JP2010263011A - 化合物半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オン抵抗を低減することができる化合物半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板上方に、表面が(0001)面の第1の化合物半導体層13b、及び表面が(000−1)面の第2の化合物半導体層13aを互いに接するように形成し、第1の化合物半導体層13b上に第1の化合物半導体層13bよりも格子定数が小さい第3の化合物半導体層14bを形成し、第2の化合物半導体層13a上に第2の化合物半導体層13aよりも格子定数が小さい第4の化合物半導体層14aを形成する。また、前記第1の化合物半導体層に電位を付与する第1の電極、及び前記第2の化合物半導体層に電位を付与する第2の電極を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、化合物半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、シリコン系材料を用いた半導体装置が用いられている。この半導体装置を構成するトランジスタ等の半導体素子には、基板の表面に平行にp型領域及びn型領域が配置されており、これらの間に形成されるpn接合が用いられている。そして、このような半導体素子を集積化することにより半導体集積回路が構成されている。
その一方で、近年、窒化物系化合物半導体の高い飽和電子速度及び広いバンドギャップ等の特徴を利用した、高耐圧・高出力の化合物半導体装置の開発が活発に行われている。例えば、高電子移動度トランジスタ(HEMT:high electron mobility transistor)等の電界効果トランジスタの開発が行われている。その中でも、特にAlGaN層を電子供給層として含むGaN系HEMTが注目されている。このようなGaN系HEMTでは、AlGaNとGaNとの格子定数の差に起因する歪みがAlGaN層に生じ、この歪みに伴ってピエゾ分極が生じ、高濃度の二次元電子ガスがAlGaN層下のGaN層の上面近傍に発生する。このため、高い出力が得られるのである。
しかしながら、このような化合物半導体装置では、基板の表面に垂直にp型領域及びn型領域を配置することは可能であるが、イオン注入などによる部分的なドーピングは困難であり、シリコン系材料を用いた半導体装置のような集積化が困難となっている。
基板の表面に平行にp型領域及びn型領域を配置するための技術についての研究も行われているが、これまでのところ十分な成果は得られていない。例えば、p型不純物であるMg窒化物半導体層の一部に電子ビームを照射して、その部分のp型不純物を活性化させる技術が提案されている。この技術によれば、理論上は、p型不純物が活性化した領域はp型領域となり、p型不純物が活性化していない領域はn型領域となる。しかしながら、現実には、Mg(p型不純物)を十分に活性化させることは困難であり、抵抗が高くなりやすい。また、n型領域にMg(p型不純物)が含まれているため、キャリアの散乱が生じやすく、この点でも抵抗が高くなりやすい。
また、従来の化合物半導体装置では、ノーマリオフ動作の実現が困難となっている。例えば、ゲート電極と活性領域との間に、Mg(p型不純物)を含むp型層が設けられたGaN系HEMTが提案されている。この技術によれば、理論上は、ゲート直下の二次元電子ガスを打ち消され、ノーマリオフ動作が可能となる。しかしながら、現実には、高濃度のMg(p型不純物)を十分に活性化させることは困難である。
Mgの活性化は、800℃以上の高温下での熱処理により行うことが可能である。しかしながら、熱処理では、上記の部分的な活性化は不可能である。また、高温下での熱処理を行うと、窒化物半導体層から窒素が脱離したり、窒化物半導体層間の界面の状態が悪化したりする。
特開2000−40857号公報 特開2007−19309号公報
本発明の目的は、オン抵抗を低減することができる化合物半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
化合物半導体装置の製造方法の一態様では、基板上方に、表面が(0001)面の第1の化合物半導体層、及び表面が(000−1)面の第2の化合物半導体層を互いに接するように形成し、前記第1の化合物半導体層上に前記第1の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第3の化合物半導体層を形成し、前記第2の化合物半導体層上に前記第2の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第4の化合物半導体層を形成する。また、前記第1の化合物半導体層に電位を付与する第1の電極、及び前記第2の化合物半導体層に電位を付与する第2の電極を形成する。
化合物半導体装置の一態様には、基板上方に互いに接するように形成され、表面が(0001)面の第1の化合物半導体層、及び表面が(000−1)面の第2の化合物半導体層が設けられている。また、前記第1の化合物半導体層上に形成され、前記第1の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第3の化合物半導体層、及び前記第2の化合物半導体層上に形成され、前記第2の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第4の化合物半導体層が設けられている。更に、前記第1の化合物半導体層に電位を付与する第1の電極、及び前記第2の化合物半導体層に電位を付与する第2の電極が設けられている。
上記の化合物半導体装置等によれば、ソース電極及びドレイン電極の下方に適切な第1、第2の化合物半導体層が存在するため、ゲートリーク電流の増加及び出力の低下を抑制しながら、コンタクト抵抗を低減することができる。
第1の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図1Aに引き続き、第1の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態におけるキャリアの分布を示す模式図である。 第1の実施形態に関するシミュレーションの結果を示すグラフである。 第2の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図4Aに引き続き、第2の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図4Bに引き続き、第2の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第2の実施形態におけるキャリアの分布を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態に係るダイオード(化合物半導体装置)の製造方法について説明する。図1A乃至図1Bは、第1の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
第1の実施形態では、先ず、図1A(a)に示すように、サファイア基板等の基板11上にAlN層12を、例えばスパッタリング法等により形成する。AlN層12の厚さは、10nm〜30nm程度(例えば10nm)とする。次いで、p型領域(アノードに相当する領域)を形成する予定の領域を開口するレジストパターンをマスクとして用いて、AlN層12のエッチングを行うことにより、図1A(b)に示すように、AlN層12に開口部12bを形成する。その後、開口部12bから露出している基板11上及びAlN層12上に、例えば分子線エピタキシー(MBE:molecular beam epitaxy)法等により、ノンドープのi−GaN層を成長させる。このとき、原料としては、例えば固体Ga及びNH3ガスを用いる。この結果、図1A(c)に示すように、開口部12bから露出している基板11上に、表面がN極性で(000−1)面のi−GaN層13a(第2の化合物半導体層)が形成され、AlN層12上に、表面がGa極性で(0001)面のi−GaN層13b(第1の化合物半導体層)が形成される。i−GaN層13a及びi−GaN層13bの厚さは、0.5μm〜5.0μm程度(例えば2μm)とする。i−GaN層13a及びi−GaN層13bの厚さと比較するとAlN層12の厚さが無視し得る程度に小さいため、i−GaN層13a及びi−GaN層13bの表面はほとんど平坦になる。
次いで、i−GaN層13a及びi−GaN層13b上に、例えばMBE法等により、ノンドープのi−AlGaN層を成長させる。この結果、図1A(d)に示すように、i−GaN層13a上にi−AlGaN層14a(第4の化合物半導体層)が形成され、i−GaN層13b上にi−AlGaN層14b(第3の化合物半導体層)が形成される。i−AlGaN層14aの表面は、i−GaN層13aと同様に、N極性の(000−1)面となり、i−AlGaN層14bの表面は、i−GaN層13bと同様に、Ga極性の(0001)面となる。i−AlGaN層14a及びi−AlGaN層14bの厚さは、2nm〜10nm程度(例えば5nm)とする。また、i−AlGaN層14a及びi−AlGaN層14bの組成は、例えばAl0.2Ga0.8Nで表わされる。
次いで、図1B(e)に示すように、i−AlGaN層14a上にアノード電極15aを形成し、i−AlGaN層14b上にカソード電極15cを形成する。アノード電極15a及びカソード電極15cの形成に当たっては、例えば、i−AlGaN層14aの一部及びi−AlGaN層14bの一部を露出するレジストパターンをi−AlGaN層14a及びi−AlGaN層14b上に形成し、その後、蒸着法によりTi層を形成し、その上に蒸着法によりAl層を形成する。そして、レジストパターンを除去する。つまり、アノード電極15a及びカソード電極15cの形成では、例えば蒸着及びリフトオフの技術を用いる。続いて、窒素雰囲気中にて600℃で熱処理を行い、アノード電極15a及びカソード電極15cのオーミックコンタクトを確立する。
次いで、図1B(f)に示すように、例えばプラズマ増速化学気相成長(PECVD:plasma enhanced chemical vapor deposition)法により、アノード電極15a及びカソード電極15cを覆うパッシベーション膜16をi−AlGaN層14a及びi−AlGaN層14b上に形成する。
その後、必要に応じて配線(図示せず)等を形成してダイオードを完成させる。
ここで、GaN系半導体層の一般的なキャリアの分布について説明する。GaN系半導体層の表面には、Gaが配列した(0001)面(Ga極性の面)、Nが配列した(000−1)面(N極性の面)という極性が異なる2種類が存在し得る。そして、Ga極性とN極性との間では、自発分極及びピエゾ分極の向きが互いになっている。即ち、表面がGa極性のGaN系半導体層では、表面近傍に負の自発分極が生じ、底面近傍に正の自発分極が生じるのに対し、表面がN極性のGaN系半導体層では、表面近傍に正の自発分極が生じ、底面近傍に負の自発分極が生じる。また、AlGaNの格子定数はGaNの格子定数よりも小さいため、GaN層上にエピタキシャル成長したAlGaN層にはGaN層との間の格子定数の違いによる引張歪が生じ、この引張歪に伴うピエゾ分極が生じる。即ち、表面がGa極性のGaN系半導体層では、表面近傍に負のピエゾ分極が生じ、底面(GaN層との界面)近傍に正のピエゾ分極が生じるのに対し、表面がN極性のGaN系半導体層では、表面近傍に正のピエゾ分極が生じ、底面(GaN層との界面)近傍に負のピエゾ分極が生じる。従って、表面がGa極性のGaN系半導体層では、電界が底面から表面の方向に向かって生じるのに対し、表面がN極性のGaN系半導体層では、電界が表面から底面の方向に向かって生じる。
そして、GaN層上にAlGaN層がエピタキシャル成長により形成されている場合、上記のような自発分極及びピエゾ分極の作用により、GaN層のAlGaN層との界面近傍にAlGaN層に誘起された分極と逆の電荷が誘起される。即ち、表面が(0001)面(Ga極性の面)のGaN層では電子が誘起され、表面が(000−1)面(N極性の面)のGaN層では正孔(ホール)が誘起される。
本実施形態では、上記のように、アノード電極15a(第2の電極)は、表面がN極性のi−GaN層13a及びi−AlGaN層14a上方に形成されている。従って、図2に示すように、i−AlGaN層14a(第4の化合物半導体層)の表面近傍に正の分極が生じ、底面近傍に負の分極が生じ、i−GaN層13a(第2の化合物半導体層)の表面(i−AlGaN層14aとの界面)近傍に正孔が誘起される。また、カソード電極15c(第1の電極)は、表面がGa極性のi−GaN層13b及びi−AlGaN層14b上に形成されている。従って、図2に示すように、i−AlGaN層14b(第3の化合物半導体層)の表面近傍に負の分極が生じ、底面近傍に正の分極が生じ、i−GaN層13b(第1の化合物半導体層)の表面(i−AlGaN層14bとの界面)近傍に電子が誘起される。そして、これらの誘起された正孔及び電子は自由キャリアとして作用する。このため、i−GaN層13aはp型半導体層として機能し、i−GaN層13bはn型半導体層として機能する。本実施形態では、i−GaN層13a及び13bが互いに接しているため、これらが一体となってダイオードとして機能する。
また、基板11の表面に平行に、p型半導体層として機能する領域及びn型半導体層として機能する領域が並んでいるので、シリコン系材料を用いた半導体装置と同様に、容易に集積化することが可能である。
また、このような本実施形態では、i−GaN層13a及び13bの表面に高濃度の自由キャリアが存在するため、オン抵抗を低減することができる。また、p型半導体層及びn型半導体層の形成に不純物のドーピングが不要であるため、不純物を十分に活性化させて低抵抗化するための高温下での熱処理も不要である。
ここで、本願発明者が行った第1の実施形態に関するシミュレーションについて説明する。このシミュレーションでは、図1B(f)に示す構造のダイオードのi−GaN層13a及び13bの表面近傍におけるキャリア濃度の分布及びバンド形状を算出した。この結果を図3に示す。図3(a)はキャリア濃度の分布を示すグラフであり、図3(b)はバンド形状を示すグラフである。なお、図3(a)及び(b)の横軸は、基板11の表面に平行な方向における位置を示している。「0.5μm」はアノード電極15aの直下の位置に相当し、「−0.5μm」はカソード電極15cの直下の位置に相当し、「0μm」はアノード電極15a及びカソード電極15c間の中央の位置に相当する。
図3(a)に示すように、i−GaN層13aの表面近傍に正孔が誘起され、i−GaN層13bの表面近傍に電子が誘起されるという結果が得られた。また、図3(b)に示すように、pn接合と同様のバンド形状が得られるという結果が得られた。つまり、ダイオードとして動作するという結果が得られた。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る電界効果トランジスタ(化合物半導体装置)の製造方法について説明する。図2A乃至図2Cは、第2の実施形態に係る化合物半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
第2の実施形態では、先ず、図4A(a)に示すように、サファイア基板等の基板21上にAlN層22を、例えばスパッタリング法等により形成する。AlN層22の厚さは、10nm〜30nm程度(例えば10nm)とする。次いで、p型領域(チャネルに相当する領域)を形成する予定の領域を開口するレジストパターンをマスクとして用いて、AlN層22のエッチングを行うことにより、図4A(b)に示すように、AlN層22に開口部22bを形成する。その後、開口部22bから露出している基板21上及びAlN層22上に、例えばMBE法等により、ノンドープのi−GaN層を成長させる。このとき、原料としては、例えば固体Ga及びNH3ガスを用いる。この結果、図4A(c)に示すように、開口部22bから露出している基板21上に、表面がN極性で(000−1)面のi−GaN層23aが形成され、AlN層12上に、表面がGa極性で(0001)面のi−GaN層23bが形成される。i−GaN層23a及びi−GaN層23bの厚さは、0.5μm〜5.0μm程度(例えば2μm)とする。i−GaN層23a及びi−GaN層23bの厚さと比較するとAlN層22の厚さが無視し得る程度に小さいため、i−GaN層23a及びi−GaN層23bの表面はほとんど平坦になる。
次いで、i−GaN層23a及びi−GaN層23b上に、例えばMBE法等により、ノンドープのi−AlGaN層、n型のn−AlGaN層及びn型のn−GaN層をこの順で成長させる。この結果、図4B(d)に示すように、i−GaN層23a上に、i−AlGaN層24a、n−AlGaN層25a及びn−GaN層26aがこの順で形成され、i−GaN層23b上に、i−AlGaN層24b、n−AlGaN層25b及びn−GaN層26bがこの順で形成される。
i−AlGaN層24a、n−AlGaN層25a及びn−GaN層26aの表面は、i−GaN層23aと同様に、N極性の(000−1)面となり、i−AlGaN層24b、n−AlGaN層25b及びn−GaN層26bの表面は、i−GaN層23bと同様に、Ga極性の(0001)面となる。
i−AlGaN層24a及びi−AlGaN層24bの厚さは、2nm〜10nm程度(例えば5nm)とする。i−AlGaN層24a及びi−AlGaN層24bの組成は、例えばAl0.2Ga0.8Nで表わされる。n−AlGaN層25a及びn−AlGaN層25bの厚さは、2nm〜50nm程度(例えば30nm)とする。n−AlGaN層25a及びn−AlGaN層25bの組成は、例えばAl0.2Ga0.8Nで表わされる。n型不純物としては、例えばSiが1×1018cm-3〜1×1020cm-3程度(例えば5×1018cm-3)ドーピングされている。n−GaN層26a及びn−GaN層26bの厚さは、2nm〜10nm程度(例えば10nm)である。n型不純物としては、例えばSiが1×1018cm-3〜1×1020cm-3程度(例えば5×1018cm-3)ドーピングされている。
次いで、図4B(e)に示すように、n−GaN層26aを挟む2個のn−GaN層26b上に、夫々ソース電極31s及びドレイン電極31dを形成する。ソース電極31s及びドレイン電極31dの形成に当たっては、例えば、各n−GaN層26bの一部を露出するレジストパターンをn−GaN層26a及び26b上に形成し、その後、蒸着法によりTi層を形成し、その上に蒸着法によりAl層を形成する。そして、レジストパターンを除去する。つまり、ソース電極31s及びドレイン電極31dの形成では、例えば蒸着及びリフトオフの技術を用いる。続いて、窒素雰囲気中にて600℃で熱処理を行い、ソース電極31s及びドレイン電極31dのオーミックコンタクトを確立する。
続いて、図4B(f)に示すように、例えばPECVD法により、ソース電極31s及びドレイン電極31dを覆うパッシベーション膜27をn−GaN層26a及び26b上に形成する。
次いで、図4C(g)に示すように、パッシベーション膜27に、ゲート電極用の開口部27gを形成する。開口部27gの形成に当たっては、例えば、開口部27gを形成する領域を露出するレジストパターンをパッシベーション膜27上に形成し、このレジストパターンをマスクとして用いてパッシベーション膜27をエッチングする。開口部27gの形成後には、開口部27g内にゲート電極31gを形成する。ゲート電極31gの形成に当たっては、例えば、開口部27gを露出するレジストパターンをパッシベーション膜27上に形成し、その後、蒸着法によりNi層を形成し、その上に蒸着法によりAu層を形成する。そして、レジストパターンを除去する。つまり、ゲート電極31gの形成でも、例えば蒸着及びリフトオフの技術を用いる。
続いて、図4C(h)に示すように、例えばPECVD法により、ゲート電極31gを覆うパッシベーション膜28をパッシベーション膜27上に形成する。
その後、必要に応じて配線(図示せず)等を形成して電界効果トランジスタを完成させる。
このような方法で製造された電界効果トランジスタでは、上記のように、ゲート電極31g(第2の電極)は、表面がN極性のi−GaN層23a、i−AlGaN層24a及びn−AlGaN層25a上方に形成されている。従って、図5に示すように、i−AlGaN層24a及びn−AlGaN層25aを含むAlGaN層29a(第4の化合物半導体層)の表面近傍に正の分極が生じ、底面近傍に負の分極が生じ、i−GaN層23a(第2の化合物半導体層)の表面(AlGaN層29aとの界面)近傍に正孔が誘起される。また、ソース電極31s及びドレイン電極31d(第1及び第3の電極)は、表面がGa極性のi−GaN層23b、i−AlGaN層24b及びn−AlGaN層25b上方に形成されている。従って、図5に示すように、i−AlGaN層24b及びn−AlGaN層25bを含むAlGaN層29b(第3及び第6の化合物半導体層)の表面近傍に負の分極が生じ、底面近傍に正の分極が生じ、i−GaN層23b(第5の化合物半導体層)の表面(AlGaN層29bとの界面)近傍に電子が誘起される。そして、これらの誘起された正孔及び電子は自由キャリアとして作用する。このため、i−GaN層23aはp型半導体層として機能し、i−GaN層23bはn型半導体層として機能する。本実施形態では、i−GaN層23aがこれを挟む2個のi−GaN層23bに接しているため、これらが一体となってノーマリオフ型の電界効果トランジスタとして機能する。つまり、ゲート電極31gが接地されている間は、ソース電極31s及びドレイン電極31d間に電流が流れない。
また、基板21の表面に平行に、p型半導体層として機能する領域及びn型半導体層として機能する領域が並んでいるので、シリコン系材料を用いた半導体装置と同様に、容易に集積化することが可能である。
また、このような本実施形態でも、i−GaN層23bの表面に高濃度の電子が存在するため、オン抵抗を低減することができる。また、p型半導体層及びn型半導体層の形成に不純物のドーピングが不要であるため、不純物を十分に活性化させて低抵抗化するための高温下での熱処理も不要である。
なお、ゲート電極31gが絶縁膜を介してn−GaN層26a上に形成されていてもよい。つまり、MIS(metal-insulator-semiconductor)型となっていてもよい。
また、i−GaN層23a、i−AlGaN層24a、n−AlGaN層25a及びn−GaN層26aのソース−ドレイン間のサイズは特に限定されないが、電界効果トランジスタとして機能し得る範囲で極力狭いことが好ましい。第一に、一般的にN極性の結晶成長は困難であり、i−GaN層23bと比較してi−GaN層23aの結晶性が低くなりやすいからである。第二に、p型半導体層として機能する領域を狭くして、高速動作を可能とするためである。第三に、ゲート電極31gに付与する電位による制御を容易にするためである。
また、これらの化合物半導体装置は、例えば無線通信の基地局に含まれる高出力増幅器に用いることができる。また、電源用途として、DC−DCコンバータ、AC−ACコンバータ、AC−DCコンバータ、高周波電源等に使用することができる。電源用途では、GaNの高耐圧、低損失及び高速スイッチングの特性を活かして、高周波化による受動部品の小型化が可能となり、また、損失低減によるヒートシンクの小型化等が可能となる。そして、これらにより、電力変換装置の小型化、軽量化及び低コスト化が実現できる。
また、各化合物半導体層の材料は限定されない。例えば、GaN、AlN又はInN等の窒化物半導体を単独で用いてもよく、また、これらの混晶を用いてもよい。また、基板としてはサファイア基板が好ましいが、他の基板を用いてもよい。
また、化合物半導体層の成長条件も特に限定されない。有機金属気相成長(MOVPE:metal-organic vapor phase epitaxy)法などを用いてもよい。
また、化合物半導体層上に形成する半導体素子はダイオード及び電界効果トランジスタに限定されない。例えば、IGBT(insulated gate bipolar transistor)を形成してもよい。
11、21:基板
12、22:AlN層
12b、22b:開口部
13a、13b、23a、23b:i−GaN層
14a、14b、24a、24b:i−AlGaN層
15a:アノード電極
15c:カソード電極
16、27、28:パッシベーション膜
25a、25b:n−AlGaN層
26a、26b:n−GaN層
31d:ドレイン電極
31g:ゲート電極
31s:ソース電極

Claims (7)

  1. 基板上方に、表面が(0001)面の第1の化合物半導体層、及び表面が(000−1)面の第2の化合物半導体層を互いに接するように形成する工程と、
    前記第1の化合物半導体層上に前記第1の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第3の化合物半導体層を形成し、前記第2の化合物半導体層上に前記第2の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第4の化合物半導体層を形成する工程と、
    前記第1の化合物半導体層に電位を付与する第1の電極、及び前記第2の化合物半導体層に電位を付与する第2の電極を形成する工程と、
    を有することを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1の化合物半導体層及び前記第2の化合物半導体層を形成する工程の前に、
    前記基板上方の前記第1の化合物半導体層を形成する予定の領域にAlN層を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1の化合物半導体層、前記第2の化合物半導体層、前記第3の化合物半導体層、及び前記第4の化合物半導体層を窒化物半導体から形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1の化合物半導体層及び前記第2の化合物半導体層を形成する工程は、前記基板上方に、表面が(0001)面の第5の化合物半導体層を、前記第1の化合物半導体層との間で前記第2の化合物半導体層を挟む位置に、前記第2の化合物半導体層に接するように形成する工程を有し、
    前記第3の化合物半導体層及び前記第4の化合物半導体層を形成する工程は、前記第5の化合物半導体層上に前記第5の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第6の化合物半導体層を形成する工程を有し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極を形成する工程は、前記第5の化合物半導体層に電位を付与する第3の電極を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  5. 前記第5の化合物半導体層を形成する工程の前に、
    前記基板上方の前記第5の化合物半導体層を形成する予定の領域にAlN層を形成する工程を有することを特徴とする請求項4に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  6. 基板上方に互いに接するように形成され、表面が(0001)面の第1の化合物半導体層、及び表面が(000−1)面の第2の化合物半導体層と、
    前記第1の化合物半導体層上に形成され、前記第1の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第3の化合物半導体層、及び前記第2の化合物半導体層上に形成され、前記第2の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第4の化合物半導体層と、
    前記第1の化合物半導体層に電位を付与する第1の電極、及び前記第2の化合物半導体層に電位を付与する第2の電極と、
    を有することを特徴とする化合物半導体装置。
  7. 基板上方に形成され、表面が(0001)面の第1の化合物半導体層及び第5の化合物半導体層と、
    前記第1の化合物半導体層及び前記第5の化合物半導体層の間に形成され、前記基板の表面に平行な方向において前記第1の化合物半導体層及び前記第5の化合物半導体層に接し、表面が(000−1)面の第2の化合物半導体層と、
    前記第1の化合物半導体層上に形成され、前記第1の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第3の化合物半導体層と、
    前記第2の化合物半導体層上に形成され、前記第2の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第4の化合物半導体層と、
    前記第5の化合物半導体層上に形成され、前記第5の化合物半導体層よりも格子定数が小さい第6の化合物半導体層と、
    前記第1の化合物半導体層に電位を付与するソース電極と、
    前記第2の化合物半導体層に電位を付与するゲート電極と、
    前記第5の化合物半導体層に電位を付与するドレイン電極と、
    を有することを特徴とする化合物半導体装置。
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