JP2010270380A - 筒袋状ワークのめっき処理用治具 - Google Patents
筒袋状ワークのめっき処理用治具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010270380A JP2010270380A JP2009125384A JP2009125384A JP2010270380A JP 2010270380 A JP2010270380 A JP 2010270380A JP 2009125384 A JP2009125384 A JP 2009125384A JP 2009125384 A JP2009125384 A JP 2009125384A JP 2010270380 A JP2010270380 A JP 2010270380A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylindrical bag
- plating
- shaped workpiece
- jig
- virtual cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
【解決手段】筒袋状ワークのめっき処理時に筒袋状ワークを保持するめっき処理用治具1は、仮に想定する仮想円筒CCの外面81の一部に接するように形成された当接面32を備えた接点部33を仮想円筒の軸心方向から見たときに周方向に異なる位置に複数有する陰電極部と、陰電極部を仮想円筒の軸心回りに回転させるための回転伝達装置と、を有し、複数の接点部は、保持対象である筒袋状ワークが隣り合う2つの接点部における当接面の間を通過しないように配されている。
【選択図】図11
Description
しかし、二次電池に使用される外装缶は、例えば内径が38mmに対して長さが略96mmの、一方の端が閉じられた円筒袋状であり、内径に比べてその深さが大きいという形状を有する。このような深底の筒袋状ワークは、内外面全体に均一な厚さのめっきを施すのが容易ではない。これまで一般に行われている、バレル内部に被めっき物を収容し、このバレルをめっき液中で回転させてめっき処理する方法では、特に筒袋状ワークの内部底面および曲がり部分(コーナー部)のめっきを確実に行うことが困難であった。
特許文献1に提案されためっき処理用治具は、めっきされた筒袋状ワークの内面の陰極棒が接触する部分に接点跡が残るのを防止するために、めっき処理の途中に数度、陰極棒の接触位置を変更する必要がある。しかし、この接触位置を変更する作業の自動化は、設備の複雑化および製品コストのアップ等から容易ではなく、この作業を人手に頼らなければならないという問題がある。
好ましくは、前記筒袋状ワークの底外面の外方に位置させるための底部膜圧抑制材を有し、底部膜圧抑制材は、前記仮想円筒の軸心方向に貫通し前記仮想円筒の直径よりも小さな径を有する貫通孔を備える。
好ましくは、前記陰電極部は、いずれも仮想円筒の軸心に平行に棒状に伸びてその途中の異なる位置に2つの当接面を有する4つの棒状電極であり、前記4つの棒状電極が前記仮想円筒の周方向について90度間隔に配されている。
めっき処理用治具1は、主に、円筒の一端が開放され他端が閉じられたワーク(以下「円筒袋状ワークW」という。)のめっき処理に使用される。めっき処理用治具1は、基部11、4つの陰電極12,12,12,12、補助陽電極13、開口端膜圧抑制材14、底部膜圧抑制材15および位置決め部16からなる。
基部11は、略円筒状のブシュ21、導電部22、外装部23および歯車24で形成される。導電部22は、ブシュ21の外周を覆う略円筒状の本体と、その一端から径方向外方に鍔状に拡がる円板26とからなる。
基部11における円板26およびこれを覆う外装部23の軸方向端面には、周方向に90度間隔で4つの電極用ねじ孔31,31が設けられている。
基部11は、ブシュ21および外装部23がポリ塩化ビニルにより、導電部22が電気の良導体であるステンレス鋼により、および歯車24がABS樹脂により、それぞれ形成されている。
陰電極12は、ステンレス鋼の丸棒の表面がポリプロピレン製チューブで覆われて形成されている。ポリプロピレン製チューブは、めっき処理時に陰電極12の表面がめっきされるのを防止する。
陰電極12は、軸心方向における2箇所に、金属表面を露出させた径大の周面32を備えた接点部33,33を有する。4つの陰電極12,…,12は、重ね合わせたときに互いの周面32,…,32が重なって位置しないように、全ての接点部33,…,33が軸心方向において異なる位置に設けられている。また、全ての接点部33,…,33は、一端から所定の距離内に配置される。この「所定の距離」とは、めっき処理が予定される円筒袋状ワークWの軸心方向長さ(高さ)を考慮して決定される距離である。
それぞれの陰電極12,…,12は、電極用ねじ孔31内で導電部22に電気的に連通している。
本発明における「陰電極部」は、4つの陰電極12,12,12,12をいうものである。
補助陽電極13は、円管状の本体34と、本体の一端においてその外観が円錐台であるテーパ部35とからなる。補助陽電極13は、その軸心を一端から他端に貫く流路13aを有する。本体34の外径は、基部11におけるブシュ21の内径に略等しい。テーパ部35は、本体34につながる端で最も外径が小さく、外方端に向けて次第に外径が大きくなっている。補助陽電極13は、本体34におけるテーパ部35とは逆側の端部がブシュ21の内側にびったりと嵌め込まれて、基部11と一体化されている。補助陽電極13は、炭素鋼に白金めっきが施されて形成され、酸洗等における耐食性が高められている。
開口端膜圧抑制材14は、正面視(図2参照)において円形であり、内側に断面が円形の凹状の凹部37を備える。なお、凹部37の底を形成する部分を薄肉部38といい、周囲の肉厚環状となった部分を厚肉部39というものとする。
薄肉部38には、凹部37の円形断面と同心円であって凹部37よりも径が小さくテーパ部35の端の外径よりも径が大きな円と、凹部に内接する「×」文字とが組み合わされた断面形状の貫通孔40が設けられている。
開口端膜圧抑制材14は、陰電極12,…,12が基部11に固定される前に、それぞれ陰電極12,…,12を4つの電極貫通孔41,41に貫通させて、陰電極12,…,12とともに基部11に一体化される。開口端膜圧抑制材14は、各電極用ねじ孔31,31に螺合されたねじ(なべ小ねじ)43,…,43を締めることにより、陰電極12,…,12に固定される。
底部膜圧抑制材15は、傾斜45度の面取りがなされた側の面に開口する4つの電極挿入孔45,45が、周方向に等間隔に4つ設けられている。各電極挿入孔45,45は、底部膜圧抑制材15を開口端膜圧抑制材4と重ね合わせたときに、開口端膜圧抑制材14の4つの電極貫通孔41,41とその位置が一致するように形成される。それぞれの電極挿入孔45,45は、底部膜圧抑制材15の軸心に直交し径方向外方に伸びて開口するねじ孔46,46に連通する。底部膜圧抑制材15は、ポリ塩化ビニルにより製作されている。
位置決め部16は、係止部27、アーム28、支持部29およびトグルリンク部30からなる。
係止部27は、邪魔板48、係止ピン49等からなる。邪魔板48は、円形の板である。係止ピン49は、先端が円錐状にテーパ加工されている。係止ピン49は、中心から偏った位置で邪魔板48を直交して突き抜け、突き抜けた先端側とは逆側でアーム28に取り付けられている。係止ピン49が貫通する邪魔板48における中心から偏った位置とは、後に説明する支持部29に近い側の位置をいう。邪魔板48はポリ塩化ビニルで製作され、係止ピン49は、ポリプロピレン製である。
支持部29は、図4をも参照して、2つの支持部材50a,50bにより構成される。なお、図4では、図2における最も上に位置する陰電極12が省略されている。支持部材50a,50bは、ステンレス鋼の帯状の板材が長手方向の2箇所で両端が異なる側となるように曲げられている。2つの支持部材50a,50bは、同一形状に形成されている。支持部29は、これらが面対称となるように向き合わされ、両者の間の広い側が、後に説明する治具支持体2の基台3に固定される。基台3に固定された支持部29は、図1に示されるように、陰電極12,12および補助陽電極13に平行である。
トグルリンク部30は、ロッド52および引っ張りコイルバネ53からなる。ロッド52は、角(かど)が丸められた帯状の板であり、一端側が回動ピン51を介してアーム28に一体化されている。ロッド52は、係止部27側においてアーム28に対して略45度傾斜している。
位置決め部16は、係止ピン49の先端が円筒袋状ワークWの底外面に当接しこれを係止することにより、円筒袋状ワークWがめっき処理用治具1から脱落するのを防止する。したがって、位置決め部16は、円筒袋状ワークWがその軸心方向に移動するのを防止するための係止装置といえる。また、円筒袋状ワークWの底外面に当接する係止ピン49を係止装置ということもできる。
治具支持体2は、めっき処理用治具1、基台3および回転伝達装置5からなる。
基台3は、全体として矩形の厚板状の外観を有する。基台3の内部には、その長手方向の略全長に渡り、幅広帯状の電気伝導体からなる陰極側導通部54が、基台3の厚み方向(図5における左右方向)の一方の表面55近くに埋め込まれている。陰極側導通部54は、基台3の長手方向一端側から外部に突出し、突出した端に接続端子が設けられている。
基台3は、長手方向において陰極側導通部54が突出する側とは逆側の他方の表面59に、長手方向の略半分の範囲に渡り、帯状の電気伝導体からなる陽極側導通部60がボルトにより固定されている。
基台3は、その長手方向の陰極側導通部54が突出する端とは反対側の端近傍に、めっき処理用治具1を、補助陽電極13を表面55に直交させて支持する。基台3に支持されためっき処理用治具1は、補助陽電極13におけるテーパ部35と反対側の端部が基台3を貫通して逆側の表面59から突出している。また、めっき処理用治具1は、基台3に支持された状態では、その導電部22における本体の露出する端面が、陰極側導通部54の連結孔における一方の表面55に露出する端面に当接する。この端面同士の当接により、陰極側導通部54と導電部22とが、つまり陰極側導通部54と各陰電極12,12,12,12とが電気的に連通する。
基台3を貫通する補助陽電極13は、他方の表面59から突出する端部を覆うストッパ61にボルトにより固定され、基台3に一体化される。ストッパ61は、陽極側導通部60と連結されており、補助陽電極13は、陽極側導通部60と電気的に連通する。
基台3に支持されためっき処理用治具1は、前述したように、補助陽電極13に固定されたブシュ21に対して、陰電極12,12,12,12、導電部22、外装部23および歯車24が一体となって回転可能である。
回転伝達装置5は、中段歯車62、初段歯車63,伝達軸64およびスプロケット65で構成される。
伝達軸64は、丸棒であって基台3を貫通して初段歯車63に一体化され、初段歯車63の回転軸として機能する。伝達軸64は、基台3の他方の表面59から外方に伸び、端にスプロケット65が固定されている。伝達軸64は、スプロケット65の近傍内方で、支持ロッド17に固定された伝達軸支持部66に支持されている。
治具ユニット4は、治具支持体2、プレート6、揺動支持部18、配電部および制御部からなる。
プレート6は、細長い矩形の板材で形成される。プレート6は、一方の端近くに、プレート6の長手方向に長い略矩形の貫通する孔67を備える。
揺動支持部18は、プレート6の一方の表面における孔67の開口部分を覆うように設けられている。揺動支持部18は、プレート6の孔67に連続する孔68を有し、孔68に治具支持体2の支持ロッド17を貫通させ、治具支持体2を揺動支点78廻りに揺動可能に支持する。
配電部は、プレート6の他方の端近くの揺動支持部18が配された側と同じ側に設けられる。配電部は、めっき処理装置の操作盤から、めっき処理用の電力および制御用電力を受け入れるための装置である。
次に、図1〜図3および図7を参照しながら、円筒袋状ワークWにめっき処理を行うときのめっき槽7内におけるめっき処理用治具1の動作について説明する。
円筒袋状ワークWは、例えば炭素鋼製であり、めっきされる金属はニッケルである。
初めに、位置決め部16のアーム28が90度回動されて底部膜圧抑制材15の貫通孔44が開かれ、円筒袋状ワークWが陰電極12,…,12の間に収容される。この後、アーム28が元の位置まで回動され、円筒袋状ワークWは、邪魔板48から突出する係止ピン49の先端により、めっき処理用治具1からの脱落が防止される。
めっき処理用治具1のこの傾斜の角度は、水平に対して5度以上とするのが好ましい。なお、めっき処理用治具1においては、陰電極12,…,12(の軸心)、補助陽電極13(の軸心)および支持ロッド17がいずれも平行であり、傾斜の角度はこれらのいずれを基準としてもよい。
めっき処理用治具1は、めっき処理装置により駆動されるスプロケット65の回転が、初段歯車63、中段歯車62および歯車24に伝えられ、陰電極12,12,12,12、開口端膜圧抑制材14および底部膜圧抑制材15が一体となって回転する。めっき槽7内でのめっき処理用治具1における回転する部分の回転速度は、例えば略1rpmである。
陰電極21は、回転中常に突出帯部34,34,34が円筒袋状ワークWの内面に接して円筒袋状ワークWを保持するため、めっき処理において円筒袋状ワークWと電気的に常に連通している。
めっき処理では、制御部からの電力供給とは別に、めっき槽7内に備えられた陽極71にも電力が供給される。
めっき処理用治具1は、以上のように動作させることにより、種々の効果を奏する。
すなわち、めっき処理用治具1は、めっき処理時に陰電極12,…,12が回転することにより、円筒袋状ワークWの外周に接する(下方に位置する)陰電極12が順に替わる。そのため、円筒袋状ワークWの外面における陰電極12(の周面32)が当接する部分が常に変化する。めっき処理用治具1は、この動作により、めっき処理した円筒袋状ワークWの表面に接点跡が残らないという特長を有する。めっき処理用治具1を使用しためっき処理では、人手で円筒袋状ワークWを回転させる必要がなく、めっき処理の作業性を向上させることができる。
また、めっき処理用治具1は、傾斜させて使用されることにより、めっき処理時に円筒袋状ワークW内で発生する水素および酸素の気泡を系外に円滑に排出することができる。そのため、めっき処理用治具1は、発生した気泡が内面に付着滞留することによるめっきムラの発生を防止することができる。
図8はめっき処理用治具1によりめっき処理された円筒袋状ワークWのめっき厚さを調べた結果を示す図である。
図8に示されるように、めっき処理用治具1を使用してめっき処理された円筒袋状ワークWは、めっきの厚さの分布が全体に小さい。
しかし、開口部分のめっき厚さが大きい場合、例えば、ニッケル水素電池のケースとして使用される円筒袋状ワークWでは、開口部分に急激な曲げ加工が加えられたときに、めっきの割れが生ずるおそれがある。
めっき処理用治具1では、円筒袋状ワークWの開口部分近傍に配された開口端膜圧抑制材14によって、開口部分のめっき厚さが過大となることが防止される。この開口部分のめっき厚さが過大となることの防止効果は、より具体的には、円筒袋状ワークWの開口端縁に対向する凹部37の表面によりもたらされる。そのため、凹部37の円筒袋状ワークWの開口端縁に対向する表面を、開口端膜圧抑制面ということができる。
位置決め部16における邪魔板48も、底外面の角(かど)近傍のめっき液70の入れ替わりを抑制することにより、底外面の角(かど)近傍におけるめっき厚さの増加の防止に寄与する。
めっき処理用治具1は、開口端膜圧抑制材14および底部膜圧抑制材15のいずれかを、またはいずれをも有しないものとすることができ、そのようなめっき処理用治具であっても、円筒袋状ワークの表面に接点跡が残らないめっき処理を行うことができる。また、位置決め部16をめっき処理用治具1に一体化せず、めっき槽7に付属する装置、例えば、ノズルからめっき液を円筒袋状ワークの底外面に向けてジェット噴出させて、傾斜しためっき処理用治具からの円筒袋状ワークの落下を防止してもよい。
図9は他のめっき処理用治具1Bの部分側面断面図、図10は図9におけるC−C矢視図である。
めっき処理用治具1Bは、基部、各2つの2種類の陰電極12Ba,12Ba,12Bb,12Bb、補助陽電極13および位置決め部材76Bからなる。
基部は、めっき処理用治具1における基部11と略同じ構成であり、その説明を省略する。なお、図9および図10において、先に説明しためっき処理用治具1と同一の構成を有する部分については、めっき処理用治具1におけるものと同一の符合を付す。
陰電極本体74B、当接部75Bおよび陰電極12Bb,12Bbは、接点部33B,…,33Bを除き、表面がポリプロピレン製チューブで覆われている。
位置決め部材76Bは、ポリ塩化ビニルで形成され、略直方体の形状を有する。位置決め部材76Bは、1つの表面に直交して貫通する孔77Bを備える。また、位置決め部材76Bは、貫通する孔77Bに直交して外部に開口するねじ孔を備える。位置決め部材76Bは、孔77Bに陰電極12Ba,…,12Bbのいずれかを貫通させ、ねじ孔に螺合されたねじ43を締めることにより陰電極12Baに固定される。
めっき処理用治具1Bは、めっき処理時に陰電極12Ba,…,12Bbが回転することにより、円筒袋状ワークWの外周に接する(下方に位置する)陰電極が順に替わる。そのため、円筒袋状ワークWの外面における陰電極の突出端面32Bが当接する部分が常に変化する。めっき処理用治具1Bもめっき処理用治具1と同様のこの動作により、めっき処理した円筒袋状ワークWの表面に接点跡が残らないという特長を有する。めっき処理用治具1Bを使用しためっき処理では、人手で円筒袋状ワークWを回転させる必要がなく、めっき処理の作業性を向上させることができる。
めっき処理用治具1,1Bにおいて、補助陽電極13を筒袋状ワークの内側に入り込むように形成せず、筒袋状ワークの開口部分の外方近傍に形成してもよい。
めっき処理用治具が、めっき処理した筒袋状ワークの表面に接点跡が残らないという特長を有するためには、陰電極が次のように形成されることを要する。
例示した図11および図12を参照して、筒袋状ワークの内側に挿入するための補助陽電極13に一部を内包する仮想円筒CCを想定する。めっき処理用治具1,1Bでは、仮想円筒CCは、その軸心I−Mが伸びる方向が、補助陽電極13の長手方向(伸びた方向)と一致している。
めっき処理用治具1,1Bは、仮想円筒CCの外面81全体に配された複数の周面32,…,32(または突出端面32B,…,32B)で囲むようにして筒袋状ワークを保持する。
陰電極12(,12Ba,12Bb)は、仮想円筒CCの軸心I−M回りに回転する歯車24等の回転伝達装置と一体化されて回転する。そのため、めっき処理用治具1,1Bは、複数の周面32,…,32(または突出端面32B,…,32B)が、仮想円筒CCの軸心I−M方向に異なる位置であってかつ仮想円筒CCの軸心I−M方向から見たときに周方向に異なる位置に配され、陰電極12(12Ba,12Bb)の回転時において周面32,32((または突出端面32B,32B)の間から筒袋状ワークが脱落しないように配されていることを要する。
しかし、周面32(または突出端面32B)は、仮想円筒CCの周方向に複数配されていれば足り、他に筒袋状ワークの脱落防止手段を設ければ、軸心I−M方向に複数箇所設けることを要しない。例えば、図12(a)における右側の上下2つの接点部33B,33Bを電気の不導体で形成しても、めっき処理用治具1Bは、接触跡が生じないという効果を奏する。
めっき処理用治具1,1Bにおいては、補助陽電極13は基部11に固定されて回転しないが、めっき処理用治具を、補助陽電極13が、陰電極12,…,12,12Ba,…,12Bbとともに回転するように形成してもよい。
開口端膜圧抑制材14、底部膜圧抑制材15、邪魔板48および位置決め部材76Bは、めっき処理する筒袋状ワークの断面形状、大きさ等により適切な形状、大きさ等に設計される。
その他、めっき処理用治具1,1B、およびめっき処理用治具1,1Bの各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
5 回転伝達装置
12、12Ba,12Bb 陰電極部(陰電極、棒状電極)
13 補助陽電極
14 開口端膜圧抑制材
15 底部膜圧抑制材
16 係止装置(位置決め部)
32 当接面(接点部の周面)
32B 当接面(突出端面)
33,33B 接点部
37 開口端膜圧抑制面(凹部の表面)
44 貫通孔
49 係止装置(係止ピン)
81 (仮想円筒の)外面
CC 仮想円筒
I−M (仮想円筒の)軸心
W 筒袋状ワーク(円筒袋状ワーク)
Claims (5)
- 筒袋状ワークのめっき処理時に前記筒袋状ワークを保持するめっき処理用治具であって、
仮に想定する仮想円筒の外面の一部に接するように形成された当接面を備えた接点部を前記仮想円筒の軸心方向から見たときに周方向に異なる位置に複数有する陰電極部と、
前記陰電極部を前記仮想円筒の軸心回りに回転させるための回転伝達装置と、を有し、
複数の前記接点部は、
保持対象である前記筒袋状ワークが隣り合う2つの前記接点部における前記当接面の間を通過しないように配されている
ことを特徴とする筒袋状ワークのめっき処理用治具。 - 前記筒袋状ワークの開口部分の外方に位置させるための開口端膜圧抑制材を有し、
前記開口端膜圧抑制材は、
前記仮想円筒の軸心に直交し前記開口部分に対向させるための面である開口端膜圧抑制面を備えて前記仮想円筒の軸心方向の異なる位置に移動可能に形成されている
請求項1に記載の筒袋状ワークのめっき処理用治具。 - 前記筒袋状ワークの底外面の外方に位置させるための底部膜圧抑制材を有し、
底部膜圧抑制材は、
前記仮想円筒の軸心方向に貫通し前記仮想円筒の直径よりも小さな径を有する貫通孔を備えた
請求項1または請求項2に記載の筒袋状ワークのめっき処理用治具。 - 前記筒袋状ワークの内側に挿入するために前記仮想円筒の軸心方向に伸びた補助陽電極と、
前記筒袋状ワークの底外面に当接し前記筒袋状ワークが前記仮想円筒の軸心方向に移動するのを防止するための係止装置を有する
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の筒袋状ワークのめっき処理用治具。 - 前記陰電極部は、
いずれも仮想円筒の軸心に平行に棒状に伸びてその途中の異なる位置に2つの当接面を有する4つの棒状電極であり、
前記4つの棒状電極が前記仮想円筒の周方向について90度間隔に配されている
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の筒袋状ワークのめっき処理用治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009125384A JP5451182B2 (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | 筒袋状ワークのめっき処理用治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009125384A JP5451182B2 (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | 筒袋状ワークのめっき処理用治具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010270380A true JP2010270380A (ja) | 2010-12-02 |
JP5451182B2 JP5451182B2 (ja) | 2014-03-26 |
Family
ID=43418637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009125384A Expired - Fee Related JP5451182B2 (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | 筒袋状ワークのめっき処理用治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5451182B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107217294A (zh) * | 2017-07-14 | 2017-09-29 | 苏州市金翔钛设备有限公司 | 用于管状工件的电镀挂具 |
CN113718318A (zh) * | 2020-05-26 | 2021-11-30 | 江苏澳光电子有限公司 | 一种高效电镀安全放置架 |
CN113897659A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-01-07 | 安徽江淮汽车集团股份有限公司 | 一种适用于皮卡车身的电泳吊具 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0797700A (ja) * | 1993-08-06 | 1995-04-11 | Nippon Light Metal Co Ltd | 印刷ロールのメッキ用導電治具 |
JP2000017493A (ja) * | 1998-07-02 | 2000-01-18 | Sakae Denshi Kogyo Kk | 連続メッキ装置における移送装置 |
JP2001152388A (ja) * | 1999-09-07 | 2001-06-05 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 表面処理装置 |
JP2005240082A (ja) * | 2004-02-25 | 2005-09-08 | Shin Kyoritsu Kako Kk | バレルめっき装置 |
JP2006299306A (ja) * | 2005-04-15 | 2006-11-02 | Kida Seiko Kk | 電解めっき方法および電解めっきライン |
JP2007277634A (ja) * | 2006-04-06 | 2007-10-25 | Fuji Hatsujo Kk | メッキ方法、メッキ装置および電気メッキが施された電池缶 |
-
2009
- 2009-05-25 JP JP2009125384A patent/JP5451182B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0797700A (ja) * | 1993-08-06 | 1995-04-11 | Nippon Light Metal Co Ltd | 印刷ロールのメッキ用導電治具 |
JP2000017493A (ja) * | 1998-07-02 | 2000-01-18 | Sakae Denshi Kogyo Kk | 連続メッキ装置における移送装置 |
JP2001152388A (ja) * | 1999-09-07 | 2001-06-05 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 表面処理装置 |
JP2005240082A (ja) * | 2004-02-25 | 2005-09-08 | Shin Kyoritsu Kako Kk | バレルめっき装置 |
JP2006299306A (ja) * | 2005-04-15 | 2006-11-02 | Kida Seiko Kk | 電解めっき方法および電解めっきライン |
JP2007277634A (ja) * | 2006-04-06 | 2007-10-25 | Fuji Hatsujo Kk | メッキ方法、メッキ装置および電気メッキが施された電池缶 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107217294A (zh) * | 2017-07-14 | 2017-09-29 | 苏州市金翔钛设备有限公司 | 用于管状工件的电镀挂具 |
CN113718318A (zh) * | 2020-05-26 | 2021-11-30 | 江苏澳光电子有限公司 | 一种高效电镀安全放置架 |
CN113718318B (zh) * | 2020-05-26 | 2022-07-12 | 江苏澳光电子有限公司 | 一种高效电镀安全放置架 |
CN113897659A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-01-07 | 安徽江淮汽车集团股份有限公司 | 一种适用于皮卡车身的电泳吊具 |
CN113897659B (zh) * | 2021-11-10 | 2022-09-13 | 安徽江淮汽车集团股份有限公司 | 一种适用于皮卡车身的电泳吊具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5451182B2 (ja) | 2014-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107838538B (zh) | 一种钛合金管道全位置等离子焊接工艺 | |
US8177945B2 (en) | Multi-anode system for uniform plating of alloys | |
JP5451182B2 (ja) | 筒袋状ワークのめっき処理用治具 | |
JP4684979B2 (ja) | メッキ装置 | |
JP2010270381A (ja) | 円筒袋状ワークのめっき処理用治具 | |
JP2013060658A (ja) | 軸体に電気めっきを形成するための装置、めっき皮膜を有する軸体の製造方法および軸体上に亜鉛系めっき皮膜を形成するためのめっき液 | |
EP2893056B1 (de) | Galvanische beschichtung von behandlungsgut unter verwendung einer innenanode | |
TWI785154B (zh) | 金屬箔製造裝置及電極板安裝體 | |
JP4595046B2 (ja) | りん酸塩皮膜処理装置及び化成皮膜処理装置 | |
JP2015001005A (ja) | アノード及びそれを備えた高速めっき装置 | |
BRPI0618226A2 (pt) | dispositivo para o tratamento de superfìcie de peças a serem trabalhadas | |
KR101776782B1 (ko) | 원통형 피도금체 도금을 위한 도금전극 유닛을 갖는 도금장치 | |
JP4766279B2 (ja) | バレルめっき装置 | |
JP2011117047A (ja) | イオン交換膜法電解槽 | |
WO2011049086A1 (ja) | バレルめっき装置 | |
JP4532093B2 (ja) | 金属箔製造用不溶性電極 | |
KR101793706B1 (ko) | 수냉식 윤활타입 슬립 음극전원장치 | |
KR20220016914A (ko) | 전기화학적 처리를 위한 전극 어셈블리 | |
JP2013204042A (ja) | 不溶性電極構造体、及び、不溶性電極構造体の補修方法 | |
JP2009242924A (ja) | めっき用バレルおよびバレルめっき装置 | |
US6551472B2 (en) | Electroforming apparatus | |
JP2001200394A (ja) | メッキ処理装置 | |
CN203782239U (zh) | 一种防止海水容器腐蚀设备 | |
JP7246079B2 (ja) | 電解研磨装置 | |
WO2022014316A1 (ja) | めっき電極、めっき装置およびめっき方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120206 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130917 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131217 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131226 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5451182 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |