以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機およびスロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置を備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機であればよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には遊技媒体としての遊技球(打球)を貯留する打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と、遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5と、遊技者により操作可能な操作ボタン88が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示領域を含む変動表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。また、変動表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域(図柄表示エリア)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄であって、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の変動表示を行なう。変動表示装置9は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ800(図4参照)によって制御される。特別図柄表示器8は表示部が小型であるので、変動表示の態様および変動表示の表示結果が変動表示装置9と比べて見づらいため、遊技者は主として変動表示装置9の方に注目する。
特別図柄表示器8は、たとえば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に当りの種類を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、変動表示装置9は、液晶表示装置よりなる画像表示装置で実現されている。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、飾り図柄の変動表示を行なう。
なお、本実施の形態においては、変動表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、変動表示装置9は、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、その他の画像表示式の表示装置であってもよい。
変動表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球の記憶数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられている。しかし、これに限らず、保留記憶数の上限数は、4個以上の値にしてもよく、4個よりも少ない値にしてもよい。
変動表示装置9の下方には、始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15には、開閉動作をすることが可能な態様で左右一対の可動片が設けられている。可変入賞球装置15の可動片は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド16によって駆動されて所定期間開状態とされる。可変入賞球装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、可変入賞球装置15の可動片が閉状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞しにくくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15の下部には、ソレノイド21によって開閉される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板によって開閉される大入賞口が設けられており、大当り遊技状態において開閉板が遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。このように、特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態となったときに開放条件が成立する。特別可変入賞球装置20に入賞した入賞球は、カウントスイッチ23で検出される。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10における変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15の開放条件が成立し、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した有効通過球の記憶数、すなわち、始動通過記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、始動通過記憶の記憶データが1増えて、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10における変動表示が開始されるごとに、始動通過記憶の記憶データが1減って、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられる。遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の各種発光手段は、後述するランプドライバ基板35によって点灯制御(ランプ制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、および、カード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示を始める。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示は、変動表示が行なわれるごとに設定された変動表示時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、所定の開放終了条件が成立するまで開放する。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値に達するまで繰返される。このように特別可変入賞球装置20の開放が繰返し継続される制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。継続権が発生する開放回数の上限値は、大当りの種類により異なり、たとえば15ラウンドまたは2ラウンドのような所定回数に設定されている。
この実施の形態の場合は、大当りの種類として、第15ラウンドを最終ラウンドとして第15ラウンドとなるまで無条件で継続権が成立する15ラウンド大当り(以下、15R大当りという)と、第2ラウンドを最終ラウンドとして第2ラウンドとなるまで無条件で継続権が成立する2ラウンド確変大当り(以下、2R確変大当りという)とが設けられている。これにより、15R大当りの場合は、特別可変入賞球装置20が必ず15回開放される制御が行なわれ、2R確変大当りの場合は、特別可変入賞球装置20が必ず2回開放される制御が行なわれることとなる。ただし、15R大当りのときの開放終了条件は、開放してから30秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。また、2R確変大当りのときの開放終了条件は、開放してから1秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。本実施の形態の場合、15R大当りおよび2R確変大当りのそれぞれは、複数種類設けられている。
特別図柄表示器8での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうちの予め定められた特別な大当り図柄(15R第1確変大当り図柄、15R第2確変大当り図柄、2R第1確変大当り図柄、2R第2確変大当り図柄)である場合には、大当り遊技状態後に大当りになる確率が、大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとって有利な状態になる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態(確変状態以外の状態)は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。
15R大当りのうち、確変状態となるものは、15R確変大当りと呼ばれる。15R確変大当りは、複数種類設けられている。また、2R確変大当りは、すべて確変状態となるものであり、複数種類設けられている。
また、特別図柄表示器8での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうちの予め定められた大当り図柄(15R第1確変大当り図柄、15R時短大当り図柄、2R第1確変大当り図柄)である場合には、大当り遊技状態後に変動時間短縮状態である時短状態に制御される。時短状態とは、通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)に比べて、特別図柄表示器8、変動表示装置9、および、普通図柄表示器10のそれぞれの変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に大当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
また、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
15R大当りのうち、大当り遊技状態後に高確率状態かつ時短状態に制御されるものが、15R第1確変大当りと呼ばれる。15R大当りのうち、大当り遊技状態後に高確率状態に制御されるが時短状態に制御されないものが、15R第2確変大当りと呼ばれる。15R大当りのうち、大当り遊技状態後に高確率状態に制御されず、時短状態に制御されるものが、15R時短大当りと呼ばれる。15R大当りのうち、大当り遊技状態後に高確率状態に制御されず、時短状態に制御されないものが、15R通常大当りと呼ばれる。また、2R確変大当りのうち、大当り遊技状態後に高確率状態かつ時短状態に制御されるものが、2R第1確変大当りと呼ばれる。また、2R確変大当りのうち、大当り遊技状態後に高確率状態に制御されるが時短状態に制御されないものが、2R第2確変大当りと呼ばれる。以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
また、特別図柄表示器8での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が予め定められた小当り図柄である場合には、2R確変大当りの大当り遊技状態の場合と同様の態様で特別可変入賞球装置20が2回開放される当り遊技状態(以下、小当り遊技状態という)となる小当りとなる。具体的に、小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が2回開放されることが予め定められた一連の動作として設定されており、このような一連の動作が1回だけ行なわれることにより、特別可変入賞球装置20が2回開放された後、閉鎖される。より具体的に説明すると、小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が、2R確変大当りの第1ラウンドと同一時間(1秒間)開状態とされた後、2R確変大当りの第1,2ラウンド間のインターバル時間と同一時間(1秒間)閉状態とされ、さらに、2R確変大当りの第2ラウンドと同一時間(1秒間)開状態とされた後、閉状態とされる。このような小当りの場合は、2R確変大当りの場合と異なり、小当り遊技状態後の大当り確率およびベースの状態は、小当り遊技状態前の遊技状態と同様となり、変化しない。このような大当り確率およびベースの高低の状態については、確率・ベース状態と呼ばれる。
以上に示した各種大当りと小当りとは、まとめて当りと呼ぶ場合がある。また、以上に示した各種大当りの大当り遊技状態と、小当り遊技状態とは、まとめて当り遊技状態と呼ぶ場合がある。2R確変大当りおよび小当りのそれぞれは、当り遊技状態が、可変入賞球装置15の開放動作を1秒間という短期間の開放を2回という少ない回数行なうものであり、遊技者にとっては当りとなったことが認識しにくい。
15R通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態にならず、かつ、時短状態にならないことにより、低確率状態、かつ、低ベース状態となる大当りである。このような、低確率状態かつ低ベース状態となった状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。15R第1確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態になることにより、高確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。15R第2確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態にならないことにより、高確率状態、かつ、低ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ低ベース状態となった状態は、高確低ベース状態と呼ばれる。15R時短大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態とならず、かつ、時短状態になることにより、低確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、低確率状態かつ高ベース状態となった状態は、低確高ベース状態と呼ばれる。2R第1確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態になることにより、高確高ベース状態となる大当りである。2R第2確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態にならないことにより、高確低ベース状態となる大当りである。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、2R第1確変大当り、および、2R第2確変大当りのそれぞれについては、特別図柄の大当り表示結果が予め定められている。15R通常大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、15R通常大当り表示結果と呼ばれる。15R第1確変大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、15R第1確変大当り表示結果と呼ばれる。15R第2確変大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、15R第2確変大当り表示結果と呼ばれる。15R時短大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、15R時短大当り表示結果と呼ばれる。2R第1確変大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、2R第1確変大当り表示結果と呼ばれる。2R第2確変大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、2R第2確変大当り表示結果と呼ばれる。
変動表示装置9において変動表示される飾り図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始する関係、および、特別図柄の変動表示の終了時に特別図柄の表示結果が導出表示されるときに飾り図柄の表示結果が導出表示されて飾り図柄の変動表示が終了する関係等が含まれる。特別図柄表示器8により予め定められた大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、変動表示装置9により、左,中,右図柄がゾロ目(15R大当りのとき)、または、ゾロ目以外の図柄の組合せにより構成されたチャンス目(2R確変大当りのとき)となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。ここで、チャンス目は、前述したゾロ目以外の図柄の組合せにより構成される図柄の組合せであり、遊技者にチャンスをもたらす表示結果として予め定められている。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および飾り図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
特別図柄表示器8と変動表示装置9とは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9において、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の変動表示領域のうち左,右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、変動表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機1を裏面から見た背面図である。
図3に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、ランプドライバ基板(図示省略)、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置970、変動表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図4は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70、インタフェース基板66、中継基板77、および、演出制御基板80も示されている。主基板(遊技制御基板)31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ560と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59と、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって各種の情報信号をホールコンピュータ等のパチンコ遊技機1の外部に設けられた装置に出力する情報出力回路53とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。
なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。また、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23により検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技の進行を制御するための制御手段であって、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56、および、I/Oポート506を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、CPU56の他に少なくともRAM55が内蔵されていればよい。また、ROM54およびI/Oポート506は、外付けであっても内蔵されていてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、以下に説明するような遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的にはCPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、CPU56を含む遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電源電力の供給が停止したときである電源断時でも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップデータとして、RAM55に保存される。制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを、遊技の進行状態を示すデータと定義する。この実施の形態では、RAM55の全部の記憶領域が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうち一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、変動表示装置9での表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ800等の電気部品制御手段が搭載されている。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用のプログラムを含む演出制御用のプログラムおよび各種制御用データ等の各種の情報を記憶するROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうCPU86と、I/Oポート87とを含む。主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線と、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線とが設けられている。演出制御用マイクロコンピュータ800では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、8本の信号線から演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応して行なうべき表示制御、音制御およびランプ制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の駆動信号および各種ランプの駆動信号を出力する。これにより、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ800により、変動表示装置9の表示制御に合わせて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータ800において、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、変動表示装置9の表示制御の演出に合わせた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。具体的に、演出制御用マイクロコンピュータ800は、演出制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御と、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。
演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ800の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なう。CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、VDPに、表示制御用のコマンドに応じた画像表示をするための制御データを送信する。そして、そのように送信された制御データに従った画像表示をするために、VDPがキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
VDPは、CPU86とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、変動表示装置9に出力する。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することにより、スピーカ27から効果音等の音声を出力させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、ランプドライバ基板35に各種発光手段の駆動信号を出力することにより、前述のような発光手段の制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音の制御および発光制御が行なわれる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800には、操作ボタン88からの操作信号が入力される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、操作ボタン88からの操作信号に応じて、変動表示装置9に表示されている画像を制御する等、所定の演出をする制御を行なう。
図5は、主基板31における詳細な回路構成を示すブロック図である。 主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560は、前述したROM54、RAM55、CPU56、I/Oポート506の他に、クロック回路501、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ502、乱数回路503a,503b、および、CPUに割込要求信号を送出するCTC504を内蔵する。
クロック回路501は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を2の7乗(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路503a,503bに出力する。リセットコントローラ502は、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路503a,503bに所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ560をシステムリセットする。
また、図5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、発生可能な乱数の値の範囲が異なる2つの乱数回路503a,503bを搭載する。乱数回路503aは、12ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、12ビット乱数回路ともいう)である。12ビット乱数回路503aは、12ビットで発生できる範囲(すなわち、0から4095までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。また、乱数回路503bは、16ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、16ビット乱数回路ともいう)である。16ビット乱数回路503bは、16ビットで発生できる範囲(すなわち、0から65535までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。2つの乱数回路503a,503bは、予め選択されたどちらか一方の回路が乱数の発生に用いられる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が2つの乱数回路を内蔵する場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つの乱数回路を内蔵してもよく、3以上の乱数回路を内蔵してもよい。また、この実施の形態では、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bを包括的に表現する場合、または、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとのうちいずれかを指す場合に、乱数回路503という。
乱数回路503は、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。この乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、256)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新させていき、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞口14への始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データを乱数値R1として読出し、その数値データに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。なお、乱数回路503が発生した乱数は、確変とするか否かを決定するための確変判定用乱数や、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定用乱数など、大当りとするか否かの判定以外の判定用乱数として用いてもよい。
乱数回路503は、ユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能により、乱数回路503は、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有しており、たとえば、RAM55の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。これにより、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。また、初期値を設定するときに、IDナンバを用いた所定の演算を行なうことにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを見ただけでは乱数の初期値を認識しにくくすることができる。そのため、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によって、大当り状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことをより確実に防止することができ、セキュリティ性を向上させることができる。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるためにソフトウェアを用いて数値データを更新する数値データ更新手段としてのランダムカウンタについて説明する。図6は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が遊技制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図である。図6には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR2〜R8が示されている。
前述したように、大当りとするか否かの判定(大当り判定)は、ハードウェア回路である乱数回路503により発生される乱数値であるR1を用いて行なわれるが、大当り判定以外の各種制御に用いられる乱数値は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するソフトウェアにより更新される数値を用いて生成される。
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、2R第1確変大当り、および、2R第2確変大当りのうちのどの種類の大当りにするかという大当り種類の決定と、特別図柄の大当り図柄の決定とを行なうために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R2は、「0」からその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR2は、2msecごとに1ずつ加算更新されることとなる。
始動口スイッチ14aにより有効な始動入賞(保留記憶数が上限数に達していない状態での始動入賞)が検出されると、それに応じて、前述のR1およびR2のそれぞれが抽出されて保留記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、R1については、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶されたR1の抽出値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り表示結果として大当りを発生させることが決定され、前述した大当り遊技状態の制御が行なわれる。一致しない場合には、変動表示の表示結果を大当りとしないことが決定される。確変状態である高確率状態以外の低確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確変状態である高確率状態においては、大当り判定値が複数個の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、低確率状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。
R2の値は、R2の値に基づいて大当りの種類および大当り図柄を同時に選択決定する(前述のように大当りの種類と大当り図柄とは1対1の関係で対応しているので大当りの種類が決まれば大当り図柄も同時に決まる)ためのデータテーブルであって、確率・ベース状態によって大当りの種類の選択割合が異なるように設定された大当り種類選択テーブルにおいて、前述した各大当りの種類および大当り図柄に割振られて対応付けられている。大当り種類選択テーブルは、ROM54に記憶されている。前述のように記憶されたR2の抽出値は、特別図柄および飾り図柄の変動表示を開始する前の所定のタイミングで読出され、読出されたR2の値が大当り種類選択テーブルにおいてどの種類の大当りおよび大当り図柄に対応するものであるかが判断される。そして、R2の抽出値に対応する種類の大当りが変動表示の結果として生じる大当りの種類として選択決定され、R2の抽出値に対応する種類の大当り図柄(R2の抽出値に対応する大当りの種類に対応する大当り図柄)が特別図柄の変動表示において表示結果として導出表示する大当り表示結果として選択決定される。
R3は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされたとき、かつ、R7を用いた小当り判定により小当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとすることが事前決定されたときに、どの種類のはずれ図柄を特別図柄表示器8の変動表示の表示結果として表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「5」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとおよび割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R3の値は、特別図柄のはずれ図柄のそれぞれに割振られて対応付けられている。R3は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、抽選されたR3の値に対応する特別図柄がはずれ図柄として決定される。
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、ループ処理を利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R4は、特別図柄表示器8および変動表示装置9の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに選択決定する(変動パターン決定という)ために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R4は、「0」からカウントアップしてその上限である「199」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとおよび割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングでR4から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と変動パターンとの関係に基づいて、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動表示時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。このようなR4のカウント値と複数種類の変動パターンとの関係を定めたデータは、ROM54に格納されている変動パターンテーブルに設定されている。
R5は、変動表示装置9について、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされたとき、かつ、R7を用いた小当り判定により小当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ表示態様を形成する(以下、リーチはずれという)か、リーチ表示態様を形成しない(以下、非リーチはずれという)か、のいずれにするかをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとおよび割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。変動パターンを決定する前の段階で、R5の値が抽出され、抽出されたR5の値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致しない場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R6は、普通図柄表示器10の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R6は、「0」等の初期値からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」等の初期値からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとに1ずつ加算更新される。ゲートスイッチ32aにより有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。
R7は、変動表示装置9について、前述の大当り判定において大当りとしない判定がされたときに、小当りとするか否かをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための小当り判定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。ここで、小当りについて説明する。パチンコ遊技機1においては、大当り遊技状態とならないときに、小当り遊技状態に制御される場合がある。小当りは、前述したように、大当りとは異なる当り状態であって、変動表示結果において予め定められた小当り表示結果が表示され、2R確変大当りと同様の態様で特別可変入賞球装置20が2回開閉される当りである。小当りは、大当りと異なる当りであるため、遊技制御の確率・ベース状態の変化には関わらない。
R7は、「0」からカウントアップしてその上限である「19」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとに1ずつ加算更新される。前述したように始動入賞時に抽出されたR7の値が、変動表示開始前の所定のタイミングで読出され、抽出されたR7の値が予め定められた小当り判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、小当り遊技状態を発生させる制御が行なわれる。
R8は、確変状態(高確率状態)となることを報知する確変報知に関する決定を行なうために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。具体的に、R8は、確変報知を行なうときのタイミングをラウンド中(大当り遊技状態中)と、大当り遊技状態の終了時とのどちらで行なうかを選択決定するために用いられる。R8は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとおよび割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。たとえば、15R第1確変大当りとすることが決定されて高確高ベース状態となるときのように、確変報知を行なう条件が成立したときに、所定のタイミングでR8から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と、前述の確変報知タイミングとの関係に基づいて、確変報知を行なうときのタイミングが選択決定される。このようなR8のカウント値と確変報知タイミングとの関係を定めたデータは、ROM54に格納されている確変報知タイミングテーブルに設定されている。
図7は、演出制御用マイクロコンピュータ800が演出制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。図7には、ランダムカウンタの一例として、飾り図柄のはずれ図柄(はずれ表示結果)決定用のランダムカウンタRS1〜RS3、飾り図柄の当り図柄(当り表示結果)決定用のランダムカウンタRS4、第1演出内容決定用のランダムカウンタRS5、および、第2演出内容決定用のランダムカウンタRS6が示されている。
RS1〜RS3は、変動表示装置9について、飾り図柄のはずれ図柄の組合せとして停止させる図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄はずれ図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RS1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RS1〜RS3のそれぞれについては、RS1が33msecごと、RS2がRS1の桁上げごと、RS3がRS2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
飾り図柄は、予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。予め定められたはずれ図柄決定用データテーブルにおいて、複数種類の飾り図柄(0〜9)のそれぞれには飾り図柄停止図柄決定用の数値データ(0〜9)がそれぞれ対応付けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560により変動表示結果をはずれとすることが決定された場合であってリーチ判定によりリーチ状態としないこと、すなわち、非リーチはずれとすることが判定された場合には、所定のタイミングでRS1〜RS3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このようにはずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、非リーチはずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、はずれとする場合であってリーチ判定によりリーチ状態とすることが判定された場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RS1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RS2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
RS4は、変動表示装置9について、飾り図柄の当り図柄として停止させる図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄当り図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。ここでの当り図柄とは、大当り表示結果、および、小当り表示結果を含む。RS4は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560による大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、大当り種類・大当り図柄決定(R2による決定)で15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、および、15R時短大当りのうちいずれかの種類の15R大当りとすることが決定された場合には、所定のタイミングでRS4から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、ゾロ目となる大当り図柄の組合せ(大当り表示結果)としてランダムに決定される。そして、このように決定された大当り図柄の組合せ(ゾロ目)が飾り図柄の変動表示の結果として導出表示される。RS4の値と15R大当り表示結果の大当り図柄の組合せとの関係については、ROM84に記憶された15R大当り図柄決定用データテーブルに記憶されている。15R大当りとすることが決定された場合には、15R大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RS4から抽出された乱数に対応するいずれかの大当り図柄の組合せが大当り表示結果として選択され、その大当り図柄の組合せ(ゾロ目)が左,中,右図柄による大当り表示結果として導出表示される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、大当り種類・大当り図柄決定(R2による決定)で2R第1確変大当りおよび2R第2確変大当りのうちのいずれかの2R確変大当りとすることが決定された場合には、所定のタイミングでRS4から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、2R確変大当り図柄の組合せとして複数予め定められたチャンス目のうちのいずれかにランダムに決定される。そして、このように決定されたチャンス目が飾り図柄の変動表示の結果として導出表示される。RS4の値と2R確変大当り表示結果のチャンス目との関係については、2R確変大当り図柄決定用データテーブルに記憶されている。2R第1確変大当りおよび2R第2確変大当りのうちのいずれかの2R確変大当りとすることが決定された場合には、ROM84に記憶された2R確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RS4から抽出された乱数に対応するいずれかのチャンス目が大当り表示結果として選択され、そのチャンス目が左,中,右図柄による大当り表示結果として導出表示される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560による小当り判定で小当りとする判定がされた場合には、所定のタイミングでRS4から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、小当り図柄の組合せとして複数予め定められたチャンス目のうちのいずれかにランダムに決定される。そして、このように決定されたチャンス目が飾り図柄の変動表示の結果として導出表示される。RS4の値と小当り表示結果のチャンス目との関係については、小当り図柄決定用データテーブルに記憶されている。小当りとすることが決定された場合には、ROM84に記憶された小当り図柄決定用データテーブルを用いて、RS4から抽出された乱数に対応するいずれかのチャンス目が小当り表示結果として選択され、そのチャンス目が左,中,右図柄による小当り表示結果として導出表示される。
RS5は、変動表示装置9で行なわれる各種演出の内容をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させる第1の演出内容決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RS5は、「0」からカウントアップしてその上限である「199」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。RS5は、「0」からカウントアップしてその上限である「199」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。RS5については、所定タイミングでカウンタの値が抽出され、抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウンタの値と予め定められた種類の演出内容との関係に基づいて、演出内容が選択決定される。
RS6は、変動表示装置9で行なわれる各種演出の内容をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させる第2の演出内容決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RS6は、「0」からカウントアップしてその上限である「399」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。RS6は、「0」からカウントアップしてその上限である「399」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。RS6については、所定タイミングでカウンタの値が抽出され、抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウンタの値と予め定められた種類の演出内容との関係に基づいて、演出内容が選択決定される。
次に、複数種類設けられた大当りと、大当りとは異なる種類の当りである小当りとについて、それぞれの特徴を説明する。図8は、各種の大当りおよび小当りのそれぞれの特徴を表形式で示す図である。
15R通常大当りについては、特別図柄の表示結果を「3」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を「0」〜「9」のうちのいずれかのゾロ目とすることが決定される。また、15R通常大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、低確低ベース状態に制御される。15R通常大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。
15R第1確変大当りについては、特別図柄の表示結果を「4」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を「0」〜「9」のうちのいずれかのゾロ目とすることが決定される。また、15R第1確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確高ベース状態に制御される。15R第1確変大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。
15R第2確変大当りについては、特別図柄の表示結果を「5」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を「0」〜「9」のうちのいずれかのゾロ目とすることが決定される。また、15R第2確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確低ベース状態に制御される。15R第2確変大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。
15R時短大当りについては、特別図柄の表示結果を「6」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を「0」〜「9」のうちのいずれかのゾロ目とすることが決定される。また、15R時短大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、低確高ベース状態に制御される。15R時短大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。
2R第1確変大当りについては、特別図柄の表示結果を「7」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を「135」または「531」という、2R確変大当り表示結果用のチャンス目として予め定められた複数のチャンス目のうちいずれかとすることが決定される。2R第1確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確高ベース状態に制御される。2R第1確変大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は2回である。
2R第1確変大当りについては、特別図柄の表示結果を「8」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を前述の2R確変大当り表示結果用のチャンス目として予め定められた複数のチャンス目のうちいずれかとすることが決定される。2R第2確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確低ベース状態に制御される。2R第2確変大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は2回である。
小当りについては、特別図柄の表示結果を「9」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を「315」または「513」という、2R確変大当り表示結果と視覚的に類似して見えるチャンス目としての小当り表示結果とすることが決定される。小当りとなったときには、2R確変大当りとなったときと同様に特別可変入賞球装置20が2回開放され、大当り遊技状態終了後に、大当り確率およびベースの状態が変化しないように制御される。また、小当りとなるときのチャンス目は、2R確変大当りとなるときのチャンス目と同一の図柄の組合せとなるようにしてもよい。
以上に示した当りについては、15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、および、15R時短大当りのそれぞれがともに、「0」〜「9」のうちのいずれかのゾロ目となるので、変動表示の表示結果から大当りの種類を遊技者が認識しづらくなる。また、2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、および、小当りについては、変動表示の表示結果が類似しており、開放回数が同一であるので、変動表示の表示結果がどの当りに該当するかを遊技者が認識しづらくなる。
次に、15R大当り、2R確変大当り、および、小当りとなるときの飾り図柄の表示結果を決定するためのデータテーブルについて説明する。図9は、15R大当り、2R確変大当り、および、小当りとなるときの飾り図柄の表示結果を決定するためのデータテーブルを表形式で示す図である。
図9においては、(a)に15R大当り図柄決定用データテーブル、(b)に2R確変大当り図柄決定用データテーブル、(c)に小当り図柄決定用データテーブルが、それぞれ示されている。
図9の(a)〜(c)のそれぞれにおいては、決定される図柄の組合せと、図柄の組合せのそれぞれに対応するRS4のカウント値の個数との関係が示されている。(a)に示す15R大当り図柄決定用データテーブルでは、非確変大当りとなるときと、確変大当りとなるときとで、大当り図柄の組合せのそれぞれが選択される割合が異なる。たとえば、非確変大当りとなるときには、「000」、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」の順で大当り図柄の組合せが選択されやすいように、RS4のカウント値が各大当り図柄の組合せに割振られている。一方、確変大当りとなるときには、「999」、「888」、「777」、「666」、「555」、「444」、「333」、「222」、「111」、「000」の順で大当り図柄の組合せが選択されやすいように、RS4のカウント値が各大当り図柄の組合せに割振られている。つまり、非確変大当りとなるときと、確変大当りとなるときとで、異なる15R大当り図柄決定用データテーブルが用いられる。
これにより、たとえば、大当り表示結果として「999」が選択決定されて導出表示されたときには、確変大当りにより大当り遊技状態後に確変状態となる割合が高いということを遊技者に感じさせることができる等、導出表示された大当り図柄の組合せにより、大当り遊技状態後に確変状態となる割合がどの程度高いかを遊技者が推測できるようにすることができる。
2R確変大当り表示結果用のチャンス目は、「135」および「531」である。(b)に示す2R確変大当り図柄決定用データテーブルでは、「135」の方が「531」よりも選択されやすいように、RS4のカウント値が各チャンス目に割振られている。
小当り表示結果用のチャンス目は、「315」および「513」である。(c)に示す小当り図柄決定用データテーブルでは、「513」の方が「315」よりも選択されやすいように、RS4のカウント値が各チャンス目に割振られている。
次に、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの一例について説明する。図10は、演出制御コマンドにおける表示結果コマンドの一例を表形式で示す図である。
表示結果コマンドは、基本的に、飾り図柄の変動表示結果を指定(特定)するために用いられるコマンドである。表示結果コマンドにおいては、飾り図柄の変動表示結果を指定するために、特別図柄の変動表示結果が、はずれ、15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、および、小当りのうちどれに該当するかを指定する機能がある。さらに、表示結果コマンドでは、15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、および、小当りのそれぞれについては、前述の確変報知を行なうか否かと、確変報知を行なうときには行なうタイミングとを指定する機能がある。
はずれ指定コマンドは、はずれとすることを指定する表示結果コマンドである。15R通常大当り・確変報知なし指定コマンドは、15R通常大当りとすること、および、確変報知をしないことを指定するコマンドである。15R第1確変大当り・ラウンド中確変報知あり指定コマンドは、15R第1確変大当りとすること、および、大当り遊技状態でのラウンド中に確変報知をすることを指定するコマンドである。15R第1確変大当り・大当り終了時確変報知あり指定コマンドは、15R第1確変大当りとすること、および、大当り遊技状態の終了時に確変報知をすることを指定するコマンドである。15R第2確変大当り・確変報知なし指定コマンドは、15R第2確変大当りとすること、および、確変報知をしないことを指定するコマンドである。15R時短大当り・確変報知なし指定コマンドは、15R時短大当りとすること、および、確変報知をしないことを指定するコマンドである。
2R第1確変大当り・確変報知あり指定コマンドは、2R第1確変大当りとすること、および、確変報知をすることを指定するコマンドである。2R第1確変大当りとなるときの確変報知は、たとえば、大当り遊技状態の終了時というように報知タイミングが予め定められているため、15R第1確変大当りのように報知タイミングが選択されず固定されている。なお、2R第1確変大当りとなるときの確変報知のタイミングは、大当り遊技状態の終了時に限らず、その2R第1確変大当りとなる変動表示中であってもよく、その2R第1確変大当りのラウンド中であってもよい。2R第2確変大当り・確変報知なし指定コマンドは、2R第2確変大当りとすること、および、確変報知をしないことを指定するコマンドである。小当り・確変報知なし指定コマンドは、小当りとすること、および、確変報知をしないことを指定するコマンドである。
次に、図11〜図13を用いて、変動表示装置9での演出表示の一例を説明する。図11〜図13は、大当り遊技状態の終了後に行なわれる確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を示す表示画面図である。
ここで、確変演出モードについて説明する。確変演出モードは、大当り遊技状態となった後に確変状態となっているか否かの信頼度(確かさ)を特定可能とする演出を複数回の変動表示に亘って変動表示装置9において行なう演出制御状態である。確変演出モードとしては、複数種類の確変演出モードが設けられている。複数種類の確変演出モードは、確変状態となっているときに選択される割合が異なっている。そして、大当り遊技状態終了後に確変演出モードとなっているときには、演出制御状態がどの確変演出モードとなっているかが変動表示装置9での表示による演出により示される。このように演出制御状態がどの確変演出モードとなっているかを示すことにより、確変状態に制御されていることについての信頼度を示すことができる。
確変演出モードとしては、「商店街チャンス」として示される第1確変演出モード、「日本一周タイム」として示される第2確変演出モード、「世界一周タイム」として示される第3確変演出モード、および、確変状態であることを報知する確変報知演出モードが含まれる。基本的に、確変演出モードは、第1確変演出モードの商店街チャンスから始まり、第2確変演出モードの日本一周タイムに移行し、第3確変演出モードの世界一周タイムに移行し、その後、確変報知演出モードの宇宙旅行タイムに移行するというように、確変演出モードがステップアップして演出が発展していくことが可能となるように制御される。この演出において、確変演出モードの発展は、商店街から、日本一周、世界一周、宇宙旅行というようにキャラクタの行動範囲の規模がステップアップしていくことに置換えて示される。
また、確変演出モードは、第1確変演出モードから始まるとき以外に、第2確変演出モードから始まるときもあり、第3確変演出モードから始まるときもある。確変演出モードがどのモードから始まるかについては、前述のRS5のランダムカウンタを用いた判定(抽選)によりランダムに決定される。確変演出モードをどのモードから始めるかの決定においては、第1確変演出モードが選択される割合が最も高く、その次に第2確変演出モードが最も選択される割合が高く、第3確変演出モードが選択される割合が最も低い。
確変演出モードにおいて演出モードを移行させるか否かは、基本的に、飾り図柄の変動表示が行なわれる際に所定の移行判定実行条件が成立したときに、前述のRS5のランダムカウンタを用いた判定(抽選)によりランダムに決定される。ただし、第3確変演出モードから確変報知演出モードへ移行させるか否かについては、所定の移行判定実行条件が成立したときに、ランダムに決定せず、後述するように、2R第1確変大当りとなるときにのみ移行すると決定する。そして、確変演出モードを移行させるか否かは、前述の移行判定実行条件が成立したときに、変動表示装置9において、昇格ゲームと呼ばれるミニゲームを変動表示装置9において表示し、そのミニゲームの結果に基づいて示す演出を行なうことにより示される。
また、確変演出モードにおいては、確変状態となっているときには、非確変状態であるときと比べて、第1確変演出モードの商店街チャンスから第2確変演出モードの日本一周タイムに移行させる決定がされる割合が高く、また、第2確変演出モードの日本一周タイムから第3確変演出モードの世界一周タイムに移行させる決定がされる割合が高くなるように演出制御の設定が行なわれている。これにより、確変状態となっているときには、確変演出モードにおいて演出モードが移行しやすいので、確変演出モードが移行してステップアップしていくことにより、確変状態に制御されていることに対する遊技者の信頼度を段階的に高めていくことができる。
また、確変報知をする演出モードである確変報知演出モードは、「宇宙旅行タイム」として示される。このような宇宙旅行タイムを特定する演出が行なわれることにより、確変報知が行なわれることとなる。
また、15R時短大当りによる時短状態にあるときには、演出モードとして、このような時短状態にあることを示す演出が行なわれる演出モードである時短演出モードが演出モードとして選択され、このような時短演出モードでの演出をするための表示が変動表示装置9において行なわれる。
図11〜図13においては、(A1)〜(A33)に一連で、確変演出モードでの演出が行なわれるときの画像が示されている。図中において、下向きの矢印は、飾り図柄が変動表示中であることを示す記号である。
図11の(A1)のように、変動表示装置9では、飾り図柄の変動表示が行なわれるときに、左図柄91、中図柄92、右図柄93(まとめて飾り図柄91,92,93と示す場合もある)の変動表示が一斉に開始される。そして、左図柄91、右図柄93、中図柄92の順序で飾り図柄が停止表示されていく。変動表示の表示結果が15R大当り表示結果となるときには、(A2)のように、左図柄91と右図柄93とが同じ図柄で揃うことによりリーチ表示態様となる。そして、15R大当りとなるときには、(A3)のように、飾り図柄の表示結果がいずれかのゾロ目となる15R大当り表示結果が導出表示される。
大当り表示結果が導出表示されたときには、(A4)に示すように、大当り遊技状態が開始される旨を示す大当り開始表示が行なわれ、大当り遊技状態に制御される。そして、大当り遊技状態においては、(A5),(A6)に示すように、所定のラウンド(この例では第7ラウンド)のラウンド中において、所定の第1キャラクタ94が登場し、その第1キャラクタ94が「今度の休みはどこ行こうかな?」というような第1のメッセージを発する表示が行なわれる。
その後、前述したラウンド中の確変報知をしないときには、(A7)に示すように、そのラウンド中において、第1のメッセージに応答する第2のメッセージとして、「・・・まだ決まらん」というようなメッセージを発する表示が行なわれる。一方、ラウンド中の確変報知をするときには、そのラウンド中において、第1のメッセージに応答する第2のメッセージとして、「宇宙旅行へ行こう!」というようなメッセージを発する表示が行なわれる(図示省略)。
大当り遊技状態が終了するときには、(A8)に示すように大当り遊技状態を終了すること等を表示するエンディング表示が行なわれる。そして、大当り遊技状態の終了時においては、(A9)に示すように、第1キャラクタ94が「明日からどこ行こうかな?」というような第3のメッセージを発する表示が行なわれる。
その後、前述した大当り遊技状態の終了時の確変報知をしないときには、(A10)に示すように、第3のメッセージに応答する第4のメッセージとして、「とりあえず商店街ぶらぶらしましょうか」というような確変演出モードの種類を特定するメッセージを発する表示が行なわれる。「とりあえず商店街ぶらぶらしましょうか」という第4のメッセージは、第1確変演出モードである商店街チャンスを特定するメッセージである。また、第4のメッセージとして、第2確変演出モードを特定するときには、「日本一周旅行しよう!」というメッセージを発する表示が行なわれる。「日本一周旅行しよう!」という第4のメッセージは、第2確変演出モードである日本一周タイムを特定するメッセージである。また、第4のメッセージとして、第3確変演出モードを特定するときには、「世界一周旅行しよう!」というメッセージを発する表示が行なわれる。「世界一周旅行しよう!」という第4のメッセージは、第3確変演出モードである世界一周タイムを特定するメッセージである。
一方、大当り遊技状態の終了時の確変報知をするときには、大当り遊技状態が終了するときにおいて、第3のメッセージに応答する第4のメッセージとして、「宇宙旅行へ行こう!」というようなメッセージを発する表示が行なわれる(図示省略)。
前述の第4のメッセージが表示された後、(A11)に示すように、「商店街チャンス突入」というような第1確変演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。
そして、(A12)に示すように、第1確変演出モードである商店街チャンスに対応して、「商店街チャンス」という第1確変演出モードを特定する文字と、商店街チャンス用の背景画像95と、第1キャラクタ94とが表示される第1確変演出モードの初期画面が表示される。この段階で飾り図柄の変動表示の開始条件が成立しているときには、(A12)に示すように、表示画面の右下部において、飾り図柄91,92,93が縮小された態様で変動表示される。
そして、第1確変演出モードにおいて、昇格ゲームの実行条件が成立したときには、(A13)〜(A17)に示すように、商店街チャンスに対応して定められた昇格ゲームが行なわれる。具体的に、昇格ゲームのストーリーは次のようなものである。(A13)〜(A15)により、第2キャラクタ96(八百屋のおっちゃん)が登場し、第1キャラクタ94と第2キャラクタ96とが昇格ゲームとしてのじゃんけんゲームを行ない、そのゲームに第1キャラクタ94が勝てば日本一周タイムに移行する旨を示す表示が行なわれる。このときのじゃんけんゲームは、遊技者参加形式のミニゲームであって、遊技者側の味方キャラクタとして第1キャラクタ94が示される。このように、確変演出モードにおいては、第1キャラクタ94が遊技者側の味方キャラクタとして示される。
第1確変演出モードにおいて行なわれる昇格ゲームは、第1昇格ゲームと呼ばれる。そして、(A16)により、じゃんけんゲームにおいて遊技者の側が出す手、すなわち、第1キャラクタ94が出す手を選ぶための選択画像が表示される。より具体的には、遊技者が出すことが可能な3種類の手を表示して操作ボタン88の操作により選択できるものを所定時間周期で順次切換えて発光させる表示を行なう操作選択画像97を表示し、さらに、「ボタンで選んで」というメッセージと、操作ボタン88の操作を要求するための操作要求画像98とを表示することにより、遊技者に対して操作ボタン88の操作が要求される。
(A16)の画像が表示された後、予め定められた操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されると、その操作時に操作選択画像97で発光していた手が遊技者側の出す手として選択決定される。一方、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されないときは、遊技者側の出す手がランダムに決定される。その後、(A17)に示すように、第1キャラクタ94が遊技者側のキャラクタとして登場し、第1キャラクタ94と第2キャラクタ96とがじゃんけんゲームをして、その結果を示す画像が表示される。
第1キャラクタ94は、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたときには、その操作に基づいて選択決定された手を出す。これに対し、第2キャラクタ96は、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたときには、じゃんけんゲームの勝負結果が確変演出モードを移行させるか否かの判定結果と整合するように、選択された手を出す。つまり、確変演出モードを移行させる判定がされたときには、第2キャラクタ96がじゃんけんゲームに負けるように選択された手を出し、一方、確変演出モードを移行させない判定がされたときには、第2キャラクタ96がじゃんけんゲームに勝つように選択された手を出す。
また、第2キャラクタ96は、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されなかったときには、確変演出モードを移行させるか否かの判定結果に関わりなく、第2キャラクタ96がじゃんけんゲームに負けるように選択された手を出す。つまり、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されなかったときには、遊技者側がじゃんけんゲームに勝つ表示が行なわれない。
このように、じゃんけんゲームの結果は、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたときには、確変演出モードを移行させるか否かの判定結果と整合するように表示され、一方、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されなかったときには、遊技者側が負けるように表示される。じゃんけんゲームの結果は、(A17)に示すように、第1キャラクタ94および第2キャラクタ96の双方が出す手により示されるとともに、「勝ち」、「負け」というような文字が表示されることにより示される。
次に、じゃんけんゲームに勝ったときには、(A18)に示すように、「日本一周タイム」というような第2確変演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。そして、(A19)に示すように、第2確変演出モードである日本一周タイムに対応して、「日本一周タイム」という文字と、日本一周タイム用の背景画像107と、第1キャラクタ94とが表示される第2確変演出モードの初期画面が表示される。そして、(A19)に示すような表示が行なわれた後、変動表示時間が終了したときに飾り図柄91,92,93の表示結果が導出表示される。
第2確変演出モードにおいて、昇格ゲームの実行条件が成立したときには、(A20)〜(A24)に示すように、日本一周タイムに対応して定められた昇格ゲームが行なわれる。具体的に、昇格ゲームのストーリーは次のようなものである。(A20)〜(A22)により、第3キャラクタ99(さすらいの旅人)が登場し、第1キャラクタ94と第3キャラクタ99とが昇格ゲームとしてのじゃんけんゲームを行ない、そのゲームに第1キャラクタ94が勝てば世界一周タイムに移行する旨を示す表示が行なわれる。第2確変演出モードにおいて行なわれる昇格ゲームは、第2昇格ゲームと呼ばれる。このときのじゃんけんゲームは、第1確変演出モードでの昇格ゲームと同様の遊技者参加形式のミニゲームであって、遊技者側の味方キャラクタとして第1キャラクタ94が示される。
第2確変演出モードにおいて行なわれる昇格ゲームは、第2昇格ゲームと呼ばれる。そして、(A23)により、(A16)と同様の選択画像が表示される。これにより、(A16)の場合と同様に遊技者が操作ボタン88の操作により、出す手を選択可能となる。(A23)の画像が表示された後、(A24)に示すように、第1キャラクタ94が遊技者側のキャラクタとして登場し、第1キャラクタ94と第3キャラクタ99とがじゃんけんゲームをして、その結果を示す画像が表示される。第1キャラクタ94が出す手は(A17)の場合と同様、第3キャラクタ99が出す手は(A17)の第2キャラクタ96が出す手と同様に決定されて表示される。これにより、第2昇格ゲームでのじゃんけんゲームの結果は、第1昇格ゲームでのじゃんけんゲームの結果と同様に、確変演出モードを移行させるか否かの判定結果と、操作受付時間以内における操作ボタン88の操作の有無とに基づいて決定されて表示される。
じゃんけんゲームの結果は、(A24)に示すように、第1キャラクタ94および第3キャラクタ99の双方が出す手により示されるとともに、「勝ち」、「負け」というような文字が表示されることにより示される。
次に、じゃんけんゲームに勝ったときには、(A25)に示すように、「世界一周タイム」というような第3確変演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。そして、(A26)に示すように、第2確変演出モードである世界一周タイムに対応して、「世界一周タイム」という文字と、世界一周タイム用の背景画像101と、第1キャラクタ94とが表示される第3確変演出モードの初期画面が表示される。そして、(A26)に示すような表示が行なわれた後、変動表示時間が終了したときに飾り図柄91,92,93の表示結果が導出表示される。
そして、第3確変演出モードにおいて、昇格ゲームの実行条件が成立したときには、(A27)〜(A31)に示すように、世界一周タイムに対応して定められた昇格ゲームが行なわれる。具体的に、昇格ゲームのストーリーは次のようなものである。(A27)〜(A29)により、第4キャラクタ102(火星人)が飛行物体103に乗って登場し、昇格ゲームとしてのじゃんけんゲームを行ない、そのゲームに第1キャラクタ94が勝てば宇宙旅行タイムに移行する旨を示す表示が行なわれる。第3確変演出モードにおいて行なわれる昇格ゲームは、第3昇格ゲームと呼ばれる。このときのじゃんけんゲームは、第1確変演出モードでの昇格ゲームと同様の遊技者参加形式のミニゲームであって、遊技者側の味方キャラクタとして第1キャラクタ94が示される。
第3確変演出モードにおいて行なわれる昇格ゲームは、第3昇格ゲームと呼ばれる。そして、(A30)により、(A16)と同様の選択画像が表示される。これにより、(A16)の場合と同様に遊技者が操作ボタン88の操作により、出す手を選択可能となる。(A30)の画像が表示された後、(A31)に示すように、第1キャラクタ94が遊技者側のキャラクタとして登場し、第1キャラクタ94と第4キャラクタ102とがじゃんけんゲームをして、その結果を示す画像が表示される。第1キャラクタ94が出す手は(A17)の場合と同様である。これに対し、第4キャラクタ102は、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたか否かに関わらず、じゃんけんゲームの勝負結果が確変演出モードを移行させるか否かの判定結果と整合するように、選択された手を出す。第3確変演出モードにおいては、2R第1確変大当りが生じると、高確高ベース状態となることにより、確変状態となっていることを遊技者が認識してしまう。このため、第3確変演出モードでは、2R第1確変大当りとなることに基づいて確変演出モードを移行させる判定がされたときには、第2キャラクタ96がじゃんけんゲームに負けるように選択された手を出し、一方、確変演出モードを移行させない判定がされたときには、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたか否かに関わらず、第4キャラクタ102が負けるように選択された手を出す。第3確変演出モードでは、2R第1確変大当りとなるとき以外は、確変演出モードを移行させない判定がされたことに基づいて、第2キャラクタ96がじゃんけんゲームに勝つように選択された手を出す。
これにより、第3昇格ゲームでのじゃんけんゲームの結果は、確変演出モードを移行させるか否かの判定結果に基づいて決定されて表示される。
じゃんけんゲームの結果は、(A31)に示すように、第1キャラクタ94および第4キャラクタ102の双方が出す手により示されるとともに、「勝ち」、「負け」というような文字が表示されることにより示される。
次に、じゃんけんゲームに勝ったときには、(A32)に示すように、「宇宙旅行タイム」というような確変報知演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。このような確変報知演出モードは、確変演出モードに含まれる。そして、(A33)に示すように、確変報知演出モードである宇宙旅行タイムに対応して、「宇宙旅行タイム」という文字と、宇宙旅行タイム用の背景画像104が表示される。これにより、確変状態であることを示す確変報知が行なわれることとなる。確変報知演出モードは、確変状態が終了するまで継続させられる。
以上に示したように、昇格ゲームの結果として、確変演出モードが移行するときがあるが、このような確変演出モードの移行が確変演出モードの昇格と呼ばれる。つまり、第2確変演出モードは、第1確変演出モードよりも確変状態となっている割合が高いので、第1確変演出モードから第2確変演出モードへの移行は、確変演出モードの昇格と呼ばれるのである。また、第3確変演出モードは、第2確変演出モードよりも確変状態となっている割合が高いので、第2確変演出モードから第3確変演出モードへの移行は、確変演出モードの昇格と呼ばれる。また、確変報知演出モードは、必ず確変状態となっており、第3確変演出モードよりも確変状態となっている割合が高いので、第3確変演出モードから確変報知演出モードへの移行は、確変演出モードの昇格と呼ばれる。
次に、昇格ゲームとしてのじゃんけんゲームに負けたときの変動表示装置9での演出表示の一例を説明する。図14は、昇格ゲームとしてのじゃんけんゲームに負けたときの変動表示装置9での演出表示の一例を示す表示画面図である。図14においては、第1確変演出モードで昇格ゲームに負けたときの例が(A41)〜(A43)に示されている。
(A41)により、(A16)と同様の選択画像が表示された後、昇格ゲームとしてのじゃんけんゲームに負けたときには、(A42)に示すように、じゃんけんゲームの結果が、第1キャラクタ94および第4キャラクタ102の双方が出す手により示されるとともに、「勝ち」、「負け」というような文字が表示されることにより示される。そして、じゃんけんゲームに負けたときには、確変演出モードが、その時点での確変演出モードで維持されるので、(A43)に示すように、(A12)と同様の第1確変演出モードの初期画面に戻る表示が行なわれる。同様に、第2確変演出モードにおいてじゃんけんゲームに負けたときには、第2確変演出モードの初期画面に戻る表示が行なわれ、第3確変演出モードにおいてじゃんけんゲームに負けたときには、第3確変演出モードの初期画面に戻る表示が行なわれる。
次に、確変演出モードを昇格させるか否かを判定する(以下、昇格判定ともいう)ために用いられるデータテーブルとしての昇格判定データテーブルについて説明する。図15は、昇格判定データテーブルを表形式で示す図である。
図15においては、(a)に15R大当り後の確変演出モードについて用いられる昇格判定データテーブルとしての15R大当り後昇格判定データテーブル、(b)に2R確変大当り後の確変演出モードについて用いられる昇格判定データテーブルとしての2R確変大当り後昇格判定データテーブル、(c)に小当り後の確変演出モードについて用いられる昇格判定データテーブルとしての小当り後昇格判定データテーブルが、それぞれ示されている。このような昇格判定データテーブルは、第1確変演出モードでの昇格判定、および、第2確変演出モードでの昇格判定のそれぞれにおいてはランダムな判定をするために用いられるが、第3確変演出モードでの昇格判定においては、前述のようにランダムな判定をしないので、用いられない。
図15の(a)〜(c)のそれぞれにおいては、それぞれの当りとなったときの図柄の組合せと、図柄の組合せのそれぞれに対応するRS5のカウント値における昇格判定値の個数との関係が示されている。(a)〜(c)のそれぞれのデータテーブルにおいては、それぞれの当りとなったときの図柄の組合せごとに異なる割合でRS5の昇格判定値が割振られており、RS5の抽出値が昇格判定値と一致したときに確変演出モードを昇格させる判定がなされる。これにより、各当りとなったときの当り図柄の組合せの種類に応じて、当りに対応する当り遊技状態の終了後における確変演出モードが昇格する割合が異なる。
(a)に示す15R大当り後昇格判定データテーブルでは、15R大当りとなったときの大当り図柄の組合せの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる(昇格判定値の個数が多い程、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が高い)。たとえば、「999」、「888」、「777」、「666」、「555」、「444」、「333」、「222」、「111」、「000」の順で確変演出モードを昇格させる判定がされやすいように、RS5の昇格判定値が予め定められている。
これにより、たとえば、大当り図柄の組合せとして「999」が選択決定されて確変演出モードとなったときには、その他の大当り図柄の組合せとなったときと比べて、確変演出モードを昇格させる判定がされやすいことにより確変演出モードが昇格しやすいので、確変状態となっている信頼度が高いと遊技者に感じさせることができる。また、図9の(a)に示すように、大当り図柄の組合せの種類ごとに確変大当りとなるときに選択される割合が異なるので、たとえば、「999」は、その他の大当り図柄の組合せと比べて非確変大当りとなるときに選択されにくく、確変大当りとなるときに選択されやすい等、確変大当りと非確変大当りとのどちらになるかに応じて選択される割合が大当り図柄の組合せの種類ごとに異なるので、導出表示された大当り図柄の組合せにより、大当り遊技状態後に確変状態となる割合がどの程度高いかを遊技者が推測できるようにすることができる。
(b)に示す2R確変大当り後昇格判定データテーブルでは、2R確変大当りとなったときにおけるチャンス目の組合せの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる。たとえば、「135」の方が「531」よりも確変演出モードを昇格させる判定がされやすいように、RS5の昇格判定値が予め定められている。
(c)に示す小当り後昇格判定データテーブルでは、小当りとなったときにおけるチャンス目の組合せの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる。たとえば、「315」の方が「513」よりも確変演出モードを昇格させる判定がされやすいように、RS5の昇格判定値が予め定められている。
また、2R確変大当り後昇格判定データテーブルでは、小当り後昇格判定データテーブルと比べて、確変演出モードを昇格させる判定がされやすいように昇格判定値が定められている。これにより、2R確変大当り後は、小当り後と比べて確変演出モードが昇格しやすい。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図16および図17は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。なお、S2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードとなるように設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(S4)。S4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(S5)。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、S5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することにより遊技制御用マイクロコンピュータ560は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定期間(たとえば、0.1秒)の遅延時間の後に(S80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S6)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クリア信号のチェック処理に移行し、クリアスイッチオンフラグがセットされているか否か確認する(S7)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。たとえば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(たとえば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
クリアスイッチオンフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S8)。電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行なわれたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態とを電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S13)、その内容にしたがってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(S14)。初期化コマンドとして、変動表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、各乱数回路503a,503bを初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S15)。具体的には、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。この場合、CPU56は、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、各乱数回路503a,503bにR1の値を更新させるための設定を行なう。さらに、前述したユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能のそれぞれの設定が、S15により行なわれる。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定時間(たとえば2msec)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S16)。すなわち、初期値としてたとえば2msecに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msecごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S17)、表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。なお、表示用乱数とは、特別図柄および飾り図柄の変動表示の制御のために用いる所定の乱数(R3〜R5,R7,R8)であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。具体的に、表示用乱数更新処理では、前述の3〜R5,R7,R8の値が更新される。なお、本実施形態において、2msecごとの割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、S18の表示用乱数更新処理が繰返し行なわれることとなる。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、遊技制御処理について説明する。図18は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、図17のS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。このタイマ割込処理は、たとえば2msecごとに1回実行される。
タイマ割込処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(S101)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S102)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。各スイッチタイマは、各タイマの値が所定値以上となったとき、すなわち、各スイッチが所定時間継続してオン状態となったときに、各スイッチが正常にオン状態となったと判断するために用いられる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S15の乱数回路設定処理において所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がされているかを確認し、乱数回路503に入力する初期値を更新する処理を行なう(初期値更新処理:S103)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御に用いる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(乱数更新処理:S104)。具体的に、S104における乱数更新処理では、前述のR2〜R8の値が更新される。
初期値更新処理および乱数更新処理を行なうと、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503においてカウント値の順列を変更させるカウント値順列変更処理を行なう(S105)。この実施の形態では、乱数回路設定処理でカウント値順列変更フラグがセットされているか否かによって、カウント値順列変更処理を実行するか否かが決定されている。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更フラグがセットされていることに基づいて、カウント値順列変更処理を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行なう(S106)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8および特別可変入賞球装置20等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(S107)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関するコマンドを含む各種演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(飾り図柄コマンド制御処理:S108)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(変動表示期間)が同じであることを意味する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、および、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S109)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S110)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数信号等の払出指令信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)は、賞球個数を示す賞球個数信号の受信に応じて球払出装置970を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S111)。また、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S112)。さらに、所定の条件が成立したときに出力回路59に各種ソレノイドについての駆動指令を行なうソレノイド出力処理(S113)を実行する。可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20を開状態または閉状態とするために、出力回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21を駆動する。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S114)。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示器8の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S115)。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示器10の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。その後、割込許可状態に設定する(S116)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(たとえば2msecごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことに基づいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。また、S102〜S115の処理(S109およびS112を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行するごとに、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタをカウントアップする。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S113においてソレノイド出力処理を完了すると、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタの値を1加算する。この割込回数カウンタは、たとえば、乱数回路503から乱数値を読出す条件が成立したか否かを判断するために用いられる。
また、たとえば、タイマ割込処理では、遊技制御処理のうちスイッチ処理(S102)、飾り図柄コマンド制御処理(S108)、および、割込回数カウント処理(前述したタイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理)のみを実行するようにし、遊技制御処理のうちの他の処理をメイン処理において実行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、メイン処理におけるS17からS19までのループ処理において、遊技制御処理のうち、S103からS107、および、S110からS115(S112を除く)の処理を実行する(前述の割込回数カウント処理は含まない)。
また、CPU56は、タイマ割込処理において、前述のように割込回数をカウントした後に、タイマ割込回数が所定回数(たとえば、3回)に達したことを検出すると、乱数回路503から乱数値を読出す条件が成立したと判断し、乱数値の読出し条件が成立した旨を示す乱数読出フラグをセットする。CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の始動口スイッチ通過処理(S132)の実行の際に、乱数読出フラグがセットされているか否かを判断し、乱数読出フラグがセットされていると判断すると、乱数回路503に出力制御信号を出力し、更新されているR1の値を読出す。そして、CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の特別図柄通常処理(S140)の実行の際に、読出した乱数値に基づいて大当りとするか否かを決定することとなる。これは、同じ値の乱数値を続けて読出さないために行なう。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(S106)を説明する。図19は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムを示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S131)、始動口スイッチ通過処理(S132)を行なった後に、内部状態に応じて、S140〜S147のうちのいずれかの処理を行なう。
S132の始動口スイッチ通過処理では、始動口スイッチ14aがオンしたとき(具体的には、始動口スイッチ14aに対応して設けられているスイッチタイマの値が所定値以上になったと判定されたとき)に、RAM55の保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達しているかどうか確認し、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が最大値に達していなければ、前述した乱数読出フラグがセットされているか否かの判定を行ない、セットされていれば、保留記憶数を示す保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、乱数回路503からR1の数値データ、大当り種類・大当り図柄決定用のランダムカウンタR2からR2の数値データ、小当り判定用のランダムカウンタR7からR7の数値データ、をそれぞれ抽出し、それらを保留記憶バッファの抽出順番に対応する(保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。ここで乱数回路503からのR1の数値データの抽出は、乱数回路503に出力制御信号を入力し、乱数回路503で更新された乱数値として記憶されているR1の数値データを読出すことにより行なわれる。このように始動口スイッチ14aがオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立し、変動表示を実行するための実行条件、すなわち、変動表示の始動条件が成立することとなる。
特別図柄通常処理(S140):特別図柄の変動表示を実行開始できる状態(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄変動が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)になるのを待つ。特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、変動表示の開始条件が成立し、特別図柄についての保留記憶カウンタのカウント値を確認することにより保留記憶数を確認する。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄表示器8の変動表示の結果として大当りとするか否かを判定する。大当りとする場合には、大当りフラグをセットする。大当りとしない場合には、特別図柄表示器8の変動表示の結果として小当りとするか否かを判定する。小当りとする場合には、小当りフラグをセットする。そして、特別図柄プロセスフラグをS141に移行するように更新する。
特別図柄停止図柄設定処理(S141):大当りとなるときには、前述の大当り種類・大当り図柄決定用のR2の抽出値に基づいて大当りの種類および大当り図柄を決定する。大当りとならないときには、小当りとなるか否かに応じて、小当り図柄またははずれ図柄が決定される。小当りとなるときには、前述の小当り図柄が決定され、小当りにならないときには、前述のはずれ図柄決定用のR3の抽出値に基づいてはずれ図柄を決定する。大当りとなるときには、前述の大当り種類・大当り図柄決定用のR2の抽出値に基づいて大当りの種類を決定し、決定された大当りの種類に応じて、大当り図柄を決定する。そして、飾り図柄の変動表示結果を指定するため等に用いられる表示結果コマンドがセットされる。ここでセットされた表示結果コマンドは、図18のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS142に移行するように更新する。
変動パターン設定処理(S142):大当り判定およびリーチ判定等の所定の判定結果に基づいて、変動パターンテーブルを選択するともに、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値を抽出し、R4の値に応じて変動パターンテーブルに設定された複数種類の変動パターンの中から、実行する変動パターンを選択決定することにより、特別図柄表示器8および変動表示装置9での変動表示の変動パターンを選択決定する。
また、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8での変動表示について、変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図18のS114において出力される。また、飾り図柄の変動表示時間の長さの情報を含む変動パターンを指令するコマンドである変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた変動パターンコマンドは、図18のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS143に移行するように更新する。
特別図柄変動処理(S143):変動パターン設定処理で選択決定された変動パターンでの変動表示時間が経過(S142でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、特別図柄プロセスフラグをS144に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(S144):特別図柄表示器8および変動表示装置9のそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図18のS114において出力される。そして、飾り図柄を停止させるための図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄停止コマンドは、図18のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、大当りフラグがセットされている場合と、小当りフラグがセットされている場合とには、特別図柄プロセスフラグをS145に移行するように更新する。そうでない場合には、特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(S145):大当りまたは小当りとなったときに、特別図柄プロセスタイマに大入賞口開放中処理の実行時間を設定する等、大当り遊技状態または小当り遊技状態の制御に関するデータを設定し、特別図柄プロセスフラグをS146に移行するように更新する。より具体的には、S145では、大当り遊技状態における開放回数(ラウンド回数)の設定、大入賞口の開放時間の上限値の設定、各開放状態(ラウンド)間のインターバル期間の設定等の大当り遊技状態の制御に必要となるデータの設定、小当り遊技状態における開放回数の設定、大入賞口の開放時間の設定、および、各開放状態間のインターバル期間の設定等の小当り遊技状態の制御に必要となるデータの設定を行なう。
大入賞口開放中処理(S146):大当り遊技状態および小当り遊技状態中の各開放状態の開始条件の成立(当り開始時から所定時間経過(1回目の開放)時、前の開放終了時からインターバル時間経過(1回目以降の開放)時)を確認して大入賞口を開放する各開放状態の開始時処理を行なうとともに、各開放状態の開始を指定(特定)するためのラウンド開始コマンド等の各開放状態についての表示を行なうための演出制御コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。そして、各開放状態中は、大入賞口への入賞個数の管理等の開放状態中処理を行なう。その後、各ラウンドの開放終了条件の成立を確認し、開放終了条件が成立したら、各開放状態の終了を指定(特定)するためのラウンド終了コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。そして、まだ開放状態の残り回数がある場合には、次の開放状態に移行させる。また、開放状態の残り回数がない場合は、当り遊技状態の終了時の表示を指定(特定)するためのエンディング表示コマンドを送信するための処理を行なう。そして、エンディング表示の実行時間を管理するための当り終了タイマ(減算更新されるタイマ)にエンディング表示の実行時間をセットし、特別図柄プロセスフラグをS147に移行するように更新する。
当り終了処理(S147):エンディング表示が終了した後、特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S140)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄通常処理において、以下のような処理を行なう。
まず、保留記憶カウンタの値を確認し、保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(S21)。なお、特別図柄通常処理は、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合に実行される。保留記憶数が0であれば、リターンする。
一方、保留記憶数が0でなければ、RAM55の保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保留記憶バッファに格納されている各乱数(数値データ)を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(S22)、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S23)。すなわち、RAM55の保留記憶バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、変動表示の開始条件が成立するごとに、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数が抽出された順番を特定することができる。
次に、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(R1の抽出データ)を読出し(S24)、大当り判定処理を実行する(S25)。大当り判定処理においては、次のような処理を行なう。まず、確変フラグがセットされているか否かを判別する。確変フラグがセットされているとき(確変状態となるときに、後述する図26の特別遊技処理においてセットされる)には、大当り判定に用いる大当り判定値に確変時大当り判定値として予め定められている複数の値を設定し、確変フラグがセットされていないときには、大当り判定に用いる大当り判定値に非確変時大当り判定値として予め定められている1つの値を設定する。そして、S24で読出した大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当り判定用乱数と大当り判定値とが一致するときに大当りとする決定を行ない、これらが一致しないときに大当りとしない決定を行なう。
大当り判定処理の結果、大当りとすることに決定した場合には(S26においてY)、大当りフラグをセットし(S31)、後述するS32に進む。一方、大当りとしないことに決定した場合には(S26においてN)、乱数バッファ領域から小当り判定用乱数(R7の抽出データ)を読出し(S27)、小当り判定処理を実行する(S28)。小当り判定処理においては、S27で読出した小当り判定用乱数と予め定められた小当り判定値とを比較し、小当り判定用乱数と小当り判定値とが一致するときに小当りとする決定を行ない、これらが一致しないときに小当りとしない決定(はずれとする決定)を行なう。小当り判定処理の結果、小当りとすることに決定した場合には(S29においてY)、小当りフラグをセットし(S30)、後述するS32に進む。一方、小当り判定処理の結果、小当りとしないことに決定した場合には(S29においてN)、そのままS32に進む。
S32では、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理(S141)に対応した値に更新し、リターンする。
図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(S141)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、以下のような処理を行なう。
まず、前述のS31でセットされる大当りフラグがセットされているか否かを判別する(S40)。S40により大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS43に進む。一方、S40により大当りフラグがセットされていると判断したときは、大当りとする判定がされた始動入賞時にR2から抽出し、S22により読出したR2の抽出値に基づき、15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、2R第1確変大当り、および、2R第2確変大当りのうちのどの種類の大当りにするかという大当り種類の決定と、決定した大当り種類と対応関係にある特別図柄の大当り図柄の決定とを行なう(S41)。
具体的に、S41では、確率・ベース状態によって大当り種類の選択割合が異なるように設定された前述の大当り種類選択テーブルを用いて、R2の抽選値に基づいて、大当り種類および特別図柄の大当り図柄を同時に決定する。そして、S41において決定された大当りの種類に対応して、決定された大当りの種類を示す大当り種類フラグをセットする(S42)。
具体的に、S42では、次のように大当り種類フラグをセットする。15R通常大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、15R通常大当りフラグをセットする。15R第1確変大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、15R第1確変大当りフラグをセットする。15R第2確変大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、15R第2確変大当りフラグをセットする。15R時短大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、15R時短大当りフラグをセットする。2R第1確変大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、2R第1確変大当りフラグをセットする。2R第2確変大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、2R第2確変大当りフラグをセットする。
そして、S42でセットされた大当り種類フラグに基づいて、15R第1確変大当りとすることが決定されたか否かを判断する(S46)。15R第1確変大当りとすることが決定されていないと判断されたときには、後述するS49に進む。一方、15R第1確変大当りとすることが決定されたと判断されたときには、前述の確変報知を実行することを決定し(S47)、その確変報知を実行するタイミングを、ラウンド中と、大当り遊技状態の終了時(エンディング表示時)とのどちらで行なうかを選択決定する(S48)。具体的に、S48では、前述のR8からカウント値を抽出し、確変報知タイミングテーブルを用い、その抽出値に基づいて確変報知を実行するタイミングを選択決定する。S48では、確変報知を実行するタイミングをラウンド中とする決定がされたときには、その旨を示すラウンド中報知フラグをセットし、確変報知を実行するタイミングを大当り遊技状態の終了時とする決定がされたときには、大当り終了時報知フラグをセットする。その後、S49に進む。このように、15R第1確変大当りとすることが決定されたときには、必ず、確変報知を実行することが決定され、大当り遊技状態のラウンド中と、大当り遊技状態の終了時とのどちらかのタイミングで確変報知が行なわれる。
また、前述のS40において大当りフラグがセットされていないと判断したときには、小当りフラグがセットされているか否かを判別する(S43)。小当りフラグがセットされていると判断したときには、特別図柄の停止図柄として予め定められた小当り図柄を決定する(S44)。そして、後述するS49に進む。一方、小当りフラグがセットされていないときは、変動表示結果をはずれとするときであり、R3から乱数値を抽出し、その抽出値に基づいて特別図柄のはずれ図柄を決定する(S45)。すなわち、R3から抽出した乱数に基づいて、前述のように、複数のはずれ図柄のうちから表示結果として導出表示する特別図柄を決定する。そして、後述するS49に進む。
S49では、送信する表示結果コマンドを選択する処理を行なう(S49)。S49においては、具体的に、次のように表示結果コマンドを選択する。S44により小当り図柄が決定されたとき、すなわち、S31でセットされる大当りフラグがセットされておらず、かつ、S30でセットされる小当りフラグがセットされているときには、表示結果コマンドとして、小当り・確変報知なし指定コマンドを選択する。また、S45によりはずれ図柄が決定されたとき、すなわち、S31でセットされる大当りフラグがセットされておらず、かつ、S30でセットされる小当りフラグがセットされていないときには、はずれ指定コマンドを選択する。また、S41により大当り図柄が決定されたとき、すなわち、S31でセットされる大当りフラグがセットされているときには、次のように、大当り種類フラグを用いて表示結果コマンドを選択する。たとえば、15R通常大当りフラグがセットされているときには、15R通常大当り・確変報知なし指定コマンドを選択する。
また、15R第1確変大当りフラグがセットされ、かつ、前述のラウンド中報知フラグがセットされているときには、15R第1確変大当り・ラウンド中確変報知あり指定コマンドを選択する。15R第1確変大当りフラグがセットされ、かつ、前述の大当り終了時報知フラグがセットされているときには、15R第1確変大当り・大当り終了時確変報知あり指定コマンドを選択する。15R第2確変大当りフラグがセットされているときには、15R第2確変大当り・確変報知なし指定コマンドを選択する。15R時短大当りフラグがセットされているときには、15R時短大当り・確変報知なし指定コマンドを選択する。2R第1確変大当りフラグがセットされているときには、2R第1確変大当り・確変報知あり指定コマンドを選択する。2R第2確変大当りフラグがセットされているときには、2R第2確変大当り・確変報知なし指定コマンドを選択する。
次に、S49により選択された表示結果コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S50)。このように表示結果コマンドが設定されると、図18のS108により表示結果コマンドが出力される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S142)に対応した値に更新し(S51)、リターンする。
図22は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S142)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン設定処理において、以下のような処理を行なう。
前述ようにROM54に格納された変動パターンテーブルには、15R大当りとなるときに用いられる15R大当り決定時用の変動パターンテーブルと、2R確変大当りとなるときに用いられる2R確変大当り決定時用の変動パターンテーブルと、小当りとなるときに用いられる小当り決定時用の変動パターンテーブルと、リーチはずれとなるときに用いられるリーチはずれ決定時用の変動パターンテーブルと、リーチはずれ以外のはずれとなるときに用いられる通常はずれ決定時用の変動パターンテーブルとが含まれる。これらの各変動パターンテーブルには、時短状態において用いられる短縮変動パターンテーブルと、非時短状態において用いられる非短縮変動パターンテーブルとが含まれる。
まず、S31でセットされる大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、変動表示について大当りとする決定がされているか否かを判断する(S61)。大当りとする決定がされていないと判断されたときは、後述するS69に進む。一方、大当りとする決定がされていると判断されたときは、15R大当りとする決定がされたか否かを判断する(S62)。具体的に、S62では、15R通常大当りフラグ、15R第1確変大当りフラグ、15R第2確変大当りフラグ、および、15R時短大当りフラグのいずれかがセットされているときに、15R大当りとする決定がされたと判断する。
15R大当りとする決定がされていないと判断されたときには、後述するS66に進む。一方、15R大当りとする決定がされたと判断されたときには、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S63)。
時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、15R大当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S64)、後述するS80aに進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので、大当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択し(S65)、後述するS80aに進む。
S62で15R大当りとする決定がされていないと判断されたときは、2R第1確変大当りまたは2R第2確変大当りとする決定がされたときであり、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S66)。
時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、2R確変大当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S67)、後述するS80aに進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので2R確変大当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択し(S68)、後述するS80aに進む。ここで、2R確変大当り決定時用の変動パターンは、当りであることが遊技者に認識されにくいようにするために、15R大当り決定時用の変動パターンと異なる変動パターンが設定されている。
また、前述のようにS69に進んだときは、S30でセットされる小当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、変動表示について小当りとする決定がされているか否かを判断する。小当りとする決定がされていないと判断したときは、後述するS73に進む。一方、小当りとする決定がされていると判断したときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S70)。
時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、小当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S71)、後述するS80aに進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので、小当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択し(S72)、後述するS80aに進む。小当り決定時用の変動パターンテーブルにより選択される変動パターンは、変動パターンによって2R確変大当りとなるか小当りとなるかを遊技者が認識しづらくするために、2R確変大当り決定時用の変動パターンテーブルにより選択される変動パターンと同様の変動パターンとなっている。なお、このような理由により、2R確変大当り決定時用の変動パターンテーブルと小当り決定時用の変動パターンテーブルとを共通化して用いるようにしてもよい。
また、前述のようにS73に進んだときは、R5から乱数値を抽出し、その抽出値に基づいてリーチ判定をする。この場合のリーチ判定結果は、リーチフラグ等のデータにより保存される。そして、リーチフラグがセットされているか否かを判断することにより、S73のリーチ判定によりリーチとすることが決定されたか否かを判断する(S74)。
リーチとする決定がされていると判断されたときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S75)。時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、リーチはずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S76)、S80aに進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、リーチはずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択(S77)し、S80aに進む。
一方、S74でリーチとする決定がされていないと判断されたときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S78)。時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、通常はずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S79)、S80aに進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、通常はずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択し(S80)、S80aに進む。
S80aでは、R4から乱数値を抽出し、その抽出値に基づいて、S64,S65,S67,S68,S71,S72,S76,S77,S79,S80のいずれかにより選択された変動パターンテーブルを用いて変動パターンを選択する。そして、S80aにより選択された変動パターンを指定する変動パターンコマンドを選択する(S81)。
そして、特別図柄表示器8において、特別図柄の変動表示を開始させるための処理を行なう(S82)。具体的には、特別図柄表示器8で特別図柄の変動表示を開始させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図18のS114で出力される。そして、S81により選択された変動パターンの情報に対応する変動パターンコマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S83)。このように変動パターンコマンドが設定されると、図18のS108において変動パターンコマンドが出力される。そして、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8において変動表示時間を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる(S84)。特別図柄プロセスタイマは、変動表示時間を管理するために用いられるタイマである。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(S143)に対応した値に更新し(S85)、リターンする。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S144)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行なう(S150)。具体的には、特別図柄表示器8で変動表示を行なっている特別図柄の変動表示を停止させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図18のS114で出力される。これにより、特別図柄が前述のように決定された停止図柄で停止表示される。さらに、図柄停止コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S151)。図柄停止コマンドは、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止させる旨を指定(特定)するコマンドである。S151でセットされた図柄停止コマンドは、図18のS108において演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、図柄停止コマンドを受信すると、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止して表示結果を導出表示させる制御を実行する。
次に、時短状態となっている期間が制限される低確高ベースの状態であるか否かを判断するために、確変フラグがリセット状態で、かつ、時短フラグがセット状態であるか否かを判断する(S152)。確変フラグがリセットされ、かつ、時短フラグがセットされている状態ではないとき、すなわち、低確高ベース以外の状態であるときには、後述するS156に進む。一方、確変フラグがリセットされ、かつ、時短フラグがセットされている状態であるとき、すなわち、低確高ベースの状態であるときには、時短カウンタから「1」を減算する(S153)。ここで、時短カウンタとは、低確高ベースの状態における時短状態の継続期間を管理するために用いられる計数手段である。時短カウンタは、図26を用いて後述する特別遊技処理において所定数(たとえば、100回)にセットされ、特別図柄および飾り図柄の変動表示が1回行なわれるごとにS153により1ずつ減算更新される。
次に、時短カウンタの値が「0」になっているか否かを判断する(S154)。時短カウンタの値が「0」になっていないときには、後述するS156に進む。一方、時短カウンタの値が「0」になっているときには、時短状態の終了条件が成立したので、時短状態を終了させるために、時短フラグをリセットし(S155)、S156に進む。
S156では、大当りフラグがセットされているか否かを確認する。S156で大当りフラグがセットされているときには、すなわち、特別図柄通常処理(S140)におけるS25,S26で大当りと判定されてS31により大当りフラグがセットされたときには、S41で決定された大当り種類の大当りが開始されることを示す当り開始コマンドである大当り開始コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をし(S157)、後述するS159aに進む。具体的に、S157では、S42でセットされた大当り種類フラグに対応する大当りの種類を特定する大当り開始コマンドを送信するための設定をする。
S157でセットされた大当り開始コマンドは、図18のS108により演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、大当り開始コマンドを受信すると、変動表示装置9で受信した大当り開始コマンドに応じた表示制御を行なう。
また、S156で大当りフラグがセットされていないときには、小当りフラグがセットされているか否かを判断する(S158)。小当りフラグがセットされているときには、小当りが開始されることを示す当り開始コマンドである小当り開始コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をし(S159)、S159aに進む。一方、小当りフラグがセットされていないときには、変動表示結果がはずれとなるときであるので、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S159b)、リターンする。また、S159aでは、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S145)に対応した値に更新し、リターンする。
図24は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(S145)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、2R第1確変大当りフラグおよび2R第2確変大当りフラグのうちいずれかの2R確変大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、いずれかの2R確変大当りとする決定がされているか否かを判断する(S160)。2R確変大当りとする決定がされていると判断されたときは、後述するS164に進む。一方、2R確変大当りとしない決定がされていると判断されたとき(15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、または、小当りとする決定がされているとき)は、小当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、小当りとする決定がされているか否かを判断する(S161)。
小当りとする決定がされていないとき、すなわち、15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、または、15R時短大当りとする決定がされているときには、15ラウンドで繰返し継続制御が行なわれるとき、すなわち、特別可変入賞球装置20が15回開放するときであるので、特別可変入賞球装置20の開放回数のデータを15回に設定し(S162)、各ラウンドにおける大入賞口の開放時間の上限値データを30秒に設定し(S163)、後述するS166に進む。これにより、大入賞口開放中処理において実行される開放回数が15回となり、各ラウンドにおける開放時間の最大時間が30秒間となる。一方、小当りとする決定がされていると判断されたときは、S164に進む。
S164では、大入賞口の開放回数のデータを2回に設定し、大入賞口の各開放回における大入賞口の開放時間のデータを1秒に設定し(S165)、S166に進む。これにより、2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、および、小当りのそれぞれについては、大入賞口開放中処理において実行される大入賞口の開放回数が2回となり、各大入賞口の開放回における開放時間が1秒間となる。
S166では、前述した開放回数および開放時間の上限値の他に、大当りまたは小当りによる当り遊技状態の制御に必要となるデータを設定する。一例として、大当り遊技状態における各開放状態(ラウンド)間のインターバル期間は、S166により設定される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(S146)に対応した値に更新し(S167)、リターンする。
図25は、特別図柄プロセス処理における当り終了処理(S147)を示すフローチャートである。当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、大入賞口開放中処理(S146)において時間がセットされた当り終了タイマを減算更新する(S171)。そして、当り終了タイマがタイムアウト(値が「0」となったこと)したか否かを判断する(S172)。当り終了タイマがタイムアウトしていないと判断されたときは、リターンする。これにより、当り終了タイマは、当り終了処理が実行されるごとに減算更新されることによりエンディング表示の実行時間の計時を行なう。一方、当り終了タイマがタイムアウトしたときには、特別遊技状態としての確変状態を含む確率・ベース状態を管理する処理である特別遊技処理を行なう(S173)。特別遊技処理の処理内容については、図26を用いて後述する。そして、大当りフラグ、15R通常大当りフラグ、15R第1確変大当りフラグ、15R第2確変大当りフラグ、15R時短大当りフラグ、2R第1確変大当りフラグ、2R第2確変大当りフラグ、および、小当りフラグ等の当りに関連するフラグ(当りフラグ)をリセットし(S174)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S175)、リターンする。
図26は、当り終了処理における特別遊技処理(S173)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別遊技処理において、以下のような処理を行なう。
まず、15R通常大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S601)。15R通常大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS605に進む。一方、通常大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをリセット状態にする(S602)とともに、時短フラグをリセット状態にする(S603)。ここで、リセット状態にするということは、フラグの状態がセット状態にあるときにフラグの状態をリセット状態に変更することと、フラグの状態がリセット状態にあるときにフラグの状態をリセット状態で保持することとの両方の意味を含み、結果としてリセット状態にすることを示す。このリセット状態にするということの意味は、特別遊技処理についての以下の説明にも同様に適用する。また、以下の説明において用いるセット状態にするということの意味も、同様に、フラグの状態がリセット状態にあるときにフラグの状態をセット状態に変更することと、フラグの状態がセット状態にあるときにフラグの状態をセット状態で保持することとの両方の意味を含む。そして、時短カウンタに「0」をセットし(S604)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が低確低ベース状態となる。
S601で通常大当りフラグがセットされていないと判断したときには、15R時短大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S605)。15R時短大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS609に進む。一方、15R時短大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをリセット状態にする(S606)とともに、時短フラグをセット状態にする(S607)。そして、時短カウンタの値を「100」とし(S608)、リターンする。これにより、15R時短大当りとなったときには、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が低確高ベース状態となり、変動表示が100回行なわれるまでの期間において、時短状態(高ベース状態)となる。
S605で15R時短大当りフラグがセットされていないと判断したときには、15R第1確変大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S609)。15R第1確変大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS613に進む。一方、15R第1確変大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをセット状態にする(S610)とともに、時短フラグをセット状態にする(S611)。そして、時短カウンタに「0」をセットし(S612)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が高確高ベース状態となる。このように、15R第1確変大当りフラグがセットされているときには、S611により時短フラグがセットされることにより時短状態に制御されるが、その時短状態は、15R時短大当りの場合のように時短状態が100回の変動表示が行なわれたときに終了するというような所謂回数切りではなく、次回の大当りとなるときまで継続する。したがって、15R第1確変大当りとなるときには、図23のS153〜S155の処理が行なわれず、S608で行なわれるような時短カウンタのセットは行なわれない。
S609で15R第1確変大当りフラグがセットされていないと判断したときには、15R第2確変大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S613)。15R第2確変大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS617に進む。一方、15R第1確変大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをセット状態にする(S614)とともに、時短フラグをリセット状態にする(S615)。そして、時短カウンタに「0」をセットし(S616)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が高確低ベース状態となる。
S613で15R第2確変大当りフラグがセットされていないと判断したときには、2R第1確変大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S617)。2R第1確変大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS621に進む。一方、2R第1確変大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをセット状態にする(S618)とともに、時短フラグをセット状態にする(S619)。そして、時短カウンタに「0」をセットし(S620)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が高確高ベース状態となる。このように、2R第1確変大当りフラグがセットされているときには、S616により時短フラグがセットされることにより時短状態に制御されるが、その時短状態は、15R第1確変大当りの場合と同様に、次回の大当りとなるときまで継続する。したがって、2R第1確変大当りとなるときには、図23のS153〜S155の処理が行なわれず、S608で行なわれるような時短カウンタのセットは行なわれない。
S617で2R第1確変大当りフラグがセットされていないと判断したときには、2R第2確変大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S621)。2R第2確変大当りフラグがセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、2R第2確変大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをセット状態にする(S622)とともに、時短フラグをリセット状態にする(S623)。そして、時短カウンタに「0」をセットし(S624)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が高確低ベース状態となる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ800の動作を説明する。図27は、演出制御用マイクロコンピュータ800が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S201)。初期化処理が終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S202)。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」をセットする。S202において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S203)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33msecごとに発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33msecごとに起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理においては、まず、電源断信号が出力されたか否かを監視する電源断処理を実行する(S204)。次に、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S205)。次いで、演出制御プロセス処理を行なう(S206)。演出制御プロセス処理の内容については、図29を用いて後述する。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して変動表示装置9の表示制御を含む演出制御を実行する。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S207)。乱数更新処理においては、たとえば、飾り図柄のはずれ図柄決定用のランダムカウンタRS1〜RS3、飾り図柄の当り図柄決定用のランダムカウンタRS4、および、前述した演出内容決定用のランダムカウンタRS5,RS6等の各種ランダムカウンタが更新される。その後、S202のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。主基板31からの演出制御用のINT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800の割込端子に入力されている。たとえば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した演出制御コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。
次に、図27のS205によるコマンド解析処理を説明する。図28は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
コマンド解析処理においては、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かを判断し(S211)、受信コマンドがないときには、リターンする。一方、受信コマンドがあるときには、受信コマンドを読出す(S212)。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、読出した受信コマンドが前述の表示結果コマンドであるか否かを判断する(S213)。表示結果コマンドであるときには、受信した表示結果コマンドに対応して、受信した表示結果コマンドを特定可能な受信フラグである表示結果コマンド受信フラグをセットする(S214)。そして、受信した表示結果コマンドがいずれかの大当り(15R大当り、2R確変大当りの両方を含む)の表示結果を指定する大当り表示結果指定コマンドであるか否かを判断する(S215)。大当り表示結果指定コマンドではないときには、S211に戻る。一方、大当り表示結果指定コマンドであるときには、表示結果コマンドが示す当り種類の情報(15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、2R第1確変大当り、および、2R第2確変大当り)を示すデータをRAM85に設けられた大当り種類情報格納エリアに格納し(S216)、S211に戻る。大当り種類情報格納エリアに格納される当り種類の情報は、大当りが発生するごとに更新されることとなる。
S213で表示結果コマンドではないと判断したときは、読出した受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判断する(S217)。変動パターンコマンドであるときには、変動パターンコマンドが示す変動パターンを特定する情報を示すデータを、RAM85に設けられた変動パターンデータ格納エリアに格納する(S218)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである変動パターン受信フラグをセットし(S219)、S211に戻る。なお、変動パターン受信フラグが、受信した変動パターンコマンドを特定可能であるので、受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS218は設けなくてもよい。一方、S218により格納された変動パターンを特定するデータが、受信した変動パターンコマンドを特定可能であるので、S218により格納された変動パターンを特定するデータに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS219は設けなくてもよい。
また、読出した受信コマンドが前述の当り開始コマンドであるか否かを判断する(S220)。当り開始コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである当り開始コマンド受信フラグをセットし(S221)、S211に戻る。
また、読出した受信コマンドが前述のエンディング表示コマンドであるか否かを判断する(S222)。エンディング表示コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグであるエンディング表示コマンド受信フラグをセットする(S223)。そして、S211に戻る。また、前述のS222において受信コマンドがエンディング表示コマンドではないと判断されたときには、その他の受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信コマンドに対応したコマンド受信フラグをセットし(S224)、S211に戻る。すなわち、S224は、前述した表示結果コマンド、変動パターンコマンド、当り開始コマンド、および、エンディング表示コマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて示したものである。
次に、図27のS206による演出制御プロセス処理について説明する。図29は、演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてS500〜S506のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S500):変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、演出制御プロセスフラグの値をS501に応じた値に更新する。
図柄変動開始処理(S501):飾り図柄の変動表示について、はずれ図柄の組合せ、小当り図柄の組合せ、および、大当り図柄の組合せ等の変動表示における飾り図柄の表示結果を決定する。そして、変動パターンコマンドに応じて、画像表示可能な変動パターンとして複数予め定められている飾り図柄の変動パターンから、実際に変動表示装置9での変動表示に使用する変動パターンを決定する。また、決定した変動パターンに応じて変動表示時間を設定し、変動表示装置9における飾り図柄(左,中,右図柄)の変動を開始させる。その後、演出制御プロセスフラグの値をS502に応じた値に更新する。図柄変動開始処理の内容については、図31を用いて後述する。
図柄変動中処理(S502):変動表示装置9での飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。そして、設定された変動時間が終了したときに、飾り図柄の左,中,右図柄を仮停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS503に応じた値に更新する。
図柄停止待ち処理(S503):変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指定する図柄停止コマンドを受信していたら、変動表示装置9での飾り図柄の変動を停止(前述の揺れ変動状態を停止)し、変動表示結果としての停止図柄を表示する制御を行なう。その後、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄が当り表示結果(大当り、小当りを含む)となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS504に応じた値に更新し、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄がはずれ表示結果となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS500に応じた値に更新する。
当り表示処理(S504):15R通常大当り、15R時短大当り、15R第1確変大当り、または、15R第2確変大当りとなったときには、変動表示装置9での飾り図柄の変動時間の終了後、大当り開始時における表示を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS505に応じた値に更新する。一方、2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、または小当りとなったときには、装飾された特別な当り表示を行なわず、演出制御プロセスフラグの値をS505に応じた値に更新する。
当り遊技中処理(S505):大当り遊技状態中における演出および小当り遊技状態中における演出を含む当り遊技状態中の演出を行なう表示である当り遊技中演出の表示をする制御を行なう。たとえば、15R大当り遊技状態においては、大当り遊技状態における各開放状態中の各種演出、および、各開放状態間のインターバル期間中の各種演出等の15R大当り遊技状態中における装飾された演出をするための表示が実行される。一方、2R確変大当り遊技状態および小当り遊技状態のそれぞれにおいては、15R大当り遊技状態のような装飾された特別な演出が行なわれない。そして、当り遊技中処理が終了すると、演出制御プロセスフラグの値をS506に応じた値に更新する。当り表示処理が終了するときには、エンディング表示を行なうために、エンディング表示の実行時間を管理するための終了表示タイマにエンディング表示の実行時間に対応する終了表示時間をセットし、終了表示タイマをスタートさせる。また、前述した15R第1確変大当り・ラウンド中確変報知あり指定コマンドにより確変報知を行なうことが指定されたときには、そのコマンドに応じて、この当り遊技中処理においてラウンド中での演出が行なわれているときに、変動表示装置9において、前述したような確変報知を実行する処理が行なわれる。
当り遊技終了処理(S506):大当り遊技状態および小当り遊技状態を含む当り遊技状態を終了させるときの演出としてのエンディング表示を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS500に応じた値に更新する。エンディング表示の表示時間は、当り遊技中処理において時間がセットされる終了表示タイマを用いて管理する。たとえば、15R通常大当り、15R時短大当り、15R第1確変大当り、および、15R第2確変大当りについては、共通のエンディング表示が行なわれる。また、これらの大当りについては、当り遊技処理によるラウンド中の演出等のエンディング表示以外の演出についても、大当りだということ自体をわかりにくくし、かつ、大当りの種類が区別できないように共通の表示が行なわれる。これにより、遊技者は特別可変入賞球装置20が15回開放される大当り遊技状態について、どの種類の大当りであったかを認識し難くなる。また、2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、および、小当りについては、基本的に、装飾された特別な演出を行なわない共通のエンディング表示が行なわれる。また、これら2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、および、小当りについては、当り遊技処理によるラウンド中の演出等のエンディング表示以外の演出についても、大当りの種類が区別できないように共通の表示が行なわれる。これにより、遊技者は特別可変入賞球装置20が2回開放される当り遊技状態について、2R第1確変大当り、2R第2確変大当り、および、小当りのどれであったかを認識し難くなる。また、前述した15R第1確変大当り・大当り終了時確変報知あり指定コマンド、または、2R第1確変大当り・確変報知あり指定コマンドにより確変報知を行なうことが指定されたときには、そのコマンドに応じて、この当り遊技終了処理においてエンディング表示での演出が行なわれているときに、変動表示装置9において、前述したような確変報知を実行する処理が行なわれる。
図30は、図29のS500による変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理においては、次のような処理が行なわれる。
変動パターンコマンド受信待ち処理では、まず、変動パターンコマンドを受信したときにセットされる受信フラグがセットされているか否かを判断することにより、変動パターンコマンドを受信したか否かを判断する(S251)。変動パターンコマンドを受信したと判断されたときは、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動開始処理(S213)に対応した値に更新し(S252)、リターンする。
また、前述のS251で変動パターンコマンドを受信していないと判断したときは、第1確変演出モードであることを示すフラグである第1確変演出モードフラグがセットされているか否かを判断する(S253)。第1確変演出モードフラグがセットされていると判断されたときは、たとえば図11の(A12)に示すような第1確変演出モードでの表示をさせるための処理が行なわれ(S254)、リターンする。これにより、変動表示装置9において、変動表示前における第1確変演出モードでの表示が行なわれる。一方、第1確変演出モードフラグがセットされていないと判断されたときは、第2確変演出モードであることを示すフラグである第2確変演出モードフラグがセットされているか否かを判断する(S255)。
第2確変演出モードフラグがセットされていると判断されたときは、たとえば図12の(A19)に示すような第2確変演出モードでの表示をさせるための処理が行なわれ(S256)、リターンする。これにより、変動表示装置9において、変動表示前における第2確変演出モードでの表示が行なわれる。一方、第2確変演出モードフラグがセットされていないと判断されたときは、第3確変演出モードであることを示すフラグである第3確変演出モードフラグがセットされているか否かを判断する(S257)。
第3確変演出モードフラグがセットされていると判断されたときは、たとえば図13の(A26)に示すような第3確変演出モードでの表示をさせるための処理が行なわれ(S258)、リターンする。これにより、変動表示装置9において、変動表示前における第3確変演出モードでの表示が行なわれる。一方、第3確変演出モードフラグがセットされていないと判断されたときは、確変報知演出モードであることを示すフラグである確変報知演出モードフラグがセットされているか否かを判断する(S259)。
確変報知演出モードフラグがセットされていると判断されたときは、たとえば図13の(A33)に示すような確変報知演出モードでの表示をさせるための処理が行なわれ(S260)、リターンする。これにより、変動表示装置9において、変動表示前における確変報知演出モードでの表示が行なわれる。一方、確変報知演出モードフラグがセットされていないと判断されたときは、15R時短大当りによる時短状態にあることを示す演出が行なわれる演出モードとしての時短演出モードであることを示すフラグである時短演出モードフラグがセットされているか否かを判断する(S261)。
時短演出モードフラグがセットされていると判断されたときは、予め定められた時短演出モードでの表示をさせるための処理が行なわれ(S262)、リターンする。これにより、変動表示装置9において、変動表示前における時短演出モードでの表示が行なわれる。一方、時短演出モードフラグがセットされていないと判断されたときは、第1確変演出モード、第2確変演出モード、第3確変演出モード、確変報知演出モード、および、時短演出モード以外の演出モードである通常演出モードでの表示をさせるための処理が行なわれ(S263)、リターンする。これにより、変動表示装置9において、変動表示前における通常演出モードでの表示が行なわれる。
次に、図29のS501による図柄変動開始処理について説明する。図31は、図柄変動開始処理(S501)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、飾り図柄の変動表示結果(はずれ図柄の組合せ、小当り図柄の組合せ、および、大当り図柄の組合せ)、および、変動表示における演出表示の内容を選択決定する処理である表示結果・演出決定処理を行なう(S231)。表示結果・演出決定処理の処理内容については、図32を用いて後述する。
次に、第1〜第3確変演出モードフラグのうちいずれかのフラグがセットされているか否かを判断することにより、現在の演出モードが前述の第1〜第3確変演出モードのいずれかであるか否かを判断する(S232)。第1〜第3確変演出モードのいずれかであると判断されたときは、後述するS233に進む。一方、第1〜第3確変演出モードのいずれかではないと判断されたときは、現在の演出モードが前述の確変報知演出モードであるか否かを判断する(S236)。
S236により確変報知演出モードであると判断されたときは、後述するS237に進む。一方、確変報知演出モードではないと判断されたときは、現在の演出モードが前述の時短演出モードであるか否かを判断する(S238)。
S238により時短演出モードであると判断されたときは、後述するS239に進む。一方、時短演出モードではないと判断されたときは、通常演出モードであり、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンでの変動表示(図11の(A1)〜(A3)等に示すような表示)を行なうための表示データを設定する(S240)。そして、後述するS241に進む。具体的に、S240では、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターンでの変動表示に用いられるデータが選択されて設定されることにより、変動パターンが設定される。
また、前述のS232により第1〜第3確変演出モードのいずれかであると判断してS233に進んだときは、図33を用いて後述する演出モード昇格判定処理(S231の表示結果・演出決定処理のサブルーチンプログラム)により第1昇格ゲーム実行フラグ、第2昇格ゲーム実行フラグ、第3昇格ゲーム実行フラグのうちいずれかがセットされているか否かを判断することにより、昇格ゲームを実行することが決定されている否かを判断する(S233)。これらのうち、いずれかのフラグがセットされているときには、昇格ゲームが実行される。昇格ゲームを実行することが決定されていないと判断されたときは、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンで飾り図柄を変動表示(図11等に示すような縮小表示)をさせるための表示データに加えて、確変演出モードの演出モードに応じた昇格ゲームを伴わない確変演出を行なうための各種の表示データを設定し(S234)、後述するS241に進む。一方、昇格ゲームを実行することが決定されていると判断されたときは、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンで飾り図柄を変動表示(図11および図12等に示すような縮小表示)させるための表示データに加えて、図11〜図13に示すような確変演出モードの演出モードに応じた昇格ゲームを伴う確変演出を行なうための各種の表示データを設定し(S235)、後述するS241に進む。
また、前述のS236により確変報知演出モードであると判断してS237に進んだときは、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンで飾り図柄を変動表示(図13の(A33)等に示すような縮小表示)させるための表示データに加えて、図13の(A33)に示すような確変報知演出モードでの演出を行なうための各種の表示データを設定し(S237)、後述するS241に進む。
また、前述のS238により時短演出モードであると判断してS239に進んだときは、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンで飾り図柄を変動表示させるための表示データに加えて、所定の時短演出モードでの演出を行なうための各種の表示データを設定し(S239)、後述するS241に進む。
S241では、S234,S235,S237,S239またはS240で設定された変動パターンに対応する変動表示時間が、変動表示装置9での変動表示時間を計時するための変動時間タイマにセットされ、変動時間タイマによる変動表示時間の計時がスタートさせられる(S241)。そして、S234,S235,S237,S239またはS240で設定された変動パターンで、変動表示装置9において表示結果を導出表示するための飾り図柄の変動表示を開始する(S242)。そして演出制御プロセスフラグを図柄変動中処理(S502)に対応した値に更新し(S243)、リターンする。
図32は、図柄変動開始処理における表示結果・演出決定処理(S231)を示すフローチャートである。表示結果・演出決定処理においては、まず、受信した演出制御コマンドに応じて行なう飾り図柄の変動表示の表示結果を大当り表示結果とするか否かを判断する(S281)。具体的には、コマンド解析処理において格納された当り種類の情報に基づいて、表示結果コマンドとして、15R通常大当り、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、15R時短大当り、2R第1確変大当り、または、2R第2確変大当りが指定されたと判断したときに、大当り表示結果とすると判断する。
大当り表示結果とすると判断したときは、後述するS287に進む。一方、大当り表示結果としないと判断したときは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう飾り図柄の変動表示の表示結果を小当り表示結果とするか否かを判断する(S282)。具体的には、コマンド解析処理においてセットされた表示結果コマンドの情報に基づいて、小当りを指定するコマンドを受信したと判断したときに、小当り表示結果とすると判断する。
小当り表示結果とすると判断したときは、図9の(c)に示すような小当り図柄決定用データテーブルを選択して、当り図柄決定用のランダムカウンタRS4から数値データを抽出し、小当り図柄決定用データテーブルにおいて、その抽出された数値データに対応する小当り図柄の組合せを選択決定するとともに、その小当り図柄の組合せを示すデータをRAM85に記憶する(S283)。S283で記憶されたデータは、次の当りが生じるときまで保存される。そして、後述するS290に進む。一方、小当り表示結果としないと判断したときは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう飾り図柄の変動表示の表示結果をリーチはずれ表示結果とするか否かを判断する(S284)。具体的には、コマンド解析処理において変動パターンデータ格納エリアに格納した変動パターンコマンドの情報に基づいてリーチはずれを指定するコマンドを受信したと判断したときに、リーチはずれ表示結果とすると判断する。
リーチはずれ表示結果とすると判断したときは、飾り図柄の変動表示結果として、リーチはずれ図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶し(S285)、後述するS290に進む。具体的には、まず、はずれ図柄決定用のランダムカウンタRS1〜RS3の値を抽出する。そして、RS1の値とリーチ図柄との関係が予め定められたリーチ図柄決定用データテーブルを用いて、RS1の抽出値から対応するリーチ図柄を選択し、そのリーチ図柄の組合せを左,右図柄の停止図柄の組合せ(リーチ図柄)として決定する。そして、RS2と中図柄との関係が予め定められた中図柄決定用データテーブルを用いて、RS2の抽出値から対応する中図柄を選択する。ただし、RS2の抽出値に対応する中図柄がリーチ図柄と一致するときには、リーチ図柄と一致しないように中図柄を変更する補正を行なう。
一方、リーチはずれ表示結果としないと判断したときは、リーチはずれ表示結果以外のはずれ表示結果とする場合である。具体的に、この場合には、表示結果コマンドとして、はずれ指定コマンドを受信し、変動パターンコマンドとして、リーチ変動パターン以外のはずれ変動パターンを受信したときである。この場合には、飾り図柄の変動表示結果として、リーチはずれ表示結果以外のはずれ図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶し(S286)、後述するS290に進む。より具体的には、まず、飾り図柄決定用のランダムカウンタRS1〜3の値を抽出する。そして、RS1の値と左図柄との関係が予め定められた左図柄決定用データテーブル、前述の中図柄決定用データテーブル、および、RS3の値と右図柄との関係が予め定められた右図柄決定用データテーブルを用いて、RS1〜3のそれぞれの抽出値から、対応する飾り図柄を選択し、その飾り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。ただし、RS1〜3のそれぞれの抽出値に対応する飾り図柄の組合せが大当り図柄の組合せ、小当り図柄の組合せ、および、リーチはずれ図柄の組合せと一致するときには、一致しないように、予め定められた位置の図柄(たとえば、中図柄または右図柄)を変更する補正を行なう。
また、前述のS281の判断により大当り図柄の組合せとすると判断してS287に進んだときには、受信した演出制御コマンドに応じて行なう飾り図柄の変動表示の表示結果を2R第1確変大当り表示結果または2R第2確変大当り表示結果のうちいずれかの2R確変大当り表示結果とするか否かを判断する。具体的には、コマンド解析処理において格納された当り情報に基づいて、2R第1確変大当りまたは2R第2確変大当りが指定されたと判断したときに、2R第1確変大当り表示結果または2R第2確変大当り表示結果とすると判断する。
いずれかの2R確変大当り表示結果とすると判断したときは、図9の(b)に示すような2R確変大当り図柄決定用データテーブルを選択して、当り図柄決定用のランダムカウンタRS4から数値データを抽出し、2R確変大当り図柄決定用データテーブルにおいて、その抽出された数値データに対応する2R確変大当り図柄の組合せを選択決定するとともに、その2R確変大当り図柄の組合せを示すデータをRAM85に記憶する(S288)。S288で記憶されたデータは、次の当りが生じるときまで保存される。そして、後述するS290に進む。
一方、2R確変大当り表示結果としないと判断したときは15R通常大当り、15R時短大当り、15R第1確変大当り、および、15R第2確変大当りのうちいずれかの15R大当り表示結果とするときであり、図9の(a)に示すような15R大当り図柄決定用データテーブルを選択して、当り図柄決定用のランダムカウンタRS4から数値データを抽出し、15R大当り図柄決定用データテーブルにおいて、その抽出された数値データに対応する15R大当り図柄の組合せを選択決定するとともに、その15R大当り図柄の組合せを示すデータをRAM85に記憶する(S289)。S289で記憶されたデータは、次の当りが生じるときまで保存される。S289においては、確変大当りとなるときには確変大当り時用の15R大当り図柄決定用データテーブルが用いられ、非確変大当りとなるときには非確変大当り時用の15R大当り図柄決定用データテーブルが用いられるというように、確変大当りとなるか否かに応じて、異なる15R大当り図柄決定用データテーブルが選択される。そして、後述するS290に進む。
S290では、第1〜第3確変演出モードフラグのうちいずれかのフラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、現在の演出モードが第1〜第3確変演出モードフラグのうちいずれかの演出モードであるか否かを判断する(S290)。そして、第1〜第3確変演出モードのうちいずれかの演出モードであると判断されたときは、確変演出モードを昇格させるか否かを判定する演出モード昇格判定処理を実行し(S291)、リターンする。演出モード昇格判定処理の内容については、図33を用いて説明する。一方、第1〜第3確変演出モードフラグのうちいずれの演出モードでもないと判断されたときは、リターンする。
図33は、表示結果・演出決定処理における演出モード昇格判定処理(S291)を示すフローチャートである。演出モード昇格判定処理においては、まず、第1確変演出モードフラグがセットされているか否かを判定することにより、現在の演出モードが第1確変演出モードであるか否かを判断する(S401)。第1確変演出モードではないと判断されたときは、後述するS407に進む。一方、第1確変演出モードであると判断されたときは、前述したS233と同様の処理を行なうことにより、スーパーリーチの実行が指定されたか否かを判断する(S402)。
スーパーリーチの実行が指定されていないと判断されたときは、リターンする。一方、スーパーリーチの実行が指定されていると判断されたときは、第1昇格ゲームを実行することを示すフラグとしての第1昇格ゲーム実行フラグをセットする(S403)。このように第1昇格ゲーム実行フラグがセットされたときには、第1昇格ゲームが実行される。次に、第1昇格ゲームの実行結果として、確変演出モードを、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格させるか否かを判定する第1確変演出モード昇格判定が行なわれる(S404)。ただし、第1確変演出モード昇格判定の判定結果は、第1昇格ゲームにおいて、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたことを条件として有効となる。具体的に、S404では、次のように、昇格判定が行なわれる。前述のS283、S288またはS289によりRAM85に記憶された当り図柄の種類を示すデータに基づいて、当該確変演出モードとなるきっかけとなった当り図柄の種類を特定し、前述の15R大当り後昇格判定データテーブル、2R確変大当り後昇格判定データテーブル、および、小当り後昇格判定データテーブルのうちから、その当り図柄の組合せに対応するデータテーブルを選択する。そして、前述のランダムカウンタRS5の数値データを抽出する。S404では、RS5から抽出されたデータが、その当り図柄の組合せに対応する昇格判定値と一致するか否かを判断し、一致するときに確変演出モードを昇格させると判定し、一方、一致しないときに確変演出モードを昇格させないと判定する。
次に、S404での昇格判定の判定結果として、確変演出モードを、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格させる決定がされたか否かを判断する(S405)。昇格させる決定がされたと判断されたときには、第1確変演出モードを第2確変演出モードに昇格させることを示すフラグとしての第1昇格フラグをセットし(S406)、リターンする。これにより、図12の(A17),(A18)に示されるような、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格する表示が行なわれる。一方、昇格させる決定がされていないと判断されたときには、そのままリターンする。その場合は、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格せず、図13の(A42),(A43)に示されるような、第1確変演出モードが維持される表示が行なわれる。
また、S401により第1確変演出モードではないと判断されてS407に進んだときは、第2確変演出モードフラグがセットされているか否かを判定することにより、現在の演出モードが第2確変演出モードであるか否かを判断する(S407)。第2確変演出モードではないと判断されたときは、後述するS413に進む。一方、第2確変演出モードであると判断されたときは、前述したS233と同様の処理を行なうことにより、スーパーリーチの実行が指定されたか否かを判断する(S408)。
スーパーリーチの実行が指定されていないと判断されたときは、リターンする。一方、スーパーリーチの実行が指定されていると判断されたときは、第2昇格ゲームを実行することを示すフラグとしての第2昇格ゲーム実行フラグをセットする(S409)。このように第2昇格ゲーム実行フラグがセットされたときには、第2昇格ゲームが実行される。次に、第2昇格ゲームの実行結果として、確変演出モードを、第2確変演出モードから第3確変演出モードに昇格させるか否かを判定する昇格判定が行なわれる(S410)。ただし、第2確変演出モード昇格判定の判定結果は、第2昇格ゲームにおいて、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたことを条件として有効となる。具体的に、S410では、前述したS404と同様の処理が行なわれることにより、昇格判定が行なわれる。
次に、S410での昇格判定の判定結果として、確変演出モードを、第2確変演出モードから第3確変演出モードに昇格させる決定がされたか否かを判断する(S411)。昇格させる決定がされたと判断されたときには、第2確変演出モードを第3確変演出モードに昇格させることを示すフラグとしての第2昇格フラグをセットし(S412)、リターンする。これにより、図12の(A24),図13の(A25)に示されるような、第2確変演出モードから第3確変演出モードに昇格する表示が行なわれる。一方、昇格させる決定がされていないと判断されたときには、そのままリターンする。その場合は、第2確変演出モードから第3確変演出モードに昇格せず、第2確変演出モードが維持される表示が行なわれる。
また、S407により第2確変演出モードではないと判断されてS413に進んだときは、第3確変演出モードフラグがセットされているか否かを判定することにより、現在の演出モードが第3確変演出モードであるか否かを判断する(S413)。第3確変演出モードではないと判断されたときは、リターンする。一方、第3確変演出モードであると判断されたときは、コマンド解析処理において格納された当り種類の情報に基づいて、表示結果コマンドにより2R第1確変大当りとなることが示されているか否かを判断する(S414)。
2R第1確変大当りとなると判断されたときは、第3昇格ゲームを実行することを示すフラグとしての第3昇格ゲーム実行フラグをセットする(S415)。このように第3昇格ゲーム実行フラグがセットされたときには、第3昇格ゲームが実行される。第3確変演出モードにおいて2R第1確変大当りとなるときには、必ず確変報知演出モードに移行することが予め定められているので、演出モードを、第3確変演出モードから確変報知演出モードに移行させることを示すフラグとしての第3昇格フラグをセットし(S416)、リターンする。これにより、図13の(A32),(A33)に示されるような、第3確変演出モードから確変報知演出モードに移行(昇格)する表示が行なわれる。
このように、第3確変演出モードであるときに2R第1確変大当りとなるときには、第3昇格ゲームを経て確変報知演出モードに移行するが、第1確変演出モードおよび第2確変演出モードであるときに2R第1確変大当りとなるときには、図11で確変報知について説明したように、「宇宙旅行へ行こう!」というようなメッセージを発する大当り遊技状態の終了時の確変報知をした後、昇格ゲームを経ずに確変報知演出モードに移行する。
また、2R第1確変大当りとならないと判断されたときは、前述したS233と同様の処理を行なうことにより、スーパーリーチの実行が指定されたか否かを判断する(S417)。スーパーリーチの実行が指定されていないと判断されたときは、リターンする。一方、スーパーリーチの実行が指定されていると判断されたときは、第3昇格ゲームを実行することを示すフラグとしての第3昇格ゲーム実行フラグをセットし(S418)、リターンする。これにより、2R第1確変大当りとならないときには、第3昇格ゲームが実行されるが、第3昇格フラグがセットされないので、演出モードが、第3確変演出モードから確変報知演出モードに移行(昇格)せず、第3確変演出モードが維持される表示が行なわれる。このような制御を行なうことにより、確変状態であることが確定しているときにのみ、確変演出モードが確変報知演出モードに移行する。
図34は、図29のS502による図柄変動中処理を示すフローチャートである。図柄変動中処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の変動時間タイマと、図柄変動中処理における表示制御を管理するために用いられるプロセスタイマとを更新する(S421)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し(S422)、タイムアウトしていれば演出制御実行データの切替えを行ない(S423)、S424に進む。タイムアウトしていなければ、そのままS424に進む。この実施の形態では、飾り図柄の変動態様を示すプロセスデータが変動パターン毎に設けられている(記憶されている)。プロセスデータは、プロセスタイマのデータと演出制御実行データとの組合せが複数集まったデータで構成される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、図31のS234,S235,S237,S239またはS240でプロセスデータを設定する。そして、該プロセスデータを参照してプロセスタイマに設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄の変動表示を含む表示による演出を実行させる制御を行なう。これにより、変動表示を開始させた後、所定時間後に表示結果を導出表示する変動表示を行なうことができる。このような制御により、各種の変動態様での変動表示が行なわれる。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S424)。変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、飾り図柄の変動表示中において前述の昇格ゲームをする演出を行なうための変動中昇格演出処理を実行し(S425)、リターンする。変動中昇格演出処理の内容については、図35を用いて後述する。一方、変動時間タイマがタイムアウトしていれば、図柄停止コマンドの受信期間を監視するための監視タイマをセットしてスタートさせ(S426)、演出制御プロセスフラグを図柄停止待ち処理(S503)に対応した値に更新し(S427)、リターンする。
図35は、図34のS425による変動中昇格演出処理を示すフローチャートである。変動中昇格演出処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の第1昇格ゲーム実行フラグ〜第3昇格ゲーム実行フラグのうちいずれかの昇格ゲーム実行フラグがセットされているか否かを判断する(S431)。昇格ゲーム実行フラグがセットされていないときは、リターンする。一方、昇格ゲーム実行フラグがセットされているときは、セットされている昇格ゲーム実行フラグにより指定された昇格ゲーム(たとえば、第1昇格ゲーム実行フラグがセットされているときは、第1昇格ゲームを実行することが指定されている)の予め定められた開始タイミングであるか否かを判断する(S432)。昇格ゲームの開始タイミングは、変動表示の開始時からの時間が予め定められており、変動時間タイマの値に基づいて、変動表示の開始時からの経過時間が昇格ゲームの開始タイミングとして定められた時間となったときに、当該開始タイミングであると判断される。
S432により開始タイミングであると判断されたときは、セットされている昇格ゲーム実行フラグにより指定された昇格ゲームの表示を開始させ(S433)、リターンする。一方、S432により開始タイミングではないと判断されたときは、昇格ゲームにおいて操作ボタン88の操作を受付ける時間として予め定められた時間である操作受付時間が、昇格ゲーム実行フラグにより指定された昇格ゲームについて設定されているか否かを判断する(S434)。本実施の形態の場合は、すべての昇格ゲームについて操作受付時間が設定されている。
操作受付時間が設定されていないと判断されたときは、遊技者が参加しない形式の昇格ゲームであり、後述するS439に進む。一方、操作受付時間が設定されていると判断されたときは、遊技者が参加する形式の昇格ゲームであり、操作受付時間中であるか否かを判断する(S435)。第1実施形態の場合は、すべての昇格ゲームが遊技者が参加する形式のミニゲームである。S435において、操作受付時間中であるか否かの判断は、次のように行なわれる。操作受付け時間については、開始タイミングと終了タイミングとのそれぞれが、変動表示の開始時からの時間として予め定められている。そして、変動時間タイマの値に基づいて、変動表示の開始時からの経過時間が当該開始タイミングと終了タイミングとの間にあるときに、操作受付時間であると判断される。
S435により操作受付時間中であると判断されたときは、操作ボタン88の操作があったか否かを判断する(S436)。操作がなかったと判断されたときは、リターンする。一方、操作があったと判断されたときは、操作受付け時間中に操作ボタン88が操作されたことを示すフラグとしての操作ありフラグをセットする(S437)。そして、たとえば、図12の(A16),(A23)、図13の(A30)、図14の(A41)に示すような操作ボタン88の操作に応じてじゃんけんゲームにおいて出す手を選択する画像を表示する等、操作ボタン88の操作に対応するゲーム画像の表示を実行し(S438)、リターンする。
また、S435により操作受付時間中ではないと判断されたときは、S439に進む。S439では、現在が指定された昇格ゲームのゲーム結果の表示を開始するタイミングであるか否かを判断する(S439)。昇格ゲームのゲーム結果の表示を開始するタイミングは、変動表示の開始時からの時間が予め定められており(操作受付時間が設定されているときは操作受付時間の経過時よりも後のタイミング)、変動時間タイマの値に基づいて、変動表示の開始時からの経過時間が昇格ゲームのゲーム結果表示開始タイミングとして定められた時間となったときに、当該表示開始タイミングであると判断される。この実施の形態の場合は、操作受付時間の経過後に昇格ゲームのゲーム結果の表示を開始するタイミングでないと判断されたときは、たとえば、操作受付時間が設定されている昇格ゲームにおいて、操作受付時間にまだ至っていないタイミング、操作受付時間が設定されていない昇格ゲームにおいてゲーム結果を表示する予め定められたタイミングにまだ至っていないタイミング、または、昇格ゲームのゲーム結果の表示開始後のタイミングである。S439で昇格ゲームのゲーム結果の表示を開始するタイミングではないと判断したときは、後述するS443に進む。一方、昇格ゲームのゲーム結果の表示を開始するタイミングであると判断したときは、前述の操作ありフラグがセットされているか否かを判断する(S439a)。操作ありフラグがセットされていると判断されたときは、S440bにより操作ありフラグをリセットし、後述するS442に進む。一方、操作ありフラグがセットされていないと判断されたときは、昇格ゲーム実行フラグにより指定された昇格ゲームについて、昇格ゲームにおいて操作受付時間中に操作ボタン88が操作されないときに昇格ゲームによる演出モードの昇格を禁止する設定(以下、無操作時昇格禁止設定)がされたものであるか否かを判断する(S440)。本実施の形態における昇格ゲームのうち、第1昇格ゲームおよび第2昇格ゲームについては無操作時昇格禁止設定がされており、第3昇格ゲームについては、前述のように操作受付時間中に操作ボタン88が操作されないときであっても、2R第1確変大当りとなるときには確変演出モードを昇格させる必要があるので、無操作時昇格禁止設定がされていない。S440により無操作時昇格禁止設定がされていないと判断されたときは、後述するS442に進む。一方、S440により無操作時昇格禁止設定がされていると判断されたときは、指定された昇格ゲームについての昇格フラグがセットされているか否かを判断する(S440a)。
昇格フラグがセットされていると判断されたときは、セットされた昇格フラグをリセットし(S441)、後述するS442に進む。これにより、昇格フラグがセットされているときであっても、操作ボタン88による操作が行なわれなかったときには、その昇格フラグがリセットされるので、操作ボタン88による操作が要求される第1昇格ゲームにおいて、操作がされなかったときには、たとえ、図33の演出モード昇格判定処理により第1昇格フラグがセットされていても、確変演出モードを昇格させる演出が行なわれない。このように操作ボタン88による操作が要求される第1昇格ゲームにおいては、操作が行なわれないときに確変演出モードを昇格させる演出が行なわれないので、遊技者が積極的に操作ボタン88による操作を行なうようにすることができる。なお、無操作時昇格禁止設定がされていない昇格ゲームについては、操作ボタン88による操作が行なわれたか否かが、確変演出モードを昇格させるか否かの演出の内容には影響しない。
S442では、指定された昇格ゲームについての昇格フラグがセットされているか否かに基づいて、たとえば、図12の(A17),(A24)、図13の(A31)、図14の(A42)に示すような昇格ゲームの結果の表示が実行され(S442)、リターンする。
また、前述のS439により昇格ゲームのゲーム結果の表示を開始するタイミングではないと判断してS443に進んだときは、昇格ゲーム実行フラグにより指定された昇格ゲームの予め定められた終了タイミングであるか否かを判断する(S443)。昇格ゲームの終了タイミングは、変動表示の開始時からの時間が予め定められており(操作受付時間の経過時よりも後のタイミング)、変動時間タイマの値に基づいて、変動表示の開始時からの経過時間が昇格ゲームの終了タイミングとして定められた時間となったときに、当該終了タイミングであると判断される。昇格ゲームの終了タイミングではないと判断されたときは、リターンする。一方、昇格ゲームの終了タイミングであると判断されたときは、昇格ゲーム実行フラグにより指定された昇格ゲームの表示を終了させる(S444)。
次に、昇格ゲームの終了に応じて、昇格ゲーム実行フラグをリセットする(S445)。そして、指定された昇格ゲームについての昇格フラグがセットされているか否かを判断する(S446)。
昇格フラグがセットされていると判断されたときは、確変演出モードが移行して昇格するときであり、昇格前の確変演出モードを示す確変演出モードフラグをリセットし(S447)、昇格後の確変演出モードを示す確変演出モードフラグをセットする(S448)。たとえば、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格するときには、S447により昇格前の確変演出モードを示すフラグである第1確変演出モードフラグをリセットし、S448により昇格後の確変演出モードを示すフラグである第2確変演出モードフラグをリセットする。
次に、昇格後の確変演出モードを示すフラグに基づいて、昇格後の確変演出モードを認識し、たとえば、図12の(A18),(A19)、図13の(A25),(A26)、(A32),(A33)に示すような昇格後の確変演出モードでの表示を実行し(S449)、リターンする。一方、S446により昇格フラグがセットされていないと判断されたときは、リターンすることにより、昇格後の確変演出モードでの表示が実行されず、その後、図14の(A43)に示すような元の確変演出モードでの表示が維持される。
図36は、図29の当り遊技終了処理(S506)を示すフローチャートである。当り遊技終了処理においては、次のような処理を行なう。
まず、後述するS330で実行される演出モード管理処理が実行済であるか否かを判断する(S330a)。1回の当り遊技状態において、当り遊技終了処理は、前述のようにスタートされた終了表示タイマがタイムアップするまで演出制御プロセス処理において繰返し実行されるが、後述するS330の演出モード管理処理は、1回の当り遊技状態において、遊技状態の管理の都合上、このように繰返される当り遊技終了処理の初回の実行時においてのみ実行する必要がある。このため、演出モード管理処理では、1回実行されると、実行されたことを示すフラグである演出モード管理処理実行済フラグがセットされる。これにより、S330aは、演出モード管理処理実行済フラグがセットされているか否かに基づいて、演出モード管理処理が実行済であるか否かを判断する。S330aで演出モード管理処理が実行済ではないと判断したときは、当り遊技状態終了後の演出モードを管理する演出モード管理処理を実行し(S330)、S331に進む。この演出モード管理処理の内容については、図37を用いて後述する。一方、S330aで演出モード管理処理が実行済であると判断したときは、演出モード管理処理を実行せずにS331に進む。S331では、前述のようにスタートされた終了表示タイマを更新する(S331)。これにより、終了表示タイマの開始タイミング後、当り遊技終了処理が実行されるごとに、終了表示タイマの値が更新されていくこととなる。そして、終了表示タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S332)。終了表示タイマがタイムアウトしていないと判断したときには、エンディング表示を継続させるために、リターンする。一方、終了表示タイマがタイムアウトしていると判断したときには、エンディング表示を終了させるときの処理をS333,S334により行なう。
S333では、当り遊技状態が終了する変動表示について管理されていた各種フラグ等の制御状態を示すデータ(状態データ)を初期化する(S333)。なお、前述したS283、S288またはS289により記憶された当り図柄の種類を示すデータ、および、S216により記憶された大当り種類情報等の当り遊技状態の終了後に必要なデータは、S333では初期化されない。そして、演出制御プロセスフラグを変動パターンコマンド受信待ち処理(S500)に対応した値に更新し(S334)、リターンする。
図37は、当り遊技終了処理における演出モード管理処理(S330)を示すフローチャートである。演出モード管理処理においては、まず、S214によりセットされた表示結果コマンド情報に基づいて、15R第1確変大当りまたは2R第1確変大当りによるラウンド中または大当り遊技状態終了時における確変報知が指定されているか否かを確認することにより、大当り遊技状態が終了するときまでに確変報知が実行済となるか否かを判断する(S340)。確変報知が実行済となると判断したときには、確変報知演出モードフラグをセット(S350)し、後述するS351に進む。一方、確変報知が実行済とならないと判断したときには、S216により格納された大当り種類情報に基づいて、いずれかの種類の15R大当りの大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S341)。
15R大当りの終了時ではないと判断されたときは、2R第2確変大当りまたは小当りの当り遊技状態の終了時である。そのときには、現在の演出モードが通常演出モードであるか否かを判断する(S342)。S342においては第1〜第3確変演出モードフラグ、時短演出モードフラグ、および、確変報知演出モードフラグのいずれのフラグもセットされていないときに、通常演出モードであると判断する。
通常演出モードではないと判断されたときは、後述するS351に進む。これにより、通常演出モードでないときに、2R第2確変大当りまたは小当りとなったときには、当り遊技状態の終了後に、演出モードが変化(ステップアップ)しない。なお、このように通常演出モードでないと判断されたときに2R第2確変大当りまたは小当りとなったときであっても、当り遊技状態の終了後に、確変演出モードがステップアップするようにしてもよい。一方、通常演出モードであると判断されたときは、2R用確変演出モード選択テーブルを選択する(S343)。2R用確変演出モード選択テーブルは、通常演出モードの状態であるときに発生した2R第2確変大当りおよび小当りの当り遊技状態の終了後における確変演出モードをランダムに選択するためのデータテーブルであり、ROM84に記憶されている。2R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モード、第2確変演出モード、および、第3確変演出モードのそれぞれにランダムカウンタRS5の数値データが割振られて対応付けられており、抽出されたRS5の数値データに対応する確変演出モードを大当り遊技状態終了後における確変演出モードとして決定する。2R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モードが選択される割合が最も高く、その次に第2確変演出モードが最も選択される割合が高く、第3確変演出モードが選択される割合が最も低くなるようにRS5の数値データが割振られている。
次に、RS5の数値データを抽出し、S343により選択された2R用確変演出モード選択テーブルを用いて、抽出されたRS5の数値データに基づいて、第1確変演出モード〜第3確変演出モードのうちのいずれかの確変演出モードを選択決定する(S344)。そして、決定した演出モードに対応して、第1確変演出モードフラグ〜第3確変演出モードフラグのうちのいずれかのフラグをセットし(S348)、後述するS351に進む。
また、S341により15R大当りの終了時であると判断されたときは、S216により格納された当り種類情報に基づいて、15R時短大当りの大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S345)。15R時短大当りの終了時であると判断されたときには、時短演出モードフラグをセット(S349)し、後述するS351に進む。一方、15R時短大当りの終了時ではないと判断されたときには、15R通常大当りまたは15R第2確変大当りの大当り遊技状態の終了時であり、15R用確変演出モード選択テーブルを選択する(S346)。
15R用確変演出モード選択テーブルは、15R通常大当りおよび15R第2確変大当りのそれぞれの大当り遊技状態終了後における確変演出モードをランダムに選択するためのデータテーブルであり、ROM84に記憶されている。15R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モード、第2確変演出モード、および、第3確変演出モードのそれぞれにランダムカウンタRS5の数値データが割振られて対応付けられており、抽出されたRS5の数値データに対応する確変演出モードを大当り遊技状態終了後における確変演出モードとして決定する。15R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モードが選択される割合が最も高く、その次に第2確変演出モードが最も選択される割合が高く、第3確変演出モードが選択される割合が最も低くなるようにRS5の数値データが割振られている。
次に、RS5の数値データを抽出し、S346により選択された15R用確変演出モード選択テーブルを用いて、抽出されたRS5の数値データに基づいて、第1確変演出モード〜第3確変演出モードのうちのいずれかの確変演出モードを選択決定し(S347)、S348に進む。S348では、S344またはS347により決定された確変演出モードに対応して、第1確変演出モードフラグ〜第3確変演出モードフラグのうちのいずれかのフラグをセットし(S348)、後述するS351に進む。これにより、15R通常大当りの大当り遊技状態の終了後と、15R第2確変大当りの大当り遊技状態の終了後と、通常演出モードにおいて発生した2R第2確変大当りの大当り遊技状態の終了後と、通常演出モードにおいて発生した小当りの小当り遊技状態の終了後とのそれぞれにおいては、第1確変演出モード〜第3確変演出モードのうちいずれかの確変演出モードに制御される。
S351では、演出モード管理処理が実行済であることを示すフラグである演出モード管理処理実行済フラグをセットし、リターンする。これにより、演出モード管理処理は、当り遊技終了処理が繰返し実行されるときにおいて、1回だけ実行されることとなる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。前述の第1実施形態においては、当り図柄の組合せの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる例を示した。第2実施形態においては、リーチの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる例を説明する。第2実施形態については、前述した第1実施形態と異なる部分を主として説明する。第2実施形態は、図33の演出モード昇格判定処理等の内容が第1実施形態と異なる。
15R大当りとなるときには、飾り図柄の変動表示中において必ずリーチとなるので、大当り決定時用の変動パターンテーブルにおいては、短縮変動パターンテーブルと非短縮変動パターンテーブルとのそれぞれについて、選択される変動パターンとして、リーチの種類を特定した複数種類の変動パターンが設定されている。したがって、15R大当りとすることが決定された場合に、図22のS80aにおいてR4の抽出値に基づいて変動パターンを選択するときには、これらリーチの種類を特定した複数種類の変動パターンのうちから、実行する変動パターンが選択される。大当り決定時用の変動パターンテーブルにおいては、確変大当りとなるときと、非確変大当りとなるときとで、それぞれの変動パターンが選択される割合が異ならされている。
そして、図22のS83により設定される変動パターンコマンドは、リーチの種類を特定したコマンドとなる。演出制御用マイクロコンピュータ800は、このように設定されて送信された変動パターンコマンドを受信し、図28のS218により、変動パターンコマンドが示す変動パターンを特定する情報を示すデータが格納される。その変動パターンのデータにより、リーチの種類が特定されるので、演出制御用マイクロコンピュータ800では、15R大当りとなるときの変動パターンにおけるリーチの種類を把握し、そのリーチの種類を示すデータを次の大当りが発生するときまで記憶しておくことができる。
第2実施形態の場合には、このように特定されるリーチの種類に基づいて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なるようにする制御が行なわれる。
図38は、第2実施形態による昇格判定データテーブルを表形式で示す図である。図38においては、大当り決定時において選択される複数種類のリーチA〜Jのそれぞれについて、大当り決定時用の変動パターンテーブルにおいて非確変大当り時用の選択データとして割振られたR4のカウント値、および、確変大当り時用の選択データとして割振られたR4のカウント値と、RS5の昇格判定値の個数とが示されている。このような昇格判定データテーブルは、第1確変演出モードでの昇格判定、および、第2確変演出モードでの昇格判定のそれぞれにおいてはランダムな判定をするために用いられるが、第3確変演出モードでの昇格判定においては、前述のようにランダムな判定をしないので、用いられない。
図38を参照して、非確変大当りとなるときと、確変大当りとなるときとで、リーチA〜Jのそれぞれが選択される割合が異なる。たとえば、非確変大当りとなるときには、リーチA,B,C,D,E,F,G,H,I,Jの順でリーチの種類が選択されやすいように、R4のカウント値が各リーチの種類に割振られている。一方、確変大当りとなるときには、リーチJ,I,H,G,F,E,D,C,B,Aの順でリーチの種類が選択されやすいように、R4のカウント値が各リーチの種類に割振られている。つまり、非確変大当りとなるときと、確変大当りとなるときとで、それぞれの種類のリーチが選択される割合が異なる。
これにより、たとえば、リーチJが選択決定されて表示されたときには、確変大当りにより大当り遊技状態後に確変状態となる割合が高いということを遊技者に感じさせることができる等、表示されたリーチの種類により、大当り遊技状態後に確変状態となる割合がどの程度高いかを遊技者が推測できるようにすることができる。
また、リーチの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる。たとえば、リーチJ,I,H,G,F,E,D,C,B,Aの順で確変演出モードを昇格させる判定がされやすいように、RS5の昇格判定値が予め定められている。
これにより、たとえば、リーチJが選択決定されて表示されたときの15R大当り後に確変演出モードとなったときには、その他のリーチの種類が表示されたときの15R大当り後に確変演出モードとなったときと比べて、確変演出モードを昇格させる判定がされやすいことにより確変演出モードが昇格しやすいので、確変状態となっている信頼度が高いと遊技者に感じさせることができる。また、リーチの種類ごとに確変大当りとなるときに選択される割合が異なるので、たとえば、リーチJは、その他のリーチと比べて非確変大当りとなるときに選択されにくく、確変大当りとなるときに選択されやすい等、確変大当りと非確変大当りとのどちらになるかに応じて選択される割合がリーチの種類ごとに異なるので、表示されたリーチの種類により、大当り遊技状態後に確変状態となる割合がどの程度高いかを遊技者が推測できるようにすることができる。
このようなリーチの種類に基づく確変演出モードの昇格判定は、前述の図33におけるS404、S410において、前述した大当り図柄の種類に基づく確変演出モードの昇格判定の代わりに行なわれることとなる。
なお、確変演出モードにおいて表示されるリーチの種類に応じて、確変演出モードの昇格判定において確変演出モードを昇格させる決定をする割合が異なるようにしてもよい。その場合においては、前述のような大当り図柄の種類に基づく確変演出モードの昇格判定、および、前述のような大当りとなったときのリーチの種類に基づく確変演出モードの昇格判定は行なわない。たとえば、図38におけるリーチの種類と、RS5の昇格判定個数との関係のように、リーチの種類に応じて確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なるように設定しておき、確変演出モード中において変動パターンコマンドによりリーチとする変動パターンが指定されるごとに、RS5を抽出し、その抽出値に基づいて確変演出モードの昇格判定をする。この場合は、大当り決定時に限らず、確変状態と非確変状態とのどちらであるかに応じて選択されるリーチA〜Jのそれぞれが選択される割合が異なる。このような昇格判定を実行する条件としては、図33のS402,S408のそれぞれにおいて、スーパーリーチの実行が指定されたときという条件の代わりに、リーチの実行が指定されたときという条件が用いられる。これにより、スーパーリーチの実行が指定されたときに限らず、いずれかの種類のリーチの実行が指定されたときに、昇格判定を実行するための条件が成立することとなる。また、このように図33のS402,S408のそれぞれの条件が変更されることに合わせて、図33のS417における昇格ゲームを実行するための条件は、いずれかの種類のリーチの実行が指定されたときという条件に変更される。そして、このような確変演出モード中におけるリーチの種類ごとに昇格する割合が異なる昇格判定は、前述の図33におけるS404、S410において、前述した大当り図柄の種類に基づく確変演出モードの昇格判定等の代わりに行なわれることとなる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明する。前述の第1実施形態においては、当り図柄の組合せの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる例を示した。第3実施形態においては、大当り予告の種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる例を説明する。第3実施形態については、前述した第1実施形態と異なる部分を主として説明する。第3実施形態は、図33の演出モード昇格判定処理等の内容が第1実施形態と異なる。
大当り予告は、大当りとなるときと、大当りとならないときとの両方において、予め定められた割合で実行される演出であり、大当りとなるときの方が大当りとならないときよりも高い割合で実行されるように制御される。大当り予告は、次のように行なわれる。演出制御用マイクロコンピュータ800において、飾り図柄の変動表示が行なわれるときに、RS5のカウント値を抽出し、その抽出値が、予め定められた予告判定値と一致するか否かを判定することに基づいて、大当り予告を実行するか否かが決定される。大当り予告を実行すると決定されたときには、前述のRS6のカウント値を抽出し、RS6の抽出値に基づいて複数種類の大当り予告のうちから、実行する大当り予告の種類が選択決定される。大当り予告の種類の選択決定には、ROM84に記憶された大当り予告種類決定テーブルが用いられる。大当り予告種類決定テーブルにおいては、複数種類の大当り予告のそれぞれについてRS6の値が対応付けられて割振られている。大当り予告の種類を選択決定するときには、大当り予告種類決定テーブルにおいて、抽出されたRS6の値に対応する大当り予告の種類が、実行する大当り予告の種類として決定される。また、大当り予告種類決定テーブルにおいては、確変大当りとなるときと、非確変大当りとなるときとで、それぞれの種類の大当り予告が選択される割合が異ならされている。
このような大当り予告の実行に関する決定は、第1実施形態においては説明を省略したが、たとえば、図32の表示結果・演出決定処理において、飾り図柄の表示結果が決定された後、S290が実行される前のタイミングで実行されることとなる。そして、大当り予告が実行されるときには、図31のS234,S235,S237,S239,S240のそれぞれにおいて、選択された種類の大当り予告を実行するための表示データが設定されることにより、飾り図柄の変動表示中において大当り予告の表示が行なわれることとなる。演出制御用マイクロコンピュータ800では、このように決定された大当りとなるときの大当り予告の種類を把握し、その大当り予告の種類を示すデータを次の大当りが発生するときまで記憶しておくことができる。
第3実施形態の場合には、このように特定される大当り予告の種類に基づいて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なるようにする制御が行なわれる。
図39は、第3実施形態による昇格判定データテーブルを表形式で示す図である。図39においては、大当り決定時において選択される複数種類の大当り予告A〜Jのそれぞれについて、大当り予告種類決定テーブルにおいて非確変大当り時用の選択データとして割振られたRS6のカウント値、および、確変大当り時用の選択データとして割振られたRS6のカウント値と、RS5の昇格判定値の個数とが示されている。このような昇格判定データテーブルは、第1確変演出モードでの昇格判定、および、第2確変演出モードでの昇格判定のそれぞれにおいてはランダムな判定をするために用いられるが、第3確変演出モードでの昇格判定においては、前述のようにランダムな判定をしないので、用いられない。
図39を参照して、非確変大当りとなるときと、確変大当りとなるときとで、大当り予告A〜Jのそれぞれが選択される割合が異なる。たとえば、非確変大当りとなるときには、大当り予告A,B,C,D,E,F,G,H,I,Jの順で大当り予告の種類が選択されやすいように、RS6のカウント値が各大当り予告の種類に割振られている。一方、確変大当りとなるときには、大当り予告J,I,H,G,F,E,D,C,B,Aの順で大当り予告の種類が選択されやすいように、RS6のカウント値が各大当り予告の種類に割振られている。つまり、非確変大当りとなるときと、確変大当りとなるときとで、それぞれの種類の大当り予告が選択される割合が異なる。
これにより、たとえば、大当り予告Jが選択決定されて表示されたときには、確変大当りにより大当り遊技状態後に確変状態となる割合が高いということを遊技者に感じさせることができる等、表示された大当り予告の種類により、大当り遊技状態後に確変状態となる割合がどの程度高いかを遊技者が推測できるようにすることができる。
また、大当り予告の種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なる。たとえば、大当り予告J,I,H,G,F,E,D,C,B,Aの順で確変演出モードを昇格させる判定がされやすいように、RS5の昇格判定値が予め定められている。
これにより、たとえば、大当り予告Jが選択決定されて表示されたときの大当り後に確変演出モードとなったときには、その他の大当り予告の種類が表示されたときの大当り後に確変演出モードとなったときと比べて、確変演出モードを昇格させる判定がされやすいことにより確変演出モードが昇格しやすいので、確変状態となっている信頼度が高いと遊技者に感じさせることができる。また、大当り予告の種類ごとに確変大当りとなるときに選択される割合が異なるので、たとえば、大当り予告Jは、その他の大当り予告と比べて非確変大当りとなるときに選択されにくく、確変大当りとなるときに選択されやすい等、確変大当りと非確変大当りとのどちらになるかに応じて選択される割合が大当り予告の種類ごとに異なるので、表示された大当り予告の種類により、大当り遊技状態後に確変状態となる割合がどの程度高いかを遊技者が推測できるようにすることができる。
このような大当り予告の種類に基づく確変演出モードの昇格判定は、前述の図33におけるS404、S410において、前述した大当り図柄の種類に基づく確変演出モードの昇格判定の代わりに行なわれることとなる。
なお、確変演出モードにおいて表示される大当り予告の種類に応じて、確変演出モードの昇格判定において確変演出モードを昇格させる決定をする割合が異なるようにしてもよい。その場合においては、前述のような大当り図柄の種類に基づく確変演出モードの昇格判定、および、前述のような大当りとなったときのリーチの種類に基づく確変演出モードの昇格判定は行なわない。たとえば、図39における大当り予告の種類と、RS5の昇格判定個数との関係のように、大当り予告の種類に応じて確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なるように設定しておき、確変演出モード中において大当り予告をすることが決定されるごとに、RS5を抽出し、その抽出値に基づいて確変演出モードの昇格判定をする。この場合は、確変状態と非確変状態とのどちらであるかに応じて選択される大当り予告A〜Jのそれぞれが選択される割合が異なる。そのような昇格判定を実行する条件としては、図33のS402,S408のそれぞれにおいて、スーパーリーチの実行が指定されたときという条件の代わりに、大当り予告の実行が決定されたときという条件が用いられる。これにより、大当り予告の実行が決定されたときに、昇格判定を実行するための条件が成立することとなる。また、このように図33のS402,S408のそれぞれの条件が変更されることに合わせて、図33のS417における昇格ゲームを実行するための条件は、大当り予告の実行が決定されたときという条件に変更される。そして、このような確変演出モード中における大当り予告の種類ごとに昇格する割合が異なる昇格判定は、前述の図33におけるS404、S410において、前述した大当り図柄の種類に基づく確変演出モードの昇格判定等の代わりに行なわれることとなる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態を説明する。前述の第1実施形態においては、昇格ゲームとして、じゃんけんゲームを行なう例を示した。第4実施形態においては、昇格ゲームとして、ミッション演出形式でのアイテム計数演出が行なわれるアイテム計数ゲームを実行する例を説明する。より具体的に、第4実施形態では、第1〜第3昇格ゲームのうち、第1昇格ゲームとしてアイテム計数ゲームが実行され、第2昇格ゲームおよび第3昇格ゲームのそれぞれについては、第1実施形態の場合と同様のじゃんけんゲームが行なわれる。第4実施形態は、前述の図31の図柄変動開始処理、および、図32の表示結果・演出決定処理等の内容が第1実施形態と異なる。
ここで、アイテム計数ゲームに関するミッション演出について説明する。ミッション演出は、変動表示時において、あるミッション(課題)を遊技者に報知することにより提示するとともに、そのミッションが成功(達成)できるかどうかを示す演出である。ミッションが達成されたときには、たとえば、確変演出モードが昇格するというような遊技者にとって有利な状態であることが報知される。このミッション演出において報知されることにより提示されるミッションは、たとえば、30回(複数回)の特別図柄および飾り図柄の変動表示が行なわれるうちに、所定のアイテム(所定のアイテム画像)を獲得して獲得数を計数して行き、その計数値を所定個数とするというような、所定期間内(30回の変動表示が行なわれる期間内)において所定の計数対象画像を計数して、その計数値を所定個数とする(所定のアイテム画像の獲得数の計数値を所定個数とする)というアイテム計数ゲームに関する課題である。
ミッション演出のミッション演出期間として提示される期間は、たとえば、30回の変動表示が行なわれる期間というような変動表示回数を指定する期間であってもよく、15分以内の期間というような経過時間を指定する期間であってもよい。なお、このようなミッション演出が行なわれる期間は、最大限前述の所定期間が終了するまで継続し、前述の所定期間が終了する前であっても、ミッションが成功した時点で終了するようにしてもよい。このようなミッション演出が行なわれるアイテム計数ゲームは、前述したじゃんけんゲームの代わりに行なわれる昇格ゲームである。
次に、第4実施形態による確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を説明する。図40は、大当り遊技状態の終了後に行なわれる確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を示す表示画面図である。図40においては、(A51)〜(A58)に一連で、第1確変演出モードでの演出が行なわれるときの画像が示されている。
大当り遊技状態が終了するときには、(A51)〜(A53)により、図11の(A8)〜(A10)と同様の表示が行なわれる。そして、(A54)に示すように、「商店街チャンス30回」というような第1確変演出モードとなったことおよびアイテム計数ゲームでのミッションの回数を示す表示と、「福引券10枚で日本一周」、「福引券15枚で世界一周」というような第1昇格ゲームとして行なわれるアイテム計数ゲームでのミッションの課題を示す表示とが行なわれる。第1昇格ゲームでは、キャラクタ94が、計数対象画像であるアイテムとしての「福引券」を示す画像105(以下、福引券105という)を獲得して行くアイテム計数ゲームを示す画像が表示される。そして、第1昇格ゲームにおいては、30回の変動表示が行なわれる期間中において、福引券を10枚獲得すると「日本一周タイム」として示される第2確変演出モードに移行し、福引券を15枚獲得すると「世界一周タイム」として示される第3確変演出モードに移行する。
そして、(A55)に示すように、第1確変演出モードである商店街チャンスに対応して、「商店街チャンス」という第1確変演出モードを特定する文字、第1キャラクタ94、および、商店街チャンス用の背景画像95が示される第1確変演出モードの初期画面が表示される。この初期画面においては、この段階で飾り図柄の変動表示の開始条件が成立しているときには、(A55)に示すように、表示画面の右下部において、飾り図柄91,92,93が縮小された態様で変動表示される。
そして、第1確変演出モードにおいては、変動表示が1回行なわれるごとに第1昇格ゲームとしてのアイテム計数ゲームの1回の実行条件が成立し、(A56)に示すように、変動表示中において、第1キャラクタ94が、第2キャラクタ96から福引券105を獲得していくアイテム計数ゲームの画像が表示される。アイテム計数ゲームの演出においては、第1キャラクタ94が、福引券105を獲得できるときと、獲得できないときとがあり、また、福引券105を獲得できるときには、福引券105を1枚獲得できるときと、複数枚獲得できるときとがある。そして、(A56)に示すように、変動表示の表示結果が導出表示されるときに、福引券105を獲得できたか否かを示す表示が行なわれる。
アイテム計数ゲームが実行されるミッション演出期間中においては、(A55)および(A56)のそれぞれに示すように、「あと29回」、「あと0回」というような商店街チャンスの残期間をミッション演出期間中の残り変動表示回数(30回の変動表示回数から変動表示が行なわれた回数を減算した回数)で示す残り変動回数、および、「福引券0枚」、「福引券15枚」というようなミッション演出期間中での福引券の獲得枚数が表示される。ミッション演出期間中において、飾り図柄91〜93の変動表示が実行されるごとに、表示されている残り変動表示回数が1回ずつ減少更新させられる。そして、第1キャラクタ94が、福引券105を獲得したときには、獲得した枚数に応じて、表示されている獲得枚数が増加更新される。また、第1キャラクタ94が福引券105を獲得できずに、すでに獲得していた福引券105を失う表示(たとえば、落とす表示)が行なわれるときがある。このようなときには、失った枚数に応じて、獲得枚数が減少更新される。
30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、福引券を10枚以上14枚以下の枚数分獲得していると「日本一周タイム」として示される第2確変演出モードに移行し、福引券を15枚以上の枚数分獲得していると「世界一周タイム」として示される第3確変演出モードに移行する。福引券を15枚獲得したときの表示が、一例として図40の(A57),(A58)に示されている。図40の(A57)では、「福引券15枚GET!」というような福引券を15枚獲得したことを示す表示、および、「世界一周タイム」というような第3確変演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。そして、(A58)により図13の(A26)と同様の表示が行なわれた後、第1実施形態の場合と同様の第2確変演出モードでの表示が行なわれる。また、30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、獲得した福引券が10枚未満となったときには、再度、同様のミッション演出が繰返し行なわれる。なお、30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、獲得した福引券が10枚未満となったときには、再度、同様のミッション演出を繰返し行なわず、通常演出モードに移行するように制御してもよい。
次に、アイテム計数ゲームにおいてアイテムカウンタによりアイテム(福引券)を計数するときのアイテムの増減値をランダムに選択決定するために用いられるデータテーブルであるアイテムデータテーブルについて説明する。以下に説明するアイテムデータテーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ800のROM84に記憶されており、CPU86が実行する制御用プログラムにより読出され、表示制御に用いられる。
アイテムデータテーブルは、確変状態において用いられる確変時データテーブルと、非確変状態において用いられる非確変時データテーブルとを含む。また、確変時データテーブルは、比較的短い変動時間の変動表示を行なう変動パターンとして予め定められた変動パターンを指定する短期変動パターン指定コマンドを受信したときに用いられる確変時第1アイテムデータテーブルと、比較的長い変動時間の変動表示を行なう変動パターンとして予め定められた変動パターンを指定する長期変動パターン指定コマンドを受信したときに用いられる確変時第2アイテムデータテーブルとを含む。また、非確変時データテーブルは、前述の短期変動パターン指定コマンドを受信したときに用いられる非確変時第1アイテムデータテーブルと、前述の長期変動パターン指定コマンドを受信したときに用いられる非確変時第2アイテムデータテーブルとを含む。
図41は、アイテムデータテーブルを表形式で示す図である。図41においては、(a)に確変時第1アイテムデータテーブル、(b)に確変時第2アイテムデータテーブル、(c)に非確変時第1アイテムデータテーブル、(d)に非確変時第2アイテムデータテーブルがそれぞれ示されている。
(a)に示す確変時第1アイテムデータテーブルでは、RS5の値と、アイテムカウンタのカウント数(以下、アイテムカウント数という)の増減値との関係が次のように設定されている。RS5の値が0〜69のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS5の値が70〜195のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS5の値が196〜199のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
(b)に示す確変時第2アイテムデータテーブルでは、RS5の値と、アイテムカウント数の増減値との関係が次のように設定されている。RS5の値が0〜39のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS5の値が40〜69のいずれかのときには、増減値として+2が選択される。RS5の値が70〜195のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS5の値が196〜199のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
(c)に示す非確変時第1アイテムデータテーブルでは、RS5の値と、アイテムカウント数の増減値との関係が次のように設定されている。RS5の値が0〜39のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS5の値が40〜191のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS5の値が192〜199のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
(d)に示す非確変時第2アイテムデータテーブルでは、RS5の値と、アイテムカウント数の増減値との関係が次のように設定されている。RS5の値が0〜19のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS5の値が19〜39のいずれかのときには、増減値として+2が選択される。RS5の値が40〜191のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS5の値が192〜199のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
図41に示すアイテムデータテーブルでは、確変時の方が非確変時よりもアイテムカウント数を増加させると決定する割合が高くなるように設定されている。したがって、図41に示すアイテムデータテーブルが用いられることにより、確変時の方が非確変時よりもアイテムを獲得すると決定する割合が高くなるように設定されている。
なお、アイテム計数ゲーム中においては、獲得計数値を把握できればよいので、獲得計数値の表示方法は、数値により獲得計数値を表示する方法に限られず、次のような表示を行なうようにしてもよい。たとえば、キャラクタ94が持ったかごの中に表示する福引券105の枚数により獲得計数値を示すようにしてもよい(たとえば、獲得計数値が3つのときには、かごの中に福引券105を3枚表示する)。また、獲得計数値に対応する枚数の福引券105の画像を表示する(たとえば、獲得計数値が3つのときには、福引券105を3枚表示する)ことにより、獲得計数値を示すようにしてもよい。また、ミッション達成のために必要な獲得計数値の残数を、数値または福引券105の画像数で表示するようにしてもよい。また、アイテム計数ゲーム中において、ミッション演出期間の残期間をミッション演出期間中の残り変動表示回数で示す残り回数値を表示する例を示した。しかし、これに限らず、残り変動回数表示の代わりに、アイテム計数ゲーム中に実行された変動表示回数を表示する実行変動回数表示を行なうようにしてもよい。
前述したようなアイテム計数ゲームにおけるアイテムの計数は、後述するようなアイテムカウンタの計数値を所定の更新条件が成立するごとに更新することにより行なわれる。
次に、第4実施形態による図柄変動開始処理について説明する。図42は、第4実施形態による図柄変動開始処理を示すフローチャートである。図42の図柄変動開始処理は、図31の図柄変動開始処理と置換えられるものである。この図42については、図31の処理と異なる点を主に説明する。図42の図柄変動開始処理が図31の処理と異なるのは、S231の代わりにS231aの表示結果・演出決定処理が設けられている点、および、S231b〜S231fが設けられている点、および、S232の代わりにS232aが設けられている点である。
S231aの表示結果・演出決定処理においては、第1確変演出モードであるときに、前述のアイテム計数ゲームを表示するための演出の内容を決定するアイテム計数演出決定処理を行ない、第2確変演出モードおよび第3確変演出モードのそれぞれであるときに、演出モード昇格判定処理を行なう。S251aの表示結果・演出決定処理の処理内容については、図43を用いて後述する。
そして、第1確変演出モードフラグがセットされているか否かを判断することにより、第1確変演出モードであるか否かを判断する(S231b)。第1確変演出モードであると判断したときは、ミッションカウンタを「1」減算更新する(S231c)。ミッションカウンタは、第1確変演出モードにおけるミッション演出形式のアイテム計数ゲームの演出の進行を管理するために用いられる計数手段であり、ミッションカウンタの値に応じてアイテム計数ゲームの演出の進行度が把握される。ミッションカウンタは、たとえば、図37の演出モード管理処理においてS344、S348により第1確変演出モードとすることが決定されたときに所定数(たとえば30回)にセットされ、その後、このように減算される。S231cにより、変動表示が行なわれるごとに、ミッションカウンタが減算更新されることとなる。そして、ミッションカウンタの値が「0」になったか否かを判断する(S231d)。
ミッションカウンタの値が「0」になっていないときには、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンで飾り図柄を変動表示(図40に示すような縮小表示)をさせるための表示データに加えて、第1確変演出モードでのアイテム計数ゲームの進行度に対応して、確変演出を行なうための各種の表示データを設定し(S231e)、S241に進む。これにより、たとえば、図40の(A56)に示すような画像が表示される。一方、ミッションカウンタの値が「0」になったときには、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンで飾り図柄を変動表示(図40に示すような縮小表示)させるための表示データに加えて、第1確変演出モードでのアイテム計数ゲームの進行度に対応して、確変演出を行ない、S231aによりセットされ得る昇格フラグに応じて昇格演出を行なうための表示データを設定し(S231f)、S241に進む。これにより、たとえば、図40の(A57)に示すような画像が表示される。
次に、図42のS231aによる表示結果・演出決定処理について説明する。図43は、第4実施形態による表示結果・演出決定処理(図42のS231a)を示すフローチャートである。図43の処理については、図32の処理と異なる点を主に説明する。図43の表示結果・演出決定処理が図32の処理と異なるのは、S290,S291の代わりに、S290a,S291a〜S291cが設けられている点である。
S283,S285,S286,S288またはS289により飾り図柄の表示結果が決定されると、第1確変演出モードフラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、現在の演出モードが第1確変演出モードであるか否かを判断する(S290a)。そして、第1確変演出モードであると判断されたときは、アイテム計数演出決定処理を実行し(S291a)、リターンする。これにより、第1確変演出モードであるときには、アイテム計数ゲームを表示するための演出の内容が決定される。アイテム計数演出決定処理の内容については、図45を用いて説明する。一方、第1確変演出モードではないと判断されたときは、第2確変演出モードフラグまたは第3確変演出モードフラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、現在の演出モードが第2確変演出モードまたは第3確変演出モードであるか否かを判断する(S291b)。
そして、第2確変演出モードまたは第3確変演出モードであると判断されたときは、演出モード昇格判定処理を実行し(S291c)、リターンする。S291cの演出モード昇格判定処理は、図44に示すように、図33の演出モード昇格判定処理からS401〜S406を削除した構成の処理である。これは、第1確変演出モードにおいては、昇格ゲームとしてアイテム計数ゲームによる演出が行なわれるから、第1実施形態に示したようなじゃんけんゲームをする必要がないためである。これにより、第2確変演出モードまたは第3確変演出モードであるときは、第1実施形態により示したようなじゃんけんゲームによる第2昇格ゲームまたは第3昇格ゲームが行なわれる。一方、S291bにより第2確変演出モードまたは第3確変演出モードではないと判断されたときは、そのままリターンする。
図45は、第4実施形態による表示結果・演出決定処理におけるアイテム計数演出決定処理(S291a)を示すフローチャートである。アイテム計数演出決定処理においては、まず、前述したS216により格納された大当り種類情報に基づいて、確変状態であるか否かを判断する(S261)。たとえば、大当り種類情報は、大当りとなるごとに書換えられるので、15R第1確変大当り、15R第2確変大当り、2R第1確変大当り、および、2R第2確変大当りを特定する大当り種類情報が格納されているときは、確変状態であり、それ以外の大当りを特定する大当り種類情報が格納されているときは、非確変状態であると判断される。
S261で確変状態ではないと判断したときは、後述するS265に進む。一方、確変状態であると判断したときは、S218により格納された変動パターン情報に基づいて、前述の長期変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する(S262)。長期変動パターン指定コマンドを受信していないと判断したとき、すなわち、短期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、図41の確変時第1アイテムデータテーブルを選択し(S263)、後述するS268に進む。一方、長期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、図41の確変時第2アイテムデータテーブルを選択し(S264)、後述するS268に進む。
S261で確変状態ではないと判断したときには、S218により格納された変動パターン情報に基づいて、前述の長期変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する(S265)。長期変動パターン指定コマンドを受信していないと判断したとき、すなわち、短期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、図41の非確変時第1アイテムデータテーブルを選択し(S266)、後述するS268に進む。一方、長期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、図41の非確変時第2アイテムデータテーブルを選択し(S267)、後述するS268に進む。
S268では、S263,S264,S266,S267のいずれかにより選択したデータテーブルを用い、今回の変動表示におけるアイテムカウント数の増減値をランダムに決定する。具体的に、S268では、RS5の値を抽出し、その抽出値に基づいて、選択したデータテーブルにおいて抽出値に対応するアイテムカウント数の増減値を決定し、アイテムカウント数の増減値データとしてRAM85に記憶させる。そして、S268により決定されたアイテムカウント数の増減値に基づいて、アイテムカウント数の増減があるか否かを判断する(S269)。
アイテムカウント数の増減がないと判断したとき(「±0」のとき)は、アイテムカウント数が更新されず、後述するS271に進む。この場合には、S268により決定したアイテムカウント数増減値が、図40に示したようなアイテム計数ゲームの演出において、第1キャラクタ94が獲得する福引券105の個数(0個)として決定され、福引券105を獲得しない演出をするための表示データが、前述のS231eまたはS231fにおいて設定される。そして、更新されなかったアイテムカウント数が、アイテム計数ゲームの演出において、第1キャラクタ94が福引券105を獲得しに行ったときの演出の結果としての獲得計数値として決定され、その獲得計数値を獲得枚数として表示するための表示データが前述のS231eまたはS231fにおいて設定される。これにより、図40に示したような第1キャラクタ94が福引券105を獲得しようとする動作の表示と、その動作の結果としての獲得枚数の表示とが行なわれる。一方、アイテムカウント数の増減があると判断したときは、S268により決定されたアイテムカウント数の増減値を用いてアイテムカウント数を更新する(S270)。
そして、ミッション演出期間の終了時、すなわち、アイテム計数ゲームの終了時であるか否かを判断する(S271)。具体的に、アイテム計数ゲームは、ミッション演出期間中の変動表示回数を計数するミッションカウンタの値が0になったときに終了するが、変動表示が実行されるときに、ミッションカウンタは、アイテム計数演出決定処理が実行された後に更新されるので、S271では、ミッションカウンタの値が残り「1」になったときに、ミッション演出期間が終了すると判断する。
ミッション演出期間の終了時ではないと判断されたときは、後述するS276に進む。
一方、ミッション演出期間の終了時であると判断されたときは、アイテムカウント数に応じて確変演出モードを移行させる演出を行なうか否かを判断する必要があるので、アイテムカウント数が第2確変演出モードに移行するための設定値としての第1設定値である「10」以上であるか否かを判断する(S272)。アイテムカウント数が第1設定値以上ではないと判断したときは、後述するS276に進む。これにより、確変演出モードは、第1確変演出モードで維持される。一方、アイテムカウント数が第1設定値以上であると判断したときは、アイテムカウント数が第3確変演出モードに移行するための設定値としての第2設定値である「15」以上であるか否かを判断する(S273)。アイテムカウント数が第2設定値以上ではないと判断したときは、アイテムカウント数が第1設定値以上第2設定値未満であるので、第1昇格フラグをセットし(S274)、後述するS276に進む。一方、アイテムカウント数が第2設定値以上であると判断したときは、第2昇格フラグをセットし(S275)、後述するS276に進む。
S276では、第1昇格ゲーム実行フラグをセットする。これにより、変動表示が行なわれるごとに、図35の変動中昇格演出処理において、アイテム計数ゲームが、操作受付時間が設定されず遊技者が参加しない形式であって、無操作時昇格禁止設定がされていない第1昇格ゲームとして実行されることとなる。また、アイテム計数ゲームが終了するときには、アイテムカウント数に応じて、昇格フラグがセットされる。このように、昇格フラグがセットされたときには、図35の変動中昇格演出処理において、アイテム計数ゲームが第1昇格ゲームとして実行されるときに、S442により、昇格ゲームの結果として、確変演出モードが移行することを示す表示が行なわれ、S449により、昇格フラグの種類に応じて昇格後の確変演出モードでの表示が行なわれる。
この場合には、S268により決定したアイテムカウント数増減値が、図45に示したようなアイテム計数ゲームにおいて、第1キャラクタ94が獲得しまたは失うアイテムの個数として決定され、その増減数分のアイテムを獲得しまたは失う演出をするための表示データが、前述のS231eまたはS231fにおいて設定される。これにより、図40に示したような第1キャラクタ94が福引券105を獲得しようとする動作の表示と、その動作の結果として第1キャラクタ94が福引券105を獲得したか否か、および、失ったか否かを示す表示と、その動作の結果としての福引券の計数値の表示とが行なわれる。
また、第4実施形態の場合には、ミッション演出期間が終了した段階で、獲得した福引券が10枚未満となったときには、再度、同様のミッション演出を繰返し行なうために、次のような処理が行なわれる。図35の変動中昇格演出処理においてS446で昇格フラグがセットされていないと判断されたときに、第1確変演出モードにおけるミッション演出期間が終了した段階か否かを判断するために、ミッションカウンタが「0」になっているか否かおよび第1確変演出モードフラグがセット状態となっているか否かを判断し、ミッションカウンタが「0」になっており、かつ、第1確変演出モードフラグがセットされているときには、再度、同様のミッション演出を繰返し行なうために、ミッションカウンタを所定数(たとえば30回)にセットするとともに、アイテムカウント数を「0」にリセットする。これにより、その後、再度、同様のミッション演出が繰返し実行可能となる。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態を説明する。前述の第4実施形態においては、昇格ゲームとして、アイテム計数ゲームを実行する例を説明し、1種類の計数対象画像を計数するアイテム計数ゲームを示した。第5実施形態においては、複数種類の計数対象画像を計数するアイテム計数ゲームの例を説明する。第5実施形態については、前述した第1実施形態および第4実施形態と異なる部分を主として説明する。第4実施形態は、前述の図31の図柄変動開始処理、および、図32の表示結果・演出決定処理等の内容が第1実施形態と異なり、
前述の図45のアイテム計数演出決定処理等の内容が第4実施形態と異なる。
次に、第5実施形態による確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を説明する。図46は、第5実施形態による大当り遊技状態の終了後に行なわれる確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を示す表示画面図である。図46においては、(A61)〜(A68)に一連で、第1確変演出モードでの演出が行なわれるときの画像が示されている。
大当り遊技状態が終了するときには、(A61)〜(A63)により、図11の(A8)〜(A10)と同様の表示が行なわれる。そして、(A64)に示すように、「商店街チャンス30回」というような第1確変演出モードとなったことおよびアイテム計数ゲームでのミッションの回数を示す表示と、「福引券10枚で日本一周」、「金の福引券10枚で世界一周」というような第1昇格ゲームとして行なわれるアイテム計数ゲームでのミッションの課題を示す表示とが行なわれる。第1昇格ゲームでは、第1キャラクタ94が、第1の計数対象画像である第1のアイテム(Aアイテムともいう)としての「福引券」と、第2の計数対象画像である第2のアイテム(Bアイテムともいう)としての「金の福引券」とを示す画像106(以下、福引券と金の福引券とで価値が異なるので、これら2種類の福引券の総称として価値別福引券106と呼ぶ)を獲得して行くアイテム計数ゲームを示す画像が表示される。そして、第1昇格ゲームにおいては、30回の変動表示が行なわれる期間中において、福引券を10枚獲得すると「日本一周タイム」として示される第2確変演出モードに移行し、金の福引券を10枚獲得すると「世界一周タイム」として示される第3確変演出モードに移行する。
そして、(A65)に示すように、第1確変演出モードである商店街チャンスに対応して、「商店街チャンス」という第1確変演出モードを特定する文字、第1キャラクタ94、および、商店街チャンス用の背景画像95が示される第1確変演出モードの初期画面が表示される。この初期画面においては、この段階で飾り図柄の変動表示の開始条件が成立しているときには、(A65)に示すように、表示画面の右下部において、飾り図柄91,92,93が縮小された態様で変動表示される。
そして、第1確変演出モードにおいては、変動表示が1回行なわれるごとに第1昇格ゲームとしてのアイテム計数ゲームの1回の実行条件が成立し、(A66)に示すように、変動表示中において、第1キャラクタ94が、第2キャラクタ96から価値別福引券106を獲得していくアイテム計数ゲームの画像が表示される。アイテム計数ゲームの演出においては、第1キャラクタ94が、価値別福引券106を獲得できるときと、獲得できないときとがあり、また、価値別福引券106を獲得できるときには、福引券と金の福引券とのそれぞれについて、1枚獲得できるときと、複数枚獲得できるときとがある。したがって、価値別福引券106としては、福引券と金の福引券との両方を獲得できるとき、福引券と金の福引券とのどちらも獲得できないとき、および、福引券と金の福引券とのどちらか一方を獲得できるときが生じる。なお、価値別福引券106を獲得できるときには、福引券と金の福引券とのどちらか一方のみが獲得できるようにしてもよい。そして、(A66)に示すように、変動表示の表示結果が導出表示されるときに、価値別福引券106を獲得できたか否かを示す表示が行なわれる。
アイテム計数ゲームが実行されるミッション演出期間中においては、(A65)および(A66)のそれぞれに示すように、「あと29回」、「あと0回」というような商店街チャンスでの残り変動回数、および、「福引券0枚」、「金の福引券0枚」というようなミッション演出期間中での福引券および金の福引券のそれぞれの獲得枚数が表示される。ミッション演出期間中において、飾り図柄91〜93の変動表示が実行されるごとに、表示されている残り変動表示回数が1回ずつ減少更新させられる。そして、第1キャラクタ94が、価値別福引券106を獲得したときには、獲得した福引券および金の福引券のそれぞれの枚数に応じて、表示されている福引券および金の福引券のそれぞれの獲得枚数が増加更新される。また、第1キャラクタ94が価値別福引券106を獲得できずに、すでに獲得していた福引券および金の福引券のそれぞれを失う表示(たとえば、落とす表示)が行なわれるときがある。このようなときには、失った枚数に応じて、福引券および金の福引券のそれぞれの獲得枚数が減少更新される。
30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、福引券を10枚以上獲得していると「日本一周タイム」として示される第2確変演出モードに移行し、金の福引券を10枚以上の枚数分獲得していると「世界一周タイム」として示される第3確変演出モードに移行する。金の福引券を10枚獲得したときの表示が、一例として図46の(A67),(A68)に示されている。図46の(A67)では、「金の福引券10枚GET!」というような、金の福引券を10枚獲得したことを示す表示、および、「世界一周タイム」というような第3確変演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。そして、(A68)により図13の(A26)と同様の表示が行なわれた後、第1実施形態の場合と同様の第2確変演出モードでの表示が行なわれる。また、30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、獲得した福引券が10枚未満であり、かつ、獲得した金の福引券が10枚未満となったときには、再度、同様のミッション演出が繰返し行なわれる。なお、30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、獲得した福引券が10枚未満であり、かつ、獲得した金の福引券が10枚未満となったときには、再度、同様のミッション演出を繰返し行なわず、通常演出モードに移行するように制御してもよい。
次に、第5実施形態によるアイテムデータテーブルについて説明する。以下に説明するアイテムデータテーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ800のROM84に記憶されており、CPU86が実行する制御用プログラムにより読出され、表示制御に用いられる。
第5実施形態によるアイテムデータテーブルは、確変時第1アイテムデータテーブル、確変時第2アイテムデータテーブル、非確変時第1アイテムデータテーブル、および、非確変時第2アイテムデータテーブルのそれぞれが、福引券の計数値の増減値を選択するためのAアイテムデータテーブルと、金の福引券の計数値の増減値を選択するためのBアイテムデータテーブルとを含む。
図47は、第5実施形態によるアイテムデータテーブルを表形式で示す図である。図47においては、(a)に確変時第1アイテムデータテーブル、(b)に確変時第2アイテムデータテーブル、(c)に非確変時第1アイテムデータテーブル、(d)に非確変時第2アイテムデータテーブルがそれぞれ示されている。
(a)に示す確変時第1アイテムデータテーブルでは、Aアイテムデータテーブルにおいて、RS5の値と福引券(Aアイテム)のカウント数を示すAアイテムカウント数の増減値との関係が図41の(a)に示すRS5の値とアイテムカウント数の増減値との関係と同様に設定されている。また、確変時第1アイテムデータテーブルでは、Bアイテムデータテーブルにおいて、RS6の値と金の福引券(Bアイテム)のカウント数を示すBカウント数の増減値との関係が次のように設定されている。RS6の値が0〜139のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS6の値が140〜391のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS6の値が392〜399のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
(b)に示す確変時第2アイテムデータテーブルでは、Aアイテムデータテーブルにおいて、RS5の値とAアイテム(福引券)カウント数の増減値との関係が図41の(b)に示すRS5の値とアイテムカウント数の増減値との関係と同様に設定されている。また、確変時第2アイテムデータテーブルでは、Bアイテムデータテーブルにおいて、RS6の値と、Bアイテム(金の福引券)カウント数の増減値との関係が次のように設定されている。RS6の値が0〜79のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS6の値が80〜139のいずれかのときには、増減値として+2が選択される。RS6の値が140〜391のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS6の値が392〜399のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
(c)に示す非確変時第1アイテムデータテーブルでは、Aアイテムデータテーブルにおいて、RS5の値とAアイテム(福引券)カウント数の増減値との関係が図41の(c)に示すRS5の値とアイテムカウント数の増減値との関係と同様に設定されている。また、非確変時第1アイテムデータテーブルでは、Bアイテムデータテーブルにおいて、RS6の値と、Bアイテム(金の福引券)カウント数の増減値との関係が次のように設定されている。RS6の値が0〜79のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS6の値が80〜383のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS6の値が384〜399のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
(d)に示す非確変時第2アイテムデータテーブルでは、Aアイテムデータテーブルにおいて、RS5の値とAアイテム(福引券)カウント数の増減値との関係が図41の(d)に示すRS5の値とアイテムカウント数の増減値との関係と同様に設定されている。また、非確変時第2アイテムデータテーブルでは、Bアイテムデータテーブルにおいて、RS6の値と、Bアイテム(金の福引券)カウント数の増減値との関係が次のように設定されている。RS6の値が0〜39のいずれかのときには、増減値として+1が選択される。RS6の値が40〜79のいずれかのときには、増減値として+2が選択される。RS6の値が80〜383のいずれかのときには、増減値として±0が選択される。RS6の値が384〜399のいずれかのときには、増減値として−1が選択される。
図47に示すアイテムデータテーブルでは、確変時の方が非確変時よりも、福引券に対応するAアイテムカウント数および金の福引券に対応するBアイテムカウント数のそれぞれについて、増加させると決定する割合が高くなるように設定されている。したがって、図47に示すアイテムデータテーブルが用いられることにより、確変時の方がAアイテムおよびBアイテムのそれぞれについて、獲得すると決定する割合が高くなるように設定されている。
図48は、第5実施形態による表示結果・演出決定処理におけるアイテム計数演出決定処理(S291a)を示すフローチャートである。アイテム計数演出決定処理においては、まず、前述したS216により格納された大当り種類情報に基づいて、確変状態であるか否かを判断する(S261)。
S261で確変状態ではないと判断したときは、後述するS265に進む。一方、確変状態であると判断したときは、S218により格納された変動パターン情報に基づいて、前述の長期変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する(S262)。長期変動パターン指定コマンドを受信していないと判断したとき、すなわち、短期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、図47の確変時第1アイテムデータテーブルを選択し(S263a)、後述するS268aに進む。一方、長期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、図47の確変時第2アイテムデータテーブルを選択し(S264a)、後述するS268aに進む。
S261で確変状態ではないと判断したときには、S218により格納された変動パターン情報に基づいて、前述の長期変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する(S265)。長期変動パターン指定コマンドを受信していないと判断したとき、すなわち、短期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、図47の非確変時第1アイテムデータテーブルを選択し(S266a)、後述するS268aに進む。一方、長期変動パターン指定コマンドを受信したと判断したときは、前述の非確変時第2アイテムデータテーブルを選択し(S267a)、後述するS268aに進む。
S268aでは、S263a,S264a,S266a,S267aのいずれかにより選択したデータテーブルを用い、今回の変動表示におけるAアイテムとしての福引券のカウント数の増減値と、Bアイテムとしての金の福引券のカウント数の増減値とをそれぞれランダムに決定する。具体的に、S268aでは、RS5の値を抽出し、その抽出値に基づいて、選択したデータテーブルにおけるAアイテムデータテーブルにおいて抽出値に対応する福引券のアイテムカウント数の増減値を決定し、福引券のアイテムカウント数の増減値データとしてRAM85に記憶させる。さらに、S268aでは、RS6の値を抽出し、その抽出値に基づいて、選択したデータテーブルにおけるBアイテムデータテーブルにおいて抽出値に対応する金の福引券のアイテムカウント数の増減値を決定し、金の福引券のアイテムカウント数の増減値データとしてRAM85に記憶させる。そして、S268aにより決定されたアイテムカウント数の増減値に基づいて、AアイテムとBアイテムとの少なくとも一方で、アイテムカウント数の増減があるか否かを判断する(S269a)。
S269aによりアイテムカウント数の増減がないと判断したとき(「±0」のとき)は、福引券に対応するAアイテムカウント数および金の福引券に対応するBアイテムカウント数を更新せずに、後述するS271aに進む。この場合には、S268aにより決定したアイテムカウント数増減値が、図46に示したようなアイテム計数ゲームの演出において、第1キャラクタ94が獲得する価値別福引券106の個数(0個)として決定され、価値別福引券106を獲得しない演出をするための表示データが、前述の図42のS231eまたはS231fにおいて設定される。そして、更新されなかったアイテムカウント数が、アイテム計数ゲームの演出において、第1キャラクタ94が価値別福引券106を獲得しに行ったときの演出の結果としての獲得計数値として決定され、その獲得計数値を獲得枚数として表示するための表示データが前述の図42のS231eまたはS231fにおいて設定される。これにより、図46に示したような第1キャラクタ94が価値別福引券106を獲得しようとする動作の表示と、その動作の結果としての獲得枚数の表示とが行なわれる。一方、S269aによりアイテムカウント数の増減があると判断したときは、S268aにより決定されたアイテムカウント数の増減値を用いて、増減があったアイテムに対応するアイテムカウント数を更新する(S270a)。これにより、S268aにより決定されたアイテムカウント数の増減値に基づいて、福引券と金の福引券とのうちの少なくとも一方のアイテムカウントが更新される。
そして、ミッション演出期間の終了時、すなわち、アイテム計数ゲームの終了時であるか否かを判断する(S271a)。具体的に、S271aでは、図45のS271と同様の処理が行なわれることにより、ミッション演出期間の終了時であるか否かを判断する。
ミッション演出期間の終了時ではないと判断されたときは、S276に進む。一方、ミッション演出期間の終了時であると判断されたときは、アイテムカウント数に応じて確変演出モードを移行させる演出を行なうか否かを判断する必要があるので、Aアイテム、すなわち、福引券のアイテムカウント数が第2確変演出モードに移行するための設定値としての第1設定値である「10」以上であるか否かを判断する(S272a)。福引券のアイテムカウント数が第1設定値以上であると判断したときは、Bアイテム、すなわち、金の福引券のアイテムカウント数が第3確変演出モードに移行するための設定値としての第2設定値である「10」以上であるか否かを判断する(S273a)。
S273aにより金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上ではないと判断したときは、福引券のアイテムカウント数が第1設定値以上で、かつ、金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値未満になっていることに応じて、第1昇格フラグをセットし(S274)、S276に進む。一方、S273aにより金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上であると判断したときは、福引券のアイテムカウント数が第1設定値以上で、かつ、金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上になっていることに応じて、第3確変演出モードへの移行を第2確変演出モードへの移行よりも優先することにより、第2昇格フラグをセットし(S275)、S276に進む。
また、S272aにより福引券のアイテムカウント数が第1設定値以上でないと判断したときには、金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上であるか否かを判断する(S273b)。S273bにより金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上であると判断したときは、福引券のアイテムカウント数が第1設定値未満で、かつ、金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上になっていることに応じて、第2昇格フラグをセットし(S275)、S276に進む。一方、S273bにより金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上ではないと判断したときは、福引券のアイテムカウント数が第1設定値未満で、かつ、金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値未満になっていることに応じて、いずれの昇格フラグもセットせず、S276に進む。
S276では、第1昇格ゲーム実行フラグをセットする。これにより、変動表示が行なわれるごとに、図35の変動中昇格演出処理において、アイテム計数ゲームが、操作受付時間が設定されず遊技者が参加しない形式であって、無操作時昇格禁止設定がされていない第1昇格ゲームとして実行されることとなる。また、アイテム計数ゲームが終了するときには、アイテムカウント数に応じて、昇格フラグがセットされる。このように、昇格フラグがセットされたときには、図35の変動中昇格演出処理において、アイテム計数ゲームが第1昇格ゲームとして実行されるときに、S442により、昇格ゲームの結果として、確変演出モードが移行することを示す表示が行なわれ、S449により、昇格フラグの種類に応じて昇格後の確変演出モードでの表示が行なわれる。
この場合には、S268aにより決定した2種類のアイテムカウント数増減値が、図46に示したようなアイテム計数ゲームにおいて、第1キャラクタ94が獲得しまたは失う2種類のアイテムの個数として決定され、その増減数分のアイテムを獲得しまたは失う演出をするための表示データが、前述のS231eまたはS231fにおいて設定される。これにより、図46に示したような第1キャラクタ94が価値別福引券106を獲得しようとする動作の表示と、その動作の結果として第1キャラクタ94が価値別福引券106を獲得したか否か、および、失ったか否かを示す表示と、その動作の結果としての2種類の福引券の計数値の表示とが行なわれる。
また、第5実施形態の場合には、ミッション演出期間が終了した段階で、獲得した福引券および金の福引券のどちらもが10枚未満となったときには、再度、同様のミッション演出を繰返し行なうために、次のような処理が行なわれる。図35の変動中昇格演出処理においてS446で昇格フラグがセットされていないと判断されたときに、第1確変演出モードにおけるミッション演出期間が終了した段階か否かを判断するために、ミッションカウンタが「0」になっているか否かおよび第1確変演出モードフラグがセット状態となっているか否かを判断し、ミッションカウンタが「0」になっており、かつ、第1確変演出モードフラグがセットされているときには、再度、同様のミッション演出を繰返し行なうために、ミッションカウンタを所定数(たとえば30回)にセットするとともに、AアイテムおよびBアイテムの両方のアイテムカウント数を「0」にリセットする。これにより、その後、再度、同様のミッション演出が繰返し実行可能となる。
〔第6実施形態〕
次に、第6実施形態を説明する。第6実施形態においては、昇格ゲームとして、前述のアイテム計数ゲームと、じゃんけんゲーム等の操作ボタン88を用いたゲームとを組合せて構成される複合型のミニゲームを行なう例を説明する。第6実施形態については、前述した第1〜第5実施形態と異なる部分を主として説明する。第6実施形態は、前述の図31の図柄変動開始処理、および、図32の表示結果・演出決定処理等の内容が第1実施形態と異なり、前述の図45のアイテム計数演出決定処理、および、図44の演出モード昇格判定処理等の内容が第4実施形態および第5実施形態と異なる。
次に、第6実施形態による確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を説明する。図49は、第6実施形態による大当り遊技状態の終了後に行なわれる確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を示す表示画面図である。図49においては、(A71)〜(A82)に一連で、第1確変演出モードでの演出が行なわれるときの画像が示されている。
第6実施形態においては、第1昇格ゲームとして、前述のアイテム計数ゲームよりなる第1のミニゲームを行なった後、じゃんけんゲーム等の操作ボタン88を用いたゲームよりなる第2のミニゲームが行なわれる。第2のミニゲームは、複数種類(第2ミニゲームA、第2ミニゲームB)設けられており、第1のミニゲームのゲーム結果に基づいて、次に実行する第2のミニゲームが選択される。そして、第2のミニゲームのゲーム結果に基づいて、確変演出モードが第2確変演出モードまたは第3確変演出モードへ移行可能となる。
大当り遊技状態が終了するときには、(A71)〜(A73)により、図11の(A8)〜(A10)と同様の表示が行なわれる。そして、(A74)に示すように、「商店街チャンス30回」というような第1確変演出モードとなったことおよびアイテム計数ゲームでのミッションの回数を示す表示と、「福引券10枚でじゃんけんチャンス」、「福引券15枚でくじ引きチャンス」というような第1昇格ゲームの第1ミニゲームを構成するアイテム計数ゲームでのミッションの課題を示す表示とが行なわれる。第1ミニゲームでは、第1キャラクタ94が、計数対象画像である福引券105を獲得して行くアイテム計数ゲームを示す画像が表示される。そして、第1ミニゲームにおいては、30回の変動表示が行なわれる期間中において、福引券を10枚獲得すると「じゃんけんタイム」として示される第2ミニゲームAに移行し、福引券を15枚獲得すると「くじ引きチャンス」として示される第2ミニゲームBに移行する。
「じゃんけんチャンス」は、第1実施形態において示した遊技者参加形式のじゃんけんゲームを行なう演出モードである。「じゃんけんチャンス」において遊技者がじゃんけんゲームに勝つ表示が行なわれたときに、第2確変演出モードに移行する制御が行なわれる。また、「くじ引きチャンス」は、遊技者参加形式のミニゲームであって、遊技者が操作ボタン88の操作によりくじ引きをすることができるくじ引きゲームを行なう演出モードである。「くじ引きチャンス」において遊技者が当りくじを引く表示が行なわれたときに、第3確変演出モードに移行する制御が行なわれる。
そして、(A75)に示すように、第1確変演出モードである商店街チャンスに対応して、図40の(A55)と同様の第1確変演出モードの初期画面が表示される。そして、第1確変演出モードにおいては、変動表示が1回行なわれるごとに第1ミニゲームであるアイテム計数ゲームの1回の実行条件が成立し、(A76)に示すように、図40の(A56)と同様に、変動表示中において、第1キャラクタ94が、第2キャラクタ96から福引券105を獲得していくアイテム計数ゲームの画像が表示される。アイテム計数ゲームの演出については、ミッション演出期間が開始してから終了するまでの間に、第4実施形態に示したアイテム計数ゲームと同様の演出(福引券を獲得して計数していく演出)が行なわれる。
30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、福引券を10枚以上獲得していると「じゃんけんチャンス」として示される第2ミニゲームAの演出モードに移行し、福引券を15枚以上獲得していると「くじ引きチャンス」として示される第2ミニゲームBの演出モードに移行する。ミッション演出期間が終了した段階で福引券を10枚獲得したときの表示が、一例として図49の(A77),(A78)に示されている。図49の(A77)では、「福引券10枚GET!」というような、福引券を10枚獲得したことを示す表示、および、「じゃんけんチャンス」、「勝ったら日本一周へ」というような第2ミニゲームAの演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。第2ミニゲームAの演出モードとなったときには、(A78)〜(A80)に示すように「じゃんけんチャンス」という第2ミニゲームAの演出モードを特定する文字が表示される。
そして、「じゃんけんチャンス」という第2ミニゲームAにおいては、(A78),(A79)に示すように、図12の(A15),(A16)と同様の表示が行なわれた後、たとえば、(A80)に示すような図12の(A17)と同様の表示により、じゃんけんゲームの結果が表示される。そして、じゃんけんゲームに勝ったときには、(A81)に示すように、図12の(A18)と同様の表示により、「日本一周タイム」というような第2確変演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。じゃんけんゲームに負けたときには、第1確変演出モードが維持され、前述したような2種類のミニゲームよりなる昇格ゲームが繰返し行なわれることとなる。
第2ミニゲームBとしての「くじ引きチャンス」の表示画像については、図53の(A97)〜(A99)を用いて後述する。
第6実施形態によるアイテムデータテーブルは、第4実施形態で示した図41のアイテムデータテーブルと同様のデータテーブルが設けられる。
図50は、第6実施形態による表示結果・演出決定処理(S231a)を示すフローチャートである。図50の表示結果・演出決定処理については、図43の処理と異なる点を主に説明する。図50の表示結果・演出決定が図43の処理と異なるのは、S291a,S291cが設けられておらず、S291d,S291eが設けられている点である。
S290aにより現在の演出モードが第1確変演出モードであると判断されたときは、アイテム計数演出決定処理を実行し(S291d)、演出モード昇格判定処理を実行する(S291e)。これにより、第1確変演出モードであるときには、第1昇格ゲームに含まれる第1ミニゲームとしてのアイテム計数ゲームを表示するための演出の内容が決定され、必要に応じて、第1昇格ゲームに含まれる第2ミニゲームの演出の内容が決定される。アイテム計数演出決定処理の内容については、図51を用いて説明する。また、演出モード昇格判定処理の内容については、図52を用いて説明する。
一方、S290aにより第1確変演出モードではないと判断されたときは、第2確変演出モードフラグまたは第3確変演出モードフラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、現在の演出モードが第2確変演出モードまたは第3確変演出モードであるか否かを判断する(S291b)。
そして、第2確変演出モードまたは第3確変演出モードであると判断されたときは、演出モード昇格判定処理を実行し(S291e)、リターンする。これにより、第2確変演出モードまたは第3確変演出モードであるときは、第1実施形態により示したようなじゃんけんゲームによる第2昇格ゲームまたは第3昇格ゲームが行なわれる。一方、S291bにより第2確変演出モードまたは第3確変演出モードではないと判断されたときは、そのままリターンする。
図51は、第6実施形態による表示結果・演出決定処理におけるアイテム計数演出決定処理(S291d)を示すフローチャートである。図51のアイテム計数演出決定処理については、図45の処理と異なる点を主に説明する。図51のアイテム計数演出決定処理が図45の処理と異なるのは、S274,S275の代わりに、S274a,S275aが設けられており、S276が設けられていない点である。
S272によりアイテムカウント数が第1設定値以上であると判断し、S273によりアイテムカウント数が第2設定値以上ではないと判断したときは、アイテムカウント数が第1設定値以上第2設定値未満であるので、第2ミニゲームA実行フラグをセットし(S274a)、リターンする。第2ミニゲームA実行フラグは、前述の第2ミニゲームAを実行させるときにセットされるフラグである。一方、S273でアイテムカウント数が第2設定値以上であると判断したときは、第2ミニゲームB実行フラグをセットし(S274b)、リターンする。第2ミニゲームB実行フラグは、前述の第2ミニゲームBを実行させるときにセットされるフラグである。
図52は、第6実施形態による表示結果・演出決定処理における演出モード昇格判定処理(S291e)を示すフローチャートである。図52の演出モード昇格判定処理については、図33の処理と異なる点を主に説明する。図52の演出モード昇格判定処理が図33の処理と異なるのは、S402〜S406の代わりに、S451〜S463が設けられている点である。
S401により第1確変演出モードであると判断されたときは、前述の第2ミニゲームA実行フラグがセットされているか否かを判断する(S451)。第2ミニゲームA実行フラグがセットされていると判断されたときは、後述するS452に進む。一方、第2ミニゲームA実行フラグがセットされていないと判断されたときは、前述の第2ミニゲームB実行フラグがセットされているか否かを判断する(S457)。第2ミニゲームB実行フラグがセットされていると判断されたときは、後述するS458に進む。一方、第2ミニゲームB実行フラグがセットされていないと判断されたときは、第1昇格ゲーム第1実行フラグをセットし(S463)、リターンする。第1昇格ゲーム第1実行フラグは、第1昇格ゲームを実行することを示す第1昇格ゲーム実行フラグに含まれるフラグであり、第1昇格ゲームとして、図49に示すようなアイテム計数ゲームを実行することを示すフラグである。このように、第1昇格ゲーム第1実行フラグがセットされたときには、図35の変動中昇格演出処理により、第1昇格ゲームとして図49に示すようなアイテム計数ゲームのみが実行される。この場合のアイテム計数ゲームは、無操作時昇格禁止設定がされていない昇格ゲームである。
また、前述のS451により第2ミニゲーム実行Aフラグがセットされていると判断されたときは、第1昇格ゲーム第2実行フラグをセットする(S452)。第1昇格ゲーム第2実行フラグは、第1昇格ゲームを実行することを示す第1昇格ゲーム実行フラグに含まれるフラグであり、第1昇格ゲームとして、図49に示すような第2ミニゲームAを実行することを示すフラグである。このように、第1昇格ゲーム第2実行フラグがセットされたときには、図35の変動中昇格演出処理により、第1昇格ゲームとして図49に示すような第2ミニゲームAが実行される。この場合の第2ミニゲームAは、無操作時昇格禁止設定がされている昇格ゲームである。次に、第2ミニゲームA実行フラグをリセットする(S453)。そして、第1昇格ゲームの実行結果として、確変演出モードを、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格させるか否かを判定する昇格判定(第1確変演出モード第1昇格判定)が行なわれる(S454)。具体的に、S454では、S404と同様の処理を行なうことにより、昇格させるか否かを判定する。
次に、S454での昇格判定の判定結果として、確変演出モードを、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格させる決定がされたか否かを判断する(S455)。昇格させる決定がされたと判断されたときには、第1確変演出モードを第2確変演出モードに昇格させることを示すフラグとしての第1昇格フラグをセットし(S456)、リターンする。これにより、前述のような操作受付時間内に操作ボタン88が操作されたことを条件として、図49の(A80),(A81)に示されるような、第1確変演出モードから第2確変演出モードに昇格する表示が行なわれる。また、前述のような操作受付時間内に操作ボタン88が操作されないときには、第1確変演出モードが維持される表示が行なわれる。一方、昇格させる決定がされていないと判断されたときには、そのままリターンする。その場合は、第1確変演出モードが維持される表示が行なわれる。
また、前述のS457により第2ミニゲームB実行フラグがセットされていると判断されたときは、第1昇格ゲーム第3実行フラグをセットする(S458)。第1昇格ゲーム第3実行フラグは、第1昇格ゲームを実行することを示す第1昇格ゲーム実行フラグに含まれるフラグであり、第1昇格ゲームとして、図53に示すような第2ミニゲームBを実行することを示すフラグである。このように、第1昇格ゲーム第3実行フラグがセットされたときには、図35の変動中昇格演出処理により、第1昇格ゲームとして図53に示すような第2ミニゲームBが実行される。この場合の第2ミニゲームBは、無操作時昇格禁止設定がされている昇格ゲームである。次に、第2ミニゲームB実行フラグをリセットする(S459)。そして、第1昇格ゲームの実行結果として、確変演出モードを、第1確変演出モードから第3確変演出モードに昇格させるか否かを判定する昇格判定(第1確変演出モード第2昇格判定)が行なわれる(S460)。具体的に、S460では、S410と同様の処理を行なうことにより、昇格させるか否かを判定する。
次に、S460での昇格判定の判定結果として、確変演出モードを、第1確変演出モードから第3確変演出モードに昇格させる決定がされたか否かを判断する(S461)。昇格させる決定がされたと判断されたときには、第1確変演出モードを第3確変演出モードに昇格させることを示すフラグとしての第2昇格フラグをセットし(S462)、リターンする。これにより、たとえば、図53の(A100),(A101)に示されるような、第1確変演出モードから第3確変演出モードに昇格する表示が行なわれる。一方、昇格させる決定がされていないと判断されたときには、そのままリターンする。その場合は、第1確変演出モードが維持される表示が行なわれる。
〔第7実施形態〕
次に、第7実施形態を説明する。第7実施形態においては、昇格ゲームとして、前述のアイテム計数ゲームと、じゃんけんゲーム等の操作ボタン88を用いたゲームとを組合せて構成される複合型のミニゲームを行なうその他の例を説明する。より具体的に、第7実施形態では、複合型のミニゲームにおけるアイテム計数ゲームとして、第5実施形態に示したような複数の計数対象画像を計数するアイテム計数ゲームの例を説明する。第7実施形態については、前述した第6実施形態と異なる部分を主として説明する。第7実施形態は、前述の図51のアイテム計数演出決定処理等の内容が第6実施形態と異なる。
次に、第7実施形態による確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を説明する。図53は、第7実施形態による大当り遊技状態の終了後に行なわれる確変演出モードでの演出が行なわれるときの表示例を示す表示画面図である。図53においては、(A91)〜(A102)に一連で、第1確変演出モードでの演出が行なわれるときの画像が示されている。
第7実施形態においては、第1昇格ゲームとして、複数の計数対象画像を計数するアイテム計数ゲームよりなる第1のミニゲームを行なった後、じゃんけんゲーム等の操作ボタン88を用いたゲームよりなる第2のミニゲームが行なわれる。第2のミニゲームについては、第6実施形態で説明したゲームと同様のゲームが行なわれ、第2のミニゲームのゲーム結果に基づいて、確変演出モードが第2確変演出モードまたは第3確変演出モードへ移行可能となる。
大当り遊技状態が終了するときには、(A91)〜(A93)により、図11の(A8)〜(A10)と同様の表示が行なわれる。そして、(A94)に示すように、「商店街チャンス30回」というような第1確変演出モードとなったことおよびアイテム計数ゲームでのミッションの回数を示す表示と、「福引券10枚でじゃんけんチャンス」、「金の福引券10枚でくじ引きチャンス」というような第1昇格ゲームの第1ミニゲームを構成するアイテム計数ゲームでのミッションの課題を示す表示とが行なわれる。第1ミニゲームでは、第5実施形態の場合と同様に、第1キャラクタ94が、第1の計数対象画像である第1のアイテム(Aアイテム)としての「福引券」と、第2の計数対象画像である第2のアイテム(Bアイテム)としての「金の福引券」とを示す価値別福引券106を獲得して行くアイテム計数ゲームを示す画像が表示される。そして、第1ミニゲームにおいては、30回の変動表示が行なわれる期間中において、福引券を10枚獲得すると「じゃんけんタイム」として示される第2ミニゲームAに移行し、金の福引券を10枚獲得すると「くじ引きチャンス」として示される第2ミニゲームBに移行する。
そして、(A95)に示すように、第1確変演出モードである商店街チャンスに対応して、図46の(A65)と同様の第1確変演出モードの初期画面が表示される。そして、第1確変演出モードにおいては、変動表示が1回行なわれるごとに第1ミニゲームであるアイテム計数ゲームの1回の実行条件が成立し、(A96)に示すように、図46の(A66)と同様に、変動表示中において、第1キャラクタ94が、第2キャラクタ96から価値別福引券106を獲得していくアイテム計数ゲームの画像が表示される。アイテム計数ゲームの演出については、ミッション演出期間が開始してから終了するまでの間に、第5実施形態に示したアイテム計数ゲームと同様の演出(価値別福引券を獲得して計数していく演出)が行なわれる。
30回の変動表示が行なわれるミッション演出期間が終了した段階で、福引券を10枚以上獲得していると「じゃんけんチャンス」として示される第2ミニゲームAの演出モードに移行し、金の福引券を15枚以上獲得していると「くじ引きチャンス」として示される第2ミニゲームBの演出モードに移行する。ミッション演出期間が終了した段階で金の福引券を10枚獲得したときの表示が、一例として図53の(A97),(A98)に示されている。図53の(A97)では、「金の福引券10枚GET!」というような、金の福引券を10枚獲得したことを示す表示、および、「くじ引きチャンス」、「勝ったら世界一周へ」というような第2ミニゲームBの演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。第2ミニゲームBの演出モードとなったときには、(A98)〜(A99)に示すように「くじ引きチャンス」という第2ミニゲームBの演出モードを特定する文字が表示される。
「くじ引きチャンス」の第2ミニゲームであるくじ引きゲームにおいては、(A98)に示すように、遊技者がくじを選ぶための選択画像が表示される。具体的には、遊技者が引く3種類のくじ99を表示して操作ボタン88の操作により選択できるものを所定時間周期で順次切換えて発光させる表示を行なう操作選択画像97aを表示し、さらに、「ボタンで1本選んで」というメッセージと、操作ボタン88の操作を要求する操作要求画像98とを表示することにより、遊技者に対して操作ボタン88の操作が要求される。
(A98)の画像が表示された後、予め定められた操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されると、その操作時に操作選択画像97aで発光していたくじが遊技者側が引くくじとして選択決定される。一方、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されないときは、遊技者側が引くくじがランダムに決定される。その後、(A99)に示すように、引いたくじ99が拡大表示され、くじ引の結果を示す画像が表示される。操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたときには、前述のように選択決定されたくじ引き結果となる。一方、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されなかったときには、前述のように選択決定されたくじ引き結果ではなく、はずれのくじ引き結果となる。このように、くじ引きゲームの結果は、操作受付時間以内に操作ボタン88が操作されたときには、確変演出モードを移行させるか否かの判定結果と整合するように表示され、そのような操作ボタン88の操作が行なわれなかったときには、強制的にはずれの表示結果とされる。くじ引きゲームの結果は、(A99)に示すように、くじ99に示されるとともに、「当り」、「はずれ」というような文字が表示されることにより示される。
そして、くじ引きゲームに勝ったときには、(A100)に示すように、「世界一周タイム」というような第2確変演出モードとなったことを示す表示が行なわれる。くじ引きゲームに負けたときには、第1確変演出モードが維持され、前述したような2種類のミニゲームよりなる昇格ゲームが繰返し行なわれることとなる。
第7実施形態によるアイテムデータテーブルは、第5実施形態で示した図47のアイテムデータテーブルと同様のデータテーブルが設けられる。
図54は、第7実施形態による表示結果・演出決定処理におけるアイテム計数演出決定処理(S291d)を示すフローチャートである。図54のアイテム計数演出決定処理については、図48の処理と異なる点を主に説明する。図54のアイテム計数演出決定処理が図48の処理と異なるのは、S274,S275の代わりに、S274b,S275bが設けられており、S276が設けられていない点である。
S272aにより福引券のアイテムカウント数が第1設定値以上であると判断し、S273aにより金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上ではないと判断したときは、福引券のアイテムカウント数が第1設定値以上であるので、第2ミニゲームA実行フラグをセットし(S274b)、リターンする。一方、S273aで金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上であると判断したときは、金の福引券の方を優先して第2ミニゲーム実行フラグをセットし(S274b)、リターンする。また、S272aにより福引券のアイテムカウント数が第1設定値以上ではないと判断し、S273bにより金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上であると判断したときは、金の福引券のアイテムカウント数が第2設定値以上であるので、第2ミニゲームB実行フラグをセットし(S275b)、リターンする。
〔第8実施形態〕
次に、第8実施形態を説明する。第8実施形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で確変演出モードを選択決定し、決定した確変演出モードを演出制御コマンドにより演出制御用マイクロコンピュータ800へ指示することに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800が、前述のような確変演出モードに関する各種の演出制御を行なう例を説明する。第8実施形態については、前述した第1実施形態と異なる部分を主として説明する。第8実施形態は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で、前述の図22の変動パターン設定処理、図25の当り終了処理等の内容が第1実施形態と異なり、演出制御用マイクロコンピュータ800の側で、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側からコマンドにより指定された確変演出モードに関する各種の演出制御を行なう点が第1実施形態と異なる。
図55は、第8実施形態による遊技制御用マイクロコンピュータ560が遊技制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図である。図55については、前述した図6と異なる点を説明する。図55が図6と異なるのは、演出モード決定用のランダムカウンタR9が設けられている点である。
R9は、確変演出モードをランダムに選択決定するとともに確変演出モードの昇格判定結果をランダムに決定する等、演出モードの決定に用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R9は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとおよび割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。
所定のタイミングでR9から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と確変演出モードとの関係に基づいて、予め定められた複数種類の確変演出モードの中から、選択する確変演出モードが決定される。また、予め定められたタイミングでR9から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と確変演出モードの昇格の有無との関係に基づいて、確変演出モードを昇格させるか否かが決定される。
次に、主基板31から演出制御基板80に送信される変動パターンコマンドについて説明する。図56は、演出制御コマンドにおける変動パターンコマンドの一例を表形式で示す図である。
変動パターンコマンドは、基本的に、飾り図柄の変動パターンを指定(特定)するために用いられるコマンドである。変動パターンコマンドの基本的な機能としては、「大当りリーチA」(大当りとなるときにリーチAという種類のリーチになる変動パターン)、「はずれリーチA」(はずれとなるときにリーチAという種類のリーチになる変動パターン)というような表示結果および変動パターンを指定する機能がある。さらに、本実施の形態の場合、変動パターンコマンドは、「第1確変演出モード」(第1確変演出モードとなること)、「第2確変演出モード昇格」(第1確変演出モードから昇格し第2確変演出モードになること)というような演出モードを指定する機能がある。たとえば、図56に示す大当りリーチA・第1確変演出モード指定コマンドは、大当りリーチAとすること、および、第1確変演出モードとすることを指定するコマンドである。また、図56に示すはずれリーチA・第2確変演出モード昇格指定コマンドは、はずれリーチAとすること、および、第1確変演出モードから第2確変演出モードへ昇格することを指定するコマンドである。
また、前述した第1実施形態〜第7実施形態では、確変報知をするか否かおよび確変報知をするタイミングについての情報を、変動パターンコマンドにより指定する例を示したが、第8実施形態では、確変報知をするか否かおよび確変報知をするタイミングについての情報は、表示結果コマンドにより指定する。
次に、第8実施形態による変動パターン設定処理について説明する。図57は、第8実施形態における変動パターン設定処理を示すフローチャートである。図57の変動パターン設定処理については、図22の処理と異なる点を主に説明する。図57の変動パターン設定処理が図22の処理と異なるのは、S81の代わりにS81aが設けられており、S80aとS81aとの間に、S80b,S80cが設けられている点である。
S80aにより変動パターンが選択された後に、選択された変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判断する(S80b)。そして、スーパーリーチの変動パターンであるときには、演出モードの昇格判定を行なう演出モード判定処理を実行し(S80c)、S81aに進む。S80cでは、演出モードが昇格可能な第1〜第3演出モードのいずれかであるときに、昇格判定が行なわれる。一方、スーパーリーチの変動パターンでないときには、そのままS81aに進む。
S81aではS80aにより選択された変動パターンと、現在の演出モード(S80cにより確変演出モードが昇格されたときには昇格後の確変演出モード)とに応じて、その変動パターンおよび演出モードを特定可能な変動パターンコマンドを選択する。このようにこれにより、選択された変動パターンコマンドは、S83で送信するための設定が行なわれる。これにより、変動表示が行なわれるときには、たとえば、図56に示したような変動パターンコマンドが選択され、送信される。
図58は、第8実施形態による変動パターン設定処理における演出モード判定処理(S80c)を示すフローチャートである。演出モード判定処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、現在の演出モードが昇格可能な演出モード、すなわち、第1〜第3演出モードのいずれかであるか否かを判断する(S601)。昇格可能な演出モードではないと判断されたときは、リターンする。これにより、演出モードは維持される。一方、昇格可能な演出モードであると判断されたときは、確変演出モードを昇格させるか否かを判定する(S602)。具体的に、S602では、第1確変演出モードおよび第2確変演出モードのそれぞれであるときには、次のように確変演出モードを昇格させるか否かの判断を行なう。
S602では、演出モード決定用のランダムカウンタR9の数値データと確変演出モードの昇格の有無との関係が定められたデータテーブルであって、確変状態と非確変状態とで昇格させる判定をする割合が異なる(確変状態の方が非確変状態よりも昇格させる判定をする割合が高い)ようにデータが定められた確変演出昇格判定データテーブルを用いて昇格判定が行なわれる。確変演出昇格判定データテーブルは、RAM55に記憶されている。より具体的に、S602においては、R9のカウント値を抽出し、確変フラグがセットされているか否かに基づいて現在が確変状態であるか否を確認し、確変状態であるか否かに応じて、確変演出昇格判定データテーブルを用いて、その抽出値に基づいて確変演出モードを昇格させるか否かが決定される。また、S602では、第3確変演出モードであるときには、図33のS414〜S416の場合と同様に、2R第1確変大当りとする決定がされたときにのみ確変演出モードを昇格させると判断する。
次に、S602での昇格判定の判定結果として、確変演出モードを昇格させる決定がされたか否かを判断する(S603)。昇格させる決定がされていないと判断されたときは、リターンする。これにより、昇格させる決定がされなかったときは、確変演出モードが現状の演出モードで維持される。一方、昇格させる決定がされたときは、昇格前の確変演出モードを示すフラグとしてセットされていた演出状態フラグを昇格後の確変演出モードを昇格後の演出モードを示す演出状態フラグに切換え(S604)、リターンする。ここで、演出状態フラグは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が管理する演出モードを示すフラグである。第1〜第3確変演出モードのそれぞれであるときには、第1〜第3確変演出状態フラグがそれぞれセットされる。時短演出モードであるときには、時短演出状態フラグがセットされる。確変報知演出モードであるときには、確変報知演出状態フラグがセットされる。S604によれば、第1確変演出モードから第2確変演出モードへの移行、第2確変演出モードから第3確変演出モードへの移行、または、第3確変演出モードから確変報知演出モードへの移行が行なわれる。
S603のように、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、確変演出モードを昇格させる決定がされたときには、演出状態フラグが昇格後の確変演出モードを示すように切換えられる。このような演出モード判定手段による昇格させるか否かの判定結果は、判定結果を示すフラグ等のデータにより記憶され、前述したS81aでのコマンドの選択の際において、昇格の有無を特定するために用いられる。
このような演出モード判定処理により確変演出モードを昇格させるか否かが判定されることにより、その判定結果に応じて、S81aでの変動パターンコマンドの選択時に、確変演出モードを昇格させるか否かを特定するコマンドを選択する。
このような確変演出モードを昇格させるか否かを特定する変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ800により受信されると、前述の図33に示した演出モード昇格判定処理においては、次のような処理を行なう。第8実施形態の場合は、確変演出モードを昇格させるか否かの判定が遊技制御用マイクロコンピュータ560側で行なわれるので、演出制御用マイクロコンピュータ800の側では、演出モード昇格判定処理において、第1確変演出モードであるときには、S404,S405の処理の代わりに、確変演出モードを昇格させることが特定された変動パターンコマンドを受信したか否かを判断し、そのような変動パターンコマンドを受信したときに、前述のS406を実行して第1昇格フラグをセットする処理を行なう。また、同様に、第2確変演出モードであるときには、S410,S411の処理の代わりに、確変演出モードを昇格させることが特定された変動パターンコマンドを受信したか否かを判断し、そのような変動パターンコマンドを受信したときに、前述のS412を実行して第2昇格フラグをセットする処理を行なう。また、第3確変演出モードであるときには、S413〜S418と同様の処理を行なう。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800では、変動表示装置9において、第1実施形態の場合と同様の演出を行なうことができる。
次に、第8実施形態による当り終了処理について説明する。図59は第8実施形態による特別図柄プロセス処理における当り終了処理を示すフローチャートである。図59の当り終了処理については、図25の処理と異なる点を主に説明する。図59の当り終了処理が図25の処理と異なるのは、S174とS175との間に演出管理処理(S174a)が設けられている点である。
S174により当りフラグがリセットされた後に、演出管理処理が実行される(S174a)。演出管理処理は、当り遊技状態終了後における演出モードの管理を遊技制御用マイクロコンピュータ560側で行なうために、前述のように演出制御用マイクロコンピュータ800側で行なわれる演出モード管理処理と同様の処理を実行するものである。この演出管理処理の内容については、図60を用いて後述する。
図60は、図59の当り終了処理における演出管理処理(S174a)を示すフローチャートである。第8実施形態においては、図21のS49により選択された表示結果コマンドの内容を特定するデータが、当り遊技状態が終了するまでRAM55に記憶される。表示結果コマンドにおいては確変報知をするか否かが指定されているので、その表示結果コマンドの内容を特定するデータに基づいて15R第1確変大当りまたは2R第1確変大当りによるラウンド中または大当り遊技状態終了時における確変報知が指定済みであるか否かを確認する(S700)。これにより、大当り遊技状態が終了するときまでに確変報知が実行済となるか否かが判断される。
確変報知が指定済であると判断したときには、現在の確変演出モードが確変報知演出モードにあることを示す確変報知演出状態フラグをセット(S710)し、後述するS711に進む。一方、確変報知が指定済ではないと判断したとき、すなわち、確変報知が行なわれないときには、図21のS49により選択された表示結果コマンドの内容を特定するデータに基づいてどの種類の大当りであるかを確認することにより、いずれかの種類の15R大当りでの大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S701)。
15R大当りの終了時ではないと判断されたときは、2R第2確変大当りまたは小当りの当り遊技状態の終了時である。そのときには、現在の演出モードが通常演出モードであるか否かを判断する(S702)。S702においては第1〜第3確変演出状態フラグ、時短演出状態フラグ、および、確変報知演出状態フラグのいずれのフラグもセットされていないときに、通常演出モードであると判断する。
通常演出モードではないと判断されたときは、後述するS711に進む。これにより、通常演出モードでないときに、2R第2確変大当りまたは小当りとなったときには、当り遊技状態の終了後に、演出モードが変化(ステップアップ)しない。なお、このように通常演出モードでないと判断されたときに2R第2確変大当りまたは小当りとなったときであっても、当り遊技状態の終了後に、確変演出モードがステップアップするようにしてもよい。一方、通常演出モードであると判断されたときは、確変演出モード選択テーブルを選択する(S703)。確変演出モード選択テーブルは、通常演出モードの状態であるときに発生した2R第2確変大当りおよび小当りの当り遊技状態の終了後における確変演出モードをランダムに選択するためのデータテーブルであり、ROM54に記憶されている。2R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モード、第2確変演出モード、および、第3確変演出モードのそれぞれにランダムカウンタR9の数値データが割振られて対応付けられており、抽出されたR9の数値データに対応する確変演出モードを大当り遊技状態終了後における確変演出モードとして決定する。2R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モードが選択される割合が最も高く、その次に第2確変演出モードが最も選択される割合が高く、第3確変演出モードが選択される割合が最も低くなるようにR9の数値データが割振られている。
次に、R9の数値データを抽出し、S703により選択された2R用確変演出モード選択テーブルを用いて、抽出されたR9の数値データに基づいて、第1〜第3確変演出モードのうちのいずれかの確変演出モードを選択決定する(S704)。そして、決定した演出モードに対応して、第1〜第3確変演出状態フラグのうちのいずれかのフラグをセットし(S708)、後述するS711に進む。
また、S701により15R大当りの終了時であると判断されたときは、前述の表示結果コマンドの内容を特定するデータに基づいて、15R時短大当りの大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S705)。15R時短大当りの終了時であると判断されたときには、時短演出モードの状態であることを示す時短演出状態フラグをセット(S709)し、後述するS711に進む。一方、15R時短大当りの終了時ではないと判断されたときには、15R通常大当りの大当り遊技状態の終了時であり、15R用確変演出モード選択テーブルを選択する(S706)。
15R用確変演出モード選択テーブルは、15R通常大当りおよび15R第2確変大当りのそれぞれの大当り遊技状態終了後における確変演出モードをランダムに選択するためのデータテーブルであり、ROM54に記憶されている。15R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モード、第2確変演出モード、および、第3確変演出モードのそれぞれにランダムカウンタR9の数値データが割振られて対応付けられており、抽出されたR9の数値データに対応する確変演出モードを大当り遊技状態終了後における確変演出モードとして決定する。15R用確変演出モード選択テーブルにおいては、第1確変演出モードが選択される割合が最も高く、その次に第2確変演出モードが最も選択される割合が高く、第3確変演出モードが選択される割合が最も低くなるようにR9の数値データが割振られている。
次に、R9の数値データを抽出し、S706により選択された15R用確変演出モード選択テーブルを用いて、抽出されたRS5の数値データに基づいて、第1確変演出モード〜第3確変演出モードのうちのいずれかの確変演出モードを選択決定し(S707)、S708に進む。S708では、S704またはS707により決定された確変演出モードに対応して、第1確変演出状態フラグ〜第3確変演出状態フラグのうちのいずれかのフラグをセットし(S708)、後述するS711に進む。これにより、15R通常大当りの大当り遊技状態の終了後と、15R第2確変大当りの大当り遊技状態の終了後と、通常演出モードにおいて発生した2R第2確変大当りの大当り遊技状態の終了後と、通常演出モードにおいて発生した小当りの小当り遊技状態の終了後とのそれぞれにおいては、第1〜第3確変演出モードのうちいずれかの確変演出モードに制御される。
S711では、前述の演出モード管理処理においてセットされた演出状態フラグに基づいて当り遊技状態終了後の演出モードを特定し、その演出モードを指定する演出制御コマンドを送信するための設定が行なわれる。このようにコマンドが設定されると、図18のS108において、当該コマンドが出力される。このようなコマンドが演出設定用マイクロコンピュータ800により受信されると、演出設定用マイクロコンピュータ800では、演出モードを、当該コマンドにしたがった演出モードとする制御を行なう。具体的には、図37の演出モード管理処理において、S340〜S350の処理を行なう代わりに、S711により設定されて出力された演出制御コマンドの内容に応じて、次のように演出モードフラグをセットする。
たとえば、当り遊技状態終了後の演出モードとして確変報知演出モードを指定した演出制御コマンドを受信したときには、確変報知演出モードフラグをセットする。また、当り遊技状態終了後の演出モードとして時短演出モードを指定した演出制御コマンドを受信したときには、時短演出モードフラグをセットする。また、当り遊技状態終了後の演出モードとして第1確変演出モードを指定した演出制御コマンドを受信したときには、第1確変演出モードフラグをセットする。また、当り遊技状態終了後の演出モードとして第2確変演出モードを指定した演出制御コマンドを受信したときには、第2確変演出モードフラグをセットする。また、当り遊技状態終了後の演出モードとして第3確変演出モードを指定した演出制御コマンドを受信したときには、第3確変演出モードフラグをセットする。このように演出モードフラグがセットされることにより、第1実施形態の場合と同様に大当り遊技状態後において、第1〜第3確変演出モードに移行し各演出モードに対応する演出をするための表示が変動表示装置9において行なわれることとなる。
また、第8実施形態のように遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技状態終了後の演出モードの選択決定と、確変演出モードにおける昇格判定とを行なうときにも、第2実施形態のようなリーチの種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なるようにすることも可能である。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で、15R大当り後に確変演出モードとなったときの変動表示におけるリーチの種類を記憶しておき、そのリーチの種類に応じて、第2実施形態で説明したような昇格判定を行なう。
また、第8実施形態のように遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技状態終了後の演出モードの選択決定と、確変演出モードにおける昇格判定とを行なうときにも、第3実施形態のような大当り予告の種類に応じて、確変演出モードを昇格させる判定をする割合が異なるようにすることも可能である。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で、大当り予告をするか否かを判断するとともに、大当り予告を行なうときの大当り予告の種類を選択決定する。そして、その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で、15R大当り後に確変演出モードとなったときの変動表示における大当り予告の種類を記憶しておき、その大当り予告の種類に応じて、第3実施形態で説明したような昇格判定を行なう。そして、大当り予告を行なうか否か、および、大当り予告を行なうときの大当り予告の種類は、表示結果コマンドまたは変動パターンコマンドのいずれかにより指定する。
また、第8実施形態のように遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技状態終了後の演出モードの選択決定と、確変演出モードにおける昇格判定とを行なうときにも、第4〜第7実施形態に示したようなアイテム計数ゲームを行ない、そのゲーム結果に基づいて確変演出モードを昇格させるようにする制御を行なうことも可能である。その場合には、第4〜第7実施形態において図45、図48、図51および図54に示したアイテム計数演出決定処理を遊技制御用マイクロコンピュータ560側で実行し、そのアイテム計数演出決定処理に基づいて確変演出モードにおける昇格判定を行ない、その昇格判定結果を表示結果コマンドまたは変動パターンコマンドにより指定する。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 第1〜第7実施形態では、図37のS344,S347のように、演出制御用マイクロコンピュータ800の側において、確変報知を行なうことに決定されなかったときの大当り遊技状態の終了後における演出モードを、第1確変演出モードとすることが決定される。そして、図9、図15、図33のS404〜S406、および、図35のS448に示すように、第1確変演出モードで演出が行なわれているときに、確変状態に制御されているか否かに基づいて異なる割合で、第2確変演出モードに移行させることが決定される。そして、このような決定結果に基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800の側において、確変演出モードの種類が選択され、複数回の変動表示に亘ってその確変演出モードでの演出が行なわれる。これにより、確変報知が行なわれなかったときであっても、確変状態となっている場合があり、大当り遊技状態の終了後における複数回の変動表示に亘って行なわれる演出の演出モードが第1の確変演出モードとなることにより、大当り遊技状態の終了後において、確変状態に対する遊技者の期待感を失わせないようにすることができる。さらに、このような第1確変演出モードで演出が行なわれているときに、確変状態に制御されているか否かに基づいて異なる割合で、第2確変演出モードに移行させることが決定されることにより、確変演出モードが移行するので、確変状態に制御されていることについての信頼度が高い確変演出モードでの演出が行なわれることについて遊技者に期待感を持たせることができ、これにより、確変状態に対する積極的な期待感を遊技者に持たせることができる。
(2) 第1〜第3,第6,第7,第8実施形態では、図37のS344,S347のように、大当り遊技状態の終了後における演出モードを、第1確変演出モードとすることが決定され、図12の(A13)〜(A17)に示すように、第1確変演出モードで演出が行なわれているときに、第2確変演出モードに移行させるか否かを示す昇格ゲームが行なわれる。そして、そのような昇格ゲームが行なわれているときに操作ボタン88が操作されたことを条件として、図9、図15、図33のS404〜S406、および、図35のS439aY,S448に示すように、確変状態に制御されているか否かに基づいて異なる割合で、第2確変演出モードに移行させることが決定される。一方、そのような昇格ゲームが行なわれているときに操作ボタン88が操作されないときには、図35のS439aN,S440Y,S440aY,S441に示すように、第2確変演出モードに移行させないことが決定される。これにより、大当り遊技状態の終了後における複数回の変動表示に亘って行なわれる演出の演出モードが第1確変演出モードとなり、その第1確変演出モードで昇格ゲームの演出が行なわれているときに、確変状態に制御されているか否かに基づいて異なる割合で、第2確変演出モードに移行させることが決定されるので、大当り遊技状態の終了後において、昇格ゲームの演出により、確変状態に対する遊技者の期待感を失わせないようにすることができ、確変状態に制御されていることについての信頼度が高い演出モードでの演出が行なわれることについて遊技者の積極的に期待感を持たせることができる。さらに、昇格ゲームの演出が行なわれているときに操作ボタン88が操作されたことを条件として、第2確変演出モードに移行させることが決定され、昇格ゲームの演出が行なわれているときに操作ボタン88が操作されないときには、第2確変演出モードに移行させないことが決定されるので、遊技者を遊技に積極的に参加させることができる。これにより、確変状態に対する積極的な期待感を遊技者に持たせることができる。
また、図37のS344,S347のように、確変報知を行なうことに決定されなかったときの大当り遊技状態の終了後における演出モードを、第1確変演出モードとすることが決定されるので、確変報知演出が行なわれなかったときであっても、確変状態となっている場合があることにより、大当り遊技状態の終了後において、確変状態に対する遊技者の期待感を失わせないようにすることができる。
(3) 図9、図15に示すように、第1確変演出モードで演出が行なわれているときには、第1確変演出モードに制御されたときの変動表示における表示結果としての大当り表示結果のような第1確変演出モードに関連する大当り表示結果の種類に応じて異なる割合で第2の確変演出モードに移行させることが決定されるので、大当り表示結果がどの種類の大当り表示結果となるかについて遊技者に興味を持たせることができる。
(4) 図38に示すように、第1の確変演出モードで演出が行なわれているときには、第1確変演出モードに制御されたときの変動表示におけるリーチの種類のような第1確変演出モードに関連するリーチの種類に応じて異なる割合で第2の確変演出モードに移行させることが決定されるので、リーチがどの種類のリーチとなるかについて遊技者に興味を持たせることができる。
(5) 図39に示すように、第1の確変演出モードで演出が行なわれているときには、第1確変演出モードに制御されたときの変動表示における大当り予告の種類のような第1確変演出モードに関連する大当り予告の種類に応じて異なる割合で第2の確変演出モードに移行させることが決定されるので、どの種類の予告報知が行なわれるのかについて遊技者に興味を持たせることができる。
(6) 第4実施形態および第6実施形態においては、図41のように、確変時と非確変時とでアイテムカウント数が増加する割合が異なるので、確変時と非確変時とで移行させる確変演出モードを決定する割合が異なる。なお、第6実施形態の場合は、確変演出モードが移行するためには操作ボタン88の操作が行なわれたことが条件となる。そして、図40、図49に示すように、第1の確変演出モードでの演出としては、決定された確変演出モードに移行される前に、決定された確変演出モードに応じて、計数された計数対象画像の計数値が異なる計数値に達する演出が行なわれる。これにより、たとえば、「福引券10枚で日本一周」、「福引券15枚で世界一周」、「福引券10枚でじゃんけんチャンス」、「福引券15枚でくじ引きチャンス」というような計数対象画像の計数値に応じて、確変状態への遊技者の期待度を異ならせることができるので、計数対象画像がいくつ計数されるかという演出内容にまで遊技者に関心を持たせることができる。このように、確変状態に関する遊技状態の移行について、演出により遊技者の興趣を向上させることができる。
(7) 第5実施形態および第7実施形態においては、図47のように、確変時と非確変時とで2種類のアイテムカウント数が増加する割合が異なるので、第1の確変演出モードで演出が行なわれているときに、確変状態に制御されているか否かに基づいて異なる割合で、移行させる確変演出モードが決定される。なお、第7実施形態の場合は、確変演出モードが移行するためには操作ボタン88の操作が行なわれたことが条件となる。そして、図46、図53に示すように、第1の確変演出モードでの演出としては、決定された確変演出モードに移行される前に、決定された確変演出モードに応じて、福引券である第1の計数対象画像および金の福引券である第2の計数対象画像のうち、決定された確変演出モードに予め対応付けられた計数対象画像の計数値が、「福引券10枚で日本一周」、「金の福引券10枚で世界一周」、「福引券10枚でじゃんけんチャンス」、「金の福引券10枚でくじ引きチャンス」というような予め定められた計数値に達する演出が行なわれる。これにより、第1の計数対象画像および第2の計数対象画像の計数値に応じて、確変状態への遊技者の期待度を異ならせることができるので、どちらの計数対象画像がいくつ計数されるかという演出内容にまで遊技者に関心を持たせることができる。このように、確変状態に関する遊技状態の移行について、演出により遊技者の興趣を向上させることができる。
(8) 第8実施形態では、図60のS704,S707のように、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側において、確変報知を行なうことに決定されなかったときの大当り遊技状態の終了後における演出モードを、第1確変演出モードとすることが決定される。そして、図58のS602で説明したように、第1確変演出モードで演出が行なわれているときに、確変状態に制御されているか否かに基づいて異なる割合で、第2確変演出モードに移行させることが決定される。そして、このような決定結果に基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800の側において、確変演出モードの種類が選択され、複数回の変動表示に亘ってその確変演出モードでの演出が行なわれる。これにより、確変報知が行なわれなかったときであっても、確変状態となっている場合があり、大当り遊技状態の終了後における複数回の変動表示に亘って行なわれる演出の演出モードが第1の確変演出モードとなることにより、大当り遊技状態の終了後において、確変状態に対する遊技者の期待感を失わせないようにすることができる。さらに、このような第1確変演出モードで演出が行なわれているときに、確変状態に制御されているか否かに基づいて異なる割合で、第2確変演出モードに移行させることが決定されることにより、確変演出モードが移行するので、確変状態に制御されていることについての信頼度が高い確変演出モードでの演出が行なわれることについて遊技者に期待感を持たせることができ、これにより、確変状態に対する積極的な期待感を遊技者に持たせることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、変動表示部について、特別図柄表示器8と飾り変動表示装置9とで構成される例を説明した。しかし、これに限らず、変動表示部は、特別図柄を表示する特別図柄表示装置のみで構成されるようにしてもよい。その場合には、飾り変動表示装置9と同様の画像が表示可能な表示装置により特別図柄表示装置を構成し、当該特別図柄表示装置で表示する特別図柄として、前述した飾り図柄と同様の図柄を表示するとともに、前述した背景画像等の飾り図柄以外の各種画像を同様に表示するように制御する。
(2) 前述した実施の形態においては、コマンドに基づいて飾り変動表示装置9を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御用マイクロコンピュータ800を設けた。しかし、これに限らず、次のような構成を採用してもよい。表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(3) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(4) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(5) 前述した実施の形態では、高ベース状態として、特別図柄の変動時間短縮状態を伴う例を示したが、これに限らず、高ベース状態としては、特別図柄の変動時間短縮状態を伴わない高ベース状態(たとえば、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい状態)を用いてもよい。つまり、高ベース状態は、低ベース状態と比べて始動入賞しやすい状態であればどのような状態であってもよい。このため、高ベース状態は、低ベース状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮された状態と、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められた状態と、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされた状態と、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされた状態とのいずれか1つの状態であってもよく、これらを組合せたもの(いずれか2つの組合せ、いずれか3つの組合せ、または、すべての組合せ)であってもよい。なお、高ベース状態の代わりに、特別図柄の変動時間短縮状態のみとなる時短状態(特別遊技状態)に制御するようにしてもよい。
(6) 前述した実施形態においては、特別図柄表示器8で導出表示される大当り図柄(大当り表示結果)の種類により大当りの種類を示す例を説明した。しかし、これに限らず、特別図柄表示器8で導出表示される図柄としては、大当りの種類が特定されない大当り図柄を用いるようにしてもよい。その場合には、特別図柄表示器8で変動表示される特別図柄は、大当りの種類が特定されない大当り図柄と、はずれ図柄とで構成される。また、その場合には、大当り図柄に基づいて15R大当りと2R確変大当りとのどちらであるかのみを区別できるように、15R大当りの大当り図柄と2R確変大当りの大当り図柄とが別の図柄となるようにしてもよい。
(7) 前述した第1〜第3実施形態においては、変動表示においてスーパーリーチとなるときに昇格ゲームを行なう例を示した。しかし、これに限らず、リーチとなるすべての変動表示が行なわれるときに、昇格ゲームを行なうようにしてもよい。また、リーチに限らず、複数種類の変動パターンのうち予め定められた変動パターンとなるときに昇格ゲームを行なうようにしてもよい。また、変動表示が行なわれるときに、毎回昇格ゲームを行なうようにしてもよい。また、所定回数の変動表示が行なわれるごとに1回の割合で昇格ゲームを行なうようにしてもよい。
(8) 前述した第3実施形態においては、大当り予告をするか否かを演出制御用マイクロコンピュータ800の側で決定する例を示した。しかし、大当り予告をするか否かは、遊技制御用マイクロコンピュータ560において決定し、演出制御コマンドにより演出制御用マイクロコンピュータ800へ指定するようにしてもよい。
(9) 前述した第4〜7実施形態においては、アイテム計数ゲームを第1昇格ゲームとして行なう例を示した。しかし、これに限らず、アイテム計数ゲームは、第2昇格ゲームで行なうようにしてもよく、また、第3昇格ゲームで行なうようにしてもよい。つまり、アイテム計数ゲームは、第1〜第3の昇格ゲームのうち、いずれの昇格ゲームとして行なうようにしてもよい。また、アイテム計数ゲームは、第1〜第3の昇格ゲームすべてにおいて行なうようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、大当り遊技状態の終了後の演出モードを確変報知演出モードにする決定を行なうタイミングが、大当り遊技状態の終了時であるときを一例として示した。しかし、これに限らず、大当り遊技状態の終了後の演出モードを確変報知演出モードにする決定を行なうタイミングは、その大当り遊技状態となる変動表示が行なわれるときのように、大当り遊技状態の終了時よりも前のタイミングであってもよい。大当り遊技状態の終了後の演出モードを確変報知演出モードにする決定を行なう条件は、大当り遊技状態の終了時までに確変報知が行なわれたことであるが、大当り遊技状態の終了時よりも前のタイミングで大当り遊技状態の終了後の演出モードを確変報知演出モードにする決定を行なうときにおいてこのような決定を行なう条件は、大当り遊技状態の終了時までに確変報知が行なわれることが決定されているときとなる。
(11) 前述した実施の形態においては、大当り遊技状態の終了時までに行なう確変報知について、大当り遊技状態のラウンド中(大当り遊技状態中)と、大当り遊技状態の終了時とのどちらかで1回行なう例を示した。しかし、これに限らず、大当り遊技状態の終了時までに行なう確変報知としては、前述の実施の形態のようにタイミングを選択せず、大当り遊技状態のラウンド中にのみ行なうようにしてもよく、大当り遊技状態の終了時にのみ行なうようにしてもよい。
(12) 前述した第1実施形態においては、大当り遊技状態の終了時までに確変報知をするか否かおよび確変報知をするタイミングについての情報を、表示結果コマンドにより特定する例を示した。しかし、これに限らず、このような情報は、変動パターンコマンドにより特定するようにしてもよい。また、第8実施形態においては、このような情報を変動パターンコマンドにより特定する例を示した。しかし、これに限らず、このような情報は、表示結果コマンドにより特定するようにしてもよい。また、このような情報は、表示結果コマンドと、変動パターンコマンドとの両方で特定するようにしてもよい。
(13) 前述した第8実施形態においては、確変演出モードの選択決定と、確変演出モードの移行についての決定との両方を遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で行なう例を示した。しかし、これに限らず、確変演出モードの選択決定と、確変演出モードの移行についての決定とのうちいずれか一方を遊技制御用マイクロコンピュータ側で行なうようにしてもよい。
(14) 前述した第3実施形態において説明した大当り予告は、15R大当りのみを対象として行なうものであってもよく、また、15R大当りおよび2R確変大当りの両方の大当りを対象として行なうものであってもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、第1〜第3確変演出モードの各確変演出モードでは、1種類の演出での表示(たとえば、第1確変演出モードでは商店街チャンスというような予め定められた1種類の演出での表示)が行なわれる例を示した。しかし、これに限らず、これに限らず、第1〜第3確変演出モードの各確変演出モードでは、予め定められた複数種類の演出のうちから実行する演出の種類をランダムに選択決定するようにしてもよい。このようにすれば、演出内容がバラエティに富むようになる。
(16) 前述した実施の形態においては、確変演出モードに制御されたときにおいて、15R第1確変大当りおよび2R第1確変大当りのそれぞれとなったとき(高確高ベース状態になるとき)にのみ確変報知演出モードに制御されることにより確変状態となっていることが確定的に示される例を示した。しかし、これに限らず、確変演出モードに制御されたときにおいて、15R第2確変大当りおよび2R第2確変大当りのどちらか一方についても、大当りとなったとき(高確低ベース状態になるとき)に確変状態となっていることを確定的に示す演出を行なうようにしてもよい。そのような演出については、そのような確変大当りとなるときに確変報知演出モードに制御するか否かを判定し(たとえば、ランダムに判定)、その判定結果に基づいて確変報知演出モードに制御するようにしてもよい。つまり、そのような場合には、確変報知演出モードに制御されるときと、確変報知演出モードに制御されないときとがあるようにしてもよい。
(17) 前述した実施の形態においては、図41および図47に示したように、長期変動パターンと短期変動パターンとで異なるアイテムデータテーブルを用いる例を説明した。しかし、これに限らず、すべての変動パターンで共通のアイテムデータテーブルを用いるようにしてもよい。そのようにすれば、制御に用いるデータ量を削減することができるので、演出制御用マイクロコンピュータ800の制御負担を軽減することができる。
(18) 前述した第4実施形態〜第7実施形態においては、変動表示を行なうときにおいて、計数対象画像の増減数を選択決定するときに、現在の計数値に関わらず、一定の割合で増減数を選択決定する例を示した。しかし、これに限らず、計数対象画像の増減数を選択決定するときには、現在の計数値に応じて異なる割合で増減数を選択決定するようにしてもよい。たとえば、アイテム計数ゲームの開始当初のように計数対象画像の計数値が所定数よりも少ないときには、アイテム計数に対して遊技者に興味を持たせられないおそれがあるので、計数値が増加する割合を高くし、計数値が所定数以上となったときには計数値が増加する割合を低くする制御を行なうようにしてもよい。
(19) 前述した第4実施形態〜第7実施形態においては、変動表示を行なうときにおいて、計数対象画像の増減数を選択決定するときに、アイテム計数ゲーム中における変動表示回数の多少に関わらず、計数対象画像の計数値が制限なく増加する例を示した。しかし、これに限らず、アイテム計数ゲームにおける変動表示回数ごとに、計数対象画像の計数値の上限値を設けてもよい。
(20) 前述した第4実施形態〜第7実施形態においては、アイテム計数ゲームにおける計数対象画像の計数値が増減する例を示した。しかし、これに限らず、アイテム計数ゲームにおける計数対象画像の計数値については、増加するが減少しないようにしてもよい。このようにすれば、計数対象画像の計数値が減少することによる遊技者の興趣の低下を防ぐことができる。
(21) 前述した第1実施形態においては、図9および図15に示すように、当り図柄決定において、飾り図柄の当り図柄ごとに確変大当りとなるときと非確変大当りとなるときとで当り図柄が選択される確率が異なるデータテーブルを用いて当り図柄を決定し、昇格判定において、確変大当りとなるときに選択される割合が高い当り図柄である程、昇格判定において昇格させる決定が行なわれる割合が高くなるように設定されたデータテーブルを用いて昇格させるか否かを判定する例を示した。しかし、これに限らず、次のように当り図柄の決定および昇格判定を行なうようにしてもよい。当り図柄決定において、確変大当りとなるときと非確変大当りとなるときとで当り図柄が選択される確率が同じであるデータテーブルを用いて当り図柄を決定し、昇格判定において、飾り図柄の当り図柄ごとに、確変大当りとなるときと非確変大当りとなるときとで昇格させる決定が行なわれる割合が異なるように設定されたデータテーブルを用いて昇格させるか否かを判定するようにしてもよい。このようにすれば、当り図柄の種類に応じて異なる割合で第2の演出モードに移行させることが決定されるので、当り図柄がどの種類の図柄となるかについて遊技者に興味を持たせることができる。
(22) 変動表示装置9を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段としては、変動表示装置9の表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御基板に設けられる)と、たとえば音制御およびランプ制御のような表示制御以外の演出制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御基板に設けられる)とを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへ表示制御コマンドを与えるようにしてよい。演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへの表示制御コマンドの与え方としては、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドにより指示された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する(加工して出力する)ようにしてもよく、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドのうち、表示制御を対象とするコマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータへ出力する(加工せずに出力する)ようにしてもよい。演出制御コマンドにより指示された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する構成を採用したときには、演出制御手段側で演出に関する制御内容を決定することができ、その決定にしたがった処理を、ランプ、音、および、表示で統一させることができる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ側から演出制御コマンドを受ける演出制御用マイクロコンピュータで演出制御手段側での演出に関する決定を行ない、さらに、その決定結果を、遊技制御用マイクロコンピュータ側で決定されて演出制御コマンドにより示された演出に関する制御内容の決定結果に合わせて、制御内容をまとめて示す表示制御用コマンドを表示制御用マイクロコンピュータへ出力することができるので、制御内容に関する各種決定事項を出力するための処理回数を増やさずに済むようになる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータが、表示制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、表示制御用マイクロコンピュータから演出制御用マイクロコンピュータへ音制御、および、ランプ制御を行なうための音・ランプ制御コマンドを与えるようにしてよい。
(23) 前述した第8実施形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技状態終了後の演出モードの選択決定と、確変演出モードにおける昇格判定とを行なう例を示した。しかし、これに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技状態終了後の演出モードの選択決定をするときには、演出制御用マイクロコンピュータ800側で確変演出モードにおける昇格判定を行なうようにしてもよい。その場合には、第1実施形態のようにその大当り図柄の種類に応じて昇格判定を行なうようにしてもよい。また、その場合には、第2実施形態のようにリーチの種類に応じて昇格判定を行なうようにしてもよい。また、その場合には、第3実施形態のように大当り予告の種類に応じて昇格判定を行なうようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り遊技状態終了後の演出モードの選択決定と、飾り図柄の表示結果の決定とを行なってその決定結果をコマンドに演出制御用マイクロコンピュータ800へ送信し、演出制御用マイクロコンピュータ800側で、受信したそれらの決定結果に基づいて、確変演出モードにおける昇格判定を行なうようにしてもよい。その場合において、飾り図柄の大当り表示結果の選択は、前述のように確変大当りとなるか否かに基づいて異なる割合での図柄の選択を行なう。
(24) 前述した第1実施形態においては、確変演出モードの基本的な移行が、第1確変演出モードから第2確変演出モードへの移行、および、第2確変演出モードから第3確変演出モードへの移行というような1ステップずつの移行である例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、確変演出モードの移行制御としては、第1確変演出モードから第3確変演出モードへの移行を可能とする等、一度に複数ステップ分移行する制御を行なうようにしてもよい。
(25) 前述した実施の形態においては、昇格判定結果に基づいて確変演出モードを移行させるときに、確変演出モードが、確変状態に制御されていることに対する遊技者の信頼度が高い確変演出モードへ移行させる制御のみを行なう例を示した。しかし、これに加えて、昇格判定結果に基づいて確変演出モードを移行させるときに、確変演出モードが、確変状態に制御されていることに対する遊技者の信頼度が低い確変演出モードへ移行させる制御を行なうようにしてもよい。そのような制御を行なう場合には、確変状態時よりも非確変状態時において、信頼度が低い確変演出モードへ移行されやすいように設定してもよい。
(26) 前述した第6実施形態および第7実施形態においては、第1ミニゲームとしてアイテム計数ゲームを行ない、第2ミニゲームとしてじゃんけんゲーム等を行なう例を示した。しかし、これとは逆に、第1ミニゲームとしてじゃんけんゲーム等を行ない、第2ミニゲームとしてアイテム計数ゲームを行なうようにしてもよい。
(27) 前述した第6実施形態および第7実施形態においては、第1ミニゲームおよび第2ミニゲームの両方について、確変状態であるか否かに応じて、ゲームの結果が遊技者にとって有利となる(たとえば、第1ミニゲームから第2ミニゲームに移行すること、第2ミニゲームで勝つこと(当りとなることも含む))度合いが異なるように設定されている。しかし、これに限らず、第1ミニゲームについては、確変状態であるか否かに関わらず、ゲームの結果が遊技者にとって有利となる度合いが同じとなるようにしてもよい。たとえば、第1ミニゲームとして行なわれるアイテム計数ゲームにおいて、アイテムデータテーブルを使い分けることにより、確変状態であるか否かに応じてアイテムの獲得しやすさが異なる例を示した。しかし、これに限らず、第1ミニゲームとして行なわれるアイテム計数ゲームにおいては、確変状態であるか否かに関わらず同じアイテムデータテーブルを使用することにより、確変状態であるかに応じてアイテムの獲得しやすさが異ならないようにしてもよい。
(28) 前述した第6実施形態および第7実施形態においては、第2ミニゲームに関し、操作受付時間以内において操作ボタン88が操作されても、昇格判定により確変演出モードを昇格させないことが決定されているときには、確変演出モードが昇格しない例を示した。しかし、これに限らず、第2ミニゲームについては、操作受付時間以内において操作ボタン88が操作されれば、必ず確変演出モードを昇格させる制御を行なうようにしてもよい。
(29) 前述した第8実施形態においては、確変演出モード等の演出モードを変動パターンコマンドにより指定する例を示した。しかし、これに限らず、確変演出モード等の演出モードを表示結果コマンドにより指定するようにしてもよい。また、確変演出モード等の演出モードは、そのような演出モードを指定するために設けられた専用の演出制御コマンドを用いて指定するようにしてもよい。
(30) 確変演出モードの移行に関する処理は、確変演出モード移行判定専用の処理により行なうようにしてもよく、特別図柄の決定、飾り図柄の決定、大当り予告の決定、変動パターンの決定等のその他の判定処理の判定結果に伴って決定されるようにしてもよい(判定処理を併用すること)。
(31) 前述の第5実施形態〜第7実施形態においては、ミッション演出における計数対象画像としてアイテム画像を取得して計数していく例を示した。しかし、ミッション演出においては、計数対象画像としてアイテム画像の代わりに、キャラクタ画像を計数していくキャラクタ計数演出を行なうようにしてもよい。キャラクタ計数演出の表示としては、たとえば、遊技者側のキャラクタである味方キャラクタが、遊技者に敵対する敵キャラクタと戦い、戦いにおいて倒した敵キャラクタを計数していく表示をしてもよい。
(32) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。