JP2010270690A - 排気ガス浄化システム - Google Patents

排気ガス浄化システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010270690A
JP2010270690A JP2009123622A JP2009123622A JP2010270690A JP 2010270690 A JP2010270690 A JP 2010270690A JP 2009123622 A JP2009123622 A JP 2009123622A JP 2009123622 A JP2009123622 A JP 2009123622A JP 2010270690 A JP2010270690 A JP 2010270690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
temperature
exhaust
throttle
white smoke
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009123622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5457073B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Fujii
裕之 藤井
Michihiko Hara
道彦 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2009123622A priority Critical patent/JP5457073B2/ja
Publication of JP2010270690A publication Critical patent/JP2010270690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5457073B2 publication Critical patent/JP5457073B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】白煙の発生を防止する白煙防止運転を精度良く行うことができ、燃料の消費を抑制することができる排気ガス浄化システムを提供する。
【解決手段】エンジン20の排気通路22に、酸化触媒11とDPF12を設け、エンジン20の排気ガスを浄化する排気ガス浄化システム100において、DPF12の出口側に配置されて排気ガス温度を検出する温度センサ14と、温度センサ14の検出結果に基づき、DPF12の出口側における排気ガスの温度状態を判断する排気ガス温度判断手段51と、排気ガス温度判断手段51の判断結果に基づき、排気ガス温度を調整する排気ガス温度調整手段52と、を具備し、排気ガス温度判断手段51によりDPF12の出口側における排気ガス温度が所定の設定値未満だと判断した場合、排気ガス温度調整手段52により排気ガスを酸化触媒11の活性温度まで昇温させる白煙防止運転を開始する排気ガス浄化システム100である。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンの排気通路に酸化触媒とパティキュレートフィルタとを備えた排気ガス浄化システムの技術に関する。
従来、ディーゼルエンジンから排気される排気ガス中に含まれる粒子状物質を除去して、排気ガスを浄化する排気ガス浄化システムは公知である。この排気ガス浄化システムとして、エンジンの排気通路に酸化触媒やディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter:以下DPFとする)からなる粒子状物質除去装置を配置し、これに排気ガスを流すことで排気ガスに含まれる粒子状物質を減少あるいは除去するものがある。
このような排気ガス浄化システムにおいては、アイドリング中に排出される未燃のハイドロカーボン(以下HCとする)や水蒸気等が、酸化触媒の表面やDPFの表面に吸着して溜め込まれ蓄積する。
ここで、酸化触媒が活性温度に到達する前に、未燃のHCが酸化触媒やDPFに吸着して蓄積され、その状態で走行が開始されることによって排気ガスの流量が増加した場合には、当該排気ガスにより、酸化触媒やDPFに吸着した未燃のHCが一挙に脱離し、大気中に白煙として排気通路の後端から放出される。このため、後続車の視界不良や悪臭といった問題点があった。
そこで、前記問題点を解決するために、特許文献1及び特許文献2のような排気ガス浄化システムが提案されている。
特許文献1の排気ガス浄化システムは、フィルタの入口側の排気ガス温度を測定し、その測定した温度が低排気ガス温度にある状態(酸化触媒に未燃のHCが酸化されずに、蓄積されるような低い排気ガスの温度における運転状態)の累積時間を計測する。そして、当該累積時間がある所定時間を超えた場合に未燃のHCが相当量蓄積したと判断して、排気ガスの昇温制御運転を行い、白煙の発生を防止している。
また、特許文献2の排気ガス浄化システムは、アイドリング状態の継続時間を計測し、その継続時間が所定の判断値を超えた時に、絞り弁を閉じることで排気ガスの流量を減少させる構成となっている。特許文献2の排気ガス浄化システムは、絞り弁により排気ガスの流量を減少させることで排気温度を上昇させる。そして、排気温度を上昇させることで酸化触媒を活性温度まで昇温させて、吸着した未燃のHCを酸化除去し、白煙の発生を防止している。
特開2004−108320号公報 特開2004−100668号公報
しかしながら、特許文献1の排気ガス浄化システムにおいては、排気ガス温度が低排気温度にある状態の累積時間が所定時間以上になったかを判断し、当該累積時間が所定時間以上になったと判断すると排気ガスの昇温制御運転(白煙防止運転)を行うため、累積時間が経過するまでは昇温制御(白煙防止運転)が行われず、速やかな白煙除去が行われないという問題点があった。
また、特許文献2の排気ガス浄化システムにおいては、白煙防止運転を行うか否かの判断を、エンジンの回転数やアクセルの開度等から検知したアイドリング状態の継続時間で行うが、エンジンの運転状態によっては、同じエンジンの回転数及び継続時間であっても排気ガス温度が高くなる場合がある。そのため、排気ガス温度が高くなっている場合でも、無駄な白煙除去運転が行われて、不必要な燃料を消費するという問題点があった。
本発明は、かかる問題を解決すべくなされたものであり、白煙の発生を防止する白煙防止運転を精度良く行うことができ、燃料の消費を抑制することができる排気ガス浄化システムを提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、第1の発明に係る排気ガス浄化システムは、
エンジンの排気通路に、酸化触媒と、パティキュレートフィルタと、を設け、前記エンジンの排気ガスを浄化する排気ガス浄化システムにおいて、
前記パティキュレートフィルタの出口側に配置されて排気ガスの温度を検出する出口側温度検出手段と、
前記出口側温度検出手段の検出結果に基づき、前記パティキュレートフィルタの出口側における排気ガスの温度状態を判断する排気ガス温度判断手段と、
前記排気ガス温度判断手段の判断結果に基づき、前記排気ガスの温度を調整する排気ガス温度調整手段と、
を具備し、
前記排気ガス温度判断手段により前記パティキュレートフィルタの出口側における排気ガスの温度が所定の設定値未満であると判断した場合、前記排気ガス温度調整手段により前記排気ガスを前記酸化触媒の活性温度まで昇温させる白煙防止運転を開始するものである。
第2の発明に係る排気ガス浄化システムは、第1の発明に係る排気ガス浄化システムにおいて、
前記排気ガス温度調整手段は、
前記エンジンの吸気スロットルを調整する吸気調整手段と、
前記エンジンの排気スロットルを調整する排気調整手段と、を具備し、
前記吸気調整手段は、前記吸気スロットルの開閉速度を前記エンジンの運転状態に応じて変更可能とし、
前記排気調整手段は、前記排気スロットルの開閉速度を前記エンジンの運転状態に応じて変更可能とするものである。
第3の発明に係る排気ガス浄化システムは、第2の発明に係る排気ガス浄化システムにおいて、
前記吸気調整手段は、前記排気ガス温度判断手段の判断結果に基づいて、前記排気スロットルの開閉に対して前記吸気スロットルを開閉させるタイミングを変更可能とし、
前記排気調整手段は、前記排気ガス温度判断手段の判断結果に基づいて、前記吸気スロットルの開閉に対して前記排気スロットルを開閉させるタイミングを変更可能とするものである。
第4の発明に係る排気ガス浄化システムは、第1から第3のいずれか1つの発明に係る排気ガス浄化システムにおいて、
前記白煙防止運転が開始されることを報知する報知手段を具備するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
第1の発明においては、パティキュレートフィルタの出口側における排気ガス温度のみで、排気ガス温度調整手段の制御、即ち白煙防止運転を行うか否かを判断するため、白煙防止運転を精度良く行うことができ、燃料の消費を抑制することができる。
第2の発明においては、エンジンの運転状態が定常状態又は過渡状態にある場合に、その状態に応じて吸気スロットル及び/又は排気スロットルの開閉速度を変化させて、定常状態ではエンジンの急激な変動を抑えることができ、過渡状態では白煙の発生を速やかに低減することができる。
第3の発明においては、排気ガスの温度が、酸化触媒の活性温度又は設定温度に達しているか否かに応じて、吸気スロットル及び排気スロットルの一方に対して他方を開閉させるタイミングを変化させて、排気ガスに混じる未燃の燃料の量を調整し、白煙の排出を低減することができる。
第4の発明においては、操縦者に対して、白煙防止運転を行う旨を聴覚、又は、視覚等で報知するので、操縦者は、容易に白煙防止運転を行う旨を知ることができる。
排気ガス浄化システムの全体概要図。 制御装置(ECU)の制御構成を示すブロック図。 白煙異常排出可能性判定を示すフローチャート。 白煙防止運転を示すフローチャート。 白煙防止運転を示すフローチャート。
以下、排気ガス浄化システム100の全体的な構成について説明する。
図1に示すように、エンジン20において、吸気マニホールド24は、シリンダヘッド23の一側に設けられ、図示しない燃焼室と連通可能とされている。この吸気マニホールド24には吸気通路25が連通されている。該吸気通路25には絞りを有する吸気スロットル31が設けられている。
吸気スロットル31は、エンジン20の吸気マニホールド24への吸気量を調整するものである。吸気スロットル31の開閉により吸気通路25の通路面積が変化し、その通路面積に応じて吸気マニホールド24への吸気量が決まる。吸気スロットル31は制御装置(ECU:エンジンコントロールユニット)50と接続されている。
また、エンジン20において、排気マニホールド21は、シリンダヘッド23の他側に設けられ、図示しない燃焼室と連通可能とされている。この排気マニホールド21には排気通路22が連通されている。該排気通路22には絞りを有する排気スロットル32が設けられている。
排気スロットル32は、エンジン20の排気マニホールド21からの排気量を調整するものである。排気スロットル32の開閉により排気通路22の通路面積が変化し、その通路面積に応じて排気マニホールド21からの排気量が決まる。排気スロットル32は制御装置50と接続されている。
また、吸気通路25の吸気スロットル31よりも下流側と、排気通路22の排気スロットル32よりも上流側との間には、EGR装置40が設けられる。EGR装置40は、エンジン20の排気マニホールド21から排気される排気ガスの一部をEGRガスとして吸気に還流させるものである。EGR装置40は、吸気通路25と排気通路22との間にこれらを連通させるEGR通路41が配設されている。このEGR通路41には、EGRバルブ42とEGRクーラ43とが配設されている。
EGRバルブ42は、EGRガスの流量を調整するバルブであり、EGR通路41の中途部に設けられている。EGRバルブ42の開閉によりEGR通路41の通路面積が変化し、その通路面積に応じてEGR装置40を介して還流するEGRガスの還流量が決まる。EGRバルブ42は制御装置50と接続されている。
EGRクーラ43は、高温のEGRガスを冷却するものであり、EGR通路41の中途部であって、EGR通路41のEGRバルブ42よりも上流側に設けられている。
図1に示すように、排気ガス浄化システム100は、エンジン20の排気マニホールド21に接続される排気通路22に、粒子状物質除去装置10を備えている。
粒子状物質除去装置10は、エンジン20から排気される排気ガス中に含まれる粒子状物質を除去する装置であり、酸化触媒11と、DPF12と、差圧センサ13と、温度センサ14と、を具備する。
酸化触媒11は、粒子状物質除去装置10の上流側に設けられ、排気ガスの流れ方向(矢印90)に格子状(ハニカム状)の通路が形成される図示せぬモノリス担体を有するものである。当該モノリス担体上には、白金やロジウムやパラジウム等の触媒金属が担持される。
DPF12は、粒子状物質除去装置10の下流側に設けられる略円筒形のハニカムフィルタである。DPF12は、コージェライトのようなセラミックスからなる多孔質の隔壁で仕切られた多角形断面を有する。DPF12は、当該隔壁により多数の互いに平行に形成された貫通孔の相隣接する入口部と出口部を交互に実質的に封止することにより構成される。隔壁には、白金等の触媒金属がコーティングされ、触媒機能が担持される。
DPF12は、DPF12の入口側から導入されたエンジン20の排気ガスを隔壁による貫通孔を通過させることで、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するように構成されている。
差圧センサ13は、粒子状物質除去装置10の入口側及び出口側の差圧を検出するセンサであり、両端部を粒子状物質除去装置10の入口側と出口側とにそれぞれ接続した導通管15の中途部に設けられている。差圧センサ13の検出結果に基づいて、DPF12における粒子状物質の堆積量が制御装置50により推定される。また、差圧センサ13の検出結果に基づいて、DPF12の再生制御を行うか否かの判断が制御装置50により行われる。
温度センサ14は、出口側温度検出手段として、粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側に設けられている。温度センサ14は、粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度、即ちDPF12を通過した直後の排気ガスの温度を検出する。
次に、排気ガス浄化システム100の制御構成について説明する。
図1に示すように、排気ガス浄化システム100は、制御装置50を備える。
制御装置50は、エンジン20の運転の全般的な制御を行うとともに、DPF12の再生制御を行う。制御装置50では、CPU(中央演算装置)と、記憶装置としてROM、RAM、HDD等がバスで接続される。前記記憶装置には制御プログラムが記憶されている。
制御装置50には、差圧センサ13と、温度センサ14とが接続されている。
粒子状物質除去装置10の入口側及び出口側の差圧は、差圧センサ13により検出されて制御装置50に入力される。制御装置50は、差圧センサ13の検出結果に基づいて、DPF12における粒子状物質の堆積量を推定する。また、DPF12を通過した直後の排気ガスの温度は、温度センサ14により検出されて制御装置50に入力される。
制御装置50には、さらに吸気スロットル31と、排気スロットル32と、EGRバルブ42と、報知手段60とが接続されている。
報知手段60は、後述する白煙防止運転が開始されることを操縦者に報知する手段である。報知手段60は、例えば、図示せぬ表示ランプを表示パネルに設けて、白煙防止運転が開始されると点灯又は点滅させるように構成される。ただし、報知手段60は、スピーカやブザー等を表示パネルに設け、白煙防止運転中に報知音がなるようにして構成することも可能である。また、報知手段60は表示パネルに設ける構成に限らず、他の位置に配置する構成にしてもよい。
また、図2に示すように、制御装置50には、排気ガス温度判断手段51と、排気ガス温度調整手段52と、白煙タイマ53と、吸気スロットルタイマ57とが備えられている。
排気ガス温度判断手段51は、温度センサ14より検出された、DPF12を通過した直後の排気ガスの温度を取得し、その取得した排気ガスの温度と、予め設定した所定の設定値と、を比較することで、取得した排気ガスの温度状態を判断する手段である。
排気ガス温度調整手段52は、排気ガス温度判断手段51の判断結果、エンジン20の運転状態(定常状態、過渡状態)に応じて、吸気スロットル31、排気スロットル32、及びEGRバルブ42を調整することで、粒子状物質除去装置10を流れる排気ガスの温度を調整する手段である。排気ガス温度調整手段52は、吸気調整手段54と、排気調整手段55と、EGR調整手段56と、を具備する。
吸気調整手段54は、エンジン20の吸気スロットル31を調整するものである。吸気調整手段54は、排気ガス温度判断手段51の判断結果、エンジン20の運転状態、又は温度センサ14の検出結果に応じて、吸気スロットル31の開閉速度及び開閉のタイミングを変化させる。
排気調整手段55は、エンジン20の排気スロットル32を調整するものである。排気調整手段55は、排気ガス温度判断手段51の判断結果、エンジン20の運転状態、又は温度センサ14の検出結果に応じて、排気スロットル32の開閉速度及び開閉のタイミングを変化させる。
EGR調整手段56は、エンジン20のEGRバルブ42を調整するものである。
白煙タイマ53は、後述する白煙防止運転を開始するまでの時間をカウントするものである。白煙タイマ53は任意の時間を設定することができる。制御装置50は、白煙タイマ53のカウントがスタートし、白煙タイマ53において予め設定した設定時間を経過した後、白煙防止運転を開始するように構成されている。
吸気スロットルタイマ57は、吸気スロットル31の開閉を開始するまでの時間をカウントするものである。吸気スロットルタイマ57では、任意の時間を設定することができる。制御装置50は、吸気スロットルタイマ57のカウントが解除されるまでは、吸気スロットル31を開閉させず、排気スロットル32が閉じる前に吸気スロットル31が閉じないように各スロットルの閉じるタイミングをずらすことができるように構成されている。
次に、白煙防止運転を開始する前に行う白煙異常排出可能性判定について説明する。
排気ガス浄化システム100は、粒子状物質除去装置10おける未燃のHCの蓄積によって発生する白煙の異常排出を防止するために、以下で説明する白煙防止運転を行う。
まず、排気ガス浄化システム100は、白煙が異常排出される可能性があるか否かを判定する。そして、排気ガス浄化システム100は、当該判定の結果に基づいて当該白煙防止運転を行う。
図3に示すように、エンジン20が運転状態となると(S1)、温度センサ14は、粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)を検出する(S2)。
制御装置50は、温度センサ14によって検出された粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)を取得する(S3)。制御装置50は、この取得した排気ガスの温度(Tdpf)に基づいて、白煙防止運転を行う旨(白煙フラグ)の信号が有るか否か(信号が1か0か)を判断する(S4)。
ここで、制御装置50は、エンジン20が運転状態となると、繰り返し、以下の一連の白煙異常排出可能性判定を行う。また、白煙異常排出可能性判定においては、以下に述べる所定の条件を満たすと、白煙タイマ53のカウントをスタートさせるとともに、白煙防止運転を行う旨の信号を出す。そして、当該白煙防止運転を行う旨の信号は、白煙タイマ53がリセットされるまで解除されない。従って、白煙異常排出可能性判定を行う前提としてステップS4において白煙防止運転を行う旨の信号が有るか否かを判断する。
まず、制御装置50が、ステップS4において、白煙防止運転を行う旨の信号無しと判断した場合(S4−No)について説明する。
ステップS4において、白煙防止運転を行う旨の信号無しと判断した場合(S4−No)、制御装置50は、温度センサ14より取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)と、予め設定した第1設定温度とを比較し、この排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度未満であるか否かを判断する(S5)。
ここでの予め設定した第1設定温度とは、酸化触媒11が活性する温度の最低の温度、言い換えれば、活性が始まる温度をいう。取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側温度がこの第1設定温度より低い場合は、粒子状物質除去装置10内の温度が酸化触媒11の活性温度より低いため、排気ガス中のHCが酸化触媒11により酸化されず、酸化触媒11やDPF12に吸着し蓄積される。従って、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側温度がこの第1設定温度未満の場合には、白煙防止運転を行う必要がある。
ステップS5において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側温度が第1設定温度未満ではないと判断した場合(S5−No)、即ち、白煙防止運転を行う必要がないと判断した場合、制御装置50は、DPF12の再生制御を行う必要があるか否かを判断する(S6)。
ステップS6において、DPF12の再生制御を行う必要があると判断した場合(S6−Yes)、制御装置50はDPF12の再生制御を行う(S7)。ステップS6において、DPF12の再生制御を行う必要がないと判断した場合(S6−No)、制御装置50は、温度センサ14によって検出された粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)を取得する(S3)。
また、ステップS5において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度未満であると判断した場合(S5−Yes)、即ち、白煙防止運転を行う必要があると判断した場合、制御装置50は、白煙タイマ53のカウントをスタートさせるとともに(S8)、白煙防止運転を開始する旨の信号を出す(S9)。この時、制御装置50は、報知手段60を作動させて、排気ガス温度調整手段52による排気ガスの昇温が開始される旨、即ち白煙防止運転を開始する旨を報知する。
このように、制御装置50は、白煙防止運転を行う旨の信号無しと判断した場合(S4−No)で、且つ温度センサ14より取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度未満であると判断した場合(S5−Yes)に、白煙タイマ53によるカウントをスタートさせるとともに(S8)、白煙防止運転を行う旨の信号を出す(S9)。
制御装置50は、ステップS9において、白煙防止運転を行う旨の信号を出すと、白煙タイマ53によるカウントがスタートしてから所定時間(設定時間)が経過しているか否かを判断する(S10)。制御装置50は、白煙タイマ53において設定した設定時間を経過しなければ、白煙防止運転を開始しないため、ここで白煙タイマ53のカウントを判断する。
ステップS10において、白煙タイマ53のカウントがスタートしてから所定時間が経過していると判断した場合(S10−Yes)、制御装置50は、EGR調整手段56によりEGRバルブ42を強制的に全閉とし(S11)、白煙防止運転を開始する(S12)。
また、ステップS10において、白煙タイマ53のカウントがスタートしてから所定時間が経過していないと判断した場合(S10−No)、制御装置50は、DPF12の再生制御を行う必要があるか否かを判断する(S6)。
次に、制御装置50が、ステップS4において、白煙防止運転を行う旨の信号有りと判断した場合(S4−Yes)について説明する。
ステップS4において、白煙防止運転を行う旨の信号有りと判断した場合(S4−Yes)、即ち、白煙タイマ53のカウントがスタートされ、白煙防止運転を行う旨の信号が出された場合、制御装置50は、温度センサ14より取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)と、予め設定した第2設定温度とを比較し、この取得した排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度未満であるか否かを判断する(S13)。
ここでの予め設定した第2設定温度とは、前記第1設定温度よりも高い温度であって、酸化触媒11が十分活性し、溶損に至らない温度である。
ステップS13において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度未満ではないと判断した場合(S13−No)、粒子状物質除去装置10内の排気ガスの温度が高いため白煙防止運転を行う必要がなく、制御装置50は、白煙タイマ53のカウントをリセットするとともに(S14)、白煙防止運転を行う旨の信号を解除する(S15)。即ち、通常の運転に移行する。
そして、制御装置50は、DPF12の再生制御を行う必要があるか否かを判断する(S6)。
一方、ステップS13において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度未満であると判断した場合(S13−Yes)、制御装置50は、白煙タイマ53のカウントがスタートしてから所定時間が経過しているか否かを判断する(S10)。
この所定時間は、白煙防止運転が可能な運転状態となるまでの時間をいい、エンジン20が冷えた状態等で白煙防止運転を開始すると、更に白煙が多く溜まり異常排出されるおそれがあるために設定されている。
ステップS10において、白煙タイマ53のカウントがスタートしてから所定時間が経過していると判断した場合(S10−Yes)、制御装置50は、EGR調整手段56によりEGRバルブ42を強制的に全閉とし(S11)、白煙防止運転を開始する(S12)。
また、ステップS10において、白煙タイマ53がスタートしてから所定時間が経過していないと判断した場合(S10−No)、制御装置50は、粒子状物質除去装置10の再生制御を行う必要があるか否かを判断する(S6)。
次に、排気ガス浄化システム100における白煙防止運転について説明する。
図4に示すように、前記白煙異常排出可能性判定を経て、白煙防止運転が開始されると(S12)、温度センサ14は、粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)を検出する(S21)。
制御装置50は、温度センサ14によって検出された排気ガスの温度(Tdpf)を取得する(S22)。制御装置50は、温度センサ14より取得した排気ガスの温度(Tdpf)と、予め設定した第1設定温度とを比較し、この取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側温度が第1設定温度以上であるか否かを判断する(S23)。
ここでの予め設定した第1設定温度とは、前記の第1設定温度と同様に、酸化触媒11の活性温度の最低値をいう。
当該白煙防止運転は、吸気スロットル31及び排気スロットル32の開閉により、粒子状物質除去装置10内を昇温させ、それにより酸化触媒11を活性温度まで昇温させる運転である。
ここで、粒子状物質除去装置10内の温度状態を考慮せずに、温度が低い状態で吸気スロットル31及び排気スロットル32を同時に閉じると、エンジン20に供給される空気の量が減少する一方で完全に燃焼されない燃料が増加する。そのため、制御装置50は、排気ガスの温度に応じて、吸気スロットル31及び排気スロットル32の開閉速度と、開閉のタイミングとを調整して、排気ガスの温度が酸化触媒11の活性温度まで上昇するように制御する。
まず、制御装置50が、ステップS23において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度以上であると判断した場合(S23−Yes)について説明する。
ステップS23において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度以上であると判断した場合(S23−Yes)、制御装置50は、排気スロットル32の目標開度を求める(S24)。
ここでの排気スロットル32の目標開度とは、エンジン20の運転状態(定常状態、過渡状態)に応じてマップにより設定された排気スロットル32の開閉角度をいう。詳しくは、排気スロットル32の目標開度は、エンジン20の回転数又は負荷に対応して設定された排気スロットル32のマップから求められるものである。
排気スロットル32の目標開度を求めると(S24)、制御装置50は、排気スロットル32の開閉速度を求める(S25)。
ここでの排気スロットル32の開閉速度は、排気スロットル32が開閉する際の排気スロットル32自体の動く速さであり、エンジン20の運転状態(定常状態、過渡状態)に応じて求められる。詳しくは、排気スロットル32の開閉速度は、定常状態のエンジン20の回転数又は負荷、及び過渡状態のエンジン20の回転数又は負荷に対応して設定されるものである。
排気スロットル32の開閉速度を求めると(S25)、制御装置50は、排気調整手段55によって、当該目標開度及び開閉速度を排気スロットル32に指示し(S26)、排気スロットル32を調整する。
また一方で、ステップS23において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度以上であると判断した場合(S23−Yes)、制御装置50は、上述のステップS24を行うと同時に、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号が無いか否かを判断する(S27)。
ステップS27において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号無しと判断した場合(S27−Yes)、制御装置50は、吸気スロットル31の目標開度を求める(S28)。
また、ステップS27において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号有りと判断した場合(S27−No)、制御装置50は、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号を解除して(S29)、吸気スロットル31の目標開度を求める(S28)。
ここでの吸気スロットル31の目標開度とは、エンジン20の運転状態(定常状態、過渡状態)に応じてマップにより設定された吸気スロットル31の開閉角度をいう。詳しくは、吸気スロットル31の目標開度は、エンジン20の回転数及び負荷から作成された吸気スロットル31のマップから求められるものである。
ステップS28において、吸気スロットル31の目標開度を求めると、制御装置50は、吸気スロットル31の開閉速度を求める(S30)。
ここでの吸気スロットル31の開閉速度は、吸気スロットル31が開閉する際の吸気スロットル31自体の動く速度であり、エンジン20の運転状態(定常状態、過渡状態)に応じて求められるものである。詳しくは、吸気スロットル31の開閉速度は、定常状態のエンジン20の回転数又は負荷、及び過渡状態のエンジン20の回転数又は負荷に対応して設定されるものである。
吸気スロットル31の開閉速度を求めると(S30)、制御装置50は、吸気調整手段54によって、当該目標開度及び開閉速度を吸気スロットル31に指示し(S31)、吸気スロットル31を調整する。
このように、白煙防止運転が開始された後、温度センサ14から取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が、予め設定した第1設定温度以上であると判断した場合(S23−Yes)には、吸気スロットル31及び排気スロットル32を同時に調整することで、白煙防止運転を行う。
吸気スロットル31及び排気スロットル32を同時に調整することで、粒子状物質除去装置10に流れる排気ガスの流量が減少し、それにより排気ガスの温度が上昇する。そして、昇温された排気ガスが粒子状物質除去装置10内を流れることで酸化触媒11が昇温される。
次に、制御装置50が、ステップS23において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度以上ではないと判断した場合(S23−No)について説明する。つまり、粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度が第1設定温度未満の場合には、排気スロットル32を調整する制御を行った後にタイミングをずらせて、吸気スロットル31を調整する制御を行う。
ステップS23において、温度センサ14から取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第1設定温度以上ではないと判断した場合(S23−No)、図5に示すように、制御装置50は、排気スロットル32の目標開度を求め(S41)、排気スロットル32の開閉速度を求める(S42)。このとき、前記同様に目標開度はマップにより求められ、開閉速度はエンジン20の運転状態に応じて求められる。
排気スロットル32の目標開度及び開閉速度を求めると(S41、S42)、制御装置50は、排気調整手段55によって、当該目標開度及び開閉速度を排気スロットル32に指示し(S43)、排気スロットル32を調整する。
その後、制御装置50は、吸気スロットル31を調整する旨の信号が有るか否かを判断する(S44)。
ステップS44において、吸気スロットル31を調整する旨の信号有りと判断した場合(S44−Yes)、制御装置50は、吸気スロットル31の目標開度を求めるとともに(S45)、吸気スロットル31の開閉速度を求める(S46)。このとき、前記同様に目標開度はマップにより求められ、開閉速度はエンジン20の運転状態に応じて求められる。
吸気スロットル31の目標開度及び開閉速度を求めると(S45、S46)、制御装置50は、吸気調整手段54によって、当該目標開度及び開閉速度を吸気スロットル31に指示し(S47)、排気スロットル32を調整する。
一方、ステップS44において、吸気スロットル31を調整する旨の信号無しと判断した場合(S44−No)、制御装置50は、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号が有るか否かを判断する(S48)。
ここでまず、制御装置50が、ステップS48において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号有りと判断した場合(S48−Yes)について説明する。
ステップS48において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号有りと判断した場合(S48−Yes)、制御装置50は、温度センサ14によって検出された粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)を取得し、取得した排気ガスの温度(Tdpf)と、予め設定した第2設定温度とを比較し、この取得した排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度以上であるか否かを判断する(S49)。
ステップS49において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度未満であると判断した場合(S49−No)、制御装置50は、吸気スロットル31を調整する旨の信号を出す(S50)。
また、ステップS49において、取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度以上であると判断した場合(S49−Yes)、酸化触媒11の活性温度以上に排気ガスの温度が上昇しているため、ステップS3(図3)に戻る。
また一方、ステップS48において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号有りと判断した場合(S48−Yes)、制御装置50は、上述のステップS49を行うと同時に、吸気スロットルタイマ57によるカウントが所定時間以上経過しているか否かを判断する(S51)。
ここでの所定時間とは、排気スロットル32の調整を開始してから、吸気スロットル31の調整が必要となるまでの時間をいう。この所定時間は、排気スロットル32を調整すると、エンジン20に負荷変動が生じ、それにより吸気スロットル31も調整する必要が生じるために設定されている。
ステップS51において、吸気スロットルタイマ57のカウントが所定時間以上経過していないと判断した場合(S51−No)、制御装置50は、引き続き、吸気スロットルタイマ57のカウントが所定時間以上経過しているか否かを判断する(S51)。
また、ステップS51において、吸気スロットルタイマ57のカウントが所定時間以上経過していると判断した場合(S51−Yes)、制御装置50は、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号を解除し(S52)、吸気スロットル31を調整する旨の信号を出す(S50)。
このように、ステップS48において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号有りと判断した場合(S48−Yes)、制御装置50は、温度センサ14により取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度以上であるか否かを判断する(S49)と同時に、吸気スロットルタイマ57のカウントが所定時間以上経過しているか否かを判断する(S51)。
そして、制御装置50は、粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が第2設定温度未満であると判断した場合(S49−No)、及び/又は吸気スロットルタイマ57のカウントが所定時間以上経過していると判断した場合(S51−Yes)に、吸気スロットル31を調整する旨の信号を出す(S50)。
ステップS50において、吸気スロットル31を調整する旨の信号を出すと、制御装置50は、吸気スロットル31の目標開度を求めるとともに(S45)、吸気スロットル31の開閉速度を求める(S46)。
吸気スロットル31の目標開度及び開閉速度を求めると(S45、S46)、制御装置50は、吸気調整手段54によって、当該目標開度及び開閉速度を吸気スロットル31に指示し(S47)、吸気スロットル31を調整する。
次に、制御装置50が、ステップS48において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号無しと判断した場合(S48−No)について説明する。
ステップS48において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号無しと判断した場合(S48−No)、制御装置50は、吸気スロットルタイマ57をリセットし(S53)、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号を出し(S54)、吸気スロットルタイマ57のカウントを開始させる(S55)。
吸気スロットルタイマ57によるカウントを開始させると(S55)、制御装置50は、吸気スロットルタイマ57のカウントが所定時間以上経過しているか否かを判断する(S51)。
ステップS51において、吸気スロットルタイマ57によるカウントが所定時間以上経過していないと判断した場合(S51−No)、制御装置50は、引き続き、吸気スロットルタイマ57によるカウントが所定時間以上経過しているか否かを判断する(S51)。
ステップS51において、吸気スロットルタイマ57によるカウントが所定時間以上経過していると判断した場合(S51−Yes)、制御装置50は、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号を解除し(S52)、吸気スロットル31を調整する旨の信号を出す(S50)。
このように、ステップS48において、吸気スロットルタイマ57を作動させる旨の信号無しと判断した場合(S48−No)、制御装置50は、吸気スロットルタイマ57を作動させたうえ、吸気スロットルタイマ57のカウントが所定時間以上経過しているか否かの判断のみを行う(S51)。そして、吸気スロットルタイマ57によるカウントが所定時間以上経過していると判断した場合(S51−Yes)に、吸気スロットル31を調整する旨の信号を出す(S50)。
ステップS50において、吸気スロットル31を調整する旨の信号を出すと、制御装置50は、吸気スロットル31の目標開度を求めるとともに(S45)、吸気スロットル31の開閉速度を求める(S46)。
吸気スロットル31の目標開度及び開閉速度を求めると(S45、S46)、制御装置50は、吸気調整手段54によって、当該目標開度及び開閉速度を吸気スロットル31に指示し(S47)、吸気スロットル31を調整する。
このように、白煙防止運転が開始された後、温度センサ14から取得した粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)が、予め設定した第1設定温度以上ではないと判断した場合(S23−No)には、まず、排気スロットル32を調整することで、酸化触媒11の活性温度まで粒子状物質除去装置10(DPF12)の出口側における排気ガスの温度(Tdpf)を上昇させ、その後、吸気スロットル31を調整するという制御により、白煙防止運転を行う。
以上のように、排気ガス浄化システム100は、
エンジン20の排気通路22に、酸化触媒11と、DPF12と、を設け、エンジン20の排気ガスを浄化する排気ガス浄化システム100において、
DPF12の出口側に配置されて排気ガスの温度を検出する温度センサ14(出口側温度検出手段)と、
温度センサ14(出口側温度検出手段)の検出結果に基づき、DPF12の出口側における排気ガスの温度状態を判断する排気ガス温度判断手段51と、
排気ガス温度判断手段51の判断結果に基づき、排気ガスの温度を調整する排気ガス温度調整手段52と、
を具備し、
排気ガス温度判断手段51によりDPF12の出口側における排気ガスの温度が所定の設定値未満であると判断した場合、排気ガス温度調整手段52により排気ガスを酸化触媒11の活性温度まで昇温させる白煙防止運転を開始するものである。
このように構成することで、DPF12の出口側における排気ガス温度のみで、排気ガス温度調整手段52の制御、即ち白煙防止運転を行うか否かを判断するため、白煙防止運転を精度良く行うことができ、燃料の消費を抑制することができる。
また、排気ガス浄化システム100は、
排気ガス温度調整手段52は、
エンジン20の吸気スロットル31を調整する吸気調整手段54と、
エンジン20の排気スロットル32を調整する排気調整手段55と、を具備し、
吸気調整手段54は、吸気スロットル31の開閉速度をエンジン20の運転状態に応じて変更可能とし、
排気調整手段55は、排気スロットル32の開閉速度をエンジン20の運転状態に応じて変更可能とするものである。
このように構成することで、エンジン20の運転状態が定常状態又は過渡状態にある場合に、その状態に応じて吸気スロットル31及び/又は排気スロットル32の開閉速度を変化させて、定常状態ではエンジン20の急激な変動を抑えることができ、過渡状態では白煙の発生を速やかに低減することができる。
さらに、排気ガス浄化システム100は、
吸気調整手段54は、排気ガス温度判断手段51の判断結果に基づいて、排気スロットル32の開閉に対して吸気スロットル31を開閉させるタイミングを変更可能とし、
排気調整手段55は、排気ガス温度判断手段51の判断結果に基づいて、吸気スロットル31の開閉に対して排気スロットル32を開閉させるタイミングを変更可能とするものである。
このように構成することで、排気ガスの温度が、酸化触媒11の活性温度又は設定温度に達しているか否かに応じて、吸気スロットル31及び排気スロットル32の一方に対して他方を開閉させるタイミングを変化させて、排気ガスに混じる未燃の燃料の量を調整し、白煙の排出を低減することができる。
さらにまた、排気ガス浄化システム100は、
白煙防止運転が開始されることを報知する報知手段60を具備するものである。
このように構成することで、操縦者に対して、白煙防止運転を行う旨を聴覚、又は、視覚等で報知するので、操縦者は、容易に白煙防止運転を行う旨を知ることができる。
11 酸化触媒
12 DPF
14 温度センサ(出口側温度検出手段)
20 エンジン
31 吸気スロットル
32 排気スロットル
51 排気ガス温度判断手段
52 排気ガス温度調整手段
54 吸気調整手段
55 排気調整手段
60 報知手段
100 排気ガス浄化システム

Claims (4)

  1. エンジンの排気通路に、酸化触媒と、パティキュレートフィルタと、を設け、前記エンジンの排気ガスを浄化する排気ガス浄化システムにおいて、
    前記パティキュレートフィルタの出口側に配置されて排気ガスの温度を検出する出口側温度検出手段と、
    前記出口側温度検出手段の検出結果に基づき、前記パティキュレートフィルタの出口側における排気ガスの温度状態を判断する排気ガス温度判断手段と、
    前記排気ガス温度判断手段の判断結果に基づき、前記排気ガスの温度を調整する排気ガス温度調整手段と、
    を具備し、
    前記排気ガス温度判断手段により前記パティキュレートフィルタの出口側における排気ガスの温度が所定の設定値未満であると判断した場合、前記排気ガス温度調整手段により前記排気ガスを前記酸化触媒の活性温度まで昇温させる白煙防止運転を開始する排気ガス浄化システム。
  2. 前記排気ガス温度調整手段は、
    前記エンジンの吸気スロットルを調整する吸気調整手段と、
    前記エンジンの排気スロットルを調整する排気調整手段と、を具備し、
    前記吸気調整手段は、前記吸気スロットルの開閉速度を前記エンジンの運転状態に応じて変更可能とし、
    前記排気調整手段は、前記排気スロットルの開閉速度を前記エンジンの運転状態に応じて変更可能とする請求項1に記載の排気ガス浄化システム。
  3. 前記吸気調整手段は、前記排気ガス温度判断手段の判断結果に基づいて、前記排気スロットルの開閉に対して前記吸気スロットルを開閉させるタイミングを変更可能とし、
    前記排気調整手段は、前記排気ガス温度判断手段の判断結果に基づいて、前記吸気スロットルの開閉に対して前記排気スロットルを開閉させるタイミングを変更可能とする請求項2に記載の排気ガス浄化システム。
  4. 前記白煙防止運転が開始されることを報知する報知手段を具備する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の排気ガス浄化システム。
JP2009123622A 2009-05-21 2009-05-21 排気ガス浄化システム Expired - Fee Related JP5457073B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123622A JP5457073B2 (ja) 2009-05-21 2009-05-21 排気ガス浄化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123622A JP5457073B2 (ja) 2009-05-21 2009-05-21 排気ガス浄化システム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013131451A Division JP5655114B2 (ja) 2013-06-24 2013-06-24 排気ガス浄化システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010270690A true JP2010270690A (ja) 2010-12-02
JP5457073B2 JP5457073B2 (ja) 2014-04-02

Family

ID=43418913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009123622A Expired - Fee Related JP5457073B2 (ja) 2009-05-21 2009-05-21 排気ガス浄化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5457073B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021193045A1 (ja) * 2020-03-26 2021-09-30 いすゞ自動車株式会社 騒音抑制装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003286834A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Nissan Diesel Motor Co Ltd ディーゼルエンジンの排気処理装置
JP2003286887A (ja) * 2002-03-27 2003-10-10 Hino Motors Ltd 排気白煙化防止装置
JP2003343287A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2005155531A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Hino Motors Ltd 排気浄化装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003286887A (ja) * 2002-03-27 2003-10-10 Hino Motors Ltd 排気白煙化防止装置
JP2003286834A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Nissan Diesel Motor Co Ltd ディーゼルエンジンの排気処理装置
JP2003343287A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 内燃機関の排気浄化装置
JP2005155531A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Hino Motors Ltd 排気浄化装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021193045A1 (ja) * 2020-03-26 2021-09-30 いすゞ自動車株式会社 騒音抑制装置
CN115280005A (zh) * 2020-03-26 2022-11-01 五十铃自动车株式会社 噪音抑制装置
CN115280005B (zh) * 2020-03-26 2023-10-24 五十铃自动车株式会社 噪音抑制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5457073B2 (ja) 2014-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8316637B2 (en) Exhaust emission purification method and exhaust emission purification system
JP6036855B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3933172B2 (ja) 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム
JP2008274835A (ja) 酸化触媒の劣化診断装置
US8001774B2 (en) Control method of exhaust gas purification system and exhaust gas purification system
JP4930215B2 (ja) 排気浄化装置
JP3979437B1 (ja) 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム
US7934372B2 (en) Exhaust gas purification method and exhaust gas purification system
JP2007205240A (ja) 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム
JP2008180154A (ja) 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム
JP5533260B2 (ja) Dpfシステム
JP2004124855A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
EP2581569B1 (en) Dpf system
JP2009127497A (ja) NOx浄化装置の診断装置
JP5533259B2 (ja) 排気ガス浄化システム
JP2009257264A (ja) 排気浄化装置
JP5270265B2 (ja) ディーゼルエンジン
JP2015010470A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004218497A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004116332A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6506154B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004190667A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5655114B2 (ja) 排気ガス浄化システム
JP5457073B2 (ja) 排気ガス浄化システム
JP2005120986A (ja) 内燃機関の排気浄化システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5457073

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees