JP2010266027A - 車速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】指示速度と無段変速装置からの出力車速とを対応させるための走行テストを、比較的狭小なコースで、かつ、テスト時間も短くて済むようにする。
【解決手段】指示速度L1,L2,L3に対応する基準の変速操作位置H1,H2,H3を設定する基準車速設定手段103で、複数の指示速度のうち、最高速側の指示速度L3よりも低速側の指示速度L1,L2に相当する変速操作位置H1,H2は、車体を走行させての走行速度の検出結果から、選択された指示速度L1,L2に対応する基準の変速操作位置H1,H2として設定し、その他の指示速度L3に相当する変速操作位置H3を、所定の変化率に基づいた演算によって算出するように構成した。
【選択図】図8

Description

本発明は、エンジンの動力が伝達される走行用の無段変速装置からの出力速度を、その無段変速装置に対する変速操作具の指示速度と合致させるように調節するための車速制御装置に関する。
この種の車速制御装置としては、例えばコンバイン等の刈取収穫において機圃場面の凹凸や乾湿などの圃場条件や、作業対象作物の種類や倒伏状況などに応じた車速の上限値(指示速度)を人為的に設定する上限車速設定手段として、上限車速設定ボリューム(変速操作具)を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このように、上限車速を所定の値に設定して作業を行なえるようにしてあることにより、作業条件に適した車速を簡単に得られる点で有用なものである。この変速操作具としての上限車速設定ボリュームによって指示される無段変速装置からの出力車速は、工場出荷の段階で所定の値に決められている。つまり、変速操作具での指示速度と無段変速装置からの出力車速とを正確に対応させるには、工場出荷の段階で精度良く設定しなければならず、従来では、種種の指示速度に応じて、実際に種々の速度での走行テストを行いながら、変速操作具の操作量と無段変速装置の斜板角との関係を設定していた。
特開平8ー53号公報(段落〔0041〕、図1,3)
しかしながら、変速操作具による指示速度と無段変速装置からの出力車速とを精度良く対応させるために、実際に走行テストを行いながら設定するには、次のような問題がある。
つまり、変速操作具の操作量と無段変速装置の斜板角との関係を走行テストを行いながら精度良く設定するには、設定したい指示速度近くの走行速度域で、指示速度に達するまでの間、ごく少しずつ走行速度を変化させながら、かつ、その少しずつ速度を変化させる各段階で、数秒間程度は車速が安定するのを待って正しい指示速度に達したかどうかを確かめながら、この作業を繰り返して、各指示速度での無段変速装置の斜板角を検出するようにしている。
このため、所定数の指示速度を設定し終わるまでには、かなりの長い時間にわたって長い距離を走行しなければならず、そのための平坦で長い直線のテストコースが必要であり、かつ、そのテスト走行を行うための人員と、テスト及び設定を行うための時間とを要するものであり、これらが製造コストの低減化の妨げになっていた。
また、一旦、工場から出荷された後に、ディーラーなどで変速操作具のポテンショメータや車速検出用のポテンショメータを交換したりすると、再度設定をやり直す必要があり、これを設備や人員の整っていない条件のもとでは行うことができず、製造工場へ送り返すなどの手数を要することもあった。
本発明の目的は、変速操作具による複数の指示速度と無段変速装置からの出力車速とを精度良く対応させるために走行テストを行いながらも、そのテスト走行のための走行距離を短くして、比較的狭小なコースでの走行テストが可能で、かつ、テスト時間も短くて済むようにした車速制御装置を提供することにある。
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、エンジンの動力が伝達される無段変速装置を備え、その無段変速装置からの出力速度を、前記無段変速装置に対する複数の指示速度と合致させるように調節する車速制御装置において、
走行伝動系における駆動速度を検出する車速センサと、前記無段変速装置の変速操作位置を検出する変速位置検出センサとを備えるとともに、前記車速センサの検出値と前記変速位置検出センサの検出値とから、前記複数の指示速度に対応する基準の複数の変速操作位置を設定する基準車速設定手段を備え、
この基準車速設定手段では、前記複数の指示速度のうち、最高速側の指示速度よりも低速側の指示速度に相当する変速操作位置に設定して車体を走行させ、その変速操作位置における走行速度の検出結果から、選択された指示速度に対応する変速操作位置を、前記選択された指示速度に対応する基準の変速操作位置として設定し、
その他の指示速度に相当する変速操作位置を、所定の変化率に基づいた演算によって算出するように構成してあることを特徴とする。
〔作用及び効果〕
すなわち解決手段1にかかる本発明の車速制御装置では、従来のように、設定したい指示速度に達するまでの間、指示速度近くの走行速度域から、ごく少しずつ走行速度を変化させ、かつ、その速度変化の各段階で車速が安定するのを待って、正しい指示速度に達したかどうかを確かめてから、その指示速度に対応する基準の変速操作位置を設定し、その後に残りの指示速度に対応する基準の変速操作位置を、同様の手順で次々と繰り返して設定する、というような多大な手数と時間を要するものではなく、次のようにして設定している。
つまり、複数の指示速度の全てについて個々に車体を走行させながら基準の変速操作位置を設定するのではなく、複数の指示速度のうち、最高速側の指示速度よりも低速側の指示速度を選択して、この指示速度に対して、車体を走行させながら基準の変速操作位置を設定し、その他の指示速度に相当する変速操作位置は、所定の変化率に基づいた演算によって算出している。
したがって、すべての指示速度毎に、ごく僅かずつ走行速度を変化させたり、その速度変化の各段階で車速が安定するのを待って正しい指示速度かどうかを確かめるような時間的ロスを無くし、走行距離及び走行時間を短くできる利点がある。それ故、試験走行を行うためのテストコースとしても、平坦で長い直線コースが必要ではなく、比較的少ないスペースでの試験走行が可能となる。その結果、大掛かりな設備が不要となり、多くの場所での試験走行が可能となる点でも有利である。
また、実際に車体を走行させながら基準の変速操作位置を設定する指示速度は、最高速側の指示速度よりも低速側の指示速度であるため、比較的低速で走行しながら行われる傾向がある作業速度付近の基準の変速操作位置を比較的精度良く定め易いという利点がある。
さらに、作業装置としては低速でしか作業せず、高速で駆動すると騒音や振動などの支障を来すような作業装置を備えている場合に、実際に車体を高速で走行させることなく高速での指示速度に対応する基準の変速操作位置を設定することができるので、この点でも有用である。
しかも、実際に車体を走行させながら基準の変速操作位置を設定した指示速度以外の、他の指示速度に相当する変速操作位置を演算によって算出するので、例えば最高速側の指示速度や最低速側の指示速度に相当する変速操作位置を無段変速装置を操作するアクチュエータを備える場合、このアクチュエータの動作限界位置での機械的な接当によって設定する必要がない。その結果、前述のアクチュエータとして無段変速装置を操作するサーボシリンダを備えた場合、このサーボシリンダのストローク端側のシリンダ内面を鋳抜きのままで構成することも可能であり、加工工数を低減してのコストダウンを図り得る利点がある。
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の第2の解決手段は、エンジンの動力が伝達される無段変速装置を備え、その無段変速装置からの出力速度を、前記無段変速装置に対する複数の指示速度と合致させるように調節する車速制御装置において、
走行伝動系における駆動速度を検出する車速センサと、前記無段変速装置の変速操作位置を検出する変速位置検出センサとを備えるとともに、前記車速センサの検出値と前記変速位置検出センサの検出値とから、前記複数の指示速度に対応する基準の複数の変速操作位置を設定する基準車速設定手段を備え、
この基準車速設定手段では、前記複数の指示速度のうち、最高速側の指示速度よりも低速側の指示速度に相当する変速操作位置に設定して車体を走行させ、その変速操作位置における走行速度の検出結果から、選択された指示速度に対応する変速操作位置を、前記選択された指示速度に対応する基準の変速操作位置として設定し、
前記指示速度のうちの最高速、又は最低速に相当する変速操作位置を、無段変速装置の変速操作範囲における機械的な操作限界位置に設定してあることを特徴とする。
〔作用及び効果〕
上記のように、解決手段2にかかる本発明の車速制御装置では、従来のように、設定したい指示速度に達するまでの間、指示速度近くの走行速度域から、ごく少しずつ走行速度を変化させ、かつ、その速度変化の各段階で車速が安定するのを待って、正しい指示速度に達したかどうかを確かめてから、その指示速度に対応する基準の変速操作位置を設定し、その後に残りの指示速度に対応する基準の変速操作位置を、同様の手順で次々と繰り返して設定する、というような多大な手数と時間を要するものではなく、次のようにして設定している。
つまり、複数の指示速度の全てについて個々に車体を走行させながら基準の変速操作位置を設定するのではなく、複数の指示速度のうち、最高速、又は最低速に相当する変速操作位置を、無段変速装置の変速操作範囲における機械的な操作限界位置に設定したものである。
したがって、すべての指示速度毎に、ごく僅かずつ走行速度を変化させたり、その速度変化の各段階で車速が安定するのを待って正しい指示速度かどうかを確かめるような時間的ロスを無くし、走行距離及び走行時間を短くできる利点がある。それ故、試験走行を行うためのテストコースとしても、平坦で長い直線コースが必要ではなく、比較的少ないスペースでの試験走行が可能となる。その結果、大掛かりな設備が不要となり、多くの場所での試験走行が可能となる点でも有利である。
また、実際に車体を走行させながら基準の変速操作位置を設定する指示速度は、最高速、又は最低速に相当する指示速度ではなく、その中間速の指示速度であるため、最高速や最低速ではなく中間速で走行しながら行われる傾向がある作業速度付近の基準の変速操作位置を比較的精度良く定め易いという利点がある。
刈取収穫機の全体を示す側面図である。 伝動装置を示す説明図である。 操作装置を示すブロック図である。 走行変速装置の油圧回路図である。 移動走行状態、標準刈取状態、低速刈取状態を示す説明図である。 車速と無段変速装置の斜板位置との関係を示す図表である。 走行系制御手段による制御を示すフローチャートである。 基準車速設定手段による制御を示すフローチャートである。 基準車速設定手段による制御を示すフローチャートである。
〔全体構成〕
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る刈取収穫機の全体を示す側面図である。この図に示すように、本発明の実施形態に係る刈取収穫機は、左右一対のクローラ式の走行装置1,1によって自走するように構成され、かつ運転座席3aを有した運転部3が装備された走行機体を備えている。この走行機体の機体フレームの前部に連結された刈取部2を備え、走行機体の機体フレームの後部側には、走行機体横方向に並べて脱穀装置4と穀粒タンク5とが設けられている。
この刈取収穫機は、稲、麦などの収穫作業を行う。
つまり、刈取部2は、機体フレームに軸芯P1まわりに上下揺動自在に支持された刈取部フレーム20、この刈取部フレーム20に支持された分草具21、引起し装置22、バリカン形の刈取装置23、及び供給装置24を備えている。この刈取部2は、刈取部フレーム20が油圧式の昇降シリンダ27によって上下に揺動操作可能に構成してあり、分草具21が地面の近くに下降した作業高さ位置と、分草具21が地面から高く上昇した非作業高さ位置とに、昇降操作自在に構成してある。
刈取部2を作業高さに下降させて走行機体を走行させると、刈取部2は、分草具21によって植立穀稈を刈取り対象と非刈取り対象とに分草し、刈取り対象の植立穀稈を引起し装置22によって引起し処理するとともに刈取装置23によって刈取処理し、刈取り穀稈を供給装置24によって脱穀装置4の前部に搬送して脱穀フィードチェーン28の始端部に供給する。
脱穀装置4は、脱穀フィードチェーン28によって刈取穀稈の株元側を挟持して走行機体後方向きに搬送しながら、刈取穀稈の穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。穀粒タンク5は、脱穀装置4から搬送された脱穀粒を回収して貯留し、穀粒搬出用オーガ5aで機外へ搬出するように構成されている。
走行機体は、運転座席3aの下方に設けたエンジン6を備え、このエンジン6が出力する駆動力を機体フレームの前端部に設けたミッションケース8を介して左右一対の走行装置1,1及び刈取部2に伝達する伝動装置を備えている。
〔伝動系の説明〕
図2は、伝動装置の説明図である。この図に示すように、伝動装置は、前記ミッションケース8を備える他、このミッションケース8の上端部に連設された静油圧式無段変速装置からなる無段変速装置7を備えている。伝動装置は、エンジン6の出力軸6aの駆動力を、ベルトテンションクラッチで成る主クラッチ9を介して前記無段変速装置7の入力軸7aに伝達し、この無段変速装置7の出力軸7bの駆動力を、ミッションケース8の内部に位置するミッション(図示せず)を介して左右の走行装置1,1のクローラ駆動軸1aに伝達する。
ミッションケース8の内部に位置するミッションは、無段変速装置7の出力軸7bに一体回転自在に連動した第1伝動ギヤ10に噛み合った走行系入力ギヤ16を備え、この走行系入力ギヤ16の駆動力を左右のクローラ駆動軸1a,1aに伝達する操向機構(図示せず)を備えている。操向機構は、走行系入力ギヤ16の駆動力を左右のクローラ駆動軸1a,1aに伝達し、あるいは左右のクローラ駆動軸1a,1aに対する伝動を各別に絶ったり変速したりして左右の走行装置1,1を各別に駆動、停止、変速し、これによって走行機体の操向操作を行う。
伝動装置は、無段変速装置7の出力軸7bの駆動力を、ミッションケース8の上端部に内装された刈取り変速装置15に入力し、この刈取り変速装置15の出力軸13の駆動力を、ベルトテンションクラッチで成る刈取クラッチ14を介して刈取部2の入力軸2aに伝達する。これにより、伝動装置は、無段変速装置7の出力軸7bの駆動力を刈取部2に伝達し、無段変速装置7による走行装置1の変速が行なわれると、走行装置1の変速に同調させて刈取部2を変速する。
図2に示すように、刈取り変速装置15は、前記第1伝動ギヤ10に噛み合った低速伝動ギヤ13a、無段変速装置7の出力軸7bに第1伝動ギヤ10及び伝動軸12を介して一体回転自在に連動した第2伝動ギヤ11、この第2伝動ギヤ11に噛み合った高速伝動ギヤ13b、出力軸13に一体回転自在に支持されたシフトギヤ13cを備えて構成してある。
刈取り変速装置15は、シフトギヤ13cが摺動操作されて低速伝動ギヤ13aに噛み合うことによって低速位置に切り換わり、シフトギヤ13cが摺動操作されて高速伝動ギヤ13bに噛み合うことによって高速位置に切り換わるように、高低2段に変速自在に構成してある。
図2に示すように、無段変速装置7の出力軸7bに一体回転自在に連動した第1伝動ギヤ10に噛み合った走行系入力ギヤ16は、その走行系入力ギヤ16を支承する伝動軸17に相対回転自在に外嵌されており、シフト部材18がスプライン構造により前記走行系入力ギヤ16と伝動軸17とにわたってスライド及び一体回転自在に外嵌されている。
つまり、通常はシフト部材18は、図2に示すように走行系入力ギヤ16に咬合しており、無段変速装置7の出力軸7bの動力が第1伝動ギヤ10及び伝動ギヤ19を介して、伝動軸17に伝達されている。
そして、故障等による機体の牽引時、あるいは、その他の必要に応じて、シフト部材18を伝動ギヤ19から離間させることにより、右及び左の走行装置1と無段変速装置7とをシフト部材18の位置で遮断することができる。この状態では、無段変速装置7の駆動力が走行系には伝達されないので、無段変速装置7の抵抗を受けることなく機体を牽引することができる。また、機体を走行停止したままで刈取部2の駆動を行うことができる。
〔無段変速装置関係〕
図2,3に示すように、無段変速装置7は、入力軸7aをポンプ軸として備えた可変容量形の油圧ポンプ7Pを備え、出力軸7bをモータ軸として備えた油圧モータ7Mを備えて構成してある。油圧モータ7Mは、油圧ポンプ7Pによって供給される圧油によって駆動される。この油圧モータ7Mは、可変容量形の油圧モータに構成してある。
無段変速装置7は、静油圧式無段変速装置に構成されており、油圧ポンプ7Pの斜板角の変更操作が行われることにより、エンジン6からの駆動力を前進側と後進側の駆動力に変換して、かつ前進側においても後進側においても無段階に変速して駆動力を出力する。
図3に示すように、無段変速装置7の油圧ポンプ7Pの斜板角を変更する操作軸は、揺動リンクなどを利用した機械式の連係機構33を介して変速レバー43に連動されている。変速レバー43は、運転部3に走行機体の前後方向に揺動自在に設けられている。
つまり、無段変速装置7は、変速レバー43が中立位置Nに操作されたことをポテンショメータ43aで検出することにより、中立状態に切り換わり、油圧ポンプ7Pを停止させて左右の走行装置1,1に対する伝動を絶つ。無段変速装置7は、変速レバー43が中立位置Nから走行機体前方側に揺動した前進域Fに操作されることにより、前進駆動状態に切り換わり、エンジン6からの駆動力を前進駆動力に変換して左右の走行装置1,1に伝達する。無段変速装置7は、変速レバー43が中立位置Nから走行機体後方側に揺動した後進域Rに操作されることにより、後進駆動状態に切り換わり、エンジン6からの駆動力を後進駆動力に変換して左右の走行装置1,1に伝達する。
図3に示すように、無段変速装置7は、油圧モータ7Mの斜板角を変更する操作軸に連動された油圧式の操作シリンダ54を備えている。この操作シリンダ54が制御弁58によって操作されることにより、油圧モータ7Mの斜板角の変更により高速位置と標準速位置と低速位置とに切り換わるように構成されている。つまり、上述のように、油圧モータ7Mの斜板角の変更操作が行われることにより、無段変速装置7からの出力が高速位置と標準速位置と低速位置とに切り換わって左右の走行装置1,1の副変速が行なわれることになる。その無段変速装置7からの出力の切り替わりは、油圧モータ7Mの斜板角の位置をモータ斜板角検出センサ38(変速位置検出センサの一例)で検出することにより検知される。
前記操作シリンダ54は、油圧モータ7Mの斜板角を変更する操作軸に連動されたピストン55とシリンダ筒56とを備えて構成され、前記シリンダ筒56は、ピストン55を収容する有底筒状体56Aと、その有底筒状体の一端側の開口を閉塞する蓋部材56Bとで構成されている。
そして、前記シリンダ筒56は、その筒内面56aがピストン55を摺動案内するように仕上げ加工され、ピストン55のストローク端側位置する筒底面56b、及び、前記蓋部材56Bの内面56cは鋳抜きの面で構成されている。
そして、無段変速装置7は、標準速位置に切り換えられると、左右の走行装置1,1を植立穀稈の倒伏が無いとか少ない場合の作業走行に適切な標準速度で駆動する。無段変速装置7は、低速位置に切り換えられると、左右の走行装置1,1を標準速度よりも低速であって、植立穀稈の倒伏が激しい場合の作業走行に適切な速度で駆動する。無段変速装置7は、高速位置に切り換えられると、左右の走行装置1,1を標準速度よりも高速であって、路上等での移動走行に適切な速度で駆動する。
〔走行系の油圧回路の説明〕
図4は、無段変速装置7の油圧回路図である。この図に示すように、油圧ポンプ7Pと油圧モータ7Mとは、一対の油路7cで接続されている。無段変速装置7の入力軸7aにチャージポンプ44及び油圧ポンプ60が接続されて、入力軸7aによりチャージポンプ44及び油圧ポンプ60が駆動される。チャージポンプ44から延出されたチャージ油路45が油路7cに接続され、チャージ油路45にフィルタ49が備えられている。オイルタンク46とチャージポンプ44とに亘って油路47が接続されており、油路47にフィルタ48が備えられている。油圧ポンプ60の作動油が昇降シリンダ27の制御弁に供給される。オイルタンク46はミッションケース8とは別に設けられている。
チャージ油路45から油路57が分岐しており、制御弁58は、操作シリンダ54に対して油路57の作動油を給排操作して操作シリンダ54を操作する。チャージ油路45にリリーフ弁50が接続されている。このリリーフ弁50は、無段変速装置7を収容するケース51に接続されている。ケース51とオイルタンク46とに亘って油路52が接続され、油路52にオイルクーラー53が備えられている。
以上の構造により、オイルタンク46の作動油が、フィルタ48、油路47、チャージポンプ44、フィルタ49及びチャージ油路45を介して無段変速装置7の油路7cに供給される。チャージ油路45の作動油が油路57及び制御弁58を介して操作シリンダ54に給排操作される。余剰の作動油がリリーフ弁50を介してケース51に排出される。無段変速装置7の各部からの作動油及び制御弁58の作動油がケース51に排出され、ケース51の作動油が油路52及びオイルクーラー53を通過してオイルタンク46に戻される。
〔制御装置関係〕
図3は、無段変速装置7、刈取り変速装置15の変速操作、刈取りクラッチ14の入り切り操作、及び刈取部2の昇降操作を行うための各種機構と、それらの作動を制御する制御装置100とを示す制御系のブロック図である。
この図に示すように、制御装置100には、刈取りクラッチ14を入り切り操作する電動式の操作モータ36、刈取り変速装置15を変速操作する電動式の操作モータ37、油圧モータ7M操作用の油圧シリンダ56の制御弁58の電磁操作部、及び昇降シリンダ27を伸縮操作するための切換弁27a、等がその制御出力対象として接続されている。
また、変速レバー43の操作位置を検出するポテンショメータ43a、変速レバー43に設けられた走行変速スイッチ34と刈取変速スイッチ35、刈取クラッチレバー26の操作位置を検出するセンサスイッチ65,66、昇降レバー29の操作位置を検出するセンサスイッチ67,68、油圧モータ7Mの斜板角の位置を検出するモータ斜板角検出センサ38(変速位置検出センサの一例)、車速センサ30、モータ斜板位置設定スイッチ31、及び刈取変速センサ40が、制御装置100に対する各種信号入力対象として接続されている。
刈取りクラッチ14の操作モータ36は、クラッチ操作用のテンションアーム(図外)を揺動操作することによって刈取りクラッチ14を入り状態と切り状態とに切り換え操作する。刈取り変速装置15の操作モータ37は、図外のシフトフォークに連動されており、このシフトフォークを移動操作することによって、シフトギヤ13cを低速伝動ギヤ13aと高速伝動ギヤ13bとに選択的に噛み合わせられるように構成してある。
刈取変速スイッチ35は、変速レバー43の背部に設けられている。走行変速スイッチ34は、変速レバー43の横側部に設けられている。刈取変速スイッチ35及び走行変速スイッチ34は、押し操作されると、オンに切り換わって変速指令を制御装置100に出力する。
刈取クラッチレバー26は、運転部3に設けられており、入り操作用のセンサスイッチ65及び切り操作用のセンサスイッチ66を介して制御装置100に連係されている。刈取クラッチレバー26は、走行機体の前後方向に揺動操作されることにより、入り位置[ON]と切り位置[OFF]とに切り換わる。この刈取クラッチレバー26は、入り位置[ON]に操作されると、入り操作用のセンサスイッチ65をオン操作してこの入り操作用のセンサスイッチ65によって入り指令を制御装置100に出力する。刈取クラッチレバー26は、切り位置[OFF]に操作されると、切り操作用のセンサスイッチ66をオン操作してこの切り操作用のセンサスイッチ66によって切り指令を制御装置100に出力する。
昇降レバー29は、運転部3に設けられており、上げ操作用のセンサスイッチ67及び下げ操作用のセンサスイッチ68を介して制御装置100に連係されている。昇降レバー29は、走行機体の前後方向に揺動操作されることにより、上げ位置[U]と下げ位置[D]とに切り換わる。この昇降レバー29は、上げ位置[U]に操作されると、上げ操作用のセンサスイッチ67をオン操作してこの上げ操作用センサスイッチ67によって上げ指令を制御装置100に出力する。昇降レバー29は、下げ位置[D]に操作されると、下げ操作用のセンサスイッチ68をオン操作してこの下げ操作用のセンサスイッチ68によって下げ指令を制御装置100に出力する。
昇降レバー29は、走行機体の横方向にも揺動自在に支持されており、走行機体の操向操作を行うレバーにもなっている。すなわち、昇降レバー29は、中立位置に操作されると、ミッションケース8に内装の操向機構を中立状態に操作して走行機体を直進走行するように操向操作する。昇降レバー29は、中立位置から走行機体左横側に揺動操作されると、操向機構を左旋回状態に操作して走行機体を左向きに旋回走行するように操向操作する。昇降レバー29は、中立位置から走行機体右横向きに揺動操作されると、操向機構を右旋回状態に操作して走行機体を右向きに旋回走行するように操向操作する。
モータ斜板角検出センサ38は、無段変速装置7の油圧モータ7Mの斜板の操作位置を無段変速装置7の高速用の変速操作位置H3、標準速用の変速操作位置H2、低速用の変速操作位置H1として検出し、この検出結果を制御装置100に出力する。
刈取変速センサ40は、刈取り変速装置7の操作モータ37の回転位置を刈取り変速装置15の低速用の変速操作位置H1、高速用の変速操作位置H3として検出し、この検出結果を制御装置100に出力する。
車速センサ30は、図示しないが、走行装置1,1への駆動系で、ミッションケース8からの最終出力軸の回転を検出するように設けてあり、走行機体の走行速度を検出して制御装置100に入力するように構成してある。
制御装置100は、マイクロコンピュータを利用して構成してあり、上述のように前記刈取部2の昇降作動ならびに刈取クラッチ操作を制御する刈取部制御手段101と、後述するように、刈取部2の駆動と関係して走行駆動系の各装置を制御する走行系制御手段102と、走行系の速度設定を行う基準車速設定手段103とを備えている。
本発明の車速制御装置は、この制御装置100に装備された上記走行系制御手段102、走行系の速度設定を行う基準車速設定手段103によって構成されている。
〔刈取部制御手段〕
刈取部制御手段101は、運転部3に設けられた前記昇降レバー29の操作に伴って、上げ操作用のセンサスイッチ67及び下げ操作用のセンサスイッチ68からの検出信号を受け、昇降シリンダ27を伸縮操作するための切換弁27aに操作信号を出力するように構成されている。また、この刈取部制御手段101は、刈取クラッチレバー26の入り操作用のセンサスイッチ65及び切り操作用のセンサスイッチ66の検出信号に基づいて、刈取りクラッチ14を入り切り操作する電動式の操作モータ36を入り方向または切り方向に駆動するように構成されている。
〔走行系制御手段〕
走行系制御手段102は、走行機体を移動走行状態、標準刈取状態、低速刈取状態に設定するための制御を行うものであり、図5は、移動走行状態、標準刈取状態、低速刈取状態の各状態と、油圧モータ7Mや刈取りクラッチ14、及び刈取り変速装置15との駆動関係を示す図表である。
この図表に示すように、移動走行状態は、無段変速装置7の油圧モータ7Mを高速用の変速操作位置H3に切り換え操作し、刈取りクラッチ14を切り状態に切り換え操作し、刈取り変速装置15を低速位置に切り換え操作した状態を設定している。
標準刈取状態は、無段変速装置7の油圧モータ7Mを標準速用の変速操作位置H2に切り換え操作し、刈取りクラッチ14を入り状態に切り換え操作し、刈取り変速装置15を低速位置に切り換え操作した状態を設定している。
低速刈取状態は、無段変速装置7の油圧モータ7Mを低速用の変速操作位置H1に切り換え操作し、刈取りクラッチ14を入り状態に切り換え操作し、刈取り変速装置15を高速位置に切り換え操作した状態を設定している。
この走行系制御手段102による移動走行状態、標準刈取状態、低速刈取状態に設定するための制御は、制御装置100に対して、刈取変速スイッチ35及び走行変速スイッチ34(変速操作具の一例)の操作による信号が入力されることによって行われる。つまり、この刈取変速スイッチ35及び走行変速スイッチ34からの指令を基に走行系制御手段102が、油圧モータ7Mや刈取りクラッチ14、及び刈取り変速装置15を、前記図5に示す相関関係となるように制御する
前記走行系制御手段102は、走行変速スイッチ34及び刈取変速スイッチ35が操作されると、まず、モータ斜板角検出センサ38、刈取変速センサ40、刈取りクラッチ14の入り切り状態を判別するセンサスイッチ65,66による検出情報を基に、移動走行状態と標準刈取状態と低速刈取状態のいずれが設定されているかを判断する。
つまり、変速操作具としての走行変速スイッチ34が押し操作されたときに、モータ斜板角検出センサ38が油圧モータ7Mの高速駆動状態を検出すると、走行系制御手段102は、その高速駆動状態に対して変更指令が出されたと判断して、油圧モータ7Mを標準駆動状態に切換操作する。
同様に、走行変速スイッチ34が押し操作されたときに、モータ斜板角検出センサ38が油圧モータ7Mの標準駆動状態を検出すると、走行系制御手段102は、その標準駆動状態に対して変更指令が出されたと判断して、油圧モータ7Mを低速駆動状態に切換操作する。
同様に、走行変速スイッチ34が押し操作されたときに、モータ斜板角検出センサ38が油圧モータ7Mの低速駆動状態を検出すると、走行系制御手段102は、刈取りクラッチ14の入り切り状態を判別するセンサスイッチ65,66からの情報に基づいて、刈取りクラッチ14が切り状態であれば、油圧モータ7Mを高速駆動状態に切換操作する。前記刈取りクラッチ14が入り状態であれば、油圧モータ7Mの低速駆動状態を維持したままで上位ルーチンに戻る。
刈取変速スイッチ35が押し操作されると、オンに切り換わって変速指令を制御装置100に出力し、シフトギヤ13cが低速伝動ギヤ13aに噛み合う位置であれば、シフトギヤ13cが摺動操作されて高速伝動ギヤ13bに噛み合うように操作モータ37に操作指令を出力する。逆に、シフトギヤ13c高速伝動ギヤ13bに噛み合う位置であれば、シフトギヤ13cが摺動操作されて低速伝動ギヤ13aに噛み合うように操作モータ37に操作指令を出力する。
上記の走行系制御手段102による制御形態をフローチャートで示すと、図7に示す通りである。
[1] 走行変速スイッチ34及び刈取変速スイッチ35のうち、走行変速スイッチ34が押し操作されると、まず、モータ斜板角検出センサ38検出情報を基に、移動走行状態と標準刈取状態と低速刈取状態のいずれが設定されているかを、油圧モータ7Mの現在の変速操作位置で判断する。
つまり、油圧モータ7Mの現在の変速操作位置が高速用の変速操作位置H3であると移動走行状態であると判断し、そうでない場合に、油圧モータ7Mの現在の変速操作位置が標準速用の変速操作位置H2であれば標準刈取状態であると判断し、さらにそうでない場合に、油圧モータ7Mの現在の変速操作位置が低速用の変速操作位置H1であれば低速刈取状態であると判断する(ステップ#1〜#4)。
[2] モータ斜板角検出センサ38が油圧モータ7Mの高速駆動状態を検出した高速用の変速操作位置H3であると、走行系制御手段102は、その高速駆動状態に対して変更指令が出されたと判断して、油圧モータ7Mを標準駆動状態に、つまり標準速用の変速操作位置H2に切換操作する(ステップ#2及び#5)。
[3] モータ斜板角検出センサ38が油圧モータ7Mの標準駆動状態を検出した標準速用の変速操作位置H2であると、走行系制御手段102は、その標準駆動状態に対して変更指令が出されたと判断して、油圧モータ7Mを低速駆動状態に、つまり低速用の変速操作位置H1に切換操作する(ステップ#3及び#6)。
[4] モータ斜板角検出センサ38が油圧モータ7Mの低速駆動状態を検出した低速用の変速操作位置H1であると、走行系制御手段102は、その低速駆動状態に対して変更指令が出されたと判断するが、油圧モータ7Mの駆動状態を切換操作する前に、刈取クラッチセンサ62により、刈取クラッチ14の入り切り状態を判別して、刈取クラッチ14が切り状態であれば、油圧モータ7Mを高速駆動状態に、つまり高速用の変速操作位置H3に切換操作する。そして、刈取クラッチ14が入り状態であれば、油圧モータ7Mの駆動状態の切換操作を行わずに制御を終了する(ステップ#4、#7、及び#8)。
この場合には、走行変速スイッチ34を押し操作しても、油圧モータ7Mの駆動状態が変更されないことになるが、この状態は、別途、何らかの報知手段により操縦者に報知して、刈取クラッチ14を切り操作することを促すようにするのが望ましい。
[5] 走行変速スイッチ34及び刈取変速スイッチ35のうち、走行変速スイッチ34が押し操作されずに、刈取変速スイッチ35が押し操作されると、刈取クラッチセンサ62により、刈取クラッチ14の入り切り状態を判別して、刈取クラッチ14が切り状態であれば刈取変速操作を行わずに上位ルーチンへ戻り、刈取クラッチ14が入り状態であれば、次のステップに移り、刈取変速センサ40での検出結果により、刈取り変速装置15が高速位置であるか否かを判断する(ステップ#9、#10、及び#11)。
[6] 刈取り変速装置15が高速位置であると、次に油圧モータ7Mが低速用の変速操作位置H1に操作された低速駆動状態であるか否かをモータ斜板角検出センサ38によって検出し、低速用の変速操作位置H1でなければ、刈取り変速装置15を低速位置に切換操作する。逆に、低速用の変速操作位置H1であれば、刈取り変速装置15を高速位置のままに維持する(ステップ#11、#12、及び#13)。
[7] 刈取り変速装置15が低速位置であると、次に油圧モータ7Mが低速用の変速操作位置H1に操作された低速駆動状態であるか否かをモータ斜板角検出センサ38によって検出し、低速用の変速操作位置H1であれば、刈取り変速装置15を高速位置に切換操作する。逆に油圧モータ7Mが低速用の変速操作位置H1でなければ、刈取り変速装置15を低速位置のままに維持する(ステップ#11、#14、及び#15)。
〔基準車速設定手段〕
基準車速設定手段103は、変速操作具としての走行変速スイッチ34での指示速度と無段変速装置7からの出力車速とが正確に対応するように、変速操作具での操作位置と無段変速装置7のモータ斜板角度との対応関係を設定する際に用いられるものであり、次のように構成されている。
つまり、図6に示すように、車速と油圧モータ7Mの斜板角度との相関を考えた場合に、両者の相関関係は、概ね、図中の車速・斜板対応曲線L0に沿って変化する。この車速・斜板対応曲線L0は、予め、変速操作具での指示速度と無段変速装置7からの出力車速とを、実際に多くの刈取収穫機を走行させて実測することにより収集したデータを平均化してグラフ化したものである。
この車速・斜板対応曲線L0は、制御装置100の不揮発性メモリーに備えられたマップデータ、及び、そのマップデータから算出されるように、基準車速設定手段103にプログラム化されており、かつ、この車速・斜板対応曲線L0に沿う変化傾向を数値化した基準係数データも、前記不揮発性メモリーに備えられている。
そして、前記実測したデータに基づく車速・斜板対応曲線L0が、製造される刈取収穫機の全てに対して、変速操作具での指示速度と無段変速装置7からの出力車速とが正確に対応するように関係付けられていれば調節操作を行う必要はないが、現実には、個々の刈取収穫機ごとに多少の誤差が生じるので、これを基準車速設定手段103によって調節するようにしたものである。
上記の図6において、本発明でいう低速駆動状態に相当する指示速度は、図中の符号L1で示され、標準駆動状態に相当する指示速度は符号L2で、高速駆動状態に相当する指示速度は、符号L3で示されている。そして、これらの各指示速度L1,L2,L3と前記車速・斜板対応曲線L0との交点が、それぞれ低速指示ポイントP1、標準速指示ポイントP2、高速指示ポイントP3となる。また、各指示ポイントP1,P2,P3からの垂線上に、各指示速度L1,L2,L3と対応する基準の変速操作位置として、低速用の変速操作位置H1、標準速用の変速操作位置H2、高速用の変速操作位置H3が存在している。
この基準車速設定手段103では、各指示速度L1,L2,L3と対応する基準の変速操作位置としての、低速用の変速操作位置H1、標準速用の変速操作位置H2、高速用の変速操作位置H3のうち、低速用の変速操作位置H1と、標準速用の変速操作位置H2とでは、低速側から順次高速側へ徐々に走行速度を高めながら、車速を実測して変速操作位置を設定するように構成されている。
そして、前記高速用の変速操作位置H3は、先に設定された低速用の変速操作位置H1と標準速用の変速操作位置H2との変速操作位置に基づいて演算により算出されるように構成してある。
また、この基準車速設定手段103による油圧モータ7Mの斜板角の操作を行う際に、基準車速設定用に設けたモータ斜板位置設定スイッチ31を押し操作することにより、走行系速制手段102による制御弁58の電磁操作部に対する指令に優先して基準車速設定手段103による指令が作用するように切り替えられる。つまり、モータ斜板位置設定スイッチ31を押し操作すると、基準車速設定手段103が基準車速設定モードに切り替えられ、走行速制手段102による制御弁58の電磁操作部に対する指令に優先して、基準車速設定手段103で設定される各変速操作位置H1,H2,H3への操作指令に基づいて制御弁58が操作され、油圧モータ7Mの斜板角が変更操作される。
前記低速用の変速操作位置H1と標準速用の変速操作位置H2とのうち、まず、低速用の変速操作位置H1の求め方について説明すると、次のようにして求めている。
すなわち、低速用の指示速度L1と対応する基準の変速操作位置を得る際に、低速用の指示速度L1は把握されているので、現在の車速センサ30による検出車速と対比して、その低速用の指示速度L1に近づけるように油圧モータ7Mの斜板角度を変更操作する。
そして車速センサ30による検出車速が前記低速用の指示速度L1に対して、予め設定した範囲内にまで近づくと、車速センサ30により現在の車速を検出しながら、前記油圧モータ7Mの斜板角度の操作速度を、前記予め設定した範囲に到達するまでの斜板操作速度よりも遅くして少しずつ斜板角度を変化させ、車速センサ30により検出される現在の車速が少しずつ指示速度L1に近づくように制御する。
前記車速センサ30により検出される現在の車速が指示速度L1に達した、もしくはほぼ達したとみなされる範囲内に至ると、予め設定した所定時間だけ、検出される車速の平均値を算出する。この平均化した車速から前記車速・斜板対応曲線L0との交点に位置する低速指示ポイントP1を割り出し、その低速指示ポイントP1から低速用の変速操作位置H1が把握される。この低速用の変速操作位置H1を、低速用の指示速度L1に対応する基準の変速操作位置として設定する。
上記の低速用の指示速度L1と対応する基準の変速操作位置に相当する低速用の変速操作位置H1の設定が終了すると、次に、標準の指示速度L2と対応する基準の変速操作位置を得るための制御を開始する。
すなわち、標準の指示速度L2と対応する基準の変速操作位置を得る際に、標準の指示速度L2は把握されているので、現在の車速センサ30による検出車速と対比して、その標準の指示速度L2に近づけるように油圧モータ7Mの斜板角度を変更操作する。この時点における変更操作時の車速の変化は、前記低速用の変速操作位置H1の設定時における予め設定した範囲内で少しづつ斜板角度を変化させる操作に比べて、変化度合いが大きくなるようにしている。
そして車速センサ30による検出車速が前記標準速用の指示速度L2に対して、予め設定した範囲内にまで近づくと、車速センサ30により現在の車速を検出しながら、前記油圧モータ7Mの斜板角度の操作速度を、前記予め設定した範囲に到達するまでの斜板操作速度よりも遅くして少しずつ斜板角度を変化させ、車速センサ30により検出される現在の車速が少しずつ前記標準用の指示速度L2に近づくように制御する。
前記車速センサ30により検出される現在の車速が指示速度L2に達した、もしくはほぼ達したとみなされる範囲内に至ると、予め設定した所定時間だけ、検出される車速の平均値を算出する。この平均化した車速から前記車速・斜板対応曲線L0との交点に位置する標準速指示ポイントP2を割り出し、その標準速指示ポイントP2から標準速用の変速操作位置H2が把握される。この標準速用の変速操作位置H2を、標準速用の指示速度L2に対応する基準の変速操作位置として設定する。
前記高速用の変速操作位置H3は、先に設定された低速用の変速操作位置H1と標準速用の変速操作位置H2との変速操作位置に基づいて演算により算出されるように構成してある。
すなわち、下記の<式ー1>によって高速用の変速操作位置H3を算出して、高速用の指示速度L3に対応する基準の高速用の変速操作位置H3を設定する。この式における基準係数は、車速・斜板対応曲線L0に沿う変化傾向を数値化したデータとして、予め不揮発性メモリーに備えられたものである。
<式ー1>
(標準速用の変速操作位置H2−低速用の変速操作位置H1)×基準係数+標準速用の変速操作位置H2=高速用の変速操作位置H3
上記のようにして、指示速度に対応する変速操作位置を推定して、その推定された変速操作位置を、指示速度に対応する基準の変速操作位置として設定するようにしたものであり、この基準車速設定手段103による指示速度に対応する基準の変速操作位置の設定をフローチャートで示すと、図8に示す通りである。
[1] 図8に示すように、基準車速設定制御では、モータ斜板角設定スイッチ31が押し操作されたことを検出して、低速用の指示速度L1、標準速用の指示速度L2、高速用の指示速度L3、及び、車速・斜板対応曲線L0や基準係数データ等を算出するためのマップデータの読み込みなどのイニシャルセットを行う(ステップ#20,#21)。
[2] 低速用の指示速度L1に対応する低速用の変速操作位置H1の設定操作は、次のステップ#22〜#26に示すようにして行われる。
すなわち、低速用の指示速度L1と対応する基準の変速操作位置を得る際に、低速用の指示速度L1はイニシャルセットで読み込まれているので、その低速用の指示速度L1と現在の車速センサ30による検出車速と対比して、その低速用の指示速度L1に近づけるように油圧モータ7Mの斜板角度を変更操作する(ステップ#22,#23)。
[3] 次に、車速センサ30による検出車速が前記低速用の指示速度L1に対して、予め設定した範囲内にまで近づくと、車速センサ30により現在の車速を検出しながら、少しずつ斜板角度を変化させる。このときの前記油圧モータ7Mの斜板角度の操作速度は、前記予め設定した範囲に到達するまでの斜板操作速度よりも遅くしてあって、車速センサ30により検出される現在の車速が少しずつ指示速度L1に近づくように制御している(ステップ#23,#24)。
[4] 前記車速センサ30により検出される現在の車速が、低速用の指示速度L1に達したとみなされる程度の近似範囲内に至ると、予め設定した所定時間だけ、検出される車速の平均値を算出するための平均化処理を行う。この平均化した車速に基づいて前記車速・斜板対応曲線L0との交点に位置する低速指示ポイントP1を割り出し、その低速指示ポイントP1に相当する低速用の変速操作位置H1をモータ斜板検出センサ38によって検出する。この低速用の変速操作位置H1を、低速用の指示速度L1に対応する基準の変速操作位置として設定する(ステップ#25,#26)。
[5] 標準速用の指示速度L2に対応する標準速用の変速操作位置H2の設定操作は、次のステップ#27〜#31に示すようにして行われる。
すなわち、標準速用の指示速度L2と対応する基準の変速操作位置を得る際に、標準速用の指示速度L2はイニシャルセットで読み込まれているので、その標準速用の指示速度L2と現在の車速センサ30による検出車速と対比して、その標準速用の指示速度L2に近づけるように油圧モータ7Mの斜板角度を変更操作する(ステップ#27,#28)。
[6] 次に、車速センサ30による検出車速が前記標準速用の指示速度L2に対して、予め設定した範囲内にまで近づくと、車速センサ30により現在の車速を検出しながら、少しずつ斜板角度を変化させる。このときの前記油圧モータ7Mの斜板角度の操作速度は、前記予め設定した範囲に到達するまでの斜板操作速度よりも遅くしてあって、車速センサ30により検出される現在の車速が少しずつ標準速用の指示速度L2に近づくように制御している(ステップ#28,#29)。
[7] 前記車速センサ30により検出される現在の車速が、標準速用の指示速度L2に達したとみなされる程度の近似範囲内に至ると、予め設定した所定時間だけ、検出される車速の平均値を算出するための平均化処理を行う。この平均化した車速に基づいて前記車速・斜板対応曲線L0との交点に位置する標準速指示ポイントP2を割り出し、その標準速指示ポイントP2に相当する標準速用の変速操作位置H2をモータ斜板検出センサ38によって検出する。この標準速用の変速操作位置H2を、標準速用の指示速度L2に対応する基準の変速操作位置として設定する(ステップ#30,#31)。
[8] 高速用の指示速度L3に対応する高速用の変速操作位置H3の設定操作は、次のステップ#33及び#34に示すようにして行われる。
すなわち、車速・斜板対応曲線L0に沿う変化傾向を数値化したデータとして、予め不揮発性メモリーに備えられたものである基準係数を読み込み、先に検出された低速用の変速操作位置H1と標準速用の変速操作位置H2とに基づき、予めプログラムされている演算式によって高速用の変速操作位置H3を算出し、これを高速用の指示速度L3に対応する基準の変速操作位置として設定する(ステップ#33,#34)。以上によって基準車速設定制御を終了する。
〔別実施形態の1〕
指示速度L1,L2,L3に対応する基準の変速操作位置H1,H2,H3を設定する基準車速設定手段103は、上記した実施形態の如く、前記指示速度L1,L2,L3のうちの最高速側の指示速度L3よりも低速側の指示速度L1,L2に対応する基準の変速操作位置を実測して設定し、最高速側の指示速度L3は演算によって算出するように構成したものに限らず、例えば、次のように構成してもよい。
図6において、低速駆動状態に相当する指示速度は、図中の符号L1で示され、標準駆動状態に相当する指示速度は符号L2で、高速駆動状態に相当する指示速度は、符号L3で示されている。そして、これらの各指示速度L1,L2,L3と前記車速・斜板対応曲線L0との交点が、それぞれ低速指示ポイントP1、標準速指示ポイントP2、高速指示ポイントP3となる。また、各指示ポイントP1,P2,P3からの垂線上に、各指示速度L1,L2,L3と対応する基準の変速操作位置として、低速用の変速操作位置H1、標準速用の変速操作位置H2、高速用の変速操作位置H3が存在している。
この基準車速設定手段103での、各指示速度L1,L2,L3と対応する基準の変速操作位置としての、低速用の変速操作位置H1、標準速用の変速操作位置H2、高速用の変速操作位置H3のうち、低速用の変速操作位置H1は、無段変速装置7の斜板角度の低速側の操作限界位置に設定され、高速用の変速操作位置H3は、無段変速装置7の斜板角度の高速側の操作限界位置に設定されている。
前記標準速用の変速操作位置H2は、次のようにして求めている。
すなわち、標準の指示速度L2と対応する基準の変速操作位置を得る際に、車速・斜板対応曲線L0上の標準速用の指示速度L2と、車速センサ30の検出値を読み込んで比較し、油圧モータ7Mのモータ斜板角を、車速センサ30の検出値が標準速用の指示速度L2に近づく側に操作する。
そして車速センサ30で検出される現在の車速が前記標準速用の指示速度L2に対して、予め設定した範囲内にまで近づくと、車速センサ30により現在の車速を検出しながら、前記油圧モータ7Mの斜板角度の操作速度を、前記予め設定した範囲に到達するまでの斜板操作速度よりも遅くして少しずつ斜板角度を変化させ、車速センサ30により検出される現在の車速が指示速度L2により近づくように制御する。
車速センサ30により検出される現在の車速が指示速度L2に達した、もしくはほぼ達したとみなされる範囲内に至ると、予め設定した所定時間だけ、検出される車速を平均化して車速の平均値を算出する。
この平均値に基づいて設定した斜板角度位置を、標準の指示速度L2と対応する基準の変速操作位置に相当する標準速用の変速操作位置H2として設定する。
上記のようにして、指示速度に対応する変速操作位置を基準の変速操作位置として設定するようにしたものであり、この基準車速設定手段103による各指示速度L1,L2,L3に対応する基準の変速操作位置の設定をフローチャートで示すと、図9に示す通りである。
[1] 図9に示すように、基準車速設定制御では、モータ斜板角設定スイッチ31が押し操作されたことを検出して、低速用の指示速度L1、標準速用の指示速度L2、高速用の指示速度L3、及び、車速・斜板対応曲線L0等を算出するためのマップデータの読み込みなどのイニシャルセットを行う(ステップ#40,#41)。
[2] 低速用の指示速度L1に対応する低速用の変速操作位置H1の設定操作は、次のステップ#42〜#44に示すようにして行われる。
まず、油圧モータ7Mのモータ斜板角を低速側に操作する。そして、油圧モータ7Mのモータ斜板角が低速側の操作限界位置に達すると、その位置を低速用の指示速度L1に対する低速用の変速操作位置H1として設定する(ステップ#42〜#44)。
[3] 次に、高速用の指示速度L3に対応する高速用の変速操作位置H3の設定操作は、次のステップ#45〜#47に示すようにして行われる。
まず、油圧モータ7Mのモータ斜板角を高速側に操作する。そして、油圧モータ7Mのモータ斜板角が高速側の操作限界位置に達すると、その位置を高速用の指示速度L3に対する高速用の変速操作位置H3として設定する(ステップ#45〜#47)。
[4] 標準速用の指示速度L2に対応する標準速用の変速操作位置H2の設定操作は、次のステップ#48〜#53に示すようにして行われる。
すなわち、マップデータから算出された車速・斜板対応曲線L0上の標準速用の指示速度L2と、車速センサ30の検出値を読み込み、油圧モータ7Mのモータ斜板角を標準速用の指示速度L2側に操作する(ステップ#48、及び#49)。
[5] 車速センサ30で検出される現在の車速が前記標準速用の指示速度L2に対して、予め設定した範囲内にまで近づくと、油圧モータ7Mの斜板角度の操作速度を、前記の予め設定した範囲に到達するまでの斜板操作速度よりも遅くして、少しずつ微調節しながら斜板角度を変化させ、車速センサ30により検出される現在の車速が指示速度L2により近づくように制御する(ステップ#50、及び#51)。
[7] そして、車速センサ30により検出される現在の車速が指示速度L2に達した、もしくはほぼ達したとみなされる範囲内に至ると、予め設定した所定時間だけ、検出される車速の平均値を算出する。この平均値における斜板角度位置を、標準の指示速度L2と対応する基準の変速操作位置に相当する標準変速位置H2として設定する(ステップ#52、及び#53)。
〔別実施形態の2〕
基準車速設定手段103の実施形態として、前記「実施形態」及び「別実施形態の1」では、低速用の指示速度L1、及び標準速用の指示速度L2に対応する基準の変速操作位置を実測してから高速用の指示速度L3に対応する基準の変速操作位置を演算したもの、あるいは、低速用の指示速度L1、及び高速用の指示速度L3に対応する基準の変速操作位置を無段変速装置の操作限界に設定して、標準速用の指示速度L2に対応する基準の変速操作位置を実測して設定するようにしたものを例示したが、これに限られるものではない。
つまり、実測によって設定する基準の変速操作位置は、低速用の指示速度L1、及び標準速用の指示速度L2の複数位置ではなく、低速用の指示速度L1、もしくは標準速用の指示速度L2の何れか一方のみとし、他方を演算によって算出する、あるいは低速用の指示速度L1に対応する基準の変速操作位置を無段変速装置の操作限界に設定するようにしてもよい。
〔別実施形態の3〕
基準車速設定手段103の実施形態として、実測によって設定する基準の変速操作位置を、指示速度のうちの最高速、又は最低速に相当する変速操作位置以外の変速操作位置とし、指示速度のうちの最高速、又は最低速に相当する変速操作位置のうちの何れか一方を演算によって算出し、他方を無段変速装置7の変速操作範囲における機械的な操作限界位置に設定するようにしてもよい。
〔別実施形態の4〕
指示速度のうちの最高速、又は最低速に相当する変速操作位置を、無段変速装置の変速操作範囲における機械的な操作限界位置に設定するにあたり、その機械的な操作限界位置に相当する油圧モータ7Mの最大斜板角度から、一定値を減じた斜板角度に基準の変速操作位置を設定して、斜板が機械的な限界位置に接当しないように構成してもよい。
〔別実施形態の5〕
車速センサ30で検出する車速に代えて、走行装置1への伝動系から分岐伝動される刈取部2の駆動速度を検出するようにして、刈取部2の駆動速度を車速とみなして基準車速設定手段103による基準車速の設定制御を行うようにしてもよい。
〔別実施形態の6〕
上記した実施形態の如く移動走行状態、標準刈取状態、低速刈取状態を現出するのに、無段変速装置7の油圧モータ7Mの変速操作によって走行変速装置1を変速する構成に替え、無段変速装置7の油圧ポンプ7Pの変速操作によって走行変速装置1を変速する構成を採用して実施してもよい。
〔別実施形態の7〕
上記した実施形態の如く移動走行状態、標準刈取状態、低速刈取状態を現出するのに、油圧ポンプ7Pや油圧モータ7M等の油圧操作式の無段変速装置7を用いずに、無段変速用のベルト式無段変速装置等を用いて変速操作する構造のものであってもよい。
本発明は、稲、麦などの穀稈を収穫対象とする刈取収穫機の他、草刈機や各種苗植え付け機、あるいはトラクタや運搬車などの各種作業車にも利用できる。
1 走行装置
2 刈取部
7 無段変速装置
30 車速センサ
34 走行変速スイッチ
35 刈取変速スイッチ
38 モータ斜板角検出センサ(変速位置検出センサ)
43 変速レバー
100 制御装置
101 刈取部制御手段
102 走行系制御手段
103 基準車速設定手段
L1 低速用の指示速度
L2 標準速用の指示速度
L3 高速用の指示速度
H1 低速用の変速操作位置
H2 標準速用の変速操作位置
H3 高速用の変速操作位置

Claims (2)

  1. エンジンの動力が伝達される無段変速装置を備え、その無段変速装置からの出力速度を、前記無段変速装置に対する複数の指示速度と合致させるように調節する車速制御装置であって、
    走行伝動系における駆動速度を検出する車速センサと、前記無段変速装置の変速操作位置を検出する変速位置検出センサとを備えるとともに、前記車速センサの検出値と前記変速位置検出センサの検出値とから、前記複数の指示速度に対応する基準の複数の変速操作位置を設定する基準車速設定手段を備え、
    この基準車速設定手段では、前記複数の指示速度のうち、最高速側の指示速度よりも低速側の指示速度に相当する変速操作位置に設定して車体を走行させ、その変速操作位置における走行速度の検出結果から、選択された指示速度に対応する変速操作位置を、前記選択された指示速度に対応する基準の変速操作位置として設定し、
    その他の指示速度に相当する変速操作位置を、所定の変化率に基づいた演算によって算出するように構成してあることを特徴とする車速制御装置。
  2. エンジンの動力が伝達される無段変速装置を備え、その無段変速装置からの出力速度を、前記無段変速装置に対する複数の指示速度と合致させるように調節する車速制御装置であって、
    走行伝動系における駆動速度を検出する車速センサと、前記無段変速装置の変速操作位置を検出する変速位置検出センサとを備えるとともに、前記車速センサの検出値と前記変速位置検出センサの検出値とから、前記複数の指示速度に対応する基準の複数の変速操作位置を設定する基準車速設定手段を備え、
    この基準車速設定手段では、前記複数の指示速度のうち、最高速側の指示速度よりも低速側の指示速度に相当する変速操作位置に設定して車体を走行させ、その変速操作位置における走行速度の検出結果から、選択された指示速度に対応する変速操作位置を、前記選択された指示速度に対応する基準の変速操作位置として設定し、
    前記指示速度のうちの最高速、又は最低速に相当する変速操作位置を、無段変速装置の変速操作範囲における機械的な操作限界位置に設定してあることを特徴とする車速制御装置。
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