JP2010261741A - 振動型角速度センサ - Google Patents

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JP2010261741A JP2009110743A JP2009110743A JP2010261741A JP 2010261741 A JP2010261741 A JP 2010261741A JP 2009110743 A JP2009110743 A JP 2009110743A JP 2009110743 A JP2009110743 A JP 2009110743A JP 2010261741 A JP2010261741 A JP 2010261741A
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Abstract

【課題】検出精度が高い振動型角速度センサを提供する。
【解決手段】支持部20と、結合部30と、前記支持部と前記結合部とを連結する梁部71、72、73、74と、前記結合部を基準とした基準平面において等方的に前記結合部の外側に配置された錘部61、62、63、64と、前記基準平面に対して垂直に往復振動可能に且つ垂直な軸周りに回転不能に、前記錘部のそれぞれを前記結合部に連結するばね部41、42、43、44と、2つの錘部61、63を、前記基準平面の垂線方向に逆位相で振動させるための第一励振素子51,53と、他の2つの錘部62、64を、逆位相で振動させるための第二励振素子52,54と、前記支持部を静止体とする系において前記基準平面に垂直な軸周りの前記結合部のトルクを検出するための検出素子81,82,83,84、91,92、93,94と、が形成されている積層構造体を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は振動型角速度センサに関し、特にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)として構成される振動型角速度センサに関する。
従来、MEMSとして構成される振動型角速度センサが知られている。
特開2008−14633号公報 特開2007−509346号公報
特許文献1に記載された振動型角速度センサでは、参照振動を発生させる励振素子とコリオリ力を検出するための検出素子とが同一の振動体に設けられているため、参照振動に伴う信号成分が検出素子の出力から除去されるとともにコリオリ力に伴う信号成分が検出素子の出力から抽出される。このような構造では、コリオリ力に伴う信号成分は参照振動に伴う信号成分よりも遙かに小さくなるため、角速度の検出精度を高めることが困難である。
特許文献2に記載された振動型角速度センサでは、基準平面に対して垂直に往復振動可能に錘部が錘部を囲むフレームに連結され、錘部の参照振動に伴ってフレームに作用する基準平面に対して垂直な軸周りのトルクが検出される。このような構造では、参照振動する振動体とトルクが検出される振動体とが異なるため、角速度の検出精度を高めることができる。しかし特許文献2に記載された振動型角速度センサでは、錘部がフレームの内側に連結されているため、フレームのトルクを大きくすることが困難である。
本発明は、検出精度が高い振動型角速度センサを提供することを目的の1つとする。
(1)上記目的を達成するための振動型角速度センサは、支持部と、結合部と、前記支持部と前記結合部とを連結する梁部と、前記結合部を基準として基準平面において等方的に前記結合部の外側に配置された4つの錘部と、前記結合部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直に往復振動可能に且つ前記結合部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直な軸周りに回転不能に、前記4つの錘部のそれぞれを前記結合部に連結する4つのばね部と、前記4つの錘部のうち前記結合部を基準として対象に配置されている2つを、前記結合部を静止体とする系において前記基準平面の垂線方向に逆位相で振動させるための第一励振素子と、前記4つの錘部のうち前記結合部を基準として対象に配置されている他の2つを、前記結合部を静止体とする系において前記基準平面の垂線方向に逆位相で振動させるための第二励振素子と、前記支持部を静止体とする系において前記基準平面に垂直な軸周りの前記結合部のトルクを検出するための検出素子と、が形成されている積層構造体を備える。
本発明によると、結合部を静止体とする系において往復振動する4つの錘部に作用するコリオリ力は4つの錘部が配置されている基準平面に対して垂直な軸周りのトルクとして結合部に作用する。そして結合部に作用するトルクは、4つの錘部が結合部の外側に配置されているため、4つの錘部が結合部の内側に配置されている場合に比べて大きくなる。したがって本発明によると、検出精度が高い振動型角速度センサが実現される。
(2)上記目的を達成するための振動型角速度センサにおいて、前記第一励振素子は第一の振動数で駆動され、前記第二励振素子は前記第一の振動数とは異なる第二の振動数で駆動され、前記検出素子の出力から前記結合部のトルクの前記第一の振動数の成分と前記第二の振動数の成分とが検出されてもよい。
本発明によると、結合部のトルクの第一の振動数の成分と第二の振動数の成分とは、それぞれ互いに直交する2軸周りの角速度に対応する。したがって本発明によると、時分割すること無しに、基準平面に対して平行な直交する2軸周りの角速度を検出することができる。したがって本発明によると、時分割することによって2軸周りの角速度を検出する場合に比べ、短い周期で角速度を検出することができる。
(3)上記目的を達成するための振動型角速度センサにおいて、前記支持部は、前記結合部と前記4つの錘部とを囲む枠形態を有し、前記錘部と前記結合部と前記支持部とは、同一の層構造を有し、前記4つのばね部のそれぞれは、一端が前記4つの錘部の1つと結合し他端が前記結合部と結合した板ばねの形態を有してもよい。
本発明によると、簡素な積層構造体を実現できるため、振動型角速度センサの製造コストを低減することができる。
(4)上記目的を達成するための振動型角速度センサにおいて、前記支持部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直な軸周りに回転振動可能に且つ前記支持部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直に往復振動不能に前記結合部を前記支持部に連結する複数の前記梁部を備え、前記第一励振素子および前記第二励振素子は、前記ばね部に設けられ前記ばね部とともに歪む圧電素子であり、前記検出素子は、前記複数の梁部の1つ以上に設けられ前記梁部複数の1つ以上とともに歪む圧電素子であってもよい。
本発明によると、励振素子および検出素子としてキャパシターを用いる場合に比べて、検出精度を高めることができるとともに簡素な積層構造体を実現できる。
図1Aは本発明の実施形態にかかる平面図。図1Bは図1Aに示すBB線断面図。 本発明の実施形態にかかる平面図。 本発明の実施形態にかかる平面図。 本発明の実施形態にかかる断面図。 本発明の実施形態にかかる断面図。 本発明の実施形態にかかる断面図。 本発明の実施形態にかかる平面図。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。尚、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
1.振動型角速度センサの構成
図1は本発明による振動型角速度センサの構成を示している。まず説明の便宜のために図1に示すように直交するxyz軸を定める。振動型角速度センサ10は、MEMSとして構成され、単結晶珪素、酸化珪素、白金、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの複数の層が積層された積層構造体であって、パッケージ11に収容される。振動型角速度センサ10には、支持部20、結合部30、錘部61,62,63,64、ばね部41,42,43,44、梁部71,72,73,74、圧電素子51,52,53,54,81,82,83,84,91,92,93,94などが形成されている。なお、図1においては、これらの構成要素の境界が実線で示され、振動型角速度センサ10を構成する各層の境界面は破線によって示されている。
支持部20は振動型角速度センサ10の外枠を構成している枠形の部分である。支持部20はパッケージ11の底面に接着層99を介して固定されているため、実質的に剛体として振る舞う。支持部20の内側には結合部30、ばね部41,42,43,44、梁部71,72,73,74および錘部61,62,63,64が収まる空間が形成されている。支持部20は実質的に剛体として振る舞う形態であればどのような形態であっても良い。
結合部30は支持部20の内側の空間の中央に位置する八角柱の部分である。結合部30は支持部20と同一の層構造を有し、実質的に剛体として振る舞う。結合部30は実質的に剛体として振る舞う形態であればどのような形態であっても良い。以後、xy平面と平行に結合部30を中心として延びる放射線の方向を径方向といい、結合部30の周りをxy平面と平行に回る方向を周方向というものとする。
梁部71,72,73,74は、一端が支持部20に結合し他端が結合部30に結合している部分である。梁部71,72,73,74は、支持部20および結合部30と同一の層構造を有し、径方向に薄い平らな板ばねの形態を有する。したがって、結合部30は、支持部20を静止体とする系においてz軸周りに回転振動可能に且つ支持部20を静止体とする系においてz軸方向に往復振動不能に支持部20に連結されている。互いに同一な梁部71,72,73,74は結合部30から等角度間隔で径方向に伸びている。したがって、z軸周りの結合部30のトルクは梁部71,72,73,74に均等に作用する。なお、梁部71,72,73,74の幅(z方向長さ)は、支持部20または結合部30の厚さ(z方向長さ)よりも小さくても良い。また梁部71,72,73,74が支持部20または結合部30を構成する複数の層の一部から構成されていても良い。
錘部61,62,63,64は結合部30を基準としてxy平面に平行な基準平面において等方的に結合部30の外側に配置されている部分である。具体的には、錘部61,62,63,64は互いに同一の構造要素であって、結合部30から錘部61,62,63,64までの距離は等しく、結合部30を基準として錘部61,62,63,64は等角度間隔に配置されており、錘部61,62,63,64はxy平面と平行に整列している。錘部61,62,63,64は支持部20および結合部30と同一の層構造を有し、円柱の形態を有する。
ばね部41,42,43,44は、一端が結合部30に結合し他端が錘部61,62,63,64に結合している部分である。ばね部41,42,43,44は、z軸方向に薄い平らな板ばねの形態を有する。したがって、ばね部41,42,43,44は、結合部30を静止体とする系においてz軸方向に往復振動可能に且つ結合部30を静止体とする系においてz軸周りに回転不能に、錘部61,62,63,64のそれぞれを結合部30に連結している。なお、ばね部41,42,43,44は、錘部61,62,63,64のそれぞれをこのように結合部30に連結する形態であればどのような形態であっても良い。例えば錘部41と結合部30とを連結する1つのばね部を、複数の梁によって構成しても良いし、幅が一定でない板ばねの形態にしても良いし、波形にうねる板ばねの形態を有していても良い。
励振素子としての圧電素子51,52,53,54は、ばね部41,42,43,44のそれぞれに1つずつ設けられている。より具体的には、圧電素子51は、ばね部41のxy平面と平行な端面において径方向に延びる中心線上に結合部30との境界を跨いで配置され、その端面に結合している。したがって、錘部61がz軸正方向に変位すると圧電素子51のばね部51との結合層(106)はばね部41とともに縮み、錘部61がz軸負方向に変位すると圧電素子51のばね部51との結合層はばね部41とともに延びる。他の圧電素子52,53,54についても同様にばね部42,43,44のそれぞれに1つずつ設けられている。なお、励振素子としての圧電素子をばね部41,42,43,44のそれぞれに複数ずつ設けても良い。
検出素子としての圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94は、梁部71,72,73,74のそれぞれに2つずつ設けられている。より具体的には、圧電素子81,91は梁部71のxy平面と平行な端面において径方向に延びる中心線を対称軸として対象に、その端面の縁近傍に且つ支持部20との境界を跨いで配置され、その端面に結合している。したがって、結合部30が図1において時計回りまたは反時計回りに回転すると、圧電素子81、91の一方の梁部71との結合層(106)は梁部71,72,73,74とともに縮み、圧電素子81,91の他方の梁部71との結合層は梁部71,72,73,74とともに延びる。他の圧電素子82,83,84,92,93,94についても同様に梁部71,72,73,74のそれぞれに2つずつ設けられている。
2.振動型角速度センサの作動
振動型角速度センサ10は図示しない駆動回路によって次のように駆動される。結合部30を基準として対象に配置されているばね部41、43に設けられている圧電素子51,53には、第一の振動数で振動する逆位相の駆動信号が印加される。その結果、結合部30を基準として対象に配置されている錘部61,63は、結合部30を静止体とする系においてz軸方向に逆位相で第一の振動数で振動する。また、結合部30を基準として対象に配置されているばね部42、44に設けられている圧電素子52,54には、第二の振動数で振動する逆位相の駆動信号が印加される。その結果、結合部30を基準として対象に配置されている錘部62,64は、結合部30を静止体とする系においてz軸方向に逆位相で第二の振動数で振動する。第一の振動数と第二の振動数とは、錘部61,62,63,64の固有振動数に近い互いに異なる振動数に設定される。このようにして圧電素子51,52、53,54を同時に駆動することにより、z軸方向の4つの参照振動が同時に併存する状態となる。
このように振動型角速度センサ10が駆動されている状態においてx軸周りに振動型角速度センサ10が角速度ωで回転すると、図2に示すように、錘部61,62,63,64のそれぞれにy軸方向のコリオリ力Cy1、Cy2、Cy3、Cy4が作用する。錘部61、63の速度V、Vは常に逆向きになり、錘部61、63に結合しているばね部41、43は結合部30からx軸正方向とx軸負方向とに延びているため、錘部61、63に作用するy軸方向のコリオリ力Cy1、Cy3は結合部30をz軸周りに回転させるトルクTとして結合部30に作用する。一方、錘部62、64に結合しているばね部42、44は結合部30からy軸正方向とy軸負方向とに延びているため、錘部62、64に作用するy軸方向のコリオリ力Cy2、Cy4は結合部30をz軸周りに回転させるトルクを発生させない。したがって、振動型角速度センサ10が駆動されている状態においてx軸周りに振動型角速度センサ10が角速度ωで回転すると、結合部30に第一の振動数においてz軸周りのトルク振動が発生する。その結果、梁部71,72,73,74が歪み、圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94から第一の振動数で振動する出力が得られる。圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94から得られる出力の振幅は、角速度ωの大きさに対応する。角速度ωの方向は、各梁部71,72,73,74に設けられている圧電素子の対のそれぞれから得られる出力の位相差によって特定される。
そして、振動型角速度センサ10が同様に駆動されている状態においてy軸周りに振動型角速度センサ10が角速度ωで回転すると、図3に示すように、錘部61,62,63,64のそれぞれにx軸方向のコリオリ力Cx1、Cx2、Cx3、Cx4が作用する。錘部61、63に結合しているばね部41、43は結合部30からx軸正方向とx軸負方向とに延びているため、錘部61、63に作用するx軸方向のコリオリ力Cx1、Cx3は結合部30をz軸周りに回転させるトルクを発生させない。一方、錘部62、64の速度V、Vは常に逆向きになり、錘部62、64に結合しているばね部42、44は結合部30からy軸正方向とy軸負方向とに延びているため、錘部62、64に作用するx軸方向のコリオリ力Cx2、Cx4は結合部30をz軸周りに回転させるトルクTとして結合部30に作用する。したがって、振動型角速度センサ10が駆動されている状態においてy軸周りに振動型角速度センサ10が角速度ωで回転すると、結合部30に第二の振動数においてz軸周りのトルク振動が発生する。その結果、梁部71,72,73,74が歪み、圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94から第二の振動数で振動する出力が得られる。圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94から得られる出力の振幅は、角速度ωの大きさに対応する。角速度ωの方向は、各梁部71,72,73,74に設けられている圧電素子の対のそれぞれから得られる出力の位相差によって特定される。
振動型角速度センサ10がx軸周りにもy軸周りにも回転している状態では、x軸まわりの角速度ωに対応する成分とy軸周りの角速度ωに対応する成分とを含む出力が圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94から得られる。x軸まわりの角速度ωに対応する成分とy軸周りの角速度ωに対応する成分とは、振動数が異なるため、圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94から得られる出力を、例えば離散フーリエ変換によって帯域分離することによって個別に抽出することができる。すなわち、励振素子としての圧電素子51,52,53,54を時分割駆動すること無しにx軸周りの角速度とy軸周りの角速度とを同時に検出することができる。
また、錘部61,62,63,64とともに振動するばね部41,42,43,44がz軸方向に薄い板ばね形態であるのに対して、結合部30のトルクによって歪む梁部71,72,73,74は周方向に薄くz軸方向には実質的に撓まない板ばね形態である。したがって、錘部61,62,63,64の振動は梁部71,72,73,74に漏れない。すなわち、圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94から得られる出力の全部が角速度成分となるため、共通の振動体に駆動素子と検出素子とが設けられている振動型角速度センサに比べてS/Nが非常に高くなる。
さらに、結合部30に作用するトルクは、結合部30の外側に配置されている錘部61,62,63,64に作用するコリオリ力によってもたらされるため、結合部の内側に配置されている錘部に作用するコリオリ力によってもたらされるトルクが検出される振動型角速度センサに比べても、S/Nが高くなる。
また、励振素子および検出素子に圧電素子を用いているため、励振素子および検出素子にキャパシターを用いる場合に比べて、参照振動の振幅を大きくでき、また、簡素な構造を実現できる。
以上述べたように振動型角速度センサ10を駆動するとともに角速度を検出するための回路は振動型角速度センサ10を構成している積層構造体に形成しても良いし、その積層構造体とは別の積層構造体に形成しても良い。またその回路が形成される積層構造体を、振動型角速度センサ10を構成している積層構造体のパッケージ11とは別のパッケージに収容しても良い。
3.振動型角速度センサの製造方法
図4から図6は図1に示した振動型角速度センサ10の製造方法を示す断面図である。なお、図4から図6は図1に示すBB線断面を示している。
はじめに厚さ625μmの単結晶珪素層100と厚さ1μmの酸化珪素層102と厚さ10μmの単結晶珪素層104からなるSOI(Silicon On Insulator)基板の表面にスパッタ法によって厚さ0.1μmの白金からなる電極層106、厚さ3μmのPZTからなる圧電層108、厚さ0.1μmの白金からなる電極層110を順に積層する。
次に図示しないフォトレジストからなる2種類の保護膜を用いたミリング法によって電極層106、110および圧電層108を図4に示すように所定形状にパターニングする。その結果、電極層106、110および圧電層108からなる圧電素子51,52,53,54,81,82,83,84,91,92,93,94並びに電極層106、110からなる図示しない配線要素(導線およびボンディングパッド)が形成される。
次に図5に示すようにフォトレジストからなる保護膜R1を用いた反応性イオンエッチングによって単結晶珪素層104を所定形状にパターニングする。その結果、結合部30、ばね部41,42,43,44、梁部71,72,73,74、錘部61,62,63,64、支持部20の単結晶珪素層104からなる上層部のパターンが形成される。
次に図6に示すようにフォトレジストからなる保護膜R2を用いたDeep−RIE(Reactive Ion Etching)によって単結晶珪素層100を所定形状にパターニングする。その結果、結合部30、梁部71,72,73,74、錘部61,62,63,64、支持部20の単結晶珪素層100からなる下層部が形成される。
次に酸化珪素層102の露出している部分をエッチングによって除去する。その結果、錘部61,62,63,64と支持部20とが分離するとともに、結合部30、ばね部41,42,43,44、梁部71,72,73,74、錘部61,62,63,64、支持部20が形成される。このとき、ばね部41,42,43,44に酸化珪素層102を残す場合、酸化珪素層102の残そうとする部分をフォトレジストで保護しておけばよい。その後、ダイシング等の後工程を実施すると、図1に示す振動型角速度センサ10が完成する。
以上述べた製造方法では、錘部61,62,63,64と支持部20と梁部71,72,73,74とが同一の層構造を有するため、フォトリソグラフィによるパターニング行程の数が少ない。したがって、低い製造コストで振動型角速度センサ10を製造することができる。
4.変形例
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
たとえば、図7に示すように、結合部30と支持部20とをジグザグに屈曲した板ばね形の梁部71,72,73,74によって連結しても良い。また、梁部の厚さ(周方向長さ)を一部薄くして応力を集中させ、薄くした部分に検出素子を設けても良い。また、結合部から周方向の一方に延びる平板形態の複数の梁部によって結合部と支持部とを連結し、このような梁部に検出素子を設けても良い。このような梁部には、結合部のトルクの方向に応じて圧縮または伸縮のいずれか一方のみが作用するため、梁部毎に複数の検出素子を設ける必要がない。
また錘部61,62,63,64の形態は互いに同一であればどのような形態であっても良く、例えば図7に示すように四角柱の形態であっても良いし、外観上ばね部41,42,43,44と識別可能な形態でなくても良い。すなわち、ばね部41,42,43,44自体がコリオリ力が作用する質量の全部を構成していても良い。
また錘部を振動させるための励振素子としてキャパシターや磁気素子を用いても良いし、結合部のトルクを検出するための検出素子としてキャパシターやピエゾ抵抗を用いても良い。もちろん上記実施形態で示した材質や寸法や製造方法はあくまで例示であるし、当業者であれば自明である種々多様な変形例については説明が省略されている。
また検出素子としての圧電素子81,82,83,84,91,92,93,94を、梁部71,72,73,74と支持部20とにかかるように配置する代わりに、梁部71,72,73,74と錘部61,62,63,64とにかかるように配置してもよい。
10:振動型角速度センサ、11:パッケージ、20:支持部、30:結合部、41,42,43,44:ばね部、51,52,53,54:圧電素子(励振素子)、61,62,63,64:錘部、71,72,73,74:梁部、81,82,83,84,91,92,93,94:圧電素子(検出素子)、99:接着層、100:単結晶珪素層、102:酸化珪素層、104:単結晶珪素層、106:電極層、108:圧電層、110:電極層、R1:保護膜、R2:保護膜

Claims (4)

  1. 支持部と、
    結合部と、
    前記支持部と前記結合部とを連結する梁部と、
    前記結合部を基準として基準平面において等方的に前記結合部の外側に配置された4つの錘部と、
    前記結合部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直に往復振動可能に且つ前記結合部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直な軸周りに回転不能に、前記4つの錘部のそれぞれを前記結合部に連結する4つのばね部と、
    前記4つの錘部のうち前記結合部を基準として対象に配置されている2つを、前記結合部を静止体とする系において前記基準平面の垂線方向に逆位相で振動させるための第一励振素子と、
    前記4つの錘部のうち前記結合部を基準として対象に配置されている他の2つを、前記結合部を静止体とする系において前記基準平面の垂線方向に逆位相で振動させるための第二励振素子と、
    前記支持部を静止体とする系において前記基準平面に垂直な軸周りの前記結合部のトルクを検出するための検出素子と、
    が形成されている積層構造体を備える振動型角速度センサ。
  2. 前記第一励振素子は第一の振動数で駆動され、
    前記第二励振素子は前記第一の振動数とは異なる第二の振動数で駆動され、
    前記検出素子の出力から前記結合部のトルクの前記第一の振動数の成分と前記第二の振動数の成分とが検出される、
    請求項1に記載の振動型角速度センサ。
  3. 前記支持部は、前記結合部と前記4つの錘部とを囲む枠形態を有し、
    前記錘部と前記結合部と前記支持部とは、同一の層構造を有し、
    前記4つのばね部のそれぞれは、一端が前記4つの錘部の1つと結合し他端が前記結合部と結合した板ばねの形態を有する、
    請求項1または2に記載の振動型角速度センサ。
  4. 前記支持部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直な軸周りに回転振動可能に且つ前記支持部を静止体とする系において前記基準平面に対して垂直に往復振動不能に前記結合部を前記支持部に連結する複数の前記梁部を備え、
    前記第一励振素子および前記第二励振素子は、前記ばね部に設けられ前記ばね部とともに歪む圧電素子であり、
    前記検出素子は、前記複数の梁部の1つ以上に設けられ前記梁部複数の1つ以上とともに歪む圧電素子である、
    請求項3に記載の振動型角速度センサ。
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