JP2010270254A - ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ用ゴム組成物として用いた際、優れたドライグリップ性能とウェットグリップ性能とを発揮し得るゴム組成物、およびそれを用いた空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】本発明のゴム組成物は、少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、少なくとも無機充填剤を5〜350質量部の量で含む充填剤を総量で10〜350質量部、および下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなり、かつ前記充填剤の総量に対し、軟化剤と前記樹脂とを総量で50質量%以上の量で配合してなることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明のゴム組成物は、少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、少なくとも無機充填剤を5〜350質量部の量で含む充填剤を総量で10〜350質量部、および下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなり、かつ前記充填剤の総量に対し、軟化剤と前記樹脂とを総量で50質量%以上の量で配合してなることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物として用いた際に、湿潤路面および乾燥路面の双方において優れたグリップ性能を発揮するゴム組成物、ならびに該ゴム組成物を用いて得られる高性能な空気入りタイヤに関する。
近年、タイヤ用ゴム組成物に広く一般的に配合されているカーボンブラックに代え、シリカを配合することにより、粘着摩擦力を大きくして、湿潤路面でのグリップ性能が向上することが知られている。また、混練設備の改良および混練方法の改良等により、近年ではシリカが多く配合された空気入りタイヤ製造が可能となってきている。
たとえば、特許文献1には、ジエン系ゴムに対し、特定量のシリカを含む充填剤と特定量のファクチスとを配合してなるレース用タイヤトレッドゴム組成物が開示されている。また、特許文献2には、シリカと特定の無機剤とを配合したゴム組成物が開示されており、乾燥路面におけるグリップ性能(ドライグリップ性能)および湿潤路面におけるグリップ性能(ウェットグリップ性能)を良好に兼ね備えている。
しかしながら、特許文献1のように、シリカを含む充填剤とファクチスとを配合してなるゴム組成物であっても、湿潤路面でのグリップ性能には優れているものの、路面が乾いていく状況および乾いた路面では安定したグリップ性能が得られない点に依然として改良の余地が残されている。
また、特許文献2のように、充填剤として上記のようなシリカと特定の無機剤とを配合したゴム組成物においても、良好なウェットグリップ性能を示しつつ、より優れたドライグリップ性能を発揮する観点から、さらなる改善が求められている。
このように、湿潤路面での優れたグリップ性能は発揮し得るものの、特に路面が乾いていく状況及び乾いた路面で安定したグリップ性能を充分に確保するのは困難を伴う傾向にあるため、これらいずれのゴム組成物をタイヤに用いても、優れたドライグリップ性能とウェットグリップ性能とを充分に兼ね備えるものではない。
そこで、本発明は、タイヤ用ゴム組成物として用いた際、優れたドライグリップ性能とウェットグリップ性能とを発揮し得るゴム組成物、およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的としている。
本発明者は、上記課題を解決すべく、特定量の充填剤および軟化剤と、特定の化合物2種をモノマーとして共重合させて得られる樹脂とを配合してなるゴム組成物を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のゴム組成物は、少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、少なくとも無機充填剤を5〜350質量部の量で含む充填剤を総量で10〜350質量部、および
下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなり、かつ
前記充填剤の総量に対し、軟化剤と前記樹脂とを総量で50質量%以上の量で配合してなることを特徴とする。
下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなり、かつ
前記充填剤の総量に対し、軟化剤と前記樹脂とを総量で50質量%以上の量で配合してなることを特徴とする。
(式(I)中、Rは水素原子、或いは炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基であり、Xは水素原子、炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であり、RとXのアルキル基は同一であっても異なっていてもよい。)
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
前記無機充填剤が、シリカおよび/または下記式(III)で表される無機剤を含むのが望ましい。
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(III)
(式(III)中、M1は、Al、Mg、Ti、CaおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、金属酸化物またはその水和物、或いはこれら金属の炭酸塩を示し、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、およびzは0〜10の整数を示す。)。
また、前記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンであり、前記共重合体樹脂がα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂であって、
前記α−メチルスチレンの割合(a質量%)は、下記式(D)を満たすのが好ましい。
60≦a<95 ・・・(D)
さらに、前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点は、100〜170℃であるのが望ましい。
また、前記式(I)中のXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であって、
前記共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であるのが望ましい。
前記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、1,000〜10,000であってもよい。
さらに、前記(I)で表わされる化合物(I)が、p−tert−ブチル−α−メチルスチレンであってもよい。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いたことを特徴とする。
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(III)
(式(III)中、M1は、Al、Mg、Ti、CaおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、金属酸化物またはその水和物、或いはこれら金属の炭酸塩を示し、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、およびzは0〜10の整数を示す。)。
また、前記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンであり、前記共重合体樹脂がα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂であって、
前記α−メチルスチレンの割合(a質量%)は、下記式(D)を満たすのが好ましい。
60≦a<95 ・・・(D)
さらに、前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点は、100〜170℃であるのが望ましい。
また、前記式(I)中のXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であって、
前記共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であるのが望ましい。
前記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、1,000〜10,000であってもよい。
さらに、前記(I)で表わされる化合物(I)が、p−tert−ブチル−α−メチルスチレンであってもよい。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いたことを特徴とする。
本発明のゴム組成物によれば、湿潤路面での良好なグリップ性能を有効に保持しつつ、路面が乾いていく状況および乾いた路面でのグリップ性能をより向上させることができる。
したがって、上記ゴム組成物を用いれば、あらゆる路面状況に柔軟に対応し得る高性能な空気入りタイヤを得ることができる。かかる空気入りタイヤは、たとえばスポーツカーや競技者用車両等に採用されるタイヤとして好適である。
したがって、上記ゴム組成物を用いれば、あらゆる路面状況に柔軟に対応し得る高性能な空気入りタイヤを得ることができる。かかる空気入りタイヤは、たとえばスポーツカーや競技者用車両等に採用されるタイヤとして好適である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、少なくとも無機充填剤を5〜350質量部の量で含む充填剤を総量で10〜350質量部、および
上記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、上記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなり、かつ
前記充填剤の総量に対し、軟化剤と前記樹脂とを総量で50質量%以上の量で配合してなることを特徴とする。
本発明のゴム組成物は、少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、少なくとも無機充填剤を5〜350質量部の量で含む充填剤を総量で10〜350質量部、および
上記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、上記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなり、かつ
前記充填剤の総量に対し、軟化剤と前記樹脂とを総量で50質量%以上の量で配合してなることを特徴とする。
本発明に用いるゴム成分としては、少なくとも一種以上のジエン系ポリマーを含むこと以外は特に限定されず、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、イソブチレン−イソプレン共重合体、ポリクロロプレン等のジエン系ポリマーをそれぞれ単独で、又は組み合わせて用いることができる。
本発明では、上記ジエン系ゴム成分100質量部に対し、少なくとも無機充填剤を5〜350質量部好ましくは30〜250質量部、より好ましくは50〜150質量部で含む充填剤を、総量で10〜350質量部、好ましくは50〜300質量部、より好ましくは80〜200質量部で配合する。上記範囲の量の無機充填剤を含む充填剤を上記範囲の量で含むことで、湿潤路面でのグリップ性能を向上させることができるとともに、耐摩耗性や耐久性等の向上をも図ることができる。
上記充填剤に含まれる無機充填剤としては、たとえばシリカおよび下記式(III)で表される無機剤が好適なものとして挙げられる。
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(III)
上記式(III)中、M1は、Al、Mg、Ti、CaおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、金属酸化物またはその水和物、或いはこれら金属の炭酸塩を示し、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、およびzは0〜10の整数を示す。
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(III)
上記式(III)中、M1は、Al、Mg、Ti、CaおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、金属酸化物またはその水和物、或いはこれら金属の炭酸塩を示し、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、およびzは0〜10の整数を示す。
上記シリカとしては、特に限定されるものではなく、たとえば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等の少なくとも1種が挙げられ、これらの中でも耐破壊特性の改良効果と、湿潤路面でのグリップ性能の向上との両立効果が最も顕著である湿式シリカの使用が望ましい。
また、用いることができるシリカは、窒素吸着法による比表面積が好ましくは80〜300m2/g、より好ましくは110〜220m2/gの範囲であるものが望ましい。この比表面積が80m2/g以上でさらに充分な補強性を発揮し、一方、300m2/g以下では作業性が低下することがないからである。なお、通常は、ゴムの白色補強充填剤として用いられる微紛の無水ケイ酸や含水ケイ酸が用いられる。具体的には、比表面積が220m2/gの日本シリカ工業社製の「ニップシルAQ」や、比表面積が117m2/gのローディア社製の「ゼオシル1115MP」等の市販品を使用することができる。
上記シリカを用いる場合、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、5〜200質量部、好ましくは50〜150質量部の量で配合するのが望ましい。シリカの含有量が5質量部未満であると、湿潤路面でのグリップ性能が不十分となり、一方、200質量部を越えると、耐摩耗性や耐久性の低下の要因となるおそれがある。
上記式(III)で表される無機剤としては、例えば、アルミナ水和物(Al2O・H2O)、アルミナ類〔Al2O3・nH2O(nは0〜3の数である)〕、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム〔Al(OH)3〕、炭酸アルミニウム〔Al2(CO3)3〕、水酸化マグネシウム〔Mg(OH)2〕、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム〔Ca(OH)2〕、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al2O3)、クレー(Al2O3・2SiO2)、カオリン(Al2O3・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al2O3・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al2O3・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム〔(ZrO(OH)2・nH2O)、炭酸ジルコニウム〔Zr(CO3)2〕、各種ゼオライト、長石、マイカ、モンモリロナイト等の少なくとも1種を用いることができる。
これらの中でも、グリップ性能の向上に大きく寄与する観点から、アルミナ水和物、水酸化アルミニウム、カオリン等の使用が好ましく、アルミナ水和物、水酸化アルミニウムがさらに好ましい。
また、これらの無機剤は、平均粒子径が0.01〜10μmの範囲のものが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜5μmの範囲のものが望ましい。この無機剤の平均粒子径を上記範囲(0.01〜10μm)とすることにより、ゴム組成物の耐破壊特性、耐摩耗性をさらに良好に維持することができる。
これらの無機剤の含有量は、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、5〜150質量部、好ましくは10〜70質量部の量で配合するのが望ましい。この無機剤の含有量が、150質量部を越えると、耐摩耗性や耐久性が低下するおそれがある。
本発明では、上記無機充填剤として、シリカまたは上記式(III)で表される無機剤を各々単独で用いてもよく、これらを併合して用いてもよく、本発明の効果をより有効に発揮する観点から、これらを併合して用いるのが望ましい。
本発明で用いる充填剤として、上記無機充填剤のほか、カーボンブラックを用いてもよい。カーボンブラックを配合することで、湿潤路面でのグリップ性能の点ではシリカや上記無機剤には及ばないものの、耐久性の向上や混練性の改善を図ることができる。かかるカーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積(N2SA)が70〜250m2/gのものが好ましく、さらに好ましくは、80〜180m2/gが望ましく、たとえば、ASTMコードがN110、N234、N220、N231、N219、N339、N330、N326などを用いることができる。これらのカーボンブラックの含有量は、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、0〜100質量部、好ましくは、0〜50質量部であることが望ましい。このカーボンブラックの含有量が、100質量部を越えると、未加硫時の加工性改良幅が小さくなるおそれがある。
本発明のゴム組成物には、さらに前記充填剤の総量に対し、軟化剤と後述する下記式(I)で表される化合物(I)およびインデン(II)とから得られる共重合体樹脂とを総量で50質量%以上、好ましくは50〜150質量%の量で配合する。軟化剤と樹脂との総量が充填剤の総量に対して50質量%未満であると、良好なグリップ性能を確保できないおそれがある。
上記軟化剤としては、従来からゴム組成物の分野で広く用いられているゴム用軟化剤であれば特に制限なく用いることができる。たとえば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、アロマオイルなどの芳香族系プロセスオイル、特殊プロセスオイルが挙げられる。
本発明で用いる樹脂は、下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂であり、かかる樹脂をゴム成分に配合してなるゴム組成物は、適度なゴムの柔らかさを保持するため、得られる空気入りタイヤのグリップ性能、特にドライグリップ性能を著しく向上させることができる。さらに、該樹脂は混練り中での分散性も良好である。
(式(I)中、Rは水素原子、或いは炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基であり、Xは水素原子、炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であり、RとXのアルキル基は同一であっても異なっていてもよい。)。
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
また、本発明のゴム組成物において、上記式(I)で表わされる化合物(I)としては、上記条件を満たす限り特に限定されないが、上記式(I)において、Rがメチル基であってXに置換基を持たないα−メチルスチレン、および上記式(I)において、Rがメチル基であってXがp位に結合し、かつtert−ブチル基であるp−tert−ブチル−α−メチルスチレンが好ましい。すなわち、前記共重合体樹脂としては、α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂、およびp−tert−ブチル−α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂が好ましい。なお、前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂は、下記式(VI):
上記式(I)で表わされる化合物(I)とインデン(II)とを共重合させる際、化合物(I)の割合(a質量%)とインデン(II)の割合(b質量%)は、上記式(A)〜(C)を満たす。化合物(I)の割合(a質量%)が5質量%未満であると、ゴムが硬くなってタイヤのグリップ性能を確保しにくくなり、95質量%以上であるとタイヤのグリップ性能が向上しないおそれがある。また、上記式(I)で表わされる化合物(I)の割合(a質量%)は、好ましくは20〜95質量%、より好ましくは20〜50質量%であるのが望ましい。ここで、上記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンである場合、上記割合(a質量%)は下記式(D)を満たすのが好ましく、
60≦a<95 ・・・(D)
下記式(D’)を満たすのがさらに好ましい。
75≦a<95 ・・・(D’)
60≦a<95 ・・・(D)
下記式(D’)を満たすのがさらに好ましい。
75≦a<95 ・・・(D’)
また、インデン(II)の割合(b質量%)が1質量%未満であると、ゴムが硬くなってタイヤのグリップ性能が充分に向上しない傾向にあり、95質量%を超えると充分なタイヤのグリップ性能を確保できないおそれがある。また、上記インデン(II)の割合(b質量%)は、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは50〜80質量%である。ここで、上記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンである場合、インデン(II)の割合(b質量%)は好ましくは1〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%であり、また、上記式(I)で表わされる化合物(I)がp−tert−ブチル−α−メチルスチレンである場合、インデン(II)の割合(b質量%)は好ましくは40〜95質量%である。
さらに、上記式(I)で表わされる化合物(I)とインデン(II)とを共重合させる際、化合物(I)の割合と前記インデン(II)の割合との和(a+b質量%)が90質量%以下であると、ゴムの柔らかさを適度に保持することが困難になるおそれがある。ここで、上記式(I)で表わされる化合物の割合と前記インデンの割合との和(a+b質量%)は、95〜100質量%であるのが好ましい。
ここで、上記共重合体樹脂がα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂である場合、かかる樹脂の軟化点は好ましくは100〜170℃、より好ましくは120〜170℃、さらに好ましくは140〜165℃であるのが望ましい。ここで、該α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点が100℃未満であると、タイヤのグリップ性能が充分に向上されないおそれがあり、170℃を超えるとゴムが硬くなる傾向にある。
また、上記共重合体樹脂が、上記式(I)においてXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基である化合物(I)とインデン(II)との共重合体である場合は、該共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であることが好ましい。ここで、前記共重合体樹脂の軟化点が160℃未満であるとタイヤのグリップ性能が充分に向上されないおそれがあり、250℃を超えるとゴムが硬くなる傾向にある。
上記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、通常1,000〜10,000、好ましくは1500〜4500、より好ましくは2500〜3500であるのが望ましい。共重合体樹脂のMwが1,000未満であるとタイヤのグリップ性能が充分に向上しないおそれがあり、10,000を超えるとゴムの柔らかさを適度に保持することができないおそれがある。
上記共重合体樹脂の配合量は、少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、通常1〜100質量部、好ましくは2〜40質量部、より好ましくは2〜20質量部の量である。かかる配合量が1質量部未満であると、ゴム組成物に対する上記共重合体樹脂の効果が充分に発揮し得ず、100質量部を超えるとゴム組成物の作業性が低下するおそれがある。
なお、上記共重合体樹脂の重合方法は特に限定されず、上記化合物(I)およびインデン(II)を用いて、たとえば以下の方法によりこれらを共重合させて上記樹脂を得ることができる。まず、上記モノマーを有機溶媒とともに混合攪拌して必要に応じて加熱または冷却し、1〜75℃、好ましくは40〜70℃に保持しながら10〜30分かけて触媒を滴下する。次いで、該温度を保持したまま、さらに10〜40分かけて重合反応させる。
上記有機溶媒としては、シクロヘキサン、ベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、エチルベンゼン等、並びにテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系化合物、またはこれらの2種以上の混合物を用いることができる。
重合反応に用いる上記触媒としては、特に限定されず、ボロントリフロライドフェノール錯体などを好適に用いることができる。
上記重合反応が終了した後、通常の方法を用いて濾過および乾燥させることにより、本発明の樹脂を得ることができる。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分、上記充填剤、上記軟化剤および上記共重合体樹脂のほか、必要に応じ、本発明の目的を阻害しない範囲内で他の成分を配合してもよい。このような他の成分としては、たとえば、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、酸化亜鉛、およびステアリン酸などの、ゴム業界で通常使用される配合剤が挙げられる。これら他の成分は、上市のものを好適に用いることができる。なお、本発明のゴム組成物は、上記各成分を通常の方法により、たとえばロール、インターナルミキサー、バンバリーミキサーなどを用いて混錬し、必要に応じて加硫することにより得ることができる。
本発明のゴム組成物の用途は、特に限定されるものではないが、空気入りタイヤに用いるのが好適であり、なかでもトレッドゴムに用いるのが最適である。なお、本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム組成物を用いること以外は、公知の部材を使用して製造することができる。また、本発明の空気入りタイヤに充填する気体としては、通常のあるいは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。なお、本発明のゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製造する場合、タイヤ成形機などを用いて通常の方法により製造することができる。
本発明の空気入りタイヤの構成としては、たとえば、該タイヤが、1対のビード部、該ビード部にトロイド状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルトおよびトレッドを有してなるタイヤであることが挙げられる。本発明の空気入りタイヤは、ラジアル構造を有していてもよいし、バイアス構造を有していてもよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
≪数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)の測定≫
樹脂のMnおよびMwの測定は、GPCにより下記測定条件に従って測定した。
液体:テトラヒドロフラン
流速:1mL/min
カラム:shodex KF−6+shodex KF−803+shodex KF−802
温度:40℃
サンプル注入量:50μL
なお、shodex KF−6、shodex KF−803およびshodex KF−802は商品名であり、分子量の校正には標準ポリスチレンを用いた。
樹脂のMnおよびMwの測定は、GPCにより下記測定条件に従って測定した。
液体:テトラヒドロフラン
流速:1mL/min
カラム:shodex KF−6+shodex KF−803+shodex KF−802
温度:40℃
サンプル注入量:50μL
なお、shodex KF−6、shodex KF−803およびshodex KF−802は商品名であり、分子量の校正には標準ポリスチレンを用いた。
≪軟化点の測定≫
(JAI)7−1900のボールアンドリング法に準じて測定した。
(JAI)7−1900のボールアンドリング法に準じて測定した。
[樹脂Aの調製]
500mlの四口フラスコに攪拌装置、温度計、還流冷却管を取り付けた。前記四口フラスコにα−メチルスチレン81g、インデン9g(即ち、α−メチルスチレン90質量%、インデン10質量%)、トルエン240mlを反応混合液として仕込み、良く攪拌した。一方、滴下ロートに、触媒としてボロントリフロライドフェノール錯体0.9gとトルエン9gを入れ、該滴下ロートを前記四口フラスコに取り付けた。その後、均一に分散した反応混合液をドライアイスで冷却したアルコール浴を使用することによって1〜3℃に保ち、ここに前記触媒を15分かけて滴下し、重合反応を開始させた。前記触媒の滴下終了後、前記反応混合液を1〜3℃に保ったまま更に1時間重合させた。次に、前記反応混合液に0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して該重合を停止させた。得られた反応物を100mlの水で3回洗浄した後、溶媒および未反応モノマーを減圧留去して、α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂を得た(収量85g)。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂は軟化点145℃、数平均分子量(Mn)800、重量平均分子量(Mw)3500であった。
500mlの四口フラスコに攪拌装置、温度計、還流冷却管を取り付けた。前記四口フラスコにα−メチルスチレン81g、インデン9g(即ち、α−メチルスチレン90質量%、インデン10質量%)、トルエン240mlを反応混合液として仕込み、良く攪拌した。一方、滴下ロートに、触媒としてボロントリフロライドフェノール錯体0.9gとトルエン9gを入れ、該滴下ロートを前記四口フラスコに取り付けた。その後、均一に分散した反応混合液をドライアイスで冷却したアルコール浴を使用することによって1〜3℃に保ち、ここに前記触媒を15分かけて滴下し、重合反応を開始させた。前記触媒の滴下終了後、前記反応混合液を1〜3℃に保ったまま更に1時間重合させた。次に、前記反応混合液に0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して該重合を停止させた。得られた反応物を100mlの水で3回洗浄した後、溶媒および未反応モノマーを減圧留去して、α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂を得た(収量85g)。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂は軟化点145℃、数平均分子量(Mn)800、重量平均分子量(Mw)3500であった。
[樹脂Bの調製]
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を34〜36℃、15分で行い、前記重合を34〜36℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は76g、軟化点146℃、数平均分子量(Mn)700、重量平均分子量(Mw)1300であった。
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を34〜36℃、15分で行い、前記重合を34〜36℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は76g、軟化点146℃、数平均分子量(Mn)700、重量平均分子量(Mw)1300であった。
[樹脂Cの調製]
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を10〜15℃、15分で行い、前記重合を10〜15℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は86g、軟化点165℃、数平均分子量(Mn)1000、重量平均分子量(Mw)3000であった。
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を10〜15℃、15分で行い、前記重合を10〜15℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は86g、軟化点165℃、数平均分子量(Mn)1000、重量平均分子量(Mw)3000であった。
[樹脂Dの調製]
α−メチルスチレン36gとインデン54g(即ち、α−メチルスチレン40質量%、インデン60質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を54〜56℃、15分で行い、前記重合を54〜56℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は80g、軟化点144℃、数平均分子量(Mn)680、重量平均分子量(Mw)1100であった。
α−メチルスチレン36gとインデン54g(即ち、α−メチルスチレン40質量%、インデン60質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を54〜56℃、15分で行い、前記重合を54〜56℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は80g、軟化点144℃、数平均分子量(Mn)680、重量平均分子量(Mw)1100であった。
[樹脂Eの調製]
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を60〜63℃、15分で行い、前記重合を60〜63℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は70g、軟化点95℃、数平均分子量(Mn)350、重量平均分子量(Mw)500であった。
これら樹脂A〜Eの物性を表1に示す。
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を60〜63℃、15分で行い、前記重合を60〜63℃で1時間行ったこと以外は樹脂Aと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は70g、軟化点95℃、数平均分子量(Mn)350、重量平均分子量(Mw)500であった。
これら樹脂A〜Eの物性を表1に示す。
※1:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のα−メチルスチレンの割合(a質量%)
※2:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のインデンの割合(b質量%)
※3:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のα−メチルスチレンの割合とインデンとの割合の和(a+b質量%)
※2:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のインデンの割合(b質量%)
※3:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のα−メチルスチレンの割合とインデンとの割合の和(a+b質量%)
[実施例1〜6、比較例1〜6]
表2〜3に示す配合処方に従って各成分を配合し、バンバリーミキサーを用いて混練して、各種ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をトレッドとして用いたタイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を作製し、以下のようにウェットグリップ性能およびドライグリップ性能について評価した。結果を表2〜3に示す。
表2〜3に示す配合処方に従って各成分を配合し、バンバリーミキサーを用いて混練して、各種ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をトレッドとして用いたタイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を作製し、以下のようにウェットグリップ性能およびドライグリップ性能について評価した。結果を表2〜3に示す。
≪ウェットグリップ性能≫
得られたタイヤを乗用車の四輪に装備し、湿潤路面で走行させ、走行時におけるテストドライバーのフィーリングにより以下の基準に従って評価した。なお、比較例1の結果を「0」として相対評価し、数値化した。数値が正の値で大きくなる程、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
+3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
+2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
+1:プロのドライバーが差を認識できる程度
0 :コントロール
−1:プロのドライバーが差を認識できる程度
−2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
−3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
得られたタイヤを乗用車の四輪に装備し、湿潤路面で走行させ、走行時におけるテストドライバーのフィーリングにより以下の基準に従って評価した。なお、比較例1の結果を「0」として相対評価し、数値化した。数値が正の値で大きくなる程、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
+3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
+2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
+1:プロのドライバーが差を認識できる程度
0 :コントロール
−1:プロのドライバーが差を認識できる程度
−2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
−3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
≪ドライグリップ性能≫
得られたタイヤを乗用車の四輪に装備させて、乾燥路面で走行させ、走行時におけるテストドライバーのフィーリングにより以下の基準に従って評価した。なお、比較例1の結果を「0」として相対評価し、数値化した。数値が正の値で大きくなる程、ドライグリップ性能に優れることを示す。
+3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
+2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
+1:プロのドライバーが差を認識できる程度
0 :コントロール
−1:プロのドライバーが差を認識できる程度
−2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
−3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
得られたタイヤを乗用車の四輪に装備させて、乾燥路面で走行させ、走行時におけるテストドライバーのフィーリングにより以下の基準に従って評価した。なお、比較例1の結果を「0」として相対評価し、数値化した。数値が正の値で大きくなる程、ドライグリップ性能に優れることを示す。
+3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
+2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
+1:プロのドライバーが差を認識できる程度
0 :コントロール
−1:プロのドライバーが差を認識できる程度
−2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
−3:運転頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
※4:ジェイ・エス・アール(株)製、#1500
※5:SAF(N2SA(窒素吸着比表面積):150m2/g)
※6:日本シリカ工業社製、ニップシルAQ
※7:住友化学工業社製、C−301(平均粒子径1μm)
※8:富士興産社製、アロマックス#3
※9:デグサ社製、Si69
※10:N−1,3−ジメチル−ブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
※11:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド
※12:テトラキス−2−エチルヘキシルチウラムジスルフィルド
※5:SAF(N2SA(窒素吸着比表面積):150m2/g)
※6:日本シリカ工業社製、ニップシルAQ
※7:住友化学工業社製、C−301(平均粒子径1μm)
※8:富士興産社製、アロマックス#3
※9:デグサ社製、Si69
※10:N−1,3−ジメチル−ブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
※11:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド
※12:テトラキス−2−エチルヘキシルチウラムジスルフィルド
表2〜3によれば、無機充填剤を一切含まない比較例1〜3、ジエン系ゴム成分100質量部に対する無機充填剤の配合量が5〜350質量部の範囲外である比較例4〜5、上記充填剤を含みつつも上記共重合体樹脂を含まない比較例6に比べ、実施例1〜6は良好なウェットグリップ性能を保持しつつ、優れたドライグリップ性能を充分に発揮することがわかる。
なかでも特に、無機充填剤としてシリカと上記式(III)で表される無機剤とを併用した実施例6は、他の実施例に比べ、ウェットグリップ性能とドライグリップ性能とのバランスに優れた効果を発揮することもわかる。
Claims (8)
- 少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、少なくとも無機充填剤を5〜350質量部の量で含む充填剤を総量で10〜350質量部、および
下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなり、かつ
前記充填剤の総量に対し、軟化剤と前記樹脂とを総量で50質量%以上の量で配合してなることを特徴とするゴム組成物;
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C) - 前記無機充填剤が、シリカおよび/または下記式(III)で表される無機剤を含むことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物;
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(III)
(式(III)中、M1は、Al、Mg、Ti、CaおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、金属酸化物またはその水和物、或いはこれら金属の炭酸塩を示し、mは1〜5の整数、xは0〜10の整数、およびzは0〜10の整数を示す。)。 - 前記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンであり、前記共重合体樹脂がα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂であって、
前記α−メチルスチレンの割合(a質量%)が、下記式(D)を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のゴム組成物。
60≦a<95 ・・・(D) - 前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点が、100〜170℃であることを特徴とする請求項3に記載のゴム組成物。
- 前記式(I)中のXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であって、
前記共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。 - 前記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が、1,000〜10,000であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記(I)で表わされる化合物(I)が、p−tert−ブチル−α−メチルスチレンであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009124370A JP2010270254A (ja) | 2009-05-22 | 2009-05-22 | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009124370A JP2010270254A (ja) | 2009-05-22 | 2009-05-22 | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ |
Publications (1)
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JP2010270254A true JP2010270254A (ja) | 2010-12-02 |
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ID=43418539
Family Applications (1)
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JP2009124370A Withdrawn JP2010270254A (ja) | 2009-05-22 | 2009-05-22 | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010270254A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014070095A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-21 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 高性能ウェットタイヤ用トレッドゴム組成物 |
WO2015083818A1 (ja) * | 2013-12-06 | 2015-06-11 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
JP2018131516A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 東ソー株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
JP2018131515A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 東ソー株式会社 | 水添スチレン系共重合樹脂 |
-
2009
- 2009-05-22 JP JP2009124370A patent/JP2010270254A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014070095A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-21 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 高性能ウェットタイヤ用トレッドゴム組成物 |
WO2015083818A1 (ja) * | 2013-12-06 | 2015-06-11 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
US9976015B2 (en) | 2013-12-06 | 2018-05-22 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Tire rubber composition |
JP2018131516A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 東ソー株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
JP2018131515A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | 東ソー株式会社 | 水添スチレン系共重合樹脂 |
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---|---|---|---|
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