JP2010257375A - 反力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標速度以下の状態から車速を上昇させる際に、アクセルペダルの戻りが過大になることを抑制する。
【解決手段】反力装置10は、目標速度を設定する目標速度設定部24と、車速を検出する車速センサ16と、アクセルペダル12に反力を付与する反力付与機構22と、アクセルペダル12の踏み込み量に対する反力の特性を目標速度に応じて変更する反力特性設定部28と、車両の加速状態の終了を判定する加速状態終了判定部26とを備え、反力特性設定部28は、目標速度以下の状態から車速が上昇している場合に、加速状態終了判定部26が加速状態の終了を判定するまでは反力を発生させないようにする。
【選択図】図1

Description

この発明は、アクセルペダルに反力を付与することにより、目標速度での車両の走行を補助する反力装置に関する。
従来より、アクセルペダルに反力(該アクセルペダルを初期位置に戻す方向への力)を付与することにより、目標速度での車両の走行を補助する反力装置が知られている。
特許文献1には、車速センサ、舵角センサ、勾配センサ及び振動センサの各検出値を用いてしきい速度(目標速度)を算出し、車速が前記しきい速度に達したときにアクセルペダルに反力を付与することにより、運転者に速度の出し過ぎを確実に認識させることが提案されている。
特開2003−260951号公報
特許文献1の技術では、しきい速度以下の状態から車速を上昇させる際に、前記車速が前記しきい速度以上になったときに初めてアクセルペダルに反力を付与する構成になっている。
しかしながら、運転者は、車速を目標速度に到達させるためにアクセルペダルを大きく踏み込むのが一般的であり、前記アクセルペダルの踏み込み量が大きくなったことに対応して、前記車速が前記目標速度を越えないように前記アクセルペダルに反力を付与するのが通常である。この場合、前記運転者により大きく踏み込まれた前記アクセルペダルの位置は、前記反力の付与によって前記目標速度を維持するための位置にまで戻されてしまうので、前記運転者は違和感を感じることになる。
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、目標速度以下の状態から車速を上昇させる際に、アクセルペダルの戻りが過大になることを抑制することが可能となる反力装置を提供することを目的とする。
この発明に係る反力装置は、
車両の目標速度を設定する目標速度設定部と、前記車両の車速を判定する車速判定部と、アクセルペダルに反力を付与するアクチュエータと、運転者による前記アクセルペダルの踏み込み量に対する前記反力の特性を前記目標速度に応じて変更する反力特性設定部と、前記車両の加速状態の終了を判定する加速状態終了判定部とを備え、
前記反力特性設定部は、前記目標速度以下の状態から前記車速が上昇している場合に、前記加速状態終了判定部が前記加速状態の終了を判定するまでは前記反力を発生させないようにすることを特徴としている。
この発明によれば、前記目標速度以下の状態から前記車速を上昇させる際に、前記加速状態の終了まで前記反力を発生させないようにしたので、前記アクセルペダルの戻りが過大になることを抑制することができる。
また、一般的に、前記運転者が前記車速を自己が意図する車速にまで上昇させる際には、先ず、前記アクセルペダルを大きく踏み込んで前記車速を上昇させ、次に、前記運転者が意図する車速に収束するように前記アクセルペダルの踏み込みを緩めて、該アクセルペダルを初期位置側に戻す。この結果、前記加速状態が終了して、前記運転者が意図する車速に到達(収束)する。
そこで、この発明において、前記反力装置は、前記運転者により踏み込まれた前記アクセルペダルの初期位置側への戻りを判定する戻り判定部をさらに備え、前記戻り判定部が前記アクセルペダルの初期位置側への戻りを判定した場合に、前記加速状態終了判定部は、前記加速状態が終了したものと判定し、前記目標速度設定部は、前記加速状態の終了が判定された時点での車速に所定値を加えた値を前記目標速度に設定する。
この場合、前記反力装置側では、前記アクセルペダルが初期位置側に戻った時点を前記加速状態の完了と判定し、その時点での車速に前記所定値を加えた値を前記目標速度に設定するので、前記運転者の意図に応じた車速(前記目標速度)に設定することができ、前記車速が大きく上昇しても、前記反力の付与による前記アクセルペダルの戻りが過大になることを確実に抑制することができる。
この発明によれば、目標速度以下の状態から車速を上昇させる際に、加速状態の終了まで反力を発生させないようにしたので、アクセルペダルの戻りが過大になることを抑制することができる。
この発明の一実施形態に係る反力装置のブロック図である。 図1の反力装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図3Aは、車速の時間変化を示すタイムチャートであり、図3Bは、アクセルペダルの操作量の時間変化を示すタイムチャートであり、図3Cは、反力付与機構からアクセルペダルに付与される反力の時間変化を示すタイムチャートである。 図4A〜図4Cは、目標速度設定部に格納された、速度上乗せ量を算出するためのマップである。 アクセルペダルの操作と速度上乗せ量との関係を示す一覧表である。 図2のステップS6の詳細を示すフローチャートである。 図7Aは、車速の時間変化を示すタイムチャートであり、図7Bは、アクセルペダルの操作量の時間変化を示すタイムチャートであり、図7Cは、反力付与機構からアクセルペダルに付与される反力の時間変化を示すタイムチャートである。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
先ず、この発明の一実施形態に係る反力装置10の構成について、図1のブロック図を参照しながら説明する。
反力装置10は、四輪車等の車両に搭載可能であり、基本的には、アクセルペダル12、操作量センサ14、車速センサ(車速判定部)16、ECU(electronic control unit)18、ナビゲーションシステム20及び反力付与機構(アクチュエータ)22を備える。また、ECU18は、目標速度設定部24、加速状態終了判定部26、反力特性設定部28、戻り判定部30及びメモリ32を有する。さらに、ナビゲーションシステム20は、メモリ34を有する。
操作量センサ14は、アクセルペダル12の初期位置からの操作量(ペダル操作量θr[°])を検出してECU18に出力する。車速センサ16は、図示しない車両の車速V[km/時]を測定してECU18に出力する。ナビゲーションシステム20は、GPS(Global Positioning System)を用いて車両の位置を検出可能であると共に、メモリ34に記憶された各道路の推奨速度Vrec[km/時]の情報中、検出した車両の位置に応じた推奨速度VrecをECU18に通知する。なお、推奨速度Vrecは、例えば、各道路の状況に応じて燃費を最適化できる速度や各道路の制限速度を示す。燃費を最適化できる速度は、車両の燃費性能特性、道路の勾配、道路の種類(アスファルト、砂利道等)、カーブの有無等により予め設定しておくことができる。
ECU18は、メモリ32に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、エンジン等の制御や、目標速度設定部24、加速状態終了判定部26、反力特性設定部28及び戻り判定部30の機能を実現する。
ところで、一般的に、運転者が車速Vを自己が意図する車速(図3Aの目標速度Vd)にまで上昇させる際には、先ず、アクセルペダル12を大きく踏み込んで車速Vを上昇させ、次に、目標速度Vdに収束するようにアクセルペダル12の踏み込みを緩めて該アクセルペダル12を初期位置側に戻すことにより、加速状態を終了して目標速度Vdに到達させる。
そこで、ECU18内の戻り判定部30は、運転者により踏み込まれたアクセルペダル12が初期位置側に戻されたか否かを判定する。加速状態終了判定部26は、戻り判定部30がアクセルペダル12の初期位置側への戻りを判定した場合に、車両の加速状態が終了したものと判定する。
なお、戻り判定部30が判定する加速状態の終了とは、運転者が初期位置からアクセルペダル12を踏み込んで車速Vを上昇させる状態の後に、運転者がアクセルペダル12の踏み込みを緩めて、該アクセルペダル12を初期位置側に戻すことをいう。従って、戻り判定部30の判定基準によれば、加速状態が終了しても、車速Vは、車両の慣性等によって目標速度Vdに向かって上昇可能である。
目標速度設定部24は、加速状態終了判定部26が加速状態の終了を判定した時点(戻り判定部30がアクセルペダル12の初期位置側への戻りを判定した時点)でのペダル操作量θr(図3Bのθr1)、ペダル戻し角速度dθr/dt及び加速度aに基づいて速度上乗せ量(所定値)Vaを算出し、次に、加速状態の終了判定時の車速Veに速度上乗せ量Vaを加算した値を目標速度Vdとして設定する。
すなわち、目標速度設定部24は、車速Vが目標速度Vdに到達する前に運転者の意図する車速V(目標速度Vd)を推定し、推定した車速Vを目標速度Vdとして設定する。なお、速度上乗せ量Vaとは、目標速度Vdと加速状態の終了判定時の車速Veとの差である。目標速度設定部24における速度上乗せ量Vaの具体的な算出処理等については後述する。
反力特性設定部28は、アクセルペダル12に付与する反力Frの特性を設定し、設定した反力Frの特性に応じた制御信号Srを反力付与機構22に出力する。反力付与機構22は、アクセルペダル12に連結された図示しないモータ等からなり、反力特性設定部28からの制御信号Srに応じた反力Frをアクセルペダル12に付与する。これにより、アクセルペダル12には、ばね等によるアクセルペダル12自体の初期位置復帰力(初期位置に復帰しようとする力)に加えて反力付与機構22からの反力Frが付加される。
この場合、反力特性設定部28は、目標速度Vd以下の状態から車速Vが上昇している場合に、加速状態終了判定部26が加速状態の終了を判定するまでは反力付与機構22に対する制御信号Srの出力を行わない。すなわち、反力特性設定部28は、加速状態が終了するまでは、アクセルペダル12に反力Frが発生しないように(反力制御を行わせないように)反力付与機構22を制御する。
一方、加速状態終了判定部26が加速状態の終了を判定した場合に、反力特性設定部28は、目標速度設定部24が設定した目標速度Vdに対応するペダル操作量θr(図3Bのθr2)を算出して、算出したペダル操作量θr2に応じた反力Frの特性を設定し、設定した反力Frの特性に応じた制御信号Srを反力付与機構22に出力して、反力付与機構22での反力制御によってアクセルペダル12に該反力Frを発生させるように制御する。
また、加速状態の終了判定後、反力特性設定部28は、推奨速度Vrecに対応するペダル操作量θr(図3Bのθr3)を算出し、算出したペダル操作量θr3に応じた反力Frの特性を設定することも可能である。すなわち、反力特性設定部28は、目標速度Vdに応じた反力Frの特性から推奨速度Vrecに応じた反力Frの特性に設定変更することも可能である。
以上のように構成される反力装置10の動作について、図2〜図7Cを参照しながら説明する。
ここでは、運転者が初期位置からアクセルペダル12を踏み込んで車速Vを上昇させて目標速度Vdにまで到達させ、その後、反力装置10が目標速度Vdを推奨速度Vrecに誘導する場合について説明する。
先ず、運転者は、自己が意図する目標速度Vdにまで車速Vを上昇させるべく、時刻t0でアクセルペダル12を初期位置から大きく踏み込む。これにより、アクセルペダル12の初期位置からのペダル操作量θrは、時間tの経過に伴って大きくなると共に、車速Vも目標速度Vdに向かって上昇する。次に、運転者は、時刻t1から時刻t2の時間帯でアクセルペダル12の位置を比較的に深く踏み込んだ所定位置(ペダル操作量θr1の位置)に維持して、車速Vを上昇させる。
一方、反力装置10において、操作量センサ14は、上記のペダル操作量θrを検出してECU18に出力し、車速センサ16は、車速Vを測定してECU18に出力している。そのため、ECU18において車速Vが上昇していることを把握した際に(ステップS1:YES)、戻り判定部30は、アクセルペダル12が初期位置側に戻されたか否かを判定する(ステップS2)。
時刻t2で車速Veに到達したときに、運転者は、車速Vが目標速度Vdに収束するようにアクセルペダル12の踏み込みを緩めて該アクセルペダル12を初期位置側に戻す。これにより、ペダル操作量θrは、時刻t2以降、θr1から低下する。
戻り判定部30は、時刻t2でペダル操作量θrがθr1から低下したことを検知したときに、アクセルペダル12が初期位置側に戻されたものと判定し(ステップS2:YES)、その判定結果を加速状態終了判定部26に出力する。加速状態終了判定部26は、前記判定結果の入力により、加速状態が終了したものと判断し(ステップS3)、判断結果を目標速度設定部24及び反力特性設定部28に出力する。
目標速度設定部24は、前記判断結果が入力されたときに、時刻t2のペダル操作量θr1、ペダル戻し角速度dθr/dt及び加速度aに基づいて速度上乗せ量Vaを算出する。
図4A〜図4Cは、目標速度設定部24に格納されている速度上乗せ量Vaを算出するためのマップを示す。
ステップS4において、目標速度設定部24は、図4Aのマップを用いて時刻t2のペダル操作量θr1に応じた速度上乗せ量Vaのペダル操作量成分Vafを求め、図4Bのマップを用いて時刻t2のペダル戻し角速度dθr/dtに応じた速度上乗せ量Vaの車速成分Vagを求め、さらに、車速Veの加速度aを求めた後に、図4Cのマップを用いて加速度aに応じた速度上乗せ量Vaの加速度成分Vahを求める。次に、目標速度設定部24は、図4A〜図4Cのマップから求めたペダル操作量成分Vaf、車速成分Vag及び加速度成分Vahを加算して速度上乗せ量Va(Va=Vaf+Vag+Vah)を算出する。
次のステップS5において、目標速度設定部24は、算出した速度上乗せ量Vaを車速Veに加えて目標速度Vd(Vd=Ve+Va)を算出し、算出した目標速度Vdを反力特性設定部28に出力する。
図5は、運転者によるアクセルペダル12の操作に起因した時刻t2でのペダル操作量θr(θr1)、ペダル戻し角速度dθr/dt及び加速度aの大きさと、速度上乗せ量Vaとの関係を概念的に示した一覧表である。
この場合、目標速度設定部24は、ペダル操作量θr1が比較的に大きければペダル操作量成分Vafを大きく設定し、一方で、ペダル操作量θr1が比較的に小さければペダル操作量成分Vafを小さく設定する。また、目標速度設定部24は、ペダル戻し角速度dθr/dtが比較的に大きければ車速成分Vagを小さく設定し、一方で、ペダル戻し角速度dθr/dtが比較的に小さければ車速成分Vagを大きく設定する。さらに、目標速度設定部24は、加速度aが比較的に大きければ加速度成分Vahを大きく設定し、一方で、加速度aが比較的に小さければ加速度成分Vahを小さく設定する。
反力特性設定部28は、加速状態終了判定部26からの判断結果と、目標速度設定部24からの目標速度Vdとがそれぞれ入力された場合に、目標速度Vdに基づいてペダル操作量θr2を算出して、算出したペダル操作量θr2に応じた反力Frの特性(反力Fr1に収束するような特性)を設定し、設定した反力Frの特性に応じた制御信号Srを反力付与機構22に出力する。反力付与機構22は、反力特性設定部28からの制御信号Srに応じた反力Frをアクセルペダル12に付与する。
アクセルペダル12には、ばね等によるアクセルペダル12自体の初期位置復帰力に加えて反力付与機構22からの反力Frが付加される。この場合、反力付与機構22の駆動遅れによって、アクセルペダル12には即座に反力Fr1が付加されるのではなく、図3Cに示すように、反力付与機構22は、時刻t2からアクセルペダル12に対する反力Frの付加を開始して、時刻t3でFr1に収束するように、アクセルペダル12に反力Frを付加する。なお、図3Cは、反力付与機構22からアクセルペダル12に付加される反力Frの時間変化を示すタイムチャートであり、実際に、アクセルペダル12には、反力Frに加え、前述したように、ばね等によるアクセルペダル12自体の初期位置復帰力も加えられている。
これにより、ペダル操作量θrは、時刻t2から時刻t3の時間帯にかけてθr1からθr2に収束するように低下し、車速Vは、時刻t2での車速Veから目標速度Vdに向かって上昇し、時刻t3で目標速度Vdに収束する。従って、時刻t3で反力Fr1及びペダル操作量θr2にそれぞれ収束(保持)されることにより、車速Vは目標速度Vdに維持される。
この場合、時刻t2から時刻t3の時間帯において、反力Frは、Fr1以上の値に一旦上昇した後にFr1に収束している。これは、時刻t2におけるペダル操作量θrが、Fr1に応じたペダル操作量θr2よりも大きなθr1であることから、θr1からθr2に低下させる(運転者が深く踏み込んだアクセルペダル12の位置から目標速度Vdに応じた位置に戻す)ために一旦大きな反力Frを付加する必要があるためである。
次のステップS6において、反力装置10は、目標速度Vdを推奨速度Vrecに誘導する速度誘導制御を行う。
図6は、ステップS6の速度誘導制御のフローチャートである。
ステップS61において、目標速度設定部24は、車速Vが目標速度Vdに維持されているか否かを判定する。
時刻t3以降、アクセルペダル12への反力Fr1の付与及びペダル操作量θr2の保持によって、車速Vは目標速度Vdに維持されているので(ステップS61:YES)、目標速度設定部24は、ステップS62において、目標速度Vdが所定時間Tだけ維持されているか否かを判断する。
時刻t3から所定時間T経過した時刻t4において、目標速度設定部24は、目標速度Vdが所定時間T維持されたことを判定し(ステップS62:YES)、運転者の意図する目標速度Vdから推奨速度Vrecに誘導する速度誘導制御の開始を決定し、その決定内容を反力特性設定部28に出力する(ステップS63)。
反力特性設定部28は、目標速度設定部24から前記決定内容が入力された場合に、推奨速度Vrecに対応するペダル操作量θr3を算出して、算出したペダル操作量θr3に基づく反力Frの特性(反力Fr1に収束するような特性)に設定変更し、設定変更した反力Frの特性を示す新たな制御信号Srを反力付与機構22に出力する。これにより、反力付与機構22は、反力特性設定部28からの新たな制御信号Srに応じた反力Frをアクセルペダル12に付与する。
この場合も、反力付与機構22の駆動遅れによって、該反力付与機構22は、時刻t4からアクセルペダル12に対する新たな反力Frの付加を開始して、時刻t5でFr1に収束するように反力Frを付加する。その際、時刻t4におけるペダル操作量θrが、ペダル操作量θr3よりも大きなθr2であることから、θr2からθr3に低下させるべく、一旦大きな反力Frがアクセルペダル12に付加され、その後、Fr1に収束する。これにより、ペダル操作量θrは、時刻t4から時刻t5の時間帯にかけてθr2からθr3に収束するように低下する。従って、車速Vは、時刻t4での目標速度Vdから推奨速度Vrecに誘導されて、時刻t5で推奨速度Vrecに収束する。
このように、運転者が上記の速度誘導に従ってアクセルペダル12を操作することにより(ステップS64:YES)、目標速度設定部24は、推奨速度Vrecを目標速度Vdに代わる新たな目標速度として設定し(ステップS65)、時刻t5以降も速度誘導制御を継続して行うことができる(ステップS66)。
図7A〜図7Cは、反力装置10による上記の速度誘導制御に運転者が従わず、時刻t5以降も目標速度Vdが維持される場合のタイムチャートを示す。
この場合、反力付与機構22は、時刻t4で新たな制御信号Srに応じた反力Frのアクセルペダル12への付与を開始する。これにより、アクセルペダル12には大きな反力Frが一旦付加され、ペダル操作量θrがθr2からθr3側に向かって低下し、車速Vも目標速度Vdから推奨速度Vrec側に向かって低下するが、運転者が前記大きな反力Frに抗ってアクセルペダル12を深く踏み込むことにより、時刻t5で反力FrはFr1に収束し、ペダル操作量θrはθr2に収束し、車速Vは目標速度Vdに収束する。
これは、運転者が前記大きな反力Frに抗ってアクセルペダル12を深く踏み込んで、ペダル操作量θrがθr2側に戻ることにより、目標速度設定部24が推奨速度Vrecへの速度誘導制御を諦め(ステップS64:NO)、運転者の意図する目標速度Vdを維持することを決定し(ステップS67)、この決定内容に従って反力装置10が目標速度Vdを維持する速度誘導制御を継続して行うためである(ステップS66)。
以上説明したように、この実施形態に係る反力装置10によれば、目標速度Vd以下の状態から車速Vを上昇させる際に、加速状態の終了まで反力Frを発生させないようにしたので、アクセルペダル12の戻りが過大になることを抑制することができる。
また、一般的に、運転者が車速Vを自己が意図する目標速度Vdにまで上昇させる際には、先ず、アクセルペダル12を大きく踏み込んで車速Vを上昇させ、次に、目標速度Vdに収束するようにアクセルペダル12の踏み込みを緩めて、該アクセルペダル12を初期位置側に戻す。この結果、加速状態が終了して、目標速度Vdに到達(収束)する。
そこで、反力装置10側では、アクセルペダル12が初期位置側に戻った時点を加速状態の完了と判定し、その時点での車速Veに速度上乗せ量Vaを加えた値を目標速度Vdに設定するので、運転者の意図に応じた目標速度Vdに設定することができ、この結果、車速Vが大きく上昇しても、反力Frの付与によるアクセルペダル12の戻りが過大になることを確実に抑制することができる。
この実施形態では、図2〜図7Cで説明したように、アクセルペダル12が初期位置側に戻ったときに加速状態が終了したものと判定しているが、これに代えて、速度上昇が停止した時点で加速状態が終了したと判定してもよい。
これにより、目標速度設定部24は、車速センサ16が実際に測定した速度Vを目標速度Vdとして設定すればよいので、ECU18内の戻り判定部30が不要になると共に、目標速度設定部24での図4A〜図4Cの各マップ及び速度上乗せ量Vaの算出処理が不要となる。この結果、反力装置10全体の簡素化及び処理負荷の軽減を図ることができる。
また、図2〜図7Cでは、目標速度Vdが推奨速度Vrecより高い場合について説明したが、目標速度Vdが推奨速度Vrecより低い場合であっても、この実施形態を適用することが可能である。
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、種々の構成を採り得ることは勿論である。
10…反力装置 12…アクセルペダル
14…操作量センサ 16…車速センサ
18…ECU 20…ナビゲーションシステム
22…反力付与機構 24…目標速度設定部
26…加速状態終了判定部 28…反力特性設定部
30…戻り判定部 32、34…メモリ

Claims (2)

  1. 車両の目標速度を設定する目標速度設定部と、
    前記車両の車速を判定する車速判定部と、
    アクセルペダルに反力を付与するアクチュエータと、
    運転者による前記アクセルペダルの踏み込み量に対する前記反力の特性を前記目標速度に応じて変更する反力特性設定部と、
    前記車両の加速状態の終了を判定する加速状態終了判定部と、
    を備え、
    前記反力特性設定部は、前記目標速度以下の状態から前記車速が上昇している場合に、前記加速状態終了判定部が前記加速状態の終了を判定するまでは前記反力を発生させないようにすることを特徴とする反力装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記運転者により踏み込まれた前記アクセルペダルの初期位置側への戻りを判定する戻り判定部をさらに備え、
    前記戻り判定部が前記アクセルペダルの初期位置側への戻りを判定した場合に、前記加速状態終了判定部は、前記加速状態が終了したものと判定し、
    前記目標速度設定部は、前記加速状態の終了が判定された時点での車速に所定値を加えた値を前記目標速度に設定することを特徴とする反力装置。
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