(1) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球)が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域(可変入賞球装置15)と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り表示結果)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御し、前記変動表示装置を制御するための制御信号(演出制御コマンド)を送信する遊技制御手段(主基板31、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
該遊技制御手段からの前記制御信号に基づいて前記変動表示装置を含む演出制御装置の制御を行なう演出制御手段(演出制御基板80、演出制御用マイクロコンピュータ800)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記特定遊技状態に制御するか否かと、前記特定遊技状態終了後に前記特定遊技状態と異なる通常状態よりも前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態(高確率状態)に制御するか否か(第1確変大当り、第2確変大当りに制御するか否か)、および、前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記始動領域へ遊技媒体が進入しやすい高進入状態(高ベース状態)に制御するか否か(時短大当り、第2確変大当りに制御するか否か)とを前記変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)と、
該事前決定手段によって前記特定遊技状態に制御する旨の決定がされたとき、前記高確率状態に制御するか否かを示す第1演出表示(図15の(H),(I)等の高確再抽選表示としての2次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第1演出表示実行決定手段(図25のS51)と、
前記事前決定手段によって前記特定遊技状態に制御する旨の決定がされたとき、前記高進入状態に制御するか否かを示す第2演出表示(図15の(E),(F)等の高ベース再抽選表示としての1次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第2演出表示実行決定手段(図25のS51)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間を特定するための変動表示開始コマンド(図14の変動パターンコマンド)を送信する変動表示開始コマンド送信手段(図26のS75、図21のS108)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記事前決定手段による決定結果と、前記第2演出表示実行決定手段による決定結果とを特定するための結果コマンド(図14の図柄情報コマンド)を送信する結果コマンド送信手段(図24のS46、図21のS108)とを含み、
前記演出制御手段は、
前記変動表示装置において、前記変動表示開始コマンドに基づいて識別情報の変動表示を開始させた後、当該変動表示開始コマンドに基づく変動表示時間が経過したときに、前記結果コマンドに基づく表示結果を導出表示させる変動表示制御手段(図33のS401〜S403)と、
前記第1演出表示を実行させる第1演出表示実行制御手段(図38のS315〜S322)と、
前記結果コマンドにより前記第2演出表示を実行させる旨が示されているとき、前記第2演出表示を実行させる第2演出表示実行制御手段(図38のS307〜S314)とを含み、
前記演出制御手段は、前記結果コマンドによって前記高進入状態に制御する旨(図35のS243Y、S249Y)と、前記第2演出表示を実行する旨と(図35のS244Y、S250Y)が特定されたときには、前記変動表示制御手段により、前記高進入状態に制御する旨の決定結果を特定する表示結果以外の特定表示結果(通常大当り表示結果)を表示させた(図35のS242)後、第2演出表示実行制御手段により、前記第2演出表示で前記高進入状態に制御する旨(図15の(F)のような第1次再抽選表示の当り表示結果)を表示させる(図36のS270)。
このような構成によれば、変動表示装置において行なわれる演出として、特定遊技状態に制御する旨の決定がされたときに、識別情報の変動表示の表示結果により、高進入状態に制御するか否かを示すことに加えて、第2演出表示により、高進入状態に制御するか否かが示される。これにより、高進入状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、高進入状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、結果コマンドによって高進入状態に制御する旨と、第2演出表示を実行する旨とが特定されたときには、高進入状態に制御する旨の決定結果を特定する表示結果以外の特定表示結果が表示された後、第2演出表示で高進入状態になる旨が表示される。これにより、特定遊技状態終了後に高進入状態に制御するときには、第2演出表示が行なわれる前の識別情報の変動表示において高進入状態に制御する旨が示されてしまうというような演出表示の不都合が生じることを防ぐことができる。
また、第2演出表示の他に、第1演出表示が行なわれることがあるため、第1演出表示と第2演出表示とのうち一方の演出表示が行なわれた後にも、他方の演出表示が行なわれることにより、特定遊技状態終了後における遊技状態の移行について遊技者の興趣をさらに高めることができる。
また、事前決定手段による決定結果を示す結果コマンドが第2演出表示実行決定手段による決定結果を特定するので、第2演出表示実行決定手段による決定結果とを特定するために専用のコマンドを設ける場合と比べて、制御信号としてのコマンドの送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
(2) 遊技領域(遊技領域7)に設けられ遊技媒体(遊技球)が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域(可変入賞球装置15)と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り表示結果)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御し、前記変動表示装置を制御するための制御信号(演出制御コマンド)を送信する遊技制御手段(主基板31、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
該遊技制御手段からの前記制御信号に基づいて前記変動表示装置を含む演出制御装置の制御を行なう演出制御手段(演出制御基板80、演出制御用マイクロコンピュータ800)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記特定遊技状態に制御するか否かと、前記特定遊技状態終了後に前記特定遊技状態と異なる通常状態よりも前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる確率が向上した高確率状態(高確率状態)に制御するか否か(第1確変大当り、第2確変大当りに制御するか否か)、および、前記特定遊技状態終了後に前記通常状態よりも前記始動領域へ遊技媒体が進入しやすい高進入状態(高ベース状態)に制御するか否か(時短大当り、第2確変大当りに制御するか否か)とを前記変動表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)と、
該事前決定手段によって前記特定遊技状態に制御する旨の決定がされたとき、前記高確率状態に制御するか否かを示す第1演出表示(図15の(H),(I)等の高確再抽選表示としての2次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第1演出表示実行決定手段(図25のS51)と、
前記事前決定手段によって前記特定遊技状態に制御する旨の決定がされたとき、前記高進入状態に制御するか否かを示す第2演出表示(図15の(E),(F)等の高ベース再抽選表示としての1次再抽選表示)を実行するか否かを決定する第2演出表示実行決定手段(図25のS51)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間と、前記第2演出表示実行決定手段による決定結果とを特定するための変動表示開始コマンド(図42の変動パターンコマンド)を送信する変動表示開始コマンド送信手段(第2実施形態で引用する図26のS75、図21のS108)と、
前記識別情報の変動表示を開始するときに、前記制御信号として、前記事前決定手段による決定結果を特定するための結果コマンド(図42の図柄情報コマンド)を送信する結果コマンド送信手段(第2実施形態で引用する図24のS46、図21のS108)とを含み、
前記演出制御手段は、
前記変動表示装置において、前記変動表示開始コマンドに基づいて識別情報の変動表示を開始させた後、当該変動表示開始コマンドに基づく変動表示時間が経過したときに、前記結果コマンドに基づく表示結果を導出表示させる変動表示制御手段(図33のS401〜S403)と、
前記第1演出表示を実行させる第1演出表示実行制御手段(図38のS315〜S322)と、
前記変動表示開始コマンドにより前記第2演出表示を実行させる旨が示されているとき、前記第2演出表示を実行させる第2演出表示実行制御手段(図38のS307〜S314)とを含み、
前記演出制御手段は、前記結果コマンドによって前記高確率状態に制御する旨の決定結果が特定され(図35のS243Y、S249Y)、かつ、前記変動表示開始コマンドによって第2演出表示を実行する旨の決定結果が特定された(図35のS244Y、S250Y)ときには、前記変動表示制御手段により、前記高進入状態に制御する旨の決定結果を特定する表示結果以外の特定表示結果(通常大当り表示結果)を表示させた(図35のS242)後、前記第2演出表示実行制御手段により、前記第2演出表示で前記高進入状態に制御する旨(図15の(F)のような1次再抽選表示の当り表示結果)を表示させる(図36のS270)。
このような構成によれば、変動表示装置において行なわれる演出として、特定遊技状態に制御する旨の決定がされたときに、識別情報の変動表示の表示結果により、高確率状態に制御するか否かを示すことに加えて、第2演出表示により、高進入状態に制御するか否かが示される。これにより、高進入状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、高進入状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、結果コマンドによって高確率状態に制御する旨の決定結果が特定され、かつ、変動表示開始コマンドによって第2演出表示を実行する旨の決定結果が特定されたときには、高進入状態に制御する旨の決定結果を特定する表示結果以外の特定表示結果が表示された後、第2演出表示で高進入状態になる旨が表示される。これにより、特定遊技状態終了後に高進入状態に制御するときには、第2演出表示が行なわれる前の識別情報の変動表示において高進入状態に制御する旨が示されてしまうというような演出表示の不都合が生じることを防ぐことができる。
また、第2演出表示の他に、第1演出表示が行なわれることがあるため、第1演出表示と第2演出表示とのうち一方の演出表示が行なわれた後にも、他方の演出表示が行なわれることにより、特定遊技状態終了後における遊技状態の移行について遊技者の興趣をさらに高めることができる。
また、識別情報の変動表示時間を特定する変動表示開始コマンドが、第2演出表示実行決定手段による決定結果を特定するので、第2演出表示実行決定手段による決定結果を特定するために専用のコマンドを設ける場合と比べて、制御信号としてのコマンドの送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
(3) 前記事前決定手段は、前記高確率状態に制御されているとき(高確率状態)と前記高確率状態に制御されていないとき(低確率状態)とで、前記特定遊技状態終了後に前記高進入状態に制御すると決定する割合を異ならせ(図9において、低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高ベース状態に制御すると決定する割合が高確率状態と低確率状態とで異なる。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%であり、高ベース状態に制御すると決定する割合が高確率状態と低確率状態とで異なる。)、
前記第2演出表示実行制御手段は、前記高確率状態に制御されているときと前記高確率状態に制御されていないときとで異なる演出態様で前記第2演出表示を行なう(図36のS273〜S279、高ベース再抽選表示としての1次再抽選表示は、高確率状態では図17および図18の(E),(F)のように揃えるカード数が2つであり、低確率状態では図15および図16の(E),(F)のように揃えるカード数が3つであり、高確率状態と低確率状態とで演出態様が異なる)。
このような構成によれば、高確率状態に制御されているときと高確率状態に制御されていないときとで、特定遊技状態終了後に高進入状態に制御すると決定する割合が異なり、高確率状態に制御されているときと高確率状態に制御されていないときとで異なる演出態様の第2演出表示が行なわれる。これにより、演出態様の違いによって、第2演出表示において、特定遊技状態終了後に高進入状態に制御されやすい演出表示と、特定遊技状態終了後に高進入状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、第2演出表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(4) 前記事前決定手段は、前記高進入状態に制御されているとき(高ベース状態)と前記高進入状態に制御されていないとき(低ベース状態)とで、前記特定遊技状態終了後に前記高進入状態に制御すると決定する割合を異ならせ(図9において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高ベース状態に制御すると決定する割合が高ベース状態と低ベース状態とで異なる。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%であり、高ベース状態に制御すると決定する割合が高ベース状態と低ベース状態とで異なる。)、
前記第2演出表示実行制御手段は、前記高進入状態に制御されているときと前記高進入状態に制御されていないときとで異なる演出態様の前記第2演出表示を行なう(図36のS273〜S279、高ベース再抽選表示としての1次再抽選表示は、高ベース状態では図16および図18の(E),(F)のように当り表示結果が2種類、低ベース状態では図15および図17の(E),(F)のように当り表示結果が1種類であり、演出態様が異なる)。
このような構成によれば、高進入状態に制御されているときと高進入状態に制御されていないときとで、特定遊技状態終了後に高進入状態に制御すると決定する割合が異なり、高進入状態に制御されているときと高進入状態に制御されていないときとで異なる演出態様の第2演出表示が行なわれる。これにより、演出態様の違いによって、第2演出表示において、特定遊技状態終了後に高進入状態に制御されやすい演出表示と、特定遊技状態終了後に高進入に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、第2演出表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(5) 前記第2演出表示決定制御手段は、前記高確率状態に制御されているときに前記事前決定手段により前記特定遊技状態終了後に前記高進入状態に制御すると決定されたときと、前記高確率状態に制御されていないときに前記事前決定手段により前記特定遊技状態終了後に前記高進入状態に制御すると決定されたときとで、前記第2演出表示を実行すると決定する割合を異ならせる(図11の時短大当り時再抽選表示選択テーブルと、図13の第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルとを総合して、高確率状態時に高ベース状態に制御されると決定されたとき(時短大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)と、低確率状態時に高ベース状態に制御されると決定されたとき(時短大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)とで、1次再抽選表示を実行することが選択される確率が異なる。)。
このような構成によれば、高確率状態に制御されているときに特定遊技状態終了後に高進入状態に制御すると決定されたときと、高確率状態に制御されていないときに特定遊技状態終了後に高進入状態に制御すると決定されたときとで、第2演出表示を実行すると決定する割合が異なる。これにより、第2演出表示が行なわれやすい状態と、第2演出表示が行なわれにくい状態とがあるという印象を遊技者に与えることができ、それぞれの状態に対する遊技者の興趣をさらに高めることができる。また、高進入状態に制御する旨の決定結果を特定する表示結果が表示されやすい状態と、そのような表示結果が表示されにくい状態とがあるという印象を遊技者に与えることができ、それぞれの状態に対する遊技者の興趣をさらに高めることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、遊技領域に設けられ遊技媒体が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置とを備え、前記変動表示装置における前記識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機であればよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には遊技媒体としての遊技球(打球)を貯留する打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示領域を含む変動表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。また、変動表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域(図柄表示エリア)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄であって、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の変動表示を行なう。変動表示装置9は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ800(図4参照)によって制御される。
特別図柄表示器8は、たとえば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に当りの種類を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、変動表示装置9は、液晶表示装置よりなる画像表示装置で実現されている。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、飾り図柄の変動表示を行なう。
なお、本実施の形態においては、変動表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、変動表示装置9は、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、その他の画像表示式の表示装置であってもよい。また、変動表示装置9は、回転ドラム式表示装置等の機械式の表示装置であってもよい。
変動表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球の記憶数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられている。しかし、これに限らず、保留記憶数の上限数は、4個以上の値にしてもよく、4個よりも少ない値にしてもよい。
変動表示装置9の下方には、始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15には、開閉動作をすることが可能な態様で左右一対の可動片が設けられている。可変入賞球装置15の可動片は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド16によって駆動されて所定期間開状態とされる。可変入賞球装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、可変入賞球装置15の可動片が閉状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞しにくくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15の下部には、ソレノイド21によって開閉される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板によって開閉される大入賞口が設けられており、大当り遊技状態において開閉板が遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。このように、特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態となるときに開放条件が成立する。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出された後カウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動する普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15の開放条件が成立し、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した有効通過球の記憶数、すなわち、始動通過記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、始動通過記憶の記憶データが1増えて、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始されるごとに、始動通過記憶の記憶データが1減って、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられる。遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の各種発光手段は、後述するランプドライバ基板35によって点灯制御(ランプ制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、および、カード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示を始める。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると、大当りとなり、大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、特別可変入賞球装置20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、たとえば15ラウンドのような所定回数を上限値として許容される。このような制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。なお、V入賞領域を設けずに、各ラウンドにおいて無条件で継続権が発生するように制御してもよい。
停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が大当り図柄のうちの予め定められた特別な大当り図柄(確変大当り図柄)である場合には、大当り遊技状態後に大当りになる確率が大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。
変動表示装置9において変動表示される飾り図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始する関係、および、特別図柄の変動表示の終了時に特別図柄の表示結果が導出表示されるときに飾り図柄の表示結果が導出表示されて飾り図柄の変動表示が終了する関係等が含まれる。特別図柄表示器8により予め定められた大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、変動表示装置9に左,中,右図柄がゾロ目となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および飾り図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
特別図柄表示器8と変動表示装置9とは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9において、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の変動表示領域のうち左,右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、パチンコ遊技機1においては、予め定められた条件が成立したときに、変動時間短縮状態である時短状態に制御される。時短状態とは、通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)に比べて、特別図柄表示器8、変動表示装置9、および、後述する普通図柄表示器10のそれぞれの変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
また、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
この実施の形態の場合は、大当りとして、通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、および、時短大当りというような複数種類の大当りが設けられている。以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態にならず、かつ、時短状態にならないことにより、低確率状態、かつ、低ベース状態となる大当りである。このような、低確率状態かつ低ベース状態となった状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。第1確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態にならないことにより、高確率状態、かつ、低ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ低ベース状態となった状態は、高確低ベース状態と呼ばれる。第2確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態になることにより、高確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。時短大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態とならず、かつ、時短状態になることにより、低確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、低確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、および、時短大当りのそれぞれについては、遊技者が大当りの種類を識別可能なように、特別図柄および飾り図柄のそれぞれの大当り表示結果が予め定められている。通常大当りを示す大当り表示結果は、通常大当り表示結果と呼ばれる。第1確変大当りを示す大当り表示結果は、第1確変大当り表示結果と呼ばれる。第2確変大当りを示す大当り表示結果は、第2確変大当り表示結果と呼ばれる。時短大当りを示す大当り表示結果は、時短大当り表示結果と呼ばれる。
また、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態となっているときにおいて、変動表示装置9で再抽選表示が行なわれるときがある。再抽選表示とは、たとえば、飾り図柄が、所定の遊技状態(たとえば、高確率状態、高ベース状態のような遊技状態)とならない表示結果(たとえば、通常大当り表示結果)が停止表示された後の大当り遊技状態中に、所定の遊技状態となるか否かが再度抽選されることを示すような画像を表示することをいう。
再抽選表示としては、時短状態となるか否かを示すことにより高ベース状態となるか否かを示す高ベース再抽選表示と、確変状態となるか否かを示すことにより高確率状態となるか否かを示す高確再抽選表示とが実行可能である。このような再抽選表示においては、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときに、時短状態となるか否かという楽しみ、および、確変状態となるか否かという楽しみを遊技者に与えることができる。高ベース再抽選表示と高確再抽選表示とのそれぞれについては、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときに、行なわれるときと、行なわれないときとがある。
この実施の形態の場合、高ベース再抽選表示は、大当り遊技状態における予め定められた第1のタイミングで行なわれ、高確再抽選表示は、大当り遊技状態における第1のタイミングよりも後の予め定められた第2のタイミングで行なわれる。これにより、再抽選表示は、第1のタイミングで行なわれる1次再抽選表示と、第2のタイミングで行なわれる2次再抽選表示とを含む。このようなタイミングの前後関係により、高ベース再抽選表示が1次再抽選表示と呼ばれ、高確再抽選表示が2次再抽選表示と呼ばれる。なお、高確再抽選表示を1次再抽選表示として先に行ない、高ベース再抽選表示を2次再抽選表示として後に行なうようにしてもよい。
この実施の形態においては、飾り図柄の変動表示の表示結果について、大当り遊技状態を発生させる契機となる変動表示の表示結果が第1確変大当り表示結果と第2確変大当り表示結果とのいずれかとなるか、または、高確再抽選表示である2次再抽選表示において確変状態となることが示されるか、のどちらかの状態となるときには、大当り遊技状態の終了後に高確率状態となる。また、飾り図柄の変動表示の表示結果について、大当り遊技状態を発生させる契機となる変動表示の表示結果が時短大当り表示結果と第2確変大当り表示結果とのいずれかとなるか、または、高ベース再抽選表示において時短状態となることが示されるか、のどちらかの状態となるときには、高ベース状態となる。
また、変動表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機1を裏面から見た背面図である。
図3に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、ランプドライバ基板(図示省略)、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、変動表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図4は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70、インタフェース基板66、中継基板77、および、演出制御基板80も示されている。主基板(遊技制御基板)31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ560と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、および、全入賞計数スイッチ34からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および、大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21Aを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59と、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって各種の情報信号をホールコンピュータ等のパチンコ遊技機1の外部に設けられた装置に出力する情報出力回路53とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、全入賞計数スイッチ34等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。
なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。また、V入賞領域に入賞した遊技球が、V入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。また、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22のみで検出されるようにし、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。また、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56、および、I/Oポート506を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、CPU56の他に少なくともRAM55が内蔵されていればよい。また、ROM54およびI/Oポート506は、外付けであっても内蔵されていてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、以下に説明するような遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的にはCPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、CPU56を含む遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電源電力の供給が停止したときである電源断時でも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップデータとして、RAM55に保存される。制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを、遊技の進行状態を示すデータと定義する。この実施の形態では、RAM55の全部の記憶領域が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうち一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、変動表示装置9での表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ800等の電気部品制御手段が搭載されている。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用のプログラム等を記憶するROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうCPU86と、I/Oポート87とを含む。この演出制御用マイクロコンピュータ800は、演出制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御と、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。
演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ800の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なう。CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、キャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
そして、CPU86は、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPはCPU86からデータが入力されたことに基づいて動作する。また、VDPは、それぞれ、CPU86とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、変動表示装置9に出力する。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することにより、スピーカ27から効果音等の音声を出力させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、ランプドライバ基板35に各種発光手段の駆動信号を出力することにより、前述のような発光手段の制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音の制御および発光制御が行なわれる。
図5は、主基板31における回路構成、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示すブロック図である。
主基板31には、図5に示すように、始動口スイッチ14aからの配線が接続されている。また、主基板31には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置20や、その他の入賞口への遊技球の入賞等を検出するための各種スイッチ29a,30a,33a,39aからの配線も接続されている(図示省略)。さらに、主基板31には、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21Aへの配線が接続されている。
主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クロック回路501、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ502、乱数回路503a,503b、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、プログラムにしたがって動作するCPU56、CPUに割込要求信号を送出するCTC504およびI/Oポート506を内蔵する。
クロック回路501は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を27(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路503a,503bに出力する。リセットコントローラ502は、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路503a,503bに所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ560をシステムリセットする。
また、図5に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、発生可能な乱数の値の範囲が異なる2つの乱数回路503a,503bを搭載する。乱数回路503aは、12ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、12ビット乱数回路ともいう)である。12ビット乱数回路503aは、12ビットで発生できる範囲(すなわち、1から4095までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。また、乱数回路503bは、16ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、16ビット乱数回路ともいう)である。16ビット乱数回路503bは、16ビットで発生できる範囲(すなわち、1から65535までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。2つの乱数回路503a,503bは、予め選択されたどちらか一方の回路が乱数の発生に用いられる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が2つの乱数回路を内蔵する場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つの乱数回路を内蔵してもよく、3以上の乱数回路を内蔵してもよい。また、この実施の形態では、12ビット乱数回路503aおよび16ビット乱数回路503bを包括的に表現する場合、または、12ビット乱数回路503aと16ビット乱数回路503bとのうちいずれかを指す場合に、乱数回路503という。
主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線CD0〜CD7と、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線とが設けられている。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、CD0〜CD7から演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応して行なうべき表示制御、音制御およびランプ制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の駆動信号および各種ランプの駆動信号を出力する。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ800により、変動表示装置9の表示制御に合わせて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータにおいて、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、変動表示装置9の表示制御の演出に合わせた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。
乱数回路503は、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。この乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、256)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新させていき、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞口14への始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データを乱数値R1として読出し、その数値データに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。なお、乱数回路503が発生した乱数は、確変とするか否かを決定するための確変判定用乱数や、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定用乱数など、大当りとするか否かの判定以外の判定用乱数として用いてもよい。
乱数回路503は、ユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能により、乱数回路503は、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有しており、たとえば、RAM55の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。これにより、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。また、初期値を設定するときに、IDナンバを用いた所定の演算を行なうことにより、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを見ただけでは乱数の初期値を認識しにくくすることができる。そのため、無線信号を用いた取込み信号をパチンコ遊技機1に対して発生させるなどの行為によって、大当り状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことをより確実に防止することができ、セキュリティ性を向上させることができる。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるためにソフトウェアを用いて数値データを更新する数値更新手段としてのランダムカウンタについて説明する。図6は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が遊技制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図である。図6には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR2〜R7が示されている。
前述したように、大当りとするか否かの判定(大当り判定)は、ハードウェア回路である乱数回路503により発生される乱数値であるR1を用いて行なわれるが、大当り判定以外の各種制御に用いられる乱数値は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するソフトウェアにより更新される数値を用いて生成される。
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、および、時短大当りのうちのどの種類の大当りにするかという大当り種類の決定と、大当り図柄の決定とを行なうために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R2は、「0」からその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR2は、2msec毎に1ずつ加算更新されることとなる。
始動口スイッチ14aにより有効な始動入賞(保留記憶数が上限数に達していない状態での始動入賞)が検出されると、それに応じて、前述のR1およびR2のそれぞれが抽出されて保留記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、R1については、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶されたR1の抽出値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り表示結果として大当りを発生させることが決定され、前述した大当り遊技状態の制御が行なわれる。一致しない場合には、変動表示の表示結果を大当りとしない(はずれ表示結果となる)ことが決定され、遊技状態が変化しない。確変状態以外の低確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確変状態である高確率状態においては、大当り判定値が複数個の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、低確率状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。
R2の値は、たとえば後述する図8に示すように大当り遊技状態の種類および特別図柄の大当り図柄の種類に割振られて対応付けられている。前述のように記憶されたR2の抽出値は、特別図柄および飾り図柄の変動表示を開始する前の所定のタイミングで読出され、予め定められた複数の大当り種類・図柄判定値のうちのいずれと一致するか判断される。そして、R2の抽出値に対応する大当り種類が変動表示の結果として生じる大当りとして選択決定され、R2の抽出値に対応する大当り図柄が特別図柄の変動表示において表示結果として導出表示する大当り表示結果として選択決定される。本実施の形態の場合は、通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、および、時短大当りのそれぞれについて、大当種類と大当り図柄との関係が1対1の関係で予め定められているので、R2の抽出値により、大当り種類と大当り図柄とが同時に選択決定される。
R3は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとすることが事前決定されたときに、どの種類のはずれ図柄を特別図柄表示器8に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「5」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R3の値は、特別図柄のはずれ図柄のそれぞれに割振られて対応付けられている。R3は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、抽選されたR3の値に対応する特別図柄がはずれ図柄として決定される。
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R4は、特別図柄表示器8および変動表示装置9の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに選択決定する(変動パターン決定という)のために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R4は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングでR4から抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウント値と変動パターンとの関係に基づいて、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動表示時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。
R5は、変動表示装置9について、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ表示態様を形成する(以下、リーチはずれという)か、リーチ表示態様を形成しない(以下、非リーチはずれという)か、のいずれにするかをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。変動パターンを決定する前の段階で、R5の値が抽出され、抽出されたR5の値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致しない場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R6は、普通図柄表示器10の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R6は、「0」等の初期値からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」等の初期値からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。ゲートスイッチ32aにより有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。
R7は、大当りとすることが決定されたときに、前述した再抽選表示を実行するか否かの判定をするために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R7は、「0」からカウントアップしてその上限である「19」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R7は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、その抽出値から、再抽選表示の有無(実行するか否か)および実行する再抽選表示の種類との関係が予め定められた再抽選表示選択テーブルを用いて、再抽選表示をするか否かと、再抽選表示を実行する場合の再抽選表示の種類とが決定される。
図7は、演出制御用マイクロコンピュータ800が演出制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。図7には、ランダムカウンタの一例として、演出内容決定用のランダムカウンタRT、および、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜RU−3が示されている。
RTは、変動表示装置9で行なわれる各種演出の内容をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させる演出内容決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RTは、「0」からカウントアップしてその上限である「232」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。所定タイミングでRTから抽出されたカウンタの値により、予め定められたカウンタの値と演出内容との関係に基づいて、演出内容が選択決定される。たとえば、再抽選表示を行なうときの当り表示結果の種類およびはずれ表示結果の種類の選択は、RTを用いて行なわれる。
RU−1〜RU−3は、変動表示装置9について、飾り図柄の停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄停止図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RU−1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−1〜RU−3のそれぞれについては、RU−1が33msecごと、RU−2がRU−1の桁上げごと、RU−3がRU−2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
飾り図柄は、予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。予め定められたはずれ図柄決定用データテーブルにおいて、複数種類の飾り図柄のそれぞれには飾り図柄停止図柄決定用の数値データが対応付けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560により、大当り判定(R1による判定)で大当りとしないとする判定がされたことによりはずれとすることが決定された場合であってリーチ判定によりリーチ状態としないことが判定された場合には、所定のタイミングでRU−1〜RU−3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄として決定される。はずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当りの図柄と一致する場合には、はずれの図柄となるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、このような非リーチはずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれの図柄となるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、はずれとする場合であってリーチ判定によりリーチ状態とすることが判定された場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RU−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RU−2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、大当り種類・大当り図柄決定(R2による決定)で通常大当りとすることが決定された場合には、所定のタイミングでRU−1から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、ゾロ目となる大当り図柄の組合せとしてランダムに決定される。より具体的に、通常大当りに対応する大当り図柄の組合せは、「0」〜「4」,「6」,「8」のいずれかの図柄のゾロ目とする必要がある。RU−1の値と通常大当り図柄との関係については、通常大当り図柄決定用データテーブルに記憶されている。通常大当りとすることが決定された場合には、通常大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1から抽出された乱数に対応する「0」〜「4」,「6」,「8」のいずれかの図柄が通常大当り図柄として選択され、その図柄のゾロ目が左,中,右図柄による通常大当り表示結果として決定される。なお、この実施の形態の場合、第1確変大当りとなるとき、第2確変大当りとなるとき、および、時短大当りとなるときのそれぞれについては、大当り図柄の組合せが予め定め固定的に定められており、大当り表示結果が、RU1〜RU3を用いずに、対応するゾロ目の図柄の組合せに決定される。
また、RU−1〜RU−3は、後述するように、再抽選表示が行なわれるときの大当り遊技状態前に導出表示される変動表示結果を決定するためにも用いられる。
次に、複数種類設けられた大当りのそれぞれの特徴を説明する。図8は、各種の大当りのそれぞれの特徴を表形式で示す図である。
通常大当りについては、特別図柄の表示結果を「1」とすることが決定され、飾り図柄の表示結果を「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「6」,「8」のうちのいずれかのゾロ目とすることが決定される。また、通常大当りとなったときには、大当り後に、低確低ベース状態に制御される。
第1確変大当りについては、特別図柄の表示結果を「5」とすることが決定され、再抽選表示を行なわないときには飾り図柄の表示結果を「5」のゾロ目とすることが決定される。また、第1確変大当りとなったときには、大当り後に、高確低ベース状態に制御される。
第2確変大当りについては、特別図柄の表示結果を「7」とすることが決定され、再抽選表示を行なわないときには飾り図柄の表示結果を「7」のゾロ目とすることが決定される。また、第2確変大当りとなったときには、大当り後に、高確高ベース状態に制御される。
時短大当りについては、特別図柄の表示結果を「9」とすることが決定され、再抽選表示を行なわないときには飾り図柄の表示結果を「9」のゾロ目とすることが決定される。また、時短大当りとなったときには、大当り後に、低確高ベース状態に制御される。
次に、遊技制御状態と選択される大当りの種類との関係について説明する。大当り種類の選択決定は、ROM54に記憶されている大当り種類選択テーブルを用いて行なわれる。図9は、大当り種類選択テーブルを表形式で示す図である。
大当り種類選択テーブルは、低確低ベース状態で発生する大当りの種類の決定に用いられる低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態で発生する大当りの種類の決定に用いられる低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態で発生する大当りの種類の決定に用いられる高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態で発生する大当りの種類の決定に用いられる高確高ベース状態時テーブルを含む。図9においては、大当り種類選択テーブルとして、各確率・ベース状態に用いるテーブルが比較可能な状態でまとめて示されている。
低確低ベース状態で大当りとする判定がされたときには、低確低ベース状態時テーブルを用いて、その大当りの種類が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「59」のいずれかのときには、大当りの種類を通常大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「1」とすることが決定される。R2の抽出値が「60」〜「79」のいずれかのときには、大当りの種類を時短大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「9」とすることが決定される。R2の抽出値が「80」〜「89」のいずれかのときには、大当りの種類を第1確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「5」とすることが決定される。R2の抽出値が「90」〜「99」のいずれかのときには、大当りの種類を第2確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「7」とすることが決定される。低確低ベース状態では、通常大当りの選択確率が60%、時短大当りの選択確率が20%、第1確変大当りの選択確率が10%、第2確変大当りの選択確率が10%である。
低確高ベース状態で大当りとする判定がされたときには、低確高ベース状態時テーブルを用いて、その大当りの種類が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「29」のいずれかのときには、大当りの種類を通常大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「1」とすることが決定される。R2の抽出値が「30」〜「69」のいずれかのときには、大当りの種類を時短大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「9」とすることが決定される。R2の抽出値が「70」〜「79」のいずれかのときには、大当りの種類を第1確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「5」とすることが決定される。R2の抽出値が「80」〜「99」のいずれかのときには、大当りの種類を第2確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「7」とすることが決定される。低確高ベース状態では、通常大当りの選択確率が30%、時短大当りの選択確率が40%、第1確変大当りの選択確率が10%、第2確変大当りの選択確率が20%である。
高確低ベース状態で大当りとする判定がされたときには、高確低ベース状態時テーブルを用いて、その大当りの種類が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「19」のいずれかのときには、大当りの種類を通常大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「1」とすることが決定される。R2の抽出値が「20」〜「29」のいずれかのときには、大当りの種類を時短大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「9」とすることが決定される。R2の抽出値が「30」〜「69」のいずれかのときには、大当りの種類を第1確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「5」とすることが決定される。R2の抽出値が「70」〜「99」のいずれかのときには、大当りの種類を第2確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「7」とすることが決定される。高確低ベース状態では、通常大当りの選択確率が20%、時短大当りの選択確率が10%、第1確変大当りの選択確率が40%、第2確変大当りの選択確率が30%である。
高確高ベース状態で大当りとする判定がされたときには、高確高ベース状態時テーブルを用いて、その大当りの種類が選択決定される。より具体的に、R2の抽出値が「0」〜「9」のいずれかのときには、大当りの種類を通常大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「1」とすることが決定される。R2の抽出値が「10」〜「19」のいずれかのときには、大当りの種類を時短大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「9」とすることが決定される。R2の抽出値が「20」〜「39」のいずれかのときには、大当りの種類を第1確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「5」とすることが決定される。R2の抽出値が「40」〜「99」のいずれかのときには、大当りの種類を第2確変大当りとすることが決定され、特別図柄の大当り図柄を「7」とすることが決定される。高確低ベース状態では、通常大当りの選択確率が10%、時短大当りの選択確率が10%、第1確変大当りの選択確率が20%、第2確変大当りの選択確率が60%である。
このように、大当りとするときに、各大当りの種類が選択される割合は、大当りとする判定がされたときの確率・ベース状態により異なるように設定されている。
このような図9では、確率・ベース状態ごとの大当り種類の選択割合について、次に示すような設定が行なわれている。
大当りとなったときの確率状態と、高ベース状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。このように、図9のデータテーブルでは、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
また、大当りとなったときのベース状態と、高ベース状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。このように、このように、図9のデータテーブルでは、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
また、大当りとなったときの確率状態と、高確率状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が20%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が80%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。このように、図9のデータテーブルでは、高確率状態に制御されているときの方が低確率状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
また、大当りとなったときのベース状態と、高確率状態となる大当りとの関係は、次のとおりである。低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が30%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が20%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が80%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が70%であり、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高い。このように、図9のデータテーブルでは、高ベース状態に制御されているときの方が低ベース状態に制御されているときよりも、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が高くなるような設定がされている。
また、大当り遊技状態後に高確高ベース状態となる第2確変大当りが選択される割合は、低確低ベース状態時に10%、低確高ベース状態時に20%、高確低ベース状態時に30%、高確高ベース状態時に60%である。このように、高確高ベース状態時には、その他の各確率・ベース状態時よりも、高確高ベース状態となる第2確変大当りが選択される割合が高い。これにより、遊技者にとって最も有利な高確高ベース状態に対する遊技者の興趣を高めることができる。
次に、遊技制御状態(確率・ベース状態)と再抽選表示の選択との関係について説明する。再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定は、選択決定された大当りの種類に応じて、ROM54に記憶されている通常大当り時再抽選表示選択テーブル、時短大当り時再抽選表示選択テーブル、第1確変大当り時再抽選表示選択テーブル、および、第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルのうちから選択したテーブルを用いて行なわれる。
図10は、通常大当り時再抽選表示選択テーブルを表形式で示す図である。通常大当りとすることが決定されたときには、通常大当り時再抽選表示選択テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定が行なわれる。
通常大当り時再抽選表示選択テーブルは、低確低ベース状態で通常大当りとするときに用いられる低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態で通常大当りとするときに用いられる低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態で通常大当りとするときに用いられる高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態で通常大当りとするときに用いられる高確高ベース状態時テーブルを含む。図10においては、通常大当り時再抽選表示選択テーブルとして、各確率・ベース状態に用いるテーブルが比較可能な状態でまとめて示されている。
低確低ベース状態で大当りとする判定がされたときには、低確低ベース状態時テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定がされる。低確高ベース状態で大当りとする判定がされたときには、低確高ベース状態時テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定がされる。高確低ベース状態で大当りとする判定がされたときには、高確低ベース状態時テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定がされる。高確高ベース状態で大当りとする判定がされたときには、高確高ベース状態時テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定がされる。
低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態時テーブルのそれぞれの内容は、次のように同一である。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「4」のいずれかのときには、1次および2次のいずれの再抽選表示もしないこと、すなわち、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「5」〜「9」のいずれかのときには、1次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「10」〜「14」のいずれかのときには、2次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「15」〜「19」のいずれかのときには、1次再抽選表示および2次再抽選表示の両方をすること、すなわち、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確低ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が25%、1次再抽選表示のみの選択確率が25%、2次再抽選表示のみの選択確率が25%、1次+2次再抽選表示の選択確率が25%である。
なお、通常大当り時再抽選表示選択テーブルについては、この実施の形態の場合、低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態時テーブルのそれぞれの内容が同一であるため、確率・ベース状態別にテーブルを設けることなく、1つの共通のデータテーブルを設けて再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定を行なうようにしてもよい。
図11は、時短大当り時再抽選表示選択テーブルを表形式で示す図である。時短大当りとすることが決定されたときには、時短大当り時再抽選表示選択テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定が行なわれる。
時短大当り時再抽選表示選択テーブルは、通常大当り時再抽選表示選択テーブルと同様に、低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態時テーブルを含む。図11においては、時短大当り時再抽選表示選択テーブルとして、各確率・ベース状態時に用いるテーブルが比較可能な状態でまとめて示されている。
図11の低確低ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「13」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「14」〜「17」のいずれかのときには、1次再抽選表示のみをすることが決定される。時短大当り時再抽選表示選択テーブルでは、2次再抽選表示のみが選択決定されない。R7の抽出値が「18」,「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確低ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が70%、1次再抽選表示のみの選択確率が20%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が10%である。
図11の低確高ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」,「1」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「2」〜「11」のいずれかのときには、1次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「12」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確高ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が10%、1次再抽選表示のみの選択確率が50%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が40%である。
図11の高確低ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「9」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「10」〜「15」のいずれかのときには、1次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「16」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確高ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が50%、1次再抽選表示のみの選択確率が30%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が20%である。
図11の高確高ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「5」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「6」〜「13」のいずれかのときには、1次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「14」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確高ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が30%、1次再抽選表示のみの選択確率が40%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が30%である。
図12は、第1確変大当り時再抽選表示選択テーブルを表形式で示す図である。第1確変大当りとすることが決定されたときには、第1確変大当り時再抽選表示選択テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定が行なわれる。
第1確変大当り時再抽選表示選択テーブルは、通常大当り時再抽選表示選択テーブルと同様に、低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態時テーブルを含む。図12においては、第1確変大当り時再抽選表示選択テーブルとして、各確率・ベース状態時に用いるテーブルが比較可能な状態でまとめて示されている。
図12の低確低ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「13」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。第1確変大当り時再抽選表示選択テーブルでは、1次再抽選表示のみが選択決定されない。R7の抽出値が「14」〜「17」のいずれかのときには、2次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「18」,「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確低ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が70%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が20%、1次+2次再抽選表示の選択確率が10%である。
図12の低確高ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「9」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「10」〜「15」のいずれかのときには、2次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「16」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確高ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が50%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が30%、1次+2次再抽選表示の選択確率が20%である。
図12の高確低ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」,「1」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「2」〜「11」のいずれかのときには、2次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「12」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。高確低ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が10%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が50%、1次+2次再抽選表示の選択確率が40%である。
図12の高確高ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「5」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「6」〜「13」のいずれかのときには、2次再抽選表示のみをすることが決定される。R7の抽出値が「14」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。高確高ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が30%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が40%、1次+2次再抽選表示の選択確率が30%である。
図13は、第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルを表形式で示す図である。第2確変大当りとすることが決定されたときには、第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルを用いて、再抽選表示の有無および再抽選表示の種類の選択決定が行なわれる。
第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルは、通常大当り時再抽選表示選択テーブルと同様に、低確低ベース状態時テーブル、低確高ベース状態時テーブル、高確低ベース状態時テーブル、および、高確高ベース状態時テーブルを含む。図13においては、第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルとして、各確率・ベース状態時に用いるテーブルが比較可能な状態でまとめて示されている。
図13の低確低ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「7」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルでは、1次再抽選表示のみの選択と2次再抽選表示のみの選択とがされない。R7の抽出値が「8」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確低ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が40%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が60%である。
図13の低確高ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「5」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「6」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。低確高ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が30%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が70%である。
図13の高確低ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」〜「3」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「4」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。高確低ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が20%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が80%である。
図13の高確高ベース状態時テーブルの内容は、次のとおりである。具体的に、R7の抽出値が「0」,「1」のいずれかのときには、再抽選表示なしが決定される。R7の抽出値が「2」〜「19」のいずれかのときには、1次+2次再抽選表示をすることが決定される。高確高ベース状態では、再抽選表示なしの選択確率が10%、1次再抽選表示のみの選択確率が0%、2次再抽選表示のみの選択確率が0%、1次+2次再抽選表示の選択確率が90%である。
図10〜図13に示したような再抽選表示選択テーブルでは、特徴的なデータの設定として、次のようなデータ設定がされている。
大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定されたときと、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御しないと決定されたときとで、1次再抽選表示を実行すると決定する割合が異ならされている。たとえば、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定されたときには、時短大当りと第2確変大当りとが含まれ、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御しないと決定されたときには、通常大当りと第1確変大当りとが含まれる。図11に示されるように、時短大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均60%の割合で1次再抽選表示をすることが選択される。また、図13に示されるように、第2確変大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均75%の割合で1次再抽選表示をすることが選択される。これらに対し、図10に示されるように、通常大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均50%の割合で1次再抽選表示をすることが選択され、図12に示されるように、第1確変大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均25%の割合で1次再抽選表示をすることが選択される。
そして、低確率状態よりも高確率状態の方が1次再抽選表示が行なわれやすい。それは、低確率状態で1次再抽選表示が行なわれる確率は、図10の低確低ベース状態時で50%、図10の低確高ベース状態時で50%、図11の低確低ベース状態時で30%、図11の低確高ベース状態時で90%、図12の低確低ベース状態時で10%、図12の低確高ベース状態時で20%、図13の低確低ベース状態時で60%、図13の低確高ベース状態時で70%であり、これら8つの値の平均値が(50+50+30+90+10+20+60+70)/8=47.5%の割合となる。一方、高確率状態で1次再抽選表示が行なわれる確率は、図10の高確低ベース状態時で50%、図10の高確高ベース状態時で50%、図11の高確低ベース状態時で50%、図11の高確高ベース状態時で70%、図12の高確低ベース状態時で40%、図12の高確高ベース状態時で30%、図13の高確低ベース状態時で80%、図13の高確高ベース状態時で90%であり、これら8つの値の平均値が(50+50+50+70+40+30+80+90)/8=57.5%の割合となる。
また、図11の時短大当り時再抽選表示選択テーブルと、図13の第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルとを総合して、高確率状態時に高ベース状態に制御されると決定されたとき(時短大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)と、低確率状態時に高ベース状態に制御されると決定されたとき(時短大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)とで、1次再抽選表示を実行することが選択される確率が異なる。
したがって、これらの割合から、1次再抽選が行なわれやすい状態(高確率状態)と、1次再抽選表示が行なわれにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えるために行なわれている。
なお、このような設定とは別に、大当り遊技状態後に高ベース状態となる場合を対象として、高確率状態よりも低確率状態において1次再抽選表示を行なう確率を高くすると、変動表示の停止時に導出表示される図柄が大当り遊技状態後に高ベース状態となることが確定する図柄となりやすい状態(高確率状態)と、大当り遊技状態後に高ベース状態となることが確定する図柄となりにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えることができる。具体的に、たとえば、図13に示すような大当り遊技状態後に高ベース状態となるときにおいて、低確率状態において1次再抽選表示が行なわれる確率を85%とし、高確率状態において1次再抽選表示が行なわれる確率を65%とする等、各再抽選表示選択テーブルにおいてそのような設定をすればよい。
また、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定されたときと、大当り遊技状態後に高確率状態に制御しないと決定されたときとで、2次再抽選表示を実行すると決定する割合が異ならされている。たとえば、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定されたときには、第1確変大当りと第2確変大当りとが含まれ、大当り遊技状態後に高確率状態に制御しないと決定されたときには、通常大当りと時短大当りとが含まれる。図12に示されるように、第1確変大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均60%の割合で2次再抽選表示をすることが選択される。また、図13に示されるように、第2確変大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均75%の割合で2次再抽選表示をすることが選択される。これらに対し、図10に示されるように、通常大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均50%の割合で1次再抽選表示をすることが選択され、図11に示されるように、時短大当りとなるときには、すべての確率・ベース状態時を対象として平均25%の割合で1次再抽選表示をすることが選択される。
そして、低確率状態よりも高確率状態の方が2次再抽選表示が行なわれやすい。それは、低確率状態で2次再抽選表示が行なわれる確率は、図10の低確低ベース状態時で50%、図10の低確高ベース状態時で50%、図11の低確低ベース状態時で10%、図11の低確高ベース状態時で40%、図12の低確低ベース状態時で30%、図12の低確高ベース状態時で50%、図13の低確低ベース状態時で60%、図13の低確高ベース状態時で70%であり、これら8つの値の平均値が(50+50+10+40+30+50+60+70)/8=45.0%の割合となる。一方、高確率状態で2次再抽選表示が行なわれる確率は、図10の高確低ベース状態時で50%、図10の高確高ベース状態時で50%、図11の高確低ベース状態時で20%、図11の高確高ベース状態時で30%、図12の高確低ベース状態時で90%、図12の高確高ベース状態時で70%、図13の高確低ベース状態時で80%、図13の高確高ベース状態時で90%であり、これら8つの値の平均値が(50+50+20+30+90+70+80+90)/8=60.0%の割合となる。
また、図12の第1確変大当り時再抽選表示選択テーブルと、図13の第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルとを総合して、高確率状態時に高確率状態に制御されると決定されたとき(第1確変大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)と、低確率状態時に高確率状態に制御されると決定されたとき(第1確変大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)とで、2次再抽選表示を実行することが選択される確率が異なる。
したがって、これらの割合から、2次再抽選が行なわれやすい状態(高確率状態)と、2次再抽選表示が行なわれにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えるために行なわれている。
なお、このような設定とは別に、大当り遊技状態後に高確率状態になる場合を対象として、高確率状態よりも低確率状態において2次再抽選表示を行なう確率を高くすると、変動表示の停止時に導出表示される図柄が大当り遊技状態後に高確率状態となることが確定する図柄となりやすい状態(高確率状態)と、大当り遊技状態後に高確率状態となることが確定する図柄となりにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えることができる。具体的に、たとえば、図13に示すような大当り遊技状態後に高確率状態となるときにおいて、低確率状態において2次再抽選表示が行なわれる確率を85%とし、高確率状態において2次再抽選表示が行なわれる確率を65%とする等、各再抽選表示選択テーブルにおいてそのような設定をすればよい。
次に、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドについて説明する。図14は、演出制御コマンドの一例を表形式で示す図である。
まず、変動パターンコマンドを説明する。変動パターンは、変動表示結果がはずれ表示結果となる変動表示のうち、リーチとならない変動表示である通常はずれ変動表示に対応して予め定められた複数種類の通常はずれ変動パターンと、変動表示結果がはずれ表示結果となる変動表示のうち、リーチはずれとなる変動表示であるリーチはずれ変動表示に対応して予め定められた複数種類のリーチはずれ変動パターンと、変動表示結果が大当り表示結果となる変動表示に対応して予め定められた複数種類の大当り変動パターンとを含む。
変動パターンが選択されるときには、変動パターン選択用のデータテーブルであって、複数の変動パターンのうちから実行する変動パターンを選択するための変動パターンテーブルが、通常はずれ決定時、リーチはずれ決定時、および、大当り決定時のそれぞれに対応して設けられている。通常はずれ決定時用の変動パターンテーブル、リーチはずれ決定時用の変動パターンテーブル、および、大当り決定時用の変動パターンテーブルのそれぞれについては、時短状態で変動表示が行なわれるときに時短時用の変動パターンである短縮変動パターンを選択するための短縮変動パターンテーブルと、非時短状態で変動表示が行なわれるときに非時短時用の変動パターンである非短縮変動パターンを選択するための非短縮変動パターンテーブルとが含まれている。時短状態においては短縮変動パターンテーブルが用いられ、非時短状態においては非短縮変動パターンテーブルが用いられる。
大当り判定により大当りとする判定がされたときには、大当り決定時用の変動パターンテーブル(時短状態であるか否かに応じて、短縮変動パターンテーブルと非短縮変動パターンテーブルとが使い分けられる)を用いて、複数種類の大当り変動パターンのうちから、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の抽出値に基づいて大当り変動パターンが選択決定され、その大当り変動パターンに対応する変動パターンコマンドが選択される。
また、大当り判定によりはずれとする判定がされ、かつ、リーチ判定によりリーチとする判定がされたときには、リーチはずれ決定時用の変動パターンテーブル(時短状態であるか否かに応じて、短縮変動パターンテーブルと非短縮変動パターンテーブルとが使い分けられる)を用いて、複数種類のリーチはずれ変動パターンのうちから、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の抽出値に基づいてリーチはずれ変動パターンが選択決定され、そのリーチはずれ変動パターンに対応する変動パターンコマンドが選択される。
また、大当り判定によりはずれとする判定がされ、かつ、リーチ判定によりリーチとしない判定がされたときには、通常はずれ決定時用の変動パターンテーブル(時短状態であるか否かに応じて、短縮変動パターンテーブルと非短縮変動パターンテーブルとが使い分けられる)を用いて、複数種類の通常はずれ変動パターンのうちから、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の抽出値に基づいて通常はずれ変動パターンが選択決定され、その通常はずれ変動パターンに対応する変動パターンコマンドが選択される。
図柄情報コマンドは、飾り図柄の変動表示結果を指示するために用いられるコマンドであって、大当り判定の判定結果、大当り種類の選択結果、および、再抽選表示の選択結果に関する情報(再抽選表示の有無、成上がりの有無等の情報)を指定するコマンドである。
はずれ指定コマンドは、はずれとすることを指定する図柄情報コマンドである。通常大当り・再抽選なし指定コマンドは、通常大当りとすること、および、1次再抽選表示および2次再抽選表示をしないことを指定する図柄情報コマンドである。通常大当り・1次再抽選後成上がりなし指定コマンドは、通常大当りとすること、1次再抽選表示をすること、および、1次再抽選表示において成上がらないことを指定する図柄情報コマンドである。ここで、1次再抽選表示の成上がりとは、1次再抽選表示において、低確低ベース状態となる通常大当りから、時短状態、すなわち、高ベース状態となる大当りに変更される(成上がる)ことをいう。
通常大当り・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドは、通常大当りとすること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がらないことを指定する図柄情報コマンドである。ここで、2次再抽選表示の成上がりとは、2次再抽選表示において、低確率となる大当りから、確変状態、すなわち、高確率状態となる大当りに変更される(成上がる)ことをいう。
通常大当り・1次再抽選後成上がりありなし・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドは、通常大当りとすること、1次再抽選表示をすること、1次再抽選表示において成上がらないこと、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がらないことを指定する図柄情報コマンドである。
時短大当り・再抽選なし指定コマンドは、時短大当りとすること、および、1次再抽選表示および2次再抽選表示をしないことを指定する図柄情報コマンドである。時短大当り・1次再抽選後成上がりあり指定コマンドは、時短大当りとすること、1次再抽選表示をすること、および、1次再抽選表示において成上がることを指定する図柄情報コマンドである。時短大当り・1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドは、時短大当りとすること、1次再抽選表示をすること、1次再抽選表示において成上がること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がらないことを指定する図柄情報コマンドである。
第1確変大当り・再抽選なし指定コマンドは、第1確変大当りとすること、および、1次再抽選表示と2次再抽選表示とをしないことを指定する図柄情報コマンドである。第1確変大当り・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドは、第1確変大当りとすること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がることを指定する図柄情報コマンドである。第1確変大当り・1次再抽選後成上がりなし・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドは、第1確変大当りとすること、1次再抽選表示をすること、1次再抽選表示において成上がらないこと、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がることを指定する図柄情報コマンドである。
第2確変大当り・再抽選なし指定コマンドは、第2確変大当りとすること、および、1次再抽選表示と2次再抽選表示とをしないことを指定する図柄情報コマンドである。第2確変大当り・1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドは、第2確変大当りとすること、1次再抽選表示をすること、1次再抽選表示において成上がること、2次再抽選表示をすること、および、2次再抽選表示において成上がることを指定する図柄情報コマンドである。
次に、図15〜図18を用いて、変動表示装置9での演出表示の一例を説明する。図15は、低確低ベース状態における1次再抽選表示および2次再抽選表示の表示例を示す表示画面図である。図15においては、(A)〜(L)に一連で演出表示が示される。
図15の(A)のように変動表示装置9で左,中,右図柄91,92,93の変動表示が一斉に開始された後、(B),(C)に示すように、左図柄91、右図柄93、中図柄92の順に飾り図柄が停止表示されていき、変動表示の表示結果が導出表示される。そして、大当り遊技状態の開始後に1次再抽選表示および2次再抽選表示の少なくとも一方が行なわれるときには、事前に決定された大当りの種類がどの大当りであるときにも、(C)に示すように一旦通常大当り表示結果が停止表示(仮停止表示)される。
そして、(D)に示すように大当り遊技状態が開始される。この例では、飾り図柄の大当り表示結果が画面隅部に表示されるとともに、ラウンド数を示すラウンド数表示が画面中央部に表示される。1次再抽選表示をすることが決定されているときには、大当り遊技状態中の第8ラウンドが開始される前の第7,第8ラウンド間のインターバル期間において、ラウンド間表示として、(E),(F)に示すような1次再抽選表示が行なわれる。1次再抽選表示では、たとえば、(E)に示すように複数種類の図柄に変化する複数枚のカードを横に並べた態様で変動表示させ、(F)に示すように変動表示の表示結果を導出表示させるカードゲームの画像が表示されることにより、時短状態に成上がるか否かを示す高ベース再抽選表示としての演出表示が行なわれる。この1次再抽選表示が行なわれるときには、「☆が揃うと時短」というような1次再抽選表示の抽選方法を示すメッセージが表示される。
1次再抽選表示が行なわれるときには、確率・ベース状態に応じて、次のような特徴的な演出が行なわれる。たとえば、(E)に示すように、低確低ベース状態のような低確率状態であるときには、同時に変動表示させるカードの数が3枚とされる。また、低確低ベース状態のような低ベース状態であるときには、(E)に示すように、「☆が揃うと時短」というような、再抽選表示の当り表示結果が1種類であることを示す表示が行なわれる。なお、1次再抽選表示としては、図示したような表示例に限らず、再抽選表示が行なわれていることを遊技者が把握できる表示であれば、どのような表示を用いてもよい。
(F)に示すように、1次再抽選表示の結果としては、複数枚のカードの表示結果が予め定められた当り表示結果(この例では☆カードが揃った表示結果)になると、その表示結果により、1次再抽選表示の結果として時短状態となる大当りに成上がる旨が示される。さらに、(F)に示すように、時短状態となることを示すメッセージ(図中「時短確定!!」)が表示されることにより、1次再抽選表示の結果として時短状態に成上がることを示す表示が行なわれる。一方、複数枚のカードの表示結果が予め定められたはずれ表示結果(☆カードが揃っていない表示結果)になると、その表示結果により、1次再抽選表示の結果として時短状態に成上がらない旨が表示される。
(G)に示すように、1次再抽選表示が行なわれた後、第8ラウンドが開始される。1次再抽選表示の結果として時短状態となることが示されたときには、第8ラウンド以降のラウンドにおいて、時短状態となることを示すメッセージ(図中「時短確定」が継続して表示される。なお、ここでの時短状態となることを示す表示は、時短状態となることが確定していることを遊技者が判る表示であれば、どのような表示をしてもよく、たとえば、このようなメッセージの代わりに、画面隅部に表示されている飾り図柄の大当り表示結果(たとえば、222)を時短大当り表示結果(999)に変化させる(成上げる)ようにしてもよい。1次再抽選表示において、このような3枚のカードを用いて1種類の当り表示結果を得る態様の演出は、低確低ベース時1次再抽選演出と呼ばれる。
そして、2次再抽選表示をすることが決定されているときには、大当り遊技状態中の第11ラウンドが開始される前の第10,第11ラウンド間のインターバル期間において、ラウンド間表示として、(H),(I)に示すような2次再抽選表示が行なわれる。2次再抽選表示では、たとえば、(H)に示すようにスロットマシンにおいて複数の図柄を変動表示させ、(I)に示すように変動表示の表示結果を導出表示させるスロットマシンゲームの画像が表示されることにより、高確再抽選表示としての演出表示が行なわれる。この2次再抽選表示が行なわれるときには、「7が揃うと確変」というような2次再抽選表示の抽選方法を示すメッセージが表示される。
2次再抽選表示が行なわれるときには、確率・ベース状態に応じて、次のような特徴的な演出が行なわれる。たとえば、(H)に示すように、低確低ベース状態のような低確率状態であるときには、同時に変動表示させる図柄の数が3図柄とされる。また、低確低ベース状態のような低ベース状態であるときには、(H)に示すように、「7が揃うと確変」というような、当り表示結果が1種類であることを示す表示が行なわれる。なお、2次再抽選表示としては、図示したような表示例に限らず、再抽選表示が行なわれていることを遊技者が把握できる表示であれば、どのような表示を用いてもよい。
(I)に示すように、2次再抽選表示の結果としては、スロットマシンの表示結果が予め定められた当り表示結果になる(この例では当り表示結果としては、7の図柄が揃った表示結果)と、その表示結果により、2次再抽選表示の結果として確変状態となる大当りに成上がる旨が示される。さらに、(I)に示すように、確変状態となることを示すメッセージ(図中「確変確定!!」)が表示されることにより、2次再抽選表示の結果として確変状態に成上がることを示す表示が行なわれる。一方、表示結果が予め定められたはずれ表示結果(7の図柄が揃っていない表示結果)になると、2次再抽選表示の結果として確変状態に成上がらないことが示される。
(J)に示すように、2次再抽選表示が行なわれた後、第11ラウンドが開始される。2次再抽選表示の結果として時短状態となることが示されたときには、第11ラウンド以降のラウンドにおいて、確変状態となることを示すメッセージ(図中「確変確定」)が継続して表示される。1次再抽選表示の結果として時短状態となることを示すメッセージと、2次再抽選表示の結果として確変状態となることを示すメッセージとは、並んで表示される。これにより、大当り遊技状態後の確率・ベース状態を遊技者が把握しやすくなる。2次再抽選表示において、このような3図柄を用いて1種類の当り表示結果を得る態様の演出は、低確低ベース時2次再抽選演出と呼ばれる。なお、ここでの確変状態となることを示す表示は、確変状態となることが確定していることを遊技者が判る表示であれば、どのような表示をしてもよく、たとえば、このようなメッセージの代わりに、画面隅部に表示されている飾り図柄の大当り表示結果(たとえば、222)を、第1確変大当り表示結果(555)または第2確変大当り表示結果(777)に変化させる(成上げる)ようにしてもよい。
大当り遊技状態の終了時においては、(K)に示すように、大当り遊技状態の終了後の確率・ベース状態を示すメッセージ(図中「確変時短突入」)が表示される。そして、大当り遊技状態の終了後においては、(L)に示すように、現在の確率・ベース状態を示す表示(図中「確変時短」)が行なわれた状態で、飾り図柄の変動待ち状態の表示、および、飾り図柄の変動表示が行なわれていく。これにより、パチンコ遊技機1がどのような確率・ベース状態にあるかを遊技者が把握することができる。
このような変動表示装置での演出表示によれば、大当りとなるときには、高ベース状態に制御するか否かを示すために行なわれる演出として、飾り図柄の変動表示結果により、高ベース状態に制御するか否かを示すことに加えて、1次再抽選表示により、高ベース状態に制御するか否かが示される。これにより、高ベース状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、高ベース状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、大当りとなるときには、高確率状態に制御するか否かを示すために行なわれる演出として、飾り図柄の変動表示結果により、高確率状態に制御するか否かを示すことに加えて、2次再抽選表示により、高確率状態に制御するか否かが示される。これにより、高確率状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、高確率状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、再抽選表示として、1次再抽選表示と2次再抽選表示との複数種類が設けられているので、1次再抽選表示が行なわれた後にも、2次再抽選表示が行なわれることにより、特定遊技状態終了後における遊技状態の移行について遊技者の興趣をさらに高めることができる。
図16は、低確高ベース状態における1次再抽選表示および2次再抽選表示の表示例を示す表示画面図である。図16においては、(A)〜(L)に一連で演出表示が示される。図16の表示例については、低確低ベース状態のときと異なる点を主として説明する。
(A)〜(D)により、低確低ベース状態のときの(A)〜(D)と同様の表示が行なわれる。そして、低確高ベース状態のような高ベース状態であるときには、低確低ベース状態のような低ベース状態であるときと異なり、1次再抽選表示をすることが決定されているときにおいて、(E)に示すように、「☆又は○が揃うと時短」というような、当り表示結果が2種類であることを示す表示が行なわれる。このように、高ベース状態であるときには、低ベース状態であるときと比べて、1次再抽選表示において成上がりの条件が遊技者にとって有利になったような印象を与える演出が行なわれる。この場合には、1次再抽選表示の結果として、☆カードが揃った表示結果または○カードが揃った表示結果になると、その表示結果により、1次再抽選表示の結果として時短状態となる大当りに成上がる旨が示される。1次再抽選表示において、このような3枚のカードを用いて2種類の当り表示結果を得る態様の演出は、低確高ベース時1次再抽選演出と呼ばれる。
また、低確高ベース状態のような高ベース状態であるときには、低確低ベース状態のような低ベース状態であるときと異なり、2次再抽選表示をすることが決定されているときにおいて、(H)に示すように、「3又は7が揃うと確変」というような、当り表示結果が2種類であることを示す表示が行なわれる。このように、高ベース状態であるときには、低ベース状態であるときと比べて、2次再抽選表示において成上がりの条件が遊技者にとって有利になったような印象を与える演出が行なわれる。この場合には、2次再抽選表示の結果として、7の図柄が揃った表示結果または3の図柄が揃った表示結果になると、その表示結果により、2次再抽選表示の結果として確変状態となる大当りに成上がる旨が示される。2次再抽選表示において、このような3図柄を用いて2種類の当り表示結果を得る態様の演出は、低確高ベース時2次再抽選演出と呼ばれる。
図17は、高確低ベース状態における1次再抽選表示および2次再抽選表示の表示例を示す表示画面図である。図17においては、(A)〜(L)に一連で演出表示が示される。図17の表示例については、低確低ベース状態のときと異なる点を主として説明する。
(A)〜(D)により、低確低ベース状態のときの(A)〜(D)と同様の表示が行なわれる。そして、高確低ベース状態のような高確率状態であるときには、低確低ベース状態のような低確率状態であるときと異なり、1次再抽選表示をすることが決定されているときにおいて、(E)に示すように、変動表示されるカードの枚数が2枚とされ、かつ、「☆が揃うと時短」というような、当り表示結果が1種類であることを示す表示が行なわれる。る。このように、高確率状態であるときには、低確率状態であるときと比べて、1次再抽選表示において成上がりの条件が遊技者にとって有利になったような印象を与える演出が行なわれる。この場合には、1次再抽選表示の結果として、2枚のカードの表示結果が☆カードが揃った表示結果になると、その表示結果により、1次再抽選表示の結果として時短状態となる大当りに成上がる旨が示される。1次再抽選表示において、このような2枚のカードを用いて1種類の当り表示結果を得る態様の演出は、高確低ベース時1次再抽選演出と呼ばれる。
また、高確低ベース状態のような高確率状態であるときには、低確低ベース状態のような低確率状態であるときと異なり、2次再抽選表示をすることが決定されているときにおいて、(H)に示すように、変動表示される図柄が2図柄とされ、かつ、「7が揃うと確変」というような、当り表示結果が1種類であることを示す表示が行なわれる。このように、高確率状態であるときには、低確率状態であるときと比べて、2次再抽選表示において成上がりの条件が遊技者にとって有利になったような印象を与える演出が行なわれる。この場合には、2次再抽選表示の結果として、2図柄で7の図柄が揃った表示結果になると、その表示結果により、2次再抽選表示の結果として確変状態となる大当りに成上がる旨が示される。2次再抽選表示において、このような2図柄を用いて1種類の当り表示結果を得る態様の演出は、高確低ベース時2次再抽選演出と呼ばれる。
図18は、高確高ベース状態における1次再抽選表示および2次再抽選表示の表示例を示す表示画面図である。図18においては、(A)〜(L)に一連で演出表示が示される。図18の表示例については、低確低ベース状態のときと異なる点を主として説明する。
(A)〜(D)により、低確低ベース状態のときの(A)〜(D)と同様の表示が行なわれる。そして、高確高ベース状態のような高確率状態かつ高ベース状態であるときには、低確低ベース状態のような低確率状態かつ低ベース状態であるときと異なり、1次再抽選表示をすることが決定されているときにおいて、(E)に示すように、変動表示されるカードの枚数が2枚とされ、かつ、「☆又は○が揃うと時短」というような、当り表示結果が2種類であることを示す表示が行なわれる。このように、高確率状態かつ高ベース状態であるときには、高確率状態と高ベース状態とのいずれか一方であるときよりも、1次再抽選表示において成上がりの条件がより一層遊技者にとって有利になったような印象を与える演出が行なわれる。この場合には、1次再抽選表示の結果として、2枚のカードの表示結果が☆カードまたは○カードが揃った表示結果になると、その表示結果により、1次再抽選表示の結果として時短状態となる大当りに成上がる旨が示される。このような2枚のカードを用いて2種類の当り表示結果を得る態様の演出は、高確高ベース時1次再抽選演出と呼ばれる。
また、高確高ベース状態のような高確率状態かつ高ベース状態であるときには、低確低ベース状態のような低確率状態かつ低ベース状態であるときと異なり、2次再抽選表示をすることが決定されているときにおいて、(H)に示すように、変動表示される図柄が2図柄とされ、かつ、「3又は7が揃うと確変」というような、当り表示結果が2種類であることを示す表示が行なわれる。このように、高確率状態かつ高ベース状態であるときには、高確率状態と高ベース状態とのいずれか一方であるときよりも、2次再抽選表示において成上がりの条件がより一層遊技者にとって有利になったような印象を与える演出が行なわれる。この場合には、2次再抽選表示の結果として、2図柄で7の図柄または3の図柄が揃った表示結果になると、その表示結果により、2次再抽選表示の結果として確変状態となる大当りに成上がる旨が示される。2次再抽選表示において、このような2図柄を用いて2種類の当り表示結果を得る態様の演出は、高確高ベース時2次再抽選演出と呼ばれる。
図15〜図18に示すように、1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれは、確率・ベース状態ごとに異なる演出態様で行なわれる。たとえば、前述したように、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されているときとでは、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なるが、1次再抽選表示については、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されているときとでカードゲームでの揃えるカード数を異ならせることにより演出態様を異なせている。そして、これにより、演出態様の違いによって、1次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、1次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
また、前述したように、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとでは、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なるが、1次再抽選表示については、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとでカードゲームでのカードの当り表示結果の種類を異ならせることにより、演出態様を異ならせている。これにより、演出態様の違いによって、1次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、1次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。なお、図15〜図18のそれぞれの(K)に示すような確率・ベース状態を示すメッセージを見ることにより、遊技者は、パチンコ遊技機1がどのような確率・ベース状態にあるのかを把握することができるが、たとえば、一部の確率・ベース状態について確率・ベース状態を示すメッセージを表示しないようにし、さらに、当該一部の確率・ベース状態についてはその確率・ベース状態を特定する大当り図柄の表示や再抽選表示も行なわれないようにすれば、どのような演出態様となるかについて遊技者の興味をより引きつけることができ、遊技者の興趣をより一層向上させることができる。
また、前述したように、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されているとで、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が異なるが、2次再抽選表示については、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されているときとでスロットマシンゲームで揃える図柄数を異ならせることにより演出態様を異ならせている。これにより、演出態様の違いによって、2次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、2次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
また、前述したように、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているとで、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が異なるが、2次再抽選表示については、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているとでスロットマシンゲームでの当り表示結果の種類を異ならせることにより、演出態様を異ならせている。これにより、演出態様の違いによって、2次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、2次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図19および図20は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。なお、S2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(S4)。S4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(S5)。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、S5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することにより遊技制御用マイクロコンピュータ560は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定期間(たとえば、0.1秒)の遅延時間の後に(S80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S6)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クリア信号のチェック処理に移行し、クリアスイッチオンフラグがセットされているか否か確認する(S7)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。たとえば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(たとえば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
クリアスイッチオンフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S8)。電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行なわれたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態とを電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S13)、その内容にしたがってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(S14)。初期化コマンドとして、変動表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、各乱数回路503a,503bを初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S15)。具体的には、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。この場合、CPU56は、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、各乱数回路503a,503bにR1の値を更新させるための設定を行なう。さらに、前述したユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能のそれぞれの設定が、S15により行なわれる。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S16)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S17)、表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。なお、表示用乱数とは、特別図柄および飾り図柄の変動表示の制御のために用いる所定の乱数(R3〜R5,R7)であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。具体的に、表示用乱数更新処理では、前述のR3〜R5,R7の値が更新される。なお、本実施形態において、2msec毎の割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、S18の表示用乱数更新処理が繰返し行なわれることとなる。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、遊技制御処理について説明する。図21は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、図20のS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
タイマ割込処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(S101)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S102)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S15の乱数回路設定処理において所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がされているかを確認し、乱数回路503に入力する初期値を更新する処理を行なう(初期値更新処理:S103)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御に用いる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(乱数更新処理:S104)。具体的に、S104における乱数更新処理では、前述のR2〜R7の値が更新される。
初期値更新処理および乱数更新処理を行なうと、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503においてカウント値の順列を変更させるカウント値順列変更処理を行なう(S105)。この実施の形態では、乱数回路設定処理でカウント値順列変更フラグがセットされているか否かによって、カウント値順列変更処理を実行するか否かが決定されている。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更フラグがセットされていることに基づいて、カウント値順列変更処理を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行なう(S106)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8および特別可変入賞球装置20等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(S107)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関するコマンドを含む各種演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(飾り図柄コマンド制御処理:S108)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(変動表示期間)が同じであることを意味する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、および、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S109)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S110)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数信号等の払出指令信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)は、賞球個数を示す賞球個数信号の受信に応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S111)。また、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S112)。さらに、所定の条件が成立したときに出力回路59に各種ソレノイドについての駆動指令を行なうソレノイド出力処理(S113)を実行する。可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切換えたりするために、出力回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S114)。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示器8の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S115)。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示器10の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。その後、割込許可状態に設定する(S116)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(たとえば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことに基づいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。また、S102〜S115の処理(S109およびS112を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行するごとに、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタをカウントアップする。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S113においてソレノイド出力処理を完了すると、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタの値を1加算する。
また、たとえば、タイマ割込処理では、遊技制御処理のうちスイッチ処理(S102)、飾り図柄コマンド制御処理(S108)、および、割込回数カウント処理(前述したタイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理)のみを実行するようにし、遊技制御処理のうちの他の処理をメイン処理において実行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、メイン処理におけるS17からS19までのループ処理において、遊技制御処理のうち、S103からS107、および、S110からS116(S112を除く)の処理を実行する(前述の割込回数カウント処理は含まない)。
また、CPU56は、タイマ割込処理において、前述のように割込回数をカウントした後に、タイマ割込回数が所定回数(たとえば、3回)に達したことを検出すると、乱数回路503から乱数値を読出す条件が成立したと判断し、乱数値の読出し条件が成立した旨を示す乱数読出フラグをセットする。CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の始動口スイッチ通過処理(S132)の実行の際に、乱数読出フラグがセットされているか否かを判断し、乱数読出フラグがセットされていると判断すると、乱数回路503に出力制御信号を出力し、更新されているR1の値を読出す。そして、CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の特別図柄通常処理(S140)の実行の際に、読出した乱数値に基づいて大当りとするか否かを決定することとなる。これは、同じ値の乱数値を続けて読出さないために行なう。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(S106)を説明する。図22は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S131)、始動口スイッチ通過処理(S132)を行なった後に、内部状態に応じて、S140〜S147のうちのいずれかの処理を行なう。
S132の始動口スイッチ通過処理では、始動口スイッチ14aがオンしたときに、RAM55の保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達しているかどうか確認し、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が最大値に達していなければ、保留記憶数を示す保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、乱数回路503からR1の数値データ、大当り種類・大当り図柄決定用のランダムカウンタR2からR2の数値データをそれぞれ抽出し、それらを保留記憶バッファの抽出順番に対応する(保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。ここで乱数回路503からのR1の数値データの抽出は、乱数回路503に出力制御信号を入力し、乱数回路503で更新された乱数値として記憶されているR1の数値データを読出すことにより行なわれる。このように始動口スイッチ14aがオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立し、変動表示を実行するための実行条件、すなわち、変動表示の始動条件が成立することとなる。
特別図柄通常処理(S140):特別図柄の変動表示を実行開始できる状態(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄変動が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)になるのを待つ。特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、変動表示の開始条件が成立し、特別図柄についての保留記憶カウンタのカウント値を確認することにより保留記憶数を確認する。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄表示器8の変動表示の結果、大当りとするか否かを判定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、特別図柄プロセスフラグをS141に移行するように更新する。
特別図柄停止図柄設定処理(S141):大当りとなるときには、前述の大当り種類・大当り図柄決定用のR2の抽出値に基づいて大当りの種類および大当り図柄を決定する。はずれとなるときには、前述のはずれ図柄決定用のR3の抽出値に基づいてはずれ図柄を決定する。また、大当りとなるときには、変動表示装置9での飾り図柄の変動表示に関する所定の情報(再抽選表示に関する情報)を決定する処理(飾り図柄情報決定処理)が行なわれ、導出表示する飾り図柄の情報を指定する図柄情報コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄情報コマンドは、図21のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS142に移行するように更新する。
変動パターン設定処理(S142):大当り判定およびリーチ判定等の所定の判定結果に基づいて、変動パターンテーブルを選択するともに、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値を抽出し、R4の値に応じて変動パターンテーブルに設定された複数種類の変動パターンの中から、実行する変動パターンを選択決定することにより、特別図柄表示器8および変動表示装置9での変動表示の変動パターンを選択決定する。
また、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8での変動表示について、変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図21のS114において出力される。また、飾り図柄の変動表示時間の長さの情報を含む変動パターンを指令するコマンドである変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた変動パターンコマンドは、図21のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS143に移行するように更新する。
特別図柄変動処理(S143):変動パターン設定処理で選択決定された変動パターンでの変動表示時間が経過(S142でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、特別図柄プロセスフラグをS144に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(S144):特別図柄表示器8および変動表示装置9のそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図21のS114において出力される。そして、飾り図柄を停止させるための図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄停止コマンドは、図21のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、大当りフラグがセットされている場合には、特別図柄プロセスフラグをS145に移行するように更新する。そうでない場合には、特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(S145):特別図柄プロセスタイマに大入賞口開放中処理の実行時間を設定する等、大当り遊技状態の制御に関するデータを設定し、特別図柄プロセスフラグをS146に移行するように更新する。より具体的には、S145では、大当り遊技状態における継続可能なラウンド回数の上限値の設定、大入賞口の開放時間の上限値の設定、および、各ラウンド間のインターバル期間の設定等の大当り遊技状態の制御に必要となるデータの設定を行なう。
大入賞口開放中処理(S146):大当り遊技状態中の各ラウンドの開始条件の成立を確認して大入賞口を開放する各ラウンドの開始時処理を行なうとともに、ラウンド開始コマンド等の各ラウンドについての表示を行なうための演出制御コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。そして、各ラウンド中は、大入賞口への入賞個数の管理等のラウンド中処理を行なう。その後、大当り遊技状態中の各ラウンドの終了条件の成立を確認し、終了条件が成立したら、大当り遊技状態の継続条件の成立を確認する処理を行なうとともに、ラウンド終了コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。そして、継続条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、次のラウンドに移行させる。また、大当りの大当り遊技状態の継続条件が成立しなかった場合は、大当り遊技状態の終了時の表示を指示するためのエンディング表示コマンドを送信するための処理を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグをS147に移行するように更新する。
大当り終了処理(S147):前述のエンディング表示が終了した後、特別図柄プロセスフラグをS140に移行するように更新する。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S140)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄通常処理において、以下のような処理を行なう。
まず、保留記憶カウンタの値を確認し、保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(S31)。保留記憶数が0であれば、リターンする。
一方、保留記憶数が0でなければ、RAM55の保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保留記憶バッファに格納されている各乱数(数値データ)を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(S32)、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S33)。すなわち、RAM55の保留記憶バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、変動表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数が抽出された順番を特定することができる。
次に、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(R1の抽出データ)を読出し(S34)、大当り判定処理を実行する(S35)。大当り判定処理においては、次のような処理を行なう。まず、確変フラグがセットされているか否かを判別する。確変フラグがセットされているとき(確変状態となるときに、後述する図30の特別遊技処理においてセットされる)には、大当り判定に用いる大当り判定値に確変時大当り判定値として予め定められている複数の値を設定し、確変フラグがセットされていないときには、大当り判定に用いる大当り判定値に非確変時大当り判定値として予め定められている1つの値を設定する。そして、S34で読出した大当り判定用乱数と大当り判定値とを比較し、大当り判定用乱数と大当り判定値とが一致するときに大当りとする決定を行ない、これらが一致しないときに大当りとせず、はずれとする決定を行なう。
大当り判定処理の結果、大当りとすることに決定した場合には(S36においてY)、大当りフラグをセットする(S37)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理(S141)に対応した値に更新し(S38)、リターンする。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(S141)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、以下のような処理を行なう。
まず、前述のS37でセットされる大当りフラグがセットされているか否かを判別する(S40)。大当りフラグがセットされていないときには、変動表示結果をはずれとするときであり、R3から乱数を抽出し、その抽出値に基づいて、変動表示結果として導出表示する特別図柄のはずれ図柄をランダムに決定する(S43)。そして、後述するS45に進む。
一方、S40により大当りフラグがセットされているときには、始動入賞時にR2から抽出し、S32により読出したR2の抽出値に基づいて、通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、および、時短大当りのうちのどの種類の大当りにするかという大当り種類の決定と、決定した大当り種類と対応関係にある大当り図柄の決定とを行なう(S41)。具体的に、S41では、前述したように確率・ベース状態によって大当り種類の選択割合が異なるように設定された図9の大当り種類選択テーブルを用いて、R2の抽選値に基づいて、大当り種類および大当り図柄を図8に示すような関係に基づいて同時に決定する。そして、S41において決定された大当りの種類に対応して、決定された大当りの種類を示す大当り種類フラグをセットする(S42)。
具体的に、S42では、次のように大当り種類フラグをセットする。通常大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、通常大当りフラグをセットする。第1確変大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、第1確変大当りフラグをセットする。第2確変大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、第2確変大当りフラグをセットする。時短大当りとすることが決定されたときには、大当り種類フラグとして、時短大当りフラグをセットする。
そして、飾り図柄の変動表示に関する所定の情報を決定する処理である飾り図柄情報決定処理を実行し(S44)、S45に進む。この飾り図柄情報決定処理では、1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれについて、再抽選表示を行なうか否かの判定が行なわれる。そして、1次再抽選表示を行なうときには、1次再抽選表示を実行することを示すフラグとして、1次再抽選フラグがセットされる。また、2次再抽選表示を行なうときには、2次再抽選表示を実行することを示すフラグとして、2次再抽選フラグがセットされる。飾り図柄情報決定処理の内容については、図25を用いて後述する。
S45では、送信する図柄情報コマンドを選択する処理が行なわれる。S45では、具体的に、次のように図柄情報コマンドを選択する。S43によりはずれ図柄が決定されたとき、すなわち、S37でセットされる大当りフラグがセットされていないときには、図柄情報コマンドとして、前述のはずれ指定コマンドを選択する。
また、S37でセットされる大当りフラグがセットされているときには、次のように、大当り種類フラグ等のデータを用いて図柄情報コマンドを選択する。通常大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、通常大当り・再抽選なし指定コマンドを選択する。通常大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、通常大当り・1次再抽選後成上がりなし指定コマンドを選択する。通常大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされているときには、通常大当り・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドを選択する。通常大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、通常大当り・1次再抽選後成上がりなし・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドを選択する。
時短大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、時短大当り・再抽選なし指定コマンドを選択する。時短大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、時短大当り・1次再抽選後成上がりあり指定コマンドを選択する。時短大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、時短大当り・1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりなし指定コマンドを選択する。
第1確変大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、第1確変大当り・再抽選なし指定コマンドを選択する。第1確変大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされているときには、第1確変大当り・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドを選択する。第1確変大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、第1確変大当り・1次再抽選後成上がりなし・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドを選択する。
第2確変大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、第2確変大当り・再抽選なし指定コマンドを選択する。第2確変大当りフラグがセットされ、1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、第2確変大当り・1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドを選択する。
次に、S45により選択された図柄情報コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S46)。このように図柄情報コマンドが設定されると、図21のS108において図柄情報コマンドが出力される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S142)に対応した値に更新し(S48)、リターンする。
図25は、特別図柄停止図柄設定処理における飾り図柄情報決定処理(S44)を示すフローチャートである。飾り図柄情報決定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、以下のような処理を行なう。
まず、再抽選表示をするか否か、および、再抽選表示をするときには実行する再抽選表示の種類を判定する再抽選表示判定の処理を行なう(S51)。具体的に、S51では、そのときにセットされている大当り種類フラグに対応する再抽選表示選択テーブルを選択する(たとえば、通常大当りフラグがセットされているときには、図10に示す通常大当り時再抽選表示選択テーブルを選択する)そして、そのときにセットされている確変フラグおよび時短フラグに基づいて確認した確率・ベース状態に応じて、選択した再抽選表示選択テーブルのデータのうち、そのときの確率・ベース状態に対応したテーブルを選択し(たとえば、確変フラグがセットされておらず、時短フラグがセットされていない低確低ベース状態のときは、低確低ベース状態時テーブルを選択する)、再抽選表示判定用のR7から数値データを抽出する。そして、選択したテーブルからR7の抽出値に基づいて、図10〜図13を用いて説明したような再抽選表示なし、1次再抽選表示のみ、2次再抽選表示のみ、1次+2次再抽選表示のいずかを選択する。これにより、再抽選表示をするか否かの判定、および、再抽選表示を実行するときの再抽選表示の種類の判定が行なわれる。S51では、再抽選表示判定の結果をS52およびS54において用いるために、再抽選表示判定の結果を示すデータが記憶される。
次に、S51により記憶された再抽選表示判定の結果を示すデータに基づいて、1次再抽選表示をすることが決定されたか否かを判断する(S52)。1次再抽選表示をしないことが決定されたと判断したときには、後述するS54に進む。一方、1次再抽選表示をすることが決定されたと判断したときには、1次再抽選表示を行なう旨を示す1次再抽選フラグをセットし(S53)、S54に進む。S54では、S51により記憶された再抽選表示判定の結果を示すデータに基づいて、2次再抽選表示をすることが決定されたか否かを判断する。2次再抽選表示をしないことが決定されたと判断したときには、リターンする。一方、2次再抽選表示をすることが決定されたと判断したときには、2次再抽選表示を行なう旨を示す2次再抽選フラグをセットし(S55)、リターンする。
図26は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S142)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン設定処理において、以下のような処理を行なう。
まず、S37でセットされる大当りフラグがセットされているか否かを判断することにより、変動表示について大当りとする決定がされているか否かを判断する(S61)。大当りとする決定がされていないと判断されたときは、後述するS65に進む。一方、大当りとする決定がされていると判断されたときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S62)。
時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、大当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S63)、S73に進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので、大当り決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択し(S64)、後述するS73に進む。
また、S65に進んだときは、変動表示結果をはずれとすることが決定されているので、R5から乱数を抽出し、その抽出値に基づいてリーチ判定をする。この場合のリーチ判定結果は、リーチフラグ等のデータにより保存される。そして、リーチフラグがセットされているか否かを判断することにより、S65のリーチ判定によりリーチとすることが決定されたか否かを判断する(S66)。
リーチとする決定がされていると判断されたときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S67)。時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、リーチはずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S68)、S73に進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、リーチはずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択(S69)し、S73に進む。
一方、S66でリーチとする決定がされていないと判断されたときは、時短フラグがセットされているか否かを判断する(S70)。時短フラグがセットされていないと判断されたときは、非時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、通常はずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの非短縮変動パターンテーブルを選択し(S71)、S73に進む。一方、時短フラグがセットされていると判断されたときは、時短状態であるので、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルとして、通常はずれ決定時用の変動パターンテーブルのうちの短縮変動パターンテーブルを選択し(S72)、S73に進む。
S73では、R4から乱数を抽出し、その抽出値に基づいて、S63,S64,S68,S69,S71,S72により選択された変動パターンテーブルを用いて変動パターンを選択する。そして、特別図柄表示器8において、特別図柄の変動表示を開始させるための処理を行なう(S74)。具体的には、特別図柄表示器8で特別図柄の変動表示を開始させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図21のS114で出力される。そして、S73により選択された変動パターンに対応する変動パターンコマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S75)。このように変動パターンコマンドが設定されると、図21のS108において変動パターンコマンドが出力される。そして、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8において変動表示時間を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる(S76)。特別図柄プロセスタイマは、変動表示時間を管理するために用いられるタイマである。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(S143)に対応した値に更新し(S77)、リターンする。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S144)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行なう(S80)。具体的には、特別図柄表示器8で変動表示を行なっている特別図柄の変動表示を停止させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図21のS114で出力される。これにより、特別図柄が前述のように決定された停止図柄で停止表示される。さらに、図柄停止コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S81)。図柄停止コマンドは、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止させる旨を指示するコマンドである。S81でセットされた図柄停止コマンドは、図21のS108において演出制御基板80に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、図柄停止コマンドを受信すると、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止して表示結果を導出表示させる制御を実行する。
次に、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S82)。S82で大当りフラグがセットされていることを確認したときには、すなわち、特別図柄通常処理(S140)におけるS35で大当りと判定されて大当りフラグがセットされたときには、大当りが開始されることを示す大当り開始コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)をする(S83)。S83でセットされた大当り開始コマンドは、図21のS108において演出制御基板80に送信される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S145)に対応した値に更新し(S84)、リターンする。一方、S82で大当りフラグがセットされていないことを確認したときには、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S85)、リターンする。
図28は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(S146)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、大当り遊技状態での最終ラウンドに至る途中で継続条件が成立せずにラウンドが終了したこと、または、大当り遊技状態での最終ラウンドが終了したことに基づいて、大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S151)。大当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、後述するS160に進む。一方、大当り遊技状態の終了時ではないと判断されたときは、各ラウンドの開始条件の成立時であるか否かを判断する(S152)。
S152では、たとえば、大当り遊技状態の開始時からの時間が定められた第1ラウンドの開始タイミングとなったとき、または、ラウンドごとに時間が予め定められているラウンド間のインターバル期間が終了するタイミングとなったときのように、各ラウンドの予め定められた開始タイミングとなったときに、各ラウンドの開始条件が成立したと判断する。
各ラウンドの開始条件の成立時ではないと判断したときは、後述するS155に進む。一方、各ラウンドの開始条件の成立時であると判断したときは、大入賞口を開放する等の各ラウンドの開始時に行なう処理を実行する(S153)。そして、各ラウンドのラウンド開始コマンド(たとえば、第3ラウンドであれば、第3ラウンドのラウンド開始コマンド)を送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S154)。このようにラウンド開始コマンドが設定されると、図21のS108においてラウンド開始コマンドが出力される。S154の後、S155に進む。
この実施の形態の場合には、第7ラウンドと第8ラウンドとの間のインターバル期間において前述のような1次再抽選表示が行なわれるときがあり、また、第10ラウンドと第11ラウンドとの間のインターバル期間において前述のような2次再抽選表示が行なわれるときがある。これらの再抽選表示が行なわれるラウンド間のインターバル期間は、その他のラウンド間のインターバル期間よりも長い時間であって、再抽選表示が実行可能な時間に設定される。このため、1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれの実行中にラウンド開始コマンドが送信されることはない。一方、再抽選表示が行なわれないときには、再抽選表示が行なわれる対象となるラウンド間のインターバル期間が、その他のラウンド間のインターバル期間と同じ時間に設定される。このようなインターバル期間の設定は、大当り開始処理において、1次再抽選フラグと2次再抽選フラグとの状態をチェックして、それらの再抽選表示が行なわれるか否かを確認し、再抽選表示が行なわれるか否かに応じて行なわれる。
S155では、各ラウンドにおけるラウンド開始時およびラウンド終了時以外の状態であるラウンド中の状態であるか否かを判断する。ラウンド中の状態であれば、たとえば、ラウンド中における大入賞口への入賞個数の計数等の各ラウンド中に行なう処理を実行し(S156)、S157に進む。一方、ラウンド中の状態でなければ、そのままS157に進む。
S157では、各ラウンドの終了条件の成立時であるか否かを判断する。S157においては、たとえば、前述したようなラウンド中における大入賞口への所定個数(10個)の入賞があったとき、または、前述した大入賞口開放前処理において設定した大入賞口開放時間の上限値が経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときのように、ラウンドの予め定められた終了タイミングとなったときに、各ラウンドの終了条件が成立したと判断する。
S157では、各ラウンドの終了条件の成立時ではないと判断したときは、リターンする。一方、各ラウンドの終了条件の成立時であると判断したときは、大入賞口を閉塞し、大当り遊技状態を次のラウンドに継続させるための条件が成立したか否かを確認する等の各ラウンドの終了時に行なう処理を実行する(S158)。そして、各ラウンドのラウンド終了コマンド(たとえば、第3ラウンドであれば、第3ラウンドのラウンド終了コマンド)を送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S159)。このようにラウンド終了コマンドの送信が設定されると、図21のS108においてラウンド終了コマンドが出力される。S159の後、リターンする。
前述のように、S151で大当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、大当り遊技状態終了時に行なわれるエンディング表示の内容を指定するエンディング表示コマンドを選択する(S160)。そして、エンディング表示を管理するためのタイマである大当り終了タイマをセットすることにより大当り終了タイマをスタートさせる(S161)。さらに、選択したエンディング表示コマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう(S162)。このようにエンディング表示コマンドの送信が設定されると、図21のS108においてエンディング表示コマンドが出力される。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S147)に対応した値に更新し(S163)、リターンする。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S147)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のような処理を行なう。
まず、前述のように時間がセットされた大当り終了タイマを減算更新する(S171)。そして、大当り終了タイマがタイムアウト(値が「0」となったこと)したか否かを判断する(S172)。大当り終了タイマがタイムアウトしていないと判断されたときは、リターンする。これにより、大当り終了タイマは、大当り終了処理が実行されるごとに減算更新されることによりエンディング表示の計時を行なう。一方、大当り終了タイマがタイムアウトしたときには、特別遊技状態としての確変状態および時短状態を含む確率・ベース状態を管理する処理である特別遊技処理を行なう(S173)。特別遊技処理の処理内容については、図30を用いて後述する。そして、S36でセットされた大当りフラグおよびS41でセットされた大当り種類フラグのような大当りに関連するフラグをリセットし(S174)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S140)に対応した値に更新し(S175)、リターンする。
図30は、大当り終了処理における特別遊技処理(S173)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別遊技処理において、以下のような処理を行なう。
まず、通常大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S181)。通常大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS184に進む。一方、通常大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをリセット状態にする(S182)とともに、時短フラグをリセット状態にし(S183)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が低確低ベース状態となる。ここで、リセット状態にするということは、フラグの状態がセット状態にあるときにフラグの状態をリセット状態に変更することと、フラグの状態がリセット状態にあるときにフラグの状態をリセット状態で保持することとの両方の意味を含み、結果としてリセット状態にすることを示す。このリセット状態にするということの意味は、特別遊技処理についての以下の説明にも同様に適用する。また、以下の説明において用いるセット状態にするということの意味も、同様に、フラグの状態がリセット状態にあるときにフラグの状態をセット状態に変更することと、フラグの状態がセット状態にあるときにフラグの状態をセット状態で保持することとの両方の意味を含む。
S181で通常大当りフラグがセットされていないと判断したときには、時短大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S184)。時短大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS187に進む。一方、時短大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをリセット状態にする(S185)とともに、時短フラグをセット状態にし(S186)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が低確高ベース状態となる。
S184で時短大当りフラグがセットされていないと判断したときには、第1確変大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S187)。第1確変大当りフラグがセットされていないと判断したときは、後述するS190に進む。一方、第1確変大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをセット状態にする(S188)とともに、時短フラグをリセット状態にし(S189)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が高確低ベース状態となる。
S187で第1確変大当りフラグがセットされていないと判断したときには、第2確変大当りフラグがセットされているか否かを判断する(S190)。第2確変大当りフラグがセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、第2確変大当りフラグがセットされていると判断したときは、確変フラグをセット状態にする(S191)とともに、時短フラグをセット状態にし(S192)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了後に、確率・ベース状態が高確高ベース状態となる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ800の動作を説明する。図31は、演出制御用マイクロコンピュータ800が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S201)。初期化処理が終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S202)。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」がセットされる。S202において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S203)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33ms毎に発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33ms毎に起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理においては、まず、電源断信号が出力されたか否かを監視する電源断処理を実行する(S204)。次に、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S205)。次いで、演出制御プロセス処理を行なう(S206)。演出制御プロセス処理の内容については、図33を用いて後述する。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して変動表示装置9の表示制御を含む演出制御を実行する。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S207)。乱数更新処理においては、たとえば、前述した演出内容決定用のランダムカウンタRT、および、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜RU−3等の各種ランダムカウンタが更新される。その後、S202のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。主基板31からの演出制御用のINT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800の割込端子に入力されている。たとえば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した演出制御コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。
次に、図31のS205によるコマンド解析処理を説明する。図32は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
コマンド解析処理においては、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かを判断し(S211)、受信コマンドがないときには、リターンする。一方、受信コマンドがあるときには、受信コマンドを読出す(S212)。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、読出した受信コマンドが前述の図柄情報コマンドであるか否かを判断する(S213)。図柄情報コマンドであるときには、図柄情報コマンドが示す図柄情報(はずれ、大当り)をRAM85に設けられた図柄情報格納エリアに格納する(S214)。
次に、受信した図柄情報コマンドが大当りに関する情報を示すときには、大当り情報として、図柄情報コマンドが示す大当りの種類を示す大当り情報(通常大当り、第1確変大当り、第2確変大当り、および、時短大当り)をRAM85に設けられた大当り情報格納エリアに格納する(S215)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである図柄情報受信フラグをセットする(S216)。そして、受信した図柄情報コマンドが示す再抽選表示についての情報である再抽選表示情報(1次再抽選表示の有無、2次再抽選表示の有無、1次再抽選表示での成上がりの有無、2次再抽選表示での成上がりの有無等)をRAM85に設けられた再抽選表示情報格納エリアに格納し(S217)、S211に戻る。
なお、S214において図柄情報コマンドが示す図柄情報を格納するとともに、S215とS217とにより大当りに関する情報を大当り種類についての情報と再抽選表示についての情報とに分けて格納する例を示した。しかし、これに限らず、図柄情報受信フラグが、受信した図柄情報コマンドを特定可能であるので、受信した図柄情報コマンドに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS214,S215,S217は設けなくてもよい。逆に、S214,S215,S217により格納された情報に基づいて、受信した図柄情報コマンドの種類を特定可能とする場合には、S216は設けなくてもよい。
S213で図柄情報コマンドではないと判断したときは、読出した受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判断する(S218)。変動パターンコマンドであるときには、変動パターンコマンドが示す変動パターンを特定するデータを、RAM85に設けられた変動パターンデータ格納エリアに格納する(S219)。そして、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである変動パターン受信フラグをセットし(S220)、S211に戻る。なお、変動パターン受信フラグが、受信した変動パターンコマンドを特定可能であるので、受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのコマンドの内容を特定可能とする場合には、前述のS219は設けなくてもよい。
また、読出した受信コマンドが前述の大当り開始コマンドであるか否かを判断する(S221)。大当り開始コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグである大当り開始コマンド受信フラグをセットする(S222)。そして、S211に戻る。
また、読出した受信コマンドが前述のラウンド開始コマンドであるか否かを判断する(S223)。ラウンド開始コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグであるラウンド開始コマンド受信フラグをセットする(S224)。そして、S211に戻る。
また、読出した受信コマンドが前述のラウンド終了コマンドであるか否かを判断する(S225)。ラウンド終了コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグであるラウンド終了コマンド受信フラグをセットする(S226)。そして、S211に戻る。
また、読出した受信コマンドが前述のエンディング表示コマンドであるか否かを判断する(S227)。エンディング表示コマンドであるときには、受信したコマンドに対応して、受信したコマンドを特定可能な受信フラグであるエンディング表示コマンド受信フラグをセットする(S228)。そして、S211に戻る。また、前述のS227において受信コマンドがエンディング表示コマンドではないと判断されたときには、その他の受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信コマンドに対応したコマンド受信フラグをセットし(S229)、S211に戻る。すなわち、S229は、前述した図柄情報コマンド、変動パターンコマンド、大当り開始コマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンド、および、エンディング表示コマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて示したものである。
次に、図31のS206による演出制御プロセス処理について説明する。図33は、演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてS400〜S406のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S400):変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、演出制御プロセスフラグの値をS401に応じた値に更新する。
図柄変動開始処理(S401):飾り図柄の変動表示について、はずれ図柄の組合せ、および、大当り遊技前の変動表示結果としての大当り図柄の組合せ等の変動表示における飾り図柄の表示結果を決定するとともに、再抽選表示を行なうときには再抽選表示の表示結果を決定する。そして、変動パターンコマンドに応じて、画像表示可能な変動パターンとして複数予め定められている飾り図柄の変動パターンから、実際に変動表示装置9での変動表示に使用する変動パターンを決定する。また、決定した変動パターンに応じて変動表示時間を設定し、変動表示装置9における飾り図柄(左,中,右図柄)の変動を開始させる。その後、演出制御プロセスフラグの値をS402に応じた値に更新する。図柄変動開始処理の内容については、図34を用いて後述する。
図柄変動中処理(S402):変動表示装置9での飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。そして、設定された変動時間が終了したときに、飾り図柄の左,中,右図柄を仮停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS403に応じた値に更新する。図柄変動中処理の内容については、図37を用いて後述する。
図柄停止待ち処理(S403):変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指示する図柄停止コマンドを受信していたら、変動表示装置9での飾り図柄の変動を停止(前述の揺れ変動状態を停止)し、変動表示結果としての停止図柄を表示する制御を行なう。その後、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄が大当り表示結果となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS404に応じた値に更新し、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄がはずれ表示結果となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS400に応じた値に更新する。
大当り表示処理(S404):変動表示装置9での飾り図柄の変動時間の終了後、大当り開始時における表示を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS405に応じた値に更新する。
大当り遊技中処理(S405):大当り遊技状態中における演出を行なう表示である大当り遊技中演出の表示をする制御を行なう。たとえば、大当り遊技状態における各ラウンド中の各種演出、および、各ラウンド間のインターバル期間中の各種演出等の大当り遊技状態中における演出をするための表示が実行される。そして、大当り遊技中処理が終了すると、演出制御プロセスフラグの値をS406に応じた値に更新する。大当り遊技中処理の内容については、図38を用いて後述する。
大当り遊技終了処理(S406):大当り遊技状態を終了させるときの演出としてのエンディング表示を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS400に応じた値に更新する。
次に、図33のS401による図柄変動開始処理について説明する。図34は、図33の図柄変動開始処理(S401)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、飾り図柄の変動表示結果(はずれ図柄の組合せ、および、大当り図柄の組合せ)、再抽選表示の表示結果、および、再抽選表示における演出パターンを含む図柄および演出に関する選択決定を行なう処理である図柄演出決定処理を行なう(S231)。図柄演出決定処理の処理内容については、図35を用いて後述する。そして、図柄演出決定処理において決定した図柄のデータ、および、演出パターンのデータをRAM85に設けられた図柄・演出データ格納エリアに格納する(S232)。
次に、受信した変動パターンコマンドに対応した変動パターンでの変動表示を行なうためのデータを設定する(S233)。具体的に、S233では、受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターンでの変動表示に用いられるデータが選択されて設定されることにより、変動パターンが設定される。
そして、S233で設定された変動パターンに対応する変動表示時間が、変動表示装置9での変動表示時間を計時するための変動時間タイマにセットされ、変動時間タイマによる変動表示時間の計時がスタートさせられる(S234)。そして、S233で設定された変動パターンで、変動表示装置9において表示結果を導出表示するための飾り図柄の変動表示を開始する(S235)。そして演出制御プロセスフラグを図柄変動中処理(S402)に対応した値に更新し(S236)、リターンする。
図35は、図柄変動開始処理における図柄演出決定処理(S231)を示すフローチャートである。図柄演出決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、受信した図柄情報コマンドが通常大当りとすることを示しているか否かを判断する(S241)。具体的に、S241では、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて、通常大当りが指定されたか否かを判断する。通常大当りとすることを示しているときには、飾り図柄の変動表示結果が導出表示されるときの変動表示結果である大当り遊技状態前の変動表示結果を、通常大当り表示結果に決定し(S242)、後述するS253に進む。具体的に、S242では、前述の通常大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から、対応する通常大当り図柄を選択し、その通常大当り図柄によるゾロ目の組合せを左,中,右図柄の通常大当り図柄の組合せとしてランダムに決定する。これにより、通常大当りとなるときには、再抽選表示が行なわれるか否かにかかわらず大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が通常大当り図柄の組合せに決定される。
一方、S241により受信した図柄情報コマンドが通常大当りとすることを示していないと判断したときには、受信した図柄情報コマンドが時短大当りとすることを示しているか否かを、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて判断する(S243)。時短大当りとすることを示していると判断したときには、演出制御コマンドが再抽選表示(第1再抽選表示と第2再抽選表示との少なくとも一方の再抽選表示)をすることを示しているか否かを判断する(S244)。具体的に、S244では、コマンド解析処理において格納された再抽選表示情報に基づいて、再抽選表示をすることが指定されたか否かを判断する。
再抽選表示をすることを示していると判断したときには、前述のS242に進み、飾り図柄の変動表示結果が導出表示される大当り遊技状態前の変動表示結果を、通常大当り表示結果に決定する。これにより、時短大当りとなるときにおいて、再抽選表示が行なわれるときには、大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が通常大当り図柄の組合せに決定される。一方、S244により再抽選表示をすることを示していないと判断したときには、飾り図柄の変動表示結果が導出表示される大当り遊技状態前の変動表示結果を、予め定められた時短大当り表示結果に決定する。これにより、時短大当りとなるときにおいて、再抽選表示が行なわれないときには、大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が時短大当り図柄の組合せに決定される。
また、前述のS243により受信した図柄情報コマンドが時短大当りとすることを示していないと判断したときには、受信した図柄情報コマンドが第1確変大当りとすることを示しているか否かを、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて判断する(S246)。第1確変大当りとすることを示していると判断したときには、図柄情報コマンドが再抽選表示(第1再抽選表示と第2再抽選表示との少なくとも一方の再抽選表示)をすることを示しているか否かを、コマンド解析処理において格納された再抽選表示情報に基づいて判断する(S247)。
再抽選表示をすることを示していると判断したときには、前述のS242に進み、飾り図柄の変動表示結果が導出表示される大当り遊技状態前の変動表示結果を、通常大当り表示結果に決定する。これにより、第1確変大当りとなるときにおいて、再抽選表示が行なわれるときには、大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が通常大当り図柄の組合せに決定される。一方、S247により再抽選表示をすることを示していないと判断したときには、飾り図柄の変動表示結果が導出表示される大当り遊技状態前の変動表示結果を、予め定められた第1確変大当り表示結果に決定する。これにより、第1確変大当りとなるときにおいて、再抽選表示が行なわれないときには、大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が第1確変大当り図柄の組合せに決定される。
また、前述のS246により受信した図柄情報コマンドが第1確変大当りとすることを示していないと判断したときには、受信した図柄情報コマンドが第2確変大当りとすることを示しているか否かを、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて判断する(S249)。第2確変大当りとすることを示していると判断したときには、図柄情報コマンドが再抽選表示(第1再抽選表示と第2再抽選表示との少なくとも一方の再抽選表示)をすることを示しているか否かを、コマンド解析処理において格納された再抽選表示情報に基づいて判断する(S250)。
再抽選表示をすることを示していると判断したときには、前述のS242に進み、飾り図柄の変動表示結果が導出表示される大当り遊技状態前の変動表示結果を、通常大当り表示結果に決定する。これにより、第2確変大当りとなるときにおいて、再抽選表示が行なわれるときには、大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が通常大当り図柄の組合せに決定される。一方、S250により再抽選表示をすることを示していないと判断したときには、飾り図柄の変動表示結果が導出表示される大当り遊技状態前の変動表示結果を、予め定められた第2確変大当り表示結果に決定する。これにより、第2確変大当りとなるときにおいて、再抽選表示が行なわれないときには、大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が第2確変大当り図柄の組合せに決定される。
また、前述のS249により受信した図柄情報コマンドが第2確変大当りとすることを示していないと判断したときには、消去法的な観点から、受信した図柄情報コマンドがはずれ表示結果とすることを示している場合であると判断できるので、変動表示の表示結果として、はずれ図柄の組合せをランダムに決定し(S252)、S253に進む。S252では、次のようにはずれ図柄の組合せを決定する。
まず、RU−1〜3の値を抽出する。図柄情報コマンドに対応する変動パターンコマンドとしてリーチはずれ変動パターンを指定するコマンドを受信したときには、RU−1の値とリーチ図柄との関係が予め定められたリーチ図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から対応するリーチ図柄を選択し、そのリーチ図柄の組合せを左,右図柄の停止図柄の組合せ(リーチ図柄)として決定する。そして、RU−2と中図柄との関係が予め定められた中図柄決定用データテーブルを用いて、RU−2の抽出値から対応する中図柄を選択する。ただし、RU−2の抽出値に対応する中図柄がリーチ図柄と一致するときには、リーチ図柄と一致しないように中図柄を変更する補正を行なう。また、変動パターンコマンドとして通常はずれ変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したときには、RU−1の値と左図柄との関係が予め定められた左図柄決定用データテーブル、RU−2の値と中図柄との関係が予め定められた中図柄決定用データテーブル、および、RU−3の値と右図柄との関係が予め定められた右図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1〜3のそれぞれの抽出値から、対応する飾り図柄を選択し、その飾り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。ただし、RU−1〜3のそれぞれの抽出値に対応する飾り図柄の組合せが一致するときには、一致しないように右図柄を変更する補正を行なう。また、このような非リーチはずれとする場合において、RU−1およびRU−3のそれぞれの抽出値に対応する飾り図柄の組合せが偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれの図柄となるように右図柄を変更する補正を行なう。
S253では、再抽選表示を行なうときの各種設定を行なう処理である再抽選表示設定処理を実行する。そして、リターンする。
以上に説明した図柄演出決定処理においては、大当りとするときに再抽選表示を行なうときには、大当り遊技状態前に導出表示される飾り図柄の変動表示結果が必ず通常大当り表示結果とされる。これにより、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御するとき、および、高確率状態に制御するときのそれぞれについて、再抽選表示が行なれる前の飾り図柄の変動表示において、そのような大当り遊技状態後の状態とする旨が飾り図柄の表示結果により示されてしまうというような演出表示の不都合が生じない。
図36は、再抽選表示設定処理を示すフローチャートである。再抽選表示設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、前述の再抽選表示情報に基づいて、1次再抽選表示をすることが指定されているか否かを判断する(S261)。1次再抽選表示をすることが指定されていないと判断したときには、後述するS272に進む。一方、1次再抽選表示をすることが指定されていると判断したときには、そのときの演出制御モードが通常モードであるか否かを判断する(S262)。
ここで、演出制御の制御モードについて説明する。演出制御用マイクロコンピュータ800による演出制御モードは、通常モード、第1確変モード、第2確変モード、および、時短モードを含む。通常モードは、低確低ベース状態であるときに選択される演出制御モードである。第1確変モードは、高確低ベース状態であるときに選択される演出制御モードである。第2確変モードは、高確高ベース状態であるときに選択される演出制御モードである。時短モードは、低確高ベース状態であるときに選択される演出制御モードである。これら4つの演出制御モードでは、所定の演出を選択する割合が異なる等、遊技者の興趣を向上させることができるように、変動表示装置9での表示による演出の制御が行なわれる。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、演出制御モードとして、確率・ベース状態に応じて、通常モード、第1確変モード、第2確変モード、および、時短モードのうちのいずれかを選択する。これにより、確率・ベース状態が移行することに応じて、演出制御モードが移行する。
S262により演出制御モードが通常モードであると判断したときには、低確低ベース時1次再抽選演出(3枚のカードを用いて1種類の当り表示結果を得る1次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S263)、後述するS269に進む。一方、S262により演出制御モードが通常モードではないと判断したときには、そのときの演出制御モードが時短モードであるか否かを判断する(S264)。
演出制御モードが時短モードであると判断したときには、低確高ベース時1次再抽選演出(3枚のカードを用いて2種類の当り表示結果を得る1次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S265)、後述するS269に進む。一方、演出制御モードが時短モードではないと判断したときには、そのときの演出制御モードが第1確変モードであるか否かを判断する(S266)。
演出制御モードが第1確変モードであると判断したときには、高確低ベース時1次再抽選演出(2枚のカードを用いて1種類の当り表示結果を得る1次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S267)、後述するS269に進む。一方、演出制御モードが第1確変モードではないと判断したときには、そのときの演出制御モードが消去法の観点から第2確変モードであると判断したときであり、高確高ベース時1次再抽選演出(2枚のカードを用いて2種類の当り表示結果を得る1次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S268)、S269に進む。
S269では、前述の再抽選表示情報に基づいて、1次再抽選表示後に成上がることが指定されているか否かを判断する。1次再抽選表示後に成上がることが指定されていると判断したときには、S263,S265,S267,S268のいずれかで演出が決定された1次再抽選表示での抽選の表示結果を当り表示結果にすることを決定し(S270)、後述するS272に進む。具体的に、S270では、当り表示結果が2種類ある演出が選択されているときには1次再抽選表示の当り表示結果をランダムに決定する。より具体的には、演出内容決定用のランダムカウンタRTの値を抽出し、RTの抽出値と1次再抽選表示における2種類の当り表示結果との関係が予め定められたデータテーブルを用いて、その抽出したRTの値に基づいて当り表示結果を選択決定する。
一方、1次再抽選表示後に成上がることが指定されていないと判断したときには、S263,S265,S267,S268のいずれかで演出が決定された1次再抽選表示での抽選の表示結果をはずれ表示結果にすることを決定し(S271)、後述するS272に進む。具体的に、S271では、演出内容決定用のランダムカウンタRTの値を抽出し、RTの抽出値と1次再抽選表示におけるはずれ表示結果との関係が予め定められたデータテーブルを用いて、その抽出したRTの値に基づいてはずれ表示結果を選択決定する。
S272では、前述の再抽選表示情報に基づいて、2次再抽選表示をすることが指定されているか否かを判断する。2次再抽選表示をすることが指定されていないと判断したときには、リターンする。一方、2次再抽選表示をすることが指定されていると判断したときには、そのときの演出制御モードが通常モードであるか否かを判断する(S273)。
S273により演出制御モードが通常モードであると判断したときには、低確低ベース時2次再抽選演出(3図柄を用いて1種類の当り表示結果を得る2次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S274)、後述するS280に進む。一方、S273により演出制御モードが通常モードではないと判断したときには、そのときの演出制御モードが時短モードであるか否かを判断する(S275)。
演出制御モードが時短モードであると判断したときには、低確高ベース時2次再抽選演出(3図柄を用いて2種類の当り表示結果を得る2次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S276)、後述するS280に進む。一方、演出制御モードが時短モードではないと判断したときには、そのときの演出制御モードが第1確変モードであるか否かを判断する(S277)。
演出制御モードが第1確変モードであると判断したときには、高確低ベース時2次再抽選演出(2図柄を用いて1種類の当り表示結果を得る2次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S278)、後述するS280に進む。一方、演出制御モードが第1確変モードではないと判断したときには、そのときの演出制御モードが消去法の観点から第2確変モードであると判断したときであり、高確高ベース時2次再抽選演出(2図柄を用いて2種類の当り表示結果を得る2次再抽選表示の演出)を実行することを決定し(S279)、S280に進む。
S280では、前述の再抽選表示情報に基づいて、2次再抽選表示後に成上がることが指定されているか否かを判断する。2次再抽選表示後に成上がることが指定されていると判断したときには、S274,S276,S278,S279のいずれかで演出が決定された2次再抽選表示での抽選の表示結果を当り表示結果にすることを決定し(S281)、リターンする。具体的に、S281では、当り表示結果が2種類ある演出が選択されているときには2次再抽選表示の当り表示結果をランダムに決定する。より具体的には、演出内容決定用のランダムカウンタRTの値を抽出し、RTの抽出値と2次再抽選表示における2種類の当り表示結果との関係が予め定められたデータテーブルを用いて、その抽出したRTの値に基づいて当り表示結果を選択決定する。
一方、2次再抽選表示後に成上がることが指定されていないと判断したときには、S274,S276,S278,S279のいずれかで演出が決定された2次再抽選表示での抽選の表示結果をはずれ表示結果にすることを決定し(S282)、リターンする。具体的に、S282では、演出内容決定用のランダムカウンタRTの値を抽出し、RTの抽出値と2次再抽選表示におけるはずれ表示結果との関係が予め定められたデータテーブルを用いて、その抽出したRTの値に基づいてはずれ表示結果を選択決定する。
以上に示したような再抽選表示設定処理において演出の種類、抽選の表示結果が決定されると、それぞれの決定結果を特定するフラグ等のデータが記憶されることにより、そのデータにしたがって、変動表示後の大当り遊技状態中において再抽選表示が行なわれる。
図37は、図33の図柄変動中処理(S402)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、前述の変動時間タイマと、変動中処理における表示制御を管理するために用いられるプロセスタイマとを更新する(S291)。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し(S292)、タイムアウトしていれば演出制御実行データの切替えを行ない(S293)、S294に進む。タイムアウトしていなければ、そのままS294に進む。この実施の形態では、飾り図柄の変動態様を示すプロセスデータが変動パターン毎に設けられている(記憶されている)。プロセスデータは、プロセスタイマのデータと演出制御実行データとの組合せが複数集まったデータで構成される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、S233で変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを設定する。そして、該プロセスデータを参照してプロセスタイマに設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行なう。これにより、変動表示を開始させた後、所定時間後に表示結果を導出表示する変動表示を行なうことができる。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S294)。変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、リターンする。一方、変動時間タイマがタイムアウトしていれば、図柄停止コマンドの受信期間を監視するための監視タイマをセットしてスタートさせ(S295)、演出制御プロセスフラグを図柄停止待ち処理(S403)に対応した値に更新し(S296)、リターンする。
図38は、図33の大当り遊技中処理(S405)を示すフローチャートである。大当り遊技中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、大当り遊技状態の終了時であるか否かを判断する(S301)。具体的に、S301では、エンディング表示コマンド受信フラグがセットされているときに大当り遊技状態の終了時であると判断する。
大当り遊技状態の終了時であると判断されたときは、後述するS323に進む。一方、大当り遊技状態の終了時ではないと判断されたときは、1次再抽選表示の許容期間であるか否かを判断する(S302)。ここで、1次再抽選表示の許容期間とは、演出制御コマンドにより1次再抽選表示を実行することが指示されたときに、大当り遊技状態において、1次再抽選表示を実行する期間として許容された期間であり、たとえば、大当り遊技状態中における第7ラウンドと第8ラウンドとの間のラウンド間インターバル期間が該当する。S302では、第7ラウンドに対応したラウンド終了コマンド受信フラグがセットされたときから、第8ラウンドに対応したラウンド開始コマンド受信フラグがセットされたときまでの間において、1次再抽選表示の許容期間であると判断される。
1次再抽選表示の許容期間であると判断されたときは、演出制御コマンドにより1次再抽選表示を実行することが指定されているか否かを判断する(S303)。具体的に、S303では、たとえば、コマンド解析処理において格納された1次再抽選表示の有無を示す再抽選表示情報に基づいて、1次再抽選表示の実行指定の有無を判断する。1次再抽選表示を実行することが指定されていると判断されたときは、1次再抽選表示を実行するためにS307に進む。一方、1次再抽選表示を実行することが指定されていないと判断されたときは、2次再抽選表示の許容期間であるか否かを判断する(S304)。ここで、2次再抽選表示の許容期間とは、演出制御コマンドにより2次再抽選表示を実行することが指示されたときに、大当り遊技状態において、2次再抽選表示を実行する期間として許容された期間であり、たとえば、大当り遊技状態中における第10ラウンドと第11ラウンドとの間のラウンド間インターバル期間が該当する。S304では、第10ラウンドに対応したラウンド終了コマンド受信フラグがセットされたときから、第11ラウンドに対応したラウンド開始コマンド受信フラグがセットされたときまでの間において、2次再抽選表示の許容期間であると判断される。
2次再抽選表示の許容期間であると判断されたときは、演出制御コマンドにより2次再抽選表示を実行することが指定されているか否かを判断する(S305)。具体的に、S305では、たとえば、コマンド解析処理において格納された2次再抽選表示の有無を示す再抽選表示情報に基づいて、2次再抽選表示の実行指定の有無を判断する。2次再抽選表示を実行することが指定されていると判断されたときは、2次再抽選表示を実行するためにS315に進む。一方、2次再抽選表示を実行することが指定されていないと判断されたときは、大当り遊技状態における各ラウンド中の各種演出、および、各ラウンド間のインターバル期間中(1次再抽選表示および2次再抽選表示が実行されるときの再抽選表示の許容期間を除く)の各種演出等の大当り遊技中における演出をするための大当り遊技中演出を実行し(S306)、リターンする。大当り遊技中演出の処理内容については、図39を用いて後述する。
前述のS303において1次再抽選表示をすることが指定されていると判断されてS307に進んだときは、第7ラウンドに対応したラウンド終了コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断することにより、1次再抽選表示の開始タイミングであるか否かを判断する。1次再抽選表示の開始タイミングではないと判断したときは、後述するS313に進む。一方、1次再抽選表示の開始タイミングであると判断したときは、前述のS293で1次再抽選表示を実行することを指定していると判断された演出制御コマンドにより、1次再抽選表示後成上がりありが指定されているか否かを判断する(S308)。S308では、たとえば、コマンド解析処理において格納された1次再抽選表示での成上がりの有無を示す再抽選表示情報に基づいて、1次再抽選表示での成上がりありの指定の有無を判断する。
1次再抽選表示後成上がりありが指定されていないと判断したときは、1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれを対象として、実行する時間を管理するために用いられる再抽選表示タイマに、1次再抽選表示を実行するときの時間として予め定められた1次再抽選表示時間をセットし、再抽選表示タイマの動作をスタートさせる(S309)。そして、図36の再抽選表示設定処理により決定された演出で時短状態(高ベース状態)に成上がらない1次再抽選表示を開始させ(S310)、リターンする。これにより、セットされた1次再抽選表示時間に亘って、結果が成上がらない1次再抽選表示が行なわれる。
一方、1次再抽選表示後成上がりありが指定されていると判断したときは、前述の再抽選表示タイマに、前述の1次再抽選表示時間をセットし、1次再抽選表示タイマの動作をスタートさせる(S311)。そして、図36の再抽選表示設定処理により決定された演出で時短状態(高ベース状態)に成上がる1次再抽選表示を開始させ(S312)、リターンする。これにより、セットされた1次再抽選表示時間に亘って、結果が時短状態(高ベース状態)に成上がる1次再抽選表示が行なわれる。
また、前述のS307で1次再抽選表示の開始タイミングではないと判断して進むS313では、前述した再抽選表示タイマの値が更新される。これにより、1次再抽選表示の開始タイミング後、大当り遊技中処理が実行されるごとに、再抽選表示タイマの値が更新されていくこととなる。そして、再抽選表示タイマの値に基づいて、予め定められた1次再抽選表示の終了タイミング(再抽選表示タイマがタイムアウトしたタイミング)であるか否かを判断する(S314)。1次再抽選表示の終了タイミングであると判断したときには、前述のS306に進み、大当り遊技中演出を実行する。一方、1次再抽選表示の終了タイミングではないと判断したときには、リターンする。
前述のS305において2次再抽選表示をすることが指定されていると判断されてS315に進んだときは、第10ラウンドに対応したラウンド終了コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断することにより、2次再抽選表示の開始タイミングであるか否かを判断する。2次再抽選表示の開始タイミングではないと判断したときは、後述するS321に進む。一方、2次再抽選表示の開始タイミングであると判断したときは、前述のS305で2次再抽選表示を実行することを指定していると判断された演出制御コマンドにより、2次再抽選表示後成上がりありが指定されているか否かを判断する(S316)。S316では、たとえば、コマンド解析処理において格納された2次再抽選表示での成上がりの有無を示す再抽選表示情報に基づいて、2次再抽選表示での成上がりありの指定の有無を判断する。
2次再抽選表示後成上がりありが指定されていないと判断したときは、前述の再抽選表示タイマに、2次再抽選表示を実行するときの時間として予め定められた2次再抽選表示時間をセットし、再抽選表示タイマの動作をスタートさせる(S317)。そして、図36の再抽選表示設定処理により決定された演出で確変状態(高確率状態)に成上がらない2次再抽選表示を開始させ(S318)、リターンする。これにより、セットされた2次再抽選表示時間に亘って、結果が成上がらない2次再抽選表示が行なわれる。
一方、2次再抽選表示後成上がりありが指定されていると判断したときは、前述の再抽選表示タイマに、前述の2次再抽選表示時間をセットし、2次再抽選表示タイマの動作をスタートさせる(S319)。そして、図36の再抽選表示設定処理により決定された演出で確変状態(高確率状態)に成上がる2次再抽選表示を開始させ(S320)、リターンする。これにより、セットされた2次再抽選表示時間に亘って、結果が確変状態(高確率状態)に成上がる2次再抽選表示が行なわれる。
また、前述のS315で2次再抽選表示の開始タイミングではないと判断して進むS321では、前述した再抽選表示タイマの値が更新される。これにより、2次再抽選表示の開始タイミング後、大当り遊技中処理が実行されるごとに、再抽選表示タイマの値が更新されていくこととなる。そして、再抽選表示タイマの値に基づいて、予め定められた2次再抽選表示の終了タイミング(再抽選表示タイマがタイムアウトしたタイミング)であるか否かを判断する(S322)。2次再抽選表示の終了タイミングであると判断したときには、前述のS306に進み、大当り遊技中演出を実行する。一方、1次再抽選表示の終了タイミングではないと判断したときには、リターンする。
また、前述のS301で大当り遊技状態の終了時であると判断して進むS323では、大当り終了表示であるエンディング表示において表示する大当り終了後の状態を選択する。具体的に、S323では、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて大当りの種類を確認し、演出制御コマンド(図柄情報コマンド)により指定された大当りの種類に応じて、大当り遊技状態の終了後の確率・ベース状態が、通常状態(低確低ベース状態)、時短状態のみ(低確高ベース状態)、確変状態のみ(高確低ベース状態)、および、確変状態かつ時短状態(高確高ベース状態)のいずれに該当するかを判断し、該当する状態をエンディング表示において表示する大当り終了後の状態として選択する。より具体的には次のとおりである。図柄情報コマンドにより通常大当りが指定されたときは、通常状態となると判断し、特に大当り終了後の状態の表示はしない。なお、図柄情報コマンドにより通常大当りが指定されたときは、「通常」というような通常状態を特定する表示を選択するようにしてもよい。図柄情報コマンドにより時短大当りが指定されたときは、時短状態のみとなると判断し、「時短突入」というような時短状態のみを特定する表示を選択する。図柄情報コマンドにより第1確変大当りが指定されたときは、確変状態のみとなると判断し、「確変突入」というような確変状態のみを特定する表示を選択する。図柄情報コマンドにより第2確変大当りが指定されたときは、確変状態かつ時短状態となると判断し、「確変時短突入」というような確変状態および時短状態を特定する表示を選択する。
そして、エンディング表示の時間を管理するために用いる終了表示タイマに終了表示時間をセットすることにより終了表示タイマをスタートさせ(S324)、S323により選択された大当り終了後の状態を表示するエンディング表示を開始させる(S325)。これにより、図15〜図18のそれぞれの(K)に示されるようなエンディング表示が行なわれることとなる。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大当り遊技終了処理(S406)に対応した値に更新し(S326)、リターンする。これにより、大当り遊技状態の終了時におけるエンディング表示が実行される。
図39は、大当り遊技中処理における大当り遊技中演出処理(S306)を示すフローチャートである。大当り遊技中演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、各ラウンドに対応するラウンド開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断することに基づいて、各ラウンドの開始時であるか否かを判断する(S341)。各ラウンドの開始時ではないと判断したときには、後述するS344に進む。一方、各ラウンドの開始時であると判断したときには、図15の(D)等に示すような各ラウンドのラウンド数を示す表示をし(S342)、各ラウンド中を演出する表示を開始させ(S343)、S344に進む。
S344では、各ラウンドに対応するラウンド終了コマンド受信フラグがセットされているかを判断することに基づいて、各ラウンドの終了時であるか否かを判断する。各ラウンドの終了時ではないと判断したときには、リターンする。一方、各ラウンドの終了時であると判断したときには、受信したラウンド終了コマンドが示すラウンド数に基づいて、今回のラウンドが最終ラウンド(第15ラウンド)であるか否かを判断する(S345)。最終ラウンドではないと判断したときは、各ラウンド間を演出する表示を開始させ(S346)、リターンする。ここで、各ラウンド間を演出する表示がS346により開始されるが、前述したように、第7,第8ラウンド間において1次再抽選表示が行なわれるときは、図38のS303からS307に進むことにより1次再抽選表示が実行される。また、第10,第11ラウンド間において2次再抽選表示が行なわれるときは、図38のS305からS315に進むことにより2次再抽選表示が実行される。一方、最終ラウンドであると判断したときは、次のラウンドに進まないので、ラウンド間を演出する表示を開始させることなくリターンする。
図40は、図33の大当り遊技終了処理(S406)を示すフローチャートである。大当り遊技終了処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、次のような処理を行なう。
まず、前述のようにスタートされた終了表示タイマを更新する(S351)。これにより、終了表示タイマの開始タイミング後、大当り遊技終了処理が実行されるごとに、終了表示タイマの値が更新されていくこととなる。そして、終了表示タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S352)。終了表示タイマがタイムアウトしていないと判断したときには、エンディング表示を継続させるために、リターンする(S352)。一方、終了表示タイマがタイムアウトしていると判断したときには、エンディング表示を終了させるときの処理をS353〜S355により行なう(S352)。
S353では、大当り遊技状態終了後の演出制御モードを管理する遊技状態管理処理を行なう。遊技状態管理処理の内容については、図41を用いて後述する。そして、大当り遊技状態が終了する変動表示について管理されていた各種フラグ等の制御状態を示すデータ(状態データ)を初期化し(S354)、演出制御プロセスフラグを変動パターンコマンド受信待ち処理(S400)に対応した値に更新し(S355)、リターンする。
図41は、大当り遊技終了処理における遊技状態管理処理(S353)を示すフローチャートである。遊技状態管理処理においては、まず、受信した演出制御コマンドにより通常大当りが指定されたか否かを判断する(S381)。具体的に、S381では、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて、通常大当りが指定されたか否かを判断する。通常大当りが指定されたと判断されたときは、後述するS382に進む。一方、通常大当りが指定されていないと判断されたときは、受信した演出制御コマンドにより時短大当りが指定されたか否かを判断する(S385)。具体的に、S385では、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて、時短大当りが指定されたか否かを判断する。
S385で時短大当りが指定されたと判断されたときは、後述するS386に進む。一方、S385で時短大当りが指定されていないと判断されたときは、受信した演出制御コマンドにより第1確変大当りが指定されたか否かを、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて判断する(S389)。
S389で第1確変大当りが指定されたと判断されたときは、後述するS390に進む。一方、S389で第1確変大当りが指定されていないと判断されたときは、受信した演出制御コマンドにより第2確変大当りが指定されたか否かを、コマンド解析処理において格納された大当り情報に基づいて判断する(S393)。S393で第2確変大当りが指定されたと判断されたときは、後述するS394に進む。一方、S393で第2確変大当りが指定されていないと判断されたときは、リターンする。
前述のS381により通常大当りが指定されていると判断されたときに、S382では、通常モードであることを示すフラグである通常モードフラグが既にセットされているか否かを判断する。ここで、モードフラグとは、演出制御モードがどのモードであるかを示すフラグである。モードフラグは、通常モードフラグの他に、時短モードであるときにセットされる時短モードフラグ、第1確変モードのときにセットされる第1確変モードフラグ、および、第2確変モードのときにセットされる第2確変モードフラグを含む。
S382で通常モードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにリターンする。これにより、演出制御モードが通常モードで継続する。一方、通常モードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S383)、通常モードフラグをセットして(S384)、リターンする。これにより、演出制御モードが他のモードから通常モードに移行する。
前述のS385により時短大当りが指定されていると判断されたときに、S386では、時短モードであることを示すフラグである時短モードフラグが既にセットされているか否かを判断する。
S386で時短モードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにリターンする。これにより、演出制御モードが時短モードで継続する。一方、時短モードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S387)、時短モードフラグをセットして(S388)、リターンする。これにより、演出制御モードが他のモードから時短モードに移行する。
前述のS389により第1確変大当りが指定されていると判断されたときに、S390では、第1確変モードであることを示すフラグである第1確変モードフラグが既にセットされているか否かを判断する。
S390で第1確変モードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにリターンする。これにより、演出制御モードが第1確変モードで継続する。一方、第1確変モードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S391)、第1確変モードフラグをセットして(S392)、リターンする。これにより、演出制御モードが他のモードから第1確変モードに移行する。
前述のS393により第2確変大当りが指定されていると判断されたときに、S394では、第2確変モードであることを示すフラグである第2確変モードフラグが既にセットされているか否かを判断する。
S394で第2確変モードフラグがセットされていると判断したときは、モードフラグを変更せずにリターンする。これにより、演出制御モードが第2確変モードで継続する。一方、第2確変モードフラグがセットされていないと判断したときは、そのときにセットされている他のモードフラグをリセットし(S395)、第2確変モードフラグをセットして(S396)、リターンする。これにより、演出制御モードが他のモードから第2確変モードに移行する。
図15〜図18のそれぞれの(L)に示されるような変動表示前および変動表示中に表示される確率・ベース状態を示すメッセージは、図33のS400〜S403の処理が実行されるときに、前述の特別遊技処理で管理されている演出制御モードを示すフラグを参照し、そのときの演出制御モードに対応する確率・ベース状態を示すメッセージを選択して表示することにより、表示される。たとえば、通常モードであるときは、特に確率・ベース状態を示すメッセージを表示しない。なお、通常モードであるときは、低確低ベース状態を示す「通常」というようなメッセージを表示してもよい。時短モードであるときは、低確高ベース状態を示す「時短」というようなメッセージを表示する。第1確変モードであるときは、高確低ベース状態を示す「確変」というようなメッセージを表示する。第2確変モードであるときは、高確低ベース状態を示す「確変時短」というようなメッセージを表示する。なお、各演出制御モードに応じて、異なる背景色を対応付けておき、このような変動表示前および変動表示中に表示される確率・ベース状態を示すメッセージの代わりに、そのときの演出制御モードに応じた背景色を選択して表示するようにしてもよい。このようにすれば、背景色に基づいて演出制御モードを特定することができる。
以上に説明したように、演出制御用マイクロコンピュータ800では、遊技状態管理処理において、受信した演出制御コマンドに基づいて、演出制御モードを管理する。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、図柄情報コマンドの代わりに、変動パターンコマンドにより1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれについて、実行の有無および成上がりの有無を指定する例を説明する。この第2実施形態においては、主として第1実施形態との相違点を説明する。
図42は、第2実施形態による演出制御コマンドの一例を表形式で示す図である。図42においては、演出制御コマンドのそれぞれにコマンド番号を付し、コマンド名称とコマンドの内容とが関連付けて示されている。第2実施形態の場合は、図14に示されるようなコマンドの代わりに、図42に示されるコマンドが用いられる。
図42を参照して、図柄情報コマンドは、第1実施形態のような再抽選表示に関する情報を示さず、大当り判定の判定結果および大当り種類の選択結果を示す。図柄情報コマンドは、はずれ指定コマンド、通常大当り指定コマンド、時短大当り指定コマンド、第1確変大当り指定コマンド、および、第2確変大当り指定コマンドよりなる。通常大当り指定コマンドは、通常大当りとすることを指定するコマンドである。時短大当り指定コマンドは、時短大当りとすることを示すコマンドである。第1確変大当り指定コマンドは、第1確変大当りとすることを示すコマンドである。第2確変大当り指定コマンドは、第2確変大当りとすることを示すコマンドである。
第2実施形態の場合は、図柄情報コマンドが再抽選表示に関する情報を指定しない代わりに、次のように、変動パターンコマンドが再抽選表示に関する情報を指定する。
複数種類設けられた大当り変動パターンのそれぞれについて、再抽選なし指定コマンド、1次再抽選後成上がりなし指定コマンド、2次再抽選後成上がりなし指定コマンド、1次再抽選後成上がりなし・2次再抽選後成上がりなし指定コマンド、1次再抽選後成上がりあり指定コマンド、1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりなし指定コマンド、2次再抽選後成上がりあり指定コマンド、1次再抽選後成上がりなし・2次再抽選後成上がりあり指定コマンド、および、1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりあり指定コマンドというような再抽選表示の各演出パターンを示すコマンドが設けられている。変動表示が実行されるときにおいて選択される変動パターンコマンドは、このような変動パターンコマンドのうちから、変動パターンの選択決定結果と、再抽選表示の選択決定結果とに基づいて選択決定される。
次に、第2実施形態において図柄情報コマンドがどのように選択決定されるかを説明する。はずれ指定コマンドについては、第1実施形態の場合と同様に決定する。大当りを示す図柄情報コマンドは、図24に示す特別図柄停止図柄設定処理のS45において、次のように大当り種類フラグ等のデータを用いて決定する。通常大当りフラグがセットされているときには、通常大当り指定コマンドを選択する。時短大当りフラグがセットされているときには、時短大当り指定コマンドを選択する。第1確変大当りフラグがセットされているときには、第1確変大当り指定コマンドを選択する。第2確変大当りフラグがセットされているときには、第2確変大当り指定コマンドを選択する。
次に、第2実施形態において変動パターンコマンドがどのように選択決定されるかを説明する。はずれとなる変動パターンを示す変動パターンコマンドは、第1実施形態の場合と同様の手順で選択決定される。
大当りとなる変動パターンを示す変動パターンコマンドは、次のように、図26の変動パターン設定処理において選択決定される。変動パターン設定処理におけるS73では、第1実施形態の場合と同様の手順で大当りとなる変動パターンを選択決定する。それに加えて、第2実施形態の場合は、さらに、以下に示すように、S73で、変動パターンコマンドで指定する再抽選表示に関する情報を選択する。
通常大当りフラグがセットされているときには、次のように再抽選表示に関する情報を選択する。1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、「再抽選なし」を選択する。1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、「1次再抽選後成上がりなし指定」を選択する。1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされているときには、「2次再抽選後成上がりなし指定」を選択する。1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、「1次再抽選後成上がりなし・2次再抽選後成上がりなし指定」を選択する。
時短大当りフラグがセットされているときには、次のように再抽選表示に関する情報を選択する。1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、「再抽選なし指定」を選択する。1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされていないときには、「1次再抽選後成上がりあり指定」を選択する。1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、「1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりなし指定」を選択する。
第1確変大当りフラグがセットされているときには、次のように再抽選表示に関する情報を選択する。1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、「再抽選なし指定」を選択する。1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされているときには、「2次再抽選後成上がりあり指定」を選択する。1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、「1次再抽選後成上がりなし・2次再抽選後成上がりあり指定」を選択する。
第2確変大当りフラグがセットされているときには、次のように再抽選表示に関する情報を選択する。1次再抽選フラグがセットされず、2次再抽選フラグがセットされていないときには、再抽選なし指定を選択する。1次再抽選フラグがセットされ、2次再抽選フラグがセットされているときには、「1次再抽選後成上がりあり・2次再抽選後成上がりあり指定」を選択する。
このように、第2実施形態の場合は、S73において、変動パターンの選択決定に加えて再抽選表示に関する情報を選択決定する。これにより、S73において、選択する変動パターンコマンドが特定される。そして、S75において、S73により選択された変動パターンの情報および再抽選表示に関する情報に対応する変動パターンコマンドを送信するための設定(コマンドのセット)を行なう。これにより、図42に示すような変動パターンコマンドが送信されることとなる。
次に、第2実施形態によるコマンド解析処理について説明する。図43は、第2実施形態によるコマンド解析処理を示すフローチャートである。図43のコマンド解析処理が図32のコマンド解析処理と異なるのは、S217が設けられておらず、S219aが設けられていることである。
第2実施形態によるコマンド解析処理においては、変動パターンコマンドにより再抽選表示に関する情報が示されるので、第1実施形態で示した図32のS217のように再抽選表示情報を格納する処理は、図柄情報コマンドを受信したときではなく、変動パターンコマンドを受信したときに行なう。このため、S217が設けられておらず、S219とS220との間に、受信した変動パターンコマンドが示す再抽選表示についての情報である再抽選表示情報(1次再抽選表示の有無、2次再抽選表示の有無、1次再抽選表示での成上がりの有無、2次再抽選表示での成上がりの有無等)をRAM85に設けられた再抽選表示情報格納エリアに格納する処理を行なうS219aが設けられている。
そして、図35のS244,S247,S250、図36のS269,S280、図38のS303,S305,S308,S316等で用いる再抽選表示情報は、変動パターンコマンドに基づいて格納された再抽選表示情報である。
以上のように構成された第2実施形態では、第1実施形態と比べて、用いられる演出制御コマンドが一部異なるとともに、そのように演出制御コマンドが一部異なることにより遊技制御用マイクロコンピュータ560により実行される処理の一部と、演出制御用マイクロコンピュータ800により実行される処理の一部とが異なるが、その演出制御コマンドに基づいて、第1実施形態と同様の1次再抽選表示および2次再抽選表示が行なわれる。
なお、前述した第1実施形態および第2実施形態では、1次再抽選表示として高ベース再抽選表示を実行し、2次再抽選表示として高確再抽選表示を実行する例を示した。しかし、これに限らず、1次再抽選表示として高確再抽選表示を実行し、2次再抽選表示として高ベース再抽選表示を実行するようにしてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。まず、(1)〜(4)により1次再抽選表示に関連する効果を説明し、(5)〜(8)により2次再抽選表示に関連する効果を説明する。
(1) 変動表示装置9において行なわれる演出として、大当り遊技状態に制御する旨の決定がされたときには、図33のS401〜S403および図15の(C)に示すように、時短状態、すなわち、高ベース状態に制御するか否かを飾り図柄の変動表示の表示結果により示すことに加えて、図38のS307〜S314および図15の(E),(F)に示すように、高ベース状態に制御するか否かが1次再抽選表示により示される。これにより、高ベース状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、高ベース状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
さらに、第1実施形態の場合は図柄情報コマンドによって時短大当りまたは第2確変大当りが指定されることにより、また、第2実施形態の場合も同様に図柄情報コマンドによって時短大当りまたは第2確変大当りが指定されることにより、図35のS243,S244,S249,S250,S242および図15の(C)に示すように、高ベース状態に制御する旨の決定結果が特定され、かつ、1次再抽選表示を実行する旨の決定結果が特定されたときには、変動パターンコマンドに基づく変動表示の変動表示時間が経過して飾り図柄の変動表示結果が導出表示されるとき(大当り遊技状態が発生する前)に、通常大当り表示結果が導出表示され、その後、図36のS270および図15の(F)に示すように、1次再抽選表示で高ベース状態になる旨が表示される。これにより、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御するときには、1次再抽選表示が行なれる前の飾り図柄の変動表示において高ベース状態に制御する旨が示されてしまうというような演出表示の不都合が生じることを防ぐことができる。
また、高ベース再抽選表示の他に、高確再抽選表示が実行可能である(行なわれることがある)ので、一方の再抽選表示が行なわれた後にも、他方の再抽選表示が行なわれることにより、大当り遊技状態終了後における遊技状態の移行について遊技者の興趣をさらに高めることができる。
図14に示すように、第1実施形態の場合は、大当り判定の判定結果および大当り種類の選択結果を示す図柄情報コマンドが1次再抽選表示に関する情報を特定する。また、図42に示すように、第2実施形態の場合は、変動パターンを示す変動パターンコマンドが1次再抽選表示に関する情報を特定する。これにより、1次再抽選表示に関する情報を特定するために専用の演出制御コマンドを設ける場合と比べてコマンドの送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
(2) 図9に示すように、低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されているときとで、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%であり、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されていないときとで、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。そして、1次再抽選表示は、高確率状態では図17および図18の(E),(F)のように揃えるカード数が2つであり、低確率状態では図15および図16の(E),(F)のように揃えるカード数が3つであり、演出態様が異なる。これにより、演出態様の違いによって、1次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、1次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(3) 図9において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高ベースとなる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%であり、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御すると決定する割合が異なる。そして、1次再抽選表示は、高ベース状態では図16および図18の(E),(F)のように1次再抽選表示の当り表示結果が2種類、低ベース状態では図15および図17の(E),(F)のように1次再抽選表示の当り表示結果が1種類であるように、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとで演出態様が異なる。これにより、演出態様の違いによって、1次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、1次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(4) 図10〜図13を用いて説明したように、図12の第1確変大当り時再抽選表示選択テーブルと、図13の第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルとを総合して、高確率状態時に高確率状態に制御されると決定されたとき(第1確変大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)と、低確率状態時に高確率状態に制御されると決定されたとき(第1確変大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)とで、2次再抽選表示を実行することが選択される確率が異なる。これにより、2次再抽選が行なわれやすい状態(高確率状態)と、2次再抽選表示が行なわれにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えることができ、それぞれの状態に対する遊技者の興趣をさらに高めることができる。また、2次再抽選表示において高確率状態に成上がる演出をするときについて、高確率状態よりも低確率状態において2次再抽選表示を行なう確率を高くする設定を行なうときには、変動表示の停止時に導出表示される図柄が大当り遊技状態後に高確率状態となることが確定する図柄となりやすい状態(高確率状態)と、大当り遊技状態後に高確率状態となることが確定する図柄となりにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えることができる。
(5) 変動表示装置9において行なわれる演出として、大当り遊技状態に制御する旨の決定がされたときには、図33のS401〜S403および図15の(C)に示すように、確変状態、すなわち、高確率状態に制御するか否かを飾り図柄の変動表示の表示結果により示すことに加えて、図38のS315〜S322および図15の(H),(I)に示すように、高確率状態に制御するか否かが2次再抽選表示により示される。これにより、高確率状態に制御するか否かが複数のタイミングで示されるので、高確率状態に制御するか否かを示す表示のバリエーションが豊富になり、遊技者の興趣を高めることができる。
さらに、第1実施形態の場合は図柄情報コマンドによって第1確変大当りまたは第2確変大当りが指定されることにより、また、第2実施形態の場合も同様に図柄情報コマンドによって第1確変大当りまたは第2確変大当りが指定されることにより、図35のS246,S247,S249,S250,S242および図15の(C)に示すように、高確率状態に制御する旨の決定結果が特定され、かつ、2次再抽選表示を実行する旨の決定結果が特定されたときには、変動パターンコマンドに基づく変動表示の変動表示時間が経過して飾り図柄の変動表示結果が導出表示されるとき(大当り遊技状態が発生する前)に、通常大当り表示結果が導出表示され、その後、図36のS281および図15の(I)に示すように、2次再抽選表示で高確率状態になる旨が表示される。これにより、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御するときには、2次再抽選表示が行なれる前の飾り図柄の変動表示において高確率状態に制御する旨が示されてしまうというような演出表示の不都合が生じることを防ぐことができる。
また、高確再抽選表示の他に、高ベース再抽選表示が実行可能である(行なわれることがある)ので、一方の再抽選表示が行なわれた後にも、他方の再抽選表示が行なわれることにより、大当り遊技状態終了後における遊技状態の移行について遊技者の興趣をさらに高めることができる。
図14に示すように、第1実施形態の場合は、大当り判定の判定結果および大当り種類の選択結果を示す図柄情報コマンドが2次再抽選表示に関する情報を特定する。また、図42に示すように、第2実施形態の場合は、変動パターンを示す変動パターンコマンドが2次再抽選表示に関する情報を特定する。これにより、2次再抽選表示に関する情報を特定するために専用の演出制御コマンドを設ける場合と比べてコマンドの送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
(6) 図9に示すように、低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が20%であり、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されているときとで、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が異なる。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が80%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高確率状態に制御されているときと低確率状態に制御されているときとで、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が異なる。そして、2次再抽選表示は、高確率状態では図17および図18の(H),(I)のように揃える図柄数が2つであり、低確率状態では図15および図16の(H),(I)のように揃える図柄数が3つであり、演出態様が異なる。これにより、演出態様の違いによって、2次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、2次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(7) 図9において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が30%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で大当り遊技状態終了後に高確率状態となる第1および第2確変大当りを決定する確率が20%であり、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が異なる。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が80%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が70%であり、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとで、大当り遊技状態後に高確率状態に制御すると決定する割合が異なる。そして、2次再抽選表示は、高ベース状態では図16および図18の(H),(I)のように2次再抽選表示の当り表示結果が2種類、低ベース状態では図15および図17の(H),(I)のように2次再抽選表示の当り表示結果が1種類であるように、高ベース状態に制御されているときと低ベース状態に制御されているときとで演出態様が異なる。これにより、演出態様の違いによって、2次再抽選表示において、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されやすい演出表示と、大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御されにくい演出表示とがあるという印象を遊技者に与えることができ、2次再抽選表示がどのような演出態様で行なわれるかについて、遊技者に興味を持たせることができる。
(8) 図10〜図13を用いて説明したように、図11の時短大当り時再抽選表示選択テーブルと、図13の第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルとを総合して、高確率状態時に高ベース状態に制御されると決定されたとき(時短大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)と、低確率状態時に高ベース状態に制御されると決定されたとき(時短大当りに決定されたとき、第2確変大当りに決定されたとき)とで、1次再抽選表示を実行することが選択される確率が異なる。これにより、1次再抽選が行なわれやすい状態(高確率状態)と、1次再抽選表示が行なわれにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えることができ、それぞれの状態に対する遊技者の興趣をさらに高めることができる。また、1次再抽選表示において高ベース状態に成上がる演出をするときについて、高確率状態よりも低確率状態において1次再抽選表示を行なう確率を高くする設定を行なうときには、変動表示の停止時に導出表示される図柄が大当り遊技状態後に高ベース状態となることが確定する図柄となりやすい状態(高確率状態)と、大当り遊技状態後に高ベース状態となることが確定する図柄となりにくい状態(低確率状態)とがあるという印象を遊技者に与えることができる。
(9) 遊技制御用マイクロコンピュータ560が、図20のS15のように、パチンコ遊技機1への電源投入が開始されてからタイマ割込設定を行なうまでに、乱数回路503の初期設定を行ない、初期設定において遊技制御用マイクロコンピュータ560を識別するためのIDナンバに基づく値を乱数の初期値として設定するように構成されているので、乱数回路503が生成する乱数のランダム性を向上させることができる。また、乱数のランダム性を向上させることができるので、乱数生成のタイミングを遊技者や遊技店に認識されにくくすることができ、無線信号を用いた取込み信号を遊技機に対して発生させることによって、大当り遊技状態への移行条件を不正に成立させられてしまうことを防止することができる。
(10) 図5に示す12ビット乱数回路503a、16ビット乱数回路503bのように、更新可能な数値データの範囲が異なる複数の乱数回路について、それぞれ使用可能とするか否かを設定するように構成されているので、使用する乱数回路だけを設定することによって、生成する乱数値の範囲を適切に設定することができる。そのため、たとえば、2つの乱数回路503a,503bのうちの一方が発生する乱数のみを用いて遊技制御処理を行なう場合、処理に用いない乱数回路から乱数を読出す等の不要な処理を省くことができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減することができる。
(11) 前述したように、図21のS105により、乱数回路503がカウントするカウント値の順列を変更させ、初期値から最終値までの並び順を更新するように構成されているので、乱数回路503が生成する乱数値のランダム性をより向上させることができる。
(12) 一般的に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が正規のマイクロコンピュータであるか否かが検査されるときには、マイクロコンピュータの内部がX線により撮像され、その撮像結果に基づいて、正規のマイクロコンピュータであるか否かを判断する検査が行なわれる。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ560が乱数回路503を内蔵しているか否かは、X線の撮像結果に基づいて判別することができる。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ560に乱数回路503を内蔵させる構造を採用することにより、マイコンを偽造するときには、X線による撮像検査が行なわれることを考慮して、偽造者が乱数回路503の偽物まで作る必要があるので、偽造がしにくいようにすることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、図柄情報コマンドのみにより再抽選表示に関する情報(再抽選表示の有無および成上がりの有無に関する情報)を特定する例(第1実施形態)と、変動パターンコマンドのみにより再抽選表示に関する情報を特定する例(第2実施形態)とを示した。しかし、これに限らず、図柄情報コマンドと変動パターンコマンドとの両方で、再抽選表示に関する情報(再抽選表示の有無および成上がりの有無に関する情報)を特定する構成を採用してもよい。このような構成を採用する場合、再抽選表示の有無の判断が必要なとき、および、成上がりの有無の判断が必要なときには、図柄情報コマンドと変動パターンコマンドとのどちらか一方のコマンドにより再抽選表示をする旨が示されているときに、そのコマンドに基づいて再抽選表示をすると判断してもよい。また、図柄情報コマンドにより1次再抽選表示に関する情報を特定し、変動パターンコマンドにより2次再抽選表示に関する情報を特定するようにしてもよい。また、その逆に、変動パターンコマンドにより1次再抽選表示に関する情報を特定し、図柄情報コマンドにより2次再抽選表示に関する情報を特定するようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態では、変動表示部について、特別図柄表示器8と飾り変動表示装置9とで構成される例を説明した。しかし、これに限らず、変動表示部は、特別図柄を表示する特別図柄表示装置のみで構成されるようにしてもよい。その場合には、飾り変動表示装置9と同様の画像が表示可能な表示装置により特別図柄表示装置を構成し、当該特別図柄表示装置で表示する特別図柄として、前述した飾り図柄と同様の図柄を表示するとともに、前述した背景画像等の飾り図柄以外の各種画像を同様に表示するように制御する。
(3) 前述した実施の形態においては、制御信号に基づいて飾り変動表示装置9を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御用マイクロコンピュータ800を設けた。しかし、これに限らず、次のような構成を採用してもよい。表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(4) 変動表示装置9を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段としては、変動表示装置9の表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御基板に設けられる)と、たとえば音制御およびランプ制御のような表示制御以外の演出制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御基板に設けられる)とを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへ表示制御コマンドを与えるようにしてよい。演出制御用マイクロコンピュータから表示制御用マイクロコンピュータへの表示制御コマンドの与え方としては、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドにより指示された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する(加工して出力する)ようにしてもよく、遊技制御用マイクロコンピュータからの演出制御コマンドのうち、表示制御を対象とするコマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータへ出力する(加工せずに出力する)ようにしてもよい。演出制御コマンドにより指示された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する構成を採用したときには、演出制御手段側で演出に関する制御内容を決定することができ、その決定にしたがった処理を、ランプ、音、および、表示で統一させることができる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ側から演出制御コマンドを受ける演出制御用マイクロコンピュータで演出制御手段側での演出に関する決定を行ない、さらに、その決定結果を、遊技制御用マイクロコンピュータ側で決定されて演出制御コマンドにより示された演出に関する制御内容の決定結果に合わせて、制御内容をまとめて示す表示制御用コマンドを表示制御用マイクロコンピュータへ出力することができるので、制御内容に関する各種決定事項を出力するための処理回数を増やさずに済むようになる。
また、変動表示装置9の表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータを設けた表示制御基板と、たとえば音制御およびランプ制御を行なう音・ランプ用マイクロコンピュータを設けた音・ランプ制御基板とを設け、主基板31に設けた遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータが受信し、その受信したコマンドに基づいて、表示制御用マイクロコンピュータが、表示制御を行なうとともに、音・ランプ制御用マイクロコンピュータに音制御およびランプ制御を指令するための音・ランプ制御コマンドを送信し、音・ランプ制御用マイクロコンピュータが、その音・ランプ制御コマンドを受信して音制御およびランプ制御を行なうようにしてもよい。なお、この場合の音・ランプ制御用マイクロコンピュータは、音制御を行なう音制御用マイクロコンピュータ(音制御基板に設ける)と、ランプ制御を行なうランプ制御用マイクロコンピュータ(ランプ制御基板に設ける)とに分けて設け、音制御用マイクロコンピュータには音制御を指令するための音制御コマンドを送信し、ランプ制御を指令するためのランプ制御コマンドを送信するようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(6) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(7) 前述した実施の形態においては、1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれの演出として、図15〜図18に示すように、飾り図柄を変動表示させずに、カードゲームおよびスロットマシンゲームの表示を行なうことにより抽選結果を示す例を示した。しかし、これに限らず、1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれの演出として、飾り図柄を再度変動表示させて表示結果を導出表示することにより1次再抽選表示および2次再抽選表示についての両方、または、一方を行なうことにより、抽選結果を示すようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、通常大当りとなるときについて、1次再抽選表示および2次再抽選表示のそれぞれをするか否かをランダムに決定する例を示した。しかし、これに限らず、通常大当りとなるときには、1次再抽選表示および2次再抽選表示のどちらか一方または両方を必ず行なうようにしてもよい。そのようにすれば、再抽選表示が行なわれる頻度が増し、遊技者の興趣をより一層向上させることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、飾り図柄の変動表示を停止させるためのコマンドとして、図柄停止コマンドを用いる例を示した。しかし、これに限らず、図柄停止コマンドを用いずに、飾り図柄の変動表示を開始してからの経過時間を演出制御用マイクロコンピュータ800において監視し、変動表示を開始してから、変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過したときに、飾り図柄の変動表示を停止させる制御を行なうようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、1次再抽選表示および2次再抽選表示を実行するタイミングとして、大当り遊技状態におけるラウンド間のインターバル期間中に行なう例を示した。しかし、これに限らず、1次再抽選表示と2次再抽選表示との少なくとも一方を実行するタイミングは、予め定められたラウンドの開始時から終了時までのランウンド期間中であってもよい。また、1次再抽選表示と2次再抽選表示との少なくとも一方を実行するタイミングは、大当り遊技状態の終了時であってよい。
(11) 前述した実施の形態では、1次再抽選表示を実行するタイミングが、大当り遊技状態中である例を示した。しかし、これに限らず、1次再抽選表示を実行するタイミングは、変動表示中であってもよい。その場合には、飾り図柄の変動表示中において、一旦、飾り図柄の通常大当り表示結果を導出した後、飾り図柄を用いて1次再抽選表示を実行し、その抽選結果を大当り遊技状態前の飾り図柄の変動表示結果として導出表示するようにすればよい。
(12) 前述した実施の形態では、1回の変動表示に関連して実行可能な再抽選表示の実行回数が2回である例を示した。しかし、これに限らず、1回の変動表示に関連して実行可能な再抽選表示の実行回数としては、3回以上の所定回数であってもよい。
(13) 前述した実施の形態では、高ベース状態として、特別図柄の変動時間短縮状態を伴う例を示したが、これに限らず、高ベース状態としては、特別図柄の変動時間短縮状態を伴わない高ベース状態(たとえば、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい状態)を用いてもよい。つまり、高ベース状態は、低ベース状態と比べて始動入賞しやすい状態であればどのような状態であってもよい。このため、高ベース状態は、低ベース状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮された状態と、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められた状態と、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされた状態と、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされた状態とのいずれか1つの状態であってもよく、これらを組合せたもの(いずれか2つの組合せ、いずれか3つの組合せ、または、すべての組合せ)であってもよい。なお、高ベース状態の代わりに、特別図柄の変動時間短縮状態のみとなる時短状態(特別遊技状態)に制御するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態では、1次再抽選表示と2次再抽選表示とのそれぞれについて実行するか否かを同時に判定する例を説明した。しかし、これに限らず、1次再抽選表示と2次再抽選表示とのそれぞれについては、実行するか否かを個別に判定するようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)は、高確率状態(高確率状態)に制御されているときの方が前記高確率状態に制御されていないとき(低確率状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に前記高確率状態に制御すると決定する割合が高い(図9において、低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が20%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が80%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(16) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)は、高進入状態(高ベース状態)に制御されているときの方が前記高進入状態に制御されていないとき(低ベース状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に前記高確率状態に制御すると決定する割合が高い(図9において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が30%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が20%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が80%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で第1および第2確変大当りを決定する確率が70%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高確率状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(17) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。第1演出表示実行制御手段(図38のS315〜S322)は、高進入状態(高ベース状態)に制御されているときに事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)により特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に高確率状態に制御すると決定されたときの方が、前記高進入状態に制御されていないとき(低ベース状態)に前記事前決定手段により前記特定遊技状態終了後に前記高確率状態に制御すると決定されたときよりも、第1演出表示(高確再抽選表示としての2次再抽選表示)を実行すると決定する割合が高い(大当り遊技状態終了後に高確率状態に制御される第2確変大当りとすることが決定されたときに用いられる第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルである図13において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で2次再抽選表示をすると決定する確率が70%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で2次再抽選表示をすると決定する確率が60%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも2次再抽選表示を実行すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で2次再抽選表示をすると決定する確率が90%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で2次再抽選表示をすると決定する確率が80%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも2次再抽選表示を実行すると決定する割合が高い。)。
(18) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)は、高確率状態(高確率状態)に制御されているときの方が前記高確率状態に制御されていないとき(低確率状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に高進入状態(高ベース状態)に制御すると決定する割合が高い(図9において、低ベース状態を例にとると、低ベース状態では、高確率状態に制御されている高確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%、低確率状態に制御されている低確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。また、高ベース状態を例にとると、高ベース状態では、高確率状態に制御されている高確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低確率状態に制御されている低確高ベース状態で時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%であり、高確率状態の方が低確率状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(19) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)は、高進入状態(高ベース状態)に制御されているときの方が前記高進入状態に制御されていないとき(低ベース状態)よりも、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に前記高進入状態に制御すると決定する割合が高い(図9において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が60%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が30%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が70%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で高ベース状態となる時短大当りおよび第2確変大当りを決定する確率が40%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも高ベース状態に制御すると決定する割合が高い。)。
(20) 前述した実施の形態においては、次のような構成も開示されている。前記第2演出表示実行制御手段(図38のS307〜S314)は、高進入状態(高ベース状態)に制御されているときに事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図23のS35、図24のS41)により特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後に高進入状態に制御すると決定されたときの方が、前記高進入状態に制御されていないとき(低ベース状態)に前記事前決定手段により前記特定遊技状態終了後に前記高確率状態に制御すると決定されたときよりも、第2演出表示(高ベース再抽選表示としての1次再抽選表示)を実行すると決定する割合が高い(大当り遊技状態終了後に高ベース状態に制御される第2確変大当りとすることが決定されたときに用いられる第2確変大当り時再抽選表示選択テーブルである図13において、低確率状態を例にとると、低確率状態では、高ベース状態に制御されている低確高ベース状態で1次再抽選表示をすると決定する確率が70%、低ベース状態に制御されている低確低ベース状態で1次再抽選表示をすると決定する確率が60%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも1次再抽選表示を実行すると決定する割合が高い。また、高確率状態を例にとると、高確率状態では、高ベース状態に制御されている高確高ベース状態で1次再抽選表示をすると決定する確率が90%、低ベース状態に制御されている高確低ベース状態で1次再抽選表示をすると決定する確率が80%であり、高ベース状態の方が低ベース状態よりも1次再抽選表示を実行すると決定する割合が高い)。
(21) 前述した実施形態においては、特別図柄表示器8で導出表示される大当り図柄(大当り表示結果)の種類により大当りの種類を示す例を説明した。しかし、これに限らず、特別図柄表示器8で導出表示される図柄としては、大当りの種類が特定されない大当り図柄を用いるようにしてもよい。その場合には、特別図柄表示器8で変動表示される特別図柄は、大当りの種類が特定されない大当り図柄と、はずれ図柄とで構成される。
(22) 前述した実施の形態においては、図11〜図13に示すように、大当り種類と再抽選表示の種類との関係で、各再抽選表示選択テーブルにおいて、選択されない再抽選表示が存在する。しかし、これに限らず、そのような再抽選表示を行なうようにしてもよい。その場合、図35の図柄演出決定処理のS242では、大当り遊技状態前の飾り図柄の変動表示結果を表示した後に行なわれる再抽選表示の種類を考慮してその飾り図柄の変動表示結果を決定すればよい。たとえば、第2確変大当り決定時に1次再抽選表示のみを行なうときには、変動表示結果として大当り表示結果を表示した後に1次再抽選表示のみが行なわれることを考慮すると、1次再抽選表示が終了した段階で確変状態および時短状態となることが示されていないといけないので、大当り遊技状態前の飾り図柄の変動表示結果として第1確変大当り表示結果である「555」を表示して確変状態がその段階で確定したことを示しておき、その後の1次再抽選表示において時短状態となることを示すように制御する。
(23) 前述した実施の形態では、飾り図柄の変動表示結果を指示するために用いられるコマンドとして、大当り判定の判定結果、および、大当り種類の選択結果を指定する図柄情報コマンドを送信する例を示した。しかし、これに限らず、飾り図柄の変動表示結果を指示するためのコマンドとしては、飾り図柄の表示結果(停止図柄の組合せ)を直接的に指定するコマンドを用いてもよい。その場合に、演出制御マイクロコンピュータ800は、コマンドにより指定された停止図柄の組合せに基づいて、大当り判定の判定結果、および、大当り種類の選択結果を認識する。
(24) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
7 遊技領域、15 可変入賞球装置、9 変動表示装置、1 パチンコ遊技機、31 主基板、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、80 演出制御基板、800 演出制御用マイクロコンピュータ。