JP2010261252A - 二酸化炭素を利用したメタンハイドレート採掘方法 - Google Patents

二酸化炭素を利用したメタンハイドレート採掘方法 Download PDF

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Abstract

【課題】メタンハイドレート層からのメタンガスの回収と並行して二酸化炭素を低減する。
【解決手段】減圧法によりメタンハイドレートを採掘する方法において、メタンハイドレート層2aの近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層2bの間隙に、この間隙よりも小さな液体二酸化炭素の微粒子を水に分散させたエマルジョンを注入して二酸化炭素ハイドレートを生成し、二酸化炭素ハイドレートの生成熱によってメタンハイドレート層2aを加熱するようにした。また、二酸化炭素ハイドレートを生成する地層2bとして、メタンハイドレート採掘後の地層を利用するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、メタンハイドレートの採掘方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、減圧法を利用したメタンハイドレートの採掘効率を向上させることのできるメタンハイドレートの採掘方法に関する。
本明細書において、メタンハイドレートの採掘とは、地層中のメタンハイドレートをメタンガスと水とに分解させ、メタンガスを回収することを意味している。
近年、新たなエネルギー資源として、海底堆積層、湖底堆積層及び永久凍土等に大量に埋蔵されているメタンハイドレートが注目されている。
ここで、メタンハイドレートは固体であり、在来型エネルギー資源である石油や天然ガスのように流動性を持たないことから、メタンハイドレートが存在する地層(以下、メタンハイドレート層と呼ぶ)まで掘削しても自噴することがない。そこで、メタンハイドレートをメタンガスと水とに分解することにより、流動性のあるメタンガスを発生させて、メタンハイドレートを採掘する手法が各種提案されている。
例えば、減圧法によりメタンハイドレートを採掘する方法が提案されている。この方法は、例えば生産抗井の水位を低下させること等により地層の圧力を下げてメタンハイドレートを分解することによりメタンガスを回収するものである。
また、インヒビター注入法によりメタンハイドレートを採掘する方法が提案されている。この方法は、抗井を通して、メタンハイドレートの分解を促進するメタノール等のインヒビターをメタンハイドレート層に注入し、メタンハイドレートを分解させ、メタンガスを回収するものである。
さらに、加熱法によりメタンハイドレートを採掘する方法が提案されている。この方法は、抗井からメタンハイドレート層に水蒸気や温水等の温度の高い流体を注入してメタンハイドレートを分解させ、メタンガスを回収するものである。
また、特許文献1では、減圧法、インヒビター注入法、加熱法を利用したメタンハイドレートの採掘方法が開示されている。
特開2006−214164号
しかしながら、対象の坑井において減圧法によりメタンハイドレートを採掘する場合、メタンハイドレートの分解反応が吸熱反応であることから、メタンハイドレートの分解が進行するのに伴ってメタンハイドレート層及びその周囲の温度が低下し、メタンハイドレートの分解に必要な熱が不足する虞がある。したがって、メタンハイドレートの分解速度が低下したり、あるいは、メタンハイドレートの分解反応が完全に停止してしまう虞がある。これによりメタンハイドレートの採掘効率が著しく低下し、あるいはメタンハイドレートの採掘が不可能になる問題がある。
また、インヒビター注入法によりメタンハイドレートを採掘する場合、メタンハイドレート層全体にどの程度の量のインヒビターを注入すべきかの判断が難しく、メタノール等のインヒビターにより海洋を汚染する虞もある。しかも、インヒビター自体にコストがかかり、コスト高となる問題がある。
さらに、加熱法によりメタンハイドレートを採掘する場合、坑井で温水を循環させてもメタンハイドレート層全体に熱が効率よく伝わらないという問題がある。また、海上から温水を坑井に流し込んでもメタンハイドレート層に届く前に冷めてしまう可能性があり、温水を作るのにも大きなエネルギーが必要であることから、コスト高となる問題がある。
また、温水を作る際に、化石燃料やメタンハイドレートから回収したメタンガスを熱源として利用すると、二酸化炭素が発生してしまう。近年、地球温暖化が極めて深刻な問題となっており、温室効果ガスである二酸化炭素の排出を伴う技術は環境にとって好ましいものとは言えない。
また、上記の通り、地球温暖化が極めて深刻な問題となっていることから、その原因物質たる二酸化炭素を低減するための技術の確立が急務である。
そこで、本発明は、メタンハイドレート層からのメタンガスの回収率および生産性を上げることができ、これと並行して温室効果ガスである二酸化炭素を低減することのできるメタンハイドレートの採掘方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するための請求項1に記載の発明にかかるメタンハイドレート採掘方法は、減圧法によりメタンハイドレートを採掘する方法において、採掘対象となるメタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層の間隙に、この間隙よりも小さな液体二酸化炭素の微粒子を水に分散させたエマルジョンを注入し、二酸化炭素ハイドレートの生成熱によってメタンハイドレート層を加熱するようにしている。
このように構成することで、二酸化炭素がハイドレートとなる際の生成熱によってメタンハイドレート層が加熱され、メタンハイドレートの分解に必要な熱が確保される。したがって、減圧法によりメタンハイドレートを採掘する際の特有の問題であるメタンハイドレートの分解速度の低下や分解反応の停止を防ぐことができる。しかも、メタンハイドレートの採掘と並行して、二酸化炭素をハイドレートとして地層の間隙に固定化することができる。
ここで、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載のメタンハイドレート採掘方法において、メタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層は、メタンハイドレート採掘後の地層であることが好ましい。メタンハイドレート採掘後の地層は、元々メタンハイドレートが安定に存在していた地層であり、メタンハイドレートが安定に存在しうる温度・圧力条件の地層である。したがって、メタンハイドレート採掘後の地層は、二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件となっており、二酸化炭素ハイドレートの生成を確実に行うことができる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1に記載のメタンハイドレート採掘方法において、メタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層は、メタンハイドレートを含む層からメタンハイドレートを採掘する際にメタンハイドレートを含む層の圧力が制御されて、メタンハイドレートの採掘後にその温度が液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度未満に制御されている地層及びその近傍の地層であることが好ましい。メタンハイドレートを含む地層は、二酸化炭素ハイドレートが安定に存在しうる温度・圧力条件の地層である。しかしながら、その温度条件によっては二酸化炭素ハイドレートが十分に生成しない場合がある。そこで、メタンハイドレート採掘時の地層の圧力を制御し、メタンハイドレートを分解して採掘する際の吸熱反応を利用して、地層の温度を低下させることで、メタンハイドレートの採掘後に、その地層の温度を、液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度未満に制御することができる。これにより、二酸化炭素ハイドレートの生成をさらに確実に行うことができる。
次に、請求項4に記載の発明にかかるメタンハイドレート採掘方法は、請求項1〜3のいずれか1つに記載のメタンハイドレート採掘方法において、エマルジョン中の液体二酸化炭素と水との混合割合を変化させ、エマルジョンの単位量当たりの二酸化炭素ハイドレート生成時の発熱量を、地層の温度を液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に上昇させ得る発熱量に制御してから地層にエマルジョンを注入するようにしている。したがって、地層に注入されたエマルジョンは二酸化炭素ハイドレートを生成しながら発熱し、それに伴い地層の温度が上昇する。そして、地層の温度が、液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度まで上昇すると、エマルジョンの一部は二酸化炭素ハイドレートを生成することなくエマルジョンの状態を維持して地層の間隙を流通するようになる。したがって、エマルジョンを地層の広範囲に流通させて二酸化炭素ハイドレートを広範囲に生成させることができる。
また、請求項5に記載の発明にかかるメタンハイドレート採掘方法は、請求項1〜4のいずれか1つに記載のメタンハイドレート採掘方法において、エマルジョン中の水の温度を変化させることによりエマルジョンの温度を地層における液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御してから、エマルジョンを地層へ注入するようにしている。地層に注入するエマルジョンの温度が、この地層における液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも低い場合、エマルジョンを注入する箇所の周辺、例えば抗井周辺の地層の間隙に生成する二酸化炭素ハイドレートが徐々に増え、最終的には地層の間隙を完全に閉塞してエマルジョンの広範囲な流通を阻害してしまう。そこで、地層に注入するエマルジョンの温度を、この地層における液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御することで、地層の間隙を完全に閉塞することなく、長期にわたってエマルジョンを地層の間隙に流通させることができ、さらに広範囲に二酸化炭素ハイドレートを生成させることができる。
請求項1に記載のメタンハイドレート採掘方法によれば、メタンハイドレート層からのメタンガスの回収率および生産性を上げながらも、地球温暖化の要因たる二酸化炭素を地層に固定化して低減することが可能になる。
また、請求項2に記載のメタンハイドレート採掘方法によれば、メタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層を、メタンハイドレート採掘後の地層としているので、二酸化炭素ハイドレートの生成を確実に行うことができる。しかも、メタンハイドレート採掘後の地層は、メタンハイドレートの消失により地層強度が低下しているが、この地層に二酸化炭素ハイドレートを生成して固定化することによって、地層強度を高めて安定化させることができる。また、メタンハイドレート採掘後の地層を利用する場合、この地層から回収されたメタンガスの量から、地層の比熱容量及び地層の層厚等を考慮して二酸化炭素の最適な注入量及び注入領域を検討しやすいという利点もある。
さらに、請求項3に記載のメタンハイドレート採掘方法によれば、メタンハイドレート採掘時に地層の圧力を制御することによって、地層の温度を、液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも低温に制御することができる。したがって、二酸化炭素ハイドレートの生成をさらに確実に行うことができる。
また、請求項4に記載のメタンハイドレート採掘方法によれば、エマルジョンを地層の広範囲に流通させて二酸化炭素ハイドレートを広範囲に生成させることができるので、二酸化炭素ハイドレート生成による発熱量を増大させてメタンハイドレート層からのメタンガスの回収率および生産性を高めることができると共に、多量の二酸化炭素をハイドレートとして固定化することが可能となる。
さらに、請求項5に記載のメタンハイドレート採掘方法によれば、エマルジョンを地層のさらに広範囲に流通させて二酸化炭素ハイドレートを広範囲に生成させることができるので、二酸化炭素ハイドレート生成による発熱量をさらに増大させてメタンハイドレート層からのメタンガスの回収率および生産性を高めることができると共に、さらに多量の二酸化炭素をハイドレートとして固定化することが可能となる。
本発明のメタンハイドレートの採掘方法の実施形態の一例を示す図である。 ダービダイト砂泥互層における注入井及び生産井の下端の状態を示す図である。 ハイドレートの安定領域を示す相平衡図である。 ハイドレートの安定領域をさらに詳細に示す相平衡図である。 注入井の上端部分を示す概略構成図である。 注入井の下端部分を示す概略構成図である。 間隙に液体二酸化炭素を微粒化して注入した場合の様子を示す図である。 間隙に液体二酸化炭素を微粒化せずに注入した場合の様子を示す図である。 ダービダイト砂泥互層をブロックに分割して各ブロック毎に採掘する際の模式図である。 水平方向に平面的に広がるメタンハイドレート濃集域から効率的にメタンガスを回収するためのメタンハイドレート採掘方法を示す想定図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明のメタンハイドレート採掘方法は、減圧法によりメタンハイドレートを掘削する際の問題点を解決するものである。即ち、減圧法によりメタンハイドレートを掘削する場合、メタンハイドレートの分解反応が吸熱反応であることから、メタンハイドレート層及びその周辺の地層から熱を吸収してメタンハイドレートの分解が進行する。したがって、メタンハイドレートの分解反応が進行するのに伴い、メタンハイドレート層及びその周辺の地層の熱量が不足し、メタンハイドレートの分解速度の低下や分解反応の停止を引き起こす虞がある。そこで、本発明では、メタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層の間隙に、この間隙よりも小さな液体二酸化炭素の微粒子を水に分散させたエマルジョンを注入することにより、二酸化炭素ハイドレートを生成させて二酸化炭素の固定化を行うと共に、二酸化炭素ハイドレート生成時の熱によってメタンハイドレート層を加熱するようにしている。これにより、メタンハイドレートの分解速度の低下や分解反応の停止を引き起こすことなく、メタンハイドレートの採掘を効率良く実現できるものである。
ここで、海洋地盤においてメタンハイドレートが濃集するのは砂層である。そして、砂層の50%ほどの立体的な編目構造を成す隙間にメタンハイドレートが存在し、間隙の最大60%がメタンハイドレートであることが近年の研究でわかっている。そこで、本実施形態では、メタンハイドレートが濃集している海底の地層として代表的なダービダイト砂泥互層をメタンハイドレートの掘削対象として説明する。但し、本発明の適用範囲はダービダイト砂泥互層に限定されるものではなく、メタンハイドレートが濃集している様々な地層に対して適用可能である。例えば、永久凍土地帯や湖底の地層からのメタンハイドレートの採掘にも本発明を利用することができる。
本発明のメタンハイドレートの採掘方法の実施形態の一例を図1に示す。生産井3及び注入井4の下端は、ダービダイト砂泥互層2(以下、単に地層2と呼ぶこともある)まで達している。海上にはプラットホーム1が設けられており、プラットホーム1から海底に生産井3と注入井4とが降ろされている。生産井3の上端は図示しないポンプに接続されており、地層2の間隙を埋めていた海水ごとメタンガスを汲み上げることができる。生産井3によって汲み上げられたメタンガスは海水と分離された後、例えばタンカー5により火力発電所6に輸送されて発電に使用される。また、火力発電所6で発生した二酸化炭素は、液化された後にタンカー5によりプラットホーム1に輸送されて注入井4により地層2に注入される。
次に、ダービダイト砂泥互層2における生産井3及び注入井4の下端の状態を図2に示す。ダービダイト砂泥互層2は、砂層2a及び砂層2bと泥層2cとが交互に堆積している地層である。砂層2aはメタンハイドレート層であり、生産井3の下端は砂層2aまで達している。これにより、メタンハイドレート層2aにおいて発生するメタンガスを回収可能としている。砂層2bはメタンハイドレート層2aとは別の層である。即ち、メタンハイドレート層2aの近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層であり、注入井4の下端は、砂層2bまで達している。これにより、二酸化炭素を地層2bに注入可能としている。
尚、図2では、メタンハイドレート層2aよりも下の層に二酸化炭素を注入しているが、メタンハイドレート層2aの近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層2bがメタンハイドレート層2aよりも上の層に存在する場合には、メタンハイドレート層2aよりも上の層に二酸化炭素を注入してもよい。要は、二酸化炭素ハイドレートの生成熱によって、メタンハイドレート層2aあるいはその周辺の固相あるいは液相を加熱し、メタンハイドレート層2aに熱を与えることができればよく、地層2bの位置はメタンハイドレート層2aよりも下層であっても上層であっても隣接する層であってもよい。また、地層2bは、図2に示すように、メタンハイドレート層2aの直近の砂層とすることが、二酸化炭素ハイドレートの生成熱によってメタンハイドレート層2aおよびその周辺の地層を加熱する観点からは好適であるが、二酸化炭素ハイドレートの生成熱によってメタンハイドレート層2aおよびその周辺の地層を加熱しうる範囲に存在する地層(砂層)を利用しても良く、メタンハイドレート層2aの直近の砂層には必ずしも限定されない。例えば、減圧法によりメタンハイドレートの採掘を行う場合、生産井3からポンプにより海水を汲み上げてメタンハイドレート層及びその周辺の層を減圧するので、メタンハイドレート層の周辺の地層の間隙に存在する水を、メタンハイドレート層を介して汲み上げることもできる。メタンハイドレート層の周辺の地層に二酸化炭素ハイドレートを生成すると、地層の間隙水が二酸化炭素ハイドレートの生成時の熱によって暖められるので、この間隙水をメタンハイドレート層を介して汲み上げることで、メタンハイドレート層を加熱してメタンハイドレートの分解を促進することができる。
ここで、減圧法によるメタンハイドレートの採掘原理について、図3に示す相平衡図を用いて説明する。曲線Aはメタンハイドレートが安定に存在し始める圧力・温度条件を示し、曲線Aよりも上(高圧側)の領域がメタンハイドレートが安定に存在する領域を示している。また、曲線Bは二酸化炭素ハイドレートが安定に存在し始める圧力・温度条件を示し、曲線Bよりも上(高圧側、低温側)の領域が二酸化炭素ハイドレートが安定に存在する領域を示している。そして、曲線Aよりも下の領域で且つ曲線Bよりも上の領域は、二酸化炭素ハイドレートは安定に存在できるが、メタンハイドレートは安定に存在できずにメタンと水とに分解されてしまう領域である。尚、曲線B上のQ2は二酸化炭素の気液の相境界である。減圧法では、安定領域に存在するメタンハイドレート(図3中の(1))を減圧してメタンと水とに分解する(図3中の(2))。ところが、メタンハイドレートの分解反応は吸熱反応であることから、メタンハイドレートの分解反応が進行するにつれてメタンハイドレート層およびその周辺の地層の温度が低下し、メタンハイドレートが安定に存在する条件に戻ってしまう(図3中の(3))。そこで、本発明では、二酸化炭素ハイドレートの安定領域がメタンハイドレートがメタンと水とに分解する領域と重なっていることを利用し、二酸化炭素ハイドレートの生成熱によってメタンハイドレートを加熱し、メタンと水とへの分解を促進するようにしている(図3中の(4))。
次に、さらに詳細な相平衡図を図4に示す。図4におけるQ2を通る水平に近い直線Cは二酸化炭素の気相と液相の境界を示している。二酸化炭素ハイドレートの安定領域はQ2点で不連続となることから、10℃以上になると二酸化炭素ハイドレートは分解することがわかる。尚、直線CのうちQ2よりも高温側では液体二酸化炭素、気体二酸化炭素(V)、二酸化炭素水溶液の3相が同時に存在し得る条件となり、直線CのうちQ2よりも低温側では二酸化炭素ハイドレート、気体二酸化炭素、液体二酸化炭素の3相が同時に存在し得る条件となる。また、二酸化炭素ハイドレートの安定領域のうち、直線Cよりも高圧側の領域では二酸化炭素ハイドレートと液体二酸化炭素が同時に存在し、直線Cよりも低圧側の領域では二酸化炭素ハイドレートの気体二酸化炭素が同時に存在する。尚、Q1は水の固体と液体の相境界上にある。図4から明らかなように、二酸化炭素ハイドレートは地層温度が10℃を超えると生成しなくなる。したがって、二酸化炭素ハイドレートの生成熱を利用してメタンハイドレートの分解を促進する場合、10℃以下の地層を利用する必要がある。尚、図4における複数のポイントは、文献による計測結果であり、この図が計測結果に基づく精度の高いものであることを示すものである(文献: E. Dendy Sloan, jr.:Clathrate hydrates of natural gases, Second Edition, Marcel Dekker Inc., 1998.)。
図3及び図4から、以下のことがわかる。即ち、等圧条件下で液体二酸化炭素の温度を二酸化炭素ハイドレートの安定領域の温度から曲線Bの温度に上昇させると、二酸化炭素ハイドレートの見かけ上の生成が起こらなくなり(二酸化炭素ハイドレートの生成と分解が平衡状態となる)、曲線Bの温度を超えると二酸化炭素ハイドレートが分解する。つまり、曲線Bの温度条件が液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に対応する。
二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層は、図3及び図4の相平衡図に基づいて適宜選択することができる。即ち、海底の地層の温度は、海底面において最も低く、そこから地下深くなればなるほど地熱の影響によって温度が上昇するので、この傾向を踏まえた上で二酸化炭素ハイドレートが安定に存在する温度条件となる地層の深さを決定することができる。そして、温度条件と圧力条件の双方を満たす地層深さを決定することによって、二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層を適宜選択することができる。
ここで、二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層として、メタンハイドレート採掘後の地層、即ち、元々メタンハイドレートが安定に存在していた地層からメタンハイドレートを採掘した後の地層を利用することが好ましい。図3及び図4の相平衡図に示されるように、メタンハイドレートの安定領域は基本的には二酸化炭素ハイドレートの安定領域に含まれることから、メタンハイドレートが安定に存在していた領域においては、二酸化炭素ハイドレートも安定に存在することが可能である。したがって、二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層として、メタンハイドレート採掘後の地層を利用すれば、その地層は二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件を満たしていることになる。したがって、注入井4から注入した二酸化炭素を確実にハイドレート化することができる。
しかも、メタンハイドレート採掘後の地層を利用する場合、この地層から回収されたメタンガスの量から、地層の比熱容量及び地層の層厚等を考慮して二酸化炭素の最適な注入量及び注入領域を検討しやすいという利点もある。
但し、メタンハイドレート採掘後の地層において、二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件を満たしてはいるものの、液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度と地層温度との温度差が極めて小さい場合、二酸化炭素ハイドレートが十分に生成しなくなる。即ち、二酸化炭素ハイドレート生成時にはその生成熱によって地層温度が上昇するので、地層温度が直ちに液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に到達してしまい、二酸化炭素ハイドレートが十分に生成しない場合がある。
そこで、本発明では、メタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層を、メタンハイドレートを含む層からメタンハイドレートを採掘する際にメタンハイドレートを含む層の圧力が制御されて、メタンハイドレートの採掘後にその温度が液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度未満に制御されている地層及びその近傍の地層とするようにしている。メタンハイドレートを含む地層は、二酸化炭素ハイドレートが安定に存在しうる温度・圧力条件の地層である。しかしながら、その温度条件によっては二酸化炭素ハイドレートが十分に生成しない場合がある。そこで、メタンハイドレート採掘時の地層の圧力を制御し、メタンハイドレートを分解して採掘する際の吸熱反応を利用して、地層の温度を低下させることで、メタンハイドレートの採掘後に、その地層の温度を、液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度未満に制御することができる。これにより、二酸化炭素ハイドレートの生成をさらに確実に行うことができる。尚、本発明におけるメタンハイドレートを含む層としては、メタンハイドレートの採掘対象となる層が挙げられる。メタンハイドレートの採掘対象となる層については、メタンハイドレート採掘時に地層の圧力を制御して、メタンハイドレート採掘後の地層の温度及びその近傍の地層の温度を液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも低温に制御することができる。また、本発明におけるメタンハイドレートを含む層としては、メタンハイドレート層が薄かったり小面積だったりして通常はコスト的に採掘対象と成り得ないメタンハイドレート層も含まれる。即ち、メタンハイドレート層が薄かったり小面積だったりしてコスト的に採掘対象と成り得ないような層についても、例えばこのメタンハイドレート層に大規模なメタンハイドレート濃集域が隣接しているような場合には、このメタンハイドレート層及びその近傍を二酸化炭素ハイドレート生成領域として使用する場合ある。したがって、このメタンハイドレート層からメタンハイドレートを採掘してその際のメタンハイドレート層の圧力を制御し、メタンハイドレートの採掘後に、その地層の温度およびその近傍の地層の温度を、液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度未満に制御するようにしてもよい。
尚、地層の間隙の50%程度にメタンハイドレートが存在する濃集層では、メタンハイドレートが完全に分解すると4〜5℃程度の温度低下に相当する熱量が地層から奪われることになるが、図3及び図4から明らかなように、例えば地層の圧力が5MPaであれば、7℃でメタンハイドレートの分解が止まるので、地層の温度が7℃よりも低温になることはない。したがって、地層の圧力を制御することで、地層の温度は、メタンハイドレートの分解が止まる(メタンハイドレートの生成と分解が平衡状態となる)温度(メタンガスのメタンハイドレートへの相転移温度)以上で液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度未満の範囲内で制御できることになる。
次に、二酸化炭素の注入について説明する。本発明では、二酸化炭素を、地層2bの間隙8よりも小さな液体二酸化炭素の微粒子を水に分散させたエマルジョンとして地層2bに注入するようにしている。地層2bの間隙8よりも小さな液体二酸化炭素の微粒子を水に分散させたエマルジョンを地層2bに注入するための注入井4の構成を図5及び図6に示す。
注入井4は、例えば図5に示すように、外管10内に内管11を配置した二重管構造を成している。内管11の上端は液体二酸化炭素タンク12に接続されており、内管11内は液体二酸化炭素7が流れる通路になっている。液体二酸化炭素タンク12に貯蔵されている液体二酸化炭素7は、例えば火力発電所、製鉄所、セメント工場等から排出された二酸化炭素を回収し、液化したものである。
また、図6に示すように、内管11の先端には、液体二酸化炭素7を地層2b中の間隙8よりも小さな微粒子として外管10で囲われた流路内に噴射するスプレーノズル13が設けられている。ノズル13内で液体二酸化炭素7の高速流を作り、せん断や衝突の効果で液体二酸化炭素7を微粒化する。ノズルによって液体を微粒化する方法は霧吹きでも使用されている一般的な方法であるが、ノズル13の前後の液体二酸化炭素7の圧力差を1MPa〜数10MPaにすることでノズル13内の液体二酸化炭素7の流速を音速程度にし、これによってノズル13から噴射させる液体二酸化炭素7の微粒子の粒径をμmオーダー以下にすることが可能である。
ここで、噴霧時の液体二酸化炭素7の微粒子の平均粒径は二酸化炭素ハイドレートが形成される地層2bの隙間即ち固相間の隙間よりも小さくすることが必要であり、例えば数μm〜30μm程度にすることが好ましい。この場合には、二酸化炭素ハイドレートを生成させる地層2b中の間隙よりも十分に小さな粒径の微粒子になる。尚、内管11の液体二酸化炭素タンク12の近傍位置には、液体二酸化炭素7の圧力を計測する圧力計15が設けられている。
外管10の上端は海洋31から海水24を汲み上げて吐出させるポンプ14の吐出口に接続されており、外管10と内管11の間は海水24が流れる通路になっている。外管10と内管11の間の海水24の流れの中にノズル13から液体二酸化炭素7の微粒子を噴射することで、液体二酸化炭素7を間隙8よりも小さな微粒子として海水24に分散させたCO/水エマルジョン9を地層2bに噴射する直前に作り出すことができる。海洋31からの海水24の汲み上げは、吸い上げ管14aの長さを調整することで、海底までの任意の深さから行われる。尚、外管10は例えばドリルロッドであり、内管11のスプレーノズル13が装備されている先端よりも先において、生成されたCO/水エマルジョン9を地層2b内に均等に噴出するための噴出口10aを周面に多数有している。
ここで、本発明では、エマルジョン9中の液体二酸化炭素7と海水(水)24との質量比(混合割合)を変化させ、エマルジョン9の単位量当たりの二酸化炭素ハイドレート生成時の発熱量を、地層2bの温度を液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に上昇させ得る発熱量に制御してから地層2bにエマルジョン9を注入するようにしている。
地層2bに注入されたエマルジョン9は二酸化炭素ハイドレートを生成しながら発熱し、それに伴い地層2bの温度が上昇する。そして、地層2bの温度が、液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度まで上昇すると、エマルジョン9の一部は二酸化炭素ハイドレートを生成することなくエマルジョン9の状態を維持して地層2bの間隙を流通するようになる。したがって、エマルジョンを地層2bの広範囲に流通させて二酸化炭素ハイドレートを広範囲に生成させることができる。これにより、注入した二酸化炭素が有している二酸化炭素ハイドレート生成によるメタンハイドレート加熱能力を利用しつつ、二酸化炭素の地層2bへの固定化が可能となる。
尚、二酸化炭素ハイドレートを構成する二酸化炭素の分子数と水分子数の割合に近づけるとエマルジョン9の単位量当たりのハイドレートの生成量が増加し、発熱量も増加する。具体的には、水と液体二酸化炭素の質量比が2.3のときに最大の発熱量が得られる。したがって、エマルジョン9中の液体二酸化炭素7と海水24の質量比を2.3に近づけることによって、地層に注入した二酸化炭素からハイドレートを生成させやすくなり、二酸化炭素生成時の熱の利用と二酸化炭素の固定化において有利となる。つまり、注入した二酸化炭素を液体として残存させたりガス化して海上に浮上させたりすることなく、確実に二酸化炭素の固定を行うことができる。
より具体的に説明すると、地層の間隙率が40%程度である豊浦砂の場合、水と液体に酸化炭素の質量比を2.3としてエマルジョンを地層に注入したときには、地層を9℃上昇させることのできる熱量が得られる。例えばエマルジョンを注入する地層温度が7℃(圧力4.5MPa)の場合、地層を3℃上昇させる分の熱量が発生すると地層温度が10℃になって、二酸化炭素ハイドレートの生成が止まる。したがって、地層を9℃上昇させることのできる熱量のうち、3℃上昇させる分の熱量しか使わなかったことになるので、地層の間隙の1/3には二酸化炭素ハイドレートが生成し、残りの2/3には流体が流れる間隙が確保されることになる。したがって、エマルジョンを地層の広範囲に流通させて、二酸化炭素ハイドレートを地層の広範囲に生成させることができる。尚、1モルの二酸化炭素から二酸化炭素ハイドレートが生成するときの熱量は18.1kJ/molであり、この値は同モルの水素燃焼による熱量の7.6%に相当するものである。
ここで、注入井4から注入するエマルジョン9が、地層2bにおける液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも低い温度の場合、長期にわたってエマルジョン9の注入を行うと注入井4の近傍で二酸化炭素ハイドレートの生成が連続的に起こって地層2bの間隙を完全に閉塞してしまう虞がある。地層2bの間隙が完全に閉塞されてしまうと、エマルジョン9の地層2bの間隙の流通が阻害されて、地層2bの広範囲にエマルジョン9を流通させて二酸化炭素ハイドレートを生成させることができなくなる。
そこで、本発明では、注入井4から注入するエマルジョン9の温度を、地層2bにおける液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御してから、エマルジョン9の地層2bへの注入を行うようにしている。これにより、二酸化炭素ハイドレートの生成によって地層2bの間隙が完全に閉塞される事態が生じなくなり、長期にわたって地層2bの広範囲にエマルジョン9を流通させて二酸化炭素ハイドレートを生成することが可能となる。
尚、エマルジョン9の温度は、エマルジョン9を構成する海水(水)24の温度を変化させることによって制御することができる。例えば、日本周辺の海では、海面付近の水温が25℃前後であり、水深が深くなるにつれて海水温度が低下して水深1000mでは4℃程度になる。そこで、この海水の温度分布に基づき、適切な温度の海水を取水して液体二酸化炭素7と混合するようにすればよい。但し、永久凍土地帯からメタンハイドレートを採掘する場合には、永久凍土地帯が内陸であることと、地表面温度が10℃以下であることとを勘案すると、利用できる水がないことになる。そこで、このような場合には、10℃以上の地下水を汲み上げ、この水を利用してエマルジョン9の温度を液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御すればよい。
尚、エマルジョン9の温度は、液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御することが好ましい。この場合には、地層の間隙に生成された二酸化炭素ハイドレートを分解させることなくエマルジョン9を地層の広範囲にわたって流通させることができる。但し、エマルジョン9の温度を液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度と全く同じ温度に制御することは難しく、また液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも0.1℃程度高い温度であれば、二酸化炭素ハイドレートを多量に分解させるようなことはない。したがって、エマルジョン9の温度は、液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも0.1℃高い程度であれば十分に許容される。尚、地層の間隙が二酸化炭素ハイドレートで閉塞されてエマルジョン9の流通性が阻害されやすくなってしまった場合には、エマルジョン9の温度を液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも高めて、地層の間隙の二酸化炭素ハイドレートを一部分解した後、エマルジョン9の温度を再度液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御するようにしてもよい。
注入井4から噴射されたエマルジョン9は、図7に示すように、地層2bの間隙8を埋めている海水を押し退けながら間隙に進入し、均質な割合で液体二酸化炭素7と海水24が間隙8に行き渡る。地層2bは、二酸化炭素ハイドレートが安定に存在する温度・圧力条件下の地層であり、間隙8に侵入したエマルジョン9から二酸化炭素ハイドレートが生成される。尚、図7において、符号23は液体二酸化炭素7の微粒子であり、符号25は地層2bの間隙8を形成する固相である。そして、地層2bの温度が液体二酸化炭素7の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度まで上昇すると、二酸化炭素ハイドレートの生成が止まる。したがって、地層2bの間隙を完全に閉塞することなく、エマルジョン9を地層2bの広範囲にわたって流通させることができる。
ここで、ハイドレートの生成は発熱反応であり、ハイドレートの分解は吸熱反応である。したがって、減圧法によりメタンハイドレート層2aのメタンハイドレートを分解する際には、その周囲の固相並びに液相を含めた地層から熱が奪われ、その周囲の固相並びに液相を含めた地層の熱が不足すると、メタンハイドレートの分解速度の低下したり、分解反応が停止してしまう。これに対し、二酸化炭素ハイドレートが生成されるときには熱が発生して、その周囲の固相並びに液相を含めた地層の温度が上昇する。したがって、メタンハイドレート層2aの周囲の固相並びに液相を含めた地層に、二酸化炭素ハイドレートが生成されるとき発生する熱が与えられて、メタンハイドレートの分解速度を低下させたり、分解反応を停止させたりすることなく、メタンハイドレートの採掘を行うことができる。尚、メタンハイドレート層への二酸化炭素ハイドレート生成熱の付与は、地層を介した熱伝導によって行われる。また、生産井3によりメタンハイドレート層の地層の間隙水を汲み上げて減圧する際に、その周辺の地層の間隙水もメタンハイドレート層を介して汲み上げられる。ここで、上記の通り、地層に注入した液体二酸化炭素の殆どは二酸化炭素ハイドレートとして固定されるので、地層の間隙を流通する液体は、二酸化炭素ハイドレート生成熱により液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に上昇した水となっている。したがって、この水をメタンハイドレート層2aを介して生産井3により汲み上げることで、メタンハイドレート層2aを加熱してメタンハイドレートの分解を促進することもできる。
メタンハイドレートの分解によって発生したメタンガスは気泡となり、メタンハイドレート層2aの間隙8を流れる海水24中に浮遊する。また、発生したメタンガスの一部は地下水24に溶解する。一方、生産井3は地下水24を吸い上げているので、メタンハイドレート層2aの間隙8には生産井3に向かう地下水24の流れが生じている。このため、発生したメタンガスの気泡と海水24に溶解したメタンガスは海水24とともに生産井3から回収される。
このように、地層2b中に二酸化炭素を注入してハイドレートを生成し、そのときのハイドレート生成反応熱で地層2b及びその周辺の温度を上昇させて海底地盤中の地層2aに存在する有効資源であるメタンハイドレートを分解しながら二酸化炭素をハイドレートとすることにより、二酸化炭素の固定とメタンハイドレートの採掘とを両立することができる。また、地層2bが、メタンハイドレート採掘後の地層の場合には、メタンハイドレートの消失により弱化した地層強度を、二酸化炭素ハイドレートの生成によって高めて安定化させることもできる。これにより、周辺の地層の崩落や地滑り、あるいは亀裂などを惹起して周辺地層の脆化や破壊を招く虞がなくなる。
尚、エマルジョン9中の液体二酸化炭素7は地層2b中の間隙8よりも小さな微粒子とされているので、液体二酸化炭素7が水と同様に移動を妨げられることなく地層2b中の間隙8に容易に進入し、移動を妨げられることなく均一な分布で分散する。このため、地層2b中の間隙8の広い範囲にわたって液体二酸化炭素7をハイドレート生成に適した水とCOの割合であるいはそれに近い割合で均質に分散させることができ、二酸化炭素ハイドレートを広い範囲にわたって均質に生成することができる。
また、液体二酸化炭素7を微粒子とすることによって、液体二酸化炭素7と海水24との接触面積が増加する。例えば、液体二酸化炭素7の微粒子23が球状であると、半径が1/10になると、単位体積当たりの粒子数は1000倍、各微粒子23の表面積は1/100となり、単位体積当たりの表面積の和は10倍になる。例えば、微粒子23の半径が1mmの時の表面積を基準とすると、微粒子23の直径を0.01mmあるいは、0.001mmにすると、単位体積当たりの表面積の和は、それぞれ100倍あるいは1000倍となる。このように、液体二酸化炭素7と海水24との接触面積を増加させることができるので、反応速度を速めて二酸化炭素ハイドレートを迅速に生成することができる。そして、このことから、注入井4から地層2bの間隙8に注入されるエマルジョン9中の液体二酸化炭素7の微粒子23の粒径を変化させることで二酸化炭素ハイドレートの生成速度を制御することができる。例えば、注入井4のノズル13を交換することで、エマルジョン9中の液体二酸化炭素の微粒子23の粒径を変化させて二酸化炭素ハイドレートの生成速度を制御することができる。
さらに詳細に説明すると、エマルジョン9中の液体二酸化炭素の微粒子23の粒径を小さくすると、液体二酸化炭素7の単位量当たりの表面積、換言すると液体二酸化炭素7と海水24との接触面積が増加するので二酸化炭素ハイドレート6の生成速度が大きくなる。また、エマルジョン9中の液体二酸化炭素の微粒子23の粒径を大きくすると、液体二酸化炭素7と海水24との接触面積が減少するので二酸化炭素ハイドレートの生成速度が小さくなる。このように、液体二酸化炭素の微粒子23の粒径を変化させることで二酸化炭素ハイドレートの生成速度を制御することができる。
このように、二酸化炭素ハイドレートの生成速度を制御することで、二酸化炭素ハイドレート生成時の単位時間当たりの発熱量を制御することができるので、採掘しようとするメタンハイドレートの分解速度を調整することができる。
ちなみに、図8に地層2b中の間隙8に液体二酸化炭素7を微粒子とせずに100%に近い濃度の液体二酸化炭素のまま注入した場合の様子を示す。この場合には、間隙8を埋めている海水24を液体二酸化炭素7で押し退けながら間隙に進入するため、液体二酸化炭素7と海水24とはその境界でのみ接触し、その内側では液体二酸化炭素7のみがあるいは海水24のみがそれぞれ存在することとなるので、ハイドレート生成反応に適した割合の水と二酸化炭素を間隙8において均質に分布させることは不可能に近いものとなる。
次に、ダービダイト砂泥互層をブロックに分割して各ブロック毎にメタンハイドレートを採掘する方法について図9に基づいて説明する。
各ブロックは、下層がメタンハイドレート層2aであり、上層が泥層2cである。但し、最下層のブロック(a段のブロック)の下層は二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層2bあるいはメタンハイドレート採掘後の地層2bである。
先ず、注入井4の先端がブロックAaの下層に到達するようにし、生産井3の先端がブロックAbの下層に到達するようにする。そして、注入井4から二酸化炭素をエマルジョン9として注入することによって、ブロックAaの下層で二酸化炭素ハイドレートを生成させ、二酸化炭素を固定化する。また、注入井4からのエマルジョン9の注入と同時にブロックAbの下層を減圧する。これにより、ブロックAbの下層のメタンハイドレートの分解が起こり、メタンガスが発生する。そして、ブロックAaの下層で二酸化炭素ハイドレートが生成された際の熱がブロックAbの下層及びその周辺に与えられて、メタンハイドレートの分解速度の低下や、分解反応の停止を生じることなく、メタンハイドレートの分解が進行して、生産井3からメタンガスを効率良く取り出すことができる。
ブロックAbの下層からのメタンガスの回収が終了した後、注入井4の先端をブロックAaの下層からブロックAbの下層に移動させ、生産井3の先端をブロックAbの下層からブロックAcの下層に移動させる。そして、先の処理と同様、注入井4から二酸化炭素をエマルジョン9として注入することによって、ブロックAbの下層で二酸化炭素ハイドレートを生成させ、二酸化炭素を固定化する。また、注入井4からのエマルジョン9の注入と同時にブロックAcの下層を減圧する。これにより、ブロックAcの下層のメタンハイドレートの分解が起こり、メタンガスが発生する。そして、ブロックAbの下層で二酸化炭素ハイドレートが生成された際の熱がブロックAcの下層及びその周辺に与えられて、メタンハイドレートの分解速度の低下や、分解反応の停止を生じることなく、メタンハイドレートの分解が進行して、生産井3からメタンガスを効率良く取り出すことができる。
この処理を、ブロックAcからブロックAeまで順に行う。そして、ブロックAeの下層からのメタンハイドレートの採掘が終了したら、次にA列とは別のブロックに移動し、同様の処理を繰り返して、ブロックAb〜ブロックLbの下層からメタンハイドレートを採掘すればよい。
尚、各ブロックの上面(底面)の面積は、注入井4からのエマルジョン9の注入量や拡散距離、生産井3からのメタンガスの回収効率に応じて適宜設定すればよい。
ここで、最新の物理探査では、メタンハイドレートの濃集帯は、海底下数百mに100m程度の厚さで分布し、水平方向には10〜35km程度と非常に広い範囲で存在していることが確認されている。そこで、このようなメタンハイドレートの濃集域からメタンハイドレートを採掘するのに適した採掘方法を以下に説明する。
図10に生産抗井の平面配置の想定図を示す。生産抗井1本当たりのメタンハイドレートの回収領域は直径100m程度とする。高さはメタンハイドレートの濃集帯の層厚と同じ100m程度とする。この直径100m、高さ100mの円柱領域Aに対し、生産抗井の水位を下げて地層の圧力を低下させる減圧法により、地層の間隙に存在するメタンハイドレートを分解し、メタンガスを回収する。
しかしながら、減圧法によりメタンハイドレートを分解すると吸熱により地層温度が低下して分解反応速度が低下し、あるいは停止してしまう。そこで、上記円柱領域に隣接する円柱領域Bにおいて、二酸化炭素ハイドレートを生成し、その生成熱によって円柱領域Aにおけるメタンハイドレートの分解を促進させる。
この円柱領域Bはメタンハイドレート採掘後の地層であり、メタンハイドレート採掘時に地層の圧力が制御されて、地層の温度が、液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度よりも低温に制御されている。そして、注入井からは、液体二酸化炭素と水のエマルジョンが注入されて、二酸化炭素ハイドレートが生成される。この際に注入されるエマルジョンは、液体二酸化炭素と水との混合割合を変化させてエマルジョン単位量当たりの二酸化炭素生成時の発熱量が制御されたものであり、且つエマルジョンを構成する水の温度を変化させることによってエマルジョン温度が液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御されたものである。したがって、注入井周辺の地層の間隙を二酸化炭素ハイドレートによって完全に閉塞することなく、注入井を中心として地層の広範囲にエマルジョンを流通させて地層の広範囲に二酸化炭素ハイドレートを生成させることができる。したがって、メタンハイドレート採掘後の円柱領域B全体にエマルジョンを流通させて二酸化炭素ハイドレートを生成させることができる。そして、二酸化炭素ハイドレートが生成した後に地層の間隙を流通する間隙水は二酸化炭素ハイドレート生成熱が与えられて液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に温度が上昇している。したがって、円柱領域Aの生産抗井から水を汲み上げる際に、円柱領域Bの間隙水が円柱領域Aを介して汲み上げられる。その結果、円柱領域Aのメタンハイドレート層に間隙水から熱が与えられてメタンハイドレートの分解が促進される。
円柱領域Aのメタンハイドレートを採掘しつくした後は、円柱領域Aを二酸化炭素ハイドレート生成領域として使用するために注入井を円柱領域Bから円柱領域Aに移動する。そして、隣接する新たなメタンハイドレート層を円柱領域Cとして、生産抗井を円柱領域Aから円柱領域Cに移動させる。これを順次繰り返すことで、水平方向に広範囲に広がって分布しているメタンハイドレート濃集帯から、メタンガスを効率よく回収することができる。
尚、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、減圧法によりメタンハイドレートを採掘する際に、エマルジョンを地層に注入して二酸化炭素ハイドレートの生成熱を利用する方法について説明したが、上記のエマルジョンの注入方法は、減圧法によるメタンハイドレートを採掘に併用する場合に限らず、単に二酸化炭素ハイドレートを地層に注入して固定化する際にも利用できる。即ち、上記のエマルジョンの注入方法を利用することで、地層の広範囲に二酸化炭素をハイドレートとして固定化することができる。そして、この場合にも、地層強度を高めて安定化させ、周辺の地層の崩落や地滑り、あるいは亀裂などを惹起して周辺地層の脆化や破壊を招くことを防ぐことが可能になる。
2 地層
2a メタンハイドレート層
2b メタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の 地層、メタンハイドレート採掘後の地層
7 液体二酸化炭素
8 間隙
9 エマルジョン
23 微粒子
24 水

Claims (5)

  1. 減圧法によりメタンハイドレートを採掘する方法において、採掘対象となるメタンハイドレート層の近傍の二酸化炭素がハイドレートとなる温度・圧力条件の地層の間隙に、前記間隙よりも小さな液体二酸化炭素の微粒子を水に分散させたエマルジョンを注入し、二酸化炭素ハイドレートの生成熱によって前記メタンハイドレート層を加熱することを特徴とするメタンハイドレート採掘方法。
  2. 前記地層はメタンハイドレート採掘後の地層である請求項1に記載のメタンハイドレート採掘方法。
  3. 前記地層は、メタンハイドレートを含む層からメタンハイドレートを採掘する際に前記メタンハイドレートを含む層の圧力が制御されて、メタンハイドレートの採掘後にその温度が前記液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度未満に制御されている地層及びその近傍の地層である請求項1に記載のメタンハイドレート採掘方法。
  4. 前記エマルジョン中の前記液体二酸化炭素と前記水との混合割合を変化させ、前記エマルジョンの単位量当たりの二酸化炭素ハイドレート生成時の発熱量を、前記地層の温度を前記液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に上昇させ得る発熱量に制御してから前記地層に前記エマルジョンを注入する請求項1〜3のいずれか1つに記載のメタンハイドレート採掘方法。
  5. 前記エマルジョン中の前記水の温度を変化させることにより前記エマルジョンの温度を前記地層における前記液体二酸化炭素の二酸化炭素ハイドレートへの相転移温度に制御してから、前記エマルジョンを前記地層へ注入する請求項1〜4のいずれか1つに記載のメタンハイドレート採掘方法。
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