JP2010256118A - 反射型フォトセンサ、画像形成装置、及び、反射型フォトセンサの組立方法 - Google Patents

反射型フォトセンサ、画像形成装置、及び、反射型フォトセンサの組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反射面との角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサ、及び、該フォトセンサを有する画像形成装置を低コストで提供する。また、このような反射型フォトセンサの組立方法を提供する。
【解決手段】反射型フォトセンサ70には、搬送ベルト29の表面29aで正反射された反射光Rをフォトトランジスタ72Bの受光軸PRに対して所定の屈折方向に向けて屈折させる屈折レンズ97を備えたレンズ部材96と、レンズ部材96をケース74に取り付けるレンズ部材収容穴98と、が設けられている。そして、屈折レンズ97が、屈折方向をフォトトランジスタ72Bの受光チップ81Rにおける受光軸PRに対する位置ずれ方向に一致させるようにして、反射光規制開口部761aに重ねられている。
【選択図】図7

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式を用いた画像形成装置が備える像担持体上にトナー等の粉体で形成される像の位置又は粉体の付着量を検知するための反射型フォトセンサ、該反射型フォトセンサを備えた画像形成装置、及び、該反射型フォトセンサの組立方法に関する。
上述した画像形成装置は、例えば、粉体としてのトナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤が用いられており、画像形成装置が備える感光体や中間転写ベルト等の像担持体の表面にトナーを付着させてトナー像を形成し、該トナー像を転写紙に転写して画像を形成する。そして、このような画像形成装置では、所望の画像濃度を得るために、像担持体の表面に、例えば、階調パターンからなる濃度検知用トナーパッチを形成して、このトナーパッチの濃度、即ち、トナー付着量を光学的検知手段により検知して、その検知結果に基づき感光体上への潜像形成用のレーザ光強度や、帯電バイアス、現像バイアスなどを調整して、形成される画像の濃度調整を行っている。
また、フルカラーの画像形成装置は、一般的にイエロー、マゼンダ、シアン、黒などの複数の色のトナー像を中間転写ベルトなどの像担持体上に形成するとともに、それぞれのトナー像を互いに重ね合わせてカラー画像を形成している。そして、このようなカラー画像を形成する画像形成装置では、例えば、装置内の温度変化などにより中間転写ベルトの伸縮などが生じて、トナー像の位置がずれることがある。そのため、トナー像の位置ずれ量を検知するために、像担持体の表面に、所定の形状のトナー像からなる位置検知用トナーパッチを形成して、この位置検知用トナーパッチの位置を上述した光学的検知手段などにより検知してその位置ずれ量を求め、この位置ずれ量に基づき潜像形成用のレーザ光照射タイミングや、像担持体の回転速度などを調整してトナー像の位置ずれ補正を行っている。
このようなトナー付着量やトナー像の位置の検知に用いられる光学的検知手段として、発光手段としての発光ダイオード(以下、LEDという)と、受光手段としてのフォトダイオード又はフォトトランジスタと、を備えた反射型フォトセンサが一般的に知られている。図36に、反射型フォトセンサの一例を示す。
図36に示す反射型フォトセンサ770は、像担持体としての搬送ベルト29の表面29a(即ち、反射面)に向けて照射光Lを照射するLED711と、表面29a又は表面29a上に形成された位置検知用トナーパッチ90で正反射された反射光Rを受光するフォトトランジスタ712と、ケース714と、基板795と、を備えている。また、図中の照射光L及び反射光Rを示す各矢印はそれぞれの光の光路を示しており、照射光L及び反射光Rを示す各矢印に沿う点線は、各光路の太さ(以下、光路径ともいう)を概念的に示している。
光半導体部品80としてのLED711及びフォトトランジスタ712のそれぞれは、図37〜図39に示すように、いわゆる砲弾形状に形成された合成樹脂からなる封止部材83の内部に、リード線82上に実装された光学素子81としての発光チップ81L又は受光チップ81Rを封止してなる樹脂モールド型のものである。この砲弾形状とは、円柱状の胴部85と、該胴部85の一端に連接して一体形成された半球状の頭部84と、を少なくとも備えた形状のことをいい、さらに、図のように胴部85の他端にフランジ部86を備えていても良い。胴部85の軸は、LED711及びフォトトランジスタ712の軸P(LED711においては発光軸PL、フォトトランジスタ712においては受光軸PRという)と一致する。頭部84は、その外径が胴部85の外径Dと同じに形成されており、その中心が軸P上に配置されている。また、フォトトランジスタ712の頭部84は、受光部として機能し、その半球状の表面で受光した光を集束させて受光チップ81Rに導く。光学素子81は、軸P上に配置されており、そのため、軸Pと光学素子81の光軸(即ち、照射光Lの光路又は反射光Rの光路)とが一致している。
ケース714には、図36に示すように、ケース714を貫通する断面円形の2つの収容孔775、776が設けられている。収容孔775は、内径がLED711の胴部85の外径Dと同一に形成されている。収容孔775の搬送ベルト29側の開口部775aには、それを塞ぐ照射光規制部材777が設けられている。この照射光規制部材777には、開口径がLED711の胴部85の外径Dより小さく形成された照射光規制開口部777aが、照射光規制部材777の中央部を貫通して設けられている。収容孔775には、LED711が収容される。照射光規制開口部777aは、照射光Lの光路径を規制して、照射光Lが不要に広がって表面29aに到達することを防いでいる。
収容孔776は、内径がフォトトランジスタ712の胴部85の外径Dと同一に形成されている。収容孔776の搬送ベルト29側の開口部776aには、それを塞ぐ反射光規制部材778が設けられている。この反射光規制部材778には、開口径がフォトトランジスタ712の胴部85の外径Dより小さく形成された反射光規制開口部778aが、反射光規制部材778の中央部を貫通して設けられている。収容孔776には、フォトトランジスタ712が収容される。反射光規制開口部778aは、収容孔776に進入する反射光Rの光路径を規制するとともに、不要な光がフォトトランジスタ712に受光されないように収容孔776内に進入する光を規制している。基板795の表面には、ケース714の1つの面が密に重ねられて配設されている。反射型フォトセンサ770は、LED711及びフォトトランジスタ712を搬送ベルト29の表面29aに向けるようにして、該表面29aと間隔をあけて相対して配置される。
上述した画像形成装置は、反射型フォトセンサ770を用いて、次のようにしてトナー像の位置ずれ量を求める。まず、図40に示すように、搬送ベルト29の表面29aに、上述した位置検知用トナーパッチ90を形成する。この位置検知用トナーパッチ90は、例えば、黒トナーで高濃度(いわゆるベタ)に形成された複数の矩形状トナー像であって、搬送ベルト29の表面移動方向に沿って等間隔に配列されている。そして、駆動ローラ27を回転させて、搬送ベルト29(即ち、位置検知用トナーパッチ90)を表面移動方向に沿って等速移動させつつ、反射型フォトセンサ770によって、搬送ベルト29の表面29aにおける反射光量を検知する。この反射型フォトセンサ770で検知した反射光量は、図41に示すフォトトランジスタ712の出力電圧波形として表される。
黒トナーは光をほとんど反射しない性質を有しているため、位置検知用トナーパッチ90の有無によって、搬送ベルト29の表面29aでの反射光量が大きく変化する。すなわち、図41の出力電圧波形において、出力電圧が高い(即ち、反射光量が多い)部分が、搬送ベルト29の表面29aで直接反射された反射光を検知していることを示しており、出力電圧が低く落ち込んでいる(即ち、反射光量が少ない)部分が位置検知用トナーパッチ90で反射された反射光を検知していることを示している。この出力電圧が低く落ち込んでいる部分(以下、出力電圧の谷部という)は、位置検知用トナーパッチ90の矩形状トナー像の位置を示している。そして、図41の出力電圧波形の一部を拡大した図42に示すように、出力電圧の谷部において、所定の電圧値(例えば、0.6V)となる2つの時間の中間点を矩形状トナー像の位置(時間)として、複数の矩形状トナー像のそれぞれの位置を検知して、互いの位置(時間)の間隔Tを基準値と比較することにより、矩形状トナー像の位置ずれ量を検知する。
ところで、画像形成装置においては、駆動ローラ27の軸振れや搬送ベルト29の波打ちの有無(図43、図44に例示する)などにより、反射型フォトセンサ770と搬送ベルト29の表面29a(即ち、反射面)との距離や角度などの相対位置が変化することがある。一般的に、反射型フォトセンサは、反射面との距離や角度の変化により出力電圧が変動することが知られている。図45〜図49に、反射面との距離及び角度と、反射型フォトセンサ770(即ち、フォトトランジスタ712)の出力電圧との関係の概略を示す。
図45における左右方向をx軸とし、奥−手前方向をy軸とし、そして、上下方向をz軸、として、各図においてそれぞれの方向を便宜的に示す。x軸、y軸及びz軸は互いに直交している。反射面は、x軸及びy軸と平行に配置されている。反射型フォトセンサ770は、ケース714と反射面とがz軸に沿って互いに距離hの間隔をあけて配置されている。また、反射型フォトセンサ770は、LED711の発光軸PLとフォトトランジスタ712の受光軸PRとが、それぞれx軸及びz軸と平行な面(入射面ともいう)に含まれるように、且つ、発光軸PLと受光軸PRとが、反射面上の点Qから垂直に引いた直線Kについて線対称となるように、配置されている。また、搬送ベルト29の表面移動方向は、図45の奥から手前(図46においては右から左)に向かい、つまり、y軸に沿う方向と一致する。
図47に示すように、反射型フォトセンサ770は、反射面との距離hが所定の値Hのときに出力電圧がピークとなり、この所定の値Hから離れるにしたがって出力電圧が低下する。
また、図48に示すように、反射型フォトセンサ770は、反射面との角度、即ち、反射面におけるx軸に対する角度α(図45に示す、以下、スキュー角度αという)が、所定の値a(通常、0度)のときに出力電圧がピークとなり、この所定の値aから離れるにしたがって出力電圧が低下する。
また、図49に示すように、反射型フォトセンサ770は、反射面との角度、即ち、反射面におけるy軸に対する角度β(図46に示す、以下、あおり角度βという)が、所定の値b(通常、0度)のときに出力電圧がピークとなり、この所定の値bから離れるにしたがって出力電圧が低下する。
そして、このような駆動ローラ27の軸振れや搬送ベルト29の波打ちなどは、トナー付着量やトナー像の位置ずれとは無関係であるので、反射型フォトセンサにおいては、反射面との距離や角度の変化による出力電圧の変動が小さいことが、トナー付着量やトナー像の位置の検知誤差を防ぐために重要である。
上述した反射型フォトセンサ770が備えるフォトトランジスタ712は、リード線82に接続された受光チップ81Rが透明なエポキシ樹脂などの封止部材83で封止されて構成された樹脂モールド型のものであり、比較的安価に製造できる。しかしながら、このような樹脂モールド型のフォトトランジスタ712は、受光チップ81Rの位置精度が低く、本来、配置が正常であると、図50に示すフォトトランジスタ712Aのように、その受光軸PR上に受光チップ81Rが配置されるところ、図51に示すフォトトランジスタ712Bのように、その受光軸PR上からずれて(即ち、受光軸PRに対して該受光軸PRに直交する一方向(即ち、位置ずれ方向)にずれて)受光チップ81Rが不正に配置されてしまうことがある。そして、図52、図53で比較されるように、この受光チップ81Rの配置が受光軸PR上からずれて不正な配置をされることによって、出力電圧が最大となる反射光Rの光路(即ち、入射角度)が、受光軸PRからずれてしまうことがあった。
そして、本発明者らは、受光チップの配置、反射面との角度、及び、出力電圧の関係を確認するため、これらの受光チップ81Rの配置が正常なフォトトランジスタ712A(センサA)及び受光チップ81Rの配置が不正なフォトトランジスタ712B(センサB)のそれぞれを用いて、反射面との角度(あおり角度β)に対する出力電圧を実測した。この実測結果のグラフを図54に示す。
図54によると、受光チップ81Rの配置が正常なフォトトランジスタ712Aの出力電圧のグラフは、あおり角度βが0度付近において、ほぼ水平であるのに対し、受光チップ81Rの配置が不正なフォトトランジスタ712Bの出力電圧のグラフは、あおり角度βが0度付近において大きく傾いている。そのため、受光チップ81Rの配置が正常なフォトトランジスタ712Aを用いた場合は、あおり角度βの変化による出力電圧の変動が小さく、その一方で、受光チップ81Rの配置が不正なフォトトランジスタ712Bを用いた場合は、あおり角度βの変化による出力電圧の変動が大きくなることが判る。
この原因は、以下のように推察される。反射型フォトセンサ770では、反射光規制開口部778aによって収容孔776に進入する反射光Rの光路径を規制しているので、図55に示すように、反射光Rがフォトトランジスタ712の頭部84の一部のみを照らす。そのため、フォトトランジスタ712の頭部84での反射光Rの受光領域E1が小さくなり、受光チップ81Rの位置での反射光Rの受光領域E2も小さくなる。そして、反射面との角度によって反射光Rの光路(即ち、入射角度)が変化すると、受光領域E2の位置がずれる。
このとき、受光チップ81Rの配置が正常なフォトトランジスタ712Aでは、図56〜図61に示すように、受光領域E2の位置がずれても、受光領域E2と受光チップ81Rとが重なる面積がほぼ同一(図58、図61)となり、受光量に大きな変化はない。しかしながら、受光チップ81Rの配置が不正なフォトトランジスタ712Bでは、図62〜図67に示すように、受光領域E2の位置がずれると、受光領域E2と受光チップ81Rとが重なる面積が増減(図64、図67)して、受光量が大きく変化する。これにより、図68、図69に示すように、受光チップ81Rの配置が正常なフォトトランジスタ712Aと、受光チップ81Rの配置が不正なフォトトランジスタ712Bと、において、搬送ベルト29の波打ちなどによって生じるあおり角度βの変化に伴う出力電圧の変動の違いが生じる。また、受光チップ81Rの位置ずれ方向によっては、スキュー角度αの変化による出力電圧の変動についても、同様のことが起こりうる。
このように受光チップの配置がずれたフォトトランジスタを用いて、トナー付着量やトナー像の位置の検知を行った場合、搬送ベルト29に波打ちなどがあるときとないときとで、反射面との角度の変化によって出力電圧波形が大きく変化してしまい、そのため、トナー付着量やトナー像の位置の検知誤差が生じてしまうという問題があった。そして、このような問題を解決する構成として、特許文献1に提案されているトナー付着量測定装置がある。
このトナー付着量測定装置は、回路基板上に投光素子及び受光素子(受光チップに相当)を直接実装することにより、受光素子の位置精度を保つことができた。そして、上述した反射型フォトセンサ770においても同様に、基板795上に受光チップを直接実装することにより、受光チップの位置精度を保つことができ、そのため、受光チップの配置ずれを防いで、トナー付着量やトナー像の位置の検知誤差を防ぐことができた。
しかしながら、上述したように受光チップを基板上に直接実装するためには、専用の設備や高度な技術が必要となるので、製造にかかるコストが増加してしまうという問題があった。
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、反射面との角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサ、及び、該フォトセンサを有する画像形成装置を低コストで提供することを目的としている。また、このような反射型フォトセンサの組立方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、(a)反射面と間隔をあけて配置されるケースと、(b)前記反射面に向けて前記ケースに保持された発光手段と、(c)前記ケース内部に設けられた収容室と、(d)前記ケースにおける前記反射面と相対する位置に、前記収容室と前記ケース外部とを連通して設けられた開口部と、(e)前記収容室に収容されて、前記発光手段の照射光が前記反射面で正反射された反射光を、前記開口部を通じて受光する樹脂モールド型の受光手段と、(f)前記開口部に該開口部を塞ぐように設けられた反射光規制部材と、(g)前記反射光規制部材を貫通して設けられ、前記反射光に通過されるとともに前記受光手段の受光部の外径より開口径を小さく形成された反射光規制開口部と、を有する反射型フォトセンサにおいて、前記反射光を前記受光手段の受光軸に対して所定の屈折方向に向けて屈折させる1又は複数の屈折レンズを備えたレンズ部材と、前記レンズ部材を前記ケースに取り付けるレンズ部材取付手段と、が設けられ、そして、前記屈折レンズの1つが、前記屈折方向を前記受光手段の受光素子における前記受光軸に対する位置ずれ方向に一致させるようにして、前記反射光規制開口部に重ねられていることを特徴とする反射型フォトセンサである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記レンズ部材の外形が正多角形状に形成されているとともに、前記レンズ部材の中央部分には、前記屈折レンズの1つが設けられ、前記レンズ部材取付手段には、前記反射光規制開口部が底部に配置された断面凹形状のレンズ部材収容穴が設けられ、そして、前記レンズ部材収容穴の内壁部が、前記レンズ部材の複数の側面に当接して前記レンズ部材を保持するように形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記レンズ部材の外形が正多角形状又は円形状に形成されているとともに、前記レンズ部材の中央部分には、前記屈折レンズの1つが設けられ、前記レンズ部材取付手段には、前記レンズ部材の中心を回転軸として、前記レンズ部材を回転可能に保持する回転保持構造が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記回転保持構造には、前記レンズ部材に該レンズ部材の中心と同軸に配設された軸部と、前記ケースの前記反射光規制開口部近傍に配設された、前記軸部を回転可能に軸支する軸受部が備えられたレンズホルダと、が設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記回転保持構造には、前記反射光規制開口部が中心に配置された平面視円形状又は平面視円環状のレンズ部材係止穴と、前記レンズ部材に該レンズ部材の中心を囲むように立設され、前記レンズ部材係止穴にその周方向に沿ってスライド可能に係止するように形成された複数の係止爪と、が設けられていることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記レンズ部材が円板状に形成されているとともに、前記レンズ部材には、前記複数の屈折レンズと前記反射光を屈折させないように形成された少なくとも1つの非屈折レンズとが外縁に沿って互いに間隔をあけて設けられ、前記レンズ部材取付手段には、前記レンズ部材の中心を回転軸として、前記レンズ部材を回転可能に保持するとともに、前記レンズ部材の回転に応じて、前記複数の屈折レンズと前記少なくとも1つの非屈折レンズとを前記反射光規制開口部に順次重ねるように移動させる回転移動構造が設けられ、そして、前記複数の屈折レンズが、前記反射光規制開口部に重ねられたときにそれぞれの前記屈折方向が互いに異なる方向を向くように形成されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、上記目的を達成するために、反射面としての表面に粉体が付着される像担持体と、前記像担持体の前記表面に付着された前記粉体で形成された像の位置を検知するための反射型フォトセンサと、を少なくとも有する画像形成装置において、前記反射型フォトセンサとして請求項1〜6のいずれか一項に記載された反射型フォトセンサを有していることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に記載された発明は、上記目的を達成するために、反射面としての表面に粉体が付着される像担持体と、前記像担持体の前記表面に付着された前記粉体の付着量を検知するための反射型フォトセンサと、を少なくとも有する画像形成装置において、前記反射型フォトセンサとして、請求項1〜6のいずれか一項に記載の反射型フォトセンサを有していることを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に記載された発明は、上記目的を達成するために、(a)反射面と間隔をあけて配置されるケースと、(b)前記反射面に向けて前記ケースに保持された発光手段と、(c)前記ケース内部に設けられた収容室と、(d)前記ケースにおける前記反射面と相対する位置に、前記収容室と前記ケース外部とを連通して設けられた開口部と、(e)前記収容室に収容されて、前記発光手段の照射光が前記反射面で正反射された反射光を、前記開口部を通じて受光する樹脂モールド型の受光手段と、(f)前記開口部に該開口部を塞ぐように設けられた反射光規制部材と、(g)前記反射光規制部材を貫通して設けられ、前記反射光に通過されるとともに前記受光手段の受光部の外径より開口径を小さく形成された反射光規制開口部と、を有する反射型フォトセンサにおいて用いられる組立方法であって、前記発光手段によって前記反射面に向けて一定量の前記照射光を照射する第1工程と、前記受光手段の受光軸に対する前記反射面の角度を変化させながら前記受光手段が受光する前記反射光の光量を計測する第2工程と、前記第2工程で計測した前記反射光の光量に基づいて、前記受光手段の受光素子における前記受光軸に対する位置ずれ方向を検出する第3工程と、前記第3工程で前記位置ずれ方向が検出されたとき、前記反射光を前記受光軸に対して所定の屈折方向に向けて屈折させる屈折レンズを備えたレンズ部材を、前記屈折レンズを前記反射光規制開口部に重ねるとともに前記屈折方向と前記位置ずれ方向とを一致させて、前記ケースに取り付ける第4工程と、を順次有していることを特徴とする反射型フォトセンサの組立方法である。
請求項1、9に記載された発明によれば、反射光を受光手段の受光軸に対して所定の屈折方向に向けて屈折させる1又は複数の屈折レンズを備えたレンズ部材が、ケースに取り付けられ、そして、このレンズ部材における屈折レンズの1つが、その屈折方向を受光手段の受光素子における受光軸に対する位置ずれ方向に一致(略一致を含む)させるようにして、反射光規制開口部に重ねられているので、反射光規制開口部を通過する反射光を、受光素子の位置ずれ方向に向けて屈折させて、不正に配置された受光素子に反射光を正しく向けることができ、そのため、駆動ローラの軸振れや搬送ベルトの波打ちなどによって、反射面との角度が変化した場合においても、反射光が受光素子を大きく外れることがなく、受光素子の受光量の変化を防止できる。したがって、受光チップ(受光素子)の配置にずれのある安価な樹脂モールド型の受光手段を用いた場合でも、反射面との角度の変化にかかわらず、受光チップの受光量が変化することを防止して、出力電圧の変動を防ぐことができる。したがって、反射面との角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサを低コストで提供できる。
請求項2に記載された発明によれば、レンズ部材の外形が正多角形状に形成されているとともに、レンズ部材の中央部分には、屈折レンズの1つが設けられ、レンズ部材取付手段には、反射光規制開口部が底部に配置された断面凹形状のレンズ部材収容穴が設けられ、そして、レンズ部材収容穴の内壁部が、レンズ部材の複数の側面に当接してレンズ部材を保持するように形成されているので、レンズ部材をレンズ部材収容穴に収容してケースに取り付けることができるとともに、レンズ部材の中心と多角形の各頂点とを結ぶ各線分が互いになす角度を1つの回転角単位として、この回転角単位毎に屈折レンズの1つにおける屈折方向の向きを変えて、屈折方向を任意の方向に概ね向けることができ、そのため、受光素子の位置ずれ方向ごとにレンズ部材を用意することなく、屈折方向を任意の位置ずれ方向に簡易的に合わせることが可能となり、部材にかかるコストを低減できる。
請求項3に記載された発明によれば、レンズ部材の外形が正多角形状又は円形状に形成されているとともに、レンズ部材の中央部分には、屈折レンズの1つが設けられ、レンズ部材取付手段には、レンズ部材の中心を回転軸として、レンズ部材を回転可能に保持する回転保持構造が設けられているので、回転保持構造によって、レンズ部材を回転させて屈折レンズの1つにおける屈折方向を任意の方向に向けることができ、そのため、受光素子の位置ずれ方向ごとにレンズ部材を用意することなく、屈折方向を任意の位置ずれ方向に高精度で合わせることが可能となり、部材にかかるコストを低減できるとともに、受光手段による検知精度を向上させることができる。
請求項4に記載された発明によれば、回転保持構造には、レンズ部材に該レンズ部材の中心と同軸に配設された軸部と、ケースの反射光規制開口部近傍に配設された、軸部を回転可能に軸支する軸受部が備えられたレンズホルダと、が設けられているので、簡易な構造の部材を用いて、レンズ部材を回転可能に保持して、屈折レンズの1つにおける屈折方向を任意の方向に向けることができ、そのため、部材にかかるコストを低減できる。
請求項5に記載された発明によれば、回転保持構造には、反射光規制開口部が中心に配置された平面視円形状又は平面視円環状のレンズ部材係止穴と、レンズ部材に該レンズ部材の中心を囲むように立設され、レンズ部材係止穴にその周方向に沿ってスライド可能に係止するように形成された複数の係止爪と、が設けられているので、より少数の部材を用いて、レンズ部材を回転可能に保持して、屈折レンズの1つにおける屈折方向を任意の方向に向けることができ、そのため、部材にかかるコストをさらに低減できるとともに、組み立てにかかるコストを低減できる。
請求項6に記載された発明によれば、レンズ部材が円板状に形成されているとともに、レンズ部材には、複数の屈折レンズと反射光を屈折させないように形成された少なくとも1つの非屈折レンズとが外縁に沿って互いに間隔をあけて設けられ、レンズ部材取付手段には、レンズ部材の中心を回転軸として、レンズ部材を回転可能に保持するとともに、レンズ部材の回転に応じて、複数の屈折レンズと少なくとも1つの非屈折レンズとを反射光規制開口部に順次重ねるように移動させる回転移動構造が設けられ、そして、複数の屈折レンズが、前記反射光規制開口部に重ねられたときにそれぞれの前記屈折方向が互いに異なる方向を向くように形成されているので、レンズ部材を回転させることにより複数の屈折レンズのうち屈折方向が受光素子の位置ずれ方向と一致又は略一致する屈折レンズの1つを反射光規制開口部に重ねて配置することができ、受光素子の位置ずれ方向ごとにレンズ部材を用意することなく、屈折方向を任意の位置ずれ方向に簡易的に合わせることが可能となり、部材にかかるコストを低減することができる。また、レンズ部材には、反射光を屈折させないように形成された非屈折レンズが設けられているので、この非屈折レンズを反射光規制開口部に重ねることで、受光素子の位置ずれがない場合にも対応することができ、そのため、反射型フォトセンサの組み立て工程において、受光素子の位置ずれ方向を検出する工程を省略することができ、作業性を向上させることができる。
請求項7に記載された発明によれば、反射面としての表面に粉体が付着される像担持体と、前記像担持体の前記表面に付着された前記粉体で形成された像の位置を検知するための反射型フォトセンサと、を少なくとも有する画像形成装置において、前記反射型フォトセンサとして請求項1〜6のいずれか一項に記載された反射型フォトセンサを有しているので、反射面との角度の変化による出力電圧の変動を小さくして、粉体で形成される像の位置を正確に検知できる画像形成装置を低コストで提供できる。
請求項8に記載された発明によれば、反射面としての表面に粉体が付着される像担持体と、前記像担持体の前記表面に付着された前記粉体の付着量を検知するための反射型フォトセンサと、を少なくとも有する画像形成装置において、前記反射型フォトセンサとして、請求項1〜6のいずれか一項に記載の反射型フォトセンサを有しているので、反射面との角度の変化による出力電圧の変動を小さくして、粉体の付着量を正確に検知できる画像形成装置を低コストで提供できる。
本発明にかかる反射型フォトセンサの第1の実施形態を示す断面図(正面視)である。 反射光の光路径を説明する図である。 (a)は、図1の反射型フォトセンサが備えるレンズ部材の斜視図であり、(b)は、該レンズ部材の上面図であり、(c)は、(b)のII−II線に沿う断面図である。 図1の反射型フォトセンサのケースを下方から見た図である。 図1の反射型フォトセンサの組立方法を説明する該反射型フォトセンサの下面図である。 (a)は、受光チップがx軸正方向にずれている場合におけるフォトトランジスタの出力電圧のグラフ概略形状を示す図であり、(b)は、受光チップがx軸負方向にずれている場合におけるフォトトランジスタの出力電圧のグラフ概略形状を示す図であり、(c)は、受光チップがy軸負方向にずれている場合におけるフォトトランジスタの出力電圧のグラフ概略形状を示す図であり、(d)は、受光チップがy軸正方向にずれている場合におけるフォトトランジスタの出力電圧のグラフ概略形状を示す図である。 受光チップが不正に配置されたフォトトランジスタを備えた図1に示す反射型フォトセンサにおいて、反射光がフォトトランジスタの受光軸PRに沿って入射したとき(あおり角度β=0)の状態を模式的に示す図(右側面視)である。 図7の状態において、フォトトランジスタの頭部での受光領域を模式的に示す図である。 図7の状態において、フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域を模式的に示す図である。 受光チップが不正に配置されたフォトトランジスタを備えた図1に示す反射型フォトセンサにおいて、反射光がフォトトランジスタの受光軸PRからずれて入射したとき(あおり角度β≠0)の状態を模式的に示す図(右側面視)である。 図10の状態において、フォトトランジスタの頭部での受光領域を模式的に示す図である。 図10の状態において、フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域を模式的に示す図である。 (a)は、図1の反射型フォトセンサが備えるレンズ部材の変形例の構成を示す上面図であり、(b)は、(a)のIII−III線に沿う断面図である。 (a)は、図1の反射型フォトセンサが備えるレンズ部材の他の変形例の構成を示す上面図であり、(b)は、(a)のIV−IV線に沿う断面図である。 本発明にかかる反射型フォトセンサの第2の実施形態を示す断面図(正面視)である。 図15の反射型フォトセンサが備える光屈折ユニットの断面図である。 (a)は、図16の光屈折ユニットが備えるレンズユニットの上面図であり、(b)は、該レンズユニットの側面図であり、(c)は、該レンズユニットの下面図である。 (a)は、図16の光屈折ユニットが備えるホルダ本体部の下面図であり、(b)は、(a)のV−V線に沿う断面図である。 (a)は、図16の光屈折ユニットが備える蓋部の下面図であり、(b)は、(a)のVI−VI線に沿う断面図である。 図15の反射型フォトセンサの組立方法を説明する該反射型フォトセンサの下方からの斜視図である。 (a)は、本発明にかかる反射型フォトセンサの第3の実施形態を示す断面図(正面視)であり、(b)は、(a)の反射型フォトセンサの反射光規制開口部近傍の拡大断面図である。 (a)は、図21の反射型フォトセンサが備えるレンズユニットの上面図であり、(b)は、該レンズユニットの側面図である。 図21の反射型フォトセンサが備えるケースの下面図である。 図21の反射型フォトセンサの組立方向を説明する反射光規制開口部近傍の拡大断面図である。 本発明にかかる反射型フォトセンサの第4の実施形態を示す断面図(正面視)である。 (a)は、図25の反射型フォトセンサが備えるレンズユニットの上面図であり、(b)は、(a)のVIII−VIII線に沿う断面図である。 図25の反射型フォトセンサが備えるケースの下面図である。 図25の反射型フォトセンサの組立方法を説明する該反射型フォトセンサの下方からの斜視図である。 本発明の画像形成装置の一実施形態を示す断面図である。 図29が備えるプロセスカートリッジの断面図である。 図30のプロセスカートリッジの変形例の構成を示す断面図である。 受光チップの位置ずれ量が0.05mmのフォトトランジスタを用いて、反射面とのあおり角度βに対する出力電圧の変化を実測したグラフである。 受光チップの位置ずれ量が0.10mmのフォトトランジスタを用いて、反射面とのあおり角度βに対する出力電圧の変化を実測したグラフである。 受光チップの位置ずれ量が0.15mmのフォトトランジスタを用いて、反射面とのあおり角度βに対する出力電圧の変化を実測したグラフである。 受光チップの位置ずれ量が0.20mmのフォトトランジスタを用いて、反射面とのあおり角度βに対する出力電圧の変化を実測したグラフである。 従来の反射型フォトセンサを示す断面図である。 樹脂モールド型の光半導体部品の一例を示す側面図である。 図37の光半導体部品の下面図である。 図37の光半導体部品の正面図である。 反射型フォトセンサ、搬送ベルト、及び、位置検知用トナーパッチの位置関係を模式的に示す図である。 図36の反射型フォトセンサの出力電圧の一例を示すグラフである。 図41の一部を拡大したグラフである。 搬送ベルトの波打ちがない状態を模式的に示す図である。 搬送ベルトの波打ちがある状態を模式的に示す図である。 図36の反射型フォトセンサを正面方向から見た図である。 図36の反射型フォトセンサを右側面方向から見た図である。 反射面との距離に対する出力電圧の変化を模式的に示す図である。 反射面との角度(スキュー角度α)に対する出力電圧の変化を模式的に示す図である。 反射面との角度(あおり角度β)に対する出力電圧の変化を模式的に示す図である。 受光チップが正常に配置されたフォトトランジスタの正面図である。 受光チップが不正に配置されたフォトトランジスタの正面図である。 図50のフォトトランジスタにおける出力電圧が最大となる反射光の光路を説明する図である。 図51のフォトトランジスタにおける出力電圧が最大となる反射光の光路を説明する図である。 受光チップが正常に配置されたフォトトランジスタ及び受光チップが不正に配置されたフォトトランジスタにおける反射面との角度に対する出力電圧の変化を実測したグラフである。 フォトトランジスタの頭部での受光領域、及び、フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域、を模式的に示した図である。 受光チップが正常に配置されたフォトトランジスタを備えた図36に示す反射型フォトセンサにおいて、反射光がフォトトランジスタの軸PRに沿って入射したとき(あおり角度β=0)の状態を模式的に示す図である。 図56の状態において、フォトトランジスタの頭部での受光領域を模式的に示す図である。 図56の状態において、フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域を模式的に示す図である。 受光チップが正常に配置されたフォトトランジスタを備えた図36に示す反射型フォトセンサにおいて、反射光がフォトトランジスタの軸PRからずれて入射したとき(あおり角度β≠0)の状態を模式的に示す図である。 図59の状態において、フォトトランジスタの頭部での受光領域を模式的に示す図である。 図59の状態において、フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域を模式的に示す図である。 受光チップが不正に配置されたフォトトランジスタを備えた図36に示す反射型フォトセンサにおいて、反射光がフォトトランジスタの軸PRに沿って入射したとき(あおり角度β=0)の状態を模式的に示す図である。 図62の状態において、フォトトランジスタの頭部での受光領域を模式的に示す図である。 図62の状態において、フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域を模式的に示す図である。 受光チップが不正に配置されたフォトトランジスタを備えた図36に示す反射型フォトセンサにおいて、反射光がフォトトランジスタの軸PRからずれて入射したとき(あおり角度β≠0)の状態を模式的に示す図である。 図65の状態において、フォトトランジスタの頭部での受光領域を模式的に示す図である。 図65の状態において、フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域を模式的に示す図である。 受光チップが正常に配置されたフォトトランジスタにおける、反射面の波打ちの有無による出力電圧の変動を示したグラフである。 受光チップが不正に配置されたフォトトランジスタにおける、反射面の波打ちの有無による出力電圧の変動を示したグラフである。
(反射型フォトセンサの第1の実施形態)
以下、本発明の反射型フォトセンサの第1の実施形態を、図1〜図12を参照して説明する。なお、図1における左右方向をx軸とし、奥−手前方向をy軸とし、そして、上下方向をz軸、として、各図においてそれぞれの方向を便宜的に示す。また、図1において、左から右に向かう方向をx軸正方向、その反対をx軸負方向とし、奥から手前に向かう方向をy軸正方向、その反対をy軸負方向とし、下から上に向かう方向をz軸正方向、その反対をz軸負方向とする。x軸、y軸及びz軸は互いに直交しており、また、それぞれの正方向に向けて矢印を付している。なお、明細書中の上下左右等の方向は相対的な位置関係を示すために便宜的に用いており、反射型フォトセンサの実装方向とは必ずしも一致するものではない。
反射型フォトセンサ70は、図1に示すように、発光手段としての発光ダイオード71と、受光手段としてのフォトトランジスタ72と、ケース74と、基板95と、レンズ部材96と、レンズ部材収容穴98と、を備えている。
この反射型フォトセンサ70は、図示しない支持部材などによって、後述する搬送ベルト29と間隔をあけて相対して配置されている。反射型フォトセンサ70は、この搬送ベルト29の表面29a(請求項中の反射面に相当)に形成された位置検知用トナーパッチ90の位置を検知する。搬送ベルト29は、x軸及びy軸と平行に配置されている。この位置検知用トナーパッチ90(以下、トナーパッチ90ともいう)は、黒トナーで高濃度(いわゆるベタ)に形成された複数の矩形状トナー像であって、搬送ベルト29の表面移動方向(y軸正方向)に沿って等間隔に配列されている。また、反射型フォトセンサ70が組み込まれる画像形成装置の構成によっては、反射型フォトセンサ70が像担持体としての感光体ドラムや中間転写ベルトなどに相対して配置され、これらの像担持体の表面に形成されたトナーパッチ90の位置を検知してもよい。
発光ダイオード71(以下、LED71という)は、電流を流すことにより発光する周知の光半導体部品である。LED71は、図37〜図39に示すように、透明又は半透明の合成樹脂からなる封止部材83と、該封止部材83に封止された発光チップ81Lと、該発光チップ81Lに接続された一対のリード線82と、からなる樹脂モールド型のものである。LED71の封止部材83は、円柱状の胴部85と、胴部85の一端に一体形成された半球状の頭部84と、胴部85の他端に一体形成されたフランジ部86と、を備えており、いわゆる砲弾形状に形成されている。胴部85の軸は、LED711の軸P(即ち、発光軸PL)と一致する。頭部84は、その外径が胴部85の外径Dと同じに形成されており、その中心が軸P上に配置されている。LED71の発光チップ81Lには、例えば、ピーク発光波長が950nmとなるGaAs素子が用いられている。LED71の一対のリード線82は、それぞれの一端が発光チップ81Lに接続されており、それぞれの他端が、胴部85の他端からフランジ部86を貫通して突出されている。発光チップ81Lが発光軸PL上に正しく配置されているとき、発光軸PLと照射光Lの光路とが一致する。本実施形態では、砲弾形状のLED71を用いているが、これに限らず、光を照射するものであればLED71の形状は任意である。
フォトトランジスタ72は、受光した光量に応じて電圧を生じる周知の光半導体部品である。なお、フォトトランジスタ72は、LED71の構成と、受光チップ81Rと発光チップ81Lとのいずれか一方を備える点以外は同様の構成であるため、LED71と同様に図37〜図39を用いて構成を説明する。フォトトランジスタ72は、透明の合成樹脂からなる封止部材83と、該封止部材83に封止された受光チップ81Rと、該受光チップ81Rに接続された一対のリード線82と、からなる。フォトトランジスタ72の封止部材83は、上述したLED71と同一の砲弾形状に形成されている。もちろん、フォトトランジスタ72とLED71とで互いに異なる形状であっても良い。胴部85の軸は、フォトトランジスタ712の軸P(即ち、受光軸PR)と一致する。頭部84は、その外径が胴部85の外径Dと同じに形成されており、その中心が軸P上に配置されている。また、フォトトランジスタ72の頭部84は、受光部として機能し、その半球状の表面で受光した光を集束させて受光チップ81Rに導く。フォトトランジスタ72の受光チップ81Rには、例えば、ピーク分光感度波長が800nmのSi素子が用いられている。フォトトランジスタ72の一対のリード線82は、それぞれの一端が受光チップ81Rに接続されており、それぞれの他端が、胴部85の他端からフランジ部86を貫通して突出されている。また、受光チップ81Rが受光軸PR上に正しく配置されているとき、受光軸PRと光路が一致する反射光Rを受光すると出力電圧が最大となる。
また、本実施形態においては、受光手段としてフォトトランジスタを用いているが、これに限らず、フォトダイオードや、フォトダーリントンなどの、受光した光量に応じた電圧又は電流を生じるものであれば、受光手段として用いることができる。また、フォトトランジスタなどの受光手段の形状を砲弾形状としているが、これに限らず、受光部を備え且つ受光チップが合成樹脂などからなる封止部材に封止された樹脂モールド型のものであれば、受光手段の形状は任意である。また、本実施形態においては、受光部である頭部84の外径と胴部85の外径Dとが同じに形成されているが、これに限らず、受光部の外径と胴部85の外径Dとが異なるものであっても良い。
ケース74は、非透光性の合成樹脂からなり、図1に示すように長方体状に形成されて、それぞれ断面円形の収容孔75及び収容孔76がケース74内部に設けられている。ケース74は、搬送ベルト29の表面29aとz軸に沿って間隔をあけて配置される。また、このとき、ケース74の図中下方に位置する面(以下、下面741という)が、搬送ベルト29の表面29aと平行に相対して位置づけられる。
収容孔75は、内径がLED71の胴部85の外径Dと同一に形成されており、下面741とケース74の図中上方に位置する面(以下、上面742という)とを貫通している。つまり、収容孔75の下面741側の開口部75aと収容孔75の上面752側の開口部75bとは、収容孔75内部とケース74外部とを連通している。
開口部75bは、LED71のフランジ部86の外径より大きく形成されている。これにより、収容孔75に、頭部84からLED71を挿入したときに、LED71のフランジ部86が収容孔75内でケース74に当接して位置決めされる。このとき、収容孔75の軸にLED71の発光軸PLが重ねられて収容される。LED71は、搬送ベルト29の表面29aと相対するように収容孔75に収容されている。つまり、LED71はケース74によって搬送ベルト29の表面29aに向けて保持されている。収容孔75は、正面方向(y軸正方向からy軸負方向に向かう方向)から見たとき、その軸が搬送ベルト29の表面29aに対し所定の角度をなし、右側面方向(x軸正方向からx軸負方向に向かう方向)から見たとき、その軸が下面741に直交するように形成されている。これにより、LED71の照射光Lが、上記所定の角度で搬送ベルト29の表面29aに入射される。
開口部75aには、それを塞ぐように形成された照射光規制部材751が、ケース74と一体に設けられている。この照射光規制部材751には、開口径がLED71の胴部85の外径Dより小さく形成された照射光規制開口部751aが、照射光規制部材751の中央部を貫通して設けられている。この照射光規制開口部751aは、LED71の照射光Lに通過されるとともに、照射光Lの光路径を規制して照射光Lが不要に広がることを防ぐ。ここで、照射光Lの光路径とは、図2に例示するように、該照射光Lの光量がそのピーク値の50%以上である領域の幅(半値全幅:FWHM)により規定する。反射光Rにおける光路径についても同様である。また、収容孔75は、照射光規制部材751を設けない構成でも良い。
収容孔76は、内径がフォトトランジスタ72の胴部85の外径Dと同一に形成されており、下面741と上面742とを貫通している。つまり、収容孔76の下面741側の開口部76aと収容孔76の上面742側の開口部76bとは、収容孔76内部とケース74外部とを連通している。収容孔76は、請求項中の収容室に相当する。
開口部76bは、フォトトランジスタ72のフランジ部86の外径より大きく形成されている。これにより、収容孔76に、頭部84からフォトトランジスタ72を挿入したときに、フォトトランジスタ72のフランジ部86が収容孔76内でケース74に当接して位置決めされる。このとき、収容孔76の軸にフォトトランジスタ72の受光軸PRが重ねられて収容される。フォトトランジスタ72は、搬送ベルト29の表面29aと相対するように収容孔76に収容されている。つまり、フォトトランジスタ72はケース74によって搬送ベルト29の表面29aに向けて保持されている。収容孔76は、正面方向から見たとき、その軸が搬送ベルト29の表面29aに対し収容孔75の軸と反対方向に上記所定の角度をなし、右側面方向から見たとき、その軸が下面741に直交するように形成されている。即ち、フォトトランジスタ72の受光軸PRは搬送ベルト29の表面29aと所定の角度をなして配置されている。
開口部76aには、それを塞ぐように形成された反射光規制部材761が、ケース74と一体に設けられている。この反射光規制部材761には、開口径がフォトトランジスタ72の胴部85の外径Dより小さく形成された反射光規制開口部761aが、反射光規制部材761の中央部を貫通して設けられている。この反射光規制開口部761aは、収容孔76に進入する反射光Rの光路径を規制するとともに、フォトトランジスタ72に不要な光が受光されることを規制する。
収容孔75及び収容孔76は、それぞれの軸が、搬送ベルト29の表面29aと直交する1つの平面(即ち、x軸及びz軸と平行な面、入射面ともいう)に沿って並べられて設けられ、且つ、それぞれの軸が、上述した照射光Lが入射される搬送ベルト29の表面29a(即ち、トナーパッチ90)上の点Qから垂直に引いた直線Kについて線対称となるように形成されている。換言すると、フォトトランジスタ72の受光軸PRとLED71の発光軸PLとのそれぞれが、直線Kに対して同じ角度で互いに逆方向に傾斜されている。これにより、LED71は、照射光規制開口部751aを通じて、搬送ベルト29の表面29a及びそれ上に形成された位置検知用トナーパッチ90に向けて、照射光Lを照射し、そして、フォトトランジスタ72は、LED71の照射光Lが搬送ベルト29の表面29a及びそれ上に形成された位置検知用トナーパッチ90で正反射された反射光Rを、反射光規制開口部761aを通じて受光する。
基板95は、合成樹脂からなる平板の表面に薄膜金属の回路配線が設けられた周知のプリント配線基板である。基板95は、一方の表面に、上述したケース74の後面(前面74aに対向する反対側の面)が密に重ねられて配置されているとともに、LED71及びフォトトランジスタ72のそれぞれに備えられた一対のリード線82の他端が、はんだ付けされている。これらLED71及びフォトトランジスタ72は、基板95を介して図示しない制御部に電気的に接続されており、制御部からの制御信号を受けて照射光Lを照射するとともに、受光した反射光Rの光量に応じた電圧を該制御部に出力する。
レンズ部材96は、図3に示すように、透光性を有するガラス又は合成樹脂からなり、外形が正八角形の板状に形成されている。レンズ部材96の上面96a及び下面96bは互いに平行に配置されている。また、レンズ部材96には、上面96aの外縁及び下面96bの外縁を取り囲むとともにこれらを互いに連接するように、8個の側面96cが設けられている。レンズ部材96の中央部分には、屈折レンズ97が設けられている。
屈折レンズ97は、所定の厚み増加方向Wに向けて徐々に厚みが増すように形成された板状の部位である。屈折レンズ97の下面は、レンズ部材96の下面96bと面一に形成されている。屈折レンズ97の上面97aは、レンズ部材96の上面96aをレンズ部材96の厚み方向に掘り下げた位置に、下面96bに対して角度θ(≠0度、望ましくは4度程度)をなして平面状に形成されている。これにより、屈折レンズ97は、通過する光を、厚み増加方向W側に向けて所定の屈折角度に屈折させる。即ち、屈折レンズ97の厚み増加方向Wは、屈折レンズ97の屈折方向Wとなる。また、屈折レンズ97は、受光チップ81Rの位置ずれ量に応じて、角度θを変えても良い。また、屈折レンズ97は、上述した形状以外にも、凸レンズ形状や凹レンズ形状など、通過する光を屈折させる形状であれば任意である。
レンズ部材収容穴98は、図4に示すように、平面視正方形状で且つ断面凹形状に形成された平たい四角柱形状の穴であり、ケース74の下面741に設けられている。レンズ部材収容穴98は、正方形状の平面である底部98aと、底部98aの4つの縁部からそれぞれ垂直に立設され且つ互いに連接された4つの内壁部98bと、を備えている。
レンズ部材収容穴98の底部98aの中央には、反射光規制開口部761aが配置されている。レンズ部材収容穴98の深さは、レンズ部材96の厚みと同一又は略同一にされている。また、レンズ部材収容穴98における互いに対向して配置された一対の内壁部98bの間隔Gは、レンズ部材96における互いに対向して配置された一対の側面96cの間隔Fと同一又は略同一にされている。これにより、レンズ部材収容穴98は、底部98aとレンズ部材96の上面96aとを重ねるようにしてレンズ部材96を内部に収容し、且つ、レンズ部材96の複数の側面96cに4つの内壁部98bを当接して、レンズ部材96が脱落しないように保持する。また、さらに接着剤などを用いて、レンズ部材収容穴98にレンズ部材96をより強固に固定してもよい。そして、レンズ部材収容穴98に、レンズ部材96を収容することで、屈折レンズ97が反射光規制開口部761aに重ねて配置される。レンズ部材収容穴98は、請求項中のレンズ部材取付手段に相当する。また、レンズ部材収容穴98は、底部98aに反射光規制開口部761aが配置されているということから、レンズ部材収容穴98はケース74に設けられていることが自明である。
レンズ部材収容穴98は、レンズ部材96の外形が正八角形に形成されているので、レンズ部材96の中心と正八角形の各頂点とを結ぶ各線分が互いになす角度(即ち、45度)を1つの回転角単位として、この回転角単位毎に屈折レンズ97における屈折方向Wの向きを変えて、レンズ部材96を保持することができる。換言すると、レンズ部材収容穴98は、屈折レンズ97の屈折方向Wの向きを、45度ずつ向きが異なる8つの方向(図5、D1〜D8)に向けて、レンズ部材96を保持することができる。
次に、上述した反射型フォトセンサ70の組立方法の一例を説明する。
[手順1]まず、ケース74の収容孔75に、開口部75bからLED71を挿入して収容し、ケース74の収容孔76に、開口部76bからフォトトランジスタ72を挿入して収容する。次に、基板95にケース74の後面を重ねて接着剤などの図示しない固定手段で固定するとともに、LED71の一対のリード線82の他端及びフォトトランジスタ72の一対のリード線82の他端を、基板95上の回路配線にはんだ付けする。
[手順2]続いて、ケース74を搬送ベルト29の表面29a(以下、反射面29a)と間隔をあけて配置し、ケース74の下面741と反射面29aとを互いに平行に相対して位置づける。そして、LED71に一定量の電流を流して、一定光量の照射光Lを反射面29aに照射する(第1工程)。それから、LED71の照射光Lが入射される反射面29a上の点Qを中心として、反射面29aにおけるx軸に対する角度(即ち、スキュー角度α)を変化させて、このときのフォトトランジスタ72の出力電圧を計測し、また、上記点Qを中心として、反射面29aにおけるy軸に対する角度(即ち、あおり角度β)を変化させて、このときのフォトトランジスタ72の出力電圧を計測する(第2工程)。なお、スキュー角度α及びあおり角度βを変化させるということは、フォトトランジスタ72の受光軸PRに対する反射面29aの角度を変化させるということでもある。
[手順3]そして、スキュー角度αを変化させたときの出力電圧のグラフ、及び、あおり角度βを変化させたときの出力電圧のグラフ、に基づいて、フォトトランジスタ72の受光チップ81Rの位置ずれ方向を検出する(第3工程)。
受光チップ81Rの位置ずれ方向の検出は、具体的には以下のように行う。図1において(即ち、反射型フォトセンサ70を正面方向から見た場合において)、点Qを中心として、反射面29aを反時計回りに傾ける方向をスキュー角度αの正方向(α+)、反射面29aを時計回りに傾ける方向をスキュー角度αの負方向(α−)とし、また、図7において(即ち、反射型フォトセンサ70を右側面方向から見た場合において)、点Qを中心として、反射面29aを反時計回りに傾ける方向をあおり角度βの正方向(β+)、反射面29aを時計回りに傾ける方向をあおり角度βの負方向(β−)とする。そして、スキュー角度αを変化させたときの出力電圧のグラフにおいて、スキュー角度αが+2度、−2度のときのそれぞれの出力電圧の差が0.3V以上のとき、受光チップ81Rにおけるx軸に沿う方向(以下、x軸方向ともいう)の位置ずれがあるものと判定する。同様に、あおり角度βを変化させたときの出力電圧のグラフにおいて、あおり角度βが+2度、−2度のときのそれぞれの出力電圧の差が0.3V以上のとき、受光チップ81Rにおけるy軸に沿う方向(以下、y軸方向ともいう)の位置ずれがあるものと判定する。なお、これら位置ずれの有無の基準となる出力電圧の差は、0.3Vに限らず、反射型フォトセンサの構成やLED71の照射光量、フォトトランジスタ72の受光感度等によって適宜定める。
そして、受光チップ81Rにおけるx軸方向又はy軸方向の位置ずれがあるものと判定したとき、上記グラフの概略形状から位置ずれ方向を次のように特定する。スキュー角度αを変化させたときの出力電圧のグラフにおいて、出力ピーク時のスキュー角度αが負方向寄り(図6(a))のとき、受光チップ81Rがx軸正方向にずれており、出力ピーク時のスキュー角度αが正方向寄り(図6(b))のとき、受光チップ81Rがx軸負方向にずれている。また、あおり角度βを変化させたときの出力電圧のグラフにおいて、出力ピーク時のあおり角度βが負方向寄り(図6(c))のとき、受光チップ81Rがy軸負方向にずれており、ピーク時のあおり角度βが正方向寄り(図6(d))のとき、受光チップ81Rがy軸正方向にずれている。このようにして、受光チップ81Rの位置ずれ方向を検出する。
[手順4]そして、受光チップ81Rの位置ずれ方向が検出されたとき、屈折レンズ97の屈折方向Wを、検出された位置ずれ方向と一致又は略一致させるようにして、レンズ部材96を、レンズ部材収容穴98に収容してケース74に取り付ける(第4工程)。例えば、受光チップ81Rがx軸正方向のみにずれているとき、屈折レンズ97の屈折方向Wを、図5のD1方向(x軸正方向)に向けて、レンズ部材96をケース74に取り付ける。また、受光チップ81Rがy軸正方向のみにずれているとき、屈折レンズ97の屈折方向Wを、図5のD7方向(y軸正方向)に向けて、レンズ部材96をケース74に取り付ける。また、受光チップ81Rが、x軸負方向且つy軸負方向にずれているとき、屈折レンズ97の屈折方向Wを、図5のD4方向(x軸負方向とy軸負方向との中間方向)に向けて、レンズ部材96をケース74に取り付ける。そして、組み立てを終える。また、受光チップ81Rの位置ずれが検出(即ち、位置ずれがあるものと判定)されなかったとき、レンズ部材96をケース74に取り付けずに組み立てを終える。このようにして、反射型フォトセンサ70が組み立てられる。
次に、上述した反射型フォトセンサ70の本発明に係る動作(作用)の一例について、図7〜図12を参照して説明する。
反射型フォトセンサ70は、受光チップ81Rが受光軸PRに対してy軸正方向にずれて配置されたフォトトランジスタ72(フォトトランジスタ72B)を備えている。そして、屈折レンズ97の屈折方向WをD7方向(y軸正方向)に向けて、レンズ部材96がケース74に取り付けられている。そして、このような反射型フォトセンサ70において、搬送ベルト29の表面29a(即ち、反射面)におけるあおり角度βが変化したときの、受光チップ81Rの受光状態を以下に説明する。
図7に示すように、フォトトランジスタ72Bを備えた反射型フォトセンサ70において、搬送ベルト29の表面29aにおけるあおり角度βが0度のとき、反射光Rは、受光軸PRに沿ってレンズ部材96の屈折レンズ97に入射する。そして、屈折レンズ97は、反射光規制開口部761aを通過する反射光Rを、屈折方向Wであるy軸正方向に向けて屈折させる。すると、図8に示すように、頭部84での反射光Rの受光領域E1が受光軸PRよりy軸正方向側にずれ、そのため、図9に示すように、受光チップ81Rの位置での反射光Rの受光領域E2内の中心に、受光チップ81Rが位置づけられる。即ち、反射光Rを不正に配置された受光チップ81Rに正しく向けることができる。
また、図10に示すように、フォトトランジスタ72Bを備えた反射型フォトセンサ70において、搬送ベルト29の波打ちなどによって、搬送ベルト29の表面29aにおけるあおり角度βが変化した(β>0度)とき、反射光Rは、受光軸PRからずれて(受光軸PRに対して角度をなして)屈折レンズ97に入射する。そして、屈折レンズ97は、反射光規制開口部761aを通過する反射光Rを屈折方向Wであるy軸正方向に向けて屈折させる。すると、図11に示すように、頭部84での反射光Rの受光領域E1が、あおり角度が0度のときよりさらにy軸正方向側にずれ、そのため、図12に示すように、受光チップ81Rの位置での反射光Rの受光領域E2も、さらにy軸正方向にずれる。しかしながら、あおり角度βが0度のときに受光チップ81Rが受光領域E2の中心に位置づけられていたので、あおり角度βが変化して受光領域E2がさらにy軸正方向にずれたとしても、受光領域E2が受光チップ81Rを大きくはずれることがなく、受光領域E2に受光チップ81Rのほぼすべてが含まれる。上記は搬送ベルト29の表面29aにおけるあおり角度βが変化した場合について記載したものであるが、スキュー角度αについても、屈折レンズ97の屈折方向Wと受光チップ81Rの位置ずれ方向とを一致させることで、上記と同様の動作(作用)となる。
このように、受光チップ81Rがずれて配置されたフォトトランジスタ72Bを備えた反射型フォトセンサ70において、搬送ベルト29の波打ちなどによって、搬送ベルト29の表面29aとの角度が変化した場合でも、受光チップ81Rの位置での反射光Rの受光領域E2内に受光チップ81Rを含めることができ、受光領域E2と受光チップ81Rとが重なって、受光チップ81Rの受光量が変化することを防止できる。
以上より、本発明によれば、反射光Rをフォトトランジスタ72の受光軸PRに対して所定の屈折方向Wに向けて屈折させる屈折レンズ97を備えたレンズ部材96が、ケース74に取り付けられ、そして、このレンズ部材96における屈折レンズ97が、その屈折方向Wをフォトトランジスタ72の受光チップ81Rにおける受光軸PRに対する位置ずれ方向に一致させるようにして、反射光規制開口部761aに重ねられているので、反射光規制開口部761aを通過する反射光Rを、受光チップ81Rの位置ずれ方向に向けて屈折させて、不正に配置された受光チップ81Rに正しく向けることができ、そのため、駆動ローラの軸振れや搬送ベルト29の波打ちなどによって、搬送ベルト29の表面29aとの角度(即ち、スキュー角度α、あおり角度β)が変化した場合においても、反射光Rが受光チップ81Rを大きく外れることがなく、受光チップ81Rの受光量の変化を防止できる。したがって、受光チップ81Rの配置にずれのある安価な樹脂モールド型の受光手段を用いた場合でも、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化にかかわらず、受光チップ81Rの受光量が変化することを防止して、出力電圧の変動を防ぐことができる。したがって、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサ70を低コストで提供できる。
また、レンズ部材96の外形が正八角形状に形成されているとともに、レンズ部材96の中央部分には、屈折レンズ97が設けられている。また、レンズ部材96は、反射光規制開口部761aが底部98aに配置された断面凹形状のレンズ部材収容穴98によって、ケース74に取り付けられている。また、レンズ部材収容穴98の内壁部98bが、レンズ部材96の複数の側面96cに当接してレンズ部材96を保持するように形成されている。そして、反射型フォトセンサ70は、このような構成を備えているので、レンズ部材96をレンズ部材収容穴98に収容してケース74に取り付けることができるとともに、レンズ部材96の中心と八角形の各頂点とを結ぶ各線分が互いになす角度(即ち、45度)を1つの回転角単位として、この回転角単位毎に屈折レンズ97における屈折方向Wの向きを変えて、屈折方向Wを8方向に向けることができ、そのため、受光チップ81Rの位置ずれ方向ごとにレンズ部材96を用意することなく、受光チップ81Rにおける任意の位置ずれ方向に屈折方向Wを簡易的に合わせることが可能となり、部材にかかるコストを低減できる。
また、レンズ部材96及びレンズ部材収容穴98が、簡易な形状であって且つ安価な部材を用いることができ、そのため、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサ70をさらに低コストで提供できる。
本実施形態において、レンズ部材96の外形は正八角形状としていたが、正六角形状や正十二角形状などの、他の正多角形状であっても良く、また、このような正多角形状は本発明の目的に反しない限り、概ね正多角形状であればよい。また、レンズ部材収容穴98の形状は、レンズ部材96を収容して保持できる形状であれば、例えば、レンズ部材と同様に平面視正多角形状にするなど、任意である。また、レンズ部材96は、図13、図14に示すように、屈折方向W側に位置する外縁に、レンズ部材96の中心に向けて切り込んだ切り欠き部96dを設けたり、屈折方向W側に位置する外縁を切り落として大きくした側面96eを設けたりしてもよい。このようにすることで、屈折レンズ97の屈折方向Wが認識しやすくなり、レンズ部材96の取り付けミスなどを防いで、作業性を向上できる。
また、本実施形態において、レンズ部材96は、レンズ部材収容穴98に収容されるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、ケース74にレンズ部材収容穴98を設けず、反射光規制開口部761aをケース74の下面741に配置し、この反射光規制開口部761aに屈折レンズ97を重ねるようにして、レンズ部材96を下面741に取り付ける構成としてもよい。この場合、レンズ部材96の外形は、正八角形などの正多角形状に限らず、本発明の目的に反しない限り任意であり、また、レンズ部材96は、レンズ部材取付手段としての接着剤などの固定手段を用いて取り付けられる。また、上述したような構成において、レンズ部材96は、例えば、通過する反射光の屈折角度が異なる複数の屈折レンズを備え、受光チップ81Rの位置ずれ量に応じて適切な屈折角度となる屈折レンズを選択して反射光規制開口部761aに重ねるように配置しても良い。また、レンズ部材96は、反射光規制開口部761a内に嵌め込まれていても良く、本発明の目的に反しない限り、反射光規制開口部761a又はその近傍に設けられていれば良い。
(反射型フォトセンサの第2の実施形態)
以下、本発明の反射型フォトセンサの第2の実施形態を、図15〜図20を参照して説明する。
反射型フォトセンサ70Aは、図15に示すように、発光手段としての発光ダイオード71と、受光手段としてのフォトトランジスタ72と、ケース74と、基板95と、光屈折ユニット100と、取付溝119と、を備えている。なお、各図において、上述した第1の実施形態と同一の部材には、同一符号を付して説明を省略する。また、位置関係を便宜的に示すx軸、y軸及びz軸、並びに、スキュー角度α及びあおり角度βについても、第1の実施形態と同一である。
光屈折ユニット100は、図16に示すように、レンズユニット101と、レンズホルダ110と、を備えている。
レンズユニット101は、透光性を有するガラス又は合成樹脂からなり、図17に示すように、レンズ部材102と、軸部104と、を備えている。レンズ部材102は、円板状に形成されている。レンズ部材102の上面102a及び下面102bは互いに平行に配置されている。また、レンズ部材102には、上面102aの外縁及び下面102bの外縁を取り囲むとともにこれらを互いに連接するように周面102cが設けられている。レンズ部材102の中央部分には、屈折レンズ103が設けられている。本実施形態において、レンズ部材102は円板状(即ち、外形が円形状)に形成されていたが、これに限らず、外形を正多角形状に形成するなど、本発明の目的に反しない限り、レンズ部材102の形状は任意である。
屈折レンズ103は、所定の厚み増加方向Wに向けて徐々に厚みが増すように形成された板状の部位である。屈折レンズ103の下面は、レンズ部材102の下面102bと面一に形成されている。屈折レンズ103の上面103aは、レンズ部材102の上面102aをレンズ部材102の厚み方向に掘り下げた位置に、下面102bに対して角度θ(≠0度、望ましくは4度程度)をなして平面状に形成されている。これにより、屈折レンズ103は、通過する光を、厚み増加方向W側に向けて所定の屈折角度に屈折させる。即ち、屈折レンズ103の厚み増加方向Wは、屈折レンズ103の屈折方向Wとなる。また、屈折レンズ103は、受光チップ81Rの位置ずれ量に応じて、角度θを変えても良い。また、屈折レンズ103は、上述した形状以外にも、凸レンズ形状や凹レンズ形状など、通過する光を屈折させる形状であれば任意である。
軸部104は、レンズ部材102の下面102bに、レンズ部材102と一体に設けられている。軸部104は円柱状に形成されており、その径は、レンズ部材102の径より小さく且つ屈折レンズ103と概ね重なるように形成されている。軸部104は円筒状に形成されていてもよい。軸部104は、その軸がレンズ部材102の軸C1と同一になるように配置されている。軸部104の一方の端部104aに入射した光は、レンズ部材102の屈折レンズ103に向けて導かれる。
レンズホルダ110は、図16に示すように、ホルダ本体部111と、蓋部116と、を備えている。
ホルダ本体部111は、図18に示すように、肉厚の矩形板状(即ち、直方体状)に形成されている。ホルダ本体部111の短手方向(図18(a)における上下方向)の長さは、ケース74の厚み(即ち、前面74aから後面に向かう方向)の長さと同一又は略同一にされている。ホルダ本体部111の下面111bの中央部分には、第1孔部112が設けられ、上面111aの中央部分には、第2孔部113が設けられている。第1孔部112及び第2孔部はともに円柱状の空間であり、それぞれの軸が同一に配置されて(軸C2)互いに連通されている。つまり、第1孔部112と第2孔部113とでホルダ本体部111を厚み方向に貫通している。第2孔部113の径は、第1孔部112の径より小さく且つ反射光規制開口部761aの径より大きくされている。
第1孔部112の軸方向の高さは、レンズ部材102の厚みと同一又は略同一にされている。また、第1孔部112の径は、レンズ部材102の径と同一又は略同一にされている。また、第1孔部112の軸C2は、ホルダ本体部111の1つの側面111cからの距離が、レンズ部材102の半径より短くされている。そのため、第1孔部112は、該側面111cに開口112aを有し、この開口112aを通じてホルダ本体部111外部と連通されている
第1孔部112には、レンズ部材102が、上面102aを第2孔部113側に向けて収容される。そして、第1孔部112にレンズ部材102が収容されると、レンズ部材102の外縁の一部が、第1孔部112の開口112aから突出して、レンズ部材102の周面102cがホルダ本体部111(即ち、レンズホルダ110)の外部に露出される。
蓋部116は、図19に示すように、ホルダ本体部111と平面視形状が同一の矩形板状で、厚みがレンズユニット101の軸部104の軸方向の長さと同一又は略同一に形成されている。蓋部116の中央部分には、その厚み方向に貫通する軸受部としての軸受穴117が設けられている。軸受穴117は円柱状に形成されており、その径が、軸部104の径と同一又は略同一にされている。軸受穴117は、軸部104が嵌め込まれて、軸部104を回転可能に軸支する。また、軸部104に嵌め込まれた軸部104は、その一方の端部104aが、蓋部116の下面116b側に露出される。蓋部116は、その上面116aをホルダ本体部111の下面111bに重ねて、ホルダ本体部111に取り付けられる。このとき、軸受穴117の軸C3は、ホルダ本体部111の軸C2と同軸に位置づけられる。
光屈折ユニット100は、以下のように組み立てられる。まず、ホルダ本体部111の第1孔部112に、レンズユニット101のレンズ部材102を、その上面102aを第2孔部113側に向けて収容し、そして、蓋部116の軸受穴117にレンズユニット101の軸部104を嵌め込みつつ、蓋部116をホルダ本体部111に重ねて取り付ける。
光屈折ユニット100において、レンズユニット101は、その軸C1をレンズホルダ110の軸C2、C3と同一に位置づけられて、レンズホルダ110内に収容されて保持されている。そして、軸部104が軸受穴117に回転可能に軸支され且つレンズ部材102の周面102cが開口112aから露出されている。そのため、この周面102cを周方向に沿って移動させることにより、レンズユニット101を軸C1を中心に回転させて、レンズユニット101が備える屈折レンズ103における屈折方向Wを、軸C1を中心にして任意の方向に向けることができる。
本実施形態において、光屈折ユニット100は、軸部104と、該軸部104を回転可能に軸支する軸受穴117を備えていたが、これに限らず、例えば、レンズ部材102を円板状に形成して、レンズ部材102自体を軸部とし、第1孔部112を軸受部としてレンズ部材102を回転可能に軸支するように形成するなど、本発明の目的に反しない限り、軸部及び軸受部の構成は任意である。
取付溝119は、図20に示すように、ケース74の下面741に設けられた、ケース74の前面74aから後面に向かう方向(即ち、y軸に沿う方向)に沿って断面コ字状に形成された溝である。取付溝119は、矩形状の平面である底部119aと、底部119aの互いに対向する縁部から垂直に立設された一対の内壁部119bと、を備えている。
取付溝119の底部119aの中央には、反射光規制開口部761aが配置されている。取付溝119の深さは、レンズホルダ110の厚み(図16における上下方向の長さ)と同一又は略同一にされている。取付溝119の幅(即ち、一対の内壁部119bの間隔)は、レンズホルダ110の長手方向の長さ(図16における左右方向の長さ)と同一又は略同一にされている。また、ケース74の厚みとレンズホルダ110(即ち、ホルダ本体部111)の短手方向の長さとは同一又は略同一にされている。これにより、取付溝119は、底部119aとホルダ本体部111の上面111aとを重ねるようにして光屈折ユニット100を内部に収容し、且つ、光屈折ユニット100を一対の内壁部119bで狭持して、光屈折ユニット100が脱落しないように保持する。また、さらに接着剤などを用いて、取付溝119に光屈折ユニット100をより強固に固定してもよい。取付溝119に、光屈折ユニット100を収容することで、屈折レンズ103が反射光規制開口部761aに重ねて配置される。上記説明から明らかなように、レンズユニット101の軸部104、レンズホルダ110、及び、取付溝119は、請求項中のレンズ部材取付手段に相当し、レンズユニット101の軸部104及びレンズホルダ110は、請求項中の回転保持構造を構成する。
次に、上述した反射型フォトセンサ70Aの組立方法の一例を説明する。
[手順1]、[手順2]までは、第1の実施形態と同一である。
[手順3A]そして、スキュー角度αを変化させたときの出力電圧のグラフ、及び、あおり角度βを変化させたときの出力電圧のグラフ、に基づいて、フォトトランジスタ72の受光チップ81Rの位置ずれの有無を検出する。
受光チップ81Rの位置ずれの有無の検出は、具体的には以下のように行う。スキュー角度αを変化させたときの出力電圧のグラフにおいて、スキュー角度αが+2度、−2度のときのそれぞれの出力電圧の差が0.3V以上のとき、受光チップ81Rにおけるx軸に沿う方向(以下、x軸方向ともいう)の位置ずれがあるものと判定する(即ち、位置ずれの検出)。同様に、あおり角度βを変化させたときに出力電圧のグラフにおいて、あおり角度βが+2度、−2度のときのそれぞれの出力電圧の差が0.3V以上のとき、受光チップ81Rにおけるy軸に沿う方向(以下、y軸方向ともいう)の位置ずれがあるものと判定する(即ち、位置ずれの検出)。なお、これら位置ずれの有無の基準となる出力電圧の差は、0.3Vに限らず、反射型フォトセンサの構成や照射光量等によって適宜定める。
[手順4A]そして、受光チップ81Rの位置ずれが検出されたとき、図20に示すように、光屈折ユニット100(即ち、レンズ部材102)を、取付溝119に収容して、ケース74に取り付ける。そして、スキュー角度αとあおり角度βとを基準値(0度)に戻し、再度LED71に一定量の電流を流して、一定光量の照射光Lを反射面29aに照射する。そして、レンズユニット101を、軸C1を中心に360度回転させて、そのときの出力電圧を測定し、出力電圧が最大となる方向を受光チップ81Rの位置ずれ方向として、その方向に屈折レンズ103の屈折方向Wを合わせる。そして、組み立てを終える。また、受光チップ81Rの位置ずれが検出されなかったとき、光屈折ユニット100をケース74に取り付けずに組み立てを終える。このようにして、反射型フォトセンサ70Aが組み立てられる。
上述した反射型フォトセンサ70Aの本発明に係る動作(作用)の一例については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上より、本発明によれば、反射光Rをフォトトランジスタ72の受光軸PRに対して所定の屈折方向Wに向けて屈折させる屈折レンズ103を備えたレンズ部材102が、ケース74に取り付けられ、そして、このレンズ部材102における屈折レンズ103が、その屈折方向Wをフォトトランジスタ72の受光チップ81Rにおける受光軸PRに対する位置ずれ方向に一致させるようにして、反射光規制開口部761aに重ねられているので、反射光規制開口部761aを通過する反射光Rを、受光チップ81Rの位置ずれ方向に向けて屈折させて、不正に配置された受光チップ81Rに正しく向けることができ、そのため、駆動ローラの軸振れや搬送ベルト29の波打ちなどによって、搬送ベルト29の表面29aとの角度が変化した場合においても、反射光Rが受光チップ81Rを大きく外れることがなく、受光チップ81Rの受光量の変化を防止できる。したがって、受光チップ81Rの配置にずれのある安価な樹脂モールド型のフォトトランジスタ72を用いた場合でも、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化にかかわらず、受光チップ81Rの受光量が変化することを防止して、出力電圧の変動を防ぐことができる。したがって、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサ70Aを低コストで提供できる。
また、レンズ部材102が円板状に形成されているとともに、レンズ部材102の中央部分には、屈折レンズ103が設けられ、該レンズ部材102を備えた光屈折ユニット100には、レンズ部材102の中心C1を回転軸として、レンズ部材102を回転可能に保持する回転保持構造としての軸部104とレンズホルダ110とが設けられているので、これらによって、レンズ部材102を回転させて屈折レンズ103における屈折方向Wを、軸C1を中心として任意の方向に向けることができ、そのため、受光チップ81Rの位置ずれ方向ごとに専用のレンズ部材102を用意することなく、屈折方向Wを任意の位置ずれ方向に高精度で合わせることが可能となり、部材にかかるコストを低減できるとともに、フォトトランジスタ72による検知精度を向上させることができる。
また、回転保持構造として、レンズ部材102にその中心としての軸C1と同軸に配設された軸部104と、ケース74の反射光規制開口部761a近傍に配設された、軸部104を回転可能に軸支する軸受穴117が備えられたレンズホルダ110と、が設けられているので、簡易な構造の部材を用いて、レンズ部材102を回転可能に保持して、屈折レンズ103における屈折方向Wを任意の方向に向けることができ、そのため、部材にかかるコストを低減できる。
(反射型フォトセンサの第3の実施形態)
以下、本発明の反射型フォトセンサの第3の実施形態を、図21〜図24を参照して説明する。
反射型フォトセンサ70Bは、図21に示すように、発光手段としての発光ダイオード71と、受光手段としてのフォトトランジスタ72と、ケース74と、基板95と、レンズユニット120と、レンズ部材係止穴130と、を備えている。なお、各図において、上述した第1の実施形態と同一の部材には、同一符号を付して説明を省略する。また、位置関係を便宜的に示すx軸、y軸及びz軸、並びに、スキュー角度α及びあおり角度βについても、第1の実施形態と同一である。
レンズユニット120は、透光性を有するガラス又は合成樹脂からなり、図22に示すように、レンズ部材121と、複数の係止爪123と、を備えている。レンズ部材121は、円板状に形成されている。レンズ部材121の上面121a及び下面121bは互いに平行に配置されている。また、レンズ部材121には、上面121aの外縁及び下面121bの外縁を取り囲むとともにこれらを互いに連接するように周面121cが設けられている。レンズ部材121の中央部分には、屈折レンズ122が設けられている。本実施形態において、レンズ部材121は円板状(即ち、外形が円形状)に形成されていたが、これに限らず、外形を正多角形状に形成するなど、本発明の目的に反しない限り、レンズ部材121の形状は任意である。
屈折レンズ122は、所定の厚み増加方向Wに向けて徐々に厚みが増すように形成された板状の部位である。屈折レンズ122の下面は、レンズ部材121の下面121bと面一に形成されている。屈折レンズ122の上面122aは、レンズ部材121の上面121aをレンズ部材121の厚み方向に掘り下げた位置に、下面121bに対して角度θ(≠0度、望ましくは4度程度)をなして平面状に形成されている。これにより、屈折レンズ122は、通過する光を、厚み増加方向W側に向けて所定の屈折角度に屈折させる。即ち、屈折レンズ122の厚み増加方向Wは、屈折レンズ122の屈折方向Wとなる。また、屈折レンズ122は、受光チップ81Rの位置ずれ量に応じて、角度θを変えても良い。また、屈折レンズ122は、上述した形状以外にも、凸レンズ形状や凹レンズ形状など、通過する光を屈折させる形状であれば任意である。
複数の係止爪123は、レンズ部材121の上面121aにおける外縁に垂直に立設されており、互いに等間隔をあけて4つ設けられている。係止爪123の一方の端部は、レンズ部材121に連接され、そして、他方の端部は、段部123aを有する爪形状に形成されている。段部123aは、レンズ部材121の周面121cの法線方向に向けて、レンズ部材121の外縁より外側に突出して設けられている。複数の係止爪123は、レンズ部材121の中心としての軸C4に向けて弾性変形可能に形成されている。これら複数の係止爪123は、後述するレンズ部材係止穴130に周方向に沿ってスライド可能に係止する。本実施形態において、複数の係止爪123の数は4つであるが、本発明の目的に反しない限り、その数は任意である。また、複数の係止爪123の形状についても、後述するレンズ部材係止穴130に周方向に沿ってスライド可能に係止するものであれば、任意である。
レンズ部材係止穴130は、図23に示すように、平面視円形状で断面略凹形状に形成された穴であり、ケース74の下面741に設けられている。レンズ部材係止穴130は、円形状の平面である底部130aと、その周縁に垂直に立設された内壁部130bと、を備えている。内壁部130bは、第1径部131と、第2径部132とを備えている。
底部130aの中央には、反射光規制開口部761aが配置されている。第1径部131と第2径部132とは、軸C5方向に沿って互いに連接されている。第1径部131は、ケース74の下面741と連接され、その径がレンズ部材121の径と同一又は略同一に形成されている。第2径部132は、底部130aと連接され、その径が第1径部131の径より大きく形成されている。これにより、図21(b)に示すように、レンズ部材係止穴130は、底部130aとレンズ部材121の上面121aとが相対するようにしてレンズユニット120を内部に収容し、且つ、レンズユニット120の複数の係止爪123をレンズ部材係止穴130の第2径部132に係止して、レンズ部材121が脱落しないように保持する。このように、レンズ部材係止穴130に、レンズ部材121を収容することで、屈折レンズ122が反射光規制開口部761aに、間隔をあけて重ねて配置される。また、レンズ部材係止穴130の底部130aの中央に反射光規制開口部761aが配置されている、即ち、反射光規制開口部761aを中心にしていることから、レンズ部材係止穴130はケース74に設けられていることが自明である。
また、このとき、レンズ部材係止穴130の軸C5とレンズ部材121の軸C4とが同軸に位置づけられているとともに、複数の係止爪123は、レンズ部材係止穴130にその周方向に沿ってスライド可能に係止する。そのため、レンズユニット120を、軸C4を中心に回転させて、レンズユニット120が備える屈折レンズ122における屈折方向Wを、軸C4を中心にして任意の方向に向けることができる。上記説明から明らかなように、レンズユニット120の複数の係止爪123及びレンズ部材係止穴130は、請求項中のレンズ部材取付手段に相当し、且つ、請求項中の回転保持構造を構成する。本実施形態において、レンズ部材係止穴130は、平面視円形状に形成されているが、これに限らず、平面視円環状に形成されていても良く、複数の係止爪123に、周方向に沿ってスライド可能に掛止される形状であれば、その形状は任意である。
次に、上述した反射型フォトセンサ70Bの組立方法の一例を説明する。
[手順1]、[手順2]、[手順3A]までは、第2の実施形態と同一である。
[手順4B]そして、受光チップ81Rの位置ずれが検出されたとき、図24に示すように、レンズユニット120(即ち、レンズ部材121)を、レンズ部材係止穴130に挿入する。すると、複数の係止爪123がレンズ部材121の軸C4に向けて倒れるように弾性変形し、その後、複数の係止爪123が第2径部132に到達するとその形状が復元して、段部123aが第2径部132に係止する。このようにして、レンズユニット120をレンズ部材係止穴130に収容して、ケース74に取り付ける。そして、スキュー角度αとあおり角度βとを基準値(0度)に戻し、再度LED71に一定量の電流を流して、一定光量の照射光Lを反射面29aに照射する。そして、レンズユニット120を、軸C4を中心に360度回転させて、そのときの出力電圧を測定し、出力電圧が最大となる方向を受光チップ81Rの位置ずれ方向として、その方向に屈折レンズ122の屈折方向Wを合わせる。そして、組み立てを終える。また、受光チップ81Rの位置ずれが検出されなかったとき、レンズユニット120をケース74に取り付けずに組み立てを終える。このようにして、反射型フォトセンサ70Bが組み立てられる。
上述した反射型フォトセンサ70Bの本発明に係る動作(作用)の一例については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上より、本発明によれば、反射光Rをフォトトランジスタ72の受光軸PRに対して所定の屈折方向Wに向けて屈折させる屈折レンズ122を備えたレンズ部材121が、ケース74に取り付けられ、そして、このレンズ部材121における屈折レンズ122が、その屈折方向Wをフォトトランジスタ72の受光チップ81Rにおける受光軸PRに対する位置ずれ方向に一致させるようにして、反射光規制開口部761aに重ねられているので、反射光規制開口部761aを通過する反射光Rを、受光チップ81Rの位置ずれ方向に向けて屈折させて、不正に配置された受光チップ81Rに正しく向けることができ、そのため、駆動ローラの軸振れや搬送ベルト29の波打ちなどによって、搬送ベルト29の表面29aとの角度が変化した場合においても、反射光Rが受光チップ81Rを大きく外れることがなく、受光チップ81Rの受光量の変化を防止できる。したがって、受光チップ81Rの配置にずれのある安価な樹脂モールド型のフォトトランジスタ72を用いた場合でも、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化にかかわらず、受光チップ81Rの受光量が変化することを防止して、出力電圧の変動を防ぐことができる。したがって、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサ70Bを低コストで提供できる。
また、レンズ部材121が円板状に形成されているとともに、レンズ部材121の中央部分には、屈折レンズ122が設けられ、そして、このレンズ部材121がケース74に取り付けられるとともに、レンズ部材121の中心としての軸C4を回転軸として、レンズ部材121を回転可能に保持する回転保持構造としての複数の係止爪123とレンズ部材係止穴130とが設けられているので、これらによって、レンズ部材121を回転させて屈折レンズ122における屈折方向Wを任意の方向に向けることができ、そのため、受光チップ81Rの位置ずれ方向ごとにレンズ部材121を用意することなく、屈折方向Wを任意の位置ずれ方向に高精度で合わせることが可能となり、部材にかかるコストを低減できるとともに、フォトトランジスタ72による検知精度を向上させることができる。
また、回転保持構造として、反射光規制開口部761aが中心に配置された平面視円形状のレンズ部材係止穴130と、レンズ部材121にその中心としての軸C4を囲むように立設され、レンズ部材係止穴130にその周方向に沿ってスライド可能に係止するように形成された複数の係止爪123と、が設けられているので、より少数の部材を用いて、レンズ部材121を回転可能に保持して、屈折レンズ122における屈折方向Wを任意の方向に向けることができ、そのため、部材にかかるコストをさらに低減できるとともに、組み立てにかかるコストを低減できる。
(反射型フォトセンサの第4の実施形態)
以下、本発明の反射型フォトセンサの第4の実施形態を、図25〜図28を参照して説明する。
反射型フォトセンサ70Cは、図25に示すように、発光手段としての発光ダイオード71と、受光手段としてのフォトトランジスタ72と、ケース74と、基板95と、レンズユニット140と、軸受穴150と、を備えている。なお、各図において、上述した第1の実施形態と同一の部材には、同一符号を付して説明を省略する。また、位置関係を便宜的に示すx軸、y軸及びz軸、並びに、スキュー角度α及びあおり角度βについても、第1の実施形態と同一である。
レンズユニット140は、透光性を有するガラス又は合成樹脂からなり、図26に示すように、レンズ部材141と、軸部144と、を備えている。レンズ部材141は、円板状に形成されている。レンズ部材141の上面141a及び下面141bは互いに平行に配置されている。また、レンズ部材141には、上面141aの外縁及び下面141bの外縁を取り囲むとともにこれらを互いに連接するように周面141cが設けられている。レンズ部材141には、複数の屈折レンズ142と、1つの非屈折レンズ143が、レンズ部材141の外縁に沿って、互いに間隔をあけて設けられている。また、レンズ部材141の上面141a中央部分には、円柱状の軸部144がレンズ部材141の軸C6と同軸に設けられている。軸部144の径は、レンズ部材141の径より小さく且つ複数の屈折レンズ142及び非屈折レンズ143に干渉しないように形成されている。
複数の屈折レンズ142は、所定の厚み増加方向Wに向けて徐々に厚みが増すように形成された板状の部位である。本実施形態では、8個の屈折レンズ142が設けられている。屈折レンズ142の下面は、レンズ部材141の下面141bと面一に形成されている。屈折レンズ142の上面142aは、レンズ部材141の上面141aをレンズ部材141の厚み方向に掘り下げた位置に、下面141bに対して角度θ(≠0度、望ましくは4度程度)をなして平面状に形成されている。これにより、屈折レンズ142は、通過する光を、厚み増加方向W側に向けて所定の屈折角度に屈折させる。即ち、屈折レンズ142の厚み増加方向Wは、屈折レンズ142の屈折方向Wとなる。また、屈折レンズ142は、受光チップ81Rの位置ずれ量に応じて、角度θを変えても良い。また、屈折レンズ142は、上述した形状以外にも、凸レンズ形状や凹レンズ形状など、通過する光を屈折させる形状であれば任意である。複数の屈折レンズ142は、反射光規制開口部761aに重ねられたときに、それぞれの屈折方向Wが互いに異なる方向(例えば、45度ずつ角度が異なる8つの方向)を向くように形成されている。図26(a)において、屈折レンズ142は、網掛けの濃い方から薄い方に向けて屈折レンズの厚みが増すように形成されている。本実施形態において、複数の屈折レンズ142の数は8つであるが、本発明の目的に反しない限り、その数は任意である。
非屈折レンズ143は、厚みが均一に形成された板状の部位である。非屈折レンズの下面は、レンズ部材141の下面141bと面一に形成されている。非屈折レンズ143の上面143aは、レンズ部材141の上面141aをレンズ部材141の厚み方向に掘り下げた位置に、下面141bに対して平行な平面状に形成されている。これにより、非屈折レンズ143は、光を屈折させることなく通過させる。本実施形態において、非屈折レンズ143の数は1つであるが、少なくとも1つ以上備えていれば、本発明の目的に反しない限り、その数は任意である。
軸受穴150は、図27に示すように、ケース74の下面741に、反射光規制開口部761aに隣接して設けられた円柱状の穴である。軸受穴150の径は、レンズユニット140の軸部144の径と同一又は略同一にされている。また、軸受穴150の深さは、軸部144の軸C6方向の長さと同一又は略同一にされている。軸受穴150は、軸部144が嵌め込まれて、軸部144を回転可能に保持する。このとき、レンズユニット140の軸C6は、軸受穴150の軸C7と同一に位置づけられる。また、軸受穴150は、レンズ部材141がケース74に取り付けられたときに、複数の屈折レンズ142及び非屈折レンズ143が、反射光規制開口部761aに重ねて配置される位置に設けられている。つまり、レンズ部材141の半径方向に沿う、軸C6から複数の屈折レンズ142又は非屈折レンズ143までの長さと、軸受穴150の軸C7から反射光規制開口部761aまでの長さと、が同一又は略同一にされている。軸部144及び軸受穴150によって、レンズ部材141は、ケース74に取り付けられ、そして、レンズ部材141の回転に応じて、複数の屈折レンズ142及び非屈折レンズ143が反射光規制開口部761aに重なるように順次移動される。また、複数の屈折レンズ142は、反射光規制開口部761aに重ねられたとき、それぞれの屈折方向Wが互いに異なる方向を向く。以上から明らかなように、軸部144と軸受穴150とは、請求項中のレンズ部材取付手段に相当し、且つ、請求項中の回転移動構造を構成する。
次に、上述した反射型フォトセンサ70Cの組立方法の一例を説明する。
[手順1]までは、第1の実施形態と同一である。
[手順2A]続いて、図28に示すように、ケース74の下面741に設けられた軸受穴150に、レンズユニット140の軸部144を嵌め込んで、レンズ部材141をケース74に取り付ける。
[手順3B]
そして、スキュー角度αとあおり角度βとを基準値(0度)に合わせ、LED71に一定量の電流を流して、一定光量の照射光Lを反射面29aに照射する。そして、レンズ部材141を軸C6を中心に360度回転させて、複数の屈折レンズ142及び非屈折レンズ143を順次反射光規制開口部761aに重ねて、そのときの出力電圧を測定する。この出力電圧が最大となる屈折レンズ142は、その屈折方向Wと受光チップ81Rの位置ずれ方向とが一致又は略一致している。また、非屈折レンズ143において出力電圧が最大となるときは、受光チップ81Rは位置ずれなく配置されている。そして、出力電圧が最大となる屈折レンズ142又は非屈折レンズ143方向を反射光規制開口部761aに重ねて、組み立てを終える。
以上より、本発明によれば、反射光Rをフォトトランジスタ72の受光軸PRに対して所定の屈折方向Wに向けて屈折させる複数の屈折レンズを備えたレンズ部材141が、ケース74に取り付けられ、そして、このレンズ部材141における屈折レンズ142の1つが、その屈折方向Wをフォトトランジスタ72の受光チップ81Rにおける受光軸PRに対する位置ずれ方向に一致させるようにして、反射光規制開口部761aに重ねられているので、反射光規制開口部761aを通過する反射光Rを、受光チップ81Rの位置ずれ方向に向けて屈折させて、不正に配置された受光チップ81Rに正しく向けることができ、そのため、駆動ローラの軸振れや搬送ベルト29の波打ちなどによって、搬送ベルト29の表面29aとの角度が変化した場合においても、反射光Rが受光チップ81Rを大きく外れることがなく、受光チップ81Rの受光量の変化を防止できる。したがって、受光チップ81Rの配置にずれのある安価な樹脂モールド型のフォトトランジスタ72を用いた場合でも、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化にかかわらず、受光チップ81Rの受光量が変化することを防止して、出力電圧の変動を防ぐことができる。したがって、搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化による出力電圧の変動を小さくできる反射型フォトセンサ70Cを低コストで提供できる。
また、レンズ部材141が円板状に形成されているとともに、レンズ部材141には、複数の屈折レンズ142と反射光Rを屈折させないように形成された1つの非屈折レンズ143とが外縁に沿って互いに間隔をあけて設けられている。また、このレンズ部材141が、回転移動構造としての軸部144と軸受穴150とによって回転可能に保持されて、ケース74に取り付けられている。また、該レンズ部材141の回転に応じて、複数の屈折レンズ142と非屈折レンズ143とが反射光規制開口部761aに順次重ねるように移動され、そして、複数の屈折レンズ142が、反射光規制開口部761aに重ねられたときにそれぞれの屈折方向Wが互いに異なる方向を向くように形成されている。反射型フォトセンサ70Cは、このような構成を備えているので、レンズ部材141を回転させることにより複数の屈折レンズ142のうち屈折方向Wが受光チップ81Rの位置ずれ方向と一致又は略一致する屈折レンズ142の1つを反射光規制開口部761aに重ねて配置することができ、受光チップ81Rの位置ずれ方向ごとにレンズ部材を用意することなく、屈折方向Wを任意の位置ずれ方向に簡易的に合わせることが可能となり、部材にかかるコストを低減することができる。また、レンズ部材141には、反射光Rを屈折させないように形成された非屈折レンズ143が設けられているので、この非屈折レンズ143を反射光規制開口部761aに重ねることで、受光チップ81Rの位置ずれがない場合にも対応することができ、そのため、反射型フォトセンサ70Cの組立工程において、受光チップ81Rの位置ずれ方向を検出する工程を省略することができ、作業性を向上させることができる。
(画像形成装置の実施形態)
次に、上述した反射型フォトセンサを有する画像形成装置の一実施形態について、図29、図30を参照して説明する。
画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像即ちカラー画像を、一枚の転写材としての記録紙7(図29に示す)に形成する。なお、イエロー、マゼンダ、シアン、黒の各色に対応するユニットなどを、以下、符号の末尾に各々Y,M,C,Kを付けて示す。
画像形成装置1は、図29に示すように、装置本体2と、給紙ユニット3と、レジストローラ対10と、転写ユニット4と、定着ユニット5と、複数のレーザ書き込みユニット22Y,22M,22C,22Kと、複数のプロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kと、上述した反射型フォトセンサ70と、を少なくとも備えている。また、反射型フォトセンサ70に代えて、上述した反射型フォトセンサ70A、70B、又は、70C、を備えていても良い。
装置本体2は、例えば、箱状に形成され、フロア上などに設置される。装置本体2は、給紙ユニット3と、レジストローラ対10と、転写ユニット4と、定着ユニット5と、複数のレーザ書き込みユニット22Y,22M,22C,22Kと、複数のプロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kと、反射型フォトセンサ70と、を収容している。
給紙ユニット3は、装置本体2の下部に複数設けられている。給紙ユニット3は、前述した記録紙7を重ねて収容するとともに装置本体2に出し入れ自在な給紙カセット23と、給紙ローラ24とを備えている。給紙ローラ24は、給紙カセット23内の一番上の記録紙7に押し当てられている。給紙ローラ24は、前述した一番上の記録紙7を、転写ユニット4の後述する搬送ベルト29と、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの後述する現像装置13の感光体ドラム8との間に送り出す。
レジストローラ対10は、給紙ユニット3から転写ユニット4に搬送される記録紙7の搬送経路に設けられており、一対のローラ10a,10bを備えている。レジストローラ対10は、一対のローラ10a,10b間に記録紙7を挟み込み、該挟み込んだ記録紙7をトナー像に重ね合わせ得るタイミングで、転写ユニット4とプロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kとの間に送り出す。
転写ユニット4は、給紙ユニット3の上方に設けられている。転写ユニット4は、駆動ローラ27と、従動ローラ28と、搬送ベルト29と、転写ローラ30Y,30M,30C,30Kとを備えている。駆動ローラ27は、記録紙7の搬送方向の下流側に配置されており、駆動源としてのモータなどによって回転駆動される。従動ローラ28は、装置本体2に回転自在に支持されており、記録紙7の搬送方向の上流側に配置されている。搬送ベルト29は、無端環状に形成されており、前述した駆動ローラ27と従動ローラ28との双方に掛け渡されている。搬送ベルト29は、駆動ローラ27が回転駆動されることで、前述した駆動ローラ27と従動ローラ28との回りを図中反時計回りに循環(無端走行)する。
反射型フォトセンサ70は、搬送ベルト29の駆動ローラ27の近傍に配設されている。反射型フォトセンサ70のケース74の下面741は、搬送ベルト29の表面29aに間隔をあけて平行に相対して配置されている。反射型フォトセンサ70は、搬送ベルト29の表面29aに形成された濃度検知用トナーパッチのトナー付着量を検出し、該付着量に応じた電圧を出力する。また、反射型フォトセンサ70は、搬送ベルト29の表面29aに形成された位置検知用トナーパッチ90の位置を検出し、該位置に応じた電圧を出力する。反射型フォトセンサ70が出力する上記各電圧は、図示しない制御部に送られる。この制御部はマイクロコンピュータなどによって構成されている。
転写ローラ30Y,30M,30C,30Kは、それぞれ、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの感光体ドラム8との間に搬送ベルト29と該搬送ベルト29上の記録紙7とを挟む。転写ユニット4は、転写ローラ30Y,30M,30C,30Kが、給紙ユニット3から送り出された記録紙7を各プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの感光体ドラム8の外表面に押し付けて、感光体ドラム8上のトナー像を記録紙7に転写する。転写ユニット4は、トナー像を転写した記録紙7を定着ユニット5に向けて送り出す。
定着ユニット5は、転写ユニット4の記録紙7の搬送方向の下流に設けられ、互いの間に記録紙7を挟む一対のローラ5a,5bを備えている。定着ユニット5は、一対のローラ5a,5b間に転写ユニット4から送り出されてきた記録紙7を押圧加熱することで、感光体ドラム8から記録紙7上に転写されたトナー像を、該記録紙7に定着させる。
レーザ書き込みユニット22Y,22M,22C,22Kは、それぞれ、装置本体2の上部に取り付けられている。レーザ書き込みユニット22Y,22M,22C,22Kは、それぞれ、一つのプロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kに対応している。レーザ書き込みユニット22Y,22M,22C,22Kは、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの後述の帯電ローラ9により一様に帯電された感光体ドラム8の外表面にレーザ光を照射して、静電潜像を形成する。
プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kは、それぞれ、転写ユニット4と、レーザ書き込みユニット22Y,22M,22C,22Kとの間に設けられている。プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kは、装置本体2に着脱自在である。プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kは、記録紙7の搬送方向に沿って、互いに並設されている。
プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kは、図30に示すように、カートリッジケース11と、帯電装置としての帯電ローラ9と、像担持体(感光体ともいう)としての感光体ドラム8と、クリーニング装置としてのクリーニングブレード12と、現像装置13と、現像剤供給装置35を備えている。このため、画像形成装置1は、帯電ローラ9と、感光体ドラム8と、クリーニングブレード12と、現像装置13と、現像剤供給装置35を少なくとも備えている。
カートリッジケース11は、装置本体2に着脱自在で、かつ帯電ローラ9と、感光体ドラム8と、クリーニングブレード12と、現像装置13と、現像剤供給装置35を収容している。帯電ローラ9は、感光体ドラム8の外表面を一様に帯電する。
感光体ドラム8は、現像装置13の後述する現像ローラ15と間隔をあけて配されている。感光体ドラム8は、軸芯を中心として回転自在な円柱状又は円筒状に形成されている。感光体ドラム8は、帯電ローラ9に印加されたAC電圧とDC電圧とを重畳させた帯電バイアスによって、その外表面が一様に帯電(例えば、−500V〜−700V)されたのち、対応するレーザ書き込みユニット22Y,22M,22C,22Kによってレーザ光が照射されて、その外表面上に静電潜像が形成される。感光体ドラム8は、外表面上に形成されかつ担持する静電潜像にトナー36が吸着して現像し、こうして得られたトナー像を搬送ベルト29との間に位置付けられた記録紙7に転写する。クリーニングブレード12は、記録紙7にトナー像を転写した後に、感光体ドラム8の外表面に残留したトナー36を除去する。
現像装置13は、図30に示すように、現像剤供給部14と、ケース25と、規制部材としての規制ブレード16と、現像剤担持体としての現像ローラ15と、を少なくとも備えている。
現像剤供給部14は、収容槽17と、攪拌部材としての一対の攪拌スクリュー18と、を備えている。収容槽17は、感光体ドラム8と長さが略等しい箱状に形成されている。また、収容槽17内には、該収容槽17の長手方向に沿って延びた仕切壁19が設けられている。仕切壁19は、収容槽17内を第1空間20と、第2空間21とに区画している。また、第1空間20と第2空間21とは、両端部が互いに連通している。
収容槽17は、第1空間20と第2空間21との双方に現像剤26を収容する。現像剤26は、粉体としてのトナー36と、磁性キャリアとを含んでいる。第1空間20と、第2空間21とのうち現像ローラ15から離れた側の第1空間20の一端部には、供給孔37が開口している。トナー36は、供給孔37を通して、後述する現像剤供給装置35により適宜供給される。
トナー36は、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子である。なお、トナー36は、種々の染料又は顔料を混入・分散した合成樹脂で構成される塊を粉砕して得られても良い。トナー36の平均粒径は、3μm以上でかつ7μm以下である。また、トナー36は、粉砕加工などにより形成されても良い。
磁性キャリアは、第1空間20と第2空間21との双方に収容されている。磁性キャリアの平均粒径は、20μm以上でかつ35μm以下である。磁性キャリアは、磁性材料としてのフェライトで構成された球状の芯材と、アクリルなどの熱可塑性樹脂とメラミン樹脂とを架橋させた樹脂成分と帯電調整剤とを含有しかつ前記芯材の外表面を被覆した樹脂コート膜と、樹脂コート膜に分散された球状のアルミナ粒子と、を備えている。
攪拌スクリュー18は、第1空間20と第2空間21それぞれに収容されている。攪拌スクリュー18の長手方向は、収容槽17、現像ローラ15及び感光体ドラム8の長手方向と平行である。攪拌スクリュー18は、軸芯周りに回転自在に設けられており、軸芯周りに回転することで、トナー36と磁性キャリアとを攪拌するとともに、該軸芯に沿って現像剤26を搬送する。
図示例では、第1空間20内の攪拌スクリュー18は、現像剤26を前述した一端部から他端部に向けて搬送する。第2空間21内の攪拌スクリュー18は、現像剤26を他端部から一端部に向けて搬送する。
前述した構成によれば、現像剤供給部14は、第1空間20の一端部に供給されたトナー36を磁性キャリアと攪拌しながら、他端部に搬送し、この他端部から第2空間21の他端部に搬送する。そして、現像剤供給部14は、第2空間21内でトナー36と磁性キャリアとを攪拌し、軸芯方向に搬送しながら、現像ローラ15の外周面に供給する。
ケース25は、箱状に形成され、前述した現像剤供給部14の収容槽17に取り付けられて、該収容槽17とともに、現像ローラ15などを覆う。また、ケース25の感光体ドラム8と相対する部分には、開口部25aが設けられている。
規制ブレード16は、平板状に形成され、かつ収容槽17の感光体ドラム8寄りの端部即ち後述する現像スリーブ32の回転方向の収容槽17と感光体ドラム8との間に設けられている。規制ブレード16は、収容槽17から現像ローラ15に向かって突出した状態で収容槽17に取り付けられている。規制ブレード16は、現像スリーブ32の外表面と間隔をあけた状態で、前述したケース25に取り付けられている。規制ブレード16は、所望の厚さを越える現像スリーブ32の外表面上の現像剤26を収容槽17内にそぎ落として、現像領域31に搬送される現像スリーブ32の外表面上の現像剤26を所望の厚さにする。
現像ローラ15は、円柱状に形成され、第2空間21と、感光体ドラム8との間でかつ前述した開口部25aの近傍に設けられている。現像ローラ15は、感光体ドラム8と収容槽17との双方と平行である。現像ローラ15は、感光体ドラム8と間隔をあけて配されている。現像ローラ15と感光体ドラム8との間の隙間は、現像剤26のトナー36を感光体ドラム8に吸着させて、静電潜像を現像してトナー像を得る現像領域31をなしている。現像領域31では、現像ローラ15と感光体ドラム8とが相対する。
現像ローラ15は、図30に示すように、円柱状の芯金34と、円筒状のマグネットローラ(磁石体ともいう)33と、非磁性円筒体としての前述した現像スリーブ32とを備えている。芯金34は、長手方向が感光体ドラム8の長手方向と平行に配され、前述したケース25に回転することなく固定されている。
マグネットローラ33は、磁性材料で構成され、かつ円筒状に形成されているとともに、複数の固定磁極が設けられている。マグネットローラ33は、芯金34の外周に軸芯回りに回転することなく固定されている。
固定磁極は、長尺で棒状の磁石であり、マグネットローラ33のローラ本体33aに取り付けられている。固定磁極は、マグネットローラ33のローラ本体33a即ち現像ローラ15の長手方向に沿って延びており、該マグネットローラ33のローラ本体33aの全長に亘って設けられている。前述した構成のマグネットローラ33は、現像スリーブ32内に収容されている(内包されている)。
一つの固定磁極は、前述した攪拌スクリュー18と相対して、現像スリーブ32即ち現像ローラ15の外周面上に磁気力を生じて、収容槽17の第2空間21内の現像剤26を現像スリーブ32の外周面に吸着する。
他の一つの固定磁極は、前述した感光体ドラム8と相対して、現像スリーブ32即ち現像ローラ15の外周面上に磁気力を生じて、現像スリーブ32と感光体ドラム8との間に磁界を形成する。この固定磁極は、該磁界によって磁気ブラシを形成することで、現像スリーブ32の外周面に吸着された現像剤26のトナー36を感光体ドラム8に受け渡すようになっている。
さらに、マグネットローラ33には、前述した二つの固定磁極の他に現像前の現像剤26を現像剤供給部14の収容槽17から現像領域31まで搬送したり、現像済みの現像剤26を現像領域31から収容槽17まで搬送したりするための固定磁極が設けられている。
前述した固定磁極即ちマグネットローラ33は、現像スリーブ32の外周面に現像剤26を吸着すると、現像剤26の磁性キャリアを固定磁極が生じる磁力線に沿って複数重ねさせて、該現像スリーブ32の外周面上に立設(穂立ち)させる。このように、磁性キャリアが磁力線に沿って複数重なって現像スリーブ32の外表面上に立設する状態を、磁性キャリアが現像スリーブ32の外表面上に穂立ちするという。すると、この穂立ちした磁性キャリアに前述したトナー36が吸着する。即ち、現像スリーブ32は、マグネットローラ33の磁力により外表面に現像剤26を吸着する。
現像スリーブ32は、図30に示すように、円筒状に形成されている。現像スリーブ32は、マグネットローラ33を内包し(収容し)て、軸芯回りに回転自在に設けられている。現像スリーブ32は、その内周面が固定磁極に順に相対するように回転される。現像スリーブ32は、アルミニウム合金、ステンレス鋼(SUS)などの非磁性材料で構成されている。また、現像スリーブ32には、図示しない電圧印加装置によって、AC電圧とDC電圧とを重畳させた現像バイアス(例えば、−300V〜−500V)が印加される。
本実施形態では、現像スリーブ32は、その外周面にランダムな楕円形状の凹みを多数有している。かかるランダムな楕円形状の凹みは、勿論、現像スリーブ32の外周面から凹に形成され、長手方向が現像スリーブ32の軸方向に沿うものと、長手方向が現像スリーブ32の周方向に沿うものとが設けられている。長手方向が現像スリーブ32の軸方向に沿う凹みが、長手方向が現像スリーブ32の周方向に沿う凹みより多い。さらに、凹みの長手方向の長さ(長径)は、0.05mm以上でかつ0.3mm以下となっており、幅方向の幅(端径)は、0.02mm以上でかつ0.1mm以下となっている。
凹みは、現像スリーブ32を構成する素管を、比較的大きいカットワイヤ(金属ワイヤを短尺に切断したもの)よりなるメディア(例えば、オーステナイト系のステンレス鋼又はマルチンサイト系のステンレス鋼などの磁性材料で構成され、外径が0.5mm以上でかつ1.2mm以下で、かつ全長をLとし外径をDとするとL/Dが4以上でかつ10以下の短線状の円柱状に形成されたもの)とともに回転磁場内に位置付け、当該回転磁場によりメディアを自転させながら素管の回りを公転させて、当該メディアを素管の外周面に衝突されて、形成される。
このように、凹みは、素管にメディアを従来のブラスト工法のように衝突させることによって形成される。このように、前記現像スリーブ32が、その外周面にランダムな楕円形状の凹みを多数有していると、その表面にピッチの粗い凹凸を有するものとなり、そのために、現像剤26の滑りにくい一つ一つの凹みを根とした太い穂立ちが形成されると共に、該凹みも磨耗しにくいものとなり、よって、長期にわたって画像ムラの生じることのない安定した良好な画像を得ることができる。
前述した構成の現像装置13は、現像剤供給部14でトナー36と磁性キャリアとを十分に攪拌し、この攪拌した現像剤26を現像スリーブ32の外表面に吸着する。そして、現像装置13は、現像スリーブ32が回転して、当該現像スリーブ32に吸着した現像剤26を現像領域31に向かって搬送する。
そして、現像装置13は、規制ブレード16で所望の厚さを超えた現像剤26をそぎ落として、当該所望の厚さになった現像剤26を感光体ドラム8に吸着させる。こうして、現像装置13は、現像剤26を現像ローラ15に担持し、現像領域31に搬送して、感光体ドラム8上の静電潜像を現像して、トナー像を形成する。
そして、現像装置13は、現像済みの現像剤26を収容槽17まで搬送し、収容槽17内に離脱させる。さらに、そして、収容槽17内に収容された現像済みの現像剤26は、再度、第2空間21内で他の現像剤26と十分に攪拌されて、感光体ドラム8の静電潜像の現像に用いられる。
現像剤供給装置35は、現像装置13の現像剤供給部14の上方に取り付けられている。現像剤供給装置35は、互いに連結されたトナー容器40と搬送槽41とを備えている。現像剤供給装置35は、現像剤供給部14内のトナー36の量(濃度)に応じて、トナー容器40内に格納されたトナー36を搬送槽41内でほぐしたのち、該トナー36を現像剤供給部14の第2空間21に供給する。
前述した構成の画像形成装置1は、以下に示すように、記録紙7に画像を形成する。
まず、画像形成装置1は、感光体ドラム8を回転して、この感光体ドラム8の外表面を、帯電バイアスが印加された帯電ローラ9により一様に帯電(−500V〜−700V)する。そして、感光体ドラム8の外表面に形成する画像に応じたレーザ光を照射すると、このレーザ光が照射された部分の電位が約−50Vとなって、トナーで現像される静電潜像が形成される。そして、静電潜像が現像領域31に位置付けられると、現像装置13の現像スリーブ32の外表面に吸着した現像剤26のトナー36が、現像スリーブ32に印加された現像バイアス(−300V〜−500V)によって感光体ドラム8の低電位箇所である静電潜像に吸着して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム8の外表面に形成する。
そして、画像形成装置1は、給紙ユニット3の給紙ローラ24などにより搬送されてきた記録紙7が、プロセスカートリッジ6Y,6M,6C,6Kの各感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kと転写ユニット4の搬送ベルト29との間に位置して、各感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kの外表面上に形成されたトナー像を順次記録紙7に転写する。画像形成装置1は、定着ユニット5で、記録紙7にトナー像を定着する。こうして、画像形成装置1は、記録紙7にカラー画像を形成する。
また、上述した画像形成装置1では、上記のような画像形成動作とは別に、電源投入時、または所定枚数通紙後に各色の画像濃度を適正化するためのプロセスコントロール動作(以下、プロコン動作という)が実行される。このプロコン動作では、濃度検知用トナーパッチ(以下、基準パターンという)が、色(Y、M、C、K)ごとに互いに重ならないように搬送ベルト29の表面29aに形成される。つまり、搬送ベルト29は像担持体に相当する。これら搬送ベルト29の表面29aに形成される基準パターンは、帯電バイアス及び現像バイアスを順次切り替えることにより、連続階調となるパターンとする。即ち、本実施形態では、トナー付着量が階調的に変化するライン状の基準パターンを、搬送ベルト29の表面移動方向に沿って作成する。
そして、画像形成装置1では、トナー濃度が階調的に変化する基準パターンのトナー付着量を、反射型フォトセンサ70で検知する。反射型フォトセンサ70のフォトトランジスタ72は、トナー付着量に応じた電圧を出力し、この出力電圧が画像形成装置1の図示しない制御部に送られる。この制御部では、フォトトランジスタ72の出力電圧から得られる反射光量に基づいて、基準パターンのトナー付着量を連続的に把握し、この把握したトナー付着量と予め決められた目標付着量とを比較する。そして、この比較結果に基づいて、制御部は、画像濃度制御手段として機能し、レーザ書き込みユニット22のレーザ光の強度、帯電ローラ9の帯電バイアス、現像スリーブ32に印加する現像バイアス、現像剤供給装置35からの現像剤供給量などを適宜変更し、画像濃度が所望の濃度になるように調節する。
また、このプロコン動作においては、トナー像の位置ずれ補正も行われる。この位置ずれ補正のプロコン動作では、位置検知用トナーパッチ90が、搬送ベルト29の表面29aに形成される。この位置検知用トナーパッチ90は、黒トナーで高濃度(いわゆるベタ)に形成された複数の矩形状トナー像であって、搬送ベルト29の表面移動方向に沿って等間隔に配列されている。即ち、本実施形態では、同一濃度の矩形状のトナー像を搬送ベルト29の表面移動方向に一列に沿って作成する。
そして、画像形成装置1では、位置検知用トナーパッチ90が備える複数の矩形状のトナー像の位置を、反射型フォトセンサ70で検知する。反射型フォトセンサ70のフォトトランジスタ72は、複数のトナー像の位置に応じた電圧を出力し、この出力電圧が画像形成装置1の図示しない制御部に送られる。この制御部では、フォトトランジスタ72の出力電圧から得られる反射光量に基づいて、複数のトナー像のそれぞれの位置を把握し、この把握したトナー像の位置から各トナー像の間隔を求め、この間隔と予め決められた基準値とを比較する。そして、この比較結果に基づいて、制御部は、位置ずれ量制御手段として機能し、潜像形成用のレーザ光照射タイミングや、像担持体の回転速度などを適宜調整し、各トナー像の間隔が基準値と一致するように調整する。
以上より、本発明によれば、搬送ベルト29の表面29aに付着されたトナー像の位置を検知するための反射型フォトセンサとして、上述した反射型フォトセンサ70を有しているので、駆動ローラ27の軸振れや搬送ベルト29の波打ちなどによって生じる搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化による出力電圧の変動を小さくして、トナー像の位置を正確に検知できる画像形成装置1を低コストで提供できる。
また、搬送ベルト29の表面29aに付着されたトナーの付着量を検知するための反射型フォトセンサとして、上述した反射型フォトセンサ70を有しているので、駆動ローラ27の軸振れや搬送ベルト29の波打ちなどによって生じる搬送ベルト29の表面29aとの角度の変化による出力電圧の変動を小さくして、トナー付着量を正確に検知できる画像形成装置1を低コストで提供できる。
また、上述した実施形態では、反射型フォトセンサ70が、搬送ベルト29の表面29aに相対して配置されており、搬送ベルト29の表面29aに形成された濃度検知用トナーパッチのトナー付着量、及び、位置検知用トナーパッチ90(即ち、トナー像)の位置を反射型フォトセンサ70で検知するものであったが、このような反射型フォトセンサ70の配置に代えて、例えば、図31に示すように、反射型フォトセンサ70は、各色のプロセスカートリッジ6内に、感光体ドラム8と相対して配置されていても良い。そして、反射型フォトセンサ70は、感光体ドラム8の表面移動方向に沿って形成された濃度検知用トナーパッチのトナー付着量及び位置検知用トナーパッチの位置を検知する。また、中間転写体としての中間転写ベルトを備えた画像形成装置においては、反射型フォトセンサ70を該中間転写ベルトに相対して配置し、該中間転写ベルトの表面に形成された濃度検知用トナーパッチのトナー付着量及び位置検知用トナーパッチの位置を検知しても良い。
本発明者らは、本発明の効果を確認するために、本発明に係る反射型フォトセンサと、従来の構成の反射型フォトセンサと、を用いて、搬送ベルト29の表面29aのあおり角度βを変化させたときの出力電圧を実測した。以下に実測に用いた反射型フォトセンサの構成と、測定方法を示す。
測定に用いた反射型フォトセンサは、上述した本発明の第1の実施形態である反射型フォトセンサ70において、LED71の胴部の直径がφ3.0mm、フォトトランジスタ72の胴部の直径D(即ち、受光部としての頭部84の外径)がφ3.0mm、照射光規制開口部751aの開口径がφ0.7mm、反射光規制開口部761aの開口径がφ1.0mm、ケース74の下面741と搬送ベルト29の表面29aとの距離(即ち、反射面との距離)が5.0mm、レンズ部材96の厚みが1.0mm、レンズ部材収容穴98の深さが1.0mm、反射光規制開口部761a(即ち、レンズ部材収容穴98の底部98a)とフォトトランジスタ72の頭部84の先端との距離が3.0mm、に構成されている。
(実施例1)
反射型フォトセンサ70は、屈折レンズ97の上面97aが、下面96bと4度の角度をなして形成されているレンズ部材96を備えており、該レンズ部材96が、屈折方向Wをy軸正方向に向けられて、レンズ部材収容穴98に収容されている。
(実施例2)
反射型フォトセンサ70は、屈折レンズ97の上面97aが、下面96bと7度の角度をなして形成されているレンズ部材96を備えており、該レンズ部材96が、屈折方向Wをy軸正方向に向けられて、レンズ部材収容穴98に収容されている。
(比較例1)
反射型フォトセンサ70は、レンズ部材96を備えていない(即ち、従来の反射型フォトセンサの構成と同一)。
上述した実施例1、実施例2、及び、比較例1の構成において、受光チップ81Rがy軸正方向に向けて(1)0.05mm、(2)0.10mm、(3)0.15mm、(4)0.20mm、位置ずれして配置されたフォトトランジスタ72を用いて、LED71によって一定光量の照射光Lを搬送ベルト29の表面29aに向けて照射しながら、あおり角度βを−3度〜+3度の間で変化させたときの、フォトトランジスタ72の出力電圧を計測した。これら計測した出力電圧のグラフを図32〜図35に示す。また、受光チップ81Rの位置ずれのないフォトトランジスタ72を用いて、上記と同様に計測を行った出力電圧のグラフを、基準グラフとして各図に含めている。
図32は、受光チップ81Rの位置ずれ量が0.05mmのフォトトランジスタ72を用いて出力電圧を測定したグラフである。図32において、比較例1の構成(即ち、レンズ無しの構成)のグラフでは、あおり角度βが−2度のときの出力電圧と、+2度のときの出力電圧と、の差が0.3V未満である。図32では、基準グラフと比較例1との差異が小さく、また、レンズ部材96を備えた実施例1又は実施例2においても、出力電圧の変動に大きな改善が見られない。したがって、0.05mm程度の位置ずれ量では、レンズ部材96を備える必要がない。
図33、図34、図35は、受光チップ81Rの位置ずれ量がそれぞれ0.10mm、0.15mm、又は、0.20mm、であるフォトトランジスタ72を用いて出力電圧を測定したグラフである。これらグラフにおいては、比較例1の構成のグラフでは、あおり角度βが−2度のときの出力電圧と、+2度のときの出力電圧と、の差が0.3V以上である。そして、実施例1、実施例2、及び、比較例1のグラフと、基準グラフと、を比較すると、各図において、レンズ部材96を備えた実施例1又は実施例2の方が、レンズ部材96を備えていない比較例1より、基準グラフの形状に近く、出力電圧の変動が改善されていることがわかる。このことからも、受光チップ81Rの位置ずれ量が大きい場合にレンズ部材96を設けることによって、受光チップ81Rの位置ずれのないフォトトランジスタ72における出力電圧の変動特性に近づけることができ、あおり角度βの変化によるフォトトランジスタ72の出力電圧の変動を小さくできることが確認できた。また、受光チップ81Rの位置ずれ量が0.10mmのとき、実施例1の方が実施例2より基準グラフに近く、受光チップ81Rの位置ずれ量が0.20mmのとき、実施例2の方が実施例1より基準グラフに近いことが判った。このことから、受光チップ81Rの位置ずれ量が小さいときは、屈折レンズ97による屈折角度(即ち、屈折レンズ97における上面と下面とがなす角度)が小さい方が良く、受光チップ81Rの位置ずれ量が大きいときは、屈折レンズ97による屈折角度が大きい方が良いことが確認でき、受光チップ81Rの位置ずれ量に応じて、屈折レンズ97による屈折角度を適宜設定することで、位置ずれの影響を回避して反射型フォトセンサの精度をさらに向上できることが明らかになった。また、上記はあおり角度βについて実測を行ったが、スキュー角度αにおいても同様の結果が得られることが推察される。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 画像形成装置
29 搬送ベルト(像担持体)
29a 搬送ベルトの表面(反射面)
36 トナー(粉体)
70、70A、70B、70C 反射型フォトセンサ
71 発光ダイオード、LED(発光手段)
72、72B フォトトランジスタ(受光手段)
74 ケース
75 収容孔
75a 開口部
751 照射光規制部材
751a 照射光規制開口部
76 収容孔(収容室)
76a 開口部(収容室とケース外部とを連通する開口部)
761 反射光規制部材
761a 反射光規制開口部
81L 発光チップ
81R 受光チップ(受光素子)
84 頭部(受光部)
90 位置検知用トナーパッチ
95 基板
96 レンズ部材
97 屈折レンズ
98 レンズ部材収容穴(レンズ部材取付手段)
98a 底部
98b 内壁部
100 光屈折ユニット
101 レンズユニット
102 レンズ部材
103 屈折レンズ
104 軸部(レンズ部材取付手段、回転保持構造)
110 レンズホルダ(レンズ部材取付手段、回転保持構造)
111 ホルダ本体部
116 蓋部
117 軸受穴(軸受部)
119 取付溝(レンズ部材取付手段)
120 レンズユニット
121 レンズ部材
122 屈折レンズ
123 係止爪(レンズ部材取付手段、回転保持構造)
130 レンズ部材係止穴(レンズ部材取付手段、回転保持構造)
140 レンズユニット
141 レンズ部材
142 屈折レンズ
143 非屈折レンズ
144 軸部(レンズ部材取付手段、回転移動構造)
150 軸受穴(レンズ部材取付手段、回転移動構造)
L 照射光
R 反射光
E1 フォトトランジスタの頭部での受光領域
E2 フォトトランジスタの受光チップの位置での受光領域
PL 発光ダイオードの発光軸
PR フォトトランジスタの受光軸
D 胴部の外径
W 厚み増加方向、屈折方向
α スキュー角度
β あおり角度
特開2006−208266号公報

Claims (9)

  1. (a)反射面と間隔をあけて配置されるケースと、(b)前記反射面に向けて前記ケースに保持された発光手段と、(c)前記ケース内部に設けられた収容室と、(d)前記ケースにおける前記反射面と相対する位置に、前記収容室と前記ケース外部とを連通して設けられた開口部と、(e)前記収容室に収容されて、前記発光手段の照射光が前記反射面で正反射された反射光を、前記開口部を通じて受光する樹脂モールド型の受光手段と、(f)前記開口部に該開口部を塞ぐように設けられた反射光規制部材と、(g)前記反射光規制部材を貫通して設けられ、前記反射光に通過されるとともに前記受光手段の受光部の外径より開口径を小さく形成された反射光規制開口部と、を有する反射型フォトセンサにおいて、
    前記反射光を前記受光手段の受光軸に対して所定の屈折方向に向けて屈折させる1又は複数の屈折レンズを備えたレンズ部材と、前記レンズ部材を前記ケースに取り付けるレンズ部材取付手段と、が設けられ、そして、
    前記屈折レンズの1つが、前記屈折方向を前記受光手段の受光素子における前記受光軸に対する位置ずれ方向に一致させるようにして、前記反射光規制開口部に重ねられている
    ことを特徴とする反射型フォトセンサ。
  2. 前記レンズ部材の外形が正多角形状に形成されているとともに、前記レンズ部材の中央部分には、前記屈折レンズの1つが設けられ、
    前記レンズ部材取付手段には、前記反射光規制開口部が底部に配置された断面凹形状のレンズ部材収容穴が設けられ、そして、
    前記レンズ部材収容穴の内壁部が、前記レンズ部材の複数の側面に当接して前記レンズ部材を保持するように形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型フォトセンサ。
  3. 前記レンズ部材の外形が正多角形状又は円形状に形成されているとともに、前記レンズ部材の中央部分には、前記屈折レンズの1つが設けられ、
    前記レンズ部材取付手段には、前記レンズ部材の中心を回転軸として、前記レンズ部材を回転可能に保持する回転保持構造が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型フォトセンサ。
  4. 前記回転保持構造には、
    前記レンズ部材に該レンズ部材の中心と同軸に配設された軸部と、
    前記ケースの前記反射光規制開口部近傍に配設された、前記軸部を回転可能に軸支する軸受部が備えられたレンズホルダと、
    が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の反射型フォトセンサ。
  5. 前記回転保持構造には、
    前記反射光規制開口部が中心に配置された平面視円形状又は平面視円環状のレンズ部材係止穴と、
    前記レンズ部材に該レンズ部材の中心を囲むように立設され、前記レンズ部材係止穴にその周方向に沿ってスライド可能に係止するように形成された複数の係止爪と、
    が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の反射型フォトセンサ。
  6. 前記レンズ部材が円板状に形成されているとともに、前記複数の屈折レンズと前記反射光を屈折させないように形成された少なくとも1つの非屈折レンズとが前記レンズ部材の外縁に沿って互いに間隔をあけて前記レンズ部材に設けられ、
    前記レンズ部材取付手段には、前記レンズ部材の中心を回転軸として、前記レンズ部材を回転可能に保持するとともに、前記レンズ部材の回転に応じて、前記複数の屈折レンズと前記少なくとも1つの非屈折レンズとを前記反射光規制開口部に順次重ねるように移動させる回転移動構造が設けられ、そして、
    前記複数の屈折レンズが、前記反射光規制開口部に重ねられたときにそれぞれの前記屈折方向が互いに異なる方向を向くように形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型フォトセンサ。
  7. 反射面としての表面に粉体が付着される像担持体と、前記像担持体の前記表面に付着された前記粉体で形成された像の位置を検知するための反射型フォトセンサと、を少なくとも有する画像形成装置において、前記反射型フォトセンサとして請求項1〜6のいずれか一項に記載された反射型フォトセンサを有していることを特徴とする画像形成装置。
  8. 反射面としての表面に粉体が付着される像担持体と、前記像担持体の前記表面に付着された前記粉体の付着量を検知するための反射型フォトセンサと、を少なくとも有する画像形成装置において、前記反射型フォトセンサとして、請求項1〜6のいずれか一項に記載の反射型フォトセンサを有していることを特徴とする画像形成装置。
  9. (a)反射面と間隔をあけて配置されるケースと、(b)前記反射面に向けて前記ケースに保持された発光手段と、(c)前記ケース内部に設けられた収容室と、(d)前記ケースにおける前記反射面と相対する位置に、前記収容室と前記ケース外部とを連通して設けられた開口部と、(e)前記収容室に収容されて、前記発光手段の照射光が前記反射面で正反射された反射光を、前記開口部を通じて受光する樹脂モールド型の受光手段と、(f)前記開口部に該開口部を塞ぐように設けられた反射光規制部材と、(g)前記反射光規制部材を貫通して設けられ、前記反射光に通過されるとともに前記受光手段の受光部の外径より開口径を小さく形成された反射光規制開口部と、を有する反射型フォトセンサにおいて用いられる組立方法であって、
    前記発光手段によって前記反射面に向けて一定量の前記照射光を照射する第1工程と、
    前記受光手段の受光軸に対する前記反射面の角度を変化させながら前記受光手段が受光する前記反射光の光量を計測する第2工程と、
    前記第2工程で計測した前記反射光の光量に基づいて、前記受光手段の受光素子における前記受光軸に対する位置ずれ方向を検出する第3工程と、
    前記第3工程で前記位置ずれ方向が検出されたとき、前記反射光を前記受光軸に対して所定の屈折方向に向けて屈折させる屈折レンズを備えたレンズ部材を、前記屈折レンズを前記反射光規制開口部に重ねるとともに前記屈折方向と前記位置ずれ方向とを一致させて、前記ケースに取り付ける第4工程と、
    を順次有していることを特徴とする反射型フォトセンサの組立方法。
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JP2015055730A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 キヤノン株式会社 画像形成装置、位置ずれ検知装置、位置ずれ検知方法

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