JP2010268059A - 半導体集積回路及び受信信号処理方法 - Google Patents

半導体集積回路及び受信信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小規模の回路でICIのキャンセルが可能な半導体集積回路を提供する。
【解決手段】伝送路推定部11が、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値Vn sを生成し、仮判定値生成部12が、受信信号Y及び伝送路推定値Vn sから、送信信号の仮判定値Xbnを生成し、ICIレプリカ生成部14が、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値のうち虚数成分のみと、仮判定値Xbnと、現在のシンボルの伝送路推定値Vn s及び1つ前のシンボルの伝送路推定値Vn s-1とをもとに、ICIレプリカを生成し、加減算部15が、受信信号YからICIレプリカを減算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路及び受信信号処理方法に関する。
地上デジタル放送では、マルチキャリア伝送方式であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が採用されており、その受信形態には、車載や携帯電話などの移動受信環境がある。移動受信では、搬送波周波数が変異するドップラーシフトの影響を受ける。その結果、OFDMではサブキャリア間にキャリア間干渉ICI(Inter Carrier Interference)が生じ、特性が劣化するという問題がある。そのため、受信機においてこのICIをキャンセルする回路(キャンセラ)が必要である。このキャンセラはICIキャンセラと呼ばれている。
ICIキャンセラは、各サブキャリアで生じたICI成分を受信機側で複製し、その複製を各キャリアから除去することで、ICIの影響を抑圧するものである。ここで、受信機側で複製したICI成分は、ICIレプリカと呼ばれている。
従来、このICIレプリカを生成する方法として、伝送路推定値の直線補間を用いて伝送路の変動の大きさを近似し、複素演算にてICIレプリカを生成する方式が知られている(たとえば、非特許文献1参照。)。
線形補間方式を用いたICIキャンセラでは、受信機において、各サブキャリアに対するICIレプリカを生成する必要がある。ICIは、各キャリア間の干渉であり、近いキャリア同士ほど強く影響を及ぼし合う。理想的には全キャリアからの干渉を計算するのがよいが、その場合は回路規模が極めて大きくなってしまうため現実的ではない。そのため、通常は、干渉を考慮するサブキャリア数を制限する。
Volker Fischer, Alexander Kurpiers and Dominik Karsunke, "ICI Reduction Method for OFDM Systems", 8th International OFDM-Workshop, Hamburg, Germany, Sep. 2003.
しかしながら、サブキャリア数を制限したとしても、ある程度以上のサブキャリア数は考慮しなければならない。そのため、ICIレプリカを生成するために、多くの複素演算を並列で行う必要があり、ICIをキャンセルする回路の回路規模が大きくなるという問題があった。
上記の点を鑑みて、本発明は、小規模の回路でICIのキャンセルが可能な半導体集積回路及び受信信号処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下のような半導体集積回路が提供される。
この半導体集積回路は、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値を生成する伝送路推定部と、前記受信信号及び前記伝送路推定値から、送信信号の仮判定値を生成する仮判定値生成部と、キャリア間干渉の被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値のうち虚数成分のみと、前記仮判定値と、現在のシンボルの前記伝送路推定値及び1つ前のシンボルの前記伝送路推定値とをもとに、キャリア間干渉成分の複製を生成するキャリア間干渉複製生成部と、前記受信信号から前記複製を減算する加減算部と、を有する。
開示の半導体集積回路及び受信信号処理方法によれば、小規模の回路でICIのキャンセルが可能になる。
第1の実施の形態の半導体集積回路の主要部の構成を示す図である。 ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値ζの実数部と虚数部の値を示す図である。 ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値ζの実数部と虚数部のグラフである。 複素数の重み値を用いたICIレプリカ生成部の一例を示す図である。 第1の実施の形態の半導体集積回路におけるICIレプリカ生成部の構成を示す図である。 重み値ζq(n)を管理するテーブルの一例を示す図である。 第1の実施の形態の半導体集積回路による受信信号処理の流れを示すフローチャートである。 シンボルフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。 キャリアフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。 仮判定の様子を示す図である。 第1の実施の形態の半導体集積回路のICIレプリカ生成部における、ICIレプリカ生成処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態の半導体集積回路の構成を示す図である。 第2の実施の形態の半導体集積回路におけるICIレプリカ生成部の構成を示す図である。 第2の実施の形態の半導体集積回路のICIレプリカ生成部における、ICIレプリカ生成処理の流れを示すフローチャートである。 OFDM受信システムの主要部の概略の構成を示す図である。
以下、本発明の半導体集積回路及び受信信号処理方法の一観点である実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の半導体集積回路の主要部の構成を示す図である。
半導体集積回路10は、伝送路推定部11と、仮判定値生成部12と、遅延部13と、サブキャリア間で生じるキャリア間干渉成分の複製(ICIレプリカ)を生成するICIレプリカ生成部14と、加減算部15と、等化部16を有している。
伝送路推定部11は、フーリエ変換(たとえば、FFT(Fast Fourier Transform))後のOFDM方式の受信信号に含まれるパイロット信号、たとえば、SP(Scattered Pilot)信号をもとに、伝送路推定値Vn sを取得する。ここで、上付きの“s”はシンボル番号を示しており、下付きの“n”はキャリア番号を示している。したがって、伝送路推定値Vn sは、s番目のシンボルのn番目のキャリアの伝送路推定値であることを示している。伝送路推定部11は、たとえば、シンボルフィルタ11aと、キャリアフィルタ11bにより伝送路推定値Vn sを生成する。
仮判定値生成部12は、受信信号(データ信号)Y、及び伝送路推定値Vn sから、図示しない送信側からの送信信号の仮判定値Xbnを生成する。仮判定値生成部12は、等化部12aと仮判定部12bを有する。等化部12aは、受信信号Yを、算出した伝送路推定値Vn sにて割ることにより、送信信号の推定値Xanを算出する。仮判定部12bは、変調方式に応じて、送信信号の仮判定値Xbnを硬判定して仮判定値を生成する。詳細は後述する。
遅延部13は、1つ前のシンボルにおける伝送路推定値Vn s-1を遅延させて、ICIレプリカ生成部14に入力する。遅延部13はたとえばメモリであり、ICIレプリカ生成部14内に設けてもよい。
ICIレプリカ生成部14は、現在のシンボルの伝送路推定値Vn sと、1つ前のシンボルにおける伝送路推定値Vn s-1と、仮判定値Xbnと、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値をもとに、ICIレプリカを生成する。ICIレプリカ生成部14は、サブキャリアごとにパイプライン的に処理を行い、ICIレプリカを生成する。
加減算部15は、受信信号YからICIレプリカの成分を減算することで、ICIの影響をキャンセルする。
等化部16は、ICIレプリカの成分を除去した受信信号Yを、伝送路推定値Vn sにて複素除算することにより、送信信号Xnを算出する。
ところで、ICIレプリカを生成する式は、以下の式(1)のように表わされる。
Figure 2010268059
ここで、ICIkは、k番目のサブキャリア(被影響キャリア)におけるICIレプリカを示し、Van sは、s番目のシンボルのn番目のキャリアにおける伝送路変動の大きさを示す。また、ζn-kは、k番目のサブキャリアとn番目のサブキャリアのキャリア間隔に応じた重み値であり、Xbnは、送信信号の仮判定値である。mは、ICIレプリカを計算する際に考慮するサブキャリアの個数である。
伝送路変動の大きさVan sは、以下の式(2)のように表わされる。
Figure 2010268059
ここで、Vn sは、現在のシンボルの伝送路推定値であり、Vn s-1は、1つ前のシンボルにおける伝送路推定値であり、Nは、有効シンボル期間、NGIは、ガードインターバル期間である。地上デジタル放送の規格において、たとえば、mode3、ガードインターバルが有効シンボル長の1/8とした場合、N=8192、NGI=1024である。
式(2)を用いると、式(1)は、以下の式(3)のように表わされる。
Figure 2010268059
なお、重み値ζは、複素数であり、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じて以下のような値となる。
図2は、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値ζの実数部と虚数部の値を示す図である。
ここでは、一例として被影響キャリアから左右10キャリア分の重み値ζの実数部と虚数部の値を示している。
また、図3は、ICIの被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値ζの実数部と虚数部のグラフである。
図3(A)は、重み値ζの実数部、図3(B)は、重み値ζの虚数部を示している。
横軸は、キャリア間隔を示し、縦軸は、図3(A)では重み値ζの実数部の大きさi、図3(B)では虚数部の大きさqを示している。
図2、図3からわかるように、重み値ζの実数部はキャリア間隔によらず、−0.5の一定値となる。また、虚数部については、被影響キャリアとのキャリア間隔が短いほど、その絶対値が大きくなる。さらに、虚数部は、原点(0,0)に対して対称な性質を示している。
重み値ζは、図2、図3のように複素数であるため、式(3)をもとにICIレプリカを生成すると、ICIレプリカ生成部の回路規模が大きくなる。
比較例として、複素数の重み値ζをそのまま用いた場合のICIレプリカ生成部の構成を以下に示す。
図4は、複素数の重み値を用いたICIレプリカ生成部の一例を示す図である。
比較例におけるICIレプリカ生成部20は、記憶部21と、加減算回路22と、複素乗算回路23と、レジスタ24と、複素乗算回路25と、積算回路26と、除算回路27とを有する。
記憶部21は、キャリア間隔に応じた重み値ζn-kを記憶している。また、記憶部21は、たとえば、有効シンボル期間Nとガードインターバル期間NGIの値の和(N+NGI)を記憶している。
加減算回路22は、現在のシンボルの伝送路推定値Vn sと、1つ前のシンボルにおける伝送路推定値Vn s-1を入力し、Vn s−Vn s-1の演算を行う。
複素乗算回路23は、加減算回路22の演算結果と、仮判定値Xbnを入力し、(Vn s−Vn s-1)Xbnの複素乗算を行う。
レジスタ24は、複素乗算回路23の演算結果を、ICIレプリカを計算する際に考慮するサブキャリアのキャリア数m個分、保持する。
複素乗算回路25は、被影響キャリアに対するサブキャリアごとに、複素数である重み値ζn-kを入力し、レジスタ24で保持されたm個の演算結果に対して、それぞれ並列に乗算する。これにより、(Vn s−Vn s-1)Xbnζn-kの演算結果が、m個出力される。
積算回路26は、複素乗算回路25のm個の演算結果のうち、n=k番目のサブキャリア(被影響キャリア)における演算結果を除いたものを積算する。
除算回路27は、積算回路26の演算結果を、N+NGIで割る。これにより、前述の式(3)にて示されるようなICIレプリカが生成される。
しかし、複素乗算回路25は、複数の複素乗算を並列で行うため、回路規模が大きくなる。
これに対し、第1の実施の形態の半導体集積回路10において、ICIレプリカ生成部14は、以下の点を考慮して、回路規模の削減を図っている。
図2、図3で示したように、重み値ζは、虚数部と比べて実数部が非常に小さい。また、N+NGIは、たとえば、地上デジタル放送の規格において、たとえば、mode3、ガードインターバルが有効シンボル長の1/8とした場合、8192+1024=9216となり、重み値ζの実数部の大きさi=−0.5と比較して極めて大きい。したがって、重み値ζの実数部は、0として近似することが可能である。
式(3)において、(Vn s−Vn s-1)Xbn=i(n)+jq(n)、ζn-k=ζi(n)+jζq(n)とした場合、(Vn s−Vn s-1)ζn-kXbnは以下の式(4)のように表わせる。
Figure 2010268059
ここで、重み値ζの実数部ζi(n)を0とおくと、式(4)は以下の式(5)のように表わせる。
Figure 2010268059
これにより、ICIレプリカは以下の式(6)のように表わせる。
Figure 2010268059
ここでは、mを奇数とし、k=(m−1)/2番目のサブキャリアが、ICIレプリカを求める対象の被影響キャリアであるとしている。
第1の実施の形態の半導体集積回路10において、ICIレプリカ生成部14は、式(6)に基づいて、ICIレプリカを生成する。
図5は、第1の実施の形態の半導体集積回路におけるICIレプリカ生成部の構成を示す図である。
図4で示したICIレプリカ生成部20と同じ構成要素については同一符号を付し、説明を省略する。
ICIレプリカ生成部14は、図4のICIレプリカ生成部20と異なり、複素乗算回路25の部分が乗算回路30となっている。
乗算回路30では、レジスタ24に格納された複素乗算回路23の演算結果に対して、重み値ζq(n)を乗ずることにより、式(5)の演算を行う。
重み値ζq(n)は、記憶部21にて以下のように格納されている。
図6は、重み値ζq(n)を管理するテーブルの一例を示す図である。
ここでは、n=10のサブキャリアが被影響キャリアであり、その左右10個のサブキャリアによるICIの影響を考慮する場合の重み値ζq(n)の一例を示している。
記憶部21には、図2で示したようなキャリア間隔に応じた、図6のような重み値ζq(n)の管理テーブルが、たとえば、各サブキャリアを被影響キャリアとした場合について、それぞれ格納されている。記憶部21は、重み値ζの実数部を記憶しなくてよいため、記憶容量を削減可能である。
乗算回路30は、被影響キャリアに対するICIの影響を計算するサブキャリアに対応する重み値ζq(n)を、記憶部21から取得して式(5)の演算を行う。
乗算回路30は、図4で示したような複素乗算回路25よりも小規模な回路とすることができるので、ICIレプリカ生成部14の回路規模を小さくすることができる。
次に、図1で示した半導体集積回路10による受信信号処理を、フローチャートを用いて説明する。
図7は、第1の実施の形態の半導体集積回路による受信信号処理の流れを示すフローチャートである。
半導体集積回路10は、伝送路推定部11にて、フーリエ変換後の受信信号に含まれるSP信号をもとに、伝送路推定値Vn sを取得する(ステップS1)。ここでは、たとえば、シンボルフィルタ11aと、キャリアフィルタ11bにより伝送路推定値Vn sを生成する。
図8は、シンボルフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。
ここでは、地上デジタル放送のOFDMフレーム構成の一部を示している。横軸は周波数(サブキャリア)、縦軸は時間(シンボル)である。図中で、黒丸はSP信号Ds、白丸はデータ信号Daである。
シンボルフィルタ11aは、複数のSP信号Dsから、たとえば、直線補間法や2次補間法を用いて、時間軸方向のSP信号Dsの間の信号Dbを補間する。
図9は、キャリアフィルタを用いた伝送路推定を説明する図である。
図8と同様に、横軸は周波数(サブキャリア)、縦軸は時間(シンボル)である。図中で、黒丸はSP信号Ds、白丸はデータ信号Daである。
キャリアフィルタ11bを用いた伝送路推定では、SP信号Dsと、シンボルフィルタ11aを用いて補間された信号Dbから、たとえば、FIR(Finite-duration Impulse Response)フィルタを用いて、周波数方向に信号Dcを補間する。
なお、伝送路推定の詳細は、たとえば、伊丹誠著、「わかりやすいOFDM技術」、オーム社刊などに記載されている。
次に、等化部12aは、受信信号Yを伝送路推定値Vn sにて割ることにより等化を行い、送信信号の推定値Xanを算出する(ステップS2)。その後、仮判定部12bは、変調方式に応じて、送信信号の仮判定値Xbnを生成する(ステップS3)。
図10は、仮判定の様子を示す図である。
ここでは、変調方式がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)である場合の、振幅位相図(コンスタレーション)を示している。
横軸が実数軸I、縦軸が虚数軸Qである。
仮判定部12bは、等化部12aで算出された送信信号の推定値Xanと、各信号点(1,1)、(1,−1)、(−1,−1)、(−1,1)との距離を比較し、最も近い信号点を仮判定値とする。このような仮判定手法は、硬判定と呼ばれている。図10の場合、(1,1)が送信信号の仮判定値Xbnとなる。
なお、仮判定部12bは、QPSKに限らず、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)や、64QAMなどの変調方式の場合においても、同様にして、送信信号の仮判定値Xbnを決める。
次に、ICIレプリカ生成部14は、現在のシンボルの伝送路推定値Vn sと、遅延部13から出力される1つ前のシンボルにおける伝送路推定値Vn s-1と、仮判定値Xbnと、重み値ζq(n)をもとに、ICIレプリカを生成する(ステップS4)。その後、加減算部15は、受信信号YからICIレプリカの成分を減算することで、ICIの影響をキャンセルする(ステップS5)。ICIの影響がキャンセルされた受信信号Yは等化部16に入力される。等化部16は、ICIレプリカの成分を除去した受信信号Yを、伝送路推定値Vn sにて割ることにより、送信信号Xnを算出する(ステップS6)。
図11は、第1の実施の形態の半導体集積回路のICIレプリカ生成部における、ICIレプリカ生成処理の流れを示すフローチャートである。
まず、加減算回路22は、Vn s−Vn s-1の加減算を行う(ステップS10)。その後、複素乗算回路23は、加減算回路22の演算結果と、仮判定値Xbnを入力し、(Vn s−Vn s-1)Xbnの複素乗算を行う(ステップS11)。
ステップS10,S11の処理は、n=0のサブキャリアからn=m−1のサブキャリアまで行われる。
レジスタ24は、ステップS10,S11の処理により得られた演算結果(式(5)のi(n),q(n))を、n=0からn=m−1まで、m個分保持する(ステップS12)。
次に、乗算回路30は、図6にて示したような、各サブキャリアに対応する重み値ζの虚数成分である重み値ζq(n)を、記憶部21から取得する。そして、乗算回路30は、n=0からn=m−1まで、m個並列に式(5)の乗算処理を行う(ステップS13)。ただし、n=(m−1)/2番目のサブキャリアである被影響キャリアに対する式(5)の演算結果は切り捨てる。
その後、積算回路26は、式(5)のm−1個の演算結果を積算し(ステップS14)、除算回路27は、積算結果をN+NGIにて割ることによって、ICIレプリカを生成する(ステップS15)。
以上のような受信信号処理によれば、重み値ζの実数成分を0とおくことによって、ステップS13の処理にて、複素乗算の代わりに、通常の乗算とすることができる。乗算回路30は、図4で示したような複素乗算回路25よりも小規模な回路とすることができるので、ICIレプリカ生成部14の回路規模を小さくすることができる。
(第2の実施の形態)
横軸を被影響キャリアとのキャリア間隔とした図3(B)のグラフを見ると、重み値ζの虚数部は、原点に対して対称となっている。そのため、サブキャリアの数をm(奇数)として、その中心のn=(m−1)/2番目のサブキャリアを被影響キャリアとしたとき、虚数成分の重み値ζq(n)は、以下の式(7)のように表わされる。
Figure 2010268059
式(7)を、前述の式(6)に適用すると、ICIレプリカは、式(8)のように表わせる。
Figure 2010268059
すなわち、積算数を式(6)の半分に削減することができる。
図12は、第2の実施の形態の半導体集積回路の構成を示す図である。
図1に示した第1の実施の形態の半導体集積回路10と同様の構成要素については、同一符号を付している。
第2の実施の形態の半導体集積回路10aは、図1で示した半導体集積回路10の構成とほぼ同じであるが、ICIレプリカ生成部14aの構成が異なっている。
ICIレプリカ生成部14aは、式(8)に基づいてICIレプリカを生成する。
図13は、第2の実施の形態の半導体集積回路におけるICIレプリカ生成部の構成を示す図である。
図5にて示したICIレプリカ生成部14と同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
ICIレプリカ生成部14aは、記憶部21と、加減算回路22と、複素乗算回路23と、レジスタ24と、加減算回路40と、乗算回路41と、積算回路42と、除算回路27を有している。
加減算回路40は、レジスタ24に格納された複素乗算回路23のm個分の演算結果(式(5)のi(n),q(n))をもとに、式(8)の(−q(n)+q(m−1−n))+j(i(n)−i(m−1−n))の加減算を行う。この加減算は、n=0からn=(m−1)/2まで並列に行う。ただし、n=(m−1)/2は、切り捨てる。
乗算回路41は、加減算回路40の(m−1)/2個の演算結果に対して、それぞれ、虚数成分の重み値ζq(n)を乗算する。このとき、被影響キャリアを中心として、片側のサブキャリアに対応する重み値ζq(n)のみ乗算する。
たとえば、図6で示したように、n=10のサブキャリアを被影響キャリアとした場合、乗算回路41は、n=0からn=9までのサブキャリアに対応する重み値ζq(n)を用いればよい。n=11からn=20までのサブキャリアに対応する重み値ζq(n)については、記憶部21に保持していなくてよいため、記憶部21の記憶容量を削減可能である。
積算回路42は、乗算回路41の(m−1)/2個の演算結果を積算する。
このように、第2の実施の形態の半導体集積回路10aのICIレプリカ生成部14aは、被影響キャリアを中心として、片側のサブキャリアに対応する重み値ζq(n)のみ用いて演算を行うので、回路規模を大幅に削減できる。
以下、第2の実施の形態の半導体集積回路10aによる、受信信号処理を説明する。
受信信号処理は、図7に示した第1の実施の形態の半導体集積回路10の処理とほぼ同じであるが、ICIレプリカ生成処理が異なる。
図14は、第2の実施の形態の半導体集積回路のICIレプリカ生成部における、ICIレプリカ生成処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS20〜S22までの処理は、図11のステップS10〜12までの処理と同じである。
ステップS23の処理では、加減算回路40は、ステップS22までの処理でレジスタ24に格納された複素乗算回路23のm個分の演算結果をもとに、式(8)の(−q(n)+q(m−1−n))+j(i(n)−i(m−1−n))の加減算を行う。この加減算は、n=0からn=(m−1)/2まで並列に行う。ただし、n=(m−1)/2の演算結果は切り捨てる。
次に、乗算回路41は、図6にて示したような、各サブキャリアに対応する重み値ζの虚数成分である重み値ζq(n)を、n=0からn=((m−1)/2)−1まで記憶部21から取得する。つまり、被影響キャリアを中心として、片側のサブキャリアに対応する重み値ζq(n)のみ取得する。そして、加減算回路40の(m−1)/2個の演算結果に対して、それぞれ乗算する(ステップS24)。
その後、積算回路42は、乗算回路41の(m−1)/2個の演算結果を積算し(ステップS25)、除算回路27は、積算結果をN+NGIにて割ることによって、ICIレプリカを生成する(ステップS26)。
以上のような受信信号処理では、虚数成分の重み値ζq(n)の対称性をもとに、被影響キャリアを中心として、片側のサブキャリアに対応する重み値ζq(n)のみ用いて、ICIレプリカの演算を行う。そのため、ICIレプリカ生成部14aの回路規模を、第1の実施の形態の半導体集積回路10におけるICIレプリカ生成部14よりも、さらに、削減できる。
以上のような半導体集積回路10,10aは、たとえば、以下のようなOFDM受信システムに適用される。
図15は、OFDM受信システムの主要部の概略の構成を示す図である。
OFDM受信システム50は、チューナ51と、直交復調部52と、フーリエ変換部53と、伝送路等化部54と、デマッピング部55と、誤り訂正部56を有している。また、OFDM受信システム50は、MPEG−2(Moving Picture Experts Group phase 2)デコーダ(またはH.264デコーダ)57と、出力部58を有している。
チューナ51は、選局したRF(Radio Frequency)信号を、アンテナ51aを介して受信する。
直交復調部52は、受信した変調波を直交復調する。
フーリエ変換部53は、直交復調した受信信号に対してフーリエ変換(たとえば、FFT)を行い、周波数領域の信号に変換する。
伝送路等化部54は、パイロット信号によって推定した伝送路推定値によってICIなどの外乱の影響を除去し、送信信号を再現する。図1や図12で示した各構成については、たとえば、この伝送路等化部54に含まれる。すなわち、伝送路等化部54は、ICIレプリカを生成し、受信信号から減算することで、受信信号からICIの影響をキャンセルする。また、等化処理によって送信信号を再現する。
デマッピング部55は、外乱が除去された送信信号の信号点位置を割り出し、送信信号のビットパターンを導き出す。
誤り訂正部56は、デマッピング部55の出力に対して、たとえば、リードソロモン符号や畳み込み符号を用いて、データの誤りを訂正する。
MPEG−2デコーダ57は、誤り訂正部56から出力された、MPEG−2形式で符号化されたデータを復号する。
出力部58は、たとえば、ディスプレイやスピーカであり、復号された映像データや音声データを出力する。
上記のようなOFDM受信システム50において、たとえば、図15のように、直交復調部52から誤り訂正部56までの各構成が、半導体集積回路60として提供される。なお、半導体集積回路60は、MPEG−2デコーダを含んでいてもよい。
このようなOFDM受信システム50は、たとえば、地上デジタル放送受信装置や、地上デジタル放送が視聴可能な携帯端末などに適用可能である。前述したように、第1及び第2の実施の形態の半導体集積回路10,10aは、回路規模の小さいICIレプリカ生成回路14,14aを用いることができるので、スペースが限られる携帯端末において適用するのに特に有用である。
以上、実施の形態に基づき、本発明の半導体集積回路及び受信信号処理方法の一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
10 半導体集積回路
11 伝送路推定部
11a シンボルフィルタ
11b キャリアフィルタ
12 仮判定値生成部
12a 等化部
12b 仮判定部
13 遅延部
14 ICIレプリカ生成部
15 加減算部
16 等化部

Claims (5)

  1. フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値を生成する伝送路推定部と、
    前記受信信号及び前記伝送路推定値から、送信信号の仮判定値を生成する仮判定値生成部と、
    キャリア間干渉の被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値のうち虚数成分のみと、前記仮判定値と、現在のシンボルの前記伝送路推定値及び1つ前のシンボルの前記伝送路推定値とをもとに、キャリア間干渉成分の複製を生成するキャリア間干渉複製生成部と、
    前記受信信号から前記複製を減算する加減算部と、
    を有することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記キャリア間干渉複製生成部は、前記被影響キャリアを中心として、片側の前記サブキャリアと前記被影響キャリアとの前記キャリア間隔に応じた前記重み値の前記虚数成分のみを用いて、前記複製を生成することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 前記キャリア間干渉複製生成部は、前記重み値のうち前記虚数成分のみを、前記サブキャリアごとに格納した記憶部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体集積回路。
  4. 伝送路推定部が、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号をもとに、伝送路推定値を生成し、
    仮判定値生成部が、前記受信信号及び前記伝送路推定値から、送信信号の仮判定値を生成し、
    キャリア間干渉複製生成部が、キャリア間干渉の被影響キャリアとサブキャリア間のキャリア間隔に応じた重み値のうち虚数成分のみと、前記仮判定値と、現在のシンボルの前記伝送路推定値及び1つ前のシンボルの前記伝送路推定値とをもとに、キャリア間干渉成分の複製を生成し、
    加減算部が、前記受信信号から前記複製を減算することを特徴とする受信信号処理方法。
  5. 前記キャリア間干渉複製生成部が、前記被影響キャリアを中心として、片側の前記サブキャリアと前記被影響キャリアとの前記キャリア間隔に応じた前記重み値の前記虚数成分のみを用いて、前記複製を生成することを特徴とする請求項4記載の受信信号処理方法。
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