JP2010263154A - 光半導体封止用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】金型の凹凸形状が良好に転写され、かつ、該凹凸形状が封止加工後にも維持される、光半導体封止用シート、及び該シートで封止してなる光半導体装置を提供すること。
【解決手段】剥離シートの上に封止樹脂層が積層されてなる光半導体封止用シートにおいて、前記剥離シートが封止樹脂層との界面に、凹形状及び/又は凸形状を有する凹凸部形成層を含み、かつ、前記封止樹脂層が剥離シートとの界面に、剥離シートの凹形状に嵌合する凸形状及び/又は剥離シートの凸形状に嵌合する凹形状を有してなる光半導体封止用シートであって、前記剥離シートの150℃における貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaであり、150℃におけるシート伸び率が5.00%以下である、光半導体封止用シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、光半導体封止用シートに関する。さらに詳しくは、発光ダイオードや半導体レーザー等の発光素子の封止用パッケージに関するもので、実装が簡便で、かつ、表面に凹凸形状を形成できる光半導体封止用シート、及び該シートで封止してなる光半導体装置に関する。
白熱電球や蛍光灯に代わり、光半導体(発光ダイオード)の発光装置が普及している。発光装置は、発光素子と該素子の上に透光性封止樹脂とが配置された構造を有しており、透光性封止樹脂を透過した光が出力される。
発光素子より放射された光は、散乱によって、透光性封止樹脂をそのまま透過する一方で、透光性封止樹脂の表面に臨界角以上の入射角で到達すると、全反射されて樹脂に吸収されるため、その分、発光装置の輝度が低下する。
これに対して、特許文献1では、封止樹脂の表面のうち、発光素子の上方に位置する部分を平滑化し、残る部分を粗化することにより、臨界角に関わらず光が出力されるようになるという技術が開示されている。
特許文献2の発光装置では、凹凸が形成された金属基板を金型として用いて透光性材料を成形し、該透光性材料の表面に略角錐状又は略円錐状の凹凸を形成して、光の取り出し効率を高めている。
特許文献3では、複数の樹脂層で構成された光半導体封止用シートであって、樹脂層の少なくとも1つが凹凸が形成された凹凸形状層であり、該凹凸形状層が残りの樹脂層同士の界面となるように積層された光半導体封止用シートが開示されている。
特開平11−204840号公報 特開2005−166941号公報 特開2007−110053号公報
特許文献1及び2における封止樹脂層表面の凹凸形状は、発光素子を樹脂層で封止後に、予め凹凸形状が形成された金型を用いて転写成形される。一般的な金型は、材質が金属であり、平面構造を有する。また、封止樹脂層は、発光素子や発光素子が搭載されている装置の形状に応じて形成されるため、平面を有さないことが多い。そのため、封止後の樹脂層へ凹凸形状を形成するのは容易ではなく、金型の凹凸形状がそのまま転写されず、工程も複雑となる。
また、発光装置は、封止樹脂層への凹凸形状が形成されてから実装されるが、その際、凹凸形状は露出された状態であるため、実装作業中に、表面に傷がついたり、凹凸形状が欠落したりするなどして、金型の凹凸形状が維持されずに光取り出し効率が低下する。
特許文献3に示す光半導体封止用シートは、封止樹脂層内での反射効率を高めることができるものの、シートが空気と接する界面は平坦であるため、空気との屈折率差による臨界角が制限されてフレネル反射による内部反射が生じ、十分な光取り出し効率が得られない。
本発明の課題は、金型の凹凸形状が良好に転写され、かつ、該凹凸形状が封止加工後にも維持される、光半導体封止用シート、及び該シートで封止してなる光半導体装置を提供することにある。
本発明は、
〔1〕剥離シートの上に封止樹脂層が積層されてなる光半導体封止用シートにおいて、前記剥離シートが封止樹脂層との界面に、凹形状及び/又は凸形状を有する凹凸部形成層を含み、かつ、前記封止樹脂層が剥離シートとの界面に、剥離シートの凹形状に嵌合する凸形状及び/又は剥離シートの凸形状に嵌合する凹形状を有してなる光半導体封止用シートであって、前記剥離シートの150℃における貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaであり、150℃におけるシート伸び率が5.00%以下である、光半導体封止用シート、ならびに
〔2〕前記〔1〕記載の光半導体封止用シートを光半導体素子搭載基板に封止樹脂層が基板に対向するよう積層して加圧成型後、剥離シートを剥離して、凸形状及び/又は凹形状が表面に形成されてなる、光半導体装置
に関する。
本発明の光半導体封止用シートは、金型の凹凸形状が良好に転写され、かつ、該凹凸形状が封止加工後にも維持されるため、ひいては、光取り出し効率に優れるという優れた効果を奏する。
図1は、剥離シート(単層構造)に凹部を形成する一例を示す図である。左が凹部形成前、中が金型転写時、右が凹部形成後の状態である。 図2は、剥離シート(多層構造)に凹部を形成する一例を示す図である。左が凹部形成前、中が金型転写時、右が凹部形成後の状態である。 図3は、実施例の光半導体封止用シートを用いて光半導体素子を封止した一例を示す図である。左が封止前、中が圧縮成型時、右が封止後の状態である。
本発明の光半導体封止用シートは、剥離シートの上に封止樹脂層が積層された光半導体封止用シートにおいて、前記剥離シートが封止樹脂層との界面に、凹形状及び/又は凸形状を有する凹凸部形成層を含み、かつ、前記封止樹脂層が剥離シートとの界面に、剥離シートの凹形状に嵌合する凸形状及び/又は剥離シートの凸形状に嵌合する凹形状を有する光半導体封止用シートであって、前記剥離シートが特定の強度と伸び率を有するものであることに特徴を有する。本発明の光半導体封止用シートの構造をより具体的に説明すると、剥離シートと封止樹脂層との界面において、封止樹脂層の凸形状と剥離シートの凹形状、及び/又は、封止樹脂層の凹形状と剥離シートの凸形状が嵌合しており、封止樹脂層と剥離シートが間隙なく積層されている。このような構造を有するシートを用いて光半導体を封止する態様としては、まず、発光素子の上から本発明の光半導体封止用シートを被せて加圧成形した後に、剥離シートを剥離する態様が挙げられる。剥離シートの剥離後には、封止樹脂層の凸形状及び/又は凹形状(以降、両形状をまとめて凹凸形状ともいう)が露出されて、該凹凸形状が封止樹脂層の最外層に位置することになる。凹凸形状は、発光素子から放射された光の入射角に関わらず、該形状外へ光を出力することが可能となるため、該凹凸形状の形成性が光取り出し効率向上に大きく寄与することが考えられる。なお、本明細書において、「凹凸形状の形成性」とは、凹凸形状が所望の形状に形成されるかどうかの指標であり、形成性が良好であるとは、所望の形状の凹凸形状が形成されることを意味する。
一般的に、シートへの凹凸形状の形成は、シートに形成される形状と嵌合する形状を有する金型をシートに積層して、その上から加温加圧することにより行われる。加温加圧によって金型が有する形状がシートに転写されるが、シートの強度が強すぎると金型の形状が転写されにくくなり、凹凸形状の形成性は低下する。また、シートの伸び率が大きすぎると金型の上から加圧した際に、シートが伸びすぎて余剰分がシワやスジとなり、所望の凹凸形状ができにくい。そこで、本発明では、特定の強度と伸び率を有する剥離シートを用いることにより、金型からの転写が良好となって剥離シートに所望の凹凸形状を形成することができることが判明した。また、剥離シートが特定の強度と伸び率を有することにより、剥離シートへの凹凸形状の形成性が向上することに加えて、剥離シートの剥離性も向上、即ち、剥離シートの剥離時に前記凹凸形状が破損することなく剥離されることも判明した。このように剥離シートへの凹凸形状の形成性がよく、かつ、剥離性が良好となることで、その結果、封止樹脂層にも所望の凹凸形状を形成することができ、ひいては、光取り出し効率の向上に繋がることになると考えられる。
また、本発明の光半導体封止用シートは、剥離シートの剥離を加圧成形後、即ち、発光装置の封止後から使用直前までのいずれかの時点で行えばよいために、剥離シートの剥離を発光装置の実装後に行えば、剥離シートが封止樹脂層のカバーシートの役割を果たして、実装中の封止樹脂層への外力による損傷を防止することができる。
またさらに、本発明の光半導体封止用シートにおける凹凸形状は、金型を用いて封止後の樹脂層に成形処理を行う従来方法に比べて、シート調製時に併せて形成されるために、より容易に形成することができる。具体的には、例えば、凸形状や曲面を有する発光素子パッケージの封止樹脂表面に凹凸形状を形成する場合、従来の金型を用いる方法では金型が平板であるために、封止樹脂の上面のみにしか凹凸形状を形成することができない。一方、本発明のシートは、シートを積層して、発光素子パッケージの形状に合わせて加圧成形することができるので、封止樹脂の上面のみならず側面にも凹凸形状を形成できる。
本発明における剥離シートは、封止樹脂層との界面に、凹形状及び/又は凸形状を有する凹凸部形成層を含有するものであり、具体例としては、例えば、ポリスチレン(表面自由エネルギー33mJ/m2)、ポリプロピレン(表面自由エネルギー29mJ/m2)、ポリエチレン(表面自由エネルギー31mJ/m2)等の表面自由エネルギーの比較的小さい材質からなるシートが例示される。かかるシートは、前記材質で構成される凹凸部形成層からなる単層構造であっても、シート自体の離型性が優れている。なお、本明細書において「離型性」とは、封止樹脂層からの離型性、及び圧縮成型時の金型からの離型性のいずれをも意味する。
また、前記材質以外のものによって構成されるシートであっても、シート表面に離型処理を施すことでシート自体の離型性を向上することができる。
離型処理の方法としては、例えば、ダイキン社製 オプツールHD2010、3M社製 ノベックEGC1720等の離型剤をシート表面に塗布後、乾燥する方法が例示される。
また別の態様として、凹凸部形成層への凹凸形状の転写性を向上させ、かつ、剥離シート全体としての離型性を向上させる観点から、剥離シートは、前記凹凸部形成層に加えて、さらに支持体層を含有する多層構造を有するものであってもよい。多層構造における凹凸部形成層を構成する材質としては、前記単層構造を構成する材質に加えて、シリコーン樹脂(表面自由エネルギー20mJ/m2)、フッ素樹脂(表面自由エネルギー18mJ/m2)等が例示される。また、UV硬化や熱硬化するフッ素樹脂系の樹脂(例えば、パーフルオロポリエステル)であってもよい。支持体層としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン樹脂、金属箔等が挙げられる。
このようなシートとしては、前記材質を用いて公知の方法に従って調製してもよいが、市販のものを使用してもよい。市販品としては、ポリスチレンを構成成分とするDIC社製の「CR-4500」、「ディファレン」等;ポリプロピレンを構成成分とする東セロ社製の「CP-40」、東レフィルム社製の「3701J」等;ポリイミドを構成成分とする宇部興産社製の「トレファン」等;シリコーンエラストマーを構成成分とする東レ・デュポン社製の「シルガード 184」等;エチレンビニルアルコール共重合体を構成成分とするクラレ社製の「エバール」等が挙げられる。
剥離シートに凹凸形状を形成する方法としては、単層構造の場合には、例えば、構成樹脂を適当な厚さに塗工して加熱乾燥することにより成形されたシート表面のいずれか一方に、凹凸形状を有する平板金型を積層し、熱プレス、UV硬化プレス等を用いて間歇送りで転写する方法や、ロールエンボス熱プレスを用いて、表面に凹凸形状を有するロールから転写する方法が挙げられる。
また、剥離シートが多層構造である場合には、凹凸部形成層の構成樹脂層と支持体層とを積層させて熱プレス等により圧着させた後に、上記方法により凹凸形状を形成すればよい。あるいは、支持体層の上に凹凸部形成層の構成樹脂を塗工し、ロールエンボス熱プレスで凹凸部形成後、UV照射することで硬化してもよい。
なお、市販品のシートを用いる場合は、市販のシート表面のいずれか一方に上記と同様にして凹凸形状を形成することができる。
剥離シートの凹凸形状は、封止樹脂層の凹凸形状と嵌合することから、凹凸形状の形状としては、半球レンズ、ピラミッド、コーン状、釣鐘形状等の封止樹脂層の輝度向上効果がある形状が好ましい。
また、凹凸形状は、封止樹脂層と空気の界面の屈折率差に基づく臨界角以下の角度で透過する光を増やす観点から、均一な微細構造であることが好ましい。また、フレネル反射による内部反射を減少し、かつ、界面が平坦である場合よりも臨界角を大きくする観点から、凹凸形状の径は光の波長よりも小さいことが好ましく、凸部の高さ及び/又は凹部の深さのバラツキは±5%以下であることが好ましい。具体的には、凹凸形状の径は100nm〜10μmが好ましく、150〜300nmがより好ましい。ピッチは150nm〜12μmが好ましく、200〜450nmがより好ましい。凸部の高さ及び/又は凹部の深さは100nm〜5μmが好ましく、150〜300nmがより好ましい。
剥離シートのシート厚さは、単層構造の場合は、成型時の追従性の観点から、25〜75μmが好ましく、30〜50μmがより好ましい。また、多層構造である場合、成型時の追従性及び封止樹脂層の塗工性の観点から、凹凸部形成層の厚さは、1〜10μmが好ましく、支持体層を含めたシート厚さは、25〜75μmが好ましく、30〜50μmがより好ましい。本明細書において、凹凸形状を有する剥離シートの厚さとは、凹凸形状の頂上部からシート対面までの厚さのことをいい、凹凸部形成層の厚さは、凹凸形状の頂上部から支持体層までの厚さのことをいう。なお、得られたシートは、複数枚積層して熱プレスすることにより上記範囲の厚みを有する1枚のシートとして成形後、凹凸形状を形成することもできる。
剥離シートの150℃における貯蔵弾性率は、金型から転写された凹凸形状を維持する観点から、10MPa以上であり、50MPa以上が好ましい。また、凹凸形状の形成時に金型への追従性の観点から、1000MPa以下であり、500MPa以下が好ましく、100MPa以下がより好ましい。より具体的には、10MPa〜1000MPaの範囲内であり、50MPa〜100MPaの範囲内が好ましい。なお、本明細書において、シートの貯蔵弾性率は、後述の実施例に記載の方法に従って、測定することができる。
また、剥離シートの150℃におけるシート伸び率は、金型から転写された凹凸形状を維持する観点から、5.00%以下であり、3.00%以下が好ましい。なお、本明細書において、シート伸び率は、後述の実施例に記載の方法に従って、測定することができる。
本発明における封止樹脂層としては、例えば、エポキシ樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカルボジイミド、変性ポリアルミノシロキサン樹脂等、従来から光半導体封止に用いられる樹脂であれば特に限定ないが、封止加工の際に、光半導体素子及び該素子に接続する配線を破損することなく包埋できる観点から、好ましくは80〜160℃、より好ましくは100〜150℃の軟化点を有する樹脂が好ましい。
また、封止樹脂層には、前記構成樹脂に加えて、蛍光体、硬化剤、硬化促進剤、さらに老化防止剤、変性剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤が原料として配合されていてもよい。
凹凸形状を有する封止樹脂層を形成する方法としては、上記で得られた剥離シートとは別に、凹凸形状を有する封止樹脂層を別途調製してもよいが、その場合、本発明の光半導体封止用シートを調製する際に、剥離シートと封止樹脂層を積層して剥離シートの凹凸形状と封止樹脂層の凹凸形状を嵌合させる必要がある。しかしながら、該構造の嵌合は構造が微細なために容易ではないことから、封止樹脂層に凹凸形状を形成させる際に、剥離シートの凹凸形状を利用して、封止樹脂層を剥離シートに嵌合させ、本発明の光半導体封止用シートを調製する方法が好ましい。
具体的には、剥離シートの凹凸形状が形成された面に、直接、封止樹脂層の構成樹脂又は該樹脂の有機溶媒溶液をキャスティング、スピンコーティング、ロールコーティングなどの方法により適当な厚さに塗工し、溶媒の除去が可能な程度の温度で乾燥させる製膜工程を行って、剥離シートと半硬化状の封止樹脂層が嵌合した本発明の光半導体封止用シートを得ることができる。なお、封止樹脂層の空気との界面には、離型処理を施したフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコーン離型処理を施したフィルム)を積層して圧着させてもよい。
また、前記と同様の離型処理を施したフィルムの上に、上記と同様の製膜工程を行って得られた半硬化状の封止樹脂層の樹脂シートを、剥離シートの凹凸形状が形成された面に封止樹脂層を対向させて積層し、ラミネーターもしくはプレスを用いて圧着させることにより、剥離シートの凹凸形状に封止樹脂層が充填され、剥離シートに封止樹脂層を嵌合させた本発明の光半導体封止用シートを形成することができる。
なお、封止樹脂層の凹凸形状は、剥離シートの凹凸形状と嵌合することから、剥離シートの凹凸形状と同じ形状、大きさである。
封止樹脂層の厚さは、光半導体素子及びワイヤー配線を包埋できるように、光半導体素子の高さやワイヤー配線の高さを考慮して、適宜設定する。本明細書において、凹凸形状を有する封止樹脂層の厚さとは、凹凸形状の頂上部から対面までの厚さのことをいう。なお、得られた封止樹脂層は、複数枚積層して熱プレス後に凹凸形状を形成することにより、1枚の封止樹脂層として成形してもよく、凹凸形状を形成した封止樹脂層に、別途調製した封止樹脂層を積層して熱プレスすることにより、1枚の封止樹脂層として成形してもよい。その際、各封止樹脂層の構成成分は、同一でも異なっていてもよく、例えば、複数枚ある封止樹脂層のうち、少なくとも一枚が蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂層であってもよい。
封止樹脂層は、封止時に光半導体素子及びワイヤー配線を包埋し、かつ、シート硬化後に外部衝撃から保護する観点から、150℃の溶融粘度は、100〜10000mPa・sが好ましく、500〜5000mPa・sがより好ましく、1000〜3000mPa・sがより好ましい。また、200℃で1時間加熱硬化後の150℃の貯蔵弾性率は、10kPa〜10GPaが好ましく、100kPa〜3GPaがより好ましく、1GPa〜3GPaがさらに好ましい。さらに、封止樹脂層、なかでも凹凸形状が形成される封止樹脂層は、剥離シートを剥離した際に、封止樹脂層の表面部分が破壊されずに表面形状を維持するためには、剥離シートを剥離する環境下(例えば、25℃)で6MPa以上の弾性率を有することが好ましい。
また、本発明は、本発明の光半導体封止用シートで封止してなる、光半導体装置を提供する。
本発明の光半導体装置は、本発明の光半導体封止用シートを用いて光半導体デバイスを封止することを特徴とし、具体的には、例えば、光半導体素子が搭載された基板の上に、上記の光半導体封止用シートを封止樹脂層が基板に対向するよう積層して加圧成型後、剥離シートを剥離する工程を含む方法により得られる。かかる方法により得られた本発明の光半導体装置は、凹凸形状が封止樹脂層の表面に形成され、また、剥離シートの剥離が光半導体装置の使用直前であるために、該凹凸形状は欠落のない微細な構造を維持している。なお、本発明の光半導体封止用シートを光半導体素子基板に積層する際に、該基板サイズに応じて、光半導体封止用シートを短冊状に切断してから積層してもよい。
加圧成型の条件としては、使用する樹脂の種類やシート厚さ等によって一概には決定されず、例えば、基板に搭載された光半導体素子の上に、本発明の光半導体素子封止用シートを封止樹脂層が光半導体素子が搭載された基板と対向するよう積層した後、金型を設置して、好ましくは80〜160℃の温度で、好ましくは0.1MPa〜0.5MPa、より好ましくは0.1MPa〜0.3MPaの圧力で加温加圧することにより加圧成型されたパッケージが得られる。前記条件で加圧成型することにより、光半導体素子へのダメージがなく、また、硬化後の封止樹脂が応力緩和に優れるものとなる。
加圧成型後は、室温下においても形状が変化しなくなるまで放置後、金型をはずして、封止樹脂層の硬化(ポストキュア)を行ってから、剥離シートを剥離する。なお、ポストキュアは、例えば、好ましくは100〜150℃の温度の乾燥機で、好ましくは15分〜6時間放置して行うことができる。
本発明の光半導体装置は、光取り出し効率に優れる本発明の光半導体封止用シートを光半導体素子封止材として含有するために、青色素子等の高輝度LED素子や緑色LED素子等を搭載した光半導体装置であっても、発光輝度を高い状態で取り出すことが可能となり、好適に使用することができる。また、封止樹脂層に蛍光体が配合されている場合には、白色LED素子を搭載した光半導体装置であっても、発光輝度の高い状態で光を取り出すことができる。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
〔シートの貯蔵弾性率〕
幅10mm、長さ15mm、厚さ0.1mmの試料について、粘弾性測定装置(DMS210U、セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、周波数10Hz、測定温度範囲34〜170℃の条件で測定を行い、80℃と150℃での貯蔵弾性率を測定する。
〔シート伸び率〕
幅5mm、長さ20mm、厚さ0.1mmの試料について、熱機械分析装置(TMA/SS-350、セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、150℃の条件下で、荷重2gを負荷する前後の長さを測定し、伸び率(%)〔(負荷後の長さ/負荷前の長さ)×100−100〕を算出する。
実施例1〜4及び比較例1〜3
<剥離シートA>
表1に示す構成シートに、径200nm、高さ210nmの凸部がピッチ250nmで配列された凸金型(金型1)を配置し、真空プレス装置(ニチゴーモートン社製、V-130)を用いて、1MPaの加圧下で、160℃、3分間プレス成形して、表面に凹形状を有する剥離シートAが得られた(厚さ40μm)。
<剥離シートB>
表1に示す構成シートに、径10μm、高さ5μmの凸部がピッチ12μmで配列された凸金型(金型2)を配置し、剥離シートAと同様にして、真空プレス装置(V-130)を用いて成形し、表面に凹形状を有する剥離シートBが得られた(厚さ40μm)。
<封止樹脂層>
ビニルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(Gerest社製、商品名「VDT-731」)3.4g、2,4,6,8-テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン(信越化学社製、商品名「LS-8670」)5μL、及び白金触媒(Gerest社製、商品名「6831.2」)18μLの混合物に、ヒドロメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(Gerest社製、商品名「HMS-301」)1.0gを加え、25℃で5時間攪拌混合して、ポリシロキサンを構成樹脂とする封止樹脂層の樹脂溶液を調製した。
<光半導体封止用シート>
得られた封止樹脂層の樹脂溶液を、上記で得られた剥離シートA又は剥離シートBの凹形状を有する面に、300μmの厚さにアプリケータを用いて塗工し、60℃で10分乾燥して、剥離シートAを有する光半導体封止用シートA、及び剥離シートBを有する光半導体封止用シートBを得た(厚さ340μm)。
<アレイパッケージ>
得られた各光半導体封止用シートを、光半導体素子(波長域460nm)を実装した平板の基板に、封止樹脂層を光半導体素子と対向するよう積層し、その上から、凹部(8mm×8mm、深さ250μm)を有するSUS製金型を、真空プレス装置(V-130)を用いて、0.1MPaの圧力下で、160℃で5分加熱した。その後、真空プレス装置から取り出し、室温(25℃)に戻して成形後の光半導体封止用シートが変形しない状態となってから金型をはずし、150℃の乾燥機にて1時間ポストキュアを行った後、室温付近(25℃)まで温度が下がった段階で、剥離シートを剥離して、光半導体封止用シートAで封止したアレイパッケージA、及び光半導体封止用シートBで封止したアレイパッケージBを得た。
得られた剥離シート(A、B)及びアレイパッケージ(A、B)について、以下の試験例1及び2に従って、特性を評価した。結果を表1に示す。
試験例1(凹凸転写性)
各剥離シートの凹構造について、各金型からの凸構造の転写が良好であるかどうかを電子顕微鏡(日立社製、S-1500)を用いて観察し、剥離シートに凹構造の形成が確認される場合を「○」、確認されない場合を「×」として評価した。
試験例2(シート成形性)
各アレイパッケージについて、剥離シートの剥離後に露出される、封止樹脂層の凸構造を電子顕微鏡(日立社製、S-1500)を用いて観察し、凸構造が確認される場合をシート成形性が「○」、確認されない場合をシート成形性が「×」として評価した。
結果、実施例の光半導体封止用シートにおける剥離シートは、金型の凸部の大きさが異なっても、良好な凹凸形状が形成されていることがわかる。また、該剥離シートを有する光半導体封止用シートを用いて封止したアレイパッケージは、封止樹脂層に凹凸形状が破損することなく形成されていることが確認できた。
本発明の光半導体封止用シートは、例えば、液晶画面のバックライト、信号機、屋外の大型ディスプレイや広告看板等の半導体素子を製造する際に好適に用いられる。
1−1 剥離シートに凹部を形成する凸金型
1−2 剥離シートの凹部形成層
1−3 剥離シートの支持体層
1 剥離シート
2 封止樹脂層
3 光半導体素子
4 基板
5 圧縮成型用金型

Claims (4)

  1. 剥離シートの上に封止樹脂層が積層されてなる光半導体封止用シートにおいて、前記剥離シートが封止樹脂層との界面に、凹形状及び/又は凸形状を有する凹凸部形成層を含み、かつ、前記封止樹脂層が剥離シートとの界面に、剥離シートの凹形状に嵌合する凸形状及び/又は剥離シートの凸形状に嵌合する凹形状を有してなる光半導体封止用シートであって、前記剥離シートの150℃における貯蔵弾性率が10MPa〜1000MPaであり、150℃におけるシート伸び率が5.00%以下である、光半導体封止用シート。
  2. 封止樹脂層における、凸形状の凸部の高さ及び/又は凹形状の凹部の深さが100nm〜10μmである、請求項1記載の光半導体封止用シート。
  3. 剥離シートが、さらに、支持体層を含んでなる、請求項1又は2記載の光半導体封止用シート。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の光半導体封止用シートを光半導体素子搭載基板に封止樹脂層が基板に対向するよう積層して加圧成型後、剥離シートを剥離して、凸形状及び/又は凹形状が表面に形成されてなる、光半導体装置。
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