JP2010265221A - 害虫駆除剤及びエアゾール害虫駆除製剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】殺虫成分を含んでいなくても、害虫の駆除効果が高い、害虫駆除剤。
【解決手段】(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種とを含有することよりなる。好ましくは、(A)成分は、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体及び/又はN,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体である。
【選択図】なし
【解決手段】(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種とを含有することよりなる。好ましくは、(A)成分は、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体及び/又はN,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体である。
【選択図】なし
Description
本発明は、害虫駆除剤及びエアゾール害虫駆除製剤に関する。
従来、いわゆる家庭用の殺虫剤の分野において、有効成分(殺虫成分)の多くはピレストロイド系化合物である。このような殺虫剤は、ハエ、カ、ゴキブリ等の害虫の駆除を目的としている。ピレストロイド系化合物は、天然のピレストリン及びその誘導体であり、昆虫に対し微量で高い効果を発揮する。その作用機序としては、昆虫の神経系に作用し、刺激伝達物質あるいは伝達機構を阻害することが知られている。
近年、殺虫成分の残留毒性に関する関心が高まり、より安全な殺虫剤の開発が望まれている。
このような要望に対し、殺虫成分を含まない害虫駆除剤が提案されている。例えば、水もしくは水を含む溶媒に溶解又は可溶化しうる界面活性剤、植物精油、エタノール、還元澱粉糖化物から選ばれた少なくとも1種以上を有効成分とするコバエ類防除用組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。このコバエ類防除用組成物は、ピレストロイド系化合物等の殺虫成分を必要とせず、コバエ類を殺虫できる。
あるいは、噴射後、一時的に初期粘着性を有すると共に、その後非粘着性となる樹脂組成物を有する虫類の捕獲用組成物が提案されている(例えば、特許文献2)。この捕獲用組成物は、虫類に樹脂組成物が付着することで、飛翔や歩行ができないようにすることで、虫類を捕獲できる。
このような要望に対し、殺虫成分を含まない害虫駆除剤が提案されている。例えば、水もしくは水を含む溶媒に溶解又は可溶化しうる界面活性剤、植物精油、エタノール、還元澱粉糖化物から選ばれた少なくとも1種以上を有効成分とするコバエ類防除用組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。このコバエ類防除用組成物は、ピレストロイド系化合物等の殺虫成分を必要とせず、コバエ類を殺虫できる。
あるいは、噴射後、一時的に初期粘着性を有すると共に、その後非粘着性となる樹脂組成物を有する虫類の捕獲用組成物が提案されている(例えば、特許文献2)。この捕獲用組成物は、虫類に樹脂組成物が付着することで、飛翔や歩行ができないようにすることで、虫類を捕獲できる。
しかしながら、上述した害虫駆除剤は、近距離から比較的大量に散布する必要があり、使用量や即効性の点で満足できるものではなかった。特に、空間を飛び回るハエやカ等の飛翔害虫に対する駆除効果が高く、かつ殺虫成分を実質的に含まない害虫駆除剤が求められていた。
そこで、本発明は、殺虫成分を含んでいなくても、害虫の駆除効果が高い、害虫駆除剤及びエアゾール害虫駆除製剤を目的とする。
そこで、本発明は、殺虫成分を含んでいなくても、害虫の駆除効果が高い、害虫駆除剤及びエアゾール害虫駆除製剤を目的とする。
本発明の害虫駆除剤は、(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種とを含有することを特徴とする。
前記(A)成分は、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体及び/又はN,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体であることが好ましい。さらに、(C)成分:エステル油を含有することが好ましく、実質的に殺虫成分を含有しないことがより好ましい。
前記(A)成分は、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体及び/又はN,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体であることが好ましい。さらに、(C)成分:エステル油を含有することが好ましく、実質的に殺虫成分を含有しないことがより好ましい。
本発明のエアゾール害虫駆除製剤は、前記害虫駆除剤を含有することを特徴とする。
本発明の害虫駆除剤及びエアゾール害虫駆除製剤は、殺虫成分を含んでいなくても、害虫の駆除効果の向上が図れる。
(害虫駆除剤)
本発明の害虫駆除剤は、(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種とを含有する。
本発明の害虫駆除剤は、(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種とを含有する。
<(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体>
本発明の(A)成分は、被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体である。(A)成分は、被膜形成能を有する高分子化合物として毛髪化粧料等に用いられる共重合体である。(A)成分としては、例えば、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体(例えば、BASF社製:ウルトラホールドストロング等)、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸ブチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン液(例えば、互応化学工業株式会社製:プラスサイズAR−1005、L−9700等、大阪有機化学工業株式会社製:アニセットL−1000、HS−3000等)、ビニルピロリドン・アクリル酸ブチル・メタクリル酸共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸共重合体、アクリル酸アルキル・メタクリル酸・シリコーン共重合体(例えば、BASF社製:ルビフレックスシルク等)等の陰イオン性高分子化合物、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、三菱化学株式会社製:ユカフォーマー202、ユカフォーマー104D、ユカフォーマーAMPHOSET、ユカフォーマーR205S、ユカフォーマーSM等)、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(例えば、日本エヌエスシー株式会社製:アンフォーマーSH701等)、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアミノエチル−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、大阪有機化学工業株式会社製:RAMレジン等)等の両性高分子化合物、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、三菱化学株式会社製:ダイヤフォーマーZ−711、ダイヤフォーマーZ−712、ダイヤフォーマーZ−631、ダイヤフォーマーZ−632、ダイヤフォーマーZ−651等)等が挙げられる。中でも、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体が好ましい。
(A)成分を含有することで、害虫駆除剤を飛翔害虫に噴霧した際、飛翔害虫の翅の柔軟性を低下させ、飛翔能力を失わせることができる。また、害虫駆除剤が害虫の気門や気管に付着し、(A)成分が気門又は気管を塞ぐ被膜となり、害虫を窒息させる。
これらの(A)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
本発明の(A)成分は、被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体である。(A)成分は、被膜形成能を有する高分子化合物として毛髪化粧料等に用いられる共重合体である。(A)成分としては、例えば、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体(例えば、BASF社製:ウルトラホールドストロング等)、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸ブチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン液(例えば、互応化学工業株式会社製:プラスサイズAR−1005、L−9700等、大阪有機化学工業株式会社製:アニセットL−1000、HS−3000等)、ビニルピロリドン・アクリル酸ブチル・メタクリル酸共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸共重合体、アクリル酸アルキル・メタクリル酸・シリコーン共重合体(例えば、BASF社製:ルビフレックスシルク等)等の陰イオン性高分子化合物、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、三菱化学株式会社製:ユカフォーマー202、ユカフォーマー104D、ユカフォーマーAMPHOSET、ユカフォーマーR205S、ユカフォーマーSM等)、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(例えば、日本エヌエスシー株式会社製:アンフォーマーSH701等)、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアミノエチル−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、大阪有機化学工業株式会社製:RAMレジン等)等の両性高分子化合物、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(例えば、三菱化学株式会社製:ダイヤフォーマーZ−711、ダイヤフォーマーZ−712、ダイヤフォーマーZ−631、ダイヤフォーマーZ−632、ダイヤフォーマーZ−651等)等が挙げられる。中でも、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体が好ましい。
(A)成分を含有することで、害虫駆除剤を飛翔害虫に噴霧した際、飛翔害虫の翅の柔軟性を低下させ、飛翔能力を失わせることができる。また、害虫駆除剤が害虫の気門や気管に付着し、(A)成分が気門又は気管を塞ぐ被膜となり、害虫を窒息させる。
これらの(A)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
害虫駆除剤中の(A)成分の配合割合は、特に限定されないが、例えば、0.1〜7質量%が好ましく、0.3〜6質量%がより好ましく、0.5〜5質量%がさらに好ましい。(A)成分の配合割合が0.1質量%未満であると、駆除効果が不十分となるおそれがあり、7質量%を超えると害虫駆除剤の保存安定性が損なわれるおそれがある。
<(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種>
本発明の(B)成分は、炭素数2〜4のアルコール(以下、(b1)成分)及びN−メチル−2−ピロリドン(以下、(b2)成分)からなる群から選択される1種である。(B)成分は、(A)成分の溶媒として機能する。
このような(B)成分を配合することで、害虫駆除剤が飛翔害虫に付着すると(B)成分が短時間で揮発し、飛翔害虫の翅に(A)成分の被膜が形成され、飛翔害虫の飛翔能力を失わせることができる。また、害虫駆除剤が害虫の気門や気管に付着すると(B)成分が短時間で揮発し、(A)成分が気門又は気管を塞ぐ被膜となり、害虫を窒息させることができる。
本発明の(B)成分は、炭素数2〜4のアルコール(以下、(b1)成分)及びN−メチル−2−ピロリドン(以下、(b2)成分)からなる群から選択される1種である。(B)成分は、(A)成分の溶媒として機能する。
このような(B)成分を配合することで、害虫駆除剤が飛翔害虫に付着すると(B)成分が短時間で揮発し、飛翔害虫の翅に(A)成分の被膜が形成され、飛翔害虫の飛翔能力を失わせることができる。また、害虫駆除剤が害虫の気門や気管に付着すると(B)成分が短時間で揮発し、(A)成分が気門又は気管を塞ぐ被膜となり、害虫を窒息させることができる。
(b1)成分は、医薬品、医薬部外品、化粧品又は雑貨等で通常使用されるものであれば、特に限定されない。(b1)成分としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等が挙げられ、中でも、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールが好ましい。
(b2)成分は、医薬品、医薬部外品、化粧品又は雑貨等で通常使用されるものであれば、特に限定されない。
上述の(B)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(A)成分による被膜形成を速める観点から、(B)成分としては、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。
害虫駆除剤中の(B)成分の配合量は、特に限定されないが、例えば、0.05〜40質量%が好ましく、0.3〜35質量%がより好ましく、0.7〜30質量%がさらに好ましい。上記範囲内であれば、害虫の駆除効果が良好である。
<(C)成分:エステル油>
本発明の(C)成分は、エステル油であり、医薬品、医薬部外品、化粧品、雑貨等で通常使用されるものであれば特に限定されない。エステル油とは、酸とアルコールとのエステルである。(C)成分としては、脂肪酸アルキルエステル、多価アルコール脂肪酸エステル、多塩基酸エステル、ヒドロキシ酸エステルが挙げられる。
(C)成分を配合することで、溶媒への(A)成分の溶解性を高められる。加えて、(C)成分のような極性溶媒を配合することで、虫体への害虫駆除剤の浸透性が向上し、駆除効果の向上が図れる。
本発明の(C)成分は、エステル油であり、医薬品、医薬部外品、化粧品、雑貨等で通常使用されるものであれば特に限定されない。エステル油とは、酸とアルコールとのエステルである。(C)成分としては、脂肪酸アルキルエステル、多価アルコール脂肪酸エステル、多塩基酸エステル、ヒドロキシ酸エステルが挙げられる。
(C)成分を配合することで、溶媒への(A)成分の溶解性を高められる。加えて、(C)成分のような極性溶媒を配合することで、虫体への害虫駆除剤の浸透性が向上し、駆除効果の向上が図れる。
脂肪酸アルキルエステルとしては、炭素数8〜22の脂肪酸と1価アルコールとのエステルが挙げられる。脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、イソノナン酸、テトラメチルノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、2−ヘキシルデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、テトライソステアリン酸、エチルヘキサン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、2−エチルヘキサン酸、エイコセン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、リノール酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、リシノール酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、及びこれらの混合物であるヤシ油脂肪酸、硬化ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、オリーブ脂肪酸、硬化パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸等が挙げられる。中でも、カプリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。該脂肪酸は、合成脂肪酸及び天然由来脂肪酸のいずれでもよい。
1価アルコールとしては、炭素数1〜18の1価の脂肪族アルコールが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、オクタノール、ブチルオクチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、2−エチルヘキサノール、イソノニルアルコール、デカノール、ウンデカノール、イソトリデカノール、セタノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール等が挙げられる。中でも、エタノール、イソプロパノール、イソステアリルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。該脂肪族アルコールは、合成アルコール及び天然由来アルコールのいずれでもよい。
多価アルコール脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜22の脂肪酸と多価アルコールとのエステルが挙げられる。脂肪酸としては、脂肪酸アルキルエステルを構成する脂肪酸と同様である。
多価アルコールとしては、2価以上のアルコールが好ましく、例えば、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。中でも、プロピレングリコールが好ましい。
多価アルコールとしては、2価以上のアルコールが好ましく、例えば、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。中でも、プロピレングリコールが好ましい。
多塩基酸エステルとしては、カルボキシル基を2つ以上有する脂肪酸と1価アルコールとのエステルが挙げられる。該脂肪酸としては、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸等が挙げられる。中でも、アジピン酸、セバシン酸からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。1価アルコールとしては、前記の炭素数1〜18の1価の脂肪族アルコールが挙げられる。
ヒドロキシ酸エステルとしては、分子内に水酸基を有するヒドロキシ酸と1価のアルコールとのエステルが挙げられる。ヒドロキシ酸としては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。中でも、乳酸、クエン酸からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。1価のアルコールとしては、前記の炭素数1〜18の1価の脂肪族アルコールが挙げられる。
(C)成分としては、例えば、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸オクチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸エチルヘキシル、クエン酸トリエチルヘキシル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、セバシン酸ジブチルオクチル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、炭酸ジアルキル、ミリスチン酸ブチル、ステアリン酸ブチル、エチルへキサン酸セチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸オクチルドデシル、乳酸ラウリル、乳酸オレイル、オレイン酸エチル、オリーブ脂肪酸エチル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソセチル、パルミチン酸エチルヘキシル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、カプリル酸プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリエチルヘキサノイン、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル等が挙げられる。中でも、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、カプリル酸プロピレングリコール、乳酸オクチルドデシルからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
害虫駆除剤中の(C)成分の配合量は、特に限定されず、例えば、1〜70質量%が好ましく、5〜65質量%がより好ましく、8〜60質量%がさらに好ましい。上記範囲内であれば、(A)成分の溶媒への溶解性が向上し、液安定性がさらに向上する。加えて、後述する(D)成分を配合した場合に、害虫駆除剤がガラス窓や床面に付着しても、付着面が油っぽくならず、清潔性が保たれる。
<任意成分>
本発明の害虫駆除剤には、本発明の効果を損なわない範囲において、常温で液状の炭化水素(以下、(D)成分という)等を配合することができる。
(D)成分としては、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、流動イソパラフィン、流動ポリイソブチレン、軽質流動イソパラフィン、流動ポリイソプレン、灯油、ケロシン、スクワラン、スクワレン、α−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。このような(D)成分を配合することで、害虫駆除剤の虫体への付着性の向上が図れるためである。
本発明の害虫駆除剤には、本発明の効果を損なわない範囲において、常温で液状の炭化水素(以下、(D)成分という)等を配合することができる。
(D)成分としては、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、流動イソパラフィン、流動ポリイソブチレン、軽質流動イソパラフィン、流動ポリイソプレン、灯油、ケロシン、スクワラン、スクワレン、α−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。このような(D)成分を配合することで、害虫駆除剤の虫体への付着性の向上が図れるためである。
<製造方法>
本発明の害虫駆除剤は、常法によって製造することができ、例えば、各成分を混合して製造される。
本発明の害虫駆除剤は、常法によって製造することができ、例えば、各成分を混合して製造される。
<使用方法>
本発明の害虫駆除剤の使用方法は、例えば、害虫駆除剤を霧状、シャワー状の液滴として、対象となる害虫に直接塗布することができる。
本発明の害虫駆除剤の使用形態としては、エアゾール剤(エアゾール害虫駆除製剤)や、手押しポンプ、トリガー、スクイズ等の噴霧装置を用いて組成物を噴霧する散布油剤等、いずれの剤形としてもよい。中でも、エアゾール害虫駆除製剤とすることで、動きの速い害虫を容易に駆除することができる。
本発明の害虫駆除剤の使用方法は、例えば、害虫駆除剤を霧状、シャワー状の液滴として、対象となる害虫に直接塗布することができる。
本発明の害虫駆除剤の使用形態としては、エアゾール剤(エアゾール害虫駆除製剤)や、手押しポンプ、トリガー、スクイズ等の噴霧装置を用いて組成物を噴霧する散布油剤等、いずれの剤形としてもよい。中でも、エアゾール害虫駆除製剤とすることで、動きの速い害虫を容易に駆除することができる。
エアゾール害虫駆除製剤とする場合、噴射剤としては、化学工業用、医薬用、化粧品用等で通常使用されるものであれば特に限定されない。噴射剤としては、例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、ハロゲン化炭化水素等の液化ガス、窒素、炭酸ガス、亜酸化窒素等の圧縮ガスが挙げられる。これらの噴射剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
エアゾール害虫駆除製剤中の害虫駆除剤と噴射剤との配合比率は、噴射特性や安全性を勘案して適宜決定できる。例えば、害虫駆除剤/噴射剤(質量比)は、1/99〜90/10が好ましく、20/80〜80/20がより好ましく、30/70〜70/30がさらに好ましい。上記範囲内であれば、良好な噴霧状態により、飛翔昆虫の駆除効果の向上が図れるためである。
本発明の害虫駆除剤の適用対象は、チャバネゴキブリ、ワモンゴキブリ、クロゴキブリ等のゴキブリ類、アカイエカ、チカイエカ、コガタイエカ、ハマダラカ等の蚊成虫、ハエ成虫、ムカデ、クモ、ケムシ、アブ、ゲジ、ヤスデ、ワラジムシ、クロアリ、アカアリ、ダンゴムシ、カメムシ、シバンムシ、ユスリカ、チョウバエ、ユコバイ、ガ、チャタテムシ、ハサミムシ、ゴミムシ、カツオブシムシ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)等が挙げられる。中でも、主に飛翔によって移動する蚊成虫、ハエ成虫等の飛翔害虫に対し好適である。
上述のとおり、本発明の害虫駆除剤は、(A)成分が飛翔害虫の翅に付着することで、飛翔害虫の飛翔能力を失わせることができる。飛翔害虫は、翅を柔軟にしならせながら飛翔するため、(A)成分が翅に被膜を形成すると、翅がしならなくなり飛翔能力を失う。こうして、飛翔能力を失った飛翔害虫は、落下する。落下した飛翔害虫、例えば蚊成虫等は餌を接種できず餓死する。また、害虫の気門や気管に付着した(A)成分が被膜を形成して気門又は気管を塞ぎ、窒息させることができる。
加えて、溶媒である(B)成分は、短持間に揮発する。このため、害虫駆除剤が害虫に付着すると、極めて短時間で(A)成分の被膜が形成される。こうして、瞬時に飛翔害虫の飛翔能力を失わせたり、気門又は気管を塞ぐことができる。
さらに、本発明の害虫駆除剤は、ピレストロイド系化合物等の殺虫成分を含有しないため、安全に害虫を駆除できる。
加えて、溶媒である(B)成分は、短持間に揮発する。このため、害虫駆除剤が害虫に付着すると、極めて短時間で(A)成分の被膜が形成される。こうして、瞬時に飛翔害虫の飛翔能力を失わせたり、気門又は気管を塞ぐことができる。
さらに、本発明の害虫駆除剤は、ピレストロイド系化合物等の殺虫成分を含有しないため、安全に害虫を駆除できる。
本発明について、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(使用原料)
<(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体>
A−1:ユカフォーマー202(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;100mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−2:ユカフォーマー104D(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;180mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−3:ユカフォーマーAMPHOSET(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;50質量%、溶媒;エタノール、粘度;9000mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−4:ユカフォーマーR205(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;140mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−5:ユカフォーマーSM(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;700mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−1〜A−5の粘度は、B型粘度計により求めた値である。
(使用原料)
<(A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体>
A−1:ユカフォーマー202(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;100mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−2:ユカフォーマー104D(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;180mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−3:ユカフォーマーAMPHOSET(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;50質量%、溶媒;エタノール、粘度;9000mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−4:ユカフォーマーR205(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;140mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−5:ユカフォーマーSM(N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、固形分;30質量%、溶媒;エタノール、粘度;700mPa・s/25℃、三菱化学株式会社製)
A−1〜A−5の粘度は、B型粘度計により求めた値である。
<(A’)成分:(A)成分の比較品>
A’−1:キサンタンガム(ケルザンT、ケルコ社製)
A’−2:酢酸ビニル樹脂(サクノールSN−14L、電気化学工業株式会社製)
A’−1:キサンタンガム(ケルザンT、ケルコ社製)
A’−2:酢酸ビニル樹脂(サクノールSN−14L、電気化学工業株式会社製)
<(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種>
B−1:イソプロパノール
B−2:エタノール
B−3:N−メチル−2−ピロリドン
B−1:イソプロパノール
B−2:エタノール
B−3:N−メチル−2−ピロリドン
<(C)成分:エステル油>
C−1:ミリスチン酸イソプロピル
C−2:アジピン酸ジイソプロピル
C−1:ミリスチン酸イソプロピル
C−2:アジピン酸ジイソプロピル
<(D)成分:任意成分>
D−1:灯油
D−1:灯油
<噴射剤>
F−1:ジメチルエーテル
F−2:LPG(液化石油ガス、0.15MPa/25℃)
F−1:ジメチルエーテル
F−2:LPG(液化石油ガス、0.15MPa/25℃)
(実施例1〜9、12、13、比較例1、3、4)
表1〜2の処方に従い、各原料を混合して害虫駆除剤を調製した。調製した害虫駆除剤について、以下の基礎効力試験を行い、害虫駆除剤の効力を評価した。その結果を表1〜2に示す。
表中のエタノールの配合量は、(A)成分由来のエタノール量を含むものとする。また、(A)成分の配合量は、固形分量(有効成分量)を記載した(以降において同じ)。
表1〜2の処方に従い、各原料を混合して害虫駆除剤を調製した。調製した害虫駆除剤について、以下の基礎効力試験を行い、害虫駆除剤の効力を評価した。その結果を表1〜2に示す。
表中のエタノールの配合量は、(A)成分由来のエタノール量を含むものとする。また、(A)成分の配合量は、固形分量(有効成分量)を記載した(以降において同じ)。
<基礎効力試験>
≪試験方法≫
チカイエカ(メス、羽化後5日齢)1匹を氷冷麻酔後、電動微量滴下装置(Burkard Manufacturing Co.Ltd製)にセットした。チカイエカの再生状態を確認後、各例の害虫駆除剤0.5μLを翅上に滴下した。滴下後、砂糖水を含浸した脱脂綿入りのラミコンカップ(口径φ123×高さ95mm)内に移し、24時間後のチカイエカの状態を下記判定基準に従って採点した。各例の害虫駆除剤について、同様の試験を10回繰り返し、その合計点により下記判定基準に従って評価した。合計点が31点以上を有効と判断した。
≪試験方法≫
チカイエカ(メス、羽化後5日齢)1匹を氷冷麻酔後、電動微量滴下装置(Burkard Manufacturing Co.Ltd製)にセットした。チカイエカの再生状態を確認後、各例の害虫駆除剤0.5μLを翅上に滴下した。滴下後、砂糖水を含浸した脱脂綿入りのラミコンカップ(口径φ123×高さ95mm)内に移し、24時間後のチカイエカの状態を下記判定基準に従って採点した。各例の害虫駆除剤について、同様の試験を10回繰り返し、その合計点により下記判定基準に従って評価した。合計点が31点以上を有効と判断した。
[判定基準]
5点 致死
4点 ノックダウン状態(仰天)
3点 ノックダウンはしないが、飛翔できない
2点 極短時間飛翔可能だが、すぐ係留する
1点 正常に飛翔する
5点 致死
4点 ノックダウン状態(仰天)
3点 ノックダウンはしないが、飛翔できない
2点 極短時間飛翔可能だが、すぐ係留する
1点 正常に飛翔する
[評価基準]
45〜50点:極めて高い効力を示す
40〜44点:かなり高い効力を示す
31〜39点:高い効力を示す
21〜30点:やや効力が低い
10〜20点:効力が低い
45〜50点:極めて高い効力を示す
40〜44点:かなり高い効力を示す
31〜39点:高い効力を示す
21〜30点:やや効力が低い
10〜20点:効力が低い
(実施例10、11、比較例2)
A−1を70℃で蒸発乾固し、溶媒(エタノール)を除去した後に配合した以外は、実施例1と同様にして害虫駆除剤を調製した。調製した害虫駆除剤について、上述の基礎効力試験を行い、害虫駆除剤の効力を評価した。その結果を表2に示す。
A−1を70℃で蒸発乾固し、溶媒(エタノール)を除去した後に配合した以外は、実施例1と同様にして害虫駆除剤を調製した。調製した害虫駆除剤について、上述の基礎効力試験を行い、害虫駆除剤の効力を評価した。その結果を表2に示す。
表1、2に示すように、(A)成分及び(B)成分を含有する実施例1〜13の害虫駆除剤は、基礎効力試験の結果がいずれも41点以上であり、害虫に対して良好な駆除効果を示した。一方、(B)成分のみを害虫駆除剤とした比較例1は、基礎効力試験の結果が10点であった。(B)成分を含有しない比較例2は、基礎効力試験の結果が11点であった。(A)成分に換えて(A’)成分を含有する比較例3、4は、基礎効力試験の結果が10〜11点であった。また、比較例2、3、4は、固形物が析出していた。以上の結果から、(A)及び(B)成分を含有する本発明の害虫駆除剤は、液安定性に優れ、極めて高い駆除効果を発揮することが判った。
(実施例14〜20、比較例5、7、8)
表3の処方に従い、各原料を混合しエアゾール害虫駆除製剤を調製した。調製したエアゾール害虫駆除製剤をエアゾール用ブリキ缶に充填し、以下の準実地効力試験にてエアゾール害虫駆除製剤の効力を評価した。その結果を表3に示す。
表3の処方に従い、各原料を混合しエアゾール害虫駆除製剤を調製した。調製したエアゾール害虫駆除製剤をエアゾール用ブリキ缶に充填し、以下の準実地効力試験にてエアゾール害虫駆除製剤の効力を評価した。その結果を表3に示す。
<準実地効力試験>
≪試験方法≫
6畳相当の実験室に、高さ約90cmの台上からクリーンカップ(φ76×高さ38mm)に入れたチカイエカ(メス、羽化後5日齢)1匹を実験室内に放った。飛び立ったチカイエカに対し、60cmの距離からエアゾール害虫駆除製剤を2秒間噴霧した。噴霧後、チカイエカの状態を下記判定基準に従い採点した。落下したチカイエカは、共栓付き試験管(φ15×83mm)に回収し、チカイエカの状態を下記判定基準により採点した。各例のエアゾール害虫駆除製剤について、同様の試験を5回繰り返し、その合計点により下記評価基準に従って評価した。合計点16点以上を有効と判断した。
≪試験方法≫
6畳相当の実験室に、高さ約90cmの台上からクリーンカップ(φ76×高さ38mm)に入れたチカイエカ(メス、羽化後5日齢)1匹を実験室内に放った。飛び立ったチカイエカに対し、60cmの距離からエアゾール害虫駆除製剤を2秒間噴霧した。噴霧後、チカイエカの状態を下記判定基準に従い採点した。落下したチカイエカは、共栓付き試験管(φ15×83mm)に回収し、チカイエカの状態を下記判定基準により採点した。各例のエアゾール害虫駆除製剤について、同様の試験を5回繰り返し、その合計点により下記評価基準に従って評価した。合計点16点以上を有効と判断した。
[判定基準]
5点:落下し、24時間以内に致死する
4点:落下し、24時間後においてもノックダウン状態(仰天)
3点:落下もしくは壁に係留し、24時間後においてノックダウンはしないが飛翔できない
2点:落下するが、24時間以内に再び飛翔する
1点:正常に飛翔する(落下しない)
5点:落下し、24時間以内に致死する
4点:落下し、24時間後においてもノックダウン状態(仰天)
3点:落下もしくは壁に係留し、24時間後においてノックダウンはしないが飛翔できない
2点:落下するが、24時間以内に再び飛翔する
1点:正常に飛翔する(落下しない)
[評価基準]
23〜25点:極めて高い効力を示す
20〜22点:かなり高い効力を示す
16〜19点:高い効力を示す
10〜15点:やや効力が低い
5〜9点:効力が低い
23〜25点:極めて高い効力を示す
20〜22点:かなり高い効力を示す
16〜19点:高い効力を示す
10〜15点:やや効力が低い
5〜9点:効力が低い
(比較例6)
A−1を70℃で蒸発乾固し、溶媒(エタノール)を除去した後に配合した以外は、実施例14と同様にしてエアゾール害虫駆除製剤を調製した。調製したエアゾール害虫駆除製剤について、上述の準実地効力試験を行い、エアゾール害虫駆除製剤の効力を評価した。その結果を表3に示す。
A−1を70℃で蒸発乾固し、溶媒(エタノール)を除去した後に配合した以外は、実施例14と同様にしてエアゾール害虫駆除製剤を調製した。調製したエアゾール害虫駆除製剤について、上述の準実地効力試験を行い、エアゾール害虫駆除製剤の効力を評価した。その結果を表3に示す。
準実地効果試験では、エアゾール害虫駆除製剤を噴霧した後は、全てのチカイエカが落下した。従って、全ての例において、準実地効力試験の評価は、共栓付き試験管に回収したチカイエカを観察したものである。
表3に示すとおり、(A)成分及び(B)成分を含有するエアゾール害虫駆除製剤は、準実地効果試験の結果がいずれも16点以上であった。中でも(C)成分を含有する実施例17〜20は、準実地効果試験の結果が22点以上となり、駆除効果の大幅な向上が見られた。
一方、(B)成分のみを害虫駆除剤とした比較例5は、準実地効力試験の結果が11点であった。また、(A)成分に換えて(A’)成分を含有する比較例8は、準実地効力試験の結果が10点であった。なお、比較例6、7、8については、固形物が析出した。さらに、比較例6及び7については、噴霧ができなかった。
以上の結果から、(A)及び(B)成分を含有する本発明のエアゾール害虫駆除製剤は、液安定性に優れ、極めて高い駆除効果を発揮することが判った。
表3に示すとおり、(A)成分及び(B)成分を含有するエアゾール害虫駆除製剤は、準実地効果試験の結果がいずれも16点以上であった。中でも(C)成分を含有する実施例17〜20は、準実地効果試験の結果が22点以上となり、駆除効果の大幅な向上が見られた。
一方、(B)成分のみを害虫駆除剤とした比較例5は、準実地効力試験の結果が11点であった。また、(A)成分に換えて(A’)成分を含有する比較例8は、準実地効力試験の結果が10点であった。なお、比較例6、7、8については、固形物が析出した。さらに、比較例6及び7については、噴霧ができなかった。
以上の結果から、(A)及び(B)成分を含有する本発明のエアゾール害虫駆除製剤は、液安定性に優れ、極めて高い駆除効果を発揮することが判った。
Claims (5)
- (A)成分:被膜形成能を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、
(B)成分:炭素数2〜4のアルコール及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種とを含有する害虫駆除剤。 - 前記(A)成分は、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体及び/又はN,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アミン=N−オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体である、請求項1に記載の害虫駆除剤。
- さらに、(C)成分:エステル油を含有する、請求項1又は2に記載の害虫駆除剤。
- 実質的に殺虫成分を含有しない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の害虫駆除剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の害虫駆除剤を含有するエアゾール害虫駆除製剤。
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JP2009118364A JP2010265221A (ja) | 2009-05-15 | 2009-05-15 | 害虫駆除剤及びエアゾール害虫駆除製剤 |
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Publications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013253029A (ja) * | 2012-06-06 | 2013-12-19 | Earth Chemical Co Ltd | 害虫を殺虫するための組成物 |
CN104920319A (zh) * | 2015-06-05 | 2015-09-23 | 柳州市鑫阳农业科技有限公司 | 韭黄韭蝇的无公害杀虫方法 |
JP2016164187A (ja) * | 2016-05-09 | 2016-09-08 | アース製薬株式会社 | 害虫を殺虫するための組成物 |
JP2018177686A (ja) * | 2017-04-12 | 2018-11-15 | フマキラー株式会社 | 飛翔害虫の駆除剤及び駆除方法 |
-
2009
- 2009-05-15 JP JP2009118364A patent/JP2010265221A/ja active Pending
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