下側から電解液323を供給するようになっている。したがって、センサ30の収容部31は、少なくとも下面部311のセンシング部32に対応する部分が、電解液323が透過可能な材料(例えば、親水処理を施したPTFE等)で形成されていることが好ましい。さらに、図12に示す装置本体部10Dには、センシング部32の色変化をセンサ30の上方から観察可能となるような位置に、観察窓11aが設けられていることとする。
センサ30は、例えば、図13に示すセンサ30Eのように、複数の反応物質複合体321と、複数の色素複合体322と、反応物質複合体321…と色素複合体322…とを保持するゲル体324Eと、により構成されるゲル状のセンシング部32Eを備えるものであっても良い。
蓋部35Eの下面には、開口部35aと同心円であるとともに、開口部35aよりも大きい内径を有し、かつ、上面部314Bの開口よりも小さい外径を有する略円環形状の突出部352Eが設けられている。センシング部32E及び透過膜34が収容された収容部31Bに、上側から蓋部35Eを被せると、蓋部35Eの突出部352Eと収容部31Bの下面部311とで透過膜34を挟み込み、透過膜34を押さえつけることができるようになっている。
すなわち、センシング部32Eは、ゲル体324Eによって、複数の反応物質複合体321と複数の色素複合体322とをまとめて一体的に保持されており、反応物質複合体321や色素複合体322が飛び散ったり壊れたりしてしまうことがなく、また、指やピンセットなどで摘みやすい形状に形成できるため、取り扱い易くなっている。したがって、収容部31B内に収容し易く、精度及び再現性が高いセンサ30Eを容易に作製することができる。
また、作製したゲル状のセンシング部32Eを、所定の油溶液(大豆油、サラダ油、パラフィンオイル、シリコンオイル等)中に浸漬したり、界面活性剤に浸した後に所定の油溶液中に浸漬したり、或いは、作製した複合体含有ゾルを、マイクロピペット等を用いて所定の油溶液中に滴下することによりゲル状のセンシング部32Eを形成したりする等して、センシング部32Eの表面(ゲル体324Eの表面)を油脂膜で覆うようにしても良い。これにより、センシング部32E内部の水分の蒸発を防ぐことができる。ここで、ホルムアルデヒド等の検出対象物質は油脂膜を透過することができる。したがって、高い検出性能を維持したまま、ゲル体324E内部の水分の蒸発を防ぐことができるため、安定性をより一層向上させることができ、かつ、更なる長寿命化を図ることができる。
また、検出対象物質と選択的に反応する酵素と、当該反応に基づいて色変化を生じる色素と、を別々の担体に固定化するようにしたが、これに限ることはなく、同一の担体に固定化するようにしても良い。この場合、当該担体としては、酵素のサイズの0.5〜2.0倍のサイズを有する細孔(第1細孔)と、色素のサイズの0.5〜2.0倍のサイズを有する細孔(第3細孔)と、の両方を有する担体が好ましい。
また、変形例3において、酵素を、反応物質固定化用担体が有する細孔の内部に固定化された状態で、ゲル体324Eに保持するようにしたが、これに限ることはなく、例えば、酵素は、反応物質固定化用担体に担持されずに、ゲル体324Eに直接保持されていても良い。
なお、反応物質複合体321を構成する反応物質の種類は、1種類であっても良いし、複数種類であっても良い。
また、上記変形例3において、収容部31B及び蓋部35Eの構成は、上記したものに限るものではなく、ゲル状のセンシング部32Eを収容できるものであれば任意である。
また、センサ30,30A,30B,30C,30Eは、液体試料中の検出対象物質を検出するために使用しても良い。
13 ファン
30,30A,30B,30C,30E センサ
32,32E センシング部
34 透過膜
321 反応物質複合体
322 色素複合体
Claims (5)
- 検出対象物質を検出するセンサにおいて、
複数の細孔を有する色素固定化用担体と、当該細孔の内部に固定化され、前記検出対象物質の検出に応じて色変化を生じる色素と、を備える色素複合体を有するセンシング部を備え、
前記色素固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記色素のサイズの0.5〜2.0倍であることを特徴とするセンサ。 - 請求項1に記載のセンサにおいて、
前記センシング部は、前記検出対象物質と選択的に反応する反応物質を備え、
前記色素は、前記検出対象物質と前記反応物質との反応に基づいて色変化を生じることを特徴とするセンサ。 - 請求項2に記載のセンサにおいて、
前記センシング部は、複数の細孔を有する反応物質固定化用担体を備え、
前記反応物質は、生体物質であり、前記反応物質固定化用担体が有する細孔の内部に固定化された状態で、前記センシング部に備えられており、
前記反応物質固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記反応物質のサイズの0.5〜2.0倍であることを特徴とするセンサ。 - 気体試料中の検出対象物質を検出するセンサにおいて、
センシング部と、
前記センシング部を覆い、少なくとも前記検出対象物質が透過する透過膜と、
を備え、
前記センシング部は、
複数の細孔を有する反応物質固定化用担体と、当該細孔の内部に固定化され、前記検出対象物質と選択的に反応する反応物質と、を備える反応物質複合体と、
複数の細孔を有する色素固定化用担体と、当該細孔の内部に固定化され、前記検出対象物質と前記反応物質との反応に基づいて色変化を生じる色素と、を備える色素複合体と、
を備え、
前記反応物質は、生体物質であり、
前記センシング部は、前記検出対象物質と前記反応物質との反応に必要な水分子を含有しており、
前記反応物質固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記反応物質のサイズの0.5〜2.0倍であり、
前記色素固定化用担体が有する細孔のサイズは、前記色素のサイズの0.5〜2.0倍であることを特徴とするセンサ。 - 気体試料中の検出対象物質を検出するセンサ装置において、
請求項1〜4の何れか一項に記載のセンサと、
前記センサに対して前記気体試料を供給するファンと、
を備えることを特徴とするセンサ装置。
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