JP2010263377A - Isdnパケット通信をip綱上で実現するip通信システム及びip通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ISDNパケット通信サービスの通信事業者網において制御系と転送系を分離し、IP接続装置、呼処理装置及びパケット転送装置からなるシステムの処理性能の向上、及び開発・維持コストの低減を図る。
【解決手段】IP通信システムは、端末40からデータを受信し、フレーム抽出を行うIP接続装置10と、呼の確立及び呼の解放を行う呼処理装置30と、パケット転送を行うパケット転送装置20とを備え、IP接続装置10は端末40と接続され、IP接続装置10、呼処理装置30及びパケット転送装置20はIP網で相互に接続され、パケット転送装置20は他のパケット転送装置2nとIP網で接続され、IP接続装置10、呼処理装置30及びパケット転送装置20の各々は、これらの装置間でデータを送信する場合に、データに関連付けられた契約者回線番号と加入者線チャネルから、送信先とする装置のIPアドレスを特定して送信するIPインタフェース部を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サービス統合ディジタル網(ISDN:Integrated Services Digital network)通信サービスの通信データをIP(Internet Protocol)化し、通信事業者網内の装置間通信をIPで行うことで、ISDNパケット通信をIP綱上で実現する、IP通信システム及びIP通信方法に関する。
既存のISDNユーザ・網インタフェースの加入者線を収容するIP変換装置と、X.25レイヤ3信号を中継するパケット転送装置で、ISDNパケット通信の各レイヤ・プロトコルを分担して終端するシステムにおいて、装置間をIPにより接続することを特徴とする技術が知られている(例えば、非特許文献1又は非特許文献2参照)。
この技術では、X.25レイヤ3信号をIPで転送し、IP変換装置とパケット転送装置の連係動作に必要な情報をIPで相互に通信する各方式を規定することで、ISDNパケット通信サービスの提供に必要な通信システムをIP網上で実現することを可能としている。
「TTC標準 第4版 JT-X31 ISDNによるパケットモード端末のサポートとインタフェース仕様」、社団法人 情報通信技術委員会、1993年4月27日、p.1-82 "Multiservice Switching Forum System Architecture Implementation Agreement", Multiservice Switching Forum, May 23, 2000, p1-81
しかし、従来のIP変換装置は、ISDNパケット端末を収容する単なる転送系装置ではなく、制御系の機能(Q.931信号処理)も併せ持つため、呼処理ソフトウェアを実装している。そのため、IP変換装置自体の処理速度が低下するという問題があった。また、IP変換装置の開発・維持コストが大きくなるという問題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決するため、ISDNパケット通信サービスの通信事業者網において制御系と転送系を分離し、IP変換装置の処理性能の向上、及びIP変換装置の開発・維持コストの低減を図る、IP通信システム及びIP通信方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明に係るIP通信システムは、IP網以外の網(例えば、ISDN網)用の端末との通信をIP網上で実現するIP通信システムであって、前記端末からデータを受信し、フレーム抽出を行うIP接続装置と、呼の確立及び呼の解放を行う呼処理装置と、パケット転送を行うパケット転送装置とを備え、前記IP接続装置は前記端末と接続され、前記IP接続装置、前記呼処理装置及び前記パケット転送装置の各々は、これらの装置間で前記データを送信する場合に、前記データに関連付けられた契約者回線番号と加入者線チャネルから、送信先とする装置のIPアドレスを特定して送信するIPインタフェース部を有することを特徴とする。
また、本発明に係るIP通信システムにおいて、前記IPインタフェース部は、前記契約者回線番号と前記加入者線チャネルの対に対して、当該送信先とする装置のIPアドレスが予め関連付けられている場合には、該契約者回線番号及び加入者線チャネルからIPアドレスを特定することを特徴とする。
また、本発明に係るIP通信システムにおいて、前記IPインタフェース部は、前記契約者回線番号に対して、当該送信先とする装置のIPアドレスが予め関連付けられている場合には、該契約者回線番号からIPアドレスを特定することを特徴とする。
また、本発明に係るIP通信システムにおいて、前記IPインタフェース部は、前記契約者回線番号及び前記加入者線チャネルがIPアドレスと予め関連付けられていない場合には、固定のIPアドレスにより特定することを特徴とする。
また、本発明に係るIP通信システムにおいて、前記IP接続装置は、加入者線番号と契約者回線番号の対応を記憶し、該対応に基づき前記端末から受信したデータの加入者線番号から契約者回線番号を識別する手段と、前記端末からDチャネルのデータを受信してLAPDフレームを抽出し、サービスアクセスポイント識別子を判別し、該サービスアクセスポイント識別子が呼制御信号手順であることを示していた場合には、前記呼処理装置に送信し、該サービスアクセスポイント識別子がパケット通信手順であることを示していた場合には、前記パケット転送装置に送信する手段と、前記端末からBチャネルのデータを受信してLAPBフレームを抽出し、パケット転送装置に送信する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るIP通信システムにおいて、前記呼処理装置は、受信した信号と既に受理済みの他通信の信号と区別するために、呼確立を継続する通信に関するデータの対応を記録する手段と、前記IP接続装置からLAPDフレームを受信した場合に、LAPDフレームからQ.931信号を抽出し、Q.931信号のメッセージ種別を識別する手段と、該識別したメッセージに基づいて呼の確立及び呼の解放を行う手段と、処理可能な呼種ごとの同時通信可能数を記憶し、同時通信可能数を超えないように制御する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るIP通信システムにおいて、前記IP接続装置は、通信に使用されるベアラに関して定期的に利用情報を記録し、前記呼処理装置は、呼確立中の通信について、前記IP接続装置に契約者回線番号及びBチャネル番号とともに問合せ通知を送信することにより、異常の有無を判断する手段を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係るIP通信方法は、IP網以外の網(例えば、ISDN網)用の端末との通信をIP網上で実現するIP通信方法であって、(a)IP接続装置、呼処理装置及びパケット転送装置をIP網で接続するステップと、(b)前記IP接続装置によって、前記端末からデータを受信し、フレーム抽出を行うステップと、(c)前記呼処理装置によって、呼の確立及び呼の解放を行うステップと、(d)前記パケット転送装置によって、パケット転送を行うステップと、(e)前記IP接続装置、前記呼処理装置及び前記パケット転送装置の各々は、これらの装置間で前記データを送信する場合に、IPインタフェース部によって、前記データに関連付けられた契約者回線番号と加入者線チャネルから、送信先とする装置のIPアドレスを特定して送信するステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明に係るIP通信方法は、さらに、(f)前記IP接続装置によって、加入者線番号と契約者回線番号の対応を記憶し、該対応に基づき前記端末から受信したデータの加入者線番号から契約者回線番号を識別するステップと、(g)前記IP接続装置によって、前記端末からDチャネルのデータを受信してLAPDフレームを抽出し、サービスアクセスポイント識別子を判別し、該サービスアクセスポイント識別子が呼制御信号手順であることを示していた場合には、前記呼処理装置に送信し、該サービスアクセスポイント識別子がパケット通信手順であることを示していた場合には、前記パケット転送装置に送信するステップと、(h)前記IP接続装置によって、前記端末からBチャネルのデータを受信してLAPBフレームを抽出し、パケット転送装置に送信するステップと、(i)前記呼処理装置によって、受信した信号と既に受理済みの他通信の信号と区別するために、呼確立を継続する通信に関するデータの対応を記録するステップと、(j)前記呼処理装置によって、前記IP接続装置からLAPDフレームを受信してLAPDフレームからQ.931信号を抽出し、Q.931信号のメッセージ種別を識別し、該識別したメッセージに基づいて呼の確立及び呼の解放を行うステップと、(k)前記呼処理装置によって、処理可能な呼種ごとの同時通信可能数を記憶し、同時通信可能数を超えないように制御するステップと、(l)前記パケット転送装置によって、ユーザの加入者情報として、各契約者回線番号でパケット通信に使用可能なリソースを記憶し、端末から受信したリソース情報と前記記憶したリソースに基づいて、リソースの確保及びリソースの解放を行うステップと、(m)前記パケット転送装置によって、前記IP接続装置からLAPB又はLAPDフレームを受信してX.25レイヤ3信号を抽出し、該X.25レイヤ3信号を前記他のパケット転送装置に送信するステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、従来のIP変換装置に相当するIP接続装置、呼処理装置及びパケット転送装置からなるシステムの処理性能を向上させ、開発・維持コストを低減させることができるようになる。
本発明によるIP通信システムの構成図である。 本発明によるIP接続装置の構成図である。 本発明によるパケット転送装置の構成図である。 本発明による呼処理装置の構成図である。 本発明のシステムにおける、ユーザから網方向にデータを送信する時のシーケンス図である。 本発明のシステムにおける、パケット通信を切断する時のシーケンス図である。 本発明によるIP接続装置、呼処理装置及びパケット転送装置が記録する情報を説明する図である。
本発明に係るIP通信システムは、ISDNユーザ・網インタフェースのレイヤ1〜3を終端し、X.25レイヤ3信号をIPパケット化し、IP網上でルーチングするものである。IPパケット化する方法については従来の技術を適用するものとして説明を省略し、以下、本発明の特徴的な部分である、制御系と転送系を分離したシステムについて、図面を参照して説明する。
まず、本発明によるIP通信システムの構成について説明する。
[システムの構成]
図1は、本発明によるIP通信システムの構成図である。IP通信システムは、IP接続装置10と、パケット転送装置20と、呼処理装置30とを備える。IP接続装置10と、パケット転送装置20と、呼処理装置30とは、IP網で接続される。また、IP接続装置10にはTE(ISDN端末装置)40が接続され、パケット転送装置20には、他のパケット転送装置21が接続される。
IP接続装置10は、TE40からデータを受信し、Bチャネルのデータに対してはLAPBコア処理(フレーム抽出・誤り検出)を行い、Dチャネルのデータに対してはLAPDコア処理(フレーム抽出・誤り検出)を行う。パケット転送装置20は、リソースを確保し、他のパケット転送装置2nとパケット通信を行う。呼処理装置30は、呼の確立及び呼の解放を行う。
次に、IP接続装置10、パケット転送装置20及び呼処理装置30の構成について説明する。
[IP接続装置の構成]
図2は、本発明によるIP接続装置10の構成図である。IP接続装置10は、フロント処理部101と、ベアラスイッチ部102と、ベアラ情報収集部103と、IPインタフェース部104とを備える。
フロント処理部101は、TE40との間の基本・一次群速度ユーザ・綱インタフェースのレイヤ1を終端し、情報を受信した加入者線番号(1〜n)と、チャネル(Bチャネル番号又はDチャネル)を識別する。続いて、予め記憶する加入者線番号と契約者回線番号の対応に基づき、加入者線番号から契約者回線番号を識別する機能を有する(図7(a))。
また、フロント処理部101は、TE40からDチャネルのデータを受信すると、LAPDコア処理(フレーム抽出及び誤り検出)を行い、抽出したLAPDフレームについて、アドレスフィールドのサービスアクセスポイント識別子(SAPI)及び端末終端点識別子(TEI)を判別する。SAPIは、チャネル上を流れるデータが制御信号であるかパケットであるかを識別するための識別子であり、TEIは、DSUに複数の端末が接続されたときに区別するための識別子である。続いて、フロント処理部101は、SAPI値を判定し、呼制御信号手順(SAPI=0)であった場合には、契約者回線番号及び加入者線チャネルのSAPI及びTEIとともに、呼処理装置30の呼制御部301に送信する。一方、パケット通信手順(SAPI=16)であった場合には、契約者回線番号及び加入者線チャネルのSAPI及びTEIとともに、パケット転送装置20のパケット制御部203に送信する機能を有する。
ベアラスイッチ部102は、呼処理装置30の呼制御部301からスイッチ設定の通知を受信した場合は、同時に受信する契約者回線番号とBチャネル番号とを対として記録する(図7(b))。呼制御部301からスイッチ解放の通知を受信した場合は、同時に受信する契約者回線番号とBチャネル番号とを対として記録から削除する機能を有する。
また、ベアラスイッチ部102は、フロント処理部101から受信するデータについて、同時に受信される契約者回線番号と加入者線チャネルのBチャネル番号の対が、ベアラスイッチ部102で既に記録されている場合に受理する。受理したデータについて、LAPBコア処理(フレーム抽出・誤り検出)を行い、抽出したLAPBフレームを、契約者回線番号及び加入者線チャネルのBチャネル番号とともに、パケット転送装置20のパケット制御部203に送信する機能を有する。
ベアラ情報収集部103は、ベアラスイッチ部102で記録され、通信に使用されるベアラに関して、利用情報を定期的に記録する機能を有する。利用情報には、例えば、パケット種別、送受信方向、パケットデータ量、通信時間、無通信時間等が含まれる(図7(c))。
IPインタフェース部104は、IP接続装置10を、IP網を介してパケット転送装置20及び呼処理装置30と接続する機能を有する。
[パケット転送装置の構成]
図3は、パケット転送装置20の構成図である。パケット転送装置20は、IPインタフェース部201と、発着信制御部202と、パケット制御部203と、IPインタフェース部204とを備える。
IPインタフェース部201は、パケット転送装置20を、IP網を介してIP接続装置10及び呼処理装置30と接続する。
発着信制御部202は、ユーザの加入者情報として、各契約者回線番号でパケット通信に使用可能なリソースを予め記憶する機能を有する。パケット通信に使用可能なリソースとは、例えば、Bチャネルに関しては、同時に通信可能なチャネル数や通信可能なチャネル番号等であり、Dチャネルに関しては、同時に通信可能な端末終端点識別子(TEI)の数やTE40に関して通信可能なTEI等である(図7(d))。
発着信制御部202は、パケット呼処装置30の呼制御部301、又はパケット制御部203からリソース確保の通知を受信すると、同時に受信する契約者回線番号から、対象ユーザのリソースを識別し、同時に受信するリソース情報が、当該リソースと照らし合わせて確保可能であるか判定する機能を有する。確保可能な場合は、リソース情報を使用するものとして、対象ユーザのリソースに反映し、受理の通知を、契約者回線番号及びリソース情報とともに、リソース確保の通知の送信元が呼制御部301の場合は呼制御部301に、リソース確保の通知の送信元がパケット制御部203はパケット制御部203に送信する。一方、確保不可能な場合は、受理不可の通知を、契約者回線番号及びリソース情報とともに、呼制御部301又はパケット制御部203に送信する。
パケット制御部203は、IP接続装置10から受信するLAPB(Link Access Procedure-Balanced)フレーム又はLAPD(Link Access Procedure on the D-channel)フレームについて、同時に受信する加入者線チャネルからLAPBとLAPDの識別を行い、それぞれLAPB又はLAPDのプロトコル終端を行う機能を有する。
また、パケット制御部203は、受信したLAPB又はLAPDフレームの情報フィールドからX.25レイヤ3信号を抽出し、抽出したX.25レイヤ3信号を、他のパケット転送装置2nのパケット制御部303に送信する機能を有する。
IPインタフェース部204は、IP網を介して、パケット転送装置20を他のパケット転送装置2nと接続する機能を有する。
[呼処理装置の構成]
図4は、呼処理装置30の構成図である。呼処理装置30は、呼制御部301と、シナリオ管理部302と、ベアラ情報参照部303と、IPインタフェース部304とを備える。
呼制御部301は、受信した信号と既に受理済みの他通信の信号と区別するため、呼確立を継続する通信に関するデータ、例えば、契約者回線番号、TEI、呼番号、Bチャネル番号、通信先アドレス等の対応を記録する機能を有する(図7(e))。なお、この記録(管理表)はパケット通信だけでなく電話など回線通信においても同じものを共通的に参照・更新する。
また、呼制御部301は、IP接続装置10のフロント処理部101から送信されるLAPDフレームについて、LAPDのプロトコル終端を行う機能を有する。このとき、情報フィールドからQ.931信号を抽出し、抽出したQ.931信号について共通部の呼番号、メッセージ種別を識別する機能を有する。呼設定メッセージ(SETUP)でなく、呼番号が既に受理されている通信で使われる呼番号と一致する場合は、その呼処理を継続するため当該信号を受理する。メッセージがSETUPであった場合は、個別部の伝達能力を識別し、パケットモードであるときは、当該信号を受理し、呼確立を開始する。
Q.931信号による呼の解放にあたっては、呼制御部301は、スイッチ解除の通知を、契約者回線番号、呼で使用中のBチャネル番号とともに、IP接続装置10のベアラスイッチ部102に通知する。
シナリオ管理部302は、呼処理装置30において、処理可能な呼種ごとの同時通信可能数を予め記憶しておく機能を有する(図7(f))。呼種とは、例えばBチャネルパケット発信やパケット着信等である。同時通信可能数とは、呼処理装置30がある時間単位において同時に管理可能な通信の数である。また、呼処理装置30に接続するIP接続装置10ごとに収容する加入者の契約者回線番号を予め記憶しておく。
ベアラ情報参照部303は、呼確立中の通信について、定期的にIP接続装置10のベアラ情報収集部103に、契約者回線番号及びBチャネル番号とともに問合せ通知を送信し、回答通知が一定時間届かないか、又は届いた回答通知内の無通信時間が一定時間を越えている場合には、契約者回線番号及びBチャネル番号とともに、呼制御部301に異常通知する機能を有する。
IPインタフェース部304は、呼処理装置30を、IP網を介してIP接続装置10及びパケット転送装置20と接続する機能を有する。
また、IP接続装置10のIPインタフェース部104、パケット転送装置20のIPインタフェース部201、呼処理装置30のIPインタフェース部304は、IP接続装置10、パケット転送装置20及び呼処理装置30の相互間でデータをIP送信する場合に、データに関連付けられた契約者回線番号と加入者線チャネルから、送信先とする装置のIPアドレスを特定して送信する機能を有する。
例えば、前記契約者回線番号と前記加入者線チャネルの対に対して、当該送信先とする装置のIPアドレスが予め関連付けられている場合には、該契約者回線番号及び加入者線チャネルからIPアドレスを特定する。
また、契約者回線番号に対して、送信先とする装置のIPアドレスが予め関連付けられている場合には、該契約者回線番号からIPアドレスを特定する。
さらに、契約者回線番号及び前記加入者線チャネルがIPアドレスと予め関連付けられていない場合には、固定のIPアドレスにより特定する。
パケット転送装置間でIPによりデータを送信する場合は、送信先のパケット転送装置2nを、X.25レイヤ3信号の着アドレス情報から特定する機能を有する。例えば、パケット転送装置のIPインタフェース部204でトランスレータを内蔵する、あるいは通信事業者網でDNS(Domain Name System)を構築し、IPインタフェース部204でDNSアクセス機能を内蔵してENUM(Telephone Number Mapping)を適用する方式により、着アドレス情報から送信先のパケット転送装置21のIPアドレスを識別する。
着アドレス情報によっては、あるパケット転送装置20で識別した送信先のIPアドレスが自パケット転送装置20である場合がある。この場合、パケット転送装置20のIPインタフェース部204でデータを内部的に折り返す必要がある。
次に、本発明のIP通信システムの動作(IP通信方法)について説明する。
[IP通信方法]
IP通信方法は、IP接続装置10、呼処理装置30及びパケット転送装置20をIP網で接続し、IP接続装置10によって、TE40からデータを受信し、フレーム抽出を行い、呼処理装置30によって、呼の確立及び呼の解放を行い、パケット転送装置20によって、パケット転送を行う。
前記IP接続装置、前記呼処理装置及び前記パケット転送装置の各々は、これらの装置間で前記データを送信する場合に、IP接続装置10のIPインタフェース部104、パケット転送装置20のIPインタフェース部201、呼処理装置30のIPインタフェース部304によって、前記データに関連付けられた契約者回線番号と加入者線チャネルから、送信先とする装置のIPアドレスを特定して送信する。
フロント処理部101によって、加入者線番号と契約者回線番号の対応を記憶し、該対応に基づき前記端末から受信したデータの加入者線番号から契約者回線番号を識別する。
また、フロント処理部101によって、TE40からDチャネルのデータを受信してLAPDフレームを抽出し、SAPI及びTEIを判別し、呼制御信号手順(SAPI=0)であった場合には、呼制御部301に送信し、パケット通信手順(SAPI=16)であった場合には、パケット制御部203に送信する。
ベアラスイッチ部102によって、TE40からBチャネルのデータを受信してLAPBフレームを抽出し、パケット転送装置20に送信する。
呼制御部301によって、受信した信号と既に受理済みの他通信の信号と区別するために、呼確立を継続する通信に関するデータの対応を記録する。
また、呼制御部301によって、IP接続装置10からLAPDフレームを受信してLAPDフレームからQ.931信号を抽出し、Q.931信号のメッセージ種別を識別して、該識別したメッセージに基づいて呼の確立及び呼の解放を行う。
また、前記呼処理装置30によって、処理可能な呼種ごとの同時通信可能数を記憶し、同時通信可能数を超えないように制御する。
発着信制御部202によって、ユーザの加入者情報として、各契約者回線番号でパケット通信に使用可能なリソースを記憶し、TE40から受信したリソース情報と前記記憶したリソースに基づいて、リソースの確保及びリソースの解放を行う。
パケット制御部203によって、IP接続装置10からLAPB又はLAPDフレームを受信した場合に、X.25レイヤ3信号を抽出し、該X.25レイヤ3信号を、前記他のパケット転送装置2nに送信する。
次に、ユーザから網方向にデータを送信する時のシーケンスについて説明する。
[ユーザから網方向にデータ送信時のシーケンス]
図5は、ユーザから網方向にデータを送信する時のシーケンス図である。フロント処理部101は、TE40からDチャネルのデータを受信すると(S501)、LAPDコア処理を行い、抽出したLAPDフレームについて、SAPI及びTEIを識別する。
SAPI値を判定し、呼制御信号手順(SAPI=0)であった場合には、契約者回線番号及び加入者線チャネルのSAPI及びTEIとともに、呼制御部301に送信する(S502)。一方、パケット通信手順(SAPI=16)であった場合には、契約者回線番号及び加入者線チャネルのSAPI及びTEIとともに、パケット制御部203に送信する。
呼制御部301は、上述したように、フロント処理部101から送信されるLAPDフレームから抽出したQ.931信号について共通部の呼番号、メッセージ種別を識別する。SETUPであった場合は、個別部の伝達能力を識別し、パケットモードであるときは、当該信号を受理し、呼確立を開始する。以下、呼確立を開始する場合について、シーケンスの説明を続ける。
Q.931信号による呼確立にあたっては、シナリオ管理部302に契約者回線番号とともに呼確立通知を送信する(S503)。
シナリオ管理部302は、上述したように、処理可能な呼種ごとの同時通信可能数、及び呼処理装置30に接続するIP接続装置10ごとに収容する加入者の契約者回線番号を予め記憶している。呼制御部301から受信する呼確立の通知(S503)については、契約者回線番号を識別し、該当する呼種の同時通信可能数から1を減じ、−1とならなければ受理の通知を呼制御部301に送信する(S504)。
例えば、該契約者回線番号が呼処理装置30と接続するIP接続装置10に収容される契約者の回線番号と一致すればBチャネル発信と判定し、一致しなければパケット着信と判定する方法がある。ある呼種の同時通信可能数が0である場合は、その後に受信した呼確立通知は受理されない。なお、呼制御部301から呼解放の通知を受信した場合は、契約者回線番号を識別し、該当する呼種の同時通信可能数に1を加える。
呼制御部301は、シナリオ管理部302から受理の通知を受信すると(S504)、リソース確保の通知を、契約者回線番号、リソース情報とともに、発着信制御部202に送信する(S505)。ここで、リソース情報とは、呼で使用を希望するチャネル情報、及び呼確立を継続する通信に関するデータの記録(図7(e))を参照した回線側含むチャネルの使用状況に関する情報をいう。
発着信制御部202は、呼制御部301からリソース確保の通知を受信すると(S505)、同時に受信する契約者回線番号から、対象ユーザのリソースを識別し、同時に受信するリソース情報が、当該リソースと照らし合わせて確保可能であるか判定する。確保可能な場合は、対象ユーザのリソースに反映し、受理の通知を、契約者回線番号及びリソース情報とともに、呼制御部301に送信する(S506)。
呼制御部301は、発着信制御部202から受理の通知を受信すると(S506)、スイッチ設定の通知を、契約者回線番号及び呼で使用するBチャネル番号とともに、IP接続装置10のベアラスイッチ部102に通知し(S507)、呼確立を継続する。
ベアラスイッチ部102は、呼制御部301からスイッチ設定の通知を受信すると(S507)、スイッチ設定受理の通知を、呼制御部301に送信する(S508)。
呼制御部301は、ベアラスイッチ部102からスイッチ設定受理の通知を受信すると(S508)、Q.931信号の呼設定受付メッセージ(CALLPROC;call proceeding)を、フロント処理部101に送信する(S509)。
フロント処理部101は、呼制御部301からCALLPROCを受信すると(S509)、LAPDフレームの情報フィールドにQ.931信号のCALLPROCを設定してTE40に送信する(S510)。
続いて、呼制御部301は、フロント処理部101に、Q.931信号の応答メッセージ(CONN;connect)を送信する(S511)。フロント処理部101は、該メッセージを受信すると、LAPDフレームの情報フィールドにQ.931信号のCONNを設定してTE40に送信する(S512)。
TE40は、フロント処理部101からQ.931信号のCONNを受信すると、LAPDフレームの情報フィールドにQ.931信号の応答確認メッセージ(CONNACK;connect acknowledge)を設定してフロント処理部101に送信する(S513)。
フロント処理部101は、TE40からLAPDフレームを受信すると、SAPI値を判定し、この場合は呼制御信号手順(SAPI=0)であるので、呼制御部301に送信する(S514)。
その後、TE40はフロント処理部101にデータを送信する(S515)。Bチャネルの場合は、LAPBフレームの制御フィールドに非同期平衡モード設定(SABM;Set Asynchronous Balanced Mode)コマンドを設定する。
フロント処理部101は、TE40からBチャネルのデータを受信すると、該データを、契約者回線番号及び加入者線チャネルのBチャネル番号とともに、ベアラスイッチ部102に送信する(S516)。
ベアラスイッチ部102は、フロント処理部101からBチャネルのデータを受信すると(S516)、同時に受信される、契約者回線番号と、加入者線チャネルのBチャネル番号との対が、ベアラスイッチ部102で既に記録されているか判定し、既に記録されている場合に受理する。受理したデータについて、LAPBコア処理を行い、抽出したLAPBフレームを、契約者回線番号及び加入者線チャネルのBチャネル番号とともに、パケット転送装置20のパケット制御部203に送信する(S517)。
パケット制御部203は、SABMコマンドを受信すると(S517)、LAPBフレームの制御フィールドに非番号制確認(UA;Unnumbered Acknowledge)レスポンスを設定し、該LAPBフレームを、ベアラスイッチ部102及びフロント処理部101を介してTE40に送信する(S518〜S520)。
その後、パケット制御部203は、X.25信号のリスタート指示(SI;restart indication)を、ベアラスイッチ部102を介して、TE40に送信する(S521、522)。
TE40は、X.25信号のSIを受信すると、ベアラスイッチ部102を介してX.25信号のリスタート確認(SF;restart confirmation)を、パケット制御部203に送信する(S523、524)。
続いて、TE40は、X.25信号の発呼要求(CR;call request)を、ベアラスイッチ部102及びパケット制御部203を介して、他のパケット転送装置2nに送信する(S525〜527)。
X.25信号のCRを受信したパケット転送装置2nは、X.25信号の接続完了(CC;call connected)を、パケット制御部203及びベアラスイッチ部102を介して、TE40に送信する(S528〜S530)。
その後、バケット通信が行われる。パケット制御部203は、受信したLAPB又はLAPDフレームの情報フィールドからX.25レイヤ3信号を抽出し、抽出したX.25レイヤ3信号を、いずれかのパケット転送装置2nのパケット制御部に送信する(S531)。
ベアラ情報参照部303は、呼確立中の通信について、定期的にベアラ情報収集部103に、契約者回線番号及びBチャネル番号とともに問合せ通知を送信する(S532)。
ベアラ情報収集部103は、ベアラ情報参照部303からの状態問合せ通知があった場合(S532)、契約者回線番号及びBチャネル番号を識別し、記録された利用情報の中から該当する利用情報をベアラ情報参照部303に送信する(S533)。
ベアラ情報参照部303は、ベアラ情報収集部103からの回答通知(S533)が一定時間届かないか、又は届いた回答通知内の無通信時間が一定時間を越えている場合には、契約者回線番号及びBチャネル番号とともに、呼制御部301に異常通知する。
上述したシーケンスは、S515において、TE40がBチャネルのデータを送信した場合であるが、TE40がDチャネルのデータを送信する場合には、LAPDフレームの制御フィールドにSABME(Set Asynchronous Balanced Mode Extended)コマンドを設定し、拡張非同期平衡モードで動作するように指示する。この場合、SAPI=16であるので、フロント処理部101は、契約者回線番号及び加入者線チャネルのSAPI及びTEIとともに、パケット制御部203に送信する。
パケット制御部203は、LAPDのSABMEコマンドによるリンク設定にあたっては、リソース確保の通知を、契約者回線番号、リソース情報(加入者線チャネルのSAPI及びTEI)とともに、発着信制御部202に送信する。
発着信制御部202は、パケット制御部203からリソース確保の通知を受信した場合には、同時に受信する契約者回線番号から、対象ユーザのリソースを識別し、同時に受信するリソース情報が、当該リソースと照らし合わせて確保可能であるか判定する。確保可能な場合は、対象ユーザのリソースに反映し、受理の通知を、契約者回線番号及びリソース情報とともに、パケット制御部203に送信する。
パケット制御部203は、発着信制御部202の処理により受理の結果を受信した場合は、リンク設定を継続する。
S531におけるバケット通信においては、パケット制御部203は、受信したLAPDフレームの情報フィールドからX.25レイヤ3信号を抽出し、抽出したX.25レイヤ3信号を、いずれかのパケット転送装置2nのパケット制御部に送信する(S531)。
次に、パケット通信を切断する時のシーケンスについて説明する。
[パケット通信切断時のシーケンス]
図6は、パケット通信を切断する時のシーケンス図である。データ転送後、TE40は、フロント処理部101、ベアラスイッチ部102及びパケット制御部203を介して、X.25信号により復旧要求(CQ;clear request)を、いずれかのパケット転送装置2nに送信する(S601〜604)。
X.25信号のCQを受信したパケット転送装置2nは、パケット制御部203、ベアラスイッチ部102及びフロント処理部101を介して、X.25信号により復旧確認(CF;clear confirmation)を、TE40に送信する(S605〜608)。
TE40は、Bチャネル上のリンクを解放するため、LAPBフレームの制御フィールドに切断(DISC;Disconnect)コマンドを設定し、フロント処理部101及びベアラスイッチ部102を介して、パケット制御部203に送信する(S609〜611)。
パケット制御部203は、切断コマンドを受信すると、LAPBフレームの制御フィールドに非番号制確認(UA;Unnumbered Acknowledge)レスポンスを設定し、ベアラスイッチ部102及びフロント処理部101を介して、TE40に送信する(S518)。
次に、TE40はレイヤ2リンクを解放するために、LAPDフレームの制御フィールドに切断(DISC;Disconnect)コマンドを設定し、フロント処理部101を介して、呼制御部301に送信する(S615,S616)。
呼制御部301は、LAPDフレームからQ.931信号を抽出し、Q.931信号のDISCを受信すると(S616)、Q.931信号の解放完了(RELCOMP;release complete)メッセージを、フロント処理部101を介して、TE40に送信する(S617,S618)。
Q.931信号による呼の解放にあたり、呼制御部301は、スイッチ解除の通知を、契約者回線番号、呼で使用中のBチャネル番号とともに、ベアラスイッチ部102に通知する(S619)。また、リソース解放の通知を、契約者回線番号及びリソース情報(呼で使用中のBチャネル番号)とともに、発着信制御部202に送信する(S620)。さらに、呼解放の通知を、契約者回線番号とともに、シナリオ管理部302に送信する(S621)。そして、呼制御部301は、呼解放された通信に関し、保持していた契約者回線番号、TEI、呼番号、Bチャネル番号の対応を記録(図7(e))から削除する。
また、図5におけるシーケンスで説明したように、ベアラ情報参照部303は、ベアラ情報収集部103からの回答通知(S533)が一定時間届かないか、又は届いた回答通知内の無通信時間が一定時間を越えている場合には、契約者回線番号及びBチャネル番号とともに、呼制御部301に異常通知を行うが、その際にも、呼制御部301は、契約者回線番号とBチャネル番号とを識別し、上述の呼解放を行う。
上述したシーケンスは、S609において、Bチャネル上のリンクを解放する場合であるが、Dチャネル上のリンクを解放する場合は、LAPDフレームの制御フィールドに切断(DISC;Disconnect)コマンドを設定する。
パケット制御部203は、LAPDのDISCコマンドによるリンクの切断にあたっては、リソース解放の通知を、契約者回線番号、リソース情報(加入番線チャネルのSAPI及びTEI)とともに、発着信制御部202に送信する。
発着信制御部202は、パケット制御部203からリソース解放の通知を受信した場合には、まず、同時に受信する契約者回線番号から、対象ユーザのリソースを識別する。次に、同時に受信するリソース情報について、リソース情報の使用を終了するものとして、対象ユーザのリソースに反映する。
次に、網からユーザ方向にデータを送信する時の動作について説明する。
[網からユーザ方向にデータ送信時の動作]
レイヤ終端の形態、プロトコル終端の形態、及びデータ構造は、ユーザから網方向への送信時を踏襲し、パケット転送装置20と他のパケット転送装置2nとの間のX.25レイヤ3信号の授受と連動して、パケット通信の呼制御信号とBチャネルのデータを送信する。
網からユーザ方向にデータを送信する時は、ユーザ・綱インタフェース上のQ.931信号による呼設定・呼解放を、呼制御部301からTE40に対して行う。そして、これに伴う契約者回線番号ごとのリソースの管理を発着信制御部202で、また、ベアラスイッチ設定の記録・削除をベアラスイッチ部102で、それぞれ呼制御部301からの通知に基づき行うものとする。
上述の実施例は、個々に代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができ、更に、各実施例を組み合わせて別の実施例を実現することができることは当業者に明らかである。従って、本発明は、上述の実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
例えば、IP接続装置10のフロント処理部101において、LAPD(SAPl=0)のプロトコル終端を行うこともできる。この場合には、LAPDの情報フィールドからQ.931信号を抽出し、契約書回線番号及び加入者線チャネルのSAPl及びTElとともに、呼処理装置30の呼制御部301に送信する。例えば、LAPD(Q.921)をIUA(ISDN User Adaptation)にプロトコル変換し、IUA上でQ.931信号を転送する等の方法がある。呼処理装置30は受信したQ.931信号について、前述した処理を行う。
また、IP接続装置10がベアラ情報参照部303の機能を備えることもできる。この場合には、ベアラ情報収集部103からの回答通知が一定時間届かないか、もしくは届いた回答通知内の無通信時間が一定時間を越えている場合には、異常通知を、契約者回線番号及びBチャネル番号とともに、呼処理装置30の呼制御部301に送信する。
さらに、上述の実施例ではISDNパケット通信をIP網上で実現するIP通信システムについて説明したが、ISDN音声通信についても、IP接続装置10と呼処理装置30を使用することにより、IP網上で実現することができる。そして、パケット通信と音声通信に対して本システムを共有し、呼処理を集約することにより、システムの設置台数を減らし、設備導入コストを低減することができるようになる。
このように、本発明によれば、ISDN通信をIP綱上で実現できるので、IP綱上でISDN通信を行う任意の用途に有用である。
10 IP接続装置
20 パケット転送装置
30 呼処理装置
40 TE(ISDN端末装置)
101 フロント処理部
102 ベアラスイッチ部
103 ベアラ情報収集部
104 IPインタフェース部
201 IPインタフェース部
202 発着信制御部
203 パケット制御部
204 IPインタフェース部
301 呼制御部
302 シナリオ管理部
303 ベアラ情報参照部
304 IPインタフェース部

Claims (10)

  1. IP網以外の網用の端末との通信をIP網上で実現するIP通信システムであって、
    前記端末からデータを受信し、フレーム抽出を行うIP接続装置と、
    呼の確立及び呼の解放を行う呼処理装置と、
    パケット転送を行うパケット転送装置とを備え、
    前記IP接続装置は前記端末と接続され、前記IP接続装置、前記呼処理装置及び前記パケット転送装置はIP網で相互に接続され、前記パケット転送装置は他のパケット転送装置とIP網で接続され、
    前記IP接続装置、前記呼処理装置及び前記パケット転送装置の各々は、これらの装置間で前記データを送信する場合に、前記データに関連付けられた契約者回線番号と加入者線チャネルから、送信先とする装置のIPアドレスを特定して送信するIPインタフェース部を有することを特徴とするIP通信システム。
  2. 前記IPインタフェース部は、前記契約者回線番号と前記加入者線チャネルの対に対して、当該送信先とする装置のIPアドレスが予め関連付けられている場合には、該契約者回線番号及び加入者線チャネルからIPアドレスを特定することを特徴とする、請求項1に記載のIP通信システム。
  3. 前記IPインタフェース部は、前記契約者回線番号に対して、当該送信先とする装置のIPアドレスが予め関連付けられている場合には、該契約者回線番号からIPアドレスを特定することを特徴とする、請求項1に記載のIP通信システム。
  4. 前記IPインタフェース部は、前記契約者回線番号及び前記加入者線チャネルがIPアドレスと予め関連付けられていない場合には、固定のIPアドレスにより特定することを特徴とする、請求項1に記載のIP通信システム。
  5. 前記IP接続装置は、加入者線番号と契約者回線番号の対応を記憶し、該対応に基づき前記端末から受信したデータの加入者線番号から契約者回線番号を識別する手段と、
    前記端末からDチャネルのデータを受信してLAPDフレームを抽出し、サービスアクセスポイント識別子を判別し、該サービスアクセスポイント識別子が呼制御信号手順を示していた場合には、前記呼処理装置に送信し、該サービスアクセスポイント識別子がパケット通信手順を示していた場合には、前記パケット転送装置に送信する手段と、
    前記端末からBチャネルのデータを受信してLAPBフレームを抽出し、パケット転送装置に送信する手段と、
    を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のIP通信システム。
  6. 前記呼処理装置は、受信した信号と既に受理済みの他通信の信号と区別するために、呼確立を継続する通信に関するデータの対応を記録する手段と、
    前記IP接続装置からLAPDフレームを受信した場合に、LAPDフレームからQ.931信号を抽出し、Q.931信号のメッセージ種別を識別する手段と、該識別したメッセージに基づいて呼の確立及び呼の解放を行う手段と、
    処理可能な呼種ごとの同時通信可能数を記憶し、同時通信可能数を超えないように制御する手段と、
    を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のIP通信システム。
  7. 前記パケット転送装置は、ユーザの加入者情報として、各契約者回線番号でパケット通信に使用可能なリソースを記憶し、端末から受信したリソース情報と前記記憶したリソースに基づいて、リソースの確保及びリソースの解放を行う手段と、
    前記IP接続装置からLAPB又はLAPDフレームを受信した場合に、X.25レイヤ3信号を抽出し、該X.25レイヤ3信号を、前記他のパケット転送装置に送信する手段と、
    を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のIP通信システム。
  8. 前記IP接続装置は、通信に使用されるベアラに関して定期的に利用情報を記録し、前記呼処理装置は、呼確立中の通信について、前記IP接続装置に契約者回線番号及びBチャネル番号とともに問合せ通知を送信することにより、異常の有無を判断する手段を備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のIP通信システム。
  9. IP網以外の網用の端末との通信をIP網上で実現するIP通信方法であって、
    (a)IP接続装置、呼処理装置及びパケット転送装置をIP網で接続するステップと、
    (b)前記IP接続装置によって、前記端末からデータを受信し、フレーム抽出を行うステップと、
    (c)前記呼処理装置によって、呼の確立及び呼の解放を行うステップと、
    (d)前記パケット転送装置によって、パケット転送を行うステップと、
    (e)前記IP接続装置、前記呼処理装置及び前記パケット転送装置の各々は、これらの装置間で前記データを送信する場合に、IPインタフェース部によって、前記データに関連付けられた契約者回線番号と加入者線チャネルから、送信先とする装置のIPアドレスを特定して送信するステップと、
    を含むことを特徴とするIP通信方法。
  10. さらに、(f)前記IP接続装置によって、加入者線番号と契約者回線番号の対応を記憶し、該対応に基づき前記端末から受信したデータの加入者線番号から契約者回線番号を識別するステップと、
    (g)前記IP接続装置によって、前記端末からDチャネルのデータを受信してLAPDフレームを抽出し、サービスアクセスポイント識別子を判別し、該サービスアクセスポイント識別子が呼制御信号手順であることを示していた場合には、前記呼処理装置に送信し、該サービスアクセスポイント識別子がパケット通信手順であることを示していた場合には、前記パケット転送装置に送信するステップと、
    (h)前記IP接続装置によって、前記端末からBチャネルのデータを受信してLAPBフレームを抽出し、パケット転送装置に送信するステップと、
    (i)前記呼処理装置によって、受信した信号と既に受理済みの他通信の信号と区別するために、呼確立を継続する通信に関するデータの対応を記録するステップと、
    (j)前記呼処理装置によって、前記IP接続装置からLAPDフレームを受信してLAPDフレームからQ.931信号を抽出し、Q.931信号のメッセージ種別を識別し、該識別したメッセージに基づいて呼の確立及び呼の解放を行うステップと、
    (k)前記呼処理装置によって、処理可能な呼種ごとの同時通信可能数を記憶し、同時通信可能数を超えないように制御するステップと、
    (l)前記パケット転送装置によって、ユーザの加入者情報として、各契約者回線番号でパケット通信に使用可能なリソースを記憶し、端末から受信したリソース情報と前記記憶したリソースに基づいて、リソースの確保及びリソースの解放を行うステップと、
    (m)前記パケット転送装置によって、前記IP接続装置からLAPB又はLAPDフレームを受信してX.25レイヤ3信号を抽出し、該X.25レイヤ3信号を前記他のパケット転送装置に送信するステップと、
    を含むことを特徴とする、請求項9に記載のIP通信方法。
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