JP2010265933A - 作業車両のトランスミッションケース - Google Patents

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Abstract

【課題】振動および騒音の発生を抑制することができる作業車両のトランスミッションケースを提供する。
【解決手段】油圧式無段変速機40を内蔵するとともに、この油圧式無段変速機40の後側を覆うように取り付ける後壁部(後壁部材80)を有する作業車両1のトランスミッションケース20において、前記後壁部材80から後方に突出される環状リブ87と、前記環状リブ87の後端面に取り付けられてその開口を閉塞する閉塞部材(閉鎖壁88)とを具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、作業車両のトランスミッションケースの技術に関し、特にトランスミッションケースの防振および防音構造の技術に関する。
従来、走行機体に搭載されたエンジンからの動力を変速する油圧式無段変速機と、その油圧式無段変速機を内蔵したトランスミッションケースとを備え、前記エンジンからの動力を伝達する変速入力軸上に前記油圧式無段変速機が配置された作業車両が公知となっている。
このような作業車両においては、トランスミッションケースに、油圧式無段変速機を構成する油圧ポンプの斜板ホルダおよび油圧モータの斜板ホルダを支持するための支承部が形成される(例えば、特許文献1参照)。そのため、前記トランスミッションケースには、前記油圧式無段変速機の回転モーメントが直接に伝播して、振動および騒音が発生するという問題があった。
そこで、前述の問題を解消するために、次のような技術が提案されている。この技術においては、作業車両のトランスミッションケースに、変速入力軸の動力入力側と、その反対側とをそれぞれ軸支するとともに、油圧式無段変速機の回転モーメントを受けるための防振体を介して、前記油圧式無段変速機を嵌め込んで取り付ける(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−255918号公報 特開2007−190968号公報
特許文献2に記載の技術では、前記油圧式無段変速機を、その回転モーメントを受けるための前記防振体を介して、前記トランスミッションケースに嵌め込んで取り付けるに留まる。そのため、前記トランスミッションケースと前記油圧式無段変速機との取付部の剛性は十分でなく、前記油圧式無段変速機の回転モーメントは前記トランスミッションケースに伝播して、振動および騒音の発生は十分に抑制されていない。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされるものであり、その解決しようとする課題は、振動および騒音の発生を十分に抑制することができる作業車両のトランスミッションケースを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、油圧式無段変速機を内蔵するとともに、この油圧式無段変速機の後側を覆うように取り付ける後壁部を有する作業車両のトランスミッションケースにおいて、前記後壁部から後方に突出される環状リブと、前記環状リブの後端面に取り付けられてその開口を閉塞する閉塞部材と、を具備するものである。
請求項2においては、前記環状リブの内部に吸音部材を配置するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、後壁部に環状リブを設けるので、油圧式無段変速機の取付部分の剛性を高め、油圧式無段変速機からトランスミッションケースの後壁部に伝わる振動および騒音を抑制することができる。しかも、環状リブに閉塞部材が固定されて剛性が高められるとともに、後壁部と環状リブと閉塞部材により形成される閉塞された空間で、透過音を低減することができる。したがって、振動および騒音の発生を十分に抑制することができる。
請求項2においては、閉塞状態となる環状リブの内部に配置した吸音部材によって、透過音を低減化することができる。したがって、振動および騒音の発生を十分に抑制することができる。
また、閉塞状態となる環状リブの内部は外部からの影響が排除され、吸音部材の性能劣化を防止することができ、吸音部材の交換を不要とすることができる。
本発明の一実施形態に係る作業車両のトランスミッションケースを具備する作業車両の全体的な構成を示した側面図。 トランスミッションケースに内蔵する油圧式無段変速機を示す断面図。 トランスミッションケースに内蔵する油圧式無段変速機の別実施形態を示す断面図。 トランスミッションケースを示す後方斜視図。 後壁部材を示す断面斜視図。 トランスミッションケースに取り付けられた後壁部材の近傍を示す斜視図。 図6の後壁部材に取り付けられた閉鎖壁を示す斜視図。
まず、本発明の一実施形態に係るトランスミッションケース20を適用した作業車両1の全体構成について説明する。作業車両は、本実施形態においてはトラクタとするが、本発明が適用可能な作業車両であれば特に限定するものではない。
図1に示すように、作業車両1においては、機体フレーム2が長手方向を前後方向として配置され、その前部でフロントアクスルを介して左右一対の前輪5・5に支持されるとともに、その後部でリアアクスルを介して左右一対の後輪6・6に支持される。機体フレーム2の前部にはエンジン3が設けられ、ボンネット8によって覆われている。機体フレーム2の後部には油圧式無段変速機40(図2参照)を含む変速装置4が設けられている。
そして、エンジン3の動力が変速装置4で変速されたあと、フロントアクスルを経て左右一対の前輪5・5に伝達可能とされるとともに、リアアクスルを経て左右一対の後輪6・6に伝達可能とされる。エンジン3の動力が伝達されることによって、左右一対の前輪5・5および左右一対の後輪6・6が回転駆動され、作業車両1の走行が行われる。
さらに、エンジン3の動力が変速装置4で変速されたあと、機体フレーム2に対して装着された図示しない耕耘装置等の作業機にも伝達可能とされる。エンジン3の動力が伝達されることによって、作業機が駆動される。
機体フレーム2の前後中途部および後部には操向ハンドル9や変速操作具や座席10等を有する運転操作部が設けられ、キャビン7によって覆われている。操向ハンドル9はその回動操作量に応じて左右一対の前輪6・6の操舵角を変更し、作業車両1を操舵することができるように構成される。変速操作具はその操作量に応じて変速装置4の変速比を変更し、走行速度を調整することができるように構成される。
次に、変速装置4においてトランスミッションケース20に内蔵される油圧式無段変速機40について説明する。
図2に示すように、油圧式無段変速機40は、走行主変速機構である静油圧式の変速機であり、入力される動力を無段階に変速して出力するものである。油圧式無段変速機40は、トランスミッションケース20内において、該トランスミッションケース20の後壁部をなす後壁部材80に主に取り付けられる。
油圧式無段変速機40は、シリンダブロック41、油圧ポンプ42、油圧モータ43、出力軸等を具備し、これらの部材を同一軸心上に配置するように構成されている。本実施形態においては、油圧ポンプ42、シリンダブロック41、油圧モータ43がこの順で後壁部材80から前方に向かって配置される。なお、油圧式無段変速機40は、前記各部材を2軸上に配置する構成とすることも可能であり、油圧式無段変速機40の構成は限定するものではない。
シリンダブロック41は、略円柱状の部材であり、後述する入力側プランジャ42a、入力側スプール弁42c、出力側プランジャ43a、出力側スプール弁43cが挿通される複数の孔が軸心方向、即ち前後方向に形成される。シリンダブロック41の軸心部には、主変速入力軸45が前後方向に挿通されて、スプライン嵌合される。これによって、シリンダブロック41は主変速入力軸45と一体的に回転する。
油圧ポンプ42は、その容量を変更可能に構成された可変容量型油圧ポンプである。油圧ポンプ42は、入力側プランジャ42a、入力側斜板42b、入力側スプール弁42c、油圧サーボバルブ46(図4参照)等を具備する。
入力側プランジャ42aは、作動油の吸入および排出を行うものである。入力側プランジャ42aは複数具備され、それぞれがシリンダブロック41に形成される複数の孔に突出可能な状態で挿入される。
入力側斜板42bは、主変速入力軸45に対する傾斜角度を変更可能に構成された板状の部材である。入力側斜板42bには、各入力側プランジャ42aの突出端が当接されるとともに、後述する受圧部47が接続される。また、入力側斜板42bの後部には、油圧式無段変速機40を後述する後壁部材80に取り付けるための後部ハウジング42dが、着脱可能に取り付けられる。
入力側スプール弁42cは、各入力側プランジャ42aによって吸入または排出される作動油の油路を切り換えるものである。入力側スプール弁42cは複数具備され、シリンダブロック41に形成される複数の孔にそれぞれが挿入される。
油圧サーボバルブ46(図4参照)は、油圧ポンプ42を無段階に変速させるアクチュエータである。
具体的には、油圧サーボバルブ46では電磁弁の切り換えにより、後部ハウジング42dに形成されたシリンダ46aのピストンロッド46bが前後方向へ摺動自在に作動する。ピストンロッド46bの前部は、入力側斜板42bに接続された前記受圧部47と回動可能に連結される。すなわち、油圧サーボバルブ46によりピストンロッド46bを作動させた場合、そのピストンロッド46bの前部に連結された受圧部47が、ピストンロッド46bとともに前後方向へ摺動して、その結果、受圧部47を介して油圧ポンプ42の入力側斜板42bの傾斜角度を変更することができる。
ここで、前記シリンダ46aは、軸心方向を前後方向として後部ハウジング42dに形成される。そして、非常用ボルト挿入孔85が、後部ハウジング42dおよび後壁部材80におけるシリンダ46aのすぐ後ろの部分に前後方向に略直線状に形成されて、シリンダ46a内およびトランスミッションケース20の外部と連通される。非常用ボルト挿入孔85の後側の開口部85aには、蓋部としてプラグ89が着脱可能に締結される。
なお、蓋部は、本実施形態においてはプラグ89としているが、これに限定されず、非常用ボルト挿入孔85の開口部85aを閉塞することができるものであればよい。
このように構成された油圧ポンプ42において、入力側斜板42bが傾斜している際にシリンダブロック41が回転すると、各入力側プランジャ42aおよび各入力側スプール弁42cは、主変速入力軸45の周りをシリンダブロック41と共に回転しながら、シリンダブロック41の孔内をその軸心方向に往復運動する。該各入力側プランジャ42aの往復運動により、各入力側スプール弁42cが切り換える油路を通じて、作動油が吸入および排出される。
油圧モータ43は、その容量を変更不能に構成された定容量型油圧モータである。油圧モータ43は、出力側プランジャ43a、出力側斜板43b、出力側スプール弁43c等を具備する。
出力側プランジャ43aは、作動油の吸入および排出を行うものである。出力側プランジャ43aは複数具備され、それぞれがシリンダブロック41に形成される複数の孔に突出可能な状態で挿入される。
出力側斜板43bは、主変速入力軸45に対する傾斜角度を変更不能に構成された板状の部材である。出力側斜板43bは、主変速入力軸45上であって、シリンダブロック41の前方に、主変速入力軸45と相対回転可能となるように配置される。出力側斜板43bには、各出力側プランジャ43aの突出端が当接される。
出力側スプール弁43cは、各出力側プランジャ43aによって吸入または排出される作動油の油路を切り換えるものである。出力側スプール弁43cは複数具備され、シリンダブロック41に形成される複数の孔にそれぞれが挿入される。
このように構成された油圧モータ43において、油圧ポンプ42により作動油が供給されると、各出力側プランジャ43aはシリンダブロック41の孔内をその軸心方向に往復運動する。該各出力側プランジャ43aの往復運動により、出力側斜板43bがシリンダブロック41に対して相対的に回転する。
出力軸(不図示)は、出力側斜板43bと一体的に回転する部材である。前記出力軸は、その軸心部を中空に形成された中空軸である。前記出力軸は、その内部にエンジン3の動力を主変速入力軸45に伝達する動力伝達軸(不図示)を挿通した状態で、その後端は出力側斜板43bに固設される。
このような構成において、エンジン3から前記動力伝達軸を介して伝達される動力により、主変速入力軸45とともにシリンダブロック41が回転し、入力側斜板42bの傾斜角に応じた動力にエンジン3の動力が変速され、その変速された動力が前記出力軸より副変速装置等を介して前輪5・5や後輪6・6に伝達される。
また、油圧サーボバルブ46や電磁弁の故障や、電気系トラブルによりピストンロッド46bが作動せず、受圧部47を介して油圧ポンプ42の入力側斜板42bの傾斜角度を変更することができない非常時には、非常用ボルト86a(図3参照)を使用して、油圧ポンプ42の入力側斜板42bの傾斜角度を変更することができるようになっている。
非常用ボルト86aは、前記プラグ89よりも軸心方向の長さが長いボルトである。この非常用ボルト86aは、後述する非常用ボルト収納孔86(図6参照)に収納されている、
非常用ボルト86aを使用する場合、開口部85aから蓋部であるプラグ89を取り外し、図3に示すように、非常用ボルト86aを非常用ボルト挿入孔85内に挿入して開口部85aに締結する。非常用ボルト86aが開口部85aに締結された状態では、非常用ボルト86aの前端部がシリンダ46a内に突出して、ピストンロッド46bの後端部と圧接し、該ピストンロッド46bを前方へ押圧することとなる。
その結果、ピストンロッド46bが前方へ押され、ピストンロッド46bの前部に連結された受圧部47を介して油圧ポンプ42の入力側斜板42bの傾斜角度が所定の傾斜角度に変更される。
したがって、従来油圧サーボバルブ46や電磁弁の故障や、電気系トラブルによりピストンロッド46bが作動できない非常時であって、入力側斜板42bの傾斜角度により前記出力軸の動力(すなわち、前記出力軸の回転数)が0のときには、走行機体を走行させることができなかったが、非常用ボルト86aにより入力側斜板42bの傾斜角度を変更することができるので、前記出力軸の回転数を上げ、走行機体を(低速で)走行させることが可能となる。そのため、例えば作業車両1を一時的に所定の場所へ走行させて、油圧サーボバルブ46や電磁バルブの修理等を行うことができる。
次に、図4から図7を用いて変速装置4のトランスミッションケース20について詳細に説明する。
トランスミッションケース20は、前記油圧式無段変速機40に加えて、副変速装置や、PTO変速装置や、差動装置等を内蔵するものである。ここでのPTO変速装置は、エンジン3の動力を適宜変速して、PTO出力変速軸21を介してPTO軸22に伝達し、トランスミッションケース20の外部へと伝達するものである(図2参照)。
トランスミッションケース20は、ケース本体50、前壁部材、後壁部材80等を具備する。
まず、ケース本体50について説明する。
ケース本体50は、前記油圧式無段変速機40や前記PTO変速装置等を内蔵するトランスミッションケース20の主たる構造体となるものである。ケース本体50は、エンジン3の動力を前記油圧式無段変速機40に入力する前記動力伝達軸および主変速入力軸45の軸心方向、即ち前後方向を長手方向とした中空の略箱形状に形成される。
また、図4に示すように、ケース本体50には、上面開口部51、前面開口部、左側面開口部、右側面開口部54、後面開口部55等の各開口部が形成される。
上面開口部51は、ケース本体50の後部の上面に上下方向に開口して形成される。上面開口部51の上方には、耕耘装置等の作業機を昇降動作させるための油圧式の作業機用昇降機構(不図示)が配置される。前記作業機用昇降機構は、上面開口部51の外周縁部に形成された複数のボルト孔51aに該作業機用昇降機構から延びるボルトが螺合されることによって、ケース本体50に着脱可能に取り付けられる。
左側面開口部および右側面開口部54は、それぞれケース本体50の後部の左側面および右側面に左右方向に開口して形成される。左側面開口部および右側面開口部54の側方に、それぞれリアアクスルケース(不図示)およびギヤケース(不図示)等が配置されて、ケース本体50に装着される。
前面開口部は、ケース本体50の前側面に前後方向に開口して形成される。前記前面開口部は、トランスミッションケース20の前壁部をなす前壁部材により覆われる。
後面開口部55は、ケース本体50の後側面に前後方向に開口して形成される。後面開口部55は、トランスミッションケース20の後壁部をなす前述の後壁部材80により覆われる。後壁部材80は、後面開口部55の外周縁部に着脱可能に取り付けられる。
次に、後壁部材80について詳細に説明する。
図2、図5および図6に示すように後壁部材80は、ケース本体50の後面開口部55を該ケース本体50の後方から覆うことが可能な略板状の部材である。この後壁部材80には、ケース本体50内に配置された主変速入力軸45およびPTO出力変速軸21が軸支されるとともに、油圧式無段変速機40の油圧ポンプ42、特にその後部ハウジング42dを固定するものである。
後壁部材80には、第一ボルト孔81、PTO軸孔83、油圧サーボバルブ孔84、非常用ボルト挿入孔85(図2参照)、非常用ボルト収納孔86等の各孔が形成される。また、後壁部材80には、環状リブ87、閉鎖壁88等が設けられる。
第一ボルト孔81は、後壁部材80の外周縁部にその周方向に適宜の間隔を空けて複数形成される。各第一ボルト孔81は、後壁部材80を前後方向に貫通し、ケース本体50の後面開口部55の外周縁部に形成された各ボルト孔55aと一致するように配置される。第一ボルト孔81とボルト孔55aの位置をあわせ、それぞれの孔にボルト81aを後方から螺合することにより、後壁部材80がケース本体50に着脱可能に取り付けられる。
PTO軸孔83は、後壁部材80の下部に形成される。PTO軸孔83には、PTO軸22を挿通させてケース本体50内から後方へ向けて突出させるものである。PTO軸孔83は、PTO軸カバー83c(図6参照)により被覆される。
PTO軸カバー83cは、PTO軸孔83の外周縁部にその周方向に適宜の間隔を空けて形成されたボルト孔83b・83bに、該PTO軸カバー83cに形成された各ボルト孔の位置をあわせ、それぞれの孔にボルト83a・83aを後方から螺合することにより、後壁部材80に着脱可能に取り付けられる。PTO軸カバー83cには、PTO軸孔83から突出するPTO軸22が回転可能に挿通される。
油圧サーボバルブ孔84は、後壁部材80において、後述する環状リブ87の背面視内側に形成される。油圧サーボバルブ孔84は、油圧サーボバルブ46を挿通させてケース本体50内から後方へ向けて突出させるものである。
非常用ボルト挿入孔85の開口部85aは、後壁部材80において、後述する環状リブ87の背面視内側に形成される。非常用ボルト挿入孔85は、前述したように油圧式無段変速機40のシリンダ46aとトランスミッションケース20の外部とを連通するものであり、その開口部85aは蓋部となるプラグ89により閉塞可能とされる。
非常用ボルト収納孔86は、後壁部材80の上部であって、環状リブ87の背面視外側に形成される。非常用ボルト収納孔86は、前述したように非常時に使用される非常用ボルト86aが収納されるものである。すなわち、通常時(非常用ボルト86aを使用しない時)には、非常用ボルト収納孔86には、非常用ボルト86aが非常用ボルト収納孔86の開口部に締結された状態で収納される。
環状リブ87は、後壁部材80の後側面からケース本体50の外方向、すなわち後方へ向けて立ち上げられて所定幅延出される突出部であり、後壁部材80の上部に筒状に一体的に形成される。環状リブ87が後方へ延出される幅は、環状リブ87の後端が油圧サーボバルブ孔84から突出される油圧サーボバルブ46および非常用ボルト挿入孔85の開口部85aに締結されたプラグ89の後端よりも後方に位置するように設定される。
なお、環状リブは、本実施形態においては後壁部材80に一体的に形成されているが、これに限定されず、後壁部材80と別部材として筒状に形成し、ボルト等の締結手段により後壁部材80に締結させる構成であってもよい。
環状リブ87は、後壁部材80を挟んで、油圧式無段変速機40の油圧ポンプ42、特にその後部ハウジング42dのすぐ後ろに配置される。環状リブ87の開口形状は、トランスミッションケース20の背面視において後部ハウジング42d後方から覆うことができる形状とされる。
環状リブ87の後端面は、略垂直面で形成される。また、環状リブ87には複数のボス部が該環状リブ87の周方向に適宜の間隔を開けて形成される。各ボス部にはボルト孔87aが該ボス部だけでなく後壁部材80を前後方向に貫通するように形成される。各ボルト孔87aは、後壁部材80に後部ハウジング42dが固定される際、後部ハウジング42dの後面に形成されたいずれかのボルト孔と一致するように配置される。
そして、各ボルト孔87aの位置を後部ハウジング42d後面に形成された各ボルト孔の位置にあわせ、それぞれの孔にボルト88bを後方から螺合することによって、後部ハウジング42dを介して油圧式無段変速機40全体が後壁部材80に着脱可能に取り付けられる。
閉塞部材となる閉鎖壁88は、図7に示すように、環状リブ87の後端面に取り付けられる。閉鎖壁88は、環状リブ87の後側の開口を閉塞する閉塞部材である。閉鎖壁88は、略板状の部材によって構成され、環状リブ87の開口面積よりも大きな表面積をもって、該環状リブ87の開口を後方から完全に覆うことができるように形成される。
閉鎖壁88の外周縁部には複数のボルト孔が該閉鎖壁88の周方向に適宜の間隔を空けて形成される。各ボルト孔は、後壁部材80に閉鎖壁88が取り付けられる際、環状リブ87のボス部に形成されたいずれかのボルト孔87aと一致するように配置される。
そして、閉鎖壁88の前記ボルト孔の位置を環状リブ87の各ボルト孔87aの位置にあわせ、それぞれの孔にボルト88bを後方から螺合することによって、閉鎖壁88が後壁部材80の環状リブ87に着脱可能に取り付けられる。その上、本実施形態においては、ボルト88bにより、閉鎖壁88、後壁部材80、後部ハウジング42d(図2参照)を介して油圧式無段変速機40が共締めされる構成となっている。
また、このように閉鎖壁88が環状リブ87に取り付けられことによって、後壁部材80を挟んで、油圧式無段変速機40の油圧ポンプ42、特にその後部ハウジング42dの後方に、後壁部材80と環状リブ87と閉鎖壁88とで閉塞された空間が形成される。この空間に、前述の油圧サーボバルブ46やプラグ89が配置されることとなる。
なお、閉塞部材は、本実施形態における閉鎖壁88に限らず、後壁部材80と環状リブ87とで閉塞された空間を形成することができるものであればよい。
このように後壁部材80と環状リブ87と閉鎖壁88とにより形成される閉塞された空間、即ち環状リブ87の内部には、吸音部材90(図3参照)を配置することが可能である。吸音部材90とは、音を吸収等することにより音の反射を抑制したり、音の漏れを防いだりする材質の部材を指すものとする。本実施形態における吸音部材90の材質として、例えば低反発ウレタンが想定されるが、これに限定されるものではない。
以上のように、作業車両1のトランスミッションケース20は、油圧式無段変速機40を内蔵するとともに、この油圧式無段変速機40の後側を覆うように取り付ける後壁部材80(後壁部)を有するものであって、後壁部材80から後方に突出される環状リブ87と、環状リブ87の後端面に取り付けられてその開口を閉塞する閉鎖壁88(閉塞部材)とを具備するものである。
このように構成されるので、後壁部材80に更に環状リブ87を設けるので、油圧式無段変速機40の取付部分の剛性を高め、油圧式無段変速機40からトランスミッションケース20の後壁部材80に伝わる振動および騒音を抑制することができる。しかも、環状リブ87に閉鎖壁88が固定されて剛性が高められるとともに、後壁部材80と環状リブ87と閉鎖壁88により形成される閉塞された空間で、透過音を低減することができる。したがって、振動および騒音の発生を抑制することができる。
また、作業車両1のトランスミッションケース20は、後壁部材80と環状リブ87と閉鎖壁88により形成される閉塞された空間、即ち環状リブ87の内部に吸音部材90を配置することができる。
このように構成されるので、閉塞状態となる環状リブ87の内部空間に配置した吸音部材90によって、透過音を低減化することができる。したがって、振動および騒音の発生を抑制することができる。
また、閉塞状態となる環状リブ87の内部空間は外部からの影響が排除され、吸音部材90の性能劣化を防止することができ、吸音部材90の交換を不要とすることができる。
1 作業車両
3 エンジン
4 油圧式無段変速機
20 トランスミッションケース
45 主変速入力軸
50 ケース本体
80 後壁部材
87 環状リブ
88 閉鎖壁
90 吸音部材

Claims (2)

  1. 油圧式無段変速機を内蔵するとともに、この油圧式無段変速機の後側を覆うように取り付ける後壁部を有する作業車両のトランスミッションケースにおいて、
    前記後壁部から後方に突出される環状リブと、
    前記環状リブの後端面に取り付けられてその開口を閉塞する閉塞部材と、
    を具備することを特徴とする作業車両のトランスミッションケース。
  2. 前記環状リブの内部に吸音部材を配置する、
    請求項1に記載の作業車両のトランスミッションケース。
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