JP2010269543A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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雅之 坂本
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Abstract

【課題】製造コストを抑えつつ、タイヤのユニフォミティを向上しうる。
【解決手段】トレッド部2にベルト層7が配された空気入りタイヤの製造方法である。このタイヤの製造方法では、生タイヤTを成形する工程と、生タイヤTを加硫金型20に投入して加硫成型する加硫工程を含む。加硫工程では、トレッド部2のタイヤ内腔面9の中央領域9iが、センター中子30によってタイヤ半径方向外側へ押圧されるとともに、センター中子30のタイヤ軸方向の両外側のタイヤ内腔面9が、流体27又はブラダー47によって押圧される。
【選択図】図3

Description

本発明は、製造コストを抑えつつ、タイヤのユニフォミティを向上しうる空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤの製造方法には、タイヤの各構成部材を互いに貼り合わせて形成された生タイヤを、加硫金型に投入して加硫成形する加硫工程が含まれる(例えば下記特許文献1参照)。この加硫工程には、例えば、図10(A)に示されるように、ゴム等の変形可能な風船状の弾性体からなるブラダーaによって、生タイヤのタイヤ内腔面bを加硫金型側へ押圧するブラダー加硫や、図10(B)に示されるように、タイヤ内腔内に流体eを充填させて押圧するブラダーレス加硫等が知られている。
しかしながら、ブラダーaは、変形可能な弾性体から形成されるため、例えば、図11に示されるように、スチールコード等のベルトプライを継ぎ合わせたベルト層cのスプライス部dに対する押圧力が不足するおそれがある。その結果、スプライス部dの外側のトレッドゴムを十分に金型に押し付けることができないという問題がある。これは、トレッドゴムの周方向の均一性(ユニフォミティ)の悪化を招きやすい。
また、ブラダーレス加硫でも、物理的な部材を介することなく、流体eによってのみタイヤ内腔面bを押圧するため、ブラダー加硫と同様の問題がある。
そこで、図10(C)に示されるように、加硫後のタイヤ内腔の形状と略同一に形成された中子gによって、タイヤ内腔面bを押圧する中子加硫等が提案されている(例えば下記特許文献2参照)。
特開2004−98291号公報 特開2006−160236号公報
しかしながら、中子加硫では、内圧充填時のタイヤ内腔形状とほぼ同様な断面形状を有する大型の中子gが用いられる。従って、中子加硫では、このような中子gを弾性及び強度が増大した加硫後のタイヤから取り出す作業が必要となる。この作業は、煩雑であるため、中子加硫では製造コストが大幅に増大するという問題があった。
また、中子加硫では、中子g自体は膨張しないので、生タイヤは、そのゴム部分の熱膨張によって生じる圧力で主として金型に押圧される。この圧力は、さほど大きくないので、ゴムボリュームが小さいサイドウォール部では、この部分の金型に対する押圧力が不足しユニフォミティが悪化するという問題もあった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、生タイヤを加硫金型に投入して加硫成形する加硫工程において、トレッド部のタイヤ内腔面の中央領域を、センター中子を用いてタイヤ半径方向外側へ押圧するとともに、センター中子のタイヤ軸方向の両外側のタイヤ内腔面を、流体又はブラダーによって押圧することを基本として、製造コストを抑えつつ、タイヤのユニフォミティを向上しうる空気入りタイヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部にベルト層が配された空気入りタイヤの製造方法であって、生タイヤを成形する工程と、前記生タイヤを加硫金型に投入して加硫成型する加硫工程を含み、かつ前記加硫工程では、前記トレッド部のタイヤ内腔面の中央領域が、センター中子によってタイヤ半径方向外側へ押圧されるとともに、前記センター中子のタイヤ軸方向の両外側の前記タイヤ内腔面が、流体又はブラダーによって押圧されることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明のように、前記センター中子の幅は、前記ベルト層の最大幅の30%以上かつ100%以下の幅を有することが望ましい。
さらに、請求項3記載の発明のように、前記ベルト層は、ベルトプライの両端部をスプライスしたジョイント部を有し、前記センター中子は、タイヤ半径方向に拡縮径可能であり、かつ、拡径により少なくとも前記ジョイント部のタイヤ半径方向内側のタイヤ内腔面を押圧させることが望ましい。
さらに、請求項4記載の発明のように、前記センター中子は、タイヤのビード部の内周径よりも小さく縮径し、タイヤ軸方向に移動することによりタイヤ内腔から取り外し可能であることが望ましい。
さらに、請求項5記載の発明のように、前記生タイヤを成形する工程では、前記センター中子と、その両側に配されかつサイドウォール部を成形するためのサイド中子とを含む組立中子の外側に生タイヤが形成されても良い。この場合、前記加硫工程では、組立中子を分解して前記サイド中子のみを前記生タイヤのタイヤ内腔から取り外し、前記センター中子とともに生タイヤが前記加硫金型に投入されることが望ましい。
本発明の空気入りタイヤの製造方法では、生タイヤを加硫金型に投入して加硫成型する加硫工程において、トレッド部のタイヤ内腔面の中央領域が、センター中子によってタイヤ半径方向外側へ押圧される。トレッド中子は、ブラダーに比べて硬質であり、ベルト層のスプライス部のようにトレッド部の剛性の高い部分でも確実に金型の成形面に押し付けることができる。従って、本発明により得られた空気入りタイヤは、トレッド部がタイヤ周方向により均一化され、ユニフォミティを向上しうる。
しかも、センター中子は、トレッド部の中央領域のみを押圧するものであるため、加硫後のタイヤからも容易に取り出すことができ、ひいては製造コストを低減しうる。特に、請求項4記載の発明のように、センター中子は、タイヤのビード部の内周径よりも小さく縮径し、タイヤ軸方向に移動することによりタイヤ内腔から取り外し可能であることにより、さらに生産性を高めることができ、製造コストを低減できる。
また、センター中子のタイヤ軸方向の両外側のタイヤ内腔面は、流体又はブラダーによって押圧される。これにより、中子では十分押圧し得ないサイドウォール部等を、流体又はブラダーによって確実に金型の成形面に押圧できる。従って、タイヤのサイドウォール部等のユニフォミティをも向上できる。
本発明の製造方法で製造される空気入りタイヤの断面図である。 (A)、(B)は、生タイヤの成形工程の一実施形態を説明する断面図である。 本実施形態のセンター中子及び加硫金型を示す断面図である。 (A)〜(C)は、加硫工程の作用を説明する要部断面図である。 本発明の他の加硫工程を説明する断面図である。 本発明の他の実施形態である組立中子の断面図である。 組立中子の分解を説明する断面図である。 生タイヤのタイヤ内腔内にセンター中子が配された状態を示す断面図である。 生タイヤ及びセンター中子が加硫金型に投入された状態を示す断面図である。 (A)は従来のブラダー加硫を示す断面図、(B)は従来のブラダーレス加硫を示す断面図、(C)は従来の中子加硫を示す断面図である。 空気入りタイヤのベルト層を示すタイヤ赤道に沿った断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本発明の製造方法にて製造された空気入りタイヤの断面図が示される。該空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへて、ビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7とを具えており、本実施形態では乗用車用のラジアルタイヤが示されている。
カーカス6は、カーカスコードをタイヤ赤道Cに対して例えば75゜〜90゜の角度で配列したラジアル構造の1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aにより構成されている。カーカスコードとしては、例えばポリエステル、ナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維コードや必要によりスチールコードが採用される。
またカーカスプライ6Aは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、この本体部6aからのびてビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを有する。カーカスプライ6Aの本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびかつ硬質ゴムからなるビードエーペックス8が配され、ビード部4が適宜補強される。
また、カーカスプライ6Aの本体部6aの内側には、ビード内周面4Eを除いたタイヤ内腔面9のほぼ全域を形成するインナーライナゴム10が設けられている。該インナーライナゴム10は、低空気透過性を有する例えばブチル系のゴムでが採用される。
ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば10〜40°の小角度で傾けて配列した少なくとも2枚、本例ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bをベルトコードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成される。ベルトコードには、スチールコードが採用されているが、アラミド又はレーヨン等の高弾性の有機繊維コードが採用されても良い。
次に、本実施形態の製造方法について説明する。本実施形態では、未加硫の生タイヤTを成形する生タイヤ成形工程と、この生タイヤTを加硫金型20に投入して加硫成型する加硫工程とを含む。
図2(A)に示されるように、前記生タイヤ成形工程では、先ず、円筒状の成形ドラムDの上に、未加硫のインナーライナゴム10と、サイドゴム11(クリンチゴム12及びサイドウォールゴム3G)と、カーカスプライ6Aとが順次巻回されて筒状基体13が形成される。
次に、前記筒状基体13の両側に、それぞれビードエーペックスゴム8Gを取付けたビードコア5が軸方向外側から嵌め込まれる。そして、筒状基体13のビードコア5、5の外側部13bが、ビードコア5、5間をのびる主部13a側へと折り返される。
次に、図2(B)に示されるように、筒状基体13は、ビードコア5を把持するビードロックGによって、ビードコア5、5の軸方向距離を減じめられながら主部13aがトロイド状に膨張させられる。このとき、主部13aの外周面は、ベルト層7とトレッドゴム2Gなどを予め装着した環状トレッドリング14の内周面に圧接される。本実施形態では、以上のようなこれまでと同様の工程で生タイヤTが成形される。ただし、生タイヤTを成形する工程は、種々変形することができるのは言うまでもない。
図3に示されるように、加硫工程では、加硫金型20が用いられる。本実施形態の加硫金型20は、一方のサイドウォール成形面22aを具えた一方の側型20Aと、他方のサイドウォール成形面22aを具えた他方の側型20Bと、トレッド成形面22bを具えかつ周方向に分割されるとともに、半径方向へ拡縮可能な複数の上型20Cとを含んで構成れる。
一方の側型20A、他方の側型20B及び上型20Cは、互いに合体することによって、サイドウォール成形面22a及びトレッド成形面22bを連続して形成でき、また互いに離間することにより、生タイヤの投入及び加硫済タイヤの取り出しができる。なお、加硫金型20には、ヒーター等の加熱手段(図示省略)が設けられる。
また、一方、他方の側型20A、20Bは、それぞれ環状体であり、その内周面には生タイヤTのビード部4を保持するビードリング23が装着される。ビードリング23は、ビード内周面4Eとビード外面4Oとを成形しうるビード成形面24aを含む。
さらに、一方の側型20A及び他方の側型20Bの空洞部には、閉止部材25a、25bがそれぞれ取り付けられる。これにより、加硫金型20の内部に気密の空間Kを形成できる。
前記他方側の側型20Bに装着された閉止部材25bは、略筒状で他方側S2にのびている。これにより、閉止部材25bの内部には、軸方向にのびる空間26が形成される。この空間26の他方側S2の端部側には、例えば、加熱されたガス等の流体27(図4(C)に示す)を前記空間Kへ供給する供給口(図示省略)が設けられる。
さらに、閉止部材25bの内部の空間26には、生タイヤTのタイヤ回転軸と同心にのびる支持杆31が設けられる。支持杆31は、例えば、他方の側型20Bと一体となって一方側S1及び他方側S2の軸方向に移動できる。
また、前記支持杆31には、移動手段33を介してタイヤ半径方向に拡縮径可能なセンター中子30が設けられる。
前記センター中子30は、例えば、タイヤ周方向に複数分割された弓形状の中子片32を連ねて構成される。各中子片32は、トレッド部2のタイヤ内腔面9に沿った滑らかな三次元形状の外周面を有する押圧片34と、そのタイヤ半径方向内側に固着されたベース部35とを含む。押圧片34の前記外周面は、ブラダーよりも硬質で実質的に弾性変形しない例えば金属又は樹脂等の硬質材料で構成される。前記ベース部35は、タイヤ半径方向内方が開口した中空の角筒状で構成されている。
前記移動手段33は、支持杆31上に形成された案内レール36と、該案内レール36上を摺動自在に移動しうるスライド部37と、該スライド部37と中子片32とを連結するリンク38と、中子片32の動きをタイヤ半径方向にのみ拘束して移動させる案内手段39とを含んで構成される。
前記スライド部37は、案内レール36を介して支持杆31の外周面を軸方向に進退移動する基体41と、該基体41の他方側S2から半径方向外側へのびる立片42とを含む。立片42には、図示しないアクチュエータに連結されたロッド43が固着される。したがって、スライド部37は、ロッド43の軸方向移動によって、支持杆31に対して軸方向に移動しうる。
前記リンク38は、その一端がスライド部37の基体41にピン44によって回動自在に枢着される。また、リンク38の他端は、中子片32のベース部35に回動自在に枢着されている。
前記案内手段39は、本実施形態では、生タイヤTの半径方向へ複数段階で伸び縮みしうる入れ子状の伸縮シャフトからなる。具体的には、支持杆31に固着された断面矩形状の固定軸39aと、この固定軸39aに外挿されかつ回転止めされてタイヤ半径方向にのみ移動しうる角筒状の可動軸39bとを含んで構成される。なお、可動軸39bは、ベース部35の中空部に摺動移動可能に挿入されている。したがって、本実施形態の案内手段39は、中子片32をタイヤ半径方向にのみ移動可能に案内しうる。なお、案内手段39は、リンク38に代えて、流体圧等の動力を用いたものでも良い。
次に、加硫工程について具体的に説明する。
先ず、図4(A)に示されるように、一方の側型20A、他方の側型20B及び上型20Cを離間させ、一方の側型20Aに生タイヤTが装着される。
次に、ビードリング23及び閉止部材25bを一体に具えた他方の側型20Bと、支持杆31(センター中子30)とを同期させ、これらを一方の側型20Aに向けて移動させる。この際、センター中子30の外周面は、生タイヤのビード部の内周径よりも小さく縮径するため、生タイヤTと干渉することなくタイヤ軸方向に移動できる。しかる後、上型20Cをタイヤ半径方向内方に移動させ、一方の側型20A、他方の側型20B及び上型20Cを互いに合体させる。
これにより、図4(B)に示されるように、加硫金型20への生タイヤTの投入が完了する。また、このとき、センター中子30のタイヤ軸方向の中心30Cと、生タイヤTのタイヤ赤道Cとが整一する。
次に、図4(C)に示されるように、センター中子30は、移動手段33によって、生タイヤTの半径方向外側へ拡径される。即ち、アクチュエータ(図示省略)でスライド部37を一方側S1へ移動させ、リンク38を介してセンター中子30をタイヤ半径方向外方へと押し上げる。これにより、中子片32は、タイヤ半径方向外側へと拡径できる。拡径されたセンター中子30は、トレッド部2のタイヤ内腔面9の中央領域9iをタイヤ半径方向外側へと押圧し、トレッドゴム2Gをトレッド成形面22bに押し付けることができる。加えて、加硫金型20の空間K内には、例えば加熱された高圧の流体27が供給される。
このような加硫工程では、トレッド部2のタイヤ内腔面9の中央領域9iは、センター中子30で強固に押圧される一方、センター中子30のタイヤ軸方向両外側のタイヤ内腔面9は、加熱された流体27によって加硫金型20へと押圧される。従って、ベルト層7等のジョイント部であっても、剛性の高いセンター中子30の外周面でその部分をしっかりと加硫金型20側へと押圧し、トレッド部2の形状をタイヤ周方向に均一に成形してユニフォミティを向上させることができる。
また、ゴムボリュームが小さく中子だけでは十分押圧し得ないサイドウォール部6は、流体27によって確実に加硫金型20の成形面に押圧できる。従って、本発明によれば、タイヤのサイドウォール部6等のユニフォミティをも向上できる。
ここで、センター中子30の幅(即ち、押圧片34のタイヤ軸方向の幅)W1は、生タイヤTのベルト層7の最大幅W2の30%以上かつ100%以下に設定されるのが望ましい。センター中子30の幅W1が、ベルト層7の最大幅W2の30%未満になると、ベルト層7のジョイント部はその全幅に亘るので、この部分を十分に押圧できないおそれがある。逆に、センター中子30の幅W1が、ベルト層7の最大幅W2の100%を超えると、センター中子30が大型化し、加硫後のタイヤから取り出す作業が煩雑となって製造コストが増大させるおそれがある。このような観点により、センター中子30の幅W1は、ベルト層7の最大幅W2のより好ましくは50%以上が望ましく、また、ベルト層7の最大幅W2の好ましくは95%以下が望ましい。なお、ベルト層7の最大幅W2は、生タイヤTがセンター中子30に押圧された状態でのタイヤ軸方向の長さとする。
また、前記センター中子30は、例えば、上記拡径によりタイヤ周方向に隣り合う中子片32、32間に隙間が形成される場合、該中子片32が、ベルト層7のジョイント部のタイヤ半径方向内側のタイヤ内腔面9を押圧するよう、生タイヤTに対して位置決めされる必要がある。
加硫が終了すると、センター中子30は、移動手段33によって生タイヤTの半径方向内側へ縮径される(図3の中心線よりも下方の図参照)。即ち、スライド部37を他方側S2へ移動させ、リンク38を介して中子片32をタイヤ半径方向内側へ縮径させる。この際、センター中子30の外周面は、生タイヤTのビード部4の内周径よりも小さく縮径するため、加硫済みタイヤと干渉することなく、他方の側型20B及びビードリング23とともに、他方側S2へと移動できる。従って、加硫済みタイヤを加硫金型20から容易に取り外すことができる。
本発明は、種々の態様に変更して実施することができる。
例えば、加硫工程において、センター中子30の両外側のタイヤ内腔面9は、流体27に代えて、図5に示されるように、ゴム等の変形可能な弾性体からなるブラダー47によって押圧することもできる。これによって、上記実施形態と同様の効果を期待できる。
また、生タイヤ成形工程では、図6に示されるように、組立中子51の外側に生タイヤTが成形されても良い。
前記組立中子51は、例えば、少なくともトレッド部2の中央領域を成形するためのセンター中子52と、その両側に配されかつサイドウォール部3を成形する一対のサイド中子53、53と、センター中子52及びサイド中子53の半径方向内側に挿入されるインナーリング54とを含んで構成される。
このような組立中子51の外側面は、加硫済みタイヤのタイヤ内腔面9とほぼ近似したトロイド状の成形面55を有する。また、センター中子52及びサイド中子53は、タイヤ周方向に複数分割された中子片を連ねることによって、実質的にタイヤ周方向に連続して構成される。
また、前記センター中子52は、トレッド部2のタイヤ内腔面9に当接する外側センター片52Aと、該外側センター片52Aとインナーリング54との間に配される内側センター片52Bとを含んで構成される。
前記外側センター片52Aのタイヤ軸方向の幅W1は、上述のように、ベルト層7の最大幅W2の30%以上、より好ましくは50%以上であり、かつ100%以下に形成されるのが望ましい。また、外側センター片52Aの半径方向内側には、例えば、位置合わせ用の凹部56が形成される。
前記内側センター片52Bは、外側センター片52Aの前記凹部56に嵌合される凸部57が形成され、これらを嵌合することによって、外側センター片52A及び内側センター片52Bとを位置合わせして組立しうる。また、各内側センター片52Bには、タイヤ軸方向に貫通する孔部58が形成されている。
前記各サイド中子53も、タイヤ半径方向外側に配される外側サイド片53Aと、該外側サイド片53Aとインナーリング54との間に配される内側サイド片53Bとから構成される。
インナーリング54は、タイヤ回転軸CLを中心とする環状体であり、その外側に、センター中子52及びサイド中子53が装着される。また、インナーリング54は、内側センター片52Bのタイヤ軸方向両側に、タイヤ半径方向に貫通する孔部61が、タイヤ周方向に隔設されている。
このような組立中子51は、例えば図7に示されるように、インナーリング54(図6に示す)をタイヤ軸方向に抜き去るとともに、内側センター片52B、内側サイド片53B、外側サイド片53A、及び外側センター片52Aを順次、タイヤ内腔Tiからタイヤ半径方向内側に分解して抜き取りできる。
なお、このような組立中子51の外側に生タイヤTを成形する方法は、よく知られた種々の方法が採用できる。一例として、本件出願人がすでに提案している特開2006−160236号公報などの短冊状のプライ片などを用いた方法が好適である。このようにして得られる生タイヤTは、加硫済みのタイヤと近似した形状を有する。
この実施形態の加硫工程では、組立中子51を分解してサイド中子53のみを前記生タイヤTのタイヤ内腔から取り外す。即ち、図7に示したように、インナーリング54をタイヤ軸方向に抜き去った後、内側センター片52B、内側サイド片53B、外側サイド片53Aが順次、タイヤ内腔Tiから取り外される。しかる後、内側センター片52B及びインナーリング54が装着される。そして、図8及び図9に示されるように、センター中子52(インナーリング54も含めて)と生タイヤTとがともに加硫金型20に投入される。
図9に示されるように、生タイヤTのトレッドゴム2Gは、加硫中の膨張により、硬質の外表面を有する外側センター片52Aによって加硫金型20に確実に押しつけられる。従って、この実施形態においても、トレッドゴム2Gの成形後の均一性が向上する。
また、生タイヤTのサイドウォール部3のタイヤ内腔面9には、加熱された流体27が負荷されることにより、加硫金型20の成形面に押しつけられて加硫成形される。従って、サイドウォール部のユニフォミティをも向上できる。なお、流体27は、例えばインナーリング54の孔部61からタイヤ内腔に達することができる。
この実施形態においても、センター中子52のタイヤ軸方向両外側のタイヤ内腔面9は、流体27に代えて、ブラダー等によって押圧されてもよい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
タイヤサイズが195/65R15の乗用車用空気入りラジアルタイヤを、表1の仕様に基づいて10本づつ試作し、それらの性能を比較した。テスト内容は次の通りである。
<タイヤのユニフォミティ>
JASO C607のユニフォミティ測定法に基づいて、各タイヤのラジアルフォースバリエーション(RFV)をユニフォミティマシンを用いて測定した。結果は、各測定値の逆数を求め、比較例1の値を100とする指数とした。数値が大きいほどユニフォミティが高く良好である。
<製造コスト>
各タイヤ1本当たりの製造コスト(生タイヤ成形から金型からの取り外しまで)が計算された。結果は、各値の逆数を求め、比較例1の値を100とする指数により評価した。数値が大きいほど製造コストが小さく良好であることを示す。
テストの結果を表1に示す。
Figure 2010269543
Figure 2010269543
テストの結果、実施例の空気入りタイヤは、製造コストを抑えつつ、タイヤのユニフォミティを向上していることが確認できた。
2 トレッド部
7 ベルト層
9 タイヤ内腔面
9i 中央領域
20 加硫金型
27 流体
30 センター中子
47 ブラダー
T 生タイヤ

Claims (5)

  1. トレッド部にベルト層が配された空気入りタイヤの製造方法であって、
    生タイヤを成形する工程と、
    前記生タイヤを加硫金型に投入して加硫成型する加硫工程を含み、かつ
    前記加硫工程では、前記トレッド部のタイヤ内腔面の中央領域が、センター中子によってタイヤ半径方向外側へ押圧されるとともに、
    前記センター中子のタイヤ軸方向の両外側の前記タイヤ内腔面が、流体又はブラダーによって押圧されることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記センター中子の幅は、前記ベルト層の最大幅の30%以上かつ100%以下の幅を有する請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記ベルト層は、ベルトプライの両端部をスプライスしたジョイント部を有し、
    前記センター中子は、タイヤ半径方向に拡縮径可能であり、かつ、拡径により少なくとも前記ジョイント部のタイヤ半径方向内側のタイヤ内腔面を押圧することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記センター中子は、タイヤのビード部の内周径よりも小さく縮径し、タイヤ軸方向に移動することによりタイヤ内腔から取り外し可能である請求項3に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記生タイヤを成形する工程では、前記センター中子と、その両側に配されかつサイドウォール部を成形するためのサイド中子とを含む組立中子の外側に生タイヤが形成され、、
    前記加硫工程では、前記組立中子を分解して前記サイド中子のみを前記生タイヤのタイヤ内腔から取り外し、前記センター中子とともに生タイヤが前記加硫金型に投入される請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016537224A (ja) * 2013-11-26 2016-12-01 ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ タイヤを構築する方法およびプラント

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