JP2010262484A - ユーザ管理方法及び情報処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザに負担を掛けることなくその人のライフスタイルを客観的に得ること。
【解決手段】ユーザのライフスタイルをする場合、まず、移動機10の位置情報を取得し、その位置情報に基づいてユーザが滞在したエリアを推定する。続いて、エリア属性格納部24、エリア概念格納部25、及び関連度格納部26から、推定された滞在エリアに対応するデータを抽出し、そのデータに基づいて滞在エリアに適応するライフスタイルファクタを推定する。続いて、推定されたライフスタイルファクタに対応するライフスタイルをライフスタイル格納部29から抽出し、抽出結果をユーザのライフスタイルと推定する。
【選択図】図12

Description

本発明は、ユーザのライフスタイルを把握するためのユーザ管理方法及び情報処理システムに関する。
従来から、ユーザに合致したサービスを提供するための様々な手法が知られている。例えば下記特許文献1には、ユーザのライフスタイルや行動パターンに基づいて広告情報を提供するシステムが記載されている。このシステムは、過去に入力した検索キーワードと、ウェブサイトへのアクセス状況と、参照した商品情報とを含む履歴情報に基づいてユーザの興味を推定し、その推定結果に基づいて、配信する広告情報を決定する。また、ユーザへのアンケート結果に基づいてユーザのライフスタイルを推定することも行われている。
特開2008−97545号公報
しかしながら、アンケート結果を利用する場合には、主観的な評価による信頼性の低下、アンケートに回答するユーザの負担などの課題が生ずる。また、上記特許文献1に記載の手法は、ユーザによるキーワードの入力やサイトへのアクセスを必要としており、その点でユーザに負荷を掛けていると言える。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、ユーザに負担を掛けることなくその人のライフスタイルを客観的に得ることが可能なユーザ管理方法及び情報処理システムを提供することを目的とする。
本発明のユーザ管理方法は、情報処理システムにより実行されるユーザ管理方法であって、測定された移動機の位置を示す位置情報を取得する位置取得ステップと、位置取得ステップにおいて取得された位置情報に基づいて、移動機のユーザが滞在したエリアを推定するエリア推定ステップと、エリアと、該エリアの総括的な特徴を示すエリア概念と、ユーザのライフスタイルを特徴付けるライフスタイルファクタと、該エリア概念及び該ライフスタイルファクタの関連度とを関連付けて記憶する第1記憶手段から、エリア推定ステップにおいて推定されたエリアに対応するデータを抽出する抽出ステップと、抽出ステップにおいて抽出されたデータに基づいて、エリア推定ステップにおいて推定されたエリアに適応するライフスタイルファクタを推定するファクタ推定ステップと、ライフスタイルファクタとライフスタイルとを関連付けて記憶する第2記憶手段から、ファクタ推定ステップにおいて推定されたライフスタイルファクタに対応するライフスタイルを抽出し、抽出されたライフスタイルを移動機のユーザのライフスタイルと推定するライフスタイル推定ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の情報処理システムは、測定された移動機の位置を示す位置情報を取得する位置取得手段と、位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、移動機のユーザが滞在したエリアを推定するエリア推定手段と、エリアと、該エリアの総括的な特徴を示すエリア概念と、ユーザのライフスタイルを特徴付けるライフスタイルファクタと、該エリア概念及び該ライフスタイルファクタの関連度とを関連付けて記憶する第1記憶手段と、エリア推定手段により推定されたエリアに対応するデータを第1記憶手段から抽出し、抽出されたデータに基づいて、エリア推定手段により推定されたエリアに適応するライフスタイルファクタを推定するファクタ推定手段と、ライフスタイルファクタとライフスタイルとを関連付けて記憶する第2記憶手段と、ファクタ推定手段により推定されたライフスタイルファクタに対応するライフスタイルを第2記憶手段から抽出し、抽出されたライフスタイルを移動機のユーザのライフスタイルと推定するライフスタイル推定手段と、を備える。
このようなユーザ管理方法及び情報処理システムによれば、まず、ユーザが滞在したエリアが移動機の位置情報(測位結果)に基づいて推定される。続いて、そのエリアのエリア概念、ライフスタイルファクタ及び関連度に関するデータが抽出され、そのデータに基づいて、滞在エリアに適応するライフスタイルファクタが推定される。そして、推定されたファクタに対応するライフスタイルが抽出され、ユーザのライフスタイルとして決定される。このように、移動機の位置情報と、予め記憶手段に記憶されている情報とに基づいてユーザのライフスタイルが推定されるので、ユーザに負担を掛けることなくその人のライフスタイルを客観的に得ることができる。
本発明のユーザ管理方法では、ファクタ推定ステップにおいて推定されたライフスタイルファクタと、ユーザを識別する識別情報と関連付けて第3記憶手段に記憶する記憶ステップと、第1記憶手段に記憶されているデータと、第3記憶手段に記憶されているデータとに基づいて、エリア概念及びライフスタイルファクタの関連度を算出し、第1記憶手段に記憶されている関連度を算出された関連度で更新する関連度更新ステップと、を更に含むことが好ましい。
この場合、推定されたライフスタイルファクタに基づいて関連度が算出され更新される。これにより、実態により合致した関連度が設定され、その結果、ライフスタイルの推定の精度を高めることができる。
このようなユーザ管理方法及び情報処理システムによれば、移動機の位置情報と予め記憶されている情報とに基づいてユーザのライフスタイルが推定されるので、ユーザに負担を掛けることなくその人のライフスタイルを客観的に得ることができる。
実施形態に係るライフスタイル推定システムの機能構成を示す図である。 図1に示す移動機のハードウェア構成を示す図である。 図1に示す推定サーバのハードウェア構成を示す図である。 位置情報で示される領域を示す図である。 ユーザの滞在又は移動の例を示す図である。 図1の滞在エリア格納部に記憶される滞在エリア情報の例を示す図である。 図1のエリア属性格納部に記憶されるエリア属性情報の例を示す図である。 図1のエリア概念格納部に記憶されるエリア概念情報の例を示す図である。 図1の関連度格納部に記憶される関連度情報の例を示す図である。 図1のライフスタイル格納部に記憶される情報の例を示す図である。 図1に示す推定システムにより実行される滞在エリア推定処理を示すフローチャートである。 図1に示す推定システムにより実行されるライフスタイル推定処理を示すフローチャートである。 図1に示す推定システムにより実行される関連度更新処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る情報処理システムをライフスタイル推定システム(以下では単に「推定システム」という)に適用する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1〜10を用いて、実施形態に係る推定システム1の機能及び構成を説明する。
推定システム1は、移動機を所有するユーザのライフスタイルを推定するコンピュータシステムであり、移動機10と推定サーバ20とを備えている。移動機10と推定サーバ20とは、図示しないネットワーク(例えば移動体通信網及びインターネットを含んで構成されるネットワーク)を介して互いに通信することが可能である。移動機10としては、例えば携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機などが挙げられるが、これらに限定されない。図1では移動機10を一つのみ示しているが、推定システム1は複数の移動機10を含んでいてもよい。
次に、移動機10の機能構成について説明する。図1に示すように、移動機10は機能的構成要素として測位部11、通信部12及び表示部13を備えている。
この移動機10は、図2に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどを実行するCPU101と、ROM及びRAMで構成される主記憶部102と、メモリなどで構成される補助記憶部103と、データ通信を行う通信制御部104と、液晶モニタなどで構成されるモニタ部105と、入力キーなどで構成される操作部106とで構成される。移動機10の各機能は、CPU101及び主記憶部102の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU101の制御の下で通信制御部104を動作させたり、主記憶部102や補助記憶部103に対してデータを読み書きしたりすることで実現される。
図1に戻って、測位部11は、移動機10の現在位置を測定し、その位置を示す位置情報を生成する部分である。具体的には、測位部11は全地球測位システム(GPS)や基地局情報を用いた測位を実行し、ユーザID、測定時刻、緯度経度及び測位誤差を含む位置情報を生成する。ここで、ユーザIDは移動機10のユーザを識別するための情報である。測位部11は生成した位置情報を通信部12に出力する。測位部11はこのような一連の処理を所定の時間間隔で実行する。
なお、測位部11は、無線LAN、ICタグ(Radio Frequency IDentification:RFID)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))などを用いた測位によって得られる相対的な位置情報を生成してもよい。
通信部12は、推定サーバ20との間で各種データを送受信する部分である。具体的には、通信部12は測位部11から入力された位置情報を送信し、また、後述するライフスタイル情報を受信して表示部13に出力する。
表示部13は、通信部12から入力されたライフスタイル情報をモニタに表示する部分である。
次に、推定サーバ20の機能構成について説明する。図1に示すように、推定サーバ20は機能的構成要素として滞在判定部(位置取得手段)21、エリア推定部(エリア推定手段)22、滞在エリア格納部23、エリア属性格納部(第1記憶手段)24、エリア概念格納部(第1記憶手段)25、関連度格納部(第1記憶手段)26、関連度学習部27、ファクタ推定部(ファクタ推定手段)28、ライフスタイル格納部(第2記憶手段)29、ライフスタイル推定部(ライフスタイル推定手段)30、及び推定結果記憶部31を備えている。
この推定サーバ20は、図3に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなどを実行するCPU201と、ROM及びRAMで構成される主記憶部202と、ハードディスクなどで構成される補助記憶部203と、ネットワークカードなどで構成される通信制御部204と、キーボードやマウスなどの入力部205と、モニタなどの出力部206とで構成される。推定サーバ20の各機能は、CPU201や主記憶部202の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU201の制御の下で通信制御部204を動作させ、主記憶部202や補助記憶部203におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
図1に戻って、滞在判定部21は、移動機10のユーザが一定範囲のエリアに滞在しているか否かを判定する部分である。
滞在判定部21は移動機10から送られてきた位置情報を受信(取得)し蓄積する。続いて、滞在判定部21は最近取得した所定の量の位置情報で示される複数の領域のうち、時間的に連続して互いに重なる部分が存在するか否かを判定する。ここで、位置情報で示される領域とは、図4に示すように、緯度経度pを中心とし一辺が測位誤差eの2倍である矩形領域Aである。なお、以下では、位置情報で示される領域が互いに重なり合う部分を「AND領域(アンド領域)」という。
例えば、時刻t1〜t7における領域A1〜A7が空間的に図5のように配置される場合には、滞在判定部21は、時間帯t3〜t5において、領域A3〜A5が重なり合うAND領域Bにユーザが滞在していたと判定し、それ以外の時間帯t1〜t3及びt5〜t7ではユーザは移動中であったと判定する。なお、図5において、ユーザの移動の様子を矢印Yにより模式的に示す。
続いて、滞在判定部21はAND領域を構成する領域に対応する複数の位置情報をエリア推定部22に出力する。図5の例では、滞在判定部21は領域A3〜A5に対応する3個の位置情報をエリア推定部22に出力する。なお、AND領域が存在しない場合には、滞在判定部21はその時点で処理を終了する。
なお、滞在判定部21が上記処理を実行するタイミングは限定されない。例えば、滞在判定部21は位置情報を受信したことを契機に上記処理を開始してもよいし、所定の時間間隔で、又は所定の時刻に上記処理を開始してもよい。
エリア推定部22は、滞在判定部21から入力された位置情報に基づいて、移動機10のユーザが滞在したエリアを推定する部分である。具体的には、エリア推定部22は入力された複数の位置情報、すなわちAND領域を構成する位置情報のうち最も測位誤差が小さいもので示される領域を滞在エリアと決定する。また、エリア推定部22は入力された位置情報に基づいて滞在時間を算出する。そして、エリア推定部22は、ユーザID、滞在エリアに対応する位置情報、滞在開始時刻、滞在終了時刻、及び滞在時間で構成される滞在エリア情報を滞在エリア格納部23に出力する。
図5の例では、領域A3〜A5のうち領域A4の測位誤差が最も小さいので、エリア推定部22は時刻t4における位置情報で示される領域A4を滞在エリアとする。また、エリア推定部22は滞在開始時刻t3から滞在終了時刻t5までの時間を滞在時間として算出する。
滞在エリア格納部23は、エリア推定部22から入力された滞在エリア情報を記憶する部分である。滞在エリア格納部23が記憶する情報の例を図6に示す。図6の例では、ユーザID「u001」で示されるユーザについて3個の滞在エリア情報が記憶されている。当然ながら、滞在エリア格納部23は複数のユーザについての滞在エリア情報を記憶し得る。
エリア属性格納部24は、エリアの属性に関する情報(以下では「エリア属性情報」という)を記憶する部分である。例えば、エリア属性格納部24は図7に示すようなエリア属性情報を予め記憶している。図7のエリア属性情報は、複数の緯度経度により表現されたエリア範囲と、地名と、エリアの特性を示す情報と、エリア内にある施設の情報とを含んでいる。ここで、エリア特性としては、「繁華街」の他に「海」、「山」、「住宅街」、「オフィス街」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、施設情報としては、ランドマークとなり得る任意の人工物、自然物に関する情報が挙げられる。なお、エリア属性情報の構成要素は図7のものに限定されず、様々な変形が可能である。
エリア概念格納部25は、所定のエリアの概念に関する情報(以下では「エリア概念情報」という)を記憶する部分である。ここで、エリア概念とは、エリアの総括的な特徴のことをいい、名詞概念(例えば「コンビニエンスストア」、「ファミリーレストラン」)、形容詞概念(例えば「おしゃれ」、「先進的」、「高級」)、動詞概念(例えば「食べる」、「身に付ける」、「遊ぶ」、「学ぶ」)などにより構成される。例えば、エリア概念格納部25は図8に示すようなエリア概念情報を予め記憶している。図8に示すように、一つのエリアに対して複数のエリア概念が関連付けられていてもよい。
関連度格納部26は、ユーザのライフスタイルを特徴付けるライフスタイルファクタとエリア概念との関連度を示す関連度情報を記憶する部分である。ここで、ライフスタイルとは、ユーザの生活様式や、その人の個性あるいは価値観を表す指標である。また、ライフスタイルファクタとは、ライフスタイルを構成する因子であり、例えば、「ファッション」、「アート」、「エコロジー」などが挙げられる。関連度は、ライフスタイルファクタとエリア概念との関係の強さを示す指標であり、この数値が高いほど両者の関係は強いといえる。例えば、関連度格納部26は図9に示すような関連度情報を予め記憶している。図9に示すように、一つのライフスタイルファクタに対して複数のエリア概念及び関連度が関連付けられていてもよい。
上記エリア属性情報、エリア概念情報及び関連度情報は互いに関連付けることが可能である。したがって、エリア属性格納部24、エリア概念格納部25及び関連度格納部26は第1記憶手段を構成しているといえる。
関連度学習部27は、ライフスタイルファクタとエリア概念との関連度を学習して更新する部分である。関連度学習部27は、各ライフスタイルファクタに対してそのファクタと関連付けられているユーザ群を推定結果記憶部31から抽出する。続いて、関連度学習部27はユーザ群毎に、対応するエリア概念をエリア概念格納部25から抽出する。そして、関連度学習部27は、所定の学習手法(アルゴリズム)を用いて、そのライフスタイルファクタと抽出されたエリア概念との関連度を算出する。例えば、関連度学習部27は最尤推定法、事後分布最適化法、TF・IDF(Term Frequency - Inverse Document Frequency)法などの既存の手法を用いて関連度を算出してもよい。
また、関連度学習部27は下記式(1)により、エリア概念CとライフスタイルファクタFとの関連度Ri,jを算出してもよい。本明細書では、この手法をTP・ICF(Term Probability - Inverse Category Frequency)法という。
Figure 2010262484
また、関連度を学習するために必要な十分な数のデータを得ることができない場合には、関連度学習部27はウェブ検索エンジンを利用して得た共起性に基づいて、下記式(2)により関連度Ri,jを算出してもよい。
Figure 2010262484
関連度学習部27は、上記のいずれかの手法により算出した関連度を関連度情報として関連度格納部26に出力する。これにより、関連度格納部26内の関連度情報がより実態に合った内容に更新される。
なお、関連度学習部27が上記処理を実行するタイミングは限定されない。例えば、関連度学習部27は、所定の時間間隔で、又は所定の時刻に上記処理を開始してもよい。
ファクタ推定部28は、エリア推定部22により推定された滞在エリアに対応するデータを滞在エリア格納部23、エリア属性格納部24、エリア概念格納部25及び関連度格納部26から抽出し、抽出したデータに基づいて滞在エリアに適応するライフスタイルファクタを推定する部分である。
ファクタ推定部28はエリア推定部22により生成された滞在エリア情報を滞在エリア格納部23から読み出し、その情報と対応するエリア属性情報をエリア属性格納部24から読み出す。続いて、ファクタ推定部28は読み出したエリア属性情報に対応する一以上のエリア概念情報をエリア概念格納部25から読み出す。続いて、ファクタ推定部28は読み出した各エリア概念情報について、対応する一以上の関連度情報を関連度格納部26から読み出す。
続いて、ファクタ推定部28は、読み出した各データを下記式(3)に代入して、各ライフスタイルファクタyの確率probability(y)を算出する。
Figure 2010262484
ただし、Jは滞在エリアと関連付けられているエリア概念の個数、Lは各エリア概念Cと関連付けられているライフスタイルファクタの個数である。また、Rl,jはエリア概念CとライフスタイルファクタFとの関連度であり、xはエリア概念格納部25に記憶されているエリア概念Cの個数であり、エリア概念Cの出現頻度と言い換えることもできる。また、h(y)は下記式で定義される。
Figure 2010262484
また、y及びyl´は、ライフスタイルファクタyが存在する場合には1であり、存在しない場合には0である。
ファクタ推定部28は、各ライフスタイルファクタが存在する場合と存在しない場合のすべての組み合わせについて、上記式(3)により確率を算出し、値probability(y)が最も大きいライフスタイルファクタの組み合わせを推定結果とする。この推定結果は、滞在エリアに適応するライフスタイルファクタを意味する。ファクタ推定部28は推定結果をライフスタイル推定部30に出力する。
なお、ファクタ推定部28が上記処理を実行するタイミングは限定されない。例えば、ファクタ推定部28は、所定の時間間隔で、又は所定の時刻に上記処理を開始してもよい。また、ファクタ推定部28はユーザ(移動機10)からの推定要求を受信したことを契機に上記処理を開始してもよい。
ライフスタイル格納部29はライフスタイルファクタとライフスタイルとを関連付けて記憶する部分である。例えば、ライフスタイル格納部29は図10に示すような情報を記憶する。図10では、ライフスタイルファクタとライフスタイルとが関連付けられていることが値「1」で示され、そうでない場合が値「0」で示されている。
ライフスタイル推定部30は、ファクタ推定部28により推定されたライフスタイルファクタに基づいてユーザのライフスタイルを推定する部分である。ファクタ推定部28からライフスタイルファクタの推定結果が入力されると、ライフスタイル推定部30はその推定結果(一以上のライフスタイルファクタ)に関連付けられている一以上のライフスタイル情報をライフスタイル格納部29から読み出す。例えば、図10に示す情報を前提として、「ファッション」というライフスタイルファクタ情報が入力された場合には、ライフスタイル推定部30は「自立達成型」というライフスタイル情報を読み出し、ユーザのライフスタイルは「自立達成型」であると推定する。
ライフスタイル推定部30は読み出したライフスタイル情報を移動機10に送信する。また、ライフスタイル推定部30は、ユーザIDと、入力されたライフスタイルファクタの推定結果と、ライフスタイルの推定結果とを関連付けて推定結果記憶部31に出力する。
推定結果記憶部31は、ライフスタイル推定部30から入力されたデータを記憶する部分である。記憶されたデータは上述した関連度格納部26により利用される。
次に、図11〜13を用いて、図1に示す推定システム1の動作を説明するとともに本実施形態に係るユーザ管理方法について説明する。
まず、図11を参照しながら、滞在エリアを推定する処理を説明する。移動機10において測位部11が現在位置を測定し、その結果を位置情報として推定サーバ20に送信すると(ステップS11)、滞在判定部21がその情報を受信し蓄積する(ステップS12、位置取得ステップ)。所定量の位置情報が蓄積されると、滞在判定部21はその位置情報に基づいてユーザがどこかのエリアに滞在していたか否かを判定する(ステップS13)。
このときユーザが専ら移動中であったと判定されれば(ステップS13;NO)、滞在判定部21は処理を終了し、新たな位置情報が所定量蓄積されるまで待機する。一方、ユーザが一定範囲のエリアに滞在していたと判定された場合には(ステップS13;YES)、エリア推定部22が一以上の位置情報に基づいて滞在エリアを推定する(ステップS14、エリア推定ステップ)。そして、滞在エリア格納部23がその推定結果を滞在エリア情報として記憶する(ステップS15)。
このような一連の処理により、移動機10のユーザが滞在したエリアに関する情報が推定サーバ20内に蓄積される。
次に、図12を参照しながら、ライフスタイルを推定する処理を説明する。まず、ファクタ推定部28がユーザが滞在したエリアに対応するデータを抽出する。具体的には、ファクタ推定部28は、滞在エリア格納部23から読み出した滞在エリア情報と対応するエリア属性情報、エリア概念情報及び関連度情報を、エリア属性格納部24、エリア概念格納部25、関連度格納部26からそれぞれ読み出す(ステップS21、抽出ステップ)。
続いて、ファクタ推定部28が、各ライフスタイルファクタが存在する場合と存在しない場合のすべての組み合わせについて、上記式(3)で示される演算を実行し、値probability(y)が最も大きいライフスタイルファクタの組み合わせを、滞在エリアに適応するライフスタイルファクタと推定する(ステップS22、ファクタ推定ステップ)。
続いて、ライフスタイル推定部30が推定されたライフスタイルファクタに対応するライフスタイル情報をライフスタイル格納部から読み出し、その情報を推定結果とする(ステップS23、ライフスタイル推定ステップ)。この推定結果は移動機10に送信され、表示部13で表示される(ステップS24)。これにより、移動機10のユーザは自身に関するライフスタイル推定結果を確認できる。
次に、図13を参照しながら、関連度を更新する処理を説明する。まず、関連度学習部27が、各ライフスタイルファクタについてそのファクタと関連付けられているユーザ群を抽出し、更に、各ユーザ群について、対応するエリア概念を抽出する(ステップS31)。これにより、各ライフスタイルファクタと各エリア概念との関係が抽出される。続いて、関連度学習部27は、抽出したデータに対して上記いずれかの手法を適用することで関連度を算出する(ステップS32)。そして、関連度学習部27は算出結果を関連度情報として関連度格納部26に記憶する(ステップS33)。このような処理により関連度が更新される。
以上説明したように、本実施形態によれば、まず、ユーザが滞在したエリアが移動機10の位置情報(測位結果)に基づいて推定される。続いて、そのエリアのエリア概念、ライフスタイルファクタ及び関連度に関するデータが抽出され、そのデータに基づいて、滞在エリアに適応するライフスタイルファクタが推定される。そして、推定されたファクタに対応するライフスタイルが抽出され、ユーザのライフスタイルとして決定される。このように、移動機10の位置情報と、予め記憶手段(エリア属性格納部24、エリア概念格納部25、関連度格納部26、ライフスタイル格納部29)に記憶されている情報とに基づいてユーザのライフスタイルが推定されるので、ユーザに負担を掛けることなくその人のライフスタイルを客観的に得ることができる。
また、本実施形態では、推定されたライフスタイルファクタに基づいて関連度が算出され更新される。これにより、実態により合致した関連度が設定され、その結果、ライフスタイルの推定の精度を高めることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で以下のような様々な変形が可能である。
上記実施形態では、滞在判定部21がユーザの滞在エリアを特定したが、このような処理を省略してもよい。この場合、推定サーバ20は受信した位置情報をそのまま所定の記憶手段に記憶し、エリア推定部22が位置情報の履歴に基づいて滞在エリアを判定すればよい。
上記実施形態では、本発明に係る情報処理システムを、移動機10及び推定サーバ20を含む推定システム1に適用したが、例えば推定サーバ20内の各機能を移動機に搭載してもよい。この場合には、移動機単体で上記処理を実行することができる。
1…ライフスタイル推定システム(情報処理システム)、10…移動機、11…測位部、12…通信部、13…表示部、20…推定サーバ、21…滞在判定部(位置取得手段)、22…エリア推定部(エリア推定手段)、23…滞在エリア格納部、24…エリア属性格納部(第1記憶手段)、25…エリア概念格納部(第1記憶手段)、26…関連度格納部(第1記憶手段)、27…関連度学習部、28…ファクタ推定部(ファクタ推定手段)、29…ライフスタイル格納部(第2記憶手段)、30…ライフスタイル推定部(ライフスタイル推定手段)、31…推定結果記憶部。

Claims (3)

  1. 情報処理システムにより実行されるユーザ管理方法であって、
    測定された移動機の位置を示す位置情報を取得する位置取得ステップと、
    前記位置取得ステップにおいて取得された位置情報に基づいて、前記移動機のユーザが滞在したエリアを推定するエリア推定ステップと、
    エリアと、該エリアの総括的な特徴を示すエリア概念と、ユーザのライフスタイルを特徴付けるライフスタイルファクタと、該エリア概念及び該ライフスタイルファクタの関連度とを関連付けて記憶する第1記憶手段から、前記エリア推定ステップにおいて推定されたエリアに対応するデータを抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにおいて抽出されたデータに基づいて、前記エリア推定ステップにおいて推定されたエリアに適応するライフスタイルファクタを推定するファクタ推定ステップと、
    前記ライフスタイルファクタと前記ライフスタイルとを関連付けて記憶する第2記憶手段から、前記ファクタ推定ステップにおいて推定されたライフスタイルファクタに対応するライフスタイルを抽出し、抽出されたライフスタイルを前記移動機のユーザのライフスタイルと推定するライフスタイル推定ステップと、
    を含むことを特徴とするユーザ管理方法。
  2. 前記ファクタ推定ステップにおいて推定されたライフスタイルファクタと、前記ユーザを識別する識別情報と関連付けて第3記憶手段に記憶する記憶ステップと、
    前記第1記憶手段に記憶されているデータと、前記第3記憶手段に記憶されているデータとに基づいて、前記エリア概念及び前記ライフスタイルファクタの関連度を算出し、前記第1記憶手段に記憶されている関連度を算出された関連度で更新する関連度更新ステップと、
    を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のユーザ管理方法。
  3. 測定された移動機の位置を示す位置情報を取得する位置取得手段と、
    前記位置取得手段により取得された位置情報に基づいて、前記移動機のユーザが滞在したエリアを推定するエリア推定手段と、
    エリアと、該エリアの総括的な特徴を示すエリア概念と、ユーザのライフスタイルを特徴付けるライフスタイルファクタと、該エリア概念及び該ライフスタイルファクタの関連度とを関連付けて記憶する第1記憶手段と、
    前記エリア推定手段により推定されたエリアに対応するデータを前記第1記憶手段から抽出し、抽出されたデータに基づいて、前記エリア推定手段により推定されたエリアに適応するライフスタイルファクタを推定するファクタ推定手段と、
    前記ライフスタイルファクタと前記ライフスタイルとを関連付けて記憶する第2記憶手段と、
    前記ファクタ推定手段により推定されたライフスタイルファクタに対応するライフスタイルを前記第2記憶手段から抽出し、抽出されたライフスタイルを前記移動機のユーザのライフスタイルと推定するライフスタイル推定手段と、
    を備える情報処理システム。

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