JP2010269501A - ポリオレフィン系樹脂多層発泡シートの押出成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリプロピレン系発泡樹脂と、充填材を含有した非発泡ポリオレフィン系樹脂を積層する押出発泡積層成形において、発泡シートの気泡を微細にし、連続気泡率を抑制し、各種の物性や容器の成型性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを生産効率よく製造する。
【解決手段】発泡性ガスを含有する溶融ポリプロピレン系樹脂(A)と、充填材を含有する溶融ポリオレフィン系樹脂(B)を別々の押出機にて溶融混練し、合流部を通して積層して成形ダイスへ供給し、ダイス出口より吐出させることにより積層発泡シートを製造する方法において、発泡性ガス含有溶融ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡倍率(X)が1.5〜6倍であり、ダイスの開度(L)が、発泡性ガス含有ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡層の厚みをL1、充填材含有ポリオレフィン系樹脂層(B)の厚みをL2とした場合、L≦L1/X+L2の関係を満たす、積層発泡シートの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂積層発泡シートの押出成形方法に関し、詳しくは、剛性や耐衝撃性及び容器成型性や軽量性などに優れたポリオレフィン系多層発泡シートを製造するに当たり、気泡が独立して微細で、二次成形性も良好なポリオレフィン系多層発泡シートを製造する方法、及びその製造方法により得られる、連続気泡率の低く外観が良好な多層発泡シートに係るものである。
発泡樹脂材料は、従来から車両用シート材料や包装材料などに汎用され、ポリスチレンやポリウレタンの発泡樹脂材料が主に使用されてきたが、近年ではポリオレフィン系樹脂発泡材料が、その優れた物性や良好な成形性及び経済性や環境問題適応性などの観点から重用されるようになっている。
ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、最近においては、包装材料や生活用品などの用途に広く利用されているが、特に、各種の容器やトレーなどを製造するための成型材料として活用されている。
ポリプロピレン系樹脂に代表されるポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造する方法としては、主に、押出発泡成形により発泡樹脂シートを成形する方法が使用されている。これは、ポリオレフィン系樹脂と発泡剤の溶融混合物を成形ダイスから常圧下に押出した際に、溶融混合物中の発泡剤の膨張を利用して発泡する成形方法であり、具体的には、ポリオレフィン系樹脂を押出成形機内で発泡剤と溶融混練し、この発泡性の溶融混練物を押出成形機の先端のダイスより押出して発泡性溶融混練物を発泡させる押出発泡法がよく知られている。
そして、最近では、更なる容器成型性の向上や、剛性と耐熱性などの改良のために、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを他の樹脂材料シートと積層多層化して高機能化する手法が用いられている(例えば、特許文献1)。
ポリオレフィン系樹脂発泡シートを押出発泡積層成形により多層化する場合には、各層の樹脂の粘度バランスや、発泡性溶融混練物を押出機から押出す際のダイス先端圧力などにおいて僅かな変化が生じると、溶融混練物の発泡状態が大きく変化するという現象を呈し、この現象が優れた性状のポリオレフィン系樹脂押出発泡積層シートを製造する上での大きな要因(問題)となる。
ところで従来では、押出発泡成形において、発泡状態への押出ダイスの影響を改良するために、フラットシートダイスのリップ開口部の開き角度及び開口始点からリップ先端迄の距離を特定して、表面状態が平滑で良好なポリオレフィン発泡シートを製造する方法が提案されているが(特許文献2)、発泡多層成形における上記の問題に係わるものではない。
また、押出多層発泡成形においては、押出しダイスから共押出しされる樹脂量と、サーキュラーダイスのリップ口径を特定式にて関連させて、気泡の粗大化と外観不良を抑制する方法も提示されているが(特許文献3)、フラットシートダイスにおける上記の問題に対処するものではない。
一方、ポリオレフィン系樹脂を多層構成にてフラットシートダイスから押出成形する場合、段落0004に上記したように、リップ先端圧力の圧力状態の変動によって発泡開始点が変化し、その結果、発泡体の気泡が大きくなったり、連続した気泡が生成したりし、発泡倍率の変化をもたらすために、シートの厚さ偏肉や外観不良の問題を発し、シートの二次加工性にも悪影響を生じている。
このような傾向は、中心層に発泡層を、その両外側に非発泡層を配した場合などの多層化した場合に顕著になり、かかる多層発泡押出成形において、良好な微細気泡発泡や充分な独立気泡発泡をもたらすことを困難に至らしめている。
以上のような多層発泡押出成形における問題に対処する改善方法は、未だ見出されておらず、かかる問題の解決方法が要望されている。
特公平7−98349号公報(特許請求の範囲を参照) 特開平8−142157号公報(要約を参照) 特開2001−113584号公報(請求項3及び段落0022〜0023を参照)
背景技術の段落0004及び0006において前述したように、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを押出発泡積層成形により多層化する場合には、各層の樹脂の粘度バランスや、発泡性溶融混練物を押出機から押出す際のダイス先端圧力などにおいて僅かな変化が生じると、溶融混練物の発泡状態が大きく変化するという現象を呈し、この現象が優れた性状のポリオレフィン系樹脂押出発泡積層シートを製造する上での大きな要因(問題)となり、充分な微細気泡発泡や独立気泡発泡をもたらすことを困難に至らしめ、良好なシート成形性や外観を得難くなしている問題を生じている。
本発明は、かかる背景技術を鑑みて、押出多層発泡成形において、特に、中心層に発泡層を、その両外側に特に剪断発熱の大きい充填材を含有した非発泡層を配した押出多層化において、かかる問題を解決して、充分な微細気泡発泡や独立気泡発泡をもたらし、良好なシート成形性や外観を得ることを、発明が解決すべき課題とするものである。
押出発泡積層成形についての上記の発明の課題を解決することを目指して、本発明者は、ダイスの形状やダイスリップの開口条件、更に各層の樹脂の温度や粘度(MFR)などの影響、或は樹脂材料や発泡剤などについて、多観点から勘案精査し、実験的な考察吟味を重ねることにより、上記の課題の解決には、ダイスリップの開口度、更には各層の樹脂粘度が深く関与することを知見するに至り、ダイスリップの特定の開口度を設定し、更には各層樹脂における特定の粘度を規定することにより、上記の課題を解決し得ることを認識し得て、その結果として、本発明を創案することとなった。
しかして、本発明は、発明の基本的な要件として、発泡性ガス含有溶融ポリプロピレン系樹脂と、充填材含有溶融ポリオレフィン系樹脂を溶融混練し積層して、特定のダイス開度を有するリップから吐出させるものである。
具体的には、発泡性ガスを含有する溶融ポリプロピレン系樹脂(A)と、充填材を含有する溶融ポリオレフィン系樹脂(B)を別々の押出機にて溶融混練し、合流部を通して積層して成形ダイスへ供給し、ダイス出口より吐出させることにより積層発泡シートを製造する方法において、発泡性ガス含有溶融ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡倍率(X)が1.5〜6倍であり、ダイスの開度(L)が、発泡性ガス含有ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡層の厚みをL1、充填材含有ポリオレフィン系樹脂層(B)の厚みをL2とした場合、L≦L1/X+L2の関係を満たすことを特徴とする、積層発泡シートの製造方法である。
本発明は、かかる特定の積層発泡シートの製造方法により、充分な微細気泡発泡や独立気泡発泡をもたらし、良好なシート成形性や外観を得ることを可能ならしめる、新規で有用な発明である。
そして、本発明は、各層樹脂の積層時の粘度(MFRの樹脂溶融流れ特性により定量する)を特定することにより、前記の課題をより確実に解決するものであり、具体的には、積層時における、発泡性ガス含有層のポリプロピレン系樹脂(A)のMFR(230℃・2.16kg荷重、「MFR1」という)と、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)のMFR(温度230℃・5kg荷重、「MFR2」という)が、MFR1<MFR2の関係を有すると規定する。
更に、本発明においては、発明の実施の態様としては、発泡性ガスとして炭酸ガスを使用し、炭酸ガスを含有するプロピレン系樹脂(A)の両側面に、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)を積層し、また、本発明の積層発泡シートの製造方法により製造され、全体の気泡に対して連続気泡率が20%未満であって、剛性や耐衝撃性及び容器成型性や軽量性などに優れたポリオレフィン系多層発泡シートであり、また、その発泡シートによるポリオレフィン系樹脂積層容器である。
かくして、本発明においては、中心層に発泡樹脂層を、その両外側に特にせん断発熱の大きい充填材を含有した非発泡樹脂層を配した場合などの多層化において、発泡シートの気泡が大きくなり過ぎたり、連続した気泡が生成したりすることを充分に抑制することができ、発泡倍率の変化とシートの肉厚の変動も抑止し得て、各種の物性や容器の成型性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを生産効率よく製造することができる。
そして、本発明における構成の各要件(発明の特定事項)の設定の合理性と有意性及びそれらによる発明の効果としての、独立気泡率やシートの成形性などは、後述する本発明の各実施例のデータにより、更には各実施例と各比較例の対照により実証されている。
更に、本発明における新規な特定の構成の要件及びそれらによる発明の顕著な効果は、前記した各特許文献及びその他の特許文献を精査しても些かも窺えないものである。
以上においては、発明の課題を解決する手段を、本発明が創作される経緯及び本発明の基本的な構成と特徴に沿って概述したので、ここでその発明の全体を明確にするために、発明全体を俯瞰すると、本発明は、次の発明単位群から構成されるものであって、[1]の発明を基本的な発明とし、それ以下の発明は、基本的な発明を具体化ないしは実施態様化するものである。(なお、発明群全体をまとめて「本発明」という。)
[1]発泡性ガスを含有する溶融ポリプロピレン系樹脂(A)と、充填材を含有する溶融ポリオレフィン系樹脂(B)を別々の押出機にて溶融混練し、合流部を通して積層して成形ダイスへ供給し、ダイス出口より吐出させることにより積層発泡シートを製造する方法において、発泡性ガス含有溶融ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡倍率(X)が1.5〜6倍であり、ダイスの開度(L)が、発泡性ガス含有ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡層の厚みをL1、充填材含有ポリオレフィン系樹脂層(B)の厚みをL2とした場合、L≦L1/X+L2の関係を満たすことを特徴とする、積層発泡シートの製造方法。
[2]発泡性ガス含有層に用いる溶融ポリプロピレン系樹脂(A)のMFR(230
℃・2.16kg荷重、「MFR1」という)と、充填材含有溶融ポリオレフィン系樹脂(B)のMFR(温度230℃・5kg荷重、「MFR2」という)が、MFR1<MFR2の関係を有することを特徴とする、[1]における積層発泡シートの製造方法。
[3]発泡性ガスが炭酸ガスであり、炭酸ガスを含有するポリプロピレン系樹脂(A)の両側面に、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)を積層することを特徴とする、[1]又は[2]における積層発泡シートの製造方法。
[4][1]〜[3]のいずれかにおける積層発泡シートの製造方法により製造され、全体の気泡に対して連続気泡率が20%以下であることを特徴とする積層発泡シート。
[5][4]における積層発泡シートを成型してなる、ポリオレフィン系樹脂積層容器。
本発明においては、中心層に発泡樹脂層を、その両外側に特に剪断発熱の大きい充填材を含有した非発泡樹脂層を配した場合などの押出発泡成形の多層化において、発泡シートの気泡が大きくなり過ぎたり、連続した気泡が生成したりすることを充分に抑制することができ、発泡倍率の変化とシートの肉厚の変動も抑止し得て、各種の物性や容器の成型性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡積層シートを生産効率よく製造することができる。
即ち、本発明の発泡積層シートにおいては、気泡径が非常に細かく、気泡の連続性が充分に低減し、偏肉精度や外観が安定したシートが得られる。
本発明については、課題を解決するための手段として、本発明の基本的な構成と特徴に沿って前述したが、以下においては、前述した本発明群の発明の実施の形態を具体的に詳しく説明する。
1.発泡性ガスを含有する溶融ポリプロピレン系樹脂(A)
本発明に用いられる溶融ポリプロピレン系樹脂(A)は、任意の公知のポリプロピレン系樹脂が用いられる。具体的には、ポリプロピレン単独の樹脂或はエチレンなどの他のα−オレフィンとの共重合体である。
なお、発泡による気泡形状の維持の観点から溶融張力Yが、Y >7.4446 (MFR)−0.7419を満たすポリプロピレンが好ましい。かかる数式は、一般的な分子量分布を有するポリプロピレンのMFRと溶融張力の依存性を示した式であり、一般に発泡用ポリプロピレンとは本数式(右辺)よりも高い溶融張力を示す。
それを得る方法として、ポリプロピレンを電子線照射し、長鎖分岐を付与したり、パーオキサイドと架橋モノマーの存在下に押出機内で変性するにことによって長鎖分岐を付与したり、多段重合により高分子量の成分を付与して溶融張力を向上させるといった方法が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂(A)は、上記の高溶融張力ポリプロピレン単体のみならず、一般的なポリプロピレンも使用され、発泡性を損なわない範囲において、ポリエチレン、ポリスチレン、エラストマーなどその他のポリマー成分を含んでもよく、それ以外にも、各種の特性を付加するために、タルク、炭酸カルシウム、シリカなどの充填材、必要に応じて一般的にポリオレフィンに用いられる補助添加成分、例えば、酸化防止剤、中和剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、防曇剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、抗菌剤、着色剤、難燃剤などを配合することができる。
2.発泡性ガス及び発泡作用
本発明に使用される発泡性ガスは、揮発性炭化水素やエーテルなどの通常の発泡性ガスが使用されるが、特に炭酸ガスが好ましく使用される。
炭酸ガスを含有させるための方法としては、大別して押出機内に直接炭酸ガスを注入する方法と、化学的に熱分解し炭酸ガスが発生する化学発泡剤を予め添加して、押出機内で混錬する方法が挙げられる。
押出機内に直接炭酸ガスを注入する方法は、押出機シリンダーにガス供給口が設けられており、ポリプロピレン系樹脂を可塑化した段階で、所定の圧力にてダイヤフラム式定量ポンプなどで炭酸ガスを圧縮注入し、その後の押出機スクリューにて混錬し、ガスを拡散する方法である。この場合において、発泡核剤として、タルク、炭酸カルシウム、クエン酸、重炭酸ナトリウム及びこれらの混合物を加えることが好ましい。
また、化学的に熱分解し炭酸ガスが発生する化学発泡剤をあらかじめ添加して、押出機内で混錬する方法は、押出機にポリプロピレン系樹脂を供給する段階において、マスターバッチの形態で化学発泡剤をドライブレンドなどの方法で添加しておき、押出機内で可塑化混錬しつつ、化学発泡剤を分解し、溶融ポリプロピレンに炭酸ガスを含有せしめる方法である。
化学発泡剤の種類としては、分解して炭酸ガスなどのガスを発生する、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、P,P´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、クエン酸、重炭酸ナトリウムなどが挙げられる。
これらの中で、特に炭酸ガスを充分に発生させ、押出機内での残渣が少ないため、クエン酸か重炭酸ナトリウム、若しくはそれらの混合物が好まく使用される。これらはそのままポリプロピレン系樹脂に添加してもよいし、分解温度より低い融点を持つ樹脂、例えば低密度ポリエチレンなどに予め所定濃度で混錬しておき、マスターバッチとしたものを加えておくことが好ましい。
炭酸ガスなどの発泡性ガス含有溶融ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡倍率(X)は1.5〜6倍であり、好ましくは1.5倍〜4倍である。1.5倍未満では発泡シートとしての軽量性が損なわれ軽量化の利点が得られない。6倍を超えると微細な気泡の状態が維持できず、連続した気泡が形成され、その後の容器成形で不具合が生じる。発泡倍率は、所望の発泡倍率になるよう、炭酸ガスなどの供給量、若しくは化学発泡剤の量を調整する。
3.充填材を含有する溶融ポリオレフィン系樹脂(B)
充填材を含有する樹脂複合材料に使用される、非発泡のポリオレフィン系樹脂は、通常のポリオレフィン系樹脂であり、代表例として、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、エチレン又は炭素数4以上のα−オレフィン・プロピレンランダムコポリマー、エチレン又は炭素数4以上のα−オレフィン・プロピレンブロックコポリマー、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムなどが挙げられる。
これらの内で、共押出特性から、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、プロピレンエチレンブロックコポリマー、プロピレンエチレンランダムコポリマー、及びこれらの混合物が好ましく、更に好ましくは、押出し時の発熱を抑える意味からホモポリプロピレン、プロピレンエチレンブロックコポリマー、プロピレンエチレンランダムコポリマー、及びこれらの混合物が使用される。
この樹脂複合材料に使用される充填材はポリオレフィン系樹脂の耐衝撃強度や耐熱性などの各種の物性を高めるために使用されるが、かかる充填材としては、無機系と有機系の充填材があり、無機系の充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、ガラスビーズ、ベントナイト、ガラスフレーク、ガラス繊維、カーボンファイバー、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、ハイドロタルサイト、炭素繊維、軽石粉、雲母、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウムなどが挙げられ、有機系の充填材としてはPMMAビーズ、セルロース繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、籾殻、木粉、おから、タピオカ粉末、米粉、ケナフ繊維などが挙げられる。
これらでは、無機系の充填材が物性向上、ハンドリング、臭気、価格の面から好ましく、タルク、炭酸カルシウムが物性向上、価格、臭気の面から更に好ましい。
このような充填材は、自動車部品などの産業用部品材料としての用途のみならず、食品容器などの生活用途品においても、曲げ強度、耐衝撃強度、耐熱性、寸法変化率などの物性を高次元で発揮させるために有効である。
また、該樹脂複合材料には、必要に応じて一般的にポリオレフィンに用いられる補助添加成分、例えば、酸化防止剤、中和剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、防曇剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、抗菌剤、着色剤、難燃剤などを配合することができる。
また、50重量%を上限として、本発明の発泡積層シートを得る際に発生する耳ロスやスケルトンなどの粉砕物、若しくは改質材として必要に応じてスチレン系などのエラストマー、石油樹脂やシクロオレフィン系樹脂など、ポリエチレンワックスや石油ワックス、エチレン−酢ビ共重合体、マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、PET、PS、ABSなどの各種の樹脂材料を、本発明の作用効果を阻害しない範囲で配合することもできる。
4.押出発泡積層方法
発泡性ガスを含有するポリプロピレン系樹脂(A)と、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)の積層態様は、好ましくは、発泡性ガスを含有するポリプロピレン系樹脂(A)の両側面(表裏面)に、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)を積層する多層シートである。
発泡性ガスを含有するポリプロピレン系樹脂(A)と、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)とを別々の押出機にて溶融混練し合流して積層するに際して、発泡性ガスを含有するポリプロピレン系樹脂(A)の温度は160〜190℃に設定され、更には160℃〜180℃であることが好ましい。これは、押出後ダイス出口からキャストした以降での冷却速度を速め、樹脂の粘度を高い状態で維持する上で必要であり、この条件より温度が高いと最終的に得られる発泡積層シートの気泡が粗大化し、連続した気泡が生じて、シートの外観が悪くなり、その後の容器成形性が不良になるなどの弊害がある。また、この温度より低いと、樹脂の流路内での固化が始まってしまい、押し出せなくなってしまう。
一方、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)の樹脂温度は、160〜230℃に設定され、好ましくは160℃〜200℃である。これは、押出後ダイス出口からキャストした以降でのシート全体の冷却速度を速めると同時に、発泡層への熱の持込を抑制するためであり、この条件より温度が高いと最終的に得られる発泡積層シートの気泡はやはり粗大化し、連続した気泡が生じて、シートの外観が悪くなり、その後の容器成形性が不良になるなどの弊害がある。また、この温度より低いと、樹脂の流路内での固化が始まってしまい、押し出せなくなってしまう。
各層の押出機としては、任意の単軸押出機や二軸押出機が使用できるが、溶融樹脂の温度調整を正確に調製できる点から、水冷やオイル冷却式のシリンダー温調を有する押出機が好ましい。
また、上記の押出成形において、充填材を含有する溶融ポリオレフィン系樹脂(B)の粘度とポリプロピレン系樹脂(A)の粘度の関係も二次的に影響する。粘度をMFRとして見ると、ポリプロピレン系樹脂のMFR(230℃・2.16kg荷重;MFR1)と、充填材含有ポリオレフィン系樹脂のMFR(温度230℃・5kg荷重;MFR2)が、MFR1<MFR2の関係を有することが好ましい。MFRが上記関係を有さない場合、非発泡層の粘度が低くなってしまい、ダイス幅方向に均一に多層押出ができ難くなり、また状況によっては、合流部分での乱流が最終的な製品にまで影響を与える、いわゆるフローマークなどにより、外観の悪化が生じる。
発泡層のMFR1は、0.5〜10を満たすことが更に好ましい。MFRが0.5未満では押出時に剪断の影響による発熱が顕著になり、前記の樹脂温度を達成するためにシリンダ温度を調整してもその温度に冷却できず、樹脂温度が高くなってしまい、その結果安定した気泡が形成されない。また、MFRが10を超えると、押出成形時のダイス出口から冷却ロールまでのシートの保持力が弱くなり、成形ができないなどの不具合がある。
5.ダイス及びリップ開度
押出成形機において各層の樹脂が溶融混練され、各層が合流し積層された多層溶融樹脂は、ダイスに供給され、ダイス出口より吐出させることとなる。ダイスの形状は、フラットシートダイスが使用され、具体的には、公知のT型ダイスやコートハンガー型ダイスなどを使用することできる。ダイスの温度設定に関しては、各層の樹脂温度を維持できる程度の設定が選択される。
ダイスのリップ開度(L)は、本発明の基本的な要件であり、発泡性ガス含有ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡層の厚みをL1、充填材含有ポリオレフィン系樹脂層(B)の厚みをL2とした場合、L≦L1/X+L2の関係を満たすことが必須である。ここで、Xは炭酸ガス含有ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡倍率を表す。
ダイスの開度(L)は通常、最終的に得られるシートの厚みの1.2〜2倍程度に調整され、引き取り速度により減肉されて最終厚みになる。本発明の場合、ダイスの出口直前まで、発泡性ガスを含んだ樹脂の圧力を保持する必要がある。その圧力の保持は、概ね得られるシートの発泡層の厚みを発泡倍率で割った開度が必要であり、多層の場合、更に非発泡層の厚みを和した値以下の場合、微細で独立した気泡が得られることが判明した。
即ち、非発泡層の厚みをL2、発泡層の厚みをL1、発泡倍率をXとした場合、L≦L1/X+L2の状態で調整することが必要である。ダイス開度がこの式より大きい場合、ダイス内で発泡が開始され、最終的に得られたシートの気泡は粗大化してしまい、気泡相互の連続性を示す連続気泡率が増加し、その後の容器成型性に悪影響を与える。
上記の式は、後述する各実施例のデータ及び各実施例と各比較例の対照により実証されている。
6.押出発泡成形の後処理
次いで、ダイスより押出された発泡積層シートは、公知の方法、例えばポリシングロール、エアーナイフ、マンドレルなどにより冷却固化され、その後巻き取り機にて巻き取られる、若しくは裁断機にて所定の寸法にカットされる。
冷却固化後の後処理に関しては、特に制限は無く、例えばコロナ処理、火炎処理、フレーム処理、プラズマ処理などの極性基付与処理工程、コーターロールによる防曇剤や帯電防止剤などのコーティング処理工程、フィルム貼合や印刷及び塗装などの二次加工工程などが使用可能である。
特に、フィルム貼合は、二次成型時前に貼合する熱成形前ラミ法、発泡積層シート成形時の冷却時に貼合する熱ラミ法、一旦発泡積層シートを冷却した後、再度加熱ロールなどで加温して貼合する方法などがあるが、いずれの公知の方法により貼合することが可能である。
貼り合わせるフィルムの種類も、CPPフィルム及びその印刷フィルム、EVOHなどを積層したフィルムなど、特に限定はないが、ポリオレフィン系と接着し易い、貼合面にポリオレフィン系樹脂を配したフィルム、又は塩素化ポリプロピレンや低分子量のポリオレフィンを混合したインクや接着剤などを塗布したフィルムを用いることが好ましい。
7.連続気泡と独立気泡
かくして最終的に得られた積層発泡シートは微細な気泡を有して、連続気泡率の低減された良好な積層発泡シートとなり、良好な容器成形などの二次成型性を有する。
ここで連続気泡率と独立気泡率とは、気泡構造において隣接する気泡とどの程度連続、即ち気泡壁が破れて連続しているか、又は、独立しているかを示す指標であり、一般的には実施例で示すような空気比重系を用いて測定される。連続気泡率と独立気泡率の値は、その後の容器成形などの二次加工性に影響を及ぼす。また、形成されたシートの外観にも影響を及ぼす。
好ましい連続気泡率は20%以下であり、更に好ましくは15%以下である。20%を超えると、気泡が連続している部分が窪んだりしてシートの外観が悪化すると共に、二次加工の際の再加熱によって熱膨張が優先的に起こり破膜したりする不具合が生じる。
8.発泡積層シートの利用
本発明の発泡積層シートは、容器などの成形品に二次成型するのに極めて好適である。二次成型に用いられる成形法には、任意の公知の方法である真空圧空成形法、真空成形法、プラグ成形法、プレス成形法、両面真空成形法などがある。
このような成形法により得られた成形品としては、文房具ファイル、食品容器、飲料カップ、ディスプレイ筺体、工業産業用部品、トレーなどあらゆる分野に適用可能である。
以下においては、実施例によって、比較例を対照しながら、本発明をより詳細に具体的に示して、本発明の構成をより明らかにし、本発明の構成の各要件の合理性と有意性及び本発明の従来技術に対する卓越性を実証する。なお、本実施例における各種の性能の評価法を以下に記載する。
MFR(単位:g/10min):JIS−K6921−2附属書に準拠し測定した。条件は、温度230℃・2.16kg荷重と温度230℃・5kg荷重の2条件にて測定を行った。
連続気泡率(単位:%)と独立気泡率(単位:%):測定装置としてエアーピクノメーター(東芝ベックマン製・型式930)を用いて、空気比重を測定し、多層による非発泡層の体積を除外し、以下の式により連続気泡率と独立気泡率を測定した。
連続気泡率={(見掛発泡層体積−測定値)/見掛発泡層体積}×100
独立気泡率={(測定値−発泡層重量/0.9)/見掛発泡層体積}×100
シート成形性:発泡積層シートを成形する際、問題なく成形でき、得られた発泡積層シートに、光沢ムラ、スジ、荒れが無いものを ○ と評価し、発泡積層シートを成形する際、各層材料の粘度バランスの不良による流れむらなどが生じ、シート外観で光沢ムラ、フローマーク、スジ、荒れを目視で確認できたものを × と評価した。
[実施例1]
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ニューフォーマー・FB5100 MFR1=0.9g/10分)100重量部に対し、発泡剤としてクラリアント社製発泡剤CF40E(重曹・クエン酸系化学発泡剤)を発泡倍率(X)が3倍になるように添加量を調整してドライブレンドで混ぜ、発泡層の樹脂材料とした。
また、非発泡層の原料としてポリオレフィン系タルクマスターバッチ(日本ポリプロ社製 ノバテックPP・TX1447MB タルク含有量60重量%)を50重量%、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ノバテックPP・BC3 MFR10g/10分)50重量%をドライブレンドしたもの(MFR2=24g/10分)を用いた。表1に各材料インデックスの詳細を示す。
発泡層を成形する押出機として65φmm(スクリュー先端温度180℃)、非発泡層を成形する押出機として90φmm(スクリュー先端温度210℃)の押出機がそれぞれ、非発泡層/発泡層/非発泡層の層構成にて、厚み比率が100μm/800μm/100μm(L1=800μm L2=200μm)に配されるよう各押出機吐出量、フィードブロック、及びセレクター(設定温度180℃)にて流路調整した機構を備え、750mm幅のTダイ(設定温度180℃)を備えた多層シート成形機を用い、上記材料を押出し、その後ポリシングロールで冷却固化を行い、巻き取ることによって発泡多層シートの成形を行った。
ダイス出口開度はL=450μmとした。シートの発泡倍率、連続気泡率、独立気泡率、シート成形性の結果を表1に示す。得られた発泡積層シートは、本発明の構成を全て満足しているものであったため、気泡は微細であり、連続気泡率は5%と低く、シートの外観も良好な発泡積層シートであった。
[比較例1]
実施例1において、ダイス出口開度はL=500μmとした以外は、同様の方法でシートを得た。
シートの発泡倍率、連続気泡率、独立気泡率、シート成形性の結果を表1に示す。得られた発泡積層シートは、本発明の構成のうち、ダイス出口の開度を満足していないため、気泡は粗大であり、連続気泡率は25%と比較的連続した気泡状態であり、シートの外観もガス抜けなどによる表面荒れが目立っており、良好とはいえない発泡積層シートであった。
[比較例2]
実施例1において、発泡層の原料としてポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ニューフォーマー・FB3312 MFR1=3.5g/10分)100重量部に対し、発泡剤としてクラリアント社製発泡剤CF40E(重曹・クエン酸系化学発泡剤)を用い、非発泡層の原料としてポリオレフィン系タルクマスターバッチ(日本ポリプロ社製 ノバテックPP・TX1778MB タルク含有量60重量%)を50重量%、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ノバテックPP・EC9 MFR0.5g/10分)50重量%をドライブレンドしたもの(MFR2=0.4g/10分)を用いた以外、実施例1と同様の方法でシートを得た。
シートの発泡倍率、連続気泡率、独立気泡率、シート成形性の結果を表1に示す。得られた発泡積層シートは、本発明の構成のうち、各層粘度の条件を満足していないため、気泡は粗大であり、連続気泡率は41%とかなり連続した気泡状態であり、シートの外観もガス抜けなどによる表面荒れが目立っており、良好とはいえない発泡積層シートであった。
[実施例2]
実施例1において、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ニューフォーマー・FB51
00 MFR1=0.9g/10分)100重量部に対し、発泡核剤としてクラリアント社製発泡剤CF40E(重曹・クエン酸系化学発泡剤)を0.5重量部添加し、ドライブレンドで混ぜ、発泡層の樹脂材料とし、発泡層用押出機の中間にて炭酸ガスを発泡層の発泡倍率(X)が5倍になるように供給量を調整して押し出した以外、実施例1と同様の方法にて積層シートを得た。
シートの発泡倍率、連続気泡率、独立気泡率、シート成形性の結果を表1に示す。得られた発泡積層シートは、本発明の構成を全て満足しているものであったため、気泡は微細であり、連続気泡率は16%と低く、シートの外観も一応良好な発泡積層シートであった。
[実施例3]
実施例1において、発泡層の原料としてポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ノバテックPP・BC4L MFR1=5.3g/10分)100重量部に対し、発泡剤としてクラリアント社製発泡剤CF40E(重曹・クエン酸系化学発泡剤)を発泡倍率(X)が3倍になるように添加量を調整してドライブレンドで混ぜ、発泡層の樹脂材料とした以外、実施例1と同様の方法にて積層シートを得た。
シートの発泡倍率、連続気泡率、独立気泡率、シート成形性の結果を表1に示す。得られた発泡積層シートは、本発明の構成を全て満足しているものであったため、気泡は微細であり、連続気泡率は12%と低く、シート成形性も比較的良好な発泡積層シートであった。
[実施例4]
実施例1において、発泡層の原料としてポリプロピレン(日本ポリプロ社製 ノバテックPP・EC9 MFR1=0.5g/10分)100重量部に対し、発泡剤としてクラリアント社製発泡剤CF40E(重曹・クエン酸系化学発泡剤)を発泡倍率(X)が3倍になるように添加量を調整してドライブレンドで混ぜ、発泡層の樹脂材料とした以外、実施例1と同様の方法にて積層シートを得た。
シートの発泡倍率、連続気泡率、独立気泡率、シート成形性の結果を表1に示す。得られた発泡積層シートは、本発明の構成を全て満足しているものであったため、気泡は微細であり、連続気泡率は20%と一応満足できるレベルであり、シートの外観もやや平滑性に欠けるが、一応良好な発泡積層シートであった。
Figure 2010269501
[実施例と比較例の結果の考察]
以上の各実施例のデータに見られるように、本発明の各実施例においては、本発明の構成の要件(請求項1,2に規定)を満たしているので、気泡は緻密で、連続気泡率は20
%以下で独立気泡発泡状態を示し、シート外観及びシート成形性も良好であった。
各比較例は、本発明の構成の要件を満たしていないので、気泡状態と連続気泡率及びシート外観とシート成形性に劣っていた。
そして、各実施例のデータ及び各実施例と各比較例の対照から明らかなように、本発明の構成の要件の合理性と有意性及び従来例に対する卓越性が実証されている。


Claims (5)

  1. 発泡性ガスを含有する溶融ポリプロピレン系樹脂(A)と、充填材を含有する溶融ポリオレフィン系樹脂(B)を別々の押出機にて溶融混練し、合流部を通して積層して成形ダイスへ供給し、ダイス出口より吐出させることにより積層発泡シートを製造する方法において、発泡性ガス含有溶融ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡倍率(X)が1.5〜6倍であり、ダイスの開度(L)が、発泡性ガス含有ポリプロピレン系樹脂(A)の発泡層の厚みをL1、充填材含有ポリオレフィン系樹脂層(B)の厚みをL2とした場合、L≦L1/X+L2の関係を満たすことを特徴とする、積層発泡シートの製造方法。
  2. 発泡性ガス含有層に用いる溶融ポリプロピレン系樹脂(A)のMFR(2
    30℃・2.16kg荷重、「MFR1」という)と、充填材含有溶融ポリオレフィン系樹脂(B)のMFR(温度230℃・5kg荷重、「MFR2」という)が、MFR1<MFR2の関係を有することを特徴とする、請求項1に記載された積層発泡シートの製造方法。
  3. 発泡性ガスが炭酸ガスであり、炭酸ガスを含有するポリプロピレン系樹脂(A)の両側面に、充填材を含有するポリオレフィン系樹脂(B)を積層することを特徴とする、請求項1又は2に記載された積層発泡シートの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載された積層発泡シートの製造方法により製造され、全体の気泡に対して連続気泡率が20%以下であることを特徴とする積層発泡シート。
  5. 請求項4に記載された積層発泡シートを成型してなる、ポリオレフィン系樹脂積層容器。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05208442A (ja) * 1992-01-31 1993-08-20 Sekisui Plastics Co Ltd 熱成形に適したポリプロピレン系発泡シ−ト
JP2003094504A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Sumitomo Chem Co Ltd 多層発泡シートの製造方法

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