JP2010263496A - 信号処理装置、及び誤り訂正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な誤り訂正符号を付与せずに符号化効率を落とすことなく、容易に誤り訂正を実現することが可能な信号処理装置を提供すること。
【解決手段】所定の符号則に基づいて生成された符号化信号と、当該符号化信号よりも大きな振幅を有し、かつ、伝送速度が当該符号化信号の半分であるクロックと、を同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部で受信した多値信号の振幅レベルを検出する振幅レベル検出部と、前記振幅レベル検出部で検出された振幅レベルの変化パターンに基づいて前記所定の符号則の規則違反が発生したビット位置を検出する違反検出部と、前記規則違反が解消されるように前記違反検出部で検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を訂正する誤り訂正部と、を備える、信号処理装置が提供される。
【選択図】図12

Description

本発明は、信号処理装置、及び誤り訂正方法に関する。
携帯電話やノート型のパーソナルコンピュータ(以下、ノートPC)等の情報処理装置は、ユーザが操作する本体部分と、情報が表示される表示部分とを接続するヒンジ部分に可動部材が用いられていることが多い。ところが、ヒンジ部分には多数の信号線や電力線が配線されており、配線の信頼性を維持する工夫が求められる。まず、考えられるのが、ヒンジ部分を通る信号線の数を減らすことである。そこで、本体部分と表示部分との間においては、パラレル伝送方式ではなく、シリアル伝送方式でデータの伝送処理が行われるようにする。シリアル伝送方式を用いると、信号線の本数が低減されると共に、さらに電磁妨害(EMI;Electro Magnetic Interference)が低減されるという効果も得られる。
さて、シリアル伝送方式の場合、データは符号化されてから伝送される。その際、符号化方式としては、例えば、NRZ(Non Return to Zero)符号方式やマンチェスタ符号方式、或いは、AMI(Alternate Mark Inversion)符号方式等が用いられる。例えば、下記の特許文献1には、バイポーラ符号の代表例であるAMI符号を利用してデータ伝送する技術が開示されている。また、同文献には、データクロックを信号レベルの中間値で表現して伝送し、受信側で信号レベルに基づいてデータクロックを再生する技術が開示されている。
特開平3−109843号公報
しかしながら、ノートPCのような情報処理装置においては、上記の符号を用いるシリアル伝送方式を用いても、依然としてヒンジ部分に配線される信号線の本数が多い。例えば、ノートPCの場合、表示部分に伝送されるビデオ信号の他、LCDを照明するためのLEDバックライトに関する配線が存在し、これらの信号線を含めると数十本程度の信号線がヒンジ部に配線されることになる。但し、LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。また、LEDは、Light Emitting Diodeの略である。
そこで、本件発明者は、直流成分を含まず、かつ、受信信号からクロック成分を容易に抽出することが可能な符号化方式(以下、新方式)を開発した。この新方式に基づいて生成された伝送信号は直流成分を含まないため、直流電源に重畳して伝送することができる。さらに、この伝送信号から極性反転周期を検出することにより、受信側でPLLを用いずにクロックを再生することが可能になる。そのため、複数の信号線を纏めることが可能になり、信号線の本数を減らすことができると共に、消費電力及び回路規模の低減が実現される。但し、PLLは、Phase Locked Loopの略である。
しかしながら、上記の新方式に基づいて生成された伝送信号は、1つのビット値を複数の振幅レベルで表現した多値信号となる。そのため、一般に用いられる1つのビット値を1つの振幅レベルで表現した2値の伝送信号に比べると所要SN比が10dB程度多く必要になる。上記の新方式は、機器内の信号伝送に用いることを想定して開発されたものである。そのため、上記の新方式が適用される伝送路は、無線伝送路に比べると格段に伝送品質が良い。しかし、伝送信号が多値になることから、予期せぬ外来ノイズや機器内部で発生するノイズ等による影響を受けて伝送誤りが発生してしまうことがある。
伝送路の伝送品質を向上させるには、伝送データに畳み込み符号等の誤り訂正符号を付加して伝送し、受信側で誤り訂正を実施すればよい。しかし、上記のように、新方式においては、比較的伝送品質の良い伝送路が想定されている。そのため、このような伝送路で発生する僅かの伝送誤りに対して畳み込み符号等を用いた高度な誤り訂正を実施するのは過剰であり、消費電力や回路規模の観点から好ましくない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、比較的伝送品質の良い環境において、伝送データに特別な誤り訂正符号を付加することなく、より伝送品質を向上させることが可能な、新規かつ改良された信号処理装置、及び誤り訂正方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、所定の符号則に基づいて生成された符号化信号と、当該符号化信号よりも大きな振幅を有し、かつ、伝送速度が当該符号化信号の半分であるクロックと、を同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部で受信した多値信号の振幅レベルを検出する振幅レベル検出部と、前記振幅レベル検出部で検出された振幅レベルの変化パターンに基づいて前記所定の符号則の規則違反が発生したビット位置を検出する違反検出部と、前記規則違反が解消されるように前記違反検出部で検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を訂正する誤り訂正部と、を備える、信号処理装置が提供される。
また、前記誤り訂正部は、前記規則違反が解消されるように前記違反検出部で検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を当該検出値に隣接する振幅レベルに訂正するように構成されていてもよい。
また、前記多値信号は、所定のバイポーラ符号則に基づいて生成された符号化信号と前記クロックとを同期加算した信号波形を有するものであってもよい。
また、前記信号受信部は、AMI符号則に基づいて生成された符号化信号と前記クロックとを同期加算して得られる6値の振幅レベル(A3、A2、A1、−A1、−A2、−A3;|A3|>|A2|>|A1|)を持つ信号波形を有する多値信号を受信するように構成されていてもよい。この場合、前記違反検出部は、前記信号受信部で受信した多値信号から前記振幅レベル検出部で検出された振幅レベルのうち、連続する2ビットの振幅レベルがA3から−A1に、或いは、A1からーA3に変化する変化パターンを検知し、当該検知したビット位置を前記規則違反が発生したビット位置として検出する。
また、前記誤り訂正部は、前記違反検出部でA3からーA1に変化する変化パターンが検知された場合、当該検知されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値A3をA2に訂正するか、或いは、当該振幅レベルの検出値ーA1をーA2に訂正するように構成されていてもよい。この場合、前記違反検出部でA1からーA3に変化する変化パターンが検知された場合、当該検知されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値A1をA2に訂正するか、或いは、当該振幅レベルの検出値ーA3をーA2に訂正する。
また、上記の信号処理装置は、前記誤り訂正部による訂正後の振幅レベルに基づいてビット列を復号する復号部と、前記復号部で復号されたビット列を用いて誤り検出を実行する誤り検出部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記誤り訂正部において前記振幅レベルの検出値に対する訂正候補が複数存在する場合、前記復号部で各訂正候補についてビット列を復号し、各復号結果について前記誤り検出部で誤り検出を実行して正しいビット列を出力する。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、所定の符号則に基づいて生成された符号化信号と、当該符号化信号よりも大きな振幅を有し、かつ、伝送速度が当該符号化信号の半分であるクロックと、を同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号を受信する信号受信ステップと、前記信号受信ステップで受信した多値信号の振幅レベルを検出する振幅レベル検出ステップと、前記振幅レベル検出ステップで検出された振幅レベルの変化パターンに基づいて前記所定の符号則の規則違反が発生したビット位置を検出する違反検出ステップと、前記規則違反が解消されるように前記違反検出ステップで検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を訂正する誤り訂正ステップと、を含む、誤り訂正方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、比較的伝送品質の良い環境において、伝送データに特別な誤り訂正符号を付加することなく、より伝送品質を向上させることが可能になる。
パラレル伝送方式を採用した携帯端末の構成例を示す説明図である。 シリアル伝送方式を採用した携帯端末の構成例を示す説明図である。 一般的なシリアル伝送方式を採用した携帯端末の機能構成例を示す説明図である。 AMI符号の信号波形を示す説明図である。 新方式に係る携帯端末の機能構成例を示す説明図である。 新方式に係る伝送信号(多値符号)の生成方法及び振幅判定方法の一例を示す説明図である。 AMI符号の符号則とAMI符号をベースとする多値符号の振幅変化パターンとの間の対応関係を示す説明図である。 多値符号(6値)の理想的なアイパターンの一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る誤り検出方法の概念を示した説明図である。 受信側で観測される多値符号のアイパターンの一例を示す説明図である。 送信フレームのフレーム構成の一例を示す説明図である。 本実施形態に係る携帯端末の機能構成例を示す説明図である。 本実施形態に係る誤り訂正方法の一例を示す説明図である。 本実施形態の一変形例に係る携帯端末の機能構成例を示す説明図である。 本実施形態の一変形例に係る誤り訂正方法の一例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本発明の実施形態に関する説明の流れについて簡単に述べる。まず、図1を参照しながら、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成について説明する。この中で、パラレル伝送方式に関する問題点について指摘する。次いで、図2を参照しながら、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成について説明する。次いで、図3を参照しながら、一般的な携帯端末130の機能構成について説明する。この中で、図4を参照しながら、AMI符号について簡単に説明する。但し、AMIは、Alternate Mark Inversionの略である。
次いで、図5を参照しながら、上記の新方式に係る符号化方法を採用した携帯端末130の機能構成について説明する。次いで、図6を参照しながら、上記の新方式に係る符号化方法について説明する。次いで、図7を参照しながら、上記の新方式に基づいて生成された伝送路符号の振幅レベルとAMI符号則との関係について説明する。次いで、図8〜図11を参照しながら、新方式に係る伝送路符号を伝送する場合に伝送路において発生する伝送誤りについて説明すると共に、当該伝送誤りの検出方法について説明する。
次いで、図12を参照しながら、本発明の一実施形態に係る携帯端末200の機能構成について説明する。この中で、図13を参照しながら、同実施形態に係る誤り訂正方法について説明する。次いで、図14を参照しながら、同実施形態の一変形例に係る携帯端末200の機能構成について説明する。この中で、図15を参照しながら、同実施形態の一変形例に係る誤り訂正方法について説明する。最後に、同実施形態の技術的思想について纏め、当該技術的思想から得られる作用効果について簡単に説明する。
(説明項目)
1:はじめに
1−1:パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の構成
1−2:シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の構成
1−3:新方式に係る携帯端末130の機能構成
2:実施形態
2−1:AMI符号則と多値符号の振幅パターン
2−2:誤り検出方法
2−3:携帯端末200の機能構成
2−4:誤り訂正方法
3:変形例
3−1:携帯端末200の機能構成
4:まとめ
<1:はじめに>
まず、本発明の一実施形態に係る技術について詳細な説明をするに先立ち、同実施形態が解決しようとする課題について簡単に纏める。
[1−1:パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の構成]
まず、図1を参照しながら、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成について簡単に説明する。図1は、パラレル伝送方式を採用した携帯端末100の装置構成の一例を示す説明図である。図1には、携帯端末100の一例として携帯電話が模式的に描画されている。しかし、以下で説明する技術の適用範囲は携帯電話に限定されない。例えば、ノートPC等の情報処理装置や各種の携帯型電子機器にも適用可能である。
図1に示すように、携帯端末100は、主に、表示部102と、液晶部104(LCD)と、接続部106と、操作部108と、ベースバンドプロセッサ110(BBP)と、パラレル信号線路112と、により構成される。但し、LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。なお、表示部102を表示側、操作部108を本体側と呼ぶ場合がある。なお、ここでは説明の都合上、パラレル信号線路112を介して映像信号が伝送されるケースを例に挙げる。もちろん、パラレル信号線路112を介して伝送される信号の種類はこれに限定されず、例えば、制御信号や音声信号等もある。
図1に示すように、表示部102には、液晶部104が設けられている。そして、液晶部104には、パラレル信号線路112を介して伝送された映像信号が入力される。そして、液晶部104は、入力された映像信号に基づいて映像を表示する。また、接続部106は、表示部102と操作部108とを接続する部材である。この接続部106を形成する接続部材は、例えば、表示部102をZ−Y平面内で180度回転できる構造を有する。また、この接続部材は、X−Z平面内で表示部102が回転可能に形成されていてもよい。この場合、携帯端末100は折り畳みできる構造になる。なお、この接続部材は、自由な方向に表示部102を可動にする構造を有していてもよい。
ベースバンドプロセッサ110は、携帯端末100の通信制御、及びアプリケーションの実行機能を提供する演算処理部である。ベースバンドプロセッサ110から出力されるパラレル信号は、パラレル信号線路112を通じて表示部102の液晶部104に伝送される。パラレル信号線路112には、多数の信号線が配線されている。例えば、携帯電話の場合、この信号線数nは50本程度である。また、映像信号の伝送速度は、液晶部104の解像度がQVGAの場合、130Mbps程度となる。そして、パラレル信号線路112は、接続部106を通るように配線されている。
つまり、接続部106には、パラレル信号線路112を形成する多数の信号線が配線されている。上記のように、接続部106の可動範囲を広げると、その動きによりパラレル信号線路112に損傷が発生する危険性が高まる。その結果、パラレル信号線路112の信頼性が損なわれてしまう。一方で、パラレル信号線路112の信頼性を維持しようとすると、接続部106の可動範囲が制約されてしまう。こうした理由から、接続部106を形成する可動部材の自由度、及びパラレル信号線路112の信頼性を両立させる目的で、シリアル伝送方式が携帯電話等に採用されることが多くなってきている。また、放射電磁雑音(EMI)の観点からも、伝送線路のシリアル化が進められている。
[1−2:シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の構成]
そこで、図2を参照しながら、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成について簡単に説明する。図2は、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の装置構成の一例を示す説明図である。図2には、携帯端末130の一例として携帯電話が模式的に描画されている。しかし、以下で説明する技術の適用範囲は携帯電話に限定されない。例えば、ノートPC等の情報処理装置や各種の携帯型電子機器にも適用可能である。また、図1に示したパラレル伝送方式の携帯端末100と実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図2に示すように、携帯端末130は、主に、表示部102と、液晶部104(LCD)と、接続部106と、操作部108とを有する。さらに、携帯端末130は、ベースバンドプロセッサ110(BBP)と、パラレル信号線路132、140と、シリアライザ134と、シリアル信号線路136と、デシリアライザ138とを有する。
携帯端末130は、上記の携帯端末100とは異なり、接続部106に配線されたシリアル信号線路136を通じてシリアル伝送方式により映像信号を伝送している。そのため、操作部108には、ベースバンドプロセッサ110から出力されたパラレル信号をシリアル化するためのシリアライザ134が設けられている。一方、表示部102には、シリアル信号線路136を通じて伝送されるシリアル信号をパラレル化するためのデシリアライザ138が設けられている。
シリアライザ134は、ベースバンドプロセッサ110から出力され、かつ、パラレル信号線路132を介して入力されたパラレル信号をシリアル信号に変換する。シリアライザ134により変換されたシリアル信号は、シリアル信号線路136を通じてデシリアライザ138に入力される。シリアル信号が入力されると、デシリアライザ138は、入力されたシリアル信号を元のパラレル信号に復元する。そして、デシリアライザ138は、パラレル信号線路140を通じてパラレル信号を液晶部104に入力する。
シリアル信号線路136には、例えば、NRZ符号方式で符号化されたデータ信号が単独で伝送されるか、或いは、データ信号とクロック信号とが一緒に伝送される。シリアル信号線路136の配線数kは、図1の携帯端末100が有するパラレル信号線路112の配線数nよりも大幅に少ない(1≦k≪n)。例えば、配線数kは、数本程度まで削減することができる。そのため、シリアル信号線路136が配線される接続部106の可動範囲に関する自由度は、パラレル信号線路112が配線される接続部106に比べて非常に大きい。また、シリアル信号線路136は高い信頼性を有する。シリアル信号線路136を流れるシリアル信号には、通常、LVDS等の差動信号が用いられる。但し、LVDSは、Low Voltage Differential Signalの略である。
異常、携帯端末130の装置構成について簡単に説明した。シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の全体的な装置構成は概ね上記の通りである。しかしながら、接続部106に配線される信号線の本数をどの程度低減させることができるかは、シリアル信号線路136に流れる信号の形態に依存する。そして、この信号の形態を決定するのがシリアライザ134及びデシリアライザ138である。以下、一般的なシリアル伝送方式におけるシリアライザ134及びデシリアライザ138の機能構成について簡単に説明する。その後、上記の新方式に係るシリアライザ134及びデシリアライザ138の機能構成について説明する。
(一般的な構成)
ここでは、図3を参照しながら、一般的なシリアル伝送方式を採用した携帯端末130の機能構成について説明する。図3は、一般的なシリアル伝送方式を採用した携帯端末130の機能構成例を示す説明図である。但し、図3は、シリアライザ134、及びデシリアライザ138の機能構成を中心に描画した説明図であり、他の構成要素に関する記載を省略している点に注意されたい。
(シリアライザ134について)
図3に示すように、シリアライザ134は、P/S変換部152と、エンコーダ154と、LVDSドライバ156と、PLL部158と、タイミング制御部160と、を有する。
図3に示すように、シリアライザ134には、ベースバンドプロセッサ110から、パラレル信号(P−DATA)、及びパラレル信号用クロック(P−CLK)が入力される。シリアライザ134に入力されたパラレル信号は、P/S変換部152によりシリアル信号に変換される。P/S変換部152により変換されたシリアル信号は、エンコーダ154に入力される。エンコーダ154は、シリアル信号にヘッダ等を付加してLVDSドライバ156に入力する。LVDSドライバ156は、入力されたシリアル信号をLVDSによる差動伝送方式でデシリアライザ138に伝送する。
一方、シリアライザ134に入力されたパラレル信号用クロックは、PLL部158に入力される。PLL部158は、パラレル信号用クロックからシリアル信号用クロックを生成し、P/S変換部152、及びタイミング制御部160に入力する。タイミング制御部160は、入力されるシリアル信号用クロックに基づいてエンコーダ154によるシリアル信号の送信タイミングを制御する。
(デシリアライザ138について)
また、図3に示すように、デシリアライザ138は、主に、LVDSレシーバ172と、デコーダ174と、S/P変換部176と、クロック再生部178と、PLL部180と、タイミング制御部182と、を有する。
図3に示すように、デシリアライザ138には、LVDSによる差動伝送方式でシリアライザ134からシリアル信号が伝送される。このシリアル信号は、LVDSレシーバ172により受信される。LVDSレシーバ172により受信されたシリアル信号は、デコーダ174、及びクロック再生部178に入力される。デコーダ174は、入力されたシリアル信号のヘッダを参照してデータの先頭部分を検出し、S/P変換部176に入力する。S/P変換部176は、入力されたシリアル信号をパラレル信号(P−DATA)に変換する。S/P変換部176で変換されたパラレル信号は液晶部104に出力される。
一方、クロック再生部178は、外部から入力されるリファレンスクロック(Ref.CLK)を参照し、内蔵するPLL部180を用いてシリアル信号用クロックからパラレル信号用クロックを再生する。クロック再生部178により再生されたパラレル信号用クロックは、デコーダ174、及びタイミング制御部182に入力される。タイミング制御部182は、クロック再生部178から入力されたパラレル信号用クロックに基づいて受信タイミングを制御する。また、タイミング制御部182に入力されたパラレル信号用クロック(P−CLK)は、液晶部104に出力される。
このように、ベースバンドプロセッサ110からシリアライザ134に入力されたパラレル信号(P−DATA)、及びパラレル信号用クロック(P−CLK)は、シリアル信号に変換されてデシリアライザ138に伝送される。入力されたシリアル信号は、デシリアライザ138により元のパラレル信号、及びパラレル信号用クロックに復元される。そして、復元されたパラレル信号及びパラレル信号用クロックは、液晶部104に入力される。パラレル信号が映像信号である場合、入力されたパラレル信号に基づいて液晶部104により映像が表示される。
以上、シリアル伝送方式を採用した携帯端末130の一般的な機能構成について説明した。上記のように、パラレル信号をシリアル信号に変換して伝送することにより、その伝送線路がシリアル化される。その結果、シリアル信号線路が配置される部分の可動範囲が拡大し、表示部102の配置に関する自由度が向上する。例えば、携帯端末130を利用してテレビジョン放送等を視聴する場合において、表示部102の配置がユーザから見て横長になるように携帯端末130を変形させることができるようになる。こうした自由度の向上に伴い、携帯端末130の用途が広がり、通信端末としての各種機能に加えて、映像や音楽の視聴等、様々な利用形態が生まれている。
なお、上記の例では、映像信号等のデータ信号をシリアル化して伝送する方法が示されたが、携帯端末130の接続部106にはデータ信号の伝送線路の他に少なくとも電源線が配線される。電源線の断線は致命的な欠陥となるため、その信頼性を高めることは非常に重要である。また、伝送線路が1本である場合と2本以上ある場合とでは、接続部106の可動範囲に課される制約が大きく異なる。そこで、データ信号を電力信号に重畳して伝送する方式が考案された。
この方式は、データ信号をAMI符号(図4を参照)やマンチェスター符号のような直流成分を含まない符号形状に符号化し、電力信号に重畳して伝送するというものである。この方法を用いることで電源線の分だけ接続部106に配線される伝送線路の本数を低減させることが可能になる。
(課題の整理1)
上記の通り、操作部108と表示部102との相対的な位置関係を自由に変化させるには、上記の携帯端末100のようにパラレル伝送方式には不都合があった。この課題に対し、上記の携帯端末130のように、シリアライザ134、及びデシリアライザ138を設けることでシリアル伝送を可能にし、表示部102の可動範囲を広げる方法が提案された。また、表示部102の可動性をさらに向上させるために、直流成分を含まない符号の特性を生かして、電源線に信号を重畳させて伝送する方式が提案された。
ところが、図3に示すように、携帯端末130において、受信したシリアル信号のクロックを再生するためにPLL部180(以下、PLL)が用いられていた。このPLLは、マンチェスター符号方式等により符号化された信号からクロックを抽出するために必要なものである。しかしながら、PLL自体の電力消費量は少なくない。そのため、PLLを設けることで、その分だけ携帯端末130の消費電力が大きくなってしまう。こうした電力消費量の増大は、携帯電話等の小さな装置にとって非常に大きな問題となる。
こうした問題に鑑み、本件発明者は、デシリアライザ138の側でPLLを設けずに済むよう、直流成分を含まず、かつ、クロック再生時にPLL回路が不要な符号を用いて信号を伝送する新規な伝送方式(新方式)を考案した。以下、この新方式について説明する。なお、以下の説明では、AMI符号をベースとする新方式の符号化方法が具体例として挙げるが、新方式の適用対象はAMI符号に限定されない点に注意されたい。
[1−3:新方式に係る携帯端末130の機能構成]
まず、AMI符号について簡単に説明した上で、新方式に係る携帯端末130の機能構成、及び当該携帯端末130による符号化方法について説明する。
(AMI符号の信号波形について)
まず、図4を参照しながら、AMI符号の信号波形、及びその特徴について簡単に説明する。図4は、AMI符号の信号波形の一例を示す説明図である。但し、以下の説明において、Aは任意の正数であるとする。
AMI符号は、データ0を電位0で表現し、データ1を電位A又は−Aで表現する符号である。但し、電位Aと電位−Aとは交互に繰り返される。つまり、電位Aでデータ1が表現された後、次にデータ1が現れた場合、そのデータ1は電位−Aで表現されるというものである。このように極性反転を繰り返してデータが表現されるため、AMI符号は直流成分を含まない符号である。
なお、AMI符号と同様の特性を持つ符号としては、例えば、PR(1,−1)、PR(1,0,−1)、PR(1,0,…,−1)等で表現されるパーシャル・レスポンス方式がある。このような極性反転を利用した伝送符号はバイポーラ符号と呼ばれる。また、新方式の符号化方法にはダイコード方式等も利用可能である。以下の説明においては、デューティ100%のAMI符号を用いて符号化方法が一例として挙げられる。
図4には、期間T1〜T14のAMI符号が模式的に記載されている。図中において、データ1は、タイミングT2、T4、T5、T10、T11、T12、T14に現れている。タイミングT2において電位Aである場合、タイミングT4では電位−Aとなる。また、タイミングT5では電位Aとなる。このように、データ1に対応する振幅は、プラスとマイナスとが交互に反転する。これが上記の極性反転である。
一方、データ0に関しては全て電位0で表現される。こうした表現によりAMI符号は直流成分を含まない。しかし、タイミングT6、…、T9に見られるように電位0が連続することがある。このように電位0が連続すると、PLLを用いずに、この信号波形からクロック成分を取り出すことが難しくなる。そこで、本件発明者は、新方式として、AMI符号(又は同等の特性を有する符号)にクロックを重畳して伝送する方法を考案した。この方法について、以下、詳細に説明する。
(携帯端末130の機能構成)
以下、図5を参照しながら、新方式に係る携帯端末130の機能構成について説明する。図5は、新方式に係る携帯端末130の機能構成の一例を示す説明図である。但し、図5は、シリアライザ134、及びデシリアライザ138の機能構成を中心に描画した説明図であり、他の構成要素に関する記載を省略している。また、既に説明した携帯端末130の構成要素については詳細な説明を省略した。
(シリアライザ134)
まず、シリアライザ134について説明する。図5に示すように、シリアライザ134は、P/S変換部152と、LVDSドライバ156と、PLL部158と、タイミング制御部160と、エンコーダ192とにより構成される。上記の一般的な構成との主な相違点はエンコーダ192の機能にある。
図5に示すように、シリアライザ134には、ベースバンドプロセッサ110から、パラレル信号(P−DATA)と、パラレル信号用クロック(P−CLK)とが入力される。シリアライザ134に入力されたパラレル信号は、P/S変換部152によりシリアル信号に変換される。P/S変換部152により変換されたシリアル信号は、エンコーダ192に入力される。エンコーダ192は、シリアル信号にヘッダ等を付加して送信フレーム(図11を参照)を生成する。さらに、エンコーダ192は、生成した送信フレームを後述する新方式の符号化方法に基づいて符号化し、伝送信号を生成する。
ここで、図6を参照しながら、エンコーダ192における符号化信号の生成方法について説明する。図6は、新方式に係る符号化方法の一例を示す説明図である。なお、図6には、AMI符号をベースとする符号の生成方法が記載されている。但し、新方式はこれに限定されず、AMI符号と同等の特性を有する符号に対しても同様に適用される。例えば、バイポーラ符号やパーシャル・レスポンス方式の符号等にも適用できる。
図6の(C)に示された信号が新方式の符号化方法で符号化された信号である。この信号は、データ1を複数の電位A1(−1、−3、1、3)で表現し、データ0を電位A1とは異なる複数の電位A2(−2、2)で表現したものである。但し、この信号は、極性反転するように構成されており、さらに、連続して同じ電位とならないように構成されている。例えば、タイミングT6、…、T9においてデータ0が続く区間を参照すると、電位が−2、2、−2、2となっている。このような符号を利用することで、同じデータ値が連続して現れても、立ち上がり、立ち下がりの両エッジを検出してクロック成分を再生することが可能になる。
さて、エンコーダ192は、上記のような符号を生成するため、加算器ADDを備えている。図6に示すように、エンコーダ192は、例えば、入力されたシリアル信号をAMI符号(A)に符号化して加算器ADDに入力する。さらに、エンコーダ192は、AMI符号の伝送速度Fbの半分の周波数(2/Fb)を持つクロック(B)を生成して加算器ADDに入力する。但し、クロックの振幅は、AMI符号のN倍(N>1;図6の例ではN=2)とする。そして、エンコーダ192は、加算器ADDによりAMI符号とクロックとを加算して符号(C)を生成する。このとき、AMI符号とクロックとはエッジを揃えて同期加算される。
AMI符号(A)とクロック(B)とを同期加算して得られる符号(C)の振幅レベルは、図6に示す例の場合、3、2、1、−1、−2、−3の6値を取り得る。つまり、伝送信号は、6値の振幅レベルを持つ多値信号になる。そのため、AMI符号(A)をそのまま伝送する場合に比べ、伝送信号の振幅レベルの幅が大きくなり、伝送誤りが発生しやすくなる。この点については後段において詳述する。なお、ここでは説明を簡単にするためにAMI符号(A)とクロック(B)とを同期加算する構成を例示したが、エンコーダ192においてデータを符号(C)の波形に直接エンコードするように構成してもよい。例えば、図6の場合、エンコーダ192により、データ列0、1、0、1、1、0、…、1が振幅レベル2、−1、2、−3、3、−2、…、−1に直接変換されてもよい。
再び図5を参照する。上記のようにしてエンコーダ192により符号化されたシリアル信号は、LVDSドライバ156に入力される。LVDSドライバ156は、入力されたシリアル信号をLVDSによる差動伝送方式でデシリアライザ138に伝送する。一方、シリアライザ134に入力されたパラレル信号用クロックは、PLL部158に入力される。PLL部158は、パラレル信号用クロックからシリアル信号用クロックを生成し、P/S変換部152、及びタイミング制御部160に入力する。タイミング制御部160は、入力されるシリアル信号用クロックに基づいてエンコーダ192によるシリアル信号の送信タイミングを制御する。以上説明したように、シリアライザ134からデシリアライザ138にシリアル信号が符号化されて伝送される。
(デシリアライザ138)
次に、デシリアライザ138について説明する。図5に示すように、デシリアライザ138は、主に、LVDSレシーバ172と、S/P変換部176と、タイミング制御部182と、クロック検出部196と、デコーダ194とにより構成される。上記の一般的な構成との主な相違点は、PLLを持たないクロック検出部196の存在にある。
上記の通り、デシリアライザ138には、LVDSによる差動伝送方式でシリアライザ134からシリアル信号が伝送される。このシリアル信号は、LVDSレシーバ172により受信される。LVDSレシーバ172により受信されたシリアル信号は、デコーダ194、及びクロック検出部196に入力される。デコーダ194は、入力されたシリアル信号のヘッダを参照してデータの先頭部分を検出し、エンコーダ192が用いた符号化方式に従って符号化されたシリアル信号を復号する。
ここで、再び図6を参照しながら、デコーダ194による復号方法について説明する。上記の通り、シリアル信号は、エンコーダ192により6値の振幅レベルを持つ符号(C)の信号波形に符号化されている。そこで、デコーダ194は、受信信号の振幅レベルがA1であるか、A2であるかを閾値判定することで、元のシリアル信号を復号することができる。例えば、図6の(C)に示す4つの閾値(L1、L2、L3、L4)を用いて、データ1に対応する振幅レベルA1(−1、−3、1、3)と、データ0に対応する振幅レベルA2(−2、2)とが判別される。まず、デコーダ194は、入力された信号の振幅レベルと上記の4つの閾値レベルとを比較し、振幅レベルがA1であるか、A2であるかを判定する。次いで、デコーダ194は、その判定結果に基づいて元のNRZデータを復号して送信されたシリアル信号を復元する。
再び図5を参照する。このようにしてデコーダ194により復号されたシリアル信号はS/P変換部176に入力される。S/P変換部176は、入力されたシリアル信号をパラレル信号(P−DATA)に変換する。S/P変換部176で変換されたパラレル信号は、液晶部104に入力される。パラレル信号が映像信号である場合、液晶部104により映像信号に基づいて映像が表示される。
さて、上記の復号処理を実行するにはクロックが必要になる。そこで、クロック検出部196は、LVDSレシーバ172から入力された信号に基づいてクロック成分を検出する。既に述べた通り、図6の符号(C)は、符号(A)にクロック(B)を同期加算して得られたものである。そのため、この符号(C)は、クロックの半周期毎に極性が反転するという特性を有している。この特性を利用すると、クロック成分は、振幅レベルと閾値レベルL0(電位0)とを比較して振幅の極性反転の周期を検出することにより得られる。その結果、クロック検出部196は、クロック成分を検出する際にPLLを用いないで済む。従って、PLLを設けずに済む分だけ、デシリアライザ138の消費電力及び回路規模を低減させることが可能になる。
さて、クロック検出部196により検出されたクロック成分は、デコーダ194、及びタイミング制御部182に入力される。そして、デコーダ194に入力されたクロック成分は、多値符号の振幅レベル判定によるNRZデータの復号処理を実施する際に用いられる。また、タイミング制御部182は、クロック検出部196から入力されたクロックに基づいて受信タイミングを制御する。そして、タイミング制御部182に入力されたクロック(P−CLK)は液晶部104に出力される。
なお、上記のデコーダ194、及びクロック検出部196で実施される閾値判定は、例えば、コンパレータを用いて実現される。クロック検出部196では、振幅レベル0を閾値とするコンパレータの出力結果からクロック成分が抽出される。一方、デコーダ194では、例えば、6値の振幅レベル3、2、1、−1、−2、−3を判定するために、4つの閾値レベル2.5、1.5、−1.5、−2.5に対応するコンパレータが用いられる。そして、これらのコンパレータの出力結果に基づいて各タイミングに対応する振幅レベルが判定される。さらに、その判定結果から元のNRZデータが復号される。
このように、直流成分を含まず、極性反転周期からクロック成分を再生することが可能な符号を利用することで、デシリアライザ138において実行されるクロックの検出にPLLを用いずに済み、携帯端末130の消費電力を大きく低減させることが可能になる。なお、上記の例ではLVDSによる差動伝送方式が例示されていたが、直流の電力信号に多値信号を重畳して伝送する電源重畳方式を用いることもできる。このような構成にすることで、接続部106の可動範囲をより拡大することが可能になる。
(課題の整理2)
以上、新方式に係る携帯端末130の機能構成、及び符号化・復号方法について説明した。上記の通り、新方式に係る符号化方法を用いることで、接続部106の配線数が大幅に低減され、さらに、回路規模の抑制や電力消費量の低減等、格別の効果が得られる。上記の通り、新方式は、機器内の信号伝送に用いることを想定して開発されたものである。このような伝送路は、無線伝送路に比べると格段に伝送品質が良い。しかしながら、新方式の符号化方法により生成された伝送信号は、1つのビット値を複数の振幅レベルで表現した多値信号となる。
そのため、一般に用いられる1つのビット値を1つの振幅レベルで表現した2値の伝送信号に比べると所要SN比が10dB程度多く必要になる。その結果、予期せぬ外来ノイズや機器内部で発生するノイズ等による影響を受けて伝送誤りが発生してしまうことがある。例えば、上記のAMI符号をベースとする多値信号のアイパターンは、図7のような形状になる。但し、図7は、多値符号の生成時点等における理想的なアイパターンを模式的に示したものであり、実際には高域遮断特性を持つフィルタ回路や伝送路等を通過する際にエッジ部分が丸まったり、伝送線路内のノイズ等により振幅に幅が生じて図10に示すような形状になる。
図7の波形では、6値の振幅レベル3、2、1、−1、−2、−3がそれぞれ高さ1の間隔で明確に分かれている。また、各振幅レベルは、それぞれ幅1/Fbで一定となっている。このような波形の場合、幅1/Fbの間で振幅レベルの閾値判定が行えれば、どの位置で閾値判定しても正しい振幅レベルが得られる。つまり、受信信号とクロックとの同期が正しく取れていれば、クロックに基づく閾値判定の結果、正しい振幅レベルが検出される。しかしながら、図10に示すような波形の場合、各振幅レベルに対応する幅1/Fbの中でサンプリングする位置に依存して振幅レベルが異なる。
また、図10のアイパターンから理解される通り、振幅レベル自体が縦軸方向に幅を持ってしまっている。そのため、同じ振幅レベルとなるべき位置の振幅レベルをサンプリングしたとしても、サンプリングするタイミングに依存して異なる振幅レベルが得られる。この幅が小さい場合、各振幅レベルの中間付近に設定された閾値レベルを用いて閾値判定した結果が異なる振幅レベルを指し示すことは少ない。しかし、この幅が大きくなると、本来の振幅レベルとは異なる閾値判定の結果が得られてしまう可能性がある。
こうした誤りが発生する可能性は、図10に示すようなアイパターンに含まれるアイ(例えば、E1、E2)の開口率により大まかに評価できる。ここで言う開口率とは、例えば、図7に示した理想的なアイパターンの開口面積に比するアイの開口面積のことである。つまり、図7に示す波形のアイは開口率100%である。しかし、通常は図10に示すアイパターンのように、高域遮断の影響やノイズ等の影響により各アイの開口率が低下する。また、新方式の伝送信号は多値信号であるため、高い振幅レベルの位置に対応するアイの開口率はさらに大きく低下してしまう。
例えば、振幅レベル2、3の間に現れるアイE1は、振幅レベル1、2の間に現れるアイE2よりも開口率が低い。同様に、振幅レベル−2、−3の間に現れるアイは、振幅レベル−1、−2の間に現れるアイよりも開口率が低い。そのため、振幅レベル3、−3の閾値判定に誤りが発生しやすくなる。同様に、振幅レベル1、−1を判定する場合に比べ、振幅レベル2、−2を閾値判定する場合に誤りが発生しやすくなる。つまり、AMI符号の波形を持つ伝送信号をそのまま伝送する場合に比べ、新方式に係る多値信号を伝送する場合の方が閾値判定において誤りの発生する確率が高いのである。
そこで、このようにして発生する伝送誤りへの対策として誤り訂正を施すことが考えられる。通常、伝送品質を向上させるには、伝送データに畳み込み符号等の誤り訂正符号を付加して伝送し、受信側で誤り訂正を実施する。しかし、比較的伝送品質の良い伝送路が想定されているため、このような伝送路で発生する僅かの伝送誤りに対して畳み込み符号等を用いた高度な誤り訂正を実施するのは過剰である。また、このような誤り訂正を実現するには消費電力や回路規模の増大が伴うため好ましくない。そこで、特別な誤り訂正符号を付加することなく、伝送品質を向上させることが可能な誤り訂正方法が求められる。
<2:実施形態>
上記のような課題を解決するために考案されたのが、以下で説明する技術である。以下、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、比較的伝送品質の良い環境において、伝送データに特別な誤り訂正符号を付加することなく、より伝送品質を向上させることが可能な誤り訂正方法を提案するものである。より具体的には、受信側で閾値判定して得られる振幅レベルのパターンから符号則違反を検出し、その符号則違反を解消するように誤り訂正を実施するというものである。以下、AMI符号をベースとする多値符号を具体例として挙げ、より詳細に説明する。
[2−1:AMI符号則と多値符号の振幅パターン]
まず、図8を参照しながら、AMI符号則とAMI符号則をベースとする多値符号の振幅パターンとの間の関係、及び当該多値符号における符号則違反について説明する。図8は、AMI符号則とAMI符号則をベースとする多値符号の振幅パターンとの間の関係、及び当該多値符号における符号則違反を説明するための説明図である。なお、符号則違反は、Coding Rule Violation(CRV)と呼ばれる。
図8には、AMI符号の振幅レベル(AMIデータ)、AMI符号に同期加算されるクロック(CLOCK)の振幅レベル、及び多値符号の振幅レベル(最終符号)が表形式で記載されている。なお、図6に示した新方式の多値符号(C)は、図8に示す符号則に基づいてAMI符号(A)及びクロック(B)から生成されたものである。
まず、AMIデータ1の行に注目する。AMIデータ1の行には、CLOCK2、−2が対応付けられている。また、CLOCK2には、最終符号3が対応付けられている。同様に、CLOCK−2には、最終符号−1が対応付けられている。これは、AMIデータ1にCLOCK2を加算した結果、最終符号3が得られることを示している。同様に、AMIデータ1にCLOCK−2を加算した結果、最終符号−1が得られることを示している。
次に、AMIデータ0の行に注目する。AMIデータ0の行には、CLOCK2、−2が対応付けられている。また、CLOCK2には、最終符号2が対応付けられている。同様に、CLOCK−2には、最終符号−2が対応付けられている。これは、AMIデータ0にCLOCK2を加算した結果、最終符号2が得られることを示している。同様に、AMIデータ0にCLOCK−2を加算した結果、最終符号−2が得られることを示している。
次に、AMIデータ−1の行に注目する。AMIデータ−1の行には、CLOCK2、−2が対応付けられている。また、CLOCK2には、最終符号1が対応付けられている。同様に、CLOCK−2には、最終符号−3が対応付けられている。これは、AMIデータ−1にCLOCK2を加算した結果、最終符号1が得られることを示している。同様に、AMIデータ−1にCLOCK−2を加算した結果、最終符号−3が得られることを示している。
ここで、AMI符号則について再度確認しておきたい。AMI符号則は、データ1を振幅レベル1又は−1で表現し、データ0を振幅レベル0で表現するというものである。そして、AMI符号則の特徴は、データ1を符号化する際に、前回入力されたデータ1の振幅レベルを参照する点にある。具体的には、前回入力されたデータ1が振幅レベル1に符号化されていた場合、今回入力されたデータ1は振幅レベル−1に符号化される。同様に、前回入力されたデータ1が振幅レベル−1に符号化されていた場合、今回入力されたデータ1は振幅レベル1に符号化される。従って、振幅レベル1が連続する振幅パターン、及び振幅レベル−1が連続する振幅パターンはあり得ないことになる。
このような、あり得ない振幅パターンのことを符号則違反と呼ぶ。AMI符号則の符号則違反は、上記の通りである。また、AMI符号をベースとする新方式の多値符号は、AMI符号則を継承している。そのため、当該新方式の多値符号にも、AMI符号則の符号則違反に基づく符号則違反が存在する。上記の通り、AMI符号則では振幅レベル1が連続するパターン(1,1)は符号則違反となる。このAMI符号のパターンにクロック(2,−2)を同期加算すると、多値符号のパターン(3,−1)が得られる。つまり、AMI符号をベースとする新方式の多値符号においては、パターン(3,−1)が符号則違反となる。
同様に、AMI符号則では振幅レベル−1が連続するパターン(−1,−1)は符号則違反となる。このAMI符号のパターンにクロック(2,−2)を同期加算すると、多値符号のパターン(1,−3)が得られる。つまり、AMI符号をベースとする新方式の多値符号においては、パターン(1,−3)が符号則違反となる。なお、クロック(−2,2)が同期加算される場合も含めて考えると、新方式の上記多値符号に関する符号則違反には、少なくとも4つのパターン(3,−1)、(1,−3)、(−1,3)、(−3,1)が存在する。なお、AMI符号の符号則違反は、パターン(1,0,1)のように振幅レベル0を間に挟むパターンも存在する点に注意されたい。
上記のような符号則違反は、送信側で敢えて付加した場合を除き、通常は発生しない。しかし、閾値判定の結果に誤りが含まれていると、上記のような符号則違反が発生することがある。そこで、本実施形態においては、上記のような多値符号の符号則違反を受信側で検出し、その符号則違反が解消されるように誤り訂正を実施する方法を提案する。但し、本実施形態において想定している伝送路は、既に述べた通り、無線伝送路等に比べて非常に伝送品質の良いものである。従って、1つの送信フレームに1ビット又は数ビット程度含まれる誤りを訂正できればよい。そのため、本実施形態では、図8に例示した符号則違反を検出し、その検出結果に応じて誤り訂正する方法を提案する。
上記の通り、AMI符号の符号則違反には、パターン(1,0,1)のようなパターンも存在する。しかし、このようなパターンを検出しようとすると、前回検出したデータ1に対応する振幅レベルの極性(+/−)に関する情報を保持しておく必要がある。また、パターン(1,0,1)のうち、どのタイミングで誤りが生じたのかを判別する必要が生じる。もし、AMI符号の振幅レベル0に相当する閾値判定の結果が多く含まれていると、どのタイミングで誤りが生じたのかを判別する処理が煩雑になる。その結果、回路規模や消費電力が増大してしまう。
そこで、本実施形態は、完全なる誤り訂正を目指すのではなく、希に生じ得る程度の誤りについて、少なくとも一部を訂正することで伝送品質を向上させることを目的としている。こうした理由から、本実施形態の誤り訂正方法を適用しても、ほとんど回路規模や消費電力が増大しない上、比較的容易に実装できるという利点が存在する。
[2−2:誤り検出方法]
ここで、図9を参照しながら、本実施形態に係る誤り検出方法について、より具体的に説明する。図9には、符号誤りを含む受信波形が模式的に示されている。図9に示した波形は、図6の多値符号(C)を伝送した場合に受信側で得られるものである。この例では、タイミングT13の振幅レベルにノイズ等の影響が生じてしまっている。図6に示すように、本来、タイミングT13の振幅レベルは2である。しかし、図9の例では、タイミングT13の振幅レベルが2と3の間で、3寄りに位置している。そのため、閾値判定を実施すると、振幅レベル3であると判別されてしまう。
このような誤判定がされると、タイミングT13、T14の振幅レベルは、パターン(3,−1)となる。この振幅パターンは、図8に示すように多値符号の符号則違反に対応する。従って、この符号則違反が検出されたことにより、タイミングT13、T14のいずれかにおいて誤りが発生したものと推定される。本実施形態においては、このような方法を用いて誤りを検出し、検出した誤りを訂正する。図9の例では、タイミングT13、T14に対応する振幅レベルのいずれかを訂正して誤りを修正する。
先にも述べた通り、本実施形態で想定している伝送路は伝送特性が比較的良い。そのため、振幅レベルが2レベル以上も変化するような大きな誤りが発生することは少ない。逆に言えば、そのような大きな誤りが発生する状況では、ランダムに誤りが頻発しているため、本実施形態のような誤り訂正方法では十分な効果が得られない。こうした理由から、本実施形態においては隣接する振幅レベルへの訂正のみが考慮される。例えば、図9の例では、タイミングT13で検出された振幅レベル3は、振幅レベル2に訂正されうる。また、タイミングT14で検出された振幅レベル−1は、振幅レベル−2に訂正されうる。なお、本実施形態に係る誤り訂正方法については後段において詳述する。
上記の通り、本実施形態に係る誤り検出方法は、多値符号の符号則違反に基づくものである。しかし、本実施形態においても、多くの場合、図11に示すように、送信フレームにCRC(Cyclic Redundancy Check)を付してデータ伝送を行う。そのため、CRCにより誤り検出を併せて行うことも可能である。また、CRCによる誤り検出を用いることで、符号則違反に基づく本実施形態の誤り訂正が正しいか否かをチェックすることもできる。これらの方法については後述する。ここで、図11を参照しながら、送信フレームのフレーム構成について簡単に述べる。
図11は、データを伝送する際に用いるフレーム構成の一例である。この送信フレームF1は、同期コード(SYNC)A1、データA2、及びCRCコードA3を含む。後述するように、送信フレームF1は、上記の多値符号に符号化され、多値信号として伝送される。なお、同期コードA1は、送信フレームA1の先頭位置を示す所定の同期パターンである。データA2は、送信対象のデータである。例えば、携帯電話等のアプリケーションに用いる場合、液晶部104へ伝送すべき映像データや、表示部102を制御するための各種制御データがデータA2として含まれる。CRCコードA3は、データA2の誤り検出に用いられる。通常、CRCコードA3は、16ビット又は32ビット程度の符号長のものが用いられる。
[2−3:携帯端末200の機能構成]
次に、図12を参照しながら、本実施形態に係る上記の誤り検出方法、及び誤り訂正方法を実施することが可能な携帯端末200の機能構成について説明する。図12は、本実施形態に係る携帯端末200の機能構成例を示す説明図である。なお、図5に示した新方式の携帯端末130と実質的に同一の部分については記載を簡略化又は省略した。
図12に示すように、携帯端末200は、主に、送信部202、及び受信部204により構成される。さらに、送信部202及び受信部204は、伝送路206により接続されている。伝送路206としては、例えば、同軸ケーブルやツイストペア線等が用いられる。上記の多値信号に電源を重畳して伝送する場合、同軸ケーブルが利用される。また、送信部202には、主に、SYNC付加部212と、CRC付加部214と、符号化部216とが設けられている。そして、受信部204には、復号部232と、SYNC検出部234と、誤りパタン検出・訂正部236と、CRCチェック部238とが設けられている。
まず、SYNC付加部212には、2値の送信データ(NRZデータ)が入力される。送信データが入力されると、SYNC付加部212は、送信データに同期コードを付加する。同期コードが付加された送信データは、CRC付加部214に入力される。同期コードが付加された送信データが入力されると、CRC付加部214は、その送信データにCRCコードを付加する。このようにして送信データに同期コード及びCRCコードが付加されることで、図11に示すような構造を持つ送信フレームが生成される。そして、生成された送信フレームは、符号化部216に入力される。
送信フレームが入力されると、符号化部216は、入力された送信フレームをAMI符号則に基づいてAMI符号に変換する。さらに、符号化部216は、図8に示した符号則に基づいてAMI符号を多値符号に変換する。つまり、符号化部216は、AMI符号波形にクロックを同期加算して得られる多値符号波形を生成する。このように、図8のテーブルに基づいてAMI符号のデータから多値符号のデータを生成することで、実際にはAMI符号の信号波形とクロックの信号波形とを同期加算する信号処理を実施せずに済む。つまり、図8に示す最終符号のデータに基づいて搬送波に変調を加えることにより、多値符号に基づく伝送信号(多値信号)が生成されるのである。もちろん、信号処理によりクロック信号とAMI符号に基づくデータ信号とを同期加算して多値信号を生成するように構成されていてもよい。
このようにして得られた多値信号は、伝送路206を通じて受信部204に伝送される。多値信号が受信部204に到達すると、まず、復号部232に入力される。復号部232は、コンパレータ等により閾値判定を実施して多値信号の振幅レベルを検出する。さらに、復号部232は、検出した振幅レベルに基づいて多値符号のデータから2値の送信データを復号する。このとき、復号部232は、図8に示す符号則を利用して多値符号のデータからAMI符号のデータに変換し、得られたAMI符号のデータをAMI符号則に基づいて復号し、送信フレームに対応する2値のデータを生成する。ここで復号部232で生成された2値のデータ(以下、復号データ)は、SYNC検出部234に入力される。
復号データが入力されると、SYNC検出部234は、復号データから同期コードを検出し、送信フレームの先頭部分を検出する。そして、SYNC検出部234は、同期コードに続くデータ及びCRCコードを復号部232に入力する。このようにしてSYNC検出部234により同期コードの検出が完了すると、復号部232は、入力されたデータの誤り訂正を実施する。まず、復号部232は、多値符号の振幅データ及び復号データを誤りパタン検出・訂正部236に入力する。誤りパタン検出・訂正部236は、多値符号の振幅パターンを検査して符号則違反を検出する。このとき、誤りパタン検出・訂正部236は、連続する2ビットの振幅パターンが(3,−1)、(1,−3)、(−1,3)、(−3,1)のいずれかとなる部分を検出する。
符号則違反が検出されなかった場合、復号データは、そのままCRCチェック部238に入力される。一方、上記のいずれかの振幅パターンを検出した場合、誤りパタン検出・訂正部236は、図13に示す訂正則に基づいて復号データを訂正する。例えば、パターン(3,−1)が検出された場合、誤りパタン検出・訂正部236は、正しい振幅レベルのパターンが(2,−1)であると推定し、対応するビットの復号データを(0,1)に訂正する。同様に、パターン(−1、3)が検出された場合、誤りパタン検出・訂正部236は、正しい振幅レベルのパターンが(−1,2)であると推定し、対応するビットの復号データを(1,0)に訂正する。
また、パターン(1,−3)が検出された場合、誤りパタン検出・訂正部236は、正しい振幅レベルのパターンが(1,−2)であると推定し、対応するビットの復号データを(1,0)に訂正する。さらに、パターン(−3,1)が検出された場合、誤りパタン検出・訂正部236は、正しい振幅レベルのパターンが(−2,1)であると推定し、対応するビットの復号データを(0,1)に訂正する。このようにして訂正された復号データは、誤りパタン検出・訂正部236から復号部232に入力される。
復号部232は、誤りパタン検出・訂正部236により訂正された復号データ及びCRCコードをCRCチェック部238に入力する。CRCチェック部238は、入力されたCRCコードに基づいて復号データの誤り検査を実施する。誤りパタン検出・訂正部236による誤り検出や誤り訂正は、あくまでも誤りの可能性が高いビットの検出、及び検出値の訂正を行っているだけである。そのため、CRC検査を実施して誤り訂正後の復号データが最終的に正しいか否かを検査しているのである。なお、CRCチェック部238で実施される誤り検出により、誤りパタン検出・訂正部236による誤り訂正の正誤を確認することができる。CRCチェック部238で誤りが検出された復号データは、破棄されるか、そのまま受信データとして出力される。
CRCチェック部238により誤り検査が実施された復号データは、受信データとして他の構成要素に出力される。例えば、送信部202が上記のシリアライザ134に相当し、受信部204が上記のデシリアライザ138に相当する場合、受信データは、液晶部104等に向けて出力される。なお、誤りパタン検出・訂正部236による誤り訂正は、送信フレーム中に1ビット程度存在する誤りを訂正することを想定して実施されるものである。そのため、この誤り訂正は、1つの送信フレームに対して1回程度行えば十分である。但し、2回以上の符号則違反のパターンが検出されるような場合については、CRCチェック部238によるCRC検査でエラーが検出される。
以上、本実施形態に係る携帯端末200の機能構成について説明した。上記の通り、誤りパタン検出・訂正部236が設けられたことにより、伝送誤りが訂正され、伝送品質をより向上させることができる。また、誤りパタン検出・訂正部236は、振幅パターンから符号則違反を検出し、検出した符号則違反を解消する所定の振幅パターンを選択して当該振幅パターンに相当する誤り訂正を実施しているだけである。そのため、送信部202において特別な誤り訂正符号を付加せずに済む上、受信部204の回路規模をほとんど増大させずに済む。
[2−4:誤り訂正方法]
ここで、図13を参照しながら、本実施形態に係る誤り訂正方法について補足する。図13には、符号則違反に対応する4つの振幅パターンについて、誤り訂正の方法が示されている。まず、符号則違反に相当する訂正前の振幅レベルパターン(3,−1)に注目する。このパターンの場合、振幅レベル3又は−1のいずれかが誤りである。
しかし、先に図10を参照しながら述べた通り、振幅レベル3と2の間のアイE1は、振幅レベル2と1の間のアイE2に比べて開口率が小さい。そのため、振幅レベル3を振幅レベル2に誤る可能性は、振幅レベル1を振幅レベル2に誤る可能性(振幅レベル−1を振幅レベル−2に誤る可能性)よりも大きい。そこで、本実施形態においては、符号則違反のパターン(3,−1)が検出された場合、そのパターンが本来(2,−1)であるものと推定し、対応する復号データを(0,1)に訂正する。
同様の理由から、符号則違反のパターン(−1,3)が検出された場合、そのパターンが本来(−1,2)であるものと推定し、対応する復号データを(1,0)に訂正する。さらに、符号則違反のパターン(1,−3)が検出された場合、そのパターンが本来(1,−2)であるものと推定し、対応する復号データを(1,0)に訂正する。そして、符号則違反のパターン(−3,1)が検出された場合、そのパターンが本来(−2,1)であるものと推定し、対応する復号データを(0,1)に訂正する。このような構成にすることにより、1つの誤りパターンから1つの訂正結果を一意に特定することが可能になり、誤り訂正に要する処理負荷を低減させることが可能になる。
以上、本実施形態に係る誤り訂正方法について説明した。上記説明においては、説明の都合上、一貫してAMI符号をベースとする多値符号を例に挙げてきた。しかしながら、本実施形態の適用範囲はAMI符号に限定されるものではなく、新方式と同様の特性を有する符号波形を形成できるものであれば、どのような符号方式をベースとするものにも適用できる。例えば、パーシャル・レスポンス符号やCMI(Coded Mark Inversion)符号等にも適用可能である。
<3:変形例>
ここで、本実施形態に係る一変形例について説明する。上記説明においては、誤り訂正方法として図13に示す訂正パターンを利用し、多値符号の振幅レベル3又は−3に対して誤り訂正を施す方法が提案された。しかし、回路規模や受信部204の処理能力によっては、他の振幅レベルも考慮して誤り訂正を実施することが好ましい場合がある。当然のことながら、他の振幅レベルも考慮することにより誤り訂正能力は向上する。従って、実施の態様に応じて利用する誤り訂正方法を適宜選択すべきである。以下、他の振幅レベルも考慮するように構成した変形例について説明する。
[3−1:携帯端末200の機能構成]
まず、図14を参照しながら、本変形例に係る携帯端末200の機能構成について説明する。図14は、本変形例に係る携帯端末200の機能構成例を示す説明図である。なお、図12に示した携帯端末200と実質的に同一の機能を有する構成要素については同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図14に示すように、携帯端末200は、主に、送信部202、及び受信部204により構成される。さらに、送信部202及び受信部204は、伝送路206により接続されている。また、送信部202には、主に、SYNC付加部212と、CRC付加部214と、符号化部216とが設けられている。従って、送信部202の機能構成については、図12に示した携帯端末200のものと実質的に同一である。そして、受信部204には、復号部232と、SYNC検出部234と、誤りパタン検出・訂正部236と、CRCチェック部252、254と、データ選択部256とが設けられている。
まず、伝送路206を通じて受信部204に多値信号が伝送される。多値信号が受信部204に到達すると復号部232に入力される。復号部232は、コンパレータ等により閾値判定を実施して多値信号の振幅レベルを検出する。さらに、復号部232は、検出した振幅レベルに基づいて多値符号のデータから2値の送信データを復号する。このとき、復号部232は、図8に示す符号則を利用して多値符号のデータからAMI符号のデータに変換し、得られたAMI符号のデータをAMI符号則に基づいて復号し、送信フレームに対応する2値のデータを生成する。ここで復号部232で生成された2値のデータ(復号データ)は、SYNC検出部234に入力される。
復号データが入力されると、SYNC検出部234は、復号データから同期コードを検出し、送信フレームの先頭部分を検出する。そして、SYNC検出部234は、同期コードに続くデータ及びCRCコードを復号部232に入力する。このようにしてSYNC検出部234により同期コードの検出が完了すると、復号部232は、入力されたデータの誤り訂正を実施する。まず、復号部232は、多値符号の振幅データ及び復号データを誤りパタン検出・訂正部236に入力する。誤りパタン検出・訂正部236は、多値符号の振幅パターンを検査して符号則違反を検出する。このとき、誤りパタン検出・訂正部236は、連続する2ビットの振幅パターンが(3,−1)、(1,−3)、(−1,3)、(−3,1)のいずれかとなる部分を検出する。
符号則違反が検出されなかった場合、復号データは、そのままCRCチェック部252(#1)又はCRCチェック部254(#2)に入力される。一方、上記のいずれかの振幅パターンを検出した場合、誤りパタン検出・訂正部236は、図15に示す訂正則(#1)(#2)に基づいて復号データを訂正する。
例えば、パターン(3,−1)が検出された場合、第1候補として、誤りパタン検出・訂正部236は、正しい振幅レベルのパターンが(2,−1)であると推定し、対応するビットの復号データを(0,1)に訂正する(#1)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#1)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#1)として復号部232に帰還する。さらに、誤りパタン検出・訂正部236は、第2候補として、正しい振幅レベルのパターンが(3,−2)であると推定し、対応するビットの復号データを(1,0)に訂正する(#2)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#2)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#2)として復号部232に帰還する。
同様に、パターン(−1,3)が検出された場合、誤りパタン検出・訂正部236は、第1候補として、正しい振幅レベルのパターンが(−1,2)であると推定し、対応するビットの復号データを(1,0)に訂正する(#1)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#1)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#1)として復号部232に帰還する。さらに、誤りパタン検出・訂正部236は、第2候補として、正しい振幅レベルのパターンが(−2,3)であると推定し、対応するビットの復号データを(0,1)に訂正する(#2)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#2)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#2)として復号部232に帰還する。
同様に、パターン(1,−3)が検出された場合、誤りパタン検出・訂正部236は、第1候補として、正しい振幅レベルのパターンが(1,−2)であると推定し、対応するビットの復号データを(1,0)に訂正する(#1)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#1)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#1)として復号部232に帰還する。さらに、誤りパタン検出・訂正部236は、第2候補として、正しい振幅レベルのパターンが(2,−3)であると推定し、対応するビットの復号データを(0,1)に訂正する(#2)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#2)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#2)として復号部232に帰還する。
同様に、パターン(−3,1)が検出された場合、第1候補として、誤りパタン検出・訂正部236は、正しい振幅レベルのパターンが(−2,1)であると推定し、対応するビットの復号データを(0,1)に訂正する(#1)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#1)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#1)として復号部232に帰還する。さらに、誤りパタン検出・訂正部236は、第2候補として、正しい振幅レベルのパターンが(−3,2)であると推定し、対応するビットの復号データを(1,0)に訂正する(#2)。そして、誤りパタン検出・訂正部236は、(#2)に基づく訂正後の復号データを復号データ候補(#2)として復号部232に帰還する。
復号部232は、誤りパタン検出・訂正部236により訂正された復号データ及びCRCコードをCRCチェック部252、254に入力する。このとき、復号部232は、第1候補として誤りパタン検出・訂正部236から取得した復号データをCRCチェック部252(#1)に入力する。同様に、復号部232は、第2候補として誤りパタン検出・訂正部236から取得した復号データをCRCチェック部254(#2)に入力する。CRCチェック部252、254は、入力されたCRCコードに基づいて復号データの誤り検査を実施する。CRCチェック部252、254から出力されたチェック結果及び復号データは、データ選択部256に入力される。
CRCチェック部252、254からチェック結果が入力されると、データ選択部256は、CRC検査によりエラーが検出された復号データ候補を破棄し、正しい復号データ候補を選択して出力する。なお、復号データ候補がいずれもCRC検査により誤りであると確認された場合、データ選択部256は、ランダムに復号データ候補を選択して出力する。データ選択部256から出力されたデータは他の構成要素に出力される。例えば、送信部202が上記のシリアライザ134に相当し、受信部204が上記のデシリアライザ138に相当する場合、受信データは、液晶部104等に向けて出力される。
以上、本実施形態の一変形例に係る携帯端末200の機能構成について説明した。上記の通り、本変形例では、誤りパタン検出・訂正部236で実施される誤り訂正方法が変更されている。具体的には、図15に示すテーブルに基づいて誤り訂正が実施されるため、振幅レベル1、−1に発生した誤りも訂正することが可能になる。その結果、図13で示した誤り訂正方法に比べ、誤り訂正能力を向上させることが可能になる。
<4:まとめ>
最後に、本実施形態の信号処理装置が有する機能構成と、当該機能構成により得られる作用効果について簡単に纏める。
まず、本実施形態に係る信号処理装置の機能構成は次のように表現することができる。当該信号処理装置は、次のような信号受信部と、振幅レベル検出部と、違反検出部と、誤り訂正部とを有する。
上記の信号受信部は、所定の符号則に基づいて生成された符号化信号と、当該符号化信号よりも大きな振幅を有し、かつ、伝送速度が当該符号化信号の半分であるクロックと、を同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号を受信するものである。
このように、当該信号処理装置は、上記の信号受信部により多値信号を受信する。この多値信号は、上記の通り、符号化信号とクロックとを同期加算して得られる信号波形を有する。このようにクロックを同期加算して得られる信号波形を用いると、その振幅レベルの極性反転周期を検出することでクロックを再生することが可能になる。そのため、受信側にPLLを設けずに済み、消費電力量を大きく低減させることができる。また、PLLを設けずに済む分だけ回路規模を低減させることもできる。
また、上記の振幅レベル検出部は、前記信号受信部で受信した多値信号の振幅レベルを検出するものである。
上記の多値信号の振幅レベルは、複数の予め設定された閾値レベルに基づいて判定される。このとき、振幅レベルの判定結果に誤りが発生することがある。上記の通り、多値信号は、クロックを重畳していない符号化信号に比べて振幅レベルの振れ幅が大きい。そのため、伝送路において大きな振幅レベルに伝送誤りが発生しやすい。こうした理由から、多値信号を用いる場合、符号化信号をそのまま伝送する場合に比べ、振幅レベル検出部における振幅レベルの判定結果に誤りが生じやすい。そこで、上記の信号処理装置は、次のような違反検出部及び誤り訂正部を有している。
上記の違反検出部は、前記振幅レベル検出部で検出された振幅レベルの変化パターンに基づいて前記所定の符号則の規則違反が発生したビット位置を検出するものである。また、上記の誤り訂正部は、前記規則違反が解消されるように前記違反検出部で検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を訂正するものである。
このように、振幅レベルの変化パターンを参照して符号則違反を検出することにより、伝送誤りが発生した位置を検知することができる。また、この符号則違反が解消されるように振幅レベルの検出値を訂正することにより、伝送誤りを訂正することができる。なお、上記多値信号を伝送する伝送路の伝送品質が比較的良い場合、受信した多値信号に含まれる誤りビットの割合は少ない。そのため、符号則違反が生じたビット位置に誤り訂正を施すことで十分な伝送品質の向上効果が得られる。
また、当該信号処理装置における誤り訂正処理を付加したとしても回路規模がほとんど増大しない。そのため、多値符号を用いて受信側のPLLを省略することが求められるような機器において好適に用いられる。例えば、上記の信号処理装置に係る技術は、携帯電話、携帯情報端末、携帯ゲーム機、小型のノートPC等、小型の電子機器において好適に用いられる。
(備考)
上記の受信部204は、信号受信部の一例である。また、上記の復号部232は、振幅レベル検出部の一例である。さらに、上記の誤りパタン検出・訂正部236は、違反検出部、誤り訂正部の一例である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100、130 携帯端末
102 表示部
104 液晶部
106 接続部
108 操作部
110 ベースバンドプロセッサ
112、132、140 パラレル信号線路
134 シリアライザ
136 シリアル信号線路
138 デシリアライザ
152 P/S変換部
154、192 エンコーダ
156 ドライバ
158、180 PLL部
160 タイミング制御部
172 レシーバ
174、194 デコーダ
176 S/P変換部
178 クロック再生部
182 タイミング制御部
196 クロック検出部
200 携帯端末
202 送信部
204 受信部
206 伝送路
212 SYNC付加部
214 CRC付加部
216 符号化部
232 復号部
234 SYNC検出部
236 誤りパタン検出・訂正部
238、252、254 CRCチェック部
256 データ選択部

Claims (7)

  1. 所定の符号則に基づいて生成された符号化信号と、当該符号化信号よりも大きな振幅を有し、かつ、伝送速度が当該符号化信号の半分であるクロックと、を同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部で受信した多値信号の振幅レベルを検出する振幅レベル検出部と、
    前記振幅レベル検出部で検出された振幅レベルの変化パターンに基づいて前記所定の符号則の規則違反が発生したビット位置を検出する違反検出部と、
    前記規則違反が解消されるように前記違反検出部で検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を訂正する誤り訂正部と、
    を備える、信号処理装置。
  2. 前記誤り訂正部は、前記規則違反が解消されるように前記違反検出部で検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を当該検出値に隣接する振幅レベルに訂正する、請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記多値信号は、所定のバイポーラ符号則に基づいて生成された符号化信号と前記クロックとを同期加算した信号波形を有する、請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記信号受信部は、AMI符号則に基づいて生成された符号化信号と前記クロックとを同期加算して得られる6値の振幅レベル(A3、A2、A1、−A1、−A2、−A3;|A3|>|A2|>|A1|)を持つ信号波形を有する多値信号を受信し、
    前記違反検出部は、前記信号受信部で受信した多値信号から前記振幅レベル検出部で検出された振幅レベルのうち、連続する2ビットの振幅レベルがA3から−A1に、或いは、A1からーA3に変化する変化パターンを検知し、当該検知したビット位置を前記規則違反が発生したビット位置として検出する、請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記誤り訂正部は、
    前記違反検出部でA3からーA1に変化する変化パターンが検知された場合、当該検知されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値A3をA2に訂正するか、或いは、当該振幅レベルの検出値ーA1をーA2に訂正し、
    前記違反検出部でA1からーA3に変化する変化パターンが検知された場合、当該検知されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値A1をA2に訂正するか、或いは、当該振幅レベルの検出値ーA3をーA2に訂正する、請求項4に記載の信号処理装置。
  6. 前記誤り訂正部による訂正後の振幅レベルに基づいてビット列を復号する復号部と、
    前記復号部で復号されたビット列を用いて誤り検出を実行する誤り検出部と、
    をさらに備え、
    前記誤り訂正部において前記振幅レベルの検出値に対する訂正候補が複数存在する場合、前記復号部で各訂正候補についてビット列を復号し、各復号結果について前記誤り検出部で誤り検出を実行して正しいビット列を出力する、請求項1に記載の信号処理装置。
  7. 所定の符号則に基づいて生成された符号化信号と、当該符号化信号よりも大きな振幅を有し、かつ、伝送速度が当該符号化信号の半分であるクロックと、を同期加算して得られる信号波形を持つ多値信号を受信する信号受信ステップと、
    前記信号受信ステップで受信した多値信号の振幅レベルを検出する振幅レベル検出ステップと、
    前記振幅レベル検出ステップで検出された振幅レベルの変化パターンに基づいて前記所定の符号則の規則違反が発生したビット位置を検出する違反検出ステップと、
    前記規則違反が解消されるように前記違反検出ステップで検出されたビット位置に対応する振幅レベルの検出値を訂正する誤り訂正ステップと、
    を含む、誤り訂正方法。
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