JP2010256326A - 溶接ビードの検査装置、検査方法、及び、検査用プログラム - Google Patents

溶接ビードの検査装置、検査方法、及び、検査用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 溶接ビードの検査において、正確に溶接ビード領域を特定する。
【解決手段】 曲面形状を有する第1板材と曲面形状を有する第2板材とを溶接した構造体の溶接ビードの検査装置であって、構造体の表面の測定形状の入力を受ける入力手段と、構造体の測定形状に第1板材の基準形状と第2板材の基準形状を重ね合わせて比較形状データを作成する比較形状データ作成手段と、比較形状データから非変形領域と変形領域を特定する領域特定手段と、基準形状に対する測定形状の変化量の積算値が最大の領域を溶接ビード領域の一部として特定する最大領域特定手段と、特定済みの溶接ビード領域を起点にして基準距離以内に位置する変形領域とその間に介在する非変形領域を溶接ビード領域の一部として順次特定していく溶接ビード領域特定手段を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、溶接ビードの表面形状を検査する技術に関する。
特許文献1には、2つの母材を溶接する溶接ビードの検査方法が開示されている。この検査方法では、溶接箇所(溶接ビードと母材を含む領域)の表面形状を測定する。次に、その測定形状から溶接ビードと母材との境界を特定する(すなわち、溶接ビードが形成されている領域(以下、溶接ビード領域という)を特定する)。溶接ビード領域を特定したら、その溶接ビード領域の表面形状に基づいて、溶接ビードの良否を判定する。
特開2008−302428号
特許文献1の技術のように、溶接箇所の表面形状から溶接ビードの良否を判定するためには、溶接箇所の表面形状うちのどの範囲が溶接ビード領域であるのかを正確に特定する必要がある。しかしながら、溶接ビードと母材との境界では表面形状が滑らかに変化している場合が多いため、その境界を正確に特定することは困難である。また、溶接時のスパッタにより溶接箇所の近傍に凹凸形状が形成される場合があり、その凹凸形状を含んだ領域が溶接ビード領域として特定されてしまう場合もある。このように、従来の技術では、溶接ビード領域を正確に特定することができず、正確に溶接ビードを検査することが困難であった。
本発明は上述した実情を鑑みて創作されたものであり、正確に溶接ビード領域を特定することが可能な溶接ビードの検査装置、検査方法、及び、検査用プログラムを提供することを目的とする。
本発明の溶接ビード検査装置は、曲面形状を有する第1板材と曲面形状を有する第2板材とを溶接した構造体の溶接ビードを検査する。この検査装置は、入力手段と、記憶手段と、比較形状データ作成手段と、領域特定手段と、最大領域特定手段と、溶接ビード領域特定手段を有する。入力手段は、溶接ビードに交差する断面における構造体の表面形状を測定した測定形状を記述する構造体測定形状データの入力を受ける。記憶手段は、前記断面における第1板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第1板材基準形状データと、前記断面における第2板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第2板材基準形状データを記憶する。比較形状データ作成手段は、測定形状データが記述する構造体の測定形状に、第1板材基準形状データが記述する第1板材の基準形状と、第2板材基準形状データが記述する第2板材の基準形状を重ね合わせた比較形状データを作成する。領域特定手段は、比較形状データから、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲内である非変形領域と、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲を超えている変形領域を特定する。最大領域特定手段は、特定した変形領域のなかから、基準形状に対する測定形状の変化量の積算値が最大の領域を、溶接ビード領域の一部として特定する。溶接ビード領域特定手段は、特定済みの溶接ビード領域を起点に、基準距離以内に位置する変形領域と、その間に介在する非変形領域を、溶接ビード領域の一部として順次特定していく。
この溶接ビード検査装置では、構造体の測定形状に、第1板材の基準形状と第2板材の基準形状を重ね合わせた比較形状データが作成される。そして、比較形状データに基づいて、基準形状に対する測定形状の変化量が大きい変形領域と、その変化量が小さい非変形領域が特定される。変形領域が複数存在する場合には、各変形領域の間には非変形領域が介在している。変化量が大きい変形領域は、溶接により変形した箇所(すなわち、溶接ビードの一部)や、スパッタにより形成された凹凸形状を示す。変形領域が特定されると、特定した変形領域のなかから、基準形状に対する測定形状の変化量の積算値が最大の領域が特定される。スパッタにより形成された凹凸形状は、変化量はそれほど大きくはならない。したがって、この積算値が最大の領域は、溶接により変形した箇所に対応する溶接ビード領域の一部として特定される。積算値が最大の領域が溶接ビード領域の一部として特定されると、その溶接ビード領域から基準距離以内に位置する変形領域と、その間に介在する非変形領域が溶接ビード領域の一部として特定される(すなわち、基準距離以内に位置する変形領域が溶接ビード領域に組み込まれる。言い換えると、溶接ビード領域が基準距離以内に位置する変形領域まで拡大する)。この処理は順次行われ、基準距離より幅が大きい非変形領域に達するまで、溶接ビード領域が拡大する。スパッタにより形成された凹凸形状が溶接ビードから離れた位置に存在する場合には、その凹凸形状に対応する変形領域は溶接ビード領域から基準距離以上離れているので、溶接ビード領域に組み込まれない。したがって、スパッタにより形成された凹凸形状を包含することなく、溶接ビード領域が特定される。
このように、本発明によれば、基準形状に対する測定形状の変化量に応じて溶接ビード領域が特定されるので、一定の基準に従って溶接ビード領域を特定することができる。また、スパッタにより凹凸形状が形成されている場合にも、その凹凸形状の影響によって極端に広い領域が溶接ビード領域として特定されることが防止される。本発明によれば、溶接箇所の表面形状に基づいて正確に溶接ビード領域を特定することができる。
上述した検査装置は、第2板材の板厚を記憶する板厚記憶手段と、第1板材と第2板材の間の隙間寸法を算出する板隙寸法算出手段をさらに有していることが好ましい。前記板隙寸法算出手段は、板厚記憶手段に記憶されている第2板材の板厚と、比較形状データにおける第1板材の基準形状と第2板材の基準形状との位置関係から、前記隙間寸法を算出する。
この検査装置によれば、溶接ビードの良否を判定する指標の1つとして、第1板材と第2板材の間の隙間寸法を算出することができる。隙間寸法により、溶接ビードをより適切に評価することができる。
溶接ビードの両端領域には、局所的に凹んだアンダーカットが形成される場合がある。アンダーカットの有無は、溶接ビードの強度に影響を与える。
したがって、上述した検査装置は、アンダーカット領域特定手段をさらに有していることが好ましい。アンダーカット領域特定手段は、特定した溶接ビード領域の端部に位置する変形領域が基準形状に対して下方に変形した下方変形領域である場合に、その下方変形領域に隣接する非溶接ビード領域の基準形状から溶接ビード領域内に延長した線分が測定形状と交差するか否かを判定することで、アンダーカット領域を特定する。
このような構成によれば、正確にアンダーカット領域を特定することができる。アンダーカット領域の有無により、溶接ビードをより適切に評価することができる。
上述した検査装置は、溶接ビード領域内に延長した線分と、アンダーカット領域の測定形状に基づいて、アンダーカット領域の深さを算出する深さ算出手段をさらに有していることが好ましい。
このような構成によれば、アンダーカット領域の深さを正確に特定することができる。アンダーカット領域の深さにより、溶接ビードをより適切に評価することができる。
また、溶接ビードの表面には、ピットと呼ばれる局所的な窪みが形成される場合がある。溶接ビードに交差する断面における構造体の表面形状は変化量が大きいので、この方向の表面形状からピット領域(ピットが形成されている領域)を特定することは難しい。
したがって、上述した検査装置においては、入力手段が溶接ビードに沿って所定間隔で計測された複数の構造体測定形状データの入力を受けることが好ましい。そして、入力された複数の構造体測定形状データが記述する複数の測定形状に基づいて、溶接ビードに沿った断面における溶接ビードの表面形状を算出し、算出した溶接ビードの表面形状からピット領域を特定するピット領域特定手段をさらに有することが好ましい。
溶接ビードに沿った断面における溶接ビードの表面形状は変化量が小さいので、この表面形状を算出することでピット領域を正確に特定することができる。ピット領域の有無によって、溶接ビードをより適切に評価することができる。
上述した検査装置は、CuCo特定手段と、Bu特定手段と、Bo特定手段と、C特定手段と、Tu特定手段と、To特定手段と、Tu再設定手段と、To再設定手段と、Vo特定手段と、P特定手段と、Q特定手段と、距離算出手段を有していることが好ましい。CuCo特定手段は、比較形状データに記述された第2板材の基準形状における端面を下方に延長して、第2板材の基準形状を第1板材の基準形状に接続し、その端面の上縁点Coと下縁点Cuを特定する。Bu特定手段は、領域特定手段によって特定された領域のうちの上縁点Cuを含む領域の反Co側の境界点Buを特定する。Bo特定手段は、領域特定手段によって特定された領域のうちの上縁点Coを含む領域の反Cu側の境界点Boを特定する。C特定手段は、直線CuCoと測定形状との交点Cを特定する。Tu特定手段は、境界点Buと交点Cの間の測定形状の少なくとも一部が直線BuCよりも上縁点Cu側に存在する場合には、上縁点Cu側に存在する測定形状において直線BuCまでの距離が最も長い点を座標点Tuとして特定し、境界点Buと交点Cの間の測定形状が直線BuCよりも上縁点Cu側に存在しない場合には、境界点Buを座標点Tuとして特定する。To特定手段は、境界点Boと交点Cの間の測定形状の少なくとも一部が直線BoCよりも上縁点Co側に存在する場合には、上縁点Co側に存在する測定形状において直線BoCまでの距離が最も長い点を座標点Toとして特定し、境界点Boと交点Cの間の測定形状が直線BoCよりも上縁点Co側に存在しない場合には、境界点Boを座標点Toとして特定する。Tu再設定手段は、上縁点Cuと直線CTuとの間の距離が第1基準値未満である場合には、上縁点Cuを座標点Tuに再設定する。To再設定手段は、上縁点Coと直線CToとの間の距離が第2基準値未満である場合には、上縁点Coを座標点Toに再設定する。Vo特定手段は、座標点Toに最も近い基準形状上の座標点Voを特定する。P特定手段は、座標点VoからベクトルCoCuだけ変位させた座標点Pを特定する。Q特定手段は、交点Cが上縁点Coよりも反Cu側に存在する場合には、折線C−Tu−Bu上に存在するとともに座標点Pまでの距離が最も短い点を座標点Qとして特定し、交点Cが上縁点Coと上縁点Cuの間に存在する場合には、折線Bo−To−C−Tu−Bu上に存在するとともに座標点Pまでの距離が最も短い点を座標点Qとして特定し、交点Cが上縁点Cuより反Co側に存在する場合には、折線Bo−To−C上に存在するとともに座標点Pまでの距離が最も短い点を座標点Qとして特定する。距離算出手段は、座標点Pと座標点Qの間の距離を算出するか、あるいは、直線PQと測定形状との交点Rを特定して座標点Pと交点Rの間の距離を算出する。
この検査装置によれば、点PQ間の距離、または、点PR間の距離が算出される。この距離は、溶接箇所の強度に実質的に寄与する溶接ビードの厚さ(一般に、のど厚と呼ばれる寸法に近い値)を示す。算出された距離によって、より正確に溶接ビードの良否を検査することができる。
第2板材を第1板材上に重ねた状態で第1板材と第2板材とを溶接して構造体を形成する場合には、溶接ビードが第2板材の端面全体を覆っておらず、第2板材の端面が露出する場合がある。
また、第1板材と第2板材を製造する際には製造誤差が生じるため、実際の第1板材及び第2板材の形状が、これらの基準形状と正確に一致しない場合がある。このため、上述した検査装置では、比較形状データが記述する第1板材の基準形状と第2板材の基準形状の位置が、溶接前における実際の第1板材及び第2板材の位置に対してずれる場合がある。
このため、第2板材の端面が露出している構造体の溶接ビードを検査する際に、比較形状データが記述する第2板材の基準形状の端面の位置が、実際の第2板材の端面(露出している端面)の位置に対してずれる場合がある。この場合、露出している第2板材の端面まで溶接ビード領域として特定され、溶接ビード領域を正確に特定できない場合がある。
したがって、第2板材を第1板材上に重ねた状態で第1板材と第2板材とを溶接した構造体を検査する場合には、上述した検査装置は、Bo特定手段と、直線部分検索手段と、Bo再設定手段をさらに有していることが好ましい。Bo特定手段は、特定した溶接ビード領域の第2板材側の境界点Boを特定する。直線部分検索手段は、比較形状データに記述された第2板材の基準形状における端面と境界点Boとの間の距離が所定距離以下である場合に、構造体測定形状データの中から前記端面に対する傾きが所定角度以下である直線部分の形状データを検索する。Bo再設定手段は、前記直線部分を特定できた場合に、その直線部分の下端点を境界点Boとして再設定する。
このような構成によれば、露出している第2板材の端面が溶接ビード領域として特定されても、直線部分検索手段によって実際の第2板材の端面(すなわち、直線部分)が特定され、その直線部分の下端点が境界点Boとして再設定される。したがって、溶接ビード領域の第2板材側の境界点を正確に特定することができる。すなわち、露出している第2板材の端面を含まないで溶接ビード領域を特定することができる。
上述した検査装置は、前記直線部分の長さを算出する直線部分長さ算出手段をさらに有していることが好ましい。
直線部分の長さは第2板材の端面が露出している部分の大きさ(面積)を表すため、溶接ビードの良否を示す指標の1つとなる。
また、上述した検査装置は、第2板材の板厚を記憶する板厚記憶手段と、第2板材の板厚から前記直線部分の長さを減算した値を算出する第2板材側脚長算出手段をさらに有していることが好ましい。
第2板材の板厚から前記直線部分の長さを減算した値(以下では、第2板材側脚長という場合がある)は、溶接ビードと第2板材との接合部分の大きさ(面積)を表す。したがって、第2板材側脚長は、溶接ビードの良否を示す指標の1つとなる。
また、上述した検査装置は、特定した溶接ビード領域の第1板材側の境界点Buを特定するBu特定手段と、前記直線部分の延長線と比較形状データに記述された第1板材の基準形状との交点Hを特定するH特定手段と、第1板材側の境界点Buと交点Hとの間の距離を算出する第1板材側脚長算出手段をさらに有していることが好ましい。
第1板材側の境界点Buと交点Hとの間の距離(以下では、第1板材側脚長という場合がある)は、溶接ビードと第1板材との接合部分の大きさ(面積)を表す。したがって、第1板材側脚長は、溶接ビードの良否を示す指標の1つとなる。
また、本発明は、上記と同様の処理をコンピュータに実行させる検査方法、及び、プログラムをも提供する。
本発明によれば、溶接ビードを正確に検査することができる。
溶接ビード検査装置10のブロック図。 溶接部品30の斜視図。 溶接前の板材32、34の斜視図。 溶接ビード検査処理を示すフローチャート。 溶接ビード検査処理を示すフローチャート。 測定形状50の一例を示す図。 基準形状42、44を示す図。 基準形状42、44を測定形状50にフィッティングする処理を示す図。 一例の測定形状50を含む比較形状データの説明図。 他の例の測定形状50を含む比較形状データの説明図。 アンダーカット領域の深さの算出処理の説明図。 距離T1、T2を算出する処理を示すフローチャート。 距離T1、T2を算出する処理を示すフローチャート。 第1の例の測定形状50に対する距離T1、T2の算出処理の説明図。 第2の例の測定形状50に対する距離T1、T2の算出処理の説明図。 第3の例の測定形状50に対する距離T1、T2の算出処理の説明図。 板材32の端面32bの一部が露出している溶接部品の斜視図。 実施例2の溶接ビード検査装置が実行する処理を示すフローチャート。 板材32の端面32bの一部が露出している溶接部品の測定形状150を示す図。 図19の測定形状150を含む比較形状データの説明図。 図19の測定形状150を含む比較形状データの説明図。
実施例1の溶接ビード検査装置について、図面を参照して説明する。図1は、実施例1の溶接ビード検査装置10の概略構成を示すブロック図を示している。図1に示すように、溶接ビード検査装置10は、表面形状測定装置20に接続されている。溶接ビード検査装置10は、一般的なコンピュータにより構成されており、演算装置12と記憶装置14を備えている。記憶装置14には、溶接ビード検査用プログラム、第1板材形状マスタデータ、第2板材形状マスタデータ、板材の板厚のデータ等が記憶されている。
図2は、検査対象の溶接部品30の斜視図を示している。溶接部品30は、図3に示すように部分的に重ねられた板材32と板材34を、その重ねた箇所で溶接した部品である。すなわち、図2の参照番号36は、溶接ビードを示している。板材32及び34は、溶接ビード36を横断する方向において緩やかに湾曲した曲面形状を備えている。表面形状測定装置20は、溶接ビード36に略直交する断面おける溶接部品30の表面形状(図2のXZ平面内の2次元形状)を測定する。この測定は、いわゆる光切断法によって行われ、溶接部品30の溶接ビード36を横断する線状の光を照射し、線状の光が投影された領域38が撮影される。このとき、光の照射方向と光の撮影方向の少なくとも一方は、溶接部品30の表面に対して斜めに設定されている。なお、溶接部品30の表面形状の測定は、光切断法に限られず、例えば接触式の形状測定器を用いることもできる。
図2に示すように、表面形状測定装置20は、溶接ビード36が伸びる方向(Y方向)に沿って一定間隔毎に表面形状を測定する(図2の複数の線状領域38のそれぞれで表面形状を測定する)。表面形状測定装置20によって測定された表面形状(以下、測定形状という)を記述する測定形状データは、溶接ビード検査装置10の演算装置12に入力される。
演算装置12は、記憶装置14に記憶されている溶接ビード検査用プログラムを実行することで、溶接ビードを検査する。溶接ビード検査用プログラムを実行すると、演算装置12によって、図4及び図5のフローチャートに示す処理が行われる。
ステップS2では、演算装置12は、表面形状測定装置20から測定形状データの入力を受ける。例えば、図6に示すような溶接部品30の測定形状50を記述する測定形状データが入力される。測定形状データは、測定形状50を2次元座標(図6のX座標及びZ座標)で規定される多数の座標点で示すデータである。測定形状50を規定するX座標及びZ座標は、図2のX方向及びZ方向にそれぞれ対応している。上述したように、表面形状測定装置20は一定間隔毎に表面形状を測定するので、演算装置12には複数の測定形状データが入力される。
ステップS4では、演算装置12は、記憶装置14から第1板材形状マスタデータと第2板材形状マスタデータを読み出す。第1板材形状マスタデータは、溶接前の板材32の領域38に示す断面における基準形状(設計上の表面形状であり、溶接前の板材32の実際の表面形状は誤差により基準形状からずれている)を記述するデータであり、第2板材形状マスタデータは、溶接前の板材34の領域38に示す断面における基準形状(設計上の表面形状であり、溶接前の板材34の実際の表面形状は誤差により基準形状からずれている)を記述するデータである。第1板材形状マスタデータと第2板材形状マスタデータは、基準形状を2次元座標で規定される多数の座標点で示すデータである。図7は、第1板材形状マスタデータが記述する板材32の基準形状42と、第2板材形状マスタデータが記述する板材34の基準形状44を示している。基準形状42の線42aは板材32の上面32a(図3参照)に相当し、基準形状42の線42bは板材32の端面32bに相当する。また、基準形状44は板材34の上面34aに相当する。
図7に示すように、基準形状42、44には、それぞれフィッティング領域43、45が設定されている。フィッティング領域43、45は、後述するフィッティング処理において基準となる領域である。フィッティング領域43、45は、溶接箇所から離れた領域であって、溶接時に変形することがない領域に設定されている。
ステップS6では、ステップS2で入力された測定形状データの1つが記述する測定形状50に、基準形状42、44がフィッティングされる。図8は、フィッティング後の測定形状50と基準形状42、44を示している。なお、図8では、測定形状50を実線で示し、基準形状42、44を点線で示し、測定形状50と基準形状42、44が重なっている箇所は実線のみで示している。図8に示すように、基準形状42のフィッティング領域43が、測定形状50の一部の形状と一致するように、基準形状42が平行移動及び回転移動されて測定形状50に重ね合わせられる(基準形状42上の各座標点を座標変換しているともいえる)。また、図7に示すように、基準形状44のフィッティング領域45が、測定形状50の一部(板材34の溶接による変形が生じない部分)の形状と一致するように、基準形状44が平行移動及び回転移動されて測定形状50に重ね合わせられる(基準形状44上の各座標点を座標変換しているともいえる)。このようにして、測定形状50に基準形状42、44を重ね合わせたデータ(以下、比較形状データという)を作成する。
図9(a)は、フィッティング後の測定形状50と基準形状42、44の拡大図を示している。ステップS8では、図9(a)に示すように、比較形状データにおいて、基準形状42の線42bが下方向(−Z方向)に延長されるとともに、基準形状44が左方向(−X方向)に延長され、両延長線の交点Cuが特定される。延長線と交点Cuによって、基準形状42と基準形状44が接続される。以下では、接続後の基準形状42、44をまとめて基準形状46という。
ステップS10では、図9(b)に示すように、比較形状データの各X座標において、測定形状50のZ座標から基準形状46のZ座標が減算され、差分値ΔZが算出される。差分値ΔZの算出は、フィッティング領域43、45の間の領域に対して行う。差分値ΔZは、溶接の前後における表面の位置変化量(Z方向における変化量)を示す。差分値ΔZがプラスである領域は、溶接により盛り上がった領域であり、差分値ΔZがマイナスである領域は溶接により凹んだ領域である。
ステップS12では、図9(b)に示すように、差分値ΔZと閾値ZTHに基づいて、X方向の領域が上方変形領域WU、下方変形領域WL、または、非変形領域WNのいずれかに分類される。閾値ZTHは、想定される差分値ΔZに応じて予め定められている値である。差分値ΔZが閾値ZTHより大きい領域は、上方変形領域WUとして特定される。差分値ΔZが閾値−ZTHより小さい領域は、下方変形領域WLとして特定される。差分値ΔZの絶対値が閾値ZTH以下の領域は、非変形領域WNとして特定される。上方変形領域WUは溶接により盛り上がった領域を示し、下方変形領域WLは溶接により凹んだ領域を示し、非変形領域WNは溶接の前後で表面形状の変化が小さかった領域を示す。なお、変形領域(WUまたはWL)が存在しない場合には、溶接の前後で変形がほとんどない(すなわち、溶接ビードが形成されていない)ことを意味するので、エラーが報告される。
ステップS14では、ステップS12で特定された領域毎に、差分値ΔZが積算(すなわち、積分)される。そして、算出した積算値が最大の領域が溶接ビード領域WBとして特定される。図9(b)の例では、上方変形領域WU8が溶接ビード領域WB1として特定される。
ステップS16では、演算装置12は、溶接ビード領域WBと変形領域(WUまたはWL)との間に挟まれており、かつ、X方向の幅が基準距離未満である非変形領域WNが存在するか否かを判定する。基準距離は、予め定められた値である。このような非変形領域WNが存在する場合には(ステップS16でYES)、ステップS18において、その非変形領域WNと、その変形領域WNに隣接する変形領域(溶接ビード領域WBではない変形領域)が、溶接ビード領域WBの一部として特定される(溶接ビード領域WBに加えられる)。ステップS16、S18の処理は、ステップS16でNOと判定されるまで繰り返される。これによって、最終的な溶接ビード領域WBが特定される。
例えば、図9(b)の例では、ステップS14で上方変形領域WU8が溶接ビード領域WB1として特定されている。溶接ビード領域WB1と下方変形領域WL10の間の非変形領域WN9の幅が基準距離未満であるので、ステップS16でYESの判定がされ、ステップS18で下方変形領域WL10と非変形領域WN9が溶接ビード領域WBに組み込まれる。すなわち、溶接ビード領域WB1が、溶接ビード領域WB2まで拡大する。次に、再度、ステップS16が実行される。ここでは、溶接ビード領域WB2と下方変形領域WL6の間の非変形領域WN7の幅が基準距離未満であるので、ステップS16でYESの判定がされる。したがって、ステップS18で、溶接ビード領域WB2が溶接ビード領域WB3まで拡大する。次に、再度、ステップS16が実行される。ここでは、溶接ビード領域WB3と上方変形領域WU4の間の非変形領域WN5の幅が基準距離未満であるので、ステップS16でYESの判定がされる。したがって、ステップS18で、溶接ビード領域WB3が溶接ビード領域WB4まで拡大する。次に、再度、ステップS16が実行される。このときには、ステップS16の条件を満たす非変形領域WNが存在しない。すなわち、非変形領域WN11は溶接ビード領域WB4と変形領域の間に挟まれた領域ではない。また、非変形領域WN3は溶接ビード領域WB4と上方変形領域WU2に挟まれているが、その幅が基準距離以上である。したがって、ステップS16でNOと判定される。このため、図9(b)の例では、上方変形領域WU4から下方変形領域WL10までの領域が、溶接ビード領域WBとして特定される。このように、上方変形領域WU2は、差分値ΔZの絶対値(すなわち、溶接の前後での変形量)が大きいにも係らず、溶接ビード領域WBに含まれない。これは、上方変形領域WU2が溶接ビード領域WBから離れた位置に形成されており、このように離散的に形成される変形領域は溶接ビードではなく、溶接時のスパッタ等により形成された凹凸形状と考えられるためである。このように、ステップS16及びS18では、スパッタ等により形成される凹凸形状を除外して、実際の溶接ビードに対応する領域が溶接ビード領域WBとして正確に特定される。
ステップS16でNOと判定されると、ステップS20(図5参照)において、溶接ビード領域WBの幅(X軸方向の幅)が算出される)。
ステップS22では、演算装置12によって、記憶装置14から板材32の板厚が読み出される。なお、読み出される板厚は設計上の値である。次に、読み出された板厚と、比較形状データに基づいて、板材32と板材34の間に形成されている隙間の寸法(隙間の幅)が算出される。具体的には、板材32の基準形状42の線42aと線42bの境界点Coから、線42bに沿って板厚分だけ座標点Cu側に変位させた座標点Dが特定される。そして、座標点Dと座標点Cuの間の距離が算出される。算出された距離が、板材32と板材34の間に形成されている隙間の寸法となる。このように、板材32の基準形状42と板材34の基準形状44を測定形状50に合わせてフィッティングし、フィッティング後の基準形状42と基準形状44の位置関係から隙間寸法を算出することで、正確な隙間寸法を得ることができる。
ステップS24では、溶接ビード領域WBの端部の変形領域が、下方変形領域WLであるか否かが判定される。端部の変形領域が下方変形領域WLである場合には(ステップS24でYES)、ステップS26で、その下方変形領域WLがアンダーカット領域であるか否かが判定される。具体的には、端部の下方変形領域WLに隣接する非溶接ビード領域(溶接ビード領域WBではない領域)の基準形状を溶接ビード領域WB内に延長した線分を描き、その延長した線分が測定形状50と交差するか否かを判定する。交差する場合には、その端部の下方変形領域WLはアンダーカット領域として特定される。例えば、図9の例では、溶接ビード領域WB4の端部の領域WL10が下方変形領域であるので、ステップS24でYESの判定がされる。そして、ステップS26で、下方変形領域WL10に隣接する非溶接ビード領域WN11内の基準形状44が溶接ビード領域WB4内に延長され、延長された線分が測定形状50と交差するか否かが判定される。図9(a)に示すように、交点Eにおいて延長された線分が測定形状50と交差するので、下方変形領域WL10がアンダーカット領域であることが特定される。
一方、図10に例示される測定形状の場合は、溶接ビード領域WBの端部に下方変形領域WL2があるが、隣接する非溶接ビード領域WN1の基準形状42を延長した線分102が測定形状50と交差しないので、下方変形領域WL2はアンダーカット領域ではないと判定される。下方変形領域WL2は、元の板材32の角が平滑化された領域であり、窪み(すなわち、アンダーカット領域)ではないためである。
なお、ステップS24の判定が行われることによって、ステップS26の処理(アンダーカット領域の判定)がビード領域WBの端部の領域に対してのみ実行される。これは、アンダーカット領域は、ほとんどの場合がビード領域WBの端部に形成されるためである。
ステップS26でアンダーカット領域が特定された場合には、ステップS28でアンダーカット領域の深さが算出される。具体的には、アンダーカット領域の底部の座標点と、ステップS26で描いた線分の間の距離が算出される。この距離が、アンダーカット領域の深さを示す。なお、光切断法による測定形状50には、図11に示すようにノイズが重畳する場合がある。このため、底部の特定が困難となる。実施例1では、アンダーカット領域の端部の点A1、A2と、アンダーカット領域の測定形状50上の任意の点A3の位置関係によって底部が特定される。すなわち、任意の点A3を底部と仮定し、アンダーカット領域を折線A1−A3−A2によって近似したときに、測定形状50と折線A1−A3−A2とのずれが最小となる点A3を、アンダーカット領域の底部として特定する。この底部の特定処理では、折線A1−A3−A2上の座標点と測定形状50上の座標点とのZ座標の誤差の2乗値をX座標毎に算出し、算出した2乗誤差のメジアンを評価対象とするLMedS推定等を用いることが好ましい。なお、底部の座標点は、LMedS推定の他にも、ノイズの影響を除去可能な種々の方法により特定することができる。アンダーカット領域の底部の座標点が特定されたら、その座標点と線分の間の距離を算出される(例えば、図11例において座標点A3が底部の座標点であった場合には、距離Fが算出される)。算出された距離はアンダーカット領域の深さを示す。このような処理によれば、測定形状50にノイズが重畳している場合にも、アンダーカット領域の深さを正確に算出することができる。
ステップS30では、演算装置12は、ステップS2で入力された複数の測定形状50(すなわち、図2のY方向において一定間隔毎に測定された表面形状)に基づいて、図2のY方向(すなわち、溶接ビード36が伸びる方向)に沿った断面(すなわち、YZ平面)における溶接ビードの表面形状を算出する。Y方向の溶接ビードの表面形状は、X方向に一定間隔で複数算出される。そして、算出されたY方向の溶接ビードの表面形状から、ピット領域(ピットが形成されている領域)を特定する。ピットとは、溶接ビードの表面に形成される微小な凹みである。図6に示すように、溶接ビードのX方向の測定形状50は変位量が大きいため、測定形状50からピット領域を特定することは困難である。しかし、Y方向の表面形状は略フラットとなるため、微小なピット領域を特定し易い。ステップS30では、正確にピット領域を特定することができる。実施例1では、算出されたY方向の溶接ビードの表面形状において、その変化率がしきい値を超える範囲を、ピット領域として特定する。
ステップS32では、距離T1、T2が算出される。距離T1、T2は、溶接ビードの厚さに相当する値であり、溶接ビードの強度に対して強い相関を持つ値である。図12、13は、距離T1、T2の算出処理の詳細を示すフローチャートである。また、図14〜16は、3つの比較形状データの例を示している。図14〜16の例を用いて、距離T1、T2の算出処理について説明する。
ステップS52では、ステップS12で特定された領域のなかから座標点Cuを含む領域が特定され、特定された領域の座標点Coと反対側(すなわち、座標点Coよりも座標点Cuに近い側)の境界点Buが特定される。図14の例では、座標点Cuが上方変形領域WUに含まれているので、上方変形領域WUの右端が境界点Buとして特定される。図15の例では、座標点Cuが情報変形領域WUに含まれているので、上方変形領域WUの右端が境界点Buとして特定される。図16の例では、座標点Cuが下方変形領域WLに含まれているので、下方変形領域WLの右端が境界点Buとして特定される。
ステップS54では、ステップS12で特定された領域のなかから座標点Coを含む領域が特定され、特定された領域の座標点Cuと反対側(すなわち、座標点Cuよりも座標点Coに近い側)の境界点Boが特定される。図14の例では、座標点Coが上方変形領域WUに含まれているので、上方変形領域WUの左端が境界点Boとして特定される。図15の例では、座標点Coが下方変形領域WLに含まれているので、下方変形領域WLの左端が境界点Boとして特定される。図16の例では、座標点Coが下方変形領域WLに含まれているので、下方変形領域WLの左端が境界点Boとして特定される。
ステップS56では、直線CuCoと測定形状50との交点Cが特定される(図14〜16参照)。
ステップS58では、境界点Buと交点Cの間の測定形状50の少なくとも一部が、直線BuCよりも座標点Cu側に存在するか否かが判定される。例えば、図14〜16の例では、測定形状50の参照番号52に示す部分が直線BuCよりも座標点Cu側に存在するので、ステップS58でYESと判定される。ステップS58でYESと判定された場合には、ステップS60で、座標点Cu側に存在する測定形状50(すなわち、図14〜16の参照番号52に示す部分)上の座標点であって、直線BuCまでの距離が最も長い座標点が座標点Tuとして特定される。
一方、ステップS58でNOと判定された場合には、ステップS62で、境界点Buが座標点Tuとして特定される。
ステップS64では、境界点Boと交点Cの間の測定形状50の少なくとも一部が、直線BoCよりも座標点Co側に存在するか否かが判定される。例えば、図14の例では、測定形状50の参照番号54に示す部分が直線BoCよりも座標点Co側に存在するので、ステップS64でYESと判定される。ステップS64でYESと判定された場合には、ステップS66で、座標点Co側に存在する測定形状50(すなわち、図14の参照番号54に示す部分)上の座標点であって、直線BoCまでの距離が最も長い座標点が座標点Toとして特定される。
一方、図15、16の例では、境界点Boと交点Cの間の測定形状50の全てが直線BoCを挟んで座標点Coの反対側に存在するので、ステップS64でNOと判定される。この場合には、ステップS68で、境界点Boが座標点Toとして特定される。
ステップS70(図13参照)では、座標点Cuと直線CTuとの間の距離L1が第1基準値未満であるか否かが判定される。なお、第1基準値とは、予め定められた値である。距離L1が第1基準値未満である場合(すなわち、ステップS70でYESである場合)には、ステップS72で、座標点Cuが座標点Tuとして再設定される。ステップS70でNOと判定された場合には、座標点Tuの再設定(すなわち、ステップS72)は行われない。図14〜16の例では、何れも、ステップS70でNOと判定されるので、座標点Tuの再設定は行われない。
ステップS74では、座標点Coと直線CToとの間の距離L2が第2基準値未満であるか否かが判定される。なお、第2基準値とは、予め定められた値である。距離L2が第2基準値未満である場合(すなわち、ステップS74でYESである場合)には、ステップS76で、座標点Coが座標点Toとして再設定される。ステップS74でNOと判定された場合には、座標点Toの再設定(すなわち、ステップS76)は行われない。図14〜16の例では、何れも、ステップS74でNOと判定されるので、座標点Toの再設定は行われない。
ステップS78では、座標点Toに最も近い基準形状46上の座標点Voが特定される(図14〜16参照)。
ステップS80では、座標点VoからベクトルCoCuだけ変位させた座標点Pが特定される。すなわち、座標点Voから、座標点Coから座標点Cuに向かう向きに、直線CoCuの長さ分だけ変位させた位置の座標点Pが特定される(図14〜図16参照)。
ステップS82では、交点Cの位置を判定する。
交点Cが座標点Coより上方に存在する場合(すなわち、交点Cが座標点Coを挟んで座標点Cuの反対側に存在する場合)には、ステップS84が実施される(図13の矢印X1参照)。例えば、図14の例の場合には、ステップS82で矢印X1に示すように判定がされて、ステップS84が実施される。
また、交点Cが座標点Coと座標点Cuの間に存在する場合には、ステップS86が実施される(図13の矢印X2参照)。例えば、図15の例の場合には、ステップS82で矢印X2に示すように判定がされて、ステップS86が実施される。
また、交点Cが座標点Cuより下方に存在する場合(すなわち、交点Cが座標点Cuを挟んで座標点Coの反対側に存在する場合)には、ステップS88が実施される(図13の矢印X3参照)。例えば、図16の例の場合には、ステップS82で矢印X3に示すように判定がされて、ステップS88が実施される。
ステップS84では、折線C−Tu−Bu上の座標点のうちで座標点Pまでの距離が最も短い座標点が座標点Qとして特定される(図14参照)。
ステップS86では、折線Bo−To−C−Tu−Bu上の座標点のうちで座標点Pまでの距離が最も短い座標点が座標点Qとして特定される(図15参照)。なお、図15の例では境界点Boが座標点Toと同一点であるので、折線To−C−Tu−Bu上で座標点Qが特定される。
ステップS88では、折線Bo−To−C上の座標点のうちで座標点Pまでの距離が最も短い座標点が座標点Qとして特定される(図16参照)。なお、図16の例では、境界点Boが座標点Toと同一点であるので、線分ToC上で座標点Qが特定される。
ステップS84〜ステップS88の何れかで座標点Qが特定されると、ステップS90で、直線PQと測定形状50との交点Rが特定される。
ステップS92では、座標点Pと座標点Qの間の距離T1、及び、座標点Pと座標点Rの間の距離T2が算出される。以上の処理を実行すると、図13に示す処理(すなわち、図5のステップS32)が終了する。このように算出される距離T1及び距離T2は、溶接ビードの強度に強い相関があり、溶接ビードの良否の判定に用いることができる。なお、実施例1では、距離T1と距離T2の両方を算出したが、いずれか一方のみを算出してもよい。
図5に示すように、ステップS32を終了すると、ステップS34で、溶接ビードの良否が判定される。この良否判定は、ステップS20で算出された溶接ビード領域WBの幅、ステップS22で算出された隙間寸法、ステップS26で判定されたアンダーカット領域の有無、ステップS28で算出されたアンダーカット領域の深さ、ステップS30で判定されたピット領域の有無、及び、ステップS32で算出された距離T1、T2に基づいて行われる。これらの情報に基づくことで、溶接ビードの良否を正確に判定することができる。
以上に説明したように、上述した実施例1の溶接ビード検査装置10によれば、溶接箇所の測定形状50から、溶接ビード領域WBを正確に特定することができる。特に、溶接時のスパッタにより凹凸形状が形成されている場合でも、その凹凸形状が溶接ビード領域WBに含まれることが防止され、正確に溶接ビード領域WBが特定される。
また、溶接ビード検査装置10は、アンダーカット領域の有無とピット領域の有無を正確に判定することができるとともに、溶接ビード領域WBの幅、隙間寸法、アンダーカット領域の深さ、及び、距離T1、T2を正確に算出することができる。したがって、これらの情報から、溶接ビードの良否を正確に判定することができる。これらの情報は溶接ビードの表面形状から自動的に算出されるので、高速で溶接ビードの良否判定を行うことができる。
次に、実施例2の溶接ビード検査装置について説明する。実施例2の溶接ビード検査装置は、図17に示すように、板材32の端面32bの一部が露出している溶接部品(端面32bの一部が溶接ビードに覆われていない溶接部品)の検査を行う場合においても、正確に溶接ビードを特定して検査することができる。図18は、実施例2の溶接ビード検査装置が実行する処理を示すフローチャートである。図18に示すように、実施例2の溶接ビード検査装置は、実施例1の溶接ビード検査装置と同様の処理(ステップS2〜S18、及び、ステップS20〜S34)に加えて、ステップS100〜S116を実行する。以下に、実施例2の溶接ビード検査装置が実行する処理を説明する。
図18に示すように、実施例2の溶接ビード検査装置は、実施例1の溶接ビード検査装置と同様に、図4のステップS2〜S18の処理を実行する。
ステップS2では、溶接部品の測定形状を示す測定形状データが入力される。板材32の端面32bが露出している場合には、図19の測定形状150のように、板材32の端面32bの露出部分に相当する直線部分154を有する測定形状を示す測定形状データが入力される。
ステップS4〜S8では、比較形状データが作成される。図19の測定形状150の場合には、図20(a)に示すように比較形状データが作成される。なお、図20(a)では、ステップS6のフィッティングの誤差のため、板材32の端面32bに相当する基準形状42の線42bの位置が、実際の端面32bの位置(すなわち、直線部分154の位置)からずれている。
ステップS10〜S18では、溶接ビード領域WBが特定される。図20(a)の場合には、基準形状42の線42bの位置が直線部分152の位置からずれているので、図20(b)に示すように板材32の端面32bが露出している範囲である直線部分154が溶接ビード領域WBに含まれる。
ステップS100では、上述したステップS52と同様にして、溶接ビード領域WBの板材32側の境界点Boが特定される。直線部分154が溶接ビード領域WBに含まれる場合には、図20(a)に示すように、境界点Boは線42bに近接した位置に特定される。
ステップS102では、上述したステップS54と同様にして、溶接ビード領域WBの板材34側の境界点Buが特定される。
ステップS104では、線42bから距離ε以内に、境界点Boが存在するか否かが判定される。より詳細には、線42bから幅ε以内の座標範囲内に、境界点Boが存在するか否かが判定される。距離εは予め決められた値である。線42bから距離ε以内に境界点Boが存在する場合には(ステップS104でYES)、板材32の端面32bが露出しているおそれがあるので、ステップS106が実行される。距離ε以内に境界点Boが存在しない場合には(ステップS104でNO)、板材32の端面32bが露出していないので、実施例1と同様にしてステップS20以降の処理が実行される。
ステップS106では、測定形状データの中から、線42bと略平行な直線部分が検索される。より詳細には、線42bとの間の角度が所定角度θ(角度θは、予め決められた微小角度)以下である直線部分が検索される。この直線部分は、測定形状データを構成している座標点群の座標データに基づいて特定される。この直線部分は、従来公知の種々の方法(例えば、ハフ変換を用いた直線の検出等)を用いて特定することができる。図20の例では、ステップS106で直線部分154が特定される。ステップS106で直線部分を特定できた場合には、その特定された直線部分は板材32の端面32bが露出している領域を表している。また、線42bと略平行な直線部分が存在しない場合には、ステップS106で直線部分は特定されない。この場合は、板材32の端面32bが露出していないことを意味する。
ステップS106で線42bと略平行な直線部分が特定された場合には、ステップS108でYESと判定されて、ステップS110が実行される。ステップS106で線42bと略平行な直線部分が特定されなかった場合(線42bと略平行な直線部分が存在しなかった場合)は、ステップS108でNOと判定され、実施例1と同様にしてステップS20以降の処理が実行される。
ステップS110では、ステップS106で特定された直線部分の上端点Koと下端点Kuが特定される。そして、下端点Kuが新たな境界点Boとして再設定される。例えば、図20(a)の例では、図21に示すように、ステップS106で特定された直線部分154の上端点Koと下端点Kuが特定される。そして、特定された下端点Kuが、境界点Boとして再設定される。すなわち、ステップS100で設定した境界点Boをキャンセルし、下端点Kuを新たな境界点Boとして設定する。これにより、図21に示すように、溶接ビード領域WBも再設定される。したがって、板材32の端面が露出している領域である直線部分154は溶接ビード領域WBに含まれなくなる。
ステップS112では、ステップS106で特定された直線部分の長さL3(図21参照)を算出する。長さL3は、板材32の端面32bがどの程度露出しているかを示す指標となる。
ステップS114では、記憶装置14から板材32の板厚が読み出される。そして、板材32の板厚から距離L3を減算することで、図21に示す距離L4を算出する。距離L4は、溶接ビードと板材32との接合部の大きさを示す値(すなわち、溶接ビードの板材32側の脚長)である。
ステップS116では、ステップS106で特定された直線部分の延長線と板材34の基準形状44との交点Hが特定される。そして、交点Hと境界点Buとの間の距離L5が算出される。距離L5は、溶接ビードと板材34との接合部の大きさを示す値(すなわち、溶接ビードの板材34側の脚長)である。
距離L3〜L5は、溶接ビードの品質を表す指標であり、溶接ビードの良否を判定する際に用いられる。
ステップS116が終了すると、第1実施例と同様にして、ステップS20以降の処理が実行される。この場合、再設定された溶接ビード領域WBに基づいて、ステップS20以降の処理が行われる。
以上に説明したように、実施例2の検査装置では、板材32の端面32bが露出していると認められる場合には、境界点Boを設定し直す。したがって、板材32の端面32bが露出している領域が溶接ビード領域WBに含まれることが防止される。これにより、板材32の端面32bが露出している場合にも、正確に溶接ビード領域WBを特定することができる。したがって、より正確に溶接ビードの品質を検査することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:溶接ビード検査装置
12:演算装置
14:記憶装置
20:表面形状測定装置
30:溶接部品
32:板材
34:板材
36:溶接ビード
42:基準形状
43:フィッティング領域
44:基準形状
45:フィッティング領域
46:基準形状
50:測定形状

Claims (12)

  1. 曲面形状を有する第1板材と曲面形状を有する第2板材とを溶接した構造体の溶接ビードの検査装置であって、
    溶接ビードに交差する断面における構造体の表面形状を測定した測定形状を記述する構造体測定形状データの入力を受ける入力手段と、
    前記断面における第1板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第1板材基準形状データと、前記断面における第2板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第2板材基準形状データを記憶する記憶手段と、
    測定形状データが記述する構造体の測定形状に、第1板材基準形状データが記述する第1板材の基準形状と、第2板材基準形状データが記述する第2板材の基準形状を重ね合わせた比較形状データを作成する比較形状データ作成手段と、
    比較形状データから、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲内である非変形領域と、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲を超えている変形領域を特定する領域特定手段と、
    特定した変形領域のなかから、基準形状に対する測定形状の変化量の積算値が最大の領域を、溶接ビード領域の一部として特定する最大領域特定手段と、
    特定済みの溶接ビード領域を起点に、基準距離以内に位置する変形領域と、その間に介在する非変形領域を、溶接ビード領域の一部として順次特定していく溶接ビード領域特定手段と、
    を有することを特徴とする溶接ビードの検査装置。
  2. 第2板材の板厚を記憶する板厚記憶手段と、
    第1板材と第2板材の間の隙間寸法を算出する板隙寸法算出手段をさらに有し、
    前記板隙寸法算出手段は、板厚記憶手段に記憶されている第2板材の板厚と、比較形状データにおける第1板材の基準形状と第2板材の基準形状との位置関係から、前記隙間寸法を算出することを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 特定した溶接ビード領域の端部に位置する変形領域が基準形状に対して下方に変形した下方変形領域である場合に、その下方変形領域に隣接する非溶接ビード領域の基準形状から溶接ビード領域内に延長した線分が測定形状と交差するか否かを判定することで、アンダーカット領域を特定するアンダーカット領域特定手段をさらに有していることを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
  4. 前記延長した線分と、アンダーカット領域の測定形状に基づいて、アンダーカット領域の深さを算出する深さ算出手段をさらに有していることを特徴とする請求項3に記載の検査装置。
  5. 入力手段は、溶接ビードに沿って所定間隔で計測された複数の構造体測定形状データの入力を受け、
    入力された複数の構造体測定形状データが記述する複数の測定形状に基づいて、溶接ビードに沿った断面における溶接ビードの表面形状を算出し、算出した溶接ビードの表面形状からピット領域を特定するピット領域特定手段をさらに有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の検査装置。
  6. 比較形状データに記述された第2板材の基準形状における端面を下方に延長して、第2板材の基準形状を第1板材の基準形状に接続し、その端面の上縁点Coと下縁点Cuを特定するCuCo特定手段と、
    領域特定手段によって特定された領域のうちの下縁点Cuを含む領域の反Co側の境界点Buを特定するBu特定手段と、
    領域特定手段によって特定された領域のうちの上縁点Coを含む領域の反Cu側の境界点Boを特定するBo特定手段と、
    直線CuCoと測定形状との交点Cを特定するC特定手段と、
    境界点Buと交点Cの間の測定形状の少なくとも一部が直線BuCよりも下縁点Cu側に存在する場合には、下縁点Cu側に存在する測定形状において直線BuCまでの距離が最も長い点を座標点Tuとして特定し、境界点Buと交点Cの間の測定形状が直線BuCよりも下縁点Cu側に存在しない場合には、境界点Buを座標点Tuとして特定するTu特定手段と、
    境界点Boと交点Cの間の測定形状の少なくとも一部が直線BoCよりも上縁点Co側に存在する場合には、上縁点Co側に存在する測定形状において直線BoCまでの距離が最も長い点を座標点Toとして特定し、境界点Boと交点Cの間の測定形状が直線BoCよりも上縁点Co側に存在しない場合には、境界点Boを座標点Toとして特定するTo特定手段と、
    下縁点Cuと直線CTuとの間の距離が第1基準値未満である場合には、下縁点Cuを座標点Tuに再設定するTu再設定手段と、
    上縁点Coと直線CToとの間の距離が第2基準値未満である場合には、上縁点Coを座標点Toに再設定するTo再設定手段と、
    座標点Toに最も近い基準形状上の座標点Voを特定するVo特定手段と、
    座標点VoからベクトルCoCuだけ変位させた座標点Pを特定するP特定手段と、
    交点Cが上縁点Coよりも反Cu側に存在する場合には、折線C−Tu−Bu上に存在するとともに座標点Pまでの距離が最も短い点を座標点Qとして特定し、交点Cが上縁点Coと下縁点Cuの間に存在する場合には、折線Bo−To−C−Tu−Bu上に存在するとともに座標点Pまでの距離が最も短い点を座標点Qとして特定し、交点Cが下縁点Cuより反Co側に存在する場合には、折線Bo−To−C上に存在するとともに座標点Pまでの距離が最も短い点を座標点Qとして特定するQ特定手段と、
    座標点Pと座標点Qの間の距離を算出するか、あるいは、直線PQと測定形状との交点Rを特定して座標点Pと交点Rの間の距離を算出する距離算出手段、
    をさらに有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査装置。
  7. 前記構造体は、第2板材を第1板材上に重ねた状態で第1板材と第2板材とを溶接した構造体であり、
    特定した溶接ビード領域の第2板材側の境界点Boを特定するBo特定手段と、
    比較形状データに記述された第2板材の基準形状における端面と境界点Boとの間の距離が所定距離以下である場合に、構造体測定形状データの中から前記端面に対する傾きが所定角度以下である直線部分の形状データを検索する直線部分検索手段と、
    前記直線部分を特定できた場合に、その直線部分の下端点を境界点Boとして再設定するBo再設定手段、
    をさらに有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査装置。
  8. 前記直線部分の長さを算出する直線部分長さ算出手段をさらに有していることを特徴とする請求項7に記載の検査装置。
  9. 第2板材の板厚を記憶する板厚記憶手段と、
    第2板材の板厚から前記直線部分の長さを減算した値を算出する第2板材側脚長算出手段、
    をさらに有していることを特徴とする請求項8に記載の検査装置。
  10. 特定した溶接ビード領域の第1板材側の境界点Buを特定するBu特定手段と、
    前記直線部分の延長線と比較形状データに記述された第1板材の基準形状との交点Hを特定するH特定手段と、
    第1板材側の境界点Buと交点Hとの間の距離を算出する第1板材側脚長算出手段、
    をさらに有していることを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の検査装置。
  11. 曲面形状を有する第1板材と曲面形状を有する第2板材とを溶接した構造体の溶接ビードの検査方法であって、コンピュータに、
    溶接ビードに交差する断面における構造体の表面形状を測定した測定形状を記述する構造体測定形状データの入力を受ける入力処理と、
    前記断面における第1板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第1板材基準形状データと、前記断面における第2板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第2板材基準形状データを記憶する記憶処理と、
    測定形状データが記述する構造体の測定形状に、第1板材基準形状データが記述する第1板材の基準形状と、第2板材基準形状データが記述する第2板材の基準形状を重ね合わせた比較形状データを作成する比較形状データ作成処理と、
    比較形状データから、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲内である非変形領域と、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲を超えている変形領域を特定する領域特定処理と、
    特定した変形領域のなかから、基準形状に対する測定形状の変化量の積算値が最大の領域を、溶接ビードの形成位置に対応する溶接ビード領域の一部として特定する最大領域特定処理と、
    特定済みの溶接ビード領域を起点に、基準距離以内に位置する変形領域と、その間に介在する非変形領域を、溶接ビード領域の一部として順次特定していく溶接ビード領域特定処理と、
    を実行させることを特徴とする溶接ビードの検査方法。
  12. 曲面形状を有する第1板材と曲面形状を有する第2板材とを溶接した構造体の溶接ビードの検査に用いられるプログラムであって、コンピュータに、
    溶接ビードに交差する断面における構造体の表面形状を測定した測定形状を記述する構造体測定形状データの入力を受ける入力処理と、
    前記断面における第1板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第1板材基準形状データと、前記断面における第2板材の溶接前の表面形状の基準形状を記述する第2板材基準形状データを記憶する記憶処理と、
    測定形状データが記述する構造体の測定形状に、第1板材基準形状データが記述する第1板材の基準形状と、第2板材基準形状データが記述する第2板材の基準形状を重ね合わせた比較形状データを作成する比較形状データ作成処理と、
    比較形状データから、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲内である非変形領域と、基準形状に対する測定形状の変化量が基準範囲を超えている変形領域を特定する領域特定処理と、
    特定した変形領域のなかから、基準形状に対する測定形状の変化量の積算値が最大の領域を、溶接ビードの形成位置に対応する溶接ビード領域の一部として特定する最大領域特定処理と、
    特定済みの溶接ビード領域を起点に、基準距離以内に位置する変形領域と、その間に介在する非変形領域を、溶接ビード領域の一部として順次特定していく溶接ビード領域特定処理と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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