JP2010257833A - 配線回路基板用コネクタおよび配線回路基板用コネクタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接続不良の発生を防止しつつ、両側の端子部間の幅を小さくすることが可能な配線回路基板用コネクタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】配線回路基板用コネクタ10は、ベース部2を有する。ベース部2には、複数の孔部2aが形成される。孔部2aの下部孔22を埋めるように下部端子1が設けられ、孔部2aの上部孔21を埋めるように上部端子3が形成される。下部端子1の下面には、表面層4bが形成され、半田5を介してプリント基板30に接続される。上部端子3の表面には、表面層4aが形成され、表面層4aと接触するようにベース部2上にFPC基板20が配置される。ベース部2上にFPC基板20が配置された状態で、カバー部15がベース部2に取り付けられる。
【選択図】図2
【解決手段】配線回路基板用コネクタ10は、ベース部2を有する。ベース部2には、複数の孔部2aが形成される。孔部2aの下部孔22を埋めるように下部端子1が設けられ、孔部2aの上部孔21を埋めるように上部端子3が形成される。下部端子1の下面には、表面層4bが形成され、半田5を介してプリント基板30に接続される。上部端子3の表面には、表面層4aが形成され、表面層4aと接触するようにベース部2上にFPC基板20が配置される。ベース部2上にFPC基板20が配置された状態で、カバー部15がベース部2に取り付けられる。
【選択図】図2
Description
本発明は、配線回路基板用コネクタおよび配線回路基板用コネクタの製造方法に関する。
フレキシブルプリント基板(以下、FPC基板と呼ぶ)をリジッドプリント回路基板(以下、リジッド基板と呼ぶ)等の他の配線回路基板に接続するためのコネクタとして、ZIF(Zero Insertion Force : 無挿入力)タイプのコネクタ(以下、ZIFコネクタと呼ぶ)が用いられている。ZIFコネクタを用いた場合、ほとんど力を必要とせずにFPC基板をZIFコネクタに挿入することができる。
例えば、特許文献1に記載されるFPC用コネクタにおいては、ハウジング内に複数のコンタクトが設けられる。ハウジングは、保持片を介してプリント回路基板に固定される。また、各コンタクトが、プリント回路基板に半田付けされる。
ハウジングの上面側には、カバー挿入口が設けられる。カバー挿入口内に、カバーが挿入される。ハウジングの正面には、FPC基板を挿入するためのFPC挿入口が設けられる。
カバー挿入口からカバーが上方に引き出された状態で、FPC挿入口にFPC基板が挿入される。この場合、コンタクトがFPC基板に接触しない。そのため、ほとんど力を必要とせずにFPC基板を挿入することができる。FPC基板が挿入された状態で、カバーが下方に移動される。この場合、カバーが各コンタクトを押圧することにより、各コンタクトが弾性変形する。そのため、各コンタクトに設けられた圧接片がFPC基板に圧接される。それにより、コンタクトとFPC基板とが接続される。
従来のZIFコネクタにおいては、複数の端子部(コンタクト)が、一方向に沿って一列に配置される。
近年、FPC基板およびリジッド基板等の配線回路基板において、配線パターンのファインピッチ化が進んでいる。配線回路基板の配線パターンのファインピッチ化に伴って、配線パターンのピッチに合わせてZIFコネクタの端子部のピッチを小さくするとともにZIFコネクタの幅を小さくすることが望まれる。
しかしながら、ZIFコネクタの端子部のピッチを小さくすると、FPC基板とZIFコネクタとの間で接続不良が生じやすくなる。例えば、製造時の寸法誤差等によりFPC挿入口内に挿入されたFPC基板の位置がわずかにずれた場合、使用者がFPC基板をFPC挿入口に挿入する時に端子部同士の位置がずれた場合、またはFPC基板が湾曲した状態でFPC挿入口に挿入された場合に、FPC基板の端子部が、接触すべきでないZIFコネクタの端子部と接触することがある。そのため、ZIFコネクタの端子のピッチの縮小には限界がある。
本発明の目的は接続不良の発生を防止しつつ、両側の端子部間の幅を小さくすることが可能な配線回路基板用コネクタおよびその製造方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る配線回路基板用コネクタは、一面に複数の第1の配線パターンおよび複数の第1の端子部を有する第1の配線回路基板と一面に複数の第2の配線パターンおよび複数の第2の端子部を有する第2配線回路基板とを電気的に接続する配線回路基板用コネクタであって、絶縁性材料により形成されるとともに、第1および第2の面を有する板状のベース部と、ベース部の第1の面に二次元的に分散配置され、第1の配線回路基板の複数の第1の端子部にそれぞれ接合可能に設けられる複数の第1の接続端子と、複数の第1の接続端子に対応するようにベース部の第2の面に分散配置され、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部にそれぞれ接触可能に設けられる複数の第2の接続端子とを備え、複数の第1の接続端子と複数の第2接続端子とがベース部内でそれぞれ電気的に接続されるものである。
その配線回路基板用コネクタにおいては、ベース部の第1の面に分散配置された複数の第1の接続端子とベース部の第2の面に分散配置された複数の第2の接続端子とがベース部内でそれぞれ電気的に接続される。
複数の第1の接続端子が第1の配線回路基板の複数の第1の端子部にそれぞれ接合された状態で、複数の第2の接続端子が第2の配線回路基板の複数の第2の端子部にそれぞれ接触することにより、第1の配線回路基板の第1の配線パターンと第2の配線回路基板の第2の配線パターンとが電気的に接続される。
ベース部の第1の面に複数の第1の接続端子が二次元的に分散配置されるので、第1の配線回路基板の第1の配線パターンのピッチに比べて、第1の接続端子のピッチを大きくすることができる。また、ベース部の第2の面に複数の第2の接続端子が二次元的に分散配置されるので、第2の配線回路基板の第2の配線パターンのピッチに比べて、第2の接続端子のピッチを大きくすることができる。
それにより、第1の接続端子および第2の接続端子の面積を十分に確保することができる。また、隣り合う第1の接続端子間の間隔および隣り合う第2の接続端子間の間隔を十分に確保することができる。したがって、第1の配線回路基板の複数の第1の端子部にベース部の複数の第1の接続端子を接合する際に、ベース部の複数の第1の接続端子を第1の配線回路基板の第1の端子部に容易に位置決めすることができる。また、ベース部上に第2の配線回路基板を配置する際に、第2の配線回路基板の第2の端子部と第2の接続端子との間にわずかな位置ずれがあっても、第2の端子部と第2の接続端子との間の電気的接続を確保することができる。
その結果、第1の配線回路基板、配線回路基板用コネクタおよび第2の配線回路基板の間で接続不良が生じることを防止することができる。
また、複数の第1の接続端子および複数の第2の接続端子が二次元的に分散配置されているので、複数の第1の接続端子および複数の第2の接続端子の面積ならびに隣り合う第1の接続端子間の間隔および隣り合う第2の接続端子間の間隔を小さくすることなく、配線回路基板用コネクタの幅を小さくすることができる。
さらに、複数の第1の接続端子と複数の第2の接続端子とがベース部内で電気的に接続されているので、配線回路基板用コネクタの厚みを小さくすることができる。
(2)ベース部は、二次元的に分散配置された複数の貫通孔を有し、複数の第1の接続端子は、ベース部の第1の面側に露出するように複数の貫通孔内にそれぞれ設けられ、複数の第2の接続端子は、ベース部の第2の面側に露出するように複数の貫通孔内にそれぞれ設けられ、複数の第1の接続端子と複数の第2の接続端子とが複数の貫通孔内でそれぞれ接続されてもよい。
この場合、簡単な構造で複数の第1の接続端子と複数の第2の接続端子とがベース部内で電気的に接続される。
(3)配線回路基板用コネクタは、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部が複数の第2の接続端子に接触した状態でベース部に対して第2の配線回路基板を保持する保持部材をさらに備えてもよい。
この場合、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部が複数の第2の接続端子に接触した状態で、保持部材により、第2の配線回路基板がベース部に対して保持される。それにより、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部が複数の第2の接続端子に確実に接触する。
(4)保持部材は、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部が複数の第2の接続端子に接触した状態で第2の配線回路基板の他面に配置される保持板と、保持板が第2の配線回路基板をベース部に対して押圧するように保持板をベース部に係止する係止部とを備えてもよい。
この場合、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部が複数の第2の接続端子に接触した状態で保持部材が第2の配線回路基板の他面に配置され、係止部により保持板がベース部に係止される。それにより、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部とベース部の複数の第2の接続端子との電気的接続が確実に維持される。
(5)保持板は、ベース部の複数の第2の接続端子に対向する位置に複数の突起部を有してもよい。
この場合、保持板の複数の突起部により第2の配線回路基板の複数の第2の端子部がベース部の複数の第2の接続端子に押圧される。それにより、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部とベース部の複数の第2の接続端子とが確実に接触する。
(6)係止部は、保持板の対向する一対の側辺に一体的に設けられ、ベース部の一対の側辺を係止する側面部を含んでもよい。
この場合、一対の側面部によりベース部が係止されることにより、保持板が第2の配線回路基板をベース部に対して押圧した状態で保持板がベース部に対して保持される。それにより、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部と複数の第2の接続端子とが確実に接触する。
(7)係止部は、保持板の少なくとも対向する一対の側辺とベース部の一対の側辺とを互いに保持する弾性部材を含んでもよい。
この場合、弾性部材によりベース部が係止されることにより、保持板が第2の配線回路基板をベース部に対して押圧した状態で保持板がベース部に対して保持される。それにより、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部と複数の第2の接続端子とが確実に接触する。
(8)複数の第2の接続端子は、複数の第1の接続端子よりも軟質の材料により形成されてもよい。
この場合、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部またはベース部の複数の第2の接続端子に寸法誤差がある場合でも、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部がベース部の複数の第2の接続端子に押圧されることにより複数の第2の接続端子が変形し、複数の第2の端子部と複数の第2の接続端子とが均一に接触することができる。
(9)一面に複数の第1の配線パターンおよび複数の第1の端子部を有する第1の配線回路基板と一面に複数の第2の配線パターンおよび複数の第2の端子部を有する第2配線回路基板とを電気的に接続する配線回路基板用コネクタの製造方法であって、導電性板を加工することにより導電性板の第1の面に二次元的に分散配置された複数の突起を形成する工程と、複数の突起を覆うように導電性板の第1の面上に絶縁層からなるベース部を形成する工程と、導電性板の複数の突起がそれぞれ分離するように導電性板を第1の面とは反対の第2の面側から薄く加工することにより、第1の配線回路基板の複数の第1の端子部に接合可能な複数の第1の接続端子を形成する工程と、ベース部に複数の第1の接続端子にそれぞれ達する複数の孔を形成する工程と、ベース部の複数の孔内にそれぞれ導電性材料を設けることにより、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部に接触可能な複数の第2の接続端子を形成する工程とを備えたものである。
その配線回路基板用コネクタの製造方法においては、導電性板が加工されることにより導電性板の第1の面に二次元的に分散配置された複数の突起が形成される。また、複数の突起を覆うように導電性板の第1の面上に絶縁層からなるベース部が形成される。さらに、導電性板の複数の突起がそれぞれ分離するように導電性板が第1の面とは反対の第2の面側から薄く加工されることにより、第1の配線回路基板の複数の第1の端子部に接合可能な複数の第1の接続端子が形成される。そして、ベース部に複数の第1の接続端子にそれぞれ達する複数の孔が形成される。さらに、ベース部の複数の孔内にそれぞれ導電性材料が設けられることにより、第2の配線回路基板の複数の第2の端子部に接触可能な複数の第2の接続端子が形成される。このようにして、配線回路基板用コネクタが製造される。
その配線回路基板用コネクタにおいては、ベース部の第1の面に分散配置された複数の第1の接続端子とベース部の第2の面に分散配置された複数の第2の接続端子とがベース部内でそれぞれ電気的に接続される。
複数の第1の接続端子が第1の配線回路基板の複数の第1の端子部にそれぞれ接合された状態で、複数の第2の接続端子が第2の配線回路基板の複数の第2の端子部にそれぞれ接触することにより、第1の配線回路基板の第1の配線パターンと第2の配線回路基板の第2の配線パターンとが電気的に接続される。
ベース部の第1の面に複数の第1の接続端子が二次元的に分散配置されるので、第1の配線回路基板の第1の配線パターンのピッチに比べて、第1の接続端子のピッチを大きくすることができる。また、ベース部の第2の面に複数の第2の接続端子が二次元的に分散配置されるので、第2の配線回路基板の第2の配線パターンのピッチに比べて、第2の接続端子のピッチを大きくすることができる。
それにより、第1の接続端子および第2の接続端子の面積を十分に確保することができる。また、隣り合う第1の接続端子間の間隔および隣り合う第2の接続端子間の間隔を十分に確保することができる。したがって、第1の配線回路基板の複数の第1の端子部にベース部の複数の第1の接続端子を接合する際に、ベース部の複数の第1の接続端子を第1の配線回路基板の第1の端子部に容易に位置決めすることができる。また、使用者がベース部上に第2の配線回路基板を配置する際に、第2の配線回路基板の第2の端子部と第2の接続端子との間にわずかな位置ずれがあっても、第2の端子部と第2の接続端子との間の電気的接続を確保することができる。
その結果、第1の配線回路基板、配線回路基板用コネクタおよび第2の配線回路基板の間で接続不良が生じることを防止することができる。
また、複数の第1の接続端子および複数の第2の接続端子が二次元的に分散配置されているので、複数の第1の接続端子および複数の第2の接続端子の面積ならびに隣り合う第1の接続端子間の間隔および隣り合う第2の接続端子間の間隔を小さくすることなく、配線回路基板用コネクタの幅を小さくすることができる。
さらに、複数の第1の接続端子と複数の第2の接続端子とがベース部内で電気的に接続されているので、配線回路基板用コネクタの厚みを小さくすることがで
きる。
きる。
本発明によれば、第1の配線回路基板、配線回路基板用コネクタおよび第2の配線回路基板の間で接続不良が生じることを防止することができる。また、複数の第1の接続端子および複数の第2の接続端子の面積ならびに隣り合う第1の接続端子間の間隔および隣り合う第2の接続端子間の間隔を小さくすることなく、配線回路基板用コネクタの幅を小さくすることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る配線回路基板用コネクタおよびその製造方法について図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態では、フレキシブルプリント回路基板(以下、FPC基板と呼ぶ)とリジッドプリント基板(以下、リジッド基板と呼ぶ)とが配線回路基板用コネクタにより接続される。
(1)配線回路基板用コネクタ
図1は、FPC基板が配線回路基板用コネクタを介してリジッド基板に接続された状態を示す外観斜視図である。図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1のB−B線断面図である。また、図4は配線回路基板用コネクタの下面図である。
図1は、FPC基板が配線回路基板用コネクタを介してリジッド基板に接続された状態を示す外観斜視図である。図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1のB−B線断面図である。また、図4は配線回路基板用コネクタの下面図である。
図1に示すように、リジッド基板30上に、配線回路基板用コネクタ10が固定される。配線回路基板用コネクタ10は、ベース部2およびカバー部15を有する。ベース部2とカバー部15との間に、長尺状のFPC基板20が挿入される。これにより、FPC基板20上の配線パターン22(後述の図9参照)とリジッド基板30上の配線パターン(図示せず)とが電気的に接続される。
以下、配線回路基板用コネクタ10の詳細な構造について説明する。図2および図3に示すように、配線回路基板用コネクタ10は、例えばポリフェニレンサルファイドからなる板状のベース部2を有する。ベース部2には、複数の孔部2aが形成される。
各孔部2aは、ベース部2の上面から所定の深さまで形成された上部孔21、
およびその上部孔21の下端部からベース部2の下面まで形成された下部孔22からなる。各上部孔21の内径は下方に向かって漸次小さくなり、各下部孔22の内径は下方に向かって漸次大きくなる。
およびその上部孔21の下端部からベース部2の下面まで形成された下部孔22からなる。各上部孔21の内径は下方に向かって漸次小さくなり、各下部孔22の内径は下方に向かって漸次大きくなる。
図4に示すように、複数の孔部2aは、ベース部2の底面の互いに垂直な2辺に沿って行方向および列方向に並ぶように形成される。図4の例では、複数の孔部2aが4行および5列に配置される。
図2および図3に示すように、各下部孔22を埋めるように、例えばステンレスからなる下部端子1が設けられる。下部端子1の下面には、例えばニッケルおよび金からなる表面層4bが形成される。表面層4bは、半田5を介してリジッド基板30上の配線パターン(図示せず)の端子部に接続される。
各上部孔21を埋めるとともに、ベース部2の上面側に突出するように、例えば銅からなる上部端子3が形成される。ベース部2の上面側に突出する上部端子3の部分の表面には、例えばニッケルおよび金からなる表面層4aが形成される。
本実施の形態では、上部端子3の材料として、下部端子1の材料よりも軟らかい材料が用いられる。上部端子3のヤング率は、60Pa以上15GPa以下であることが好ましい。
複数の上部端子3の表面に形成された表面層4aと接触するように、ベース部2上にFPC基板20が配置される。以下、FPC基板20と略垂直に交差する配線回路基板用コネクタ10の一辺と平行な方向を配線回路基板用コネクタ10の幅方向という。後述するように、FPC基板20は、各上部端子3と対応するように複数の端子部23(後述の図9参照)を有する。FPC基板20の各端子部23が、対応する上部端子3と接触するように、FPC基板20が位置決めされる。この場合、FPC基板20の位置合わせのためのアライメントマークをベース部2上またはFPC基板20上に設けてもよい。
ベース部2上にFPC基板20が配置された状態で、例えばポリフェニレンサルファイドからなるカバー部15がベース部2に取り付けられる。カバー部15は、上面部15aおよび側面部15bを有する。側面部15bはベース部2の3つの側面を覆うように設けられる。
カバー部15の上面部15aの下面には、複数の上部端子3にそれぞれ対応するように、複数の突起部16が設けられる。カバー部15の突起部16によりFPC基板20の各端子部が対応する上部端子3に押圧される。
なお、突起部16の代わりに、弾性を有する球状部材がカバー部51の上面部15aに取り付けられてもよい。この場合、FPC基板20からの反力により球状部材が適度に変形する。それにより、FPC基板20に加わる応力が低減され、FPC基板20の損傷が防止される。球状部材の材料としては、リン青銅、黄銅、ベリリウム銅、銅、ステンレス、天然ゴム、ブチル、ブタジエン、ウレタンまたはシリコンゴムを用いることができる。
ベース部2の上記の3つの側面には、水平に延びる突条部2bが形成される。また、カバー部15の側面部15bの下端部内側には、水平に延びる突条部15cが設けられる。カバー部15の突条部15cがベース部2の突条部2bの下面で係止されることにより、突起部16がFPC基板20の各端子部を対応する上部端子3に押し当てた状態で、カバー部15がベース部2に固定される。
(2)配線回路基板用コネクタの製造方法
図5および図6は配線回路基板用コネクタ10の製造方法を説明するための模式的工程断面図である。
図5および図6は配線回路基板用コネクタ10の製造方法を説明するための模式的工程断面図である。
最初に、図5(a)に示すように、金属板50を用意する。金属板50の材料としては、リン青銅、黄銅、ベリリウム銅またはステンレス等の引っ張り強度が高い金属を用いることが好ましく、導電性が比較的高いリン青銅を用いることがより好ましい。また、金属板50の引っ張り強度は、200MPa以上1000MPa以下であることが好ましい。
次に、金属板50の上面を覆うように感光性ドライフィルムをラミネートする。そして、そのドライフィルムを露光および現像することにより、金属板50上に行方向および列方向に沿って並ぶ複数の円形のドライフィルムパターンを形成する。
次に、金属板50の露出した領域にウェットハーフエッチングを行う。エッチング深さは金属板50の厚みの30%以上70%以下の範囲である。その後、ドライフィルムパターンを剥離して除去する。これにより、図5(b)に示すように、金属板50上に複数の円形の凸部50aが形成される。
図7は、ウェットハーフエッチング後の金属板50の上面図である。図7に示すように、金属板50上の複数の円形の凸部50aは、行方向および列方向に沿って並ぶように配置される。
次に、図5(c)に示すように、例えばポリフェニレンサルファイドを金型に流し込んでモールド成型を行うことにより、金属板50上にベース部2を形成する。この場合、板のベース部2の3つの側面に突条部2bが形成される。
ベース部2の材料として、ポリフェニレンサルファイドの代わりに、ポリアミド、液晶ポリマ、エポキシ、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、またはポリエステル等の他の絶縁材料を用いてもよい。ベース部2の厚みT1は、0.01mm以上2.0mm以下であることが好ましく、0.4mm以上0.6mm以下であることがより好ましい。
次に、図5(d)に示すように、ベース部2の下面が露出するように、金属板50の下面側から厚み方向に30%以上70%以下の範囲でウェットハーフエッチングを行う。これにより、金属の凸部50aからなる下部端子1が形成される。
次に、図6(e)に示すように、例えば、炭酸ガスレーザによる非貫通加工(ブラインドビアホール加工)により、下部端子1に達する上部孔21をベース部2に形成する。なお、炭酸ガスレーザの代わりに、イットリウム・アルミニウム・ガーネット第3高調波レーザ(UV−YAG)またはエキシマレーザを用いてもよい。
次に、上部孔21の内壁に生じたスミア(溶融した樹脂)を例えば過マンガン酸を用いて取り除く。
次に、図6(f)に示すように、上部孔21を埋めるとともにベース部2の上面側に突出するように、上部端子3を形成する。具体的には、ベース部2の上面、上部孔21の内周面、および上部孔21内で露出する下部端子1の表面を覆うように無電解銅めっき層を形成する。次に、上部孔21を埋めるように、ベース部2上の所定の高さまで無電解銅めっき層上に電解銅めっき層を形成する。その後、上部孔21以外の領域に形成された銅めっき層の部分をエッチングにより除去する。これにより、上部端子3が形成される。
なお、他の方法で上部端子3を形成してもよい。例えば、ベース部2の上面、上部孔21の内周面、および上部孔21内で露出する下部端子1の表面を覆うように無電解銅めっき層を形成する。そして、上部孔21の領域を除いて無電解銅めっき層の上面にめっきレジストを形成する。その後、露出する無電解銅めっき層の表面(上部孔21内)に電解銅めっき層を形成する。その後、めっきレジストに覆われた無電解めっき層の部分とめっきレジストとを除去する。それにより、上部端子3が形成される。
上部端子3の材料として、銅の代わりに、金等の比較的軟らかい材料を用いてもよい。上部端子3の厚みT2は、10μm以上50μm以下であることが好ましい。なお、上部端子3とFPC基板20の端子部との接続性が維持されるのであれば、サブランドのような構造で下部端子1の上面、上部孔21の内周面および上部孔21の縁部の沿うように凹状の上部端子3を形成してもよい。
次に、図6(g)に示すように、ベース部2の上面側における上部端子3の露出面に無電解めっきにより例えばニッケルおよび金からなる表面層4aを形成するとともに、ベース部2の下面側における下部端子1の露出面に無電解めっきにより例えばニッケルおよび金からなる表面層4bを形成する。表面層4aは上部端子3と一体化し、表面層4bは下部端子1と一体化する。
上部端子3(表面層4a)の直径D1は0.02mm以上2.00mm以下であることが好ましく、0.10mm以上0.30mm以下であることがより好ましい。下部端子1(表面層4b)の直径D2は0.02mm以上2.00mm以下であることが好ましく、0.10mm以上0.30mm以下であることがより好ましい。上部端子3(表面層4a)のピッチP1および下部端子1(表面層4b)のピッチP2は0.10mm以上1.00mm以下であることが好ましく、0.40mm以上0.60mm以下であることがより好ましい。ここで、ピッチとは、隣接する2つの部位(例えば上部端子3または下部端子1)の中心間の距離を言う。
なお、電解めっきにより表面層4a、4bを形成してもよい。また、表面層4a、4bの材料として、ニッケルおよび金の代わりに、すずまたは水溶性プリフラックスを用いてもよい。
一方、図6(h)に示すように、例えばポリフェニレンサルファイドを金型に流し込んでモールド成型を行うことにより、上面部15aおよび側面部15bからなるカバー部15が形成される。カバー部15の上面部15aの下面には、複数の突起部16が形成され、カバー部15の側面部15bには、突条部15cが形成される。
カバー部15の厚みT3は、0.01mm以上2.00mm以下であることが好まく、0.40mm以上0.60mm以下であることがより好ましい。
これにより、配線回路基板用コネクタ10が完成する。なお、カバー部15がベース部2に取り付けられた状態の配線回路基板用コネクタ10の厚みは、0.02mm以上4.00mm以下であることが好ましく、0.80mm以上1.20mm以下であることがより好ましい。
(3)FPC基板とリジッド基板との接続
図8は、配線回路基板用コネクタ10を用いたFPC基板20とリジッド基板30との接続方法について説明するための断面図である。また、図9は、配線回路基板用コネクタ10のベース部2上にFPC基板20が配置された状態を示す平面図である。
図8は、配線回路基板用コネクタ10を用いたFPC基板20とリジッド基板30との接続方法について説明するための断面図である。また、図9は、配線回路基板用コネクタ10のベース部2上にFPC基板20が配置された状態を示す平面図である。
図8(a)に示すように、配線回路基板用コネクタ10の複数の下部端子1(表面層4b)を半田5によってリジッド基板30上の配線パターン(図示せず)の端子部に接合する。それにより、配線回路基板用コネクタ10のベース部2がリジッド基板30上に固定される。
次に、図8(b)に示すように、FPC基板20を複数の上部端子3(表面層4a)上に配置する。この場合、FPC基板20の位置合わせのためのアライメントマークをベース部2上またはFPC基板20上に設けてもよい。
図9に示すように、FPC基板20には、複数の配線パターン22が形成される。各配線パターン22の先端部に、端子部23が設けられる。この場合、FPC基板20の各端子部23が、対応する配線回路基板用コネクタ10の上部端子3上に位置するように、FPC基板20を位置決めする。
次に、図8(c)に示すように、ベース部2の突条部2bがカバー部15の突条部15cにより係止されるように、カバー部15をベース部2に取り付ける。この場合、カバー部15の突起部16により、FPC基板20の各端子部23が対応する上部端子3に押し当てられる。その状態で、FPC基板20が配線回路基板用コネクタ10に固定される。
このようにして、FPC基板20の各配線パターン22が、配線回路基板用コネクタ10の表面層4a、上部端子3、下部端子1および表面層4bを介して、リジッド基板30の配線パターン(図示せず)に電気的に接続される。
(4)本実施の形態における効果
本実施の形態に係る配線回路基板用コネクタ10おいては、上部端子3および下部端子1が行方向および列方向に沿って2次元状に並ぶように配置される。この場合、FPC基板20の配線パターン22のピッチに比べて、FPC基板20の端子部23のピッチおよび配線回路基板用コネクタ10の上部端子3のピッチを大きくすることができる。また、リジッド基板30の配線パターンのピッチに比べて、リジッド基板30の端子部のピッチおよび配線回路基板用コネクタ10の下部端子1のピッチを大きくすることができる。それにより、上部端子3および下部端子1の面積を十分に確保することができるとともに、隣り合う上部端子3間の間隔および隣り合う下部端子1間の間隔を十分に確保することができる。
本実施の形態に係る配線回路基板用コネクタ10おいては、上部端子3および下部端子1が行方向および列方向に沿って2次元状に並ぶように配置される。この場合、FPC基板20の配線パターン22のピッチに比べて、FPC基板20の端子部23のピッチおよび配線回路基板用コネクタ10の上部端子3のピッチを大きくすることができる。また、リジッド基板30の配線パターンのピッチに比べて、リジッド基板30の端子部のピッチおよび配線回路基板用コネクタ10の下部端子1のピッチを大きくすることができる。それにより、上部端子3および下部端子1の面積を十分に確保することができるとともに、隣り合う上部端子3間の間隔および隣り合う下部端子1間の間隔を十分に確保することができる。
したがって、配線回路基板用コネクタ10の下部端子1をリジッド基板30の各端子部に接合する際に、下部端子1をリジッド基板30の各端子部に容易に位置決めすることができる。また、配線回路基板用コネクタ10のベース部15上にFPC基板20を配置する際に、上部端子3と端子部23との間にわずかな位置ずれがあっても、各上部端子3と各端子部23との電気的接続を確保することができる。
その結果、FPC基板20、配線回路基板用コネクタ10およびリジッド基板30の間で接続不良が生じることを防止することができる。
また、上部端子3および下部端子1が行方向および列方向に二次元的に分散配置されているので、上部端子3および下部端子1の面積ならびに隣り合う上部端子3間の間隔および隣り合う下部端子1間の間隔を小さくすることなく、配線回路基板用コネクタ10の幅を小さくすることができる。
また、本実施の形態に係る配線回路基板用コネクタ10においては、ベース部2の孔部2a内に一体的に形成された上部端子3および下部端子1によりFPC基板20の端子部23とリジッド基板30の端子部とが電気的に接続される。それにより、配線回路基板用コネクタ10の薄型化が可能になる。
また、本実施の形態に係る配線回路基板用コネクタ10においては、カバー部15がベース部2に取り付けられることによりFPC基板20がベース部2上に固定され、カバー部15がベース部2から取り外されることによりFPC基板20が開放される。それにより、他の設備を必要とせず容易に配線回路基板用コネクタ10に対するFPC基板20の接続および取り外しを行うことができる。
また、本実施の形態では、カバー部15に設けられた複数の突起部16により、FPC基板20の各端子部23が対応する上部端子3に押し当てられる。それにより、FPC基板20の各端子部23と上部端子3との接続性が確保される。
また、本実施の形態では、上部端子3が下部端子1よりも軟らかい。この場合、カバー部15の突起部16によってFPC基板20の端子部23が上部端子3に押し当てられた際に、上部端子3が僅かに変形する。それにより、上部端子3またはFPC基板20の端子部23の高さにばらつきがあっても、FPC基板20の端子部23が上部端子3に押し当てられることにより、上部端子3が僅かに変形して端子部23に密着する。それにより、FPC基板20の各端子23と配線回路基板用コネクタ10の各上部端子3との接続性を確実に確保することができる。
なお、上部端子3とFPC基板20の端子部23との接続性が確実に確保されるのであれば、上部端子3の材料として、下部端子1の材料と同じ硬さの材料または下部端子1の材料よりも硬い材料を用いてもよい。
また、本実施の形態では、金属板50にエッチングを行うことにより下部端子1が形成され、ベース部2上および上部孔21内にめっきおよびエッチングを行うことにより上部端子3が形成される。この場合、上部端子3および下部端子1の表面に凹凸または突起等が形成されることがなく上部端子3および下部端子1を高い精度で形成することができる。それにより、隣接する上部端子3が互いに接触すること、および隣接する下部端子1が互いに接触することが防止される。また、FPC基板20の各端子部23が、接触すべきでない上部端子3に接触すること、およびリジッド基板30の各端子部が、接触すべきでない下部端子1に接触することが防止される。
(5)カバー部の変形例
図10は、カバー部15の変形例を示す断面図である。
図10は、カバー部15の変形例を示す断面図である。
図10(a)に示すカバー部51が図2に示すカバー層15と異なるのは、次の点である。カバー部51の上面部15aの下面に、突起部16の代わりに、円弧状に湾曲されたピンばね16aが取り付けられる。
この場合、ピンばね16aによりFPC基板20が押圧される際に、FPC基板20からの反力によりピンばね16a適度に変形する。それにより、FPC基板20に加わる応力が低減され、FPC基板20の損傷が防止される。
図10(b)に示すカバー部52が図2に示すカバー層15と異なるのは、次の点である。カバー部52には側面部15bが設けられない。この場合、ピンばね52aによって、カバー部52がベース部2に固定される。なお、ピンばね52aの代わりに、他の弾性部材または非弾性部材を用いてカバー部52をベース部2に固定してもよい。
(6)他の変形例
上記実施の形態では、上部端子3および下部端子1が行方向および列方向に沿うようにそれぞれ配置されるが、上部端子3および下部端子1の配置は2次元状であればこれに限らず、FPC基板20の配線パターン22の配置またはリジッド基板30の配線パターンの配置等に応じて適宜変更してもよい。例えば、隣接する行または列において互いにずれるように上部端子3および下部端子1がそれぞれ配置されてもよく、または放射状に上部端子3および下部端子1がそれぞれ配置されてもよい。
上記実施の形態では、上部端子3および下部端子1が行方向および列方向に沿うようにそれぞれ配置されるが、上部端子3および下部端子1の配置は2次元状であればこれに限らず、FPC基板20の配線パターン22の配置またはリジッド基板30の配線パターンの配置等に応じて適宜変更してもよい。例えば、隣接する行または列において互いにずれるように上部端子3および下部端子1がそれぞれ配置されてもよく、または放射状に上部端子3および下部端子1がそれぞれ配置されてもよい。
また、上記実施の形態では、リジッド基板30上に配線回路基板用コネクタ10が固定され、配線回路基板用コネクタ10に取り外し可能にFPC基板20が接続されるが、配線回路基板用コネクタ10の用途はこれに限らない。例えば、FPC基板20上に配線回路基板用コネクタ10が固定され、配線回路基板用コネクタ10に取り外し可能に他のFPC基板20が接続されてもよい。
(7)実施例
以下のようにして、図1〜図9に示す配線回路基板用コネクタ10を作製した。
以下のようにして、図1〜図9に示す配線回路基板用コネクタ10を作製した。
最初に、175μmの厚みを有するリン青銅箔を金属板50として用意した(図5(a)参照)。この金属板の上に、ロールラミネータを用いて15μmの厚みを有するドライフィルムをラミネートした。そして、そのドライフィルムを露光および現像することにより、複数の円形のドライフィルムパターンを形成した。
次に、金属板50の上面の露出領域に、塩化第二鉄水溶液を用いて厚さ方向に90μmのエッチングを行い、複数の円形の凸部50aを形成した。(図5(b)参照)。
次に、ポリフェニレンサルファイドを金型に流し込んでモールド成型を行うことにより、金属板50上に500μmの厚みT1を有するベース部2を形成した(図5(c)参照)。
同時に、ポリフェニレンサルファイドを金型に流し込んでモールド成型を行うことにより、700μmの厚みT3を有するカバー部15を形成した(図6(h)参照)。このとき、カバー部15の上面部15aに直径150μmの複数の球状の天然ゴムを埋め込んで複数の突起部16を形成した。
次に、金属板50の下面側から塩化第二鉄水溶液を用いて厚さ方向に85μmのエッチングを行い、複数の下部端子1を形成した(図5(d)参照)。
次に、炭酸ガスレーザ加工機を用いて、直径150μmの複数の円形の上部孔21をベース部2に形成した(図6(e)参照)。このとき、20mJのエネルギーのレーザ光を10回射出することにより、各上部孔21を形成した。その後、上部孔21の内壁に生じたスミアを過マンガン酸ナトリウムを用いて取り除いた。
次に、各下部端子1の下面を覆うようにベース部2の下面にめっきレジストとしてドライフィルムをラミネートした。次に、ベース部2の上面、上孔部21の内周面、および上孔部21内で露出する下部端子1の表面を覆うように、0.7μmの厚みを有する無電解銅めっき層を形成した。次に、上部孔21を埋めるとともにベース部2上で20μmの厚みを有する電解銅めっき層を形成した。
次に、上部孔21上において、電解銅めっき層上にエッチングレジストを形成した。そして、露出する電解銅めっき層の領域を塩化第二鉄溶液を用いてエッチングを行うことにより、上部端子3を形成した。
次に、無電解めっきにより、3μmの厚みを有するニッケル層および0.3μmの厚みを有する金属からなる表面層4a、4bを形成した(図6(g)参照)。上部端子3(表面層4a)の直径D1を0.25mmとし、下部端子1(表面層4b)を直径D2を0.25mmとした。また、上部端子3(表面層4a)のピッチP1および下部端子1(表面層4b)のピッチP2をそれぞれ0.40mmとした。また、上部端子3(表面層4a)および下部端子1(表面層4b)を4行5列にそれぞれ配置した。
このようにして作製した配線回路基板用コネクタ10の幅は5.85mmであり、配線回路基板用コネクタ10の上面および下面の面積はそれぞれ31.8825mm2であった。
この配線回路基板用コネクタ10を用いて、配線パターン22のピッチが60μmであるFPC基板20と配線パターンのピッチが60μmであるリジッド基板30とを良好に接続することができた。それにより、上部端子3および下部端子1のピッチP1、P2および直径D1、D2を適度な大きさに維持しつつ配線パターン22のピッチが小さいFPC基板20と配線パターンのピッチが小さいリジッド基板30とを良好に接続できることがわかった。
(8) 請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、リジッド基板30が第1の配線回路基板の例であり、リジッド基板30の配線パターンが第1の配線パターンの例であり、リジッド基板30の端子部が第1の端子部の例であり、FPC基板20が第2の配線回路基板の例であり、配線パターン22が第2の配線パターンの例であり、端子部23が第2の端子部の例であり、下部端子1が第1の接続端子の例であり、上部端子3が第2の接続端子の例である。
また、孔部2aが貫通孔の例であり、カバー部15が保持部材の例であり、上面部15aが保持板の例であり、突起部16またはピンばね16aが突起部の例であり、側面部15bまたはピンばね52aが係止部の例であり、ピンばね52aが弾性部材の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、種々の配線回路基板の接続に有効に利用することができる。
1 下部端子
2 ベース部
2b,15c 突条部
3 上部端子
4a,4b 表面層
5 半田
10 配線回路基板用コネクタ
15,51,52 カバー部
15a 上面部
15b 側面部
16 突起部
16a,52a ピンバネ
20 FPC基板
22 配線パターン
23 端子部
30 リジッド基板
50 金属板
2 ベース部
2b,15c 突条部
3 上部端子
4a,4b 表面層
5 半田
10 配線回路基板用コネクタ
15,51,52 カバー部
15a 上面部
15b 側面部
16 突起部
16a,52a ピンバネ
20 FPC基板
22 配線パターン
23 端子部
30 リジッド基板
50 金属板
Claims (9)
- 一面に複数の第1の配線パターンおよび複数の第1の端子部を有する第1の配線回路基板と一面に複数の第2の配線パターンおよび複数の第2の端子部を有する第2配線回路基板とを電気的に接続する配線回路基板用コネクタであって、
絶縁性材料により形成されるとともに、第1および第2の面を有する板状のベース部と、
前記ベース部の前記第1の面に二次元的に分散配置され、前記第1の配線回路基板の前記複数の第1の端子部にそれぞれ接合可能に設けられる複数の第1の接続端子と、
前記複数の第1の接続端子に対応するように前記ベース部の前記第2の面に分散配置され、前記第2の配線回路基板の前記複数の第2の端子部にそれぞれ接触可能に設けられる複数の第2の接続端子とを備え、
前記複数の第1の接続端子と前記複数の第2接続端子とが前記ベース部内でそれぞれ電気的に接続されることを特徴とする配線回路基板用コネクタ。 - 前記ベース部は、二次元的に分散配置された複数の貫通孔を有し、
前記複数の第1の接続端子は、前記ベース部の前記第1の面側に露出するように前記複数の貫通孔内にそれぞれ設けられ、
前記複数の第2の接続端子は、前記ベース部の前記第2の面側に露出するように前記複数の貫通孔内にそれぞれ設けられ、
前記複数の第1の接続端子と前記複数の第2の接続端子とが前記複数の貫通孔内でそれぞれ接続されたことを特徴とする請求項1記載の配線回路基板用コネクタ。 - 前記第2の配線回路基板の前記複数の第2の端子部が前記複数の第2の接続端子に接触した状態で前記ベース部に対して前記第2の配線回路基板を保持する保持部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の配線回路基板用コネクタ。
- 前記保持部材は、
前記第2の配線回路基板の前記複数の第2の端子部が前記複数の第2の接続端子に接触した状態で前記第2の配線回路基板の他面に配置される保持板と、
前記保持板が前記第2の配線回路基板を前記ベース部に対して押圧するように前記保持板を前記ベース部に係止する係止部とを備えることを特徴とする請求項3記載の配線回路基板用コネクタ。 - 前記保持板は、前記ベース部の前記複数の第2の接続端子に対向する位置に複数の突起部を有することを特徴とする請求項4記載の配線回路基板用コネクタ。
- 前記係止部は、
前記保持板の対向する一対の側辺に一体的に設けられ、前記ベース部の一対の側辺を係止する側面部を含むことを特徴とする請求項4または5記載の配線回路基板用コネクタ。 - 前記係止部は、
前記保持板の少なくとも対向する一対の側辺と前記ベース部の一対の側辺とを互いに保持する弾性部材を含むことを特徴とする請求項4または5記載の配線回路基板用コネクタ。 - 前記複数の第2の接続端子は、前記複数の第1の接続端子よりも軟質の材料により形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の配線回路基板用コネクタ。
- 一面に複数の第1の配線パターンおよび複数の第1の端子部を有する第1の配線回路基板と一面に複数の第2の配線パターンおよび複数の第2の端子部を有する第2配線回路基板とを電気的に接続する配線回路基板用コネクタの製造方法であって、
導電性板を加工することにより前記導電性板の第1の面に二次元的に分散配置された複数の突起を形成する工程と、
前記複数の突起を覆うように前記導電性板の前記第1の面上に絶縁層からなるベース部を形成する工程と、
前記導電性板の前記複数の突起がそれぞれ分離するように前記導電性板を前記第1の面とは反対の第2の面側から薄く加工することにより、前記第1の配線回路基板の前記複数の第1の端子部に接合可能な複数の第1の接続端子を形成する工程と、
前記ベース部に前記複数の第1の接続端子にそれぞれ達する複数の孔を形成する工程と、
前記ベース部の前記複数の孔内にそれぞれ導電性材料を設けることにより、前記第2の配線回路基板の前記複数の第2の端子部に接触可能な複数の第2の接続端子を形成する工程とを備えたことを特徴とする配線回路基板用コネクタの製造方法。
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WO2021241096A1 (ja) * | 2020-05-29 | 2021-12-02 | ミネベアミツミ株式会社 | 配線基板、回転機器及び回転装置 |
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-
2009
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