JP2010255597A - 内燃機関の二次空気導入装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排ガス冷却部の早期の温度上昇と、二次空気供給システムによる触媒暖機の促進の両立を図る。
【解決手段】排ガス冷却部と、排気通路中に二次空気を導入する二次空気用通路とを有する内燃機関の二次空気導入装置において、二次空気導入口を、前記排ガス冷却部の下流端と、前記排ガス冷却部より上流かつ前記排ガス冷却部のもっとも近くで冷却水通路中の冷却水に冷却される箇所の下流端との間に設ける。前記構成により、排ガス中の未燃焼ガスと二次空気とが反応することによって生じた反応熱の多くを、排ガス冷却部内の冷却水の温度上昇に利用することができる。
【選択図】 図4
【解決手段】排ガス冷却部と、排気通路中に二次空気を導入する二次空気用通路とを有する内燃機関の二次空気導入装置において、二次空気導入口を、前記排ガス冷却部の下流端と、前記排ガス冷却部より上流かつ前記排ガス冷却部のもっとも近くで冷却水通路中の冷却水に冷却される箇所の下流端との間に設ける。前記構成により、排ガス中の未燃焼ガスと二次空気とが反応することによって生じた反応熱の多くを、排ガス冷却部内の冷却水の温度上昇に利用することができる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、内燃機関の二次空気導入装置に関する。
自動車の排ガス規制対策として、排気通路途中に触媒を設置して排ガス中のHCやCO等の未燃焼物質を浄化する構成が知られている。しかし、内燃機関が高負荷状態や高回転状態である時などは排ガスの温度が非常に高温となり、触媒が熱劣化してしまう可能性がある。そこで、内燃機関から排出される高温の排ガスによる触媒の熱劣化を防ぐために、シリンダヘッドと触媒の間の排気通路の周囲に冷却水通路が形成された排ガス冷却部を有する内燃機関が知られている(例えば特許文献1)。この冷却水通路中の冷却水が排ガスから熱を奪うことによって、排ガスの温度低下が図られ、触媒の熱劣化が防止される。また、同様の効果を奏するものとして、シリンダヘッドと排気マニホルドとの間に排ガス冷却用アダプタが介装されたものも知られている(例えば特許文献2)。この排ガス冷却用アダプタの内部には排ガス冷却部が形成され、排ガス冷却用アダプタ内の排気通路を通過する排ガスの温度の低下が図られる。
一方、機関始動時には触媒は暖機しておらず未活性状態であるため、排ガス中の未燃焼物質が十分に浄化されない。そこで、触媒上流側の排気通路に外気を二次空気として導入し、排ガス中の未燃焼物質と二次空気中の酸素を反応させ、その反応熱で触媒を早期に暖機するようにしたものがある(例えば特許文献3)。なお、排ガス中の未燃焼物質は、高温であるほど二次空気とより反応することが知られている。したがって、排気通路への二次空気の導入箇所は、排ガスの温度が高温である燃焼室にできるだけ近い箇所が望まれる。
上述のように、触媒を通過する排ガスは、内燃機関の始動時においては触媒を早期に暖機するために加熱されることが望ましく、一方、内燃機関の運転状態が高回転時や高負荷時には触媒の熱劣化を防止するために冷却されることが望ましい。したがって、始動時の排ガス温度上昇のために二次空気導入装置を有し、さらに、内燃機関の高回転時や高負荷時のために排ガス冷却部も有する内燃機関が考えられる。
しかし、上記のような内燃機関では以下の問題が生じる。すなわち、内燃機関の暖機時において二次空気の導入による触媒の早期暖機が図られる場合、二次空気と排ガス中の未燃焼物質との反応により生じた反応熱によって排ガスが高温となっても、排ガス冷却部の冷却水が低温であるうちは、排ガスが排ガス冷却部を通過する際に排ガスの熱が奪われてしまう。しかも、排ガス冷却部は内燃機関の燃焼室から離れて設けられているため、燃焼室で発生した熱が排ガス冷却部へ伝熱され難く、排ガス冷却部内の冷却水は温度上昇が遅れる。そのため、触媒に至る排ガスが低温の排ガスである時間が長く、触媒を早期に暖機することができない。また、特許文献3に記載の二次空気導入装置のように、二次空気導入口がシリンダヘッド内の冷却水通路より上流にある場合、二次空気と排ガス中の未燃焼物質との反応熱はシリンダヘッド内の冷却水に吸熱されてしまうため、排ガス冷却部に至った排ガスの温度は低くなってしまう。よって、排ガス冷却部の冷却水は、排ガス冷却部を通過する排ガスから、早期に温度上昇するための十分な熱が与えられない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、排ガス冷却部と二次空気導入装置を有する内燃機関において、排ガス冷却部の早期の温度上昇と、二次空気導入装置による触媒暖機の促進の両立を図ることを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するために、内燃機関の燃焼室で発生した排ガスを車外へ導く排気通路と、該排気通路のうちシリンダヘッドより下流に設けられた触媒と、前記排気通路のうち前記シリンダヘッドと前記触媒の間に設けられ前記排気通路を覆うように冷却水通路が形成された排ガス冷却部と、前記排気通路中に二次空気を導入するための二次空気用通路と、を有する内燃機関の二次空気導入装置において、前記二次空気用通路と前記排気通路との連通部である二次空気導入口が、前記排気通路のうち、前記排ガス冷却部の下流端と、前記排ガス冷却部より上流かつ前記排ガス冷却部のもっとも近くで冷却水通路中の冷却水に冷却される箇所の下流端、との間に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、排ガス中の未燃焼ガスと二次空気とが反応することによって生じる反応熱は、排ガス冷却部の下流端と、排ガス冷却部より上流かつ前記排ガス冷却部のもっとも近くで冷却水通路中の冷却水に冷却される箇所の下流端との間で発生する。そのため、発生した反応熱は排ガス冷却部に至るまで他の冷却水には熱が奪われず、排ガス冷却部内の冷却水の温度上昇に利用される。結果、排ガス冷却部内の冷却水の温度が早期に高温となることから、排ガス冷却部を通過する排ガスは大きく温度が下がらずに触媒に至ることができ、触媒は早期に暖機される。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記二次空気導入口が、前記排気通路のうち、前記シリンダヘッド内に形成された冷却水通路の下流端と、前記シリンダヘッドの下流で前記シリンダヘッドのもっとも近くに設けられた排ガス冷却部の上流端、との間に形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、前記二次空気は、排気通路のうち前記シリンダヘッド内に形成された冷却水通路の下流端より下流で供給されるので、二次空気と排ガス中の未燃焼物質が反応することによって生じた反応熱はシリンダヘッド内の冷却水に奪われることなく排ガス冷却部の冷却水の温度上昇に用いられる。一方、二次空気が排ガス冷却部よりも上流で供給されるため、前記反応熱は排ガス冷却部の全領域に渡って冷却水に吸熱される。そのため、排ガス冷却部内の冷却水の温度が早期に上昇されることから、排ガス冷却部を通過する排ガスは大きく温度が下がらずに触媒に至ることができ、触媒は早期に暖機される。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記シリンダヘッドの側部には、内部に前記排ガス冷却部を有する排ガス冷却アダプタが取り付けられ、前記排ガス冷却アダプタには二次空気用通路が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、排ガス冷却アダプタを備えた内燃機関に二次空気導入装置を設けるにあたり、排ガス冷却アダプタ内も二次空気用通路として利用することができることから、シリンダヘッド内にのみ二次空気用通路が形成されているときに比べて、二次空気導入装置の取り付け自由度が向上する。
第4の発明によれば、第1乃至第3の発明において、前記排ガス冷却アダプタ内に設けられた二次空気用通路が前記排ガス冷却アダプタ内の冷却水通路を循環する冷却水によって冷却されることを特徴とする。
この発明によれば、排ガス冷却部の冷却水は、排気通路を通過する排ガスからだけでなく、二次空気用通路内に逆流・滞留する排ガスからも吸熱することができる。
また、この発明によれば、二次空気用通路内に逆流・滞留する排ガスの熱が冷却水に吸熱されることでその温度が低下するので、二次空気用通路や、二次空気用通路内に設けられる逆支弁等の構造物に要求される耐熱性が抑えられ、部品コストが低減される。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例における二次空気導入装置を模式的に示す図である。エアクリーナ1の外部から導入された新気は、エアクリーナエレメント2を通過し、新気中に含まれるホコリ等の不純物が除去された後、スロットル弁14を通り内燃機関8へと供給される。ここで、エアクリーナ1内のエアクリーナエレメント2を通過した新気の一部は、吸気通路20を通らず、図示しないモータを備えたエアポンプ3によって吸引され、圧縮される。圧縮された新気は、二次空気として二次空気用通路4に圧送され、触媒5の上流に設けられた後述する排ガス冷却アダプタ6内の二次空気用通路4へと供給される。なお、二次空気用通路4には排ガスが流入するが、この排ガスがエアポンプ3やエアクリーナ1に逆流することを防ぐため、二次空気用通路4に逆支弁7等を適宜設けることができる。
図2は本発明の実施例における冷却水の経路を模式的に示す図である。冷却水経路中には冷却水温度が一定温度以上になったときに機械的に開弁しウォータポンプ51とラジエータ52間の冷却水通路を開通するサーモスタット50が設けられている。サーモスタット50が開弁しているとき、ウォータポンプ51より送られた冷却水は分流され内燃機関8内と後述する排ガス冷却アダプタ6内のそれぞれを通過した後、合流しラジエータ52に至る。ラジエータ52内において冷却水は放熱し冷却され、サーモスタット50を通り再びウォータポンプ51へと循環される。一方、内燃機関の始動時等、冷却水温度が一定温度より低いときにはサーモスタット50は閉弁している。このとき、ラジエータ52とウォータポンプ51間の冷却水通路は冷却水の循環が制限されるので、ウォータポンプ51より送られた冷却水は内燃機関8内を循環後そのままサーモスタット50に至る。また、排ガス冷却アダプタ6内の冷却水は経路上内燃機関8と切り離されているため、サーモスタット50の閉弁時には排ガス冷却アダプタ6内の冷却水の循環は制限される。
図3は、本発明の第1の実施例における排ガス冷却アダプタ6を模式的に示す斜視図である。図3において、排ガス冷却アダプタ6は内燃機関8のシリンダヘッド9側面に締結され、排ガス冷却アダプタ6の他の側面は後述する排気マニホルド31に締結され、それらシリンダヘッド9、排ガス冷却アダプタ6、排気マニホルド31内の排気通路21は連通している。また、排ガス冷却アダプタ6には冷却水導入口11及び冷却水排出口12が設けられており、冷却水入口11から排ガス冷却アダプタ6内の冷却水通路に流入した冷却水は、排ガス冷却アダプタ6の排気通路21を通過する排ガスを冷却し、冷却水出口12に接続された図示しない冷却水通路へと流出される。また、排ガス冷却アダプタ6には二次空気用通路取り付けフランジ12が形成されており、エアポンプ3に連通された二次空気用通路4はこの二次空気用通路取り付けフランジ12に接続され、二次空気用通路4が排ガス冷却アダプタ6内の二次空気用通路4と連通する。
図4は、内燃機関8と排ガス冷却アダプタ6の要部を示すにあたり、図3をA―A線に沿って切断した図である。この図において、9はシリンダヘッドを、15はシリンダブロックを夫々示しており、シリンダヘッド9とシリンダブロック15とはガスケット16を挟んで互いに締結されてシリンダボア17内に設けられたピストン18の図4にて上方に燃焼室19を形成している。シリンダヘッド9の一方の側には燃焼室19に吸気を導くための吸気通路20が、また他方の側には燃焼したガスを燃焼室19から排気するための排気通路21が設けられている。また、シリンダヘッド9には、吸気通路20を開閉するための吸気弁22と、排気通路21を開閉するための排気弁23とが夫々配設されている。シリンダヘッド9の上部には、これら吸気弁22と排気弁23を駆動する図示しない動弁機構が配設されており、この動弁機構は夫々の弁を閉じる方向に付勢されているコイルスプリングや、夫々の弁を開くために駆動されるカムが形成されたカムシャフトのほか、ロッカーアームなどにより構成されている。なお、この動弁機構は、可変弁タイミング機構や可変弁リフト量機構を有していてもよい。吸気弁ガイド24は吸気弁22の動作を案内するためのものである。同様に、排気弁ガイド25は排気弁23の動作を案内するためのものである。シリンダヘッド9にはシリンダヘッド内冷却水通路26が、またシリンダブロック15にはシリンダブロック内冷却水通路27が夫々設けられている。
次に、図4を用いて特に排ガス冷却アダプタ6について説明する。シリンダヘッド9と排ガス冷却アダプタ6はガスケット30を挟んで互いに締結されている。同様に、排ガス冷却アダプタ6と排気マニホルド31はガスケット32を挟んで互いに締結されている。すなわち、シリンダヘッド9、排ガス冷却アダプタ6、排気マニホルド31はこの順番で締結されている。さらに、シリンダヘッド9内の排気通路21と排気マニホルド31内の排気通路21を連通するように、排ガス冷却アダプタ6内にも排気通路21が設けられている。また、排ガス冷却アダプタ6内には、排気通路21の周囲を覆うように排ガス冷却部33が設けられており、排気通路21を通過する排ガスが冷却される。
上記に加え、排ガス冷却アダプタ6内には二次空気用通路4が設けられている。この二次空気用通路4は、排ガス冷却アダプタ6のシリンダヘッド9取り付け側の面で開口しており、一方、シリンダヘッド9に設けられた二次空気用通路4は、シリンダヘッド9に排ガス冷却アダプタ6が取り付けられたときに前記開口と連通するようにシリンダヘッド9側面で開口している。さらに、シリンダヘッド9と排ガス冷却アダプタ6の間に挟まれたガスケット30には、それら二次空気用通路4が連通するように孔が設けられている。したがって、排ガス冷却アダプタ6をシリンダヘッド9に取り付けたときには、排ガス冷却アダプタ6内の二次空気用通路4とシリンダヘッド9内の二次空気用通路4は連通する。そして、エアポンプ3により二次空気が供給されたときには、二次空気は二次空気用通路4内を通り、シリンダヘッド9内の二次空気導入口35から排気通路21に導入される。この二次空気導入口35は、シリンダヘッド9内の排気通路21のうち、周囲が冷却水通路26によって覆われた箇所よりも下流に形成される。
内燃機関8の始動時、触媒5を早期に暖機するため、前記二次空気導入装置が作動し二次空気導入口35から二次空気が排気通路21に供給される。このとき、二次空気導入口35は排ガス冷却アダプタ6内の排ガス冷却部33よりも上流に形成されているので、二次空気導入口35に至った排ガスは排ガス冷却部33によって冷却されておらず、高温の状態を保っている。したがって、排ガスと二次空気導入口33から供給される二次空気はよく反応することができる。また、当該反応は、排気通路21のうちシリンダヘッド内冷却水通路26より下流で起こるので、当該反応により発生した反応熱がシリンダヘッド内冷却水通路26中の冷却水に奪われることがない。したがって、排ガス冷却部33に至った排ガスは、二次空気によって昇温された状態である。
またこのとき、内燃機関8が早期に暖機するために、サーモスタット50が閉弁され内燃機関8内を循環する冷却水がラジエータ52内で冷却されることが防止されるとともに、排ガス冷却アダプタ6内の排ガス冷却部33の冷却水は循環されない。したがって、排ガス中の未燃焼物と二次空気が反応することによって高温にされた排ガスが排ガス冷却アダプタ6内の排気通路21を通過する時、排ガスの熱が排ガス冷却部33の冷却水に吸熱されることにより、排ガス冷却部33の冷却水の温度上昇が促進される。排ガス冷却部33の冷却水温度が高温になれば、排ガス冷却アダプタ6内の排気通路21を通る排ガスは低温になることなく触媒5に至ることが可能となるから、結果的に触媒5の暖機が促進される。
また、触媒5の暖機が完了すると、エアポンプ3による二次空気の供給が停止されるが、このとき排気通路21を通る排ガスが二次空気導入口35を通って二次空気用通路4に流入する。ここで、本実施例においては排ガス冷却アダプタ6内の二次空気用通路4が排ガス冷却部によって冷却されることから、排ガス冷却部33の冷却水は、二次空気用通路4に流入してきた排ガスからも吸熱することができ、温度上昇が促進される。逆に、流入してきた排ガスは冷却水に吸熱されることで温度が低下するので、二次空気用通路4に流入し滞留する排ガスによる、二次空気用通路4や逆支弁7の熱劣化を防ぐための耐熱加工を抑えることができ、部品コストの低減が図られる。
図5は、本発明における第2の実施例を示し、特に第1の実施例と相違する要部を模式的に示す図である。図5において、37は内部が二次空気の流通する二次空気用通路4となっている、二次空気導入管である。二次空気用通路4には、エアポンプ3から二次空気が供給される。排ガス冷却アダプタ6には挿通路38が設けられ、シールリング39が圧入されている。そして、このシールリング39を内周から挟むように二次空気導入管37が挿入される。したがって、第1の実施例と異なり、本実施例では二次空気用通路4が排ガス冷却アダプタに一体化されているのではなく、別体の二次空気導入管37を排ガス冷却アダプタに挿通することで、排気通路21に二次空気を導入する。なお、排気通路21を流れる排ガスや、排気通路21に導入された二次空気は、シールリング39によって外部に漏れ出ることが防止される。また、本実施例においては、排ガス冷却アダプタ6内の排気通路21に二次空気導入口40が設けられているので、二次空気用通路4を通ってきた二次空気は、シリンダヘッド9内を介さずに排気通路21に導入される。
以上のような構成をとるので、第2の実施例は第1の実施例の効果に加えて以下の効果を得ることができる。すなわち、挿通路38に排ガス冷却アダプタ6と別体の二次空気導入管37を挿入するので、二次空気用装置の故障時には二次空気導入管37のみを交換することが可能となる。また、二次空気導入口40が排ガス冷却アダプタ6に一体化されているので、内燃機関8に二次空気導入装置を設けるにあたってシリンダヘッド9に二次空気を導入するための加工を施す必要がなく、加工コストの低減が図られる。また、二次空気と排ガス中の未燃焼ガスとの反応により生じた反応熱が、シリンダヘッド内冷却水通路26の冷却水に吸熱されないだけでなく、シリンダヘッド9自体にも吸熱されないので、排ガスが低温にならずに排ガス冷却部33に至ることができ、排ガス冷却部33の冷却水を早期に昇温することができる。
なお、第2の実施例において排ガス冷却アダプタ6に挿通路38を設け、シールリング39を介して二次空気導入管37を挿入したが、排ガスが外部に漏れ出ることを防止できるのであれば必ずしもこのような構成でなくともよく、第1の実施例のように排ガス冷却アダプタ6に二次空気用通路4が一体的に設けられてもよい。同様に、第1の実施例において、第2の実施例のように、シリンダヘッド9及び排ガス冷却アダプタ6を連通する挿通路を設けるとともに、この挿通路にシールリングを圧入し二次空気導入管を挿入してもよい。
また、本発明の実施例において、図6のように排ガス冷却アダプタ38の二次空気用通路4の上部を開口させるとともに、この開口を覆うように別体の二次空気用分配器42を設けてもよい。二次空気用分配器42は、図6の紙面直行方向に延び、その一端で、二次空気用分配機42内の二次空気用通路4と、エアポンプ3から延びる二次空気用通路4とが連通している。このような構成により、排ガス冷却アダプタ6内に、図6の紙面直行方向に延びる二次空気用通路4を設ける必要がないので、排ガス冷却アダプタ6の加工コストが低減される。
また、本発明の実施例では排気通路21に設ける排ガス冷却装置として排ガス冷却アダプタ6を示したが、排ガス冷却装置はこれに限られない。例えば、排気通路21や排気マニホルド31の管の一部を肉厚化するとともに管自体に空間部を設け、この空間部に冷却水が循環される構成としてもよい。また例えば、排気通路21や排気マニホルド31の周囲をカバー部材で覆い、カバー部材の内周面と排気通路21や排気マニホルド31の外周面によって密閉空間を形成するとともに、この密閉空間に冷却水が循環される構成としてもよい。
また、本発明の実施例では全体の冷却水経路として図2を示したが、これに限られない。例えば、内燃機関の下流に排ガス冷却装置がある冷却水経路であってもよい。内燃機関内から出た冷却水は排ガス冷却装置内に至までに放熱されるため、内燃機関内の冷却水水温に比べて排ガス冷却装置内の冷却水水温は低温となるからである。また、例えば内燃機関内を循環する冷却水経路と、排ガス冷却装置内を循環する冷却水経路が別経路であってもよい。内燃機関内で昇温された冷却水が排ガス冷却装置内に循環されないため、排ガス冷却装置内の冷却水水温は排ガス冷却装置内の排ガス通路を通過する排ガスによらなければ昇温されないため、内燃機関内の冷却水に比べて温度上昇が遅れるからである。
また、本発明においては排ガス冷却部が複数あってもよい。上流にある第1の排ガス冷却部と、下流にある第2の排ガス冷却部の間に二次空気を導入することによって、より昇温されにくい第2の排ガス冷却部内の冷却水の温度上昇を速めることができるからである。
1:エアクリーナ
2:エアクリーナエレメント
3:エアポンプ
4:二次空気用通路
5:触媒
6:排ガス冷却アダプタ
7:逆支弁
8:内燃機関
9:シリンダヘッド
11:冷却水導入口
12:冷却水排出口
13:二次空気用通路取り付けフランジ
14:スロットル弁
15:シリンダブロック
16,30,32:ガスケット
17:シリンダボア
18:ピストン
19:燃焼室
20:吸気通路
21:排気通路
22:吸気弁
23:排気弁
24:吸気弁ガイド
25:排気弁ガイド
26:シリンダヘッド内冷却水通路
27:シリンダブロック内冷却水通路
31:排気マニホルド
33:排ガス冷却部
35,40:二次空気導入口
47:二次空気導入管
38:挿通路
39:シールリング
42:二次空気用分配器
50:サーモスタット
51:ウォータポンプ
52:ラジエータ
2:エアクリーナエレメント
3:エアポンプ
4:二次空気用通路
5:触媒
6:排ガス冷却アダプタ
7:逆支弁
8:内燃機関
9:シリンダヘッド
11:冷却水導入口
12:冷却水排出口
13:二次空気用通路取り付けフランジ
14:スロットル弁
15:シリンダブロック
16,30,32:ガスケット
17:シリンダボア
18:ピストン
19:燃焼室
20:吸気通路
21:排気通路
22:吸気弁
23:排気弁
24:吸気弁ガイド
25:排気弁ガイド
26:シリンダヘッド内冷却水通路
27:シリンダブロック内冷却水通路
31:排気マニホルド
33:排ガス冷却部
35,40:二次空気導入口
47:二次空気導入管
38:挿通路
39:シールリング
42:二次空気用分配器
50:サーモスタット
51:ウォータポンプ
52:ラジエータ
Claims (4)
- 内燃機関の燃焼室で発生した排ガスを車外へ導く排気通路と、該排気通路のうちシリンダヘッドより下流に設けられた触媒と、前記排気通路のうち前記シリンダヘッドと前記触媒の間に設けられ前記排気通路を覆うように冷却水通路が形成された排ガス冷却部と、前記排気通路中に二次空気を導入するための二次空気用通路と、
を有する内燃機関の二次空気導入装置において、
前記二次空気用通路と前記排気通路との連通部である二次空気導入口が、前記排気通路のうち、前記排ガス冷却部の下流端と、前記排ガス冷却部より上流かつ前記排ガス冷却部のもっとも近くで冷却水通路中の冷却水に冷却される箇所の下流端、との間に形成されている
ことを特徴とする内燃機関の二次空気導入装置。 - 前記二次空気導入口が、前記排気通路のうち、前記シリンダヘッド内に形成された冷却水通路の下流端と、前記シリンダヘッドの下流で前記シリンダヘッドのもっとも近くに設けられた排ガス冷却部の上流端、との間に形成された
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の二次空気導入装置。 - 前記シリンダヘッドの側部には、内部に前記排ガス冷却部を有する排ガス冷却アダプタが取り付けられ、
前記排ガス冷却アダプタには二次空気用通路が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の二次空気導入装置。 - 前記排ガス冷却アダプタ内に設けられた二次空気用通路が前記排ガス冷却アダプタ内の冷却水通路を循環する冷却水によって冷却されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の二次空気導入装置。
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JP2009109269A JP2010255597A (ja) | 2009-04-28 | 2009-04-28 | 内燃機関の二次空気導入装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106677915A (zh) * | 2016-07-22 | 2017-05-17 | 湖南江滨机器(集团)有限责任公司 | 一种发动机及缸体 |
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2009
- 2009-04-28 JP JP2009109269A patent/JP2010255597A/ja active Pending
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CN106677915A (zh) * | 2016-07-22 | 2017-05-17 | 湖南江滨机器(集团)有限责任公司 | 一种发动机及缸体 |
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