JP2010265531A - 耐変色性に優れた酸性雨大気環境用チタンまたはチタン合金 - Google Patents

耐変色性に優れた酸性雨大気環境用チタンまたはチタン合金 Download PDF

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Abstract

【課題】チタンを屋根、壁材のような過酷な酸性雨環境中で使用した場合も優れた耐変色性を示し、長期間に渡って意匠性が劣化することのない、耐変色性に優れた、酸性雨大気環境用チタンを提供する。
【解決手段】母材がチタンまたはチタン合金であり、該母材の表面上に厚みが0.2から1.5μmの窒素富化チタン層が形成され、かかる窒素富化チタン層中には平均原子%で、20から60原子%の窒素および1〜40原子%の酸素が含有され、かつ最外層の0.1μmの範囲におけるTi(平均原子%値)/N(平均原子%値)の割合が1.2〜4.0の範囲にあり、かつ母材表面から内部に向かって0.2μmの深さの範囲における平均の炭素濃度が1原子%以上15原子%以下であり、かつ色彩測定値L*,a*,b*がそれぞれ、40から80、−6から6、−6〜9で、銀色の外観を呈する、耐変色性に優れた、酸性雨大気環境用チタン。
【選択図】なし

Description

本発明は、屋外用途(屋根、壁など)に使用される純チタンあるいはチタン合金(以降、これらを総称して、単にチタンと記載する)に関するもので、大気環境中において変色を生じにくいチタンに関するものである。
チタンは、大気環境において、極めて優れた耐食性を示すことから、海浜地区の屋根、壁のような建材用途に用いられている。チタンが屋根材等に使用されはじめてから約10数年を経過するが、これまで腐食が発生したと報告された例はない。しかしながら、使用環境によっては長期間に渡って使用されたチタン表面が、暗い金色に変色する場合がある。変色は、極表面層に限定されることから、チタンの防食機能を損なうものではないが、意匠性の観点からは、問題となる場合がある。変色を解消するには、チタン表面を硝フッ酸等の酸を用いてワイピングするか、研磨紙、研磨剤を用いた軽い研磨で変色部を除去する必要があり、屋根のごとく大面積なチタン表面を処理する場合には、作業性の観点から、問題がある。
チタンに変色が発生する原因については、未だに十分に解明されているわけではないが、大気中に浮遊するFe,C,SiO2等がチタン表面に付着することによって発生する場合と、チタン表面の酸化チタンの膜厚が増加することによって発生する可能性が示唆されている。また、変色を軽減する方法として、特許文献1に開示されるように、チタン表面に10nm以下の酸化膜を有し、かつ表面炭素濃度を30原子%以下(以下at%と記載する)としたチタンを適用することが有効であると報告されている。
しかしながら、発明者らが、変色を防止するために、日本各地において変色を生じたチタン製の屋根材の表面分析ならびに変色促進試験を用いて、変色に及ぼす酸化膜の厚さおよび表面の炭素濃度の影響を丹念に検討した結果、特許文献1と異なり、酸化膜厚みは、比較的厚いものが耐変色性の向上に有効であることを見出した。また炭素については、表面に濃化した炭素が炭化物を形成することによって変色が促進されることを見出した。その結果、酸化膜厚みが比較的厚く、表面の炭素物濃度を低くしたチタンを提案した(特許文献2)。
特開2000−1729号公報 特許第3406898号公報
上記の通り、特許文献2に開示しているチタンの耐変色性は良好であるものの、過酷な酸性雨の環境では耐変色性をさらに向上させることが望まれてきた。
本発明は、この様な現状に鑑み、チタンを屋根、壁材のような過酷な酸性雨環境中で使用した場合も優れた耐変色性を示し、長期間に亘って意匠性が劣化することのなく、かつ、外観上、銀色を呈するチタンを提供することを目的とする。
本発明は、かかる知見を基に、完成されたものであって、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1) 母材がチタンまたはチタン合金であり、該母材の表面上に厚みが0.2から1.5μmの窒素富化チタン層が形成され、かかる窒素富化チタン層中には平均原子%で、20から60原子%の窒素および1〜40原子%の酸素が含有され、かつ最外層の0.1μmの範囲におけるTi(平均原子%値)/N(平均原子%値)の割合が1.2〜4.0の範囲にあり、かつ母材表面から内部に向かって0.2μmの深さの範囲における平均の炭素濃度が1原子%以上15原子%以下であり、かつ色彩測定値L*,a*,b*がそれぞれ、40から80、−6から6、−6〜9で、銀色の外観を呈することを特徴とする、耐変色性に優れた酸性雨大気環境用チタン。
(2)さらに、窒素富化チタン層中にTiO2が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の、耐変色性に優れた酸性雨大気環境用チタン。
本発明のチタンは、大気環境中において、極めて優れた耐食性を有しており、屋根あるいは壁パネルのような屋外環境での用途に特に有効である。
発明者らが、過酷な酸性雨環境でのチタンの耐変色性を向上させるべく、鋭意検討したところ、チタン母材表面に最適な濃度の窒素と酸素を含有する窒素富化チタン層を形成させると共に、特に最外層のTi/N濃度比を適切な範囲内にすることによって著しく耐変色性が向上することを見出したものである。窒素富化チタン層中に酸素が含有され、かつ最外層のTi/N比を最適なものとすることによって耐変色性が著しく向上するメカニズムについては不明な点が多いが、窒素富化チタン層の化学的安定性を著しく向上させているものと推定している。また、窒素富化チタン層は通常、金色を呈するが、本発明では、表面の色彩測定値L*,a*,b*がそれぞれ、40から80、−6から6、−6〜9の範囲内とすることで、建材用途として需要が高い銀色を呈する。
さらに、窒素富化チタン層中に酸化チタン(TiO2)が形成されることによって、耐変色性を向上することができる。
このような効果を発現させるためには、少なくとも窒素富化チタン層の厚みは0.2μm以上は必要で、0.2μm未満では窒素富化チタン層が十分な保護作用を発現することができない。ただし厚みが1.5μmを超えると、膜に作用する応力が増大し、膜に亀裂が発生、あるいは、剥離を生じやすくなるため、1.5μmを上限とする。なお密着性、耐変色性の観点では、0.4〜0.8μmの厚みが望ましい。
窒素富化チタン層中の窒素濃度は重要な因子であり、平均で少なくとも20原子%以上は必要で、これ未満では十分な耐変色性を得ることができない。ただし、窒素濃度が60原子%を越えると、耐変色性が低下することから60原子%を上限とする。なお、より好ましい平均の窒素濃度は30原子%から50原子%の範囲である。
なお、窒素富化チタン層中の酸素濃度も耐変色性向上に重要な因子であり、平均濃度で少なくとも、1原子%以上は必要となる。ただし、酸素濃度が40原子%を超えると、窒素富化チタン自体の特性が損なわれるため、酸素濃度は40原子%以下とする。より好ましくは、酸素濃度が5原子%から20原子%の範囲にあると、優れた耐変色性、密着性を得ることができる。窒素富化チタン層中のチタン、窒素、酸素以外の含有物については、通常の不可避的不純物の範囲とすることができる。
耐変色性および需要家が望む銀色の外観を呈するには窒素富化チタン層の最外層の0.1μmの範囲のTi(平均原子%)/N(平均原子%)比が極めて重要であり、この比率が低すぎると金色が出てきて銀色の外観を呈することができない。この比率が1.2以上であれば、良好な銀色の外観を得ることができる。ただし、4.0を越えると銀色の外観ならびに優れた耐変色性を得ることができなくなるため4.0を上限とする。また、この比率が1.2〜4.の範囲にある層の厚さが0.1μm未満であると、この層の下の層の色の影響を受けるため、0.1μmの範囲とした。
さらに、チタン母材表面に存在するチタン炭化物については、チタン母材表面から0.2μmの範囲における平均の炭素濃度で15原子%以下に低減させる必要がある。上記で説明した窒素富化チタン層の形成に加えてチタン母材表面の炭化物を低減することによって耐変色性を飛躍的に向上できる。ただし、炭素濃度を1原子%未満にすることは、製造コストの大幅な増加を招き、また耐変色性を向上させる効果も飽和することから炭素濃度の下限値は1原子%とする。
さらに本発明では上記のような表面窒素富化チタン層とすることで、通常は金色を呈する窒素富化チタン層の色を建材用途に最適な銀色を呈することができる。そのためにはL*は少なくとも40以上、a*は−6以上、b*は−6以上が必要である。なお、L*が80、a*が6、b*が9を越えると銀色を呈することができないことから、これらの数値を上限とする。
このようなチタン表面での窒素富化チタン層の厚みおよび窒素富化チタン層中の成分分析およびチタン表面の炭素濃度は、グロー放電分光分析装置を用いて測定することができる。その際、0.1μm程度の窒素富化チタン層あるいはチタン母材表面の炭素濃度の平均値が求められるように、少なくも0.1μmの範囲で測定点が10点以上、得られることが好ましい。他の表面分析装置としては、X線光電分光分析装置あるいは、オージェ分光分析装置が一般的に用いられているが、チタンと窒素のピークを分離解析することが難しいことから、グロー放電分光分析装置を用いて測定することが望ましい。窒素富化チタン層最外層の0.1μmの範囲におけるTi(平均原子%値)/N(平均原子%値)の割合についても、同様の方法で分析することができる。
上記の分析において、最も内層側で最大の窒素濃度が観察された位置における窒素濃度が半減する位置(チタン母材方向に向かって)までを、窒素富化チタン層の厚みとする。
炭素濃度の測定範囲である0.2μmは、上記の窒素富化チタン層とチタン母材の界面より、チタン母材側の0.2μmに相当する領域の炭素濃度の平均値を求めることとする。
窒素富化チタン層中のTiO2形成の有無は、X線の入射角度0.5°で2θの走査範囲を15〜75°とした微小固定角入射・面内X線回折法でTiO2のピークが検出されるか否かで判断する。
チタン表面に本発明の窒素富化チタン層を形成させる方法としては、下地チタンの表面を活性化でき、かつ窒素富化チタン層中の酸素濃度を制御しやすく、かつ均一な厚み分布の窒素富化チタン層が得られるイオンプレーティング法が望ましい。蒸着法のような他のPVD(physical vapor deposition)は、下地チタンとの密着性に問題があるケースが多く、適用には、十分な密着性の確保が不可欠となる。
チタン表面に本発明の窒素富化チタン層を形成させる際に、イオンプレーティング法により製造するための具体的な条件としては、窒素雰囲気中に適切な濃度の酸素をなるべく均一に混入させ、さらに基材チタンを適切な温度に、かつ極力均一に制御し、適切な処理時間を設定することで実施できる。ここで、窒素雰囲気中の酸素濃度、基材チタンの温度、処理時間は特に規定するものではなく、要求される窒素富化チタン層の性状に応じて、適宜設定すれば良い。窒素雰囲気中に酸素を含有することにより、窒素富化チタン層中に酸素を含有させることができ、同時に窒素富化チタン層中にTiO2を形成することができる。
また、イオンプレーティング処理の終了時に、窒素ガスの導入を停止しつつイオンプレーティング処理を継続することにより、窒素富化チタン層の最外層の0.1μmの範囲におけるTi/N(原子%比)を高くし、1.2〜4.0の範囲とすることができる。
一方、チタン表面に存在するチタン炭化物について、チタン表面から0.2μmの範囲における平均の炭素濃度を本発明の範囲に制御するには、冷間圧延後の洗浄および真空焼鈍条件(焼鈍温度等)を最適化あるいは酸洗することで実施できる。即ち、真空焼鈍前のアルカリ洗浄によってチタン表面の付着物を除去し、あるいは真空焼鈍条件を高温、長時間としてチタン表面の炭素濃度を低減し、さらにその後に行う酸洗によってチタン表面を溶解することにより、母地表面から0.2μm深さの範囲における炭素濃度を本発明範囲内とすることができる。
チタン母材表面に上記本発明の窒素富化チタン層を形成することにより、色彩測定値L*,a*,b*がそれぞれ、40から80、−6から6、−6〜9で、銀色の外観を呈することができる。
通常、外装用のチタン板には、加工性が要求されるため、母材として不純物元素濃度を低減したJIS1種の工業用純チタンが用いられるが、本発明のチタンは、強度が必要とされるケースに用いられるJIS2種の工業用純チタンやチタン合金についても適用できる。本発明の対象とするチタン合金としては、強度、延性バランスの点で優れたCuを0.5%あるいは1添加した合金を例示することができる。
用いた母材は厚さ0.4mmのチタン板であり、表1はJIS1種の純チタン冷延焼鈍板、表2はJIS2種の純チタン冷延焼鈍板、表3は0.5質量%の銅を含むチタン合金(Fe,O濃度はJIS1種の範囲)、表4は1質量%の銅を含むチタン合金(Fe.O濃度はJIS1種の範囲)を用いている。表1〜4のいずれも、チタン表面の窒素富化チタン層の厚み、平均の窒素・酸素濃度、およびチタン母材表面から0.2μmの深さの範囲の平均炭素濃度をグロー放電分光分析装置を用いて測定した。
これらの試料を、pHが3の硫酸水溶液中で80℃において14日間の浸漬試験を実施した(酸性雨の影響を模擬した)時の、試験前後のチタンの色差を測定し、耐変色性の評価を行った。試験前後の色差(ΔE)は
ΔE=((L*2−L*1)2+(a*2−a*1)2+(b*2−b*1)2)1/2
によって算出した。ここで、L*1,a*1,b*1は変色試験前の色彩の測定結果で、L*2,a*2,b*2は、変色試験後の色彩の測定結果で、JIS Z8729法に規定されている L* a* b*表色法に基づくものである。当然色差の値の少ないものほど、耐変色性に優れている。色差が4以下のものを合格とした。
なお、窒素富化チタン層の形成は、イオンプレーティング法を用いて行った。
まず、本発明の窒素富化チタン層を形成するために、バッチ真空炉の雰囲気条件として、炉内の真空度を1.0×10-2Pa、温度を110℃とし、アルゴンガス流量86ml/minでのアルゴンクリーニングを経て、炉内の真空度を約6×10-1Paの条件で、窒素ガスを導入し、さらに蒸発源である純チタンを加熱蒸発、イオン化させ、陰極としたチタン板表面に窒素富化チタン層の形成を行った。その際、窒素流量を変化させて雰囲気中の酸素濃度を制御しながら、窒素富化チタン層中の平均酸素含有量が本発明の範囲内となる様に調整した。また、窒素富化チタン層の厚みの制御については、イオンプレーティング処理時間(純チタンを加熱蒸発、イオン化させている時間)を調整した。その後、窒素ガスの導入を停止した。窒素ガスの導入を停止しつつイオンプレーティング処理を継続することにより、窒素富化チタン層の最外層の0.1μmの範囲におけるTi/N(原子%比)を高くし、1.2〜4.0の範囲とした。
尚、チタン表面の炭素濃度の制御は、冷間圧延後のアルカリ脱脂洗浄を強化し、さらに真空焼鈍温度を調整することによって行った。また真空焼鈍後、3質量%の硝酸と1.5質量%のフッ酸の混合酸溶液中で55℃の水溶液に30秒浸漬させて酸洗して炭素濃度を更に低下させたチタン板も用いた。実施例において炭素濃度が2%以下となっているものが酸洗材に相当する。
これに対して、比較例のものを製造するのに、バッチ真空炉の雰囲気条件として、炉内の真空度を6.6×10-3Paと本発明の条件より下げ、温度110℃でアルゴンガス添加を行わず、イオンボンバードメント処理を経て上記発明法と同様に、イオンプレーティング処理を開始し、本発明の条件と比較して炉圧と窒素流量を変化させて、窒素富化チタン層中の酸素含有量を変化させた。また、窒素富化チタン層の厚みについては、イオンプレーティング処理時間を変えて、変化させた。
さらに、チタン表面の炭素濃度の制御は、圧延後の通常のアルカリ脱脂洗浄後、真空焼鈍温度を変えて、変化させると共に、さらにその後、3質量%の硝酸と1.5質量%のフッ酸の混合水溶液、55℃の水溶液に30秒浸漬させて、炭素濃度をさらに低減させたチタン材も用いた。
結果を表1〜4に示す。本発明範囲から外れる数値にアンダーラインを付している。
Figure 2010265531
Figure 2010265531
Figure 2010265531
Figure 2010265531
その結果、表1から4に示す様に、純チタンあるいはチタン合金の表面上に厚みが0.2から1.5μmの窒素富化チタン層が形成され、かかる窒素富化チタン層中に平均で、20〜60原子%の窒素と1〜40原子%の酸素が含有され、かつその最外層の0.1μmの範囲における“平均の窒素濃度(原子%)/平均の酸素濃度(原子%)”が1.2から4.0の範囲にあり、かつ、純チタンの母地表面から内部に向かって0.2μmの深さの範囲における平均の炭素濃度が1原子%以上15原子%以下にあり、さらにL*,a*,b*がそれぞれ、40〜80、−6から6、−6〜9の範囲にある場合、耐変色性が良好であった。

Claims (2)

  1. 母材がチタンまたはチタン合金であり、該母材の表面上に厚みが0.2から1.5μmの窒素富化チタン層が形成され、かかる窒素富化チタン層中に平均原子%で、20から60原子%の窒素および1〜40原子%の酸素が含有され、かつ最外層の0.1μmの範囲におけるTi(平均原子%値)/N(平均原子%値)の割合が1.2〜4.0の範囲にあり、かつ母材表面から内部に向かって0.2μmの深さの範囲における平均の炭素濃度が1原子%以上15原子%以下であり、かつ色彩測定値L*,a*,b*がそれぞれ、40から80、−6から6、−6〜9で、銀色の外観を呈することを特徴とする、耐変色性に優れた酸性雨大気環境用チタン。
  2. さらに、窒素富化チタン層中にTiO2が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の、耐変色性に優れた酸性雨大気環境用チタン。
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